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JP2005511356A - 保護ポリウレタン層を含む多層シート - Google Patents

保護ポリウレタン層を含む多層シート Download PDF

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JP2005511356A JP2003550981A JP2003550981A JP2005511356A JP 2005511356 A JP2005511356 A JP 2005511356A JP 2003550981 A JP2003550981 A JP 2003550981A JP 2003550981 A JP2003550981 A JP 2003550981A JP 2005511356 A JP2005511356 A JP 2005511356A
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Abstract

本発明は、車両のドアまたはウインドウポスト上で装飾保護フィルムとして使用される多層シートに関する。この多層シートは、(i)オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムと、(ii)前記ポリマーフィルムの第1の側面上において、酸基を含有するポリウレタンと架橋剤との架橋反応生成物を含む架橋ポリウレタン層と、(iii)前記第1の側面の反対側の、前記ポリマーフィルムの第2の側面上において、接着剤層と、を含む。

Description

本発明は、車両のドアまたはウインドウポスト上で装飾および保護フィルムとして使用される、感圧接着剤被覆多層シートに関する。また本発明は、多層シートを有する車両、ならびに多層シートの製造方法にも関する。
自動車産業において使用される接着剤被覆フィルムは周知であり、追加の機能的および装飾的特徴を車両の外面上に提供するために、近年しばしば利用されている。例えば、EP1004608号には、多層保護接着剤シートが開示されている。このシートは、典型的に、塗料への石の小片が一般的である低領域で、車体の平坦なバンパー表面および平坦な側面パネルのような車体の比較的平坦な部分に接着される。このシートは、それが接着される車体の特定部分を保護するように教示されている。
他方、自動車産業では、車両の塗料色と調和または一致して、様々な美的効果を提供する着色フィルムのような装飾フィルムも要望される。例えば、装飾フィルムは、典型的に、自動車の前後ドア間でポストに接着させるために要望される。あいにく、Bピラーとして一般的に既知である、これらのポストに接着される場合、フィルムが早期に浮き上がる可能性がある点で、かかる領域への装飾および/または機能性フィルムの接着力は問題となる。
従って、より長い期間後、ならびに自然風化および自動化車両洗浄サイクルの影響下でさえも、分離、浮き上がり(lifting)、または緩み(flagging)がなく、同時に引っ掻き傷のない均一かつ美的外観を保持しながら、車体ポストに接着されたままであることが可能である接着剤被覆フィルムを提供することが望ましい。また望ましくは、かかるフィルムは、良好な耐溶媒性、耐候性および/または耐摩滅性を有する。
本発明は、第1の態様において、車両のドアまたはウインドウポスト上で装飾保護フィルムとして使用される多層シートを含む。この多層シートは、(i)オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムと、(ii)前記ポリマーフィルムの第1の側面上において、酸基を含有するポリウレタンと架橋剤との架橋反応生成物を含む架橋ポリウレタン層と、(iii)前記第1の側面の反対側の、前記ポリマーフィルムの第2の側面上において、接着剤層と、を含む。
本発明の多層シートは、良好な耐摩滅性および耐引っ掻き性、高い耐溶媒性および耐候性を有する。特に、この多層シートは、車両での適用時にドアまたはウインドウポストを包み込み、長期間にわたって浮き上がることなく接着したまま残る能力を有する。また有利に、ドアまたはウインドウポストの外観を改善するために、着色され、そして所望であれば艶消しされた表面を有する、多層シートを提供することもできる。従って、車体の装飾フィルムとして本発明の多層シートを使用することができる。
また本発明は、ドアポストまたはウインドウポストに取り付けられた多層シートを有する自動車、特に、自動車、バスまたはトラックも包括する。
第3番目に、本発明は、(a)オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムを提供する工程と、
(b)前記ポリマーフィルムの第1の側面に、酸基を含有するポリウレタンと架橋剤とを含む組成物を適用する工程と、
(c)前記第1の側面の反対側の、前記ポリマーフィルムの第2の側面に、接着剤層を適用する工程と、
(d)前記ポリウレタン層を架橋させる工程と、
