JP2005313593A - 反射防止積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光透過性基材と、該光透過性基材の上に形成されてなる低屈折率層とを備えてなる反射防止積層体であって、前記低屈折率層が、前記光透過性基材の表面或いは前記光透過性基材の上に形成されてなる一又は二以上の任意の層の最表面に形成されてなり、前記低屈折率層が、平均粒子径が5nm以上300nm以下である疎水化処理された微粒子と、結着剤とにより形成されてなる、反射防止積層体により達成される。
【選択図】 なし
Description
光透過性基材と、該光透過性基材の上に形成されてなる低屈折率層とを備えてなるものであって、
前記低屈折率層が、前記光透過性基材の表面或いは前記光透過性基材の上に形成されてなる一又は二以上の任意の層の最表面に形成されてなり、
前記低屈折率層が、平均粒子径が5〜300nmである疎水化処理された微粒子と、結着剤とにより形成されてなるものである。
本発明による反射防止積層体は、光透過性基材の上に低屈折率層を直接形成してなるものか、または低屈折率層が光透過性基材の上に形成されてなる一又は複数の任意の層の最表面に形成されてなるものである。
低屈折率層は疎水化された微粒子と、結着剤と、任意成分とにより形成されてよい。低屈折率層は、微粒子と、結着剤とを含んでなる組成物により形成されてなる単層構造であってよく、またこれらの配合を変えて調整した組成物を用いて複数の層を積層させた構造であってもよい。
本発明にあっては、疎水化された微粒子が利用される。疎水化される微粒子はそれ自体、疎水性、非疎水性、これらの両性のいずれであってもよい。また、疎水化は、微粒子の全表面または内部構造までさらに行ってもよい。微粒子を疎水化する処理方法としては下記の方法が挙げられる。
低分子有機化合物を有機溶剤中に溶解させた溶液中に、微粒子(例えば、シリカ微粒子)を分散させた後に、有機溶剤を完全に蒸発除去することにより、微粒子を低分子有機化合物により処理(被覆)し疎水化する方法である。
低分子有機化合物は、その分子量(ポリスチレン換算による数平均分子量)が5千以下、好ましくは3千以下のものが挙げられ、その具体例としては、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸のような低分子有機カルボン酸、または低分子有機アミン等が挙げられる。
微粒子表面の少なくとも一部に高分子化合物を被覆させる方法である。具体的には微粒子表面にモノマーを選択的に吸着させた後に高分子量化を行う手法、微粒子存在下での乳化重合法、マイクロカプセル化手法、分散重合法、懸濁重合法、シード重合法、スプレードライ法、冷却造粒法、超臨海流体を用いる方法、ヘテロ凝集法、乾式微粒子凝集法、相分離法(コアセルベーション法)、界面重合法、液中乾燥法(界面沈殿法)、オリフィス法、界面無機反応法、超音波法等を使用することができる。上記いずれかの手法を用いることで、所望の高分子化合物で表面の少なくとも一部を被覆することができる。
低分子有機化合物の代わりにカップリング剤を用いる以外は、上記1)と同様の処理を行うことにより、微粒子を疎水化する方法である。カップリング剤は多種多様なものを使用することが可能であるが、アルキル鎖を有するシランカップリング剤、フッ素原子を含有するシランカップリング剤(フッ素系シランカップリング剤)が好ましくは挙げられる。これらのカップリング剤により微粒子(好ましくは無機微粒子)の表面を疎水化すると、特にフッ素含有バインダーに対して優れた相溶性が得られ、その結果、低屈折率層の白化を有効に防止できる。
この方法は、具体的には以下の三つの方法に大別される。
4a)微粒子によりポリマーの成長末端を補足させる方法
微粒子の表面に存在する親水性基(例えば、シリカの表面に存在する水酸基(−OH))はラジカルなどの活性種を補足する作用があるため、このような微粒子を存在させて多官能モノマー又はオリゴマーの重合反応を行うか、或いは多官能モノマー又はオリゴマーの重合系に無機超微粒子を添加することにより、微粒子表面に重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー又はポリマーを結合させて、微粒子を疎水化する方法である。
ラジカル重合開始剤等の重合開始活性種を予め微粒子(例えば、シリカ)の表面に形成し、多官能モノマー又はオリゴマーを用いて微粒子表面からポリマーを成長させる方法である。この方法によれば、高分子量の重合反応性ポリマー鎖が容易に得られる。
