JP2005351894A - マイクロアレイを洗浄する装置と方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザによる取り扱いを減少させ、洗浄を行なう条件の一貫性を向上させること
【解決手段】アレイ基材を流体と接触させるための装置、及びアレイ基材を洗浄するための方法。装置は、洗浄チャンバを画定するハウジングと、洗浄チャンバと流体連絡する流体注入口と、洗浄チャンバと流体連絡するドレーンと、アレイ基材の表面上にガスの流れを向けるように適合されたガス注入口と、洗浄チャンバと関連して動作可能なプログラムコントローラとを含み、プログラムコントローラは、洗浄チャンバに流体を自動的に充填することを含む洗浄プロトコルを実行するように動作可能である。方法は、アレイ基材を洗浄チャンバ内に配置すること、第1の排出充填ステップをトリガすること、第2の排出充填ステップを自動的に行なうこと、及び低速の排出ステップを自動的に行なうことを含む。
【選択図】図1
【解決手段】アレイ基材を流体と接触させるための装置、及びアレイ基材を洗浄するための方法。装置は、洗浄チャンバを画定するハウジングと、洗浄チャンバと流体連絡する流体注入口と、洗浄チャンバと流体連絡するドレーンと、アレイ基材の表面上にガスの流れを向けるように適合されたガス注入口と、洗浄チャンバと関連して動作可能なプログラムコントローラとを含み、プログラムコントローラは、洗浄チャンバに流体を自動的に充填することを含む洗浄プロトコルを実行するように動作可能である。方法は、アレイ基材を洗浄チャンバ内に配置すること、第1の排出充填ステップをトリガすること、第2の排出充填ステップを自動的に行なうこと、及び低速の排出ステップを自動的に行なうことを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は一般に、不溶性の基材面にアレイ形式で結合された生体分子に関し、これは典型的には、遺伝子の研究および診断用途のためのDNAハイブリダイゼーションのアッセイに使用されるべきDNAサンプルのアレイなどの大規模なスクリーニングアッセイに有用である。より具体的には、本発明は、マイクロアレイを洗浄するための方法と装置に関する。
平面状のアレイ基材に固定されたペプチド又はオリゴヌクレオチドなどの生体分子は、診断またはスクリーニングのツールとしてますます有用になっている。このような「マイクロアレイ」は、アレイ基材上に所定の構成で配置された、通常異なる生体分子の領域を含む。これらの領域(「特徴部」又は「スポット」と呼ばれることもある)は、アレイ基材上のそれぞれの位置(「アドレス」)に配置される。このようなマイクロアレイは、前もって得られた生体分子をアレイ基材の表面上に付着させるか、又はアレイ基材の表面上で生体分子をin-situ合成することにより作られ得る。マイクロアレイは、サンプルに曝露されると、観察される結合パターンを示す。この結合パターンは、マイクロアレイを問い合わせるか、又はマイクロアレイをイメージングすることによって検出され得る。次いで、問い合わせ又はイメージングのプロセスから得られたデータを解析して、サンプルに関する情報を求める。例えば、サンプル内のすべてのポリヌクレオチドターゲット(例えば、DNA)を適切なラベル(蛍光性化合物など)で標識付けし、問い合わせ又はイメージングのプロセス中に適切な結合信号を提供し、次いでオリゴヌクレオチドのマイクロアレイを使用して、標識付けされたサンプルを分析することができる。標識付けされたサンプルへの曝露の後で、マイクロアレイ上の蛍光パターンを正確に観察することができる。異なるシーケンス(配列)のオリゴヌクレオチドが所定の構成に従って正しく付着されていると仮定する場合、観察される結合パターンは、サンプルの1つ又は複数のポリヌクレオチド成分の存在および/または濃度を示す。
使用に当たって、典型的にはマイクロアレイをハイブリダイゼーションチャンバの中に配置して、サンプル溶液と接触させ、サンプル内の検体分子と基材に結合された生体分子との間で結合を生じさせる。結合反応が生じた後、マイクロアレイのアレイ基材の表面を洗浄して、表面から余分なサンプル溶液を除去し、かつ非特異的に結合した物質を除去する。マイクロアレイの表面は、洗浄バッファでハイブリダイゼーションチャンバを洗い流すことによって洗浄され得る。ハイブリダイゼーションチャンバ内に保持されるサンプル溶液の量は、通常非常に少なく、ハイブリダイゼーションチャンバはこの少ない量を収容して結合反応(「ハイブリダイゼーション」)を行なう。典型的なシステムのハイブリダイゼーションチャンバ内に保持されるサンプル溶液の量は、約60マイクロリットルから約数百マイクロリットルまでの範囲である。ハイブリダイゼーションチャンバの容積が小さいことは、このような小さな容積に固有の小さな寸法に起因して、マイクロアレイを効率的に洗浄するのを難しくしている。注入口と排出口を有し、チャンバを介して溶液を流すハイブリダイゼーションチャンバは、特に効率的な洗浄が難しい。この問題は、検出ステップ中にマイクロアレイ上で感知されることができ、このことは一般にマイクロアレイの縁部の近くに、マイクロアレイの中心部ほどよく洗浄できない領域があることを明らかにする。プロセスの間に小さな泡が形成され、チャンバの高さ寸法が小さいことに起因してこれらの泡を除去することは困難である。また、アレイデータの検出または読み取り中に泡が検出されることもあり、正しくないデータ又はデータの欠落という結果になる可能性がある。
ある種のマイクロアレイシステムでは、ハイブリダイゼーションチャンバを分解してマイクロアレイを取り外し、洗浄または後続のステップのためにマイクロアレイの表面により容易にアクセスすることを可能にしている。このようなマイクロアレイシステムのいくつかの例では、アレイ基材自体が、ハイブリダイゼーションチャンバの一部を形成する。このような例の1つでは、アレイ基材は対応するカバープレートとガスケットに結合し、マイクロアレイ面と接触した状態で流体サンプルを保持するように適合された流体収容空間を形成する。別の例はカバースリップであり、この場合、流体がカバースリップとアレイ面との間で保持される。
ハイブリダイゼーションチャンバを分解するプロセスにより、マイクロアレイ面に容易にアクセスすることが可能になるが、必要とされるアレイ基材の取り扱いにより、いくつかの要因に起因して不良または一貫性のない結果がもたらされる可能性がある。このような要因には、アレイ基材を扱う人の不十分な技術またはスキル不足(例えば、アレイ基材の表面に損傷を与えてしまう)、アレイ基材の取り扱いと後続の処理の変動性、又は他の要因が含まれる。プロセスは典型的には手作業でハイブリダイゼーションチャンバを分解し、次いで種々の洗浄および乾燥ステップを通じてアレイ基材を手作業で扱うことが必要であり、ユーザの器用さとスキルが要求される。ハイブリダイゼーションチャンバの分解は典型的には、ハイブリダイゼーションチャンバを処理槽内の洗浄溶液中に沈めている間に行われる。この手作業の分解工程は、最終的な測定を妨害するいくつかのタイプのアーチファクトを生じる可能性がある。典型的なアーチファクトには、指紋、掻き傷、及びアレイ基材の表面に移されたゴム手袋からの汚染が含まれる。一般に、多数のアレイ基材がラック内に配置され、次いで1つの処理槽から次の処理槽に移される。処理槽は典型的には、処理槽中の洗浄溶液を新しくする前に、連続していくつかのハイブリダイゼーションチャンバの分解に使用されることにより、後続のマイクロアレイのバッチが汚染される可能性がある。例えば、分解の間に所与の槽に浸漬された最後のハイブリダイゼーションチャンバは、その前に開放されたハイブリダイゼーションチャンバからのハイブリダイゼーションバッファに曝露され、それによりマイクロアレイが潜在的な交差汚染に曝露される。交差汚染の程度は、いくつのハイブリダイゼーションチャンバが開放されたかということ、及び槽の容積に依存する。更に、プロセスにおける前の槽からのかなりの量の洗浄溶液が、プロセスにおいて1つの洗浄コンテナから次の洗浄コンテナに移される可能性がある。これにより、特に洗浄条件を注意深く管理しなければならない場合に、不一致、ノイズ、信号バックグラウンドが分析に導入される可能性がある。
洗浄プロセスの後に、アレイ基材の表面を乾かす必要がある。アレイを乾かすために使用される2つの方法は、1)ラックを遠心分離機に入れてスライドを回転乾燥させること、又は2)窒素ガンを使用して、表面を吹いて乾かすことである。アレイを遠心分離機にかけることは、残滓または筋などのアーチファクトが除去される前にアレイの基材面上で乾燥するのに十分な時間があるという点で問題を有する。また、アレイ基材を保持するために使用されるラックは、ラックがアレイ基材に接触する場所で流体を保持し、やはり、筋、残滓、又は他のアーチファクトなどの残滓が表面上に形成され得る。窒素ガンの方法では、一般にユーザがゴム手袋を着用している間に、ユーザが洗浄溶液からアレイ基材を取り出すことが必要である。ユーザは、窒素を吹きつける間にマイクロアレイをつかまえておく必要があり、マイクロアレイに触れている場所では、流体の除去は難しい。流体がアレイ基材の表面から除去されずに乾燥してしまうと、不均一な信号バックグランドが生じて、一貫性のない結果がもたらされる。
ここで説明されたように、オペレータは何回もアレイ基材に接触して操作しなければならないことがわかる。取り扱われる際の各ステップにより、アレイ基材にアーチファクト及び/又は損傷が生じる可能性がある。各ステップの技術は、ユーザの経験と器用さに依存する。
米国特許出願第10/172,850号
Ausubel他著「Short Protocols in Molecular Biology 3rd ed」1995年、Wiley&Sons社
Sambrook他著「Molecular Cloning:A Laboratory Manual, Third Edition」2001年、ニューヨーク州Cold Spring Harbor社
Tijssen著「Hybridization with Nucleic Acid Probes, Part I and Part II」1993年、アムステルダム、Elsevier社
ユーザによる取り扱いを減少させ、洗浄を行なう条件の一貫性を向上させることを可能にする、マイクロアレイを洗浄して乾燥させるためのシステムが必要とされている。
本発明は、当該技術における上述の欠陥に対処し、アレイ基材を流体と接触させるための新規な装置、及びアレイ基材を洗浄するための新規な方法を提供する。一実施形態では、装置は、洗浄チャンバを画定するハウジングと、洗浄チャンバと流体連絡する流体注入口と、洗浄チャンバと流体連絡するドレーンと、アレイ基材の表面上にガスの流れを向けるように適合されたガス注入口と、洗浄チャンバと関連して動作可能なプログラムコントローラとを含み、プログラムコントローラは、洗浄チャンバに流体を自動的に充填することを含む洗浄プロトコルを実行するように動作可能である。
アレイ基材を洗浄する方法も開示される。このような1つの方法は、アレイ基材を洗浄チャンバ内に配置すること、第1の排出充填ステップをトリガすること、第2の排出充填ステップを自動的に行なうこと、低速の排出ステップを自動的に行なうことを含む。
本発明のさらなる目的、利点、及び新規な特徴は、以下の説明と実施形態に部分的に示され、一部は以下の明細書を検討することにより当業者には明らかになるか、又は本発明を実施することにより理解され得る。本発明の目的および利点は、特に本明細書および付随する特許請求の範囲に指摘された器具、組み合わせ、構成、及び方法によって実現および達成され得る。
