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JP2005528822A - 螺旋状結合器 - Google Patents

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JP2005528822A JP2003582853A JP2003582853A JP2005528822A JP 2005528822 A JP2005528822 A JP 2005528822A JP 2003582853 A JP2003582853 A JP 2003582853A JP 2003582853 A JP2003582853 A JP 2003582853A JP 2005528822 A JP2005528822 A JP 2005528822A
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ロコ・エー・デ・リーロ
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メリマック・インダストリーズ・インコーポレーテッド
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Abstract

マイクロ波回路は、より高密度、より小さな容積で、従来の結合器の機能を実現する螺旋状結合器を使用する。その上に金属層が設けられた複数の基板層が結合されパッケージを形成する。接触パッドまたは他の回路へ延びた線から螺旋状部を分離するために、複数の接地平面が使用される。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2002年4月1日に出願され、かつ「螺旋結合器」という発明の名称の米国特許出願第10/114,711号に対する優先権を主張するものであり、同時に、本出願の特許請求の範囲は同時係属の2000年11月9日に出願され、「螺旋結合器」という発名の名称の米国特許出願第09/711,118号の一部継続出願である。
本発明は、マイクロ波結合器に関する。より詳細には、本発明は、一般的にマイクロ波周波数で動作し、高密度/小容積を実現するために螺旋状の構造を使用する、結合器のトポロジーおよび製造法を開示するものである。
過去数十年にわたって、無線通信システムは、要因の中でも、小型化、より高い動作周波数とそれに伴う帯域幅の拡大、所与の電力出力に対する低消費電力化、および堅牢性と言った点での性能が向上するにつれて、ますます技術的な進歩を遂げてきた。より良い通信システムに向かう傾向は、これらのシステムの製造者達に対してますます大きくなる要求を突きつけている。
今日、衛星通信、軍用通信、およびその他最先端ディジタル通信システムに対する要求は、マイクロ波技術によって満たされており、そのマイクロ波技術は一般的に、約500MHzから約60GHz以上の周波数で動作する。これらのシステムの多くが、マイクロ波回路中に指向性結合器などを使用している。
従来の結合器、特に、より低い周波数で動作するものは、長い距離にわたっての線間結合がしばしば求められるので、一般的に長いパッケージを必要とする。
マイクロ波技術用として普及した技術としては、低温同時焼成セラミック(LTCC)、セラミック/ポリアミド(CP)、エポキシガラスファイバー(FR4)、フッ素重合体複合物(PTFE)、および混合誘電体(MDk、FR4とPTFEの化合物)がある。各技術は、その長所を持ってはいるものの、現在のいかなる技術もマイクロ波回路の設計と製造における全ての問題には対処していない。
例えば、FR4、PTFE、またはMDk技術を使用している多層印刷回路基板は、半田付け接続された導電性性ポリマーを経由して、表面実装されている部品に信号を送るためにしばしば使用される。これらの回路のために、抵抗器をスクリーン印刷またはエッチングすることができ、また埋め込みも可能である。これらの技術は、モノリシックマイクロ波集積回路(MMICs)を搭載し、かつマザーボード上に実装可能である多機能モジュール(MCM)を形成することができる。
FR4は、それ自体が低コストで加工しやすいが、高い損失正接および材料の誘電率と温度との間の強い相関のために、一般的に、マイクロ波周波数には適していない。また、組立時に不整合の原因となる熱膨張率(CTE)の差を持つ傾向にある。最近開発されたFR4は、電気特性が改善されているが、層を接合するのに用いられる熱硬化性フィルムのために、層間のビアホール接続(via hole connections)のタイプが制限される。
もう1つの普及した技術はCPであるが、それは、ポリアミド誘電体の非常に薄い層およびMMICsを含むセラミック底層上への金メタライゼーション(gold metalization)の適用を必要とする。この技術はFR4、PTFE、またはMDkよりも1桁小さい回路を製造し、通常、高マイクロ波周波数で非常にうまく機能する。半導体は、ポリアミド層で覆うことができる。しかしながら、設計サイクルが通常かなり長期でコストが高くつく。また、CTE差が、ある接合組立体との不整合をしばしば引き起こす。
最後に、LTCC技術であるが、これは、多層セラミックと金メタライゼーションとの組合せにより多層構造を形成し、高マイクロ波周波数で非常にうまく機能する。しかしながら、CP技術と同様に、設計サイクルが通常かなり長期でコストが高くつき、CTE差が、ある接合組立体との不整合をしばしば引き起こす。設計サイクルの短縮およびCTE差の減少を含むLTCC技術の進歩により、この技術は将来螺旋状結合器に対してより適切なものになるであろう。
