JP2005010659A - 装飾表示体 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示対象を鮮明に表示するとともに、多種多様な装飾バリエーションを実現することができる装飾表示体を提供する。
【解決手段】装飾表示体1は、文字などの表示対象7が目視可能に表示された表示面3を有する基材4と、前記表示面を覆うように設けられる被覆部材5とを含む。被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルム8と、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層9とを含んで構成される。前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面が、前記表示面に対向するように設けられることによって、被覆部材は基材に固定される。これによって、表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与される。
【選択図】 図1
【解決手段】装飾表示体1は、文字などの表示対象7が目視可能に表示された表示面3を有する基材4と、前記表示面を覆うように設けられる被覆部材5とを含む。被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルム8と、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層9とを含んで構成される。前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面が、前記表示面に対向するように設けられることによって、被覆部材は基材に固定される。これによって、表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字などの表示対象を装飾表示するための装飾表示体に関し、特に、凸レンズ状に隆起するように形成された透明の合成樹脂からなる隆起層を含む装飾表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字、図形または記号などの表示対象に、色彩や立体感などの装飾を施して表示する、いわゆる装飾表示のための装飾表示体が一般に使用されている。この装飾表示体は、たとえば携帯電話機やペンなどの手回り品に所有者の名前やメッセージを付すために主として用いられている。
【0003】
従来の装飾表示体は、文字などの表示対象が印刷された基体と、この基体に対して滴下された無色透明の合成樹脂が、表面張力によって凸レンズ状に隆起するように形成された隆起層とによって構成されている(たとえば、特許文献1)。この従来の装飾表示体は、隆起層が凸レンズ状であることから、基体に印刷された表示対象に立体感を施して表示することができる。また、従来の装飾表示体において、表示対象に色彩を施して表示する場合は、基体に対して印刷手段によって直接着色し、この着色された基体に対して前記隆起層が形成される。これによって、装飾表示体は、表示対象に色彩および立体感を施して表示することができる。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−46424号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、他者との差別化を図ることを目的として、独自性豊かな装飾を施して文字などの表示対象を表示するために、多種多様な装飾バリエーションを実現可能な装飾表示体が求められている。すなわち、前述の従来の装飾表示体においては、隆起層による立体感を付与する装飾と基体を着色することによる色彩装飾とが可能であるけれども、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現可能な装飾表示体が求められている。
【0006】
また、利用者、たとえば一般消費者において装飾バリエーションの中から所望の組合せを選択可能な装飾表示体が求められている。特に、女子高生を代表とする若青年層において、たとえば携帯電話機などの手回り品に名前やメッセージなどを付す際、各自の好みやデザイン感覚で装飾の組合せを選択可能な装飾表示体が求められている。
【0007】
本発明の目的は、表示対象を鮮明に表示するとともに、多種多様な装飾バリエーションを実現することができる装飾表示体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
前記表示面を覆うように設けられる被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成され、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面が、前記表示面に対向するように設けられることを特徴とする装飾表示体である。
【0009】
本発明に従えば、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を覆うように設けられる被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される。有色透明のフィルムと無色透明の隆起層とが一体化されることから、該フィルムを通過する光が凸レンズ状に隆起した隆起層によって屈折し、隆起層全体が着色されているかのように目視される。
【0010】
また、この一体化された被覆部材は、基材の表示面を覆うように設けられる。これによって、該表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与される。この結果、基材の色彩と被覆部材の色彩とによって、一層カラフルな装飾表示が可能となる。また、複数種類の色彩の被覆部材を準備する場合は、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現することが可能となる。
【0011】
また、本発明では、有色フィルムを用いることによって、隆起層全体を着色することなく、被覆部材に色彩を付しているので、製造コストを抑えることができる。たとえば従来の装飾表示体において、本発明の被覆部材に相当する隆起層に色彩を付する場合、隆起層を形成する透明合成樹脂に顔料を混和して、隆起層自体を着色する方法が考えられる。しかしながら、この方法は、隆起層全体を着色することから相当量の顔料を必要とし、また、均一に顔料を混和させる必要があるため、製造作業が煩雑となるとともに製造コストが高くなる。また、透明合成樹脂に顔料を混和することによって、形成される隆起層の透明度が低下するため、表示対象を鮮明に表示することができない。
【0012】
これに対し本発明では、フィルムのみが有色であって、隆起層自体に着色する必要はないことから、着色のための製造コストを抑えることができる。また、既着色のフィルムを用いる場合は、着色作業を省略できるので製造コストをさらに抑えることができる。さらに、隆起層自体の透明度を維持することができるため、表示対象を鮮明に表示することができる。さらにまた、無色透明の隆起層は、いずれの色のフィルムに対しても用いることができるので、生産性が向上する。
【0013】
また本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有し、該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して被着体に接着される基材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して、前記表示面に対向して覆うように接着されることを特徴とする装飾表示体である。
【0014】
本発明に従えば、基材は、該基材の表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して被着体に接着される。これによって、装飾表示体を、所望の被着体、たとえば携帯電話機やペンなどに固定して装飾することができ、用途が拡張する。
【0015】
