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JP2005049398A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法 Download PDF

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JP2005049398A JP2003203052A JP2003203052A JP2005049398A JP 2005049398 A JP2005049398 A JP 2005049398A JP 2003203052 A JP2003203052 A JP 2003203052A JP 2003203052 A JP2003203052 A JP 2003203052A JP 2005049398 A JP2005049398 A JP 2005049398A
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Abstract

【課題】偏光板を構成するフィルム数が多いことに起因する諸問題を解決し、厚みを薄くでき、材料費を低減可能であり、光学補償の設計が容易となるようにする。
【解決手段】液晶表示装置は、液晶表示素子1の両側にそれぞれ光学位相差フィルム8,9と偏光板(偏光子フィルム6,7、透明支持体4,5)とがこの順に設けられている。液晶表示素子1に対する一方側の位相差板と偏光板とについて、偏光板は、透明支持体4と偏光子フィルム6とが接着されたものからなり、位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する位相差フィルム8からなり、この位相差フィルム8が偏光子フィルム6に接着されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子の両側に偏光板および光学位相差板を設けた液晶表示装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ネマティック液晶表示素子を備えた液晶表示装置は、従来、時計や電卓などの数値セグメント型表示装置に広く用いられている。また、最近においては、ワードプロセッサ、ノート型パーソナルコンピュータおよび車載用液晶テレビなどにも用いられるようになっている。
【0003】
液晶表示装置は、一般に透光性の基板を有しており、この基板上に、画素をオンオフさせるために電極線などが形成されている。例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置においては、薄膜トランジスタなどの能動素子が、液晶に電圧を印加する画素電極を選択駆動するスイッチング手段として、上記の電極線とともに上記基板上に形成されている。さらに、カラー表示を行う液晶表示装置では、上記の構成に加えて、基板上に赤色、緑色および青色などのカラーフィルタ層が設けられている。
【0004】
上記のような液晶表示装置の表示方式としては、従来、アクティブ駆動型ツイストネマティック液晶表示方式(以下、TN方式と称する)が使用されている。
【0005】
TN方式は、ネマティック液晶分子を90°捩じれた状態に配向させ、その捩じれ方向に沿って光を導くことにより表示を行うものである。さらに、STN方式は、ネマティック液晶分子のツイスト角を90°以上に拡大することによって、液晶印加電圧のしきい値付近での透過率が急峻に変化することを利用している。
【0006】
TN方式は、ノーマリブラック方式とノーマリホワイト方式とに大別される。
ノーマリブラック方式は、1対の偏光板をその偏光方向が相互に平行になるように配置して、液晶層にオン電圧を印加しない状態(オフ状態)で黒を表示する。
ノーマリホワイト方式は、一対の偏光板をその偏光方向が相互に直交するように配置して、オフ状態で白色を表示する。これら両方式では、表示コントラスト、色再現性および表示の視角依存性などの観点から、ノーマリホワイト方式が有力である。
【0007】
上記のTN液晶表示装置においては、液晶分子に屈折率異方性Δnが存在していること、および液晶分子が上下の基板に対して傾斜して配向していることにより、観視者の見る方向や角度に応じて表示画像のコントラストが変化するので、視角依存性が大きくなるという問題がある。
【0008】
一方、近年では、TN方式に比べてコントラスト比が高く、応答速度の速い方式として、負の誘電率異方性を有するネガ型液晶材料と垂直配向膜とを組み合わせたVA(Vertically Aligned)方式の液晶表示装置が用いられている。
【0009】
このVA方式の液晶表示装置は、例えば特開平10−153802号公報に開示されているように、液晶分子の旋光モードではなく、複屈折モードを利用するものである。すなわち、電圧無印加状態では、垂直に配向した液晶分子がほとんど複屈折性を示さずに黒表示となる一方、電圧印加状態では、液晶分子が傾斜して基板に略水平となり、大きな複屈折性を示して白表示となる。
