JP2004345137A - Liquid discharging device, adjustment method of position of liquid droplet trace, and liquid discharging system - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定方向に移動しつつ液体滴を吐出して媒体に液体滴跡を形成する液体吐出部を有する液体吐出装置、液体滴跡の位置調整方法、及び、液体吐出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成する液体吐出部と、温度検出手段とを有する液体吐出装置としては、例えばノズルからインクを吐出して印刷用紙にドットを形成するインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。このインクジェットプリンタは、ノズルが設けられたキャリッジが往復走査して印刷する際に、所定の目標位置に対し往路と復路とにて吐出したインク滴により形成されるドットの形成位置を調整する。ところで、ドットが形成される位置はノズルから吐出されるインクの吐出速度が影響する。そして吐出速度はインクの温度に対する特性やインクを吐出させるための吐出ヘッドにおける吐出機構部の製造ばらつき等より相違する。このため、例えば吐出ヘッドの製造ばらつきや吐出させるインクの特性に応じて、各々段階的にランク分けするとともにランク毎の補正データテーブルを備え、ランクに応じた補正データテーブルと温度検出手段にて検出した温度とに基づいてドットの形成位置を調整している。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−77991号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクの吐出速度は、吐出ヘッドにおける吐出機構部の製造ばらつきのみならず、ノズルの精度ばらつきや駆動回路などとの組み合わせによっても相違する。このため、所定の温度下にて実際にインクを吐出させることなく吐出速度を正確に知ることはできず、個々の吐出ヘッド仕様やインクの粘度等に基づくデータテーブルのみにてドットの形成位置を調整してもドットを所望の位置に形成することができない畏れがあるという課題があった。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体吐出部にて媒体に形成される液体滴跡の位置をより精度良く調整可能な液体吐出装置、液体滴跡の位置調整方法、及び、液体滴跡の位置を調整可能な液体吐出システムを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、所定方向に沿って移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置において、前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度が予め実測されており、前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置である。
【0007】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。 所定方向に沿って移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置において、前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度が予め実測されており、前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、温度検出手段の検出結果、すなわち実測された温度と、実測した実測吐出速度とに基づいて液体滴跡の形成位置を調整するので、より精度良く目標位置に液体滴跡を形成することが可能となる。
【0009】
かかる液体吐出装置において、前記推定吐出速度に対応させて前記液体吐出部から液体を吐出するタイミングを調整することにより、前記液体滴跡の形成位置を調整することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、推定吐出速度に応じて液体を吐出させるタイミングを調整することにより、容易にかつ精度良く液体滴跡の形成位置を調整することが可能である。
【0010】
かかる液体吐出装置において、前記実測吐出速度は、所定温度にて予め実測されており、温度と液体の吐出速度との相関関係を示す複数の情報が予め準備されており、前記複数の情報のうち一の情報を前記実測吐出速度に基づいて特定し、前記特定した情報と前記温度検出手段の検出結果とから前記推定吐出速度を推定することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、調整の対象となる液体吐出部にて実測するのは、所定の温度下における実測吐出速度だけなので、温度の変化に対応させて様々な温度下にて吐出速度を測定する必要がない。そして、温度と液体の吐出速度との相関関係を示す複数の情報が予め準備されており、この情報に基づいて推定吐出速度を推定するので、短時間の調整にて広い範囲の温度下に対応し精度の良い調整が実現される。
【0011】
かかる液体吐出装置において、所定の吐出速度にて液体を吐出して、所定の位置に液体滴跡を形成可能な基準装置にて、前記液体吐出部を用いて前記所定の位置に液体滴跡を形成すべく液体を吐出した際に形成された液体滴跡の位置と、前記所定の位置とのズレ量を用いて前記実測吐出速度が予め実測されていることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、実測吐出速度を容易に実測しておくことが可能であり、この実測吐出速度を用いて精度良く液体滴跡の形成位置を調整することが可能である。
【0012】
かかる液体吐出装置において、前記液体吐出部と前記媒体との間隔を第1の距離に設定し、当該液体吐出部から液体を吐出して形成した液体滴跡の位置と、前記間隔を第2の距離に設定し、当該液体吐出部から液体を吐出して形成した液体滴跡の位置とのズレ量を用いて前記実測吐出速度が予め実測されていることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、測定のための特段の装置を用いることなく、また、本来印刷する条件の下にて正確な実測吐出速度を実測することが可能であり、この実測吐出速度を用いて精度良く液体滴跡の形成位置を調整することが可能である。
【0013】
かかる記載の液体吐出装置において、前記液体吐出部は前記移動のための移動手段に上下方向に沿って複数配置され、前記温度検出手段は前記移動手段の上側と下側とにそれぞれ配置されており、前記上側の温度検出手段と前記下側の温度検出手段との検出結果に基づいて、前記液体吐出部毎に、当該液体吐出部の上下方向の位置に応じて前記液体滴跡の形成位置をそれぞれ調整することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、複数の液体吐出部が移動手段に上下方向に沿って配置されている場合であっても、その移動手段の上側及び下側にて温度を検出し、それらの検出結果に応じて、精度良く液体滴跡の形成位置を調整することが可能である。
【0014】
かかる液体吐出装置において、前記液体吐出部は、前記所定方向に沿って双方向に移動し、前記所定方向の特定の位置に液体滴跡を形成すべく、一方向への前記移動にて形成される液体滴跡の形成位置と、他方向への前記移動にて形成される液体滴跡の形成位置との少なくともいずれか一方を調整することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、双方向への移動にてそれぞれ液体滴跡を形成する場合に、一方向への移動にて形成される液体滴跡と、他方向への移動にて形成される液体滴跡との相対位置を精度良く調整することが可能である。
【0015】
かかる液体吐出装置において、前記液体吐出部は前記所定方向に沿って複数設けられており、前記液体吐出部が移動する際に、前記所定方向の特定の位置に液体滴跡を形成すべく、一の前記液体吐出部にて形成される液体滴跡と他の前記液体吐出部にて形成される液体滴跡との少なくともいずれか一方の形成位置を調整することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、所定方向に沿って複数配置された液体吐出部によりそれぞれ形成される液体滴跡の相対位置を精度良く調整することが可能である。
【0016】
かかる液体吐出装置において、前記一の液体吐出部は前記実測吐出速度が実測されており、前記他の液体吐出部は、同一サイズの液体滴跡を形成すべく液体を吐出する際に前記液体吐出部からそれぞれ吐出される液体の重量に基づいて、前記推定吐出速度が推定されることが望ましい。
吐出速度は吐出される液体の重量とほぼ比例するので、一の液体吐出部から吐出される液体の実測された重量に基づいて、他の液体吐出部の吐出速度を知り得ることが可能である。このため、すべての液体吐出部の吐出速度を測定することなく液体滴跡の形成位置を調整することが可能である。
【0017】
かかる液体吐出装置において、前記液体がインクの場合には、液体吐出部から吐出されるインクにより形成されるドッドの形成位置が精度良く調整されるので、それらドットにて高画質の画像を印刷することが可能である。
【0018】
かかる液体吐出装置において、前記インクを用いて印刷される画像のハイライト部分に形成されるドットの形成位置を調整することが望ましい。
ドットにて形成される画像は、特にハイライト部分に形成されるドットの位置の精度が悪い場合には画質が低下する。このため、このハイライト部分を印刷するためのインク滴にてドットの形成位置を調整すると、ハイライト部分が特に多く含まれる自然画等の画像を高画質に印刷することが可能である。
【0019】
かかる液体吐出装置において、前記液体吐出部は、複数種類のドットを形成することが可能であり、各種類のドットを形成するために吐出するインク滴の重量がそれぞれ実測されており、前記ハイライト部分が複数種類のドットにて形成される場合には、各種類のドットを形成するために吐出するインクの前記推定吐出速度の平均値に基づいて前記ドットの形成位置を調整することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、画像のハイライト部分を印刷するすべての種類のインク滴により形成されるドットの形成位置を平均的に調整するのでハイライト部分の全体において形成されるドットの形成位置の精度ばらつきが抑えられ、より高画質の画像を印刷することが可能である。
【0020】
また、所定方向に沿って双方向に移動可能に設けられ、液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置において、前記液体はインクであり、前記液体吐出部は前記所定方向に沿って複数設けられるとともに、前記移動のための移動手段に上下方向に沿って複数配置され、前記温度検出手段は前記移動手段の上側と下側とにそれぞれ配置されており、前記液体吐出部の、所定温度に対応したインクの吐出速度が、所定の吐出速度にてインクを吐出して所定の位置にドットを形成可能な基準装置にて、前記液体吐出部を用いて前記所定の位置にドットを形成すべくインクを吐出した際に形成されたドットの位置と、前記所定の位置とのズレ量を用いて予め実測されており、前記液体吐出部は、複数種類のドットを形成することが可能であり、各種類のドットを形成するために吐出するインク滴の重量がそれぞれ実測されており、前記上側の温度検出手段と前記下側の温度検出手段との検出結果に基づいて、前記液体吐出部毎に、当該液体吐出部の上下方向の位置に応じて、温度とインクの吐出速度との相関関係を示す複数の情報が予め準備されており、前記複数の情報のうち一の情報を前記実測吐出速度に基づいて特定し、前記特定した情報と前記温度検出手段の検出結果とから前記推定吐出速度を推定し、前記所定方向に沿って複数設けられた液体吐出部のうち前記一の液体吐出部は前記実測吐出速度が実測されており、前記他の液体吐出部は、同一サイズのドットを形成すべくインクを吐出する際に前記液体吐出部からそれぞれ吐出されるインクの重量に基づいて、前記推定吐出速度が推定され、前記インクを用いて印刷される画像のハイライト部分が複数種類のドットにて形成される場合に、各種類のドットを形成するために吐出するインクの前記推定吐出速度の平均値に対応させて前記液体吐出部からインクを吐出するタイミングを調整することにより、前記所定方向の特定の位置にドットを形成すべく、一方向への前記移動にて形成されるドットと、他方向への前記移動にて形成されるドットとの少なくともいずれか一方の前記ドットの形成位置を、前記液体吐出部が移動する際に、前記所定方向の特定の位置にドットを形成すべく、一の前記液体吐出部にて形成されるドットと他の前記液体吐出部にて形成されるドットとの少なくともいずれか一方の前記ドットの形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置である。
【0021】
このような液体吐出装置によれば、実測された温度と、基準装置にて実測した実測吐出速度とに基づいて推定された推定吐出速度に応じてインクを吐出させるタイミングを調整することにより、双方向への移動にてそれぞれ形成されるドットの相対位置、及び、所定方向に沿って複数配置された液体吐出部によりそれぞれ形成されるドットの相対位置、を容易に精度良く調整し、高画質の画像を印刷することが可能である。このとき、調整の対象となる液体吐出部にて実測するのは、所定の温度下における実測吐出速度だけなので、温度の変化に対応させて様々な温度下にて吐出速度を測定することなく、短時間の調整にて広い範囲の温度下に対応し精度の良い調整が実現される。また、複数の液体吐出部の上下方向における配置に応じて、精度良くドットの形成位置を調整することが可能である。さらに、所定方向に沿って配置された複数の液体吐出部から吐出されるインクの重量を実測しておくことにより、すべての液体吐出部の吐出速度を測定することなくドットの形成位置を調整することが可能である。また、画像のハイライト部分を印刷するすべての種類のインク滴により形成されるドットの形成位置を平均的に調整すると、ハイライト部分の全体において形成されるドットの形成位置の精度ばらつきが抑えられ、ハイライト部分が特に多く含まれる自然画等の画像を高画質に印刷することが可能である。
