JP2004339305A - カーポリッシュ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アミノ変性シリコーンオイルの動粘度が5,000〜100,000mm2/s、アミン数が0.18〜0.8の特定のアミノ変性シリコーンオイルと界面活性剤を用いて乳化したアミノ変性シリコーンオイルエマルションをカーポリッシュ用高撥水性付与組成物とする。
【選択図】 選択図なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーポリッシュに好適に用いることができる撥水性付与組成物エマルションに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、自動車の塗装面上に撥水機能を与える目的で種々の自動車用撥水剤が提案されている。撥水剤にはワックスタイプ、エマルションタイプなど各種の形態があり適用の方法も種々あるが、スプレー又は塗布した後に水で軽くすすぎ洗い、又はすすぎ洗いしないで乾燥するだけで撥水、及びつや出しの効果を発揮するエマルションタイプが、使用の簡便さや、門型洗車機への適用で近年注目を集めている。このようなエマルションタイプの撥水剤として、特にアミノ変性シリコーンオイルは自動車塗装面への吸着性があり、撥水性、耐久性に優れるため、撥水性付与の主要な構成成分として含有する各種の組成物が提案されている。
【0003】
例えば洗車時又は洗車直後に使用でき、水で洗い流して仕上げることのできる水性カーワックス組成物としてアミノ変性シリコーンオイル酢酸塩のアルコール溶液とカチオン界面活性剤からなる組成物が(特許文献1参照)、またアミノ基含有ポリオルガノシロキサンと有機酸と、水系溶媒とを含有することを特徴とする車輌用塗装面用処理剤が(特許文献2参照)、また、アミノ変性ジメチルポリシロキサンとグリコシド変性ジメチルポリシロキサン、揮発性溶剤、アルコール類、酸、水からなる撥水剤組成物が(特許文献3参照)、更にカチオン界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤によるアミノ変性シリコーンオイルの乳化物又はミクロエマルション化合物を含有する水性コーティング剤が(特許文献4参照)公知である。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−163280号公報
【特許文献2】
特開平9−157546号公報
【特許文献3】
特開平11−50048号公報
【特許文献4】
特開2001−49189号公報
【0005】
しかしながら、これら従来技術に開示されるアミノ変性シリコーンオイルを用いたカーポリッシュ組成物は、アミノ変性シリコーンオイルの吸着により塗装面上に撥水性を発現するが、いずれも十分な高撥水を発現するには至らないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術の欠点に鑑み、自動車塗装面に対し効率的に移行し、優れた高撥水性を車体塗装面に与えるカーポリッシュ用エマルションを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために、アミノ変性シリコーンオイルの分子量の指標の一つである粘度と、アミノ置換の程度を示す指標の一つであるアミン数との関係について鋭意研究を重ねた結果、25℃での動粘度が5,000〜100,000mm2/sで、アミン数0.18〜0.8の特定のアミノ変性シリコーンオイルを、界面活性剤を用いて水性エマルションとすることにより、カーポリッシュ用撥水性付与剤として、自動車塗装面に適用して優れた高撥水性を与えることを見いだし、本発明を成すに至った。
【0008】
すなわち、本発明の第1は、(A)25℃の動粘度が5,000〜100,000mm2/s、アミン数が0.18〜0.8であるアミノ変性シリコーンオイル1〜70重量%、(B)界面活性剤0.1〜50重量%、および(C)水98.9〜29.9重量%からなるエマルションを含有することを特徴とするカーポリッシュ用エマルションである。
発明の第2は、(A)25℃の動粘度が5,000〜100,000mm2/s、アミン数が0.18〜0.8であるアミノ変性シリコーンオイルを1〜70重量%、(B)界面活性剤0.1〜50重量%、(C)水98.8〜29.9重量%、および(D)シリコーンレジン0.1〜20重量%からなるエマルションを含有することを特徴とするカーポリッシュ用エマルションである。
発明の第3は、(D)シリコーンレジンがMQレジンである発明の2記載のカーポリッシュ用エマルションである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明のアミノ変性シリコーンオイルエマルションは主として塗装面、更に有機又は無機質硬性物質表面に塗布等により撥水性を付与するために用いることができる。本発明のカーポリッシュにおいては、高撥水性を付与するための撥水剤として、特定のアミノ変性シリコーンオイル(A)成分を含有していることが必須である。本発明で言う(A)アミノ変性シリコーンオイルとは、オルガノポリシロキサンにアミノ基が結合した化合物であり、式(A)で示されるものである。
R1aR2bSiO(R1 2SiO)x(R1R2SiO)ySiR1aR2b (A)
【0010】
式(A)中、R1は同じか又は異なっていてもよい1価の未置換又は置換の炭化水素残基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン基を表し、R2は同じか又は異なっていてもよくかつアミノ基を有する炭化水素残基を表し、aは1、2又は3であり、bは0、1又は2であり、a+bは3であり、xは0〜3,500の整数であり、yは0〜200の値の整数であり、この際(R1 2SiO)x及び(R1R2SiO)y単位は任意の順序で存在していてもよい。ただし式(A)中には少なくとも2個のR2が存在することが必要である。