二官能以上の反応性基を有するポリマーを用いる方法であり、微粒子の水酸基(例えばシリカ表面の水酸基)と、ポリマー末端の反応性基とを直接結合させる方法、或いはポリマー末端の反応性基および/または微粒子の親水性基に他の反応性基を結合させた後に両者を結合させる方法である。
微粒子は、無機物、有機物のいずれでもあってよく、例えば、金属、金属酸化物、プラスチックからなるものが挙げられ、好ましくは酸化珪素(シリカ)微粒子が挙げられる。シリカ微粒子は結着剤(バインダー)の屈折率上昇を抑制しつつ、所望の屈折率を付与することを可能とする。シリカ微粒子は結晶性、ゾル状、ゲル状の状態等を問わない。また、シリカ微粒子は市販品を使用することができ、例えば、アエロジル(デグサ社製)、コロイダルシリカ(日産化学工業製)等が好ましく使用することができる。
結着剤は、1分子中に3個以上の電離放射線で硬化する官能基を有するモノマーが含まれる。本発明で使用するモノマーは、電離放射線により硬化する官能基(以下、「電離放射線硬化性基」と適宜呼ぶ)を有し、かつ、熱により硬化する官能基(以下、「熱硬化性基」と適宜呼ぶ)を有する。このため、このモノマーを含有する組成物(塗工液)を被塗工体の表面に塗布し、乾燥した後、電離放射線を照射し、又は電離放射線の照射と加熱を行うことにより、塗膜内の架橋結合等の化学結合を容易に形成し、塗膜を効率よく硬化させることができる。
フッ素原子含有ポリマーは、分子量が十分大きいので、フッ素原子含有及び/又は非含有モノマー及び/又はオリゴマーと比べて成膜性が高い。このフッ素原子含有ポリマーに、上記フッ素原子含有及び/又は非含有モノマー及び/又はオリゴマーとの組合せにより、流動性が向上され塗工液としての適性が改善され、架橋密度も高められるので塗膜の硬度又は強度を向上させることができる。
R1は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、またはハロゲン原子を表し、
R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、ヘテロ環、アリール基またはRfで定義される基を表し、
Rfは完全または部分フッ素化されたアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環またはアリール基を表し、
R1、R2、R3およびRfはそれぞれフッ素原子以外の置換基を有していても良いものであり、
R2、R3およびRfはそれらの2つ以上の基が互いに結合して環構造を形成しても良いものである]
Aは完全または部分フッ素化されたn価の有機基を表し、
R4は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、またはハロゲン原子を表し、かつ、R4はフッ素原子以外の置換基を有していても良いものであり、
oは2〜8の整数である]
で表される化合物が挙げられる)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類、完全または部分フッ素化ビニルエステル類、完全または部分フッ素化ビニルケトン類等が挙げられる。
R5は水素原子、炭索数1〜3のアルキル基またはハロゲン原子を表し、
R6は直接或いは完全又は部分的にフッ素化されたアルキル鎖、アルケニル鎖、エステル鎖、エーテル鎖を介した完全又は部分的にフッ素化されたビニル基、(メタ)アクリレート基、エポキシ基、オキセタン基、アリール基、マレイミド基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アルコキシ基を表し、
pは100〜10万である]
で表されるポリビニリデンフルオライド誘導体が、屈折率が低く、硬化性官能基の導入が可能で、且つ他の結着剤、空隙を有する微粒子との相溶性に優れるために特に好ましい。
本発明においては、結着剤成分の中から数平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算数平均分子量)が20,000以下のモノマーと数平均分子量が20,000以上のポリマーを適宜組み合わせ、塗膜の諸性質を容易に調節することが可能である。
低屈折率層は、疎水化処理された微粒子と、結着剤を含んでなるものであるが、さらに必要に応じて、フッ素系化合物および/またはケイ素化合物、分子中にフッ素原子を含む電離放射線硬化型樹脂組成物以外の結着剤等を含んでなるものであってよい。さらに、低屈折率層形成用塗工液には、溶剤、重合開始剤、硬化剤、架橋剤、紫外線遮断剤、紫外線吸収剤、表面調整剤(レベリング剤)、またはその他の成分が含まれていても良い。