本発明によれば、アレイ基材を自動的に洗浄して乾燥させる装置と方法が提供され、ユーザによる取り扱いを減少させ、洗浄を行なう条件の一貫性を向上させることが可能になる。
本発明のこれらの、及び他の特徴は、図面に関連してなされる、本明細書の方法の代表的な実施形態の説明、及び本方法を行なうための例示的な装置の開示から理解されよう。
理解を容易にするために、図面間で共通な対応する要素を示すために、可能な場合には同一の参照符号を使用した。図面の構成要素は一定の縮尺に従わずに描かれている。
本発明を詳細に説明する前に、別段の記載のない限り、本発明は特定の材料、試薬、反応材料、製造プロセスなどに限定されず、これらは変更され得るものとして理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的としており、限定することは意図されていないことを理解されたい。また、本発明では、論理的に可能な場合にはステップを異なる順序で行なうこともできる。しかしながら、以下に説明される順序が好ましい。
明細書および付随する特許請求の範囲において使用される場合、文脈内に別段の明確な記載のない限り、「a」、「an」、及び「the」の単数形は、複数の対象要素を含むことに留意される必要がある。従って、例えば、「流体注入口」という言及は複数の流体注入口を含む。本明細書および特許請求の範囲において、逆の意図が明らかでない限り、以下の意味を有するように定義されたいくつかの用語について言及する。
「生体分子」は、一般に生体から引き出せる分子、又はその類似物を指す。生体分子は例えば、アミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、ヌクレオチドモノマー、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、糖類、多糖類、ホルモン、成長因子、ペプチドグリカンなどを含む。オリゴペプチドは一般に、互いに結合された2個から約100個のアミノ酸サブユニットを有する分子である。ポリペプチドは、互いに結合された少なくとも2個から最高で約1000個(又は1000個より多い)のアミノ酸サブユニットを有する分子を指す。オリゴヌクレオチドは一般に、互いに結合された2個から約100個のヌクレオチドサブユニットを有する分子である。ポリヌクレオチドは、互いに結合された少なくとも2個から最高で約1000個(又は1000個より多い)のヌクレオチドサブユニットを有する分子を指す。
「マイクロアレイ」は、逆の意図が生じないかぎり、領域と関連づけられた特定の化学的な部分(単数または複数)(例えば、ポリヌクレオチドの配列)を有する任意の1次元、2次元、又は3次元構成のアドレス可能な領域(「スポット」)を含む。「バイオアレイ(bioarray)」は生体分子のマイクロアレイである。マイクロアレイは、アレイ基材上における特定の所定の位置(「アドレス」)の領域(マイクロアレイの「特徴部(feature)」又は「スポット」)が、特定のターゲット又はターゲットのクラスを検出するように異なる部分(例えば、異なるポリヌクレオチドの配列)の多数の領域を有するという点で「アドレス可能」である(しかし、特徴部は偶発的にその特徴部のターゲットでないものを検出することがある)。マイクロアレイの場合、「ターゲット」は、種々の領域でアレイ基材に結合され、プローブ(「ターゲットプローブ」)によって検出されるべき移動相(一般に流体)の部分と呼ばれる。しかしながら、「ターゲット」又は「ターゲットプローブ」のいずれかは、他方によって評価されるべきものとすることができる(従って、いずれか一方は、他方と結合することによって評価されるべき未知のポリヌクレオチドの混合物とすることができる)。本発明のプローブとターゲットは一般に、一本鎖であるが、これは不可欠なことではない。「アレイ基材」は、マイクロアレイの特徴部またはスポットが配置される表面を有する固体支持体である。透明なアレイ基材が望ましい場合には、ガラススライドがしばしば固体支持体として使用されるが、シリカ又はプラスチックなどの他の材料もアレイ基材に使用され得る。
本明細書に使用される用語「厳格な洗浄条件」は、アッセイにおいて所望のレベルの結合特異性を有する、例えば相補的な核酸などのプローブとターゲットの結合対の生成に適合しながら、所望のレベルの結合特異性を有しない結合構成要素間の結合対の形成には適合しない条件を指す。厳格な洗浄条件は一般に、所望のレベルの結合特異性を有しないマイクロアレイからターゲットを除去するという結果になる洗浄条件である。ポリヌクレオチドマイクロアレイ(例えば、DNA又はRNAを有する「スポット」を有するマイクロアレイ)へのハイブリダイゼーションの文脈では、「厳格な洗浄条件」は配列依存であり、異なる実験パラメータの下では異なる。本発明の範囲内でポリヌクレオチドマイクロアレイと共に使用され得る厳格な洗浄条件は、例えば、マイクロアレイを65℃の0.2×SSC及び0.1%SDSの洗浄溶液に接触させることを含むことができる。他の例示的な厳格な洗浄条件は、45℃の1×SSCを有する洗浄溶液内でマイクロアレイを洗浄することを含む。代案として、68℃の0.l×SSC/0.1%SDSの中での洗浄を使用することもできる。代替ではあるが同等のハイブリダイゼーションと洗浄条件を利用して、同様の厳格性の条件を提供することができる。洗浄溶液の厳格さは、イオン強度、pH、洗剤濃度、バッファ組成、カオトロピック剤(塩酸グアニジンなど)の存在/濃度、及び温度などの因子で変わる。洗浄条件の厳格さを調節して、所望のレベルの結合特異性を得ることができる。所望のレベルの特異性は一般に、マイクロアレイのハイブリダイゼーション実験から意味のあるデータが得られることができるように、適切な信号対雑音比を提供するように選択される。核酸を同定するために使用される典型的な厳格な洗浄条件は、例えば、以下のような条件を含むことができる。即ち、pH7で約0.02モルの塩濃度、少なくとも約50℃又は約55℃から約60度の温度;又は約0.15M NaClの塩濃度、72℃の温度で約15分;又は約0.2×SSCの塩濃度、少なくとも約50℃又は約55℃から約60℃の温度で約15分から約20分;又はハイブリダイゼーション複合体を、0.1%SDSを含む約2×SSCの塩濃度の溶液で室温で15分にわたって2回洗浄し、次いで0.1%SDSを含む0.1×SSCにより68℃で15分にわたって2回洗浄する;又は同等な条件。また、厳格な洗浄条件は、例えば、42℃の0.2×SSC/0.1%SDSとすることもできる。核酸分子がデオキシオリゴヌクレオチド(「オリゴ」)である場合では、厳格な条件は、6×SSC/0.05%ピロリン酸ナトリウムの中で37℃(14塩基オリゴについて)、48℃(17塩基オリゴについて)、55℃(20塩基オリゴについて)、及び60℃(23塩基オリゴについて)で洗浄することを含むことができる。同等なハイブリダイゼーションと洗浄条件の詳細な説明について、及び例えばSSCバッファ、同等な試薬と条件などの試薬およびバッファについては、非特許文献1〜3を参照されたい。
厳格な洗浄条件は、少なくとも上記の代表的な条件と同じ程度に厳格な洗浄条件である。所与の条件の組の下で洗浄されたマイクロアレイを問い合わせることにより、上記の代表的な条件を使用して得られる結果と比較して実質的に同様な結果がもたらされる場合、この所与の条件の組は、上記の代表的な条件と少なくとも同等に厳格であると考えられる。ここで「実質的に同様」とは、5倍以内、典型的には3倍以内であることを意味する。他の厳格な洗浄条件が当該技術で知られており、適宜使用されてもよい。
「所定の」という用語は、使用の前に同定または組成が知られている要素を指す。例えば、「所定の温度」は使用の前に与えられる温度として指定された温度である。要素は、名前、配列、分子量、その機能、或いは任意の他の属性または識別子によって識別され得る。本明細書において使用される場合、「自動的な」、「自動的に」、又は他の同様の用語は、ユーザのさらなる介入がなくても生じ、一般にユーザにより提供されたか、又は実行されたトリガ事象の結果として生じるプロセス又は一連のステップを指す。自動プロセスは一般に、ひとたびトリガ事象が生じれば、プロセスのステップを行なうように適合された装置を含む。自動プロセスのステップを行なうように適合された任意の装置を使用することができる。本明細書では「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、呼称の用語として使用され、必ずしも時間的な使用順序を意味するものではない。例えば、第1の洗浄溶液、第2の洗浄溶液、第3の洗浄溶液などは、呼称の用語にかかわらず、任意の所定の順序で使用され得る。ある実施形態では、洗浄溶液のうち1つを使用することは、他の洗浄溶液のうち1つを使用することを意味する場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、第3の洗浄溶液は第1の洗浄溶液と同じであってもよい。即ち、いくつかの実施形態では、第3の洗浄溶液が示されているところで第1の洗浄溶液を使用することができる。このような実施形態を説明する別の方法は、洗浄溶液のうちの1つの組成が、洗浄溶液のうちの別の1つの組成と同じであるということである。例えば、第3の洗浄溶液の組成は第1の洗浄溶液の組成と同じである。これにより、いくつかの洗浄溶液が複数のステップで使用されることに起因して、アレイ基材に接触させるために必要な異なる溶液の総数が、示される溶液の数より少なくすることができるという点で、本発明による方法を実行する際に使用される装置を簡単にすることができる。
さて、本発明の実施形態を図面に関連して説明する。図1は本発明による装置の略図である。例示された装置は洗浄システム100であり、その洗浄システムは、システムマニホルド106と関連して動作可能な洗浄ステーション102(図1の破線の長方形104で囲まれている)を含む。システムマニホルド106は、ガス源108、流体源110(例えば、洗浄溶液(単数または複数)の供給源)と流体連絡する1つ又は複数の流体供給ライン109、及び1つ又は複数のドレーン排出ライン112を含む。図1に示されるように、1つだけの洗浄ステーション102が示されているが、多くの他の洗浄ステーション102(例えば、最高で10個、最高で20個、最高で30個、又は30個より多い)も、システムマニホルド106と関連して動作可能であり、これらを図1の省略記号114により示す。図示された単一の洗浄ステーション102の説明は概して、追加の洗浄ステーション102にも適用される。
洗浄ステーション102は、洗浄チャンバ120を画定するハウジング118を含む。図1に示された実施形態では、ハウジング118は、基部124に結合された1つ又は複数の側壁122を有し、洗浄チャンバ120を画定する。洗浄チャンバ120は、アレイ基材126の全部または実質的な部分が洗浄チャンバ内の流体の中に浸漬され得るように、アレイ基材126を収容して保持するように適合される。この文脈では、「アレイ基材の実質的な部分」は、アレイ基材上のマイクロアレイのスポットの少なくとも80%が洗浄チャンバ内の流体に浸漬され得るような、アレイ基材の少なくとも十分な部分である。即ち、アレイ基材の少なくとも一部は、浸漬されない状態のままであってもよい。洗浄チャンバの典型的な使用では、アレイ基材上におけるマイクロアレイのスポットの少なくとも90%、又は少なくとも98%、又は約100%が、洗浄チャンバ内の流体内に浸漬される(洗浄チャンバに流体が充填されている場合)。典型的な実施形態では、洗浄チャンバ120は、ドレーン130に向かって下がるように傾斜した底面128を有し、それにより洗浄チャンバ120内の流体のほとんど(例えば、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%)、又は実質的に全部(例えば、少なくとも約98%、又は約100%)が除去される。ある実施形態では、ハウジング118は、アレイ基材126が置かれる支持構造体134を含む。この支持構造体は、アレイ基材126をドレーンの上で維持する洗浄チャンバ120の底面128において格子の形態を取ることができる。
