JP2006506037A - マトリクスコンバータの作動方法、並びにこの方法を実施するためのマトリクスコンバータ - Google Patents
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Abstract
ことを特徴とする方法。
Description
本発明は、パワーエレクトロニクスの分野、殊に同期電源周波数の上方で作動される同期発電機による電力生成、並びに可変速度同期モータおよび誘導モータの駆動に関する。
電力生成の際にタービンの回転数を上げると。出力が決まっているとした場合大きさおよびコストは低減できる。効率も改善することができる。70MWまでの電力生成のためのタービンでも伝動装置を介して発電機に接続されて、より高い回転数が可能になるようにされる。出力がもっと高い場合には安全性の理由から伝動装置の使用はますます難しくなる。その場合タービンは同期速度で作動される。
・ 固定の変速比;
・ 40MWに対する100dBもしくは70MWに対する115dBより上側の騒音レベル;
・ その都度の負荷に依存していない機械的な損失;および
・ 冷却およびオイルでの潤滑に対する高度な要求。
・ 容積および回転数の一定の積と一致して低減される発電機コスト;
・ 50Hzに対しても60Hzに対しても標準化される発電機;
・ タービンの部分負荷効率の回復を可能にする調整設定可能な速度;
・ 少なくとも部分負荷における伝動装置に関連して低減される損失;
・ 著しい騒音低減;
・ クリーンな(オイルのいらない)冷却;
・ 可能な出力に上限はなく、これにより小型化によるタービンの著しいコスト低減が可能になり、一方伝動装置は同じ態様を提供しない;かつ
・ 発電機の、スタータモータとしての使用(ガスタービン用途の場合)。
そこで本発明の課題は、公知のマトリクスコンバータ解決法の欠点を回避したマトリクスコンバータの作動方法、並びにマトリクスコンバータおよびこの形式のマトリクスコンバータの使用を提供することである。これは、例えば発電機を使用したタービンの始動のために、別個のサイクロコンバータまたはスタチック周波数コンバータを使用するという択一例も使用可能であるという意味においてである。
次に本発明を図面を参照して実施例に基づき詳細に説明する。その際:
図1は完全に自然な転流に使用することができるような、6つの入力相と3つの出力相とを有しているマトリクスコンバータによる転流を略示し、
図2は有利な実施例である、3つの入力相と3つの出力相とを有しているサイクロコンバータの回路接続を略示し、
図3は位相接続を2つの作動モードにおいて略示し、かつ
図4はマトリクスコンバータをサイクロコンバータモードで作動するための手段を備えている、始動すべき発電機の6つの相に接続されているマトリクスコンバータを略示している。
図1には、自然な転流だけを許容するように設計されておりかつ制御されるようになっている、6つの入力相と3つの出力相とを有しているマトリクスコンバータの接続が略示されている。この形式のマトリクスコンバータはDE10051222A1並びに対応するEP1199794A2に開示された。しかし提案された原理は、強制転流を使用しているマトリクスコンバータにも適用できるものである。これら刊行物に記載されているマトリクスコンバータ並びにこれら刊行物に記載されている作動法がここに説明する例に対する基礎となるものである。発電機11によって生成される電圧の周波数を、負荷12、すなわち発電機が接続されている負荷回路網によって要求される周波数に変換するために使用されるとき、発電機11の相G1〜G6を負荷12の3つの相L1,…,L3に接続する。このために必要な電力部13は逆並列接続されているサイリスタの形の18個の双方向スイッチ14を有している。スイッチ14は(6×3)、マトリクスにおいて配置構成されている。制御部(制御ユニット)17は、スイッチ14を選択するように設けられており、その際制御部には時計18の時間信号(クロック周波数)が供給される。スイッチ14のスイッチング状態(オン、オフ)は監視されかつその都度制御部17に信号線路20を介して伝送される。スイッチ14は制御部17によって制御線路19を介して選択される。
(1) Ik/(Vk−Vl)・Kijkl<0
ここでKijklは、発電機の相の相互インダクタンスおよび負荷のインダクタンスに依存している定数である。相応に、発電機および負荷の自己インダクタンスと相互インダクタンスとによって決められているKijklが既知であるとき、それぞれの時点における簡単に測定可能な量、相電流Ikおよび相間電圧Vk−Viを用いて、発電機の相kとlとの間の意図した自然の転流を実施することができるかまたはそうでないかを突き止めることができる。条件または式(1)は電流および電圧の極性にだけ依存しており、その瞬時の値には依存していない。相応に、転流条件に対して必要な情報は非常に簡単な検出器および測定装置を使用して得ることができる。