低屈折率層は、分子中にフッ素原子を含む電離放射線硬化型樹脂組成物および微粒子の何れに対しても相溶性を有するフッ素系化合物および/またはケイ素系化合物を含有してもよく、寧ろ好ましい。フッ素系化合物および/またはケイ素系化合物を含ませることにより、最表面に用いられる塗膜表面の平坦化又は反射防止積層体に必要とされる防汚性、耐擦傷性の向上に効果がある滑り性を付与することができる。
パーフルオロアルキル基〔式:CdF2d+1で表され、好ましくはdが1〜2の整数である〕、
パーフルオロアルキレン基〔式:−(CF2CF2)gで表され、好ましくはgが1〜50の整数である〕、
パーフルオロアルキルエーテル基〔式:F−(−CF(CF3)CF2O−)e−CF(CF3〕で表され、好ましくはeが1〜50の整数である)、
パーフルオロアルケニル基〔例えば、式:CF2=CFCF2CF2−、式:(CF8)2C=C(C2F8)−、および式:((CFs)2CF)2C=C(CF3)−等で例示される基〕を有する化合物またはこれらの混合物が好ましくは挙げられる。
Raは、炭素数1〜20のアルキル基を表し、
Rbは非置換の炭素数1〜20のアルキル基、或いはアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロアルキルエーテル基、または(メタ)アクリロイル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、またはポリエーテル変性基を表し、
RaおよびRbは互いに同一または異なるものであってよく、
mは0〜200の整数であり、
nは0〜200の整数である)
で表される構造を有するものが好ましい。
RckSiX4−k (II)
[上記式中、
Rcはパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、またはパーフルオロアルキルエーテル基を含む炭素数3〜1000の炭化水素基を示し、
Xは炭素数1〜3のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、もしくはプロポキシ基)、メトキシメトキシ基若しくはメトキシエトキシ基等のオキシアルコキシ基、または、ハロゲン基(例えば、クロル基、ブロモ基もしくはヨード基)等の加水分解性基であり、同−でも異なっていてもよく、
kは1〜3の整数である]
で表される構造が挙げられる。
重合開始剤は、フッ素原子含有成分を主体とする結着剤、電離放射線硬化性能が付与された微粒子、及び、任意成分である他のバインダー成分の電離放射線硬化性基が、電離放射線照射によって直接重合反応を生じにくい場合等において、バインダー成分及び微粒子の反応形式に合わせて、適宜添加されてよい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、チウラム化合物類、フルオロアミン化合物等が挙げられる。これらの具体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケトン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン等が挙げられ、好ましくは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、及び、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンが挙げられ、これらは少量でも電離放射線の照射による重合反応の開始を促進する働きを有するので好ましい。
硬化剤は、フッ素原子含有成分を主体とする結着剤の熱硬化性極性基の熱硬化反応を促進するために配合されてよい。熱硬化性極性基が水酸基である場合には、硬化剤としてはメチロールメラミン等の塩基性基を有する化合物、金属アルコキシド等の加水分解により水酸基を発生する加水分解性基を有する化合物が挙げられる。「塩基性基」は、アミン、ニトリル、アミド、イソシアネート基が好ましく挙げられる。「加水分解性基」としては、アルコキシ基が好ましくは挙げられる。
1)水に対する接触角
本発明による好ましい態様によれば、低屈折率層は水に対する接触角が90°以上、好ましくは、100°以上であることが好ましい。水に対する接触角がこの値とされることにより、耐水性、耐アルカリ性、耐濡れ性を実現することができ、低屈折率層の機械的性能を長期的に維持することが可能となる。水に対する接触角が大きい程、塗膜の表面は水にぬれない、すなわち水を含むアルカリ等が塗膜内部に含浸しなくなる。具体的にはJIS R 3257:1999 「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準拠して協和界面科学(株)製の顕微鏡式接触角計CA−QIシリーズを用いて測定した。
