JP2004324078A - フードラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化、コストダウンができるフードラッチを提供することを課題とする。
【解決手段】セカンダリレバー101は、断面形状が長方形で、その長辺がベースと対向する平板状であり、ベースに回転可能に取り付けられる基部111と、基部111から延出する腕部113と、腕部113の先端部から折曲し、ストライカと係脱するラッチ部115と、基部111から延出する操作部117とからなり、腕部113と、ラッチ部115とに第1ビード131、第2ビード133を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】セカンダリレバー101は、断面形状が長方形で、その長辺がベースと対向する平板状であり、ベースに回転可能に取り付けられる基部111と、基部111から延出する腕部113と、腕部113の先端部から折曲し、ストライカと係脱するラッチ部115と、基部111から延出する操作部117とからなり、腕部113と、ラッチ部115とに第1ビード131、第2ビード133を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フード側に設けられたストライカと、車体側に設けられ、前記ストライカが挿入されるストライカ挿入溝が形成されたベースと、該ベースに設けられ、前記ストライカが進入可能な係合溝が形成され、該係合溝に前記ストライカが進入可能なアンロック位置と、前記係合溝に進入した前記ストライカが離脱不可能なロック位置との間を回転可能なラッチと、前記ベースに回転可能に設けられ、前記ロック位置にあるラッチに係合することにより前記ラッチのアンロック位置方向への回転を禁止するポールと、前記ラッチをアンロック位置方向へ付勢する第1付勢手段と、前記ポールを前記ラッチに係合する方向に付勢する第2付勢手段と、前記ベースに設けられ、前記ストライカに係脱可能な鉤状のラッチ部が形成され、前記ラッチ部が前記ベースのストライカ挿入溝に位置するロック位置、前記ラッチ部が前記ストライカ挿入溝より離脱したアンロック位置との間を回転可能なセカンダリレバーと、該セカンダリレバーをロック位置方向に付勢する第3付勢手段とを有するフードラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンルーム内のエンジンや補機部品をカバーするフード(ボンネット)は、エンジンルーム内の点検整備のために、開閉できる構造となっている。そして、フードとボデーとを拘束するためにフードラッチが設けられる。一方、フードはヒンジの位置がエンジンルームの後部にある前開き方法と、ヒンジの位置がエンジンルームの前部にある後開き方法とがあり、特に、前開き方法では、走行中にフードラッチが不意に開いて乗員の視界の妨げになるのを防止するため、フードラッチにセカンダリレバー(セカンダリラッチ)が設けられる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−104430号公報(図1、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フードラッチのセカンダリレバーは、フードが不意に開くのを防止するだけでなく、車両が衝突した際にフードが開くのを防止する機能を有しているので、大きな強度を有することが求められている。
【0005】
従って、セカンダリレバーの材質を変更したり、その板厚を薄くしたりしてフードラッチの軽量化、コストダウンを図りにくい問題点があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、軽量化、コストダウンができるフードラッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、フード側に設けられたストライカと、車体側に設けられ、前記ストライカが挿入されるストライカ挿入溝が形成されたベースと、該ベースに設けられ、前記ストライカが進入可能な係合溝が形成され、該係合溝に前記ストライカが進入可能なアンロック位置と、前記係合溝に進入した前記ストライカが離脱不可能なロック位置との間を回転可能なラッチと、前記ベースに回転可能に設けられ、前記ロック位置にあるラッチに係合することにより前記ラッチのアンロック位置方向への回転を禁止するポールと、前記ラッチをアンロック位置方向へ付勢する第1付勢手段と、前記ポールを前記ラッチに係合する方向に付勢する第2付勢手段と、前記ベースに設けられ、前記ストライカに係脱するラッチ部が形成され、前記ラッチ部が前記ベースのストライカ挿入溝に位置するロック位置、前記ラッチ部が前記ストライカ挿入溝より離脱したアンロック位置との間を回転可能なセカンダリレバーと、該セカンダリレバーをロック位置方向に付勢する第3付勢手段とを有するフードラッチにおいて、前記セカンダリレバーは、断面形状が長方形で、その長辺が前記ベースと対向する平板状であり、前記ベースに回転可能に取り付けられる基部と、該基部から延出する腕部と、該腕部の先端部から折曲し、前記ストライカと係脱するラッチ部と、前記基部から延出する操作部とからなり、前記腕部と、前記ラッチ部とにビードを形成したことを特徴とするフードラッチ。