また、被覆部材は、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着される。これによって、被覆部材を基材に対して容易に固定することができる。
【0016】
また本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層と、
前記第1粘着層を覆うように接着されるとともに、該第1粘着層から剥離可能に接着される第1剥離部材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材と、
前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層と、
前記第2粘着層を覆うように接着されるとともに、該第2粘着層から剥離可能に接着される第2剥離部材とを含み、
前記基材は、前記第1剥離部材が剥離されて露出した第1粘着層を前記被着体に接着して前記被着体に固定され、
前記被覆部材は、前記第2剥離部材が剥離されて露出した第2粘着層を前記基材の表示面に接着して前記基材の表示面を覆うように固定されることを特徴とする装飾表示体である。
【0017】
本発明に従えば、基材の表示面とは異なる表面には第1粘着層が予め形成されており、第1粘着層は第1剥離部材によって覆われているので、基材を被着体に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第1剥離部材を第1粘着層から剥離して、基材を被着体に対して固定することができるので、利用者において基材を固定する被着体を適宜選択することができる。
【0018】
また、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面には第2粘着層が予め形成されており、第2粘着層は第2剥離部材によって覆われているので、被覆部材を基材に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第2剥離部材を第2粘着層から剥離することによって被覆部材を基材に対して固定することができるので、特に複数種類の被覆部材を準備する場合は、利用者において基材と被覆部材との色彩の組合せを適宜選択することが可能となる。
【0019】
また本発明は、前記第1剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、第1剥離部材は、可撓性を有する。したがって、第1剥離部材を第1粘着層から剥離させる際に、利用者は第1剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第1剥離部材の一部をつまんで第1剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第1粘着層からの剥離が容易になる。
【0020】
また本発明は、前記第2剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、第2剥離部材は、可撓性を有する。したがって、第2剥離部材を第2粘着層から剥離させる際に、利用者は第2剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第2剥離部材の一部をつまんで第2剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第2粘着層からの剥離が容易になる。
【0021】
また本発明は、前記被覆部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、被覆部材は、可撓性を有する。したがって、被覆部材を基材の表示面に固定する際に、利用者は被覆部材の一端部付近を表示面の対応位置に対して接着させて位置決めした後、被覆部材全体を接着させることができる。この結果、被覆部材の基材の表示面に対する固定が確実かつ容易になる。
【0022】
また本発明は、前記基材と前記被覆部材とは、それぞれ可撓性を有することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、基材と被覆部材とは、それぞれ可撓性を有する。したがって、被着体表面の形状に対応するように基材および被覆部材を変形させることができる。これによって、被着体表面が曲面であっても、被覆部材が表示面に固定された基材を被着体に対して固定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態である装飾表示体1の構成を示す図であり、図1(a)は装飾表示体1の平面図であり、図1(b)は図1(a)の切断面線I−Iから見た断面図であり、図1(c)は図1(a)の切断面線II−IIから見た断面図である。また、図2は、図1に示す装飾表示体1を被着体2に固定した状態を示す斜視図である。
【0025】
装飾表示体1は、図1(a)に示すように平面形状が長円状に形成され、図1(b)に示すように長手方向に垂直な断面形状が略半円状に形成される。装飾表示体1は、主として、文字などの表示対象7が目視可能に表示された表示面3を有する基材4と、表示面3を覆うように設けられる被覆部材5とによって構成される。本実施の形態において、基材4および被覆部材5は可撓性をそれぞれ有するけれども、可撓性を有していなくてもよい。
【0026】
基材4は、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートから、装飾表示体1の平面形状およびその寸法に対応するように型抜きして形成される。基材4のアルミ蒸着加工を施した一表面とは反対側の表示面3には、名前やメッセージなどの文字からなる表示対象7が所定の色彩で300dpi以上の熱転写プリンタなどの印刷手段によって印刷される。本実施の形態において、表示対象7は文字からなるけれども、記号もしくは図形または文字を含めたこれらの組合せであってもよい。また、印刷手段によって、表示対象7を除いた部分である背景部分に所望の色彩を付することも可能である。
【0027】
本実施の形態においては、基材4は、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートから形成されるけれども、一表面に印刷可能であれば、たとえば紙または金属などの材料から形成されてもよく、シートの厚さおよび可撓性の程度は適宜選択される。また、印刷手段は、基材4の性質に応じて好適に選択される。
【0028】
また、本実施の形態における基材4は、アルミ蒸着加工が施されたシートから形成されるために銀色であるけれども、銀色以外の色彩でもよい。銀色以外の色彩の基材4は、その色彩が印刷されたシートから形成されてもよく、その色彩の顔料が混和された合成樹脂からなるシートから形成されてもよい。
【0029】
また、基材4は、表示面3の裏面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層6を介して被着体2に接着される。第1粘着層6の粘着剤には、たとえばアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。本実施の形態において、基材4には第1粘着層6を形成したけれども、第1粘着層6を形成しなくてもよい。基材4に第1粘着層6が形成されていない装飾表示体は、たとえば鎖や紐などを介してペンや携帯電話機などの手回り品に連結されて、キーホルダーやストラップとして使用される。
【0030】
被着体2の例として、手回り品、たとえばペンや図2に示すような携帯電話機などが含まれる。また、基材4および被覆部材5が有する可撓性のために、被着体2表面の形状に対応して基材4および被覆部材5を変形させることができることから、被着体2の表面は平面であるか曲面であるかを問わない。
【0031】
被覆部材5は、有色透明の合成樹脂からなるフィルム8と、フィルム8の一表面に固着されるとともに、フィルム8とは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層9とを含んで構成される。隆起層9が固着されたフィルム8の一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して、第2粘着層10が形成される。