【0010】
また、このVA方式においても、広視野角化のために光学位相差フィルムが用いられる。例えば、上記従来公報には、液晶層の両側にそれぞれ偏光板と透明基板が設けられ、少なくとも一方の偏光板と透明基板との間に、正の屈折率異方性を有する第1の光学位相差板と負の屈折率異方性を有する第2の光学位相差板とを設置し、第2の光学位相差板を液晶層に対して第1の光学位相差板の外側に設置することが提案されている。さらに、少なくとも一方の偏光板と透明基板との間に、光学的2軸性の光学位相差板を設置することが提案されている。なお、上記公報に記載されている光学位相差フィルムは、偏光板と粘着剤を介して貼り合わせられている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−153802号公報(公開日平成10年6月9日)
【0012】
【特許文献2】
特開平11−258605号公報(公開日平成11年9月24日)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の偏光板は、ポリビニルアルコールのポリ沃素錯体延伸フィルム(偏光フィルム)が偏光板保護用のトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)にて両側からサンドイッチされた構造が一般的である。すなわち、従来の液晶表示装置では、偏光板として、TACフィルム/偏光フィルム/TACフィルムとなった3層構造を有する市販のものが使用されており、この偏光板は粘着層を介して光学位相差板に粘着された構造となっている。
【0014】
したがって、従来の液晶表示装置では、上記3層構造の偏光板を使用していることにより、厚みが厚くなるとともに、材料の枚数(層数)が多くなるため、材料費が高くなっている。
【0015】
また、偏光板を構成する上記TACフィルムは、屈折率異方性として負の光学異方性を有することが従来から知られている。したがって、従来の液晶表示装置では、光学補償の設計において、TACフィルムの光学異方性を考慮に入れた設計を行う必要があり、この設計が複雑となる等の問題点を有している。
【0016】
したがって、本発明は、偏光板を構成するフィルム数が多くなっていることに起因する上記の諸問題を解決し、厚みを薄くでき、材料費を低減可能であり、光学補償の設計が容易である液晶表示装置およびその製造方法の提供を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、液晶表示素子の両側にそれぞれ光学位相差板と偏光板とがこの順に設けられている液晶表示装置において、前記液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、この光学位相差フィルムが前記偏光子フィルムに接着されていることを特徴としている。
【0018】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、液晶表示素子の両側にそれぞれ光学位相差板と偏光板とがこの順に設けられている液晶表示装置の製造方法において、前記液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、これら偏光板と光学位相差板は、前記の透光性支持体フィルム、偏光子フィルムおよび光学位相差フィルムの各ロール原反を互いに貼り合わせた後、得られた積層フィルムを所定寸法に切断して形成することを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、この偏光板の偏光子フィルムに光学位相差板としての光学位相差フィルムが貼り合わされている。したがって、偏光板を構成するフィルム数を少なくすることができ、かつ偏光子フィルムを光学位相差板によって確実に保護することができる。これにより、液晶表示装置は、厚みを薄くでき、材料費を低減可能である。また、偏光板は光学位相差板側の透光性支持体フィルムを無くしているので、光学補償の設計が容易である。
【0020】
また、上記透光性支持体フィルムとして一般に使用されるトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)は、紫外線吸収剤が添加されているために、色調がやや黄色味を帯びている。したがって、偏光子フィルムの両側にこれを保護するためのTACフィルムを設けた構成では、TACフィルムの積層数が多くなり、液晶表示装置の色味に影響を受ける。また、偏光板や光学位相差板におけるフィルム枚数が増えるにつれ、バックライト等の熱により、液晶表示装置に温度ムラが生じ、この温度ムラによる表示ムラが生じる等の問題が生じる。しかしながら、上記のように、一方のTACフィルムを不要とした構成では、このような問題を抑制することができる。
【0021】