・ まず、時計18が制御部17に、所望の周波数および場合によっては帰還される情報に従って、いつ新たな転流が行われるべきであるか、すなわち負荷12にその時接続されている相が別の相によって置換されるべきであるかを伝える。
・ スイッチ14および相G1〜G6の連続的な監視によって、制御部17はどの相がフリーであるかもしくはどの相が電流を導いていないかかつこれに基づいてどの相を確実に転流することができるかが分かる。1つまたは2つの転流が可能であるとき、所属のスイッチ14がトリガされる。既に上に説明したように、3つの相の同時の転流は回避される。(それ自体可能な)第2および第3の転流は、それが確実に実施されるようになるまで遅延される。
(1) サイクロコンバータに関して:
・ コンバータの力率は0.7ではなくてほぼ1であるので、入力電力、構成素子の電力および損失電力が低減されている。
・ 改善された力率に無関係に、新しい変換プロセスで生じる固有損失は係数2だけ小さくなり、従ってより軽くかつより安価な冷却システムが可能になる。
・ 出力周波数は入力周波数の1/3に制限されていない。
・ 制御エレクトロニクスは非常に簡単である。
(2) 間接AC/DC/ACコンバータに関して(スタチック周波数コンバータ、整流器/インバータ):
・ 入力側および出力側の力率は同じであるので、構成部品の入力電力および出力電力は最小化されている。
・ 作動は完全に可逆的である。
・ エネルギーは一時的に蓄積されず、このことはコストおよび損失の削減に役立つ。
・ 脈動するトルクは生じず、ほんの僅かな量の高調波しか生じず、しかもチョッピングされる直流電流が原因の、入力側における電力低下は生じない。
・ 損失電力は僅かである。
・ 提案された解決法の第1の利点は、小さな変更だけが必要であること、すなわちマトリクスコンバータの通常の作動法および所属のハードウェアは殆ど変わらないという点にある。
・ 別の利点は、サイクロコンバータモードは当業者にはよく知られており、かつこの作動のためには原理的にこれ以上の開発は必要でない(サイクロコンバータの作動をテーマとした一般的な情報のためには例えば次の文献が参考になる:Thomas H. Barton:Rectifiers, Cycloconverters and AC Controllers, Clarendon Press, Oxford, 1984、殊にその中の第420ないし478頁)点にある。
・ 更に切換のための付加的な手段に対する強制的な要求がない。その際機械的スイッチでもよいし、固体スイッチでもよい。
電源回路が約50Hzの周波数を有していることから出発すると、始動の際実質的にリニヤに増加する仕方で(V/fルール)約10ないし15Hzまで電圧が調整されなければならない。このことは、上で説明したように、マトリクスコンバータがマトリクスコンバータモードにおいて作動されるときは実施することができない。それは電圧制御が可能ではないからである。他方においてサイクロコンバータは、同様に上に説明したように、電圧制御およびこの場合は上に挙げた50Hzによって決められている電源回路の1/3までの周波数の変換を可能にする。相応に、電源回路が主電源として使用されるとき、約16Hzの周波数までのサイクロコンバータモードが可能であり、これは、比較的高い周波数に対して電圧制御は必要なく、かつ回転子をマトリクスコンバータによってマトリクスコンバータモードにおいて作動することができるという理由から今日の状況に完璧に適合する。言い換えると、両方の作動モード、すなわちマトリクスコンバータモードおよびサイクロコンバータモードは発電機の始動に相互に理想的に適合している。というのは、サイクロコンバータモードは理想的には電源周波数の1/3までしか可能ではなくかつ同時にこの領域において電圧制御を許容し、一方より高い周波数に対して発電機の駆動は電圧制御によって実施する必要はなく、これによりマトリクスコンバータモードが可能であるからである。冒頭に述べたスイッチング手段を使用することができる場合には、始動のための別個に必要とされる構成部分はなくなり、これにより大幅な節約が可能である。
マトリクスコンバータは定格速度の20ないし30%までサイクロコンバータとして作動される。この速度は常にまだ、ガスタービンが実際に出力を生成する速度の下方にある。定格速度の20%ないし30%から50%または更に100%まではマトリクスコンバータは単に、周波数制御だけが可能である通常の作動モードにおいて運転することができる。
11 発電機
12 負荷/主電源(作動モードに応じて)
13 電力部
14 スイッチ(双方向)
15 電流測定装置
16 電圧測定装置
17 制御部(制御ユニット)
18 時計
19 制御線路
20〜22 信号線路
23 サイクロコンバータ
24 固定子の巻線
25 浮遊アース
