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JP2006142963A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 先行車との車間距離に応じて変速比をダウンシフトする制御において、アクセルオフの状態では減速度が過大となり、車間距離が無用に大きくなり、または以後の加速応答が悪化する。
【解決手段】 先行車の加速状態または車間距離等を検出する車間距離センサを設け、自車が減速中かつ先行車が加速中であることを検出したときには、変速機の目標変速比をダウンシフト側に補正するのみならず、エンジンの目標出力をアイドルよりも増大側に補正する。これによりアクセルオフ時の減速度を抑制して車間距離の急拡大を回避すとともに、この状態からの加速応答を改善する。
【選択図】図16

Description

本発明は、走行中に先行する他の車両とのあいだの車間距離を適切に維持するための駆動力制御装置の改良に関する。
車間距離を一定に保つための装置として、特許文献1のようなものが知られている。これは先行車とのあいだの車間距離が長い場合には自動変速機の変速比をダウンシフトして十分な加速を確保する一方、車間距離が短い場合には変速比をアップシフトして必要以上の加速をしないようにしている。
特開2002-13623号公報
このような制御による場合、車間距離が大きい場合には車間距離に応じて変速比をダウンシフトするので、自車がアクセルをオフにして減速しているときに先行車が加速を開始すると車間距離が長くなり、車間距離に応じて変速比がダウンシフトされる。このとき、スロットル開度は全閉であるため、前記ダウンシフトに伴い負の駆動トルクが増大してしまい減速度が大きくなる。その結果、先行車との車間距離が想定した以上に広がってしまい、運転者に特有の違和感、いわゆる「置いてゆかれる感覚」を与えるという問題がある。また、スロットル全閉であるため、その後にアクセルを踏み込んで加速を開始しようとしたときにエンジンの応答遅れにより加速が遅れてしまう。
本発明では、車両の運転状態に基づいて車両の目標駆動トルクを設定する目標駆動トルク設定手段と、車両の目標駆動トルクに基づいてエンジンの目標出力と変速機の目標変速比を設定して車両の駆動力配分を設定する駆動力配分設定手段とを備えた車両の駆動力制御装置において、自車とその走行中に先行する車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記走行状態に基づいて前記駆動力配分を変更する駆動力配分変更手段とを設ける。
前記駆動力配分変更手段は、自車が減速中かつ先行車が加速中であることを検出したときには、前記目標変速比をダウンシフト側に補正すると共に、前記目標出力をアイドルよりも増大側に補正して駆動力配分を変更するように構成する。
本発明では、自車がアクセルをオフにしている状態で先行車の状況により応答性がいい加速が必要と判断される場合、変速比をダウンシフト側の補正するのみならず、アイドルよりもエンジン出力が増すように駆動力を再配分するため、負の駆動トルクが増大して減速度が過大となることがなく、これにより先行車との車間距離が無用に拡大してしまう違和感を運転者に与えるという不都合を避けることができる。なお、言うまでもなく前記エンジン出力の増大は減速要求を満たす限度内でのものである。
また、予め次の加速に備えて変速比をダウンシフト側に補正することに加えて、エンジン出力を増やしているため、変速機やエンジンの応答遅れを生じることな、速やかに加速を開始することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のシステム構成を示す図である。制御開始スイッチSW1は、車速制御を実行するか否かを検出する。スイッチSW1がオン状態の場合は、車速制御実行と判断する。スイッチSW1がオフの場合は、車速制御を停止する。ブレーキスイッチSW2は、運転者がブレーキペダルを踏んでいるか否かを検出する。スイッチSW2は、ブレーキペダルが踏まれている場合はオン状態、ブレーキペダルが開放されている場合はオフ状態となる。車間距離センサ3は、この実施形態において本発明に係る走行状態検出手段として機能するもので、例えばレーザーレーダーによって先行車との車間距離LAや相対速度△Vを検出する。アクセル開度センサ5は、ドライバーのアクセル踏込み量APOを検出する。車速センサ6は、タイヤの回転数から車両の実車速aVSPを検出する。エンジン回転数センサ7は、エンジンの点火信号からエンジン回転数aNEを検出する。
