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JP2005270451A - 斜視訓練用虚像表示装置 - Google Patents

斜視訓練用虚像表示装置 Download PDF

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JP2005270451A JP2004090475A JP2004090475A JP2005270451A JP 2005270451 A JP2005270451 A JP 2005270451A JP 2004090475 A JP2004090475 A JP 2004090475A JP 2004090475 A JP2004090475 A JP 2004090475A JP 2005270451 A JP2005270451 A JP 2005270451A
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晴彦 吉目木
Takashi Igarashi
隆史 五十嵐
Hideaki Haraga
秀昭 原賀
Mari Tanaka
真理 田中
Hiroshi Yamaguchi
宏 山口
Tomoaki Tamura
知章 田村
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Abstract

【課題】日常生活の中で、特殊な訓練用コンテンツを用意することなく、簡単に斜視訓練が可能な斜視訓練用虚像表示装置を提供する。
【解決手段】外界を撮像する撮像部111と、撮像部111で撮像した映像を表示する表示部100と、接眼光学系101と、接眼光学系101を保持する透明な板状部材102とを備え、接眼光学系101が眼の前に位置して板状部材102が眼に対面する状態で使用され、表示部100からの光を接眼光学系101により眼に導いて表示部100が表示した映像の虚像を提供するとともに、外界からの光を板状部材102を透過させて眼に導いて外界の像を提供する斜視訓練用虚像表示装置1であり、撮像部111は、本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、表示部100に表示した映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する制御部110を有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、外界の風景そのものを、斜視矯正訓練に用いる斜視訓練用虚像表示装置に関する。
例えば、視力・視機能回復訓練において、焦点距離調節手段と奥行調節手段とを備え、実像での訓練に近い状態で訓練を可能とするものがある(例えば、特許文献1)。また、斜視や視力の訓練において、訓練中の患者の目の向きや動きを、医師や患者自身が観察することができるようにするものがある(例えば、特許文献2)。
特開平7−275286号公報(第1頁〜第11頁、図1〜図23) 特開平9−38164号公報(第1頁〜第11頁、図1〜図9)
このように、視力・視機能回復訓練等の提案がなされているが、例えば乳幼児性斜視(多くは内斜視・先天性)では、ものを見る時に、片側の眼だけでものを見るようになる傾向が強い。この眼は必ずしも特定されるものではなく、その時々で、左右いずれかの眼だけでものを見る場合もあり、一方、使う眼が左右どちらかに固定される人もいる。
ここで生じる問題は、ものを見るのに使わない方の眼に抑制がかかり、視力が発達しないことである。また、両眼視機能の発達も遅れ、立体視ができなくなる場合もある。これに対する治療方法では、使わない目に対する抑制を取り除くことが重要となる。この訓練は、日常生活で継続的に行う必要があるため、家庭に持ち込める手段が必要となる。
そこで、従来は、ものを見るのに使っている方の目を、アイパッチなどで塞ぎ、強制的に、抑制のかかる方の眼でものを見させる方法をとってきたが、この方法は、患者である幼児に苦痛を強いるものである。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、日常生活の中で、特殊な訓練用コンテンツを用意することなく、簡単に斜視訓練が可能な斜視訓練用虚像表示装置を提供することを目的としている。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、外界を撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像した映像を表示する表示部と、
接眼光学系と、
前記接眼光学系を保持する透明な板状部材とを備え、
前記接眼光学系が眼の前に位置して前記板状部材が眼に対面する状態で使用され、前記表示部からの光を前記接眼光学系により眼に導いて前記表示部が表示した映像の虚像を提供するとともに、外界からの光を前記板状部材を透過させて眼に導いて外界の像を提供する斜視訓練用虚像表示装置であり、
前記撮像部は、本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、
