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JP2005307491A - 作業車用誤操作防止装置 - Google Patents

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JP2005307491A JP2004123727A JP2004123727A JP2005307491A JP 2005307491 A JP2005307491 A JP 2005307491A JP 2004123727 A JP2004123727 A JP 2004123727A JP 2004123727 A JP2004123727 A JP 2004123727A JP 2005307491 A JP2005307491 A JP 2005307491A
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Masami Kondo
正美 近藤
Tetsuya Nakanishi
鉄也 中西
Kenji Miyagawa
健司 宮川
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Abstract

【課題】エンジンを始動するときに、誤って操作レバーを操作すると、作業が作動する場合があり、アクチュエーターの「作動不可」位置で、キースイッチにより容易にエンジンを始動できるようにする。
【解決手段】作業機を駆動するアクチュエーターの「作動可能」と「作動不可」のいずれかに切り換える切換手段を操作するロックレバー23(24)を備え、始動後に「作動不可」位置に操作すると遅延手段により所定時間後にエンジン13を停止させるエンジン停止手段を備えた作業車であって、エンジン停止手段の停止動作に連動して、キースイッチ36をOFF位置にさせるソレノイド51を設け、前記遅延手段をタイマ38とし、該タイマをエンジン停止手段とキースイッチをOFF位置にさせる手段とに接続した。
【選択図】図3

Description

本発明は、バックホー等の作業車に備えられ、作業機を作動操作するアクチュエーターを作動不可能な状態とすると、所定時間後に自動的にエンジンを停止させ、同時にキースイッチもOFF位置にさせる技術に関する。
従来から、掘削作業機を搭載したバックホーやローダ等の作業機械においては、運転席の近傍に作業機の駆動や走行等を操作するための操作レバーが配置され、運転席への乗降口にゲートレバー(ロックレバー)が配置されている。オペレーターは作業途中において、作業機の作業位置を確かめたり、作業機の装着具合を点検したりするために、一時的に座席を離れる場合がある。この場合ロックレバーを上げて降車し、このロックレバーの操作から所定時間までの間にロックレバーを下降させて着座しないとエンジンが停止するようにして、無駄なエネルギーの消費を抑えるようにしていた。そして更に、オペレーターが運転席に戻らず所定時間が経過してエンジンが停止すると、そのエンジン停止後に所定時間が経過すると、電源を遮断するようにした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−307142号公報
しかし、前記特許文献1の技術では、エンジンが停止して所定時間を過ぎると電源が遮断されて、放電等を防いでバッテリーの消費が抑えられるようにし、乗降検知手段がオペレーターを検知すると電源を接続するように構成しているが、乗降検知手段は電気的に検知するものであるから、放電は避けられない。そして、電源スイッチがキースイッチと別に設けられているため、電源スイッチと制御回路が余分に必要となるためコストアップとなってしまう。また、オペレーターが乗車すると再始動方法を案内するため、操作する意志のない人の乗車時には無駄であるし、操作する人は殆ど限られているため、操作が慣れると無駄な案内がエンジン停止後の再始動時に予報されることになる。
そこで本発明は、ロックレバーを「作動不可」位置として所定時間後にエンジンを停止させると、同時に、キースイッチもOFFの位置まで回動して、電源を切れるようにし、再始動するときには通常の始動と同じ操作でできるようにしようとする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、作業機を駆動するアクチュエーターの「作動可能」と「作動不可」のいずれかに切り換える切換手段を、操作するロックレバーを備え、始動後に「作動不可」位置に操作すると遅延手段により所定時間後にエンジンを停止させるエンジン停止手段を備えた作業車であって、エンジン停止手段の停止動作に連動して、キースイッチをOFF位置にさせる手段を設けたものである。
