JP2005015524A - 粘着剤組成物及び粘着製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粘着剤組成物は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が50万〜90万であるアクリル系ポリマー(a)と、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60〜190℃であり且つ環状構造を有するエチレン性不飽和単量体をモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が3000〜6000であるオリゴマー(b)とを含む。オリゴマー(b)の割合はアクリル系ポリマー(a)100重量部に対して10〜35重量部が好ましい。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着剤組成物及び粘着製品に関し、さらに詳細には、透明性、浮き・剥れ防止性に優れた粘着剤組成物及び粘着製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、透明プラスチック基板(例えば、ポリカーボネート製基板やアクリル樹脂製基板など)を基板とし、この基板上に、粘着剤や、粘着テープ又はシートを利用して、光学フィルムを貼り付けて固定する用途が多くある。このような用途では、粘着剤や、粘着テープ又はシートには、透明プラスチック基板や光学フィルムの視認性を損なわない透明性を有することは勿論のこと、高温や、高温高湿などの苛酷な条件下での耐候性試験後においても、プラスチック基板等から発生した気泡(発泡)により接着界面で浮きや剥れを生じさせないという浮き・剥れ防止性(耐発泡剥れ性)が求められている。具体的には、高温や高温高湿等の条件下では、アクリル樹脂製基板やポリカーボネート製基板等のプラスチック基板は、吸収した水分や残留モノマーに起因すると思われる発泡原因となるアウトガスを発する場合がある。そのため、アクリル樹脂製基板やポリカーボネート製基板上に、粘着剤や、粘着テープ又はシートを利用して、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのバリア性を有する基材フィルムから成る光学フィルムを貼合せて、耐候性試験を行うと、基板等から発生した気泡(発泡)により、粘着剤層との接着界面で浮きや剥れが発生してしまい、外観性が低下するだけでなく、視認性を著しく損なわせてしまう。
【0003】
そのため、このような用途において、従来では、例えば、粘着剤のベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーの分子量を適当に調整したり、プラスチック基板に対する密着性を上げるようタッキファイヤ(粘着付与剤)などの種々の添加剤を粘着剤に加えたり、粘着剤のベースポリマーのポリマー組成に密着性を高めることができるモノマー成分を用いて共重合したりして、基板等の被着体から気泡が発生しても浮きや剥れが生じないようにする試みが行われてきた(特許文献1〜特許文献8参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−178567号公報
【特許文献2】
特開2002−30264号公報
【特許文献3】
特開2001−335767号公報
【特許文献4】
特開2001−89731号公報
【特許文献5】
特開2000−109771号公報
【特許文献6】
特開2003−49143号公報
【特許文献7】
特開2002−327160号公報
【特許文献8】
特開平10−310754号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粘着剤のベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーの分子量を適当に調整する方法では、浮き・剥れ防止性(耐発泡剥れ性)の改善に限界がある。また、粘着剤に粘着付与剤を添加する方法では、粘着付与剤の配合量が多くなると、透明性が損なわれることから、配合する量は自ずと限定されてしまい、この場合も、浮き・剥れ防止性の改善には限界がある。さらにまた、密着性を高めるポリマー組成にしても、その浮き・剥れ防止性には限界があり、高い要求レベルを満たすことができなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、透明性に優れ、且つ浮き・剥れ防止性に優れた粘着剤組成物及び粘着製品を提供することにある。
本発明の他の目的は、基板に光学フィルムを貼付する際に用いられていても、基板から発生する気泡により浮きや剥れが生じることを防止して、優れた接着性で接着させることができ、しかも、光学フィルムの優れた視認性を保持させることができる粘着剤組成物及び粘着製品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のアクリル系ポリマーと、特定のオリゴマーとを組み合わせて得られるアクリル系粘着剤組成物を用いて、基板と光学フィルムとを貼り合わせると、高温等の苛酷な条件下で基板等から気泡が発生しても、接着界面で浮きや剥れが生じず、優れた視認性を保持することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が50万〜90万であるアクリル系ポリマー(a)と、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60〜190℃であり且つ環状構造を有するエチレン性不飽和単量体をモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が3000〜6000であるオリゴマー(b)とを含む粘着剤組成物を提供する。
【0009】
前記粘着剤組成物において、オリゴマー(b)の割合としては、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して10〜35重量部であることが好ましい。また、アクリル系ポリマー(a)およびオリゴマー(b)におけるモノマー成分としてのカルボキシル基含有モノマーとしては、いずれも、アクリル酸であることが好ましい。さらにまた、アクリル系ポリマー(a)およびオリゴマー(b)としては、いずれも、モノマー成分として窒素原子含有モノマーを含んでいないことが好ましい。
【0010】
本発明はまた、粘着剤組成物による粘着剤層を有する粘着製品を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