【0032】
フィルム8は、ポリエステルなどの熱可塑性の合成樹脂からなる有色透明のフィルムシートから、基材4の平面形状およびその寸法に対応するように型抜きして形成される。フィルムシートの色彩は、赤、青、緑または黄色など、適宜選択される。なお、フィルム8の形成には、既着色の透明フィルムシートを用いても、無色透明のフィルムシートに着色したものを用いてもよい。
【0033】
隆起層9は次のように形成され、フィルム8に対して固着される。加熱軟化した液状の無色透明の合成樹脂が、フィルム8の一表面に対して、該表面全体に行き渡るように適量滴下される。この滴下された液状の合成樹脂は、表面張力によって凸レンズ状に隆起され、該液状の合成樹脂の周縁部近傍表面がフィルム8の端面に連続する状態で冷却硬化される。こうして隆起層9は形成され、フィルム8に対して固着される。隆起層9に用いられる合成樹脂は、無色透明のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性の合成樹脂からなる。
【0034】
フィルム8には、隆起層9が固着された表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して第2粘着層10が形成される。被覆部材5は、この第2粘着層10を介して、表示面3に対向するように接着されることによって基材4に対して固定される。第2粘着層10の粘着剤には、たとえばアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。なお、被覆部材5は、第2粘着層10を介さずに基材4に固定されてもよく、たとえば、透明合成樹脂からなるケースに基材4とともに収納されることによって固定されてもよい。
【0035】
図3は、装飾表示体1の完成前の部品の状態を示す斜視図であり、(a)は基材4の部品の状態を示し、(b)は被覆部材5の部品の状態を示している。また、図4は図3(a)の切断面線III−IIIから見た断面図であり、図5は図3(b)の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【0036】
基材4は、部品の状態では、図3(a)に示すように、複数個(本実施形態では5個)の基材4を1組としてまとめられて構成されている。複数個の基材4をまとめて構成したものを、基材集合体Aと称する。基材集合体Aは、図4に示すように、矩形の可撓性を有する基材用シート20の一表面全面に基材用シート粘着層21を形成し、さらに基材用シート粘着層21の表面に、基材用シート20とほぼ同じ大きさの矩形の可撓性を有する第1剥離材11を剥離可能に接着して構成されている。
【0037】
基材用シート20は、基材4と同一材料であり、本実施形態では上述したように、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートである。基材用シート粘着層21は、上述した第1粘着層6と同一材料であり、本実施形態では上述したようにアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。第1剥離部材11は、一表面にポリエチレンラミネート加工処理が施されたグラシン紙からなるシートである。ポリエチレンラミネート加工を施した表面は、第1粘着層6に対して容易に剥離可能となり、当該表面が基材用シート粘着層21に接触するように第1剥離部材11は接着される。なお、第1剥離部材11は、第1粘着層6に対して剥離可能に接着することができればグラシン紙からなるシートに限らず、たとえばポリエステルなどの合成樹脂からなるシートであってもよく、また可撓性を有していなくてもよい。
【0038】
基材用シート20および基材用シート粘着層21に対しては、図4に示すように、基材4の形状の型抜きが施されている。第1剥離部材11は上述したように基材用シート粘着層21から剥離可能であるので、型抜きされた各基材4を、型抜きされた基材用シート粘着層21すなわち第1粘着層6とともに、基材集合体Aから分離させることができる。本実施形態では、基材4の長手方向が互いに平行でかつ基材用シート20の辺に対しても平行となるように、等間隔をあけて型抜きが施されている。また、各基材4の長手方向の端部が直線状に並ぶように型抜きが施されている。さらに、基材4の型抜きは、基材用シート20の一辺側に偏って施されている。
【0039】
被覆部材5は、部品の状態では、図3(b)に示すように、複数個(本実施形態では5個)の被覆部材5を1組としてまとめられて構成されている。複数個の被覆部材5をまとめて構成したものを、被覆部材集合体Bと称する。被覆部材集合体Bは、図5に示すように、矩形の可撓性を有する第2剥離部材12の一表面に、5個の被覆部材5が第2粘着層10を介してそれぞれ接着されて構成されている。第2剥離部材12は、たとえばポリエステルなどの合成樹脂からなるシートであり、第2粘着層10に対して剥離可能である。したがって、各被覆部材5を第2粘着層10とともに第2剥離部材12から分離することができる。なお、第2剥離部材12は、第2粘着層10から剥離可能に接着することができれば合成樹脂シートに限らず、グラシン紙などの紙製のシートでもよく、また可撓性を有していなくてもよい。
【0040】
本実施形態では、各被覆部材5は、その長手方向が互いに平行でかつ第2剥離部材12の一辺に対しても平行となるように、等間隔をあけて第2剥離部材12に接着されている。また、各被覆部材5の長手方向の端部が直線状に並ぶように第2接着部材12に接着されている。さらに、5個の被覆部材5は、第2剥離部材12のほぼ中央に接着されている。本実施形態では、5個の被覆部材5は、互いに異なる色彩を有している。
【0041】
また、第2剥離部材12には、図3(b)および図5に示すように、隣接する被覆部材5間の領域に、それぞれミシン線30が形成されている。ミシン線30は、被覆部材5の長手方向に平行に、かつ対向する2辺間の全長にわたって形成されている。ミシン線30とは、第2剥離部材12を貫通する微小な直線状の切込みが等間隔をあけて直線状に形成されたものであり、隣接する切込み間の部分を切断することによって第2剥離部材12をミシン線30に沿って容易に切断することができる。したがって、ミシン線30に沿って第2剥離部材12を切断すれば、切断された第2剥離部材12が第2粘着層10に接着された状態の被覆部材5を、被覆部材集合体Bから分離することができる。なお、ミシン線30の本数は、本実施形態では4本であるけれども、1つの第2剥離部材12に接着される被覆部材5の数に応じて適宜選択される。
【0042】
このように、基材集合体Aからは第1粘着層6とともに基材4を1個ずつ分離可能であり、被覆部材集合体Bからは第2粘着層10とともに被覆部材5を1個ずつ分離可能である。したがって、基材集合体Aおよび被覆部材集合体Bの状態で市場に流通させた場合は、利用者が装飾表示体1を完成させて、所望の被着体2に固定することができる。
【0043】
また、1つの第2剥離部材12に装着される複数の被覆部材5は互いに異なる色彩を有するので、被覆部材5の多彩な装飾バリエーションを実現することができる。これによって、装飾表示体1の利用者、特に一般消費者は、基材4の色彩(表示対象7の色彩および背景部分の色彩)と被覆部材5の色彩との組合せを、適宜選択することができる。
【0044】
装飾表示体1は、次の手順(a)から手順(d)の順で被着体2に固定される。(a)ミシン線30を切断し、第2粘着層10を介して接着された1組の被覆部材5および第2剥離部材12を分離させる。(b)第2剥離部材12の一端部付近を第2粘着層10から剥離し、露出した第2粘着層10の一端部を、表示面3における対応位置に当接して接着する。なお、表示面3には表示対象7が予め印刷されている。(c)第2剥離部材12を第2粘着層10から剥離するにつれて、第2粘着層10の露出した部位から順に、基材4に対して接着する。(d)第1剥離部材11を、第1粘着層6から剥離し、露出した第1粘着層6を被着体2の表面に接着する。
【0045】