洗浄チャンバ120は、流体注入口136と流体連絡する。流体注入口136は、流体導管138と流体連絡し、流体導管138は、システムマニホルド106の流体供給ライン109と流体連絡する。流体注入口の制御要素140は、流体注入口136と関連して動作可能である。流体注入口の制御要素140は、洗浄チャンバ120への流体の送出を制御するように適合される。流体注入口の制御要素140は一般に、例えば、プログラムコントローラ142と流体注入口の制御要素140を接続するように動作可能な機能制御線144を介して、プログラムコントローラ142によって制御される。図1に示されるように、プログラムコントローラ142からのバス線146は、機能制御線144を含む。流体注入口の制御要素140は一般にバルブを含み、バルブの機能はプログラムコントローラ142によって制御される。典型的な実施形態では、流体注入口136はアレイ基材の表面上に流体を吹き付けるように適合される。いくつかの実施形態では、流体注入口136は更に、洗浄チャンバ120の内面に流体を吹き付けるように適合される。一実施形態では、流体注入口136は洗浄チャンバ120の上に配置され、洗浄チャンバ120内へ向けられる。いくつかの実施形態では、複数の流体注入口136(例えば、2個、3個、4個、5個、又は5個より多い流体注入口)があってもよく、各流体注入口136はそれ自体の流体注入口の制御要素140と関連して動作可能とすることができる。図1に示される実施形態は、3つの流体注入口136を有し、各流体注入口は、システムマニホルド106を介して対応する流体源110と流体連絡する。特定の実施形態では、流体注入口の制御要素140は、複数の流体源から流体を受け取り、流体を、少なくとも1つ流体源から流体注入口136に向けるように適合された注入口マニホルドを含む。このようなある実施形態において、注入口マニホルドは、プログラムコントローラ142が注入口マニホルドを制御するように、プログラムコントローラ142と関連して動作可能な複数のバルブを含む。
洗浄チャンバ120は、ガス注入口148と流体連絡し、ガス注入口148は、ガス導管150を介してシステムマニホルド106のガス源と流体連絡する。ガス注入口の制御要素152は、ガス注入口148と関連して動作可能である。ガス注入口の制御要素152は、洗浄チャンバ120へのガスの送出を制御するように適合される。ガス注入口の制御要素152は一般に、バルブを含み、バルブは、プログラムコントローラ142をガス注入口の制御要素152に接続するように動作可能な機能制御線154を介してプログラムコントローラ142によって制御され得る。ある実施形態では、バルブはユーザにより調節可能であり、洗浄チャンバ内へのガスの流れを調節することができる。このような実施形態では、必要に応じて、プログラムコントローラによる追加の制御が存在してもよい。ガス注入口の制御要素152は一般に、洗浄チャンバ120へのガスの流れを制御または調節する機能要件を満たす任意の装置またはコンポーネントを含む。典型的な実施形態では、ガス注入口148は、ガス注入口148からのガスの流れ(例えば、乾燥窒素ガスなどの不活性乾燥ガス)をアレイ基材126の表面の全体にわたって向け、アレイ基材126の表面上に残る流体の量を低減または除去するのに役立つように適合される。アレイ基材の表面の乾燥を補助することに加えて、ガス注入口は、不活性ガスの正圧を維持して、アレイ基材の環境的な汚染を低減するガスの流れを提供することができる。例えば、空気で運ばれる汚染物質は、使用中、ガス注入口から流れる比較的不活性なガスが洗浄チャンバ内で正圧を維持する限り、アレイ基材の周りで低減される傾向がある。
洗浄チャンバは、ドレーン130と流体連絡する。ドレーン130は、排出導管158と流体連絡する流体排出口156を含む。排出導管158は、システムマニホルド106のドレーン排出ライン112と流体連絡する。排出制御要素160は、ドレーン130と関連して動作可能である。排出制御要素160は、流体排出口156と排出導管158を介して洗浄チャンバ120からの流体の除去を制御するように適合される。排出制御要素160は一般に、例えば、プログラムコントローラ142と排出制御要素160を接続するように動作可能な機能制御線162を介して、プログラムコントローラ142によって制御される。排出制御要素160は一般に、バルブを含み、バルブの動作はプログラムコントローラ142によって制御される。ある実施形態では、ドレーンは2つの流体排出口132、156を含み、各排出口は、関連して動作可能なバルブを含む排出制御要素160、164を有する。ある実施形態では、一連の流体排出口は、排出導管と流体連絡する洗浄チャンバの底面に沿って配置され、流体排出口は、洗浄チャンバの使用中にアレイ基材の基部に隣接するように配置される。
いくつかの実施形態では、装置は、通常の動作で洗浄チャンバから少なくとも2つの異なる速度で流体を除去するように、洗浄チャンバから流体を除去する速度を変更する。これは任意の適切な態様で達成され得る。典型的な1つの例では、排出制御要素は、チャンバからの流体除去の速度を変えることができるように適合され、例えば、排出制御要素は、制御された速度で洗浄チャンバから流体を汲み上げるように適合された可変速ポンプを含む。別の例として、ドレーンは2つの異なるサイズの排出導管を含むことができ、一方の排出導管は比較的小さな直径(又は断面積)を有して、排出導管を介した流速を制限し、他方は比較的大きな直径(又は断面積)を有して、比較的小さな直径の排出導管と比較して比較的制限されない流れを提供する。別の実施形態では、第1の排出導管内に流量制限装置が存在して流速を制限し、第2の排出導管は流量制限装置を有しない。排出導管を介した低流速は、低速の流体除去、即ち洗浄チャンバの低速の排出を提供する。比較的大きな直径を有する排出導管は、比較的高流速の流体の除去を提供する。排出制御要素160は一般に、洗浄チャンバ120から出る流体の流れを制御または調節する機能要件を満たす任意の装置またはコンポーネントを含む。
上述したように、洗浄システム100は複数の洗浄ステーション102を含むことができ、各々はシステムマニホルド106と関連して動作可能である。システムマニホルド106は、ガス源108、流体源110(例えば、洗浄溶液(単数または複数)の供給源)と流体連絡する1つ又は複数の流体供給ライン109、及び1つ又は複数のドレーン排出ライン112を含む。図1に示されたシステムマニホルドは、3つの流体源110を含む。各流体源110は圧力駆動式供給源として示されているが、流体を洗浄チャンバ(単数または複数)に送出するための任意の適切な手段が、本発明の装置に使用され得る。各流体源110はリザーバ166を含む。一般に、各リザーバ166は洗浄システム動作中に異なる洗浄溶液を収容できる。また、図1には、洗浄チャンバ120から除去された流体を受け取る、1つ又は複数の排出物リザーバ168が示されている。図1に示されるように、流体排出口132、156(例えば、高速排出と低速排出を行う)はそれぞれ、独立した排出物リザーバ168を有する。高速排出と低速排出のために排出速度を制御するためにポンプシステムを有する実施形態では、必要なドレーン流体経路は1つだけである。
ある実施形態では、洗浄システム100は、使用中に洗浄システム内の流体の温度を制御するように動作可能な1つ又は複数の温度制御要素(図示せず)を含む。温度制御要素の例には、温度センサ170、及び温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)が含まれる。ある実施形態では、洗浄システムは、1つ又は複数の温度センサ(例えば、170で示されるように洗浄チャンバと関連して動作可能である)を含む。温度センサは、どこでも必要な場所に配置されて、温度を制御および/または監視することができる。例えば、温度センサは、1つ又は複数の流体リザーバ166、流体供給ライン109、流体導管138、及び洗浄チャンバ120に配置され得る。温度制御要素は一般に、プログラムコントローラと関連して動作可能である。また、温度調節手段(例えば加熱手段および/または冷却手段)も、どこでも必要な場所で洗浄システム100内に含められることができ、一般に1つ又は複数の流体リザーバ166、流体供給ライン109、流体導管138、及び洗浄チャンバ120に配置される。洗浄システムの一部(又は洗浄システム内の流体)を加熱および/または冷却するように動作可能な任意の温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)が存在することができる。特定の実施形態では、加熱手段は、ハウジングに配置されるか、又はハウジングに隣接して配置され、洗浄チャンバ内の流体を加熱することができる。特定の実施形態では、冷却手段は、ハウジングに配置されるか、又はハウジングに隣接して配置され、洗浄チャンバ内の流体を冷却することができる。温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)と温度センサの位置は、主に所与の洗浄システムの設計および動作上の考慮事項によって決定される。特定の実施形態では、温度センサと温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)は、フィードバック制御ループと関連して動作でき、洗浄システムの一部の温度を制御する。
ある実施形態では、プログラムコントローラ142は流体源110(単数または複数)の温度も制御する。このような実施形態では、プログラムコントローラ142は、温度センサと温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)と通信する。このような実施形態では、プログラムコントローラ142は、温度センサからの温度に関連する信号を受信し、それに応じて温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)を制御することによって応答するように適合される。動作中、これにより、流体源110から洗浄チャンバ120への温度制御された(例えば、予め加熱または予め冷却された)洗浄溶液の供給が可能になる。別の実施形態では、加熱手段は、ハウジング118の外側および洗浄チャンバ120の外側に、例えば、流体導管138に沿って、及び/又は流体供給ライン109に沿って配置される。
温度制御により、洗浄プロセスにおけるより多くの変数の制御が可能になり、洗浄プロセスからの結果のより良好な一貫性が与えられる。ある実施形態では、ハウジング118は断熱材料を含む。このような実施形態の洗浄チャンバの温度制御は、洗浄チャンバに入る流体の温度を制御することによって達成され得る。洗浄チャンバを断熱する任意の適切な断熱材料を使用することができる。