車速制御装置20は、この実施形態において本発明に係る目標駆動トルク設定手段、駆動力配分設定手段、駆動力配分変更手段としての機能を有するもので、マイクロコンピューターとその周辺装置により構成され、制御周期(例えば約10ms)毎に制御開始スイッチSW1、ブレーキスイッチSW2、車間距離センサ3、アクセル開度センサ5、車速センサ6、エンジン回転数センサ7からの運転状態を代表する各種信号を取り込んで、エンジン制御装置8、トランスミッション制御装置9に指令値を出力する。車速制御装置20は、図1に示すように、マイクロコンピューターのソフトウェア形態により構成される制御開始判定部30、目標車速算出部40、車速制御部50、実変速比算出部60、駆動力配分部70、駆動力再配分係数算出部80、駆動力再配分許可部90を備えている。
車速制御装置20は、スロットルとトランスミッションを用いることによって、車速を制御する。エンジン制御装置8は、車速制御装置20から出力されたスロットル開度指令値cTVOをもとにスロットルアクチュエータ10にスロットル開度信号を出力する。スロットルアクチュエータ10は、スロットル開度信号に従ってエンジンのスロットルバルブ開度を調整する。トランスミッション制御装置9は、車速制御装置20から出力された変速比指令値cRATIOをもとに変速機の変速比を調整する。
制御開始判定部30の動作を図2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の各フローチャートおよび説明において符号Sを付して示した数字により処理ステップ番号を表すこととする。
まず制御開始スイッチSW1からの信号を取込んで、スイッチSW1がオフ状態の場合、制御実行フラグfSTARTを0として処理を終了する(S1〜2)。フラグが0の場合、車速制御は停止される。制御開始スイッチSW1がオン状態の場合は、ブレーキスイッチSW2からの信号を取込む(S3)。ブレーキスイッチSW2がオフ状態の場合は、制御実行フラグfSTARTを1とする(S4)。フラグが1の場合、制御実行となる。ブレーキスイッチSW2がオン状態の場合は、制御実行フラグfSTARTを0とする。
運転者がブレーキペダルを踏んでいる場合は、スロットル開度と変速比では目標車速tVSPに実車両の速度aVSPを追従させることができないため、フラグを0とし、制御を停止する。制御実行フラグfSTARTは、車速制御装置20からエンジン制御装置8、トランスミッション制御装置9に出力され、エンジン制御装置8、トランスミッション制御装置9はフラグに従って以下のように制御される。制御実行フラグfSTARTが1の場合、エンジン制御装置8は車速制御実行状態と判定し、車速制御装置20から出力されたスロットル開度指令値cTVOに基づいたスロットル開度となるようにスロットルアクチュエータ10を制御する。制御実行フラグfSTARTが0の場合、エンジン制御装置8は車速制御停止状態と判定し、アクセル踏込み量APOに応じたスロットル開度を出力するようにスロットルアクチュエータ10を制御する。
同様に、制御実行フラグfSTARTが1の場合、トランスミッション制御装置9は車速制御実行状態と判定し、車速制御装置20から出力された変速比指令値cRATIOに変速比を設定する。制御実行フラグfSTARTが0の場合、トランスミッション制御装置9は車速制御停止状態と判定し、アクセル踏込み量APOと実車速aVSPに応じた変速比を設定する。
駆動力再配分係数算出部80は、図3に示すように車間距離係数演算部81と相対速度係数演算部82と配分係数リミット部83より構成され、実車速aVSPと車間距離LAと相対速度△Vに基づいて駆動力再配分係数W1を算出する。車間距離係数演算部81は、実車速aVSPと車間距離LAに基づいて車間距離係数WLを決定する。たとえば、図4に示すようなマップよりW1を求め、次式(1)より車間距離係数WLを決定する。
WL=W1×KW1 … (1)
ここで、KW1は、車間距離に対してどの程度敏感に駆動力を再配分するか設定するゲインであり、運転者が好みに応じて重み付けを行った可変値である。
相対速度係数演算部82は、相対速度△Vに基づいて相対速度係数W△V、を決定する。たとえば、図5に示すようなマップよりW2を求め、次式(2)より相対速度係数W△Vを決定する。
V=W2×KW2 … (2)
ここで、KW2は、相対速度に対してどの程度敏感に駆動力を再配分するか設定するゲインであり、運転者が好みに応じて重み付けを行った可変値である。
車間距離が離れているときに一番応答性よく加速し、相対速度に対してはそれほど応答性を上げる必要がない場合、たとえばKW1=4、KW2=1とする。
配分係数リミット部85は、最大値Wmax、最小値WminでWを制限する。たとえば、Wmax=5、Wmin=1とする。
以上から駆動力再配分係数Wは次式より演算される。
