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JP2006245784A - 固体撮像装置及びその駆動方法並びに撮像システム - Google Patents

固体撮像装置及びその駆動方法並びに撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】蛍光灯照明下において発生するフリッカを抑圧して画質劣化を防止する。
【解決手段】固体撮像素子部1による1フレームの撮像に関し、蓄積時間制御回路2は、固体撮像素子の列のうち、奇数列を50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/100秒、偶数列を60Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/120秒の蓄積時間で個別に駆動するよう固体撮像素子部1を制御し、第1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成する。フリッカ検出回路3は、両フィールド画像の除算処理によってフリッカ成分を検出する。利得制御回路4は、検出されたフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲインに対応する補正用利得信号を算出する。利得可変増幅器5は、固体撮像素子部1からの第2フレーム以降の映像信号に対し、補正用利得信号で決まる補正ゲインをかけることにより、フリッカ成分が相殺されるよう補正する。
【選択図】図1

Description

この発明は、CMOSセンサやCCDセンサ等の固体撮像素子を有する固体撮像装置を用いた動画および静止画の撮像において、特に蛍光灯のように電源周期と同期して交流点滅する電灯の下で撮像画面の輝度が変化する、いわゆるフリッカ現象を改善した固体撮像装置に関する。
蛍光灯のように、交流点滅する照明光を使用した場合、照明光に起因するフリッカ現象が撮像画面に現れることはよく知られている。このフリッカ現象は画質を劣化させるので、軽減されることが望まれている。その対策が、先行技術文献(例えば、特許文献1、2参照)に開示されている。
例えば、特許文献1には、撮像装置のフリッカ補正として、撮像素子以外のフリッカ検出用受光装置を別途用いてフリッカを検出する手法が開示されている。この手法を図18を参照して説明する。
図18において、撮像装置は、CMOSセンサ100と、受光素子101と、受光素子101の出力端子に接続される利得制御回路102と、利得制御回路102の制御出力端子及びCMOSセンサ100の映像出力端子に接続される利得可変増幅器103とを有する。受光素子101は、各水平期間の受光光量lnを測定する。利得制御回路102は、電子シャッタ制御信号と各水平期間毎の受光光量lnとに基づいて補正利得を演算し、補正用利得信号として出力する。利得可変増幅器103は、補正用利得信号を用いてCMOSセンサ100からの映像信号Pnを増幅し、補正映像信号Pnsとして出力する。こうすることで、各水平ライン毎の蛍光灯光量を見掛け上同じレベルに合わせて、蛍光灯下においてCMOSセンサ100からの映像出力に基づく画像に生ずる1フレーム内の垂直方向のフリッカを除去する。
また、特許文献2には、撮像装置において、連続した3n(nは正の整数)フレーム内各画素の撮像出力レベルの平均値を用いることによってフリッカ成分が相殺された画像を取得し、これを利用してフリッカを検出する手法が開示されている。この手法を図19(a)〜(c)に示す。
図19(a)〜(c)に示すように、XYアドレス型の固体撮像素子を用い、それぞれの信号処理回路で、連続した3フレーム内の各画素の撮像出力信号レベルを、その平均値で除算した値を求め、その逆数に比例するように、連続した3フレーム内の各画素の撮像出力信号レベルを利得制御する。こうすることで、放電を利用した照明光を使用したときに発生する撮像出力信号のフリッカ現象を軽減する。
特開2000−350102号公報 特開平10−93866号公報
上述した従来のフリッカ検出方式において、前者はフリッカ検出用の専用受光装置を用いる必要があり、後者は少なくとも3つのフレームメモリを必要とするため、いずれも撮像装置のシステムを複雑化させるという問題がある。
また、この3フレームの撮像中にカメラをパンニングすると、平均化した際にまともな映像が得られないという問題もある。
そこで、本発明は、蛍光灯照明下において発生するフリッカを抑圧して画質劣化を防止すると共に、フリッカの検出に専用の受光装置を必要とせず、かつフレームメモリを削減して、より単純な構成でフリッカを検出することができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の固体撮像装置では、1フレームの撮像に関して、行または列毎に2つの異なる蓄積時間で駆動することによって、1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成し、これらの除算処理によってフリッカ成分を検出し、補正することを要旨とする。
すなわち、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像素子を駆動させて映像信号を取得する固体撮像装置において、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行または列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するフィールド画像生成手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置において、前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置において、前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列のうち、奇数列をn/100秒(nは正の整数)及び偶数列をn/120秒、または奇数列をn/120秒及び偶数列をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置において、前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置において、前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関して、前記固体撮像素子の行のうち、奇数行をn/100秒(nは正の整数)及び偶数行をn/120秒、または奇数行をn/120秒及び偶数行をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置。
