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JP2005147284A - 自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置 - Google Patents

自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置 Download PDF

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JP2005147284A JP2003386468A JP2003386468A JP2005147284A JP 2005147284 A JP2005147284 A JP 2005147284A JP 2003386468 A JP2003386468 A JP 2003386468A JP 2003386468 A JP2003386468 A JP 2003386468A JP 2005147284 A JP2005147284 A JP 2005147284A
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Abstract

【課題】
この発明は、自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する方法および接合装置において、電子ビーム溶接によることなく遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接することで、商品性や生産性を向上することができる自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
この接合装置1は、平板状の基盤3上に設置される下部電極4と、上方の加圧シリンダ5と一体化した上部電極2と、エアシリンダ6によって移動可能とされた中子電極7とによって構成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置に関する。具体的には遊星歯車キャリアとクラッチハブの接合方法および接合装置に関する。
自動変速機には、複数の遊星歯車機構や多板クラッチが内蔵されており、これら遊星歯車機構やクラッチを組立てる際には溶接作業が行われる。
その一例として、特許文献1には遊星歯車機構のサンギアと多板クラッチのクラッチハブを所謂プロジェクション溶接するものが提案されている。ここでプロジェクション溶接とは、ワークにプロジェクション(突起)を設けることにより、それらの突起のみに電流が流れ、その突起を圧潰することで溶接を行う方法である。
この特許文献1では、電子ビーム溶接からプロジェクション溶接に変更することで、油路形成の簡易化、製造コストの低減を図れることが記載されている。
特開平7−243500号公報。
ところで、遊星歯車機構には、ピニオンシャフトを介して遊星ギアを支持する遊星歯車キャリアという部材があるが、この遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを溶接する場合、遊星歯車キャリアの形状が略コの字断面となっているため、電子ビーム溶接によって溶接するのが一般である。
しかし、電子ビーム溶接によると、溶接熱により遊星歯車キャリアが変形してしまい、溶接後にピニオンシャフトを支持するピニオンシャフト孔を、改めて仕上げ加工する必要があった。
このため、仕上げ加工の工具を貫通させるため遊星歯車キャリアとクラッチハブとの間に空間(隙間)を設ける必要が生じ、製品の軸長が長くなるといった問題、また仕上げ加工の際に発生するバリの除去が新たに必要になるなど、商品性や生産性を犠牲にしなければならないといった問題があった。
そこで、この発明は、自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する方法および接合装置において、電子ビーム溶接によることなく遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接することで、商品性や生産性を向上することができる自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置を提供することを目的とする。
この発明による自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法は、自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する方法において、前記遊星歯車キャリアと前記クラッチハブとを下部電極の上に位置決め保持した後に、該遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から通電性の中間部材を挿入し、ピニオンシャフト孔から上部電極を軸方向に挿入した中間部材を押圧し、該中間部材を遊星歯車キャリアに当接させ、上部電極と下部電極に通電して、遊星歯車キャリアとクラッチハブとの接合部を通電加熱で接合する方法である。