請求項2においては、前記キースイッチをOFF位置にさせる手段を、ソレノイドとしたものである。
請求項3においては、前記遅延手段をタイマとし、該タイマをエンジン停止手段とキースイッチをOFF位置にさせる手段とに接続したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、遅延手段より設定した時間の経過後に自動的にエンジンが停止しすると、キースイッチも自動的にOFF位置になり、バッテリーの放電もなく、再始動のための特別な操作や説明も不要であり、通常の始動と同じ操作ででき、自動停止した後に放置しておいても安心である。
請求項2においては、ソレノイドによりキースイッチをOFF位置にさせるので、コントローラを使用する構成に比べて制御構成を安価に構成でき、構造も簡単にすることかできる。
請求項3においては、コントローラを使用する必要がないので、制御回路を簡単な構造で安価に構成でき、コスト低減化が図れる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は発明の作業車用誤操作防止装置を有する旋回作業車を示す側面図、図2は運転操作部の平面図、図3は作業車用誤操作防止装置の油圧回路図と電気回路図、図4は同じくエンジン始動時の油圧回路図と電気回路図、図5は作業途中でロックレバーを「作動不可」とした場合の油圧回路図と電気回路図、図6はロックレバーが「作動不可」位置で所定時間が経過した場合の油圧回路図と電気回路図、図7はキースイッチの側面断面図、図8はキースイッチの背面図である。
まず、本発明の油圧操作装置を有する作業車としてバックホーを実施例として説明する。図1において、バックホーは、本機の前部に作業機7を装着しており、本機はクローラ式走行装置1の上部中央に旋回台軸受17を介して旋回フレーム2を左右旋回可能に支持しており、該クローラ式走行装置1の前後一側には、ブレード3を上下回動自在に配設している。旋回フレーム2の上部にはエンジン13等を被覆するボンネット14が配設され、該ボンネット14上に運転席16を配置し、該運転席16の近傍に油圧操作レバー21・22やロックレバー23・24等を配置し、運転席16前方に走行レバー25やペダル等を配置して運転操作部15を構成している。該運転操作部15の上方にはキャノピー8が配設されている。
また、旋回フレーム2の前端部にはブームブラケット12が左右回動自在に取り付けられ、該ブームブラケット12にはブーム6の下端部が上下回動自在に支持されている。ブーム6は途中部で前方に屈曲して略「く」字状に形成されており、該ブーム6の上端部にはアーム5が回動自在に支持され、該アーム5の先端部には作業用アタッチメントであるバケット4が回動自在に支持されている。これらのブーム6、アーム5、及びバケット4等により作業機7が構成されている。
そして、前記ブーム6はブームシリンダ11により回動動作され、アーム5はアームシリンダ10により回動動作され、バケット4はバケットシリンダ9により回動動作される。またクローラ式走行装置1は前後一側に駆動スプロケット41が配置され、他側に従動スプロケット42が配置され、該駆動スプロケット41と従動スプロケット42の間に履帯43が巻回されている。そして、該駆動スプロケット41は油圧モータによって駆動される。また、前記旋回フレーム2と旋回台軸受17の間には旋回モータが配置され、該旋回モータにより旋回フレーム2を旋回可能としている。
前記ブームシリンダ11、アームシリンダ10、及びバケットシリンダ9は油圧シリンダにより構成され、各シリンダ9・10・11および旋回モータ45および走行油圧モータ44等の油圧機器を油圧アクチュエーターと称している。図2に示すように、運転操作部15に配設される油圧操作レバー21・22や走行レバー25やペダル等の回動操作によりパイロットバルブが切り換えられて、該パイロットバルブから主バルブ(方向制御バルブ)を切り換えて、旋回台2のボンネット14内に配設される油圧ポンプから油圧ホースを通じて圧油が供給されることにより伸縮駆動や回転駆動される。
前記運転席16の左右両側には、作業機7を操作するパイロット操作装置となる油圧操作レバー21・22がそれぞれ配設され、該油圧操作レバー21・22はレバースタンド28・29に一体的に取り付けられ、該レバースタンド28・29からは、油圧操作レバー21・22による作業機7の操作を入・切(作動・非作動)するためのロックレバー23・24が前方へ延出されている。