ストリップラインかつ螺旋状の構造を使用することにより、LTCC結合器やFR4結合器のサイズの減少において進歩が見られた。いろいろな技術を使用した結合器のための螺旋状構造の実施例は、参考文献として本願明細書に援用された、Garagliano等への従来技術特許文献1、Gu等への従来技術特許文献2、Swarup等への従来技術特許文献3、およびHayashi等への従来技術特許文献4に開示されている。しかしながら、これらの技術に基づいて螺旋状構造を結合器に使用することには、以下に述べるようなある種の制限がある(例えば、特許文献1乃至4参照)。
米国特許第3,999,150号明細書 米国特許第5,689,217号明細書 米国特許第6,170,154号明細書 米国特許第5,841,328号明細書
硬質セラミック材は、約10.2を超える誘電率を提供するが、これらの材料を使用する部品は独立多層を実現する際に小型化ができない。たとえば、マイクロストリップ回路実現のためには、接合ワイヤーによる相互接続を使用せねばならず、出来上がったマイクロ波デバイスの全体サイズを増大させることになる。その他のセラミック材は、制限された誘電率、通常は約2〜4を有しており、このことが、メタライズ構造体同志の近接配置を妨げ、マイクロ波周波数で動作する小さくて寸法的に窮屈な(tight-fitting)部品にとって信頼できないものとなる傾向がある。更に、マイクロ波周波数で動作するセラミックデバイスは、製造上の制限に敏感で、歩留まりに影響を及ぼす。LTCCグリーンテープ材は処理中に縮みやすく、製造者達がより小さい結合線を製作することを妨げ、処理中のシフトのために結合線間の間隔が失われないように結合線同志を非常に近づけて配置する不整合を引き起こす。これらの理由から、螺旋状構造の結合器はあまり小さくできず、現在可能な材料の処理方法のもとでは螺旋を使用する利点は制限される。
FR4材には、他にも欠点がある。たとえば、FR4材は、制限された範囲の誘電率、通常は約4.3から5.0を有し、製造者がメタライズ線を非常にコンパクトに配置するのを妨げる。この材料を使用する製造者は、溶融接合の利点をも利用できない。さらにFR4は、通常、最小厚みが1.4ミルである、被覆の公差の点で制限され、したがって、外形寸法も制限される。セラミックの場合と同様に、螺旋状構造の結合器はあまり小さくできず、FR4では螺旋を使用する利点は制限される。MDk材もまた、FR4と類似の欠点を有している。
PTFE複合物は、螺旋状結合器に関しては、FR4、セラミック、およびMDkよりも優れた技術である。ガラスとセラミックを含むフッ素重合体複合物は、しばしば並外れた熱安定性を保有する。フッ素重合体複合物はまた、銅被覆の厚みが約1.4ミル未満になることを許容し、このことは、エッチング公差のより厳格なる制御を可能とする。さらに、これらの材料は、広い範囲の誘電率、通常約2.2から10.2を有する。また、フッ素重合体複合物は他の殆どの材料よりも大きな電力を扱うことができる。これら全ての特徴のおかげで、螺旋状結合器を他のタイプの材料を使う場合よりもよりいっそうコンパクトにPTFE上に構築することが可能である。更に、複合物マイクロ波回路がPTFE技術を使用して製造でき、また溶融接合の適用によって均質な多層組立体を形成することが可能である。
PTFE技術を使った螺旋状結合器を提供することが、本発明の目的である。
本発明のもう1つの目的は、従来の結合器よりも小さい断面寸法を有する螺旋状結合器を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、改善された電気特性を有する螺旋状結合器を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、Z軸に沿った空間使用率を最大にする螺旋状結合器を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、3次元の空間使用率を最大にする螺旋状結合器を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、溶融接合可能な螺旋状結合器を提供することである。
本発明は、螺旋状結合器と、基材としてPTFEを使用した螺旋状の結合器の製造とに関するものである。結合線は、螺旋形状に巻かれ、実質的にコンパクトな形状を与える矩形、楕円形、円形、または他の形状であっても良い。結合器は、その用途および所望の結合に依存して、2ないし3、またはそれより多くの結合線で構成できる。結合線は、同一平面で、2層の誘電体の間の1つのメタライゼーション層のみを占有しても良いし、使用される線の数に依り2層または3層で積み重ねても良い。
[3つの結合線構造]
図1を参照すると、螺旋状結合器が示されている。結合線10、20、30は、マイクロ波信号用の3つの経路間に結合を与えるような構造で巻かれている。好ましい実施形態において、結合線10、20、30は、楕円形の構造を持っている。代替の好ましい実施形態では、矩形状および丸い形状も使用可能である。他の代替の実施形態においては、結合器の形状は空間考慮(space consideration)によって決まる。たとえば、いくらかの部品を有するマイクロ波回路を、ほんの一例として、実質的にL字形またはU字形である螺旋状結合器を用いて、もっとも効率的に構成することができる。
