JP2005507990A - 流体を含む容器の状態を監視するための技術 - Google Patents
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Abstract
容器の状態を監視するための幾つかの技術が、一つ以上のセンサから成るセンサスーツを容器の外板へ取り付けることと、容器内部に含まれる流体の流体温度、および、容器外部の周囲温度の間における温度差に基づいてセンサスーツに電力を供給することとを含む。一部の技術は、容器の周りでベルトを締めることによってセンサスーツを取り付けることと、センサスーツの歪みゲージの両端が、例えば、容器の二つの部分を結合させる結合部の向かい合う端において、容器の外板に堅く取り付けられるようにすることとを含む。これらの技術により、パイプラインは容易に取り付けられ、遠隔的に監視され、手動による検査を行うための人的コストが低減し、厳しい天候状態の間に手動で検査を行うことによるけがの危険性が低下し、漏れを検出しない可能性が低下する。
Description
【0001】
出願に関する相互参照
本出願は、2001年11月1日に出願された仮出願60/334、629の特許請求の範囲である。本出願の全体の構成は、35U.S.C§119(e)の下で、ここにおいて十分な記述を参照することにより、開示に含まれる。
【0002】
本発明の背景
1 発明分野
本発明は、油田から給油装置へ油を運ぶパイプラインのような、流体を含む容器の状態を監視することに関する。特に、現下の発明は、容易く容器の外板へ取り付けられるセンサスーツを用いて、容器の状態を監視することに関する。
【0003】
2 関連技術の記述
この段落で述べられる過去の方法は、必ずしも、既に着想されて遂行されている方法ではないが、遂行されることが可能であろう。それゆえに、ここで示されていなければ、この段落で述べられる方法は、この背景の段落にこれらの方法が存在することによって、単に本出願の請求項に対する先行技術とはみなされるべきではない。
【0004】
パイプラインは工業的に非常に重要である。例えば、油のパイプラインは、原油を、凍りついた、相対的接近しにくい極寒の領域から、油市場へ輸送するために油がタンカへ積まれる、より接近し易い港へ運ぶ。他のパイプラインは、遠隔地から処理場へ天然ガスおよび化学物質を運ぶ。これらのパイプラインは、パイプ部の結合により、構成されている。例えば、約4フィートの直径および約40フィートの長さを有するパイプ部は、アラスカ横断パイプラインにおいて、結合している。大産業の経済は、天然ガス、スラリー、および、化学物質のような油等の流体について、それらのパイプラインを通して、信頼性のある輸送を行うことにより、定まる。
【0005】
パイプラインに故障が起きたとき、高い損失を被る。例えば、油パイプラインにおける漏れや破裂は、パイプラインの領域周辺の領域への、数十万から数百万ガロンの原油の流出を引き起こす可能性がある。シベリア横断の油パイプラインは、通常、毎年輸送される油の5%から7%を放出している。油の放出は、1991年には、唯一、合計約7百万(7,000,000)バレルとなった。最近、腐敗したパイプラインが、アラスカの凍土へ、おおよそ十万(100,000)ガロンの原油と塩水とを流出した。一団は12分間漏れをふさいだが、この流出は一団の生命を危険にさらし、広い領域を汚染した。
【0006】
流出した油の多くは、地中へ失われ、その失われた油のため現行の市場価格に関して損失を引き起こす。さらに、その流出は長い期間において、その領域の環境を汚染し、環境が使用できないという短期間の付加的な損害と、環境が汚染されるという長期間の損害とを引き起こす。さらなる損害は、使用可能な、あるいは、より汚染されていない状態へ環境を元に戻すようにきれいにすることに関する。もし、環境的に敏感な領域において流出が起きればさらなる損害を被る。なぜなら、付加的にきれいにすることは法律により命じられているため、多様な種類の生物は汚染により減少するため、または、その両方であるためである。さらに、パイプラインが修理のために閉じられている間に、損害を被る。天然ガス、あるいは、化学物質の流出は実質的にもっと危険である可能性がある。
【0007】
そんな故障における損害を減らすべく、パイプラインが破裂および流出を引き起こす前に欠陥を検出するために、または、早く破裂を検出し、パイプラインを通る流体の輸送を停止して引き起こされる流出を減らすために、パイプラインの調子を監視するような、有効的な方法が行われている。パイプラインの構造体を監視すること、および、保全することに関する費用は、パイプラインの元々の据付費を上回る可能性はある。
【0008】
一つの方法において、破裂を引き起こすかもしれない欠陥を検出し修理するために、人がパイプラインを巡回し、パイプを手動で検査する。これは時間のかかるやり方であり、人の関与することは費用が高くなる可能性がある。この方法の重大な問題はパイプラインの長さ、および、この長さの広い部分に伴う不利な状況である。パイプラインはおおよそ1000マイル以上の長さである。パイプラインに沿った環境の状態は、人に対して過酷で危険である可能性がある。北極において、冬の月中、パイプラインの端から端までの部分の多くは、氷点をはるかに下回った温度において、何フィートもの雪の下で完全に暗闇の中にあり、強風にさらされている。パイプが破裂すれば、検査する人が訪れる間の時間に、多量の油が流出する可能性がある。
【0009】
他の方法において、流体の流れはバルブ間のパイプラインの区分で遮断される。そして、検査装置を備えたロボットは、欠陥を探しながら、空のパイプ部を通り過ぎる。例えば、”警官(pigs)”とよばれるロボットは、制御室へ写真を送り返す画像装置を持っている。制御室で、人はそれらの写真を注意して、視察する。この方法は、多くの目的にとって十分であり、人による検査より高くない一方で、いくつかの欠点がある。一つの欠点は、警官がパイプ部を通り過ぎる間、その区分において、流体流れを止めなければいけないことである。他の欠点は、流体が輸送されている間に生じる破裂は検出されないことである。
【0010】
他の方法において、欠陥と破裂とを検出するために、パイプラインに沿った様々な場所に機器を設置する。しかしながら、この方法は長いパイプラインにとって様々な理由から実用的であるとは考えられない。
【0011】
この方法が実用的でないと考えられる一つの理由は、機器は電力といった電源を必要とし、パイプラインは広い人の住まない地域を通るため、電力のために用いられる発電機から離れていることである。現在、電源供給ラインを、多くのパイプラインの全体部分に沿って置くことは不可能である。パイプラインに平行に延びる電力のための単線は、電流の減衰から不可避であり、維持するのに困難である。電池は、いくつかのパイプラインの間に沿って支配する極限状態の多くにおいて、短い耐用年数を有する。そのため、電池を交換するための早い巡回が必要となる。風車は断続的にのみ電力を供給し、太陽電池パネルは極寒の領域において、年の何ヶ月もの間使用できない。
【0012】
さらに、パイプの広い部分に沿って、異なるセンサを取り付け、維持することは困難である。多くの場合、圧力センサのようなセンサをパイプ部の内側へ取り付けられるに、バルブ間のパイプの区分を通って流れる流体は止められなければならない。パイプラインが流体を運んでいる間に、センサがまだ所定の位置にあり動作しているかどうかを決定することは難しい。もしセンサが修理または交換を必要とすれば、その区分を通る流れは、ある時間止められなければならない。
【0013】
さらに、一度取り付けられたセンサと通信することは困難である。パイプラインに平行に延びる、データ通信のための単線は、電源供給ラインのように電流減衰から不可避であり、維持するのが困難である。何百マイルを越えてデータを送信する無線送信機は、速く電池を使い果たす、かなりの電力量を消費する。
【0014】
前述に基づいて、上記の方法の欠点を受けない、パイプラインの調子を監視するための技術は明らかに必要である。例えば、自動の、高額でない、設置の容易な、および、電源または通信のための配線を必要としない、パイプラインの状態を監視するための技術が必要である。
【0015】
発明の要約
容器の調子を監視するための技術を提供する。本発明の一つの特徴において、その方法は、一つ以上のセンサからなるセンサスーツを容器の外板へ取り付けることと、容器の外部での周囲の温度、および、容器の内部に含まれる流体の流体温度の間における温度差に基づいてセンサスーツに電力を供給することを含む。
【0016】
この特徴の一実施の形態によると、センサスーツを、センサスーツからの出力に基づいたデータを受信機へ通信するために送信機に接続している。送信機のための電力はまた、温度差に基づいて供給される。
【0017】
送信機を用いる他の実施の形態によると、複数の通信リレーが容器に沿って任意の位置へ備えられ、各リレーはセンサスーツに基づいたデータを通信するための受信機および送信機を備える。各通信リレーのための電力は、通信リレーの周辺における、容器の外部での周囲の温度と容器の内部に含まれる流体との間の温度差に基づいている。
【0018】
この特徴の他の実施の形態によると、センサスーツは、センサスーツからのセンサ出力に基づいたデータを発生するCPUに接続されている。温度差に基づいて、CPUに電力が供給される。
【0019】
この特徴の他の実施の形態によると、CPUは、センサスーツからの出力が容器の正常な状態に関連している基準の出力から、閾値以上逸脱しているかどうかを決定するように設定されている。
【0020】
本発明の他の特徴によると、一つの方法では、連続する容器の部分の間にある結合部において、容器の外板の周りで、一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備えるベルトを締めることを含む。ベルトを締めることにより、センサスーツ内の歪みゲージの両端は、結合部の向かい合う端の上で、容器の外板に堅く取り付けられるようになる。
【0021】
本発明の他の特徴によると、容器の調子を監視するための機器は、容器に沿った場所において、容器の外板の周りで締められるベルトを備える。ベルトはさらに、容器の周りで締められるときに、容器の外板へ堅く取り付けられるように複数の引っかかり部を備える。ベルトはまた、歪みゲージ自身の両端間における変化を測定する歪みゲージを備える。両端の各端は、複数の引っかかり部の、異なる引っかかり部へ堅く取り付けられている。
【0022】
本発明の他の特徴によると、容器の調子を監視するための機器は、容器に沿った場所において、容器の外板の周りで締められるベルトを備える。ベルトは、容器の調子に関連した特性を測定するための一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備える。機器は、サーモパイルの第一熱電対と、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいて、電力を発生させるサーモパイルを備える。第一熱電対は容器の外板と熱的に接触するためのベルトに接続されている。第二熱電対は容器の外部環境における周囲温度へさらされるように備えられている。
【0023】
本発明の他の特徴によると、パイプラインは結合している複数のパイプ部を備える。ベルトはパイプラインに沿った場所において、パイプ部の外板の周りで締められる。ベルトは、パイプラインの外板へ堅く取り付けられる、複数の引っかかり部を備える。ベルトは又、歪みゲージ自身の両端間の変化を測定するための歪みゲージを備える。両端の各端は、複数の引っかかり部の異なる引っかかり部へ、堅く取り付けられている。
【0024】
本発明の他の特徴によると、パイプラインは結合している複数のパイプ部を備える。ベルトはパイプラインに沿った場所で、パイプ部の外板の周囲で締められる。ベルトはパイプラインの調子に関連した特性を測定するための一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備える。パイプラインは又、サーモパイルの第一熱電対と、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいた電力を発生させるサーモパイルを備える。第一熱電対はパイプラインの外板に熱接触しているベルトに接続されている。第二熱電対はパイプラインの外の環境での周囲の温度にさらされている。熱電対により生じる電力はセンサスーツに電力を供給する。
【0025】
これらの技術は、自動、独立型、電源内蔵型の機器一式を、パイプラインに沿って簡単に配置することを可能にする。例えば、複数の機器一式が各結合部に備えられ、現行の計画に応じて各結合部が検査されるような実施の形態において、パイプライン全体を、適合検査ための数年の内に、手頃な値段で備えることが可能である。これらの技術はまた、備えられるパイプラインが遠隔的に監視されることを可能にし、手動の検査を行うための人力の費用を減らし、危険な天候状態の間に手動の検査を行うことによるけがの危険性を減らし、検出されない漏れの可能性を減らす。漏れの可能性を減らすことは、パイプラインを介して流体を輸送する人々、および、破裂の際に掃除しなければならない人々への、費用の利益だけではなく、パイプラインの周りの領域における環境および人々への利益ともなる。
【0026】
記述の短い説明
本発明は、一例として図示されているが、これに限定されるものではない。記述による図において、また、記述において、参照番号等は類似の要素を関連付ける。
【0027】
また、記述において、図1は、一実施の形態による、パイプラインのような容器へ容易に取り付け可能な監視機器を示した、ブロック図である。
【0028】
図2は、一実施の形態による、監視されるパイプラインを示したブロック図である。
【0029】
図3は、一実施の形態によるパイプラインの調子を監視するための方法を示した、フロー図である。
【0030】
図4は、発明の実施の形態を実行することの可能なコンピュータシステムを示した、ブロック図である。
【0031】
詳細な記述
流体を含む容器の調子を監視する機器と方法とを述べる。次の記述において、説明のために、本発明の完全な理解を提供するように、多くの特有な詳述を示す。しかしながら、技術的に熟練している人にとって、本発明をこれらの特有な詳述無しに実践することが可能であることは、明らかとなるだろう。他の事例において、本発明を不必要にあいまいにすることを避けるために、周知の構造と装置とをブロック図の形で示す。
【0032】
1.操作上のコンテクスト
次の記述において、本発明の実施の形態は、油パイプラインのコンテクストにおいて示される。しかし、本発明はこのコンテクストに限定されるものではない。本発明の他の実施の形態は他のコンテクストにおいて展開される。例えば本発明の実施の形態は、数ある中で、天然ガス、化学工場の液体またはガスの化学物質、製薬工場の液体またはガスの成分、製紙工場のパルプのスラリー、採掘操作での鉱石のスラリー、または、工事現場での工事物質のスラリーのような、パイプライン内の他流体のために展開される。本発明の他の実施の形態はまた、数ある中で、原子力反応器、反応チャンバー、および、トラック、トレイラー、および、鉄道のタンク、および、船のようなパイプラインとは異なる容器のために展開される。
【0033】
2.監視機器
図1は一実施の形態による、パイプラインのような容器へ堅く取り付けられることの可能な監視機器100を示したブロック図である。監視機器100は、容器の外表面または外板へ配置するベースユニット120と、一つ以上のセンサからなるスーツとを備える。説明のために、以下では、容器はパイプラインであると仮定する。図示した実施の形態において、一つ以上のセンサからなるスーツはセンサベルト110上に配置される。他の実施の形態において、一つ以上のセンサからなるスーツはベルト110上に配置される。一部の実施の形態によると、市販されており、既製品である(COTS)部材が、監視機器の費用を減らすために用いられる。
【0034】
2.1 センサベルト
図示した実施の形態において、センサベルト110はパイプラインを取り囲むために十分に長く、ベースユニット120は締め付け装置122を備える。例えば、4フィートの直径の円断面を有するパイプからなるパイプラインに対して、ベルトは約12.6フィートより長く、各パイプの横断面の円周より長い。ベルトの完全に端から端までの部分は図1に描かれていない。代わりに、ベースユニット120へ取り付けられたセンサベルト110の部位とセンサベルト110のフリーチップ111との間に切れ目が示されている。図示した実施の形態において、ベルト110上へ配置されるセンサは、センサベルト110を用いてパイプラインを取り囲むこと、および、締め付け装置122における、スリット123内へベルトチップ111を入れることにより、パイプラインへ接触する。センサベルト110が、実質センサベルトの全体部分をパイプラインに対して示されまで、スリット123を通してベルトチップ111を引くように、および、その配置においてベルトを締めるように、締め付け装置122は操作可能である。監視機器が組み立てられるとき、技術的に周知の幾つかの締め付け装置を締め付け装置122として用いてもよい。
