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JP2005076217A - トランクリッド開放レバーの保持構造 - Google Patents

トランクリッド開放レバーの保持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 自動車のトランクルーム内からトランクリッドを開放できるようにした、トランクリッド開放レバーの保持構造に関し、レバーを容易に且つ確実に操作できるようにして安全性の向上を図る。
【解決手段】 トランクルーム内に設置されるとともにトランクルームのラッチ機構に接続されてラッチ機構を解除可能なトランクリッド開放レバーの収納構造であって、トランクルーム内にレバー1を保持する保持部12を設け、保持部12を、レバー1の操作方向として複数の操作方向を許容するべく2方向に開口した切り欠き形状に形成する。

【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車のトランクルーム内からトランクリッドを開放できるようにした、トランクリッド開放レバーの保持構造に関するものである。
従来より、例えば子供が誤って自動車のトランクルーム内に閉じ込められてもトランクリッドのラッチ機構を解除してトランクリッドを開くことができるようにした技術が知られている。
このような技術では、例えば図9に示すように、トランクルーム内にワイヤ103を介してトランクリッドのラッチ機構(図示省略)に接続されたレバー101が設けられており、レバー101を操作することでラッチ機構が解除されるように構成されている。なお、図9に示す例では、レバー101の基部102はトランクルーム内の内装材110に形成された係合部(穴部)111に係合されて保持されており、また、レバー101には、暗闇の中でも確認できるように、蓄光性の塗料(又は蛍光塗料)により操作方向が矢印形状で描かれている(符号104参照)。
そして、緊急時には、レバー101を図示する操作方向(矢印104の方向)に引っ張ることにより、ラッチ機構が解除されてトランクルームを内部から開放することができるようになっている。
また、下記の特許文献1には上述したレバーの代わりに、トランクルーム内に設けられたハンドルを回転させることにより、ラッチ機構を解除してトランクリッドを開放するようにした技術が開示されている。
特開2001−207707号公報
ところで、人がトランクルームに閉じ込められるのは、何らかのアクシデントが発生した場合であるので、このような状況下では、速やかにトランクルーム外に脱出できるようにする必要がある。
そこで、このような状態であってもトランクルームに閉じ込められた人間が速やかにレバー101を操作できるように、トランクリッド開放用のレバーを容易に且つ確実に操作できるような構造としておくのが好ましい。
一方で、一般的にレバー101は内装材110の係合部111に保持されているので、レバー101の操作方向は図中矢印方向の一方向のみであり、この方向に沿ってレバー101を引かないとラッチ機構を解除できない(即ち、トランクリッドを開くことできない)という課題がある。
また、特許文献1に開示された技術も、特定の方向にハンドルを操作したときにしかトランクリッドを開くことができず、上述と同様の課題を有している。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、レバーを容易に且つ確実に操作できるようにして安全性の向上を図るようにした、トランクリッド開放レバーの保持構造を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造は、トランクルーム内に設置されるとともに該トランクルームのラッチ機構に接続されて該ラッチ機構を解除可能なトランクリッド開放レバーの保持構造であって、該トランクルーム内に該レバーを保持する保持部が設けられ、該保持部が、該レバーの操作方向として複数の操作方向を許容するべく2方向に開口した切り欠き形状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造は、請求項1において、該保持部に、該レバーの基部に向かって突出したリブが設けられていることを特徴としている。
また、請求項3に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造は、請求項2において、該リブが、該基部を押圧して該基部との間の摩擦力により該レバーを保持する第1のリブと、該基部に接して該基部の位置を規制する第2のリブとを備えていることを特徴としている。
また、請求項4に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造は、請求項1において、該保持部に、該レバーの基部に向かって突出した突出部が形成されるとともに、該基部の該突出部に対応する個所に、該突出部が収納される凹部が形成されていることを特徴としている。