上記構成によれば、自動変速機の遊星歯車キャリアとクラッチハブは、下部電極上に位置決め保持された後に、遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から通電性の中間部材が挿入され、ピニオンシャフト孔から軸方向に挿入される上部電極でその中間部材を押圧することで遊星歯車キャリアに当接させ、その後に上部電極と下部電極に通電することで溶接される。
すなわち、遊星歯車キャリアとクラッチハブは、遊星歯車キャリアの形状が略コの字断面となっていても、ピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部を利用して通電性の中間部材を挿入し、その中間部材をピニオンシャフト孔を利用して挿入した上部電極で押圧することで、通電加熱による溶接ができる。
なお、この通電加熱の溶接方法としては、所謂スポット溶接などが含まれる。
この発明の一実施態様においては、前記接合部を、クラッチハブに形成した突起部を圧潰するプロジェクション溶接で溶接する方法である。
上記構成によれば、一般にプレス加工により成形されるクラッチハブに、プロジェクション溶接の突起部を形成して溶接を行うことになるため、単にプレス型に突起を形成するだけで済むため、製造コストを低減できる。また、溶接方法をプロジェクション溶接とすることで、溶接工具に摩耗などの不具合も生じないためメンテナンス作業も容易にできる。
この発明の一実施態様においては、前記突起部を、ピニオンシャフト孔近傍の周方向の両側位置に設定して、遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接する方法である。
上記構成によれば、ピニオンシャフト孔近傍の周方向の両側位置で溶接できるため、最も駆動力伝達に寄与する位置を確実に溶接することができ、商品の信頼性を向上することができる。
この発明による自動変速機の遊星歯車キャリアの接合装置は、自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する装置において、前記遊星歯車キャリアと前記クラッチハブとを位置決め保持する下部電極と、遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から挿入する通電性の中間部材と、該中間部材を径方向に挿入又は後退させる移動手段と、ピニオンシャフト孔から軸方向に挿入され、中間部材を押圧して遊星歯車キャリアに当接させる上部電極とを備えたものである。
上記構成によれば、下部電極で遊星歯車キャリアと前記クラッチハブとを位置決め保持し、移動手段で通電性の中間部材を遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から挿入し、上部電極をピニオンシャフト孔から軸方向に挿入して中間部材を押圧することで、中間部材を遊星歯車キャリアに当接させ、その状態で通電溶接を行う。
ずなわち、遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から通電性の中間部材を挿入することで、上部電極と下部電極との間で通電を行うことができ、略コの字状断面の遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接することができる。
この発明の一実施態様においては、前記移動手段と前記中間部材との間に、該中間部材を下動自在に支持するフローティング手段を備えたものである。
上記構成によれば、フローティング手段により中間部材を下動自在に支持しているため、多数の製品を製造する場合に各製品に製造誤差が生じても、その誤差をフローティング手段が吸収するため、略コの字状断面の遊星歯車キャリア内に中間部材を確実に挿入することができる。よって、製品に製造誤差が生じても、歩留まりを発生させることなく通電溶接作業を行うことができ、多数の製品を通電溶接する場合の作業性を向上することができる。
この発明の一実施態様においては、前記フローティング手段が電気絶縁性を有するゴム部材であるものである。
上記構成によれば、フローティング手段を電気絶縁性を有するゴム部材とすることで、フローティング手段が中間部材に流れる電気の絶縁をも加えて行うことができる。
よって、上部電極と下部電極との間で通電溶接する際に、中間部材を介して電気が外部に漏電することなく、全ての電流を通電溶接に用いることができる。
この発明によれば、遊星歯車キャリアとクラッチハブは、遊星歯車キャリアの形状が略コの字断面となっていても、ピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部を利用して通電性の中間部材を挿入し、ピニオンシャフト孔を利用して軸方向に挿入された上部電極でその中間部材を押圧することで、通電加熱による溶接ができる。このため、電気ビーム溶接を用いなくても遊星歯車キャリアとクラッチハブの溶接ができる。
よって、溶接後にピニオンシャフトを支持するピニオンシャフト孔を改めて仕上げ加工する必要がなくなるため、仕上げ加工の工具を貫通させるため遊星歯車キャリアとクラッチハブとの間に空間(隙間)を設ける必要もなくなり、また、仕上げ加工の際に発生するバリの除去も不要となる。