[アクリル系ポリマー(a)]
アクリル系ポリマー(a)は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[「(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステル」と称する場合がある]をモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでいる。従って、アクリル系ポリマー(a)は、(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルと、カルボキシル基含有モノマーとによるアクリル系ポリマーであり、必要に応じて他のモノマー成分が用いられていてもよい。
【0012】
アクリル系ポリマー(a)における(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル)であれば特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルとしては、特に、(メタ)アクリル酸n−ブチルが好適である。
【0013】
モノマー主成分としての(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0014】
アクリル系ポリマー(a)において、(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルの割合は、モノマー主成分として用いられているので、モノマー成分全量に対して、50重量%以上であることが重要であり、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。なお、(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルのモノマー成分全量に対する割合の上限としては、他のモノマー成分として少なくともカルボキシル基含有モノマーを含有しているので、99重量%以下(特に、97重量%以下)であることが望ましい。(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルの割合が、モノマー成分全量に対して50重量%未満であると、剥離力や凝集力が低下する。
【0015】
また、アクリル系ポリマー(a)は、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーが用いられている。このようなカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などが挙げられる。また、これらのカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー)も、カルボキシル基含有モノマーとして用いることが可能である。
【0016】
カルボキシル基含有モノマーの割合としては、全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部(好ましくは3〜10重量部、さらに好ましくは3〜5重量部)の範囲から選択することができる。カルボキシル基含有モノマーの割合が過少であると、被着体に対する良好な接着性が確保できず、一方、過多であると、粘着剤の粘度上昇による塗工性不良などの問題が生じる場合がある。
【0017】
アクリル系ポリマー(a)では、必要に応じて、(メタ)アクリル酸C4−12アルキルエステルやカルボキシル基含有モノマーに対して共重合が可能なモノマー(共重合性モノマー)が併用されていてもよい。なお、このような共重合性モノマーの割合は、全モノマー成分100重量部に対して50重量%未満の範囲で、モノマー成分の種類応じて適宜選択することができるが、良好な粘着性を発現させるためには、アクリル系ポリマー(a)のガラス転移温度が−20℃以下(好ましくは−70〜−35℃)となるような使用量であることが望ましい。
【0018】
このような共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルなどの(メタ)アクリル酸C1−3アルキルエステル;(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C13−20アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど]や、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステル[(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなど]や、(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルエステル]等の芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。
【0019】
また、アクリル系ポリマー(a)において、共重合性モノマーとして、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーを用いることもできる。
【0020】
なお、共重合性モノマーとして、窒素原子含有モノマー[例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマーなど]を用いてもよいが、このような窒素原子含有モノマーは加熱下における粘着剤黄変の原因となるため、用いない方がよい。
【0021】
アクリル系ポリマー(a)は、公知乃至慣用の重合方法により調製することができる。アクリル系ポリマー(a)の重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法や紫外線照射による重合方法などが挙げられ、透明性、耐水性、コストなどの点で、溶液重合方法が好適である、
【0022】
なお、アクリル系ポリマー(a)の重合に際して用いられる重合開始剤、連鎖移動剤などは、特に限定されず、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。より具体的には、重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などが挙げられる。なお、溶液重合の場合は、油溶性の重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、全モノマー成分100重量部に対して0.01〜1重量部程度の範囲から選択することができる。
【0023】