を含む、多層シートの製造方法も提供する。
本発明の多層シートは、オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下、好ましくは130μm以下の厚さを有するポリマーフィルムを含む。好ましいオレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーは、リチウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、アルミニウムおよびカルシウムのカチオンを含む様々な金属カチオンと組み合わせられた、エチレン−アクリル酸およびエチレン−メタクリル酸コポリマーである。適切な市販のイオノマー樹脂としては、E.I.デュポン ド ヌムール & カンパニー(E.I.DuPont de Nemours & Co.)から入手可能な材料のサーリン(Surlyn)(商標)系が挙げられる。典型的に、ポリマーフィルムは、50μmと150μmとの間、好ましくは70μmと120μmとの間の厚さを有する。
オレフィン/ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成されたポリマーフィルムは、優れた光学特性、高い可撓性、良好な耐熱性および望ましい収縮性を有する。ポリウレタンと組み合わせることにより、自動車体の外部適用での使用のために優れた保護特性を有する多層シートが得られる。
多層シートの架橋ポリウレタン層は、架橋された三次元網状構造を提供するための、酸基を含有するポリウレタンと、一般的にポリウレタンの酸基と反応可能な架橋剤との反応から誘導された架橋ポリウレタンの主量を含む。
架橋ポリウレタン層のポリウレタンは、ポリカーボネート、ポリエステルまたはポリエーテルをベースとするポリウレタンであってよい。好ましくは、ポリウレタン層は水性組成物から形成されるが、同様に溶媒系組成物は考慮される。ポリカーボネートポリウレタンが本発明において一般的に好ましく、そしてポリカーボネートポリオールまたはポリカーボネートポリアミンと脂肪族ポリイソシアネート、好ましくは脂肪族ジイソシアネートとの反応生成物を含む。好ましくは、ポリカーボネートをベースとするポリウレタンは、少なくとも15mg KOH/g、より好ましくは少なくとも18mg KOH/gの酸価を有する。また好ましくは、ポリウレタン層のポリカーボネートをベースとするポリウレタンは、少なくとも150秒、好ましくは少なくとも175秒、より好ましくは少なくとも200秒のコーニング(Koenig)硬度を有する。
ポリカーボネートをベースとするポリウレタンの水性分散系、およびそれらの調製方法は当該分野で既知であり、例えば、GB1549458号およびGB1549459号に記載されている。本発明と関連して使用されるポリカーボネートをベースとするポリウレタンは市販品として入手可能であり、例えば、オランダ、ワールワイクのアベシア(Avecia,Waalwijk,Netherlands)から入手可能なネオレズ(NEOREZ)(商標)R−986およびネオレズ(NEOREZ)(商標)R−985、ならびにドイツ、クレーフェルトのアーバーディンク−ボレー GmbH(Aberdingk−Boley GmbH,Krefeld,Germany)から入手可能なアルバーディンク(ALBERDINGK)(商標)U911が挙げられる。
ポリイソシアネート、特に、脂肪族ジイソシアネートのような脂肪族ポリイソシアネートと、ポリエステルジオール、ポリエステルジアミン、ポリエーテルジオールまたはポリエーテルジアミンとの縮合から形成されるポリウレタンも使用されてよい。かかるポリウレタンは、例えば、米国特許第5,532,058号に記載されている。市販品として入手可能な、酸基を有するポリエーテルポリウレタンとしては、ドイツ、クレーフェルトのアーバーディンク−ボレー GmbH(Aberdingk−Boley GmbH,Krefeld,Germany)から入手可能なアルバーディンク(ALBERDINGK)(商標)U600Aが挙げられる。市販品として入手可能なポリエステルをベースとするポリウレタンとしては、オランダ、ワールワイクのアベシア(Avecia,Waalwijk,Netherlands)から入手可能なネオレズ(NEOREZ)(商標)R960が挙げられる。
多層シートのポリウレタン層は、例えば、ポリエーテルまたはポリエステルポリオールをベースとするポリウレタンと、ポリカーボネートをベースとするポリウレタンとのブレンドのような、異なるポリウレタンのブレンドを含んでもよい。一般的に、大部分、例えば、少なくとも60重量%のポリカーボネートをベースとするポリウレタンから形成されたポリウレタン層を使用することが好ましい。本発明に従って、「大部分」とは、少なくとも60重量%を意味する。