すなわち、この発明によれば、溶接時の熱変形がほとんどないため、溶接前にピニオンシャフト孔の仕上げ加工を行っても品質に影響を与えることなく、また上記仕上げ加工も制約を受けることなく容易に行うことができる。
したがって、この発明によれば、商品性や生産性を向上することができる自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法および接合装置を提供することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の一実施例を詳述する。
図1はこの実施例の接合装置1の全体図、図2は接合装置1の上部電極2を除いた状態の平面図、図3はこの接合装置1を利用して組立てられた自動変速機Uの概略断面図、図4〜図7はこの接合装置1によって接合されたカウンタシャフトアッシーCSを示す図である。
まず、本実施例の接合装置1で接合されるワークW側を詳述する。
本実施例のワークは、自動変速機Uに内蔵される遊星歯車機構の遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31である。
このワークWを内蔵した自動変速機Uは、トルクコンバータケース10、ギアケース11、およびデフケース12によって自動変速機のケーシング体を構成し、その内部にトルクコンバータ13、メインシャフトギアユニット14、カウンタシャフトギアユニット15および差動装置16を内蔵して構成している。
そして、この自動変速機Uは、エンジン(図示せず)からの回転駆動力を減速又は増速して車輪(図示せず)に伝達している。図3の矢印は、この回転駆動力の伝達経路を示したものである。
まず、エンジンから出力された回転駆動力は、自動変速機Uのトルクコンバータ13に伝達される。回転駆動力はこのトルクコンバータ13でトルクを増幅された後にメインシャフトギアユニット14に伝達される。
次に、メインシャフトギアユニット14では、図示しない複数の多板クラッチと遊星歯車機構によって減速又は増速がなされ、その回転駆動力をカウンタシャフトギアユニット15に伝達する。
そして、カウンタシャフトギアユニット15でも、複数の多板クラッチと遊星歯車機構が、メインシャフトギアユニット14から伝達された回転駆動力を減速又は増速して、その減速又は増速された回転駆動力を差動装置16に伝達している。
最後に、差動装置16でこの減速又は増速された回転駆動力を左右の車輪に配分して伝達するように構成している。
このうち、本接合装置1で接合されるワークWは、カウンタシャフトギアユニット15に組み付けられる。
このカウンタシャフトギアユニット15は、図3に示すように、車幅方向に伸びるカウンタシャフト17、カウンタシャフト17軸上でベアリング支持された入力ギア18、入力ギア18の左側側方に配置された遊星歯車機構19、さらにその左側に配置された第一および第二多板クラッチ20,21、そして、入力ギア18の右側でカウンタシャフト17の出力を差動装置16に伝達する出力ギア22からなる。
また、カウンタシャフト17の両端部には、ローラベアリング23(右側)とニードルベアリング24(左側)が設けられ、カウンタシャフト17はギアケース11に両持ち支持される。
なお、25はスピードメータギア、26はロックナットである。
本実施例の接合装置1で溶接されるワークWは、カウンタシャフト17軸上に配置された前述の遊星歯車機構19の遊星歯車キャリア30と第一多板クラッチ20のクラッチハブ31である。
図4〜図6は、この遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31をカウンタシャフト17に接合して組み立てた状態(カウンタシャフトアッシーCS)を示す図である。図4が全体断面図、図5が左側(クラッチハブ31側)からの側面図、図6が右側(遊星歯車キャリア30側)からの側面図、図7が図4のA−A線矢視断面図である。
図4に示すように、カウンタシャフト17の中央には、径方向に伸びる鍔部17aを形成し、この鍔部17aにドーナツ円盤形状の第一キャリア部材30Aの内周部を接合している。そして、この第一キャリア部材30Aの外縁部に、その左側に配置されるドラム形状の第二キャリア部材30Bの開口端を接合している。
なお、この2つの接合場所の接合は、通電溶接、電子ビーム溶接等によって行われている。
また、第一キャリア部材30Aと第二キャリア部材30Bには、120度間隔で遊星ギア32を支持するピニオンシャフト(図示せず)を挿通するピニオンシャフト孔33A、33Bをそれぞれ穿設して、対向するピニオンシャフト孔33A、33Bでそのピニオンシャフトを支持している。
さらに、ドラム形状の第二キャリア部材30Bには、遊星ギア32が位置する部分、すなわち、ピニオンシャフト孔33A、33B位置に対応する外周部分を切り欠いて、径方向に開放する開口部34を形成している。
このように、カウンタシャフト17の中央には、ドーナツ盤形状の第一キャリア部材30Aとドラム形状の第二キャリア部材30Bが接合され、内部が空間Sとなった略コの字状断面の遊星歯車機構の遊星歯車キャリア30を構成している。そして、その遊星歯車キャリア30の外周部には120度間隔で遊星ギア32のために開口部34を形成している。