また、連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトエタノール、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノール、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。
【0024】
なお、溶液重合では、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
本発明では、アクリル系ポリマー(a)は、重量平均分子量が50万以上90万以下(50万〜90万)であることが重要である。アクリル系ポリマー(a)の重量平均分子量としては、好ましくは55万〜85万(さらに好ましくは60万〜80万)である。アクリル系ポリマー(a)の重量平均分子量が50万未満である場合、粘着剤として必要な粘着力を発揮させることができず、一方、90万を超えていると、粘着剤の粘度上昇による塗工性不良などの問題が生じる場合がある。
【0026】
アクリル系ポリマー(a)の重量平均分子量は、重合開始剤や連鎖移動剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
【0027】
[オリゴマー(b)]
オリゴマー(b)は、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60〜190℃であり且つ環状構造を有するエチレン性不飽和単量体[「Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体」と称する場合がある]をモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでいる。オリゴマー(b)は、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体と、カルボキシル基含有モノマーとによるオリゴマーであり、必要に応じて他のモノマー成分が用いられていてもよい。
【0028】
なお、オリゴマー(b)としては、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60℃以上であり且つ環状構造を有するエチレン性不飽和単量体を用いることもできる。
【0029】
オリゴマー(b)において、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(Tg)が60〜190℃となり、且つ分子内に環状構造を有するエチレン性不飽和単量体であれば特に制限されない。このようなTgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体における環としては、芳香族性環、非芳香族性環のいずれであってもよいが、非芳香族性環が好適である。なお、前記芳香族性環としては、例えば、芳香族炭化水素環(例えば、ベンゼン環や、ナフタレン等における縮合炭素環など)や、各種芳香族性複素環などが挙げられる。また、前記非芳香族性環としては、非芳香族性脂環式環(シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環などのシクロアルカン環;シクロヘキセン環などのシクロアルケン環など)、非芳香族性橋かけ環(例えば、ピナン、ピネン、ボルナン、ノルボルナン、ノルボルネンなどにおける二環式炭化水素環;アダマンタンなどにおける三環式炭化水素環の他、四環式炭化水素環などの橋かけ式炭化水素環など)などが挙げられる。
【0030】
このようなTgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル等の(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステルなどの芳香族性環含有(メタ)アクリル酸エステル;スチレンや、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーなどの分子内に環状構造を有するエチレン性不飽和単量体から、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60℃以上(特に、60〜190℃)となるものを適宜選択して用いることができる。すなわち、前述のような環状構造を有するエチレン性不飽和単量体により形成されたホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が、60℃以上(特に、60〜190℃)となるものを用いることができる。
【0031】
本発明では、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体としては、特に、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの非芳香族性環を有する(メタ)アクリル酸エステルが好適であり、特に、透明性の観点からメタクリル酸シクロヘキシルを好適に用いることができる。
【0032】
モノマー主成分としてのTgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0033】
オリゴマー(b)において、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体の割合は、モノマー主成分として用いられているので、モノマー成分全量に対して、50重量%以上であることが重要であり、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。なお、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体のモノマー成分全量に対する割合の上限としては、他のモノマー成分として少なくともカルボキシル基含有モノマーを含有しているので、99重量%以下(特に、97重量%以下)であることが望ましい。Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体の割合が、モノマー成分全量に対して50重量%未満であると、剥離力や凝集力が低下する。
【0034】
また、オリゴマー(b)は、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーが用いられている。このようなカルボキシル基含有モノマーとしては、前記アクリル系ポリマー(a)のカルボキシル基含有モノマーと同様に、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などが挙げられる。また、これらのカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー)も、カルボキシル基含有モノマーとして用いることが可能である。
