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JP2006019178A - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Yasushi Sumihiro
泰史 住廣
Seiji Wada
誠司 和田
Shinichi Sumiyama
真一 住山
Hiroaki Sato
宏明 佐藤
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Panasonic Holdings Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Abstract

【課題】 耐漏液性に優れた高信頼性かつ低コストのアルカリ乾電池を提供する。
【解決手段】 アルカリ乾電池が、ガスケットと電池ケースとの間に、炭素数13〜24のアリールアルカン、炭素数13〜24のジアリールアルカン、および炭素数22〜24のトリアリールアルカンからなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素と、平均分子量が700〜10000のポリブテンとを重量比10:90〜80:20の割合で含む封止剤層を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ乾電池に関し、特にアルカリ乾電池の封口部に塗布する封止剤に関する。
従来より、アルカリ乾電池の耐漏液性を改善するために種々の検討が行われている。
例えば、アルカリ乾電池における電池ケース、封口板、およびガスケットの封口部に、アスファルト、ポリブテン、および有機溶剤の混合物からなる封止剤を塗布した後、乾燥し、ついで加熱してアスファルトを軟化溶融させて封止剤の塗膜を形成することが提案されている(例えば、特許文献1)。
アスファルトは常温では固形状であり、ポリブテンと混合して封口部に均一な封止剤の塗膜を形成するためには、揮発性の高い有機溶剤で封止剤を希釈する必要がある。また、この混合物をその後乾燥させ加熱溶融しなければならない。さらに、高温で溶融させた状態で封口部に塗布しなければならない。
このように、生産工程が多くなるため生産効率が低下するとともに、溶融工程においてエネルギー消費が大きくなり、コストがかかるという問題があった。
特開昭57−163962号公報
そこで、本発明は、上記の従来の問題を解決するため、耐漏液性に優れた高信頼性かつ低コストのアルカリ乾電池を提供することを目的とする。
本発明のアルカリ乾電池は、二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルの少なくとも一方を含む正極;亜鉛を含む負極;前記正極と負極との間に配されるセパレータ;アルカリ電解液;前記正極、負極、セパレータ、およびアルカリ電解液を収容する電池ケース;前記電池ケースの開口部を封口する封口板;ならびに前記電池ケースと封口板との間に配されるガスケット;前記負極およびガスケットに挿入される負極集電子を具備する。そして、前記ガスケットと電池ケースとの間に、炭素数13〜24のアリールアルカン、炭素数13〜24のジアリールアルカン、および炭素数22〜24のトリアリールアルカンからなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素と、平均分子量が700〜10000のポリブテンとを、重量比10:90〜80:20の割合で含む封止剤層を有することを特徴とする。
前記ジアリールアルカンがフェニルキシリルエタンであるのが好ましい。
前記トリアリールアルカンがジスチリルキシレンであるのが好ましい。
前記封止剤層が、さらに前記芳香族炭化水素およびポリブテンの混合物100重量部に対して着色剤を0.001〜5.0重量部含むのが好ましい。
本発明によれば、封止剤が適度な流動性および粘着性を有するため、ガスケットと電池ケースとの間の封口部分に封止剤をむらなく均一に塗布することができる。これにより、耐漏液性に優れた高信頼性のアルカリ乾電池が得られる。
また、本発明のアルカリ乾電池で用いられる封止剤は、封口部に塗布するだけでよく、従来の封止剤のように、封止剤に有機溶剤を加える希釈工程、有機溶剤をとばす乾燥工程、および均一な塗布膜を形成する溶融工程が要らない。このため、生産効率が向上し、低コストのアルカリ乾電池が得られる。
本発明における最大の特徴は、アルカリ乾電池の封口部、すなわちガスケットと電池ケースとの間に、炭素数13〜24のアリールアルカン、炭素数13〜24のジアリールアルカン、および炭素数22〜24のトリアリールアルカンからなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素ならびに平均分子量が700〜10000のポリブテンを含む封止剤が塗布されている点である。
炭素数13〜24のアリールアルカン、炭素数13〜24のジアリールアルカン、および炭素数22〜24のトリアリールアルカンは、常温では比較的粘性の低い液状の物質である。また、ポリブテンとの相溶性に優れ、温度変化に対して安定であり、耐アルカリ性に優れている。また、平均分子量が700〜10000のポリブテンは粘性が比較的高く、粘性および密着性に優れている。
これらの芳香族炭化水素とポリブテンとの混合重量比が10:90〜80:20の場合に、適度の流動性および粘性を有するため、封口部に封止剤の層が形成されることにより、耐漏液性に優れたアルカリ乾電池が得られる。