該ロックレバー23・24は上下回動可能に構成されており、該ロックレバー23・24を下方回動操作すると油圧操作レバー21・22の操作による作業機7の作動が可能となる状態となり、ロックレバー23・24を上方回動操作すると油圧操作レバー21・22を操作しても作業機7が作動しなくなるロック状態(作動不可)にロックされるように構成されている。このように、左右のロックレバー23・24を上下回動操作することで、油圧操作レバー21・22による作業機7の作動をロックするロック機構を構成しているのである。
さらに、ロックレバー23・24が下方回動されて油圧操作レバー22により作業機7が作動可能となっている場合には、該ロックレバー23・24が前方へ傾倒した姿勢となって左右の乗降口19・19を塞ぎ、作業者の乗降ができないようになっており、該ロックレバー23・24を上方回動すると乗降口19・19のスペースが広がり乗降可能に構成されている。但し、左右一側のみ乗降口を設ける構成とすることも可能であり、この場合ロックレバーは乗降口を設ける側のみ配置される。
次に、本発明のエンジンの始動・停止及び操作レバーの操作によるロック機構について図3より説明する。エンジン13の出力軸上に油圧源となる油圧ポンプ30・33が連設されて駆動され、該油圧ポンプ30から吐出された圧油が方向切換バルブを介して油圧アクチュエーター(油圧シリンダ9・10・11、油圧モータ)に送油可能にそれぞれ接続されている。油圧シリンダ9・10・11、油圧モータはそれぞれ方向制御バルブ(切換バルブ)と接続され、油圧操作レバーの操作でパイロットバルブを切り換えて前記各方向制御バルブを制御する構成となっており、これら各方向制御バルブと油圧アクチュエーターの作動は略同様の作用となるので、ブームシリンダ11と該ブームシリンダ11を伸縮制御する方向制御バルブや開閉弁の作動について説明する。
ブームシリンダ11のボトム側とロッド側にそれぞれ油圧配管を介して方向制御バルブ31と接続され、該方向制御バルブ31はパイロット操作式の切換バルブで構成され、それぞれのパイロット油路は油圧操作レバー21の基部に設けたパイロットバルブ(リモコンバルブ)32と接続されている。該パイロットバルブ32は油圧操作レバー21の操作により切り換えられ、前記エンジン13に連設された油圧ポンプ33からの圧油が開閉弁34を介してパイロットバルブ32に送油され、該パイロットバルブ32の切り換えによりパイロット油を方向制御バルブ31のパイロット操作部に送油可能としている。該方向制御バルブ31の切り換えによりブームシリンダ11を伸縮できるようにしている。但し、方向制御バルブ31は電磁バルブで構成して、操作レバーにスイッチ等を設けて電磁バルブのソレノイドを作動させて切り換えるように構成することもできる。この場合、開閉弁34は方向制御バルブ31と油圧ポンプ30の間に介装される。
前記開閉弁34は2位置切換の電磁バルブで構成され、該開閉弁34のソレノイド34aは後述するロックレバー23の操作を検知する手段となるスイッチ35と接続されている。該ソレノイド34aの作動により油圧ポンプ33からの圧油をパイロットバルブ32への送油と、パイロットバルブ32の圧油をドレンする方向に切り換えことにより、該開閉弁34がアクチュエーターとなるブームシリンダ11の「作動可能」と「作動不可」を切り換える切換手段となっている。
こうして、ロックレバー23が「作動可能」位置にある時は、ソレノイド34aが作動されて開閉弁34が切り換えられて、油圧ポンプ30からの圧油がパイロットバルブ32を操作したときに方向制御バルブ31のパイロット操作部に送油されて、切り換えられるのである。そして、油圧ポンプ30からの圧油が方向制御バルブ31を介してアクチュエーター(ブームシリンダ11)に送油されて作動することができる。逆に、ロックレバー23を「作動不可」位置に回動すると、ソレノイド34aは作動されず、開閉弁34は油圧ポンプ33からの圧油をパイロットバルブ32に送油することができず、油圧操作レバー21(22)を操作しても方向制御バルブ31を切り換えることができず、アクチュエーターを作動することができないのである。
次に電気回路を説明する。図3において、キースイッチ36にはOFF端子36a、ON端子36b、START端子36c、共通の端子36dの各端子が設けられて、キーを回動することにより共通の端子36dとOFF端子36aまたはON端子36bまたはSTART端子36cのいずれかと接続可能とされ、該共通の端子36dは電源となるバッテリー37と接続されている。