【0035】
カルボキシル基含有モノマーの割合としては、全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部(好ましくは3〜10重量部、さらに好ましくは3〜5重量部)の範囲から選択することができる。カルボキシル基含有モノマーの割合が過少であると、透明性が低下する傾向があり、一方、過多であると、重合時の温度コントロールが困難となる傾向があり、いずれも好ましくない。
【0036】
オリゴマー(b)では、必要に応じて、Tgが60〜190℃の環含有エチレン性不飽和単量体やカルボキシル基含有モノマーに対して共重合が可能なモノマー(共重合性モノマー)が併用されていてもよい。なお、このような共重合性モノマーの割合は、全モノマー成分100重量部に対して50重量%未満の範囲で、モノマー成分の種類応じて適宜選択することができるが、良好な粘着性を発現させるためには、オリゴマー(b)のガラス転移温度が60℃以上(好ましくは65〜180℃)となるような使用量であることが望ましい。なお、オリゴマー(b)のガラス転移温度が60℃未満であると、粘着剤の接着性が低下し、その結果、浮き・剥れ防止性が低下する。
【0037】
このような共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。
【0038】
また、オリゴマー(b)において、共重合性モノマーとして、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーを用いることもできる。
【0039】
なお、共重合性モノマーとして、窒素原子含有モノマー[例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマーなど]を用いてもよいが、このような窒素原子含有モノマーは加熱下における粘着剤黄変の原因となるため、用いない方がよい。
【0040】
オリゴマー(b)は、公知乃至慣用の重合方法により調製することができる。オリゴマー(b)の重合方法としては、前記アクリル系ポリマー(a)の重合方法と同様に、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法や紫外線照射による重合方法などが挙げられ、透明性、耐水性、コストなどの点で、溶液重合方法が好適である、
【0041】
なお、オリゴマー(b)の重合に際して用いられる重合開始剤、連鎖移動剤などは、特に限定されず、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。より具体的には、重合開始剤としては、前記と同様に、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などが挙げられる。なお、溶液重合の場合は、油溶性の重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、全モノマー成分100重量部に対して0.1〜15重量部程度の範囲から選択することができる。
【0042】
また、連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトエタノール、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノール、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。連鎖移動剤の使用量としては、例えば、全モノマー成分100重量部に対して0.01〜15重量部程度の範囲から選択することができる。
【0043】
なお、溶液重合では、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0044】
本発明では、オリゴマー(b)は、重量平均分子量が3000以上6000以下(3000〜6000)であることが重要である。オリゴマー(b)の重量平均分子量としては、好ましくは3300〜5500(さらに好ましくは3500〜5000)である。
【0045】
オリゴマー(b)の重量平均分子量は、重合開始剤や連鎖移動剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
【0046】
なお、本発明では、アクリル系ポリマー(a)やオリゴマー(b)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。より具体的には、GPC測定装置として、商品名「HLC−8120GPC」(東ソー株式会社製)を用いて、ポリスチレン換算値により、次のGPCの測定条件で測定して求めることができる。
GPCの測定条件
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μl
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量(流速):0.6mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:商品名「TSKgelSuperHM−H/H4000/H3000/H2000」(東ソー株式会社製)
・検出器:示差屈折計
【0047】
[粘着剤組成物]
粘着剤組成物は、前記アクリル系ポリマー(a)と、前記オリゴマー(b)とを含有している。そのため、該粘着剤組成物による粘着剤層は、優れた透明性を有しており、また、プラスチック基板等に貼り合わせた場合、プラスチック基板等から発生した気泡(発泡)により接着界面で浮きや剥れを生じさせないという浮き・剥れ防止性(耐発泡剥れ性)が優れている。従って、本発明の粘着剤組成物を、基板に光学フィルムを貼付する際の粘着剤層として用いると、高温等の苛酷な条件下等で基板等から気泡が発生しても、基板から発生する気泡により接着界面で気泡が発生して浮きや剥れが生じることを防止して、優れた接着性で基板と光学フィルムとを接着させることができ、しかも、光学フィルムの優れた視認性を保持させることができる。従って、外観不良も生じさせない。
【0048】
粘着剤組成物において、アクリル系ポリマー(a)とオリゴマー(b)との割合としては、特に制限されないが、例えば、オリゴマー(b)は、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して10〜35重量部(好ましくは15〜30重量部)の割合で用いることができる。オリゴマー(b)の割合が、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して10重量部未満であると、オリゴマー(b)の添加による効果が発揮されにくく、一方、35重量部を超えると、アクリル系ポリマー(a)による粘着特性に大きく影響を及ぼすおそれがある。