上記のように、本願発明の液晶表示装置、並びにその製造方法によって得られる液晶表示装置は、透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着された偏光板を有し、光学位相差板としての光学位相差フィルムが偏光子フィルムに直接接着された構成を有する。以下に、この構成を本願発明者が鋭意研究の結果見出した経緯について説明する。
【0022】
従来、偏光板としては、通常、偏光子フィルムの両面をTACフィルムにて保護したものが長年に渡って使用されている。このように、TACフィルムが2枚必要であった理由は下記のとおりである。
【0023】
偏光子フィルムが、通常、ポリビニルアルコール(PVA)の沃素錯体の延伸フィルムからできているため、
▲1▼水分に溶け易い(水分の影響を受け易い)
▲2▼粘着剤中の残留溶剤の影響により信頼性が低下し易い
▲3▼粘着剤合成段階の未反応モノマーや、信頼性試験での熱分解による低分子成分、ガスにより信頼性が低下し易いといった欠点を有しており、これら欠点を補うためである。
【0024】
一方、偏光板において上記のように偏光子フィルムの両面にTACフィルムを設けることの視野角特性に対する影響の大きさについて、従来は十分に認識されていなかった。これに対し、本願発明者は、TACフィルムが視野角特性に与える影響について鋭意研究した結果、その重大さを認識するに至った。この点に関して以下に説明する。
【0025】
TACフィルムは、偏光子フィルムの保護用として設けられているものの、それ自身、小さいながらも法線方向に位相差を持っている。そこで、従来の液晶表示装置では、このTACフィルムの位相差を考慮して、リタデーションの設計が行われている。この場合、TACフィルムの位相差は単純な加減算により処理できるものとして理解されている。この点を示唆するものとして、例えば、特開平11−258605号公報の段落〔0300〕には、「保護フィルム(TACフィルム)が有するリタデーションは本発明の光学位相差フィルムが有するリタデーションと合成して扱うべきことは自明である」とういった記載がある。
【0026】
しかしながら、TACフィルムの位相差について、上記のような理解は誤りであり、正しくは下記のとおりである。
【0027】
TACフィルムは、図7に示すように、面内(x、y方向)に位相差を有するとともに、法線方向(z方向)に位相差を有する。したがって、TACフィルムを法線方向(z方向)からみた場合(P1)には、法線方向の位相差が影響せず、安定した表示が可能となる。
【0028】
一方、TACフィルムを斜め方向から見た場合(P2)には、図7に示す位相差の立体モデルA1を、見る方向に対して垂直な面で切った場合の切断面(楕円)A2の長軸方向が遅相軸、短軸方向が進相軸となる。この切断面(楕円)A2の形状は、見る角度が変化するのに応じて変化する。したがって、TACフィルムにおける遅相軸の方向は、見る角度が変化するのに応じて変化し、一定ではない。なお、このような状態では、液晶表示装置を見る角度に応じて、偏光の状態が変化し、表示画面の見かけ上の明るさが変化することになる。
【0029】
したがって、図8に示すように、偏光子フィルム602の両面にTACフィルム601,603が設けられている偏光板611に対して光学位相差板612が接着されている構造の場合には、正確なリタデーションの設計が困難である。そこで、本願発明では、偏光板における偏光子フィルムと光学位相差フィルム(光学位相差板)との間の透光性支持体フィルムを無くし、偏光子フィルムと光学位相差フィルムとを直接接着した構成とすることにより上記の問題を抑制している。
【0030】
さらに、上記の液晶表示装置の製造方法によれば、偏光板と光学位相差板との積層フィルムを、透光性支持体フィルム、偏光子フィルムおよび光学位相差フィルムの各ロール原反を互いに貼り合わせて形成しているので、液晶表示装置の製造を効率よく行うことができる。なお、偏光板と光学位相差板との積層フィルムを液晶表示素子に設ける処理は、上記積層フィルムを所定の寸法に切断した後に液晶表示素子に貼りあわせる処理、あるいは上記積層フィルムを液晶表示素子に貼りあわせた後、所定の寸法に切断する処理の何れであってもよい。
【0031】
上記の液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法において、前記液晶表示素子は、対向配置され、対向面に透明電極層および配向膜が形成されている一対の透光性基板を有し、電圧無印加状態にてほぼ垂直に配向する一方、所定の電圧印加状態にてほぼ水平に配向する、負の誘電率異方性の液晶分子を有する液晶層が前記の両透光性基板間に封入されたものである構成としてもよい。
【0032】
上記の液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法における構成は、このように、負の誘電率異方性を有する液晶分子を透光性基板に対してほぼ垂直配向させる液晶表示素子を備えている場合に好適である。
【0033】
上記の液晶表示装置および液晶表示装置の製造方法では、前記光学位相差板のリタデーション値が、100nm以上かつ200nm以下であることが好ましい。