以上の手順によって、図1に示すように、装飾表示体1は被着体2に固定される。
【0046】
上記手順(b)および(c)によって、表示面3に対して、第2粘着層10の一端部を位置決めしてから被覆部材7全体を基材4に対して接着することから、被覆部材5を基材4に対して正確に固定することができる。また、第2粘着層10に手を触れずに接着することができる。第2粘着層10に手が触れた場合は、第2粘着層10の粘着剤が剥がれるため、第2粘着層10の粘着力が低下させるおそれがあり、また、手の汚れなどが第2粘着層10に付着するため、表示対象7を鮮明に表示できないおそれがある。すなわち、第2粘着層10に手を触れずに接着することによって、第2粘着層10の粘着力を低下させることはなく、また表示対象7を鮮明に表示することができる。
【0047】
なお、手順(d)は、手順(a)の前に行われてもよい。すなわち、基材4を被着体2に対して固定した後に、被覆部材5を基材4に対して固定してもよい。特に、基材4の可撓性が被覆部材5よりも小さい場合、固定することができる被着体2表面の形状は、基材4の可撓性によって左右されるので、より確実に装飾表示体1を被着体2に対して固定するためには手順(d)が手順(a)の前に行われることが好ましい。ただし、被覆部材5の可撓性が基材4よりも小さい場合は、手順(a)から手順(d)の順、すなわち被着部材5を基材4に対して固定した後、被着体に対して固定するのが好ましい。
【0048】
なお、本発明の実施の形態においては、装飾表示体1の平面形状は長円状であるけれども、円形、楕円形、四角形またはハート形であってもよく、寸法も適宜選択される。
【0049】
また、フィルム8または隆起層9に蓄光塗料を塗布または混和することも可能であり、これによって、太陽光などの光を蓄えた蓄光塗料が光を発するから、光が微弱な環境下、たとえば夜間や暗所においても表示対象を表示することができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1の本発明によれば、有色透明のフィルムと無色透明の隆起層とが一体化されることから、該フィルムを通過する光が凸レンズ状に隆起した隆起層によって屈折し、隆起層全体が着色されているかのように目視される。
【0051】
また、この一体化された被覆部材は、基材の表示面を覆うように設けられることから、表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与され、この結果、基材の色彩と被覆部材の色彩とによって、一層カラフルな装飾表示が可能となる。また、複数種類の色彩の被覆部材を準備する場合は、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現することが可能となる。
【0052】
また、本発明では、フィルムのみが有色であって、隆起層自体に着色する必要はないことから、着色のための製造コストを抑えることができる。また、既着色のフィルムを用いる場合は、着色作業を省略できるので製造コストをさらに抑えることができる。さらに、隆起層自体の透明度を維持することができるため、表示対象を鮮明に表示することができる。さらにまた、無色透明の隆起層は、いずれの色のフィルムに対しても用いることができるので、生産性が向上する。
【0053】
請求項2の本発明によれば、基材は、該基材の表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着されるから、装飾表示体を、所望の被着体、たとえば携帯電話機やペンなどに固定して装飾することができ、用途が拡張する。
【0054】
また、被覆部材は、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着されるから、被覆部材を基材に対して容易に固定することができる。
【0055】
請求項3の本発明によれば、基材の表示面とは異なる表面には第1粘着層が予め形成されており、第1粘着層は第1剥離部材によって覆われているので、基材を被着体に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第1剥離部材を第1粘着層から剥離して、基材を被着体に対して固定することができるので、利用者において基材を固定する被着体を適宜選択することができる。
【0056】
また、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面には第2粘着層が予め形成されており、第2粘着層は第2剥離部材によって覆われているので、被覆部材を基材に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第2剥離部材を第2粘着層から剥離することによって被覆部材を基材に対して固定することができるので、特に複数種類の被覆部材を準備する場合は、利用者において基材と被覆部材との色彩の組合せを適宜選択することが可能となる。
【0057】
請求項4の本発明によれば、第1剥離部材は可撓性を有することから、第1剥離部材を第1粘着層から剥離させる際に、利用者は第1剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第1剥離部材の一部をつまんで第1剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第1粘着層からの剥離が容易になる。
【0058】
請求項5の本発明によれば、第2剥離部材は可撓性を有することから、第2剥離部材を第2粘着層から剥離させる際に、利用者は第2剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第2剥離部材の一部をつまんで第2剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第2粘着層からの剥離が容易になる。
【0059】
請求項6の本発明によれば、被覆部材は可撓性を有することから、被覆部材を基材の表示面に固定する際に、利用者は被覆部材の一端部付近を表示面の対応位置に対して接着させて位置決めした後、被覆部材全体を接着させることができる。この結果、被覆部材の基材の表示面に対する固定が確実かつ容易になる。
【0060】
請求項7の本発明によれば、基材と被覆部材とは可撓性を有することから、被着体表面の形状に対応するように基材および被覆部材の形状を変化させることができる。この結果、被着体表面が曲面であっても、被覆部材が表示面に固定された基材を被着体に対して固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である装飾表示体1の構成を示す図である。
【図2】図1に示す装飾表示体1を被着体2に固定した状態の斜視図である。
【図3】図1に示す装飾表示体1の完成前の部品の状態を示す斜視図である。
【図4】図3の切断面線III−IIIから見た断面図である。
【図5】図3の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【符号の説明】
1 装飾表示体
2 被着体
3 表示面
4 基材
5 被覆部材
6 第1粘着層
7 表示対象
8 フィルム
9 隆起層
10 第2粘着層
11 第1剥離部材
12 第2剥離部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字などの表示対象を装飾表示するための装飾表示体に関し、特に、凸レンズ状に隆起するように形成された透明の合成樹脂からなる隆起層を含む装飾表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字、図形または記号などの表示対象に、色彩や立体感などの装飾を施して表示する、いわゆる装飾表示のための装飾表示体が一般に使用されている。この装飾表示体は、たとえば携帯電話機やペンなどの手回り品に所有者の名前やメッセージを付すために主として用いられている。
【0003】