【0008】
セカンダリレバーの腕部とラッチ部とにビードを形成したことにより、セカンダリレバーの曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることを特徴とする請求項1記載のフードラッチである。
【0010】
前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることにより、その断面で発生する最大引張応力と、最大圧縮応力とが等しくなり、セカンダリレバーがどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。最初に、図2〜図5を用いて実施の形態例のフードラッチの構造を説明する。図2は実施の形態例のフードラッチの分解斜視図、図3は正面図、図4は図3の右側面図、図5は図3の切断線A−Aでの断面図である。
【0012】
車体側に設けられるベース1には、フード側に設けられたストライカ3(図3参照)が挿入されるストライカ挿入溝5が形成されている。
【0013】
ベース1の一方の側の面には、ストライカ挿入溝5を挟んで、ラッチ9とポール13とが配置されている。ラッチ9は、ベース1の他方の面からベース1の穴1a、ラッチ9に形成された穴9aを挿通するピン7を用いて、回転可能となっている。同様に、ポール13は、ベース1の他方の面からベース1の穴1b、ポール13に形成された穴13aを挿通するピン11を用いて、回転可能となっている。
【0014】
ラッチ9には、ストライカ3が進入可能な係合溝15が形成されている。又、ラッチ9には、ロック位置にある時(図3の状態)に、ポール13の係止部17が係合するロック係止部21が形成されている。
【0015】
更に、本実施の形態例では、フードラッチに大きな力が作用した場合、ラッチ9、ポール13が変形して、ラッチ9とポール13との係合が解除されるのを防止する補強プレート22が設けられている。この補強プレート22はピン7、ピン11が挿通する穴22a、穴22bを有し、これらの穴22a、穴22bを挿通したピン7、ピン11の先端部がかしめられることにより、固定される。
【0016】
又、ベース1の他方の側の面には、セカンダリレバー101が配置される。このセカンダリレバー101は、ベース1の他方の面からセカンダリレバー101に形成された穴101a、ベース1の穴1cを挿通するピン103を用いて回転可能となっている。更に、セカンダリレバー101の穴101a、ベース1の穴1cを挿通したピン103の先端部はかしめられている。
【0017】
ラッチ9は、一方の端部がラッチ9に形成されたスプリング係止部23に係止され、他方の端部がベース1に形成された穴25に係止されるスプリング27(第1付勢手段)により矢印I方向(アンロック位置方向)へ付勢されている。
【0018】
次に、図1を用いて、セカンダリレバーを説明する。(a)図は図2のセカンダリレバーの平面図、(b)図は(a)図の左側面図、(c)図は(a)図のB方向矢視図、(d)図は(a)図の切断線C−Cでの断面図である。
【0019】
セカンダリレバー101は、断面形状が長方形で、その長辺がベース1と対向する平板状であり、穴101aが形成されベース1に回転可能に取り付けられる基部111と、基部111から延出する腕部113と、腕部113の先端部から折曲し、ストライカ3と係脱するラッチ部115と、基部111から延出する操作部117とからなっている。
【0020】
本実施の形態例では、腕部113には長手方向略全域にわたって第1ビード131が形成され、又、ラッチ部115から腕部113にかけて第2ビード133が形成されている。
【0021】
そして、図1(d)に示すように、第1ビード131、第2ビード133を形成した箇所でのセカンダリレバーの断面形状は、中立軸(N)が板厚(T)の中心を通るようにした。
【0022】
図2、図3に示すように、基部111には、ベース1に形成された穴1cを中心とする円弧状の長穴1dを介してベース1の一方の面側に突出するスプリング係止部119が形成されている。従って、セカンダリレバー101はスプリング係止部119が長穴1dの端部に当接する範囲で回転可能となっている。尚、セカンダリレバー101のスプリング係止部119が長穴1dの一方の端部1eに当接した状態は、ラッチ部115がベース1のストライカ挿入溝5に位置する状態(ロック位置)であり、スプリング係止部119が長穴1dの他方の端部1fに当接した状態は、ラッチ部115がベース1のストライカ挿入溝5から離反した状態(アンロック位置)である。
