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JP2005029524A - シリコーンを主成分とする皮膚外用剤 - Google Patents

シリコーンを主成分とする皮膚外用剤 Download PDF

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JP2005029524A JP2003272226A JP2003272226A JP2005029524A JP 2005029524 A JP2005029524 A JP 2005029524A JP 2003272226 A JP2003272226 A JP 2003272226A JP 2003272226 A JP2003272226 A JP 2003272226A JP 2005029524 A JP2005029524 A JP 2005029524A
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政純 原沢
Yutaka Soneta
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Abstract

【課題】 シリコーンによる傷あとやケロイド等の創傷治癒効果と美白効果、さらにシミ等が出来にくくなるように紫外線を遮断する効果をもったシリコーンを主とする皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】 シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液と美白剤とを配合したことからなること、又シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤と紫外線遮断剤とを配合したことからなること、又シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなること、又シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤,紫外線遮断剤,とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなること。
【選択図】 なし

Description

本発明は、傷あとやケロイド、さらにニキビ痕、シミ及びシワに対する治療効果と美白効果を有するシリコーンを主成分とする皮膚外用剤に関する。
シリコーンは傷あとやケロイドの盛り上がり、引き攣れ、硬さ、色調、痛み、かゆみ等をただ局所に当てることで皮膚の再生ではないが正常化するという作用、詳しくは、圧迫効果、覆うことによる保湿効果、シリコーン素材の持つマイナス静電電位による局所の過刺激除去による正常化という作用があることが知られている。又臨床的にかゆみや痛みは大体1〜3ヶ月、硬さは1〜4ヶ月、盛り上がりや引き攣れは3〜6ヶ月、色調の改善は6〜12ヶ月の治療を要するとされている。
シリコーンはこのように傷あとやケロイド等の治療等、医療分野に使用されているが、その他に滑沢材、光沢材、撥水材や界面活性材等として単なる化粧品の原料の補助素材として使用されている(例えば特許文献1,2及び3参照。)。
又、化粧品の原料として使用する場合は水やその他のクリーム素材と混ぜ合わせて使用しており(例えば特許文献1,2及び3参照。)、さらにこの場合腐敗を防ぐため防腐剤などを入れている(特許文献1,2及び3参照)。
又美白剤としては、従来よりビタミンC、ハイドロキノン、コウジ酸、β−アルブチン等が使用されており、さらにハイドロキノン−α−D−グルコース(以下α−アルブチンという)を使用した皮膚外用剤に関し、アスコルビン酸及びその誘導体、生薬およびそのエキス等の補助成分とα−アルブチンを含有したものがある(例えば特許文献4参照。)。
特開2000−273019号公報([0003]、[0008]、[0010]〜[0015]) 特開2002−167319号公報([0023]、[0026]、[0031]、[0040]) 特開2002−284664号公報([0009]〜[0011]、[0051]〜[0055]、[0062]) 特開2001−342110号公報([0007])
前記のようにシリコーンは医療分野に使用されているが、化粧品の分野に使用される場合は単に化粧品原料の補助素材として使用され、医療としての用途を含んだ化粧品(皮膚外用剤)は存在していない。
又前記したようにシリコーンはマイナスの静電電位により創傷治癒効果が発生するので、シリコーンを水やその他のクリーム素材と混ぜ合わせて使用した場合はマイナスの静電電位が発生しないので創傷治癒効果は発生しない。又シリコーンをこのように水等と混ぜ合わせた場合成分の腐敗を防ぐために防腐剤を入れなければならず、そのため防腐剤による悪い影響が出る可能性がある。
美白剤としてのビタミンC、ハイドロキノン、及びコウジ酸は特に水中で熱や
酸化に対して極めて弱く、不安定であり、皮膚外用剤中において経時的に分解して着色するなどの問題点があり、さらにコウジ酸は最近ラットの経口での肝腫瘍の発生の危険が報告され製造中止となっている。又β−アルブチンは熱や酸化に対する安定性は改善されてはいるが効果が弱いという問題点があった。
又、シリコーンを傷あとやケロイド等の治療に使用する場合、盛り上がりや引き攣れ、硬さ、色調、痛み、かゆみに対する治療期間に対し赤味や褐色には時間がかかるという問題点があった。