【0035】
センサベルトは、幾つかの適当に強く柔軟性のある物質から成る様にしてもよい。一実施の形態において、センサベルトのための構造マトリックスは、強く、柔軟性があり、および高価でないカプトン(Kapton)の繊維ひもによって備えられてもよい。
【0036】
センサベルト110は、パイプラインの外板上に搭載される一つ以上のセンサを備える。図示した実施の形態において、センサベルト110は歪みゲージ114a、114b、114cを含む、複数の歪みゲージを備える。他の実施の形態において、他のセンサが、歪みゲージに加えて、または、歪みゲージの代わりに備えられる。歪みゲージ114と、センサベルト110内の関連する部材とは次の段落でさらに詳細に述べられる。
【0037】
センサベルト110はセンサからの出力信号を受信するために、また、センサへ電力を配るためにケーブル119を備える。一実施の形態において、電気ケーブルはカプトンのひも内に埋設される柔軟性のある金属線である。図示した実施の形態において、電力源は、ベースユニット120内のサーモパイル130であり、以下にさらに詳細に述べられる。
【0038】
図示した実施の形態において、センサベルト110は、歪みゲージ114a、114b、114cのためのそれぞれのセンサコントローラ118a、118b、118cのような、センサ一つ以上から成るグループであるセンサコントローラ118を備える。一実施の形態において、コントローラはカプトンのひも内に埋設されている。センサコントローラ118は、センサへ電力を供給する、センサを初期化する、センサにデータを問う、センサからの出力信号を受信する、センサからの出力信号に基づいたデータを準備する、および、ベースユニット120内でベースコントローラ124へデータを送信するといった、一つ以上のセンサからなる各グループに関連した一つ以上の機能を行う。ベースコントローラ124については、後の段落でさらに詳細に述べる。
【0039】
一部の実施の形態において、センサコントローラは一つ以上の他のセンサを制御する。例えば、様々な実施の形態において、一つ以上のセンサコントローラは、温度センサ、音響センサ、振動センサ、腐食センサ、炭化水素センサ、あるいは、これらセンサの一部の構造体を各制御する。パイプの周りに位置する温度センサは、周囲の温度と異なる温度である流体の漏れを検出することにおいて、有効的である。振動および音響センサは、いつ、および、どこで破裂が起きるかだけでなく、いつ、および、どこで外部の物がパイプラインに接触するかを決定することにおいて、有効的である。腐食センサは、結合部から漏れる前に、結合部での不具合を検出することが可能である。炭化水素および蒸気センサは、油または天然ガスパイプラインからの漏れを示すメタンおよび他の炭化水素の副産物を検出することが可能である。一部の実施例において、一つ以上のセンサがコントローラに集積される。一部の実施の形態において、一つ以上のセンサがカプトンのひもに埋設されていて、ケーブル119を介してコントローラと接続している。
【0040】
2.2 センサベルトの歪みゲージ
歪みゲージは、歪みゲージ自身の活性な二点間における、変化を測定する。監視機器が組み立てられる時に、技術的に周知の幾つかの歪みゲージを歪みゲージ114として用いてもよい。パイプラインの歪みを測定するために、各歪みゲージの活性な二点を、パイプライン上の二つの適当な位置へ堅く固定しなければいけない。パイプラインの歪みを、ゲージ付近におけるパイプラインの圧力へ関連付けることが可能であり、それゆえに、その位置での破裂または漏れの危険性へ関連付けることが可能である。
【0041】
図示した実施の形態において、センサベルト110は、パイプライン上の二つの位置へ歪みゲージを堅く取り付けるための引っかかりバンド112a、112bを含む、二つの引っかかりバンド112を備える。一部の実施の形態において、引っかかりバンドはカプトンのひもへ埋設されている。センサベルト110が示されるように締められるときに、引っかかりバンド112はパイプラインの外板へ堅く取り付けられるように、組み込まれている。例えば二つの引っかかりバンド112a、112bは、お互いに、および、センサベルト110の縦軸に平行に延びる。各引っかかりバンドは、パイプラインに接触するバンドの表面上に小さいノブまたは歯を備える。歯は、わずかにパイプラインの外板を掘り下げ、そのため、バンドはパイプラインへ縛られるようになる。パイプラインが広がる、または、圧縮するとき、バンドはパイプラインに接触して一緒に、または、離れて動く。歪みゲージ114の活性な二点の各点は、引っかかりバンド112の内、異なる方へ固定される。他の実施の形態において、二つ以上の引っかかりバンドがセンサベルト110内に備えられることが可能であり、異なる歪みゲージは引っかかりバンドの異なる対へ固定されることが可能である。
【0042】
図示した実施の形態において、各歪みゲージは、ばねのような張力成分に加えられる張力によって決まる電気信号を発生させる。圧縮歪みと膨張歪みとの両方に応答するために、図示されている実施の形態の歪みゲージはパイプラインへ取り付けられるとき、張力を受けているべきである。歪みゲージ上の張力を保持するために、および、ベルトがパイプラインに締められる前に歪みゲージが引っかかりバンドを歪めることを防ぐために、支え116a、116b、116cのような、一つ以上の取り外し可能な支えは、引っかかりバンド112へ取り付けられる。ベルトが締められて、引っかかりバンドがパイプラインに堅く取り付けられた後に、取り外し可能な支え116は取り外される。取り外し可能な支えを用いて、張力が引っかかりバンドを歪めることを防止する、方法を幾つか用いてもよい。例えば、一つの実施の形態において、取り外し可能な支えは引っかかりバンド内で、グローブ(grove)に収まるフランジを備えた細く硬い棒であってもよい。硬い棒とフランジとは、適当な位置に配置されているとき、歪みゲージ114内での張力による引っかかりバンドの歪みを防ぐ。支えはコードへ取り付けられており、そのため、コードがパイプラインから引き離されるとき、支え上のフランジは溝から出て、また、支えは離れて落ちる。
【0043】
図示した実施の形態において、歪みゲージの長さ、および、二つの引っかかりバンド112a、112bの間の間隔は、二つのパイプライン部間の接合部を橋渡しするために、選択される。センサベルト110がパイプラインの周りに配置するとき、引っかかりバンドに関連している結合部位は、図1において結合部位190を用いて図示され、破線を用いて表される。
【0044】
ある実施の形態において、歪みゲージ114は、集積される温度センサを含むセンサコントローラ118に関連して、センサベルト110に沿って3インチ毎に備えられる。各歪みゲージは、約±10μ歪みの精度で、圧縮と膨張とを測定する。各温度センサは、約±1°Fの精度で、温度を測定する。この実施の形態によると、4フィートの直径を有するセンサベルト110は、センサベルト110に沿って分布する温度センサとコントローラ118とに関連して、約50個の歪みゲージ114を持つことになるだろう。分布する歪みゲージは、最初に機能しなくなる可能性の最も高い結合部位に位置するべきである。分布する温度センサは、パイプの内側から漏れる、いくらかの暖かい油の存在を検知し、結合部の周りでの漏れの位置を発見するべきである。
【0045】
2.3 ベースユニット
図示した実施の形態において、ベースユニット120は、締め付け装置122、ベースコントローラ124、ベースセンサ121、無線機アンテナ140、画像信号装置150、および、サーモパイル130を備える。他の実施の形態において、これらの構成部材のうち、一つ以上のものが省かれるが、全ては省かれない。締め付け装置122については、センサベルトに関連して、上述している。
【0046】
2.3.1 ベースセンサ
ベースセンサ121は、有益であるが、パイプラインの周りには分布しない、幾つかのセンサを備える。例えばベースユニットは、化学検知器と、大気の温度、風速、風向、降水量、太陽光源レベル、湿度、大気圧、または、他の環境特性を示す天候センサとを備えていてもよい。化学検知器は、パイプライン周囲の断熱材下の窪み内において、近くで漏れが発生しているかどうかを決定するために有効である。メタン、アンモニア、水素、塩素処理されたフッ化カーボン(CFCs)、炭化水素、および、他の様々なガスのための、化学検知器は、商業的に入手可能である。他のセンサによりパイプラインの維持または修理が必要であることを示される、または、検査が予定されている場所へ訪れるために、天候測定器は、どれくらい危険な状態であるかを決定する事に対して、有効である。これらのセンサからの出力信号は、ベースコントローラ124へ送られる。監視機器が組み立てられるときに、幾つかの周知のセンサを合体させてもよい。例えば現在開発中の、完全な状態で結合しているセンサを、備えてもよい。
【0047】
一実施の形態において、ベースセンサ121は、外部の物質によるパイプラインへの接触を検知するために、物理的にパイプラインに接触している音響センサを備える。また、音響センサは人間の不利な行動を包括する。この実施の形態において、音響センサは、約42デシベル(dB)のダイナミック・レンジと、約2dBの絶対精度と、1秒当たり約100サイクル〜約10000Hz(Hertzであり、短縮すると”Hz”である)の周波数応答性を有する。この実施の形態において、ベースセンサ121は、音響センサの周波数範囲内とそれ以下の範囲で、振動周波数が±約10マイルGs(mg)の絶対精度を有するパイプラインの振動を決定するために、3つの垂直方向のそれぞれに対する加速度計を備える。この実施の形態においてベースセンサ121は、1ミリオン当たり±約500(ppm)の感度を有する炭化水素蒸気センサを備える。センサベルト110へ隣接し貫通している空間により、蒸気は、密閉されたセル断熱材の下から蒸気検出器へ通じる。
【0048】
図示した実施の形態において述べたセンサは、低コスト、高確実な市販の装置である。センサベルト110とベースユニット120上に組み立てられるセンサは、修理および据付の間に、極寒や砂漠の環境にさらされることの可能であり、熱的に、かつ、機械的に強い。
【0049】
2.3.2 ベースコントローラ124
ベースコントローラ124は、CPU126と、無線機アンテナ140の利用制御機、送信機128、および、受信機129と、画像信号装置150と、センサベルト110上のセンサを備える。
【0050】
CPU126は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とからの出力信号を演算処理するために使用される。最後の段落でさらに詳細に述べる、コンピュータシステムの他の要素もまた、ベースコントローラ124に組み込まれていてもよい。例えば、メモリは、他のリモコン装置から受信した命令、または、ある地域でセンサの受信した出力と、データとを記録するために、一部の実施の形態において、備えられる。ベースコントローラ124は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とへ電源を供給すること、ベースセンサ121とセンサコントローラ118を初期化すること、ベースセンサ121とセンサコントローラ118にデータを問うこと、および、ベースセンサ121からの出力信号とセンサコントローラ118からのデータとに基づいたデータを用意することのような、センサコントローラ118によって実行される機能に似た、一つ以上の機能を実行する。
【0051】
一部の実施の形態において、ベースコントローラ内のCPU126は、センサとコントローラとからの信号に基づいて、パイプラインと監視機器100との状態が正常であるかどうかを決定する。状態が正常であった場合、CPU126は、全てが正常であることを示す少量のデータを生み出し、以下に示す通信手段を用いて、そのデータを外部の装置に伝達する。状態が、正常な状態から閾値以上逸脱していれば、そのとき、CPU126は、一つ以上のセンサまたはコントローラからの出力を示すさらなるデータを生み出し、そのさらなるデータを外部の装置に伝達する。例えば、CPU126は、圧力閾値を超える圧力を示す、歪みゲージからのデータ、および、周辺の複数の歪みゲージからのデータを提供する。他の実施の形態において、一部のセンサにおいて正常な状態から逸脱しているとき、CPU126は、全てのセンサとコントローラとからのデータを提供する。
【0052】
一部の実施の形態において、CPUは、定期的なタイミングでセンサとコントローラとに問い、これらの問いへの応答に基づいてデータを提供する。一部の実施の形態において、CPUは、外部装置からの受信に応答してセンサとコントローラとに問い(外部装置は以下に示すように伝達され)、これらの問いへの応答に基づいたデータを外部へ提供する。
【0053】
ベースコントローラ124はまた、通信受信機、送信機、あるいは、その両方を用いる他の特別な装置、または、他の監視機器である、他の装置との通信を制御する。例えば、ベースユニットCPU126は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とから得られるデータが、一部の修理活動を開始することを支持しているかどうかを決定し、修繕活動を示すときのみ外部装置と情報通信する。図示した実施の形態において、ベースコントローラは、送信機128、受信機129、および、アンテナ140を用いて外部装置と情報通信する機能を実行する。図示した実施の形態において、無線周波数チャンネルが用いられる。他の実施の形態において、光学的な電磁波、音波、および、他の振動波のような、他の無線通信チャンネルが用いられるようにしてもよい。そんな実施の形態において、アンテナ140は省かれてもよい。
【0054】
さらに、情報通信チャンネルの代わりに、他の信号が、低電力光エミッティングダイオード、または、キャパシタ帯電キセノンフラッシュランプのような画像信号装置150を用いて、一時的な搬送手段または飛行機と伝達されることも可能である。例えば、一部の実施の形態において、パイプラインと監視機器とが正常なとき、キセノンランプは閃光し、パイプラインまたは監視機器が注意を要するべきであるとき、キセノンランプは連続的に光る。一部の実施の形態において、自身の(くみ上げ部の)電気発生装置および通信装置を備えるくみ上げ部といった、しっかり支持されている装置の近くの位置において監視機器100がパイプラインへ取り付けられている装置のような、外部の装置との通信を行うために、無線通信はまた、用いられる。
【0055】
他の監視機器のような複数の他の装置と通信するために、各CPU126は、ネットワーク通信のために、単一のネットワークアドレスと結びついている。
【0056】
2.3.3 サーモパイル
図示した実施の形態において、センサ、CPU、および、通信手段のための電力は、パイプの外部環境の大気温度と、パイプ内の流体との温度差から引き出される。パイプの流体は、大気温度より、暖かく、または、冷たくてもよい。例えば、サーモパイル130は、CPU、センサ、および、通信構成要素を通る電流を引き出して、温度差を電圧へ変換するために、用いられる。サーモパイルは、幾つかの熱電対から形成される。熱電対は、異なる電気−熱応答性を有する、二つの物質をつなぐことにより、形成される。二つの物質が異なる温度にさらされたとき、熱電対はつなぎ目の電圧差を発生させる。サーモパイル130において、たくさんの熱電対が、個々の熱電対からの電圧差を合計するために、直列接続されている。サーモパイル130の一つの熱電対132aは、パイプラインと熱的接触させられ、パイプ内の油の温度と接近した温度にある。サーモパイル130の他の熱電対132bは、パイプラインの外部の大気と熱的接触させられる。ある実施の形態において、1cm2当たり約10ワット(W/cm2)の高い熱流動性に適応するサーモパイルが、使用される。
【0057】
パイプラインの内部の流体とパイプラインの外部の大気との間の有効な温度差は、よく使用される。例えば、油は通常、大気温度と比較して、高い温度で輸送される。アラスカ横断のパイプラインにおいて、油の温度は通常、72°Fより低い周囲の温度を優に上回って、150°Fである。シベリア横断のパイプラインにおいて、周囲の温度は、一層さらに低い。砂漠で輸送される天然の油は、流速を増加させるために、約450°Fまで、過熱される。これは、120°Fの砂漠の温度差に対してすら、著しい温度差をもたらす。
【0058】
サーモパイルは、監視機器100を、配線、電池、太陽パネル、風車、および、他の問題をはらむ電力源への依存から、開放される。
【0059】
一部の実施の形態において、配線電力および発生器をまた、くみ上げ部といったしっかり支持された装置の近くの位置で、監視機器100がパイプラインへ取り付けられたような場所へ、電力を提供するために用いることもできる。
