JP2005325307A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モジュラスや引張強度を損なうことことなく、加工性を改善し、かつヒステリシスの損失を低下させたシリカ配合系ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム100重量部に、シリカ20〜100重量部、シリカ配合量に対してのシランカップリング剤5〜20重量部、およびアレウリチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とがエステル結合したものを大部分とする樹脂状物質1〜20重量部を配合したゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム100重量部に、シリカ20〜100重量部、シリカ配合量に対してのシランカップリング剤5〜20重量部、およびアレウリチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とがエステル結合したものを大部分とする樹脂状物質1〜20重量部を配合したゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シリカ配合系ゴム組成物に関し、更に詳細には、特定の樹脂状物質を配合することによって、モジュラスを低下させることなく、加工性とヒステリシス損失を改良したゴム組成物に関する。
天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、アルコキシシラン化合物で変性されたポリオレフィンを配合することによって、300%伸長時の引張応力を大幅に増加させずに、低燃費性に優れると共に未加硫ゴムシート表面性状が改良されたゴム組成物、並びにこれを用いた空気入りタイヤを提供する技術が、特開2002−12709号公報に開示されている。しかるに、当該技術では、ゴムの加工性改善策として変性したポリオレフィン(樹脂)を添加しているが、未だヒステリシス損失の低減が避けられないという問題がある。
よって、本発明では、シリカ配合系ゴム組成物において特定の樹脂状物質を配合することによって、モジュラスを低下させることなく、加工性とヒステリシス損失を改善したゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明によると、天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム100重量部に、シリカ20〜100重量部、シリカ配合量に対してのシランカップリング剤5〜20重量部、およびアレウリチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とがエステル結合したものを大部分とする樹脂状物質1〜20重量部を配合したゴム組成物が提供される。
近年、ウェット性能と低燃費性の両立を図るために、補強用充填剤としてカーボンブラックに代わってシリカが使用されるようになっている。シリカをゴム中に配合した場合、シリカ同士が凝集する傾向にあり、未加硫時の粘度が増加し、加工性が悪化する。このため、シリカ同士の凝集を低下させる目的でシランカップリング剤が使用されるが、ウェット性能や操縦安定性を更に向上させる目的でゴムを硬くすると、一層粘度が増加し、加工性が悪化してしまう。この問題を解決するために、一般的には樹脂や軟化剤を配合して粘度の低下を図るが、そうするとモジュラスや引張強度が大きく低下したり、ヒステリシス損失が増加したりしてしまう。
そこで、本発明では、シリカ配合系ゴムに、セラック樹脂を代表とするアレウリチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とがエステル結合したものを大部分とする樹脂状物質を所定量配合することにより、モジュラスや引張強度を損なうことことなく、加工性を改善し、かつヒステリシスの損失を低下させることができることを見出した。
本発明のゴム組成物に配合されるセラック樹脂を代表とするラックカイガラ虫が分泌する樹脂状物質は、主にアレウリチン酸、ジャラール酸およびラクシジャラール酸により構成される樹脂状物質である。この樹脂状物質は、熱硬化性で、シリカ配合系ゴムに添加した場合、未加硫時は未硬化のままでゴムに相溶化し、ゴムの粘度を低下させ、加硫後は熱硬化して、モジュラスの低下を損なわずに、ヒステリシス損失を低下させる機能を有する。当該樹脂状物質は、天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム100重量部に対し1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の量で配合される。この配合量が1重量部未満では、所期の効果を発揮せず、また、20重量部を超えるとゴムの粘度が低下し過ぎ、加工性を悪化させてしまう等のため、好ましくない。また、当該樹脂状物質は、その軟化点が65℃以上、好ましくは70〜150℃の範囲のものを使用することが、原料の取り扱い、ゴムへの分散性等の理由で一層好ましい。
本発明のゴム組成物に使用されるゴム成分としては、従来から各種ゴム組成物に一般的に配合されている任意のゴム、例えば、天然ゴム(NR)および、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのジエン系合成ゴムや、その他の各種ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)などの合成ゴムを単独または任意のブレンドとして用いることができる。
本発明のゴム組成物に配合されるシリカとしては、特に制限されることはないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、および沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、20〜100重量部の配合量で、それぞれ単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらシリカの比表面積は、特に限定されないが、窒素吸着比表面積(BET法)で通常50〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/g、更に好ましくは120〜190m2/gの範囲であるときに、補強性、耐摩耗性および発熱性等の改善が十分に達成され好適である。ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じ、BET法で測定される値である。また、シランカップリング剤は、このシリカ配合量に対して5〜20重量%配合して使用される。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラック等の他の補強剤、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用の各種配合剤を配合することができ、かかる配合物は、公知のゴム用混練機、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練し、任意の条件で加硫してゴム組成物として使用することができる。これら配合剤の添加量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、標準例、実施例および比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
試験サンプルの作製
以下の表1に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部をムーニー粘度試験に供した。次いで、このゴム組成物の残部を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、45分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、引張試験および粘弾性試験に供した。
以下の表1に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部をムーニー粘度試験に供した。次いで、このゴム組成物の残部を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、45分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、引張試験および粘弾性試験に供した。
試験法
1)ムーニー粘度(ML1+4): JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計によってL型ロータを用いて、予熱時間1分、ロータの回転速度4分、温度100℃の条件下で測定した。
2)引張特性: JIS K 6251に準拠して、上記試験サンプルからJIS3号形ダンベルにて2mmゴムシートを打抜き、500mm/分の引張速度の条件下で、M100およびTBを測定した。
3)粘弾性特性(tanδ:60℃): (株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ:60℃を測定した。
1)ムーニー粘度(ML1+4): JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計によってL型ロータを用いて、予熱時間1分、ロータの回転速度4分、温度100℃の条件下で測定した。
2)引張特性: JIS K 6251に準拠して、上記試験サンプルからJIS3号形ダンベルにて2mmゴムシートを打抜き、500mm/分の引張速度の条件下で、M100およびTBを測定した。
3)粘弾性特性(tanδ:60℃): (株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ:60℃を測定した。
以上の結果によると、本発明のゴム組成物では、モジュラスや引張強度を損なうことなく、加工性を改善し、ヒステリシス損失の低下が図れることが分る。
よって、本発明のゴム組成物は、例えば、空気入りタイヤのトレッド用ゴム部材として有用である。
Claims (3)
- 天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム100重量部に、シリカ20〜100重量部、シリカ配合量に対してのシランカップリング剤5〜20重量部、およびアレウリチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とがエステル結合したものを大部分とする樹脂状物質1〜20重量部を配合したゴム組成物。
- 前記樹脂状物質がセラック樹脂である、請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記樹脂状物質の軟化点が65℃以上である、請求項1または2に記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (7)
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US20130197131A1 (en) * | 2012-01-30 | 2013-08-01 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for tire, method of producing the same, and pneumatic tire |
US9012541B2 (en) | 2012-09-03 | 2015-04-21 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and pneumatic tire |
US9068060B2 (en) | 2013-01-10 | 2015-06-30 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Composite and method for producing the same, rubber composition, and pneumatic tire |
US9181355B2 (en) | 2010-06-10 | 2015-11-10 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Modified natural rubber, method for producing same, rubber composition, and pneumatic tire |
US9217075B2 (en) | 2012-01-24 | 2015-12-22 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for tire, and pneumatic tire |
US9410033B2 (en) | 2011-11-11 | 2016-08-09 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for undertread, and pneumatic tire |
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2004
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JP2013155304A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤ |
US9012541B2 (en) | 2012-09-03 | 2015-04-21 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and pneumatic tire |
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