前記表示部に表示した映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する制御部を有することを特徴とする斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項2に記載の発明は、前記正常の視線方向を予め記憶する視線方向記憶手段を有し、
前記制御部は、前記映像を斜視状態から前記予め記憶された正常の視線方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項3に記載の発明は、前記斜視状態の視線を検知する視線検知手段を有し、
前記視線検知手段は、前記斜視状態の視線検知情報を前記制御部に送ることを特徴とする請求項1に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項4に記載の発明は、前記映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識を外界の被写体とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項5に記載の発明は、本来視線を向けるべき方の中心にある被写体と、斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行なう訓練合格判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項6に記載の発明は、前記合格判定は、前記視線検知手段による検知結果と、前記本来視線を向けるべき方向の記録を照合し、両者の中心点が予め設定された間、一致したら合格判定とすることを特徴とする請求項5に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項7に記載の発明は、前記合格判定の結果を報知する合格結果報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項8に記載の発明は、前記斜視訓練を再度行うか否かを選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項9に記載の発明は、前記斜視訓練しない側の眼を塞ぐ開閉蓋を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
請求項10に記載の発明は、前記斜視訓練状態を記憶する訓練状態記憶手段を有し、
前記斜視訓練状態の情報を出力可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明によれば、撮像部は、本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、表示部に表示した映像を斜視状態から正常の視線方向に移動することで、日常生活の中で、特殊な訓練用コンテンツを用意することなく、簡単に斜視訓練を行なうことができる。
請求項2に記載の発明によれば、映像を斜視状態から予め記憶された正常の視線方向に移動することで、簡単に斜視状態の視線を正常の視線方向に矯正する訓練を行なうことができる。
請求項3に記載の発明によれば、斜視状態の視線を検知し、この斜視状態の視線検知情報を制御部に送ることで、斜視の眼の動きで斜視矯正訓練の合否判定等に用いることができる。
請求項4に記載の発明によれば、映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識を外界の被写体とすることで、外界の風景そのものを、斜視矯正訓練に用いることができ、飽きることなく訓練を行なうことができる。
請求項5に記載の発明によれば、本来視線を向けるべき方の中心にある被写体と、斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行ない、飽きることなく種々の目標標識で合格判定を行なうことができる。
請求項6に記載の発明によれば、合格判定は、両者の中心点が予め設定された間、一致したら合格判定とし、正確な合格判定を行なうことができる。
請求項7に記載の発明によれば、合格判定の結果を被訓練者に報知し、日常生活の中で、簡単に斜視訓練を行なうことができる。
請求項8に記載の発明によれば、斜視訓練を再度行うか否かを選択し、簡単な操作で再度斜視訓練を行なうことができる。
請求項9に記載の発明によれば、斜視訓練しない側の眼を開閉蓋により簡単に塞ぐことができる。
請求項10に記載の発明によれば、斜視訓練状態を記憶し、斜視訓練状態の情報を出力可能であり、パソコン等に取り込み、分析することができる。
以下、この発明の斜視訓練用虚像表示装置の実施の形態について説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
この発明の斜視訓練用虚像表示装置1の実施の形態は、図1に示すように構成される。図1は斜視訓練用虚像表示装置の構成図である。
