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JP2006042409A - モータ一体型コンプレッサ - Google Patents

モータ一体型コンプレッサ Download PDF

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    • F04C2240/80Other components
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Abstract

【課題】モータ一体型コンプレッサにおいて、外部電力をモータに取り込む入力端子がモータひいてはモータ及びコンプレッサを収容するハウジングの半径方向長さ及び軸方向長さの増加を招いていた。
【解決手段】モータ一体型コンプレッサは、内部空間が密閉されたハウジング10と、ハウジング内に配置されたコンプレッサ30と、ハウジング内にコンプレッサと並置されロータ42、ステータ36及び入力端子45を含みコンプレッサを駆動するモータ35と、から成る。ここで、入力端子45は、ステータの外周面に配置され接線方向に延び雌端子55を備えたクラスタ46と、雌端子と導通される雄端子63を備えたハーメチック端子60とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両などで使用されコンプレッサとモータとが一体になったモータ一体型コンプレッサ、特にその入力端子の改良に関する。
車両では、小型化等の要請から空調用のコンプレッサとこれを駆動するモータとが一体化されることがある。具体的には、共通(一つ)のハウジング内にコンプレッサとモータとを並べて配置する。モータとしては一般に永久磁石を含むロータと、コア及びコイルを含むステータとから成る交流モータが使用され、車載バッテリの直流がインバータで交流に変換された後、入力端子を介してステータコイルに供給される。
第1従来例のモータ一体型コンプレッサ(特許文献1参照)は、図7に示すように、ハウジング150内にコンプレッサ154とモータ156とが同軸上に配置され横方向で並んでいる。詳しくは、ハウジング150の第1部分151内にコンプレッサ154が収容され、第2部分152内にモータ156が収容され、第1部分151の上方にインバータ158が取り付けられている。ハーメチック端子160はハウジング150の第1部分151を半径方向に貫通し、その一端がインバータ158に、他端がモータ156のステータコイル157に接続されている。
これに対して、第2従来例のモータ一体型コンプレッサ(特許文献2参照)は、図8に示すように、ハウジング165内にコンプレッサ167とモータ169とが同軸上に配置され縦方向に並んでいる。インバータ(不図示)とモータ169のステータコイル171とはハウジング165内を軸方向に延びた接続線173で接続されている。
特開2003−214340号公報 特開2000−232746号公報
上記何れの従来例も、モータ一体型コンプレッサの小型化の点で改良の余地がある。車両の空調用コンプレッサは搭載スペースに限りがあり、極力コンパクトであることが要求される。具体的には、その外形寸法(軸方向長さ、半径方向長さ)が短いことが望まれる。しかるに、上記第1従来例では、ハーメチック端子160がハウジング150の第1部分151の半径方向に貫通しているので、その分ハウジング150の直径方向寸法が大きくなっている。一方、第2従来例では、接続線173がモータ169のステータコイル171から軸方向に延びているので、その分ハウジング165の軸方向寸法が長くなっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、入力端子の配置による半径方向長さ及び軸方向長さの増加が極力抑えられた、モータ一体型コンプレッサを提供することを目的とする。
本願の発明者は、入力端子を全体として薄板形状とし、モータの外周面に接線方向に配置することを思い付いて、本発明を完成した。
本発明によるモータ一体型コンプレッサは、請求項1に記載したように、内部空間が密閉されたハウジングと、ハウジング内に配置されたコンプレッサと、ハウジング内にコンプレッサと並置されロータ、ステータ及び入力端子を含みコンプレッサを駆動するモータと、から成る。ここで、入力端子を、ステータの外周面に配置され接線方向に延び雌端子を備えたクラスタと、雌端子と導通される雄端子を備えたハーメチック端子とで構成した。
このモータ一体型コンプレッサにおいて、入力端子のハーメチック端子の雄端子をクラスタのクラスタハウジングに挿入し雌端子に導通させると、外部電力が入力端子を介してモータに供給され、回転するモータがコンプレッサを駆動する。
