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JP2005047832A - 口腔用組成物 - Google Patents

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JP2005047832A
JP2005047832A JP2003204028A JP2003204028A JP2005047832A JP 2005047832 A JP2005047832 A JP 2005047832A JP 2003204028 A JP2003204028 A JP 2003204028A JP 2003204028 A JP2003204028 A JP 2003204028A JP 2005047832 A JP2005047832 A JP 2005047832A
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oral cavity
gum
gums
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Misao Yasumuro
操 安室
Manami Sato
真奈美 佐藤
Banz Alfred
アルフレッド・バンツ
Kenichi Nagai
健一 永井
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NIHON SIBERHEGNER KK
Nippon Zettoc Co Ltd
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NIHON SIBERHEGNER KK
Nippon Zettoc Co Ltd
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Abstract

【課題】歯ぐきをより自然で健康的な色調へと改善する作用を有し、且つ安全性の高い口腔用組成物を提供する。
【解決手段】松樹皮抽出物を含有することを特徴とする口腔用組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は口腔用組成物に関し、さらに具体的には特に歯ぐきに接触させて使うことで喫煙、歯の修復物、歯周疾患による歯ぐきの色調の変化を防止し、歯ぐきをより自然で健康的な色調へと改善する作用を有し、且つ安全性の高い口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯ぐきには、皮膚と同じように色素細胞が存在している。喫煙、歯の修復物から溶出される金属、炎症、口腔内の乾燥等の要因によって色素細胞からメラニン色素の生成が増加し、歯ぐきの色素沈着を引き起こすことが知られている。また、喫煙による歯ぐきへのヤニの付着や血行の悪化も要因の一つとして考えられている。
口腔粘膜の中でも歯ぐきは色素沈着する頻度が高く、かつ見えやすい部位である。近年のデンタルエステテックに関する意識の高まりから、歯においては美しく白い歯が求められ、ホワイトニングが一般化している。それに併せて、歯ぐきに関しても自然で健康的なピンク色の色調が求められている。
【0003】
歯ぐきの着色には紫外線による皮膚の色素沈着同様にメラニン色素によるものがとても多い。従来から、皮膚の色素沈着抑制のために種々の研究が行われてきた。メラニン色素を産生する色素細胞に直接的に働きかける方法か、あるいはメラニンを生成する律速酵素であるチロシナーゼを阻害する方法、紫外線により生成する色素細胞増殖因子の抑制等である。
一方、口腔粘膜の変色防止剤としてヒドロキシ−2−ピロリドン誘導体を含有した口腔用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来から用いられる物質の多くは安定性、安全性において問題があり、また色素の沈着を防ぐ効果は未だ十分に満足し得るものでなく、より優れた薬剤の開発が期待されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−38312号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、歯ぐきをより自然で健康的な色調へと改善する作用を有し、且つ安全性の高い口腔用組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、松樹皮抽出物に優れたメラニン生成抑制効果があることに注目し、歯ぐきを自然で健康的な色調へと改善する作用を発揮できることを見出し、すなわち松樹皮抽出物が歯ぐきへのいわゆる美白成分として有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、松樹皮抽出物を含有することを特徴とする口腔用組成物である。
本発明の口腔用組成物の実施態様では、松樹皮抽出物をその乾燥固形分として、口腔用組成物の全質量に基づいて0.0001〜10質量%の範囲で含有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明でいう口腔用組成物は、使用時に歯ぐきとの接触が可能である形態であれば特に制限されるものでなく、歯磨剤、洗口剤、歯ぐきをマッサージする形態など種々の剤形とすることができる。該口腔用組成物の具体的な形態として、例えば練歯磨剤、潤製歯磨剤、液体歯磨剤などの歯磨剤、洗口液、マウスウォッシュ、口中清涼剤、うがい用錠剤、軟膏状製剤、クリーム状製剤、チューインガムなどがある。
【0008】
