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JP2005254246A - はんだボール及びその製造方法 - Google Patents

はんだボール及びその製造方法 Download PDF

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和利 伊藤
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良一 梶原
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Abstract

【課題】 電子機器の基板に表面実装するときに用いるマイクロソルダリング用のはんだボールで、特に変色防止効果に優れたはんだボール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 粒径が0.05〜1.0mmであるはんだボールの表面に、はんだ合金成分と錯化合物を形成する有機皮膜を設けたことを特徴とするはんだボール。
はんだボールの表面を常温では固体状態で、リフローソルダリングプロセスで加熱された際には、はんだ溶融温度で分解消失する有機化合物皮膜で被覆したので、従来では難しいとされていたはんだボールの機械的摩耗環境下での変色等の表面特性の変化を無くすことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器基板の表面実装に用いるマイクロソルダリング用のはんだボール及びその製造方法に関する。
はんだボールは、製造した直後は表面が非常にきれいな状態であるが、容器に入れて需用者に輸送した後に黒化してしまうという問題があった。また、搭載装置ではんだボールをBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Scale Package)に搭載するときにも黒化現象が発生していた。このはんだボールの黒化は、はんだボールが大量に入れられた収納容器を振動させたり、圧縮ガスで浮遊させたり、収納容器とBGA基板の電極を密着嵌合させて回転させたりする時に生じるものである。
このはんだボールの黒化に関して、はんだボールの表面に滑剤を均一に被覆することで黒化を抑制できることが特開2000−288771号公報に開示されている。
特開2000−288771号公報
BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Scale Package)のような半導体パッケージの基板にはんだボールを実装する方法の一つに振り込み法がある。これは粒径0.05〜1.0mmのはんだボールを、メタルマスクを用いて半導体パッケージ基板の電極位置に正確に設置し、その後、リフロー炉で加熱してはんだ付けするものである。この振り込み法では、はんだボールがパッケージ基板の電極位置に正しく設置されたかどうかの判断を、はんだボールに光を当てて、その反射量を検出することにより良否の判定をしている。
この振り込み法では、はんだボールのメタルマスク通過をスムーズにするためにメタルマスクを振動させる。そのため、ボール同士の摩擦によってボール表面が黒化し、光を当てての良否判定時に認識不良となることが多々あった。また、ボール表面の黒化によりはんだの濡れ不良が生じるという問題もあった。特にPbフリーのSn−Ag系のはんだボールではこの傾向が顕著であった。
これらの問題を改善するには、はんだボール表面の黒化及び酸化膜を除去するような強力なフラックスが必要となるが、このようなフラックスを使用すると強力な洗浄力を有する洗浄工程が新たに必要になるなどの問題が生じてくる。このように、粒径の大きいはんだボールについては、今まで十分な黒化防止策や酸化抑制策などがなされていなかった。
先行技術として、はんだボールの表面に滑剤を被覆することで黒化を抑制できることが記載されているが、はんだボールの凝集に対する検討は十分になされていない。
本発明の目的は、機械的磨耗環境下で変色等の表面特性を防止でき、さらにはんだボールの凝集を抑制できるはんだボール及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、はんだボールの表面に粘着性を持たず、はんだリフロー温度において分解消失してはんだ付け性に影響を与えず、はんだボールと強固に結合する極薄の有機化合物皮膜形成について鋭意検討した結果、はんだボール表面をベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩で処理することで、十分な変色防止や酸化抑制効果があることを見い出し、本発明に至ったものである。