W=WL+WΔV … (3)
図6は、駆動力再配分許可部の動作を説明するフローチャートである。S1では、アクセルセンサの信号を取込んでアクセルをOFFしているかONしているかを判断する。アクセルOFFの場合は、S2に進む。アクセルONの場合は、S5に進み駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRを0にする。S2では、車間距離センサの信号を取込んで実車間距離が目標車間距離より長くなっているか判断する。実車間距離が目標車間距離より長くなっていると判断した場合、S3に進む。実車間距離が目標車間距離より短いと判断した場合、S5に進み駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRを0にする。なお、目標車間距離は運転者が任意に設定した車間距離である。このように、実車間距離がある程度短い場合に駆動力再配分を行わないようにするのは、そのような条件下ではむしろ車間距離を積極的に拡大する運転操作が行われる機会が多いことによる。
S3では、車間距離センサの信号を取込んで相対速度が正であるかどうか判断する。ただし、ここでいう相対速度は先行車の車速から自車の車速を差し引いた値であり、先行車が自車より速い速度で走行している場合は相対速度が正、先行車が自車より遅い速度で走行している場合は相対速度が負になるものとする。相対速度が正であると判断した場合、S4に進む。相対速度が負であると判断した場合、本制御による駆動力再配分を行う必要がないので、S5に進み駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRを0にする。相対速度が正のときは車間距離が広がりつつある状況にあるので、本制御による駆動力再配分を可能とするために、S4にて駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRを1にする。
目標車速算出部40は、図7に示すように目標加速度決定部41、積分処理部42より構成され、制御実行フラグfSTART、実車速aVSP、アクセル踏込み量APOを取込み、目標車速tVSPを算出する。
目標加速度決定部41は、アクセル踏込み量APOと積分処理部42で算出された目標車速tVSPから図8に示すマップをもとに目標加速度tACCを決定する。図8に示されるように目標加速度tACCは、アクセル踏込み量が大きいほど大きくなる。また車速が高くなるほど走行抵抗は大きくなり、実現可能な加速度は小さくなることに対応するため、図8では同じアクセル踏込み量であれば、車速が高いほど目標加速度は小さくなるように設定されている。
積分処理部42は、制御実行フラグfSTART、実車速aVSP、目標加速度tACCをもとに目標車速tVSPを算出する。図9に積分処理部42の処理内容を示す。制御実行フラグfSTARTが0の場合、つまり制御開始スイッチSWlがオフ状態、またはブレーキペダルが踏まれている場合は、目標車速tVSPとtVSP前回値を実車速aVSPで初期化する(S1〜S2)。制御実行フラグfSTARTが1の場合、つまり制御開始スイッチSWlオン状態かつブレーキペダルが踏まれていない場合は、tVSP前回値に目標加速度tACCを加算して目標車速tVSPとする。目標車速tVSP算出後、tVSP前回値を目標車速tVSPで更新する(S1〜S3)。目標車速tVSPは車速制御部50に出力される。
図10に車速制御部50の構成を示す。車速制御部50はフィードフォワード制御部(以下F/F制御部と表す)とフィードバック制御部(以下F/B制御部と表す)からなる2自由度制御系で構成されている。車速制御部50は、目標車速tVSPを入力とし出力を実車速aVSPとした場合の伝達特性が図10の規範モデル52の伝達特性となるようにF/F制御部とF/B制御部を用いて制御を行う。規範モデル52の伝達関数GT(s)は、次式(4)で表される。
Figure 2006142963
すなわち、規範モデル52の伝達特性GT(s)は時定数τHの1次のローパスフィルタと無駄時間LVからなる。ここでsはラプラス演算子を表す。
制御対象の車両モデルは、駆動トルク指令値を操作量とし、車速を制御量としてモデル化することによって、車両のパワートレインの挙動は図11に示す簡易非線形モデルで表すことができ、次式(5)で表される。
Figure 2006142963
ここで、Mは車両質量、Rtはタイヤ動半径、Lpは無駄時間を表す。駆動トルク指令値を入力とし、車速を出力とする車両モデルは積分特性となる。ただし、制御対象の特性にはパワートレイン系の遅れにより無駄時間も含まれることになり、使用するアクチュエータやエンジンによって無駄時間Lpは変化する。