また、本発明のアルカリ乾電池で用いられる封止剤は、封口部に塗布するだけでよく、従来の封止剤のように、封止剤に有機溶剤を加える希釈工程、有機溶剤をとばす乾燥工程、および均一な塗布膜を形成する溶融工程が要らない。このため、生産効率が向上し、製造コストを低減することができる。
前記の芳香族炭化水素とポリブテンとの混合物中における芳香族炭化水素の含有量が10重量%未満の場合は、耐アルカリ性が不充分となり漏液し易くなる。また、芳香族炭化水素とポリブテンとの混合物中におけるポリブテンの含有量が20重量%未満の場合は、封止剤の粘性および密着性が不充分となり漏液し易くなる。
炭素数13〜24のアリールアルカンとしては、化学式(1):
Figure 2006019178
で表される1−フェニルヘプタン、化学式(2):
Figure 2006019178
で表される1−フェニルデカン、および化学式(3):
Figure 2006019178
で表される1−フェニルオクタデカン等が挙げられる。
アリールアルカンの炭素数が13未満では、沸点が低いため、常温において蒸発しやすくなる。一方、アリールアルカンの炭素数が24を超えると、粘性が高すぎるため、塗布むらが生じやすくなる。
炭素数13〜24のジアリールアルカンとしては、フェニルキシリルエタン、化学式(4):
Figure 2006019178
で表される1,1−ジフェニルメタン、および化学式(5):
Figure 2006019178
で表される1,3−ジキシリルオクタン等が挙げられる。これらの中でもフェニルキシリルエタンが好ましい。フェニルキシリルエタンとしては、例えば、以下に示す化学式(6)〜(15):
Figure 2006019178
が挙げられる。
ジアリールアルカンの炭素数が24を超えると、粘性が高すぎるため、塗布むらが生じやすくなる。ジアリールアルカンは構造上、最小の炭素数は13である。
炭素数22〜24のトリアリールアルカンとしては、ジスチリルキシレン等が挙げられる。ジスチリルキシレンとしては、例えば、以下に示す化学式(16)〜(25):
Figure 2006019178
が挙げられる。
トリアリールアルカンの炭素数が24を超えると、粘性が高くなり、塗布むらが生じやすい。また、トリアリールアルカンは構造上、出発物質、製造工程を考慮すると最小の炭素数は22である。
炭素数24以下のジアリールアルカンの工業的製造方法としては、例えば、米国特許第5073655号明細書、米国特許第5866733号明細書、および特開2003−119159号公報に記載されているように、ゼオライト触媒の存在下で、芳香族化合物にスチレン類を反応させてジアリールアルカン、特に1,1−ジアリールエタンを得る方法が用いられる。また、炭素数22〜24のトリアリールアルカンは製造過程においてジアリールアルカンと、芳香族化合物やスチレン類との反応により併産される。
また、これらの製造方法において、キシレン類を含有する芳香族化合物を使用すれば、1−フェニル−1−キシリルエタンを主成分とするジアリールアルカン、ジスチリルキシレンを主成分とするトリアリールアルカンを得ることができる。
市販されているジアリールアルカンで、化学式(6)〜(10)で表される1−フェニル−1−キシリルエタンを主成分として含むものとしては、例えば、新日本石油化学(株)製の「SAS296」が挙げられる。また、市販されているトリアリールアルカンで、化学式(16)〜(19)で表されるジスチリルキシレンを主成分として含むものとしては、例えば、新日本石油化学(株)製の「SAS−LH」が挙げられる。
ポリブテンはイソブテンを主たるモノマーとして重合したポリマーであり、イソブテンのホモポリマーやイソブテンとn−ブテンとのコポリマーなどが挙げられる。ポリブテンは、主として、本発明の封止剤を塗布した後に形成される封止剤層の形状保持特性およびシール性に関与する。ポリブテンの平均分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定によりポリスチレン換算の数平均分子量として求められる。ポリブテンは、単一の種類を使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記した芳香族炭化水素およびポリブテンの混合物からなる封止剤は、無色透明である。この封止剤の塗布状態を確認しやすくするために、この混合物100重量部に対して着色剤を0.001〜5.0重量部添加するのが好ましい。
着色剤の添加量が0.001重量部未満では、封止剤の着色が不充分となる。一方、着色剤の添加量が5.0重量部を超えると、封止剤の耐漏液性が不充分となる。
着色剤としては、アゾ化合物、カーボンブラック、または酸化チタン等が用いられる。
《実施例1〜3および比較例1〜2》
(1)封止剤の調製
表1に示す炭素数の異なる種々のアリールアルカンと、平均分子量1000のポリブテンとを重量比1:1の割合で混合し、それぞれ封止剤を得た。
Figure 2006019178
なお、比較例1では、炭素数が9個であるアリールアルカンとして化学式(26):
Figure 2006019178
で表されるクメンを用いた。実施例1では、炭素数が13個であるアリールアルカンとして化学式(1)で表される1−フェニルヘプタンを用いた。実施例2では、炭素数が16個であるアリールアルカンとして化学式(2)で表される1−フェニルデカンを用いた。実施例3では、炭素数が24個であるアリールアルカンとして化学式(3)で表される1−フェニルオクタデカンを用いた。比較例2では、炭素数が26個であるアリールアルカンとして化学式(27):