低屈折率層は、その屈折率が1.45以下、好ましくは1.42以下である。
3)平均粗さ
低屈折率層はその最表面の5μm2の平面領域において、
10点平均粗さ(Rz)が100nm以下、好ましくは80nmであり、
算術平均粗さ(Ra)が1nm以上30nm以下であり、好ましくは上限が2nm以下であり下限が25nm以上である。
平均粗さの測定方法は、表面形状を2次元または3次元のプロファイルとして測定する方法である。曲線そのものを客観的に比較するのは難しいのでそのプロファイル曲線データから色々な粗さ指数を計算する。
10点平均粗さ(Rz)とは、平均値からの偏差値のうち、最大のものから上位5つ偏差値の平均と最小のものから下位5つの偏差値の絶対値の平均値の和であり、算術平均粗さ(Ra)とは、算術平均値に対する偏差の絶対値に対する平均値である。
実際には走査型プローブ顕微鏡や原子間力顕微鏡を用いて測定する。
4)耐水性を評価するために、JIS K6902試験方法に準じて、試験用の紅茶液を用いて反射率の差により測定することができる。
光透過性基材は、光を透過するものであれば、透明、半透明、無色または有色を問わないが、好ましくは無色透明のものがよい。光透過性基材の具体例としては、ガラス板;トリアセテートセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ジアセチルセルロース、アセテートブチレートセルロース、ポリエーテルサルホン、アクリル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエステル;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテル;トリメチルペンテン;ポリエーテルケトン;(メタ)アクリロニトリル等により形成した薄膜等が挙げられる。
光透過性基材の厚さは、30μm〜200μm程度であり、好ましくは50μm〜200μmである。
本発明による反射防止積層体は、光透過性基材と、低屈折率層とを少なくとも備えてなるものであるが、任意の層をさらに備えてなるものであってもよい。
ハードコート層は、反射防止積層体に耐擦傷性、強度等の性能を向上させる目的で形成されてよい。「ハードコート層」とは、JIS5600−5−4:1999で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものをいう。ハードコート層は、電離放射線硬化型樹脂組成物を使用して形成することが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエーテル樹脂、多価アルコール、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能化合物としてのモノマー類、またはエポキシアクリレート又はウレタンアクリレート等のオリゴマーを使用することができる。
樹脂
樹脂としては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線または電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、または熱硬化型樹脂の三種類が挙げら、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
ハードコート層を形成するには、上記成分を溶剤ともに混合したハードコート層用組成物を利用する。溶剤の具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、ケトン類、エステル類が挙げられる。
任意成分
ハードコート層を形成する際に、光重合開始剤を用いることができ、その具体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが挙げられる。この化合物は市場入手可能であり、例えば商品名イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が挙げれられる。ハードコート層は、帯電防止剤(導電剤)および/または防眩性剤を含んでなるものであってもよい。帯電防止剤、防眩性剤は後記するものと同様であってよい。
ハードコート層は、帯電防止剤および/または防眩剤を含んでなるものが好ましい。帯電防止剤と防眩剤とは、後記する帯電防止層と防眩層で説明するのと同様であってよい。
ハードコート層は、上記した樹脂と溶剤と任意成分とを混合して得た組成物を光透過性基材に塗布することにより形成されてよい。本発明の好ましい態様によれば、上記の液体組成物に、フッ素系またはシリコーン系などのレベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤を添加した液体組成物は、塗布または乾燥時に塗膜表面に対して酸素による硬化阻害を有効に防止し、かつ、耐擦傷性の効果とを付与することを可能とする。
