JP2006027858A - エレベータの群管理制御方法及び制御装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 特定階での乗場呼びに対する最適なエレベータを選択する群管理装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数台のエレベータを対象とし、乗場呼びに対して応答すべきサービスエレベータを待ち時間に係る所定の評価式に基づいて選択する群管理装置において、
特定階の乗場呼びに対しては、前記評価式に特定階での乗客の降車時間を取り入れ、前記降車時間などは、エレベータのかご荷重により算出する。そして、前記特定階は、例えばロビー階若しくはスカイロビー階などで、そして交通状況に応じて変化するさせるようにしても良い。
【選択図】 図１

Description

本発明は、乗場呼びを割り付ける際に評価を行う評価指標を改良した群管理制御方法或いは制御装置に関するものである。

従来の群管理エレベータでは、新たに発生した乗場呼びに対して、複数台のエレベータのうち何れのエレベータを応答させるかについては、通常待ち時間（到着予想時間）の短いエレベータに呼びを割り付けるのが一般的である。その際にはできるだけ正確な時間を把握するために、途中の階床での乗客の乗降時間も考慮に入れて行う方法が採用されている。
特開昭５８−１６２４７２号公報 特開平２−２０４２８５号公報

ところで、建物のロビー階やスカイロビー階などのように人の集まる階床（以下、特定階と称す）では、乗場呼びが発生した階床での乗客の乗降時間、特に降車時間については無視できない長さであるにもかかわらず、従来の待ち時間の中に算入されておらず、実際には乗客が特定階でエレベータに乗込むまで待つことになる。待ち時間評価としては、従来の到着時間プラス乗客の降り時間を採用する方がより正確で意味があるものと考えられる。

本発明は、複数台のエレベータを対象とし、乗場呼びに対して応答すべきサービスエレベータを待ち時間に係る所定の評価式に基づいて選択する群管理装置において、特定階の乗場呼びに対しては、前記評価式に特定階での乗客の降車時間をも取り入れるものである。

本発明は、ロビー階のような特に乗客の乗降が多い階床では、到着階での降車時間をも待ち時間に取り入れて評価するため、ロビー階などからの乗場呼びに応答するサービスエレベータの選定をより正確に行うことができるものである。その結果、乗客が目的とする階に到着するまでの時間を短縮できる。

本発明は、特定階からの乗場呼びに対しては、この特定階での乗客の降車時間も待ち時間の評価に算入するものである。

以下、本発明の一実施例について、図面を用いて説明する。図１は本発明の一実施例を示すシステム構成ブロック図、図２は本発明に係る待ち時間演算部と荷重ペナルティ値演算部における処理を示すフローチャート図である。

図中、１は各エレベータの乗場で呼びを登録する乗場呼び登録装置、２は各エレベータの制御を行うエレベータ制御装置、３は各エレベータの乗場表示装置、４は各エレベータのかご内荷重を検出する荷重検出装置、１０は本発明に係る群管理制御装置で、通信部１１と記憶部１２と待ち時間演算部１３と荷重ペナルティ値演算部１４と評価値演算部１５と乗場呼び割当演算部１６とからなっている。

ここで、記憶部１２はエレベータや呼びの状態、各演算結果などを記憶する。待ち時間演算部１３は後述するように各階、方向に対する各エレベータの待ち時間を予測演算する。荷重ペナルティ値演算部１４はエレベータの荷重状態に基づき予測待ち時間に加算するペナルティ値を演算する。評価値演算部１５は乗場呼び割当に用いる評価値を演算する。乗場呼び割当演算部１６は登録された乗場呼びを最適なエレベータに割り当てる。

次に基本的な待ち時間の演算手順について、図２を用いて説明する。
即ち、先ず通常の待ち時間演算処理で予測待ち時間テーブルを作成する。例えば、予測待ち時間Ｘ＝Σ（区間走行時間）+Σ（途中階でのドア開閉時間）+Σ（途中階での乗客の乗降時間）などのようにして、これを全てのエレベータ・全ての階・方向について演算し、テーブルを作成する。これについては、ステップ１において行われる。

次に、ステップ２において、特定階がそのエレベータのかご呼びによる停止予定階かどうかをチェックし、かご呼びがなければ、そのまま通常の予測待ち時間どおりとするが、特定階のかご呼びが有る場合には、エレベータかご内の荷重Ｗ（荷重検出装置４により検出）を変数とする評価式によりペナルティ値Ｐを算出する。このペナルティ値Ｐは例えば一人当りの平均降車時間を乗数とする一次式により求めるものとする。そして、このＰ値を前述の予測待ち時間に加算して、これを新たな予測待ち時間とする。これを全てのエレベータについて行う。

その後、ステップ３において、登録された新規乗場呼びに対する最適な割当号機を決定する。この演算処理は、これまでに計算された予測待ち時間を基に行われ、基本的には待ち時間の短い号機に乗場呼びが割当てられることになる。この時、予測待ち時間には乗客の降車時間が反映されているので、先に特定階に到着するエレベータではなく、先に乗車可能な状態になるエレベータが優先的に割当てられるようになる。これにより、エレベータ到着という見かけ上の待ち時間ではなく、乗客が実際にエレベータに乗車するまでの待ち時間を短縮することができ、結果的に目的階に到着するまでの時間の短縮を図れる。

特定階については、ロビー階やスカイロビー階など固定した階床を例にあげて述べているが、これはその時々の交通状況に応じて階床を変化させるようにしても本発明を採用することは可能である。

本発明の一実施例を示すシステム構成ブロック図である。 本発明に係る待ち時間演算部と荷重ペナルティ値演算部における処理を示すフローチャート図である。

符号の説明

１０ 群管理制御装置
１３ 待ち時間演算部
１４ 荷重ペナルティ値演算部
１５ 評価演算部
１６ 乗場呼び割当演算部

Claims (4)

1. 複数台のエレベータを対象とし、乗場呼びに対して応答すべきサービスエレベータを待ち時間に係る所定の評価式に基づいて選択する群管理装置において、
   特定階の乗場呼びに対しては、前記評価式に特定階での乗客の降車時間を取り入れることを特徴とするエレベータの群管理装置。
2. 前記特定階は、ロビー階若しくはスカイロビー階であることを特徴とする請求項１に記載のエレベータの群管理装置。
3. 前記特定階は、交通状況に応じて変化することを特徴とする請求項１に記載のエレベータの群管理装置。
4. 前記降車時間は、エレベータのかご内荷重により算出されることを特徴とする請求項１乃至請求項３に記載のエレベータの群管理装置。
   

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