結合線10はビアホール15、16を介して回路の他の部分へ接続される。ビアホール15、16は、結合線の両端に位置しているのが好ましい。同様に、ビアホール25、26は、結合線20を接続可能とし、またビアホール35および36は、結合線30を接続可能とする。
図1に示す結合器は、3つの結合線を保有しているが、結合線技術の当業者にとっては、4つ以上の結合線またはわずか2つの結合線を有する結合器に対して螺旋状構造を用いることができることは、自明のことである。
図2aおよび図2bを参照すると、Z軸に沿って分布した(すなわち、異なる階層に存在する)結合線を有する螺旋状結合器が示されている。結合線110、120、130は、マイクロ波信号用の3つの経路間に結合を与えるような構造で巻かれている。好ましい実施形態において、結合線110、120、130は、楕円形の構造を持っており、同じサイズで同じ形状である。代替の好ましい実施形態では、矩形状および丸い形状も使用可能である。他の代替の実施形態においては、結合器の形状は空間の考慮すべき点によって決まる。
図2aおよび図2bに示す結合器は、3つの結合線を保有しているが、結合線技術の当業者にとっては、4つ以上の結合線またはわずか2つの結合線を有する結合器に対して螺旋状構造を用いることができることは、自明のことである。
[螺旋状結合器の好ましい実施形態の実施例]
図3を参照すると、螺旋状結合器パッケージ300の実施例が示されている。螺旋状結合器パッケージ300も実装のための4つの接触パッド310(好ましい実施形態では側面の穴となっている)と3つの接地パッド320を保有している。好ましい実施形態では、接触パッド310は他の回路との接続のために、金メッキが施されている金属ピンに半田付けまたはワイヤー結合される。代替の好ましい実施形態では、螺旋状結合器パッケージ300は、図4に示すように試験装置または基板400に実装される。基板400は他の回路との接続用に、メタライズされた線410を有する。
図5aおよび図5bは、それぞれ、螺旋状結合器パッケージ300の平面図および底面図を示す。図5cは、この実施形態の側面図を示し、ここで、螺旋状結合器パッケージ300は誘電体基板層1、2、3、4から構成され、それらは約0.175平方インチである。層1、2は、厚みが約0.025インチと0.036インチとの間で、好ましい実施形態では、0.035インチ厚である。更に、層1、2の誘電率は、約10.2である。好ましい実施形態では、層1、2用に使用される材料は、アリゾナ州チャンドラのRogers Corpによって製造されたRO−3010高周波回路材料などのPTFE材である。もう1つの実施形態では、ガラスをベースにした材料、セラミック、またはこれらを組み合わせた材料を使用することができる。層3および4は、約0.005インチ厚で、誘電率は、約3.0である。層3、4用に使用できる材料の一例は、これもまたRogers Corpから入手可能なRO−3003高周波回路材料である。更に、ガラスをベースにした材料、セラミック、またはこれらを組み合わせた材料を使用することができる。
メタライゼーション、好ましくは、1/2オンス(14グラム)の銅が層1、2、3、4に設けられ、螺旋状結合器パッケージ300の特徴の幾つかを生み出す。例えば、最上部層4は、図5aに示すパターンでメタライズされ、接地平面504の輪郭を規定する。同様に、層1の底は、図5bに示すようにメタライズされ、接地平面501の輪郭を規定する。第三の接地面502は、図6に示すように、層2と層3との間に設けられる。図6は、支持用誘電体層を除いた螺旋状結合器パッケージ300のメタライゼーションのみを示す。
熱管理の考察は、層1、2、3、4上で用いられるメタライゼーションのレベルに影響を及ぼすことになろう。細い回路線は、太いまたは厚い回路線に比べると電力容量に制限があること、および熱を効果的に伝導する能力が低いということが知られている。したがって、熱伝導を促進し、より高レベルの熱管理を可能にするために、実装表面、内部層、および選択されたビアに対して、より強力なメタライゼーションが実施される。
回路が、コスト削減または他の理由により、より少ない量のメタライゼーションにより形成される場合、熱管理は、付加的な熱伝導器によって達成できる。それらの熱伝導器は、メタライズ層と同じ平面の表面上に形成することができる。たとえば、付加的回路線が熱管理を容易にするために層1、2、3、4に付加される。これらの熱伝導器は、個々に作用するか、または熱的ビア、すなわち層1、2、3、4に直角に貫通するシリンダーと協働して作用することができる。それらの熱伝導器は、材料の熱伝導能力、そして結合器パッケージ300の構成要件に基づいて金属または他の材料で製造される。それらの熱伝導器が、メタライズされた回路よりも熱特性の改善された、または、より低いコスト、またはその両方を兼ね備えた材料で、製造されることが好ましい。
メタライゼーション層602は、層1と層2との間に設けられ、一方、メタライゼーション層603は、層3と層4との間に設けられる。図6に示す好ましい実施形態において、メタライゼーション層602は、ビアホール620でメタライゼーション層603に接続される螺旋状の形状を呈し、メタライゼーション層603は、ビアホール640を介して接触パッド901、902、903、904へ接続する経路を提供する。図7は、介在する接地面501、502、504を除いて、メタライゼーション層602、ビアホール620、メタライゼーション層603、ビアホール640、および接触パッド901、902、903、904を示す。図8は、図7に示すメタライゼーションの別の図を示す。