【0022】
また、所定方向に沿って移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置に、 前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度として予め実測された実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを実行するためのコンピュータプログラムも実現可能である。
【0023】
また、コンピュータと、このコンピュータに接続され、所定方向に沿って移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置とを有する液体吐出システムにおいて、 前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度が予め実測されており、前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出システムも実現可能である。
【0024】
また、所定方向に沿って移動可能に設けられ液体を吐出して媒体に液体滴跡を形成するための液体吐出部と、温度検出手段とを有し、前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置とを有する液体吐出方法において、前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度を予め実測するステップと、前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定されるステップと、当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整するステップとを有することを特徴とする液体吐出方法も実現可能である。
【0025】
===印刷装置の概略例===
図1及び図2は本発明の実施形態として、液体としてのインクを液体吐出部としてのノズル及びノズル列から吐出して印刷する液体吐出装置としてのカラーインクジェットプリンタ(以下、カラープリンタという)20の概要を示す斜視図である。このカラープリンタ20は、カラー画像の出力が可能なインクジェットプリンタであり、例えば、シアン系インクとしてのシアンインク(C)及びライトシアンインク(淡いシアンインク、LC)、マゼンタ系インクとしてのマゼンタインク(M)及びライトマゼンタインク(淡いマゼンタインク、LM)、イエローインク(Y)、ブラックインク(K)の6色の色インクを印刷用紙などの様々な媒体上に吐出してドットを形成することによって画像を印刷するインクジェット方式のプリンタである。なお、色インクは上記6色に限らず、例えばダークイエロー(暗いイエロー、DY)などを用いても良い。また、カラープリンタ20は、例えば被印刷媒体としての印刷用紙をロール状に巻き付けたロール紙や、JIS規格のA列0番用紙やB列0番用紙といった比較的大型の単票状の印刷用紙にも対応している。図1及び図2の例においては、カラープリンタ20にロール紙が備えられており、図1と、図2とでは、カラープリンタ20に設けられたキャリッジ28の位置が異なっている。キャリッジ28については後述する。
【0026】
図示するようにカラープリンタ20は、インクを吐出してロール紙Pに印刷する印刷部3と、印刷用紙を搬送するための印刷用紙搬送部5とを有している。 印刷部3は、複数のノズルを備えた印刷ヘッド36を一体に保持し移動するための移動手段としてのキャリッジ28と、このキャリッジ28をロール紙Pの搬送方向(以下、副走査方向という)とほぼ直行する方向(以下、主走査方向という)に移動させて往復走査させるためのキャリッジモータ30と、キャリッジモータ30により駆動されてキャリッジ28を移動させる金属製の牽引ベルト32と、キャリッジ28を案内するための2本のガイドレール34と、キャリッジ28に固定されたリニア式エンコーダ17と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ用符号板19とを備えている。
【0027】
ガイドレール34は、主走査方向に沿って2本設けられ、副走査方向に互いに間隔を隔てて上下に配置され、左右の両端部側にて基台となるフレーム(図示せず)により支持されている。このとき、2本のガイドレール34は、下側のガイドレール341が上側のガイドレール342より手前に配置されている。このため、これら2本のガイドレール341,342に架け渡されるように配置されるキャリッジ28は、上部が後方に下部が前方に位置するように傾斜した状態にて走査する。
キャリッジ28が案内される上側のガイドレール342には、リニア式エンコーダ用符号板19がガイドレール342に沿って設けられている。このリニア式エンコーダ用符号板19は、ガイドレール34に沿って走査するキャリッジ28に固定されたリニア式エンコーダ17の検出部と対向するように配置されている。リニア式エンコーダ17については後述する。
【0028】
牽引ベルト32は、環状に形成されており、上下のガイドレール341,342の中間位置にて、ガイドレール341,342の長さとほぼ等しい間隔を隔てて配置された2つのプーリ44、45に架け渡されている。これらプーリ44,45のうち一方のプーリ44にはキャリッジモータ30が繋がれている。
2本のガイドレール341,342に架け渡されるように配置されたキャリッジ28は、上下方向のほぼ中央にて牽引ベルト32が固定された係合部46を有している。そして、カラープリンタ20は、キャリッジ28がキャリッジモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動し、このキャリッジ28に備えられた8つの印刷ヘッド36からインクを吐出することにより、印刷用紙搬送部5により紙送されたロール紙Pに印刷する。
【0029】
キャリッジ28には8つの印刷ヘッド36が設けられ、それら8つの印刷ヘッド36のうち、4つの印刷ヘッド36は牽引ベルト32より上側に配置され、残り4つの印刷ヘッド36は牽引ベルト32より下側に配置されている。これら4つずつの印刷ヘッド36間における位置関係は同様であるため、ここでは 上側4つの印刷ヘッド36における位置関係を例に説明する。
【0030】
4つの印刷ヘッド36は、牽引ベルト32に遠い側に位置する上段側の印刷ヘッド36a,36bと、牽引ベルト32に近い側に位置する下段側の印刷ヘッド36c,36dとが、上下方向に2つずつ配置されている。ここで、上段の2つの印刷ヘッド36a,36b及び下段の2つの印刷ヘッド36c、36dは、左右方向に印刷ヘッド36の幅とほぼ等しい間隔を隔てて配置されている。上段の右側に位置する印刷ヘッド36bは、キャリッジ28の右端に位置し、下段の左側に位置する印刷ヘッド36cは、キャリッジ28の左端に位置するとともに、下段の2つの印刷ヘッド36c、36dの間に上段の左側の印刷ヘッド36aが配置されている。ここで、牽引ベルト32より下側に配置された4つの印刷ヘッドも上下に方向に2段に2つずつ配置されているが、下側の4つの印刷ヘッドでは、当然のことながら、上段側の印刷ヘッド36e,36fが、牽引ベルト32に近い側に位置し、下段側の印刷ヘッド36g,36hが、牽引ベルト32に遠い側に位置することになる。すなわち、このカラープリンタ20には、上下方向に沿って4段に印刷ヘッド36が設けられている。
【0031】
これら印刷ヘッド36はインクを吐出するインク吐出部としての複数のノズルnを有し、後述するヘッド制御ユニット63(図7参照)に制御されて所定のノズルnからインクを吐出する。印刷ヘッド36のロール紙Pと対向する面には、複数のノズルnが副走査方向に沿って列状に配置された複数のノズル列Nを有し、これらノズル列Nは主走査方向に沿って平行に並べられている。印刷ヘッド36におけるノズル列N及びノズルnの配置については後述する。
また、キャリッジ28には、最上側と最下側とに温度検出手段としてのサーミスタ58が設けられ、キャリッジ28上部周辺と下部周辺との温度をそれぞれ検出することが可能である。
【0032】
印刷用紙搬送部5は、前記2本のガイドレール34の背面側に設けられている。印刷用紙搬送部5は、下側ガイドレール341より下方にてロール紙Pをホルダ27とともに回動自在に保持するロール紙保持部35と、上側ガイドレール342より上方にてロール紙Pを搬送するロール紙搬送部37と、それらロール紙保持部35とロール紙搬送部37との間にて搬送されるロール紙Pが沿わされるプラテン26とを有している。
このプラテン26は搬送されるロール紙Pの全幅に亘る平面を有し、この平面が、傾斜した状態にて走査するキャリッジ28に搭載された各印刷ヘッド36と等間隔にて対向するように傾斜して設けられている。
ホルダ27は、ロール紙Pが保持された状態にて回動軸となる軸体27aを有し、軸体27aの両端部側には供給するロール紙Pの蛇行を防止するためのガイド円盤27bがそれぞれ設けられている。
【0033】
ロール紙搬送部37は、ロール紙Pを搬送するためのスマップローラ24と、これと対向して配置されスマップローラ24との間にロール紙Pを挟持する挟持ローラ29と、スマップローラ24を回動させるための搬送モータ31とを備えている。搬送モータ31の軸には駆動ギア40が、スマップローラ24の軸には駆動ギア40と噛み合う中継ギア41がそれぞれ設けられ、搬送モータ31の動力は、駆動ギア40と中継ギア41とを介してスマップローラ24に伝達される。すなわち、ホルダ27に保持されたロール紙Pは、スマップローラ24と挟持ローラ29との間に挟持され、搬送モータ31によって、ロール紙Pはプラテン26に沿って搬送される。
【0034】
===エンコーダ===
次に、キャリッジ28に設けられたリニア式エンコーダ17について説明する。図3は、キャリッジ28に取付けられたリニア式エンコーダ17の構成を模式的に示した説明図である。
図3に示したエンコーダ17は、発光ダイオード17aと、コリメータレンズ17bと、検出処理部17cとを備えている。検出処理部17cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード17dと、信号処理回路17eと、例えば2個のコンパレータ17fA、17fBとを有している。
発光ダイオード17aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード17aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ17bにより平行光に集光されてリニア式エンコーダ用符号板19を通過する。リニア式エンコーダ用符号板19には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0035】
リニア式エンコーダ用符号板19を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード17dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード17dから出力される電気信号は信号処理回路17eにおいて信号処理され、信号処理回路17eから出力される信号はコンパレータ17fA、17fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ17fA、17fBから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがエンコーダ17の出力となる。
【0036】
図4は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ17の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図4A、図4Bに示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図4Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図4Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ3がリニア式エンコーダ用符号板19のスリット間隔を移動する時間に等しい。
【0037】
本実施形態では、リニア式エンコーダ用符号版19のスリット(白部分)幅はカラープリンタ20の解像度の2倍、ここでは例えば360dpiに相当している。すなわち、キャリッジ28が主走査方向に走査した際に、エンコーダ17からパルスが出力される毎に360dpiに相当する距離を移動したことが検出される。したがって、例えばカラープリンタ20を起動した際の初期動作において、キャリッジ28の待機位置となるべくあらかじめ設定されたホームポジションを認識し、その後リニア式エンコーダ17から出力されるパルスをカウントすることにより、キャリッジ28の主走査方向の位置を検出することが可能となる。
【0038】
また、リニア式エンコーダ17から出力されたパルスを等分割することにより、リニア式エンコーダ用符号版19のスリットより高い解像度にてキャリッジ28の位置を検出することが可能となる。例えば、リニア式エンコーダ17から出力されたパルスを4分割すると、1440dpiの精度にてキャリッジ28の位置を検出し、制御することが可能となる。
【0039】
===印刷ヘッドの構成===
前記印刷ヘッド36の構成について、図1,図5を用いて説明する。図5は、印刷ヘッド36が有するノズルの配列を説明するための説明図である。
印刷ヘッド36は、図5に示すとおり、複数のノズルnが副走査方向に沿って一直線上に配列されたノズル列Nを6列有している。本実施形態においては、ノズル列Nは、ブラックノズル列Nk、シアンノズル列Nc、ライトシアンノズル列Nlc、マゼンタノズル列Nm、ライトマゼンタノズル列Nlm、イエローノズル列Nyというように吐出するインク色毎に列をなしているが、これに限るものではない。