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の流体レベルセンサ172が、洗浄チャンバ120と関連して動作可能である。1つの流体レベルセンサ172は、洗浄チャンバ120が満杯である時(例えば、「流体高レベル」センサ)、又は実質的に満杯である時(例えば、「満杯」の流体レベルの少なくとも約90%)を検出するように適合され得る。同様に、別の流体レベルセンサ172は、洗浄チャンバ120が実質的に空の時を検出する(例えば、流体レベルが「満杯の」流体レベルの約10%未満である時を検出する「流体低レベルセンサ」)ように適合され得る。この文脈において、「満杯」は、洗浄ステーション102の使用に必要な典型的な流体レベル、例えば、アレイ基材126の全部または実質的な部分を浸漬するのに必要な流体レベルを意味する。これらの流体レベルセンサ172は一般に、洗浄プロセスの制御に使用するために、プログラムコントローラ142と電気的に連絡する。
洗浄システム100は、典型的には機能制御線144、154、162を含むバス線146を介して、洗浄ステーション102と関連して動作可能なプログラムコントローラ142を含む。動作中、機能制御線144は、プログラムコントローラ142と通信するか、又はプログラムコントローラ142によって制御される要素、例えば、流体注入口の制御要素140、排出制御要素160、温度制御要素などの要素とプログラムコントローラ142との間で信号を伝える。プログラムコントローラ142は、自動的に洗浄プロセスを制御するように適合される。プログラムコントローラ142は一般に、マイクロプロセッサ、及び機能制御線144、154、162に沿って伝えられる信号を送受信するためのインタフェースを含む。本明細書に説明されたようなプログラムコントローラ142の機能を実行する任意の他の装置またはコンポーネントの組み合わせが、プログラムコントローラ142として使用されてもよい。
一般に、プログラムコントローラ142は、指定された洗浄プロトコルを行なうように予めプログラミングされている。特定の実施形態では、プログラムコントローラ142は、ユーザが多くの予めプログラミングされた洗浄プロトコルから選択することを可能にするメニュー機能を含む。ある実施形態では、ユーザが定義した洗浄プロトコルを提供するように、ユーザがプログラムコントローラ142をプログラミングすることができる。
プログラムコントローラ142は、本明細書に説明されているように、洗浄システム100の自動的な動作を提供し、アレイ基材126を洗浄するための予めプログラミングされた洗浄プロトコルを行なう。洗浄プロトコルは一般に、低速の排出ステップが後続する1つ又は複数の排出充填ステップを含むが、プログラムコントローラにプログラミングされ得る任意の所望の洗浄プロトコルを使用することができる。洗浄プロトコルは、所定の遅延期間または定温放置期間、洗浄溶液または洗浄ステップの所定の温度、洗浄チャンバを排出および/または充填するための所定の速度、及び/又は1つ又は複数の洗浄溶液からの所定の選択を指定し、並びに本明細書の説明または洗浄システム100の通常的な使用から明らかな他の特性を指定することができる。複数の洗浄ステーション102を有する実施形態では、プログラムコントローラ142は一般に、各洗浄ステーション102を独立して制御でき、場合によっては、各洗浄ステーション102においてアレイ基材に対して、同じ又は異なる洗浄プロトコルに準拠する。
いくつかの実施形態では、プログラムコントローラ142と関連して動作可能なトリガが配置される。トリガは、ユーザによって作動され、アレイ基材が洗浄チャンバに入れられて洗浄プロセスを開始できることを示すスイッチ174(図1に示される)又は他の装置とすることができる。ユーザにより作動される(例えば、押しボタンスイッチ174を押下する)と、トリガ信号がプログラムコントローラ142に供給され、この結果、本明細書に開示されたようなアレイ基材126の洗浄が開始する。別の実施形態では、洗浄チャンバ120の中に、又は洗浄チャンバ120に隣接して配置されたセンサが、洗浄チャンバ120内に配置されたアレイ基材を検出し、適切なトリガ信号をプログラムコントローラ142に供給する。ある実施形態では、プログラムコントローラ142へ供給されるトリガ信号と洗浄プロセスの開始との間には遅延がある。別の実施形態では、使用中に洗浄チャンバ120におおいをするためのカバー又はふたが設けられる。このようないくつかの実施形態では、トリガは、アレイ基材126を洗浄チャンバ120に入れて、カバー又はふたを洗浄チャンバ120の上に配置した後に、カバー又はふたが洗浄チャンバ120の上に配置されたことを検出するセンサとすることができる。
いくつかの実施形態では、説明された洗浄システム100の使用は、以下のように進むことができる。即ち、第1の洗浄溶液がシステムマニホルド106を介して流体源110から洗浄チャンバ120へ導入される。アレイ基材126を洗浄チャンバ120内の第1の洗浄溶液中に浸漬する。典型的な実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバを洗浄チャンバ120内に配置し、次いでハイブリダイゼーションチャンバが沈んでいる間に分解し、洗浄チャンバ120内の第1の洗浄溶液の中にアレイ基材126を浸漬する。沈んでいる間にハイブリダイゼーションチャンバを分解することにより、アレイ基材が第1の洗浄溶液と接触することが可能となり、かつハイブリダイゼーション溶液が第1の洗浄溶液で高度に希釈されると同時に、ハイブリダイゼーション溶液はアレイ基材126の表面上で乾燥する機会がなくなる。洗浄ステーション102内に配置されたアレイ基材126は、複数のマイクロアレイを含むことができ、即ち、複数の同一または異なるマイクロアレイが単一のアレイ基材126上で支持され得る。アレイ基材は一般に、アレイ基材がターゲットを含むサンプル溶液に曝露されたハイブリダイゼーションプロセスを経ている。従って、アレイ基材は一般に、アレイ基材上のプローブに結合されたターゲットを有し、かつアレイ基材上に非特異的に結合された材料を有する。
この時に、例えば、ユーザがスイッチ174を作動させることによって、トリガ信号がプログラムコントローラに供給される。プログラムコントローラ142は洗浄プロトコルの実行に進む。ひとたび洗浄プロトコルが開始すると、後続のステップは、例えばプログラムコントローラ142の制御下で自動的に実行される。このような洗浄プロトコルは、第1の排出充填ステップ、定温放置ステップ、第2の排出充填ステップ、及び低速の排出ステップを含む、本明細書に説明されたステップを含む。
第1の「排出充填」ステップにおいて、第1の洗浄溶液が洗浄チャンバ120から排出され、洗浄チャンバ120は自動的に、流体源110からシステムマニホルド106を介して第2の洗浄溶液で充填される。この第1の「排出充填」ステップは一般に、多くとも約10秒の時間がかかる。種々の実施形態では、第1の排出充填ステップは一般に、多くとも約8秒、多くとも約6秒、多くとも約4秒、多くとも約3秒、又はある実施形態では多くとも約2秒の時間がかかる。典型的な実施形態では、第1の排出充填ステップは少なくとも約1秒の時間がかかるが、ある実施形態では、第1の排出充填ステップは少なくとも約0.5秒の時間がかかる。一般に、プログラムコントローラ142は、排出制御要素160に信号を送って、流体を洗浄チャンバ120から除去し、プログラムコントローラ142は、流体注入口の制御要素140に信号を送って、第2の洗浄溶液を洗浄チャンバ120に加える。第2の洗浄溶液で洗浄チャンバ120を充填した結果として、アレイ基材は第2の洗浄溶液と接触する。ある実施形態では、第2の洗浄溶液は第1の洗浄溶液であってもよく、いくつかの実施形態では、第2の洗浄溶液の組成は第1の洗浄溶液の組成と異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、同じ流体源110が、第1の洗浄溶液と第2の洗浄溶液の両方を供給する。又は、他の実施形態では、第1の洗浄溶液と第2の洗浄溶液は異なる流体源110から供給される。
ある実施形態では、一般に遅延期間、例えば、流体(例えば、第2の洗浄溶液)を洗浄チャンバ120内に循環させることができる(又は流体をゆっくり排出しながら、より多くの洗浄溶液をゆっくり加えることができる)定温放置期間がある。遅延期間は制御された条件(例えば、洗浄溶液の組成、温度、定温放置の時間(持続期間)などを所定の値に維持する)のもとで定温放置期間を提供する。特定の実施形態では、制御された条件は厳格な洗浄条件である。
一般に、第2の「排出充填」ステップが定温放置に後続する。第2の排出充填ステップにおいて、第2の洗浄溶液が洗浄チャンバ120から排出され、洗浄チャンバ120は第3の洗浄溶液で充填される。この第2の排出充填ステップは一般に、多くとも約10秒の時間がかかる。種々の実施形態では、第2の排出充填ステップは一般に、多くとも約8秒、多くとも約6秒、多くとも約4秒、典型的には多くとも約3秒、又はある実施形態では多くとも約2秒の時間がかかる。典型的な実施形態では、第2の排出充填ステップは少なくとも約1秒の時間がかかるが、ある実施形態では、第2の排出充填ステップは少なくとも約0.5秒の時間がかかる。ある実施形態では、第3の洗浄溶液は、第1の洗浄溶液または第2の洗浄溶液であってよく、いくつかの実施形態では、第3の洗浄溶液の組成は、第1の洗浄溶液および/または第2の洗浄溶液の組成とは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、同じ流体源110が第3の洗浄溶液と第1の洗浄溶液の両方を供給する。又は、いくつかの実施形態では、同じ流体源110が第3の洗浄溶液と第2の洗浄溶液の両方を供給する。他の実施形態では、第1の洗浄溶液、第2の洗浄溶液、及び第3の洗浄溶液はそれぞれ、異なる流体源110から供給される。
所定の時間期間の後、洗浄チャンバ120内の流体はゆっくり排出される(「低速の排出」ステップ)。「低速の排出」ステップは、洗浄チャンバ120の排出が「排出充填」ステップにおける洗浄チャンバ120の排出より長い時間がかかるという点で「低速」である。低速の排出ステップは一般に、少なくとも3秒の時間がかかるが、種々の実施形態では、低速の排出ステップは、少なくとも約4秒、少なくとも約5秒、少なくとも約6秒、少なくとも約10秒、又は少なくとも約12秒の時間がかかる。低速の排出ステップは一般に、約15秒の時間がかかる。低速の排出ステップは一般に、最大でも約120秒の時間がかかるが、ある実施形態では更に長くかかってもよい。種々の実施形態では、低速の排出ステップは一般に、最大でも約100秒、最大でも約75秒、最大でも約50秒、最大でも約40秒、最大でも約30秒、又は最大でも約20秒の時間がかかる。また、低速の排出ステップは一般に、洗浄チャンバ120が排出している最中に、ガス注入口148からのガスの流れをアレイ基材126の表面の全体にわたって向けることを含む。低速の排出ステップにより、洗浄チャンバ120内の流体がゆっくり排出され、アレイ基材126の表面から流体が排出される際に、アレイ基材126を下ってゆっくり移動するメニスカスが結果的にもたらされる。更に、低速の排出を行っている最中に、ガス注入口148からのガスの流れは、アレイ基材126の表面の全体にわたって向けられる。ゆっくり移動するメニスカスとガスの流れの組み合わせにより、アレイ基材が均一に乾燥される。本明細書に説明される洗浄システム100の典型的な例では、この均一な乾燥は、洗浄条件を注意深く制御する能力と組み合わされて提供される。一実施形態では、低速の排出ステップが完了した後でも、ガスの流れは、継続してアレイ基材の表面の全体にわたって向けられる。このような実施形態では、ガスの流れは一般に、アレイ基材の表面の乾燥を促進することに加えて、不活性ガスの正圧を維持し、アレイ基材の環境的な汚染を低減する。例えば、アレイ基材の周囲から周囲空気(環境的な汚染物質を運ぶ可能性がある)を排除することに貢献する比較的不活性なガスがガス注入口から流れている限り、空中の汚染物質は使用中のアレイ基材の周りで低減される傾向がある。