又、前記特許文献4における皮膚外用剤は、シリコーンを使用しておらず、創傷治癒効果については記載されていない。
そこで、本発明は、シリコーンによる傷あとやケロイド等の創傷治癒効果と美白効果、さらにシミ等が出来にくくなるように紫外線を遮断する効果をもったシリコーンを主成分とする皮膚外用剤を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤は、シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液と美白剤とを配合したことからなる。
シリコーン素材と美白剤とを配合することにより創傷治癒効果と美白効果のある皮膚外用剤を提供することが出来、さらに赤味や褐色等の治療にも時間がかからないものである。
又、シリコーン素材を主材とした溶液を使用した場合、ニキビ痕、シミやシワなど引っ込んでいる痕、凹んだ傷あとにも適応出来るものである。
又、本発明のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤は、シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤と紫外線遮断剤とを配合したことからなる。
紫外線遮断剤を配合することによりシミ等が出来にくくなり、美白効果をより高めることが出来るものである。
又、本発明のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤は、シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなり、さらに、シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤,紫外線遮断剤,とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなるものである。
マイナスの静電電位を促進する物質とを配合することにより創傷治癒効果をさらに高めることが出来るものである。
前記シリコーン素材がオイル状、ジェル状、又はクリーム状であることが好適である。
前記シリコーン素材を主材とした溶液が、水分の含有量が約15%以下であることが好適であるが特に10%以下が最も好適である。
水分の含有量が約15%の場合は本発明の皮膚外用剤を皮膚に塗布した場合、約40分ぐらいで水が蒸発してしまい、静電電位を発生することが出来、さらに約10%である場合は約20〜30分で水が蒸発してしまい、静電電位が発生するものである。
又、前記シリコーン素材を主材とした溶液がアルコール液であることが好適である。
又、前記ジェル状のシリコーン素材がジメチコン、(ジメチコン/PEG-10)クロスポリマー/(ジメチコン/PEG-15)クロスポリマー(以下KSG-210という。)、(ジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマー)/ジメチコン(以下KSG-710という。)、又は(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー/フェニルトリメチコン(以下KSG-18という。)のジェルであることが好適である。
KSG-210は本来シリコーンが極めて高い脂溶性を示すにもかかわらず親水基を持つシリコーン素材であるため、水にもなじみがよく、アルコールや水にしか溶けないアルブチンや他の美白成分等の化粧材料に混合しても、肌に塗布した後に肌から出てくる湿気・水分により徐々に化粧成分が肌に接したり浸透するのにきわめて都合の良い性質をもっている。
KSG-710は親水性を持ち、水溶性の他成分を速やかに肌に浸透させる性質を持っている。
KSG-18は親水基をもたないので親油成分でも配合でき、タッチも比較的良い性質をもっている。
さらにKSG-210、KSG-710、KSG-18は他のシリコーン素材に比べより高い静電電位の値を示すものである。
下記にKSG-210、KSG-710、KSG-18と他のシリコン素材との比較を示す。
前記美白剤がα−アルブチン又はビタミンCが好適であり、α−アルブチンは含有量が1〜4%であり、ビタミンCはリン酸ビタミンC又はアスコルビン酸イソパルミテートであることが好適である。
傷あとやケロイドの色調の軽減については比較的時間を要するのでβ−アルブチン、ハイドロキノンなどより美白効果の高いα−アルブチンを使用することが良く、このα−アルブチンをシリコーンオイル、ジェル、クリーム又は溶液に配合するものである。α−アルブチンの含有量としては臨床的に確認されている1〜4%が好適であるが、特に「しみ」などに対しては2%が好適である。
単なるビタミンCは空気中の酸素により酸化され易く、肌に塗っても効果を発揮する前に大部分が壊れてしまう。又紫外線に弱く酸化されて一部がラジカルとなるために肌にとってはマイナスとなる。
しかし、シリコーン素材、シリコーン素材を主材とした溶液にビタミンCを配合すると、ビタミンCがシリコーンにコーティングされ、安定性が増し、空気中の酸素や紫外線の影響が受けにくくなるものである。
また市販品の多くに用いられているアスコルビン酸グルコシドは製剤安定性は改善されたがヒトの皮膚にある酵素では、ビタミンCに変換されにくいため効果が出にくいという欠点がある事が知られている。一方リン酸型ビタミンCは経皮吸収されやすく、皮膚細胞に持続的にビタミンCを供給できる特徴を持つ。ニキビ防止、皮脂分泌抑制、コラーゲン合成、メラニン色素抑制など多くの学会報告がされている。また、アスコルビン酸イソパルミテート(=テトラヘキシルデカン酸アスコルビル:VCIPともいう)は液状の脂溶性誘導体でオイルやクリームに配合しやすいという特徴を持っている。