【0040】
ブラックノズル列Nkは、180個のノズルn1〜n180を有し、各ノズルnには、各ノズルnを駆動して液体滴としてのインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ブラックノズル列Nkのノズルn1、・・・、n180は、副走査方向に沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。ここで、Dは副走査方向のドットピッチであり、kは1以上の整数である。副走査方向のドットピッチDは、主走査ライン(ラスタライン)のピッチとも等しい。図5の例では、ノズルピッチk・Dは4ドットピッチである。但し、整数kは、任意の値に設定することができる。
【0041】
また、上述した事項は、シアンノズル列Nc、ライトシアンノズル列Nlc、マゼンタノズル列Nm、ライトマゼンタノズル列Nlm、イエローノズル列Nyについても、同様である。すなわち、各ノズル列Nは、180個のノズルn1〜n180を有し、副走査方向に沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。
そして、印刷時には、ロール紙Pが印刷用紙搬送部5によって間欠的に所定の搬送量で搬送され、その間欠的な搬送の間にキャリッジ28が主走査方向に移動して各ノズルnからインク滴が吐出される。但し、印刷方式によって、例えば自然画などを印刷するのインターレース方式などにて印刷する場合には、すべてのノズルnが常に使用されるとは限らず、一部のノズルnのみが使用される場合もある。
【0042】
なお、図5においては、各ノズル列のインク色は、図面左側からブラックノズル列Nk、シアンノズル列Nc、ライトシアンノズル列Nlc、マゼンタノズル列Nm、ライトマゼンタノズル列Nlm、イエローノズル列Nyとしたが、これに限定されるものではなく、各ノズル列Nのインク色は、他の並び順で並んでいてもよい。
【0043】
===液体吐出システムの全体構成例===
次に液体吐出システムの全体構成例について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、前述したカラープリンタ20を備えた液体吐出システムの構成を示すブロック図である。図7は、プリンタドライバの制御を説明するためのブロック図である。
【0044】
この液体吐出システムは、コンピュータ90と、液体吐出装置の一例としてのカラープリンタ20と、を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュータ90とを含む液体吐出システムは、広義の「液体吐出装置」と呼ぶこともできる。また、このシステムは、上記コンピュータ90、上記カラープリンタ20、CRT21及び、図示しない、液晶表示装置等の表示装置、キーボードやマウス等の入力装置、フレキシブルドライブ装置、CD−ROMドライブ装置等のドライブ装置等から構築されている。
【0045】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91が組み込まれており、画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示している。また、コンピュータ90にはプリンタドライバが組み込まれており、プリンタドライバではアプリケーションプログラム等にて処理された画像等に処理が施され、所定のプリンタにて印刷するための印刷データが生成される。
【0046】
カラープリンタ20は、カラープリンタ20全体の動作を制御するコントローラ54と、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動回路61と、搬送モータ31を駆動するための副走査駆動回路62と、印刷ヘッド36を制御する制御手段としてのヘッド制御ユニット63とを備えている。各駆動回路61,62及び制御ユニット63はコントローラ54に接続され、相互に信号を受け渡して制御される、また、コントローラ54にはキャリッジ28の動作を検出するリニア式エンコーダ17と、前述したサーミスタ58も接続されている。
【0047】
コントローラ54は、CPU51とメモリ56と基準クロック発生器15とカウンタ16とを備え、算術論理演算回路を構成している。CPU51は、カラープリンタ20全体の制御を実行するためのものであり、キャリッジモータ30、搬送モータ31、印刷ヘッド36等への制御指令を司る。メモリ56にはCPU51の作業領域、プログラムなどの不揮発情報の格納領域、また書き換え可能な記憶領域等が設けられている。カラープリンタ20による後述する各種の動作は、このメモリ56に格納されたプログラムによって実現される。
【0048】
図1、図2、及び図6に示したとおり、前述したカラープリンタ20は複数の印刷ヘッド36を有する。本実施の形態においては、キャリッジ28に8つの印刷ヘッド36が搭載され、各印刷ヘッド36はキャリッジ28上にて上下方向と左右方向とにそれぞれ間隔を隔てて配置、各々の印刷ヘッド36は、プリンタ本体に対して着脱可能に構成されている。
【0049】
さらに、各々の印刷ヘッド36は、当該印刷ヘッド36に備えられた印刷ヘッド36に供給されるインクを収容するためのインクタンク67を備えている。また、印刷ヘッド36は各々前述したヘッド制御ユニット63を有し、印刷ヘッド36毎に、基準となる駆動信号に基づいてそれぞれ制御することが可能である。また、各印刷ヘッド36にて印刷するための印刷データPDは、コンピュータ90に組み込まれたプリンタドライバにより印刷ヘッド36毎に生成される。
【0050】
そして、アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバに画像データがアプリケーションプログラム95から受け渡され、画像データが印刷データPDに変換される。図7に示すように、プリンタドライバ38による処理は、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、UIプリンタインターフェースモジュール102と、ラスタデータ格納部103と、色変換ルックアップテーブルLUTと、バッファメモリ50と、イメージバッファ52にて実行される。
【0051】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95で形成されたカラー画像データの解像度を、画像データと共に受け取った印刷モード等の情報に基づいて、対応する印刷解像度に変換する役割を果たす。解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、画素毎にRGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0052】
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。ここでハーフトーンは、例えば画像を、画素を形成可能な複数の部位にて構成される所定領域毎に分割し、各領域における濃度を、その領域を構成する複数の部位に、大ドット、中ドット、小ドットのいずれかを形成するか否かにより各領域の濃度を表現するものとする。
このハーフトーン画像データは、ラスタライザ100により所望のデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとしてラスタデータ格納部103に対して出力される。
【0053】
一方、コンピュータ90に備えられたユーザインターフェース表示モジュール101は、印刷に関係する種々のユーザインターフェースウィンドウを表示する機能と、それらのウィンドウ内におけるユーザの入力を受け取る機能とを有している。例えば、ユーザは、印刷用紙の種類、サイズや印刷モード等をユーザインターフェース表示モジュール101に指示することが可能である。
【0054】
また、UIプリンタインターフェースモジュール102は、ユーザインターフェース表示モジュール101とカラープリンタ20との間のインターフェースとしての機能を有している。ユーザがユーザインターフェースにより指示した命令を解釈して、コントローラ54等へ各種コマンドCOMを送信したり、逆に、コントローラ54等から受信したコマンドCOMを解釈して、ユーザインターフェースへ各種表示を行ったりする。例えば、ユーザインターフェース表示モジュール101により受け取られた印刷用紙の種類、サイズ等に係る前記指示は、UIプリンタインターフェースモジュール102へ送られ、UIプリンタインターフェースモジュール102は、指示された命令を解釈してコントローラ54へコマンドCOMを送信する。
【0055】
また、UIプリンタインタフェースモジュール102は、印刷モード設定部としての機能も有する。すなわち、UIプリンタインタフェースモジュール102は、ユーザインターフェース表示モジュール101により受け取られた印刷情報、すなわち印刷する画像の解像度、印刷に使用するノズルに係る情報、副走査送り量を示すデータに係る情報等に基づいて記録モードとしての印刷モードを決定し、この印刷モードに応じた印刷データPDがハーフトーンモジュール99やラスタライザ100により生成され、ラスタデータ格納部103へ出力する。ラスタデータ格納部103に出力された印刷データPDは、一旦、バッファメモリ50に蓄えられ、ノズルに対応したデータに変換されてイメージバッファ52に格納される。カラープリンタ20のシステムコントローラ54は、UIプリンタインターフェースモジュール102により出力されたコマンドCOMの情報に基づいて主走査駆動回路61、副走査駆動回路62、ヘッド制御ユニット63等を制御し、イメージバッファ52のデータに基づいて印刷ヘッド36に設けられた各色のノズルを駆動して印刷する。ここで、印刷モードとしては、例えば、いわゆるインターレース方式を用いてドットを記録する高画質モード、当該方式を用いないでドットを記録する高速モードなどがある。
【0056】
===画像を形成するドット構成===
図8は印刷する画像を構成するドットを説明するための図である。
印刷する画像が階調性を有する場合、その画像には例えば人の肌や風景の空のような低濃度部分、所謂ハイライト部分から高濃度部分、所謂シャドウ部分などが含まれている。これらの階調性は、例えば単位面積あたりに占めるドットの面積、所謂ドット記録密度と、ドットを形成するインク色により表現され、所定色のインクを用いて、上述した3種類のドットを所定の範囲内に分散させて印刷することにより実現される。すなわち、図8に示すように、低濃度側では小ドットのみにて印刷され、高濃度側に向かって中ドットが形成されるとともに、小ドットの数が減少し、濃度を示す階調値100%の領域にあっては、小ドット及び中ドットで形成される大ドットにより印刷される。ここで、濃度を示す階調値は、例えば、ドット記録密度100%、すなわちO.D.値(濃度:OpticalDensity)のMAX値(各プリンタメーカにて設定)を基準とし、被測定部位を測色器にて測定したO.D.値にて示される。具体的には、例えば所定のアプリケーションソフトにおいてドット記録密度100%となる画像をプリンタにて出力し、出力した画像を、測色器としてたとえばX−Rite938(商品名:X―Rite社製)を用いて測定し、このO.D.値をドット記録密度100%の基準値として設定する。そして、画像の被測定部位をX−Rite938(商品名)を用いて測定し、得られたO.D.値を上記基準値と比較した値が、被測定部位の階調値となる。
【0057】
ところで、上述したハイライト部分は、図8の階調値35%以下の領域であり、小ドットのみにて印刷される領域である。このハイライト部分は、カラー画像の場合には、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)などの淡いインクが用いられることになり、階調性を有する白黒画像の場合には、ブラックインク、または、本実施形態では用いていない淡いブラックインクが用いられることになる。
すなわち、ハイライト部分を印刷するためのドットは、階調値35%以下の領域に形成されるドットであり、例えば、複数の濃度のドットにて印刷される場合には、最も濃いインクを除くライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)などの淡いインクを用いて形成されるドットであり、複数種類のサイズのドットを有する場合には、最大サイズのドットを除くドットである。特に、最も淡いインクを用いて形成するドットや、最小サイズのドットがハイライト部分に形成される場合が多い。
そして、画像を高画質にて印刷する場合には、ドットの形成位置を調整する必要がある。このとき、単色すなわちブラックインクのみを用いる画像を印刷するのであれば、ブラックインクにて形成されるドットのみの形成位置整すればよい。
【0058】
フルカラー画像を印刷する場合には、すべての色のインクにて形成されるドットの形成位置を調整することが望ましい。キャリッジ28の一方向への走査、及び、往復走査において形成されるすべての色のドットの形成位置を合わせることは、各色のノズル列毎に駆動回路を設けて各ノズル列毎の吐出タイミングを調整することにより可能ではあるが、コストが高騰する。このため、フルカラー画像のハイライト部分に形成されるドットの形成位置を調整の対象とすることが好適である。これは、高濃度部分であれば隣接するドット同士が互いに繋がってドットの形状は見えないが、自然画等の画像におけるハイライト部分では、個々のドットの形状が見えやすいため、ドットの位置ずれが画質を低下させるためである。すなわち、キャリッジ28の往復走査において複数のノズル列により形成されるドットの形成位置を調整する場合には、淡いインクを用いて形成するドットや、サイズの小さなドットを調整の対象とする。
【0059】
===印刷ヘッドの駆動と原駆動信号の出力タイミングの調整===
次に印刷ヘッド36の駆動について、図9、図10を参照しつつ説明する。
図9は、ヘッド制御ユニット63(図6)内の構成を示すブロック図であり、図10は原駆動信号の出力タイミングを調整する処理を説明するためのフローチャート、図11は、ヘッド駆動波形のタイミングを示すタイミングチャートである。図11において横軸は時間、縦軸は電圧、CLK は基準クロックをあらわしている。