請求項1に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造によれば、簡素な構成でレバーの操作方向として複数の方向が許容されるので、容易にレバーを操作することができる。したがって、誤ってトランクルームに閉じ込められても容易にトランクリッドを開けることができ、安全性の向上を図ることができる。
請求項2に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造によれば、簡素な構成で確実にレバーを保持することができる。
請求項3に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造によれば、第1のリブによりレバーが保持され、第2のリブによりレバーの基部の位置が規制されるので、レバー操作時には少ない操作力で確実にレバーを操作することができ、また、レバーの収納時にはガタツキ等を防止することができる。
請求項4に係る本発明のトランクリッド開放レバーの保持構造によれば、簡素な構成で確実にレバーを保持することができる。
以下、図面により、本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造について説明すると、図1はその全体構成について示す模式図、図2はその上面図、図3はその保持部を示す模式的な斜視図、図4〜図6はいずれもその模式的な断面図であって、図4は図3におけるa−a断面図、図5は図3におけるb−b断面図、図6は図3におけるc−c断面図である。
さて、図1において、符号1はトランクリッド開放用のレバーであって、このレバー1は、主に基部2とグリップ部3とから構成されている。また、このレバー1はトランクルーム内に配設されるとともに、ワイヤ4(図2参照)を介してトランクリッドのラッチ機構(図示省略)に接続されている。なお、本実施形態においては、ラッチ機構及びこのラッチ機構を解除する機構については公知であるのでこれらの説明を省略する。また、レバー1には図1に示すような矢印や、機能を模式的に示す表示が蛍光塗料等により描かれている。
また、このレバー1は、通常時には、トランクルーム内に配設される樹脂製のホルダ10に保持されて収納されるようになっている。また、上記のワイヤ4は、図2における中心線CL方向に沿って基部2に接続されており、基本的にはワイヤ4の配設方向(即ち、図1〜図3における矢印A方向)に沿ってレバー1を操作することでラッチ機構を解除できるようになっている。
また、本発明では、上述した矢印A方向以外にも、複数の操作方向にレバー1を操作できるように種々の工夫がなされている。以下具体的に説明すると、ホルダ10には、図2及び図3に示すようにレバー1を収納可能且つ保持可能な保持部12が形成されており、この保持部12にレバー1の基部2が係合して保持されるようになっている。
また、この保持部12は、ホルダ10の上面10a(ワイヤ4の配設方向に略平行な面)と前面10d(ワイヤ4の配設方向と略直交する面)とを切り欠いた形状に形成されており、これにより、保持部12には上面10a側と正面10d側との2方向に開口が形成されている。
そして、このように2方向に開口を有するように保持部12を形成することにより、レバー1の操作時には、図3に示す矢印A方向のみでなく、図中矢印Bで示すような上方への回動方向や、図中矢印Cで示すような斜め方向へのレバー1の操作が許容されるようになっている。
すなわち、レバー1の操作する際には、
1.レバー1を真っ直ぐA方向に引く
2.レバー1を起こすようにB方向に回動させる
3.レバー1を適当な角度で斜め方向(C方向)に引く
という各操作のいずれか1つを行なうことによりラッチ機構を解除できるようになっている。したがって、確実に且つ容易にレバー1を操作でき、トランクを開けることができるようになっている。なお、図3で矢印Cで示す方向は、0〜略90度までの間における任意の角度を示しており、所定の角度に限定されるものではない。
ところで、図4及び図5に示すように、レバー1の基部2は、上面部2aと下面部2bと、これらの面を接続する縦壁部2cとにより形成されている。また、上面部2aは下面部2bよりも幅広に形成されている。
一方、保持部12の側壁面10bには、レバー1の基部2を左右から挟み込むようにして基部2を保持する2つのリブ14,15が形成されている。なお、これらのリブ14,15は例えば射出成形によりホルダ10に一体に形成されている。
このうち、手前側に形成された第1リブ14は、図4に示すように、レバー1の収納時にレバー1の基部2と僅かに干渉するオーバラップ部14aが形成されている。そして、このようなオーバラップ部14aを設けることにより、レバー1の収納時に第1リブ14が基部2の上面部2aの縁部を押圧し、これら第1リブ14と基部2の上面部2aとの間の摩擦力(フリクション)により基部2が保持されるようになっている。