帯電防止層は、反射防止積層体に、静電気の発生の抑制、ゴミの付着の排除、および外部からの静電気障害の抑制を図るために設けられてよい。帯電防止層は反射防止積層体の表面抵抗値を1012Ω/□以下とする働きを担うものが好ましいが、その一方で、表面抵抗値が1012Ω/□以上であっても、静電気の発生の抑制等の上記諸機能を発揮できるのであれば帯電防止層を設けることが好ましい。
防眩層は、透過性基材とハードコート層または低屈折率層との間に形成されてよい。防眩層は電離放射線硬化型樹脂組成物と微粒子とにより形成されてよく、電離放射線硬化型樹脂組成物は、ハードコート層で説明したものから適宜選択されてよい。微粒子は無機系、有機系のいずれであってもよいが、樹脂ビーズが好ましくは挙げられる。
8R≦Sm≦30R
R<Hmax<3R
1.3≦θa≦2.5
1≦R≦8
全てを同時に満たすものが好ましい。
防眩剤としては微粒子が挙げられ、微粒子の形状は、真球状、楕円状などのものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。また、微粒子は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは、透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。微粒子の添加量は、透明樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量部、好ましくは10〜25重量部程度である。
本発明の好ましい態様によれば、他の屈折率層(高屈折率層と中屈折率層)が反射防止性をさらに向上させるために設けられてよく、好ましくはハードコート層と低屈折率層との間に設けられてなるものがよい。これらの屈折率層の屈折率は1.46〜2.00の範囲内で設定されてよい。また、本発明にあっては、中屈折率層は、その屈折率が1.46〜1.80の範囲内のものを意味し、高屈折率層は、その屈折率が1.65〜2.00の範囲内のものを意味する。
本発明の好ましい態様によれば、低屈折率層の最表面の汚れ防止を目的として防汚層を設けてもよく、好ましくは低屈折率層が形成された光透過性基材の一方の面と反対の面側に防汚層が設けられてなるものが好ましい。防汚層は、反射防止積層体に対して防汚性と耐擦傷性のさらなる改善を図ることが可能となる。
低屈折率層の形成
低屈折率層を光透過性基材または任意の層の最表面に形成するためには、低屈折率層用塗工液を調整する。
塗工液は、一般的な調製法に従って、微粒子、結着剤、その他の成分を混合し分散処理することにより調整されてよい。混合分散には、ペイントシェーカー又はビーズミル等で適切に分散処理することが可能となる。
低屈折率層用塗工液を調整する際に、固形成分を溶解分散し、濃度を調整し、塗工適性を向上させるために溶剤を必要に応じて用いてもよい。溶剤は特に制限されず、種々の有機溶剤を使用することができ、そのような具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、ケトン類が挙げられる。
低屈折率層用塗工液は光透過型基材または任意の層の最表面に塗布される。塗布法の具体例としては、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法を用いることができる。
反射防止積層体は、光透過型基材と低屈折率層以外に任意の層を形成してもよいが、この場合の任意の層の形成は、各層を形成する塗工液を調整し、低屈折率層を形成する方法と同様の方法により形成されてよい。
1)カップリング剤処理
イソプロピルアルコール分散鎖状コロイダルシリカ(IPA−ST−UP;日産化学工業(株)製;固形分15%;1次粒子径9〜15nmのシリカが鎖状に連結)をロータリーエバポレーターに導入し、イソプロピルアルコールからメチルイソブチルケトンに溶媒置換を行い、シリカ微粒子20重量%の分散液を得た。このメチルイソブチルケトン分散液100重量部に3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、疎水化処理された鎖状シリカ微粒子20重量%のメチルイソブチルケトン分散液を得た。
