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JP2006016495A - 乳化燃料の供給方法及び装置 - Google Patents

乳化燃料の供給方法及び装置 Download PDF

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Haruo Maeda
治男 前田
Shinya Hashi
信也 橋
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SUCCESS JAPAN KK
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Suntech Co
Mito Nikon Precision Corp
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SUCCESS JAPAN KK
Tachibana Seisakusho KK
JFE Denki Corp
Suntech Co
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Abstract

【課題】油中水滴型の乳化燃料を製造して燃焼装置に供給する装置に関し、微細な水滴が均一に分散された乳化燃料を各種の燃焼装置に安定的に供給可能な、安価で保守が容易な装置を提供する。
【解決手段】所定量の燃料油、水及び乳化剤を密閉容器22に圧送し、当該容器内に配置した分岐流路27a及び/又は合流流路27bを通過させてそれら流路の出口における障害物ないし流体相互の衝突により生ずる乱流中で上記燃料油中に上記水を分散して乳化燃料を生成し、生成した乳化燃料を一次貯留槽1に貯留し、この一次貯留槽に貯留された乳化燃料を前記分岐流路及び/又は合流流路に繰返し循環通過させて乳化燃料中の水滴を微細化及び均質化し、乳化燃料を燃焼装置に連続的に供給している二次貯留槽2の貯留量が減少したときに、前記微細化及び均質化した乳化燃料を前記一次貯留槽から二次貯留槽に移送する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、油中水滴型の乳化燃料を製造してボイラなどの燃焼装置に供給する装置に関するものである。
灯油、重油などの各種石油系燃料に水と乳化剤(界面活性剤)とを加えて乳化(エマルジョン化)した油中水滴型の乳化燃料は、燃焼装置のバーナから炉内に噴射されたときに、油中に分散した微細な水滴が爆発的に沸騰して燃料油を微粒化して拡散することにより、気体燃料に近い状態での完全燃焼を可能にして、燃焼効率を向上させると共に、煤塵や窒素酸化物の発生を抑制する効果があることが知られている。
このような乳化燃料の好ましい特徴を発揮させるためには、燃料油中に添加した水をできるだけ細かい水滴にして燃料油中に均一に分散させる必要があり、分散した水の径が大きかったり、分散が不均一であると、乳化燃料の上記の特徴を十分に発揮させることができない。従来、油中水滴型の乳化燃料は、燃料油に水と乳化剤とを加えて、攪拌、超音波、噴射などの手段により、燃料油中に水を分散させるようにしていたが、これらの手段では十分に微細化した水粒子を燃料油中に分散させることができなかった。
そこでこの問題を解決する手段として、特許文献1には、燃料油、水及び乳化剤の混合液中で互いに当接するローラ列や歯車列などの負荷面体を動作させてそれらの負荷面体により燃料油、水及び乳化剤の混合液を薄層繊維状に引き伸ばして、より微細な(3〜5ミクロン)水滴を燃料油中に均一に分散させることを可能にした乳化燃料の製造装置が提案されている。
一方、乳化燃料中の分散剤の微細化を目的としたものではないが、特許文献2には、小型で安価な物質の微粒化装置を提供することを目的として、入口管と出口管を有する密閉状の容器中に、中心で交わる複数の穴を放射状に穿設した球又は正多面体状の立方体を配置し、当該立方体の前記中心と前記出口管とを連通して、物質を含む液体に圧力を掛け前記入口管から導入して前記出口管から微粒化して取出す装置が提案されている。
特開昭59−232177号公報 特開平7−100404号公報