【0060】
図9に示すように、ヘッド制御ユニット63の駆動信号発生部200は、カウンタ16のカウント値と調整情報値とを比較する比較器201と、比較器201の結果により基準クロックに同期して吐出タイミングを決定するタイミング発生器202と、タイミング発生器202の信号を受けて原駆動信号を生成する原駆動信号発生部206と、複数のマスク回路204とを備えている。マスク回路204は、印刷ヘッド36のノズルn1〜n180をそれぞれ駆動するための複数のピエゾ素子に対応して設けられている。なお、図9において、各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
【0061】
各印刷ヘッド36が有するすべてのノズルnは、印刷ヘッド36毎に同一の出力タイミングにて出力される原駆動信号ODRVに基づいてインクを吐出する。そして、各印刷ヘッド36にて、ロール紙Pの同一の目標位置にドットを形成すべくインク滴を吐出させたときに、実際に形成されたドットの主走査方向の位置が目標位置と一致するように、例えばカラープリンタ20の製造段階における調整行程等において、各印刷ヘッド36を駆動するための原駆動信号ODRVの出力タイミングが調節されている。
【0062】
すなわち、調整行程を行う環境の温度が25℃の場合には、25℃の温度下にて、ドットが目標位置に形成されるようにノズル列毎のインクの吐出タイミングが調整されている。ここで、ドットが目標位置に形成されるように調整されるとは、例えば、ブラックインクを用いて、往復走査するキャリッジ28の往路において形成されるドットと、このドットと同じ主走査方向の位置を目標位置として復路にて形成されるドットの位置とが一致するように、また、ライト系のインク、例えばライトシアンインク及びライトマゼンタインクにて往路と復路とにて形成されるドットの位置のズレ量がそれぞれほぼ等しくなるように、さらに、キャリッジ28が一方向に走査して一目標位置にドットを形成する際に、各色のインクにて形成されるドットの位置が一致するように調整されていることを示している。このとき調整される吐出タイミングは、往復走査の場合であれば、往路及び復路のうち少なくともいずれか一方の吐出タイミングにて調整してもよく、また、一方向の走査におけるドットの位置を調整する場合であれば、複数のノズル列のうちいずれのノズル列を基準として他のノズル列の吐出タイミングを調整してもよい。
温度変化に対応させたドットの形成位置の調整は、原駆動信号ODRVの出力タイミングの調整することにより実行される。
【0063】
駆動信号発生部200には図9に示すように、カウンタ16 から出力されるカウント値と、基準クロックと原駆動信号ODRVの出力タイミングの調整するための調整情報値と、印刷信号PRTとが送られる。ここで基準クロック とカウント値は全ヘッド共通である。調整情報値については後述する。
【0064】
コントローラ54に設けられたカウンタ16は、基準クロック発生器15にて生成される基準クロックに同期して所定の値をカウントする。所定の値は記録解像度と調整精度と調整情報値とによって決定される。ここで調整精度は、記録解像度を基準として設定されており、例えば360DPI (ドットパーインチ、1 インチ当たりのドット数)の解像度であれば、ドット間は70 .56 μm (マイクロメートル)となり、キャリッジスピードを1m /s (メートル毎秒)とすると、吐出間隔は14 .172kHz (キロヘルツ)となる。基準クロックを907kHz とし、カウンタ16は0 〜63 の値を繰り返しカウントし続けるようにすると、調整精度は、70 .56 /64 ≒1 .1 μm である。
【0065】
キャリッジ28が所定の位置に到達したことがリニア式エンコーダ17の出力により検出されると(S101)、カウンタ16にて基準クロックのカウントが開始される。カウンタ16では設定された値から基準クロックと同期させてカウンタをディクリメントする(S105〜S107)。このとき、設定された値とは、製造段階にてメモリ56に予め記憶されていた初期値Qと、温度に対応させるための調整情報値Rとが、カウンタ16のカウントに先立って読み込まれ(S102,S103)、これらを加算して求められた適正カウント値S(Sは正の整数)である(S104)。
すなわち、カラープリンタ20を製造段階にて調整したときの環境温度と、このときの環境温度とが一致する場合には、メモリ56には調整情報値として「0」が記憶されており、相違する場合にはその温度差に応じてインクの吐出タイミングをずらすために、カウンタ16がカウントする適正カウント値を調整する情報として、「+1」「+2」「−1」「−2」等の値が記憶されている。
【0066】
比較器201では、設定された適正カウント値とカウンタ16によるカウント値とが比較され(S107)、それらの値が一致したときにタイミング発生器202にタイミング信号を出力する(S108)。
すなわち、調整情報値として「0」が記憶されていた場合には、図11Aに示すようなタイミングにてインクを吐出し、調整情報値として「−1」が記憶されていた場合には、図11Bに示すように基準クロック1つ分インクを吐出するタイミングが早められ、調整情報値として「+2」が記憶されていた場合には、図11Cに示すように基準クロック2つ分インクを吐出するタイミングが遅らせられることになる。
【0067】
タイミング発生器202では、比較器201から信号に基づき、基準クロックに同期して原駆動信号発生部206に原駆動信号ODRVを発生させるための信号を出力する(S109)。
【0068】
===異なるサイズのドット形成方法===
原駆動信号発生部206は、ノズルn1〜n180に共通に用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の主走査期間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号であり、各ノズルからインクを吐出させるための基準吐出信号である。すなわち、各印刷ヘッド36が有するすべてのノズルは、同一の原駆動信号ODRVに基づいてインクを吐出する。
【0069】
図9に示すように、入力されたシリアル印刷信号PRT(i)は、原駆動信号発生部206から出力される原駆動信号ODRVとともにマスク回路204に入力される。このシリアル印刷信号PRT(i)は、一画素当たり2ビットのシリアル信号であり、その各ビットは、第1パルスW1と第2パルスW2とにそれぞれ対応している。そして、マスク回路204は、シリアル印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原駆動信号ODRVをマスクするためのゲートである。すなわち、マスク回路204は、シリアル印刷信号PRT(i)が1レベルのときには原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとしてピエゾ素子に供給し、一方、シリアル印刷信号PRT(i)が0レベルのときには原駆動信号ODRVの対応するパルスを遮断する。
【0070】
図12は、駆動信号発生部の動作を示す原信号ODRV、印刷信号PRT(i)、駆動信号DRV(i)のタイミングチャートである。
図11に示した通り、原信号ODRVは、各画素区間T1、T2、T3において、第1パルスW1と第2パルスW2とを順に発生する。なお、画素区間とは、一画素分の主走査期間と同じ意味である。
図12に示す通り、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『1、0』に対応しているとき、第1パルスW1のみが一画素区間の前半で出力される。これにより、ノズルから小さいインク滴が吐出され、被印刷体には小さいドット(小ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『0、1』に対応しているとき、第2パルスW2のみが一画素区間の後半で出力される。これにより、ノズルから中サイズのインク滴が吐出され、被印刷体には中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『1、1』に対応しているとき、第1パルスW1と第2パルスW2とが一画素区間で出力される。これにより、ノズルから大きいインク滴が吐出され、被印刷体には大きいドット(大ドット)が形成される。以上説明したとおり、一画素区間における駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)の3つの異なる値に応じて互いに異なる3種類の波形を有するように整形され、これらの信号に基づいて印刷ヘッド36は3種類のサイズのドットを形成することが可能である。
【0071】
===インクの実測吐出速度の実測方法===
<<専用の基準装置を用いる方法>>
図13は、インクの吐出速度を実測する方法を説明するための図である。
専用の基準装置とは、例えば、印刷ヘッドが交換可能に構成され、設定した速度にて走査することが保証された基準キャリッジを有している。この基準キャリッジには、基準となる基準印刷ヘッドが装着されている。そして、基準印刷ヘッドのノズルと印刷用紙との間隔が設定した距離に保たれていることが保証されており、設定された吐出速度にてインクを吐出することが保証された状態にて印刷可能な装置である。さらにこの基準装置は、目標位置にドットを形成すべくインクを吐出すると、目標位置にドットが形成されるようにインクの吐出タイミングが調整されている。すなわち、基準キャリッジを往復走査させて、目標位置にドットを形成すべく往路にて吐出したインクにより形成されたドットと、復路にて吐出したインクにより形成されたドットとは、主走査方向の位置が一致する。ここでは、基準キャリッジの走査速度をVCR、基準印刷ヘッドのインクの吐出速度をV0、ノズルと印刷用紙との間隔をLとして説明する。
【0072】
実測吐出速度の実測方法は、まず基準装置に吐出速度を測定すべき測定対象印刷ヘッドを装着する。そして、基準印刷ヘッドにて目標位置にドットを形成すべく基準キャリッジの往路及び復路にてインクを吐出させたタイミングにて、測定対象印刷ヘッドにて目標位置にドットを形成すべく往路及び復路にてインクを吐出させる。このとき、ノズル列が有するすべてのノズルからインクを吐出させる。これにより、往路にて1本のドット列またはラインが、復路にて1本のドット列またはラインが形成される。すなわち、往路と復路とにて形成される2本のドット列またはラインが重なって印刷されると、測定対象印刷ヘッドの吐出速度は基準印刷ヘッドの吐出速度と一致し、このときの吐出速度はV0と実測される。
【0073】
一方、往路と復路とにて形成される2本のドット列またはラインが重ならない場合には、2本のドット列またはラインの間隔xを測定する。このとき、復路にて形成されたドット列またはラインが往路にて形成されたドット列またはラインより、往路の走査開始側に位置している場合には、測定対象印刷ヘッドの吐出速度Vは、基準印刷ヘッドの吐出速度V0より遅く、往路にて形成されたドット列またはラインが復路にて形成されたドット列またはラインより、往路の走査開始側に位置している場合には、測定対象印刷ヘッドの吐出速度Vは、基準印刷ヘッドの吐出速度V0より速いことになる。また、この間隔には往路によるズレ量と、復路によるズレ量とが含まれているため、吐出速度により生じるドットのズレ量は間隔xの半分となる。
【0074】
ここでは、測定対象印刷ヘッドの吐出速度が基準印刷ヘッドの吐出速度より遅い場合について説明する。
測定対象印刷ヘッドと基準印刷ヘッドとからそれぞれ吐出されたインクがノズルと印刷用紙との間隔Lの距離を移動する際にかかる時間の差tは、1式にて表される。
t=L/V−L/V0 1式
また、測定対象印刷ヘッドと基準印刷ヘッドとの吐出速度差によるドットのズレ量(x/2)は、2式にて表される。
x/2=VCR・t 2式
したがって、これら1式、2式より、測定対象印刷ヘッドの吐出速度Vは、3式により求められる。
V=VCR・L/{(x/2)+VCR・L/V0} 3式
【0075】
<<ノズルと印刷用紙との間隔を違えて測定する方法>>
図14はノズルと印刷用紙との間隔を違えて測定する方法を説明するための図である。
この場合には、プリンタにおける測定対象印刷ヘッドのノズルと印刷用紙との間隔を、2つの異なる距離に正確に調節可能な構成としておく。
【0076】
まず測定対象印刷ヘッドのノズルと印刷用紙との間隔を第1の距離L1となるように設定する。そして測定対象印刷ヘッドにて目標位置にドットを形成すべく往路及び復路にてインクを吐出させる。このとき、ノズル列が有するすべてのノズルからインクを吐出させ、往路と復路とにてそれぞれ1本のドット列またはラインが形成されことは上述した基準装置を用いる場合と同じである。
次に、測定対象印刷ヘッドのノズルと印刷用紙との間隔を第2の距離L2となるように設定し、測定対象印刷ヘッドにて目標位置にドットを形成すべく往路及び復路にてインクを吐出させる。
このようにして、2対のドット列またはラインが印刷される。これら対をなすドット列またはラインの間隔x1,x2をそれぞれ測定し、その間隔の差(x2−x1)を求める。この場合にも、この間隔(x2−x1)には往路によるズレ量と、復路によるズレ量とが含まれているため、吐出速度により生じるドットのズレ量は間隔(x2−x1)の半分となる。
すなわち、キャリッジが間隔(x2−x1)の半分(x2−x1)/2だけ移動する間に、インクは(L2−L1)の距離を移動したことになる。
したがって、測定対象印刷ヘッドの吐出速度V′は、4式にて求められる。
V′=(L2−L1)/{(x2−x1)/2VCR} 4式
【0077】
===温度とインクの吐出速度との相関関係を示す情報===
温度とインクの吐出速度との相関関係を示す情報は、所定の印刷ヘッドにて例えば複数種類の環境温度下にて、上述した方法によりインクの実測吐出速度を実測し、実測結果をグラフ等にプロットして温度とインク吐出速度との相関関係を予め求めておく。
このとき実測する実測対象印刷ヘッドとして、所定温度下におけるインク吐出速度が異なる複数の印刷ヘッドを用いる。例えば、25℃の温度下にて実測吐出速度7m/sec,8m/sec、9m/secでインクを吐出する3つの印刷ヘッドを実測対象印刷ヘッドとする。そして、実測する環境温度としては、例えば、前述した25℃を含め、15℃,40℃など少なくとも3種類とする。このとき、測定する環境温度として、例えば、製造工程など調整をする際の環境温度を含ませておくと、調整の精度が向上する。