Figure 2006019178
で表される1−フェニルエイコサンを用いた。
(2)正極合剤の作製
二酸化マンガンと黒鉛とを、90:10の重量比で混合した。そして、この混合物と、アルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液とを100:3の重量比で混合し、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形した。ついで、フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級し、10〜100メッシュのものを中空円筒状に加圧成形してペレット状の正極合剤を得た。
(3)ゲル状負極の作製
ゲル化剤としてポリアクリル酸ナトリウムと、アルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液と、負極活物質として亜鉛粉末とを1:33:66の重量比で混合し、ゲル状負極を得た。
(4)円筒形アルカリ乾電池の組み立て
図1に示す構造の単三形のアルカリ乾電池(LR6)を下記の手順により作製した。図1は、円筒形アルカリ乾電池の一部を断面とする正面図である。
上記で得られた正極合剤2を2個電池ケース1内に挿入し、加圧治具により正極合剤を再成形して電池ケース1の内壁に密着させた。電池ケース1の内壁に密着させた正極合剤2の中央に有底円筒形のセパレータ4を配置した。電池ケース1のガスケット5との密着部分に上記で得られた封止剤を塗布した。セパレータ4内にアルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液を所定量注入した。所定時間経過した後、上記で得られたゲル状負極3をセパレータ4内に充填した。なお、セパレータ4には、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布を用いた。
負極集電子6をゲル状負極3の中央に差し込んだ。なお、負極集電子6には、ガスケット5および負極端子を兼ねた底板(封口板)7を一体化させた。そして、電池ケース1の開口端部を樹脂製のガスケット5の端部を介して底板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆した。ここで、ポリアミド50重量部にキシレン35重量部とブタノール15重量部を加えて希釈したものをガスケット5の負極集電子6との密着部分に塗布し、乾燥して、ガスケット5と負極集電子6との間を封止した。
《比較例3》
ピッチ、平均分子量が1000のポリブテン、およびトルエンを重量比40:20:40の割合で混合し、封止剤を得た。この封止剤を電池ケースのガスケットとの密着部分に塗布した後、乾燥し、約150℃で加熱溶融させて塗布膜を形成した。
この封止剤を用いて封口した以外は、実施例1と同様の方法によりアルカリ乾電池を作製した。
[評価]
実施例1〜3および比較例1〜3の電池をそれぞれ100個ずつ準備し、以下に示す温度環境下でヒートサイクル試験を3ヶ月間行った。
80℃の温度を2時間維持した後、2時間で−20℃まで温度を低下させた。そして、−20℃の温度を2時間維持した後、2時間で80℃まで温度を上昇させた。このように温度を変化させるサイクルを1日に3回繰り返した。そして、1、2および3ヶ月経過した時点で、それぞれ電池が漏液したかどうかを目視により確認し、漏液した電池の数を調べた。その評価結果を表1に示す。
比較例3では、いずれの電池も漏液しなかった。しかし、封口する際には乾燥・溶融工程が必要であり、生産効率が低下した。また、比較例1よおび2では、3ヶ月経過後において、漏液した電池がみられた。
実施例1〜3では、いずれの電池も漏液せず、優れた耐漏液性が得られた。また、封止剤を塗布した後に、比較例3のように乾燥・溶融する工程が要らないため、大きなエネルギーを消費することがないと同時に、生産効率が向上した。
《実施例4および比較例4》
封止剤の調製において、1−フェニルヘプタンの代わりに表2に示す炭素数の異なる種々のジアリールアルカンを用いた以外は、実施例1と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。
なお、実施例4では、化学式(6)〜(10)で表される1−フェニル−1−キシリルエタンを主成分とするジアリールアルカンとして新日本石油化学(株)製の「SAS296」を用いた。比較例4では、炭素数が26個であるジアリールアルカンとして化学式(28):
Figure 2006019178
で表される1,1−ジキシリルデカンを用いた。
その結果を表2に示す。
Figure 2006019178
比較例4では、3ヶ月経過後において、漏液した電池がみられたが、実施例4では、いずれの電池も漏液しなかった。
《実施例5および比較例5》
封止剤の調製において、1−フェニルヘプタンの代わりに表3に示す炭素数の異なる種々のトリアリールアルカンを用いた以外は、実施例1と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。
なお、実施例5では、化学式(16)〜(19)で表されるジスチリルキシレンを主成分とするトリアリールアルカンとして新日本石油化学(株)製の「SAS−LH」を用いた。比較例5では、炭素数が26個であるトリアリールアルカンとして化学式(29):
Figure 2006019178
で表される1,1,1−トリキシリルエタンを用いた。