乳化燃料は、比重が異なり、かつ親和性のない水と油という液体同士を乳化剤の力を借りて強制的に分散混合したものであるため、時間が経過すると、油中に分散した水滴が凝集したり分離したりする現象が起こり、乳化燃料本来の性能が発揮できなくなる。
そこで本願出願人は、前記特許文献1記載の技術を利用して、油中水滴型の乳化燃料を製造し、製造された乳化燃料を、その微細水滴の均一な乳化状態を保持したまま、性質を低下させることなく、連続的かつ安定的に燃焼装置に供給可能にした技術を提案した(特願2002−337055)。この技術を用いることにより、燃料油中に十分に微細化された水滴が均一に存在する乳化燃料を各種燃焼装置に安定的に供給することができる。
一方、上記特許文献2に記載の装置は、小型かつ安価であり、装置の保守点検も容易であるという特徴があるが、乳化燃料の製造を意図したものでないため、特許文献2に開示された技術のみでは、水滴が十分に微細化された均質な乳化燃料を安定的に製造して燃焼装置に供給することができなかった。
そこでこの発明は、特許文献2に記載の装置が利用している自然法則を利用することにより、乳化燃料として必要な微細な水滴が均一に分散された乳化燃料を各種の燃焼装置に安定的に供給可能な、安価で保守が容易な装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決したこの発明の乳化燃料の供給方法は、所定量の燃料油、水及び乳化剤を密閉容器22に圧送し、当該容器内に配置した分岐流路27a及び/又は合流流路27bを通過させてそれら流路の出口における障害物ないし流体相互の衝突により生ずる乱流中で上記燃料油中に上記水を分散して乳化燃料を生成し、生成した乳化燃料を一次貯留槽1に貯留し、この一次貯留槽に貯留された乳化燃料を前記分岐流路及び/又は合流流路に繰返し循環通過させて乳化燃料中の水滴を微細化及び均質化し、乳化燃料を燃焼装置に連続的に供給している二次貯留槽2の貯留量が減少したときに、前記微細化及び均質化した乳化燃料を前記一次貯留槽から二次貯留槽に移送するというものである。
また上記方法を実施するのに好適なこの発明の乳化燃料の供給装置は、乳化燃料を貯留する一次貯留槽1と、この一次貯留槽を経由する循環流路に配置された圧送ポンプ5o及びエマルジョン化ユニット7と、このエマルジョン化ユニット又は吐出口を前記一次貯留槽に連通した他のエマルジョン化ユニットに燃料油及び水を圧送するポンプ5o、5wと、前記一次貯留槽から間欠的に乳化燃料の供給を受けかつ貯留した乳化燃料を連続的に燃焼装置に供給するための二次貯留槽2とを備え、前記エマルジョン化ユニットは、入口20と出口21とを有する密閉容器22内を通過する流体と障害物とを又は流体相互を衝突させる複数の分岐流路27a及び/又は合流流路27bを備えていることを特徴とするものである。
また、本願請求項3の発明に係る乳化燃料の供給装置は、上記構成を備えた乳化燃料の供給装置において、エマルジョン化ユニット7の分岐流路27a及び/又は合流流路27bが、密閉容器22内の有底中空孔25a、25bを有する円筒体26a、26bないし多角筒体に、その周面から前記中心孔に連通するように放射状に設けられていることを特徴とするものである。
衝突によって燃料油中の水滴を微細化する合流流路27b及び/又は分岐流路27aを備えたエマルジョン化ユニット7で製造されて一次貯留槽1に貯留された乳化燃料を、同一のエマルジョン化ユニット7又は同様な構造のエマルジョン化ユニットに循環通過させることにより、十分に微細化された水滴を均質に分散した乳化燃料を製造することができ、これを二次貯留槽2に一括して移送し、二次貯留槽2で攪拌しながら保持しつつ燃焼装置に連続的に供給することにより、燃費の向上作用並びに煤塵及び窒素酸化物の低減作用を発揮させることができる。
この発明により、微細水滴を均一に懸濁した油中水滴型の乳化燃料を水滴の凝集や分離を生じさせることなく連続的に安定に燃焼装置に供給することができ、重油燃焼装置などにおいて、燃料と燃焼用空気とのより均一な混合と燃焼温度の均一化により、燃料消費量の低減及び煤塵や窒素酸化物の排出低減を実現することができる安価で保守の容易な装置を提供できるという効果がある。