本明細書において、洗浄チャンバの排出および充填に関しては、排出は、実質的に全部の流体がチャンバから除去されるまで、例えば、排出プロセス直前におけるチャンバ内の流体の総量の多くとも約20%がチャンバ内に残るまで、更に、例えば排出プロセス直前におけるチャンバ内の流体の総量の多くとも約10%、約5%、約2%、又は約1%がチャンバ内に残るまで、洗浄チャンバから流体(例えば、洗浄溶液)を除去するプロセスを意味する。充填は、実質的に全部のマイクロアレイが流体中に浸漬されるまで、例えば、マイクロアレイのスポットの総数の少なくとも約80%が流体中に浸漬されるまで、一般にマイクロアレイのスポットの総数の少なくとも約98%、又は少なくとも約100%が流体中に浸漬されるまで、洗浄チャンバに流体(例えば、洗浄溶液)を供給するプロセスを意味する。一般に、アレイ基材全体は充填プロセスによって浸漬されるが、特に、マイクロアレイのスポットがアレイ基材の一部(例えば、使用中に洗浄チャンバの底面にもっとも近くなるように意図された部分)だけに配置されている実施形態では、いつも全体を浸漬する必要があるとは限らない。
洗浄システム100の使用中に、プログラムコントローラ142は、種々のセンサ(例えば、温度センサ170、流体レベルセンサ172)から入力信号を受信し、種々の制御信号を制御要素(例えば、加熱要素、バルブコントローラなど)に出力する。プログラムコントローラ142は、ユーザによってプログラム可能とすることができるか、及び/又はユーザからの入力に応答して、動作パラメータ(例えば、洗浄条件)を選択することができる。プロセスは、例えば第4の洗浄溶液でアレイ基材をすすぐなど、1つ又は複数のオプションの追加洗浄ステップを含むことができる。
いくつかの実施形態では、流体注入口136は、アレイ基材126の表面の全体にわたって、及び/又は洗浄チャンバ120の内面の全体にわたって流体を吹き付けるように適合される。これにより、洗浄チャンバ120が排出された後に、これらの表面(単数または複数)にくっついている残留した流体を洗い落とすことができる。いくつかの実施形態では、ドレーン130は、短い期間(例えば、一般に約1秒未満)開いたままにしておくと同時に、アレイ基材126の面および/または洗浄チャンバ120の内面に流体を吹き付け、これによって洗浄チャンバ120内に吹き付けた流体の最初の部分を排出することができる。短い期間の後、ドレーン130を閉じ、これによって洗浄チャンバ120を、例えば第2の洗浄溶液などの流体で充填することに進む。このような実施形態では、ドレーン130と流体注入口136の動作は一般に、プログラムコントローラ142によって調整および制御される。
従って、ある実施形態では、本発明は、アレイ基材を洗う方法を提供する。特定の実施形態では、本方法はハイブリダイゼーションチャンバを第1の洗浄溶液中に浸漬している間に、ハイブリダイゼーションチャンバを分解することを含む。第1の洗浄溶液は一般に、ハイブリダイゼーションチャンバを収容するサイズの洗浄チャンバ内に入っている。ハイブリダイゼーションチャンバが洗浄チャンバ内の洗浄溶液中に浸漬されている間にハイブリダイゼーションチャンバを分解することにより、第1の洗浄溶液がアレイ基材に接触する(又は結果として接触する)。
アレイ基材を第1の洗浄溶液と接触させることにより、アレイ基材と接触している流体(例えば、ハイブリダイゼーションチャンバ内に保持された流体)が、第1の洗浄溶液で急速に希釈される。分解の前には、ハイブリダイゼーションチャンバはアレイ面と接触している容積「Vhyb」の流体(例えば、ハイブリダイゼーションバッファ)を保持する。容積「Vwash」の第1の洗浄流体は、洗浄チャンバ内に保持されている(アレイ基材が洗浄チャンバ内の適所にある時)。希釈倍率は、Vwash/Vhybとして計算され得る。本発明による方法の特定の実施形態では、この希釈倍率は、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、又は少なくとも300である。
アレイ基材は一般に、アレイ基材の1つの縁部で、一般に直立構成で洗浄チャンバ内に置かれる(例えば、図1を参照)。アレイ基材は一般に、例えば最高で約30秒、最高で約1分、最高で約2分、最高で約5分、又は5分より長い時間など、所望の長さだけ第1の洗浄溶液との接触が維持される。アレイ基材は一般に、少なくとも約3秒、より一般的には少なくとも約5秒、更により一般的には少なくとも約20秒の時間の間、第1の洗浄溶液との接触が維持される。
一般に、「トリガ」信号は、洗浄チャンバを制御し、かつ例えば、洗浄流体源(単数または複数)、温度調節手段(例えば、加熱手段および/または冷却手段)などの洗浄チャンバと関連して動作可能な他の要素を制御するプログラムコントローラに供給される。トリガ信号は一般に、ユーザによって開始されるか、或いは例えば、洗浄チャンバ内にアレイ基材が配置されたこと、又は洗浄チャンバ上にカバーが配置されたことなど、プログラムコントローラによって検出されたいくつかのステータスの結果として提供されてもよい。一例として、トリガ信号は、ハイブリダイゼーションチャンバが分解されたこと、及び/又はアレイ基材が第1の洗浄溶液と接触していること(例えば、第1の洗浄溶液中に浸漬されたこと)を示すキーボード入力など、ユーザにより押下されたボタンの結果として生成され得る。トリガ信号により一連の動作が自動的に行われる。これには、洗浄チャンバを空にすること、第1の排出充填ステップで洗浄チャンバを充填すること、定温放置の間に制御された条件を維持すること、第2の排出充填ステップで洗浄チャンバを空にして洗浄チャンバを充填すること、及び低速の排出ステップで洗浄チャンバを空にすることが含まれる。
本発明の方法によれば、第1の洗浄溶液の排出は急速であるべきであり、第2の洗浄溶液で洗浄チャンバを充填することがすぐに後続するべきであり、この充填も急速であるべきである。洗浄溶液を排出または充填する文脈では、「急速」という用語は、洗浄チャンバの排出(又は充填)が、約10秒未満、一般的には約5秒未満、より一般的には約3秒未満、更により一般的には約2秒未満の時間がかかることを意味する。洗浄チャンバの排出(又は充填)は、特定の実施形態では、3分の1秒、又は4分の1秒しか時間がかからないが、一般的には少なくとも約2分の1秒の時間がかかる。洗浄チャンバの充填は、例えば、約15秒未満以内、約10秒未満以内、約5秒未満以内、又は約3秒未満以内など、排出ステップに続いてすぐに行われる。同様に、本発明の方法によれば、第2の洗浄溶液の排出は急速であるべきであり、第3の洗浄溶液で洗浄チャンバを充填することがすぐに後続するべきであり、この充填も急速であるべきである。
ある実施形態では、第2の洗浄溶液で洗浄チャンバを充填することは、第1の洗浄溶液の排出が完了するわずかに前に開始してもよい。いくつかの実施形態では、第1の洗浄溶液のわずかな部分(例えば、洗浄チャンバの排出開始直前の洗浄チャンバ内の第1の洗浄溶液の総量の約20%未満、更に、例えば洗浄チャンバの排出開始直前の洗浄チャンバ内の第1の洗浄溶液の総量の約10%未満、又は約5%未満、又は約2%未満、又は約1%未満)が、第2の洗浄溶液で洗浄チャンバを充填することが開始されたときに洗浄チャンバ内に残っている。ある実施形態では、充填が開始した後でも洗浄チャンバの排出は継続する。このようにして、洗浄チャンバ内に残っている第1の洗浄溶液の少量は、洗浄チャンバ内に入る第2の洗浄溶液の最初の部分によって洗い流されることができる。特定の実施形態では、第2の洗浄溶液が洗浄チャンバに入る際に、アレイ基材の表面の全体にわたって第2の洗浄溶液が向けられ、例えば、第2の洗浄溶液は洗浄チャンバ内に吹き付けられ得る。
第2の洗浄溶液は所定の時間期間にわたってアレイ基材との接触が維持される。また、いくつかの実施形態では、温度は指定された範囲内に維持される。特定の実施形態では、第2の洗浄溶液は厳格な洗浄条件の下でアレイ基材との接触が維持される。厳格な洗浄条件は一般に、次のマイクロアレイの走査の間に、結果として信号対雑音比の改善が達成される結合の特異性を増加するように選択される。代表的な厳格な洗浄条件は、本明細書に開示されるか、又は当該技術において知られているか、或いは本明細書の開示による通常の実験によって決定され得る。洗浄条件は一般に、洗浄溶液の塩濃度を低くすること、及び/又は温度を高くすることでより厳格になる。洗浄条件は一般に、基材から非特異的に結合した材料が除去される結果となるように選択される。
いくつかの実施形態では、本発明による方法は、洗浄チャンバ内の洗浄溶液の中に流体の流れを形成し、洗浄溶液の混合、特にマイクロアレイに接する溶液の混合を促進することを含む。流れは、例えば洗浄チャンバ内に機械的な攪拌手段を有すること、更に例えば、流体の一部を洗浄チャンバから除去して、除去された流体を再び洗浄チャンバに導入することによって流体を再循環させることなど、任意の適切な手段によって生成され得る。一実施形態では、洗浄溶液の一部をチャンバから排出し、新しい洗浄溶液をチャンバに追加して排出された分を補うことによって、洗浄溶液内に流体の流れが生成される。いくつかの実施形態では、洗浄チャンバ内の洗浄溶液の総量の約2%から約5%が、約5秒ごとに、又は約10秒ごとに、又は約20秒ごとに、又は約30秒ごとに、又は約60秒ごとに排出(及び補充)される。これにより、洗浄チャンバ内の流体の十分な流れが生成され、非特異的な材料がアレイ面から洗浄される際に、洗浄溶液がよく混合される。流体を流体源からゆっくり追加するこの方法は、流体を所望の温度まで加熱または冷却して、洗浄チャンバに追加する実施形態において、温度を制御するためにも使用され得る。
本発明による方法は、例えば第3、第4、又は第5の洗浄溶液など、1つ又は複数のオプションの追加の洗浄ステップを含むことができる。このような追加の洗浄ステップ(単数または複数)は、アレイ基材を完全にすすぐ役割を果たしてもよいし、又は他の特定の理由のために使用されてもよい。例えば、最後の洗浄溶液は、表面をよりよく濡らすか、又は洗浄の厳格さを調節するか、又はより容易に乾燥させるように選択されてもよい。特定の実施形態において、この方法は、アレイ基材を第2の洗浄溶液に接触させた後で、最後の「低速の排出」ステップの前に、1つ又は複数のオプションの介在洗浄ステップ(単数または複数)を含むことができる。各オプションの洗浄ステップは、急速な排出と、所望の洗浄溶液の急速な充填とを含む。このような洗浄溶液は、第2の洗浄溶液を除去し、マイクロアレイを問い合わせる準備としてアレイ表面を均一に乾燥させるように選択されてもよい。
同様に、いくつかの実施形態では、本方法は、アレイ基材が第1の洗浄溶液と接触した後で、洗浄チャンバが第2の洗浄溶液で充填される前に、1つ又は複数のオプションの介在洗浄ステップを含むことができる。各オプションの洗浄ステップは、洗浄チャンバの急速な排出と、所望の洗浄溶液による洗浄チャンバの急速な充填とを含む。このような洗浄溶液は第1の洗浄溶液を除去するために選択される。このような洗浄溶液は、洗浄チャンバを充填する前に、指定された温度に予め加熱されることができ、アレイ基材を第2の洗浄溶液に接触させる準備を援助することに役立つことができる。