【0011】
xは、好ましくは0〜1,000の値の整数であり、yは、好ましくは0〜100の値の整数である。xとyとの合計は(A)成分の粘度及びアミン数が本発明の範囲となるように、100〜3,500の整数であり、特に200〜1,000である。
【0012】
R1基は、好ましくはC1〜C12−炭化水素残基、C1〜C12−アルコキシ基、ハロゲン基及びヒドロキシ基である。R1基がC1〜C12−炭化水素残基である場合の例は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、n−ブチル基、イソ−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソ−ペンチル基、ネオ−ペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル−基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基であり、アルケニル基、例えばビニル基及びアリル基であり、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基であり、アリール基、例えばフェニル基及びナフチル基、o−、m−、p−トルイル基、キシリル基及びエチルフェニル基であり、アラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基である。
【0013】
R1基がハロゲン基である場合は、例えば塩素基、フッ素基、臭素基及びヨウ素基である。R1基がアルコキシ基である場合は、酸素原子を介して結合された、前記のアルキル基である。アルキル基の例はアルコキシ基についても十分あてはまる。R1基は、特に好ましくはメチル基、メトキシ基、塩素基及びヒドロキシ基である。
【0014】
(A)式中、R2基は、式(B)で示されるものである。
−R3−[(NR4)−R5]tNR6R7 (B)
式(B)中、R3、R5は、2価のC1〜C18−炭化水素残基を表し、R4、R6及びR7は、水素原子又は未置換の、又はフッ素−、塩素−又は臭素置換のC1〜C10−アルキル基を表し、tは0〜6の値の整数を表す。
【0015】
2価のC1〜C18−炭化水素残基R3及びR5の例は、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソ−プロピレン基、n―ブチレン基、イソ−ブチレン基、t−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソ−ペンチレン基、ヘキシレン基、例えばn−ヘキシレン基、ヘプチレン基、例えばn−ヘプチレン基、オクチレン基、例えばn−オクチレン基及びイソ−オクチレン基、例えば2,2,4−トリメチルペンチレン基、ノニレン基、例えばn−ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、例えばn−ドデシレン基、オクタデシレン基である。R4、R6及びR7のアルキル基の例は、R1で挙げたC10までのアルキル基である。
【0016】
好ましいR2基の例として、−CH2−CH2−CH2−NH2、−CH2−CH2−CH2−NH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−N(CH3)2、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH2、−CH2−CH2−CH2−NH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−N(CH3)2、−CH2−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH(CH2CH3)、−CH2−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−N(CH2CH3)2、−CH2−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH(cyclo−C6H11)をあげることができる。
【0017】
本発明の(A)アミノ変性シリコーンオイルの動粘度は特定の範囲にあることを要し、25℃で5,000〜100,000mm2/sであり、好ましくは7,000〜30,000mm2/sのものがよく、更に好ましくは10,000〜20,000mm2/sのものが良い。動粘度5,000mm2/s以下であると、撥水性の発現が劣ってしまい、動粘度100,000mm2/s以上であると粘度が高すぎるため、カーポリッシュ製造時の作業性が悪くなることとカーポリッシュとして使用する時、伸展性が悪く、また粘性が高いため埃等が付着しやすくなってしまうなど、作業性の他、カーポリッシュ施工後の別の悪影響が出て来てしまう。
【0018】
本発明の(A)アミノ変性シリコーンオイルは、アミノ置換の程度を示すものとして、該オイル1gを中和するに要する1規定塩酸の容量(mL)で表わされるアミン数が、0.18〜0.8であることを要し、好ましくは、0.2〜0.7のものである。アミン数が0.18以下であると、自動車塗装面上に吸着する能力が弱くなるため、優れた撥水性が得られなくなってしまい、アミン数が0.8以上であると親水基であるアミノ基の数が多くなりすぎ、親水性と親油性のバランスが崩れ、撥水性能が逆に悪くなってきてしまう。