また、本発明の別の側面による固体撮像装置は、前記映像信号の時系列に連続する2つのフレームの撮像に関して、当該2つのフレームのうち、前フレームをn/100秒(nは正の整数)及び後フレームをn/120秒、または前フレームをn/120秒及び後フレームをn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するフィールド画像生成手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置において、生成された2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像間の除算処理によってフリッカ成分を抽出し、フリッカを検出するフリッカ検出手段をさらに有してもよい。前記フリッカ検出手段によるフリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を低減するため、前記固体撮像素子の行毎にフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲインをかける手段をさらに有してもよい。前記フリッカ検出手段によるフリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を抑えるため、当該フリッカの発生しない蓄積時間を設定する手段をさらに有してもよい。
また、本発明に係る固体撮像装置の駆動方法は、固体撮像素子を駆動させて映像信号を取得する固体撮像装置の駆動方法において、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行または列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法において、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法において、前記映像信号の1フレームの撮像に関して、前記固体撮像素子の列のうち、奇数列をn/100秒(nは正の整数)及び偶数列をn/120秒、または奇数列をn/120秒及び偶数列をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法において、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法において、前記映像信号の1フレームの撮像に関して、前記固体撮像素子の行のうち、奇数行をn/100秒(nは正の整数)及び偶数行をn/120秒、または奇数行をn/120秒及び偶数行をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成してもよい。
また、本発明の別の側面による固体撮像装置の駆動方法は、前記映像信号の時系列に連続する2つのフレームの撮像に関して、当該2つのフレームのうち、前フレームをn/100秒(nは正の整数)及び後フレームをn/120秒、または前フレームをn/120秒及び後フレームをn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置の駆動方法において、生成された2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像間の除算処理によってフリッカ成分を抽出し、フリッカを検出してもよい。前記フリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を低減するため、前記固体撮像素子の行毎にフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲインをかけてもよい。前記フリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を抑えるため、当該フリッカの発生しない蓄積時間を設定してもよい。
本発明に係る撮像システムは、上記いずれかの固体撮像装置と、前記固体撮像装置へ光を結像する光学系と、前記固体撮像装置からの出力信号を処理する信号処理回路とを有することを特徴とする。
ここで、本発明において「フィールド画像」とは、フレーム内の一部を周期的に切り出してマージすることによって生成された画像を表す。また、本発明において「行」とは固体撮像素子の水平方向の1ライン、「列」とは固体撮像素子の垂直方向の1ラインをそれぞれ表す。
このような手段によると、フリッカの検出に専用の受光装置を必要とせず、かつフレームメモリを1つ(1フレームの1/2サイズ×2つ)しか使用しないので、フリッカ検出手段をより単純なシステムで実現することが可能である。さらに、フリッカの検出に1フレームしか必要としないため、カメラのパンニングに影響を受けないフリッカ検出手段を実現できる。
以上説明したように、本発明によれば、フリッカの検出に専用の受光装置を必要としないことで、従来手法と比較して、より単純な構成でフリッカを検出することができる固体撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の基本概念を示す第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態の固体撮像装置の構成を示す。
図1に示す固体撮像装置は、固体撮像素子部1と、固体撮像素子部1の制御信号入力側に接続される蓄積時間制御回路2と、固体撮像素子部1の映像信号出力側に接続されるフリッカ検出回路3及び利得可変増幅器5と、フリッカ検出回路3の検出信号出力側及び利得可変増幅器5の利得信号入力側に接続される利得制御回路4とを備える。その他、図示していないが、自装置内の各部動作タイミング等の動作を制御する全体制御部(コントローラ)も含まれる。
