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JP2006018874A - ピックアップ装置の製造方法 - Google Patents

ピックアップ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハウジングに取り付けたときのハウジングからのはみ出しをほぼ防止できるピックアップ装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 この製造方法では、ホログラム素子1からの反射光の受光素子5での受光強度が略最大となるように、ホログラム素子1を、Z軸を中心として回転させると共にY軸方向に移動させてから、ホログラム素子1をパッケージ7に位置決めしているので、パッケージ7に対するホログラム素子1のZ軸回りの回転角度の変位量を小さくすることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタルバーサタイルディスク)などの光ディスク(ディスク状記録媒体)に記録されたデータを読取り、および、この光ディスクにデータを書込みするためのピックアップ装置の製造方法に関する。
従来のピックアップ装置の製造方法では、図4に示すように、発光素子104および受光素子105が取り付けられたパッケージ107に、ホログラム素子101を取り付けるときに、上記発光素子104からの照射光をディスクに反射させて、この反射光を上記ホログラム素子101で回折して上記受光素子105に入射させたときの上記受光素子105での受光強度が最大となるように、上記ホログラム素子101を、回折格子102と共に、上記発光素子104の光軸(Z軸)を中心として、(角変位θで)回転させていた(特開平8−111026号公報:特許文献1参照)。
具体的に述べると、図5に示すように、上記ホログラム素子101は3つの領域に分割されており、この3つの領域のそれぞれに対応する3つの受光素子105,105a,105bを用意してある。このうち1つの受光素子105は、上記ホログラム素子101の第1の領域での回折光112が入射する2分割受光領域A,Bを有する。まず、上記ホログラム素子101を上記パッケージ107の上部に取付け、3つの受光素子105,105a,105bの出力が所定の値になるように、上記ホログラム素子101をX,Y方向に平行移動させるとともにZ軸回りに回転して調整する。上記ホログラム素子101では、第1の領域の光量が全体の1/2、第2、第3の領域の光量が全体の1/4であるから、対応する上記3つの受光素子105,105a,105bがそれに比例した出力になるように調整する(粗調工程)。
その後、上記ホログラム素子101を、上記Z軸回りに、角度θ回転させて、上記ホログラム素子101を介した上記反射光112を、仮想線から実線に示すように、上記2つの受光領域A,Bに均等に入射させる(即ち、上記2つの受光領域A,Bからの出力が等しくなるようにする)ことで、フォーカス誤差信号のオフセットがなくなるように調整していた(微調工程)。
しかしながら、上記従来のピックアップ装置の製造方法では、上記微調工程においては上記ホログラム素子101を、上記Z軸回りの回転のみで、調整していたので、上記パッケージ107に対する上記ホログラム素子101の上記Z軸回りの角変位量(回転角度)が大きな状態で、上記ホログラム素子101は上記パッケージ107に位置決めされていた。
このため、上記発光素子104から上記回折格子102および上記ホログラム素子101を通過してディスクに照射される複数のビームも、上記パッケージ107に対して上記Z軸回りに大きな角変位量(角度θ0)で位置決めされていた。
ここで、このように製造されたピックアップ装置を、各種光学部品が組み込まれているハウジングに取り付けるとき、図6に示すように、このピックアップ装置から出射された複数(上記回折格子102で発生する0次回折光と±1次光の3つ)のビーム8が、ディスクDの情報記録面のトラックT(ピットの並び)に対して、一定の角度(角度α)で並ぶように取り付ける必要がある。中央のビームに対し前後のビームがトラックの間隔の1/4または1/2ずれるように配置するのが一般的である。
このため、図7に示すように、上記ピックアップ装置を上記ハウジング109に取り付けるとき、上記複数のビーム8は上記パッケージ107に対して上記Z軸回りに大きな角変位量(角度θ0)で位置決めされると、上記3つのビーム8の配置を上記トラックTに対し調整するために、上記パッケージ107を上記ハウジング109に対して、(角度(θ0+α)で)大きく回転移動させて補正する必要があった。