ポリウレタンの酸基と容易に反応する適切な架橋剤により、ポリウレタンは架橋される。好ましくは、架橋剤は、100℃未満の温度で硬化可能である。ポリウレタンを架橋するために使用することができる架橋剤の例としては、例えば、シアナミド カンパニー(Cyanamide company)から入手可能なサイメル(Cymel)(商標)303、サイメル(Cymel)(商標)373のようなメラミン、尿素、サイメル(Cymel)(商標)1172のようなサイメル(Cymel)(商標)1123グリコルリルのようなベンゾグアナミン、およびユーロケム(Eurochem)から入手可能なユカーリンク(UCARLINK)(商標)XL29SEのような多官能性カルボジイミドが挙げられる。本発明で使用するために特に好ましい種類の架橋剤は、多官能性アジリジンである。適切な多官能性アジリジンの例としては、米国特許第3,225,013号に開示されるものが挙げられる。好ましくは、多官能性アジリジンは三官能性アジリジンである。特定の例は、トリメチロールプロパントリス[3−アジリジニルプロピオネート];トリメチロールプロパントリス[3(2−メチル−アジリジニル)−プロピオネート];トリメチロールプロパントリス[2−アジリジニルブチレート];トリス(1−アジリジニル)ホスフィンオキシド;トリス(2−メチル−1−アジリジニル)ホスフィンオキシド;ペンタエリスリトールトリス−3−(1−アジリジニルプロピオネート);およびペンタエリスリトールテトラキス−3−(1−アジリジニルプロピオネート)である。市販品として入手可能な多官能性アジリジンとしては、オハイオ州、クリーブランドのB.F.グッドリッチ ケミカル カンパニー(B.F.Goodrich Chemical Co.,Cleveland,Ohio)から「エクサマ(XAMA)−2」(トリメチロールプロパン−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート)および「エクサマ(XAMA)−7」(ペンタエリスリトール−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート)、ならびにマサチューセッツ州、ウィルミントンのゼネカ レジンズ(Zeneca Resins,Wilmington,Mass.)から「ネオクリル(NeoCryl)CX−100」の商品名で入手可能なものが挙げられる。
架橋剤は、一般的に、ポリウレタン100重量部に対して、5重量部から15重量部の量で使用される。
ポリウレタン層は、例えば、酸化防止剤または紫外線安定剤のような、保護コーティングにおいて従来から利用されているさらなる成分を含有してもよい。例えば、多層シートの特定の色付けを所望の場合、多層シートのポリウレタン層を着色することができる。特に好ましい着色顔料は染料顔料であり、最も好ましくは水性染料顔料である。ポリウレタン層への添加に適切な染料顔料は、水溶性または水分散性結合剤と混合された染料顔料を含むペーストの形態であり得る。本発明のポリウレタン層において使用することができる、市販品として入手可能な染料顔料としては、ISL シェミー GmbH(ISL Chemie GmbH)から入手可能なイソバーサル(Isoversal)(商標)WL、およびBASFからルコニル(Luconyl)(商標)の商品名で入手可能な染料顔料が挙げられる。典型的に、ポリウレタン層の有益な特性を容認できないレベルまで低下させることなく、0.5phr(部/100部)から10phrまでの量で染料顔料をポリウレタン層に添加することができる。
また、ポリウレタン層に艶消し剤を提供するために、ポリウレタンコーティング組成物中で艶消し剤を利用してもよく、それによって、多層シートのポリウレタン表面に艶消しまたは非光沢外観が提供される。加えて、艶消し剤が多層フィルムの耐摩滅性を改善することもできることが見出された。
本発明で使用される艶消し剤としては、約30μm未満、好ましくは約10μm未満の粒度を有する無機および有機微粒子材料が挙げられる。艶消し剤は、偶発的な光が表面から反射される時に、それを散乱させるために有用である。無機艶消し剤としては、制限されないが、炭酸カルシウム;二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウムおよびケイ酸マグネシウムのようなケイ酸質化合物;クレー;滑石;珪藻土;アルミナ;酸化亜鉛;硫酸カルシウム、ならびに硫酸バリウムが挙げられる。有機艶消し剤としては、制限されないが、ポリメチルメタクリレート;ポリテトラフルオロエチレン;ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリアミドをベースとする微細ワックス;のような合成ポリマー、ならびに、特に、セルロースおよび澱粉のような形態の天然生成物ポリマーが挙げられる。本発明において、好ましい艶消し剤は、シリカおよびシリケートのようなケイ酸質化合物の粒子を含む。
ポリウレタン組成物中に含まれる艶消し剤の量は、仕上げられたコーティングの外観に直接的に影響を及ぼし、艶消し剤が多いほど、艶消し効果の増加する。艶消し剤は一般的に、固体を基準として、0.1重量%と15重量%との間の量で使用される。好ましい範囲は、ポリウレタン層を形成するコーティング組成物の固体を基準として、0.5重量%から10重量%である。