これらの濃度は既に確立していて5%が好適であり、これ以外だと効果が薄くなり、これ以上だと効果がそれほど高まらないのに皮膚が乾燥しやすくなるものである。
前記紫外線遮断剤が酸化チタン、酸化セレニウム、又は酸化亜鉛であることが好適であり、前記マイナスの静電電位を促進する物質がトルマリン、シリコーン末又はポリエチレン末であることが好適である。
KSG-210やKSG-710はその親油・親水性により肌に塗布した時、肌からの水分により徐々に肌へ成分(リン酸型ビタミンCまたはテトラヘキシルデカン酸アスコルビル)が溶け出すなど移行させることがあるので、徐放的に成分を放出させるものであり、効果が持続するものである。また、肌全般に行き渡らせる性状を持っている。また脂溶性のテトラヘキシルデカン酸アスコルビルは親水基を持たないKSG-18でも同様な効果が期待できるものである。
また、ビタミンCあるいはマイナスのイオンを持たせたビタミンC誘導体は、イオン導入器Iontophoresisのマイナスイオンにより肌に浸透しやすくなる事が報告されており、シリコーンクリームまたはジェル、特にKSG-210やKSG-710やKSG-18などはマイナスの静電電位を持つ事が確かめられていることに着目し、こうしたイオン導入器を使用しなくてもクリームを塗布するだけで同じような効果が期待できるものであり、これにトルマリン、シリコーン末またはポリエチレン末を混入させるとさらに効果が増大するものである。
また、シリコーン素材又はさらにシリコーン素材を主材とした溶液の配合率が70%以上であることが好適である。
さらに、本発明のシリコーンを主とする皮膚外用剤は、美容外科などでのレイザー治療に本発明の皮膚保護材を塗布した場合はレイザーによる皮膚の火傷痕及びケロイド等の治癒・予防に効果があるものである。
以下本発明の製造例、試験例を記述する。
(製造例1)
α-アルブチン+KSG-210の場合(ジェル状及びクリーム状のもの)
α-アルブチン20gを秤量し、また、シリコーンKSG-210を980gを秤量し、ステンレスの容器に両成分を入れ、スリーワンモーターにステンレス攪拌器をつけたもので、回転数を750rpmで攪拌練合する。約30分攪拌することで充分均一となったので、30分静置した後、25mLのプラスチック注射筒で吸引し、ポリエチレンチューブに15gづつ充填した。65本作成できた。
ジェル状のものとクリーム状のものは粘度が異なるだけで製造法は同じである。
(製造例2)
α-アルブチン+水+KSG-210の場合(溶液のもの)
精製水100gを秤量してこれにα-アルブチン20g秤量して先の精製水の中に入れる。これをウオーターバスの温度を80度に設定したものに入れ、マグネットスターラーで攪拌すると約5分後に完全に溶解する。これをステンレスの容器の中にKSG-210の880g秤量して入れておいたものの上に注ぎ、スリーワンモーターを750rpmで攪拌練合したが、最初やや白濁したが1,2分で消失した。さらに約30分攪拌することで充分均一となったので、30分静置した後、25mLのプラスチック注射筒で吸引し、ポリエチレンチューブに15gづつ充填した。65本作成できた。
(試験例1)
シリコーンジェル+αアルブチンのヒトでの効果
1. 目的
創傷痕修復作用があるシリコーンジェルベースの基材に現在最も優れた美白成分のα-アルブチンを配合したクリームにてヒトの傷痕・ケロイドに対する効果を検討した。
2. 試験薬
α-アルブチン:ペンタファーム社、株式会社グリコ製
シリコーンジェル:基礎実験および官能試験で最も肌での感触に優れたKSG-210:ジメチコン、(ジメチコン/PEG-10)クロスポリマー/(ジメチコン/PEG-15)クロスポリマー(信越化学製)
配合:α-アルブチン2%で試験、濃度設定として1%も作成して試験して2%を実用濃度とした。
3.ヒトでの効果の検討
1) 濃度による効果差
α-アルブチンをKSG-210に対し1%、2%としたものを作成して試用した。また参考として、α-アルブチン2%、水8%、KSG-210を90%としたものも試用して比べた。
ニキビ痕を持つ21歳女性に貼付箇所を変えて3種の濃度のものを塗り、1ヶ月観察してその効果を比較した。頬にあるニキビ痕が5つ固まっている部分を4ヶ所決めて最初と1ヶ月目の凸凹感と色調を6段階評価(0:認めず、1:殆ど目立たず、2:僅かに目立つ、3:少し目立つ、4:目立つ、5:相当目立つ)して観察した。塗布は、毎晩洗顔すすぎ後薄く貼付し翌朝洗顔することを繰り返した。特に朝の洗顔後には何も塗布しないこととした。以下に結果を示す。
所見:1ヶ月の所見で、無処置の部分は全く変化が見られなかったが、1%と2%では凸凹感と赤味に対して改善が見られ、それも用量依存的に2%の方が効果が高かったので、この量で以後の検討をすることにした。また、アルブチンを水に溶解して混ぜたものもアルブチンを原末のまま混ぜたものも同じ効果と思われた。これはKSG-210が水に対しても親和性があるため、肌からの湿気により徐々にアルブチンが肌に接し、皮膚中に浸透してチロシナーゼを阻害するものと考えられる。
2) ニキビ痕への効果
21歳女性の両頬に生じているニキビ痕に、原則として毎日就寝前に洗顔し良くすすいだ後に、シリコーンジェルに2%α-アルブチンを配合したクリームを塗布した。