固体撮像素子部1は、図2に示すように、CMOSセンサやCCDセンサ等の固体撮像素子を有する固体撮像素子11のほか、固体撮像素子11に接続される垂直シフトレジスタ11、第1及び第2水平シフトレジスタ12a、12b、及び映像信号の1フレームの1/2サイズで構成された第1及び第2ラインメモリ13a、13bを有している。第1及び第2水平シフトレジスタ12a、12b、及び第1及び第2ラインメモリ13a、13bは、それぞれ固体撮像素子11の奇数列と偶数列とで個別に割り当てられている。
蓄積時間制御回路2は、固体撮像素子11の奇数列と偶数列を互いに異なる蓄積時間で駆動させるための蓄積時間制御信号を固体撮像素子部1に与える。
フリッカ検出回路3は、固体撮像素子部1からの第1フレームの映像信号に基づきフリッカ成分を検出し、その検出信号を利得可変増幅器4に供給する。
利得制御回路4は、フリッカ検出回路3により検出されたフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲイン(後述参照)に対応する補正用利得信号を算出し、その補正用利得信号を利得可変増幅器5に出力する。
利得可変増幅器5は、固体撮像素子部1から出力される第2フレーム以降の映像信号に対し、フリッカ検出回路3にて第1フレーム(又は第Xフレーム)の映像信号からフリッカが検出された場合は、利得制御回路5からの補正用利得信号で決まる補正ゲインをかけることにより、フリッカ成分が相殺された補正映像信号を得て出力する。また、フリッカ検出回路3にて第1フレーム(又は第Xフレーム)の映像信号からフリッカが検出されなかった場合は、フリッカ無しの映像信号としてそのまま出力する。
ここで、図1〜図8を参照して、本実施形態の動作を説明する。
図3は、本実施形態の全体動作を示すフローチャート、図4は、そのタイミングチャートである。図4に示す動作タイミングは、フリッカが検出された場合に対応する。この動作タイミングは、例えば図示しない全体制御部からの制御指令に応じた駆動パルス(Lレベル及びHレベル)により制御される。
まず、固体撮像素子11の奇数列と偶数列で異なる第1及び第2ラインメモリ13a、13bを有する固体撮像装置を駆動し、第1フレームの撮像を行う。この第1フレームの撮像に関して、蓄積時間制御回路2からの蓄積時間制御信号に基づいて、垂直シフトレジスタ11及び第1及び第2水平シフトレジスタ12a、12bからの駆動信号により、固体撮像素子11の奇数列を50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/100秒(nは正の整数)、固体撮像素子11の偶数列を60Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/120秒の蓄積時間で駆動させる。
図5は、n/100秒の蓄積時間の場合、50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しない理由を説明するものである。図6は、50Hzで交流点滅する照明下で発生するフリッカ成分(照度)の出力波形を示す。この場合、図示のように、50Hz(周期1/50秒)で交流点滅する電灯の照度のn/100秒の積分値は、固体撮像素子の1行目、2行目、3行目、…のいずれも同じ値となり、常に一定値となる。このため、得られる映像信号のフレーム上には、常にフリッカが発生しない。n/120秒の蓄積時間の場合、60Hz交流電源照明下でフリッカが発生しない理由もこれと同様である。
これにより、図2に示すように、固体撮像素子11の奇数列と偶数列とでそれぞれのカラー画像のRGB成分による画素配列であるベイヤー配列のうちのG成分のみを出力する画像を、フィールド画像A(奇数列G成分)及びフィールド画像B(偶数列G成分)として、それぞれ第1及び第2ラインメモリ13a、13bを介して取得する(図3のステップSt1、St2:図4の両フィールド画像A、Bの撮像タイミング参照)。以後、両フィールド画像A、Bは別々の画像として取り扱う。
次いで、フリッカ検出回路3にて、フリッカ成分のみを抽出するため、両フィールド画像A、Bの画素毎に、フィールド画像Bの画素値をフィールド画像Aの画素値で除算した画素値を求め、その画素値をもつフィールド画像C(=B/A)を算出し、その各画素値を垂直射影したときの出力波形Vを得る(図3のステップSt3:図4のフィールド画像Cの算出タイミング参照)。図6は、算出されたフィールド画像C及び出力波形Vの例を示す。
次いで、フリッカ検出回路3にて、フィールド画像Cを垂直射影したときの出力波形Vの振幅が予め設定された閾値Fthを超えているかどうかを判定し、その判定結果によりフリッカが発生しているか否かを判断し、フリッカ検出を行う(図3のステップSt4:出力波形Vによるフリッカ検出タイミング参照)。
例えば、フィールド画像Cの画素値を垂直射影したときの出力波形Vの振幅が予め設定された閾値Fthを超えていない場合、フリッカが発生していないと判断する。フリッカが発生していないと判断した場合、第2フレーム以降の映像信号に対して通常動作を行う(図3のステップSt6)。すなわち、第2フレーム以降の映像信号は、利得可変増幅器5にて補正ゲインをかけずにフリッカ補正無しでそのまま出力される(この場合、図4の補正ゲイン倍の駆動パルスはLレベルのままである)。
なお、フリッカが発生していなかった場合には、フィールド画像Aの画素値とフィールド画像Bの画素値とが全画面にわたってほぼ等しい値(A≒B)となるため、全画面にわたってほぼ1を出力するフィールド画像Cが得られるはずである。フィールド画像Cの算出精度を高めるため、必要に応じて、フィールド画像Bに関して奇数列と偶数列、及び奇数行と偶数行の平均化を行い、フィールド画像Aとの縦横1画素分のずれ量を補正してもよい。
一方、フィールド画像Cを垂直射影したときの出力波形Vの振幅が予め設定された閾値Fthを超えていた場合、フリッカが発生していると判断する。フリッカが発生していると判断した場合、利得制御回路4にて出力波形Vの逆位相に比例する補正ゲインに対応する補正用利得信号を算出する(図4の補正用利得信号の算出タイミング参照)。次いで、利得可変増幅器5にて、その補正用利得信号に基づいて、第2フレーム以降の映像信号(図4の第2フレーム以降の撮像タイミング参照)に対して、固体撮像素子の行毎に出力波形Vの逆位相に比例する補正ゲインをかけて、フリッカ成分を相殺するフリッカ補正を行い(図4の補正ゲイン倍の動作タイミング参照)、補正映像信号を得る(図3のステップSt5:図4の補正用映像信号の動作タイミング参照)。これにより、フリッカによる画質の劣化を低減させる。このとき、第1フレームに対するフリッカ成分の位相ずれは、フレーム間の時間差と同等なので、これを考慮して補正を行う。