多層シートは、ポリウレタン層を有するポリマーフィルムの主面の反対側の、ポリマーフィルムの主面上に接着剤層をさらに含む。接着剤層は、一般的に、従来の剥離ライナーにより保護されている。本実施形態で使用される適切な接着剤層は、好ましくは通常粘着性の感圧接着剤を含む。本発明においては、後者が好ましい。特に適切な感圧接着剤は、例えば、ポリアクリレート、合成および天然ゴム、ポリブタジエンおよびコポリマーまたはポリイソプレンおよびコポリマーをベースとする。ポリジメチルシロキサンおよびポリメチルフェニルシロキサンのようなシリコーンをベースとする接着剤も使用してよい。本発明で使用される特に好ましい感圧接着剤は、高い透明度、UV安定性および耐老化性のような特性を提供するため、ポリアクリレートをベースとする接着剤である。本発明で使用することができるポリアクリレート接着剤としては、例えば、米国特許第4418120号;再発行米国特許第24,906号(ウルリッチ(Ulrich))、米国特許第4619867号;米国特許第4835217号および国際公開第87/00189号に記載のものが挙げられる。好ましくは、ポリアクリレート感圧接着剤は、C4〜C12アルキルアクリレートとアクリル酸との架橋コポリマーを含む。また、ポリアクリレート感圧接着剤は、好ましくは、ロジンエステルのような粘着付与剤も含む。表面への接着剤結合に実質的に悪影響を与えない量でそれらが提供される限り、本発明において有用な接着剤は、すりガラス、二酸化チタン、シリカ、ガラスビーズ、ワックス、粘着付与剤、低分子量熱可塑性物質、オリゴマー種、可塑剤、顔料、金属フレークおよび金属粉末のような添加剤を組み入れてもよい。一般的に、接着剤層は、25ミクロンから560ミクロンの厚さで提供される。多層シートを車体に適用する場合のような特定の適用に関して、永久結合が形成される前に、所望の位置で適合するようにシートを調整できるように、接着剤が初期再位置決め性を有することがしばしば望ましい。典型的に、米国特許第3331729号に開示されるように、かかる再位置決め性は、接着剤表面上に微細ガラスバブルの層を提供することによって達成することができる。
酸基を含有するポリウレタンと架橋剤とを含むコーティング組成物を、オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムの主面上に被覆することにより、本発明の多層シートを得ることができる。被覆の前に、ポリマーフィルムへのポリウレタン層の良好な被覆性および接着性を保障するために、ポリマーフィルムは好ましくはコロナ処理されるか、火炎処理され、あるいは1以上のプライマー層をポリマーフィルム上に提供してもよい。
水性分散系からポリウレタンコーティング組成物を被覆することがさらに望ましい。用語「水性分散系」は、分散系の流体相の大部分が水からなることを意味する。流体相は、有機溶媒、特に、水混和性溶媒をさらに含有してよい。好ましくは、分散系の流体相は、少なくとも60重量%、より好ましくは少なくも80重量%の水を含有する。さらにコーティング組成物は、典型的に、架橋剤、ならびに染料顔料および艶消し剤のような他の任意の化合物を含有する。コーティング組成物の固体の総量は、典型的に、25重量%と50重量%との間で変更される。本発明の好ましい実施形態と関連して、ポリウレタンと架橋剤とによって、少なくとも80重量%、より好ましくは90重量%と100重量%との間の固体が形成される。コーティング組成物は、一般的に、5ミクロンから15ミクロンの乾燥時厚さを得るために十分な量で適用される。
ポリマーフィルム上にポリウレタンコーティング組成物を被覆するために、従来のコーティング技術をいずれも利用することができる。有用なコーティング技術の例としては、マイヤーバーコーティング、スプレーコーティング、スクリーンコーティング、ロータリースクリーンコーティング、ならびにダイレクト(フォワード)グラビアコーティング、リバースグラビアコーティングおよびオフセットグラビアコーティングのようなグラビアコーティングが挙げられる。
被覆されたポリウレタンコーティング組成物の架橋は、一般的に、加熱により達成される。直接加熱を供給することにより、または間接的に、例えば、赤外線照射により、加熱を達成することができる。典型的に、ポリウレタン層の架橋の十分なレベルを得るために、50℃から140℃、好ましくは90℃から125℃の温度まで、20秒から5分間、好ましくは20秒から60秒間、コーティングを加熱する。
ポリマーフィルムに接着剤層を提供するために、ポリマーフィルムの反対側を接着剤コーティング組成物で被覆する。接着剤コーティング組成物は、無溶媒であっても、溶媒ベースであっても、または水ベースであってもよい。被覆する代わりに、接着剤層をポリマーフィルムに積層化してもよい。ポリマーフィルムへのポリウレタンコーティング組成物の被覆後、またはポリウレタンコーティング組成物の被覆前に、接着剤層が提供されてもよい。