本発明で使用する松樹皮抽出物において、その原料となる松として、Pinus Maritima、Pinus Pinaster、Pinus Radiata、Pinus Lambertiana、Pinus Densiflora、Pinus Thunbergii、Pinus Parviflora、Pinus Strobus、Pinus Koraiensis、Pinus Rigida、Pinus Taeda、Pinus Palustris、Pinus Caribaea、Pinus Echinata、Pinus Banksiana、Pinus Elliottii、Pinus Massoniana、Pinus Pumila、Pinus Contorta、Pinus Ponderosaなどが挙げられ、これらの一種を用いてもよいし二種以上を用いてもよい。
これらの松の樹皮を抽出原料として用い、水または特定の有機溶媒を用いて抽出し、松樹皮抽出物を得ることができる。その抽出物を濃縮、精製によって調製されたものでもよい。抽出溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール、アセトンなどが好ましく用いられる。
【0009】
抽出方法には特に制限はない。具体的には,ホーファー・リサーチ・ラボラトリー社(スイス)製の原料であるピクノジェノール(商品名、粉末状)が特に望ましい。このピクノジェノールはフランス南西部海岸の森林に生息する、フランス海岸松(Pinus Pinaster)の樹皮から抽出した抽出物である。ピクノジェノールはプロアントシアニジンを主成分とし、カテキンやタキシフォリン、またフルーツ酸などのフラボノイドを含むものである。
【0010】
本発明の口腔用組成物における松樹皮抽出物の含有量は、本発明が目的とする効果を発揮し且つコストの観点から、口腔組成物の全質量に基づいて松樹皮抽出物の乾燥固形分として、0.0001〜10質量%が適当であり、好ましくは0.001〜5質量%である。
【0011】
本発明の口腔用組成物は、口腔用組成物の各種形態に応じて、従来から用いられている適当な基剤や添加剤を配合し、常法に従って調製することができる。
例えば練歯磨剤といった歯磨剤には、例えば次のような基剤や添加剤を配合することができる。
研磨剤:結晶質シリカ、非晶質シリカ、その他のシリカ系研磨剤、アルミノシリケート、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、第2リン酸カルシウム・2水和物、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等(通常配合量3〜99質量%)。
【0012】
粘結剤:カラゲナン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤、ゲル化性シリカ、ゲル化性アルミニウムシリカ、ビーガント、ラポナイト等の無機粘結剤(通常配合量0.5〜10質量%)。
粘稠剤:ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチットなど(通常配合量1〜50質量%)。
【0013】
界面活性剤:ラウリル硫酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸塩、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、アルキルグリコシド類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルジメチルアミンオキシドなど(配合量は通常0〜5質量%である)。
【0014】
更に任意成分として、例えばキシリトール、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、p−メトキシシンアミックアルデヒド、ショ糖、果糖、サイクラミン酸ナトリウムなどの甘味料;スペアミント油、ペパーミント油、ウインターグリーン油、サッサフラス油、チョウジ油、ユーカリ油、セージ油、マヨナラ油、タイム油、レモン油、オレンジ油、1−メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、チモール、サリチル酸メチルなどの香料;安息香酸、安息香酸ナトリウム、p−ヒドロキシプロピルベンゾイックアシッド、p−ヒドロキシブチルベンゾイックアシッド、低級脂肪酸モノグリセライドなどの防腐剤;第4級アンモニウム塩、トリクロサン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなどの殺菌剤;イプシロンアミノカプロン酸、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、溶菌酵素、リゾチームなどの酵素;モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化第一スズなどのフッ化物;クロルヘキシジン塩類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸、クロロフィル、カロペプタイド、ビタミン類、アズレン、塩化リゾチーム、歯石防止剤、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなどを添加することができる。
なお、これらの任意成分の添加量は、本発明の効果を防げない範囲で通常量とすることができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明の松樹皮抽出物を含有する口腔用組成物は、優れたメラニン生成抑制作用を発揮することができ、歯ぐきの色素沈着に対して高い抑制効果を発揮し、歯ぐきの自然で健康的な色調への改善に有効である。
【0016】
【実施例】
以下に実施例をもって本発明を説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。なお、単に%の記載は質量%を意味する。
【メラニン生成抑制作用の試験】
松樹皮抽出物について、メラニン生成抑制作用について試験した。
[試験方法および評価方法]