【0060】
2.4 監視機器の製造と使用
一部の実施の形態において、監視機器は、前もって組立設備で組み立てられる。そんな実施の形態において、野外の監視機器の据付は、パイプラインの外部へ装置を取り付けることにより、容易に完成する。締め付け装置122へ挿入され、一部でパイプラインの外部の周りに巻きつくことの可能なセンサベルト110を、装置が備えるとき、据付は著しく効率がよい。締め付け装置122は、そのとき、パイプラインの周りで硬く締まっているベルトへ機能し、そのため、センサは適切にパイプラインの外板と接触する。例えば、締め付け装置が活用されているとき、引っかかりバンドはパイプラインの外板へ堅く取り付けられ、接触する。
【0061】
ベースユニット内のベースコントローラ124は、センサスーツの近傍において装置の状態を繰り返して監視するセンサスーツへ、電力を可能となるように、電力を分配する。歪み、温度、音、振動、および、蒸気センサからの、一つ以上の信号に対する一つ以上の過剰な値の検出といった、明白な動作の場合、監視機器は事象駆動され、ベースコントローラ124は、外部の装置に位置する、パイプラインの事象の桶(manger)に知らせるために、送信機128のような通信回路を呼び起こす。
【0062】
3 監視パイプライン
図2は、一実施の形態による、監視されるパイプライン200を図示するブロック図である。図2において描写される、パイプライン部210a、210bといった、下において指定されるパイプライン部210のような、パイプライン部を、パイプラインは複数備える。監視されるパイプライン200の他のパイプライン部は、示さない。パイプライン部210は、連結部の周辺全体に沿った結合部により、複数のパイプライン部に隣接して連結される。例えば、結合部は、パイプライン部210aをパイプライン部210bへ連結させる。
【0063】
パイプライン部210の周辺は、しばしば、パイプライン断熱材212の層である。パイプライン断熱材212は、パイプラインの外部の環境における周囲の温度とパイプの流体の温度との間の温度差に応じて、パイプの流体から環境へ伝達する熱を減らすのに役立つ。パイプライン断熱材212はまた、空気で運ばれる破片との衝突に対して、パイプラインのために、幾つかの機械的な被覆を提供する。パイプで送られる流体214は、パイプライン使用時、パイプラインのパイプライン部210を通って流れる。
【0064】
本発明の一部の実施の形態によると、監視機器100のような監視機器は、隣接するパイプライン部210間の結合部の上をまたいで、パイプラインへ取り付けられている。図示した実施の形態において、監視機器100a、100b、100cは、それぞれ、パイプライン部210a、210b、および、隣接するパイプライン部間の結合部の上をまたいで、取り付けられている。他の実施の形態において、監視機器100のような監視機器が一つ以上、結合部以外の部位でパイプラインに取り付けられる。
【0065】
結合部に欠陥が生じる可能性がより高いために、結合部に監視機器を取り付けることは好ましい。特に、極寒の領域において生じる氷解と凍結とのサイクル以外の、地面の変動を含む、除去できない環境の歪みにより、歪みと圧力とがパイプライン部の間の連結部に蓄積する。
【0066】
断熱材の層212がパイプラインを囲む場所で、サーモパイルは、パイプラインとの接触部から、サーモパイルの熱電対が断熱材の層212の外部にさらされている位置にまで及んでいることが好ましい。例えば、図2に示されるように、サーモパイル130aは、パイプラインから断熱材の層212を通るまで延びている。
【0067】
図示した実施の形態において、低電力の、無線周波数(RF)通信は、一つの監視機器のベースユニットが最も近くの隣接物と通信するために用いられる。直線状の通信ネットワークは、各監視機器を備えるパイプラインの端から端までの部分に沿って形成され、ネットワークのノードとしての機能を果たす。各ノードは、単一のネットワークアドレスを有する。監視機器を完全には備えないパイプラインに対して、(サーモパイル130のような)それ自身のサーモパイルによって電力を供給される(受信機129のような)受信機、(送信機128のような)送信機、および、(CPU126のような)CPUを備えるリレーパッケージが、ネットワークノードとして、全て揃っている監視機器の代わりをしてもよい。一つのノードの欠陥による、ネットワークの欠陥に対して防御するために、RF通信は、通常のノード間の2倍である間隔により効果的であるはずである。パイプライン部が40フィートの長さであり、パイプラインに沿った各結合部につき一つのノードであるために、効果的な範囲である80フィートを有するRF通信は、十分である。これは、一つの監視機器のベースユニットが、もっとも近くの隣接物と、正常に通信することを意味する。そんな短い範囲の通信は、多量の電力を要求せず、容易に、利用可能なサーモパイルによって支えられる。
【0068】
監視機器を組み込むための時間に展開する、幾つかの問いのモードが、個々のセンサからの出力のような、各センサコントローラ118からの情報、各ベースユニット120からのデータ、くみ上げ部のような、活発に支持された装置に結合した幾つかのベースユニットからのデータ、または、パイプラインの全てのベースユニットからのデータである、ノードからのデータを取り出すために用いられてもよい。しっかり支持されている装置において、データは他の現存している、強力な無線通信および衛星伝送のような、パイプラインの通信システムへ伝達されることが可能である。ユーザである人間はまた、パイプラインの端、くみ上げ部、または、トラックまたはヘリコプターのような適切に組み立てられた乗り物の中での効果的な通信距離内でのパイプラインを越えた場所のような、パイプラインに沿った幾つかの場所で、直線状のコミュニケーションネットワークと通信を行うようにしてもよい。
【0069】
情報通信速度は、妥当である。例えば、アラスカ横断パイプラインは、約40フィート離れた約132000の結合部を有する。説明のために、各結合部での上述した例の監視機器は、約50の歪み測定値、50の温度測定値、音データ、振動データ、蒸気検出データ、および、合計1000ビットになる固有識別情報ナンバーを含むとする。13200の結合部(約1千4百万のセンサ)全てからのデータは、合計約18メガバイト(MB)以下のデータ(1バイトは約8ビットであり、1メガバイトは100万バイトである)になる。RF送信器と受信器とが9600baud(バイト/分)でこのデータを送ることができれば、1千4百万のセンサ全てからのデータを得るのに、約4.5時間以下かかるだろう。9600baudは、この(データの)書き込みの時に、容易に利用可能な技術である。ベースコントローラが、各センサに対して通過または失敗を示す濾過されたデータを推測するように設定されていれば、そのとき、ダウンロード全体では約40分以下の時間を費やす。
【0070】
監視機器100のような監視機器は、各パイプライン部210がパイプラインの建設中にパイプラインに結合するように、取り付けられてもよい。現存のパイプラインにおいて、定期的な結合部の検出の間に各結合部が検出されるように、監視機器を結合部へ取り付けることは、最もコストに効果のある可能性がある。この取組みは、修理員と修理予算との両方において、負荷を減少させる。通常の検出と修理とのサイクルの間、アラスカ横断パイプラインのようなパイプラインの全体が、数年以内に、各結合部に組み込まれている監視機器を、持つようになるだろう。さらに、損傷に影響され易い部分が、より早く定期的な巡回を受けるため、その部分の結合部はさらに素早く計測されるだろう。
【0071】
4 容器の状態を監視する方法
図3は、一実施の形態による、パイプラインの状態を監視するための方法300を示すフロー図である。説明のために、工程は、図3において個々の順番で示されているが、他の実施の形態において、工程は、時間において異なる順番、または、同時に実行されてもよい。例えば、工程360の部分のように、センサ、CPU、無線受信機、および、送信機へサーモパイルを接続することが、工場での製造過程に、工程310、3120、330と同時に、部分的に実行されるようにしてもよい。その一方で、サーモパイルからの電力の供給は、工程350の間に、パイプラインへの据付後に実行される。
【0072】
工程310において、センサベルトのセンサスーツは、ベースユニットのCPUに接続される。例えば、工場での製造中に、引っかかりバンド112とケーブル119とは、カプトンのひもに接続され、歪みゲージ114、および、支え116は、引っかかりバンド112に接続され、温度センサを備えるセンサコントローラ118は、ケーブル119とカプトンのひもとに接続され、センサスーツを備えるセンサベルト110を完全なものにする。この例において、センサベルト110はベースユニット120に取り付けられ、ケーブル119はCPU126を備えるベースコントローラ124へ電気的に接続される。CPUの無い実施の形態においては、工程310が省かれる。
【0073】
工程320において、CPUはまた、送信機へ接続される。例えば、工程310の前、後、または、その間に、RF送信機がベースコントローラ124内へ組み込まれる。無線送信機またはCPUの無い実施の形態において、工程320は省かれる。
【0074】
工程330において、CPUはまた、受信機へ接続される。例えば、工程310および320の前、その間、または、後に、RF受信機は、ベースコントローラ124に組み込まれる。無線受信機またはCPUの無い実施の形態においては、工程330は省かれる。
【0075】
工程340において、二つのパイプライン部間の結合部は、例えばパイプライン建設、または、定期的な日常のパイプライン整備、または、パイプライン修理の一環として、検出される。監視機器が結合部以外の部位に組み込まれる実施の形態のような、一部の実施の形態において、工程340は省かれる。
【0076】
工程350において、センサスーツは、パイプラインの外板へ取り付けられる。センサベルト110を用いる、図示した実施の形態において、センサスーツは、センサベルト110を備える結合部またはパイプライン部を円状に囲むこと、ベルトチップ111を締め付け装置122のスリット123へ挿入すること、および、締め付け装置122を用いてセンサベルト110をパイプラインの外板に対して堅く締めることにより、取り付けられる。図示した実施の形態において、二つの引っかかりバンド112は二つのパイプライン部210をまたぐように、センサベルトがパイプライン上の位置で締め付けられる。締め付け装置と共に、センサベルトを取り付けることは、とても容易なため、続く結合部の手動による検出を、さらに、一瞬でセンサベルト110を取り外し、それから取り付け直すことにより実行できる。一部の実施の形態において、結合部は、例えばセンサベルト110によって覆われないままであり、引っかかり要素112の間にカプトンの布は無いため、続く結合部の映像検出を、センサベルト110が定位置にある間に実行できる。
【0077】
工程360において、パイプライン内部の流体214と、パイプラインの外部環境の周囲温度との間の温度差に基づいて、電力が供給される。図示した実施の形態において、これは、サーモパイル130の熱電対132aをパイプラインの外板に接触する状態にすること、および、断熱材層212の外の空気へ他の熱電対132bをさらすことにより遂行される。
【0078】
工程360は、サーモパイル130の電圧端子を、ベースコントローラ124、ケーブル119、および、ベースセンサ121の電力供給端子へ接続することを含む。一部の実施の形態において、サーモパイル130の電圧端子を電気的にベースコントローラ124の電力供給端子へ接続することは、サーモパイル130の電圧端子を、送信機128、受信機129、CPU126、または、一つ以上の他のベースユニット120構成要素における電力端子へ、個々に接続することを含む。図示した実施の形態において、サーモパイル130の端子への電気的な接続を、監視機器の工場での製造の間に行う。他の実施の形態において、電気的な接続を、屋外または工場での製造の後に、行う。工場での接続は、屋外での接続より素早く、かつ、信頼性のある点で好ましい。サーモパイルの電力を用いない実施の形態において、工程360は省かれてもよい。
【0079】
工程370において、前もって張られている歪みゲージのために、引っかかりバンドの間隙を維持する支えは、取り除かれる。例えば、センサベルト110を工場で製造中に、コードは、引っかかりバンド112のグローブに拘束されているフランジを備えた、細く硬い棒で成る支え116へ接続される。工程350において、センサベルト110がパイプラインの周りを締め付けた後、コードは、グローブからフランジを引き出すように、引っ張られ、支えは取り除かれる。工程370は、引っかかりバンドと前もって張られた歪みゲージとを用いない実施の形態においては、省かれる。
【0080】
工程380において、工程350で最後に取り付けられた、ローカル(局部的な)監視機器の、ローカル受信機とローカル送信器とは、ローカル監視機器の一部ではないリモコン送信機または受信機と情報通信するために用いられる。工程380は、リモコン装置から受信した命令を処理するために、ローカル監視機器の、ローカルセンサ121およびコントローラ118に問うために、コントローラ118からのデータおよびセンサ121からの出力を受け取り、処理し、記録するために、状態が閾値以上正常な状態から逸脱しているかどうかを決定するために、および、リモコン装置へ通信されるデータを生み出すために、CPU126によって、構成要素の間で電力を循環して低電力を維持するように実行される工程を含む。リモコン装置は、特に、他の監視機器、通信リレーパッケージ、あるいは、パイプラインの末端、くみ上げ部、または、乗り物にいる末端ユーザ、あるいは、これらの装置を幾つか組み合わせたものであってもよい。データは、不具合が検出されたとき、パイプラインに問題が検出されたとき、または、特定の期間にCPUが記録したデータをダウンロードするための特定の定期的な方法と同時に、命令に基づいて通信される。図示した実施の形態において、リモコン装置は、直線状の通信ネットワークのノード間における平均的な間隙の2倍以内の位置にある。工程380は、送信機128、受信機129、または、CPU126を用いない実施の形態においては、省かれる。
【0081】
工程390において、画像信号装置150を用いて、ローカル監視機器の状況が示唆される。例えば、パイプラインと監視機器との状態が正常であるとき、フラッシュランプは光り、パイプラインまたは監視機器が幾つかの注意を得るのに値するとき、フラッシュランプは連続的に光る。工程390は、画像信号装置150を備えない実施の形態においては、省かれてもよい。
【0082】
方法300は、パイプラインに組み込まれている各監視装置に対して繰り返される。一部の実施の形態において、工程320、330、350、360、380、および、390は、センサスーツを備えない通信リレーパッケージに対して実行され、そのため、直線状のネットワークが、監視機器とくみ上げ部のような活発に支持される装置との間に構築される。
【0083】
背景の段落で述べたように、厳しい天候での手動による検査は、非常に危険な行動であり、その関係者に対して危険であり、天候によって気が反れるように強いられるために操作ミスしがちである。検査処理はまた、人間の検査者が消費する時間であり、パイプライン会社に対して費用がかかる。上述した技術を用いることにより、パイプライン会社は、定められた計画に基づいた無差別なパイプ部の交換、または、厳しい天候の地域での頻繁な手動による検査の実行ではなく、修理を必要とするパイプ部の交換のみを行う。これらの技術の使用により、パイプライン会社の裁量で、整備が必要に応じて、計画されて実行されることにより、総括的な維持費のコストが減少する。修理員はそれゆえ、パイプラインの不具合に応じた厳しい状態での緊急の修理ではなく、安全な天候状態の間に、先を見越した予防の整備を行ってもよい。さらに、監視されたパイプラインは、直線状のネットワークを伝わって、または、通過する乗り物から、遠隔的に監視されることが可能なため、その位置での(in situ)手動による検査を低減することが可能である。これは、人的資源のコストと危険な天候状態でのけがの危険性とを低減させる。さらに、監視は、音響および振動センサを介して腐食および第三者による被害を測定することを含み、そのため、漏れを検出しない可能性は実質上低減する。漏れの可能性の低減は、パイプラインを通して流体を輸送し、流出物を一掃する人に対して、コスト上利点となるだけでなく、パイプラインの領域周囲の環境および人々に対してもまた利点となる。
【0084】
5 ハードウェア概観