F/F制御部は位相補償器51で構成され、F/F指令値は目標車速tVSPを入力とし実車速aVSPを出力とした場合の制御対象の応答特性を、予め定めた一次遅れと無駄時間要素を持っ所定の伝達特性GT(s)の特性に一致させる。制御対象の無駄時間を無視して、規範モデル52の伝達特性GT(s)を時定数τHの1次のローパスフィルタとすると、位相補償器51の伝達特性Gc(s)は、次式(6)で表される。
Figure 2006142963
F/B制御部は、規範モデル52とフィードバック補償器53より構成される。規範モデル52から出力される規範応答Vrefと実車速aVSPとの差をフィードバック補償器53の入力とし、F/B指令値を算出する。F/B指令値により外乱やモデル化誤差による影響を抑える。フィードバック補償器の一例として図10に示されるように比例ゲインKPと積分ゲインKIからなるPI補償器がある。
実変速比算出部60は、実車速aVSPとエンジン回転数aNEより下式(7)に従って実変速比aRATIOを算出する。Gfは車両のファイナルギヤ比、Rtはタイヤ動半径である。
Figure 2006142963
駆動力配分部70について図12に基づいて説明する。駆動力配分部70は、変速比指令値設定部71、エンジントルク指令値算出部72、変速比指令値切替え部73、スロットル開度指令値算出部74から構成され、実車速aVSP、駆動トルク指令値cTDR、実変速比aRATIO、エンジン回転数aNE、駆動力再配分係数W、駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRを入力として変速比指令値cRATIOとスロットル開度指令値cTVOを算出する。
変速比指令値設定部71では、図13に示されるマップを用いて駆動トルク指令値cTDRと実車速aVSPから変速比指令値1:cRATIO1を決定する。なお、図13は無段変速機を用いた場合のマップを示している。
次に変速比指令値2:cRATIO2をcRATIO1と駆動力再配分係数Wに基づき次式(8)より演算する。
cRATIO2=cRATIO1×W … (8)
エンジントルク指令値算出部72では、駆動トルク指令値cTDRと実変速比aRATIOより次式(9)に従ってエンジントルク指令値cTEを算出する。
Figure 2006142963
変速比指令値切替え部73は、図14に示すように駆動力再配分許可フラグfRedist_TDRに従い変速比指令値cRATIOの切替えを行う。fRedist_TDRが1の場合、cRATIOをcRATIO2とする(S1〜S3)。fRedistTDRが0の場合、cRATIOをcRATIO1とする(S1〜S2)。
スロットル開度指令値算出部74は、図15に示すエンジン全性能マップを用いてエンジントルク指令値cTEとエンジン回転数aNEよりスロットル開度指令値cTVOを算出する。
駆動力分配部70にて算出された変速比指令値cRATIOは、図1に示されるとおり、トランスミッション制御装置9へ出力される。スロットル開度指令値cTVOは、エンジン制御装置8へ出力される。
図16は、この実施形態による車速制御特性を従来技術との比較において示している。図において、全体を実線で示したのが従来技術による特性であり、この場合、時刻t1で自車と同じく減速していた先行車が加速し、時刻t2で車間距離LAが所定の値より大きくなったので車間距離に応じて変速比のダウンシフトが開始される。時刻t3で自車も先行車に追従しようとしてアクセルを踏込んで加速した走行状態である。しかし、従来は時刻t2でスロットル開度が全閉のままダウンシフトが開始されるため、負の駆動トルクが過大となり減速度が大きくなる。その結果、先行車との車間距離はさらに広がり、先行車に置いていかれてしまうという違和感を運転者に与える。また、スロットル全閉であるため、時刻t3で運転者がアクセルペダルを踏み込んで加速を開始しようとしたときに、スロットルを開くまでのあいだエンジンの応答が遅れて加速が遅れてしまう。
これに対して、この実施形態の制御によれば、図16の一点鎖線で示したように、時刻t2で車間距離に応じたダウンシフトが開始されるが、このときスロットル開度が全閉よりもいくらか開いているため、負の駆動トルクを増大させることがなく、この場合減速度はダウンシフトの前後で略一定に制御される。その結果、先行車との車間距離が予想を超えて急速に拡大し、先行車に置いていかれてしまうという違和感を運転者に与えることが無い。また、時刻t3で運転者がアクセルペダルを踏み込んで加速を開始しようとした際、スロットルが幾分開かれているため、エンジンの応答遅れなく加速を開始することができる。