さらに、この遊星歯車キャリア30の左側には、左側を開放したドラム状のクラッチハブ31を接合している。
このクラッチハブ31には、外周部に第一多板クラッチ20のクラッチプレートと噛合するスプライン31aを設けている。このスプライン31aはプレス加工により、クラッチハブ31の全外周に成形される。
このクラッチハブ31と遊星歯車キャリア30との接合は、後述の所謂プロジェクション溶接によって行われる。
なお、カウンタシャフト17に内部には、カウンタシャフト17軸上に設置される遊星歯車機構19や多板クラッチ20,21に対して潤滑油を供給する油路17bが穿設され、また第一キャリア部材30A、第二キャリア30B及びクラッチハブ31には、それぞれに軸方向に連通孔35,36,37が複数穿設され、潤滑油の循環を行うように構成している。
また、この連通孔36,37は、後述のプロジェクション溶接の際に、接合装置1に対する位置決め孔としても機能する。
図8、図9には、第二キャリア部材30Bとクラッチハブ31のそれぞれの単品図を示す。
第二キャリア部材30Bは、前述のように120度間隔で遊星ギア32のために径方向に開放する開口部34を有するドラム形状として構成している。そして前述のように、その第二キャリア部材30Bの開口端には、第一キャリア部材30Aに接合される接合段部38を形成している。
しかし、クラッチハブ31と接合されるドラム形状の底面部39(図面上の左側面)は平坦面とされ、クラッチハブ31と接合するための加工は、なんら施されていない。
一方、クラッチハブ31には、接合面であるドラム形状の底面40に、プロジェクション溶接のための突起(プロジェクション)41を6つ、ピニオンシャフト孔33B近傍の周方向の両側位置に2つずつ形成している。
具体的には、B―B線矢視断面図である図10に示すように、プレス加工によって、第二キャリア部材30B側に突出するように成形され、約4ミリ径の円で、約2ミリの突出量を有する突起41に成形している。
次に、この第二キャリア部材30Bとクラッチハブ31を接合する接合装置1について説明する。
図1に示すように、この接合装置1は、平板状の基盤3上に設置される下部電極4と、上方の加圧シリンダ5と一体化した上部電極2と、エアシリンダ6によって移動可能とされた中子電極7とによって構成される。
前述の下部電極4は、ワークWであるカウンタシャフト17を避けるため中央を空洞とした円筒部4aを有し、その上端面でワークWを保持するように構成している。そして、その上端面にはワークWの位置決めを行う位置決めピン4bを立設して、確実にワークWの位置を規定かつ保持している。
前述の上部電極2も、カウンタシャフト17を避けるため中央を空洞とした円筒部2aを有し、その下端部にピニオンシャフト孔よりも小径の円柱部2bを、120度間隔で3つ形成している(図1では一つのみ記載)。そして、この上部電極2は、上方の加圧シリンダ5によって上下に移動可能とされている。
前述の中子電極7は、ワークWの遊星歯車キャリア30の内部に挿入できる厚み(遊星歯車キャリア30の間隔と略一致する厚み)を有する銅板で形成され、その後端を、ボルト8を介してフローティング支持するゴム部材9に固定している。そして、この中子電極7も、後方のエアシリンダ6によって水平方向に進退可能とされている。
この中子電極7は、図2に示すように、ピニオンシャフト孔33Aの位置に対応して120度間隔で3つ設けており、それぞれ遊星歯車キャリア30の開口部34から挿入できる幅に設定している。そして、この幅は前述の突起41を含むように設定している。
また、この中子電極7の先端は面取り7aが施され、遊星歯車キャリア30の開口部34からの挿入を容易に行えるように構成している。
次に、このように構成した接合装置1の溶接方法について、図11のフローチャートを利用して説明する。
まず、ステップS1でクラッチハブ31を下部電極4にセットする。この際、クラッチハブ31の連通孔37を位置決めピン4bに差し込むことで、位置決めを行う。
次に、ステップS2でカウンタシャフト17と一体になった遊星歯車キャリア30を下部電極4にセットする。この際も遊星歯車キャリア30の連通孔36を位置決めピン4bに差し込むことで、位置決めを行う。
次に、ステップS3でエアシリンダ6を駆動して、中子電極7を遊星歯車キャリア30内に挿入する。このとき、エアシリンダ6と中子電極7との間のゴム部材9がフローティング機能を果たすため、遊星歯車キャリア30の開口部34が製造誤差により上下方向にズレていたとしても、中子電極は容易に遊星歯車キャリア30内に挿入される。
次に、ステップS4で加圧シリンダ5を駆動して、上部電極2を中子電極7に当接するまで降下させて、接合荷重を掛けて加圧する。このとき、上部電極の円柱部2bを、ピニオンシャフト孔33Aを挿通させることで加圧を行う。
次に、ステップS5で接合電流を通電する。すなわち、このステップでワークWの接合が行われる。この通電により、前述のクラッチハブ31の突起41が遊星歯車キャリア30に圧潰され接合される。すなわち、プロジェクション溶接によって、クラッチハブ31と遊星歯車キャリア30が接合される。