以下、図面に示す実施例を参照して、この発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、この発明を用いた燃料供給システムの一例を示すブロック図で、1は乳化燃料の一次貯留槽、2は二次貯留槽、3wは水槽、3oは重油槽、4は乳化剤槽、5wは水圧送ポンプ、5oは重油圧送ポンプ、6wは水用の磁界印加器、6oは重油用の磁界印加器、7はエマルジョン化ユニット、8は二次貯留槽2内に設置された攪拌装置である。
重油槽3oの重油は、ストレーナ9o、積算流量計10o及び重油弁11oを通って重油圧送ポンプ5oに吸入され、重油圧送ポンプから吐出された重油は、磁界印加器6oを通ってエマルジョン化ユニット7に送られている。乳化剤槽4の乳化剤は、乳化剤ポンプ17で水槽3wに送られて槽内の水に溶融される。乳化剤を含んだ水槽3wの水は、水圧送ポンプ5wに吸入され、水圧送ポンプから吐出された水は、ストレーナ9w、積算流量計10w及び水弁11w及び磁界印加器6wを通ってエマルジョン化ユニット7に送られている。
エマルジョン化ユニット7から吐出される乳化燃料は、三方弁12で一次貯留槽1又は二次貯留槽2に送られる。一次貯留槽1の乳化燃料は、逆止弁13及び乳化燃料弁11eを通って、重油圧送ポンプ5oに吸入される。二次貯留槽2で安定化された乳化燃料は、吐出ポンプ14で燃焼装置15へと送られる。余剰の乳化燃料は、戻り弁16を通って二次貯留槽2に返送される。
エマルジョン化ユニット7は、入口20と出口21を備えた密閉容器22内に、その入口20から出口21に流れる流体を拡散方向に流す多数の分岐流路27aや、収束方向に流す多数の合流流路27bを設けたもので、分岐流路27aの出口は容器22の内壁に臨んでおり、合流流路27bの出口は他の合流流路の出口と対向している。入口20から容器22内に高圧で流入した流体は、分岐流路27aや合流流路27bを高速で流れ、その出口で容器壁や他の合流流路から流出する流体と衝突して激しく乱れ、このとき重油中に含まれる水を微細化して重油中に分散させ、油中水滴型の乳化燃料となる。
図のエマルジョン化ユニット7は、円筒状の密閉容器22の両端から円筒面に多数の放射方向の小孔を穿設した有底中空孔25a、25bを有する円筒体26a、26bを挿入して固定した構造で、それぞれの円筒体26a、26bの放射状の小孔が分岐流路27a及び合流流路27bとなっており、その有底中空孔25a、25bの開口端がエマルジョン化ユニット7の流体入口20及び出口21となっている。
分岐流路27aの出口(外周側開口)は、密閉容器22の内壁に近接している。また、合流流路27bを設けた円筒体26bの中空孔25bは小径で、この中空孔25bの軸方向同一位置に放射状に設けた複数の合流流路27bの出口(中空孔側開口)は、互いに対向している。
磁界印加器6w、6oは、図5に示すように、流体流路30の周囲に当該流体流路の中心に大きな磁界を発生させる磁石31を当該流路の周囲に配置した構造である。水や重油がこの流路30を通過すると、通過流体に作用する磁界により、分子がイオン化して水のクラスターや重油の粒子が微細化される。
水圧送ポンプ5w及び重油圧送ポンプ5oから吐出される乳化剤を含んだ水及び重油は、それぞれ磁界印加器6w、6oを通過してクラスターが微細化された状態で合流し、エマルジョン化ユニット7に流入する。エマルジョン化ユニット7に流入した水と重油の混合液は、分岐流路27aを高速で流れて容器内壁に衝突し、また合流流路27bを高速で流れて中心孔25bに流出したときに互いに衝突することにより激しく乱れ、これにより水の粒子が微細化されて重油中に懸濁した乳化燃料となって吐出口21から吐出される。
二次貯留槽2に設けた図の攪拌装置8は、回転撹拌型のもので、36は電動機、38は電動機36で回転駆動される攪拌軸、39は撹拌軸38に固定された撹拌翼である。二次貯留槽2の乳化燃料は、回転する撹拌翼39で撹拌され、均質性が保持されると共に、水と油の分離が防止される。
次に図1に示す乳化燃料供給装置の作動を説明する。給水管19wから水槽3wに所定量の水が貯えられ、必要な量の乳化剤が乳化剤ポンプ17を運転することによって水槽3w内の水に添加される。水槽3w内の水は、循環ポンプ18で循環されて均一化される。一方、給油管19oから重油槽3oに重油が貯えられる。この状態で重油弁11o及び水弁11wを開いて、重油圧送ポンプ5o及び水圧送ポンプ5wを運転すると、重油と水とがそれぞれ磁界印加器6o、6wを通過したあと合流して、エマルジョン化ユニット7に流入する。