従来の装飾表示体は、文字などの表示対象が印刷された基体と、この基体に対して滴下された無色透明の合成樹脂が、表面張力によって凸レンズ状に隆起するように形成された隆起層とによって構成されている(たとえば、特許文献1)。この従来の装飾表示体は、隆起層が凸レンズ状であることから、基体に印刷された表示対象に立体感を施して表示することができる。また、従来の装飾表示体において、表示対象に色彩を施して表示する場合は、基体に対して印刷手段によって直接着色し、この着色された基体に対して前記隆起層が形成される。これによって、装飾表示体は、表示対象に色彩および立体感を施して表示することができる。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−46424号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、他者との差別化を図ることを目的として、独自性豊かな装飾を施して文字などの表示対象を表示するために、多種多様な装飾バリエーションを実現可能な装飾表示体が求められている。すなわち、前述の従来の装飾表示体においては、隆起層による立体感を付与する装飾と基体を着色することによる色彩装飾とが可能であるけれども、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現可能な装飾表示体が求められている。
【0006】
また、利用者、たとえば一般消費者において装飾バリエーションの中から所望の組合せを選択可能な装飾表示体が求められている。特に、女子高生を代表とする若青年層において、たとえば携帯電話機などの手回り品に名前やメッセージなどを付す際、各自の好みやデザイン感覚で装飾の組合せを選択可能な装飾表示体が求められている。
【0007】
本発明の目的は、表示対象を鮮明に表示するとともに、多種多様な装飾バリエーションを実現することができる装飾表示体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
前記表示面を覆うように設けられる被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成され、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面が、前記表示面に対向するように設けられることを特徴とする装飾表示体である。
【0009】
本発明に従えば、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を覆うように設けられる被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される。有色透明のフィルムと無色透明の隆起層とが一体化されることから、該フィルムを通過する光が凸レンズ状に隆起した隆起層によって屈折し、隆起層全体が着色されているかのように目視される。
【0010】
また、この一体化された被覆部材は、基材の表示面を覆うように設けられる。これによって、該表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与される。この結果、基材の色彩と被覆部材の色彩とによって、一層カラフルな装飾表示が可能となる。また、複数種類の色彩の被覆部材を準備する場合は、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現することが可能となる。
【0011】
また、本発明では、有色フィルムを用いることによって、隆起層全体を着色することなく、被覆部材に色彩を付しているので、製造コストを抑えることができる。たとえば従来の装飾表示体において、本発明の被覆部材に相当する隆起層に色彩を付する場合、隆起層を形成する透明合成樹脂に顔料を混和して、隆起層自体を着色する方法が考えられる。しかしながら、この方法は、隆起層全体を着色することから相当量の顔料を必要とし、また、均一に顔料を混和させる必要があるため、製造作業が煩雑となるとともに製造コストが高くなる。また、透明合成樹脂に顔料を混和することによって、形成される隆起層の透明度が低下するため、表示対象を鮮明に表示することができない。
【0012】
これに対し本発明では、フィルムのみが有色であって、隆起層自体に着色する必要はないことから、着色のための製造コストを抑えることができる。また、既着色のフィルムを用いる場合は、着色作業を省略できるので製造コストをさらに抑えることができる。さらに、隆起層自体の透明度を維持することができるため、表示対象を鮮明に表示することができる。さらにまた、無色透明の隆起層は、いずれの色のフィルムに対しても用いることができるので、生産性が向上する。
【0013】
また本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有し、該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して被着体に接着される基材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して、前記表示面に対向して覆うように接着されることを特徴とする装飾表示体である。
【0014】
本発明に従えば、基材は、該基材の表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して被着体に接着される。これによって、装飾表示体を、所望の被着体、たとえば携帯電話機やペンなどに固定して装飾することができ、用途が拡張する。
【0015】
また、被覆部材は、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着される。これによって、被覆部材を基材に対して容易に固定することができる。
【0016】
また本発明は、文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層と、
前記第1粘着層を覆うように接着されるとともに、該第1粘着層から剥離可能に接着される第1剥離部材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材と、
前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層と、
前記第2粘着層を覆うように接着されるとともに、該第2粘着層から剥離可能に接着される第2剥離部材とを含み、
前記基材は、前記第1剥離部材が剥離されて露出した第1粘着層を前記被着体に接着して前記被着体に固定され、
前記被覆部材は、前記第2剥離部材が剥離されて露出した第2粘着層を前記基材の表示面に接着して前記基材の表示面を覆うように固定されることを特徴とする装飾表示体である。
【0017】
本発明に従えば、基材の表示面とは異なる表面には第1粘着層が予め形成されており、第1粘着層は第1剥離部材によって覆われているので、基材を被着体に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第1剥離部材を第1粘着層から剥離して、基材を被着体に対して固定することができるので、利用者において基材を固定する被着体を適宜選択することができる。
【0018】
また、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面には第2粘着層が予め形成されており、第2粘着層は第2剥離部材によって覆われているので、被覆部材を基材に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第2剥離部材を第2粘着層から剥離することによって被覆部材を基材に対して固定することができるので、特に複数種類の被覆部材を準備する場合は、利用者において基材と被覆部材との色彩の組合せを適宜選択することが可能となる。
【0019】
また本発明は、前記第1剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、第1剥離部材は、可撓性を有する。したがって、第1剥離部材を第1粘着層から剥離させる際に、利用者は第1剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第1剥離部材の一部をつまんで第1剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第1粘着層からの剥離が容易になる。