また、第2リブ15は、上記第1リブ14と平行に形成されるとともに、基部2の上面部2aに対してほとんど干渉せずに当接するような寸法で形成されている。したがって、レバー1の収納時には、この第2リブ15と上面部2aとの間にはフリクションがほとんど発生せずに基部2に接するようになっている。ここで、この第2リブはレバー1の基部2の左右方向(図5における左右方向)の位置を規制すべく設けられたものであって、このような第2リブ14を設けることにより、レバー1の操作力を高めることなくレバー1の収納時のいわゆるガタツキが防止されるようになっている。
なお、図4及び図5に示すように、第1リブ14と下面部2cとの間、及び第2リブ15と下面部2cとの間はいずれも当接しないように、各リブ14,15及び下面部2cの寸法が設定されている。これは、下面部2bがこれらのリブ14,15と当接していると、レバー1と接する面積が過度に増大して、レバー1の操作に適したフリクション(レバー1の保持力又は係合力)の設定が困難になるからである。
これに対して、本実施形態では、リブ14,15がレバー1の基部2の上面部2aのみに接しているので、レバー1の操作時に、上面部2aがリブ14,15から離隔すると、これ以降はレバー1は係合力が作用しないフリーの状態となり、少ない力でも容易にレバー1を操作することができる。また、リブ14,15と上面部2aとの接触面積も少ないのでフリクションの設定も容易なものとなる。
また、図3〜図6にそれぞれ示すように、保持部10の底面10cにも基部2の配設方向に沿ってリブ(底面側リブ)16が設けられており、このリブ16により、レバー1はリブ16の高さ分だけ持ち上げられた状態で保持部12に保持されるようになっている。また、図6に示すように、底面10cの後端部上面側にはいわゆる面取り加工(符号17参照)が施されている。
そして、このように底面10cにリブ16を設けるとともに、底面10cの後端部上面側に面取り加工17を施すことにより、レバー1を引き起こしたり(図3の矢印B参照)、斜め上方に引いたり(同じく矢印C参照)したときに、図6に一点鎖線で示すように、レバー1の基部2が底面10cの後端部に引っかからず、滑らかにレバー1を引き起こすことができるようになっている。
また、図3に示すように、ホルダ10には、保持部12よりもさらに奥側に開口11が形成されている。この開口11には、図2に示すように、基部2の端部(グリップ部3と反対側の端部)が挿入されるようになっており、レバー1の操作時には、開口11の上方の縁部11a(図2及び図3参照)を支点にして、レバー1を容易に回動させることができるようになっている。
本発明の一実施形態に係るトランクリッド開放レバーの保持構造は、上述のように構成されているので、以下のような作用及び効果を得ることができる。すなわち、レバー1には、基本的な操作方向を示す矢印やその機能を模式的に示す表示が蛍光塗料等により描かれているので、誤って人がトランクルーム内に閉じ込められて周囲が真っ暗となっても容易にレバー1を見つけることができる。
また、レバー1を保持する保持部12の上面10a側と正面10d側との2方向に開口が形成されているので、レバー1の操作方向が複数(図3中の矢印A〜C参照)許容されるようになり、容易にレバーを操作することができる。したがって、トランクルーム内に閉じ込められた人は、レバー1を何らかの方向に操作することで容易にトランクリッドを開けることができ、トランクルームから脱出することができる。したがって、安全性の向上に寄与する。
また、保持部12に形成された2つのリブ14,15により、レバー1を使用しない状態では確実にレバー1をホルダ10の保持部12に保持することができ、レバー1の脱落等を防止することができる。
すなわち、第1のリブ14には、レバー1の収納時にレバー1の基部2と僅かに干渉するオーバラップ部14aが形成されているので、第1リブ14とレバー1との間のフリクションによりレバー1を確実に保持することができる。また、第2リブ15は、レバー1に当接するように形成されているので、レバー1の収納時には、第2リブ15によりレバー1の位置が規制されて、レバー1の収納時のいわゆるガタツキを防止することができる。
また、レバー1を回動させる場合には、開口11の縁部11aを支点とすることで、レバー1を容易に回動させることができる。また、保持部12の底面10cにリブ16を設けるとともに、底面10cの後端部上面側に面取り加工17を施すことにより、滑らかにレバー1を引き起こすことができる。
次に、図7を用いて本発明の変形例について説明する。なお、以下では上述した実施形態と異なる部分について主に説明し、上述の実施形態と同様に構成された部分については説明を省略する。