【0034】
上記の構成によれば、良好なコントラストを広い視野角範囲において得ることができる。
【0035】
上記の点に関し、本願発明者は、良好なコントラストが得られる視野角と光学位相差板のリタデーション値との関係について鋭意検討した。その結果、次の事項を見出した。すなわち、偏光板と光学位相差板を形成する際には、例えば、ポリビニルアルコールフィルムの原反に偏光機能を持たせたフィルムと光学位相差板のロール原反とを貼り合わせる。この場合に、皺を生じさせずに両者を貼り合わせるために、光学位相差板のロール原反のフィルムにテンションを加える。このとき、光学位相差板(光学位相差フィルム)のリタデーション値が変化することが多くなる。しかしながら、リタデーション値が100nm以上かつ200nm以下であれば、良好なコントラストが広い視野角範囲において得られる。
【0036】
液晶表示装置の製造方法において、前記偏光子フィルムのロール原反は、その帯状フィルムの長手方向に吸収軸を有し、前記光学位相差フィルムのロール原反は、その帯状フィルムの幅方向に延伸されて幅方向に遅相軸を有する構成としてもよい。
【0037】
上記の構成によれば、吸収軸と遅相軸との好適な関係を有する偏光板と光学位相差板の積層フィルムを容易に製造することができる。
【0038】
上記の液晶表示装置の製造方法は、前記偏光子フィルムのロール原反に対し、前記積層フィルムを形成するための送り出し過程において偏光機能を付与する処理を行う構成としてもよい。
【0039】
上記の構成によれば、偏光子フィルムのロール原反に対する偏光機能を付与する処理は、積層フィルムを形成するための送り出し過程において行われるので、偏光子フィルムは、この処理が行われた後、短時間のうちに光学位相差フィルムにより覆われることになる。したがって、通常、水分の影響を受け易いポリビニルアルコールフィルムからなる偏光子フィルムを適切に保護することができる。
【0040】
前記偏光子は、ポリビニルアルコールのポリ沃素錯体フィルム、またはポリビニルアルコールに色素を添加したフィルムからなる構成としてもよい。
【0041】
上記の液晶表示装置の製造方法において、前記光学位相差板は、前記偏光板と接着剤により貼り合わせ、前記液晶表示素子と粘着剤により貼り合わせる構成としてもよい。
【0042】
上記の構成によれば、光学位相差板は液晶表示素子と粘着剤にて貼り合わせられるので、貼り合わせ不備に対する補修処理を容易に行うことができる。
【0043】
上記液晶表示装置の製造方法において、前記偏光子は、ポリビニルアルコールのポリ沃素錯体フィルム、またはポリビニルアルコールに色素を添加したフィルムからなる構成としてもよい。
【0044】
上記液晶表示装置の製造方法において、前記液晶層は、リタデーション値が200nm以上かつ450nm以下となるように、セル厚および液晶材料が設定されていることが好ましい。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の一形態における液晶表示装置およびその製造方法について説明する。
【0046】
本実施の一形態における液晶表示装置は、縦断面図である図1に示すように、液晶表示素子1、この液晶表示素子1の一方の面に設けられた光学位相差板付偏光板2、および液晶表示素子1の他方の面に設けられた光学位相差板付偏光板3を備えている。光学位相差板付偏光板2,3はそれぞれ粘着層31,32にて液晶表示素子1に粘着されている。
【0047】
液晶表示素子1は、対向して配された電極基板10,11が液晶層12を挟む構造となっている。電極基板10,11は、ベースとなるガラス基板(透光性基板)13,16の液晶層12側の表面に、それぞれITO(インジウム錫酸化物)からなる透明電極14,17が形成され、その上に配向膜15,18が形成されている。透明電極14,17には液晶表示装置を駆動するための駆動回路が接続されている。
【0048】
なお、縦断面図である図1では、簡略化のため、液晶表示装置の2画素分のみの構成を示している。ただし、透明電極14,17は、ガラス基板13,16の面に垂直な方向から見た場合、液晶表示素子1の全体において、所定幅の帯状をなし、ガラス基板13,16間において相互に直交するように形成されている。
両透明電極14,17が交差する部分は表示に寄与する画素に相当し、それら画素は液晶表示装置の全体においてマトリクス状に配設されている。
【0049】
電極基板10,11はシール樹脂19にて貼り合わされており、これら電極基板10,11とシール樹脂19とにより囲まれた空間内に液晶層12が封入されている。なお、本液晶表示装置における液晶層12は、電圧無印加時に液晶分子が90°近くに立ち、電圧印加時に液晶分子が倒れるようにスイッチングされる、負の誘電率異方性を有する液晶材料からなる。また、配向膜15,18は、垂直配向膜が選択されている。
【0050】
本液晶表示装置において、上記の液晶表示素子1には光学位相差板付偏光板2,3が貼り合わされ、ユニットとしての液晶セル20が形成されている。