また、前記はんだボールは粒径が0.05〜1.0mmであるSn−Ag系,Sn−Zn系のPbフリーはんだであることを特徴とする。さらに、本発明は、はんだボール粒径が
0.05〜1.0mmのSn−Pb共晶はんだにも有効である。
また、本発明のはんだボールの製造方法において、前記はんだボールの溶融温度よりも低い温度で分解消失する有機化合物皮膜はベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩を含む溶液とSn−Ag系,Sn−Zn系及びSn−Pb系はんだボールとを接触させることにより、前記はんだボールの表面に、前記有機化合物皮膜を形成する工程から成ることを特徴とする。
具体的にはベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩を含む溶液中に、はんだボールを浸漬し、大気に取り出し乾燥処理することにより、前記はんだボールの表面に、前記有機化合物皮膜を形成することを特徴とするはんだボールの製造方法にある。
また、本発明は、ベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩を含む溶液中に浸漬後のはんだボールを大気に取り出し、加熱,振動させることにより、前記はんだボール同士の凝集を防止することを特徴とするはんだボールの製造方法にある。
以上説明したように、本発明は、はんだボールの表面を常温では固体状態で、リフローソルダリングプロセスで加熱された際には、はんだ溶融温度で分解消失する有機化合物皮膜で被覆したので、従来では難しいとされていたはんだボールの機械的磨耗環境下での変色等の表面特性の変化を無くすことができる。また、はんだボールの保存環境の差によるはんだ濡れ不良も低減することができ、半導体パッケージへの実装時における認識不良やはんだ濡れ性が大幅に改善した。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例のはんだボールを模型化した断面図である。すなわち、球状のはんだボール合金1の表面にベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩とはんだ合金成分とから生成した有機化合物皮膜2が厚さ約5nmの厚さで形成されている。
図2は本発明のはんだボールを適用した一実施例の半導体パッケージである。3はBGAと呼ばれる半導体パッケージ、4は半導体素子、5はボンディングワイヤ、6はインターポーザ、7は銅電極、8ははんだボールである。
はんだ付けは、インターポーザ6の銅電極7上にはんだボール8を設置し、リフローはんだ付け装置で所定の温度プロファイルで加熱する。その際、はんだボールの表面を被覆している有機化合物皮膜2は、はんだが溶融温度に達する前に分解して消失するため、はんだ接合部に影響を及ぼすことはない。つまり、はんだ付け時にはんだボールの表面を被覆している有機化合物皮膜2が消失するため、はんだ金属の清浄面が露出することとなる。
なお、上記の実施の形態では、ベンゾトリアゾール誘導体として、主にベンゾトリアゾール(BTA),トリルトリアゾール(TTA),ベンゾトリアゾール・カルボン酸
(BTA−COOH)を用いる。
また、本発明のアミンは第一アミン,第二アミン,第三アミンのいずれでもよく、また脂肪族,芳香族,脂環式のいずれの種類の化合物でもよい。本発明で、はんだボールの表面処理に使用するのに適したアミンの例として、トリデシルアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,シクロへキシルアミン,シクロベンチルアミン,ジフェニルグアニジン,ジエチルアニリン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
また、本発明の有機酸塩は脂肪酸塩であることが好ましく、炭素数が11以上の脂肪酸塩がさらに好ましい。このような脂肪酸塩としては、ラウリン酸,ミリスチン酸,バルミチン酸及びステアリン酸塩から選ばれる少なくとも1つの脂肪酸の塩が挙げられる。これらの脂肪酸塩は汎用性が高く安全である。具体的にはフタル酸銅,クエン酸銅,ラウリン酸銅,ミリスチン酸銅,バルミチン酸銅及びステアリン酸銅が好適である。
有機化合物皮膜2の厚さは約5nm程度で十分であるが、これより厚くてもなんら差し支えない。さらに、上記の実施の形態では、はんだボールとしてPbフリーのSn−Ag系やSn−Zn系のはんだを用いるが、Sn−Pb共晶はんだを用いてもよい。
つぎに本発明の根拠となった実験結果について述べる。