【0020】
また本発明は、前記第2剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、第2剥離部材は、可撓性を有する。したがって、第2剥離部材を第2粘着層から剥離させる際に、利用者は第2剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第2剥離部材の一部をつまんで第2剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第2粘着層からの剥離が容易になる。
【0021】
また本発明は、前記被覆部材は、可撓性を有することを特徴とする。
本発明に従えば、被覆部材は、可撓性を有する。したがって、被覆部材を基材の表示面に固定する際に、利用者は被覆部材の一端部付近を表示面の対応位置に対して接着させて位置決めした後、被覆部材全体を接着させることができる。この結果、被覆部材の基材の表示面に対する固定が確実かつ容易になる。
【0022】
また本発明は、前記基材と前記被覆部材とは、それぞれ可撓性を有することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、基材と被覆部材とは、それぞれ可撓性を有する。したがって、被着体表面の形状に対応するように基材および被覆部材を変形させることができる。これによって、被着体表面が曲面であっても、被覆部材が表示面に固定された基材を被着体に対して固定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態である装飾表示体1の構成を示す図であり、図1(a)は装飾表示体1の平面図であり、図1(b)は図1(a)の切断面線I−Iから見た断面図であり、図1(c)は図1(a)の切断面線II−IIから見た断面図である。また、図2は、図1に示す装飾表示体1を被着体2に固定した状態を示す斜視図である。
【0025】
装飾表示体1は、図1(a)に示すように平面形状が長円状に形成され、図1(b)に示すように長手方向に垂直な断面形状が略半円状に形成される。装飾表示体1は、主として、文字などの表示対象7が目視可能に表示された表示面3を有する基材4と、表示面3を覆うように設けられる被覆部材5とによって構成される。本実施の形態において、基材4および被覆部材5は可撓性をそれぞれ有するけれども、可撓性を有していなくてもよい。
【0026】
基材4は、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートから、装飾表示体1の平面形状およびその寸法に対応するように型抜きして形成される。基材4のアルミ蒸着加工を施した一表面とは反対側の表示面3には、名前やメッセージなどの文字からなる表示対象7が所定の色彩で300dpi以上の熱転写プリンタなどの印刷手段によって印刷される。本実施の形態において、表示対象7は文字からなるけれども、記号もしくは図形または文字を含めたこれらの組合せであってもよい。また、印刷手段によって、表示対象7を除いた部分である背景部分に所望の色彩を付することも可能である。
【0027】
本実施の形態においては、基材4は、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートから形成されるけれども、一表面に印刷可能であれば、たとえば紙または金属などの材料から形成されてもよく、シートの厚さおよび可撓性の程度は適宜選択される。また、印刷手段は、基材4の性質に応じて好適に選択される。
【0028】
また、本実施の形態における基材4は、アルミ蒸着加工が施されたシートから形成されるために銀色であるけれども、銀色以外の色彩でもよい。銀色以外の色彩の基材4は、その色彩が印刷されたシートから形成されてもよく、その色彩の顔料が混和された合成樹脂からなるシートから形成されてもよい。
【0029】
また、基材4は、表示面3の裏面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層6を介して被着体2に接着される。第1粘着層6の粘着剤には、たとえばアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。本実施の形態において、基材4には第1粘着層6を形成したけれども、第1粘着層6を形成しなくてもよい。基材4に第1粘着層6が形成されていない装飾表示体は、たとえば鎖や紐などを介してペンや携帯電話機などの手回り品に連結されて、キーホルダーやストラップとして使用される。
【0030】
被着体2の例として、手回り品、たとえばペンや図2に示すような携帯電話機などが含まれる。また、基材4および被覆部材5が有する可撓性のために、被着体2表面の形状に対応して基材4および被覆部材5を変形させることができることから、被着体2の表面は平面であるか曲面であるかを問わない。
【0031】
被覆部材5は、有色透明の合成樹脂からなるフィルム8と、フィルム8の一表面に固着されるとともに、フィルム8とは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層9とを含んで構成される。隆起層9が固着されたフィルム8の一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して、第2粘着層10が形成される。
【0032】
フィルム8は、ポリエステルなどの熱可塑性の合成樹脂からなる有色透明のフィルムシートから、基材4の平面形状およびその寸法に対応するように型抜きして形成される。フィルムシートの色彩は、赤、青、緑または黄色など、適宜選択される。なお、フィルム8の形成には、既着色の透明フィルムシートを用いても、無色透明のフィルムシートに着色したものを用いてもよい。
【0033】
隆起層9は次のように形成され、フィルム8に対して固着される。加熱軟化した液状の無色透明の合成樹脂が、フィルム8の一表面に対して、該表面全体に行き渡るように適量滴下される。この滴下された液状の合成樹脂は、表面張力によって凸レンズ状に隆起され、該液状の合成樹脂の周縁部近傍表面がフィルム8の端面に連続する状態で冷却硬化される。こうして隆起層9は形成され、フィルム8に対して固着される。隆起層9に用いられる合成樹脂は、無色透明のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性の合成樹脂からなる。
【0034】
フィルム8には、隆起層9が固着された表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して第2粘着層10が形成される。被覆部材5は、この第2粘着層10を介して、表示面3に対向するように接着されることによって基材4に対して固定される。第2粘着層10の粘着剤には、たとえばアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。なお、被覆部材5は、第2粘着層10を介さずに基材4に固定されてもよく、たとえば、透明合成樹脂からなるケースに基材4とともに収納されることによって固定されてもよい。
【0035】
図3は、装飾表示体1の完成前の部品の状態を示す斜視図であり、(a)は基材4の部品の状態を示し、(b)は被覆部材5の部品の状態を示している。また、図4は図3(a)の切断面線III−IIIから見た断面図であり、図5は図3(b)の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【0036】
基材4は、部品の状態では、図3(a)に示すように、複数個(本実施形態では5個)の基材4を1組としてまとめられて構成されている。複数個の基材4をまとめて構成したものを、基材集合体Aと称する。基材集合体Aは、図4に示すように、矩形の可撓性を有する基材用シート20の一表面全面に基材用シート粘着層21を形成し、さらに基材用シート粘着層21の表面に、基材用シート20とほぼ同じ大きさの矩形の可撓性を有する第1剥離材11を剥離可能に接着して構成されている。