そして、キースイッチ36の構造は、図7、図8に示すように、ケース36e内に回転体36fが収納され、該ケース36eが機体に固設され、前記回転体36の一端の中心にキー孔が開口されてキーを挿入して回動できるようにしている。回転体36fの他端には前記各接点が設けられ、該回転体36の外周から突起36gがケース36eから突出されている。該突起36gの側方に後述するソレノイド51が配置され、ソレノイド51の作動により摺動体51aが摺動して突起36gが押されてOFF方向に回動できるように配置している。
そして、前記ON端子36bにはロックレバー23(24)の回動位置を検知するスイッチ35の二つの端子のうちの一方(電力供給のON/OFF手段側)の端子35aに接続され、前記START端子36cはスイッチ35の他方(始動制限手段側)の端子35bに接続されている。該スイッチ35は二極反転型スイッチで一体的に構成されており、接点35dがバネ35cの付勢力により常時端子35bに当接して閉じるように付勢しており、ロックレバー23が「作動可能」位置に回動したときに、ロックレバー23の基部に設けた突片23aが接点35dを押して端子35aが閉じる。逆に、ロックレバー23が「作動不可」位置に回動すると端子35bが閉じるようにしている。
該ロックレバー23と接点35dと端子35bが始動制限手段となっており、ロックレバー23の回動により端子35bを開くことでキースイッチ36をスタート位置としてもスタート(始動)できないようにしている。また、該ロックレバー23と接点35dと端子35aが前記切換手段(開閉弁34)の操作部(ソレノイド34a)への電力の供給のON/OFF手段となっており、ロックレバー23が「作動可能」位置では、接点35aがロックレバー23の回動により閉じられ(ONし)て、電力を開閉弁34に供給して作動させ、圧油を送油可能とする。「作動不可」位置では接点35aが開き(OFF)、ソレノイド34aに電力が供給されず、開閉弁34は作動させることがなく圧油をパイロットバルブ32に送油させることがない。
前記端子35aは一次側をキースイッチ36のON端子36bと接続し、二次側は遅延手段となるタイマ38の第一入力端子38aと前記開閉弁34のソレノイド34aに接続され、タイマ38はバッテリー37より電力が供給され、変更手段49により遅延時間(後述する第一遅延時間と第二遅延時間)を設定変更可能に構成されるとともに、出力側にはエンジン停止手段40の停止入力と、キースイッチ35をOFF位置に復帰させる手段となるソレノイド51とが接続されている。但し、キースイッチ35をOFFさせる手段はソレノイドに限定するものではなく、電動シリンダやモータ等であってもよく限定するものではない。
従って、キースイッチ36がON位置で、ロックレバー23が「作動可能」位置に回動された状態では、端子35aが閉じて開閉弁34が作動されて油圧操作レバー21・22の操作でアクチュエーターを作動可能としている。ロックレバー23が「作動不可」位置では端子35aは開いて開閉弁34は作動されず、パイロットバルブ32・33に圧油が送油されず、油圧操作レバー21・22を回動してもアクチュエーターは作動することはできないのである。
また、タイマ38はロックレバー23を「作動可能」位置に回動して端子35aが閉じられて電力が第一入力端子38aにON信号が入力されるとリセットされる。ロックレバー23の「作動不可」位置への回動により電源が断たれて、OFF信号が第一入力端子38aに入力されるとタイマ38が作動して、設定時間(第一遅延時間)後にエンジン停止手段40に停止信号を出力して、エンジン13を停止させる。同時に前記ソレノイド51によりキースイッチ36をOFFとする。つまり、タイマ38は前記第一入力端子38aと第二入力端子38bを有し、第一入力端子38aにON信号の入力があるとリセットされ、OFF信号の入力があるとタイマが作動して、第一遅延時間後に出力端子よりエンジン停止手段40に出力してエンジン13を停止し、同時にソレノイド51を作動して摺動体51aが突起36gを押して、キースイッチ36をON位置からOFF位置へ移動(回動)させる。第一遅延時間内にON信号があるとリセットされ、エンジン13は作動したままとなる。
