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JP2005194399A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物 Download PDF

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JP2005194399A
JP2005194399A JP2004002470A JP2004002470A JP2005194399A JP 2005194399 A JP2005194399 A JP 2005194399A JP 2004002470 A JP2004002470 A JP 2004002470A JP 2004002470 A JP2004002470 A JP 2004002470A JP 2005194399 A JP2005194399 A JP 2005194399A
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Abstract

【課題】
硬化後に得られるシリコーンゴムの機械的特性、特に耐熱性を低下させることなく、硬化後のシリコーンゴムの硬度を容易に低下させることができるシリコーンゴム組成物を提供すること。また、引き裂き強さ、伸び等の機械的特性を向上させることが可能なシリコーンゴム組成物を提供する。
【解決手段】
(A)下記平均組成式(1):
SiO(4-n)/2 (1)
(式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)比表面積が 50m2/g以上である補強性シリカ: 5〜100質量部、
(C)下記一般式(2):
【化1】
Figure 2005194399

(式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.01〜10質量部、および
(D)有機過酸化物系硬化剤: 有効量
を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機過酸化物を硬化剤として用いる加熱硬化型のシリコーンゴム組成物に関し、更に、得られるシリコーンゴムの機械的特性、特に耐熱性を低下させることなく、硬度を容易に低下させることができるシリコーンゴム組成物に関する。
シリコーンゴムは、耐候性、電気特性、低圧縮永久歪性、耐熱性、耐寒性等に優れた特性を有しているため、電気機器、自動車、建築、医療、食品を初めとして様々な分野で広く使用されている。例えば、リモートコントローラ、タイプライター、ワードプロセッサ、コンピュータ末端、楽器等のゴム接点として使用されるラバーコンタクト;建築用ガスケット;現像ロール、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の各種複写機用ロール、;オーディオ装置用等の防振ゴム;コンピュータに使用されるコンパクトディスク用パッキン等の用途が挙げられる。
近年、シリコーンゴムの需要は益々高まっており、更に優れた特性を有するシリコーンゴムの開発が望まれている。また、シリコーンゴムは、一般的には、高重合度のポリオルガノシロキサンと補強性充填剤とを含有する組成物の形態で供給され、ユーザーが前記組成物を所望形状に成形して硬化させることによって製造される。そして、前記組成物は、例えばドウミキサー、二本ロールミル等の混合装置を用いて、原料ポリマーに補強性充填剤や各種分散材を混合することにより調製される。
シリコーンゴムの硬度は、補強性充填剤の種類および配合量、充填剤の表面処理の程度、ポリマー中のビニル基等のアルケニル基含有量の要因等により決定される。使用する用途によっては、シリコーンゴム組成物の組成を調整すること等により、得られるシリコーンゴムの硬度を低下させる必要がある。
シリコーンゴムの硬度を低下させる方法としては、シリコーンゴム組成物にオルガノポリシロキサンガムを添加する方法や、目的の硬度を越える値のシリコーンゴムを形成するシリコーンゴム組成物に、目的とする値よりも硬度が低いシリコーンゴムを形成するシリコーンゴム組成物を混合する方法が知られている。しかし、前者の方法では、硬化後に得られるシリコーンゴムの機械的強度の低下が生じるとの問題があった。また、後者の方法では、硬度の調節が比較的に困難である、予め2種類のシリコーンゴム組成物を用意する必要がある等の問題があった。
シリコーンゴムの硬度を低下させるために、分子鎖末端のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンをシリコーンゴム組成物に添加する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では、硬化後に得られるシリコーンゴムの耐熱性が悪化することが明らかとされた。
特開平9−3329号公報
上記従来技術の問題点を踏まえ、本発明の目的は、硬化後に得られるシリコーンゴムの機械的特性、特に耐熱性を低下させることなく、硬化後のシリコーンゴムの硬度を容易に低下させることができるシリコーンゴム組成物を提供することである。また、引き裂き強さ、伸び等の機械的特性を向上させることが可能なシリコーンゴム組成物を提供することである。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、分子鎖途中のケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に1〜3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有するシリコーンゴム組成物が、上記特性を有するシリコーンゴムを与えることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、第一に、
(A)下記平均組成式(1):
SiO(4-n)/2 (1)
(式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)比表面積が 50m2/g以上である補強性シリカ: 5〜100質量部、
(C)下記一般式(2):
Figure 2005194399