【0037】
基材用シート20は、基材4と同一材料であり、本実施形態では上述したように、一表面にアルミ蒸着加工を施したポリエステルからなるシートである。基材用シート粘着層21は、上述した第1粘着層6と同一材料であり、本実施形態では上述したようにアクリル系溶剤型粘着剤が用いられる。第1剥離部材11は、一表面にポリエチレンラミネート加工処理が施されたグラシン紙からなるシートである。ポリエチレンラミネート加工を施した表面は、第1粘着層6に対して容易に剥離可能となり、当該表面が基材用シート粘着層21に接触するように第1剥離部材11は接着される。なお、第1剥離部材11は、第1粘着層6に対して剥離可能に接着することができればグラシン紙からなるシートに限らず、たとえばポリエステルなどの合成樹脂からなるシートであってもよく、また可撓性を有していなくてもよい。
【0038】
基材用シート20および基材用シート粘着層21に対しては、図4に示すように、基材4の形状の型抜きが施されている。第1剥離部材11は上述したように基材用シート粘着層21から剥離可能であるので、型抜きされた各基材4を、型抜きされた基材用シート粘着層21すなわち第1粘着層6とともに、基材集合体Aから分離させることができる。本実施形態では、基材4の長手方向が互いに平行でかつ基材用シート20の辺に対しても平行となるように、等間隔をあけて型抜きが施されている。また、各基材4の長手方向の端部が直線状に並ぶように型抜きが施されている。さらに、基材4の型抜きは、基材用シート20の一辺側に偏って施されている。
【0039】
被覆部材5は、部品の状態では、図3(b)に示すように、複数個(本実施形態では5個)の被覆部材5を1組としてまとめられて構成されている。複数個の被覆部材5をまとめて構成したものを、被覆部材集合体Bと称する。被覆部材集合体Bは、図5に示すように、矩形の可撓性を有する第2剥離部材12の一表面に、5個の被覆部材5が第2粘着層10を介してそれぞれ接着されて構成されている。第2剥離部材12は、たとえばポリエステルなどの合成樹脂からなるシートであり、第2粘着層10に対して剥離可能である。したがって、各被覆部材5を第2粘着層10とともに第2剥離部材12から分離することができる。なお、第2剥離部材12は、第2粘着層10から剥離可能に接着することができれば合成樹脂シートに限らず、グラシン紙などの紙製のシートでもよく、また可撓性を有していなくてもよい。
【0040】
本実施形態では、各被覆部材5は、その長手方向が互いに平行でかつ第2剥離部材12の一辺に対しても平行となるように、等間隔をあけて第2剥離部材12に接着されている。また、各被覆部材5の長手方向の端部が直線状に並ぶように第2接着部材12に接着されている。さらに、5個の被覆部材5は、第2剥離部材12のほぼ中央に接着されている。本実施形態では、5個の被覆部材5は、互いに異なる色彩を有している。
【0041】
また、第2剥離部材12には、図3(b)および図5に示すように、隣接する被覆部材5間の領域に、それぞれミシン線30が形成されている。ミシン線30は、被覆部材5の長手方向に平行に、かつ対向する2辺間の全長にわたって形成されている。ミシン線30とは、第2剥離部材12を貫通する微小な直線状の切込みが等間隔をあけて直線状に形成されたものであり、隣接する切込み間の部分を切断することによって第2剥離部材12をミシン線30に沿って容易に切断することができる。したがって、ミシン線30に沿って第2剥離部材12を切断すれば、切断された第2剥離部材12が第2粘着層10に接着された状態の被覆部材5を、被覆部材集合体Bから分離することができる。なお、ミシン線30の本数は、本実施形態では4本であるけれども、1つの第2剥離部材12に接着される被覆部材5の数に応じて適宜選択される。
【0042】
このように、基材集合体Aからは第1粘着層6とともに基材4を1個ずつ分離可能であり、被覆部材集合体Bからは第2粘着層10とともに被覆部材5を1個ずつ分離可能である。したがって、基材集合体Aおよび被覆部材集合体Bの状態で市場に流通させた場合は、利用者が装飾表示体1を完成させて、所望の被着体2に固定することができる。
【0043】
また、1つの第2剥離部材12に装着される複数の被覆部材5は互いに異なる色彩を有するので、被覆部材5の多彩な装飾バリエーションを実現することができる。これによって、装飾表示体1の利用者、特に一般消費者は、基材4の色彩(表示対象7の色彩および背景部分の色彩)と被覆部材5の色彩との組合せを、適宜選択することができる。
【0044】
装飾表示体1は、次の手順(a)から手順(d)の順で被着体2に固定される。(a)ミシン線30を切断し、第2粘着層10を介して接着された1組の被覆部材5および第2剥離部材12を分離させる。(b)第2剥離部材12の一端部付近を第2粘着層10から剥離し、露出した第2粘着層10の一端部を、表示面3における対応位置に当接して接着する。なお、表示面3には表示対象7が予め印刷されている。(c)第2剥離部材12を第2粘着層10から剥離するにつれて、第2粘着層10の露出した部位から順に、基材4に対して接着する。(d)第1剥離部材11を、第1粘着層6から剥離し、露出した第1粘着層6を被着体2の表面に接着する。
【0045】
以上の手順によって、図1に示すように、装飾表示体1は被着体2に固定される。
【0046】
上記手順(b)および(c)によって、表示面3に対して、第2粘着層10の一端部を位置決めしてから被覆部材7全体を基材4に対して接着することから、被覆部材5を基材4に対して正確に固定することができる。また、第2粘着層10に手を触れずに接着することができる。第2粘着層10に手が触れた場合は、第2粘着層10の粘着剤が剥がれるため、第2粘着層10の粘着力が低下させるおそれがあり、また、手の汚れなどが第2粘着層10に付着するため、表示対象7を鮮明に表示できないおそれがある。すなわち、第2粘着層10に手を触れずに接着することによって、第2粘着層10の粘着力を低下させることはなく、また表示対象7を鮮明に表示することができる。
【0047】
なお、手順(d)は、手順(a)の前に行われてもよい。すなわち、基材4を被着体2に対して固定した後に、被覆部材5を基材4に対して固定してもよい。特に、基材4の可撓性が被覆部材5よりも小さい場合、固定することができる被着体2表面の形状は、基材4の可撓性によって左右されるので、より確実に装飾表示体1を被着体2に対して固定するためには手順(d)が手順(a)の前に行われることが好ましい。ただし、被覆部材5の可撓性が基材4よりも小さい場合は、手順(a)から手順(d)の順、すなわち被着部材5を基材4に対して固定した後、被着体に対して固定するのが好ましい。
【0048】
なお、本発明の実施の形態においては、装飾表示体1の平面形状は長円状であるけれども、円形、楕円形、四角形またはハート形であってもよく、寸法も適宜選択される。
【0049】
また、フィルム8または隆起層9に蓄光塗料を塗布または混和することも可能であり、これによって、太陽光などの光を蓄えた蓄光塗料が光を発するから、光が微弱な環境下、たとえば夜間や暗所においても表示対象を表示することができる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1の本発明によれば、有色透明のフィルムと無色透明の隆起層とが一体化されることから、該フィルムを通過する光が凸レンズ状に隆起した隆起層によって屈折し、隆起層全体が着色されているかのように目視される。
【0051】
また、この一体化された被覆部材は、基材の表示面を覆うように設けられることから、表示面に表示された表示対象は、色彩が付された被覆部材によって、色彩および立体感が付与され、この結果、基材の色彩と被覆部材の色彩とによって、一層カラフルな装飾表示が可能となる。また、複数種類の色彩の被覆部材を準備する場合は、さらに多種多様な装飾バリエーション、特に多彩なカラーバリエーションを実現することが可能となる。
【0052】
