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JP2006343618A - ヘッドユニット、液滴吐出装置、液滴吐出方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

ヘッドユニット、液滴吐出装置、液滴吐出方法、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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JP2006343618A
JP2006343618A JP2005170461A JP2005170461A JP2006343618A JP 2006343618 A JP2006343618 A JP 2006343618A JP 2005170461 A JP2005170461 A JP 2005170461A JP 2005170461 A JP2005170461 A JP 2005170461A JP 2006343618 A JP2006343618 A JP 2006343618A
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Nobuaki Nagae
信明 長江
Kazumi Ariga
和巳 有賀
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Abstract

【課題】 基板全体において機能液のスジムラを目立ちにくくすることが可能なヘッドユニット、液滴吐出装置、液滴吐出方法、電気光学装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】 個々のヘッド114においてスジムラの発生しやすい位置、すなわち、各ヘッド114の基準ノズル118RのX方向上の位置を、ヘッド114毎にずらしているので、上記のようにキャリッジ103が基体10A上を走査しながら液体材料111を吐出する場合であっても、個々のヘッド114により吐出された液体材料111のスジムラの位置が重なることが無く、全体において液体材料のスジムラを目立ちにくくすることが可能となる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ヘッドユニット、液滴吐出装置、液滴吐出方法、電気光学装置及び電子機器に関する。
インクジェットプリンタの液滴吐出ヘッドは、微小なインク滴をドット状に吐出することが可能であり、インク滴の大きさやピッチの均一性の面で極めて精度が高い。この技術は、各種製品の製造分野への応用がなされている。例えば、液晶装置のカラーフィルタや有機EL表示装置の発光部等を形成する場合にも応用することができる。具体的には、液滴吐出ヘッドに特殊なインクや感光性の樹脂液等(機能液)を含ませ、電気光学装置用の基板に対して当該機能液の液滴を吐出するものである(例えば、特許文献1参照。)。
このような方法によって形成される膜状のカラーフィルタ層や発光部には、複数種類の色が形成されることが多い。特許文献1に記載の装置では、複数種類の機能液を1種類ずつ異なる装置によって基板に吐出するようになっているため、吐出時間が長くなってしまう。吐出時間を短縮することを目的として1つの装置で全種類の液体材料を一走査で同時に吐出させようとする場合、例えば、各種類の液体材料を吐出するノズルが設けられたヘッドを、ノズルの配置を揃えて走査方向に配列させ、1回の走査で各ヘッドから同時に液体材料を吐出させる手法等が考えられる。
特開2004−267927号公報
しかしながら、ヘッドから液体材料を吐出する際、ヘッドの両端部に設けられたノズルから吐出された液体材料にスジムラが生じることが多いため、各ヘッドの両端が揃っていると、各ヘッドから吐出された液体材料のスジムラの位置が重なってしまい、基板全体において液体材料のスジムラが目立ちやすくなってしまう。
上記のような事情に鑑み、本発明の目的は、基板全体において機能液のスジムラを目立ちにくくすることが可能なヘッドユニット、液滴吐出装置、液滴吐出方法、電気光学装置及び電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るヘッドユニットは、基板と複数の吐出ヘッドとを相対的に走査しながら、前記各吐出ヘッドに設けられた複数のノズルから前記基板に複数種類の機能液の液滴を吐出するヘッドユニットであって、前記複数の吐出ヘッドが走査方向に配列されており、前記各吐出ヘッドの前記複数のノズルのうち前記走査方向に略直交する直交方向の両端部に設けられたノズルの、前記直交方向における位置が、前記吐出ヘッドごとにずれるように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、個々の吐出ヘッドにおいてスジムラが発生しやすい位置、すなわち吐出ヘッドの両端部に設けられたノズルの位置を吐出ヘッド毎にずらしているので、本発明に係るヘッドユニットにより基板上を走査しながら機能液を吐出する場合であっても、個々の吐出ヘッドから吐出された機能液のスジムラの位置が重なることは無い。これにより、基板全体において機能液のスジムラを目立ちにくくすることが可能となる。