所見:使用前は両頬に約15箇所づつ新鮮なニキビ痕があった。約3ヶ月の塗布後まだ約5ヶ所くらいの痕が見られるが、3ヶ月前に比較し赤や茶色の色調が小さくなり、凸凹間も少なくなり、大分目立たなくなってきた。
3) 擦傷痕への効果
60歳男性の足の擦傷痕の凸凹と色調に原則として毎日就寝前に洗い良くすすいだ後に、シリコーンジェルに2%α-アルブチンを配合したクリームを塗布した。

所見:使用前は2箇所に色調の変化とその周辺の凸凹があったが、約2ヶ月の塗布後まだ完全に色調がなくなってはいないが、大分軽減し、周辺の凸凹も目立たなくなってきた。
4) シミに対する効果
48歳女性のシミに対して原則として毎日就寝前に洗顔し良くすすいだ後に、シリコーンジェルに2%α-アルブチンを配合したクリームを塗布した。

所見:使用前は目の後から頬にかけて無数のシミが広がっていたが、使用と共に徐々に薄らぎ、2ヶ月過ぎから目立たなくなった、3ヶ月目にはまだ、一部シミが残っており目の後には広い色調が濃い部分がまだ目立つが、全体的に色調もかなり改善した。
5) シワ(目じりと口元)に対する効果
65歳女性のシワに対して原則として毎日就寝前に洗顔し良くすすいだ後に、シリコーンジェルに2%α-アルブチンを配合したクリームを塗布した。