上記フリッカ補正の処理終了後、撮像期間中にフリッカの発生条件が変化することも考えられるので、任意のXフレーム毎に上記ステップSt1、St2に戻って新たにフリッカの検出処理を行い、撮像の終了命令が出されるまで、これらを繰り返す(ステップSt7〜St9)。なお、フリッカが発生していないと判断された場合も、これと同様の処理を行う。
なお、上記動作でフリッカの検出周期毎に1フレーム分のブランク期間が発生してしまう事態を回避するため、その対策として、前フレームから予測して補間する等の処理を施すようにすることがより望ましい。
図7及び図8は、上記動作で得られるフィールド画像A(蓄積時間n/100秒)、フィールド画像B(蓄積時間n/120秒)、フィールド画像C(=B/A)及びその垂直投影による出力波形V、その逆位相に比例する補正ゲイン、第2フレーム以降の映像信号、及び補正映像信号の例を示す。図7の例は、交流点滅していない条件で撮像した場合、図8の例は、50Hzで交流点滅する照明下の条件で撮像した場合をそれぞれ表す。
まず、交流点滅していない条件で撮像した場合は、図7の例に示すように、第1フレームの撮像により得られる両フィールド画像A、Bのいずれにもフリッカが発生しない。このため、フィールド画像Cには全画面にわたってほぼ1を出力する輝度パターンと、これに対応する出力波形Vとが得られる。この出力波形Vのレベルは閾値Vthより低くなっている。従って、第2フレーム以降の映像信号に対しフリッカ補正の必要がない。
これに対し、50Hzで交流点滅する照明下で撮像した場合は、図8の例に示すように、第1フレームの撮像により得られるフィールド画像Aにはその蓄積時間n/100秒に起因してフリッカは発生しないものの、フィールド画像Bにはその蓄積時間n/120秒に起因してフリッカが発生している。このため、フィールド画像Cにはフリッカ成分に対応した輝度パターンと、これに対応する出力波形Vとが得られる。この出力波形Vのレベルは閾値Vthより高くなっている。よって、第2フレーム以降の映像信号に対して、出力波形Vの逆位相に比例する補正ゲインをかけることにより、フリッカ成分が相殺された補正映像信号を得ることができる。なお、60Hzで交流点滅する照明下で撮像した場合は、フィールド画像Bではなく、フィールド画像Aにフリッカが発生するが、それ以外は上記と同様である。
従って、本実施形態によれば、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の奇数列をn/100秒、偶数列をn/120秒の蓄積時間で駆動させることにより、映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成し、これらの除算処理によってフリッカ成分を検出し、補正している。これにより、フリッカの検出用にフレームメモリを1つ(1フレームの1/2サイズ×2つ)しか使用しないため、従来手法と比較して、フリッカ検出手段をより単純なシステムで実現できるという効果がある。また、フリッカの検出用に1フレームしか必要としないため、カメラのパンニングに影響を受けないフリッカ検出手段を実現できるという効果もある。
なお、固体撮像素子の駆動に際し、上記の例とは反対に、奇数列をn/120秒、偶数列をn/100秒の蓄積時間で駆動させてもよい。
また、フィールド画像の生成に際し、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で駆動することによって、1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するようにしてもよい。
[第2の実施形態]
本実施形態について、図1及び図9を参照して説明する。
上記第1の実施形態では、固体撮像素子の列毎に蓄積時間を変えていたのに対し、本実施形態では、固体撮像素子の行毎に蓄積時間を変えるものである。なお、本実施形態の固体撮像素子の構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、図1の構成要素と同一符号を付して、その説明を省略する。
図9は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
図9において、固体撮像装置を駆動する。この駆動に際し、第1フレームの撮像に関して、蓄積時間制御回路2からの蓄積時間制御信号に基づいて、垂直シフトレジスタ及び水平シフトレジスタからの駆動信号により、各行のリセットタイミングを変更することによって、奇数行を50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/100秒(nは正の整数)、偶数行を60Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/120秒の蓄積時間で駆動させる。これにより、固体撮像素子の奇数行と偶数行とでそれぞれのカラー画像のRGB成分による画素配列であるベイヤー配列のうちのG成分のみを出力する画像を、フィールド画像A(奇数行G成分)及びフィールド画像B(偶数行G成分)として、それぞれラインメモリを介して取得する(ステップSt11、St12)。
以後、図3に示すステップSt3〜St9と同様のフリッカ検出及び補正の処理を行い(ステップSt13〜St19)、これによりフリッカによる画質の劣化を低減させる。
従って、本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様に、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の奇数行をn/100秒、偶数行をn/120秒の蓄積時間で駆動させることにより、映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成し、これらの除算処理によってフリッカ成分を検出し、補正している。これにより、フリッカの検出用にフレームメモリを1つ(1フレームの1/2サイズ×2つ)しか使用しないため、従来手法と比較して、フリッカ検出手段をより単純なシステムで実現できるという効果がある。また、フリッカの検出用に1フレームしか必要としないため、カメラのパンニングに影響を受けないフリッカ検出手段を実現できるという効果もある。