このようにして、求められた吐出速度をグラフにプロットし、温度とインク吐出速度との相関関係を求める。図15は温度とインク吐出速度との相関関係を示すグラフのイメージ図である。
【0078】
===適正カウント値の求め方===
<<<ユーザが設定する方法>>>
例えば、温度に対応させたドット形成位置の調整は、プリンタ20の設置時、または温度変化が大きい場所等に設置されたプリンタ20にて印刷する際に行われる。ここでは、まず1つの印刷ヘッドのブラックノズル列Nkからインクを吐出して形成されるドットの形成位置を調整する例について説明する。
図16は、ユーザが適正カウント値を設定する方法を説明するためのフローチャートである。
プリンタ20には、予め所定の温度、例えば25℃の温度下にてインクの実測吐出速度が実測されており(S201)、実測吐出速度8m/secにてインクを吐出する印刷ヘッドが搭載され、この実測吐出速度と、この環境下においてドットが目標位置に形成されるタイミングにて印刷するための情報とが記憶されている(S202,S203)。
【0079】
例えば、プリンタ20を設置時に、ユーザがユーザインターフェースにより環境温度の測定を指示した際に(S204)、サーミスタ58にて温度が検出され(S205)、ユーザインターフェース表示モジュール101に実測された温度が表示される(S206、S207))。このとき、例えば、上下のサーミスタ58a,58bは同じ温度を示しており、ユーザインターフェース表示モジュール101に環境温度として30℃が表示されると、ユーザは前述し予め求められている温度とインク吐出速度との相関関係のグラフから推定吐出速度を推定する。
このとき、ユーザは、搭載された印刷ヘッドの実測吐出速度(25℃の温度下にて吐出速度8m/sec)と、温度とインク吐出速度との相関関係とに基づいて、調整する際に参照するグラフが、図15のBのグラフであることを確認する(S208)。そして、Bのグラフから環境温度30℃のときの推定吐出速度を約8.2m/secと推定し(S209)、推定した推定吐出速度をユーザインターフェースから所定の操作により入力する(S210)。
コントローラ54では、入力された情報、すなわち環境温度30℃のときの推定吐出速度8.2m/secと、予め入力されていた実測吐出速度、すなわち、環境温度25℃のとき吐出速度8m/secとから、原駆動信号ODRVの出力タイミングの調整情報値が演算され(S211)、この調整情報値と、メモリに記憶されている初期値とから適正カウント値が演算されて(S212)、メモリ56に記憶される(S213)。この適正カウント値にて原駆動信号ODRVの出力タイミングが調整されることは前述したとおりである。すなわち、調整情報値に基づいて出力されるドットを形成するための信号を出力するタイミングが遅らせたり、早めたりすることが可能である。
【0080】
<<<カラープリンタにて設定される方法>>>
ユーザが設定する方法と同様に、1つの印刷ヘッドのブラックノズル列Nkからインクを吐出して形成されるドットの形成位置を調整する例について説明する。
図17は温度とインク吐出速度との相関関係を示す相関情報データテーブルを説明するための図、図18は速度情報データテーブルを説明するための図、図19は推定吐出速度と調整情報値とを対応付けるための調整情報値データテーブルを説明するための図である。
カラープリンタにてドットの形成位置を調整する場合には、上述した温度とインク吐出速度との相関関係を示す情報が段階的に振り分けられた相関情報データテーブルと、また、印刷ヘッドの吐出速度と相関データテーブルとを対応付けるための速度情報データテーブルとがメモリに記憶されている。
【0081】
図20はカラープリンタにて適正カウント値が設定される方法を説明するためのフローチャートである。
プリンタ20には、ユーザが設定する方法と同様に予め所定の温度、例えば25℃の温度下にて実測吐出速度(ここでは8m/sec)が実測された印刷ヘッドが搭載され(S301)、この実測吐出速度と、この環境下においてドットが目標位置に形成されるタイミングにて印刷するための情報とが記憶されている(S302,S303)。
そして、搭載された印刷ヘッドの予め記憶されていた実測吐出速度の情報(8m/sec,25℃)に基づいて、搭載された印刷ヘッドに適した温度とインク吐出速度との相関関係を示す情報をTypeBと特定する(S304)。
【0082】
次に、上下のサーミスタ58a,58bの出力から環境温度が30℃であることを検出する(S305)。検出した環境温度とTypeBの相関情報データテーブルとに基づいて、推定吐出速度が8.2m/secと推定される(S306)。
そして、推定された推定吐出速度と調整情報値データテーブルとに基づいて原駆動信号ODRVの出力タイミングの調整情報値が演算され(S307)、この調整情報値と、メモリに記憶されている初期値とから適正カウント値が演算されて(S308)、メモリ56に記憶される(S309)。
【0083】
上述した2つの例はいずれも上下に設置されたサーミスタ58a,58bにて同じ温度を検出した例について説明したが、上下のサーミスタ58a,58bにて互いに異なる温度を検出した場合には、上下のサーミスタ58a,58bに基づいて検出された温度差と、印刷ヘッドが設けられている上下方向の位置に基づいて推定吐出速度を推定する。
すなわち、プリンタ20に設けられた8つの印刷ヘッド36は、上下方向に沿って4段に配置されている。このため、上下のサーミスタ58a,58bに基づいて検出された温度差を4つの段階に分割して段階的に温度が変化するように割り振る。すなわち、段階的に割り振られた温度のうち、下側のサーミスタ58bにより検出された温度に最も近い温度が最下段の印刷ヘッド36g,36h周辺の温度と見なされ、上側のサーミスタ58aにより検出された温度に最も近い温度が最上段の印刷ヘッド36a,36b周辺の温度とみなされる。
【0084】
例えば、下側のサーミスタ58bにてプリンタ20下側の環境温度が22℃、上側のサーミスタ58aにてプリンタ20上側の環境温度が27℃であることが検出された場合には、この温度差を4段階に分割した平均値の23℃,24℃,25℃,26℃として割り振られ、最上段の印刷ヘッド36a,36bの周辺温度は26℃、最下段の印刷ヘッド36g,36h周辺の温度は23℃としてみなされる。
各印刷ヘッド36a〜36hに対応する温度を、サーミスタ58にて検出された実測温度として推定吐出速度を推定し、この推定吐出速度に基づいて原駆動信号ODRVの出力タイミングの適正カウント値が設定される。
【0085】
===ノズル列毎に形成されるドットの形成位置の調整===
カラープリンタ20は、6色のインクを吐出するために、1つの印刷ヘッドに色毎に対応した6列のノズル列を有している。これらノズル列から吐出されるインクにて形成されるドットの形成位置を調整する場合に、各々のノズル列に対し上述した方法にて各々調整しても良いが、調整時間を短縮するために、各ノズルから吐出されるインクの重量に基づいて調整する方法がある。この方法は、インクの重量とインクの吐出速度とがほぼ比例することに基づいている。
例えばブラックノズル列については、実測温度と温度とインク吐出速度との相関関係を示す情報とから推定吐出速度を推定してドットの形成位置を調整し、その他のノズル列はブラックノズル列から吐出されるインクの重量と、他のノズル列からそれぞれ吐出されるインクの重量との比によって各ノズル列から吐出されるインクの推定吐出速度を推定し、この推定吐出速度に基づいてドットの形成位置を調整する。
【0086】
図21は、メモリ56に記憶され、各ノズル列から吐出されるインクの重量の比を示すインク重量データテーブルを説明するための図である。このインク重量データテーブルは、ノズル列と、各ノズル列から吐出されるインクにて、中ドット、小ドットを形成する際に吐出されるインクの重量とが対応付けられている。例えば、カラープリンタ20のメモリ56には、各ノズル列にて吐出されるインクの重量が予め測定され、各ノズルに対応付けられたインク重量データテーブルが記憶されている。
【0087】
そして、例えば上述したユーザによる調整にて、ブラックノズル列Nkから吐出されたインク滴の吐出速度が、環境温度30℃のとき吐出速度8.2m/secと推定された場合には、この推定吐出速度と重量データテーブルに基づいて他のノズル列の推定吐出速度が推定される。すなわち、各ノズル列の推定吐出速度は、以下のように求められ、この推定吐出速度に基づいてドットの形成位置が調整される。
シアンノズル列Nc 8.2×48/50≒7.9(m/sec)
ライトシアンノズル列Nlc 8.2×46/50≒7.5(m/sec)
マゼンタノズル列Nm 8.2×52/50≒8.5(m/sec)
ライトマゼンタノズル列Nlm 8.2×49/50≒8.0(m/sec)
イエローノズル列Ny 8.2×51/50≒8.4(m/sec)
各ノズル列から吐出されるインクの重量から推定吐出速度を推定する方法は、自然画等のフルカラー画像を印刷する場合における往路と復路とにて形成されるドットの形成位置の調整にも用いられる。
【0088】
フルカラー画像を印刷する場合における往路と復路とにて形成されるドットの形成位置の調整では、上述したとおり画像のハイライト部分を印刷するために吐出されるドットの形成位置を調整することが好適である。例えば、ハイライト部分の印刷には、淡いインク、すなわちライトシアンインク、ライトマゼンタインク、イエローインクにて形成される中ドット及び小ドットが用いられる。また、淡いインクのうちライトシアンインク及びライトマゼンタインクにて形成されるドットのドットの形成位置のズレが目立ちやすいため、ライトシアンインク、ライトマゼンタインクにて形成されるドットの形成位置を調整の対象とする。ところが、ライトシアンインク及びライトマゼンタインクにて形成される中ドット及び小ドットのブラックインクにて形成されるドットに対する重量比が一致するとは限らない。このためライトマゼンタインクを吐出するライトマゼンタノズル列Nlmの推定吐出速度は、中ドットと小ドットとを形成するために吐出するインクの重量比の平均値にて推定する。図21の例ではライトシアンインクとライトマゼンタインクとの重量比はいずれも49として、推定吐出速度を推定し、この推定吐出速度に基づいてドットの形成位置を調整する。
【0089】
===その他の実施の形態===
以上、一実施の形態に基づき本発明に係る液体吐出装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0090】
また、媒体としてロール紙等の印刷用紙を例にとって説明したが、媒体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、液体吐出装置の一例として印刷装置について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などに、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。このような分野に本技術を適用しても、液体を媒体に向かって吐出することができるという特徴があるので、前述した効果を維持することができる。
【0091】
また、上記実施の形態においては、印刷装置の一例としてカラーインクジェットプリンタについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、モノクロインクジェットプリンタについても適用可能である。
また、上記実施の形態においては、液体の一例としてインクについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出してもよい。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、液体吐出部にて媒体に形成される液体滴跡の位置をより精度良く調整可能な液体吐出装置、液体滴跡の位置調整方法、及び、液体滴跡の位置を調整可能な液体吐出システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカラープリンタの実施形態の概要を示す斜視図である。
【図2】図1のカラープリンタにてキャリッジを移動した状態を示す斜視図である。
【図3】リニア式エンコーダの構成を模式的に示した説明図である。
【図4】リニア式エンコーダの2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
【図5】印刷ヘッドにおけるノズル列を説明するための説明図である。
【図6】カラープリンタを備えた液体吐出システムの構成を示すブロック図である。
【図7】プリンタドライバの制御を説明するためのブロック図
【図8】印刷する画像を構成するドットを説明するための図である。
【図9】ヘッド制御ユニット内の構成を示すブロック図である。
【図10】原駆動信号の出力タイミングを調整する処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図11Aは調整情報値が0の場合における駆動波形のタイミングを示すタイミングチャート、図11Bは調整情報値が+1の場合における駆動波形のタイミングを示すタイミングチャート、調整情報値が−2の場合における駆動波形のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図12】駆動信号発生部の動作を示す原信号ODRV、印刷信号PRT(i)、駆動信号DRV(i)のタイミングチャートである。
【図13】インクの吐出速度を実測する方法を説明するための図である。
【図14】ノズルと印刷用紙との間隔を違えて測定する方法を説明するための図である。
【図15】温度とインク吐出速度との相関関係を示すグラフのイメージ図である。
【図16】ユーザが適正カウント値を設定する方法を説明するためのフローチャートである。
【図17】温度とインク吐出速度との相関関係を示す相関情報データテーブルを説明するための図である。
【図18】速度情報データテーブルを説明するための図である。