多孔質シリカ微粒子(Nipsil SS50F:商品名、日本シリカ工業(株)製、一次粒子径20nm、屈折率1.38、比表面積82m2 /g)5.0g、両末端にOH基を持つポリジメチルシロキサン(HK−20;数平均分子量6000;東亞合成株式会社)10.0g、メチルイソブチルケトン40.0gを撹拌容器に入れ、混合物の4倍量のジルコニアビーズ(φ0.3mm)を媒体に用いてペイントシェーカーで3時間振とうし、分散溶液を得た。この分散溶液を冷却管を取り付けたフラスコに移し、100℃で5時間攪拌して反応性ポリマーの一部を多孔質シリカに共有結合させた。
反応終了後、反応液を遠心分離装置に導入し、微粒子を沈降させて上澄みを除去し、再びメチルイソブチルケトンを添加して超音波処理を行い、超微粒子を最分散させた後に遠心分離機をかける処理を、超微粒子の沈降後の上澄みにポリマー成分が確認できなくなるまで繰り返して行った。最終的な分散液の固形分は20重量%に調製した。
洗浄後のシリカ微粒子を室温で減圧乾燥させて、ポリマーを結合させたシリカ微粒子を得た。超微粒子表面に結合したポリマー量は、熱重量分析で加熱分解するポリマー量より15重量%であった。
以下の組成物を混合して塗工液を調製した。
塗工液1
フッ素原子含有バインダー樹脂 20 質量部
(オプスターJM5010:商品名、ジェイエスアール(株)製、
屈折率1.41、固形分10重量%、メチルエチルケトン溶液)
光重合開始剤 0.1質量部
(イルガキュア907:商品名、チバスペシャリティーケミカルズ製)
1.1)カップリング剤処理した微粒子分散液 2.5重量部
フッ素系添加剤 0.4質量部
モディパーF3035(商品名、日本油脂(株)製;固形分30重量%)
塗工液2
1.2)ポリマーグラフト処理した微粒子分散液を使用した以外は塗工液1同様にして塗工液2を調製した。
塗工液3
F3035を添加しない以外は塗工液1と同様にして塗工液3を調製した。
塗工液4
F3035を添加しない以外は塗工液2と同様にして塗工液4を調製した。
塗工液5
カップリング剤処理を行わなかったイソプロピルアルコール分散鎖状コロイダルシリカを使用した以外は塗工液1と同様にして塗工液5を調製した。
塗工液6
ポリマーグラフト処理を行わなかった多孔質シリカ微粒子を使用した以外は塗工液2と同様にして塗工液6を調製した。
下記成分を混合してハードコート層用塗工液を調製した。
ハードコート層用塗工液
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 5質量部
光重合開始剤 0.25質量部
(イルガキュア184:商品名、チバスペシャリティーケミカルズ製)
メチルイソブチルケトン 94.75質量部
ハードコート層用塗工液を厚み80μmのトリアセテートセルロース(TAC)フィルム上にバーコーティングし、乾燥により溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株)、光源Hバルブ)を用いて、照射線量108mJ/cm2 で紫外線照射を行い、ハードコート層を硬化させて、膜厚2μmの基材/ハードコート層の積層体を得た。
実施例1
上記3で調製した基材/ハードコート層の積層体に、低屈折率層用塗工液1をバーコーティングし、乾燥させることより溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株)、光源Hバルブ)を用いて、照射線量200mJ/cm2 で紫外線照射を行い、塗膜を硬化させて、基材/ハードコート層/低屈折率層の反射防止積層体を得た。膜厚は、反射率の極小値が波長550nm付近になるように調製した。
低屈折率層用塗工液2を使用した以外は、実施例1と同様にして、反射防止積層体を調製した。
低屈折率層用塗工液3を使用した以外は、実施例1と同様にして、反射防止積層体を調製し、さらに、この最表面に、下記組成の塗工液を30nmの厚みで塗工し、70℃で4分間熱硬化させることによりオーバーコート層を形成した反射防止積層体を調製した。
塗工液(オーバーコート層用)
フッ素変性シリコーン 6.7重量部
KP−801M(商品名、信越化学工業社製;固形分3重量%)
フッ素系溶剤 93.3重量部
FC−40(商品名、住友3M社製)
低屈折率層用塗工液4を使用した以外は、実施例3と同様にして、反射防止積層体を調製した。
低屈折率層用塗工液5を使用した以外は、実施例1と同様にして、反射防止積層体を調製した。
低屈折率層用塗工液6を使用した以外は、実施例1と同様にして、反射防止積層体を調製した。
実施例1〜比較例2の各反射防止積層体について、弱アルカリ性クリーナー〔クリーナーIC−100S(株式会社ライオン事務器)〕をベンコットに浸漬して1kg苛重で30回往復した前後における下記物性を測定し評価し、その試験前後の結果を下記表1(試験前)および表2(試験後)に記載した。
