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JP2006062488A - 歩行者保護用エアバッグ装置 - Google Patents

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JP2006062488A JP2004246187A JP2004246187A JP2006062488A JP 2006062488 A JP2006062488 A JP 2006062488A JP 2004246187 A JP2004246187 A JP 2004246187A JP 2004246187 A JP2004246187 A JP 2004246187A JP 2006062488 A JP2006062488 A JP 2006062488A
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栄 佐々木
Takeshi Nakane
健 中根
Yutaka Okamoto
豊 岡本
Yuji Kikuchi
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Abstract

【課題】 カウルトップの形状や構造に与える影響を最小限に抑えながら、歩行者保護用エアバッグ装置のエアバッグモジュールを強固に支持する。
【解決手段】 ボンネットフード11の後縁とカウルトップ12の前縁との間に車体左右方向に延びるエアバッグモジュール13を配置したので、カウルトップ12による車室内への空気の取り込みやワイパーの配置に影響を与えることなくエアバッグモジュール13を配置することができ、しかもエアバッグモジュール13の左右両端を左右の前輪のダンパーハウジング30の上部にそれぞれ支持したので、カウルトップ12の剛性を特別に高めることなく、エアバッグ14の展開時の反力を高剛性のダンパーハウジング30で確実に支持することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、歩行者との接触時にインフレータが発生するガスでエアバッグをカウルトップの上面からフロントガラスの前面に沿って展開させる歩行者用エアバッグ装置に関する。
自動車のボンネットフードの後縁とフロントガラスの前縁との間に配置されたカウルトップの内部にエアバッグモジュールを配置し、歩行者をはねたときにカウルトップからエアバッグを展開させて歩行者を保護する歩行者保護用エアバッグ装置が、下記特許文献1により公知である。
特開2003−252140号公報
しかしながら上記従来のものは、カウルトップの内部にエアバッグモジュールを配置しているので、エアバッグモジュールによりカウルトップを通しての車室内への空気の取り入れが妨げられたり、ワイパーの配置の自由度やカウルトップの形状の自由度が制限されたりする問題があった。またエアバッグが展開するときにエアバッグモジュールは下向きの反力荷重を受けるため、エアバッグモジュールを支持するカウルトップや、それに連なるダッシュボードの剛性を高める必要があり、これが車体重量の増加の原因となる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、カウルトップの形状や構造に与える影響を最小限に抑えながら、歩行者保護用エアバッグ装置のエアバッグモジュールを強固に支持することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、カウルトップの前面に沿って車体左右方向に延びるエアバッグモジュールを配置し、そのエアバッグモジュールの左右両端を左右の前輪のダンパーハウジングの上部にそれぞれ支持し、歩行者との接触時にインフレータが発生するガスでエアバッグをカウルトップの上面およびフロントガラスの前面に沿って展開させることを特徴とする歩行者保護用エアバッグ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、左右のダンパーハウジングの上部間を補強部材で接続し、この補強部材にエアバッグモジュールのインフレータおよびエアバッグを収納するリテーナの機能を持たせたことを特徴とする歩行者保護用エアバッグ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、エアバッグモジュールはエアバッグの展開時に開放するカバーを備えており、このカバーはレーザー加工された破断可能な脆弱部で車体左右方向に並ぶ複数のリッドに分割されていることを特徴とする歩行者保護用エアバッグ装置が提案される。
尚、実施例のストラットタワーバー51は本発明の補強部材に対応する。
請求項1の構成によれば、カウルトップの前面に沿って車体左右方向に延びるエアバッグモジュールを配置したので、車室内への空気の取り込みやワイパーの配置に影響を与えることなくエアバッグモジュールを取り付けることができ、しかもエアバッグモジュールの左右両端を左右の前輪のダンパーハウジングの上部にそれぞれ支持したので、カウルトップの剛性を特別に高めることなく、エアバッグの展開時の反力を高剛性のダンパーハウジングで確実に支持することができる。