このように、上記パッケージ107を上記ハウジング109に対して大きく回転移動させることで、上記パッケージ107が、上記ハウジング109の厚みから、(はみ出し量εで)はみ出る欠点があった。特に、図8に示すような薄型の光ピックアップ装置においては、僅かな厚さの増加も許容し難いのである。図8の光ピックアップ装置では、光源である上記パッケージ107から出た光は、立上ミラー110で上方に反射され、対物レンズ111でディスクDの情報記録面に焦点を結ぶ。従って、上記パッケージ107の上下方向の厚さが、光ピックアップ装置の厚さを決める要因となる。
特開平8−111026号公報
そこで、この発明の課題は、ホログラム素子のパッケージに対する回転角度の変位量を抑制して、ハウジングに取り付けたときのパッケージのハウジングからのはみ出しをほぼ防止できるピックアップ装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のピックアップ装置の製造方法は、
発光素子および受光素子をパッケージに取り付ける工程と、
上記パッケージにホログラム素子を配置する工程と、
上記発光素子からの照射光を上記ホログラム素子を介してディスクに反射させて、この反射光を上記ホログラム素子を介して上記受光素子に入射させる工程と、
上記反射光の上記受光素子での受光強度が略最大となるように、上記ホログラム素子を、上記発光素子の光軸を中心として回転させると共に上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させる工程と、
上記パッケージに上記ホログラム素子を位置決めする工程と
を備えることを特徴としている。
この発明のピックアップ装置の製造方法によれば、上記反射光の上記受光素子での受光強度が略最大となるように、上記ホログラム素子を、上記発光素子の光軸を中心として回転させると共に上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させているので、上記パッケージに対する上記ホログラム素子の上記発光素子の光軸回りの回転角度の変位量を小さくすることができる。
したがって、上記ホログラム素子が位置決めされた上記パッケージを、各種光学部品が組み込まれているハウジングに取り付けるときに、上記パッケージを上記ハウジングに対して大きく回転移動させて補正する必要がなくて、上記パッケージが上記ハウジングからはみ出ることをほぼ防止できる。このように、光学部品の配置精度が良好になって、ピックアップ装置の小型化を図ることができる。
また、一実施形態のピックアップ装置の製造方法では、
上記受光素子は、上記反射光が入射する2つの受光領域を有し、
上記反射光を上記2つの受光領域に均等に入射させることで、上記受光素子での受光強度が略最大となるようにしている。
この一実施形態のピックアップ装置の製造方法によれば、簡単な構成および方法で、上記受光素子での受光強度を略最大にすることができる。
また、一実施形態のピックアップ装置の製造方法では、
上記ホログラム素子を上記2つの受光領域の境界に対して垂直な方向に移動させることで、上記ホログラム素子を上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させるようにしている。
この一実施形態のピックアップ装置の製造方法によれば、上記ホログラム素子の上記一方向への移動距離を最短にできて、ピックアップ装置の小型化を図ることができる。
また、一実施形態のピックアップ装置の製造方法では、上記ホログラム素子を、上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させた後に、上記発光素子の光軸を中心として回転させている。
この発明のピックアップ装置の製造方法によれば、上記反射光の上記受光素子での受光強度が略最大となるように、上記ホログラム素子を、上記発光素子の光軸を中心として回転させると共に上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させているので、上記パッケージに対する上記ホログラム素子の上記発光素子の光軸回りの回転角度の変位量を小さくして、このピックアップ装置をハウジングに取り付けたときのハウジングからのはみ出しをほぼ防止できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明のピックアップ装置の一実施形態である一部切欠き斜視図を示している。このピックアップ装置は、パッケージ7と、このパッケージ7のキャップ部6に取り付けられた光学素子3とを備える。この光学素子3はガラスブロックであり、この光学素子3の上面には、ホログラム素子1が形成され、上記光学素子3の下面(上記のパッケージ7のキャップ部6に対向する面)には、回折格子2が形成されている。