【0019】
本発明のアミノ変性シリコーンオイルは当業者に公知の方法により製造することができるが、代表的なアミノ変性シリコーンオイルの合成法は以下の通りである。すなわち、アミノアルキル基のケイ素原子への導入は、通常はシランの段階で行われ、アミノアルキルシランがまず製造される。アミノアルキルシランを加水分解し、アミノ基含有シロキサンオリゴマー又はアミノ基含有ジシロキサンとし、更に、ジメチルシロキサンの線状オリゴマー又は環状オリゴマーと、アルカリ触媒の存在下に、Si−O結合の再平衡化反応を行うことによりアミノ変性シリコーンオイルとする。再平衡化反応の際、ヘキサメチルジシロキサンを使用すれば、末端トリメチルシリル型のアミノ変性シリコーンオイルが得られる。製造に用いるオリゴマー類又はジシロキサンの量比を調整することにより、特定の動粘度およびアミン数を有するアミノ変性シリコーンオイルを得ることができる。これらアミノ変性シリコーンオイルは、動粘度とアミン数が本発明の範囲にあれば、単独でも2種類以上の混合物としても使用することができる。
【0020】
本発明のカーポリッシュにおいては、施工後高撥水性を付与するためのエマルション組成物として、(A)アミノ変性シリコーンオイルを(B)成分である界面活性剤を用いて乳化することが必須である。本発明で使用する(B)界面活性剤は、アミノ変性シリコーンオイルと相溶し塗装面上に撥水性を与えるものであれば特に限定されるものではなく、例えばアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。これらの中でアミノ変性シリコーンオイルとの相溶性とエマルションの安定性からからカチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤を使用することが好ましい。本発明のアミノ変性シリコーンオイルのエマルションは水溶媒系であるため、溶剤を用いる系に比較して環境に配慮されている点からも特に好ましい。
【0021】
このような界面活性剤の例として、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩、脂肪酸ジエチルアミノエチルアミド等のカチオン界面活性剤やソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコールペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸アミド等のノニオン界面活性剤が挙げられる。中でもノニオン界面活性剤は、安全性、安定性、価格面から特に好ましい。これら界面活性剤は単体又は2種類以上の混合物として使用することができる。
【0022】
本発明のカーポリッシュは(A)アミノ変性シリコーンオイル、(B)界面活性剤と(C)水によるエマルションとして使用することが必須である。これらの混合比は、アミノ変性シリコーンオイル1〜70重量%、界面活性剤が0.1〜50重量%、水が98.9〜29.9重量%であることが好ましい。エマルションの調製には当業者に公知の方法を用いることができ、エマルションの製造のために適当な常用の混合機、例えばホモジナイザー、コロイドミル、ホモミキサー、高速ステーターローター攪拌装置等を用いて上記成分を混合、乳化することにより製造することができる。エマルションの製造は上記の混合比で行うことができるが、カーワックスとして実際使用する際、上記アミノ変性シリコーンオイル分として0.005〜1重量%程度となるよう濃度を調整すると良い。
【0023】
本発明のカーポリッシュ用アミノ変性シリコーンオイルエマルションは(D)シリコーンレジンを併用することにより、相乗的に撥水性を向上させることができる。シリコーンレジンは、SiO4/2単位(Q単位)及び又はRSiO3/2単位(T単位)を含み、更に任意にR3SiO1/2単位(M単位)、R2SiO2/2単位(D単位)を含むオルガノポリシロキサンであって、当業者に公知の方法で製造されるものである。本発明の(D)成分であるシリコーンレジンは室温において固体のものであれば特に限定されるものではないが、下記一般式(1)で表されるMQレジンを使用することが特に望ましい。一般的にMQレジンは水ガラスをQ単位の出発原料とし、トリメチルシリル基(M単位)で末端を封止したものである。また出発原料をSiCl4、Si(OR)4から誘導し、トリメチルシリル基(M単位)で末端を封止したものである。
【0024】
(R3SiO1/2)m(SiO4/2)n (1)
式(1)中、Rは炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基であり、mとnとのユニット数比は0.1〜0.9である。Rの具体例をあげれば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基や、これらの炭化水素基中の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基などによって置換されたクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノ置換アルキル基などから選ばれる。これらの中では、アルキル基が好ましく、特にメチル基が経済性の点から好適に用いられる。またRは、一部にアルコキシ基、水酸基を含んでいても良い。
【0025】