(式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.01〜10質量部、および
(D)有機過酸化物系硬化剤: 有効量
を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物を提供する。
また、本発明は、第二に、
(A)下記平均組成式(1):
SiO(4-n)/2 (1)
(式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン: 100質量部
と、
(B)比表面積が 50m2/g以上である補強性シリカ: 5〜100質量部
とを混合し、熱処理して得られたシリコーンゴムコンパウンドに、
(C)下記一般式(2):
Figure 2005194399

(式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.01〜10質量部
と、
(D)有機過酸化物系硬化剤: 有効量
とを同時にまたは別々に添加して混合した後に、加熱硬化させることを特徴とするシリコーンゴムの硬度を低下させる方法を提供する。
更に、本発明は、第三に、
下記一般式(2):
Figure 2005194399

(式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
で表される、加熱硬化型シリコーンゴムの硬度低下剤を提供する。
本発明組成物は、上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合によって、得られるシリコーンゴムの硬度を容易に低下させることができるのみならず、前記シリコーンゴムの耐熱性を悪化させることがない。また、得られるシリコーンゴムの引き裂き強さ、伸び等の機械的特性を向上させることが可能であるとの優れた作用・効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
[(A)オルガノポリシロキサン]
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)
SiO(4-n)/2 (1)
(式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の、好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、本発明組成物の主剤(ベースポリマー)である。
前記Rが一価炭化水素基である場合としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基;および、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
この(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するものであり、全Rのうち、0.001〜10モル%、特に 0.01〜5モル%がアルケニル基であるものが好ましい。前記アルケニル基としては、特にビニル基が好ましい。アルケニル基以外のRとしては、メチル基、フェニル基が好ましい。
また、1分子中に含まれるケイ素原子の数(重合度)としては、100以上、特に 3000以上が好ましく、100,000以下、特に好ましくは 10,000以下のものがよい。
この(A)成分としては、例えば、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で停止されたポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がメチルフェニルビニルシリル基で停止されたポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で停止されたジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で停止されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で停止されたポリメチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)シロキサン、分子鎖両末端がジメチルヒドロキシシリル基で停止されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルヒドロキシシリル基で停止されたジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がトリビニルシリル基で停止されたポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
この(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独でも、重合度や分子構造の異なる2種以上を組み合わせても使用することができる。
[(B)補強性シリカ]
(B)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴムを得る目的で本発明組成物に配合される。この補強性シリカは、その比表面積(BET法)が 50m2/g以上であり、好ましくは 100〜400m2/gである。前記比表面積が 50m2/g未満であると、機械的強度の優れたシリコーンゴムを得ることが困難となるという問題がある。
この(B)成分補強性シリカとしては、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が挙げられる。また、必要に応じて、その表面を予めオルガノポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等のオルガノポリシラザン、トリメチルクロロシラン等のクロロシラン類、アルコキシシラン等で表面処理して疎水化されたシリカを用いてもよい。更に、前記オルガノポリシラザン等の表面処理剤を本発明組成物の調製の際に、一緒に混合することによりシリカ表面の疎水化を行うこともできる。
この(B)成分の補強性シリカは、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
(B)成分の配合量は、上記(A)成分のオルガノポリシロキサン 100質量部に対して5〜100質量部であり、好ましくは 10〜70質量部である。前記配合量が5質量部未満、または 100質量部を越えると、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下し、また得られる硬化物の引っ張り強度、引き裂き強度等の機械的強度が不十分なものとなる。
[(C)オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、本発明の特徴をなす成分であり、下記一般式(2):
Figure 2005194399

(式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50、好ましくは0〜20、更に好ましくは0〜5の整数である)
で表されるものであり、分子鎖途中のケイ素原子に結合した水素原子(以下、「SiH」ということがある)を1分子中に1〜3個有するものである。
上記一般式中のR1としては、アルケニル基ではないことが好ましく、上記(A)成分に係るRについて記載した基と同じ基が挙げられる(但し、水酸基、アルケニル基である場合を除く)。中でも、炭素原子数1〜3のアルキル基、フェニル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
上記m(SiHの個数)が0であったり、3を越えると得られるシリコーンゴムの硬度を低下させることができない。また、上記nが 50を越えると、得られるシリコーンゴムの硬度を低下させる効果が不十分となり、また、ゴムコンパウンドの粘着性が強くなって作業性が悪化する。
この(C)成分としては、例えば、下記構造式で表されるものが挙げられる。
Figure 2005194399
Figure 2005194399
Figure 2005194399
Figure 2005194399