図9は、ビアホール620の配置を示す。ビアホール620は、接触パッド901、902、903、904に、それぞれ金属線911、912、913、914(これらは、メタライゼーション層603の一部分)で接続されている。図10に示す好ましい実施形態では、金属線911、912、913、914の幅は、約0.004インチと0.011インチとの間である。また、図に示す好ましい実施形態では、平均長は、金属線911が、約0.062インチ、金属線912は、約0.2969インチ、金属線913は、約0.1386インチ、金属線914は、約0.0659インチである。
有利には、接地平面502は金属線911、912、913、914をメタライゼーション層602から分離する。接地平面502が無い場合には、メタライゼーション層602と金属線911、912、913、914(これらは、図11に重ねて示す)との間で信号のクロストークが発生することが明らかである。
図12〜図17を参照すると、図3〜図11に示され、かつ上記されている実施形態の電気性能特性は、1.0GHz〜3.0GHzの周波数範囲について示されている。性能曲線の説明のために、ポートを以下に定義する。P1、P2、P3、P4は、それぞれ接触パッド901、902、903、904にある。図12は、P1、P2、P3、およびP4についての反射損失をデシベルで示す。図13は、振幅平衡、またはP2からP1への信号とP4からP1への信号との間の差をデシベルで示す。図14は、位相平衡、またはP2からP1への信号とP4からP1への信号との間の位相差を度で示す。図15は、P4とP1との間と、P2とP1との間の外部伝送をデシベルで示す。図16は、P2とPとの間と、P4とP3との間の内部伝送をデシベルで示す。図17は、P4とP2との間と、P3とP1との間の分離度をデシベルで示す。
[Z軸上に分布した結合線を有する螺旋状結合器の実施形態の実施例]
図31〜図43は、図2aに従って形成された螺旋状結合器パッケージの1つの実施形態の詳細を示す。図31を参照すると、螺旋状結合器パッケージ3000もまた、パッケージ300のものと同様な接触パッドを有し、結合器パッケージ300の場合と類似の方法で基板に装着することができる。
図33は、誘電体基板層1、2、3、4、5により構成された結合器3000の側面図を示し、誘電体基板層1、2、3、4、5の面積は約0.175平方インチである。層1〜5の好ましい厚さと誘電率(Er)は、図33に示されているが、異なる厚さと誘電率の材料で実施しても良い。メタライゼーション、好ましくは1/2オンスの銅が、螺旋状結合器パーケージ3000の特徴のいくつかを可能とするために、層1、2、3、4、5上に施される。たとえば、表面3001〜3010は、図34〜図43に対応付けて示しているように、メタライズしても良い。パッケージ300の場合と同様に、熱管理の考察は、層1、2、3、4、5上で用いられるメタライゼーションのレベルに影響を及ぼし、熱管理は熱伝導器を付加することにより達成できる。
メタライズ層3007および3008は、それぞれ層3と4との間、層4と5との間に設けられる。層3007および3008により、誘電層4で分離された螺旋状結合コイルが得られる。ビアホール620は、表面3002上に示す導電性金属相互接続部への信号経路を提供し、次に、表面3002が、ビアホールを通る接触パッド3901〜3904への信号結合を可能とする。表面3007および3008上に示す金属結合線の幅と長さは、結合器の性能に影響する。好ましい実施形態では、表面3007および3008の金属結合線の幅は、約0.004インチと0.011インチとの間で、長さは、約0.405インチである。図37に示す接地平面は、図35に示す相互接続部を図40〜図41の結合線より分離し、表面3002のメタライズ線と表面3007および3008のメタライズ線との間に発生する信号クロストークを減少させる。
[螺旋状結合器製造の好ましい方法]
好ましい実施形態において、螺旋状結合器は軟性基板PTFE積層板からなる多層構造で製造される。別法として、以下に説明するように、螺旋状結合器はガラスをベースにした材料、セラミック、またはこれらを組み合わせた材料で製造することができる。そのような多層構造を構成するプロセスは、本明細書に援用されている米国特許第6,099,677号明細書(Logothetis等に認許、「Method of Making Microwave, Multifunction Modules Using Fluoropolymer Composite Substrates」)に開示されている。
溶融接合技術を使って製造された螺旋状結合器では、通常低い誘電率を持ち、螺旋状結合器の小型化の可能性を阻む接合フィルムを使用しなくても良いので有利である。接合フィルムは通常、ほぼ2.5〜3.5の範囲の誘電率を有していて、接合フィルムと誘電材料との間の誘電率の不整合は、均質な媒体の創出を妨げる。
より低周波数のマイクロ波用途のために小型化が所望される場合は、誘電材料がほぼ10以上の誘電率を有することが好ましい。これらの用途において、接着剤として使用された時、接合フィルムは実効誘電率を低下(ほぼ10未満)させる傾向を有し、構造体を効果的に装着しない。更に、接合フィルムの使用により、不要な寄生モードが伝播する傾向が増大する。
好ましい実施形態では、螺旋状結合器パッケージは、図18に示すメタライズパターンを有する溶融接合層1、2、3、4により創られ、それらのメタライズパターンは、図19a、19b、19c、20a、20b、20c、21a、21b、21c、22a、22b、22cにいっそう詳細に示されている。これを行うことができるプロセスについて、以下でより詳しく述べる。このプロセスは、図31〜図43に示すようなパッケージ3000の形成に同様に応用できる。