所見:しわそのものをなくすことはできていないが、全体的にシワの深さが軽減し、美白効果もあってシワやクスミが目立たなくなった事が明らかに認められた。特に目の下と口元がスッキリしたと考える。
(試験例2)
シリコーンジェル+ビタミンCのヒトでの効果
1.目的
創傷痕修復作用があるシリコーンジェルベースの基材に美白作用のあるというビタミンCを配合したクリームにてヒトのニキビ痕などの美白や修復効果を検討した。
2.試験薬
ビタミンC:1)化粧品用原料リン酸型ビタミンC(株式会社I・T・O製) 2)VCIP(テトラへキシルデカン酸アスコルビル:株式会社I・T・O製)
シリコーンジェル:基礎実験および官能試験で最も肌での感触に優れたKSG-210:ジメチコン、(ジメチコン/PEG-10)クロスポリマー/(ジメチコン/PEG-15)クロスポリマー(信越化学製)
配合:今までの知見から確定している5%を実用濃度とした。
3.ヒトでの効果の検討
1) 効果判定
リン酸型ビタミンCまたはVCIP(テトラへキシルデカン酸アスコルビル)
をKSG-210に対し5%としたものを作成して試用した。また参考として、KSG-210単独、市販ビタミンCクリーム(モイスチュアマイルドホワイトクリームCX:コーセー製)を用意して比べた。
2) ヒトでの効果検討
ニキビ痕を持つ28歳女性のニキビ痕に箇所を変えて2種の試作品を、朝と就寝前に薄く塗布することを繰り返した。1ヶ月毎に観察してその効果を比較した。最初の1ヶ月目では全体的には変化が認められたが、6段階評価でそれぞれの差が出る3ヶ月目を提示することにする。最初と3ヶ月目の赤味、肌の状態を6段階評価(0:認めず、1:殆ど認めず、2:僅かに認める、3:少し認める、4:認める、5:相当)して観察した。



所見:1ヶ月目の所見で、無処置部と比べ全体的に変化がみられるものもあったが、今回の評価基準では差をいえなかった。しかし3ヶ月目の観察では、無処置の部分は全く変化が見られなかった。市販のビタミンC(アスコルビン酸グルコシド)クリームでも肌の凸凹感には変化が見られなかったが、色は若干軽減したと思われた。実際3ヶ月ではこの製剤で効果ありとはいえないかもしれない。KSG-210単独でも肌の凸凹感が薄らぐ事が分った。一方5%リン酸型ビタミンCでも5%VCIP配合シリコーンクリームでも、赤味・色調だけでなく、肌の凸凹感も軽減が見られたという結果であった。ビタミンCの場合、3ヶ月以上の使用が勧められていることを考えると、試験期間が1ヶ月では著明な差にならなかったので、3ヶ月めである程度の差が出たと考えられた。このことは今回の試作品が優れた美白整肌効果を持ち、既存のビタミンC配合含水クリームより有望な製剤と考えられた。

Claims (13)

  1. シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液と美白剤とを配合したことからなることを特徴とするシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  2. シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤と紫外線遮断剤とを配合したことからなることを特徴とするシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  3. シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなることを特徴とするシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  4. シリコーン素材又はシリコーン素材を主材とした溶液,美白剤,紫外線遮断剤,とマイナスの静電電位を促進する物質とを配合したことからなることを特徴とするシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  5. 前記シリコーン素材がオイル状、ジェル状、又はクリーム状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  6. 前記シリコーン素材を主材とした溶液が、水分の含有量が15%以下である水溶液、又は乳液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  7. 前記シリコーン素材を主材とした溶液がアルコール液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  8. 前記ジェル状のシリコーン素材がジメチコン、(ジメチコン/PEG-10)クロスポリマー/(ジメチコン/PEG-15)クロスポリマー、(ジメチコン/ポリグリセリン−3クロスポリマー)/ジメチコン、又は(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー/フェニルトリメチコンのジェルであることを特徴とする請求項5記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  9. 前記美白剤がハイドロキノン−α−D−グルコース又はビタミンCであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  10. 前記ハイドロキノン−α−D−グルコースの含有量が1〜4%であることを特徴とする請求項9記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  11. 前記ビタミンCがリン酸型ビタミンC又はアスコルビン酸イソパルミテートであることを特徴とするシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  12. 前記紫外線遮断剤が酸化チタン、酸化セレニウム、又は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項2又は4のいずれかに記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
  13. 前記マイナスの静電電位を促進する物質がトルマリン、シリコーン末又はポリエチレン末であることを特徴とする請求項3又は4に記載のシリコーンを主成分とする皮膚外用剤。
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