なお、従来の吐出ヘッドのように、例えば、直交方向の寸法や1つのヘッドの中でのノズルの直交方向の位置が同一の複数の吐出ヘッドを用いた場合であっても、各吐出ヘッドを直交方向にずらして配列することで、直交方向のノズルの位置を吐出ヘッド毎にずらすことができる。このように、既成の吐出ヘッドの設計のままであっても本発明に適用することができ、装置形成の簡略化を図ることができる。
本発明の別の観点に係る液滴吐出装置は、上記のヘッドユニットが搭載されていることを特徴とする。
本発明によれば、個々の吐出ヘッドにおいてスジムラが発生しやすい位置、すなわち吐出ヘッドの両端部に設けられたノズルの位置を吐出ヘッド毎にずらしたヘッドユニットが搭載されているので、基板全体においてスジムラが目立ちにくくなるように機能液の液滴を吐出する液滴吐出装置を得ることができる。
本発明の別の観点に係る液滴吐出方法は、基板上と複数の吐出ヘッドとを相対的に走査しながら、前記各吐出ヘッドに設けられた複数のノズルから前記基板に複数種類の機能液の液滴を吐出する液滴吐出方法であって、前記複数の吐出ヘッドが走査方向に配列されており、前記複数のノズルのうち前記吐出ヘッドの両端部に設けられたノズルの、前記走査方向に略直交する直交方向における位置を、前記吐出ヘッドごとにずらした状態で前記基板上を走査しながら、前記機能液の液滴を吐出することを特徴とする。
本発明によれば、複数の吐出ヘッドについて直交方向におけるノズルの位置が吐出ヘッド毎にずれた状態にして基板上を走査しながら機能液を吐出するので、個々の吐出ヘッドによるスジムラの位置が重なることは無く、基板全体において機能液のスジムラを目立ちにくくすることが可能となる。
本発明の別の観点に係る電気光学装置は、上記の液滴吐出方法により機能液が吐出された基板を含むことを特徴とする。
本発明によれば、機能液のスジムラを目立ちにくい基板を含んでいるため、表示にムラが無い良質の電気光学装置を得ることができる。
本発明の別の観点に係る電子機器は、上記の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、表示にムラが無い良質の電気光学装置を搭載したので、表示性能の優れた電子機器を得ることができる。
(電気光学装置)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。以下の図では、各部材を認識可能な大きさとするため、縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係る液晶装置1の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、液晶装置1は、液晶パネル40と、バックライト41とを主体として構成されている。液晶パネル40は、アクティブマトリクス基板2とカラーフィルタ基板3とがシール材26を介して貼り合わされ、当該アクティブマトリクス基板2とカラーフィルタ基板3とシール材26との間に液晶6が挟持された構成になっている。図中破線で表された表示領域2aは、画像や動画等が表示される領域である。
なお、本実施形態の液晶装置1は、スイッチング素子として二端子型非線形素子である薄膜ダイオード(TFD)素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置を採用しているが、例えばスイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT)素子を用いた液晶装置や、パッシブマトリクス方式の液晶装置であっても勿論構わない。また、液晶パネル40は、2枚の大判のマザー基板を張り合わせ、切断することにより形成される(多数個取り)。2枚のマザー基板としては、カラーフィルタ基板3を生成するカラーフィルタ側マザー基板と、アクティブマトリクス基板2を生成するアクティブマトリクス側マザー基板とがある。
図2は、カラーフィルタ基板3の構成を示す平面図である。図2(a)はカラーフィルタ基板3の全体構成を示す図であり、図2(b)はカラーフィルタ基板3の一部を拡大して示す図である。
図2(a)に示すように、カラーフィルタ基板3は、例えばガラスやプラスチック等の透明な材料によって形成された矩形の基板である。カラーフィルタ基板3上には遮光層13が設けられており、遮光層13で囲まれた領域(画素)に対応して赤色層16R、緑色層16G、青色層16Bを有するカラーフィルタ16が設けられている。なお、カラーフィルタ基板3には、当該カラーフィルタ16を覆うようにオーバーコート層(図示せず)が形成され、オーバーコート層上には配向膜(図示せず)が形成されている。当該配向膜は、例えばポリイミド等からなり、表面がラビング処理された水平配向膜である。
また、図2(b)に示すように、1個の赤色層16R(または緑色層16G、青色層16B)については、短辺の長さSが例えば170μm程度、長辺の長さLが例えば510μm程度の矩形に設けられている。また、隣接するカラーフィルタ16同士の間隔については、行方向の間隔T1は約20μmとなっており、列方向の間隔T2は約40μmとなっている。
(液滴吐出装置)
次に、本実施形態に係る液滴吐出装置(以下、「吐出装置」と称呼する。)100について説明する。
図3に示すように、吐出装置100は、液体材料111を保持するタンク101と、チューブ110を介してタンク101から液体材料111が供給される吐出走査部102とを主体として構成されている。