好ましい実施形態では、図23に示すパネル2300などの、通常9インチ×12インチのフッ素重合体複合物でできた4枚の基板パネルを矩形または三角形の位置決め用孔形状で孔開けして取り付けられる。たとえば、位置決め用孔2310は、好ましい実施形態では、それぞれ0.125インチの直径を有し、図23に示すパターンで孔開けされる。位置決め用孔2310は、パネル2300または、パネル2300の積層体を位置決めするために使用される。
パネル2300の好ましい実施形態の一実施例は、パネル2301(別個に示されてはいない)であり、ほぼ0.025インチの厚さとほぼ10.2の誘電率を有する。
パネル2300の好ましい実施形態の第二実施例は、パネル2302であり、ほぼ0.025インチの厚さとほぼ10.2の誘電率を有する。ほぼ0.005インチ〜0.020インチの直径、好ましくは0.008インチの直径を有する孔2320が、図24に示すパターンで孔開けされる。位置決め用孔2310および2320は、パネル2302が取り外される前にパネル2302に開けられるのが好ましい。
パネル2300の好ましい実施形態の第三実施例は、パネル2303であり、ほぼ0.005インチの厚さでほぼ3.0の誘電率を有する。ほぼ0.005インチ〜0.020インチの直径、好ましくは0.008インチの直径を有する孔2330が、図25に示すパターンで孔開けされる。位置決め用孔2310および2330は、パネル2303が取り外される前にパネル2303に開けられるのが好ましい。
パネル2300の好ましい実施形態の第四実施例は、パネル2304(別個に示されてはいない)であり、ほぼ0.005インチの厚さでほぼ3.0の誘電率を有する。
パネル2302の孔2320およびパネル2303の孔2330には、ビアホール形成のためにメッキが施される。
パネル2302は、以下のように更に処理される。パネル2302は、プラズマまたはナトリウムエッチングされ、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくはイオン除去した水で、少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。パネル2302は、次にほぼ30分間〜2時間かつほぼ90℃〜180℃で、好ましくは、1時間かつ149℃で真空焼成される。パネル2302は、好ましくは最初に無電解法で次に電解法で、ほぼ13〜25ミクロンの厚さまで銅メッキされる。パネル2302は、水、好ましくはイオン除去した水で、少なくとも1分間濯がれることが好ましい。パネル2302は、ほぼ90〜125℃でほぼ5〜30分間、好ましくは、90℃で5分間熱せられ、フォトレジストでラミネートされる。マスクが使用され、図26aおよび図26b(21aおよび図21bに更に詳細に示されているが、図21aでは、好ましい実施形態において、ほぼ0.013の内径を有する輪と少なくとも0.015インチの外径を有する輪とが銅にエッチングされている)に示すパターンを創出するために、適正な露出設定を使用してフォトレジストが現像される。これらのパターンは、少なくとも6つのターゲット2326をパネル2302のどちらか一方の面上に有する。これらのターゲット2326は、更なる処理段階のためのドリル位置決めとして使用され、好ましい実施形態においては、0.020インチのエッチングされた円の周りに0.040インチの環状リングを含む。パネル2302の上面と底面の両方が銅エッチングされる。未処理のフッ素重合体基板がスパッタリングまたはメッキプロセスによりメタライズされる、加成法メッキ処理を使用してこれらのパターンを規定することも可能である。パネル2302は、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。パネル2302は、次にほぼ30分間〜2時間かつほぼ90℃〜180℃で、好ましくは、1時間かつ149℃で真空焼成される。
パネル2303は、以下のように更に処理される。パネル2302は、プラズマまたはナトリウムエッチングされ、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくはイオン除去した水で、15分間濯ぎを行うことが好ましい。パネル2303は、次にほぼ30分間〜2時間かつほぼ90℃〜180℃で、好ましくは、1時間かつ149℃で真空焼成される。パネル2303は、好ましくは最初に無電解法で次に電解法で、ほぼ13〜25ミクロンの厚さまで銅メッキされる。パネル2303は、水、好ましくはイオン除去した水で、少なくとも1分間濯がれることが好ましい。パネル2303は、ほぼ90〜125℃でほぼ5〜30分間、好ましくは、90℃で5分間熱せられ、フォトレジストでラミネートされる。マスクが使用され、図27aおよび図27b(図20aおよび図20bに更に詳細に示されている)に示すパターンを創出するために、適正な露出設定を使用してフォトレジストが現像される。これらのパターンは、少なくとも6つのターゲット2326をパネル2303のどちらか一方の面上に有する。これらのターゲット2326は、更なる処理段階のためのドリル位置決めとして使用され、好ましい実施形態においては、0.020インチのエッチングされた円の周りに0.040インチの環状リングを含む。パネル2303の上面と底面の両方が銅エッチングされる。パネル2303は、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。パネル2303は、次にほぼ30分間〜2時間かつほぼ90℃〜180℃で、好ましくは、1時間かつ149℃で真空焼成される。