以下の実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明がそれに制限されることは意図されない。
A.実施例において使用される材料
ポリウレタンプレポリマー
ネオレズ(Neorez)(商標)R985−オランダ、ワールワイクのアベシア(ネオレジンズ)(Avecia(NeoResins),Waalwijk,Netherlands)から入手可能な、ポリカーボネートエステルをベースとするポリウレタン
ネオレズ(Neorez)(商標)R960−オランダ、ワールワイクのアベシア(ネオレジンズ)(Avecia(NeoResins),Waalwijk,Netherlands)からの、ポリエステルをベースとするポリウレタン
アルバーディンク(Alberdingk)U600A−ポリエーテルをベースとするポリウレタン、ドイツ、クレーフェルトのアーバーディンク ボレー(Aberdingk Boley,Krefeld,Germany)
架橋剤
ネオクリル(Neocryl)(商標)CX100−多官能性アジリジン架橋剤、オランダ、ワールワイクのアベシア(ネオレジンズ)(Avecia(NeoResins),Waalwijk,Netherlands)
ケイ酸質艶消し剤
アセマット(ACEMATT)(商標)OK607−ドイツ、フランクフルト アム マインのデグッサ ヒュルス AG(Degussa Huels AG,Frankfurt am Main,Germany)からの、2μm、処理された沈殿シリカ
アセマット(ACEMATT)(商標)OK412−ドイツ、フランクフルト アム マインのデグッサ ヒュルス AG(Degussa Huels AG,Frankfurt am Main,Germany)からの、3μm、処理された沈殿シリカ
アセマット(ACEMATT)(商標)OK520−ドイツ、フランクフルト アム マインのデグッサ ヒュルス AG(Degussa Huels AG,Frankfurt am Main,Germany)からの、3μm、処理された沈殿シリカ
アセマット(ACEMATT)(商標)TS100−ドイツ、フランクフルト アム マインのデグッサ ヒュルス AG(Degussa Huels AG,Frankfurt am Main,Germany)からの、4μm、未処理の熱シリカ
その他
イソバーサル(Isoversal)WL−20449/9177、黒色顔料ペースト、30%顔料含有率、ドイツ、クエーテンのISL シェミー(ISL Chemie,Kuerten,Germany)
コラニル(Colanyl)PR130、ドイツ、フランクフルトのクラリアント(ドイチュラント)GmbH(Clariant(Deutschland)GmbH,Frankfurt,Germany)からの、黒色顔料ペースト、30%顔料含有率
B.試験方法
光沢
DIN(ドイツ工業規格)67530に従って、ハンドヘルド光沢メータ(モデル マイクロ−TRI−グロス(model micro−TRI−gloss)として、ドイツ、ゲレットスリドのByk ガードナー Gmbh(Byk Gardner Gmbh,Geretsried,Germany)から入手可能)を使用して、光沢を測定した。測定角度は60°であった。
緩み
この試験は、自動車のドアポストまたはウインドウポスト周囲に接着剤被覆フィルムを接着させて、バッキングにより作用される回復力を受けた時に接着したまま残ることができるかどうかを決定するためのものであった。
実施例1で利用される方法に従って調製された、黒色、接着剤被覆フィルムの幅2.54cmの試料を、約1mmの厚さを有するアルミニウムパネルに接着した。この試料は約8cmの長さを有した。手の圧力により、ゴム被覆ローラーを使用して、アルミニウム試験パネルに試料を接着させた。約1cmの長さのフィルムがアルミニウムパネルの端部を過ぎるように延展された。接着試料を、23℃および50%相対湿度の条件に24時間置いた。
パネルの端部を過ぎるように延展されたフィルムの一部を、2mmが延展したまま残るようにトリミングした。次いで、1mmがアルミニウムパネルの端部(厚さ)を被覆し、そして1mmが試験パネルの低部(反対側)表面に接着するように、2mmの延展部はアルミニウムパネルの端部を包み込んだ。上記の通り、ゴム被覆ハンドローラーにより、試験パネルの端部および低部表面上のフィルムをロールダウンした。
23℃および50%相対湿度で24時間、接着試料を静置した。次いで、フィルムの2mmの延展部がアルミニウムパネルの端部上で包む端部でアルミニウムパネルからの接着剤被覆フィルムの浮き上がり(緩み)に関して、試料を観察した。
合格=24時間後、浮き上がりがない
不合格=接着剤被覆フィルムの包まれた部分の部分的または完全な浮き上がり
耐溶媒性