原子間力顕微鏡AFM(NanoScope STM/AFM :デジタルインスツルメンタル社製)を用い走査範囲を防眩性積層体の最表面(5μm2の平面領域)について、10点平均粗さ(Rz)と算術平均粗さ(Ra)を測定した。
評価2:反射率および透過率測定
島津製作所(株)製分光光度計(UV−3100PC)を用いて防眩性積層体の最表面の絶対反射率を測定した。
評価3:ヘイズ値測定
JIS K 7105:1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準じて、防眩性積層体の最表面のヘイズ値を測定した。
JIS K 5600-5-6:1999 「塗料一般試験方法 ― 第5部:塗膜の機械的性質 ― 第6節:付着性(クロスカット法)のクロスカット密着試験方法」に準じて防眩性積層体の最表面の塗膜の剥がれの有無を目視し下記の基準にて評価した。
評価基準
評価○:塗膜の剥がれが全くなかった。
評価△:塗膜の全てではないが剥がれ存在した。
評価×:塗膜の全てが剥がれた。
JIS R 3257:1999 「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準じて防眩性積層体の最表面の接触角を測定した。
評価6:耐擦傷性評価試験
反射防止積層体の表面を、#0000番のスチールウールを用いて、所定の摩擦荷重(200〜1000gの範囲内で200g毎に変化させた)で10往復摩擦し、その後のヘイズ値を測定した。そして、摩擦前の反射防止積層体のヘイズ値と比較して3%以上の変化が認められた場合の最低荷重を調べることにより、反射防止積層体の耐擦傷性を評価した。
低屈折率層の微粒子の耐水性評価を下記の方法で行った。その結果は、下記表3に記載した通りであった。
評価手法
JIS K6902試験方法に準じて、試験用の紅茶液を作製した。具体的には下記の通りであった。水500mlを沸騰させて、5gの紅茶茶葉を添加し、時々撹拌して5分間抽出し、この上澄み液を試験用の紅茶液とした。
各反射防止積層体の表面に、試験用の紅茶液2ml滴下した後に、ガラス時計皿にて滴下部分を覆った資料1と、試験用の紅茶液を滴下しなかった資料2(ブランク)とを用意した。各々24時間放置した後、資料1の滴下部分をエタノールまたはメタノールで拭き取り、更に乾燥したガーゼで拭き取ってから1時間放置した。
評価方法
JIS K6902の評価方法(JIS Z8720標準光を試料の真上からあて、試料表面の目視観察を行う方法)では、変化を確認できなかったため独自の評価方法として、反射率測定を行った。具体的には、資料1および2の反射率を測定し、その差をとって下記評価基準にて評価した。
評価基準
評価◎:両者の反射率の差が0.0以上0.2%未満であった。
評価○:両者の反射率の差が0.3%以上0.6以下であった。
評価×:両者の反射率の差が0.8%以上であった。
評価7
実施例1 ◎
実施例2 ◎
実施例3 ◎
実施例4 ◎
比較例1 ×
比較例2 ×
Claims (22)
- 光透過性基材と、該光透過性基材の上に形成されてなる低屈折率層とを備えてなる反射防止積層体であって、
前記低屈折率層が、前記光透過性基材の表面或いは前記光透過性基材の上に形成されてなる一又は二以上の任意の層の最表面に形成されてなり、
前記低屈折率層が、平均粒子径が5nm以上300nm以下である疎水化処理された微粒子と、結着剤とにより形成されてなる、反射防止積層体。 - 前記低屈折率層が、前記微粒子と前記結着剤とにより形成された層と、該層の上にさらに前記結着剤のみを用いた層とにより形成されてなり、前記低屈折率層の最表面が平滑とされてなる、請求項1に記載の反射防止積層体。
- 前記微粒子を疎水化する処理が、前記微粒子を低分子有機化合物により処理すること、前記微粒子を高分子化合物により処理すること、前記微粒子をカップリング剤により処理すること、または疎水性ポリマーにより前記微粒子をグラフト処理することにより行われるものである、請求項1または2に記載の反射防止積層体。
- 前記微粒子が水に完全に濡れないものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記結着剤が電離放射線硬化型樹脂を含んでなるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記電離放射線硬化型樹脂に含まれる官能基の少なくとも一つが水酸基である、請求項5に記載の反射防止積層体。