本発明にかかるモータ一体型コンプレッサによれば、外部電力をモータに供給する入力端子がモータのステータの外周面に配置され接線方向に延びているので、モータ即ちハウジングの半径方向寸法も軸方向寸法も殆んど増大しない。つまり、ハウジングの外形寸法を殆んど増加させることなく、入力端子を配置できた。
請求項2のモータ一体型コンプレッサによれば、入力端子のクラスタハウジングが薄板形状を持ちモータの軸方向に延びているので、ハウジングの半径方向寸法の増加をより小さくできる。請求項3のモータ一体型コンプレッサによれば、クラスタハウジングをモータの円周方向で側部に配置し、軸方向又は軸直角方向に開口しているので、入力端子とハーメチック端子との接続が容易である。請求項4及び5のモータ一体型コンプレッサによれば、クラスタの雌端子及びハーメチック端子の雄端子の構成を周辺部材との関係を考慮して選定することができる。
本発明のモータ一体型コンプレッサはハウジング、コンプレッサ及びモータから成る。コンプレッサとモータとが「一体」とは、コンプレッサとモータとが共通のハウジング内に同軸上に配置され、モータの駆動力で直接コンプレッサを駆動するタイプを言う。
<ハウジング>
ハウジングはコンプレッサ及びモータの収容に適した形状を持ち、内部空間は密閉(気密)されている。密閉性が必要とされるのは、冷媒はコンプレッサで圧縮されるとともに、コンプレッサから吐出された後、モータの冷却のためその内部を流通するからである。例えば有底円筒形状の本体と、その開口を覆う封止材及び蓋部材とでハウジングを構成することができる。本体部はコンプレッサを収容する円筒状の第1収容部と、モータを収容する円筒状の第2収容部とを備えている。第1及び第2収容部の直径及び軸方向長さは適宜選択できる。
<コンプレッサ>
コンプレッサは車両の空調システムなどの冷凍サイクルの一部を構成し、ガス冷媒を圧縮した後吐出するものである。モータ一体型コンプレッサにおいて汎用のコンプレッサを使用することができる。
<モータ、入力端子>
(イ)モータとしては一般に交流モータが使用され、車載バッテリの直流電圧をインバータで変換した交流電圧で駆動され、ステータ、ロータ及び出力端子を含む。ステータはハウジングに固定されたステータコア及びこれに巻かれたステータコイルを含む。ロータはハウジングに回転自由に支持された回転軸に取り付けられている。モータは回転軸が水平方向となる状態でも、垂直となる状態でも使用できる。
(ロ)入力端子はインバータとモータとの間に配置され、ステータのコイルに交流電圧を供給して回転磁界を形成するものであり、薄板形状のクラスタとピン形状のハーメチック端子に大別される。本発明に従って、モータの外周面に接線方向に配置されている。
a.クラスタ
クラスタはステータの円周面上の所定の位置に配置され接線方向に延び、絶縁性のクラスタハウジングと、導電性の雌端子とを含む。所定位置とは、例えば側部、上部又は下部である。クラスタハウジングは中空薄板形状を持ち、両端が開口している(請求項2参照)。一端開口はハーメチックピンの挿入口となり、他端開口は雌端子とステータコイルとを接続するリード線の引き出し口となる。例えば、入力端子をステータコアの側部に取り付けた場合、一端開口は上方を向いても良いし、側方を向いても良い。
クラスタハウジング内に装着された雌端子は環形状又は円筒形状などを有し、その中空孔がクラスタハウジングの開口方向と同じ方向に延びている。雌端子が複数の場合、ハーメチック端子の雄端子の挿入方向に対して整列した位置又はずれた位置に配置できる(請求項4参照)。
b.ハーメチック端子
導電性のハーメチック端子はクラスタハウジングに挿入され雌端子に導通される少なくとも二本のピン(雄端子)を含み、単相交流モータではこれで足りる。三相交流モータの場合は三本のピンが必要で、これらが本体部により平行に一体化されている。雄端子が複数の場合、同じ長さ又は異なる長さを持つことができる(請求項5参照)。雄端子の挿入方向はクラスタの配置場所及びその開口方向に応じて変わるが、クラスタがステータの接線方向に配置されているので、接線方向において、ステータの軸方向または軸直角方向となる(請求項3参照)。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
<実施例>
(構成)
図1、図2、図3及び図4に第1実施例のモータ一体型コンプレッサを示す。このモータ一体型コンプレッサはハウジング10と、その内部に並んで収容されたポンプ(コンプレッサ)30及び交流モータ35とから成る。