接着剤被覆フィルムの適用された試料を、アトラス エレクトリック デバイスズ カンパニー(米国、イリノイ州、シカゴ)(Atlas Electric Devices Co(Chicago,IL,USA))からモデルCM5として市販品として入手可能な、米国繊維化学者・色彩技術者協会(American Association of Textile Chemists and Colorists)(A.A.T.C.C.)クロックメーターに取り付けた。A.A.T.C.C.試験法8−1972に従って、摩擦試験を行った。
試験に利用した3つの試験流体は、それぞれ、メチルイソブチルケトン(MIBK)、イソプロピルアルコール(IPA)および高オクタンガソリンであった。
5.1cm×12.7cm(2インチ×5インチ)の寸法を有し、硬化ポリウレタントップコートを有する接着剤被覆フィルムの試料をアルミニウムパネルに接着し、そしてパネルをA.A.T.C.C.クロックメーターに取り付けた。試験流体で飽和された生綿を摩擦布として使用した。溶媒に浸した綿で、イソプロピルアルコール(IPA)では400サイクル、高オクタンガソリンでは200サイクル、メチルイソブチルケトン(MIBK)では50サイクル、試料表面を摩擦した。
以下の尺度に従って、耐溶媒性を視覚的に評価した。
4=試験後、目に見える痕跡はない。
3=軽度の目に見える痕跡がある。
2=表面コーティングの実質的な量が除去された。
1=ポリマーフィルムバッキングまで完全に摩擦された。
摩耗(クロックメーター)
5.1cm×12.7cm(2インチ×5インチ)の寸法を有する接着剤被覆フィルムの試料を試験プレートに接着させ、次いで、アトラス エレクトリック デバイスズ カンパニー(米国、イリノイ州、シカゴ)(Atlas Electric Devices Co(Chicago,IL,USA))からモデルCM5として市販品として入手可能な、米国繊維化学者・色彩技術者協会(American Association of Textile Chemists and Colorists)(A.A.T.C.C.)クロックメーターに取り付けた。A.A.T.C.C.試験法8−1972に従って、摩擦試験を行った。
生綿を摩擦布として使用した。生綿パッドで、全部で400サイクル、試料表面を摩擦した。
以下の尺度に従って、耐摩耗性を視覚的に評価した。
4=試験後、目に見える痕跡はない。
3=軽度の目に見える痕跡がある。
2=表面コーティングの実質的な量が除去された。
1=ポリマーフィルムバッキングまで完全に摩擦された。
テーバー摩耗
テーバー インダストリーズ(ニューヨーク州、トナワンダ(Tonawanda,New York))から市販品として入手可能なテーバー アブレーション テスター モデル5150(Taber Abrasion Tester Model 5150)を使用してISO DIS 4586−2に従って、テーバー摩耗試験を行った。
この試験では、ホイールCS17を利用し、試験を200サイクル行った。負荷重量は500グラムであった。以下の尺度に従って、試験結果を視覚的に評価した。
3=軽度の目に見える痕跡がある。
2=表面コーティングの実質的な量が除去された。
1=ポリマーフィルムバッキングまで完全に摩擦された。
促進耐候(Xe)
アルミニウムパネルに接着した接着剤被覆フィルムの試料を、23℃および50%相対湿度の条件に24時間置いた後、アトラス エレクトリック デバイスズ カンパニー(米国、イリノイ州、シカゴ)(Atlas Electric Devices Co(Chicago,IL,USA))から市販品として入手可能なキセノン ウェザーオーメーターに取り付けた。操作温度:65℃、ASTMサイクルE42、各サイクルは、102分の光、続いて、18分の光および水スプレーを含む。暴露期間は2000時間であった。
合格=試験サイクル後、視覚的な変化はない。
不合格=表面の光沢特性の実質的な変化、色変化フィルム亀裂、粘着力損失および/または基材からの浮き上がりがある。
引き剥がし粘着力、180°
ASTM D 1000に従って、ズウィック GMbH(ドイツ、ウルム)(Zwick GMbH(Ulm,Germany))からモデルZ010として入手可能な市販品として入手可能な引張試験機を使用して、引き剥がし粘着力測定を行った。引張試験機のジョーを300mm/分で引き離した。引き剥がし粘着力のためのアルミニウムパネルに接着された試料は、幅25.4mmであった。ドウェルタイムは23℃および50%相対湿度で24時間であった。
収縮
ゴム被覆ローラーおよび手の圧力を使用して、幅2.54および長さ250mm超を有する接着剤被覆フィルムの試料を、長さ250を有するアルミニウム試験パネルに接着させた。試験パネルの長さに正確に適合する長さに、試料をトリミングした。接着試料を24時間、23℃で貯蔵した。接着フィルム上で200mmの長さを測定し、そして測定された長さの各末端で、フィルム試料の端部で互いから200mmの距離で2つの小さな切断を行った。
120℃の強制空気オーブンに30分間、接着された試料を置いた。次いで、試料を取り除き、23℃で2時間冷却させた。2つの切断部の間の距離を測定し、最終的な長さをmmで与え、以下の方式で200mmの最初の長さと比較した。
収縮%=[(200mm−最終的な長さ(mm))/200mm]×100