図4は、本発明の実施の形態に導入されてもよいコンピュータシステム400を示すブロック図である。コンピュータシステム400は、コンピュータシステム400の他の内部構成要素と外部構成要素との間を通過するデータのために、バス410のような通信機器を備える。データは、通常は電圧である測定可能な現象の物理的な信号として表される。しかし、他の実施の形態において、この現象は、磁気の、電磁気の、圧力の、化学の、分子の、および、原子の相互作用のような現象を含む。例えば、南および北の磁界、または、0−0でない電圧は、1ビット(bit)の2つの位置(0,1)を表す。ビットの数列は、特徴コードまたはナンバーを表すために用いられる、デジタルデータを構成する。バス410は、並列の情報伝導体を多く備えるため、情報は、バス410と連結する装置の間で素早く転送される。情報処理のための一つ以上のCPU402は、バス410と連結している。CPU402は、情報に基づいて一式の操作を実行する。一式の操作は、バス410から情報を持ってくることと、バス410上に情報を置くこととを含む。また、通常、この操作の一式は、二つ以上の情報装置を比較することと、情報装置の位置を変えることと、追加または増量によるような、二つ以上の情報装置を一体化させることとを含む。CPU402によって実行される連続した操作が、コンピュータの指令を構成する。
【0085】
コンピュータシステム400はまた、バス410へ連結されたメモリ404を備える。ランダムアクセス記憶装置(RAM)、または、動的記憶装置のようなメモリ404は、コンピュータの指令を含む情報を記憶する。動的メモリは、その中に記憶された情報をコンピュータシステム400によって変化させる。RAMにより、情報装置は、メモリアドレスと呼ばれる位置で、隣のアドレスでの情報とは独立して検索され、記録される。メモリ404はまた、コンピュータ指令の実行中に一時的な値を記録するために、CPU402に用いられる。コンピュータシステム400はまた、読み出し専用記憶メモリ(ROM)406、または、コンピュータシステム400によって変化しない指令を含む静的情報のためにバス410に連結された静的記憶装置を備える。また、コンピュータシステム400が電源オフされ、または、さもなければ電力を失うときに、存続し、指令を含む記録情報のために、磁気ディスクまたは光ディスクのような不揮発性の(永続性の)記憶装置408が、バス410へ連結される。
【0086】
指令を含む情報は、センサ、または、ユーザである人によって操作される英数字キーを備えるキーボードといった、外部入力装置412から、CPUによって利用されるために、バス410へ提供される。センサは、センサ近傍の状態を検出し、それらの検出結果を、コンピュータシステム400内の情報を表すために用いられる信号と互換性のある信号に変換する。主として人と交流するために用いられる、バス410へ連結されている他の外部装置は、画像を示すための、陰極光線チューブ(CRT)、または、液晶ディスプレイ(LCD)のようなディスプレイ装置414と、ディスプレイ414に示される小さいカーソル画像の位置、および、ディスプレイ414に示されるグラフィック要素と結合する発行命令を制御するための、カーソル方向キー、トラックボール、または、マウスのような位置決め装置416とを備える。
【0087】
図示した実施の形態において、アプリケーション特定集積回路(IC)420のような特別な目的のハードウェアが、バス410に連結される。特別な目的のハードウェアは、特別な目的のために十分素早く、CPU402に実行されない操作を実行するよう、組み込まれている。アプリケーション特定ICは例えば、ディスプレイ414の画像を発生させるためにグラフィック・アクセラレータ・カードと、ネットワークを伝わって送られるメッセージを暗号化し解読するための暗号の基板と、音声認識器と、さらに効果的にハードウェアに組み込まれる、幾つかの連続した複合操作を繰り返して実行する、ロボットの腕、および、医療の走査機器のような、特定の外部装置へのインターフェースとを備える。
【0088】
コンピュータシステム400はまた、バス410に連結したコミュニケーション・インターフェース470の、一つ以上の事例を含む。コミュニケーション・インターフェース470は、プリンターやスキャナーや外部ディスクのようなそれら自身のCPUで動作する様々な外部装置と連結し、双方向通信を提供する。一般に、自身のCPUを備える様々な外部装置はローカルネットワーク480へ接続され、ネットワーク・リンク478はローカルネットワーク480へ接続され、ネットワーク・リンク478への連結が行われる。例えば、コミュニケーション・インターフェース470は、パソコン上の、パラレルポート、シリアルポート、または、普遍的なシリアルバス(USB)ポートであってもよい。一部の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、集積サービスデジタルネットワーク(ISDN)カード、または、デジタル支持ライン(DSL)カード、または、電話線に対応するタイプの情報通信接続を提供する電話のモデムであってもよい。一部の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、バス410上の信号を、同軸ケーブルを伝わって通信接続するための信号、あるいは、光ファイバーケーブルを伝わって通信接続するための光信号へ変換するケーブルモデムであってもよい。他の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、イーサネットのような、互換性のある特定地域のネットワーク(LAN)への情報通信接続を提供するためのLANカードであってもよい。また無線リンクが組み込まれていてもよい。無線リンクのために、コミュニケーション・インターフェース470は、デジタルデータのような情報ストリームを運ぶ、電気、音、または、赤外線および光信号を含む電磁信号を送受信する。そんな信号は、搬送波の例である。
【0089】
コンピュータ可読媒体という表現が、ここで、幾つかの媒体を参照して用いられる。この媒体は、指令を、実行するためにCPU402へ提供することに関与する。そんな媒体は、不揮発性の媒体、揮発性の媒体、および、通信媒体に限定されないがそれらも含む、多くの形状を有してもよい。不揮発性媒体は、例えば、記憶装置408のような、光、または、磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、例えば、動的メモリ404を含む。通信媒体は例えば、同軸ケーブルと、銅線と、光ファイバーケーブルと、無線、光、および、赤外線を含む、音波や電波のような、線またはケーブル無しに空間を通じて移動する波とを含む。通信媒体を伝わって送信される信号は、ここで、搬送波と呼ばれる。
【0090】
コンピュータ可読媒体の共通の形状は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または、それ以外の磁気媒体、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、または、それ以外の光媒体、パンチカード、紙テープ、または、穴様式を有するそれ以外の物理的媒体、RAM、プログラム制御できるROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、FRASH−EPROM、または、それ以外のメモリチップまたはカートリッジ、搬送波、または、コンピュータ可読のそれ以外の媒体を含む。
【0091】
通常、ネットワーク・リンク478は、自身、または、それ以上のネットワークを通じて、情報を用いる、または、処理する他の装置へ情報通信を提供する。例えば、ネットワーク・リンク478は、ローカルネットワーク480を通じて、ホストコンピュータ482、または、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に操作される装置484への接続を提供してもよい。ISP装置484は、通常、インターネット490と呼ばれる複数のネットワークのうち、公共の、世界的なパケット交換方式通信ネットワークを通じて、順番に情報通信サービスを提供する。インターネットへ接続されており、サーバ492と呼ばれるコンピュータは、インターネットを伝わって受信される情報に応じて、サービスを提供する。例えば、サーバ492は、ディスプレイ414に提示するための画像データを表す情報を提供する。
【0092】
一部の実施の形態は、ここで述べる一つ以上の技術工程を実行するために、コンピュータシステム400を用いる。本発明の一実施の形態によると、これらの工程は、メモリ404に含まれる一つ以上の指令からなる一つ以上のシーケンスを導入するCPU402に応じて、コンピュータシステム400によって実行される。そんな指令は、ソフトウェアおよびプログラムコードとも呼ばれ、記憶装置408のような、他のコンピュータ可読媒体からメモリ404へ読み込まれてもよい。メモリ404に含まれる指令のシーケンスの実行により、CPU402は、ここで述べる方法工程を実行する。代わりの実施の形態において、アプリケーション特定集積回路420のようなハードウェアを、本発明を導入するために、ソフトウェアの代わりに、または、ソフトウェアを組み合わせて用いてもよい。本発明の実施の形態は、ハードウェアおよびソフトウェアの特定な組み合わせの一部に限定されるものではない。
【0093】
コミュニケーション・インターフェース470を通じ、ネットワーク・リンク478およびネットワークを伝わって送信される信号は、コンピュータシステム400から、および、コンピュータシステム400へ情報を運び、典型的な搬送波の形状を有する。コンピュータシステム400はプログラムコードを備え、他のネットワーク間のネットワーク480、490を通じて、コミュニケーション・インターフェース470およびネットワーク・リンク478を通じて情報を送受信できる。インターネット490を用いる例において、サーバ492は、インターネット490、ISP装置484、ローカルネットワーク480、および、コミュニケーション・インターフェース470を通じて、コンピュータ400から送られるメッセージに要求される個別のアプリケーションのためのプログラムコードを送信する。受信されるコードは、それが受信されるように、または、記憶装置408、後の実行のための他の不揮発性記憶装置、あるいは、その両方に記録することができるようにCPU402に実行されてもよい。このように、コンピュータシステム400は、搬送波の形状でアプリケーションプログラムコードを取得してもよい。
【0094】
様々な形状のコンピュータ可読媒体は、指令、データ、または、その両方のシーケンスを一つ以上、実行のためにCPU402へ運ぶことに関与する。例えば、指令とデータとは、最初に、ホスト482のような遠隔操作コンピュータの磁気ディスク上に運ばれてもよい。遠隔操作コンピュータは、指令とデータとを動的記憶装置へロードし、モデムを用いた電話を伝わらせて指令とデータとを送る。コンピュータシステム400のローカルモデムは、電話線上で指令およびデータを受信し、指令およびデータを、ネットワーク・リンク478として働く搬送波である赤外線信号へ変換するために赤外線送信機を用いる。コミュニケーション・インターフェース470として働く赤外線検出器は、赤外線信号内で運ばれる指令およびデータを受信し、指令およびデータを表す情報をバス410に置く。バス410は、CPU402により、指令と共に送られた幾つかのデータを用いて、指令を取り出されて実行されるメモリ404へ情報を運ぶ。メモリ404で受信される指令およびデータは、状況に応じて、CPU402の実行前に、または、後に、記憶装置408に記録されてもよい。
【0095】
前述において、本発明は、そこの特定の実施の形態を参照にして述べられている。しかしながら、付随する請求項および対応請求項に示されるような、発明の幅広い意図と範囲とから逸脱すること無しに、様々な修飾および変形がなされてもよいことは明らかである。記述および図面は、それに沿って、制限的な意味ではなく、実例的なものであるとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】一実施の形態による、パイプラインのような容器へ容易に取り付け可能な監視機器を示した、ブロック図である。
【図2】一実施の形態による、監視されるパイプラインを示したブロック図である。
【図3】一実施の形態によるパイプラインの調子を監視するための方法を示した、フロー図である。
【図4】発明の実施の形態を実行することの可能なコンピュータシステムを示した、ブロック図である。
出願に関する相互参照
本出願は、2001年11月1日に出願された仮出願60/334、629の特許請求の範囲である。本出願の全体の構成は、35U.S.C§119(e)の下で、ここにおいて十分な記述を参照することにより、開示に含まれる。
【0002】
本発明の背景
1 発明分野
本発明は、油田から給油装置へ油を運ぶパイプラインのような、流体を含む容器の状態を監視することに関する。特に、現下の発明は、容易く容器の外板へ取り付けられるセンサスーツを用いて、容器の状態を監視することに関する。
【0003】
2 関連技術の記述
この段落で述べられる過去の方法は、必ずしも、既に着想されて遂行されている方法ではないが、遂行されることが可能であろう。それゆえに、ここで示されていなければ、この段落で述べられる方法は、この背景の段落にこれらの方法が存在することによって、単に本出願の請求項に対する先行技術とはみなされるべきではない。
【0004】
パイプラインは工業的に非常に重要である。例えば、油のパイプラインは、原油を、凍りついた、相対的接近しにくい極寒の領域から、油市場へ輸送するために油がタンカへ積まれる、より接近し易い港へ運ぶ。他のパイプラインは、遠隔地から処理場へ天然ガスおよび化学物質を運ぶ。これらのパイプラインは、パイプ部の結合により、構成されている。例えば、約4フィートの直径および約40フィートの長さを有するパイプ部は、アラスカ横断パイプラインにおいて、結合している。大産業の経済は、天然ガス、スラリー、および、化学物質のような油等の流体について、それらのパイプラインを通して、信頼性のある輸送を行うことにより、定まる。
【0005】
パイプラインに故障が起きたとき、高い損失を被る。例えば、油パイプラインにおける漏れや破裂は、パイプラインの領域周辺の領域への、数十万から数百万ガロンの原油の流出を引き起こす可能性がある。シベリア横断の油パイプラインは、通常、毎年輸送される油の5%から7%を放出している。油の放出は、1991年には、唯一、合計約7百万(7,000,000)バレルとなった。最近、腐敗したパイプラインが、アラスカの凍土へ、おおよそ十万(100,000)ガロンの原油と塩水とを流出した。一団は12分間漏れをふさいだが、この流出は一団の生命を危険にさらし、広い領域を汚染した。
【0006】
流出した油の多くは、地中へ失われ、その失われた油のため現行の市場価格に関して損失を引き起こす。さらに、その流出は長い期間において、その領域の環境を汚染し、環境が使用できないという短期間の付加的な損害と、環境が汚染されるという長期間の損害とを引き起こす。さらなる損害は、使用可能な、あるいは、より汚染されていない状態へ環境を元に戻すようにきれいにすることに関する。もし、環境的に敏感な領域において流出が起きればさらなる損害を被る。なぜなら、付加的にきれいにすることは法律により命じられているため、多様な種類の生物は汚染により減少するため、または、その両方であるためである。さらに、パイプラインが修理のために閉じられている間に、損害を被る。天然ガス、あるいは、化学物質の流出は実質的にもっと危険である可能性がある。
【0007】
そんな故障における損害を減らすべく、パイプラインが破裂および流出を引き起こす前に欠陥を検出するために、または、早く破裂を検出し、パイプラインを通る流体の輸送を停止して引き起こされる流出を減らすために、パイプラインの調子を監視するような、有効的な方法が行われている。パイプラインの構造体を監視すること、および、保全することに関する費用は、パイプラインの元々の据付費を上回る可能性はある。
【0008】
一つの方法において、破裂を引き起こすかもしれない欠陥を検出し修理するために、人がパイプラインを巡回し、パイプを手動で検査する。これは時間のかかるやり方であり、人の関与することは費用が高くなる可能性がある。この方法の重大な問題はパイプラインの長さ、および、この長さの広い部分に伴う不利な状況である。パイプラインはおおよそ1000マイル以上の長さである。パイプラインに沿った環境の状態は、人に対して過酷で危険である可能性がある。北極において、冬の月中、パイプラインの端から端までの部分の多くは、氷点をはるかに下回った温度において、何フィートもの雪の下で完全に暗闇の中にあり、強風にさらされている。パイプが破裂すれば、検査する人が訪れる間の時間に、多量の油が流出する可能性がある。
【0009】