はんだボールとしてPbフリーの粒径0.3mmのSn−3Ag−0.5Cuはんだ及び粒径0.76mmのSn−9Znはんだを用い、ベンゾトリアゾール誘導体であるBTA及びTTAの過飽和溶液に浸漬して、はんだボール表面に有機化合物皮膜を形成した。処理はイオン交換水500mlにBTA及びTTAをそれぞれ10gを添加した過飽和溶液を作成し、おのおのに上記はんだボール100mgを入れ、マグネットスターラを用いて約800rpmで10分間攪拌後、大気に取り出し、乾燥して溶液とはんだボールとを分別した。
Figure 2005254246
表1はこのはんだボールを直径2.5cm,長さ4cmのガラス瓶に入れ、回転器を用いて約60rpmで最長20h攪拌後に、はんだボールの表面状態を調べた結果である。20時間試験後のBTA及びTTA処理のはんだボールの表面はいずれも試験前と同じ状態を示しており、黒化のような変色は無かった。BTA及びTTA処理をしない場合は10時間で変色が発生した。
はんだボールのアミンによる処理は、溶媒にイソプロピルアルコールを用い、ステアリルアミン及びジフェニルグアニジンの0.5%溶液を作成し、この溶液に上述のPbフリーはんだボールを浸漬し、マグネットスターラを用いて約800rpmで5分間攪拌後、大気に取り出し、乾燥して溶液とはんだボールとを分別した。
また、はんだボールの有機酸塩による処理は、溶媒にエチルアルコールを用い、クエン酸銅及びステアリン酸銅の過飽和溶液を作成し、この溶液に上述のPbフリーはんだボールを浸漬し、マグネットスターラを用いて約800rpmで5分間攪拌後、大気に取り出し、乾燥して溶液とはんだボールとを分別した。
Figure 2005254246
表2はこれらの処理をしたはんだボールを上記と同じガラス瓶に入れ、回転器を用いて約60rpmで最長20h攪拌後に、はんだボールの表面状態を調べた結果である。アミン及び有機酸塩で処理した場合のいずれも20時間試験後のボール表面は試験前と同じ状態を示しており、黒化のような変色は無かった。
つぎに、粒径0.3mmのSn−3Ag−0.5CuはんだボールをBTAの過飽和溶液に浸漬し、ボール表面に有機化合物皮膜を形成させて試験した結果を示す。皮膜形成はイオン交換水500mlにBTA10gを添加して過飽和溶液を作成し、溶液中にはんだボール100mgを入れ、マグネットスターラを用いて約800rpmで10分間攪拌後、大気に取り出し、乾燥して溶液とはんだボールとを分別した。その後、はんだボール表面をオージェ電子分光装置(auger electron spectyoscopy:AES)で分析した。分析は最表面とArガスによるスパッタを30秒行って、はんだボール内面の状態も調べた。
Figure 2005254246
表3はAESによる定量分析結果を示す。最表面及び内部の分析結果から、BTA処理品は処理無し品に比べてC量が多く、O量が少ないことから、はんだボール表面には有機化合物皮膜が形成されているものと考えられる。ここで、AESのArガスによるスパッタレートから換算すると皮膜の厚さは約5〜10nmと推定される。
図3はBTA処理したSn−3Ag−0.5Cuはんだボールを50℃,80%RHの高温高湿度環境下において最長500時間の試験を行い、はんだボール重量の経時変化を調べた結果である。比較のため、BTA処理無しの結果も併記した。BTA処理品は処理無し品に比べて、酸化によると推定される重量変化が小さく、280時間までは初期の重量と同じであり、その後若干増加する傾向を示した。
Figure 2005254246
表4は500時間試験後のSn−3Ag−0.5Cuはんだボール表面をAESにより調べた結果を示す。定量分析結果から、O量をBTA処理の有無で比較するとBTA処理品は処理無し品に比べて少なく、C量は多くなっている。この傾向は試験前と同じであった。このことから、はんだボールの表面は500時間試験後でもBTAによる有機化合物皮膜により、酸化が抑制されているものと考えられる。
図4はSn−9Znの高温高湿度環境下におけるはんだボール重量の経時変化である。はんだボールの粒径は0.76mmである。はんだボールに対するBTA処理法は上述した方法と同じである。BTA処理は一回処理と同じ処理をもう一度繰り返した二回処理の結果を示す。図から、BTA処理品は処理無し品に比べて、酸化によると思われる重量変化が小さい。200時間までは初期の重量とほほ同じ値を示し、その後増加する傾向を示した。また、BTA処理二回品は一回処理処理品に比べて若干重量変化が小さい傾向を示したが、500時間後には一回処理品とほぼ同じ値となった。このことから、高温高湿度環境下においてSn−9ZnはんだボールもBTAによる有機化合物皮膜により、酸化が抑制されているものと考えられる。