前記端子35bの二次側にはタイマ38の第二入力端子38bと、エンジン始動回路(セルモータ作動回路や点火回路等も含む)となるリレー39のソレノイド39aに接続されている。該リレー39はソレノイド39aと接点39bを有し、該接点39bはバッテリー37とセルモータ44の間に接続されている。該セルモータ44の出力軸にはピニオン45が固設され、該ピニオン45はエンジン13のフライホイルに固設した始動ギヤ46と噛合させている。そして、前記接点39bは常時「開」とされ、ソレノイド39aが作動されると「閉」となるようにしている。つまり、ロックレバー23が「作動不可」位置でキースイッチ36をSTART位置に回動するとソレノイド39aに電流が流れて、接点39bを閉じてセルモータ44を駆動し、フライホイルを回転させてエンジン13を始動させるのである。
前記タイマ38の第二入力端子38bはOFF信号の入力があるとタイマが作動し、第二遅延時間後に出力端子よりエンジン停止手段40に出力してエンジン13を停止させ、第二遅延時間内に第一入力端子38aにON信号が入力されるとリセットされ、エンジン13は作動したままとなる。つまり、キースイッチ36をSTART位置に回動すると、ロックレバー23が「作動不可」位置では端子35aが閉じておりON信号が第二入力端子38bに入力され、同時に、セルモータ44が駆動される。こうしてエンジン13が始動されると、キースイッチ36はSTART位置からON位置となり、第二入力端子38bにはOFF信号が入力され、タイマ38が作動する。
第二遅延時間が経過すると、タイマ38の出力端子よりエンジン停止手段40に出力してエンジン13を停止させ、第二遅延時間内にロックレバー23が「作動不可」位置から「作動可能」位置に回動すると、端子35aが閉じて第一入力端子38aにON信号が入力され、タイマ38がリセットされてエンジン13は作動状態を維持できる。
また、前記タイマ38の第二入力端子38bにON信号が入力されると、タイマ38からの停止出力を解除するようにし、このON信号をエンジン停止手段40の解除信号としている。つまり、ロックレバー23を「作動不可」位置に回動したまま本機を離れて、第一遅延時間が経過した後はタイマ38の出力は、エンジン停止手段40を停止させる状態となっている。一方、エンジン13を始動させるにはロックレバー23が「作動不可」位置に回動した状態でキースイッチ36をSTART位置に回動するが、タイマ38はON信号を入力しないとリセットされないので、エンジン停止手段40は停止状態のままとなっており、キースイッチ36をSTART位置に回動しただけではエンジン13は始動できない。そこで、ロックレバー23を「作動不可」位置でキースイッチ36をSTART位置に回動したときに、エンジン停止手段40の停止を解除するように、START位置に回動したときのON信号を停止解除入力信号としてタイマ38の第二入力端子38bに入力して、タイマ38のエンジン停止手段40への停止出力を解除するのである。よって、キースイッチ36のSTART位置への回動とロックレバー23(24)の「作動不可」位置への回動が停止解除手段となる。
以上のような構成において作用を説明する。
まず、オペレーターが作業車に乗り着座した状態では、ロックレバー23・24の両方が、「作動不可」位置に回動されている。つまり、ロックレバー23・23は後方へ回動して乗降口19から通行できるように回動されている。この状態では、図4に示すように、スイッチ35の端子35bが閉じており、キースイッチ36をSTART端子36c位置に回動すると、始動電源となるバッテリー37と接続されて、タイマ38の第二入力端子38bに停止解除信号が出力され、エンジン停止手段40の停止が解除されてエンジン13は作動可能状態なる。そして同時に、リレー39のソレノイド39aが作動されて、接点39bが閉じ、セルモータ44に電力が供給されてフライホイルを回動し始動することができるのである。
なお、このとき、ロックレバー23・24のいずれか一方または両方が、「作動可能」位置に回動されていると、リレー39が作動せず、接点39bは開かれてセルモータ44を駆動できず、エンジン13を始動させることはできない。よって、エンジン13を始動するときに、油圧操作レバー21・22に誤って触れた場合であっても、開閉弁34がブロック状態であるため、方向制御弁31が作動されることがなく、アクチュエーターが作動することもなく安全である。
エンジン13が始動すると、キースイッチ36はON位置に回動され、セルモータ44は停止され、OFF信号が第二入力端子38bに入力されてタイマ38が作動する。そして、図3に示すように、作業を行う場合には、ロックレバー23・24を前方へ回動して「作動可能」位置とする。