他の方法において、流体の流れはバルブ間のパイプラインの区分で遮断される。そして、検査装置を備えたロボットは、欠陥を探しながら、空のパイプ部を通り過ぎる。例えば、”警官(pigs)”とよばれるロボットは、制御室へ写真を送り返す画像装置を持っている。制御室で、人はそれらの写真を注意して、視察する。この方法は、多くの目的にとって十分であり、人による検査より高くない一方で、いくつかの欠点がある。一つの欠点は、警官がパイプ部を通り過ぎる間、その区分において、流体流れを止めなければいけないことである。他の欠点は、流体が輸送されている間に生じる破裂は検出されないことである。
【0010】
他の方法において、欠陥と破裂とを検出するために、パイプラインに沿った様々な場所に機器を設置する。しかしながら、この方法は長いパイプラインにとって様々な理由から実用的であるとは考えられない。
【0011】
この方法が実用的でないと考えられる一つの理由は、機器は電力といった電源を必要とし、パイプラインは広い人の住まない地域を通るため、電力のために用いられる発電機から離れていることである。現在、電源供給ラインを、多くのパイプラインの全体部分に沿って置くことは不可能である。パイプラインに平行に延びる電力のための単線は、電流の減衰から不可避であり、維持するのに困難である。電池は、いくつかのパイプラインの間に沿って支配する極限状態の多くにおいて、短い耐用年数を有する。そのため、電池を交換するための早い巡回が必要となる。風車は断続的にのみ電力を供給し、太陽電池パネルは極寒の領域において、年の何ヶ月もの間使用できない。
【0012】
さらに、パイプの広い部分に沿って、異なるセンサを取り付け、維持することは困難である。多くの場合、圧力センサのようなセンサをパイプ部の内側へ取り付けられるに、バルブ間のパイプの区分を通って流れる流体は止められなければならない。パイプラインが流体を運んでいる間に、センサがまだ所定の位置にあり動作しているかどうかを決定することは難しい。もしセンサが修理または交換を必要とすれば、その区分を通る流れは、ある時間止められなければならない。
【0013】
さらに、一度取り付けられたセンサと通信することは困難である。パイプラインに平行に延びる、データ通信のための単線は、電源供給ラインのように電流減衰から不可避であり、維持するのが困難である。何百マイルを越えてデータを送信する無線送信機は、速く電池を使い果たす、かなりの電力量を消費する。
【0014】
前述に基づいて、上記の方法の欠点を受けない、パイプラインの調子を監視するための技術は明らかに必要である。例えば、自動の、高額でない、設置の容易な、および、電源または通信のための配線を必要としない、パイプラインの状態を監視するための技術が必要である。
【0015】
発明の要約
容器の調子を監視するための技術を提供する。本発明の一つの特徴において、その方法は、一つ以上のセンサからなるセンサスーツを容器の外板へ取り付けることと、容器の外部での周囲の温度、および、容器の内部に含まれる流体の流体温度の間における温度差に基づいてセンサスーツに電力を供給することを含む。
【0016】
この特徴の一実施の形態によると、センサスーツを、センサスーツからの出力に基づいたデータを受信機へ通信するために送信機に接続している。送信機のための電力はまた、温度差に基づいて供給される。
【0017】
送信機を用いる他の実施の形態によると、複数の通信リレーが容器に沿って任意の位置へ備えられ、各リレーはセンサスーツに基づいたデータを通信するための受信機および送信機を備える。各通信リレーのための電力は、通信リレーの周辺における、容器の外部での周囲の温度と容器の内部に含まれる流体との間の温度差に基づいている。
【0018】
この特徴の他の実施の形態によると、センサスーツは、センサスーツからのセンサ出力に基づいたデータを発生するCPUに接続されている。温度差に基づいて、CPUに電力が供給される。
【0019】
この特徴の他の実施の形態によると、CPUは、センサスーツからの出力が容器の正常な状態に関連している基準の出力から、閾値以上逸脱しているかどうかを決定するように設定されている。
【0020】
本発明の他の特徴によると、一つの方法では、連続する容器の部分の間にある結合部において、容器の外板の周りで、一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備えるベルトを締めることを含む。ベルトを締めることにより、センサスーツ内の歪みゲージの両端は、結合部の向かい合う端の上で、容器の外板に堅く取り付けられるようになる。
【0021】
本発明の他の特徴によると、容器の調子を監視するための機器は、容器に沿った場所において、容器の外板の周りで締められるベルトを備える。ベルトはさらに、容器の周りで締められるときに、容器の外板へ堅く取り付けられるように複数の引っかかり部を備える。ベルトはまた、歪みゲージ自身の両端間における変化を測定する歪みゲージを備える。両端の各端は、複数の引っかかり部の、異なる引っかかり部へ堅く取り付けられている。
【0022】
本発明の他の特徴によると、容器の調子を監視するための機器は、容器に沿った場所において、容器の外板の周りで締められるベルトを備える。ベルトは、容器の調子に関連した特性を測定するための一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備える。機器は、サーモパイルの第一熱電対と、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいて、電力を発生させるサーモパイルを備える。第一熱電対は容器の外板と熱的に接触するためのベルトに接続されている。第二熱電対は容器の外部環境における周囲温度へさらされるように備えられている。
【0023】
本発明の他の特徴によると、パイプラインは結合している複数のパイプ部を備える。ベルトはパイプラインに沿った場所において、パイプ部の外板の周りで締められる。ベルトは、パイプラインの外板へ堅く取り付けられる、複数の引っかかり部を備える。ベルトは又、歪みゲージ自身の両端間の変化を測定するための歪みゲージを備える。両端の各端は、複数の引っかかり部の異なる引っかかり部へ、堅く取り付けられている。
【0024】
本発明の他の特徴によると、パイプラインは結合している複数のパイプ部を備える。ベルトはパイプラインに沿った場所で、パイプ部の外板の周囲で締められる。ベルトはパイプラインの調子に関連した特性を測定するための一つ以上のセンサからなるセンサスーツを備える。パイプラインは又、サーモパイルの第一熱電対と、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいた電力を発生させるサーモパイルを備える。第一熱電対はパイプラインの外板に熱接触しているベルトに接続されている。第二熱電対はパイプラインの外の環境での周囲の温度にさらされている。熱電対により生じる電力はセンサスーツに電力を供給する。
【0025】
これらの技術は、自動、独立型、電源内蔵型の機器一式を、パイプラインに沿って簡単に配置することを可能にする。例えば、複数の機器一式が各結合部に備えられ、現行の計画に応じて各結合部が検査されるような実施の形態において、パイプライン全体を、適合検査ための数年の内に、手頃な値段で備えることが可能である。これらの技術はまた、備えられるパイプラインが遠隔的に監視されることを可能にし、手動の検査を行うための人力の費用を減らし、危険な天候状態の間に手動の検査を行うことによるけがの危険性を減らし、検出されない漏れの可能性を減らす。漏れの可能性を減らすことは、パイプラインを介して流体を輸送する人々、および、破裂の際に掃除しなければならない人々への、費用の利益だけではなく、パイプラインの周りの領域における環境および人々への利益ともなる。
【0026】
記述の短い説明
本発明は、一例として図示されているが、これに限定されるものではない。記述による図において、また、記述において、参照番号等は類似の要素を関連付ける。
【0027】
また、記述において、図1は、一実施の形態による、パイプラインのような容器へ容易に取り付け可能な監視機器を示した、ブロック図である。
【0028】
図2は、一実施の形態による、監視されるパイプラインを示したブロック図である。
【0029】
図3は、一実施の形態によるパイプラインの調子を監視するための方法を示した、フロー図である。
【0030】
図4は、発明の実施の形態を実行することの可能なコンピュータシステムを示した、ブロック図である。
【0031】
詳細な記述
流体を含む容器の調子を監視する機器と方法とを述べる。次の記述において、説明のために、本発明の完全な理解を提供するように、多くの特有な詳述を示す。しかしながら、技術的に熟練している人にとって、本発明をこれらの特有な詳述無しに実践することが可能であることは、明らかとなるだろう。他の事例において、本発明を不必要にあいまいにすることを避けるために、周知の構造と装置とをブロック図の形で示す。
【0032】
1.操作上のコンテクスト
次の記述において、本発明の実施の形態は、油パイプラインのコンテクストにおいて示される。しかし、本発明はこのコンテクストに限定されるものではない。本発明の他の実施の形態は他のコンテクストにおいて展開される。例えば本発明の実施の形態は、数ある中で、天然ガス、化学工場の液体またはガスの化学物質、製薬工場の液体またはガスの成分、製紙工場のパルプのスラリー、採掘操作での鉱石のスラリー、または、工事現場での工事物質のスラリーのような、パイプライン内の他流体のために展開される。本発明の他の実施の形態はまた、数ある中で、原子力反応器、反応チャンバー、および、トラック、トレイラー、および、鉄道のタンク、および、船のようなパイプラインとは異なる容器のために展開される。
【0033】
2.監視機器
図1は一実施の形態による、パイプラインのような容器へ堅く取り付けられることの可能な監視機器100を示したブロック図である。監視機器100は、容器の外表面または外板へ配置するベースユニット120と、一つ以上のセンサからなるスーツとを備える。説明のために、以下では、容器はパイプラインであると仮定する。図示した実施の形態において、一つ以上のセンサからなるスーツはセンサベルト110上に配置される。他の実施の形態において、一つ以上のセンサからなるスーツはベルト110上に配置される。一部の実施の形態によると、市販されており、既製品である(COTS)部材が、監視機器の費用を減らすために用いられる。
【0034】
2.1 センサベルト
図示した実施の形態において、センサベルト110はパイプラインを取り囲むために十分に長く、ベースユニット120は締め付け装置122を備える。例えば、4フィートの直径の円断面を有するパイプからなるパイプラインに対して、ベルトは約12.6フィートより長く、各パイプの横断面の円周より長い。ベルトの完全に端から端までの部分は図1に描かれていない。代わりに、ベースユニット120へ取り付けられたセンサベルト110の部位とセンサベルト110のフリーチップ111との間に切れ目が示されている。図示した実施の形態において、ベルト110上へ配置されるセンサは、センサベルト110を用いてパイプラインを取り囲むこと、および、締め付け装置122における、スリット123内へベルトチップ111を入れることにより、パイプラインへ接触する。センサベルト110が、実質センサベルトの全体部分をパイプラインに対して示されまで、スリット123を通してベルトチップ111を引くように、および、その配置においてベルトを締めるように、締め付け装置122は操作可能である。監視機器が組み立てられるとき、技術的に周知の幾つかの締め付け装置を締め付け装置122として用いてもよい。
【0035】
センサベルトは、幾つかの適当に強く柔軟性のある物質から成る様にしてもよい。一実施の形態において、センサベルトのための構造マトリックスは、強く、柔軟性があり、および高価でないカプトン(Kapton)の繊維ひもによって備えられてもよい。
【0036】
センサベルト110は、パイプラインの外板上に搭載される一つ以上のセンサを備える。図示した実施の形態において、センサベルト110は歪みゲージ114a、114b、114cを含む、複数の歪みゲージを備える。他の実施の形態において、他のセンサが、歪みゲージに加えて、または、歪みゲージの代わりに備えられる。歪みゲージ114と、センサベルト110内の関連する部材とは次の段落でさらに詳細に述べられる。
【0037】
センサベルト110はセンサからの出力信号を受信するために、また、センサへ電力を配るためにケーブル119を備える。一実施の形態において、電気ケーブルはカプトンのひも内に埋設される柔軟性のある金属線である。図示した実施の形態において、電力源は、ベースユニット120内のサーモパイル130であり、以下にさらに詳細に述べられる。
【0038】
図示した実施の形態において、センサベルト110は、歪みゲージ114a、114b、114cのためのそれぞれのセンサコントローラ118a、118b、118cのような、センサ一つ以上から成るグループであるセンサコントローラ118を備える。一実施の形態において、コントローラはカプトンのひも内に埋設されている。センサコントローラ118は、センサへ電力を供給する、センサを初期化する、センサにデータを問う、センサからの出力信号を受信する、センサからの出力信号に基づいたデータを準備する、および、ベースユニット120内でベースコントローラ124へデータを送信するといった、一つ以上のセンサからなる各グループに関連した一つ以上の機能を行う。ベースコントローラ124については、後の段落でさらに詳細に述べる。
【0039】
一部の実施の形態において、センサコントローラは一つ以上の他のセンサを制御する。例えば、様々な実施の形態において、一つ以上のセンサコントローラは、温度センサ、音響センサ、振動センサ、腐食センサ、炭化水素センサ、あるいは、これらセンサの一部の構造体を各制御する。パイプの周りに位置する温度センサは、周囲の温度と異なる温度である流体の漏れを検出することにおいて、有効的である。振動および音響センサは、いつ、および、どこで破裂が起きるかだけでなく、いつ、および、どこで外部の物がパイプラインに接触するかを決定することにおいて、有効的である。腐食センサは、結合部から漏れる前に、結合部での不具合を検出することが可能である。炭化水素および蒸気センサは、油または天然ガスパイプラインからの漏れを示すメタンおよび他の炭化水素の副産物を検出することが可能である。一部の実施例において、一つ以上のセンサがコントローラに集積される。一部の実施の形態において、一つ以上のセンサがカプトンのひもに埋設されていて、ケーブル119を介してコントローラと接続している。
【0040】
2.2 センサベルトの歪みゲージ
歪みゲージは、歪みゲージ自身の活性な二点間における、変化を測定する。監視機器が組み立てられる時に、技術的に周知の幾つかの歪みゲージを歪みゲージ114として用いてもよい。パイプラインの歪みを測定するために、各歪みゲージの活性な二点を、パイプライン上の二つの適当な位置へ堅く固定しなければいけない。パイプラインの歪みを、ゲージ付近におけるパイプラインの圧力へ関連付けることが可能であり、それゆえに、その位置での破裂または漏れの危険性へ関連付けることが可能である。
【0041】
図示した実施の形態において、センサベルト110は、パイプライン上の二つの位置へ歪みゲージを堅く取り付けるための引っかかりバンド112a、112bを含む、二つの引っかかりバンド112を備える。一部の実施の形態において、引っかかりバンドはカプトンのひもへ埋設されている。センサベルト110が示されるように締められるときに、引っかかりバンド112はパイプラインの外板へ堅く取り付けられるように、組み込まれている。例えば二つの引っかかりバンド112a、112bは、お互いに、および、センサベルト110の縦軸に平行に延びる。各引っかかりバンドは、パイプラインに接触するバンドの表面上に小さいノブまたは歯を備える。歯は、わずかにパイプラインの外板を掘り下げ、そのため、バンドはパイプラインへ縛られるようになる。パイプラインが広がる、または、圧縮するとき、バンドはパイプラインに接触して一緒に、または、離れて動く。歪みゲージ114の活性な二点の各点は、引っかかりバンド112の内、異なる方へ固定される。他の実施の形態において、二つ以上の引っかかりバンドがセンサベルト110内に備えられることが可能であり、異なる歪みゲージは引っかかりバンドの異なる対へ固定されることが可能である。
【0042】