次に、ステップS6で加圧シリンダ5を駆動して上部電源を上昇させ、ワークWから上部電極2bを退避させる。
次に、ステップS7でエアシリンダ6を駆動して中子電極7を後退させ、ワークWから中子電極7を退避させる。
次に、ステップS8で下部電極4から、ワークWを取り出し、この接合装置1による接合作業が終了する。
このように、本実施例の溶接方法においては、遊星歯車キャリアが略コの字断面を有するにも関わらず、プロジェクション溶接によって遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31を接合することができる。
次に、以上のように構成した本実施例の作用及び効果について詳述する。
このように、本実施例の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法は、自動変速機の遊星歯車キャリア30の側部にクラッチハブ31を接合する方法において、前記遊星歯車キャリア30と前記クラッチハブ31とを下部電極4の上に位置決め保持した後に、該遊星歯車キャリア30のピニオンシャフト孔33A,33B位置に対応する径方向の開口部34から通電性の中子電極7を挿入し、ピニオンシャフト孔33Aから上部電極2を軸方向に挿入して中子電極7を押圧し、該中子電極7を遊星歯車キャリア30に当接させ、上部電極2と下部電極4に通電して、遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31との接合部を通電加熱で接合する方法である。
上記構成によれば、自動変速機の遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31は、下部電極4上に位置決め保持された後に、遊星歯車キャリア30のピニオンシャフト孔33A位置に対応する径方向の開口部34から通電性の中子電極7が挿入され、ピニオンシャフト孔33Aから軸方向に挿入される上部電極2でその中子電極7を押圧することで遊星歯車キャリア30に当接させ、その後に上部電極2と下部電極4に通電することで溶接される。
すなわち、遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31は、遊星歯車キャリア30の形状が略コの字断面となっていても、ピニオンシャフト孔33A,33Bの位置に対応する径方向の開口部34を利用して通電性の中子電極7を挿入し、その中子電極7をピニオンシャフト孔33Aを利用して挿入した上部電極2で押圧することで、通電加熱による溶接ができる。
よって、溶接後にピニオンシャフトを支持するピニオンシャフト孔33Bを改めて仕上げ加工する必要がなくなるため、仕上げ加工の工具を貫通させるため遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31との間に空間(隙間)を設ける必要もなくなり、また、仕上げ加工の際に発生するバリの除去も不要となる。
すなわち、この発明によれば、溶接時の熱変形がほとんどないため、溶接前にピニオンシャフト孔33Bの仕上げ加工を行っても品質に影響を与えることなく、また上記仕上げ加工も制約を受けることなく容易に行うことができる。
したがって、この溶接方法によれば、商品性や生産性を向上することができる。
なお、本実施例では、カウンタシャフト17上の遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31をワークWとしたが、メインシャフト上の遊星歯車キャリアとクラッチハブをワークとしてもよい。
また、本実施例では、クラッチハブ31に突起41を形成してプロジェクション溶接を行ったが、この突起を遊星歯車キャリア30側に形成してもよい。さらに、通電加熱による溶接としてワーク側ではなく、電極側をスポット形状にする所謂スポット溶接などで溶接してもよい。
また、本実施例では、前記接合部を、クラッチハブ31に形成した突起41を圧潰するプロジェクション溶接で溶接する方法である。
上記構成によれば、プレス加工により成形されるクラッチハブ31に、プロジェクション溶接の突起41を形成して溶接を行うことになるため、単にプレス型に突起を形成するだけで済むため、製造コストを低減できる。また、溶接方法をプロジェクション溶接とすることで、溶接工具に摩耗などの不具合も生じないためメンテナンス作業も容易にできる。
また、本実施例では、前記突起41を、ピニオンシャフト孔33B近傍の周方向の両側位置に設定して、遊星歯車キャリア30とクラッチハブ31を溶接する方法である。
上記構成によれば、ピニオンシャフト孔33B近傍の周方向の両側位置で溶接できるため、最も駆動力伝達に寄与する位置を確実に溶接することができ、商品の信頼性を向上することができる。
また、このように本実施例の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合装置1は、自動変速機の遊星歯車キャリア30の側部にクラッチハブ31を接合する装置において、前記遊星歯車キャリア30と前記クラッチハブ31とを位置決め保持する下部電極4と、遊星歯車キャリア30のピニオンシャフト孔33A,33B位置に対応する径方向の開口部34から挿入する通電性の中子電極7と、該中子電極7を径方向に挿入又は後退させるエアシリンダ6と、ピニオンシャフト孔33Aから軸方向に挿入され、中子電極7を押圧して遊星歯車キャリア30に当接させる上部電極2とを備えたものである。