【図19】推定吐出速度と調整情報値とを対応付けるための調整情報値データテーブルを説明するための図である。
【図20】カラープリンタにて適正カウント値が設定される方法を説明するためのフローチャートである。
【図21】メモリに記憶され、各ノズル列から吐出されるインクの重量の比を示すインク重量データテーブルを説明するための図である。
【符号の説明】
3 印刷部 5 印刷用紙搬送部
15 基準クロック発生器 16 カウンタ
17 リニア式エンコーダ 19 リニア式エンコーダ用符号板
20 カラープリンタ 21 CRT
24 スマップローラ 26 プラテン
27 ホルダ 27a 軸体
27b ガイド円盤 28 キャリッジ
29 挟持ローラ 30 キャリッジモータ
31 搬送モータ 32 牽引ベルト
34 ガイドレール 341 下側ガイドレール
342 上側ガイドレール 35 ロール紙保持部
36 印刷ヘッド 36a 印刷ヘッド(上側左上)
36b 印刷ヘッド(上側右上) 36c 印刷ヘッド(上側左下)
36d 印刷ヘッド(上側右下) 36e 印刷ヘッド(下側左上)
36f 印刷ヘッド(下側右上) 36g 印刷ヘッド(下側左下)
36h 印刷ヘッド(下側右下) 37 ロール紙搬送部
40 駆動ギア 41 中継ギア
44,45 プーリ 46 係合部
50 バッファメモリ 51 CPU
52 イメージバッファ 54 システムコントローラ
56 メモリ 58 サーミスタ
58a 上側のサーミスタ 58b 下側のサーミスタ
61 主走査駆動回路 62 副走査駆動回路
63 ヘッド制御ユニット 67 インクタンク
90 コンピュータ 91 ビデオドライバ
95 アプリケーションプログラム 97 解像度変換モジュール
98 色変換モジュール 99 ハーフトーンモジュール
100 ラスタライザ
101 ユーザインターフェース表示モジュール
102 UIプリンタインターフェースモジュール
200 駆動信号発生部
201 比較器 202 タイミング発生器
204 マスク回路 206 原駆動信号発生部
COM コマンド CLK クロック信号
L,L1,L2 ノズルと印刷用紙との間隔
LUT 色変換ルックアップテーブル
n,n1〜n180 ノズル
N,Nk,Nc,Nlc,Nm,Nlm,Ny ノズル列
ODRV 原駆動信号(基準吐出信号)
P ロール紙 PD 印刷データ
Q 初期値 R 調整情報値
S 適正カウント値 T 変数
x、x1,x2 ドットのズレ量 VCR キャリッジの速度
V0 基準印刷ヘッドのインクの吐出速度
V,V′ 測定対象印刷ヘッドのインクの吐出速度[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid ejection apparatus having a liquid ejection section that ejects a liquid droplet while moving in a predetermined direction to form a liquid droplet mark on a medium, a method for adjusting the position of the liquid droplet mark, and a liquid ejection system.
[0002]
[Prior art]
A liquid ejecting apparatus having a liquid ejecting unit that is movably provided and ejects liquid to form a liquid droplet mark on a medium, and a temperature detecting unit includes, for example, ejecting ink from nozzles to form dots on printing paper. An ink jet printer is known (for example, refer to Patent Document 1). In this ink jet printer, when a carriage provided with nozzles performs reciprocating scanning to perform printing, the position at which dots are formed by ink droplets ejected on a forward path and a return path with respect to a predetermined target position is adjusted. By the way, the position at which the dot is formed is affected by the ejection speed of the ink ejected from the nozzle. The ejection speed differs depending on characteristics of the ink with respect to the temperature, manufacturing variations of the ejection mechanism in the ejection head for ejecting the ink, and the like. For this reason, for example, according to the manufacturing variation of the ejection head and the characteristics of the ink to be ejected, each of the ranks is classified step by step, and a correction data table for each rank is provided. The dot formation position is adjusted based on the determined temperature.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-11-79991
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the ink ejection speed differs not only due to manufacturing variations in the ejection mechanism of the ejection head, but also due to variations in nozzle accuracy and combinations with driving circuits and the like. For this reason, it is not possible to accurately know the ejection speed without actually ejecting the ink at a predetermined temperature, and to determine the dot formation position only with a data table based on the individual ejection head specifications, ink viscosity, and the like. There is a problem that even if the adjustment is performed, there is a fear that dots cannot be formed at desired positions.
[0005]
The present invention has been made in view of such a problem, and an object of the present invention is to provide a liquid ejecting apparatus and a liquid ejecting apparatus which can more accurately adjust the position of a liquid drop mark formed on a medium by a liquid ejecting unit. An object of the present invention is to realize a position adjustment method of a trace and a liquid ejection system capable of adjusting a position of a trace of a liquid droplet.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The main present invention has a liquid ejection unit provided so as to be movable along a predetermined direction for ejecting a liquid to form a liquid droplet mark on a medium, and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejection unit is provided with the liquid ejection unit. In a liquid ejection apparatus that ejects liquid while moving in the direction to form a droplet of liquid, the ejection speed of the liquid corresponding to the temperature of the liquid ejection unit is previously measured, and the actually measured ejection speed and the actually measured ejection speed are used. A liquid ejecting apparatus characterized in that a position at which the liquid droplet trace is formed is adjusted based on an estimated ejection speed of the liquid ejecting section estimated from a detection result of the temperature detecting means.
[0007]
Other features of the present invention will become apparent from the description of the present specification and the accompanying drawings.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
At least the following matters will be made clear by the description in this specification and the accompanying drawings. A liquid ejecting unit that is provided movably along a predetermined direction and ejects liquid to form a liquid droplet mark on a medium; and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejecting unit moves in the predetermined direction. In a liquid ejection apparatus that ejects a liquid to form a droplet of liquid, the ejection speed of the liquid corresponding to the temperature of the liquid ejection unit is actually measured in advance, and the actually measured ejection speed measured by the temperature detection unit is detected. A liquid ejecting apparatus, comprising: adjusting a formation position of the liquid droplet mark based on an estimated ejection speed of the liquid ejecting unit estimated from a result.
According to such a liquid ejection device, the position where the liquid droplet is formed is adjusted based on the detection result of the temperature detection means, that is, the actually measured temperature and the actually measured ejection speed, so that the target position can be more accurately positioned. It is possible to form a liquid droplet mark.