【0049】
粘着剤組成物には、アクリル系ポリマー(a)とオリゴマー(b)と以外に、必要に応じて架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、老化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、界面活性剤、帯電防止剤などの公知の添加剤が含まれていてもよい。
【0050】
本発明では、架橋剤を用いて、アクリル系ポリマー(a)やオリゴマー(b)を架橋させることにより、粘着剤としての凝集力を一層大きくすることができる。従って、本発明の粘着剤組成物には、アクリル系ポリマー(a)およびオリゴマー(b)とともに、架橋剤が含まれていることが好ましい。なお、架橋方法としては、加熱架橋方法が好適に用いられる。
【0051】
前記架橋剤には従来公知のものが広く包含される。架橋剤としては、特に、多官能性メラミン化合物、多官能性エポキシ化合物、多官能性イソシアネート化合物が好ましい。架橋剤は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
【0052】
多官能性メラミン化合物としては、例えば、メチル化トリメチロールメラミン、ブチル化ヘキサメチロールメラミンなどが挙げられる。また、多官能性エポキシ化合物としては、例えば、ジグリシジルアニリン、グリセリンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。さらにまた、多官能性イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの二重体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0053】
架橋剤の使用量としては、特に制限されず、例えば、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して、通常、0.001〜20重量部(好ましくは0.001〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。なお、架橋剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0054】
粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー(a)と、オリゴマー(b)と、必要に応じて架橋剤等の他の添加剤とを混合することにより、調製することができる。
【0055】
[粘着製品]
本発明の粘着製品には、例えば、粘着テープ、粘着シート等が含まれる。粘着製品は、前記粘着剤組成物による粘着剤層を有している。例えば、上記の粘着剤組成物からなる粘着剤層は、基材の少なくとも片面に形成されていてもよく、剥離フィルム上に形成されていてもよい。すなわち、粘着製品は、上記の粘着剤組成物からなる粘着剤層を備えていれば、基材を有する粘着製品であってもよく、基材を有しない粘着製品(例えば、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートなど)であってもよい。なお、基材を有する粘着製品の場合、粘着剤層は、基材の片面のみに設けられていてもよく、基材の両面に設けられていてもよい。
【0056】
なお、粘着製品は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。
【0057】
前記基材としては、透明性を有していることが重要である。このような透明基材としては、例えば、ポリプロピレンフィルム又はシート、ポリエチレンフィルム又はシート、エチレン−プロピレン共重合体フィルム又はシート等のポリオレフィンフィルム又はシート;ポリエチレンテレフタレートフィルム又はシート等のポリエステルフィルム;ポリイミドフィルム又はシート;ポリ塩化ビニルフィルム又はシート;ポリ酢酸ビニルフィルム又はシートなどのプラスチックフィルム又はシートなどを用いることができる。
【0058】
基材の厚みとしては、目的とする粘着製品に応じて適宜選択することができ、例えば、10〜1000μm程度の範囲から選択することができる。なお、基材は単層および複層のいずれの形態を有していてもよい。
【0059】
基材の表面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的処理、下塗り処理、背面処理等の化学的処理などの適宜な公知乃至慣用の表面処理が施されていてもよい。
【0060】
本発明の粘着製品は、粘着製品の種類に応じて、通常の粘着製品の製造方法に従って製造することができる。例えば、基材を有している粘着製品は、基材の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、前記粘着剤組成物を、乾燥後の厚さが所定の厚さとなるように直接塗工する方法、セパレータ上に前記粘着剤組成物を、乾燥後の厚さが所定の厚さとなるように塗工して粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を基材に転写する方法などにより、作製することができる。また、基材の背面に背面処理層(離型処理層)が形成されている場合、基材の片面に形成された粘着剤層と、背面の背面処理層とを重ね合わせてロール状に巻回することにより、ロール状に巻回した粘着テープを作製することができる。
【0061】
なお、粘着剤組成物の塗工に際しては、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用いることができる。
【0062】
本発明では、粘着剤層の保護のために、粘着剤層上に剥離ライナーを積層しておくのが望ましい。また、剥離ライナーを利用しない場合は、基材の背面に剥離処理剤(シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤など)により背面処理を施して、背面処理層を形成することが好ましい。
【0063】
剥離ライナーとしては、特に制限されず、公知の剥離ライナーから適宜選択して用いることができる。
【0064】
なお、粘着剤層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。粘着剤層の厚み(粘着剤層が基材の両面に形成されている場合は、一方の側の粘着剤層の厚み)は、例えば、5〜1000μm(好ましくは10〜100μm)程度である。