上記パッケージ7の内部には、(発光ダイオード等の)発光素子4と(フォトダイオード等の)受光素子5とが取り付けられている。上記パッケージ7のキャップ部6は、上記発光素子4から外部へ光が出射されると共に上記受光素子5に外部から光が入射されるように、構成されており、例えば、上記キャップ部6に孔が設けられている。
上記ホログラム素子1は、一方向からの入射光をそのまま出射するとともに、この一方向とは反対の他方向からの入射光を上記一方向からの入射光とは異なる方向に出射する。上記回折格子2は、上記発光素子4からの照射光を3つのビーム(トラッキングビーム)に分割する。
上記発光素子4からの照射光は、上記回折格子2に入射して3つのビームに分割され、上記ホログラム素子1を通過し、さらに、(図示しない)コリメートレンズで平行光となって、(図示しない)対物レンズで集光されて、ディスクの反射面に与えられる。
例えば、図6に示すように、上記ディスクDの反射面には、(図示しない)複数のピットが、トラックTに沿って列状に形成されている。照射光が、上記ピット以外のところに当たると、反射光の略全てが上記対物レンズに入射する。一方、照射光が上記ピットに当たると、光が散乱(回折)して、反射光は上記対物レンズにほとんど入射しない。このようにして、上記ピットの有無を識別し、上記ピットによって記録されたデータを読取る。上記回折格子2を透過した0次光によって、このようなデータ読み取りを行うために、0次光が上記トラックTからずれないようにする必要がある。そのために、0次光が上記トラックTの中心にあるとき、±1次光は上記トラックTの左右に対称にずれるように配置し、それらのディスクDからの反射光を受ける上記受光素子5の出力が等しくなるようにする。0次光が上記トラックTの中心からずれると、±1次光の一方の光がピットにかかる割合が減少し、他方が増加するので、上記受光素子5の出力が非対称になる。従って、これらの出力を対称にするように制御すれば、0次光が上記トラックTの中心から外れないようにすることができるのである。
上記対物レンズに入射した反射光は、上記コリメートレンズを通過し、上記ホログラム素子1で上記受光素子5に入射する。上記受光素子5は、複数の受光領域を有し、3つのビームが、各受光領域に入射する。また、上記ホログラム素子1からの反射光も、各受光領域に入射する。
次に、このピックアップ装置の製造方法を説明する。
まず、図1に示すように、上記発光素子4および上記受光素子5を上記パッケージ7の内部に取り付け、上記ホログラム素子1および上記回折格子2が取り付けられた上記光学素子3を、上記パッケージ7のキャップ部6上に配置する。
そして、上記発光素子4からの照射光を、上記回折格子2および上記ホログラム素子1を介して上記ディスクに反射させて、この反射光を上記ホログラム素子1で回折して(背景技術で説明したように)3つの受光素子5からそれぞれ所定の出力が出るようにX,Y方向に調整する(これを、粗調工程という)。
このとき、図2に示すように、上記ディスクから返ってきた反射光は、上記ホログラム素子1により、上記受光素子5に回折光10のように導かれる。上記受光素子5は、上記反射光が入射する2つの受光領域A,Bを有し、上記反射光は、この2つの受光領域A,Bから光量分の電気信号に変換される。粗調工程においては、上記2つの受光領域A,Bの出力の合計が所定の値になるように調整される。次の微調工程の目標は、上記2つの受光領域A,Bの出力が互いに等しくなるようにすることである。なお、図2では、1つの受光素子5のみを示し、他の2つの受光素子5は、例えば、図5に示すような構成である。
そして、この電気信号を観測して、上記2つの受光領域A,Bのそれぞれの電気信号が均等になるように、上記ホログラム素子1の位置を動かす。このように、上記反射光を上記2つの受光領域A,Bに均等に入射させることで、上記受光素子5での受光強度が最大となる。
ここで、図中、上記発光素子5の光軸の方向をZ軸とする。上記発光素子4の光軸(Z軸)に対して垂直な平面において、上記2つの受光領域A,Bの境界Cが延在する方向をX軸とし、上記境界Cに対して垂直な方向をY軸とする。上記発光素子4の光軸(Z軸)を中心として回転させたときの角変位量をθとする。
具体的に述べると、上記ホログラム素子1を、上記光学素子3(および上記回折格子2)と共に、図3に示すように、Y軸方向に距離d移動させた後(これを、Y軸調整という)にZ軸回りに角度θ1回転させて(これを、回転調整という)、上記反射光12を上記2つの受光領域A,Bに均等に入射させる。Y軸方向に移動させる量は、上記3つの受光素子5の光量が変化しない範囲で、かつ、θの調整量が最小となるような量であることが望ましい。
その後、上記パッケージ7に上記光学素子3を紫外線硬化樹脂等で固定して、ピックアップ装置を製造する。
このように製造されたピックアップ装置では、上記ホログラム素子1に対して回転調整だけでなくY軸調整を行っているので、上記パッケージ7に対する上記ホログラム素子1のZ軸回りの回転移動量(角変位量)を小さくすることができる。