[0009]
In such a liquid ejecting apparatus, it is preferable that the position at which the liquid droplet mark is formed is adjusted by adjusting the timing at which the liquid is ejected from the liquid ejecting unit in accordance with the estimated ejection speed.
According to such a liquid ejection apparatus, by adjusting the timing at which the liquid is ejected in accordance with the estimated ejection speed, it is possible to easily and accurately adjust the formation position of the liquid droplet mark.
[0010]
In such a liquid ejection apparatus, the actually measured ejection speed is measured in advance at a predetermined temperature, and a plurality of pieces of information indicating a correlation between the temperature and the liquid ejection speed are prepared in advance. It is preferable that one piece of information is specified based on the actually measured discharge speed, and the estimated discharge speed is estimated from the specified information and a detection result of the temperature detecting unit.
According to such a liquid ejection apparatus, since only the actually measured ejection speed at a predetermined temperature is measured at the liquid ejection unit to be adjusted, the ejection is performed at various temperatures in accordance with the temperature change. There is no need to measure speed. A plurality of pieces of information indicating the correlation between the temperature and the liquid discharge speed is prepared in advance, and the estimated discharge speed is estimated based on this information. A highly accurate adjustment is realized.
[0011]
In such a liquid ejecting apparatus, a liquid droplet is ejected at a predetermined position using the liquid ejecting unit by a reference device capable of ejecting liquid at a predetermined ejection speed and forming a liquid droplet mark at a predetermined position. It is desirable that the actually measured ejection speed is measured in advance using the amount of deviation between the position of the droplet trace formed when the liquid is ejected to be formed and the predetermined position.
According to such a liquid ejection device, it is possible to easily measure the actually measured ejection speed, and it is possible to accurately adjust the position of the liquid droplet trace using the actually measured ejection speed.
[0012]
In such a liquid ejecting apparatus, an interval between the liquid ejecting section and the medium is set to a first distance, and a position of a liquid droplet mark formed by ejecting liquid from the liquid ejecting section is set to a second distance. It is preferable that the measured discharge speed is measured in advance by setting a distance and using a shift amount from a position of a liquid droplet mark formed by discharging liquid from the liquid discharge unit.
According to such a liquid discharge device, it is possible to measure the actual measured discharge speed accurately without using a special device for measurement and under the conditions for printing originally. It is possible to adjust the formation position of the trace of the liquid droplet with high accuracy by using.
[0013]
In the liquid ejecting apparatus according to the above aspect, the plurality of liquid ejecting units are vertically arranged on a moving unit for the movement, and the temperature detecting units are arranged on an upper side and a lower side of the moving unit, respectively. Based on the detection results of the upper temperature detection unit and the lower temperature detection unit, for each of the liquid ejection units, the position where the liquid droplet trace is formed in accordance with the vertical position of the liquid ejection unit. It is desirable to adjust each.
According to such a liquid ejecting apparatus, even when a plurality of liquid ejecting sections are arranged vertically in the moving means, the temperature is detected on the upper and lower sides of the moving means, and the temperature is detected. It is possible to accurately adjust the formation position of the liquid droplet trace in accordance with the detection result of.
[0014]
In such a liquid ejecting apparatus, the liquid ejecting section moves in both directions along the predetermined direction, and is formed by the movement in one direction to form a liquid droplet mark at a specific position in the predetermined direction. It is desirable to adjust at least one of a position where a liquid droplet trace is formed and a position where a liquid droplet trace formed by the movement in the other direction is formed.
According to such a liquid ejecting apparatus, when forming liquid droplets by moving in both directions, the liquid droplets are formed by moving in one direction and the liquid droplets are formed by moving in the other direction. It is possible to accurately adjust the relative position with respect to the liquid droplet trace to be performed.
[0015]
In such a liquid ejecting apparatus, a plurality of the liquid ejecting sections are provided along the predetermined direction, and when the liquid ejecting section moves, one of the liquid ejecting sections is formed so as to form a liquid droplet mark at a specific position in the predetermined direction. It is desirable to adjust at least one of the formation positions of the liquid droplets formed by the liquid discharge unit and the liquid droplets formed by the other liquid discharge units.
According to such a liquid ejecting apparatus, it is possible to accurately adjust the relative positions of the liquid droplet marks formed by the plurality of liquid ejecting sections arranged in the predetermined direction.
[0016]
In such a liquid ejection apparatus, the one liquid ejection unit measures the actually measured ejection speed, and the other liquid ejection unit performs the liquid ejection when ejecting a liquid to form a liquid droplet mark of the same size. It is preferable that the estimated discharge speed is estimated based on the weight of the liquid discharged from each of the units.
Since the discharge speed is substantially proportional to the weight of the liquid to be discharged, it is possible to know the discharge speed of another liquid discharge unit based on the actually measured weight of the liquid discharged from one liquid discharge unit. . For this reason, it is possible to adjust the formation position of the liquid droplet trace without measuring the ejection speeds of all the liquid ejection units.
[0017]
In such a liquid ejecting apparatus, when the liquid is ink, the formation position of the dot formed by the ink ejected from the liquid ejecting unit is adjusted with high accuracy, so that a high-quality image is printed with these dots. It is possible.
[0018]
In such a liquid ejection apparatus, it is desirable to adjust the formation position of dots formed in the highlight portion of an image printed using the ink.
The image quality of the image formed by the dots is deteriorated particularly when the accuracy of the positions of the dots formed in the highlight portions is poor. For this reason, by adjusting the dot formation position with ink droplets for printing the highlight portion, it is possible to print an image such as a natural image including the highlight portion particularly in high quality.
[0019]
In such a liquid ejecting apparatus, the liquid ejecting section can form a plurality of types of dots, and the weights of ink droplets ejected to form each type of dot are respectively measured, and the highlight When the portion is formed by a plurality of types of dots, it is desirable to adjust the dot formation position based on the average value of the estimated ejection speed of the ink ejected to form each type of dot.
According to such a liquid ejecting apparatus, the formation positions of dots formed by all types of ink droplets for printing the highlight portion of the image are adjusted on average, so that the dots formed in the entire highlight portion are adjusted. Variations in the precision of the formation position are suppressed, and higher-quality images can be printed.
[0020]
Further, the liquid ejection unit is provided so as to be movable in both directions along a predetermined direction, and has a liquid ejection unit for ejecting liquid to form a liquid droplet mark on a medium, and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejection unit is In a liquid ejecting apparatus that ejects liquid while moving in a predetermined direction to form a liquid droplet mark, the liquid is ink, and a plurality of the liquid ejecting sections are provided along the predetermined direction, and A plurality of moving means are arranged along the up and down direction, the temperature detecting means is arranged on the upper side and the lower side of the moving means, respectively, and the liquid ejection section has an ink ejection speed corresponding to a predetermined temperature, A reference device capable of forming ink at a predetermined position by discharging ink at a predetermined discharge speed is formed when ink is discharged to form a dot at the predetermined position using the liquid discharging unit. Dot position The liquid ejection unit is capable of forming a plurality of types of dots, which are previously measured using the amount of deviation from the predetermined position, and ink droplets ejected to form each type of dot. Are actually measured, and based on the detection results of the upper temperature detecting unit and the lower temperature detecting unit, for each of the liquid discharging units, according to the vertical position of the liquid discharging unit. A plurality of information indicating the correlation between the temperature and the ink ejection speed is prepared in advance, and one of the plurality of information is specified based on the actually measured ejection speed, and the specified information and the temperature are specified. The estimated discharge speed is estimated from the detection result of the detection means, and the measured discharge speed of the one liquid discharge unit among the plurality of liquid discharge units provided along the predetermined direction is actually measured. The liquid discharge section is When ejecting ink to form a dot of a size, the estimated ejection speed is estimated based on the weight of the ink ejected from each of the liquid ejection units, and a highlight portion of an image printed using the ink is estimated. When is formed by a plurality of types of dots, the timing of discharging ink from the liquid discharge unit is adjusted in accordance with the average value of the estimated discharge speed of the ink discharged to form each type of dot. Thereby, in order to form a dot at a specific position in the predetermined direction, at least one of a dot formed by the movement in one direction and a dot formed by the movement in the other direction In order to form a dot at a specific position in the predetermined direction when the liquid ejecting unit moves, the dot forming position is different from the dot formed by one liquid ejecting unit when the liquid ejecting unit moves. A dot forming position of at least one of the dots formed by the liquid discharging unit is adjusted.
[0021]
According to such a liquid ejection device, by adjusting the timing at which ink is ejected according to the estimated ejection speed estimated based on the actually measured temperature and the actually measured ejection speed actually measured by the reference device, The relative positions of the dots formed by the movement in the direction, and the relative positions of the dots formed by the plurality of liquid ejection units arranged along the predetermined direction can be easily and accurately adjusted to achieve high image quality. Images can be printed. At this time, it is only the actually measured discharge speed at a predetermined temperature that is actually measured at the liquid discharge unit to be adjusted, so that the discharge speed is not measured at various temperatures in accordance with the temperature change. Adjustment in a short period of time can be performed over a wide range of temperatures, and accurate adjustment can be realized. Further, it is possible to accurately adjust the dot formation position according to the arrangement of the plurality of liquid ejection units in the vertical direction. Furthermore, by actually measuring the weight of ink ejected from a plurality of liquid ejection units arranged along a predetermined direction, the dot formation position is adjusted without measuring the ejection speed of all the liquid ejection units. It is possible. In addition, when the dot formation positions formed by all types of ink droplets that print the highlight portion of the image are adjusted on average, the variation in the accuracy of the dot formation positions formed in the entire highlight portion can be suppressed. In addition, it is possible to print an image such as a natural image including a particularly large number of highlight portions with high image quality.
[0022]
A liquid ejecting unit that is provided movably along a predetermined direction and ejects liquid to form a liquid droplet mark on a medium; and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejecting unit moves in the predetermined direction. A liquid ejection device that ejects a liquid while forming a droplet of liquid, while measuring the ejection speed of the liquid ejection unit, which is measured in advance as the ejection speed of the liquid corresponding to the temperature, and the detection result of the temperature detection unit. A computer program for executing the adjustment of the formation position of the liquid droplet mark based on the estimated discharge speed of the liquid discharge unit can be realized.
[0023]
A computer, a liquid ejection unit connected to the computer and movably provided in a predetermined direction for ejecting liquid to form a liquid droplet mark on a medium, and a temperature detection unit; A liquid ejecting apparatus that ejects liquid while the liquid ejecting unit moves in the predetermined direction to form a liquid droplet mark, wherein the liquid ejection speed of the liquid ejecting unit corresponding to the temperature is measured in advance. Adjusting the position of the liquid droplet trace based on an estimated ejection speed of the liquid ejection unit estimated from the actually measured ejection speed and the detection result of the temperature detection unit. A liquid ejection system is also feasible.
[0024]
A liquid ejecting unit that is provided movably along a predetermined direction and ejects liquid to form a liquid droplet mark on a medium; and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejecting unit moves in the predetermined direction. A liquid ejecting apparatus that ejects liquid while forming a liquid droplet mark while ejecting a liquid, wherein the liquid ejecting unit measures in advance the ejection speed of the liquid corresponding to the temperature, and the actually measured ejection A step of estimating the position of the liquid droplet trace based on a speed estimated from a speed and a detection result of the temperature detecting means, and a step of adjusting the position of the liquid droplet trace based on the estimated discharge speed of the liquid discharge unit. A method is also feasible.