【0023】
そして、一方の端部がセカンダリレバー101のスプリング係止部119に係止され、他方の端部がポール13に形成されたスプリング係止部31に係止されたスプリング(第2付勢手段、第3付勢手段)33により、ポール13はその係止部17がラッチ9に係合する方向(図1にて矢印II方向)に付勢されている(第2付勢手段の作用)。
【0024】
更に、スプリング33により、セカンダリレバー101はスプリング係止部119がベース1の長穴1dの一方の端部1eに当接する方向(ロック位置方向)に付勢されている(第3付勢手段の作用)。
【0025】
次に、上記構成の作動を図6、図7を用いて説明する。図6はロック状態を示す構成図、図7はアンロック状態を示す構成図である。
【0026】
開いた状態のフードを閉めると、図7に示すように、ストライカ3がセカンダリレバー101のラッチ部115の斜面115aを押し、ロック位置(実線位置)にあるセカンダリレバー101をアンロック方向に回転させ(二点鎖線位置)、ベース1のストライカ挿入溝5に進入する。ストライカ3がベース1のストライカ挿入溝5に進入すると、セカンダリレバー101はロック位置に復帰する。更にフードを閉めると、ストライカ3がラッチ9の係合溝15の側壁を押し、スプリング27の付勢力に抗してラッチ9は反矢印I方向に回転し、図6に示すロック状態状態となる。この時、ポール13の係止部17がラッチ9のロック係止部21に係合し、ラッチ9のアンロック方向の回転を禁止する。
【0027】
次に、フードを開ける場合には、図6においてポール13を反矢印II方向に回転させる。すると、ポール13の係止部17とラッチ9のロック係止部21との係合が解除され、ラッチ9はスプリング27の付勢力により矢印I方向に回転し、図7に示すアンロック状態となる。更に、図7において、スプリング33の付勢力に抗してセカンダリレバー101の操作部117を矢印IV方向に回転させ、ロック状態(実線位置)にあるセカンダリレバー101をアンロック状態(二点鎖線位置)とする。
【0028】
ところで、図8(a)に示すように、セカンダリレバー101のラッチ部115に矢印V方向の大きな力が作用した場合、セカンダリレバー101には引張力以外に矢印VI方向(又は反矢印VI方向)の曲げ力が作用する。
【0029】
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)セカンダリレバー101の腕部113とラッチ部115とに第1ビード131、第2ビード133とを形成したことにより、セカンダリレバー101の曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
(2)第1ビード131、第2ビード133を形成した箇所でのセカンダリレバー101のビード突出方向の断面形状は、中立軸(N)が板厚(T)の中心を通ることにより、図8(a)の断面G(図1(d)に相当する)の拡大図である図8(b)に示すように、その断面で発生する最大引張応力(σ2)と、最大圧縮応力(σ1)とが等しくなり、セカンダリレバー101がどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、セカンダリレバーの腕部とラッチ部とにビードを形成したことにより、セカンダリレバーの曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることにより、その断面で発生する最大引張応力と、最大圧縮応力とが等しくなり、セカンダリレバーがどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例のセカンダリレバーを説明する図で、(a)図は図2のセカンダリレバーの平面図、(b)図は(a)図の左側面図、(c)図は(a)図のB方向矢視図、(d)図は(a)図の切断線C−Cでの断面図である。
【図2】実施の形態例のフードラッチの分解斜視図である。
【図3】実施の形態例のフードラッチの正面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】図3の切断線A−Aでの断面図である。
【図6】図2のフードラッチの作動を説明する構成図で、ロック状態を示している。
【図7】図2のフードラッチの作動を説明する構成図で、アンロック状態を示している。
【図8】効果を説明する図である。
【符号の説明】
101 セカンダリレバー
111 基部
113 腕部
115 ラッチ部
117 操作部
131 第1ビード部
133 第2ビード部
【発明の属する技術分野】