図5はSn−Pb共晶はんだの高温高湿度環境下におけるはんだボール重量の経時変化を示したものである。はんだボールの粒径は0.76mmである。また、はんだボールに対するBTA処理法は上述した方法と同じである。図から、BTA処理品は処理無し品に比べて、酸化によると推定される重量変化が小さい。また、BTA二回処理品は一回処理品に比べてさらに重量変化が小さく、500時間経過後でも初期の重量とほとんど変わらない結果であった。このことから、高温高湿度環境下においてSn−Pb共晶はんだボールもBTAによる有機化合物皮膜により、酸化が抑制されているものと考えられる。
つぎに、本発明のはんだボールの製造方法について、以下に説明する。はんだボールは遠心噴霧法あるいはガス噴霧法等の従来から用いられてきた方法により作成する。また、はんだボールとともに、ベンゾトリアゾール誘導体で飽和した溶液が作成される。
Figure 2005254246
表5はベンゾトリアゾール誘導体としてのBTA及びTTAの物理的性質及び各種溶媒における溶解度を示す。溶媒は適用する製造方法に応じて適宜選択される。例えば、はんだボールを溶液中に浸漬させることにより、ボール表面に有機化合物皮膜を形成させる方法では、そのベンゾトリアゾール誘導体が可溶である溶媒が好ましい。このような溶媒として、例えばBTA及びTTAの場合にはイオン交換水、あるいはメチルアルコール等の有機溶媒が挙げられる。但し、イオン交換水の場合の溶解度が非常に小さい。飽和溶液の作製は、例えばBTA及びTTAを溶媒に過飽和となる状態まで溶解し、この過飽和溶液をろ過することにより調整できる。また、ろ過せずにBTA及びTTAの過飽和溶液として用いてもなんら差し支えない。
以下、はんだボールの製造方法の第1の実施例を説明する。ここでは、はんだボールをBTA及びTTAの過飽和溶液に浸漬して、はんだボールの表面に有機化合物皮膜を形成させる方法について述べる。有機化合物皮膜の厚さは過飽和溶液の濃度,はんだボールの添加量,攪拌時間等により制御される。一例としてSn−3Ag−0.5CuのはんだボールにBTAによる有機化合物皮膜を形成する方法について説明する。イオン交換水1000mlにBTAを20g添加した過飽和溶液に、粒径0.76mmのはんだボール1gを添加し、マグネットスターラを用いて約800rpmで10分間攪拌する。その後、過飽和溶液からはんだボールを大気中に取り出し、50℃に保持した恒温槽で約10分間程度乾燥させる。このはんだボール表面には上述したように有機化合物皮膜が形成されている。
図6は本発明のはんだボールをBGAと呼ばれる半導体パッケージに実装する場合を示した図である。通常、はんだボール1の実装は、ボールの粒径に応じた穴の開いたメタルマスク9にボールを通過させて、半導体パッケージの銅電極7上にはんだボール8を設置する。その際、はんだボール1のメタルマスク穴の通過をスムーズにするため、メタルマスク9を振動させるが、この時のはんだボール同士の摩擦によって表面が黒化する。しかし、本発明の有機化合物皮膜が形成されたはんだボールでは、いずれの材質のものも表面が黒化することは無かった。
つぎに、はんだボールの製造方法の第2の実施例を説明する。
一例として、BTA及びTTAの過飽和溶液からはんだボールを大気に取り出す際に生じるボール同士の凝集を防止する方法について説明する。
凝集防止法としては、BTA及びTTAの過飽和溶液から大気に取り出す際に熱風乾燥機を用いて加熱する方法あるいは超音波機器を用いて振動を与える方法がある。熱風乾燥の場合は、加熱によりはんだボールの表面から溶媒が蒸発し、凝集したはんだボールが個々に分離する。一方、超音波振動の場合は、適度な振動により凝集したはんだボールが個々に分離するものである。いずれの方法もこれらの処理によってはんだボール表面に形成された有機化合物皮膜が損傷することはない。
また、アミンによる表面処理により有機化合物皮膜が形成されるはんだボールの製造方法も上述したBTA及びTTAの場合と同じである。例えば、アミンを適当な溶媒に溶解させた溶液にはんだボールを浸漬し、大気に取り出し、乾燥処理によって溶媒を除去すればよい。溶媒としては、イオン交換水,エチルアルコール,イソプロピルアルコール,トルエン,アセトン等が例示されるが、これら以外の溶媒でも使用可能である。また、溶媒を用いずにアミンの蒸気で処理することも可能である。
つぎに、有機酸塩をはんだボール表面に付着させて有機化合物皮膜が形成されるはんだボールの製造方法について説明する。この方法は、はんだボールを有機酸の過飽和溶液に浸漬させて、ボール表面に有機酸塩を付着させる方法である。
一例として、Sn−9Znはんだボールの表面にステアリン酸銅を付着させる方法について説明する。エタノール300mlにステアリン酸銅9gを添加した過飽和溶液に、はんだボール9gを入れ、マグネットスターラを用いて約800rpmで15分間攪拌する。その後、はんだボールを溶液から大気中に取り出し、60℃に保持した恒温槽で30分間乾燥させる。このはんだボールの表面を走査型電子顕微鏡で分析したところ、はんだボールの表面にステアリン酸銅が付着していた。