上記構成によれば、遊星歯車キャリア30のピニオンシャフト孔33A,33B位置に対応する径方向の開口部34から通電性の中子電極7を挿入することで、遊星歯車キャリアが略コの字状断面であっても、上部電極と下部電極との間で通電を行うことができ、遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接することができる。
また、この実施例では、前記エアシリンダ6と前記中子電極7との間に、該中子電極を下動自在に支持するゴム部材9を備えたものである。
上記構成によれば、ゴム部材9により中子電極7を下動自在に支持しているため、多数の製品を製造する場合に各製品に製造誤差が生じても、その誤差をゴム部材9が吸収するため、遊星歯車キャリア30内に中子電極7を確実に挿入することができる。よって、製品に製造誤差が生じても、歩留まりを発生させることなく通電溶接作業を行うことができ、多数の製品を通電溶接する場合の作業性を向上することができる。
なお、このゴム部材9の代わりに、スプリング部材などの弾性変形体によって、製造誤差を吸収してもよい。
また、この実施例では、前記ゴム部材9が電気絶縁性を有するものである。
上記構成によれば、製造誤差を吸収するゴム手段9が中子電極7に流れる電気の絶縁をも加えて行うことができる。
よって、上部電極2と下部電極4との間で通電溶接する際に、中子電極7を介して電気が外部に漏電することなく、全ての電流を通電溶接に用いることができる。
以上、この発明の構成と、前述の実施例との対応において、
この発明の中間部材は、実施例の中子電極7に対応し、
以下同様に、
突起部は、突起41に対応し、
移動手段は、エアシリンダ6に対応するも、
この発明は、前述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
本発明を採用した接合装置の全体図。 接合装置の上部電極を除いた平面図。 自動変速機の概略断面図。 カウンタシャフトアッシーの断面図。 カウンタシャフトアッシーの左側面図。 カウンタシャフトアッシーの右側面図。 図4のA−A線矢視断面図。 第二キャリア部材の断面図(a)と平面図(b)。 クラッチハブの平面図(a)と断面図(b)。 図9のB−B線矢視断面図。 溶接方法について示すフローチャート。
符号の説明
1…接合装置
2…上部電極
4…下部電極
7…中子電極(中間部材)
30…遊星歯車キャリア
31…クラッチハブ
41…突起(突起部)

Claims (6)

  1. 自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する方法において、
    前記遊星歯車キャリアと前記クラッチハブとを下部電極の上に位置決め保持した後に、
    該遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から通電性の中間部材を挿入し、
    ピニオンシャフト孔から上部電極を軸方向に挿入して中間部材を押圧し、該中間部材を遊星歯車キャリアに当接させ、
    上部電極と下部電極に通電して、遊星歯車キャリアとクラッチハブとの接合部を通電加熱で接合する
    自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法。
  2. 前記接合部を、クラッチハブに形成した突起部を圧潰するプロジェクション溶接で溶接する
    請求項1記載の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法。
  3. 前記突起部を、ピニオンシャフト孔近傍の周方向の両側位置に設定して、遊星歯車キャリアとクラッチハブを溶接する
    請求項2記載の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合方法。
  4. 自動変速機の遊星歯車キャリアの側部にクラッチハブを接合する装置において、
    前記遊星歯車キャリアと前記クラッチハブとを位置決め保持する下部電極と、
    遊星歯車キャリアのピニオンシャフト孔位置に対応する径方向の開口部から挿入する通電性の中間部材と、
    該中間部材を径方向に挿入又は後退させる移動手段と、
    ピニオンシャフト孔から軸方向に挿入され、中間部材を押圧して遊星歯車キャリアに当接させる上部電極とを備えた、
    自動変速機の遊星歯車キャリアの接合装置。
  5. 前記移動手段と前記中間部材との間に、該中間部材を下動自在に支持するフローティング手段を備えた、
    請求項4記載の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合装置。
  6. 前記フローティング手段が電気絶縁性を有するゴム部材である
    請求項5記載の自動変速機の遊星歯車キャリアの接合装置。
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