なお、固体撮像素子の駆動に際し、上記の例とは反対に、奇数行をn/120秒、偶数行をn/100秒の蓄積時間で駆動させてもよい。
また、フィールド画像の生成に際し、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で駆動することによって、1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するようにしてもよい。
[第3の実施形態]
本実施形態について、図10及び図11を参照して説明する。
図10は、本実施形態の固体撮像装置の構成を示す。
図10に示す固体撮像装置は、上記と同様の構成をもつ固体撮像素子部1と、固体撮像素子部1の制御信号入力側に接続される蓄積時間制御回路2と、固体撮像素子部1の映像信号出力側及び蓄積時間制御回路2の信号入力側に接続されるフリッカ検出回路3とを備える。
蓄積時間制御回路2は、フリッカ検出回路3により検出されたフリッカの元になる交流電源周波数(50Hzまたは60Hz)に応じて、フリッカが発生しない駆動時間(50Hzのときにn/100秒、または60Hzのときにn/120秒)で固体撮像素子11を駆動させるための蓄積時間制御信号を固体撮像素子部1に与える。
フリッカ検出回路3は、固体撮像素子部1からの第1フレームの映像信号に基づきフリッカ成分を検出し、その検出信号からフリッカの元になる交流電源周波数(50Hzまたは60Hz)を算出し、算出された交流電源周波数を蓄積時間制御回路2に供給する。
ここで、図11を参照して、本実施形態の動作を説明する。
図11は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
本実施形態は、両フィールド画像A、Bからフィールド画像Cを算出しそのフィールド画像Cを用いてフリッカを検出するまでの処理(ステップSt21〜St23)、フリッカが検出されない場合の処理(ステップSt27)、及び任意のXフレーム毎に新たにフリッカの検出処理を行う処理(ステップSt28〜30)は、上記第1の実施形態と同様である。相違する点は、フリッカ検出回路3にて、フリッカ検出(ステップSt23:YES)後の処理である。
すなわち、フィールド画像Cを垂直投影したときの出力波形Vのフーリエ変換等によって、n/100秒(nは正の整数)かn/120秒のうちフリッカが発生しない蓄積時間に対応する交流電源周波数(50Hzまたは60Hz)を算出する(ステップSt25)。そして、算出された交流電源周波数を蓄積時間制御回路2に与えることで、第2フレーム以降の映像信号の撮像に際し、蓄積時間制御回路2にて、与えられた交流電源周波数に対応する蓄積時間、すなわち50Hzのときにn/100秒、または60Hzのときにn/120秒を固定し(ステップSt26)、その蓄積時間で撮像を続ける。つまり、上記第1の実施形態のようなフリッカ補正の処理は行わないことになる。
従って、本実施形態によれば、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の奇数列をn/100秒、偶数列をn/120秒の蓄積時間で駆動させることにより、映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成し、これらの除算処理によってフリッカ成分を検出し、フリッカが発生しない蓄積時間で固体撮像素子を駆動している。これにより、フリッカの検出にフレームメモリを1つ(1フレームの1/2サイズ×2つ)しか使用しないため、従来手法と比較して、フリッカ検出手段をより単純なシステムで実現できるという効果がある。
また、フリッカの検出用に1フレームしか必要としないため、カメラのパンニングに影響を受けないフリッカ検出手段を実現できるという効果もある。この場合、蓄積時間とパンニングスピードによっては、1フレームでもカメラのパンニングに影響を受ける可能性はあるものの、従来の技術と比較すると、その影響はより受け難いと言える。
なお、固体撮像素子の駆動に際し、上記の例とは反対に、奇数列をn/120秒、偶数列をn/100秒の蓄積時間で駆動させてもよい。
また、フィールド画像の生成に際し、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で駆動することによって、1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するようにしてもよい。
また、固体撮像素子の駆動に際し、上記第2の実施形態と同様に、奇数行をn/100秒、偶数行をn/120秒の蓄積時間で駆動させてもよい。或いは、奇数行をn/120秒、偶数行をn/100秒の蓄積時間で駆動させてもよい。
また、フィールド画像の生成に際し、映像信号の1フレームの撮像に関して、固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で駆動することによって、1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するようにしてもよい。
[第4の実施形態]
本実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。
図12は、本実施形態の固体撮像装置の構成を示す。
図12に示す固体撮像装置は、CMOSセンサやCCDセンサ等の固体撮像素子を有する固体撮像素子部1と、固体撮像素子部1の制御信号入力側に接続される蓄積時間制御回路2と、固体撮像素子部1の映像信号出力側に接続されるフリッカ検出回路3及び利得可変増幅器5と、フリッカ検出回路3の検出信号出力側及び利得可変増幅器5の利得信号入力側に接続される利得制御回路4とを備える。
蓄積時間制御回路2は、固体撮像素子で得られる映像信号の時系列に連続するフレームのうち、第1フレーム(前フレーム)と第2フレーム(後フレーム)を互いに異なる蓄積時間で駆動するための蓄積時間制御信号を固体撮像素子部1に与える。