以上のように、はんだボールの製造方法について説明したが、これらの方法は製造効率に優れており、過飽和溶液の濃度と吹き付け量とを調整すれば、はんだボールの表面に形成する有機化合物皮膜の厚さを容易に制御できる利点もある。また、上記方法によれば、飽和溶液の濃度と乾燥温度との管理をするだけで、有機化合皮膜が均一に形成されたはんだボールを低コストで量産できる。さらに、この皮膜は膜厚は約5〜10nmと薄いが、はんだボールの取り扱い時におけるボール同士の摩擦によって表面が黒化するような不具合が無くなる。本発明のはんだボールを半導体パッケージに実装した場合には、はんだと電極との接続強度の低下は見られず、信頼性の高い半導体パッケージが提供できる。
本発明の一実施例のはんだボールを模型化した断面図である。 本発明のはんだボールを適用した一実施例の半導体パッケージの断面図である。 Sn−3Ag−0.5Cu はんだボールの試験時間と重量変化の関係を示した図である。 Sn−9Znはんだボールの試験時間と重量変化の関係を示した図である。 Sn−Pb共晶はんだボールの試験時間と重量変化の関係を示した図である。 はんだボールの半導体パッケージへの実装例を示した図である。
符号の説明
1…はんだボール、2…有機化合物皮膜、3…半導体パッケージ、4…半導体素子、5…ボンディングワイヤ、6…インターポーザ、7…銅電極、8…はんだボール、9…メタルマスク。

Claims (13)

  1. 粒径が0.05〜1.0mmであるはんだボールの表面に、はんだ合金成分と錯化合物を形成する有機皮膜を設けたことを特徴とするはんだボール。
  2. 請求項1において、前記はんだボールをSn−Ag系のPbフリーはんだボールとし、前記有機皮膜をベンゾトリアゾール誘導体の有機化合物皮膜としたことを特徴とするはんだボール。
  3. 請求項2において、前記ベンゾトリアゾール誘導体は、ベンゾトリアゾール,トリルトリアゾール,ベンゾトリアゾール・カルボン酸から選ばれる少なくとも1つのベンゾトリアゾール誘導体であることを特徴とするはんだボール。
  4. 請求項1において、前記はんだボールをSn−Zn系のPbフリーはんだボールとし、前記有機皮膜をベンゾトリアゾール誘導体の有機化合物皮膜としたことを特徴とするはんだボール。
  5. 請求項4において、前記ベンゾトリアゾール誘導体は、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール,ベンゾトリアゾール・カルボン酸から選ばれる少なくとも1つのベンゾトリアゾール誘導体であることを特徴とするはんだボール。
  6. 請求項1において、前記はんだボールをSn−Pb共晶はんだボールとし、前記有機皮膜をベンゾトリアゾール誘導体の有機化合物皮膜としたことを特徴とするはんだボール。
  7. 請求項6において、前記ベンゾトリアゾール誘導体は、ベンゾトリアゾール,トリルトリアゾール,ベンゾトリアゾール・カルボン酸から選ばれる少なくとも1つのベンゾトリアゾール誘導体であることを特徴とするはんだボール。
  8. 請求項1において、前記はんだボールをアミンで表面処理して有機化合物皮膜としたことを特徴とするはんだボール。
  9. 請求項8において、前記アミンはステアリルアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,シクロヘキシルアミン,ジフェニルグアニジン,トリデシルアミン,ジクロベンチルアミン及びジエチルアニリンから選ばれる少なくとも1つのアミンであることを特徴とするはんだボール。
  10. 請求項1において、前記はんだボール表面に、有機酸塩を付着させて有機化合物皮膜としたことを特徴とするはんだボール。
  11. 請求項10において、前記有機酸塩はラウリン酸,ミリスチン酸及びパルミチン酸から選ばれる少なくとも1つの脂肪酸の塩であることを特徴とするはんだボール。
  12. 粒径が0.05〜1.0mmであるはんだボールの表面に、有機化合物皮膜を形成するはんだボールの製造方法において、ベンゾトリアゾール誘導体,アミン及び有機酸塩を含む溶液中にはんだボールを浸漬し、大気に取り出し乾燥処理することにより、前記はんだボールの表面に有機化合物皮膜を形成することを特徴とするはんだボールの製造方法。
  13. 請求項12において、溶液中に浸漬後のはんだボールを大気に取り出し、加熱,振動させることにより、前記はんだボール同士の凝集を防止することを特徴とするはんだボールの製造方法。
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