但し、エンジン始動後からロックレバーを「作動不可」位置から「作動可能」位置に回動するまでの時間が、第二設定時間以内に操作されないと、タイマ38から停止信号が出力されてエンジン13を停止し、キースイッチ36もOFF位置まで回動される。こうして無駄なエンジン13の駆動を防止し、燃料の消費を抑え、バッテリーの放電も防止されるようにしている。
そして、ロックレバー23・24の「作動可能」位置への回動により、スイッチ35の端子35aが閉となり、タイマ38の第一入力端子38aにON信号が入力されてタイマ(第二遅延時間)はリセットされる。同時に、開閉弁34のソレノイド34aに電力が供給されてONとなり、油圧操作レバー21・22のパイロットバルブ32に圧油が送油され、油圧操作レバー21・22の操作により方向制御バルブ31のパイロット操作部に送油して、方向制御バルブ31を切り換え可能となる。こうして、油圧操作レバー21・22の操作によりアクチュエーターを駆動して作業機7を作動させることができる。
そして、作業途中で、運転操作部15から一時的に離れて点検や確認等を行う場合、ロックレバー23または24を持ち上げて「作動不可」位置に回動すると、図5に示すように、スイッチ35は端子35aが開となり、開閉弁34はブロック位置に切り換えられ、油圧操作レバー21・22を操作しても方向制御バルブ31は切り換えられないようになる。つまり、誤って油圧操作レバー21・22に触れてもアクチュエーターは作動しない。そして、タイマ38の第一入力端子38aにOFF信号が入力されることにより、タイマ38が作動し第一遅延時間のカウントを開始する。このときエンジン13は作動したままとなっている。
前記タイマ38において設定された第一遅延時間以内にオペレーターが運転操縦部15に戻り、ロックレバー23・24を「作動可能」位置に回動すると、スイッチ35の端子35aが閉じられ、タイマ38の第一入力端子38aにON信号が入力されタイマ(第一遅延時間)はリセットされ、エンジン停止手段40は作動されず、エンジン13は作動したままとなり、作業は続行できる。このように第一入力端子38aにON信号が入力されると、タイマ38の第一遅延時間も第二遅延時間もリセットすることができ、リセットするための構成を簡略化することができる。
また、オペレーターが運転操縦部15に戻ることができずタイマ38に設定した第一遅延時間が経過すると、タイマ38からエンジン停止手段40に停止信号を送り、エンジン13を停止する。そして同時にソレノイド51を作動してキースイッチ36をON位置からOFF位置に回動する。こうして無駄な燃料の消費を抑えることができるのである。このとき、ロックレバー23または24は「作動不可」位置にあり、油圧操作レバー21・22を誤って操作してもアクチュエーターは作動することがなく安全である。
エンジン停止状態から再び作業を行う場合には、前述のように、ロックレバー23・24を「作動不可」位置に回動したままで、キースイッチ36を回動してエンジン13を始動させることができ、エンジン停止解除のための操作は不要である。
発明の作業車用誤操作防止装置を有する旋回作業車を示す側面図。 運転操作部の平面図。 作業車用誤操作防止装置の油圧回路図と電気回路図。 同じくエンジン始動時の油圧回路図と電気回路図。 作業途中でロックレバーを「作動不可」とした場合の油圧回路図と電気回路図。 ロックレバーが「作動不可」位置で所定時間が経過した場合の油圧回路図と電気回路図。 キースイッチの側面断面図。 キースイッチの背面図。
符号の説明
13 エンジン
23・24 ロックレバー
34 開閉弁(切換手段)
36 キースイッチ
38 タイマ(遅延手段)
51 ソレノイド

Claims (3)

  1. 作業機を駆動するアクチュエーターの「作動可能」と「作動不可」のいずれかに切り換える切換手段を操作するロックレバーを備え、始動後に「作動不可」位置に操作すると遅延手段により所定時間後にエンジンを停止させるエンジン停止手段を備えた作業車であって、エンジン停止手段の停止動作に連動して、キースイッチをOFF位置にさせる手段を設けたことを特徴とする作業車用誤操作防止装置。
  2. 前記キースイッチをOFF位置にさせる手段を、ソレノイドとしたことを特徴とする請求項1に記載の作業車用誤操作防止装置。
  3. 前記遅延手段をタイマとし、該タイマをエンジン停止手段とキースイッチをOFF位置にさせる手段とに接続したことを特徴とする請求項1に記載の作業車用誤操作防止装置。
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