図示した実施の形態において、各歪みゲージは、ばねのような張力成分に加えられる張力によって決まる電気信号を発生させる。圧縮歪みと膨張歪みとの両方に応答するために、図示されている実施の形態の歪みゲージはパイプラインへ取り付けられるとき、張力を受けているべきである。歪みゲージ上の張力を保持するために、および、ベルトがパイプラインに締められる前に歪みゲージが引っかかりバンドを歪めることを防ぐために、支え116a、116b、116cのような、一つ以上の取り外し可能な支えは、引っかかりバンド112へ取り付けられる。ベルトが締められて、引っかかりバンドがパイプラインに堅く取り付けられた後に、取り外し可能な支え116は取り外される。取り外し可能な支えを用いて、張力が引っかかりバンドを歪めることを防止する、方法を幾つか用いてもよい。例えば、一つの実施の形態において、取り外し可能な支えは引っかかりバンド内で、グローブ(grove)に収まるフランジを備えた細く硬い棒であってもよい。硬い棒とフランジとは、適当な位置に配置されているとき、歪みゲージ114内での張力による引っかかりバンドの歪みを防ぐ。支えはコードへ取り付けられており、そのため、コードがパイプラインから引き離されるとき、支え上のフランジは溝から出て、また、支えは離れて落ちる。
【0043】
図示した実施の形態において、歪みゲージの長さ、および、二つの引っかかりバンド112a、112bの間の間隔は、二つのパイプライン部間の接合部を橋渡しするために、選択される。センサベルト110がパイプラインの周りに配置するとき、引っかかりバンドに関連している結合部位は、図1において結合部位190を用いて図示され、破線を用いて表される。
【0044】
ある実施の形態において、歪みゲージ114は、集積される温度センサを含むセンサコントローラ118に関連して、センサベルト110に沿って3インチ毎に備えられる。各歪みゲージは、約±10μ歪みの精度で、圧縮と膨張とを測定する。各温度センサは、約±1°Fの精度で、温度を測定する。この実施の形態によると、4フィートの直径を有するセンサベルト110は、センサベルト110に沿って分布する温度センサとコントローラ118とに関連して、約50個の歪みゲージ114を持つことになるだろう。分布する歪みゲージは、最初に機能しなくなる可能性の最も高い結合部位に位置するべきである。分布する温度センサは、パイプの内側から漏れる、いくらかの暖かい油の存在を検知し、結合部の周りでの漏れの位置を発見するべきである。
【0045】
2.3 ベースユニット
図示した実施の形態において、ベースユニット120は、締め付け装置122、ベースコントローラ124、ベースセンサ121、無線機アンテナ140、画像信号装置150、および、サーモパイル130を備える。他の実施の形態において、これらの構成部材のうち、一つ以上のものが省かれるが、全ては省かれない。締め付け装置122については、センサベルトに関連して、上述している。
【0046】
2.3.1 ベースセンサ
ベースセンサ121は、有益であるが、パイプラインの周りには分布しない、幾つかのセンサを備える。例えばベースユニットは、化学検知器と、大気の温度、風速、風向、降水量、太陽光源レベル、湿度、大気圧、または、他の環境特性を示す天候センサとを備えていてもよい。化学検知器は、パイプライン周囲の断熱材下の窪み内において、近くで漏れが発生しているかどうかを決定するために有効である。メタン、アンモニア、水素、塩素処理されたフッ化カーボン(CFCs)、炭化水素、および、他の様々なガスのための、化学検知器は、商業的に入手可能である。他のセンサによりパイプラインの維持または修理が必要であることを示される、または、検査が予定されている場所へ訪れるために、天候測定器は、どれくらい危険な状態であるかを決定する事に対して、有効である。これらのセンサからの出力信号は、ベースコントローラ124へ送られる。監視機器が組み立てられるときに、幾つかの周知のセンサを合体させてもよい。例えば現在開発中の、完全な状態で結合しているセンサを、備えてもよい。
【0047】
一実施の形態において、ベースセンサ121は、外部の物質によるパイプラインへの接触を検知するために、物理的にパイプラインに接触している音響センサを備える。また、音響センサは人間の不利な行動を包括する。この実施の形態において、音響センサは、約42デシベル(dB)のダイナミック・レンジと、約2dBの絶対精度と、1秒当たり約100サイクル〜約10000Hz(Hertzであり、短縮すると”Hz”である)の周波数応答性を有する。この実施の形態において、ベースセンサ121は、音響センサの周波数範囲内とそれ以下の範囲で、振動周波数が±約10マイルGs(mg)の絶対精度を有するパイプラインの振動を決定するために、3つの垂直方向のそれぞれに対する加速度計を備える。この実施の形態においてベースセンサ121は、1ミリオン当たり±約500(ppm)の感度を有する炭化水素蒸気センサを備える。センサベルト110へ隣接し貫通している空間により、蒸気は、密閉されたセル断熱材の下から蒸気検出器へ通じる。
【0048】
図示した実施の形態において述べたセンサは、低コスト、高確実な市販の装置である。センサベルト110とベースユニット120上に組み立てられるセンサは、修理および据付の間に、極寒や砂漠の環境にさらされることの可能であり、熱的に、かつ、機械的に強い。
【0049】
2.3.2 ベースコントローラ124
ベースコントローラ124は、CPU126と、無線機アンテナ140の利用制御機、送信機128、および、受信機129と、画像信号装置150と、センサベルト110上のセンサを備える。
【0050】
CPU126は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とからの出力信号を演算処理するために使用される。最後の段落でさらに詳細に述べる、コンピュータシステムの他の要素もまた、ベースコントローラ124に組み込まれていてもよい。例えば、メモリは、他のリモコン装置から受信した命令、または、ある地域でセンサの受信した出力と、データとを記録するために、一部の実施の形態において、備えられる。ベースコントローラ124は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とへ電源を供給すること、ベースセンサ121とセンサコントローラ118を初期化すること、ベースセンサ121とセンサコントローラ118にデータを問うこと、および、ベースセンサ121からの出力信号とセンサコントローラ118からのデータとに基づいたデータを用意することのような、センサコントローラ118によって実行される機能に似た、一つ以上の機能を実行する。
【0051】
一部の実施の形態において、ベースコントローラ内のCPU126は、センサとコントローラとからの信号に基づいて、パイプラインと監視機器100との状態が正常であるかどうかを決定する。状態が正常であった場合、CPU126は、全てが正常であることを示す少量のデータを生み出し、以下に示す通信手段を用いて、そのデータを外部の装置に伝達する。状態が、正常な状態から閾値以上逸脱していれば、そのとき、CPU126は、一つ以上のセンサまたはコントローラからの出力を示すさらなるデータを生み出し、そのさらなるデータを外部の装置に伝達する。例えば、CPU126は、圧力閾値を超える圧力を示す、歪みゲージからのデータ、および、周辺の複数の歪みゲージからのデータを提供する。他の実施の形態において、一部のセンサにおいて正常な状態から逸脱しているとき、CPU126は、全てのセンサとコントローラとからのデータを提供する。
【0052】
一部の実施の形態において、CPUは、定期的なタイミングでセンサとコントローラとに問い、これらの問いへの応答に基づいてデータを提供する。一部の実施の形態において、CPUは、外部装置からの受信に応答してセンサとコントローラとに問い(外部装置は以下に示すように伝達され)、これらの問いへの応答に基づいたデータを外部へ提供する。
【0053】
ベースコントローラ124はまた、通信受信機、送信機、あるいは、その両方を用いる他の特別な装置、または、他の監視機器である、他の装置との通信を制御する。例えば、ベースユニットCPU126は、ベースセンサ121とセンサコントローラ118とから得られるデータが、一部の修理活動を開始することを支持しているかどうかを決定し、修繕活動を示すときのみ外部装置と情報通信する。図示した実施の形態において、ベースコントローラは、送信機128、受信機129、および、アンテナ140を用いて外部装置と情報通信する機能を実行する。図示した実施の形態において、無線周波数チャンネルが用いられる。他の実施の形態において、光学的な電磁波、音波、および、他の振動波のような、他の無線通信チャンネルが用いられるようにしてもよい。そんな実施の形態において、アンテナ140は省かれてもよい。
【0054】
さらに、情報通信チャンネルの代わりに、他の信号が、低電力光エミッティングダイオード、または、キャパシタ帯電キセノンフラッシュランプのような画像信号装置150を用いて、一時的な搬送手段または飛行機と伝達されることも可能である。例えば、一部の実施の形態において、パイプラインと監視機器とが正常なとき、キセノンランプは閃光し、パイプラインまたは監視機器が注意を要するべきであるとき、キセノンランプは連続的に光る。一部の実施の形態において、自身の(くみ上げ部の)電気発生装置および通信装置を備えるくみ上げ部といった、しっかり支持されている装置の近くの位置において監視機器100がパイプラインへ取り付けられている装置のような、外部の装置との通信を行うために、無線通信はまた、用いられる。
【0055】
他の監視機器のような複数の他の装置と通信するために、各CPU126は、ネットワーク通信のために、単一のネットワークアドレスと結びついている。
【0056】
2.3.3 サーモパイル
図示した実施の形態において、センサ、CPU、および、通信手段のための電力は、パイプの外部環境の大気温度と、パイプ内の流体との温度差から引き出される。パイプの流体は、大気温度より、暖かく、または、冷たくてもよい。例えば、サーモパイル130は、CPU、センサ、および、通信構成要素を通る電流を引き出して、温度差を電圧へ変換するために、用いられる。サーモパイルは、幾つかの熱電対から形成される。熱電対は、異なる電気−熱応答性を有する、二つの物質をつなぐことにより、形成される。二つの物質が異なる温度にさらされたとき、熱電対はつなぎ目の電圧差を発生させる。サーモパイル130において、たくさんの熱電対が、個々の熱電対からの電圧差を合計するために、直列接続されている。サーモパイル130の一つの熱電対132aは、パイプラインと熱的接触させられ、パイプ内の油の温度と接近した温度にある。サーモパイル130の他の熱電対132bは、パイプラインの外部の大気と熱的接触させられる。ある実施の形態において、1cm2当たり約10ワット(W/cm2)の高い熱流動性に適応するサーモパイルが、使用される。
【0057】
パイプラインの内部の流体とパイプラインの外部の大気との間の有効な温度差は、よく使用される。例えば、油は通常、大気温度と比較して、高い温度で輸送される。アラスカ横断のパイプラインにおいて、油の温度は通常、72°Fより低い周囲の温度を優に上回って、150°Fである。シベリア横断のパイプラインにおいて、周囲の温度は、一層さらに低い。砂漠で輸送される天然の油は、流速を増加させるために、約450°Fまで、過熱される。これは、120°Fの砂漠の温度差に対してすら、著しい温度差をもたらす。
【0058】
サーモパイルは、監視機器100を、配線、電池、太陽パネル、風車、および、他の問題をはらむ電力源への依存から、開放される。
【0059】
一部の実施の形態において、配線電力および発生器をまた、くみ上げ部といったしっかり支持された装置の近くの位置で、監視機器100がパイプラインへ取り付けられたような場所へ、電力を提供するために用いることもできる。
【0060】
2.4 監視機器の製造と使用
一部の実施の形態において、監視機器は、前もって組立設備で組み立てられる。そんな実施の形態において、野外の監視機器の据付は、パイプラインの外部へ装置を取り付けることにより、容易に完成する。締め付け装置122へ挿入され、一部でパイプラインの外部の周りに巻きつくことの可能なセンサベルト110を、装置が備えるとき、据付は著しく効率がよい。締め付け装置122は、そのとき、パイプラインの周りで硬く締まっているベルトへ機能し、そのため、センサは適切にパイプラインの外板と接触する。例えば、締め付け装置が活用されているとき、引っかかりバンドはパイプラインの外板へ堅く取り付けられ、接触する。
【0061】
ベースユニット内のベースコントローラ124は、センサスーツの近傍において装置の状態を繰り返して監視するセンサスーツへ、電力を可能となるように、電力を分配する。歪み、温度、音、振動、および、蒸気センサからの、一つ以上の信号に対する一つ以上の過剰な値の検出といった、明白な動作の場合、監視機器は事象駆動され、ベースコントローラ124は、外部の装置に位置する、パイプラインの事象の桶(manger)に知らせるために、送信機128のような通信回路を呼び起こす。
【0062】
3 監視パイプライン
図2は、一実施の形態による、監視されるパイプライン200を図示するブロック図である。図2において描写される、パイプライン部210a、210bといった、下において指定されるパイプライン部210のような、パイプライン部を、パイプラインは複数備える。監視されるパイプライン200の他のパイプライン部は、示さない。パイプライン部210は、連結部の周辺全体に沿った結合部により、複数のパイプライン部に隣接して連結される。例えば、結合部は、パイプライン部210aをパイプライン部210bへ連結させる。
【0063】
パイプライン部210の周辺は、しばしば、パイプライン断熱材212の層である。パイプライン断熱材212は、パイプラインの外部の環境における周囲の温度とパイプの流体の温度との間の温度差に応じて、パイプの流体から環境へ伝達する熱を減らすのに役立つ。パイプライン断熱材212はまた、空気で運ばれる破片との衝突に対して、パイプラインのために、幾つかの機械的な被覆を提供する。パイプで送られる流体214は、パイプライン使用時、パイプラインのパイプライン部210を通って流れる。
【0064】
本発明の一部の実施の形態によると、監視機器100のような監視機器は、隣接するパイプライン部210間の結合部の上をまたいで、パイプラインへ取り付けられている。図示した実施の形態において、監視機器100a、100b、100cは、それぞれ、パイプライン部210a、210b、および、隣接するパイプライン部間の結合部の上をまたいで、取り付けられている。他の実施の形態において、監視機器100のような監視機器が一つ以上、結合部以外の部位でパイプラインに取り付けられる。
【0065】
結合部に欠陥が生じる可能性がより高いために、結合部に監視機器を取り付けることは好ましい。特に、極寒の領域において生じる氷解と凍結とのサイクル以外の、地面の変動を含む、除去できない環境の歪みにより、歪みと圧力とがパイプライン部の間の連結部に蓄積する。
【0066】
断熱材の層212がパイプラインを囲む場所で、サーモパイルは、パイプラインとの接触部から、サーモパイルの熱電対が断熱材の層212の外部にさらされている位置にまで及んでいることが好ましい。例えば、図2に示されるように、サーモパイル130aは、パイプラインから断熱材の層212を通るまで延びている。
【0067】
図示した実施の形態において、低電力の、無線周波数(RF)通信は、一つの監視機器のベースユニットが最も近くの隣接物と通信するために用いられる。直線状の通信ネットワークは、各監視機器を備えるパイプラインの端から端までの部分に沿って形成され、ネットワークのノードとしての機能を果たす。各ノードは、単一のネットワークアドレスを有する。監視機器を完全には備えないパイプラインに対して、(サーモパイル130のような)それ自身のサーモパイルによって電力を供給される(受信機129のような)受信機、(送信機128のような)送信機、および、(CPU126のような)CPUを備えるリレーパッケージが、ネットワークノードとして、全て揃っている監視機器の代わりをしてもよい。一つのノードの欠陥による、ネットワークの欠陥に対して防御するために、RF通信は、通常のノード間の2倍である間隔により効果的であるはずである。パイプライン部が40フィートの長さであり、パイプラインに沿った各結合部につき一つのノードであるために、効果的な範囲である80フィートを有するRF通信は、十分である。これは、一つの監視機器のベースユニットが、もっとも近くの隣接物と、正常に通信することを意味する。そんな短い範囲の通信は、多量の電力を要求せず、容易に、利用可能なサーモパイルによって支えられる。
【0068】
監視機器を組み込むための時間に展開する、幾つかの問いのモードが、個々のセンサからの出力のような、各センサコントローラ118からの情報、各ベースユニット120からのデータ、くみ上げ部のような、活発に支持された装置に結合した幾つかのベースユニットからのデータ、または、パイプラインの全てのベースユニットからのデータである、ノードからのデータを取り出すために用いられてもよい。しっかり支持されている装置において、データは他の現存している、強力な無線通信および衛星伝送のような、パイプラインの通信システムへ伝達されることが可能である。ユーザである人間はまた、パイプラインの端、くみ上げ部、または、トラックまたはヘリコプターのような適切に組み立てられた乗り物の中での効果的な通信距離内でのパイプラインを越えた場所のような、パイプラインに沿った幾つかの場所で、直線状のコミュニケーションネットワークと通信を行うようにしてもよい。