- 前記低屈折率層がフッ素系化合物および/またはケイ素系化合物をさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記フッ素系化合物が、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロアルキルエーテル基、又はパーフルオロアルケニル基を有してなる化合物或いはこれらの混合物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記フッ素系化合物または/および前記ケイ素系化合物が、下記式(I):
Raは、炭素数1〜20のアルキル基を表し、
Rbは非置換の炭素数1〜20のアルキル基、或いはアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロアルキルエーテル基、または(メタ)アクリロイル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、またはポリエーテル変性基を表し、
RaおよびRbは互いに同一または異なるものであってよく、
mは0〜200の整数であり、
nは0〜200の整数である)
で表される化合物である、請求項7または8に記載の反射防止積層体。 - 前記フッ素系および/または前記ケイ素系化合物が、下記式(II):
RckSiX4−k (II)
(上記式中、
Rcはパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、またはパーフルオロアルキルエーテル基を含む炭素数3〜1000の炭化水素基を表し、
Xは炭素数1〜3のアルコキシ基、オキシアルコキシ基、またはハロゲン基を表し、
kは1〜3の整数である)
で表される化合物である、請求項7または8に記載の反射防止積層体。 - 前記低屈折率層が、水に対する接触角が90°以上である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記低屈折率層における屈折率が1.45以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記低屈折率層における最表面の5μm2の平面領域において、
10点平均粗さ(Rz)が100nm以下であり、
算術平均粗さ(Ra)が1nm以上30nm以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の反射防止積層体。 - 前記任意の層として、ハードコート層をさらに備えてなる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記ハードコート層の屈折率が1.57以上1.70以下である、請求項14に記載の反射防止積層体。
- 前記ハードコート層が防眩剤をさらに含んでなる、請求項14または15に記載の反射防止積層体。
- 前記任意の層として、帯電防止層をさらに備えてなり、
前記帯電防止層が前記光透過型基材と前記低屈折率層もしくは前記ハードコート層との間、または前記ハードコート層と前記低屈折率層との間に形成されてなる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の反射防止積層体。 - 前記任意の層として、防眩層をさらに備えてなり、
前記防眩層が前記光透過型基材と前記低屈折率層または前記ハードコート層との間に形成されてなる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の反射防止積層体。 - 前記任意の層として、一又は二以上の他の屈折率層をさらに備えてなり、
前記他の屈折率層が前記ハードコート層と前記低屈折率層との間に形成されてなり、
前記他の屈折率層の屈折率が1.45超過2.00以下であり、
前記他の屈折率層の膜厚が0.05μm以上0.15μm以下である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の反射防止積層体。 - 前記低屈折率層、前記ハードコート層、前記防眩層、および前記他の屈折率層からなる群から選択される少なくとも一層が、帯電防止剤を含んでなるものである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
- 前記任意の層として、防汚層をさらに備えてなり、
前記防汚層が、前記低屈折率層が形成されてなる前記光透過性基材の表面とは反対の表面側に形成されてなる、請求項1〜20のいずれか一項に記載の反射防止積層体。 - 水又はpH9以上のアルカリ性液体組成物を用いて前記反射防止積層体の表面を拭き取った後、前記反射防止積層体の反射率、透過率、および耐擦傷性が拭き取る前のものと変わらないものである、請求項1〜21のいずれか一項に記載の反射防止積層体。
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