最後の排出ステップ(「低速の排出」ステップ)は、アレイ基材が第2の洗浄溶液と接触した後に行なうか、又はいくつかの実施形態では、アレイ基材が、追加のオプションの洗浄ステップからの洗浄溶液(例えば、第3、第4、又は第5の洗浄溶液)と接触した後に行なう。最後の排出ステップは、ある実施形態では、排出が、少なくとも約5秒、又は少なくとも約10秒、又は少なくとも約15秒、又は少なくとも約20秒、又は20秒より多い時間がかかるように、洗浄チャンバからゆっくり排出することを含む。低速の排出ステップでチャンバを空にするためにかかる時間は一般に、アレイ基材の表面エネルギ、洗浄溶液の組成(例えば、界面活性剤、塩含有量)、及び温度を含むいくつかの要因を考慮して決定される。典型的な実施形態では、最後の排出を行っている際に、アレイ表面の全体にわたってガスの流れが向けられる。最後の排出中に、アレイ表面と接触している液体は一般に、低速の排出の間にアレイ表面を下に移動するメニスカスを形成することが観察された。多少なりとも本発明を限定することなしに、このメニスカスは、アレイ面から流体を排出することを援助し、それによりアレイ面を乾燥させることを援助すると考えられる。一般に、排出速度は、低速の排出プロセスの間にメニスカスがそのままでいるのに十分に遅いように選択される。一般に、これは10秒から20秒の間である。メニスカスがアレイ表面を下に移動する速度を制御することにより、発明者らは、表面に残る小滴の形成を最小限にする。これは乾燥を早め、測定(マイクロアレイの走査)中に検出され得るアーチファクトの乾燥を最小限にする。任意の適切なガスを使用して、アレイ基材の表面の全体にわたってガスの流れを提供することができる。一般に、ガスの流れもアレイ表面を乾かすことを援助する。いくつかの実施形態では、ガスは、乾燥窒素、乾燥空気などの任意の乾燥ガスとすることができる。ガスの流れは一般に、最後の排出ステップ中に形成されるメニスカス上をほとんど直接的に通過するように集中される。
最後の排出ステップ(「低速の排出」ステップ)の後、アレイ基材の表面は一般に乾燥している。ガスの流れは、ユーザが洗浄チャンバからアレイ基材を除去する準備ができるまで、アレイ基材を保護された環境内に保つために、アレイ基材の全体にわたって継続して向けられてもよい。低速の排出ステップが完了した際にアレイ基材があまり乾燥していない状況では、ガスの連続した流れはアレイ基材を乾燥させることも援助する。また、ガスの流れは、洗浄チャンバから周囲空気を排除することにより、環境的な汚染物質からの保護も提供することができる。スライドを洗浄チャンバから除去した後に、一般に任意の適切な手段により問い合わせされる。例えば、蛍光走査によるマイクロアレイの問い合わせ方法は、当該技術においてよく知られており、本明細書で説明される必要はない。アレイ基材の表面に残っている望ましくない残滓(例えば、塩分、洗剤、他の材料)から生じる洗浄アーチファクトは、走査プロセスを複雑にする可能性がある。アーチファクトは一般に、走査プロセスにおいてスプリアス信号またはノイズをもたらし、結果を得ることを難しくするか、又は正しく解明することを難しくする。特定の実施形態では、本発明による方法(及び/又は装置)は、アレイ基材の表面上の「洗浄アーチファクト」を低減することができる。
アレイハイブリダイゼーション実験を行なう際に、本発明の方法により与えられる制御された条件は、結果の均一性を増大させる。制御された条件は、個別の洗浄ステップ、すすぎステップの持続期間、種々のステップ中の温度など、マイクロアレイを使用したハイブリダイゼーション実験に影響を与える制御されない変数の数を低減する。また、本方法は、このようなアッセイを行なうユーザが必要とする技術レベルを低減し、ユーザが必要とする対話を低減する。ユーザは、もはや手による手間と時間のかかる洗浄プロトコルを行なう必要はない(洗浄を設定し、次いで指定された洗浄プロトコルに従って自動的に行われることにまかせておくことができる)。洗浄チャンバはハイブリダイゼーション装置(ハイブリダイゼーション反応を行なう場所)とは分離しているので、本方法は、すでにハイブリダイゼーション反応を受けたマイクロアレイを洗浄している間に、ハイブリダイゼーション装置をさらなるハイブリダイゼーション反応に使用することを可能にし、これによりハイブリダイゼーション装置の可能な全体的スループットを潜在的に増加させる。
本明細書では、ハイブリダイゼーションチャンバは、マイクロアレイとアレイ基材に接触した状態でサンプル溶液(例えば、「ターゲット」を含む溶液)を保持し、ハイブリダイゼーション反応中に結合が起きることを可能にする装置である。ハイブリダイゼーションチャンバは一般に、マイクロアレイと接触した状態でサンプル溶液を保持するように適合された内部空間を画定し、また、内部空間に対して流体が入る及び/又は出ること、及び内部空間のガス抜きを可能にするためのポートも含むことができる。ハイブリダイゼーションチャンバは、内部空間を包囲し、マイクロアレイの表面と接触した状態で流体を保持するように適合された任意の構造体とすることができる。特定の実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバは、図2に示されるようなものとすることができ、この場合、アレイ基材202はアレイ基材202の表面上にアレイ形式で配置された複数のスポット204を有する。各スポット204は1つ又は複数のターゲットプローブを有することができる。特定の実施形態では、アレイ基材202は一般に、少なくとも約50個のスポット、又は少なくとも約100個のスポット、又は少なくとも約250個のスポットを有する。いくつかの実施形態は、最高で約1000個のスポット、又は最高で約10,000個のスポット、又は最高で約100,000個のスポット、又は更に多くのスポットを有する。スポット204は、各スポット204間に配置された介在領域206によって分離されてもよいし、又はスポットは互いに連続していてもよい。各スポットは、任意の他のスポットとは異なるターゲットプローブ(単数または複数)を有することができ、又は同じターゲットプローブ(単数または複数)を有する多数のスポットが存在することができる。ターゲットプローブは一般に、ポリヌクレオチド又はポリヌクレオチド類似物、ポリペプチド又はポリペプチド類似物、又はターゲット分子に対する結合を示すことができる任意の他の分子のような、生体分子である。
図2に示される実施形態に続いて、結合面212を有するカバー210を示す。結合面212は、アレイ基材202の相補的な表面214に結合するように適合される。図示された実施形態では、結合面212は、支持部218上に形成された圧縮性材料216の表面である。このような構造体の典型的な例は、Schleiferにより2002年6月14日に出願された特許文献1に開示される。カバー210はアレイ基材202に隣接して位置合わせされるように適合され、結合面212はアレイ基材202の相補的な表面214と接触し、液密シールを形成する。一実施形態では、圧縮性材料216はアレイ基材202の表面上に形成され、相補的な表面214を与える。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバは、アレイ基材とカバーとの間に配置されたガスケットを含み、液密シールを提供する。ある実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバは、所望の特徴またはシステムの設計に依存して、必要に応じて、1つ又は複数の注入口、排出口、又は通気口、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、カバーは、流体を保持するように適合されたくぼみ、ウェル、又は他の同様な構造体を画定することができる。同様に、いくつかの実施形態では、アレイ基材は、流体を保持するように適合されたくぼみ、ウェル、又は他の同様な構造体を画定することができる。このような実施形態において、カバーがアレイ基材に隣接した位置に配置されると、くぼみ、ウェル、又は他の構造体が密閉され、アレイ表面と接触した状態で流体を保持するための内部空間を、ハイブリダイゼーションチャンバ内に形成する。
図2に示される実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバ220は、マイクロアレイの表面(例えば、スポット204)へのアクセスを可能にするために、分解されるように適合される。図示されるように、アレイ基材202は、ハイブリダイゼーションチャンバ220の不可欠な部分であり、即ち、マイクロアレイの表面と接触した状態で流体を保持する構造の部分を形成する。別の実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバは、アレイ基材を保持し、マイクロアレイ表面と接触した状態で流体を保持するための空間を画定する容器とすることができる。このような実施形態では、アレイ基材は、ハイブリダイゼーションチャンバの不可欠な部分を形成せず、ハイブリダイゼーションチャンバの部分から分離可能である。
ある実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバが大きすぎて洗浄チャンバ内に入らない場合がある。ある他の実施形態では、例えば、いくつかの典型的なマイクロアレイシステムに従うように、ハイブリダイゼーションがカバースリップで行われる場合など、ハイブリダイゼーションチャンバが洗浄チャンバ内に浸漬されている間に容易に分解されるように適合されなくてもよい。いくつかの実施形態(本段落の最初に記述された実施形態など)では、ハイブリダイゼーションチャンバを分解してから、アレイ基材を洗浄チャンバ内に配置する。このような実施形態では、ハイブリダイゼーションチャンバの分解は、洗浄溶液内(例えば、適切なバッファ)の独立した容器内で行われ、次いでアレイ基材を洗浄チャンバに迅速に移す。このような実施形態は、後続の自動化で更に利益を得ることができる。
従って、ある実施形態では、本発明はアレイ基材を洗浄する方法を提供する。図3は本発明による方法を概説する。図3のAに示されるステップは、アレイ基材を第1の洗浄溶液に接触させること(302)、自動洗浄プロセスをトリガすること(304)を含む。図3のBは、本発明による自動的な洗浄プロセスの実施形態を概説する。特定の実施形態では、本方法は、ハイブリダイゼーションチャンバを第1の洗浄溶液中に浸漬している間に、ハイブリダイゼーションチャンバを分解することを含む。ハイブリダイゼーションチャンバは、分解の前に、アレイ基材と接触している容積「Vhyb」(「保持された容積」)の流体(例えば、ハイブリダイゼーションバッファ)を保持する。分解中に、ハイブリダイゼーションチャンバは、容積「Vwash」(「洗浄容積」)の第1の洗浄溶液中に浸漬される。ハイブリダイゼーションチャンバを第1の洗浄溶液中に浸漬している間に、ハイブリダイゼーションチャンバを分解することにより、第1の洗浄溶液がアレイ基材と接触する(又は結果として接触する)。アレイ基材が第1の洗浄溶液と接触すること(302)により、アレイ基材と接触している流体(例えば、ハイブリダイゼーションチャンバ内に保持された流体)が、第1の洗浄溶液で急速に希釈される。希釈倍率は、Vwash/Vhybとして計算され得る。特定の実施形態では、この希釈倍率は、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、又は少なくとも300である。種々の実施形態では、希釈倍率は、最高で500、最高で1000、最高で5000、最高で10,000、又は10,000より大きくすることができる。
アレイ基材は一般に、例えば、最高で約30秒、最高で約1分、最高で約2分、最高で約5分、又はそれより長い時間など、所望の間だけ第1の洗浄溶液と接触した状態を維持される。アレイ基材は一般に、少なくとも約3秒、より典型的には少なくとも約5秒、更により典型的には少なくとも約20秒の時間の間、第1の洗浄溶液と接触した状態を維持する。