25cm培養フラスコにマウス由来B16メラノーマ細胞を播種し、10%FBSを含むイーグルMEM培地を用い、二酸化炭素濃度5%、37℃の条件下で培養した。培養24時間後に10%FBSおよびテオフィリン(0.08mg/ml)含有イーグルMEM培地に交換し、松樹皮抽出物(商品名ピクノジェノール、ホーファー・リサーチ・ラボラトリー社製)を最終濃度が固形分に換算して10、50、100μg/mlとなるように添加し、混和した。さらに二日間培養後、培地を除去し、リン酸緩衝液で洗浄後、トリプシンおよびEDTA含有培地を使用して細胞をフラスコから剥離させ、細胞懸濁液から遠心分離により細胞を回収した。得られた細胞は10%DMSO含有1N NaOHを加え、80℃で60分間加熱、溶解させ405nmの吸光度を測定し、下記式によりメラニン産生抑制率を求めた。
なお、メラニン量は細胞あたりの量として求めた。また、比較としてコウジ酸についても同様に試験を行った。
メラニン生成抑制率(%)={(コントロールメラニン量−試料メラニン量)/コントロールメラニン量}×100
結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
Figure 2005047832
【0018】
表1の結果から、松樹皮抽出物のメラニン生成抑制効果を有していることが認められた。従って、これを歯ぐきに適用することにより優れたメラニン生成抑制作用を発揮して、歯ぐきの色素沈着をより効果的に抑制することが期待できる。
【0019】
使用試験
以下の表2に示す組成(単位:質量%)にて、常法により各種練歯磨剤を調製し、歯ぐき美白効果を調べた。
試験方法は、被検歯磨剤1品につき10名とし、毎日、朝と夜の2回、歯ブラシにつけて歯ぐきをマッサージするように使用した。試験は40日行った。より本来の歯ぐきの色へもどることを美白効果として、以下の基準によって評価し、10名のスコアを合計した。その結果を表2に示す。
スコア3 著効
スコア2 有効
スコア1 やや有効
スコア0 無効
【0020】
【表2】
Figure 2005047832
【0021】
表2の結果に示されたように、松樹皮抽出物を配合した本発明の歯磨剤を歯ぐきに適用することにより、健康的な歯ぐきの色調へと改善されることが明らかとなった。
【0022】
以下に、本発明の口腔用組成物の実施例を示す。
<実施例2>
練歯磨剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、練歯磨剤を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0023】
<実施例3>
練歯磨剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、練歯磨剤を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0024】
<実施例4>
練歯磨剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、練歯磨剤を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0025】
<実施例5>
練歯磨剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、練歯磨剤を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0026】
<実施例6>
液状歯磨剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、液状歯磨剤を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0027】
<実施例7>
洗口剤の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、洗口液を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0028】
<実施例8>
チューインガムの調製
以下の処方(単位:質量%)にて、チューインガムを常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0029】
<実施例9>
軟膏の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、軟膏を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0030】
<実施例10>
軟膏の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、軟膏を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0031】
<実施例11>
軟膏の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、軟膏を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0032】
<実施例12>
軟膏の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、軟膏を常法に従って調製した。
Figure 2005047832
【0033】
<実施例13>
軟膏の調製
以下の処方(単位:質量%)にて、軟膏を常法に従って調製した。
Figure 2005047832

Claims (2)

  1. 松樹皮抽出物を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 松樹皮抽出物を乾燥固形分として、0.0001〜10質量%含有する請求項1記載の口腔用組成物。
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