本発明は、フード側に設けられたストライカと、車体側に設けられ、前記ストライカが挿入されるストライカ挿入溝が形成されたベースと、該ベースに設けられ、前記ストライカが進入可能な係合溝が形成され、該係合溝に前記ストライカが進入可能なアンロック位置と、前記係合溝に進入した前記ストライカが離脱不可能なロック位置との間を回転可能なラッチと、前記ベースに回転可能に設けられ、前記ロック位置にあるラッチに係合することにより前記ラッチのアンロック位置方向への回転を禁止するポールと、前記ラッチをアンロック位置方向へ付勢する第1付勢手段と、前記ポールを前記ラッチに係合する方向に付勢する第2付勢手段と、前記ベースに設けられ、前記ストライカに係脱可能な鉤状のラッチ部が形成され、前記ラッチ部が前記ベースのストライカ挿入溝に位置するロック位置、前記ラッチ部が前記ストライカ挿入溝より離脱したアンロック位置との間を回転可能なセカンダリレバーと、該セカンダリレバーをロック位置方向に付勢する第3付勢手段とを有するフードラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンルーム内のエンジンや補機部品をカバーするフード(ボンネット)は、エンジンルーム内の点検整備のために、開閉できる構造となっている。そして、フードとボデーとを拘束するためにフードラッチが設けられる。一方、フードはヒンジの位置がエンジンルームの後部にある前開き方法と、ヒンジの位置がエンジンルームの前部にある後開き方法とがあり、特に、前開き方法では、走行中にフードラッチが不意に開いて乗員の視界の妨げになるのを防止するため、フードラッチにセカンダリレバー(セカンダリラッチ)が設けられる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−104430号公報(図1、図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フードラッチのセカンダリレバーは、フードが不意に開くのを防止するだけでなく、車両が衝突した際にフードが開くのを防止する機能を有しているので、大きな強度を有することが求められている。
【0005】
従って、セカンダリレバーの材質を変更したり、その板厚を薄くしたりしてフードラッチの軽量化、コストダウンを図りにくい問題点があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、軽量化、コストダウンができるフードラッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、フード側に設けられたストライカと、車体側に設けられ、前記ストライカが挿入されるストライカ挿入溝が形成されたベースと、該ベースに設けられ、前記ストライカが進入可能な係合溝が形成され、該係合溝に前記ストライカが進入可能なアンロック位置と、前記係合溝に進入した前記ストライカが離脱不可能なロック位置との間を回転可能なラッチと、前記ベースに回転可能に設けられ、前記ロック位置にあるラッチに係合することにより前記ラッチのアンロック位置方向への回転を禁止するポールと、前記ラッチをアンロック位置方向へ付勢する第1付勢手段と、前記ポールを前記ラッチに係合する方向に付勢する第2付勢手段と、前記ベースに設けられ、前記ストライカに係脱するラッチ部が形成され、前記ラッチ部が前記ベースのストライカ挿入溝に位置するロック位置、前記ラッチ部が前記ストライカ挿入溝より離脱したアンロック位置との間を回転可能なセカンダリレバーと、該セカンダリレバーをロック位置方向に付勢する第3付勢手段とを有するフードラッチにおいて、前記セカンダリレバーは、断面形状が長方形で、その長辺が前記ベースと対向する平板状であり、前記ベースに回転可能に取り付けられる基部と、該基部から延出する腕部と、該腕部の先端部から折曲し、前記ストライカと係脱するラッチ部と、前記基部から延出する操作部とからなり、前記腕部と、前記ラッチ部とにビードを形成したことを特徴とするフードラッチ。
【0008】
セカンダリレバーの腕部とラッチ部とにビードを形成したことにより、セカンダリレバーの曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることを特徴とする請求項1記載のフードラッチである。
【0010】
前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることにより、その断面で発生する最大引張応力と、最大圧縮応力とが等しくなり、セカンダリレバーがどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。最初に、図2〜図5を用いて実施の形態例のフードラッチの構造を説明する。図2は実施の形態例のフードラッチの分解斜視図、図3は正面図、図4は図3の右側面図、図5は図3の切断線A−Aでの断面図である。
【0012】
車体側に設けられるベース1には、フード側に設けられたストライカ3(図3参照)が挿入されるストライカ挿入溝5が形成されている。
【0013】