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲において、ワックス類などのカーポリッシュに通常用いられる成分を添加することができる。必要に応じて含有させることのできる他の成分としては、カルナバワックス等の植物系ワックス、蜜蝋等の動物系ワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の石油系ワックス、シリコーンワックス、流動パラフィン等の液状ワックス、フッ素化合物、石油系有機溶剤、ジメチルシリコーンオイル、環状シリコーンオイル、変性シリコーンオイル類、アルコール系有機溶剤、アルカノールアミン系有機溶剤、グリコールエーテル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、エーテル系有機溶剤、有機酸類、アミノ酸類、香料、顔料、染料、研磨剤、pH調整剤、防腐剤、光安定剤、防錆剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。
【0026】
本発明のエマルション組成物を含有するカーポリッシュの使用形態としては、水系エマルション液状ワックス、カーシャンプーワックス、クリーム状、半練り状、エアゾル状、門型洗車機用撥水剤、自動車塗装用コーティング剤、また布帛にカーポリッシュを含浸させたワイパー等が挙げられる。また自動車の塗装面の他に自動車のガラス、タイヤ、サイドミラー、リアミラー用撥水性付与剤としても使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。例中の「%」は「重量%」を示す。また全ての粘度の数値は25℃の温度のものである。実施例中で行う撥水性の評価方法は以下の通りである。
【0028】
<撥水性評価方法1>
カチオン電着塗装片面メラミン焼き付け塗装板(JIS G3141(SPCC、SD)0.8mm×50mm×50mm 接触角;84°)の表面を研磨剤入り洗浄剤で洗浄後水洗したものを試験片とした(試験片初期接触角;78°)。シリコーン分が約0.03%になるようにエマルションを調整後、調整したエマルションを約15cm離れた距離からトリガースプレーで6回(約3g)スプレーし、直ちに水道水流水下で洗い流す。水きり後不織布で余分の水を吸い取り、接触角測定器(協和界面科学(株) 接触角形 CA−X150型、測定条件;室温、滴下蒸留水滴;約1.8μL)で試験片中央部の任意の3点の接触角(°)を測定し、平均値を求めた。
【0029】
評価基準は次のとおりである。
優れた撥水性:接触角が100°以上
良好な撥水性:接触角が90°以上100°未満
撥水性に劣る:接触角が90°未満
接触角90°になると水滴の形状が半円形になり目視観察からも撥水されている様がよく観察される。さらに100°以上の接触角になると水滴の接地面積が小さく、水滴の形状は球状に近くなり、高撥水性と判断することができる。
【0030】
<撥水性評価方法2>
シリコーン分が約0.03%になるように調整したエマルションを自動車塗装面上に3Lスプレー噴霧し、10Lの水でリンスした。自動車表面上の撥水性を目視観察により5段階で比較した。
評価基準は次のとおりである。
5:非常に良好な撥水性
4:良好な撥水性
3:通常の撥水性
2:撥水性に乏しい
1:撥水性発現しない
【0031】
【実施例1】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.60のアミノ変性シリコーンオイル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5%、水85%を加えてエマルションを調整し、本発明のカーポリッシュ用アミノ変性シリコーンオイルエマルションを得た。得られたカーポリッシュ用アミノ変性シリコーンオイルエマルションを用いて撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0032】
【実施例2】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.60のアミノ変性シリコーンオイル10%にポリオキシエチレンアルキルエーテル5%、MQレジン1%、水84%を加えてエマルションを調整し、本発明のカーポリッシュ用アミノ変性シリコーンオイルエマルションを得た。得られたカーポリッシュ用アミノ変性シリコーンオイルエマルションを用いて撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0033】
【実施例3】
動粘度が7,000mm2/sでアミン数が0.24のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0034】
【実施例4】
動粘度が7,000mm2/sでアミン数が0.24のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0035】
【実施例5】
動粘度が11,000mm2/sでアミン数が0.61のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0036】
【実施例6】
動粘度が11,000mm2/sでアミン数が0.61のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0037】
【実施例7】
動粘度が12,000mm2/sでアミン数が0.35のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0038】
【実施例8】
動粘度が12,000mm2/sでアミン数が0.35のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0039】
【実施例9】
動粘度が13,000mm2/sでアミン数が0.63のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0040】