液体材料111には、例えば上述した液晶装置1のカラーフィルタ16の赤色層16Rを構成する材料(以下、「赤色材料」という。)111Rと、緑色層16Gを構成する材料(以下、「緑色材料」という。)111Gと、青色層16Bを構成する材料(以下、「青色材料」という。)111Bとの3種類がある。
タンク101は、赤色材料111Rを保持する赤色材料タンク101Rと、緑色材料111Gを保持する緑色材料タンク101Gと、青色材料111Bを保持する青色材料タンク101Bとを有しており、上述した3種類の液体材料111を個別に保持するようになっている。各タンク101には、例えば図示しない圧力ポンプが取り付けられている。当該圧力ポンプが駆動してタンク101内部に圧力を加えることで、液体材料111がタンク101内から吐出走査部102へと供給されるようになっている。
ここで、赤色材料111Rとしては、例えばポリウレタンオリゴマーに赤色の無機顔料(例えば、赤色酸化鉄(III)やカドミウム赤等)を分散させた後、溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、更に非イオン系界面活性剤を分散剤として添加し、粘度を所定の範囲に調整した溶液が用いられている。
また、緑色材料111Gとしては、例えばポリウレタンオリゴマーに緑色の無機顔料(例えば、酸化クロム緑やコバルト緑等)を分散させた後、溶剤としてシクロヘキサノン及び酢酸ブチルを加え、非イオン系界面活性剤を分散剤として添加し、粘度を所定の範囲に調整した溶液が用いられている。
また、青色材料111Bとしては、例えばポリウレタンオリゴマーに青色の無機顔料(例えば、群青や紺青等)を分散させた後、溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、非イオン系界面活性剤を分散剤として添加し、粘度を所定の範囲に調整した溶液が用いられている。
吐出走査部102は、複数のヘッド114(図4参照)を保持するキャリッジ103と、キャリッジ103の位置を制御するキャリッジ位置制御装置104と、カラーフィルタ側マザー基板を構成する基体10Aを保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御するステージ位置制御装置108と、制御部112とを有している。なお、実際には、吐出装置100には複数(例えば10個)のキャリッジ103が設置されている。図3では、説明の簡単のため、1個のキャリッジ103を図示して説明することにした。
キャリッジ位置制御装置104は、制御部112からの信号に応じて、キャリッジ103をX軸方向又はZ軸方向に沿って移動させると共に、Z軸を軸とする回転方向にキャリッジ103を回転させる機能も有している。ステージ位置制御装置108は、制御部112からの信号に応じて、Y軸方向に沿ってステージ106を移動させると共に、Z軸を軸とする回転方向にステージ106を回転させる機能も有している。
上述のように、キャリッジ103はキャリッジ位置制御装置104の制御によってX軸方向に移動するようになっている。一方、ステージ106はステージ位置制御装置108の制御によってY軸方向に移動するようになっている。つまり、キャリッジ位置制御装置104およびステージ位置制御装置108によって、ステージ106に対するヘッド114の相対位置が変わるようになっている。
つまり、キャリッジ103及びステージ106のうち双方若しくはいずれか一方を移動させることで、キャリッジ103がステージ106(あるいはステージ106に保持される基体10A)を走査することができるようになっている。以下、本実施形態では、キャリッジ103を静止させ、ステージ106を移動させることで走査を行う場合について説明する。
図4は、1個のキャリッジ103をステージ106側から観察した図であり、図4の紙面に垂直な方向がZ軸方向である。また、図4の紙面の左右方向がX軸方向であり、紙面の上下方向がY軸方向である。
同図に示すように、キャリッジ103は、それぞれ同じ構造・寸法を有する複数のヘッド114を保持している。ヘッド114には、液体材料111のうち赤色材料111Rを吐出するヘッド114R、緑色材料111Gを吐出するヘッド114G、青色材料111Bを吐出するヘッド114Bの3種類がある。
本実施例では、1個のキャリッジ103に、ヘッド114R、ヘッド114G、ヘッド114Bがそれぞれ4個ずつ設けられており、ヘッド114の数は計12個となっている。なお、ヘッド114同士の位置関係については後述する。なお、本明細書では、Y軸方向に隣接する4つのヘッド114を「ヘッド群114P」と表記することもある。
図5は、ヘッド114の底面114aを示した図である。底面114aの形状は、対向する2つの長辺及び対向する2つの短辺を有する矩形である。当該底面114aはステージ106側(図中Z軸方向)を向いている。ヘッド114の長辺方向と図中X軸方向、また、ヘッド114の短辺方向と図中Y軸方向については、それぞれ平行になっている。
また、当該底面114aには、ノズル118がX軸方向に例えば90個ずつ、2列(列116Aと列116B)に配置されている。また、各ノズル118のノズル径rは、約30μmとなっている。列116A側のノズル118及び列116B側のノズル118は、それぞれ各列において所定のピッチLNP(LNP:約140μm)で配置されている。また、ノズル列116Bの各ノズル118の位置が、ノズル列116Aの各ノズル118位置に対して、ノズルピッチLNPの半分の長さ(約70μm)だけX軸方向の負の方向(図5の下方向)にずれるように配置されている。なお、ヘッド114に設けられるノズル列は2列でなくても良い。例えば、3列、4列、・・・M列(Mは自然数)と列数を増やしても良いし、あるいは1列であっても構わない。
ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれが90個のノズルからなるため、1つのヘッド114には180個のノズルが設けられている。ただし、ノズル列116Aの両端から5つ目までのノズルは、液体材料111が吐出されないようになっている(休止ノズル:図5中、破線で囲まれた部分)。同様に、ノズル列116Bの両端から5つ目までのノズルも液体材料111が吐出されない休止ノズルとなっている(図5中、破線で囲まれた部分)。このため、ヘッド114における180個のノズル118のうち、両端の20個のノズルを除いた160個のノズル118が液体材料111を吐出するようになっている(吐出ノズル)。
本明細書では、ヘッド114の位置関係を説明する目的で、ノズル列116Aに含まれる90個のノズル118のうち、図中上端から6番目のノズル118をヘッド114の「基準ノズル118R」と表記する。つまり、ノズル列116Aにおける80個の吐出ノズルのうち、図中最上部に位置する吐出ノズルがヘッド114の「基準ノズル118R」である。なお、すべてのヘッド114に対して、「基準ノズル118R」の指定の仕方が同じであればよいので、「基準ノズル118R」の位置は、上記位置でなくてもよい。
次に、ヘッド群114Pにおける6つのヘッド114の位置関係について説明する。
図6は、ヘッド114の相対位置関係を示す図である。なお、本図において、図4に示す2組のヘッド114R、114G、114Bについては、それぞれヘッド114R、114G、114B及びヘッド114R、114G、114Bと表記して区別するものとする。
図6に示すように、ヘッド群114Pは、隣接するヘッド114同士がX方向にずれるように配置されている。ヘッド114Rに隣接するヘッド114Gは、ヘッド114Rに対して、例えば図中X方向下側にずれるように設けられている。また、ヘッドGに隣接するヘッドBについても同様に、隣接するヘッドGに対して、例えば図中X方向下側にずれるように設けられている。ヘッド114Bに隣接するヘッド114R、また、当該ヘッド114Rに隣接するヘッド114G、また、当該ヘッド114Gに隣接するヘッド114Bについても同様に、それぞれ隣接するヘッド114に対して図中X方向下側にずれるように設けられている。
また、図中において、ヘッド114Rに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「1−a」及び「1−b」(実線で示す)である。ヘッド114Gに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「2−a」及び「2−b」(破線で示す)である。ヘッド114Bに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「3−a」及び「3−b」(一点鎖線で示す)である。ヘッド114Rに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「4−a」及び「4−b」(実線で示す)である。ヘッド114Gに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「5−a」及び「5−b」(破線で示す)である。ヘッド114Bに設けられた基準ノズル118RのX方向の位置は「6−a」及び「6−b」(一点鎖線で示す)である。
同じ構造である各ヘッド114同士がX方向にずれるように配置されていることで、自身に設けられる基準ノズル118RのX方向の位置(1−a)〜(6−b)が互いにずれるようになっている。この結果、キャリッジ103が走査(スキャン)する際には、ノズル118の最端部である基準ノズルRから吐出される液体材料111のスジムラが重ならずに済むようになっている。
次に、ヘッド114の内部の構成を説明する。図7(a)および図7(b)に示すように、それぞれのヘッド114は、インクジェットヘッドである。より具体的には、それぞれのヘッド114は、振動板126と、ノズルプレート128とを備えている。振動板126と、ノズルプレート128との間には、タンク101から孔131を介して供給される液体材料111が常に充填される液たまり129が設けられている。
また、振動板126と、ノズルプレート128との間には、複数の隔壁122が設けられている。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122とによって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120は、ノズル118ごとに設けられているおり、キャビティ120の数とノズル118の数とは同じである。キャビティ120には、1対の隔壁122間に設けられた供給口130を介して、液たまり129から液体材料111が供給される。