フリッカ検出回路3は、固体撮像素子部1からの第1及び第2フレームの映像信号に基づきフリッカ成分を検出し、その検出信号を利得可変増幅器4に供給する。
利得制御回路4は、フリッカ検出回路3により検出されたフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲイン(後述参照)に対応する補正用利得信号を算出し、その補正用利得信号を利得可変増幅器5に出力する。
利得可変増幅器5は、固体撮像素子部1から出力される第3フレーム以降の映像信号に対し、フリッカ検出回路3にて第1及び第2フレームの映像信号からフリッカが検出された場合は、利得制御回路5からの補正用利得信号で決まる補正ゲインをかけることにより、フリッカ成分が相殺された補正映像信号を得て出力する。また、フリッカ検出回路3にて第1及び第2フレームの映像信号からフリッカが検出されなかった場合は、フリッカ無しの映像信号としてそのまま出力する。
図13は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
図13において、固体撮像装置を駆動する。この駆動に際し、第1フレーム(前フレーム)及び第2フレーム(後フレーム)の撮像に関して、蓄積時間制御回路2からの蓄積時間制御信号に基づいて、垂直シフトレジスタ及び水平シフトレジスタからの駆動信号により、第1フレームを50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/100秒(nは正の整数)、第2フレームを60Hz交流電源照明下でフリッカが発生しないn/120秒の蓄積時間でそれぞれ駆動させる。これにより、第1フレームをフィールド画像Aとし、第2フレームをフィールド画像Bとして生成する(ステップSt31、St32)。
以降、上記第1の実施形態(図3のステップSt3〜St9)と同様に、両フィールド画像A、Bの演算からフィールド画像Cを得て、フリッカ検出及び補正の処理を行い(ステップSt33〜St39)、第3フレーム以降の映像信号に対し、フリッカ補正を行う。この場合は、上記第3の実施形態と同様にフリッカ補正を行わず、フリッカが発生しない蓄積時間で撮像を続けてもよい。これにより、フリッカによる画質の劣化を低減させる。
従って、本実施形態によれば、連続する2フレームの撮像に関し、前フレームを50Hzの交流電源照明下でフリッカが発生しない蓄積時間、後フレームを60Hzの交流電源照明下でフリッカが発生しない蓄積時間で駆動することによって、2種類のフィールド画像を生成し、これらの除算処理によってフリッカを検出し、補正している。これにより、フリッカの検出にフレームメモリを2つ使用するが、従来手法と比較すると、フリッカ検出手段をより単純なシステムで実現できるという効果がある。
[第5の実施形態]
本実施形態について、図14を参照して説明する。
図14は、本実施形態の固体撮像装置の構成を示す。
図14に示す固体撮像装置は、上記第3の実施形態と同様に、固体撮像素子部1、蓄積時間制御回路2、及びフリッカ回路3を有している。この構成により、固体撮像装置を用いた動画をモニタしながらの静止画の撮像において、上記第1、第2、または第4の実施形態と同様な手法で、フリッカの発生および交流電源周波数を随時観測しておき、撮像する静止画像にフリッカが発生しないように蓄積時間を制御する。これにより、フリッカによる画質の劣化を低減させることができる。
従って、本実施形態によれば、動画をモニタしながら静止画を撮像する場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
[第6の実施形態]
本実施形態について、図15を参照して説明する。
図15は、本実施形態の固体撮像装置の構成を示す。
図15に示す固体撮像装置は、上記第1の実施形態と同様に、固体撮像素子部1、蓄積時間制御回路2、フリッカ回路3、利得制御回路4、及び利得可変増幅器5を有している。この構成により、固体撮像装置を用いた動画をモニタしながらの静止画の撮像において、撮像した静止画像のフリッカを上記第1の実施形態と同様の手法で補正する。これにより、画質の劣化を低減させることができる。
従って、本実施形態によれば、動画をモニタしながら静止画を撮像する場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
[第7の実施形態]
図16に基づいて、本発明の固体撮像装置をスチルカメラに適用した場合の一実施例について詳述する。
図16は、本発明の固体撮像装置をスチルビデオカメラに適用した場合を示すブロック図である。
図16において、1はレンズのプロテクトとメインスイッチを兼ねるバリア、2は被写体の光学像を固体撮像素子4に結像させるレンズ、3はレンズ2を通った光量を可変するための絞り、4はレンズ2で結像された被写体を画像信号として取り込むための固体撮像素子、6は固体撮像素子4より出力される画像信号のアナログ−ディジタル変換を行うA/D変換器、7はA/D変換器6より出力された画像データに各種の補正を行ったりデータを圧縮する信号処理部、8は固体撮像素子4、撮像信号処理回路5、A/D変換器6、信号処理部7に、各種タイミング信号を出力するタイミング発生部、9は各種演算とスチルビデオカメラ全体を制御する全体制御・演算部、10は画像データを一時的に記憶する為のメモリ部、11は記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部、12は画像データの記録または読み出しを行う為の半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体、13は外部コンピュータ等と通信する為のインターフェース部である。
次に、前述の構成における撮影時のスチルビデオカメラの動作について説明する。
バリア1がオープンされるとメイン電源がオンされ、次にコントロール系の電源がオンし、更にA/D変換器6などの撮像系回路の電源がオンされる。
それから、露光量を制御する為に、全体制御・演算部9は絞り3を開放にし、固体撮像素子4から出力された信号はA/D変換器6で変換された後、信号処理部7に入力される。
そのデータを基に露出の演算を全体制御・演算部9で行う。
この測光を行った結果により明るさを判断し、その結果に応じて全体制御・演算部9は絞りを制御する。