ひとたび、アレイ基材が第1の洗浄溶液と接触すると、「トリガ」信号が供給されて、自動的な洗浄プロセスがトリガされる。一例として、トリガ信号は、ハイブリダイゼーションチャンバが分解されたこと、及び/又はアレイ基材が第1の洗浄溶液と接触した状態であること(例えば、第1の洗浄溶液中に浸漬されたこと)を示すキーボード入力など、ユーザにより押下されたボタンの結果として生成されることができる。トリガ信号の結果として、図3のBに列挙されるように、一連の動作が自動的に行われる。この場合、自動的な洗浄プロセスには、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離すること(310)、アレイ基材を第2の洗浄溶液と接触させること(312)、アレイ基材を制御された条件(例えば、時間と温度)下で第2の洗浄溶液内で定温放置すること(314)、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離すること(316)、アレイ基材を第3の洗浄溶液と接触させること(318)、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離すること(320)が含まれる。特定の実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離するステップを行なう際に、ガスの流れがアレイ基材上に向けられる。
第1の洗浄溶液からアレイ基材を分離すること(310)は急速である。典型的な実施形態では、分離は、約10秒未満、典型的には約5秒未満、より典型的には約3秒未満の時間がかかる。第1の洗浄溶液からアレイ基材を分離すること(310)は、特定の実施形態では、わずか3分の1秒、又はわずか4分の1秒しか時間がかからないが、典型的には少なくとも約2分の1秒の時間がかかる。典型的な実施形態では、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離した(310)結果として、アレイ基材と接触している第1の洗浄溶液のほとんど(一般的には60%以上、典型的には80%以上、より典型的には90%以上、更により典型的には95%以上)がアレイ基材と接触した状態から除去される。いくつかの実施形態では、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離した(310)結果として、アレイ基材は、最高で約98%、最高で約99%、又は約100%の第1の洗浄溶液から分離される。
アレイ基材を第2の洗浄溶液と接触させること(312)は、例えば、約15秒未満以内、約10秒未満以内、約5秒未満以内、又は約3秒未満以内など、第1の洗浄溶液からアレイ基材を分離した後にすぐに行われる。ある実施形態では、第2の洗浄溶液は第1の洗浄溶液であってもよい。他の実施形態では、第2の洗浄溶液は第1の洗浄溶液とは異なる。
アレイ基材の定温放置(314)は、制御された条件下で行われる。制御される条件は一般に、1つ又は複数の温度、第2の洗浄溶液の組成、定温放置の持続期間(時間)、第2の洗浄溶液の流速、定温放置の間の混合速度、第2の洗浄溶液の除去速度および/または追加速度などを含む。制御される条件は一般に、厳格な洗浄条件を含む。アレイ基材の定温放置(314)は一般に、少なくとも約10秒、より典型的には約15秒、少なくとも約30秒、又は少なくとも約1分の長さにわたって維持される。アレイ基材の定温放置は一般に、最高で約5分、最高で約10分、最高で約40分、最高で約100分、最高で約200分、又は最高で約600分、或いは600分より長い持続期間の間維持される。いくつかの実施形態では、定温放置ステップの間、第2の洗浄溶液を混合または攪拌する。この攪拌または混合は、第2の洗浄溶液を機械的に攪拌することによって、洗浄溶液を再循環させる(例えば、再循環ポンプを使用する)ことによって、第2の洗浄溶液の一部を除去して新しい第2の洗浄溶液を追加することによって、又は任意の他の効果的な混合または攪拌の手段によって実施され得る。
アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離すること(316)は急速である。典型的な実施形態では、分離は、約10秒未満、典型的には約5秒未満、より典型的には約3秒未満の時間がかかる。アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離することは、特定の実施形態では、わずか3分の1秒、又はわずか4分の1秒しか時間がかからないが、典型的には少なくとも約2分の1秒の時間がかかる。典型的な実施形態では、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離した結果として、基材と接触している第2の洗浄溶液のほとんど(一般的には60%以上、典型的には80%以上、より典型的には90%以上、更により典型的には95%以上)が、アレイ基材と接触した状態から除去される。いくつかの実施形態では、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離した結果として、アレイ基材は、最高で約98%、最高で約99%、又は約100%の第2の洗浄溶液から分離される。
典型的な実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液と接触させること(318)は、例えば約15秒未満以内、約10秒未満以内、約5秒未満以内、又は約3秒未満以内など、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離してからすぐに行なう。しかしながら、いくつかの実施形態では、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離した後に、1つ又は複数のオプションの洗浄ステップがあってもよい。即ち、オプションの洗浄ステップは、アレイ基材を第4の洗浄溶液に接触させ、次いでアレイ基材を第4の洗浄溶液から分離することを含む。このような実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液と接触させる(318)ことは、アレイ基材を第4の洗浄溶液(第2の洗浄溶液ではない)から分離した後にすぐに行なう。説明を明瞭にするために、「アレイ基材を前の洗浄溶液から分離した後」という句は、「前の」洗浄溶液が第2の洗浄溶液である実施形態(例えば、第4の洗浄溶液を用いるオプションの洗浄ステップのない実施形態)、及び「前の」洗浄溶液が第4の洗浄溶液である実施形態(例えば、第4の洗浄溶液を用いるオプションの洗浄ステップを含む実施形態)を指す。従って、「前の」という用語は、第3の洗浄溶液と接触させる直前にアレイ基材から分離された洗浄溶液を示す。
アレイ基材は一般に、例えば、最高で約30秒、最高で約1分、最高で約2分、最高で約5分、又は5分より長い時間など、所望の長さに渡って第3の洗浄溶液と接触した状態が維持される。アレイ基材は一般に、少なくとも約3秒、より典型的には少なくとも約5秒、更により典型的には少なくとも約20秒の時間の間、第1の洗浄溶液と接触した状態が維持される。ある実施形態では、第3の洗浄溶液は第1の洗浄溶液であってもよい。他の実施形態では、第3の洗浄溶液は第2の洗浄溶液であってもよい。更に他の実施形態では、第3の洗浄溶液は、第1の洗浄溶液および第2の洗浄溶液と異なる。
アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離すること(320)は、比較的ゆっくり(より前の分離ステップに比べて、即ち、アレイ基材を第1又は第2の洗浄溶液から分離することに比べて)である。種々の実施形態では、分離は、少なくとも約4秒、少なくとも約5秒、少なくとも約6秒、少なくとも約10秒、又は少なくとも約12秒の時間がかかるが、典型的な実施形態では、分離は少なくとも3秒の時間がかかる。アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離すること(320)は典型的には、最大でも約120秒の時間がかかるが、ある実施形態では更に長い時間がかかる場合もある。種々の実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離することは典型的には、最大でも約100秒、最大でも約75秒、最大でも約50秒、最大でも約40秒、最大でも約30秒、又は最大でも約20秒の時間がかかる。ある実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離すること(320)は、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離することの少なくとも約3倍の時間がかかる。いくつかの実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離することは、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離することの、少なくとも約5倍、又は少なくとも約10倍、又は少なくとも約15倍、又は少なくとも約20倍の時間がかかる。典型的な実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離した結果として、アレイ基材は、最高で約98%、最高で約99%、又は約100%の第3の洗浄溶液から分離される。
特定の実施形態では、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離するステップを行なう際に、ガスの流れがアレイ基材上に向けられる。ガスは一般に、化学的に不活性なガス(即ち、アレイ基材と化学的に反応しないガス)である。ある実施形態では、ガスを処理して化学反応性成分をガスから除去する。例えば、任意の適切なプロセスによってガスからオゾンを除去することができる。ガスは一般に、乾燥ガス(例えば、アレイ基材から湿気を除去する、又はアレイ基材の乾燥を援助する)として使用される。また、ガスは、パージングガス(例えば、アレイ基材の近傍から周囲ガスを除去する)として使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ガスの流れは、プロセス内の他のステップ中に、並びにアレイ基材を第3の洗浄溶液から分離するステップ中に適用される。例えば、ガスの流れは、以下の1つ又は複数の手順中に適用され得る。即ち、アレイ基材を第1の洗浄溶液から分離すること、アレイ基材を第2の洗浄溶液と接触させること、アレイ基材を制御された条件下で第2の洗浄溶液内で定温放置すること、アレイ基材を第2の洗浄溶液から分離すること、及び/又はアレイ基材を第3の洗浄溶液と接触させることである。ガスは一般に、アレイ基材を第3の洗浄溶液から分離している間に乾燥ガスとして使用され、アレイ基材を第3の洗浄溶液から比較的ゆっくり分離することは、流体をアレイ基材の表面から流すことによって乾燥を援助する。
ある実施形態では、本発明による方法は、説明されたような自動プロセスを使用して洗浄および乾燥されたアレイ基材を提供する。本発明に従ってアレイ基材を洗浄する方法は一般に、本明細書に説明された順序で進む。ある実施形態では、ステップは、アレイ基材の洗浄の全般的な目的を維持するように行われる場合には、異なる順序で行うことができる。いくつかの実施形態では、トリガ信号が供給された結果として自動的に行なわれる追加のステップ、例えば追加の定温放置ステップ、更に例えば、1つ又は複数の追加の洗浄ステップ(別の洗浄溶液と接触させることが後続する洗浄溶液からの分離)、又は実験の設計考慮事項に依存して望ましい他のステップがあってもよい。