G1〜G6 相(発電機)
L1〜L3 相(負荷/主電源、作動モードに応じて)
S スイッチ
S1,S2 サイクロコンバータモードをスイッチオンもしくはスイッチオフするための固定子側のスイッチ
Claims (12)
- マトリクスコンバータ(10)はそれが発電機(11)のm個の相(G1,…,G6)を有する交番電圧から回路網に接続されている負荷(12)のn個(n<m)の相(L1,…,L3)を有する交番電圧に変換するように作動されるとき、前記負荷(12)のn個の相を交番的に、(m×n)のマトリクスに配置されている多数の制御可能な双方向スイッチ(14)に接続し、ここで発電機(11)のn個の相は常に負荷(12)に接続されており、一方発電機(11)の(m−n)個の相は負荷(12)に接続されていない
という形式のマトリクスコンバータの作動方法において、
マトリクスコンバータ(10)を前記回路網(12)を介して使用可能な電力を使用してサイクロコンバータモードにおいて作動し、ここで発電機のm個の相(G1,…,G6)の群は相応のサブ群(A,B,C)に分割される
ことを特徴とする方法。 - マトリクスコンバータはそれが発電機(11)から負荷(12)へエネルギー変換するように作動されるとき、周波数の調整のみを許容し、電圧の調整は許容しない
請求項1記載の方法。 - マトリクスコンバータはそれが発電機(11)から負荷(12)へエネルギーを変換するように作動されるとき、発電機(11)の選択されている接続されている相(Gk)から発電機(11)の選択されている接続されているない相(Gl)への切り換えのみを許容し、その結果自然の転流だけが発生するようにする
請求項1または2記載の方法。 - 発電機は6つの相(G1,…,G6)を有し、
負荷(12)は3つの相を有し、かつ
サイクロコンバータモードのために6つの相は3つのサブ群(A:G1,G4;B:G2,G5;C:G3,G6)に分割されている
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。 - 双方向スイッチ(14)として、逆並列サイリスタを使用する
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。 - 請求項1から5までのいずれか1項記載の方法の、発電機(11)の始動のための使用。
- 発電機(11)の定格速度の20ないし30%まで、マトリクスコンバータ(10)をサイクロコンバータモードで作動し、一方発電機(11)の定格速度の20ないし30%から相応に引き続いて50%までまたは100%までも、マトリクスコンバータを遮断されるサブ群(A:G1,G4;B:G2,G5;C:G3,G6)なしに通常の作動モードにおいて作動する
請求項6記載の使用。 - 請求項1から5までのいずれか1項記載の方法を実施するためのまたは請求項6または7のいずれか1項に記載の使用のためのマトリクスコンバータ(10)であって、
該マトリクスコンバータは(m×n)マトリクスに配置されている多数の双方向スイッチ(14)を有しており、ここで制御部(17)によって制御されるスイッチ(14)はm個の入力側をn個の出力側に選択可能に接続する
そういう形式のものにおいて、
入力側の電流の極性を突き止めるための第1の手段(15)が設けられており、かつ
入力側間の電圧の極性を突き止めるための第2の手段(16)が設けられており、かつ
第1の手段および第2の手段(15または16)は制御部(17)とアクティブに接続されている
ことを特徴とするマトリクスコンバータ。 - 前記スイッチ(14)は制御部(17)と信号線路(20)に接続されており、該信号線路(20)を介してスイッチ(14)の切換状態に関する情報が制御部(17)に伝送される
請求項8記載のマトリクスコンバータ。 - 双方向スイッチ(14)は逆並列に接続されたサイリスタを有している
請求項8または9記載のマトリクスコンバータ。 - 請求項8から10までのいずれか1項記載の少なくとも1つのマトリクスコンバータ(10)と、回転子および固定子を有している少なくとも1つの発電機(11)とを有している発電機ユニットにおいて、
サイクロコンバータモードをスイッチオンするために、固定子の巻線に相応のサブ群(A,B,C)に分割するためのスイッチが設けられている
ことを特徴とする発電機ユニット。 - 請求項4記載の方法を実施するための請求項10記載の発電機において、
2つのスイッチ(S1,S2)が配置されており、該スイッチは固定子の巻線の浮遊アース(25)を通常のマトリクスコンバータモードのために接続するのを可能にしかつ該浮遊アース(25)を3つの接続されていないサブ群(A,B,C)に分離するのを可能にし、ここで該サブ群のそれぞれは2つの発電機相を有している
ことを特徴とする発電機。
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