【0065】
粘着製品は、前記粘着剤組成物による粘着剤層を有しているので、優れた透明性を発揮することができる。なお、この場合、基材が用いられている場合は、透明基材を用いることが重要である。しかも、プラスチック基板等に貼り合わせた場合、浮き・剥れ防止性(耐発泡剥れ性)が優れており、プラスチック基板等から発生した気泡(発泡)により生じる接着界面での浮きや剥れを効果的に抑制または防止することができ、耐久性が優れている。また、外観不良も生じさせない。従って、本発明の粘着製品は、光学フィルムを貼付して固定する際の粘着製品(特に、粘着テープや、粘着シート)として好適に用いることができる。すなわち、本発明の粘着製品は、光学フィルム固定用粘着テープ又はシートとして有用である。
【0066】
光学フィルムとしては、光学特性を有するフィルム(又はシート)であれば、特に制限されないが、例えば、フィルム導光板、反射防止フィルム、導電性フィルムなどが挙げられる。
【0067】
光学フィルムを固定する際に貼り付ける被着体としては、透明な基板(透明基板)を用いることができる。このような透明基板としては、例えば、透明プラスチック基板、透明ガラス基板などが用いられる。透明プラスチック基板としては、特に制限されず、例えば、ポリカーボネート製基板、アクリル樹脂製基板(例えば、ポリメチルメタクリレート製基板など)、ポリエステル製基板(例えば、ポリエチレンテレフタレート製基板など)、トリアセチルセルロース製基板などが挙げられる。また、透明ガラス基板としては、特に制限されず、各種ガラス材によるガラス基板を用いることができる。このような透明基板(透明プラスチック基板、透明ガラス基板など)としては、例えば、タッチパネルや、各種表示パネル(各種ディスプレイにおける表示パネル)などが挙げられる。前記表示パネルとしては、液晶パネルの他、ブラウン管の表示パネル、プラズマディスプレイの表示パネル、ELディスプレイの表示パネルなどが挙げられる。
【0068】
なお、本発明の粘着製品を用いて光学フィルムを透明基板に貼着した製品又は装置は、表示装置又は表示装置の部材として利用することができる。このような表示装置としては、例えば、液晶表示装置、ブラウン管表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、ELディスプレイ表示装置などが挙げられる。
【0069】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物によれば、前記構成を有しているので、透明性に優れ、且つ浮き・剥れ防止性に優れている。従って、基板に光学フィルムを貼付する際に用いられていても、基板から発生する気泡により浮きや剥れが生じることを防止して、優れた接着性で接着させることができ、しかも、光学フィルムの優れた視認性を保持させることができる。
【0070】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0071】
[アクリル系ポリマーの調製例1]
モノマー成分としてアクリル酸ブチル:97重量部、アクリル酸3重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.3重量部、および重合溶媒として酢酸エチル:233.8重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し、10時間反応させて、固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液A」と称する場合がある。)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Aにおけるアクリル系ポリマー(「ポリマーA」と称する場合がある)の重量平均分子量は55万であった。
【0072】
[アクリル系ポリマーの調製例2]
モノマー成分としてアクリル酸ブチル:95重量部、アクリル酸5重量部を用い、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を用いたこと以外は、アクリル系ポリマーの調製例1と同様にして、固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液B」と称する場合がある。)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Bにおけるアクリル系ポリマー(「ポリマーB」と称する場合がある)の重量平均分子量は70万であった。
【0073】
[アクリル系ポリマーの調製例3]
重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.1重量部を用いたこと以外は、アクリル系ポリマーの調製例1と同様にして、固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液C」と称する場合がある。)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Bにおけるアクリル系ポリマー(「ポリマーC」と称する場合がある)の重量平均分子量は120万であった。従って、ポリマーCの重量平均分子量は90万を超えている。
【0074】
[オリゴマーの調製例1]
モノマー成分としてメタクリル酸シクロヘキシル[ホモポリマー(ポリメタクリル酸シクロヘキシル)のガラス転移温度:66℃]:95重量部、アクリル酸:5重量部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール:3重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン:103.2重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、70℃に昇温し、3時間反応させ、さらに、75℃で2時間反応させて、固形分濃度50重量%のオリゴマー溶液(「オリゴマー溶液A」と称する場合がある。)を得た。該オリゴマー溶液Aにおけるオリゴマー(「オリゴマーA」と称する場合がある)の重量平均分子量は4000であった。
【0075】
[オリゴマーの調製例2]