また、本発明では、フィルムのみが有色であって、隆起層自体に着色する必要はないことから、着色のための製造コストを抑えることができる。また、既着色のフィルムを用いる場合は、着色作業を省略できるので製造コストをさらに抑えることができる。さらに、隆起層自体の透明度を維持することができるため、表示対象を鮮明に表示することができる。さらにまた、無色透明の隆起層は、いずれの色のフィルムに対しても用いることができるので、生産性が向上する。
【0053】
請求項2の本発明によれば、基材は、該基材の表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着されるから、装飾表示体を、所望の被着体、たとえば携帯電話機やペンなどに固定して装飾することができ、用途が拡張する。
【0054】
また、被覆部材は、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して基材の表示面に対向して覆うように接着されるから、被覆部材を基材に対して容易に固定することができる。
【0055】
請求項3の本発明によれば、基材の表示面とは異なる表面には第1粘着層が予め形成されており、第1粘着層は第1剥離部材によって覆われているので、基材を被着体に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第1剥離部材を第1粘着層から剥離して、基材を被着体に対して固定することができるので、利用者において基材を固定する被着体を適宜選択することができる。
【0056】
また、隆起層が固着されたフィルムの一表面とは反対側表面には第2粘着層が予め形成されており、第2粘着層は第2剥離部材によって覆われているので、被覆部材を基材に対して固定する際に粘着剤を塗布する手間を省くことができる。また、利用者、たとえば一般消費者が第2剥離部材を第2粘着層から剥離することによって被覆部材を基材に対して固定することができるので、特に複数種類の被覆部材を準備する場合は、利用者において基材と被覆部材との色彩の組合せを適宜選択することが可能となる。
【0057】
請求項4の本発明によれば、第1剥離部材は可撓性を有することから、第1剥離部材を第1粘着層から剥離させる際に、利用者は第1剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第1剥離部材の一部をつまんで第1剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第1粘着層からの剥離が容易になる。
【0058】
請求項5の本発明によれば、第2剥離部材は可撓性を有することから、第2剥離部材を第2粘着層から剥離させる際に、利用者は第2剥離部材の一部たとえば角部付近だけを剥離させ、さらに剥離させた第2剥離部材の一部をつまんで第2剥離部材全体を剥離させることができる。この結果、第2粘着層からの剥離が容易になる。
【0059】
請求項6の本発明によれば、被覆部材は可撓性を有することから、被覆部材を基材の表示面に固定する際に、利用者は被覆部材の一端部付近を表示面の対応位置に対して接着させて位置決めした後、被覆部材全体を接着させることができる。この結果、被覆部材の基材の表示面に対する固定が確実かつ容易になる。
【0060】
請求項7の本発明によれば、基材と被覆部材とは可撓性を有することから、被着体表面の形状に対応するように基材および被覆部材の形状を変化させることができる。この結果、被着体表面が曲面であっても、被覆部材が表示面に固定された基材を被着体に対して固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である装飾表示体1の構成を示す図である。
【図2】図1に示す装飾表示体1を被着体2に固定した状態の斜視図である。
【図3】図1に示す装飾表示体1の完成前の部品の状態を示す斜視図である。
【図4】図3の切断面線III−IIIから見た断面図である。
【図5】図3の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【符号の説明】
1 装飾表示体
2 被着体
3 表示面
4 基材
5 被覆部材
6 第1粘着層
7 表示対象
8 フィルム
9 隆起層
10 第2粘着層
11 第1剥離部材
12 第2剥離部材
Claims (7)
- 文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
前記表示面を覆うように設けられる被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成され、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面が、前記表示面に対向するように設けられることを特徴とする装飾表示体。 - 文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有し、該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層を介して被着体に接着される基材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材とを含み、
前記被覆部材は、前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層を介して、前記表示面に対向して覆うように接着されることを特徴とする装飾表示体。 - 文字などの表示対象が目視可能に表示された表示面を有する基材と、
該表示面とは異なる表面に粘着剤を塗布して形成された第1粘着層と、
前記第1粘着層を覆うように接着されるとともに、該第1粘着層から剥離可能に接着される第1剥離部材と、
有色透明の合成樹脂からなるフィルムと、該フィルムの一表面に固着されるとともに、該フィルムとは反対側に向かって凸レンズ状に隆起するように形成された無色透明の合成樹脂からなる隆起層とを含んで構成される被覆部材と、
前記隆起層が固着された前記フィルムの一表面とは反対側表面に粘着剤を塗布して形成された第2粘着層と、
前記第2粘着層を覆うように接着されるとともに、該第2粘着層から剥離可能に接着される第2剥離部材とを含み、
前記基材は、前記第1剥離部材が剥離されて露出した第1粘着層を前記被着体に接着して前記被着体に固定され、
前記被覆部材は、前記第2剥離部材が剥離されて露出した第2粘着層を前記基材の表示面に接着して前記基材の表示面を覆うように固定されることを特徴とする装飾表示体。 - 前記第1剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする請求項3記載の装飾表示体。
- 前記第2剥離部材は、可撓性を有することを特徴とする請求項3または4記載の装飾表示体。
- 前記被覆部材は、可撓性を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の装飾表示体。
- 前記基材と前記被覆部材とは、それぞれ可撓性を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の装飾表示体。
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JP2003177055A JP2005010659A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 装飾表示体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005010659A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007322585A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Kuniaki Komaki | 誘導シール及び誘導シールの製造方法 |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003177055A patent/JP2005010659A/ja active Pending
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