振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む1対の電極124A、124Bとを有している。この1対の電極124A、124Bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル118から液体材料111が吐出される。なお、ノズル118からZ軸方向に液状の材料が吐出されるように、ノズル118の形状が調整されている。なお、ピエゾ素子の代わりに電気熱変換素子を有してもよい。つまり、電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して液体材料111を吐出する構成を有していてもよい。
次に、図8をもとにして制御部112の構成を説明する。
制御部112は、液体材料111を吐出するタイミングや、キャリッジ103の固定位置、ステージ106の移動(移動速度、移動距離等)等、吐出装置1の動作に関して統括して制御する部位である。
図8に示すように、制御部112は、入力バッファメモリ200と、記憶手段202と、処理部204と、走査駆動部206と、ヘッド駆動部208とを備えており、各部分同士が通信可能に接続されている。
入力バッファメモリ200は、外部に接続される例えば情報処理装置等から液体材料111の液滴の吐出を行うための吐出データを受け取る。入力バッファメモリ200は、吐出データを処理部204に供給し、処理部204は吐出データを記憶手段202に格納する。記憶手段202としては、例えばRAM等が用いられている。
処理部204は、記憶手段202内に格納された吐出データにアクセスし、当該吐出データを基にして、走査駆動部206及びヘッド駆動部208に、必要な駆動信号を供給する。
走査駆動部206は駆動信号に基づいて、キャリッジ位置制御装置104およびステージ位置制御装置108に所定の位置制御信号を供給する。また、ヘッド駆動部208は駆動信号に基づいて、各ヘッド114に液体材料111を吐出する吐出信号を供給する。
次に、このように構成された液晶装置1の製造工程について説明する。
本実施形態では、大面積のマザー基板を用いて複数の液晶装置を一括して形成し、切断によって個々の液晶装置1に分離する方法を例に挙げて説明する。
まず、カラーフィルタ側マザー基板の形成工程について簡単に説明する。
吐出装置100のステージ106に、基体10Aを保持させる。当該基体10Aには、カラーフィルタ16を保持する被吐出部18(18R、18G、18B:図9等参照)が形成されている。被吐出部18Rには赤色層16Rが保持され、被吐出部18Gには緑色層16Gが保持され、被吐出部18Bには青色層16Bが保持されるようになっている。なお、基体10Aをステージ106に保持する際には、基体10Aの短辺方向がX軸方向に一致し、長辺方向がY軸方向に一致するように位置を調節する。
この状態で、図9に示すようにステージ106を図中左側から右側へ移動させる。キャリッジ103は、例えば図中右側から左側に基体10A上を走査する。このとき、キャリッジ103が基体10A上を走査しながら、各ヘッド114から液体材料111を吐出する。
例えば、1回の走査によって、図9に示すように、図中最上行の被吐出部18には赤色材料111Rが最初に吐出され、図中上から2行目の被吐出部18には緑色材料111Gが最初に吐出され、図中下から2行目の被吐出部18には青色材料111Bが最初に吐出され、図中最下行の被吐出部18には赤色材料111Rが最初に吐出される。このように、吐出する領域によって最初に吐出される液体材料111の種類が異なる。
この後、ステージ106を移動させて、キャリッジ103に基体10A上を走査させると同時に、各ヘッド114から液体材料111を吐出する。例えば図10に示すように、各被吐出部18が液体材料111が計1回ずつ吐出された状態になるように走査しながら、被吐出部18に液体材料111を吐出する。
各被吐出部18に液体材料111が計1回ずつ吐出されたら、図11に示すように、今度は各被吐出部18に液体材料111が計2回ずつ吐出されるまで、図10の走査を繰り返す。以下、当該走査を繰り返しながら、各被吐出部18に液体材料111が計3回ずつ、計4回ずつ、と吐出回数を徐々に増やしていくことにより、図12に示すように、各被吐出部18全体に液体材料111が吐出されることになる。
以降の工程については簡単に説明する。カラーフィルタ16が形成された基材10A上には、図示しない電極や配線等を形成し、平坦化膜を形成する。また、基材10Aの表面にギャップ制御用の図示しないスペーサ及び隔壁を形成する。この基材10Aに形成された配線やカラーフィルタを覆うように配向膜を形成し、この配向膜に対してラビング処理を実行する。配向膜は、例えばポリイミドを塗布又は印刷することによって形成することができる。また、エポキシ樹脂等からなるシール材を矩形環状に形成し、シール材で囲まれた領域に液晶を塗布する。
次に、アクティブマトリクス側マザー基板の形成については、ガラスやプラスチック等の透光性材料からなる大判の基材に配線、電極等を形成し、当該配線、電極等が形成された領域に、平坦化膜を形成する。平坦化膜を形成したら、ポリイミド等からなる配向膜を形成し、この配向膜に対してラビング処理を実行する。
次に、カラーフィルタ側マザー基板とアクティブマトリクス側マザー基板とをパネル状に貼り合わせる。両基板を近接させ、アクティブマトリクス側マザー基板がカラーフィルタ側マザー基板上のシール材に接着させるようにする。その後、接着した両マザー基板にスクライブ線を形成し、当該スクライブ線に沿ってパネルを切断し、切断した各パネルの洗浄を行い、各パネルに駆動ドライバ等を実装する。各液晶パネルの外側表面に偏光板を貼着し、バックライト41を取り付けて、液晶装置1が完成する。