(上記各式中、Meはメチル基である。以下、同様である。)
この(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、(C)成分の配合量は、上記(A)成分のオルガノポリシロキサン 100質量部に対して 0.01〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。前記配合量が 0.01質量部未満であると、該(C)成分の配合により、得られるシリコーンゴムの硬度を低下させることが困難となり、また、10質量部を超えると硬化前の組成物の粘着性が高くなって作業性に劣り、かつ得られるシリコーンゴムの機械的強度が低下するという問題が生じる場合がある。
[(D)有機過酸化物系硬化剤]
(D)成分の有機過酸化物系硬化剤は、本発明組成物を加熱処理して硬化させる工程で、熱分解してラジカルを発生し、そのラジカルの機能により、上記(A)成分のオルガノポリシロキサン等を架橋させ、弾性を有するシリコーンゴムを得るために配合される成分である。
この(D)成分としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジt-ブチルパーオキシヘキサン、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、クミル-t-ブチルパーオキサイド等の、好ましくは塩素原子を含まない有機過酸化物が挙げられる。特に、常圧熱気硬化用としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイドのアシル系有機過酸化物が好ましい。この(D)成分の有機過酸化物は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
この(D)成分の配合量は、架橋硬化物であるシリコーンゴムが得られる有効量であればよく特に制限されないが、例えば、(A)成分のオルガノポリシロキサン 100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは 0.3〜5質量部とするのがよい。
[他の配合成分]
本発明組成物には、上記(A)〜(D)成分に加えて、本発明の目的・効果を損なわない範囲で他の成分を配合することができる。
本発明組成物に上記成分に加え、必要に応じて、粉砕石英、結晶性シリカ等の非補強性シリカ;アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック;炭酸カルシウム等の充填剤、着色剤、引き裂き強度向上剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導率向上剤等の各種添加剤;離型剤あるいは充填剤用分散剤として各種アルコキシシラン、特にフェニル基含有アルコキシシランおよびその加水分解物、ジフェニルシランジオール、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子シロキサン等を添加することは任意である。
[本発明組成物の調製等]
本発明のシリコーンゴム組成物は、上記成分を2本ロールミル、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)等のゴム混練機を用いて均一に混合し、必要に応じて加熱処理を施すことにより得ることができる。
特に、本発明の効果が顕著である調製方法は、上記(A)および(B)成分を混合し、熱処理した後に、上記(C)および(D)成分を添加する方法である。(C)および(D)成分は、同時に添加しても、別々に添加してもよい。即ち、通常、市販のシリコーンゴムコンパウンドは、上記(A)および(B)成分に相当する成分を混合したものであるから、これに上記(C)成分を添加し、(D)成分である硬化剤を配合して加熱硬化させることにより、低硬度化されたシリコーンゴムを得ることができる。
また、上記シリコーンゴム組成物の硬化条件は、上記硬化剤が熱分解して、シリコーンゴムが得られる条件であればよく、例えば、100〜400℃で 10秒〜60分程度である。前記硬化に際して、スチームを用いることもできる。
また、本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させるとともに、所望形状の成形品を得るため、押し出し成形、圧縮成形、射出成形等、公知の成形法を採用することができる。また、必要に応じて、更に 150〜250℃で1〜10時間程度の条件でポストキュアーしてもよい。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
(A)ジメチルシロキサン単位:99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位:0.15モル%、およびジメチルビニルシロキサン単位:0.025モル%からなり、平均重合度が約8000であるオルガノポリシロキサン 100質量部、(B)沈降シリカ(商品名:NIPSIL-LP、日本シリカ社製、比表面積(BET):200m2/g)40質量部、並びに、分子鎖両末端がシラノール基で停止されているジメチルポリシロキサン(平均重合度:4.1、粘度(25℃):15mm2/s)10質量部を添加し、ニーダーにて混練りし、180℃にて1時間加熱処理してベースコンパウンドを調製した。
該ベースコンパウンド 100質量部に対し、(C1)下記構造式:
Figure 2005194399

で表される1,1,1,3,5,7,7,7-オクタメチルテトラシロキサン 0.5質量部、および(D) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン 0.4質量部を添加し均一に混合した後、165℃、9807 kPa(100 kgf/cm2)の条件で10分間プレスキュアーを行った。次いで、200℃で4時間、ポストキュアーを行い、厚さ2mmの硬化シートを得た。この硬化シートから、200mm×200mmの下記機械的特性評価用試験シートを調製した。また、同様にして直径30mm×厚さ12.5mmの圧縮永久歪測定用の試験片を調製した。
[実施例2]
実施例1に記載の(C1)成分の配合量 0.5質量部を、1.0質量部に変更したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[実施例3]
実施例1に記載の(C1)成分の配合量 0.5質量部を、2.0質量部に変更したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[実施例4]
実施例1に記載の(C1)成分に代えて、(C2)下記構造式:
Figure 2005194399