実施例1
亜鉛カチオンにより部分的に中和されたエチレン−メタクリル酸コポリマー(デュポン(Dupont)からサーリン(Surlyn)(商標)1705−1として入手可能)と、安定化パッケージとの混合物を含む100μmフィルムを押出することにより、ベースフィルムを調製した。フィルムを押出するために使用された組成物は、ポリマー樹脂製造者により推薦されるものと類似の、紫外線吸収剤のペア、ヒンダードアミン光安定剤と酸化防止剤とを含む紫外線安定化パッケージを含んだ。
従来の押出法を使用して、混合物を紫外線ポリエステル担体(ドイツ、ウィースバーデンのミツビシ ポリエステル フィルム GmbH(Mitsubishi Polyester Film GmbH,Wiesbaden,Germany)から入手可能な23μmホスタファン(Hostaphan)(商標))上に押出した。押出加工後、得られたフィルムは、より平滑な側(ポリエステル担体に隣接している)と、押出ポリマー溶融物をスチールキャスティングロールと接触させることによって提供される、より粗い側とを有した。冷却後、フィルムをポリエステル担体から剥離して巻き取った。
次いで、このようにして調製されたフィルムを、フィルムが少なくとも56ダイン/cm2の表面エネルギーを有するように両側で空気雰囲気中でコロナ処理した。
次いで、酢酸エチル中に40%固体で溶解された、70:22.5:7.5の重量比でイソオクチルアクリレート(IOA)、メチルアクリレート(MA)およびアクリル酸(AA)を含むアクリル感圧接着剤(PSA)の33g/m2層を、ベースフィルムの粗い側に提供した。接着剤は、乾燥接着剤100部を基準として、熱架橋剤(2−メチルアジリジン)を3.8重量%の量で含んだ。ナイフコーターを使用して、接着剤を酢酸エチル溶液からバッキングに適用し、強制空気オーブン中で乾燥させた。シリコーン被覆ペーパーを含む、取り外し可能な、耐粘着剤性の剥離ライナーにより、PSA層を保護した。
ポリカーボネートをベースとするポリウレタンプレポリマー(オランダ、ワールワイクのアベシア ネオレジンズ(Avecia NeoResins,Waalwijk,The Netherlands)からネオレズ(Neorez)R985として入手可能)100部をベースとして、コーティング組成物を調製した。最初に、架橋剤(オランダ、ワールワイクのアベシア ネオレジンズ(Avecia NeoResins,Waalwijk,Netherlands)からネオクリル(Neocryl)CX100として入手可能)を3.5部の量で添加し、混合物を5分間、400〜800rpmで撹拌した。第2に、黒色顔料ペースト(ドイツ、クエーテンのISL シェミー(ISL Chemie,Kuerten,Germany)からイソバーサル(Isoversal)WL21 20449−9177として入手可能)を7.70部の量で添加し、混合物を5分間、400〜800rpmで撹拌した。
最後に、1.14重量部の界面活性剤スルフィノール(SURFYNOL)485(エア プロダクツ ケミカル ディビジョン ヨーロッパ(オランダ、ユトレヒト)(Air Products Chemical Division Europe(Utrecht,The Netherlands))から入手可能)を添加し、15分間、400〜800rpmで撹拌した。被覆前に、最終的なコーティング混合物を24時間静置させた。
次いで、実験室規模ナイフコーターを使用して、40μmの湿潤被覆重量で、このように調製されたコーティング組成物を、接着剤を有さないサーリン(Surlyn)(商標)ベースフィルムの側(平滑面)に適用した。次いで、被覆ベースシートを1分間、23℃で静置させ、次いで、それを110℃で60秒間、強制空気オーブン中に置くことにより、コーティング組成物を硬化した。
次いで、完成した接着剤被覆黒色保護フィルムを、上記試験法で概説された手順に従って試験した。この実施例は、ポリウレタンベースのトップコートに艶消し剤が含まれないフィルムを表し、従って、高い光沢を有する黒色フィルムに相当する。
接着剤被覆シートのトップコートおよび全構成の化学的組成を表1にまとめる。
接着剤被覆フィルムの180°引き剥がし粘着力を測定したところ、35.8N/2.54cmであった。接着剤被覆黒色保護フィルムの他の特性を表2に示す。
実施例2〜3
黒色コーティング組成物のポリウレタンプレポリマーの化学的性質を変化させたことを除き、実施例1と同様の様式で実施例2および3を調製した。ポリカーボネートをベースとするポリウレタンの代わりに、それぞれ、表1にまとめられるように、ポリエーテルおよびポリエステルをベースとするポリウレタンを利用した。
実施例4〜6
界面活性剤を削除し、それぞれ、様々な量のヒュームドシリカを実施例4〜6に添加して、黒色艶消し外観を有するフィルムを製造したことを除き、実施例1を繰り返した。ヒュームドシリカ(ドイツ、フランクフルトのデグッサ−ヒュルス AG(Degussa−Huls AG,Frankfurt,Germany)からアセマット(ACEMATT)(商標)OK412)を2.5重量%、4.0重量%および8.0重量%の量で添加した。