【0051】
光学位相差板付偏光板2,3は、それぞれ、透明支持体4,5、偏光子フィルム6,7および光学位相差フィルム(光学位相差板)8,9から構成されている。偏光子フィルム6,7および光学位相差フィルム8,9は、透明支持体4,5における液晶表示素子1側の面に順次積層され、それぞれの界面は接着され、一体になっている。また、光学位相差板付偏光板2,3は、それぞれ電極基板10,11のガラス基板13,16に粘着層31,32にて粘着されている。
【0052】
上記透明支持体4,5としては、トリアセチルセルロース(TAC)や、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィン系のノルボルネン樹脂、例えば、アートン(登録商標、JSR社製)、ゼオノア(登録商標、日本ゼオン社製)、あるいはエスシーナ(登録商標、積水化学社製)などの耐環境性や耐薬品性に優れた無色透明の有機高分子フィルムが適している。
【0053】
上記偏光子フィルム6,7としては、一般に、延伸されたポリビニルアルコールのポリ沃素錯体フィルムが用いられる。それ以外には、沃素の代わりに色素と添加した色素系偏光子、延伸フィルムの代わりにコーティングポリビニルアルコールを用いたもの、あるいは超分子を用いたコーティング偏光子等でも構わない。
【0054】
光学位相差フィルム8は、正の一軸性の屈折率異方性を持つものである。この、光学位相差フィルム8としては、ポリカーボネート(PC)、変性ポリカーボネート、あるいはシクロオレフィン系のノルボルネン樹脂、例えば、アートン(登録商標、JSR社製)、ゼオノア(登録商標、日本ゼオン社製)、もしくはエスシーナ(登録商標、積水化学社製)等の延伸された無色透明な有機高分フィルムが適している。さらには、無延伸の略位相差が0である前記有機高分子フィルムから成る支持フィルム、あるいは偏光子フィルム6,7に直接転写、接着された、高分子液晶等のコーティングにより形成された光学位相差フィルムが適している。
【0055】
光学位相差フィルム8の位相差値は、100nm以上200nm以下のものが用いられ、好ましくは、130nm以上160nm以下のものが用いられる。
【0056】
また、光学位相差板付偏光板2に粘着剤を介して、他の光学位相差フィルム、例えば屈折率異方性が負の光学位相差板を貼り合わせても構わない。
【0057】
他方の光学位相差フィルム9としては、負の一軸性の屈折率異方性を持つもの、または従来の支持体が用いられる。負の一軸性の屈折率異方性をもつ光学位相差板としては、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィン系のノルボルネン樹脂、例えば、アートン(登録商標、JSR社製)、ゼオノア(登録商標、日本ゼオン社製)、もしくはエスシーナ(登録商標、積水化学社製)等の延伸された無色透明な有機高分フィルムが適している。また、無延伸の略位相差が0である前記有機高分子フィルムから成る支持フィルム、あるいは偏光子に直接転写、接着された、高分子液晶等のコーティングにより形成された光学位相差フィルム等が適している。
【0058】
光学位相差フィルム9の位相差値は、液晶層12のd・Δn(リタデーション)の値により適宜最適な位相差値が存在するが、100nm〜350nmの範囲が好ましい。
【0059】
本液晶表示装置において、図2に示すように、液晶表示素子1の偏光子フィルム6,7は、その吸収軸201,202が互いに直行するように配置される。また、光学位相差フィルム8の遅相軸203は、偏光子フィルム6の吸収軸201と直交するように配置される。光学位相差フィルム9は、最小の主屈折率方向204が光学位相差フィルム9の法線方向となるように配置される。
【0060】
上記のような偏光子フィルム6,7および光学位相差フィルム8,9の配置により、本液晶表示装置では、印加電圧がオフ時において、光を透過せずに黒色表示となるいわゆるノーマリブラック表示を行う。
【0061】
液晶層12は、印加電圧がオフ時に液晶分子が立ち、所定の印加電圧がオン時に液晶分子が寝る、誘電率異方性が負の液晶材料からなる。この液晶層12のd・Δnは、200nm以上450nm以下に調整されていることが好ましい。
【0062】
次に、上記の液晶表示装置における光学位相差板付偏光板2の製造方法について説明する。
【0063】
光学位相差板付偏光板2の製造工程において、光学位相差フィルム8は偏光子フィルム6と直接貼り合わされる。この工程は、光学位相差フィルム8と偏光子フィルム6とのロール原反同士を貼り合わせることにより行われる。この場合、本液晶表示装置では、偏光子フィルム6の吸収軸201と光学位相差フィルム8の遅相軸203とが直交するようになっている。
【0064】
そこで、図3に示すように、光学位相差フィルム8の原反である位相差フィルムロール原反301に対しては、その幅方向への延伸処理が施される。これにより、幅方向に遅相軸203を有する、延伸済位相差フィルムロール原反302が得られる。
【0065】