前記効果に加えてこの実施形態によれば、自車と先行車との車間距離が運転者が設定した所定値よりも大のときに駆動力配分の変更を行うようにしたので、車間距離が少ないときの加速応答の向上を抑制して運転者の意図に忠実な走行性能を確保することができる。(請求項2の効果)
また、図4ないし図5に示したように、自車と先行車との車間距離が大であるほど、または自車の車速が小であるほど、または先行車の車速が大であるほど、前記目標出力の補正量を大きくする特性としたので、先行車の状況に応じて運転者の加速要求の度合いを予測し、減速後のアクセルペダルの踏み込み操作に備えて予め駆動力を再配分することができ、これにより先行車の状況に合わせた適切な加速性能が得られる。(請求項3〜5の効果)
さらに、前記目標出力の補正量を、先行車との車間距離や相対速度に対して増大させるにあたり、そのゲインを運転者が設定する可変値としたことにより、車間距離や相対速度に対する目標出力変化の感度を運転者の好みに合わせて設定することができ、車両の運転性をより改善することができる。(請求項6〜7の効果)
本発明の一実施形態のシステム構成図。 実施形態の制御開始判定部の動作を示すフローチャート。 実施形態の駆動力再配分係数算出部の論理構成図。 実施形態の制御において、実車速と車間距離から駆動力再配分係数W1を与えるマップの特性図。 実施形態の制御において、先行車と自車との相対速度に基づいて相対速度係数W2を与えるマップの特性図。 実施形態の駆動力再配分許可部の動作を説明するフローチャート。 実施形態の目標車速算出部の論理構成図。 実施形態の制御において、実車速とアクセル踏み込み量とから目標加速度tACCを与えるマップの特性図。 実施形態の積分処理部の動作を示すフローチャート。 実施形態の車速制御部の論理構成図。 駆動トルク指令値を操作量、車速を制御量として車両のパワートレインの挙動を示す簡易非線形モデルの説明図。 実施形態の駆動力配分部の論理構成図。 実施形態の制御において、駆動トルク指定値と実車速とから変速比指令値を付与するマップの特性図。 実施形態の変速比指令値切替え部の動作を説明するフローチャート。 実施形態の制御において、エンジントルク指令値とエンジン回転数からスロットル開度指令値cTVOを与えるエンジン全性能マップの特性図。 実施形態による車速制御特性を従来技術との比較において示したタイミングチャート。
符号の説明
3 車間距離センサ(走行状態検出手段)
8 エンジン制御装置
9 トランスミッション制御装置
20 エンジン制御装置
70 駆動力配分部
80 駆動力再配分係数算出部

Claims (7)

  1. 車両の運転状態に基づいて車両の目標駆動トルクを設定する目標駆動トルク設定手段と、車両の目標駆動トルクに基づいてエンジンの目標出力と変速機の目標変速比を設定して車両の駆動力配分を設定する駆動力配分設定手段とを備えた車両の駆動力制御装置において、
    自車とその走行中に先行する車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記走行状態に基づいて前記駆動力配分を変更する駆動力配分変更手段とを備え、
    前記駆動力配分変更手段は、自車が減速中かつ先行車が加速中であることを検出したときには、前記目標変速比をダウンシフト側に補正すると共に、前記目標出力をアイドルよりも増大側に補正して駆動力配分を変更するようにしたことを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 前記駆動力配分変更手段は、自車と先行車との車間距離が所定値よりも大のときに前記駆動力配分の変更を行う請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記駆動力配分変更手段は、自車と先行車との車間距離が大であるほど、前記目標出力の補正量を大きくする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記駆動力配分変更手段は、自車の車速が小であるほど、前記目標出力の補正量を大きくする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. 前記駆動力配分変更手段は、先行車の車速が大であるほど、前記目標出力の補正量を大きくする請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  6. 前記車間距離の所定値が、運転者により設定される可変値である請求項2に記載の車両の駆動力制御装置。
  7. 前記目標出力の補正量を増大させるためのゲインが、運転者により設定される可変値である請求項3から請求項5の何れかに記載の車両の駆動力制御装置。
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