請求項2の構成によれば、左右のダンパーハウジングの上部間を接続する補強部材にエアバッグモジュールのインフレータおよびエアバッグを収納するリテーナの機能を持たせたので、エアバッグの展開時の反力荷重を補強部材に支持させてエアバッグモジュールの必要強度を低下させながら、補強部材で車体の剛性を確保することができる。
請求項3の構成によれば、エアバッグモジュールのカバーが脆弱部で車体左右方向に並ぶ複数のリッドに分割されているので、エアバッグの展開時にカバーを複数のリッドに分割してスムーズに開放することができる。しかもレーザー加工を採用したことで脆弱部を目立ちにくくして外観を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図7は本発明の第1実施例を示すもので、図1は自動車の車体前部の平面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図1の3方向矢視図、図4はエアバッグモジュールの分解斜視図、図5は図3の5−5線拡大断面図、図6は図2の6−6線拡大断面図、図7は図2に対応するエアバッグの展開時の作用説明図である。
図1に示すように、自動車のボンネットフード11の後縁とカウルトップ12の前縁との間に、車体左右方向に延びるエアバッグモジュール13が配置される。車体前部に歩行者が衝突したとき、エアバッグモジュール13から鎖線で示す位置に展開したエアバッグ14は、カウルトップ12の上面、フロントガラス15の下部前面および左右のフロントピラー16,16の下部前面を覆い、ボンネットフード11上にはね上げられた歩行者の頭部を保護する。
図2から明らかなように、カウルトップ12はカウルトップアウター17、カウルトップインナー18およびカウルトップグリル19により車体左右方向に延びるダクト状に形成されており、カウルトップアウター17およびカウルトップインナー18の結合部にダッシュパネルインナー20の前端が結合されるとともに、カウルトップインナー18およびカウルトップグリル19の結合部にダッシュパネルアウター21の前端およびフロントガラス15の前端が結合され、ダッシュパネルアウター21の上面がインストルメントパネル22で覆われる。
図2〜図4から明らかなように、エアバッグモジュール13は、上面が開放した容器状のリテーナ23と、リテーナ23の中央底部に配置されたインフレータ24と、リテーナ23の内部に折り畳み状態で収納されたエアバッグ14と、リテーナ23の上面開口部を覆うポリプロピレン等の合成樹脂よりなるカバー25とを備える。カバー25は開放した下面がリテーナ23の外周に嵌合し、そこに巻き付けた金属バンド26を貫通するリベット27…でリテーナ23に固定される。
カバー25は上壁25a、前壁25bおよび後壁25cを備えており、ボンネットフード11の後縁に面一に連なる上壁25aは、左右方向中央部が車体前方に突出するように円弧状に湾曲している。カバー25の上壁25aおよび前壁25bの境目には薄肉に形成されたヒンジ部25dが車体左右方向に形成される。また後壁25cの上端近傍には、車体左右方向に延びるミシン目状の脆弱部25eがカバー25の裏面側からレーザ加工により形成されるとともに、上壁25aの裏面には車体前後方向に延びる複数本のミシン目状の脆弱部25f…がレーザ加工により形成される。脆弱部25eおよび脆弱部25f…は櫛歯状をなし、その脆弱部25f…の先端がヒンジ部25dに接続することで、カバーの上壁25aは短冊状をなす複数のリッド28…に分割される。
図3および図5から明らかなように、エンジンルーム内に設けられた左右の前輪のホイールハウス29,29の後部に、図示せぬサスペンションダンパーを収納するダンパーハウジング30,30が突出する。各々のダンパーハウジング30の上部側面にブラケット31が溶接されており、このブラケット31にボルト32…で固定された連結部材33の上端に、エアバッグモジュール13のリテーナ23の端部近傍に溶接したブラケット34がボルト35,35で固定される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施例の作用を説明する。
車両が歩行者に衝突した衝撃が検出されると、エアバッグモジュール13のインフレータ24が発生するガスで折り畳んだエアバッグ14が膨張し、その圧力がカバー25の上壁25aの裏面に作用する。合成樹脂製のカバー25には櫛歯状の脆弱部25e,25f…が形成されているため、その脆弱部25e,25f…がエアバッグ14の圧力で破断し、短冊状に分割された複数のリッド28…が前端のヒンジ部25dを支点として前方に開放し、そこに形成された開口からエアバッグ14が展開する。図1および図7に示すように、展開したエアバッグ14はカウルトップ12の上面、フロントガラス15の前面およびフロントピラー16,16の前面を覆い、ボンネットフード11上にはね上げられた歩行者を保護することができる。
このように、エアバッグモジュール13をカウルトップ12の内部に収納することなく、カウルトップ12の前面に沿うように配置したので、車室内への空気の取り込みやワイパーの配置に影響を与えることがない。またエアバッグモジュール13の左右両端を左右の前輪のダンパーハウジング30,30の上部にそれぞれ支持したので、カウルトップ12、ダッシュパネルインナー20、ダッシュパネルアウター21等の剛性を特別に高めることなく、エアバッグ14の展開時の反力を高剛性のダンパーハウジング30,3 0で確実に支持することができ、しかもエアバッグモジュール13によって車体を補強して剛性を高めることができる。