このように、本実施形態によれば、個々のヘッド114におけるスジムラの発生しやすい位置、すなわち、各ヘッド114の基準ノズル118RのX方向上の位置を、ヘッド114毎にずらしているので、上記のようにキャリッジ103が基体10A上を走査しながら液体材料111を吐出する場合であっても、個々のヘッド114により吐出された液体材料111のスジムラの位置が重なることが無く、全体において液体材料のスジムラを目立ちにくくすることが可能となる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器について、携帯電話を例に挙げて説明する。
図13は、携帯電話300の全体構成を示す斜視図である。
携帯電話300は、筺体301、複数の操作ボタンが設けられた操作部302、画像や動画、文字等を表示する表示部303を有する。表示部303には、本発明に係る液晶装置1が搭載される。本発明に係る液晶装置1は、液体材料111のスジムラが目立ちにくくなっているため、表示にムラの無い良質の液晶装置である。このような液晶装置1を搭載した電子機器(携帯電話300)は、表示性能に優れている。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態の説明は、本発明を液晶装置1のカラーフィルタ基板3にカラーフィルタ層16を形成する場合の例であるが、この例に限られることは無く、例えば本発明を有機EL装置用基板に有機層(発光層等)を形成する場合にも適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るカラーフィルタ基板の構成を示す平面図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置の全体構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置のキャリッジの構成を示す平面図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置のヘッドの外部構成を示す平面図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置のヘッドの内部構成を示す図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置の制御部の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置のヘッド駆動部の構成を示す図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置のヘッドの配置を示す図である。 本実施形態に係る液滴吐出装置の動作を示す図(その1)である。 本実施形態に係る液滴吐出装置の動作を示す図(その2)である。 本実施形態に係る液滴吐出装置の動作を示す図(その3)である。 本発明に係る電子機器の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1…液晶装置 2…アクティブマトリクス基板 3…カラーフィルタ基板 10A…基体 16…カラーフィルタ 18(18R、18G、18B)…被吐出部 100…液滴吐出装置(吐出装置) 103…キャリッジ 106…ステージ 111(111R、111G、111B)…液体材料 114(114R、114G、114B)…ヘッド 114P…ヘッド群 114G…ヘッド 118…ノズル 300…携帯電話

Claims (5)

  1. 基板と複数の吐出ヘッドとを相対的に走査しながら、前記各吐出ヘッドに設けられた複数のノズルから前記基板に複数種類の機能液の液滴を吐出するヘッドユニットであって、
    前記複数の吐出ヘッドが走査方向に配列されており、
    前記各吐出ヘッドの前記複数のノズルのうち前記走査方向に略直交する直交方向の両端部に設けられたノズルの、前記直交方向における位置が、前記吐出ヘッドごとにずれるように設けられていることを特徴とするヘッドユニット。
  2. 請求項1に記載のヘッドユニットが搭載されていることを特徴とする液滴吐出装置。
  3. 基板上と複数の吐出ヘッドとを相対的に走査しながら、前記各吐出ヘッドに設けられた複数のノズルから前記基板に複数種類の機能液の液滴を吐出する液滴吐出方法であって、
    前記複数の吐出ヘッドが走査方向に配列されており、
    前記複数のノズルのうち前記吐出ヘッドの両端部に設けられたノズルの、前記走査方向に略直交する直交方向における位置を、前記吐出ヘッドごとにずらした状態で前記基板上を走査しながら、前記機能液の液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出方法。
  4. 請求項3に記載の液滴吐出方法により機能液が吐出された基板を含むことを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項4に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。

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