ターゲット2326と位置決め用孔2310の助けを借りて、パネル2304、2303、2302、2301は、位置合わせされて積層され、好ましい実施形態では、200PSIの圧力で、室温から240℃までの40分間の上昇、240℃から375℃までの45分間の上昇、375℃での15分間の保持、そして375℃から35℃までの90分間の下降をさせて、アセンブリー2800に溶融接合される。
アセンブリー2800は、次に、パネル分割プロセスのため位置決めされる。好ましい実施形態では、位置決めは、以下のように達成される。ターゲット2326のうちの2つの中心にできるだけ接近して、0.020インチの外径を有する少なくとも2つの二次的位置決め用孔の孔開けが試みられる。X線発生源を使用して、実際のターゲット2326に対する位置決め用孔の近接度が判定される。次に、アセンブリー2800に対するドリルの相対位置が調整され、ターゲット2326の中心を当てるもう1つの試みがなされる。必要ならターゲット2326が追加して使用され、適正な位置決めが実現されるまでこのプロセスは繰り返さる。最後に、それぞれ直径0.125の4つの新しい位置決め用孔がドリルで開けられ、アセンブリー2800は、適正に装着される。
図28を参照すると、好ましい実施形態では、ほぼ0.070インチの直径を有する孔2810、およびほぼ0.039インチの直径を有する孔2820が、示されたパターンで孔開けされる。アセンブリー2800は、プラズマまたはナトリウムエッチングされる。アセンブリー2800は、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。アセンブリー2800は、次にほぼ30分間〜2時間かつほぼ90℃〜180℃で、好ましくは、1時間かつ100℃で真空焼成される。アセンブリー2800は、好ましくは最初に無電解法で次に電解法で、ほぼ13〜25ミクロンの厚さまで銅メッキされる。アセンブリー2800は、水、好ましくはイオン除去した水で、少なくとも1分間濯がれることが好ましい。アセンブリー2800は、ほぼ90〜125℃でほぼ5〜30分間、好ましくは、90℃で5分間熱せられ、フォトレジストでラミネートされる。マスクが使用され、図29(図22aおよび図19bに更に詳細に示されている)に示すパターンを創出するために、適正な露出設定を使用してフォトレジストが現像される。アセンブリー2800の上面と底面の両方が銅エッチングされる。アセンブリー2800は、15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。アセンブリー2800は、錫または鉛でメッキされ、次に錫/鉛メッキは、余分なメッキが半田合金へ還流できるように融点まで熱せられる。アセンブリー2800は、再び15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。
アセンブリー2800は、図30に示すように、ドリル加工、ミリング加工、ダイアモンドソー、及び/又はエキシマレーザー加工を含むパネル分割法を用いてパネル分割される。好ましい実施形態では、個々の螺旋状結合器パッケージ300を取り出すために、0.003インチ厚さの固着テープが使用される。そのような固着テープの製造者に、ミネソタ州セントポールのMinnesota Mining and Manufacturing Co.(「3M」)がある。アセンブリー2800は、再び15〜30分間アルコールで濯いで洗浄され、次に21〜52℃の温度の水、好ましくは、イオン除去した水で少なくとも15分間濯ぎを行うことが好ましい。アセンブリー2800は、次にほぼ90℃〜125℃でほぼ45〜90分間、好ましくは、100℃で1時間真空焼成される。
[螺旋状結合器と他の部品との組合せ]
PTFEを使用した螺旋状結合器は、他の部品および他の技術と一緒に使用される。たとえば、セラミック材料は、(それら自身の回路を有する)PTFEに、ほんの一例として、フィルム接合または接着剤で付着させることができる。セラミックおよびPTFEの便益を組み合わせたハイブリッド回路は、それら単独の技術に勝る便益を有することができる。例えば、相対的に高い、ほぼ10.2を超える誘電率の硬質セラミックをハイブリット回路に使用すると、製造者は、純粋PTFE回路よりも小さくて損出の少ない回路を構成することが可能となる。ドロップインユニット(drop-in unit)としてPTFE構造の空洞の中に挿入されたセラミックにより、セラミック加工とPTFE加工の両方を享受できる。硬質セラミックは、通常、非常に低い損失正接を提供するので、それから成る回路は、より損失が少ない。
製造者は、そのような回路の中にセラミックと同じ硬度を有する、フェライト及び/又は強誘電性材料を埋設することができる。強誘電性材料は、DCビア電圧により制御できる可変誘電率電荷(variable dielectric constant charges)を有する。したがって、結合器の周波数範囲は、誘電負荷を変化させることにより、同調可能である。フェライト材料は、従来の結合器に対し多くの便益をもたらさないかもしれないが、螺旋状結合器にとっては利便性があり、その周波数範囲をより有益に変化させることが可能になる。
PTFEを使用して、螺旋状結合と一緒に、溶融接合された均質誘電構造の中に能動素子を埋設することができる。螺旋状結合器と能動素子を組み合わせた用途のいくらかには、ほんの一例として、ディジタル減衰器、同調可能な移送器、IQ回路網、ベクトル変調器、およびアクティブミキサー(active mixers)があげられる。