したがって、このピックアップ装置を、(コリメートレンズおよび対物レンズ等の)各種光学部品が組み込まれているハウジング(図7のハウジング109)に取り付けるときに、このピックアップ装置を上記ハウジングに対して大きく回転移動させて補正する必要がなくて、このピックアップ装置の上記パッケージ7が上記ハウジングからはみ出ることをほぼ防止できる。このように、光学部品の配置精度が良好になって、このピックアップ装置の小型化を図れる。
なお、上記ピックアップ装置を上記ハウジングに取り付けるとき、図6に示すように、このピックアップ装置から出射された複数(3つ)のビーム8を、ディスクDのトラックTに対して、一定の角度(角度α)で取り付ける必要がある。
さらに詳説すると、本発明の製造方法で製造されたピックアップ装置では、図3と図6に示すように、このピックアップ装置の上記ハウジングに対する角度の補正量は、(θ1+α)となり、図7に示す従来例での補正量(θ0+α)に比べて小さくなって、図7のはみ出し量εを略0にすることができる。言い方を変えれば、θの調整範囲が同じであればαを大きく調整できるので、トラック方向に対する3つのビーム8の並ぶ角度を調整する範囲を広くすることができる。
具体的に述べると、このY軸調整は、1〜2μm程度しか行うことが出来ないが、角変位量(回転角度)に換算すると、0.06°〜0.12°に相当し、はみ出し量εに置き換えると、上記パッケージ107の最大外形寸法Lが9mmの場合で、10〜20μmに相当する。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記受光素子5は、3つ以上の受光領域を有してもよく、また、上記ホログラム素子1は、ディスクで反射された反射光を3つではなく、2つだけに分割しても良く、4つ以上の光に分割しても良い。そして、2つ以上の光に分割して、上記受光素子5に入射するようにしてもよい。また、上記ホログラム素子1を、上記発光素子4の光軸を中心として回転させた後に、上記発光素子4の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させてもよい。
本発明のピックアップ装置の一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。 ホログラム素子から受光素子への回折を説明する説明図である。 ホログラム素子からの反射光の調整を説明する説明図である。 従来のピックアップ装置を示す一部切欠き斜視図である。 従来のホログラム素子からの回折光の調整を説明する説明図である。 ディスクの情報記録面におけるトラックと3つのビームとの関係を説明する説明図である。 従来のピックアップ装置のハウジングからのはみ出しを説明する説明図である。 ピックアップ装置の簡略構成図である。
符号の説明
1 ホログラム素子
2 回折格子
3 光学素子
4 発光素子
5 受光素子
7 パッケージ
12 反射光
A,B 受光領域
C 境界
D ディスク

Claims (3)

  1. 発光素子および受光素子をパッケージに取り付ける工程と、
    上記パッケージにホログラム素子を配置する工程と、
    上記発光素子からの照射光を上記ホログラム素子を介してディスクに反射させて、この反射光を上記ホログラム素子を介して上記受光素子に入射させる工程と、
    上記反射光の上記受光素子での受光強度が略最大となるように、上記ホログラム素子を、上記発光素子の光軸を中心として回転させると共に上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させる工程と、
    上記パッケージに上記ホログラム素子を位置決めする工程と
    を備えることを特徴とするピックアップ装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載のピックアップ装置の製造方法において、
    上記受光素子は、上記反射光が入射する2つの受光領域を有し、
    上記反射光を上記2つの受光領域に均等に入射させることで、上記受光素子での受光強度が略最大となるようにすることを特徴とするピックアップ装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載のピックアップ装置の製造方法において、
    上記ホログラム素子を上記2つの受光領域の境界に対して垂直な方向に移動させることで、上記ホログラム素子を上記発光素子の光軸に対して垂直な平面上の一方向に移動させるようにすることを特徴とするピックアップ装置の製造方法。
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