その結果を表3に示す。
Figure 2006019178
比較例5では、3ヶ月経過後において、漏液した電池がみられたが、実施例5では、いずれの電池も漏液しなかった。
《実施例6〜8および比較例6〜7》
封止剤の調製において、平均分子量1000のポリブテンの代わりに表4に示す平均分子量の異なるポリブテンを用いた以外は、実施例4と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2006019178
ポリブテンの平均分子量が600および12000の比較例6および7では、3ヶ月経過後において、漏液した電池がみられた。これに対して、ポリブテンの平均分子量が700〜10000の実施例6〜8では、いずれの電池も漏液しなかった。
《実施例9〜11および比較例8〜9》
封止剤の調製において、1−フェニル−1−キシリルエタンを主成分とするジアリールアルカンとして新日本石油化学(株)製の「SAS296」と、平均分子量1000のポリブテンとの混合重量比を表5に示すように変えた以外は、実施例4と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。その結果を表5に示す。
Figure 2006019178
ポリブテンのみの比較例8および芳香族炭化水素とポリブテンとの重量比が90:10の比較例9では、漏液した電池がみられた。芳香族炭化水素とポリブテンとの重量比が10:90〜80:20である実施例9〜11では、いずれの電池も漏液しなかった。
《実施例12〜15》
封止剤の調製において、1−フェニルヘプタンの代わりに表6に示す割合で2または3種類の芳香族炭化水素を混合して用いた以外は、実施例1と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。なお、芳香族炭化水素化合物の合計とポリブテンとの混合重量比は1:1とした。その結果を表7に示す。
Figure 2006019178
Figure 2006019178
複数の芳香族炭化水素を混合して用いた場合でも、単独で用いた場合と同様の優れた耐漏液性が得られた。
《実施例16および比較例10》
正極活物質として二酸化マンガンとオキシ水酸化ニッケルとを重量比1:1の割合で混合したものを用いた以外は、実施例1と同様の方法により正極合剤を作製した。この正極合剤を用いた以外は、実施例4および比較例4と同様の方法によりそれぞれアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。その結果を表8に示す。
Figure 2006019178
正極活物質として二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルを混合したものを用いた場合でも、二酸化マンガンのみを用いた場合と同様に優れた耐漏液性が得られた。
《実施例17》
実施例4の1−フェニル−1−キシリルエタンを主成分とするジアリールアルカンとして新日本石油化学(株)製の「SAS296」と、平均分子量1000のポリブテンと、着色剤としてカーボンブラックとを重量比50:50:5の割合で混合し、封止剤を得た。この封止剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりアルカリ乾電池を作製し、ヒートサイクル試験を行った。その結果を表9に示す。
Figure 2006019178
芳香族炭化水素およびポリブテンの混合物は無色透明であるため、着色剤を添加することにより封口部への塗布状態を容易に確認することができた。また、いずれの電池も漏液することなく、着色剤を含む場合でも優れた耐漏液性が得られた。
以上のように、本発明のアルカリ乾電池は耐漏液性に優れているため、電子機器、携帯機器用の電源等に適用することができる。
本発明の実施例におけるアルカリ乾電池の一部を断面とした正面図である。
符号の説明
1 電池ケース
2 正極合剤
3 ゲル状負極
4 セパレータ
5 ガスケット
6 負極集電子
7 底板
8 外装ラベル

Claims (4)

  1. 二酸化マンガンおよびオキシ水酸化ニッケルの少なくとも一方を含む正極;亜鉛を含む負極;前記正極と負極との間に配されるセパレータ;アルカリ電解液;前記正極、負極、セパレータ、およびアルカリ電解液を収容する電池ケース;前記電池ケースの開口部を封口する封口板;前記電池ケースと封口板との間に配されるガスケット;ならびに前記負極およびガスケットに挿入される負極集電子を具備するアルカリ乾電池であって、
    前記ガスケットと電池ケースとの間に、炭素数13〜24のアリールアルカン、炭素数13〜24のジアリールアルカン、および炭素数22〜24のトリアリールアルカンからなる群より選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素と、平均分子量が700〜10000のポリブテンとを重量比10:90〜80:20の割合で含む封止剤層を有することを特徴とするアルカリ乾電池。
  2. 前記ジアリールアルカンがフェニルキシリルエタンである請求項1記載のアルカリ乾電池。
  3. 前記トリアリールアルカンがジスチリルキシレンである請求項1記載のアルカリ乾電池。
  4. 前記封止剤層が、さらに前記芳香族炭化水素およびポリブテンの混合物100重量部に対して着色剤を0.001〜5.0重量部含む請求項1記載のアルカリ乾電池。
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