両端が閉じた円筒形状のハウジング10は有底円筒形状の本体部11と、その開口を覆う蓋部材21と、本体部11と蓋部材21との間に位置するガスケット29とを含み、全体として横方向(水平方向)に配置されている。本体部11は一端側(図1で右端側)の比較的大径の円筒状の第1収容部12、他端側(左端側)の比較的小径の円筒状の第2収容部14及び一端壁部16を含む。第1収容部12の開口がガスケット29を介して蓋部材21で覆われ、ハウジング10の内部空間は密閉されている。
図2から分かるように、第2収容部14の上面に平坦な取付け面23が形成され、その上にインバータ(不図示)が取り付けられている。また、第2収容部14の側部の上下(高さ)方向及び左右(横)方向に一定の範囲で半径方向外向きにわずかに突出した矩形状の突出部25が形成されている。
図1に戻って、第1収容部12内に収容されたコンプレッサ30は冷媒を圧縮し吐出するものである。そのために、第1収容部12に固定された固定スクロール(不図示)と、後述する回転軸40の回転に伴い回転軸40の回りに公転するロータ(不図示)とを含み、固定スクロールとロータとの間に小空間が形成されている。ロータの公転により小空間の体積が変化し、その内部に充填された冷媒が圧縮される。冷媒はその後吐出弁(不図示)から吐出され、冷凍サイクルを循環後、ハウジング10の右端に形成された吸入口より吸入され、交流モータ35内の空間を流通した後、コンプレッサに戻る。
第2収容部14内に収容された交流モータ35はステータ36、ロータ42及び入力端子45を含む。ステータ36は第2収容部14の内周面に固定された環状のステータコア37と、このステータコア37に巻装されたステータコイル38とを含む。一対の軸受41(右方のみ図示し、左方は図示省略)により支持された回転軸40に永久磁石から成るロータ42が取り付けられ、ステータ36と対向している。
次に、図3及び図4(ハウジングは図示省略)をもとに、クラスタ46とハーメチック端子60とを含む入力端子45について詳述する。クラスタ46はクラスタハウジング47と、その内部に装着された三つの雌端子55とを有する。クラスタハウジング47は全体として中空な薄板形状を持ち、所定間隔で対向した矩形状の一対の側壁48a及び48bと、両側壁の側縁を結合する縦方向に細長い矩形状の一対の端壁(不図示)とを含み、上端及び下端は開口している。一方の端壁の下部はリード線58の引き出しのために切り欠かれている。
一方の側壁48aの外面に、断面台形状で左右(軸)方向に延びるアリ突起51が形成され、ステータコア37の外周面に軸方向に形成された断面台形状のアリ溝39に係合されている。これにより、クラスタハウジング47がステータコア37の外周面上の所定位置に接線方向に配置され、ステータコア37の軸方向及び軸直角方向に延びている。クラスタハウジング47内に並んで配置された三つの環状の雌端子55の中空孔が上下方向に延びている。雌端子55の他端から延びたリード線58がステータコイル38に接続され、リード線58の途中にクッションとなる湾曲部58aが形成されている。
ハーメチック端子60は細長いロッド状の本体部61と、本体部61と直交する方向に延び互いに平行な三本のピン(雄端子)63を含む。雄端子61間の間隔は上記雌端子55間の間隔と等しく、雄端子61は雌端子55へ下方に挿入可能である。雄端子61の上端はインバータに接続されている。
(作用効果)
このモータ一体型コンプレッサの作用自体は公知であり、しかも本発明と直接関係ないので、説明は割愛する。ハーメチック端子60のクラスタ46への挿入時は、図4に示すように、雄端子63を下向きに挿入し、雌端子55に導通させる。
このモータ一体型コンプレッサによれば、第1に、入力端子45の配置によるハウジング10の第2収容部14の直径方向寸法の増加を最小限に抑えることができる。換言すれば、入力端子45が第2収容部14の外形寸法を殆ど増大させない。図1及び図2から明らかなように、入力端子45の厚さ(図1で上下方向寸法、図2で左右方向寸法)はステータコア37の左右方向寸法に比べて遙かに小さい。また、入力端子45の高さ(図2で上下方向寸法)はステータコア37の上下方向寸法よりも小さい。これは、クラスタ46を全体として薄板矩形状とし、ステータコア37の外周面に接線方向に配置したことによる。
第2に、入力端子45をステータコア37の外周面上で側部(図2で右部)に配置したので、ハーメチック端子60を接線方向で上下方向に挿入でき、挿入が容易である。また、クラスタ46の雌端子55とステータコイル38とを接続するリード線58の途中にクッションとしての湾曲部58aを設けると共に、クラスタ46はクラスタハウジング4のアリ突起49と、ステータコア37に設けられアリ突起49よりも形状的に大なるアリ溝39とを係合させることでステータコア37に取り付けている。その結果、ハーメチック端子60の挿入時にステータコア37の軸方向で位置ずれが発生しても、クラスタハウジング47が容易に動けるため容易に挿入できる。