上記位相差フィルムロール原反301は、キャスティングにより形成すること、あるいは押出しにより形成することができる。また、直接に延伸済位相差フィルムロール原反302を形成することも可能である。この方法としては、例えば円筒状に押し出したフィルムを円筒の径が大きくなるように膨らましてその周方向に遅相軸203を形成した後、その円筒を縦方向に切り開いて帯状に形成する方法がある。これにより、幅方向に遅相軸203を有する延伸済位相差フィルムロール原反302が得られる。なお、コーティング法により遅相軸203を有する延伸済位相差フィルムロール原反302を形成することも可能である。
【0066】
次に、上記延伸済位相差フィルムロール原反302を使用した光学位相差板付偏光板2の製造工程について説明する。
【0067】
光学位相差板付偏光板2は、前述のように、透明支持体4、偏光子フィルム6および光学位相差フィルム8の3者を貼りあわせて形成する。そこで、光学位相差板付偏光板2を形成する際には、図4に示すように、透明支持体フィルムロール原反401、ポリビニルアルコールフィルムロール原反402および延伸済位相差フィルムロール原反302を用意する。そして、これら3者を送り出す。
【0068】
透明支持体フィルムロール原反401のフィルムには、貼り合せ処理部414に到達するまでの接着層塗布部411において、貼りあわせ面に対して接着層が塗布される。ポリビニルアルコールフィルムロール原反402のフィルムには、貼り合せ処理部414に到達するまでの偏光機能付加部412において、沃素または染料をドープされ、フィルムの流れ方向(長手方向)に延伸される。延伸済位相差フィルムロール原反302は、貼り合せ処理部414に到達するまでの接着層塗布部413において、貼りあわせ面に対して接着層が塗布される。
【0069】
次に、上記3者は、貼り合せ処理部414において上記接着層により互いに貼り合わされ、巻き取られて位相差板付偏光板ロール原反403となる。
【0070】
この位相差板付偏光板ロール原反403には、光学位相差板付偏光板2を液晶表示素子1の電極基板10におけるガラス基板13に張り合わせるための粘着層31が付与されている。この場合、粘着層31は、延伸済位相差フィルムロール原反302におけるガラス基板13との貼り合せ面に付与されても(位相差板付偏光板ロール原反403形成前の延伸済位相差フィルムロール原反302に付与されても)、位相差板付偏光板ロール原反403のフィルムにおけるガラス基板13との貼り合せ面に付与されても構わない。
【0071】
また、偏光子フィルム6は、透明支持体フィルムロール原反401、または延伸済位相差フィルムロール原反302上にポリビニルアルコール等の高分子をコーティングした後、沃素や染料をドープさせて形成しても、超分子等をコーティングし配向させて形成しても構わない。
【0072】
上記の処理により、光学位相差板付偏光板2(位相差板付偏光板ロール原反403)は、詳細には図5に示すように、透明支持体4と偏光子フィルム6と光学位相差フィルム8との各々の間に接着層(接着層501または502)を有し、光学位相差フィルム8におけるガラス基板13との貼り合せ面に粘着層31を有するものとなる。
【0073】
また、液晶表示素子1に光学位相差板付偏光板2を設ける場合、位相差板付偏光板ロール原反403から所定サイズに光学位相差板付偏光板2に切り出し、これを液晶表示素子1に貼り合わせる処理、あるいは位相差板付偏光板ロール原反403を液晶表示素子1に貼り合わせた後、位相差板付偏光板ロール原反403から光学位相差板付偏光板2を切り取る処理の何れを行ってもよい。
【0074】
また、ポリビニルアルコールフィルムロール原反402に偏光機能を付与したフィルムと延伸済位相差フィルムロール原反302とを貼り合わせるときには、シワを生じさせずに貼り合わせができるように、延伸済位相差フィルムロール原反302のフィルムにテンションを加えて貼り合わせる。この場合、延伸済位相差フィルムロール原反302(光学位相差フィルム8)のリタデーション値が変化することが多いものの、本液晶表示装置において良好な表示特性を得るために、光学位相差フィルム8のリタデーション値は、100nm以上200nm以下に設定している。
【0075】
次に、上記の液晶表示装置の本実施を比較例と共に以下に説明する。ただし、本発明の液晶表示装置は以下の実施例により限定されるものではない。
【0076】
(実施例1)
本実施例では、上記液晶表示装置の機能を確認するために、下記の試験を行った結果について説明する。本実施例の液晶表示装置は、図1の構成を有するものであり、光学位相差フィルム8としては、リタデーション値がそれぞれ102nm、125nm、138nm、156nm、196nmのアートン(登録商標、JSR社製)の位相差板を用いた。液晶表示素子1は、液晶層12のd・Δnが290nmである。また、光学位相差フィルム9としては、リタデーション値が190nmのアートン(登録商標、JSR社製)の位相差板を用いた。光学位相差フィルム8は、幅方向に延伸されており、偏光子フィルム6のポリビニルアルコールフィルムに接着させた。