特に、100部のネオレズ(Neorez)を取り、最初に、ヒュームドシリカと混合した。混合物を2000rpmで約4分間撹拌した。第2に、架橋剤を添加し、次いで、顔料ペーストを添加した。この混合物を10分間、200rpmで撹拌した。
実施例7〜9
第2のシリカ艶消し剤を利用したことを除き、実施例4〜6を繰り返した。組成を表1にまとめ、結果を表2にまとめる。
実施例10〜12
第3のシリカ艶消し剤を利用したことを除き、実施例4〜6を繰り返した。組成を表1にまとめ、結果を表2にまとめる。
実施例13〜14
黒色コーティング組成物のポリウレタンプレポリマーの化学的性質を変化させたことを除き、実施例5と同様の様式で実施例13および14を調製した。ポリカーボネートをベースとするポリウレタンの代わりに、それぞれ、表1にまとめられるように、ポリエーテルおよびポリエステルをベースとするポリウレタンを利用した。
比較例1〜3
4.0重量%シリカを含む実施例3の、ポリカーボネートをベースとするポリウレタンコーティング組成物を、実施例1〜10のサーリン(Surlyn)(商標)フィルムとほぼ同一厚さを有する他のポリマーフィルムバッキング4つの上に適用した。比較例1〜3においてバッキングとして使用されたポリマーフィルムは、それぞれ、ポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)およびポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
試験結果を表2にまとめる。比較例1〜3は、緩み試験で不合格であった。
比較例4
ポリマーフィルムバッキングの厚さが100μmではなく250μmであることを除き、実施例5と同様の様式で比較例4を調製した。表2に示される通り、接着剤被覆フィルムは緩み試験で不合格であった。
Figure 2005511356
Figure 2005511356

Claims (12)

  1. (i)オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムと、(ii)前記ポリマーフィルムの第1の側面上において、酸基を含有するポリウレタンと架橋剤との架橋反応生成物を含む架橋ポリウレタン層と、(iii)前記第1の側面の反対側の、前記ポリマーフィルムの第2の側面上において、接着剤層と、を含む多層シート。
  2. 前記酸基を有するポリウレタンが、ポリカーボネートポリオールまたはポリカーボネートポリアミンと脂肪族ポリイソシアネートとの反応生成物を含む、ポリカーボネートをベースとするポリウレタンを含む、請求項1に記載の多層シート。
  3. 前記架橋ポリウレタン層が、10μm以下の平均粒度を有する艶消し剤を含む、請求項1に記載の多層シート。
  4. 前記艶消し剤がシリカ艶消し剤を含む、請求項3に記載の多層シート。
  5. 前記ポリマーフィルムが、エチレン/アクリル酸コポリマーまたはエチレン/メタクリル酸コポリマーのイオノマーから形成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層シート。
  6. 前記接着剤層が、通常粘着性の感圧接着剤層を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層シート。
  7. 前記架橋剤が多官能性アジリジンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層シート。
  8. 前記酸基を有するポリウレタンが、少なくとも15mg KOH/gの酸価を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層シート。
  9. ドアポストまたはウインドウポストに取り付けられた請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層シートを有する自動車。
  10. (a)オレフィン−ビニルカルボン酸コポリマーのイオノマーから形成された、150μm以下の厚さを有するポリマーフィルムを提供する工程と、
    (b)前記ポリマーフィルムの第1の側面に、酸基を含有するポリウレタンと架橋剤とを含む組成物を適用する工程と、
    (c)前記第1の側面の反対側の、前記ポリマーフィルムの第2の側面に、接着剤層を適用する工程と、
    (d)前記ポリウレタン層を架橋させる工程と、
    を含む、多層シートの製造方法。
  11. 前記ポリウレタンを含む前記組成物が、10μm以下の平均粒度を有する艶消し剤をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ポリウレタンを含む前記組成物が水性である、請求項10または11に記載の方法。
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