【0069】
情報通信速度は、妥当である。例えば、アラスカ横断パイプラインは、約40フィート離れた約132000の結合部を有する。説明のために、各結合部での上述した例の監視機器は、約50の歪み測定値、50の温度測定値、音データ、振動データ、蒸気検出データ、および、合計1000ビットになる固有識別情報ナンバーを含むとする。13200の結合部(約1千4百万のセンサ)全てからのデータは、合計約18メガバイト(MB)以下のデータ(1バイトは約8ビットであり、1メガバイトは100万バイトである)になる。RF送信器と受信器とが9600baud(バイト/分)でこのデータを送ることができれば、1千4百万のセンサ全てからのデータを得るのに、約4.5時間以下かかるだろう。9600baudは、この(データの)書き込みの時に、容易に利用可能な技術である。ベースコントローラが、各センサに対して通過または失敗を示す濾過されたデータを推測するように設定されていれば、そのとき、ダウンロード全体では約40分以下の時間を費やす。
【0070】
監視機器100のような監視機器は、各パイプライン部210がパイプラインの建設中にパイプラインに結合するように、取り付けられてもよい。現存のパイプラインにおいて、定期的な結合部の検出の間に各結合部が検出されるように、監視機器を結合部へ取り付けることは、最もコストに効果のある可能性がある。この取組みは、修理員と修理予算との両方において、負荷を減少させる。通常の検出と修理とのサイクルの間、アラスカ横断パイプラインのようなパイプラインの全体が、数年以内に、各結合部に組み込まれている監視機器を、持つようになるだろう。さらに、損傷に影響され易い部分が、より早く定期的な巡回を受けるため、その部分の結合部はさらに素早く計測されるだろう。
【0071】
4 容器の状態を監視する方法
図3は、一実施の形態による、パイプラインの状態を監視するための方法300を示すフロー図である。説明のために、工程は、図3において個々の順番で示されているが、他の実施の形態において、工程は、時間において異なる順番、または、同時に実行されてもよい。例えば、工程360の部分のように、センサ、CPU、無線受信機、および、送信機へサーモパイルを接続することが、工場での製造過程に、工程310、3120、330と同時に、部分的に実行されるようにしてもよい。その一方で、サーモパイルからの電力の供給は、工程350の間に、パイプラインへの据付後に実行される。
【0072】
工程310において、センサベルトのセンサスーツは、ベースユニットのCPUに接続される。例えば、工場での製造中に、引っかかりバンド112とケーブル119とは、カプトンのひもに接続され、歪みゲージ114、および、支え116は、引っかかりバンド112に接続され、温度センサを備えるセンサコントローラ118は、ケーブル119とカプトンのひもとに接続され、センサスーツを備えるセンサベルト110を完全なものにする。この例において、センサベルト110はベースユニット120に取り付けられ、ケーブル119はCPU126を備えるベースコントローラ124へ電気的に接続される。CPUの無い実施の形態においては、工程310が省かれる。
【0073】
工程320において、CPUはまた、送信機へ接続される。例えば、工程310の前、後、または、その間に、RF送信機がベースコントローラ124内へ組み込まれる。無線送信機またはCPUの無い実施の形態において、工程320は省かれる。
【0074】
工程330において、CPUはまた、受信機へ接続される。例えば、工程310および320の前、その間、または、後に、RF受信機は、ベースコントローラ124に組み込まれる。無線受信機またはCPUの無い実施の形態においては、工程330は省かれる。
【0075】
工程340において、二つのパイプライン部間の結合部は、例えばパイプライン建設、または、定期的な日常のパイプライン整備、または、パイプライン修理の一環として、検出される。監視機器が結合部以外の部位に組み込まれる実施の形態のような、一部の実施の形態において、工程340は省かれる。
【0076】
工程350において、センサスーツは、パイプラインの外板へ取り付けられる。センサベルト110を用いる、図示した実施の形態において、センサスーツは、センサベルト110を備える結合部またはパイプライン部を円状に囲むこと、ベルトチップ111を締め付け装置122のスリット123へ挿入すること、および、締め付け装置122を用いてセンサベルト110をパイプラインの外板に対して堅く締めることにより、取り付けられる。図示した実施の形態において、二つの引っかかりバンド112は二つのパイプライン部210をまたぐように、センサベルトがパイプライン上の位置で締め付けられる。締め付け装置と共に、センサベルトを取り付けることは、とても容易なため、続く結合部の手動による検出を、さらに、一瞬でセンサベルト110を取り外し、それから取り付け直すことにより実行できる。一部の実施の形態において、結合部は、例えばセンサベルト110によって覆われないままであり、引っかかり要素112の間にカプトンの布は無いため、続く結合部の映像検出を、センサベルト110が定位置にある間に実行できる。
【0077】
工程360において、パイプライン内部の流体214と、パイプラインの外部環境の周囲温度との間の温度差に基づいて、電力が供給される。図示した実施の形態において、これは、サーモパイル130の熱電対132aをパイプラインの外板に接触する状態にすること、および、断熱材層212の外の空気へ他の熱電対132bをさらすことにより遂行される。
【0078】
工程360は、サーモパイル130の電圧端子を、ベースコントローラ124、ケーブル119、および、ベースセンサ121の電力供給端子へ接続することを含む。一部の実施の形態において、サーモパイル130の電圧端子を電気的にベースコントローラ124の電力供給端子へ接続することは、サーモパイル130の電圧端子を、送信機128、受信機129、CPU126、または、一つ以上の他のベースユニット120構成要素における電力端子へ、個々に接続することを含む。図示した実施の形態において、サーモパイル130の端子への電気的な接続を、監視機器の工場での製造の間に行う。他の実施の形態において、電気的な接続を、屋外または工場での製造の後に、行う。工場での接続は、屋外での接続より素早く、かつ、信頼性のある点で好ましい。サーモパイルの電力を用いない実施の形態において、工程360は省かれてもよい。
【0079】
工程370において、前もって張られている歪みゲージのために、引っかかりバンドの間隙を維持する支えは、取り除かれる。例えば、センサベルト110を工場で製造中に、コードは、引っかかりバンド112のグローブに拘束されているフランジを備えた、細く硬い棒で成る支え116へ接続される。工程350において、センサベルト110がパイプラインの周りを締め付けた後、コードは、グローブからフランジを引き出すように、引っ張られ、支えは取り除かれる。工程370は、引っかかりバンドと前もって張られた歪みゲージとを用いない実施の形態においては、省かれる。
【0080】
工程380において、工程350で最後に取り付けられた、ローカル(局部的な)監視機器の、ローカル受信機とローカル送信器とは、ローカル監視機器の一部ではないリモコン送信機または受信機と情報通信するために用いられる。工程380は、リモコン装置から受信した命令を処理するために、ローカル監視機器の、ローカルセンサ121およびコントローラ118に問うために、コントローラ118からのデータおよびセンサ121からの出力を受け取り、処理し、記録するために、状態が閾値以上正常な状態から逸脱しているかどうかを決定するために、および、リモコン装置へ通信されるデータを生み出すために、CPU126によって、構成要素の間で電力を循環して低電力を維持するように実行される工程を含む。リモコン装置は、特に、他の監視機器、通信リレーパッケージ、あるいは、パイプラインの末端、くみ上げ部、または、乗り物にいる末端ユーザ、あるいは、これらの装置を幾つか組み合わせたものであってもよい。データは、不具合が検出されたとき、パイプラインに問題が検出されたとき、または、特定の期間にCPUが記録したデータをダウンロードするための特定の定期的な方法と同時に、命令に基づいて通信される。図示した実施の形態において、リモコン装置は、直線状の通信ネットワークのノード間における平均的な間隙の2倍以内の位置にある。工程380は、送信機128、受信機129、または、CPU126を用いない実施の形態においては、省かれる。
【0081】
工程390において、画像信号装置150を用いて、ローカル監視機器の状況が示唆される。例えば、パイプラインと監視機器との状態が正常であるとき、フラッシュランプは光り、パイプラインまたは監視機器が幾つかの注意を得るのに値するとき、フラッシュランプは連続的に光る。工程390は、画像信号装置150を備えない実施の形態においては、省かれてもよい。
【0082】
方法300は、パイプラインに組み込まれている各監視装置に対して繰り返される。一部の実施の形態において、工程320、330、350、360、380、および、390は、センサスーツを備えない通信リレーパッケージに対して実行され、そのため、直線状のネットワークが、監視機器とくみ上げ部のような活発に支持される装置との間に構築される。
【0083】
背景の段落で述べたように、厳しい天候での手動による検査は、非常に危険な行動であり、その関係者に対して危険であり、天候によって気が反れるように強いられるために操作ミスしがちである。検査処理はまた、人間の検査者が消費する時間であり、パイプライン会社に対して費用がかかる。上述した技術を用いることにより、パイプライン会社は、定められた計画に基づいた無差別なパイプ部の交換、または、厳しい天候の地域での頻繁な手動による検査の実行ではなく、修理を必要とするパイプ部の交換のみを行う。これらの技術の使用により、パイプライン会社の裁量で、整備が必要に応じて、計画されて実行されることにより、総括的な維持費のコストが減少する。修理員はそれゆえ、パイプラインの不具合に応じた厳しい状態での緊急の修理ではなく、安全な天候状態の間に、先を見越した予防の整備を行ってもよい。さらに、監視されたパイプラインは、直線状のネットワークを伝わって、または、通過する乗り物から、遠隔的に監視されることが可能なため、その位置での(in situ)手動による検査を低減することが可能である。これは、人的資源のコストと危険な天候状態でのけがの危険性とを低減させる。さらに、監視は、音響および振動センサを介して腐食および第三者による被害を測定することを含み、そのため、漏れを検出しない可能性は実質上低減する。漏れの可能性の低減は、パイプラインを通して流体を輸送し、流出物を一掃する人に対して、コスト上利点となるだけでなく、パイプラインの領域周囲の環境および人々に対してもまた利点となる。
【0084】
5 ハードウェア概観
図4は、本発明の実施の形態に導入されてもよいコンピュータシステム400を示すブロック図である。コンピュータシステム400は、コンピュータシステム400の他の内部構成要素と外部構成要素との間を通過するデータのために、バス410のような通信機器を備える。データは、通常は電圧である測定可能な現象の物理的な信号として表される。しかし、他の実施の形態において、この現象は、磁気の、電磁気の、圧力の、化学の、分子の、および、原子の相互作用のような現象を含む。例えば、南および北の磁界、または、0−0でない電圧は、1ビット(bit)の2つの位置(0,1)を表す。ビットの数列は、特徴コードまたはナンバーを表すために用いられる、デジタルデータを構成する。バス410は、並列の情報伝導体を多く備えるため、情報は、バス410と連結する装置の間で素早く転送される。情報処理のための一つ以上のCPU402は、バス410と連結している。CPU402は、情報に基づいて一式の操作を実行する。一式の操作は、バス410から情報を持ってくることと、バス410上に情報を置くこととを含む。また、通常、この操作の一式は、二つ以上の情報装置を比較することと、情報装置の位置を変えることと、追加または増量によるような、二つ以上の情報装置を一体化させることとを含む。CPU402によって実行される連続した操作が、コンピュータの指令を構成する。
【0085】
コンピュータシステム400はまた、バス410へ連結されたメモリ404を備える。ランダムアクセス記憶装置(RAM)、または、動的記憶装置のようなメモリ404は、コンピュータの指令を含む情報を記憶する。動的メモリは、その中に記憶された情報をコンピュータシステム400によって変化させる。RAMにより、情報装置は、メモリアドレスと呼ばれる位置で、隣のアドレスでの情報とは独立して検索され、記録される。メモリ404はまた、コンピュータ指令の実行中に一時的な値を記録するために、CPU402に用いられる。コンピュータシステム400はまた、読み出し専用記憶メモリ(ROM)406、または、コンピュータシステム400によって変化しない指令を含む静的情報のためにバス410に連結された静的記憶装置を備える。また、コンピュータシステム400が電源オフされ、または、さもなければ電力を失うときに、存続し、指令を含む記録情報のために、磁気ディスクまたは光ディスクのような不揮発性の(永続性の)記憶装置408が、バス410へ連結される。
【0086】
指令を含む情報は、センサ、または、ユーザである人によって操作される英数字キーを備えるキーボードといった、外部入力装置412から、CPUによって利用されるために、バス410へ提供される。センサは、センサ近傍の状態を検出し、それらの検出結果を、コンピュータシステム400内の情報を表すために用いられる信号と互換性のある信号に変換する。主として人と交流するために用いられる、バス410へ連結されている他の外部装置は、画像を示すための、陰極光線チューブ(CRT)、または、液晶ディスプレイ(LCD)のようなディスプレイ装置414と、ディスプレイ414に示される小さいカーソル画像の位置、および、ディスプレイ414に示されるグラフィック要素と結合する発行命令を制御するための、カーソル方向キー、トラックボール、または、マウスのような位置決め装置416とを備える。
【0087】
図示した実施の形態において、アプリケーション特定集積回路(IC)420のような特別な目的のハードウェアが、バス410に連結される。特別な目的のハードウェアは、特別な目的のために十分素早く、CPU402に実行されない操作を実行するよう、組み込まれている。アプリケーション特定ICは例えば、ディスプレイ414の画像を発生させるためにグラフィック・アクセラレータ・カードと、ネットワークを伝わって送られるメッセージを暗号化し解読するための暗号の基板と、音声認識器と、さらに効果的にハードウェアに組み込まれる、幾つかの連続した複合操作を繰り返して実行する、ロボットの腕、および、医療の走査機器のような、特定の外部装置へのインターフェースとを備える。
【0088】
コンピュータシステム400はまた、バス410に連結したコミュニケーション・インターフェース470の、一つ以上の事例を含む。コミュニケーション・インターフェース470は、プリンターやスキャナーや外部ディスクのようなそれら自身のCPUで動作する様々な外部装置と連結し、双方向通信を提供する。一般に、自身のCPUを備える様々な外部装置はローカルネットワーク480へ接続され、ネットワーク・リンク478はローカルネットワーク480へ接続され、ネットワーク・リンク478への連結が行われる。例えば、コミュニケーション・インターフェース470は、パソコン上の、パラレルポート、シリアルポート、または、普遍的なシリアルバス(USB)ポートであってもよい。一部の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、集積サービスデジタルネットワーク(ISDN)カード、または、デジタル支持ライン(DSL)カード、または、電話線に対応するタイプの情報通信接続を提供する電話のモデムであってもよい。一部の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、バス410上の信号を、同軸ケーブルを伝わって通信接続するための信号、あるいは、光ファイバーケーブルを伝わって通信接続するための光信号へ変換するケーブルモデムであってもよい。他の実施の形態において、コミュニケーション・インターフェース470は、イーサネットのような、互換性のある特定地域のネットワーク(LAN)への情報通信接続を提供するためのLANカードであってもよい。また無線リンクが組み込まれていてもよい。無線リンクのために、コミュニケーション・インターフェース470は、デジタルデータのような情報ストリームを運ぶ、電気、音、または、赤外線および光信号を含む電磁信号を送受信する。そんな信号は、搬送波の例である。