また、ステータコア37の接線方向の位置ずれが発生しても、アリ突起49がアリ溝39内で接線方向に移動できるため、ハーメチック端子が容易に挿入できる。さらに、リード線58とステータコイル38の結合部の応力を緩和できる。
<変形例>
図5及び図6に、上記実施例の変形例を示す。これらの変形例は、実施例と比べて、クラスタ及びハーメチック端子の具体的構成などが異なる。
(1)第1変形例
図5に示す第1変形例では、クラスタ100のクラスタハウジング102がステータコア37の外周面の側部に接線方向で横向きに配置され、左端及び右端が開口している。三つ(一つのみ図示)の環状の雌端子104の中空孔は左右方向に延びている。リード線106は左端開口から延び、その途中に湾曲部107を備えている。一方、ハーメチック端子110は上記実施例と同様の構成を持ち、本体部111と三本の雄端子112とを含む。その他の構成は実施例と同じである。
この第1変形例において、ハーメチック端子110をクラスタ100に挿入する際は、雄端子112をステータコア37の一端面側から軸方向に雌端子104に挿入する。 この第1変形例によれば、上記実施例の効果に加えて、さらに雌端子からのリードの引出しを90°曲げるスペースが不要となるため、ハウジングの収容部をさらに小さくできる、という特有の効果が得られる。
(2)第2変形例
図6に示す第2変形例では、ステータコア37の外周面の側部に接線方向に固定されたクラスタ120のクラスタハウジング122は上面には二つの段部123を備え、三つの雌端子(一つのみ図示)125が、ハーメチック端子130の挿入方向(図6で上下方向)に対してずれた位置に配置されている。軸方向で右端の第1雌端子125が上下方向で最も下方に、左端の第3雌端子(不図示)が最も上方に、中間の第2雌端子(不図示)が中間に配置されている。三つの雌端子125などに接続されたリード線128はステータコア37の軸方向(図6で左方向)に延びている。
また、ハーメチック端子130の本体部132に一体化された三本の雄端子133,134及び135は上記雌端子125などの位置に対応して異なる長さを持ち、右端の第1雄端子133が最も長く、左端の第3雄端子135が最も短く、中間の第2雄端子134は両者の間の長さを持つ。
この第2変形例において、ハーメチック端子130の雄端子133から135をクラスタ120の雌端子125に挿入する際は、ステータコア37の接線方向において上方から下方に挿入する。この第2変形例によれば、第1の実施例と同じ効果が得られる。
本発明の実施例を示す水平断面図である。 図1のA−A断面図である。 図2の要部拡大図である。 上記実施例の側面図(但しハウジングは省略)である。 上記実施例の第1変形例を示す図4に対応する側面図である。 上記実施例の第2変形例を示す図4に対応する側面図である。 第1従来例を示す正面断面図である。 第2従来例を示す正面断面図である。
符号の説明
10:ハウジング 12:第1収容部
14:第2収容部 30:コンプレッサ
35:交流モータ 36:ステータ
37:ステータコア 42:ロータ
45:入力端子 46:クラスタ
47:クラスタハウジング 55:雌端子
60:ハーメチック端子 63:雄端子

Claims (5)

  1. 内部空間が密閉されたハウジングと、該ハウジング内に配置されたコンプレッサと、該ハウジング内に該コンプレッサと並置されロータ、ステータ及び入力端子を含み該コンプレッサを駆動するモータと、から成るモータ一体型コンプレッサにおいて、
    前記入力端子は、前記ステータの外周面に配置され接線方向に延び雌端子を備えたクラスタと、該雌端子と導通される雄端子を備えたハーメチック端子とを含む、ことを特徴とするモータ一体型コンプレッサ。
  2. 前記クラスタは、絶縁性で前記ステータの軸方向に所定長さを持つ中空薄板形状のクラスタハウジングと、該クラスタハウジングの内部に装着された複数の環状又は筒状の前記雌端子とを含む請求項1に記載のモータ一体型コンプレッサ。
  3. 前記クラスタハウジングは、前記ステータの円周方向において側部に取り付けられ該ステータの軸方向又は軸直角方向に開口している請求項2に記載のモータ一体型コンプレッサ。
  4. 複数の前記雌端子は前記雄端子の挿入方向に対して整列した位置又はずれた位置に配置されている請求項3に記載のモータ一体型コンプレッサ。
  5. 前記ハーメチック端子の複数の前記雄端子は同じ又は異なる長さを持ち、前記クラスタハウジングの開口方向に挿入される請求項4に記載のモータ一体型コンプレッサ。
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