ベース1の一方の側の面には、ストライカ挿入溝5を挟んで、ラッチ9とポール13とが配置されている。ラッチ9は、ベース1の他方の面からベース1の穴1a、ラッチ9に形成された穴9aを挿通するピン7を用いて、回転可能となっている。同様に、ポール13は、ベース1の他方の面からベース1の穴1b、ポール13に形成された穴13aを挿通するピン11を用いて、回転可能となっている。
【0014】
ラッチ9には、ストライカ3が進入可能な係合溝15が形成されている。又、ラッチ9には、ロック位置にある時(図3の状態)に、ポール13の係止部17が係合するロック係止部21が形成されている。
【0015】
更に、本実施の形態例では、フードラッチに大きな力が作用した場合、ラッチ9、ポール13が変形して、ラッチ9とポール13との係合が解除されるのを防止する補強プレート22が設けられている。この補強プレート22はピン7、ピン11が挿通する穴22a、穴22bを有し、これらの穴22a、穴22bを挿通したピン7、ピン11の先端部がかしめられることにより、固定される。
【0016】
又、ベース1の他方の側の面には、セカンダリレバー101が配置される。このセカンダリレバー101は、ベース1の他方の面からセカンダリレバー101に形成された穴101a、ベース1の穴1cを挿通するピン103を用いて回転可能となっている。更に、セカンダリレバー101の穴101a、ベース1の穴1cを挿通したピン103の先端部はかしめられている。
【0017】
ラッチ9は、一方の端部がラッチ9に形成されたスプリング係止部23に係止され、他方の端部がベース1に形成された穴25に係止されるスプリング27(第1付勢手段)により矢印I方向(アンロック位置方向)へ付勢されている。
【0018】
次に、図1を用いて、セカンダリレバーを説明する。(a)図は図2のセカンダリレバーの平面図、(b)図は(a)図の左側面図、(c)図は(a)図のB方向矢視図、(d)図は(a)図の切断線C−Cでの断面図である。
【0019】
セカンダリレバー101は、断面形状が長方形で、その長辺がベース1と対向する平板状であり、穴101aが形成されベース1に回転可能に取り付けられる基部111と、基部111から延出する腕部113と、腕部113の先端部から折曲し、ストライカ3と係脱するラッチ部115と、基部111から延出する操作部117とからなっている。
【0020】
本実施の形態例では、腕部113には長手方向略全域にわたって第1ビード131が形成され、又、ラッチ部115から腕部113にかけて第2ビード133が形成されている。
【0021】
そして、図1(d)に示すように、第1ビード131、第2ビード133を形成した箇所でのセカンダリレバーの断面形状は、中立軸(N)が板厚(T)の中心を通るようにした。
【0022】
図2、図3に示すように、基部111には、ベース1に形成された穴1cを中心とする円弧状の長穴1dを介してベース1の一方の面側に突出するスプリング係止部119が形成されている。従って、セカンダリレバー101はスプリング係止部119が長穴1dの端部に当接する範囲で回転可能となっている。尚、セカンダリレバー101のスプリング係止部119が長穴1dの一方の端部1eに当接した状態は、ラッチ部115がベース1のストライカ挿入溝5に位置する状態(ロック位置)であり、スプリング係止部119が長穴1dの他方の端部1fに当接した状態は、ラッチ部115がベース1のストライカ挿入溝5から離反した状態(アンロック位置)である。
【0023】
そして、一方の端部がセカンダリレバー101のスプリング係止部119に係止され、他方の端部がポール13に形成されたスプリング係止部31に係止されたスプリング(第2付勢手段、第3付勢手段)33により、ポール13はその係止部17がラッチ9に係合する方向(図1にて矢印II方向)に付勢されている(第2付勢手段の作用)。
【0024】
更に、スプリング33により、セカンダリレバー101はスプリング係止部119がベース1の長穴1dの一方の端部1eに当接する方向(ロック位置方向)に付勢されている(第3付勢手段の作用)。
【0025】
次に、上記構成の作動を図6、図7を用いて説明する。図6はロック状態を示す構成図、図7はアンロック状態を示す構成図である。
【0026】
開いた状態のフードを閉めると、図7に示すように、ストライカ3がセカンダリレバー101のラッチ部115の斜面115aを押し、ロック位置(実線位置)にあるセカンダリレバー101をアンロック方向に回転させ(二点鎖線位置)、ベース1のストライカ挿入溝5に進入する。ストライカ3がベース1のストライカ挿入溝5に進入すると、セカンダリレバー101はロック位置に復帰する。更にフードを閉めると、ストライカ3がラッチ9の係合溝15の側壁を押し、スプリング27の付勢力に抗してラッチ9は反矢印I方向に回転し、図6に示すロック状態状態となる。この時、ポール13の係止部17がラッチ9のロック係止部21に係合し、ラッチ9のアンロック方向の回転を禁止する。
【0027】