[誘電率を混合することの利点と用途]
マイクロ波デバイスの中で異なる誘電率を持つPTFEを混合することの利点は、ほぼ2.2〜10.2の間の所望の誘電率を実現することができることである。これは、異なる材料ならびに所定の積層構成における厚さを混合したり、重み付けしたりすることにより実現できる。この方法の利点のいくらかは、以下の通りである。特定の既存の構成に付き物の寸法特性を変化させるための構成の自由度、Z平面中に複導体結合線を積層することを可能とする、より広い範囲の結合値を創出する。層(層の他の属性は、あらかじめ規定されていよう)の厚さを変化させることにより、大規模な再構成をすることなく螺旋状結合器の特性を変更することができる。
実施形態で適用されたような、本発明の基本的な新規の特徴について例示し、記述し、そして指摘してきたが、本明細書で開示された、本発明の様式および詳細に対する省略、置換、変更は、本発明の精神から逸脱することなく当業者によりなし得ることは理解できよう。同じ結果を実現するために、実質的に同じ方法で、実質的に同じ機能を果たす、これらの構成要素及び/又は方法の段階の全ての組合せは、本発明の範疇に入ることが特に意図されている。したがって、本発明は、本明細書に添付された特許請求の範囲のみにより限定されるものである。
1平面に3つの結合線を有する楕円形の螺旋状結合器の平面図である。 1平面に3つの結合線を有する楕円形の螺旋状結合器の側面図である。 図2aの楕円形の螺旋状結合器の展開透視図である。 螺旋状結合器パッケージの実施例の透視図である。 基板上に実装された、図3の螺旋状結合器パッケージの透視図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの平面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの底面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの側面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージのメタライゼーションの透視図である。 接地に使用されるメタライゼーションの無い、図6のメタライゼーションの透視図である。 図7のメタライゼーションの回転図である。 図3の螺旋状結合器用パッケージ中の回路のパッドに接するビアホールおよび金属線の配置を示す平面図である。 図3の螺旋状結合器用パッケージ中の回路のパッドに接するビアホールおよび金属線の配置のもう1つの平面図である。 螺旋状結合器と、図3の螺旋状結合器用パッケージ中の回路のパッドに接するビアホールおよび金属線とが重なったことを示す図である。 好ましい実施形態に関する代表的な反射損失特性曲線図である。 好ましい実施形態に関する代表的な送信振幅平衡特性曲線図である。 好ましい実施形態に関する代表的な送信位相平衡特性曲線図である。 好ましい実施形態に関する代表的な外部伝送特性曲線図である。 好ましい実施形態に関する代表的な内部送信特性曲線図である。 好ましい実施形態に関する代表的な分離特性曲線図である。 図3の螺旋状結合器パッケージを含む層の概観を示す概略図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第4層の平面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第4層の底面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第4層の側面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第3層の平面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第3層の底面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第3層の側面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第4層の平面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第2層の底面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第2層の側面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第1層の平面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第1層の底面図である。 図3の螺旋状結合器パッケージの第1層の側面図である。 位置決め用孔を有する基板パネルを示す図である。 位置決め用孔とビア用の孔とを有する基板パネルを示す図である。 位置決め用孔とビア用の孔とを有するもう1つの基板パネルを示す図である。 銅にエッチングされたパターンを有する、図24の基板パネルの平面図である。 銅にエッチングされたパターンを有する、図24の基板パネルの底面図である。 銅にエッチングされたパターンを有する、図25の基板パネルの平面図である。 銅にエッチングされたパターンを有する、図25の基板パネルの底面図である。 ドリル孔を有する4つの溶融接合されたパネルの組立体の平面図である。 図28の組立体の上部および下部の銅にエッチングされたパターンを示す図である。 図3の螺旋状結合器用パッケージの配列の平面図である。