次に、固体撮像素子4から出力された信号をもとに、高周波成分を取り出し被写体までの距離の演算を全体制御・演算部9で行う。その後、レンズを駆動して合焦か否かを判断し、合焦していないと判断した時は、再びレンズを駆動し測距を行う。
そして、合焦が確認された後に本露光が始まる。
露光が終了すると、固体撮像素子4から出力された画像信号はA/D変換器6でA/D変換され、信号処理部7を通り全体制御・演算部9によりメモリ部に書き込まれる。
その後、メモリ部10に蓄積されたデータは、全体制御・演算部9の制御により記録媒体制御I/F部を通り半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体12に記録される。
また、外部I/F部13を通り直接コンピュータ等に入力して画像の加工を行ってもよい。
[第8の実施形態]
図17に基づいて、本発明の固体撮像装置をビデオカメラに適用した場合の一実施例について詳述する。
図17は、本発明の固体撮像装置をビデオカメラに適用した場合を示すブロック図で、1は撮影レンズで焦点調節を行うためのフォーカスレンズ1A、ズーム動作を行うズームレンズ1B、結像用のレンズ1Cを備えている。
2は絞り、3は撮像面に結像された被写体像を光電変換して電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子、4は固体撮像素子3より出力された撮像信号をサンプルホールドし、さらに、レベルをアンプするサンプルホールド回路(S/H回路)であり、映像信号を出力する。
5はサンプルホールド回路4から出力された映像信号にガンマ補正、色分離、ブランキング処理等の所定の処理を施すプロセス回路で、輝度信号Yおよびクロマ信号Cを出力する。プロセス回路5から出力されたクロマ信号Cは、色信号補正回路21で、ホワイトバランス及び色バランスの補正がなされ、色差信号R−Y,B−Yとして出力される。
また、プロセス回路5から出力された輝度信号Yと、色信号補正回路21から出力された色差信号R−Y,B−Yは、エンコーダ回路(ENC回路)24で変調され、標準テレビジョン信号として出力される。そして、図示しないビデオレコーダ、あるいは電子ビューファインダ等のモニタEVFへと供給される。
次いで、6はアイリス制御回路で有り、サンプルホールド回路4から供給される映像信号に基づいてアイリス駆動回路7を制御し、映像信号のレベルが所定レベルの一定値となるように、絞り2の開口量を制御すべくigメータを自動制御するものである。
13、14は、サンプルホールド回路4から出力された映像信号中より合焦検出を行うために必要な高周波成分を抽出する、異なった帯域制限のバンドパスフィルタ(BPF)である。第一のバンドパスフィルタ13(BPF1)、及び第二のバンドパスフィルタ14(BPF2)から出力された信号は、ゲート回路15及びフォーカスゲート枠信号で各々ゲートされ、ピーク検出回路16でピーク値が検出されてホールドされると共に、論理制御回路17に入力される。この信号を焦点電圧と呼び、この焦点電圧によってフォーカスを合わせている。
また、18はフォーカスレンズ1Aの移動位置を検出するフォーカスエンコーダ、19はズームレンズ1Bの焦点距離を検出するズームエンコーダ、20は絞り2の開口量を検出するアイリスエンコーダである。これらのエンコーダの検出値は、システムコントロールを行う論理制御回路17へと供給される
論理制御回路17は、設定された合焦検出領域内に相当する映像信号に基づいて、被写体に対する合焦検出を行い焦点調節を行う。即ち、各々のバンドパスフィルタ13、14より供給された高周波成分のピーク値情報を取り込み、高周波成分のピーク値が最大となる位置へとフォーカスレンズ1Aを駆動すべくフォーカス駆動回路9にフォーカスモータ10の回転方向、回転速度、回転/停止等の制御信号を供給し、これを制御する。
以上説明したように、本発明は、CMOSセンサやCCDセンサ等の固体撮像素子を有するビデオカメラやスチルビデオカメラ等の固体撮像装置を用いた動画および静止画の撮像の用途にも適用できる。
本発明の第1および第2の実施形態による固体撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す固体撮像素子部により1フレーム内の2種類の異なるフィールド画像Aとフィールド画像Bを生成する場合を説明する概念図である。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置の動作を示す概略フローチャートである。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置の動作を示す概略タイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置において、n/100秒の蓄積時間の場合、50Hz交流電源照明下でフリッカが発生しない理由を説明する図である。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置において、フリッカ検出に用いるフィールド画像Cの垂直射影出力波形の概念図である。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置において、交流点滅していない条件で撮像した場合に生成される第1フレームのフィールド画像及び第2フレーム以降の映像信号を説明する図である。 本発明の第1の実施形態による固体撮像装置において、50Hzで交流点滅する照明下の条件で撮像した場合の第1フレームのフィールド画像及び第2フレーム以降の補正映像信号を説明する図である。 本発明の第2の実施形態による固体撮像装置の動作を示す概略フローチャートである。 本発明の第3の実施形態による固体撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第3の実施形態による固体撮像装置の動作を示す概略フローチャートである。 本発明の第4の実施形態による固体撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第4の実施形態による固体撮像装置の動作を示す概略フローチャートである。 本発明の第5の実施形態による固体撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第6の実施形態による固体撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第7の実施形態による固体撮像装置を適用したスチルビデオカメラの全体構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第8の実施形態による固体撮像装置を適用したビデオカメラの全体構成を示す概略ブロック図である。 従来技術のフリッカ検出用受光装置を別途用いてフリッカを検出する撮像装置を説明する概略ブロック図である。 (a)〜(c)は、従来技術の連続した3nフレームの平均値を用いてフリッカ成分を相殺する場合を説明する図である。