モノマー成分としてメタクリル酸シクロヘキシル[ホモポリマー(ポリメタクリル酸シクロヘキシル)のガラス転移温度:66℃]:95重量部、アクリル酸:5重量部、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー:10重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:10重量部、および重合溶媒としてトルエン:120重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、85℃に昇温し、5時間反応させて、固形分濃度50重量%のオリゴマー溶液(「オリゴマー溶液B」と称する場合がある。)を得た。該オリゴマー溶液Bにおけるオリゴマー(「オリゴマーB」と称する場合がある)の重量平均分子量は4300であった。
【0076】
[オリゴマーの調製例3]
連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール:1.5重量部と、トルエン:103.5重量部とを用いたこと以外は、オリゴマーの調製例1と同様にして、固形分濃度50重量%のオリゴマー溶液(「オリゴマー溶液C」と称する場合がある。)を得た。該オリゴマー溶液Cにおけるオリゴマー(「オリゴマーC」と称する場合がある)の重量平均分子量は8100であった。従って、オリゴマーCの重量平均分子量は6000を超えている。
【0077】
[オリゴマーの調製例4]
モノマー成分としてメタクリル酸シクロヘキシル[ホモポリマー(ポリメタクリル酸シクロヘキシル)のガラス転移温度:66℃]:95重量部、ジエチルアクリルアミド:5重量部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール:3重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン:103.2重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、70℃に昇温し、3時間反応させ、さらに、75℃で2時間反応させて、固形分濃度50重量%のオリゴマー溶液(「オリゴマー溶液D」と称する場合がある。)を得た。該オリゴマー溶液Dにおけるオリゴマー(「オリゴマーD」と称する場合がある)の重量平均分子量は3700であった。従って、オリゴマーDでは、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーが用いられていない。
【0078】
[オリゴマーの調製例5]
モノマー成分としてエチルアクリレート[ホモポリマー(ポリエチルアクリレート)のガラス転移温度:65℃]:97重量部、アクリル酸:3重量部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール:3重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン:103.2重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、70℃に昇温し、3時間反応させ、さらに、75℃で2時間反応させて、固形分濃度50重量%のオリゴマー溶液(「オリゴマー溶液E」と称する場合がある。)を得た。該オリゴマー溶液Eにおけるオリゴマー(「オリゴマーE」と称する場合がある)の重量平均分子量は4500であった。従って、オリゴマーEでは、モノマー主成分として、環状構造を有するエチレン性不飽和単量体が用いられていない。
【0079】
なお、前記アクリル系ポリマーの調製例1〜3及びオリゴマーの調製例1〜5において、アクリル系ポリマー(ポリマーA〜C)やオリゴマー(オリゴマーA〜E)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、GPC測定装置として商品名「HLC−8120GPC」(東ソー株式会社製)を用い、次のGPCの測定条件でポリスチレン換算値により測定して求めた。
GPCの測定条件
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μl
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量(流速):0.6mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:商品名「TSKgelSuperHM−H/H4000/H3000/H2000」(東ソー株式会社製)
・検出器:示差屈折計
【0080】
(実施例1)
アクリル系ポリマー溶液A:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーA:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合して、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を、片面に離型処理が施されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:38μm)の離型処理面上に、乾燥後の厚さが約25μmとなるように流延塗布し、130℃で3分間加熱乾燥し、さらに、50℃で72時間エージングを行い、粘着シートを得た。すなわち、該粘着シートは、基材レスタイプの両面粘着シートである。
【0081】
(実施例2)
アクリル系ポリマー溶液B:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーB:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤溶液を調製するとともに、該粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
【0082】
(比較例1)
アクリル系ポリマー溶液C:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーA:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤溶液を調製するとともに、該粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
【0083】
(比較例2)
アクリル系ポリマー溶液B:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーC:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤溶液を調製するとともに、該粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
【0084】
(比較例3)