符号の説明
10、20、30 結合線
15、16、25、26、35、36 ビアホール

Claims (20)

  1. マイクロ波結合器であって、
    第一および第二の平坦な表面を有する第一の誘電体層を含む、挟持された複数の誘電体基板層と、
    前記第一の平坦な表面に近接して配置された螺旋状巻線を含む第一の結合線と、
    前記第一の結合線の前記螺旋状巻線との電磁結合を発生させるために前記第二の平坦な表面に近接して配置された螺旋状巻線を含む第二の結合線と、
    前記第一および前記第二の結合線の信号分離を行うためにその他の誘電体層同志の間にある他の平坦な表面に配置された複数の接地平面と、
    前記結合器の外部表面から少なくとも1つの前記誘電体層を通過して前記第一の結合線へと至る第一の導電性ビア対、および前記結合器の外部表面から少なくとも1つの前記誘電体層を通過して前記第二の結合線へと至る第二の導電性ビア対とを備え、前記第一および前記第二の導電性ビア対が、前記マイクロ波結合器の外部にある信号経路への信号結合を可能とするマイクロ波結合器。
  2. 前記基板層がフッ素重合体複合物により形成されている、請求項1に記載の結合器。
  3. 前記複数のフッ素重合体複合物基板層が均質誘電構造の中に溶融接合される、請求項2に記載のマイクロ波回路。
  4. 前記複数のフッ素重合体複合物基板層の少なくとも1つがセラミックに固着される、請求項3に記載のマイクロ波回路。
  5. 熱を伝導するための熱伝導器を更に含み、前記熱伝導器が、垂直に配置された熱ビアと熱的に相互作用する、請求項1に記載のマイクロ波回路。
  6. マイクロ波回路パッケージであって、
    階層を規定し表面を有する複数のフッ素重合体複合物基板層と、
    前記複数の基板層の前記表面上に配置された複数の金属層と、
    第一の複数の導電性体により接続された前記複数の金属層の第一のサブセットを含む複数の接地平面と、
    複数の結合線を含む少なくとも1つの結合器であって、各結合線が異なる平面に配置され、他の結合線に対しては実質的には共平面となっており、かつ各結合線が各々の平面内に形成された螺旋形状を有する結合器とを備える、マイクロ波回路パッケージ。
  7. 前記複数のフッ素重合体複合物基板層が均質誘電構造の中に溶融接合される、請求項6に記載のマイクロ波回路。
  8. 前記複数のフッ素重合体複合物基板層がセラミックに固着される、請求項7に記載のマイクロ波回路。
  9. 熱を伝導するための熱伝導器を更に含み、前記熱伝導器が、垂直に配置された熱ビアと熱的に相互作用する、請求項6に記載のマイクロ波回路。
  10. マイクロ波結合器の製造方法であって、
    第二および第三の誘電層に挟持された第一の誘電体層を含む融合構造の誘電層と、前記第一の誘電層と第二の誘電層との間の平坦な表面に形成された螺旋状巻線を含む第一の結合線と、前記第一の誘電層と第三の誘電層との間の第二の平坦な表面に形成された螺旋状巻線を含む第二の結合線とを形成する段階と、
    前記第一の結合線と第二の結合線の信号分離を可能とするために、前記融合構造の誘電層に境界を付ける複数の接地平面を形成する段階と、
    前記結合器の外部表面から前記第二の層を通過して前記第一の結合線へ至る第一の導電性ビア対、および前記結合器の外部表面から少なくとも1つの前記誘電体層を通過して前記第二の結合線へ至る第二の導電性ビア対を形成する段階とを含み、
    前記第一および前記第二の導電性ビア対が、前記マイクロ波結合器の外部にある信号経路への信号結合を可能とする、マイクロ波結合器の製造方法。
  11. 前記誘電層が、均質誘電構造の中に溶融接合されるフッ素重合体複合物基板層を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 少なくとも1つの前記複数のフッ素重合体複合物基板層がセラミックに固着される、請求項11に記載の螺旋形状を有する結合器の製造方法。
  13. 前記均質誘電構造が、埋設された能動素子を有する、請求項11に記載の螺旋形状を有する結合器の製造方法。
  14. マイクロ波回路であって、
    階層と表面を規定するためのフッ素重合体複合物基板手段と、
    複数の導電性層を規定するために前記表面上に配置された金属層手段と、
    前記複数の導電性層の第一のサブセットを含む接地手段と、
    実質的に螺旋形状を有し複数の平面にわたって分布した結合巻線を有する結合器を形成するための前記複数の導電性層の第二のサブセットを含む結合線手段と、を備えるマイクロ波回路。
  15. 前記結合線手段が実質的に共平面である、請求項14に記載のマイクロ波回路。
  16. 前記結合線手段が少なくとも3つの結合線を含む、請求項14に記載のマイクロ波回路。
  17. 少なくとも1つの前記表面がセラミックに固着される、請求項14に記載のマイクロ波回路。
  18. 前記マイクロ波回路が、埋設された能動素子を有する、請求項14に記載のマイクロ波回路。
  19. 熱を伝導するための熱伝導器手段を更に含み、前記熱伝導器手段が前記基板層の少なくとも1つの表面上に形成された、請求項14に記載のマイクロ波回路。
  20. 熱を伝導するための熱伝導器手段を更に含み、前記熱伝導器手段が、垂直に配置された熱ビアと熱的に相互作用する、請求項14に記載のマイクロ波回路。

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