で表される1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサンを 0.5質量部配合したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[実施例5]
実施例1に記載の(C1)成分に代えて、(C3)下記構造式:
Figure 2005194399

で表される1,1,1,3,5,5,7,7,9,11,11,13,13,13-テトラデカメチルヘプタシロキサンを 1.0質量部配合したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[比較例1]
実施例1に記載の(C1)成分を使用しなかったこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[比較例2]
実施例1に記載の(C1)成分に代えて、(C4)下記構造式:
Figure 2005194399

で表される1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11,13,13-テトラデカメチルヘプタシロキサンを 1.0質量部配合したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[比較例3]
実施例1に記載の(C1)成分に代えて、(C5)下記構造式:
Figure 2005194399

で表される1,1,3,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサンを 0.5質量部配合したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
[比較例4]
実施例1に記載の(C1)成分に代えて、(C6)下記構造式:
Figure 2005194399

で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを 2.0質量部配合したこと以外は、実施例1と同じにして、前記試験シートおよび試験片を調製した。
<性能評価手法>
(1)硬度等の測定
上記各実施例および比較例で得られた機械的特性評価用試験シートについて、JIS K6249の規格に準じて、各硬化物の硬度(デュロメータ A)、引張り強度(MPa)、伸び(%)、および引き裂き強度(クレセント kN/m)を測定した。測定結果を表1および表2に示す。
(2)圧縮永久歪の測定
上記各実施例および比較例で得られた圧縮永久歪測定用の試験片を、25%圧縮条件にて150℃で 22時間熱処理した。前記処理後の試験片を用いて圧縮永久歪(%)を測定した。測定結果を表1および表2に示す。
(3)耐熱性評価
上記硬度の測定試料であるシートを、230℃で 240時間処理した。前記熱処理後のシートについて、上記と同じに硬度を測定した。該硬度と上記(1)に記載の方法により測定した熱処理していないシートの硬度との差(熱処理後硬度−非処理物硬度)を求めた。測定結果を表1および表2に示す。
Figure 2005194399
Figure 2005194399
[評価]
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用しない比較例1に比較して、実施例1〜5のものは、硬度が低下しているのみならず、引張り強度、伸びおよび引き裂き強度が向上している。
また、分子鎖末端のケイ素原子に水素原子が結合している上記(C4),(C5)成分を配合した比較例2,比較例3に比較して、実施例1〜5のものは、引張り強度および引き裂き強度が高く、圧縮永久歪が低いとの良好な機械的特性を有しているのみならず、熱処理後の硬度の変化が少なく、よって耐熱性に優れたものであることがわかる。更に、ケイ素原子に結合している水素原子の数が3を越える上記(C6)成分を配合した比較例4に比較して、実施例1〜5のものは、硬度が低下しているのみならず、伸びおよび引き裂き強度が向上している。

Claims (4)

  1. (A)下記平均組成式(1):
    SiO(4-n)/2 (1)
    (式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
    で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)比表面積が 50m2/g以上である補強性シリカ: 5〜100質量部、
    (C)下記一般式(2):
    Figure 2005194399

    (式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
    で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.01〜10質量部、および
    (D)有機過酸化物系硬化剤: 有効量
    を含有することを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. 前記(C)成分に関する前記一般式(2)中のR1の全てがメチル基である請求項1に記載のシリコーンゴム組成物。
  3. (A)下記平均組成式(1):
    SiO(4-n)/2 (1)
    (式中、Rは独立に水酸基または非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、nは 1.98〜2.02の正数である)
    で表され、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン: 100質量部
    と、
    (B)比表面積が 50m2/g以上である補強性シリカ: 5〜100質量部
    とを混合し、熱処理して得られたシリコーンゴムコンパウンドに、
    (C)下記一般式(2):
    Figure 2005194399

    (式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
    で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.01〜10質量部
    と、
    (D)有機過酸化物系硬化剤: 有効量
    とを同時にまたは別々に添加して混合した後に、加熱硬化させることを特徴とするシリコーンゴムの硬度を低下させる方法。
  4. 下記一般式(2):
    Figure 2005194399

    (式中:R1は独立に非置換または置換の一価炭化水素基であり、mは1〜3の整数であり、nは0〜50の整数である)
    で表される、加熱硬化型シリコーンゴムの硬度低下剤。
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