この実施の形態の斜視訓練用虚像表示装置1は、映像を表示する表示部100と、接眼光学系101と、接眼光学系101を保持する透明な板状部材102とを備える。この表示部100には、制御部110が接続され、制御部110には、撮像部111が接続される。撮像部111は、例えばCCDカメラで構成され、被写体を撮像して映像情報を制御部110に送る。制御部110の制御で表示部100は、映像を表示する。この表示部100からの光を接眼光学系101により眼Eに導いて表示部100が表示した映像の虚像を提供するとともに、外界からの光を板状部材102を透過させて眼Eに導いて外界の像を提供する。
この実施の形態の斜視訓練用虚像表示装置1は、図2及び図3に示すようにメガネに適用できる。この実施の形態では、斜視訓練用虚像表示装置1が少なくとも80%以上の透過率を有し、この斜視訓練用虚像表示装置1の表示部100及び撮像部111をメガネ200のフレーム201の斜視訓練する側の上部に設けている。また、フレーム201の斜視訓練しない側の上部には、眼Eを塞ぐ開閉蓋170を有し、斜視訓練しない側の眼Eを開閉蓋170により簡単に塞ぐことができるようになっている。
制御部110は斜視訓練装置190に備えられ、この斜視訓練装置190には操作部191が設けられている。この操作部191の操作により斜視訓練を行なう。
図3は表示部を含む断面図であり、表示部100は、透過型の液晶表示器(LCD)11、筺体12、プリズム13、発光ダイオード(LED)14、およびレンズ15よりなる。LCD11は表示するための映像を表示し、表示した映像により照明光を変調する。筺体12は、LCD11、LED14およびレンズ15を収容してこれらを保持する。LED14はLCD11を照明するための光源であり、レンズ15はLED14が発した光をLCD11の全面に均一に導くための照明光学系である。
LCD11の映像の表示やLED14の発光は、制御部110によって制御され、撮像部111で撮像した画像情報を画像処理し、電力や映像信号を供給する。
プリズム13は平板状であり、透明なガラスまたは樹脂で作製されている。プリズム13はLCD11からの光を眼Eに導いて、LCD11に表示された映像の虚像を表示する。プリズム13の上端部は、縁の方が内部側よりも厚いくさび状とされており、筺体12はこのくさび状の上端部を挟むようにして、プリズム13に取り付けられている。
プリズム20Lは平板状であり、単一の部材で構成されている。プリズム20Rも平板状であるが、単一の部材ではなく、プリズム13とプリズム21で構成されている。プリズム20Lおよびプリズム21は、プリズム13と同じ材料で作製されており、これら3者に屈折率の差はない。プリズム20Rを成すプリズム13とプリズム21は相補的な形状を有し、隙間なく、かつ表面が連続するように接合されている。プリズム13がくさび状の上端部を有することを除いて、プリズム20L、20Rは一般的な眼鏡同様対称形である。斜視訓練用虚像表示装置1を顔前に装着した使用者は、プリズム20L、20Rを通して外界を観察することになる。
プリズム13の下端部は、縁に向かうほど前面(眼Eから遠い面)が後面(眼Eに近い面)に近づくように作製されており、くさび状である。このくさび状の部位の前面すなわちプリズム21との接合面は平面であり、この平面にはホログラム素子22が形成されている。ホログラム素子は22、装着時に眼Eの直前に位置する。プリズム13およびホログラム素子22が接眼光学系101を構成する。
プリズム13は、LCD11からの光を、上端部の端面より内部に導き入れ、前面と後面で複数回全反射しながら、ホログラム素子22に導く。ホログラム素子22は、導かれた光を回折させて、平行光に近い光束としながら、眼Eに入射させる。これにより、使用者には、LCD11に表示された映像の虚像が表示される。ホログラム素子22は外界からの光にはほとんど作用せず、虚像は外界の像の中央部に重なって観察される。
斜視訓練用虚像表示装置1では、LCD11からの光をプリズム13の内部で反射しながらホログラム素子22に導くようにしているため、プリズム20Rを大きくすることが可能である。プリズム13の下端部はくさび状であるが、同じ材質のプリズム21に接合されているため、プリズム13の下端部を透過する外界からの光に屈折は生じない。したがって、外界の像の中央部が歪んだり不連続になったりすることもなく、斜視訓練用虚像表示装置1は質の高い像を表示することができる。
LCD11は左右方向に長い長方形状であり、十数文字が横方向に並ぶ文字列を1〜数行表示することができる。このため、使用者は、映像から多くの情報を一度に得ることが可能である。なお、この実施の形態では、右眼に映像を表示するようにしているが、もちろん、左眼に映像を表示するようにしてもよい。
プリズム20L、20Rのパワーは使用者の視力に応じて設定する。プリズム20L、20Rに負のパワーをもたせることで近視を、正のパワーをもたせることで遠視を矯正することができる。プリズム13L、13Rの下端部のプリズム21L、21Rとの接合面は平面とされており、ホログラム素子22L、22Rの形成は容易である。なお、視力の矯正が不要である、または複数人で使用する、などの場合で矯正が不要の場合はパワーを持たせる必要はなく、またその場合、プリズム20Lそのものを省略することもできる。