【0077】
一方、比較例となる液晶表示装置の光学位相差フィルムとしては、リタデーション値が93nm、および203nmのものを用いた。この点以外は実施例のものと同様の構成である。
【0078】
上記の実施例および比較例について、最も視角が狭い方向である方位角45°方向(135°、225°315°方向も同様)について、コントラスト比(CR)40の視野角を視野角測定機(ミノルタ社製CV−1000)で測定した結果について図6に示す。
【0079】
その結果、光学位相差フィルム8(正の一軸性の位相差板)において、位相差値が100nm以上200nm以下の範囲では、CR40以上となる視野角が40°以上となった。一方、位相差値が90nm未満の場合および200nmより大きい場合は、CR40以上となる視野角が40°未満となった。
【0080】
特に、位相差値が120nm以上160nm以下の範囲では、コントラスト比40以上となる視野角が50°以上となった。
【0081】
また、液晶表示装置をバックライトシステムが付加された液晶モジュールとした場合においても、上記実施例および比較例の液晶表示装置において、バックライトの熱による表示ムラは起きなかった。その上、横方向からの黄色味についても、軽減されていることを目視評価にて確認できた。
【0082】
また、液晶表示素子1の液晶層12のd・Δnの値として、260nm、340nm、400nmとし、光学位相差フィルム9のリタデーション値がそれぞれ160nm、235nm、305nmの位相差板付偏光板を用いたサンプルについても、それぞれ同様の結果が得られた。
【0083】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記透明基板の少なくとも一方の表面に、突起、窪み、ラビング処理、または電極に設けたスリットの何れか、またはその組み合わせによる配向制御処理を施し、前記所定の電圧より小さい電圧を印加した時には斜めになる方向が複数の方向になるように規制する構成としてもよい。
【0084】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記液晶層にカイラル剤を混合し、前記液晶分子が、電圧印加時にツイスト角を形成する構成としてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液晶表示装置は、液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、この光学位相差フィルムが前記偏光子フィルムに接着されている構成である。
【0086】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、これら偏光板と光学位相差板は、前記の透光性支持体フィルム、偏光子フィルムおよび光学位相差フィルムの各ロール原反を互いに貼り合わせた後、得られた積層フィルムを所定寸法に切断して形成する構成である。
【0087】
したがって、偏光板を構成するフィルム数を少なくすることができ、かつ偏光子フィルムを光学位相差板によって確実に保護することができる。これにより、液晶表示装置は、厚みを薄くでき、材料費を低減可能である。また、偏光板は光学位相差板側の透光性支持体フィルムを無くしているので、光学補償のための設計が容易である。
【0088】
また、上記透光性支持体フィルムとして一般に使用されるトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)は、紫外線吸収剤が添加されているために、色調がやや黄色味を帯びている。したがって、偏光子フィルムの両側にこれを保護するためのTACフィルムを設けた構成では、TACフィルムの積層数が多くなり、液晶表示装置の色味に影響を受ける。また、偏光板や光学位相差板におけるフィルム枚数が増えるにつれ、バックライト等の熱により、液晶表示装置に温度ムラが生じ、この温度ムラによる表示ムラが生じる等の問題が生じる。しかしながら、上記のように、一方のTACフィルムを不要とした構成では、このような問題を抑制することができる。
【0089】
さらに、上記の液晶表示装置の製造方法によれば、偏光板と光学位相差板との積層フィルムを、透光性支持体フィルム、偏光子フィルムおよび光学位相差フィルムの各ロール原反を互いに貼り合わせて形成しているので、液晶表示装置の製造を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る液晶表示装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した液晶表示装置における偏光素子および位相差板の光学的な配置を液晶表示装置の各部を分解して示す斜視図である。
【図3】図1に示した光学位相差フィルムの製造に使用する延伸済位相差フィルムロール原反の製造方法を示す斜視図である。