またカバー25の前縁のヒンジ部25dは円弧状に湾曲しているため、上壁25aが一体のままではヒンジ部25dまわりにスムーズに回動することができないが、上壁25aが脆弱部25e,25f…によって短冊状のリッド28…に分割されることで、図6に示すように、リッド28…をスムーズに回動させることができる。また脆弱部25e,25f…をレーザー加工によりミシン目状に形成したので、その脆弱部25e,25f…を目立ちにくくして外観を向上させることができる。
図8および図9は本発明の第2実施例を示すもので、図8は前記図2に対応する図、図9はカバーおよびヒンジ部材の分解斜視図である。
上述した第1実施例は、合成樹脂製のカバー25にヒンジ部25dが一体に形成されているため、低温時にヒンジ部25dが脆くなって割れる可能性がある。そこで本第2実施例では、カバー25が前壁25bおよびヒンジ部25dを備えておらず、その代わりに鉄製のヒンジ部材41を備えている。ヒンジ部材41はリテーナ23にリベット27…で固定される前壁41aと、複数の短冊状に分割されて各々のリッド28…の下面に熱カシメにより固定される上壁41b…とを備える。
この第2実施例によれば、カバー25の上壁25aが複数のリッド28…に分離して開放するときに鉄製のヒンジ部材41が支点になるので、低温時であってもヒンジ部材41が割れて飛散することはない。第2実施例のその他の構成および作用効果は、第1実施例と同じである。
次に、図10に基づいて本発明の第3実施例を説明する。
第2実施例のカバー25は上壁25aおよび後壁25cを一体に備えているが、第3実施例のカバー25は後壁25cが上壁25aと別部材で構成され、上壁25aに熱カシメにより固定される。
この第3実施例によれば、上壁25aおよび後壁25cを別部材としたことでカバー25の成形が容易になる。第3実施例のその他の構成および作用効果は、第2実施例と同じである。
次に、図11に基づいて本発明の第4実施例を説明する。
第4実施例は左右のダンパーハウジング30,30の上端間を金属製の補強部材であるストラットタワーバー51で連結し、車体の剛性を高めている。エアバッグ14が展開するときの荷重をストラットタワーバー51で支持することができるため、エアバッグモジュール13は金属製のリテーナ23の代わりに合成樹脂製のケーシング52を備えており、このケーシング52がストラットタワーバー51の上面にボルト53…およびナット54…で固定される。
この第4実施例によれば、左右のダンパーハウジング30,30の上端間を接続するストラットタワーバー51にエアバッグモジュール13のリテーナ23の機能を持たせたので、ストラットタワーバー51で車体の剛性を高めながら金属製のリテーナ23を不要にしてエアバッグモジュール13のコストを削減することができる。第4実施例のその他の構成および作用効果は、第1実施例と同じである。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
自動車の車体前部の平面図 図1の2−2線拡大断面図 図1の3方向矢視図 エアバッグモジュールの分解斜視図 図3の5−5線拡大断面図 図2の6−6線拡大断面図 図2に対応するエアバッグの展開時の作用説明図 第2実施例に係る、前記図2に対応する図 カバーおよびヒンジ部材の分解斜視図 第3実施例に係る、前記図2に対応する図 第3実施例に係る、前記図1に対応する図
符号の説明
12 カウルトップ
13 エアバッグモジュール
14 エアバッグ
15 フロントガラス
24 インフレータ
25 カバー
25e 脆弱部
25f 脆弱部
28 リッド
30 ダンパーハウジング
51 ストラットタワーバー(補強部材)

Claims (3)

  1. カウルトップ(12)の前面に沿って車体左右方向に延びるエアバッグモジュール(13)を配置し、そのエアバッグモジュール(13)の左右両端を左右の前輪のダンパーハウジング(30)の上部にそれぞれ支持し、歩行者との接触時にインフレータ(24)が発生するガスでエアバッグ(14)をカウルトップ(12)の上面およびフロントガラス(15)の前面に沿って展開させることを特徴とする歩行者保護用エアバッグ装置。
  2. 左右のダンパーハウジング(30)の上部間を補強部材(51)で接続し、この補強部材(51)にエアバッグモジュール(13)のインフレータ(24)およびエアバッグ(14)を収納するリテーナの機能を持たせたことを特徴とする、請求項1に記載の歩行者保護用エアバッグ装置。
  3. エアバッグモジュール(13)はエアバッグ(14)の展開時に開放するカバー(25)を備えており、このカバー(25)はレーザー加工された破断可能な脆弱部(25e,25f)で車体左右方向に並ぶ複数のリッド(28)に分割されていることを特徴とする、請求項1に記載の歩行者保護用エアバッグ装置。
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