さて、この変形例では、保持部12の側壁面10bにレバー1の基部2に向かって突出した突出部18が形成されている。また、基部2の側面部であって、突出部18に対応する個所には、突出部18が収納可能な凹部21が形成されている。なお、この突出部18は、レバー1の収納時に比較的容易にレバー1を収納できるような高さ及び形状に適宜設定されている。
そして、レバー1の収納時には、上記の突出部18が基部2の凹部21に収納されることにより、レバー1がホルダ10の保持部12に保持されるようになっている。
つまり、上述した実施形態では、リブ14とレバー1の基部2とのフリクションによりレバー1を保持するように構成されているのに対し、この変形例では、突出部18に基部2の凹部21を係合させることによりレバー1を保持するようになっており、この点で実施形態のものとは異なっている。なお、この変形例では、実施形態で説明した開口及び底面側のリブ(図3の符号11及び16参照)は設けられていないが、実施形態と同様に開口及び底面側リブを設けても良い。さらに、この場合には、上述の実施形態と同様に、底面10cの後端部に面取り加工(符号参照)を施すのが望ましい。
以上のように、本発明の変形例においても、上述した実施形態と同様の作用及び効果が得られるほか、本変形例ではフリクションを設定する必要がないので、突出部18には高い寸法精度が要求されず、コストの低減を図ることができる利点がある。
なお、本発明は上述の実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、図8に示すように、リブ14,15の両方あるいは一方の上部に、レバー1の基部2の上面2aの縁部に係合するような突起19を設けても良い。なお、このような突起を設ける場合には、第1リブ14にオーバラップ(図4の符号14a)を設けなくても良い。そして、このような突起19を設けた場合にも、上述の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造の全体構成について示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造の全体構成について示す模式的な上面図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造の保持部を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造を示す模式的な断面図であって図3におけるa−a断面図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造を示す模式的な断面図であって図3におけるb−b断面図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造を示す模式的な断面図であって図3におけるc−c断面図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造の変形例を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるトランクリッド開放レバーの保持構造の変形例の他の例を示す模式的な断面図である。 従来の技術の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 レバー
2 基部
3 グリップ部
4 ワイヤ
10 ホルダ
12 保持部
14 第1のリブ
15 第2のリブ
18 突出部
19 突起
21 凹部

Claims (4)

  1. トランクルーム内に設置されるとともに該トランクルームのラッチ機構に接続されて該ラッチ機構を解除可能なトランクリッド開放レバーの保持構造であって、
    該トランクルーム内に該レバーを保持する保持部が設けられ、
    該保持部が、該レバーの操作方向として複数の操作方向を許容するべく2方向に開口した切り欠き形状に形成されている
    ことを特徴とする、トランクリッド開放レバーの保持構造。
  2. 該保持部に、該レバーの基部に向かって突出したリブが設けられている
    ことを特徴とする、請求項1記載のトランクリッド開放レバーの保持構造。
  3. 該リブが、
    該基部を押圧して該基部との間の摩擦力により該レバーを保持する第1のリブと、
    該基部に接して該基部の位置を規制する第2のリブとを備えている
    ことを特徴とする、請求項2記載のトランクリッド開放レバーの保持構造。
  4. 該保持部に、該レバーの基部に向かって突出した突出部が形成されるとともに、該基部の該突出部に対応する個所に、該突出部が収納される凹部が形成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載のトランクリッド開放レバーの保持構造。
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