【実施例10】
動粘度が13,000mm2/sでアミン数が0.63のアミノ変性シリコーンオイル10%を用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0041】
【実施例11】
動粘度が16,000mm2/sでアミン数が0.41のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0042】
【実施例12】
動粘度が16,000mm2/sでアミン数が0.41のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0043】
【実施例13】
動粘度が16,000mm2/sでアミン数が0.57のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0044】
【実施例14】
動粘度が16,000mm2/sでアミン数が0.57のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0045】
【実施例15】
動粘度が27,000mm2/sでアミン数が0.61のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0046】
【実施例16】
動粘度が27,000mm2/sでアミン数が0.61のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0047】
【比較例1】
動粘度が600mm2/sでアミン数が0.20のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0048】
【比較例2】
動粘度が600mm2/sでアミン数が0.20のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0049】
【比較例3】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.14のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0050】
【比較例4】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.14のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0051】
【比較例5】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.91のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0052】
【比較例6】
動粘度が5,000mm2/sでアミン数が0.91のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0053】
【比較例7】
動粘度が15,000mm2/sでアミン数が0.17のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0054】
【比較例8】
動粘度が15,000mm2/sでアミン数が0.17のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0055】
【比較例9】
動粘度が15,000mm2/sでアミン数が0.93のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0056】
【比較例10】
動粘度が15,000mm2/sでアミン数が0.93のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0057】
【比較例11】
動粘度が20,000mm2/sでアミン数が0.07のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例1と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0058】
【比較例12】
動粘度が20,000mm2/sでアミン数が0.07のアミノ変性シリコーンオイルを用いる以外実施例2と同様にしてエマルションを調整し、撥水性評価方法に従い評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】
本発明の、特定のアミノ変性シリコーンオイルと界面活性剤を用いて乳化したカーポリッシュ用エマルションは、自動車塗装面に対して高撥水性を付与することができ、更に上記成分にシリコーンレジンを併用することにより相乗的に撥水性を向上させることができる。
Claims (3)
- (A)25℃の動粘度が5,000〜100,000mm2/s、アミン数が0.18〜0.8であるアミノ変性シリコーンオイルを1〜70重量%、(B)界面活性剤0.1〜50重量%、および(C)水98.9〜29.9重量%からなるエマルションを含有することを特徴とするカーポリッシュ用エマルション。
- (A)25℃の動粘度が5,000〜100,000mm2/s、アミン数が0.18〜0.8であるアミノ変性シリコーンオイルを1〜70重量%、(B)界面活性剤0.1〜50重量%、(C)水98.8〜29.9重量%、および(D)シリコーンレジン0.1〜20重量%からなるエマルションを含有することを特徴とするカーポリッシュ用エマルション。
- (D)シリコーンレジンがMQレジンである請求項2記載のカーポリッシュ用エマルション。
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