アクリル系ポリマー溶液B:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーD:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤溶液を調製するとともに、該粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
【0085】
(比較例4)
アクリル系ポリマー溶液B:100重量部(固形分)に対して、オリゴマーE:20重量部(固形分)、架橋剤として商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製;4官能エポキシ系架橋剤):0.05重量部(固形分)の割合で混合したこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤溶液を調製するとともに、該粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを作製した。
【0086】
(評価)
実施例1〜2および比較例1〜4で得られた各粘着シートについて、透明性、浮き・剥れ防止性、接着力、塗工性を、下記の測定方法又は評価方法により評価した。なお、評価結果は、表1に示した。
【0087】
(透明性の評価方法)
実施例1〜2および比較例1〜4で得られた各粘着シートを、スライドガラス(商品名「S−1111」MATSUNAMI社製)に貼り合わせて、粘着剤層/スライドガラスの層構成を有する試験片を作製し、該試験片のヘーズ値(%)を、ヘーズメータ(装置の商品名「HM−150」村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。なお、ヘーズ値(%)は、「[拡散透過率(%)/全光線透過率(%)]×100」の式を利用して求めた。
【0088】
(浮き・剥れ防止性の評価方法)
実施例1〜2および比較例1〜4で得られた各粘着シートを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:188μm;PETフィルム)にラミネートした後、これを、ポリカーボネート板(厚さ:1mm;PC板)に貼り付けて固定して、PETフィルム/粘着剤層/PC板の層構成を有するサンプル片を作製した。このサンプル片を70℃のオーブン中に5時間投入することにより、耐熱性試験を行った。この耐熱性試験後、目視により、接着界面(粘着剤層とポリカーボネート板との界面)に、外観欠点となる気泡や浮きなどがあるかどうかを確認し、気泡や浮きが全く見られなかったものを「○」、気泡や浮きが僅かでも見られたものを「×」として、評価した。
【0089】
(接着力測定方法)
実施例1〜2および比較例1〜4で得られた各粘着シートを、厚さ:25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に貼り付け、所定の大きさに切断して、幅:20mm、長さ:120mmの試験片(接着力測定用試験片)を作製し、下記の方法で、PC板(ポリカーボネート板)に対する粘着力、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)に対する粘着力を求めた。
【0090】
PC板に対する粘着力:前記接着力測定用試験片を、厚さ:2mmのポリカーボネート板(PC板)上に、JIS Z−0237に準じて、23℃の雰囲気下、重さ19.6Nのローラー1往復にて貼り合わせた後、30分後に、テンシロン型剥離試験機により、300mm/minの剥離速度で剥離させて、180°方向の剥離粘着力を測定した。
【0091】
PETフィルムに対する粘着力:厚さ:188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を、両面粘着シートを介して厚さ2mmのアクリル板に貼り合わせて、PETフィルム/アクリル板の層構成を有するPET複合板を作製した。前記接着力測定用試験片を、前記PET複合板のPETフィルム側の面上に、JIS Z−0237に準じて、23℃の雰囲気下、重さ19.6Nのローラー1往復にて貼り合わせた後、30分後に、テンシロン型剥離試験機により、300mm/minの剥離速度で剥離させて、180°方向の剥離粘着力を測定した。
【0092】
(塗工性の評価方法)
実施例1〜2および比較例1〜4で得られた各粘着シートを作製する際において、粘着剤溶液を流延塗布した後、塗布面を目視で観察して、塗布面が平滑な面となっていたものを「○」、塗布面に塗布すじが発生し、塗布面が平滑な面となっていなかったものを「×」として、塗工性を評価した。
【0093】
【表1】
【0094】
表1から明らかなように、実施例1〜2に係る粘着シートは、浮き・剥れ防止性が優れている。従って、基板から気泡が発生する条件下であっても、基材から発生する気泡により浮きや剥れが生じることが防止されており、優れた接着性で接着させることができ、耐久性が優れている。しかも、優れた透明性を有している。
Claims (5)
- アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が50万〜90万であるアクリル系ポリマー(a)と、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度が60〜190℃であり且つ環状構造を有するエチレン性不飽和単量体をモノマー主成分とし、且つモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー成分100重量部に対して1〜10重量部含んでおり、さらに重量平均分子量が3000〜6000であるオリゴマー(b)とを含む粘着剤組成物。
- オリゴマー(b)の割合が、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して10〜35重量部である請求項1記載の粘着剤組成物。
- アクリル系ポリマー(a)およびオリゴマー(b)におけるモノマー成分としてのカルボキシル基含有モノマーが、いずれも、アクリル酸である請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
- アクリル系ポリマー(a)およびオリゴマー(b)が、いずれも、モノマー成分として窒素原子含有モノマーを含んでいない請求項1〜3の何れかの項に記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜4の何れかの項に記載の粘着剤組成物による粘着剤層を有する粘着製品。
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