図4は斜視訓練用虚像表示装置の構成図である。この実施の形態の斜視訓練用虚像表示装置1を被訓練者300の頭部に装着し、被訓練者300は、例えば左側の眼Eは正常であるが、右側の眼Eは斜視である。この斜視訓練用虚像表示装置1は、撮像部111が本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、撮像部111の向いている方向がフレーム201との位置関係で固定できる。
制御部110は、表示部100に表示した映像Zを斜視状態の視線方向L1から正常の視線方向L2に移動するように表示する。
制御部110には、本来視線を向けるべき方向である正常の視線方向L2を予め記憶する視線方向記憶手段110aが設けられ、この正常の視線方向L2を予め診断によって判断し記憶し、あるいは医師が指定する正しい視線方向を記憶する。また、視線方向記憶手段110aには、被訓練者の眼Eが通常向いている、好ましくない視線方向も記憶する機能を有する。
制御部110は、表示部100に表示した映像Zを斜視状態の視線方向L1から予め記憶された正常の視線方向L2に移動し、簡単に斜視状態の視線を正常の視線方向L2に矯正する訓練を行なうことができる。
また、斜視訓練用虚像表示装置1は、斜視状態の視線方向L1を検知する視線検知手段S1を有し、この視線検知手段S1は、メガネ200のフレーム201に取り付けられる。この視線検知手段S1は、眼Eの向きに基づき斜視状態の視線を検知し、この検知情報を制御部110に送り、この斜視の眼Eの動きで斜視矯正訓練の合否判定等に用いることができる。
この実施の形態では、映像Zを斜視状態の視線方向から正常の視線方向に移動する目標標識を外界の被写体としている。制御部110は、訓練合格判定手段110bを有し、この訓練合格判定手段110bは、本来視線を向けるべき方の中心にある被写体Yと、斜視状態の視線方向から正常の視線方向に移動する映像Zの目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行なう。
このように、映像Zを斜視状態の視線方向L1から正常の視線方向L2に移動する目標標識を外界の被写体とし、本来視線を向けるべき方の中心にある被写体Yと、斜視状態の視線方向L1から正常の視線方向L2に移動する目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行なっており、外界の風景そのものを、斜視矯正訓練に用いることができ、飽きることなく訓練を行ない、しかも種々の目標標識で合格判定を行なうことができる。この合格判定は、視線検知手段S1による検知結果と、本来視線を向けるべき方向の記録を照合し、両者の中心点が予め設定された間、一致したら合格判定とする。
また、斜視訓練用虚像表示装置1は、合格判定の結果を報知する合格結果報知手段160を有し、この合格結果報知手段160は、音声を流す機構、映像を流す機構で構成される。この合格結果報知手段160によって合格判定の結果を被訓練者に、音声や映像等で知らせることで、日常生活の中で、楽しく簡単に斜視訓練を行なうことができる。
また、斜視訓練用虚像表示装置1は、斜視訓練を再度行うか否かを選択する選択手段161を有し、この選択手段161により斜視訓練を再度行うか否かを選択し、簡単な操作で再度斜視訓練を行なうことができる。
このように、撮像部111は、本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、表示部100に表示した映像を斜視状態の視線方向から正常の視線方向に移動することで、日常生活の中で、特殊な訓練用コンテンツを用意することなく、簡単に斜視訓練を行なうことができる。
また、制御部110は、斜視訓練状態を記憶する訓練状態記憶手段110cを有し、この訓練状態記憶手段110cには、斜視訓練状態が記憶される。この制御部110に記憶された斜視訓練状態の情報は出力可能であり、パソコン等に取り込み、分析することができる。
図5は斜視訓練用虚像表示装置による斜視訓練のフロ−チャートである。斜視訓練用虚像表示装置1を被訓練者300の頭部に装着し、電源を入れると初期化が行なわれ(ステップS1)、操作部訓練ボタンを押すことで訓練要請信号が出力されると(ステップS2)、撮像部111により外界の被写体を撮像する(ステップS3)。
撮像部111で撮像した外界画像は、被訓練者(斜視患者)の目が通常向いている好ましくない視線方向に表示される。この斜視訓練用虚像表示装置1は外界を見ることができるから、図4に示すように、正しい視線方向の中心にある外界の風景と、表示される撮像部111で撮像した撮像画像(虚像)の中心は、位置関係としてズレている。
このように、撮像部111が本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影し、表示部100に表示した映像Zを斜視状態の視線方向L1から正常の視線方向L2に移動し、被訓練者が本来眼球を向けるべき方に視線を動かすと、視線検知手段S1によって、視線の動きを捉え、斜視訓練用虚像表示装置1上の表示虚像は追随して被訓練者の視線方向に移動する。被訓練者は本来視線を向けるべき方の中心にある風景と、虚像の中心にある風景が重なるように努力する(ステップS4)。