符号の説明
1 固体撮像素子部
2 蓄積時間制御回路
3 フリッカ検出回路
4 利得制御回路
5 利得可変増幅器
11 垂直シフトレジスタ
12a 第1水平レジスタ
12b 第2水平レジスタ
13a 第1ラインメモリ
13b 第2ラインメモリ

Claims (15)

  1. 固体撮像素子を駆動させて映像信号を取得する固体撮像装置において、
    前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行または列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するフィールド画像生成手段を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項2に記載の固体撮像装置において、
    前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列のうち、奇数列をn/100秒(nは正の整数)及び偶数列をn/120秒、または奇数列をn/120秒及び偶数列をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項4に記載の固体撮像装置において、
    前記フィールド画像生成手段は、前記映像信号の1フレームの撮像に関して、前記固体撮像素子の列のうち、奇数行をn/100秒(nは正の整数)及び偶数行をn/120秒、または奇数行をn/120秒及び偶数行をn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、前記映像信号の1フレーム内に2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置。
  6. 前記映像信号の時系列に連続する2つのフレームの撮像に関して、当該2つのフレームのうち、前フレームをn/100秒(nは正の整数)及び後フレームをn/120秒、または前フレームをn/120秒及び後フレームをn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成するフィールド画像生成手段を備えたことを特徴とする固体撮像装置。
  7. 請求項3、5、及び6のいずれか1項に記載の固体撮像装置において、
    生成された2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像間の除算処理によってフリッカ成分を抽出し、フリッカを検出するフリッカ検出手段をさらに有することを特徴とする固体撮像装置。
  8. 請求項7に記載の固体撮像装置において、
    前記フリッカ検出手段によるフリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を低減するため、前記固体撮像素子の行毎にフリッカ成分の逆位相に比例する補正ゲインをかける手段をさらに有することを特徴とする固体撮像装置。
  9. 請求項7に記載の固体撮像装置において、
    前記フリッカ検出手段によるフリッカ検出後、前記フリッカによる画質の劣化を抑えるため、当該フリッカの発生しない蓄積時間を設定する手段をさらに有することを特徴とする固体撮像装置。
  10. 固体撮像素子を駆動させて映像信号を取得する固体撮像装置の駆動方法において、
    前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行または列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  11. 請求項10に記載の固体撮像装置の駆動方法において、
    前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の列においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  12. 請求項10に記載の固体撮像装置の駆動方法において、
    前記映像信号の1フレームの撮像に関し、前記固体撮像素子の行においてmライン(mは正の整数)毎に任意の周期で異なる蓄積時間で個別に駆動することによって、前記映像信号の1フレーム内に複数の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  13. 前記映像信号の時系列に連続する2つのフレームの撮像に関して、当該2つのフレームのうち、前フレームをn/100秒(nは正の整数)及び後フレームをn/120秒、または前フレームをn/120秒及び後フレームをn/100秒の蓄積時間で個別に駆動させ、2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像を生成することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  14. 請求項13に記載の固体撮像装置の駆動方法において、
    生成された2種類の異なる蓄積時間のフィールド画像間の除算処理によってフリッカ成分を抽出し、フリッカを検出することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  15. 請求項1から9のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置へ光を結像する光学系と、
    前記固体撮像装置からの出力信号を処理する信号処理回路とを有することを特徴とする撮像システム。
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