【図4】図1に示した光学位相差板付偏光板の製造に使用する位相差板付偏光板ロール原反の製造方法を示す説明図である。
【図5】図1に示した光学位相差板付偏光板の詳細構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施例および比較例の液晶表示装置における方位角45°でのコントラスト40以上の視野角と屈折率異方性が正の一軸性位相差板のリタデーション値との関係を示すグラフである。
【図7】TACフィルムの遅相軸が見る方向により変化する状態を説明する模式図である。
【図8】従来の偏光板と位相差板との積層体の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示素子
2,3 光学位相差板付偏光板
4,5 透明支持体
6,7 偏光子フィルム
8,9 光学位相差フィルム
10,11 電極基板
12 液晶層
13,16 ガラス基板
201,202 吸収軸
203 遅相軸
301 位相差フィルムロール原反
302 延伸済位相差フィルムロール原反
401 透明支持体フィルムロール原反
402 ポリビニルアルコールフィルムロール原反
403 位相差板付偏光板ロール原反

Claims (11)

  1. 液晶表示素子の両側にそれぞれ光学位相差板と偏光板とがこの順に設けられている液晶表示装置において、
    前記液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、この光学位相差フィルムが前記偏光子フィルムに接着されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記液晶表示素子は、対向配置され、対向面に透明電極層および配向膜が形成されている一対の透光性基板を有し、電圧無印加状態にてほぼ垂直に配向する一方、所定の電圧印加状態にてほぼ水平に配向する、負の誘電率異方性の液晶分子を有する液晶層が前記の両透光性基板間に封入されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記光学位相差板のリタデーション値が、100nm以上かつ200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 液晶表示素子の両側にそれぞれ光学位相差板と偏光板とがこの順に設けられている液晶表示装置の製造方法において、
    前記液晶表示素子に対する一方側の光学位相差板と偏光板とについて、偏光板は透光性支持体フィルムと偏光子フィルムとが接着されたものからなり、光学位相差板は延伸により複屈折性が付与された正の屈折率異方性を有する光学位相差フィルムからなり、これら偏光板と光学位相差板は、前記の透光性支持体フィルム、偏光子フィルムおよび光学位相差フィルムの各ロール原反を互いに貼り合わせた後、得られた積層フィルムを所定寸法に切断して形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記液晶表示素子は、対向配置され、対向面に透明電極層および配向膜が形成されている一対の透光性基板を有し、電圧無印加状態にてほぼ垂直に配向する一方、所定の電圧印加状態にてほぼ水平に配向する、負の誘電率異方性の液晶分子を有する液晶層が前記の両透光性基板間に封入されたものであることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記光学位相差板のリタデーション値が、100nm以上かつ200nm以下であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 偏光子フィルムのロール原反は、その帯状フィルムの長手方向に吸収軸を有し、前記光学位相差フィルムのロール原反は、その帯状フィルムの幅方向に延伸されて幅方向に遅相軸を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記偏光子フィルムのロール原反に対し、前記積層フィルムを形成するための送り出し過程において偏光機能を付与する処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記光学位相差板は、前記偏光板と接着剤により貼り合わせ、前記液晶表示素子と粘着剤により貼り合わせることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 前記偏光子は、ポリビニルアルコールのポリ沃素錯体フィルム、またはポリビニルアルコールに色素を添加したフィルムからなることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記液晶層は、リタデーション値が200nm以上かつ450nm以下となるように、セル厚および液晶材料が設定されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置の製造方法。
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