両者が重なったか否かは、合格判定の結果を報知する合格結果と、本来視線を向けるべき方向の記録を照合して行ない、本来視線を向けるべき方の中心にある被写体Yと、斜視状態の視線方向から正常の視線方向に移動する映像Zの目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行なう(ステップS5)。
合格判定が出たら(被訓練者は多くの場合子供なので)、子供の喜ぶ画像や音声を一定時間、流してもよい。
そして、合格判定した後に、被訓練者は、再度、訓練を行うか否かを選択し、反復的に訓練を行うことができる(ステップS6)。訓練1回毎に、被訓練者の視線がどの位置からスタートし、どれだけの時間で合格判定が出たかを記録し、また、視線の動きを座標的に記録する。この記録は、パソコン等に取り込み、分析することができる。
この発明は、接眼光学系が眼の前に位置して板状部材が眼に対面する状態で使用され、表示部からの光を接眼光学系により眼に導いて表示部が表示した映像の虚像を提供するとともに、外界からの光を前記板状部材を透過させて眼に導いて外界の像を提供する斜視訓練用虚像表示装置に適用できる。
斜視訓練用虚像表示装置の構成図である。 メガネの斜視訓練用虚像表示装置を示す図である。 表示部を含む断面図である。 斜視訓練用虚像表示装置の平面図である。 斜視訓練用虚像表示装置による斜視訓練のフロ−チャートである。
符号の説明
1 斜視訓練用虚像表示装置
100 表示部
101 接眼光学系
102 板状部材
110 制御部
111 撮像部

Claims (10)

  1. 外界を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像した映像を表示する表示部と、
    接眼光学系と、
    前記接眼光学系を保持する透明な板状部材とを備え、
    前記接眼光学系が眼の前に位置して前記板状部材が眼に対面する状態で使用され、前記表示部からの光を前記接眼光学系により眼に導いて前記表示部が表示した映像の虚像を提供するとともに、外界からの光を前記板状部材を透過させて眼に導いて外界の像を提供する斜視訓練用虚像表示装置であり、
    前記撮像部は、本来眼を向けるべき方向が常に撮像画像の中心に位置するように撮影可能であり、
    前記表示部に表示した映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する制御部を有することを特徴とする斜視訓練用虚像表示装置。
  2. 前記正常の視線方向を予め記憶する視線方向記憶手段を有し、 前記制御部は、前記映像を斜視状態から前記予め記憶された正常の視線方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  3. 前記斜視状態の視線を検知する視線検知手段を有し、
    前記視線検知手段は、前記斜視状態の視線検知情報を前記制御部に送ることを特徴とする請求項1に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  4. 前記映像を斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識を外界の被写体とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  5. 本来視線を向けるべき方の中心にある被写体と、斜視状態から正常の視線方向に移動する目標標識としての被写体との重なりで合格判定を行なう訓練合格判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  6. 前記合格判定は、前記視線検知手段による検知結果と、前記本来視線を向けるべき方向の記録を照合し、両者の中心点が予め設定された間、一致したら合格判定とすることを特徴とする請求項5に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  7. 前記合格判定の結果を報知する合格結果報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  8. 前記斜視訓練を再度行うか否かを選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  9. 前記斜視訓練しない側の眼を塞ぐ開閉蓋を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
  10. 前記斜視訓練状態を記憶する訓練状態記憶手段を有し、
    前記斜視訓練状態の情報を出力可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の斜視訓練用虚像表示装置。
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