エマルジョン化ユニット7に流入した重油と水の混合液は、前述した作用により、油中に水滴を分散した乳化燃料となって吐出され、一次貯留槽1側に切り換えられている三方弁12を通って、一次貯留槽1に流入する。
重油用の積算流量計10oにより、一次貯留槽1に貯留する量の重油が計量されると、重油弁11oが閉じ、乳化燃料弁11eが開いて、一次貯留槽1内の乳化燃料をエマルジョン化ユニット7に循環流入させる状態となる。そして、重油用の積算流量計10oで計量した重油に混入する量の水が水用の積算流量計10wで計量されると、水弁11wが閉じて水ポンプ5wが停止し、一次貯留槽1内の乳化燃料が重油圧送ポンプ5oでエマルジョン化ユニット7に供給され、その吐出液が三方弁12を通って再び一次貯留槽1に送り込まれるという、循環工程に入る。この循環工程において、乳化燃料が繰り返しエマルジョン化ユニット7を通過することによって、重油中の水滴が直径5ミクロン以下、平均して2ミクロン程度の微細水滴になる。
一次貯留槽1内の乳化燃料を繰り返し(好ましくは10回程度以上)エマルジョン化ユニット7を通過させたら、三方弁12を二次貯留槽2側に切り換え、一次貯留槽1の乳化燃料をエマルジョン化ユニット7を通して二次貯留槽2に移送する。
一次貯留槽1が空になるか、又は二次貯留槽2が一杯になったら、三方弁12を一次貯留槽1側に戻し、二次貯留槽2に送られた量の乳化燃料を追加製造するために、重油弁11o及び水弁11wを開き、水ポンプ5wを運転する。そして、一次貯留槽1内に所定量の乳化燃料が貯蔵されたら、重油弁11o及び水弁11wを閉じて水ポンプ5wを停止し、循環工程に入る。
この動作を繰り返すことにより、重油中に微細化した水滴を分散させた油中水滴型の乳化燃料が常時二次貯留槽2に貯留されるから、これを吐出ポンプ14で燃焼装置15に送って燃焼する。
この発明を用いた乳化燃料供給システムを示すブロック図 エマルジョン化ユニットの縦断面図 図2のA部断面図 図2のB部断面図 磁界印加装置の模式的な断面図
符号の説明
1 一次貯留槽
2 二次貯留槽
5o 重油圧送ポンプ
5w 水圧送ポンプ
7 エマルジョン化ユニット
20 入口
21 出口
22 容器
25a,25b 有底中空孔
26a,26b 円筒体
27a 分岐流路
27b 合流流路

Claims (3)

  1. 所定量の燃料油、水及び乳化剤を密閉容器(22)に圧送し、当該容器内に配置した分岐流路(27a)及び/又は合流流路(27b)を通過させてそれら流路の出口における障害物ないし流体相互の衝突により生ずる乱流中で上記燃料油中に上記水を分散して乳化燃料を生成し、生成した乳化燃料を一次貯留槽(1)に貯留し、この一次貯留槽に貯留された乳化燃料を前記分岐流路及び/又は合流流路に繰返し循環通過させて乳化燃料中の水滴を微細化及び均質化し、乳化燃料を燃焼装置に連続的に供給している二次貯留槽(2)の貯留量が減少したときに、前記微細化及び均質化した乳化燃料を前記一次貯留槽から二次貯留槽に移送する、乳化燃料の供給方法。
  2. 乳化燃料を貯留する一次貯留槽(1)と、この一次貯留槽を経由する循環流路に配置された圧送ポンプ(5o)及びエマルジョン化ユニット(7)と、このエマルジョン化ユニット又は吐出口を前記一次貯留槽に連通した他のエマルジョン化ユニットに燃料油及び水を圧送するポンプ(5o,5w)と、前記一次貯留槽から間欠的に乳化燃料の供給を受けかつ貯留した乳化燃料を連続的に燃焼装置に供給するための二次貯留槽(2)とを備え、前記エマルジョン化ユニットは、入口(20)と出口(21)とを有する密閉容器(22)内を通過する流体と障害物とを又は流体相互を衝突させる複数の分岐流路(27a)及び/又は合流流路(27b)を備えている、乳化燃料の供給装置。
  3. 前記エマルジョン化ユニットの前記分岐流路及び/又は合流流路が、前記密閉容器内の有底中空孔(25a,25b)を有する円筒体(26a,26b)ないし多角筒体に、その周面から前記中心孔に連通するように放射状に設けられている、請求項2記載の乳化燃料の供給装置。
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