【0089】
コンピュータ可読媒体という表現が、ここで、幾つかの媒体を参照して用いられる。この媒体は、指令を、実行するためにCPU402へ提供することに関与する。そんな媒体は、不揮発性の媒体、揮発性の媒体、および、通信媒体に限定されないがそれらも含む、多くの形状を有してもよい。不揮発性媒体は、例えば、記憶装置408のような、光、または、磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、例えば、動的メモリ404を含む。通信媒体は例えば、同軸ケーブルと、銅線と、光ファイバーケーブルと、無線、光、および、赤外線を含む、音波や電波のような、線またはケーブル無しに空間を通じて移動する波とを含む。通信媒体を伝わって送信される信号は、ここで、搬送波と呼ばれる。
【0090】
コンピュータ可読媒体の共通の形状は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または、それ以外の磁気媒体、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、または、それ以外の光媒体、パンチカード、紙テープ、または、穴様式を有するそれ以外の物理的媒体、RAM、プログラム制御できるROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、FRASH−EPROM、または、それ以外のメモリチップまたはカートリッジ、搬送波、または、コンピュータ可読のそれ以外の媒体を含む。
【0091】
通常、ネットワーク・リンク478は、自身、または、それ以上のネットワークを通じて、情報を用いる、または、処理する他の装置へ情報通信を提供する。例えば、ネットワーク・リンク478は、ローカルネットワーク480を通じて、ホストコンピュータ482、または、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に操作される装置484への接続を提供してもよい。ISP装置484は、通常、インターネット490と呼ばれる複数のネットワークのうち、公共の、世界的なパケット交換方式通信ネットワークを通じて、順番に情報通信サービスを提供する。インターネットへ接続されており、サーバ492と呼ばれるコンピュータは、インターネットを伝わって受信される情報に応じて、サービスを提供する。例えば、サーバ492は、ディスプレイ414に提示するための画像データを表す情報を提供する。
【0092】
一部の実施の形態は、ここで述べる一つ以上の技術工程を実行するために、コンピュータシステム400を用いる。本発明の一実施の形態によると、これらの工程は、メモリ404に含まれる一つ以上の指令からなる一つ以上のシーケンスを導入するCPU402に応じて、コンピュータシステム400によって実行される。そんな指令は、ソフトウェアおよびプログラムコードとも呼ばれ、記憶装置408のような、他のコンピュータ可読媒体からメモリ404へ読み込まれてもよい。メモリ404に含まれる指令のシーケンスの実行により、CPU402は、ここで述べる方法工程を実行する。代わりの実施の形態において、アプリケーション特定集積回路420のようなハードウェアを、本発明を導入するために、ソフトウェアの代わりに、または、ソフトウェアを組み合わせて用いてもよい。本発明の実施の形態は、ハードウェアおよびソフトウェアの特定な組み合わせの一部に限定されるものではない。
【0093】
コミュニケーション・インターフェース470を通じ、ネットワーク・リンク478およびネットワークを伝わって送信される信号は、コンピュータシステム400から、および、コンピュータシステム400へ情報を運び、典型的な搬送波の形状を有する。コンピュータシステム400はプログラムコードを備え、他のネットワーク間のネットワーク480、490を通じて、コミュニケーション・インターフェース470およびネットワーク・リンク478を通じて情報を送受信できる。インターネット490を用いる例において、サーバ492は、インターネット490、ISP装置484、ローカルネットワーク480、および、コミュニケーション・インターフェース470を通じて、コンピュータ400から送られるメッセージに要求される個別のアプリケーションのためのプログラムコードを送信する。受信されるコードは、それが受信されるように、または、記憶装置408、後の実行のための他の不揮発性記憶装置、あるいは、その両方に記録することができるようにCPU402に実行されてもよい。このように、コンピュータシステム400は、搬送波の形状でアプリケーションプログラムコードを取得してもよい。
【0094】
様々な形状のコンピュータ可読媒体は、指令、データ、または、その両方のシーケンスを一つ以上、実行のためにCPU402へ運ぶことに関与する。例えば、指令とデータとは、最初に、ホスト482のような遠隔操作コンピュータの磁気ディスク上に運ばれてもよい。遠隔操作コンピュータは、指令とデータとを動的記憶装置へロードし、モデムを用いた電話を伝わらせて指令とデータとを送る。コンピュータシステム400のローカルモデムは、電話線上で指令およびデータを受信し、指令およびデータを、ネットワーク・リンク478として働く搬送波である赤外線信号へ変換するために赤外線送信機を用いる。コミュニケーション・インターフェース470として働く赤外線検出器は、赤外線信号内で運ばれる指令およびデータを受信し、指令およびデータを表す情報をバス410に置く。バス410は、CPU402により、指令と共に送られた幾つかのデータを用いて、指令を取り出されて実行されるメモリ404へ情報を運ぶ。メモリ404で受信される指令およびデータは、状況に応じて、CPU402の実行前に、または、後に、記憶装置408に記録されてもよい。
【0095】
前述において、本発明は、そこの特定の実施の形態を参照にして述べられている。しかしながら、付随する請求項および対応請求項に示されるような、発明の幅広い意図と範囲とから逸脱すること無しに、様々な修飾および変形がなされてもよいことは明らかである。記述および図面は、それに沿って、制限的な意味ではなく、実例的なものであるとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】一実施の形態による、パイプラインのような容器へ容易に取り付け可能な監視機器を示した、ブロック図である。
【図2】一実施の形態による、監視されるパイプラインを示したブロック図である。
【図3】一実施の形態によるパイプラインの調子を監視するための方法を示した、フロー図である。
【図4】発明の実施の形態を実行することの可能なコンピュータシステムを示した、ブロック図である。
Claims (35)
- 周囲の温度とは異なる温度にある流体を含む容器の状態を監視する方法であって、
一つ以上のセンサから成るセンサスーツを容器の外板へ取り付けることと、容器の内部に含まれる流体の流体温度と容器の外部の周囲温度との間の温度差に基づいて、センサスーツに電力を供給することを含む方法。 - 請求項1に示される方法であって、断熱層が、容器の外板を周囲温度にある環境から分離させる方法。
- 請求項1に示される方法であって、上記電力を供給する工程は、サーモパイルの第一熱電対を容器の外板へ取り付けること、および、サーモパイルの第二熱電対を周囲温度へさらすことにより、電気を供給することをさらに含む方法。
- 請求項1に示される方法であって、上記センサスーツのセンサの少なくとも一つが、容器の連続した部分の間の結合部に取り付けられる方法。
- 請求項1に示される方法であって、
上記センサスーツからのセンサ出力に基づいたデータを受信機へ通信するために、センサスーツを送信機へ接続することをさらに含み、
上記センサスーツに電力を供給する工程が、送信機に電力を供給することをさらに含む方法。 - 請求項5に示される方法であって、さらに、
各リレーがセンサスーツに基づいたデータを通信するための受信機と送信機とを備える、容器に沿った複数の通信の場所に複数の通信リレーを提供することと、
上記容器の内部に含まれる流体、および、通信リレー付近における容器外部の周囲温度の間での温度差に基づいて、複数の通信リレーの各通信リレーに電力を供給することを含む方法。 - 請求項6に示される方法であって、さらに、
上記複数の通信リレーの各通信リレー付近において、通信のセンサスーツを容器の外板へ取り付けることと、
上記通信のセンサスーツからのセンサ出力に基づいたデータを通信する通信リレー内の送信機へ、通信のセンサスーツを接続することとを含み、
上記各通信リレーに電力を供給する工程は、さらに、
上記容器内部に含まれる流体、および、通信リレー付近における容器外部の周囲温度の間での温度差に基づいて、通信のセンサスーツに電力を供給することを含む方法。 - 請求項7に示される方法であって、上記容器に沿った通信の複数の場所に、容器の連続した部分の間の、複数の結合部が取り付けられる方法。
- 請求項1に示される方法であって、さらに、
上記センサスーツからのセンサ出力に基づいたデータを生み出すCPUへ、センサスーツを接続することを含み、
上記センサスーツに電力を供給する工程は、CPUに電力を供給することを含む方法。 - 請求項9に示される方法であって、さらに、上記CPUは、センサスーツからの出力が容器の正常な状態と関連している基準線から閾値量以上逸脱していないかを決定するように、設定されることを含む方法。
- 請求項4に示される方法であって、取り付けられている上記センサスーツのセンサの少なくとも一つが、歪みゲージおよび圧力ゲージのセンサである方法。
- 請求項1に示される方法であって、
さらに、計画的な検出の間に、現存の容器の結合部を検出することを含み、
上記センサスーツを取り付けること、および、センサスーツに電力を供給することが、計画的な検知の間に行われる方法。 - 請求項1に示される方法であって、上記センサスーツを取り付ける工程は、さらに、センサスーツを含むベルトが、容器の周りで締められることを含む方法。
- 請求項13に示される方法であって、上記ベルトが締められる工程により、歪みゲージの両端が容器の外板へ取り付けられるようになる方法。
- 請求項13に示される方法であって、上記容器の連続した部分の間にある結合部の向かい合う端上において、歪みゲージの両端が、堅く容器の外板へ取り付けられるようになる方法。
- 請求項1に示される方法であって、上記センサスーツが、少なくとも一つの歪みゲージ、圧力ゲージ、温度センサ、腐食センサ、および、含まれる流体の生成物を検出する漏れ検出器を備える方法。
- 流体を含む容器の状態を監視する方法であり、
上記容器の連続した部分の間にある結合部において、一つ以上のセンサから成るセンサスーツを含むベルトが、容器の外板の周りで締められることを含み、
上記ベルトが締められる工程により、センサスーツの歪みゲージの両端が、結合部の向かい合う端上において、容器の外板へ堅く取り付けられるようになる方法。 - 流体を含む容器の状態を監視する機器であって、
上記容器に沿った場所で、容器の外板の周りで締められるためのベルトを備え、
上記ベルトはさらに、
上記ベルトが容器の周りで締められるときに、容器の外板へ堅く取り付けられるための、複数の引っかかり部と、
両端の各端が上記複数の引っかかり部の異なる部に堅く取り付けられた、上記歪みゲージの離れた両端間の位置での変化を測定するための、歪みゲージとを備える機器。 - 請求項18に示される機器であって、
上記歪みゲージは張られた状態であり、
上記ベルトはさらに、ベルトが容器の周りで締められる後まで、歪みゲージからの張りによる、複数の引っかかり部間の距離を変化させない、取り除き可能な支えを含む機器。 - 請求項18に示される機器であって、上記複数の引っかかり部のうち少なくとも一つが、ベルトの縦軸に実質平行なバンドを備える機器。
- 請求項18に示される機器であって、上記複数の引っかかり部の各引っかかり部が、ベルトの縦軸に実質平行なバンドを備える機器。
- 請求項20に示される機器であって、上記歪みゲージは実質、バンドに垂直である機器。
- 請求項19に示される機器であって、
上記複数の引っかかり部のうち少なくとも一つが、ベルトの縦軸に実質平行なバンドを備え、
上記取り除き可能な支えが、バンドに実質垂直な棒である機器。 - 請求項19に示される機器であって、さらに、サーモパイルの第一熱電対と、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいて、電力を発生させるサーモパイルを備え、
上記第一熱電対は、容器の外板に熱接触するためにベルトへ接続されており、
上記第二熱電対は、容器外部の環境の周囲温度へさらされるよう構成されており、
上記熱電対によって発生する電力は、歪みゲージに電力を供給する機器。 - 請求項24に示される機器であって、さらに、歪みゲージからの出力に基づいた第一データを、離れた受信機へ通信するために、歪みゲージへ通信可能なように接続されている局部的な送信機を備え、上記熱電対によって発生する電力が、局部的な送信機へ電力を供給する機器。
- 請求項25に示される機器であって、通信可能なように局部的な送信機へ接続されている局部的な受信機である、離れた歪みゲージからの出力に基づいて、離れた送信機からの第二データを受信するための局部的な受信機を備え、上記熱電対によって発生する電力が、局部的な送信機に電力を供給する機器。
- 請求項25に示される機器であって、さらに、通信可能なように歪みゲージへ接続されている局部的なCPUと、歪みゲージからの出力に基づいて第一データを生じさせるための局所的な送信機とを備え、上記熱電対によって発生する電力が、局所的なCPUに電力を供給する機器。
- 流体を含む容器の調子を監視するための機器であって、
容器に沿った場所において、容器の外板の周りで締められ、
容器の状態に関連した特性を測定するために、一つ以上のセンサから成るセンサスーツを備えたベルトと、
サーモパイルの第一熱電対、および、サーモパイルの第二熱電対との間の温度差に基づいた電力を発生させ、
上記第一熱電対が、容器の外板に熱接触するためにベルトへ接続され、
上記第二熱電対が、容器の外部環境の周囲温度へさらされるように構成され、
上記熱電対によって発生する電力が、センサスーツに電力を供給するサーモパイルとを備える機器。 - 請求項28に示される機器であって、さらに、センサスーツからの出力に基づいた第一データを通信するために、センサスーツへ通信可能なように接続されている局部的な送信機を備え、上記熱電対によって発生する電力が、局部的な送信機へ電力を供給する機器。
- 請求項29に示される機器であって、さらに、局部的な送信機へ通信可能なように接続されている局部的な受信機であり、離れたセンサスーツからの出力に基づいて離れた送信機からの第二データを受信するための局部的な受信機を備え、上記熱電対によって発生する電力が、局部的な受信機へ電力を供給する機器。
- 請求項29に示される機器であって、さらに、上記センサスーツへ通信可能なように接続されている局部的なCPU、および、センサスーツからの出力に基づいた第一データを生じさせるための局部的な送信機を備え、上記熱電対によって発生する電力が、局部的なCPUへ電力を供給する機器。
- パイプラインであって、
結合している複数のパイプ部と、
上記パイプラインに沿った場所において、パイプ部の外板の周りで締められるベルトとを備え、
上記ベルトはさらに、
上記パイプラインの外板へ堅く取り付けられる複数の引っ掛かり部と、
歪みゲージの両端の各端は上記複数の引っかかり部の異なる部へ堅く取り付けられた、上記歪みゲージの離れた両端間における変化を測定するための、歪みゲージとを備えるパイプライン。 - 請求項32に示されるパイプラインであって、
ベルトは、パイプラインにおける複数のパイプ部の隣接する部の間にある、各結合部の周りで締められ、
各ベルトはさらに、複数の引っかかり部と、上記複数の引っかかり部の異なる部へ堅く取り付けられた歪みゲージとを備えるパイプライン。 - パイプラインであって、
結合している複数のパイプ部と、
上記パイプラインに沿った場所において、パイプ部の外板の周りで締められ、
さらに、上記パイプラインの状態に関連した特性を測定するための、一つ以上のセンサから成るセンサスーツを備えたベルトと、
サーモパイルの第一熱電対、および、サーモパイルの第二熱電対の間における温度差に基づいて、電力を発生させるサーモパイルとを備え、
上記第一熱電対は、パイプラインの外板に熱接触して、ベルトに接続されており、
上記第二熱電対は、パイプラインの外部環境の周囲温度へさらされており、
上記熱電対によって発生する電力が、センサスーツに電力を供給するパイプライン。 - 請求項34に示されるパイプラインであって、
上記複数のパイプ部の周りを包む熱断熱層をさらに備え、
上記第二熱電対は、熱断熱層の外部環境の周囲温度へさらされているパイプライン。
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