別段の指示がない限り、本発明の実施は、当該技術の範囲内にある合成有機化学、生化学、分子生物学などの従来の技術を使用する。このような技術は、文献中に完全に説明されている。
本明細書の説明は、本明細書で開示および請求された方法と装置を如何にして行ない、かつ使用するかという完全な開示および説明を、当業者に提供するために提示されている。数(例えば量、温度など)に関して精度を保証しようと努力したが、いくつかのエラー及び偏差は考慮されるべきである。別段の指示がない限り、要素は重量による要素であり、温度の単位は℃であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。標準の温度と圧力は、20℃と1気圧として定義される。
本発明を完全に開示する目的で、本発明の上述の実施形態をかなり詳細に説明したが、当業者であれば本発明の思想と原理から逸脱することなく、かかる細部に多くの変更を行なうことができることは明らかであろう。従って、本発明は付随する特許請求の範囲によってのみ制限されるべきである。
本明細書で言及した特許、特許出願、及び出版物はすべて、参照によってそっくりそのまま本明細書に組み込まれる。
100 洗浄システム
102 洗浄ステーション
106 システムマニホルド
108 ガス源
110 流体源
118 ハウジング
120 洗浄チャンバ
126、202 アレイ基材
130 ドレーン
134 支持構造体
136 流体注入口
138 流体導管
140 流体注入口の制御要素
142 プログラムコントローラ
148 ガス注入口
150 ガス導管
152 ガス注入口の制御要素
156 流体排出口
158 排出導管
160 排出制御要素
166 リザーバ
168 排出物リザーバ
170 温度センサ
172 流体レベルセンサ
220 ハイブリダイゼーションチャンバ
102 洗浄ステーション
106 システムマニホルド
108 ガス源
110 流体源
118 ハウジング
120 洗浄チャンバ
126、202 アレイ基材
130 ドレーン
134 支持構造体
136 流体注入口
138 流体導管
140 流体注入口の制御要素
142 プログラムコントローラ
148 ガス注入口
150 ガス導管
152 ガス注入口の制御要素
156 流体排出口
158 排出導管
160 排出制御要素
166 リザーバ
168 排出物リザーバ
170 温度センサ
172 流体レベルセンサ
220 ハイブリダイゼーションチャンバ
Claims (50)
- 洗浄チャンバを画定するハウジングと、
前記洗浄チャンバと流体連絡する流体注入口と、
前記洗浄チャンバと流体連絡するドレーンと、
前記アレイ基材の表面上にガスの流れを向けるように適合されたガス注入口と、及び
前記洗浄チャンバと関連して動作可能なプログラムコントローラであって、前記プログラムコントローラが、前記洗浄チャンバに前記流体を自動的に充填することを含む洗浄プロトコルを行なうように動作可能である、プログラムコントローラとを備える、アレイ基材を流体と接触させるための装置。 - 前記ドレーンと関連して動作可能なドレーン制御要素を更に含み、前記ドレーン制御要素が、前記洗浄チャンバから少なくとも2つの異なる速度で流体を除去するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- 前記ドレーン制御要素が、前記プログラムコントローラと関連して動作可能である、請求項2に記載の装置。
- 前記ドレーンが、前記洗浄チャンバから少なくとも2つの異なる速度で流体を除去するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- 前記ドレーンが、少なくとも2つの異なるサイズの流体排出口を含み、各流体排出口がドレーン制御要素と関連して動作可能である、請求項4に記載の装置。
- 前記ドレーン制御要素が、前記プログラムコントローラと関連して動作可能である、請求項5に記載の装置。
- 流体注入口の制御要素が、前記流体注入口と関連して動作可能である、請求項1に記載の装置。
- 前記流体注入口の制御要素が、前記プログラムコントローラと関連して動作可能である、請求項7に記載の装置。
- 前記流体注入口の制御要素が、複数の流体源から流体を受け取り、少なくとも1つの前記流体源からの流体を前記流体注入口に向けるように適合されたマニホルドであり、前記マニホルドが前記プログラムコントローラと関連して動作可能である複数のバルブを含む、請求項7に記載の装置。
- 前記チャンバと流体連絡する少なくとも2つの流体注入口を含み、各流体注入口が流体源と流体連絡するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- 前記チャンバと流体連絡する少なくとも3つの流体注入口を含み、各流体注入口が流体源と流体連絡するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- 前記流体注入口が、前記流体を1つ又は複数のアレイ基材、及び前記洗浄チャンバの内面に吹き付けるように適合され、前記流体注入口が前記流体源と流体連絡するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- ガス注入口の制御要素が、前記ガス注入口と関連して動作可能である、請求項1に記載の装置。
- 温度制御要素が前記洗浄チャンバと関連して動作可能であり、前記流体の温度を制御するように適合されている、請求項1に記載の装置。
- 前記温度制御要素が、前記流体の温度を調節するように適合された温度調節手段を含む、請求項14に記載の装置。
- 前記温度制御要素が、前記ハウジングの温度を調節し、それによって前記洗浄チャンバ内の前記流体の温度を調節するように適合された温度調節手段を含む、請求項14に記載の装置。
- 前記流体注入口と流体連絡する流体送出導管と、前記流体注入口と流体連絡する流体リザーバとを更に含み、前記ハウジングが断熱材料を含み、前記温度制御要素が、前記流体送出導管と前記流体リザーバからなるグループのうちの1つ又は複数と関連して動作可能な温度調節手段を含む、請求項14に記載の装置。
- 前記温度制御要素が、前記温度調節手段と関連して動作可能な温度センサとフィードバック制御ループとを更に含む、請求項15に記載の装置。
- 前記洗浄チャンバと関連して動作可能であり、前記チャンバが満杯の時または実質的に満杯の時を検出するように適合された流体高レベルセンサを更に含む、請求項1に記載の装置。
- 前記洗浄チャンバと関連して動作可能であり、前記チャンバが空の時または実質的に空の時を検出するように適合された流体低レベルセンサを更に含む、請求項1に記載の装置。
- 前記洗浄チャンバが、ハイブリダイゼーションチャンバを収容するサイズであり、前記洗浄チャンバが、前記ハイブリダイゼーションチャンバの保持された容積の少なくとも25倍である洗浄容積を有する、請求項1に記載の装置。
- 前記洗浄チャンバが、前記ドレーンに向かって下がるように傾斜した形状である、請求項1に記載の装置。
- 前記ドレーンが前記アレイ基材を支持するための格子を含む、請求項1に記載の装置。
- 前記ドレーンが、前記格子に沿って配置された多数の流体排出口を含む、請求項23に記載の装置。
- 前記洗浄チャンバ内の前記アレイ基材の存在を示すように適合されたセンサを更に含む、請求項1に記載の装置。
- アレイ基材を洗浄チャンバ内に配置し、
第1の排出充填ステップをトリガし、
第2の排出充填ステップを自動的に実行し、及び
低速の排出ステップを自動的に実行することを含む、アレイ基材を洗浄する方法。 - 前記第1の排出充填ステップをトリガする前に、洗浄チャンバに第1の洗浄溶液を充填することを更に含む、請求項26に記載の方法。
- 前記アレイ基材を配置することが、前記洗浄チャンバ内にハイブリダイゼーションチャンバを配置し、次いで前記ハイブリダイゼーションチャンバが前記洗浄チャンバ内の第1の洗浄溶液に沈んでいる間に前記ハイブリダイゼーションチャンバを分解することを含む、請求項26に記載の方法。
- 前記ハイブリダイゼーションチャンバが、前記アレイ基材と接触した状態で保持された流体を有し、前記ハイブリダイゼーションチャンバを分解した結果として、前記保持された流体が前記第1の洗浄溶液で少なくとも25倍に希釈される、請求項28に記載の方法。
- 前記ハイブリダイゼーションチャンバの分解により、前記保持された流体が前記第1の洗浄溶液で少なくとも100倍に希釈される、請求項29に記載の方法。
- 前記アレイ基材が複数のマイクロアレイからなる、請求項26に記載の方法。
- 前記トリガすることが、前記洗浄チャンバと関連して動作可能なプログラムコントローラにトリガ信号を提供することを含み、前記プログラムコントローラが、前記第1の排出充填ステップ、前記第2の排出充填ステップ、及び前記低速の排出ステップを含む一連の動作からなる自動洗浄プロトコルを実行する、請求項26に記載の方法。
- 前記プログラムコントローラが、所定の洗浄プロトコルを行なうようにプログラミングされる、請求項31に記載の方法。
- 前記プログラムコントローラが、動作のパラメータを選択するためのユーザ入力に応答する、請求項31に記載の方法。
- 前記第1の排出充填ステップが、
前記第1の洗浄溶液を前記洗浄チャンバから排出し、及び
前記洗浄チャンバに第2の洗浄溶液を自動的に充填することを含み、
前記第1の排出充填ステップが、完了までに約10秒未満の時間がかかる、請求項27に記載の方法。 - 前記第1の排出充填ステップが、完了までに約6秒未満の時間がかかる、請求項35に記載の方法。
- 前記第1の排出充填ステップが、完了までに約4秒未満の時間がかかる、請求項35に記載の方法。
- 前記第1の洗浄溶液を排出することが、前記洗浄チャンバに前記第2の洗浄溶液を充填することが開始した後も短時間継続する、請求項35に記載の方法。
- 前記第2の洗浄溶液が第1の洗浄溶液と同じである、請求項35に記載の方法。
- 前記第1の排出充填ステップの後、制御された条件下で前記アレイ基材を定温放置することを更に含む、請求項26に記載の方法。
- 前記制御された条件が、厳格な洗浄条件を含む、請求項40に記載の方法。
- 前記第2の排出充填ステップが、
前記洗浄チャンバから第2の洗浄溶液を排出し、及び
前記洗浄チャンバに第3の洗浄溶液を自動的に充填することを含み、
前記第2の排出充填ステップが、完了までに約10秒未満の時間がかかる、請求項26に記載の方法。 - 前記第2の排出充填ステップが、完了までに約6秒未満の時間がかかる、請求項42に記載の方法。
- 前記第2の排出充填ステップが、完了までに約4秒未満の時間がかかる、請求項42に記載の方法。
- 前記第2の洗浄溶液を排出することが、前記洗浄チャンバに前記第3の洗浄溶液を充填することが開始した後も短時間継続する、請求項42に記載の方法。
- 前記低速の排出ステップを自動的に行なう前に、1つ又は複数の追加の洗浄ステップを更に含む、請求項26に記載の方法。
- 前記低速の排出ステップが前記洗浄チャンバを空にすることを含み、前記低速の排出ステップが少なくとも約3秒、及び最大で約120秒の時間がかかる、請求項26に記載の方法。
- 前記低速の排出ステップが、前記洗浄チャンバを空にしている際に前記アレイ基材の表面の全体にわたってガスの流れを向けることを更に含む、請求項47に記載の方法。
- 前記低速の排出ステップが、少なくとも約4秒、及び最大で約100秒の時間がかかる、請求項48に記載の方法。
- 前記低速の排出ステップが、少なくとも約5秒、及び最大で約75秒の時間がかかる、請求項48に記載の方法。
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