次に、フードを開ける場合には、図6においてポール13を反矢印II方向に回転させる。すると、ポール13の係止部17とラッチ9のロック係止部21との係合が解除され、ラッチ9はスプリング27の付勢力により矢印I方向に回転し、図7に示すアンロック状態となる。更に、図7において、スプリング33の付勢力に抗してセカンダリレバー101の操作部117を矢印IV方向に回転させ、ロック状態(実線位置)にあるセカンダリレバー101をアンロック状態(二点鎖線位置)とする。
【0028】
ところで、図8(a)に示すように、セカンダリレバー101のラッチ部115に矢印V方向の大きな力が作用した場合、セカンダリレバー101には引張力以外に矢印VI方向(又は反矢印VI方向)の曲げ力が作用する。
【0029】
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)セカンダリレバー101の腕部113とラッチ部115とに第1ビード131、第2ビード133とを形成したことにより、セカンダリレバー101の曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
(2)第1ビード131、第2ビード133を形成した箇所でのセカンダリレバー101のビード突出方向の断面形状は、中立軸(N)が板厚(T)の中心を通ることにより、図8(a)の断面G(図1(d)に相当する)の拡大図である図8(b)に示すように、その断面で発生する最大引張応力(σ2)と、最大圧縮応力(σ1)とが等しくなり、セカンダリレバー101がどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、セカンダリレバーの腕部とラッチ部とにビードを形成したことにより、セカンダリレバーの曲げに対する強度を大幅に上げることができる。従って、従来のセカンダリレバーより、板厚を落としたり、板幅を落としたりできるので、フードラッチの軽量化、コストダウンを図れる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、中立軸が板厚の中心を通ることにより、その断面で発生する最大引張応力と、最大圧縮応力とが等しくなり、セカンダリレバーがどちらの方向に曲がっても同じような強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例のセカンダリレバーを説明する図で、(a)図は図2のセカンダリレバーの平面図、(b)図は(a)図の左側面図、(c)図は(a)図のB方向矢視図、(d)図は(a)図の切断線C−Cでの断面図である。
【図2】実施の形態例のフードラッチの分解斜視図である。
【図3】実施の形態例のフードラッチの正面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】図3の切断線A−Aでの断面図である。
【図6】図2のフードラッチの作動を説明する構成図で、ロック状態を示している。
【図7】図2のフードラッチの作動を説明する構成図で、アンロック状態を示している。
【図8】効果を説明する図である。
【符号の説明】
101 セカンダリレバー
111 基部
113 腕部
115 ラッチ部
117 操作部
131 第1ビード部
133 第2ビード部
Claims (2)
- フード側に設けられたストライカと、
車体側に設けられ、前記ストライカが挿入されるストライカ挿入溝が形成されたベースと、
該ベースに設けられ、前記ストライカが進入可能な係合溝が形成され、該係合溝に前記ストライカが進入可能なアンロック位置と、前記係合溝に進入した前記ストライカが離脱不可能なロック位置との間を回転可能なラッチと、
前記ベースに回転可能に設けられ、前記ロック位置にあるラッチに係合することにより前記ラッチのアンロック位置方向への回転を禁止するポールと、
前記ラッチをアンロック位置方向へ付勢する第1付勢手段と、
前記ポールを前記ラッチに係合する方向に付勢する第2付勢手段と、
前記ベースに設けられ、前記ストライカに係脱するラッチ部が形成され、前記ラッチ部が前記ベースのストライカ挿入溝に位置するロック位置、前記ラッチ部が前記ストライカ挿入溝より離脱したアンロック位置との間を回転可能なセカンダリレバーと、
該セカンダリレバーをロック位置方向に付勢する第3付勢手段と、
を有するフードラッチにおいて、
前記セカンダリレバーは、断面形状が長方形で、その長辺が前記ベースと対向する平板状であり、
前記ベースに回転可能に取り付けられる基部と、
該基部から延出する腕部と、
該腕部の先端部から折曲し、前記ストライカと係脱するラッチ部と、
前記基部から延出する操作部と、
からなり、
前記腕部と、前記ラッチ部とにビードを形成したことを特徴とするフードラッチ。 - 前記セカンダリレバーの前記ビードを形成した箇所の前記ビードの突出方向と平行な断面形状は、
中立軸が板厚の中心を通ることを特徴とする請求項1記載のフードラッチ。
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