[0025]
=== Schematic example of printing device ===
FIGS. 1 and 2 show a color ink jet printer (hereinafter, referred to as a color printer) 20 as a liquid discharge device that discharges ink as a liquid from nozzles and a nozzle array as a liquid discharge unit and prints the ink as a liquid according to an embodiment of the present invention. It is a perspective view showing an outline. The
[0026]
As shown in the drawing, the
[0027]
The two
On the
[0028]
The
The
[0029]
The
[0030]
The four
[0031]
These print heads 36 have a plurality of nozzles n as ink discharge units for discharging ink, and discharge ink from predetermined nozzles n under the control of a head control unit 63 (see FIG. 7) described later. The surface of the
In addition, the
[0032]
The printing
The
The
[0033]
The roll
[0034]
=== Encoder ===
Next, the
The
When the voltage VCC is applied to both ends of the
[0035]
The parallel light that has passed through the linear
[0036]
FIG. 4 is a timing chart showing waveforms of two output signals of the
As shown in FIGS. 4A and 4B, the phase of the pulse ENC-A differs from that of the pulse ENC-B by 90 degrees in both the forward rotation and the reverse rotation of the CR motor. When the
[0037]
In the present embodiment, the width of the slit (white portion) of the linear
[0038]
Further, by equally dividing the pulse output from the
[0039]
=== Print Head Configuration ===
The configuration of the
As shown in FIG. 5, the
[0040]
The black nozzle row Nk has 180 nozzles n1 to n180, and each nozzle n has a piezo element (not shown) as a driving element for driving each nozzle n to discharge an ink droplet as a liquid droplet. Is provided. The nozzles n1,..., N180 of the black nozzle row Nk are arranged at a constant nozzle pitch kD along the sub-scanning direction. Here, D is a dot pitch in the sub-scanning direction, and k is an integer of 1 or more. The dot pitch D in the sub-scanning direction is equal to the pitch of the main scanning line (raster line). In the example of FIG. 5, the nozzle pitch k · D is a 4-dot pitch. However, the integer k can be set to any value.
[0041]
The same applies to the cyan nozzle row Nc, the light cyan nozzle row Nlc, the magenta nozzle row Nm, the light magenta nozzle row Nlm, and the yellow nozzle row Ny. That is, each nozzle row N has 180 nozzles n1 to n180, and is arranged at a constant nozzle pitch kD along the sub-scanning direction.
Then, at the time of printing, the roll paper P is intermittently conveyed by a predetermined conveyance amount by the printing
[0042]
In FIG. 5, the ink colors of the nozzle rows are black nozzle row Nk, cyan nozzle row Nc, light cyan nozzle row Nlc, magenta nozzle row Nm, light magenta nozzle row Nlm, and yellow nozzle row Ny from the left side of the drawing. However, the present invention is not limited to this, and the ink colors of the nozzle rows N may be arranged in another arrangement order.
[0043]
=== Example of Overall Configuration of Liquid Discharge System ===
Next, an example of the overall configuration of the liquid ejection system will be described with reference to FIGS. FIG. 6 is a block diagram illustrating a configuration of a liquid ejection system including the above-described
[0044]
This liquid ejection system includes a
[0045]
In the
[0046]
The
[0047]
The
[0048]
As shown in FIGS. 1, 2, and 6, the above-described
[0049]
Further, each
[0050]
Then, when the
[0051]
The
[0052]
The color-converted multi-tone data has, for example, 256 tone values. The
The halftone image data is rearranged in a desired data order by the
[0053]
On the other hand, the user
[0054]
The UI
[0055]
Further, the UI
[0056]
=== Dot Configuration to Form Image ===
FIG. 8 is a diagram for explaining dots forming an image to be printed.
When an image to be printed has gradation, the image includes a low-density portion such as human skin or the sky of a landscape, a so-called highlight portion to a high-density portion, a so-called shadow portion, and the like. These gradations are expressed by, for example, the area of a dot occupying a unit area, the so-called dot recording density, and the color of the ink that forms the dot. This is realized by printing in a distributed manner. That is, as shown in FIG. 8, printing is performed using only small dots on the low-density side, medium dots are formed toward the high-density side, and the number of small dots is reduced. In the area of%, printing is performed by large dots formed by small dots and medium dots. Here, the gradation value indicating the density is, for example,
[0057]
Incidentally, the above-described highlighted portion is a region where the gradation value is 35% or less in FIG. 8 and is a region where only small dots are printed. In the case of a color image, a light ink such as light cyan (LC), light magenta (LM), or yellow (Y) is used for the highlight portion. In the case of a monochrome image having gradation, , Black ink, or light black ink not used in the present embodiment.
That is, the dots for printing the highlight portion are dots formed in an area having a gradation value of 35% or less. For example, when printing is performed with dots of a plurality of densities, the darkest ink is excluded. These dots are formed by using light inks such as light cyan (LC), light magenta (LM), and yellow (Y). When there are a plurality of types of dots, the dots are dots excluding the maximum size dots. . In particular, dots formed using the lightest ink and dots of the smallest size are often formed in highlighted portions.
When printing an image with high image quality, it is necessary to adjust the dot formation position. At this time, if an image using only a single color, that is, an image using only black ink is to be printed, the formation position of only dots formed by black ink may be adjusted.
[0058]
When printing a full-color image, it is desirable to adjust the formation positions of dots formed with all color inks. In order to match the formation positions of dots of all colors formed in one direction of scanning and reciprocal scanning of the
[0059]
=== Adjustment of print head drive and output timing of original drive signal ===
Next, the driving of the
FIG. 9 is a block diagram showing a configuration inside the head control unit 63 (FIG. 6). FIG. 10 is a flowchart for explaining a process for adjusting the output timing of the original drive signal. FIG. 6 is a timing chart showing timing. In FIG. 11, the horizontal axis represents time, the vertical axis represents voltage, and CLK represents a reference clock.
[0060]
As shown in FIG. 9, the drive
[0061]
All the nozzles n of each
[0062]
That is, when the temperature of the environment in which the adjustment process is performed is 25 ° C., the ink ejection timing for each nozzle row is adjusted at a temperature of 25 ° C. so that dots are formed at target positions. Here, “adjusted so that the dots are formed at the target position” means, for example, that the dots formed on the outward path of the
The adjustment of the dot formation position corresponding to the temperature change is executed by adjusting the output timing of the original drive signal ODRV.
[0063]
As shown in FIG. 9, the count value output from the counter 16, the adjustment information value for adjusting the output timing of the reference clock, the output timing of the original drive signal ODRV, and the print signal PRT are sent to the drive
[0064]
The counter 16 provided in the
[0065]
When the output of the
That is, when the environmental temperature at the time of adjusting the
[0066]
The
That is, when “0” is stored as the adjustment information value, the ink is ejected at the timing shown in FIG. 11A, and when “−1” is stored as the adjustment information value, FIG. As shown in FIG. 11B, the timing for ejecting ink for one reference clock is advanced, and when “+2” is stored as the adjustment information value, ink for two reference clocks is ejected as shown in FIG. 11C. The timing will be delayed.
[0067]
The
[0068]
=== Method of forming dots of different sizes ===
The original drive
[0069]
As shown in FIG. 9, the input serial print signal PRT (i) is input to the
[0070]
FIG. 12 is a timing chart of the original signal ODRV, the print signal PRT (i), and the drive signal DRV (i) showing the operation of the drive signal generator.
As shown in FIG. 11, the original signal ODRV sequentially generates the first pulse W1 and the second pulse W2 in each of the pixel sections T1, T2, and T3. Note that the pixel section has the same meaning as the main scanning period for one pixel.
As shown in FIG. 12, when the print signal PRT (i) corresponds to the 2-bit pixel data “1, 0”, only the first pulse W1 is output in the first half of one pixel section. As a result, small ink droplets are ejected from the nozzles, and small dots (small dots) are formed on the printing medium. When the print signal PRT (i) corresponds to 2-bit pixel data "0, 1", only the second pulse W2 is output in the latter half of one pixel section. Thus, a medium-sized ink droplet is ejected from the nozzle, and a medium-sized dot (medium dot) is formed on the printing medium. When the print signal PRT (i) corresponds to 2-bit pixel data “1, 1”, the first pulse W1 and the second pulse W2 are output in one pixel section. As a result, large ink droplets are ejected from the nozzles, and large dots (large dots) are formed on the printing medium. As described above, the drive signal DRV (i) in one pixel section is shaped so as to have three different waveforms depending on three different values of the print signal PRT (i), and based on these signals, The
[0071]
=== Measurement method of measured ink ejection speed ===
<<< Method using dedicated reference device >>>
FIG. 13 is a diagram for explaining a method of actually measuring the ink ejection speed.
The dedicated reference device includes, for example, a reference carriage in which a print head is configured to be replaceable and scanning at a set speed is guaranteed. The reference carriage is mounted on the reference carriage as a reference. In addition, it is guaranteed that the distance between the nozzle of the reference print head and the printing paper is kept at the set distance, and it is possible to print in a state where it is guaranteed that ink is ejected at the set ejection speed Device. Further, in this reference device, when ink is ejected to form a dot at a target position, the ejection timing of the ink is adjusted so that a dot is formed at the target position. That is, the dots formed by the ink ejected in the forward path and the dots formed by the ink ejected in the backward path to form dots at the target position by reciprocating scanning of the reference carriage are positioned in the main scanning direction. Matches. Here, the scanning speed of the reference carriage is V CR , The ink ejection speed of the reference print head is V 0 , The distance between the nozzle and the printing paper will be described as L.
[0072]
In the method of measuring the actual ejection speed, first, a print head to be measured whose ejection speed is to be measured is mounted on a reference device. Then, at the timing when the ink is ejected on the forward path and the return path of the reference carriage to form dots at the target position with the reference print head, the print head to be measured forms the forward path and the return path with the target print head forming dots at the target position. To eject ink. At this time, ink is ejected from all the nozzles of the nozzle row. As a result, one dot row or line is formed on the forward path, and one dot row or line is formed on the return path. That is, when two dot rows or lines formed in the forward path and the return path are printed so as to overlap with each other, the discharge speed of the print head to be measured matches the discharge speed of the reference print head. V 0 It is actually measured.
[0073]
On the other hand, when the two dot rows or lines formed on the forward path and the return path do not overlap, the interval x between the two dot rows or lines is measured. At this time, when the dot row or line formed on the return path is located on the scanning start side of the forward path from the dot row or line formed on the forward path, the ejection speed V of the print head to be measured is Discharge speed V of reference print head 0 Slower, when the dot row or line formed in the forward pass is located on the scanning start side of the forward pass from the dot row or line formed in the return pass, the ejection speed V of the print head to be measured is: Discharge speed V of reference print head 0 It will be faster. In addition, since this interval includes the amount of deviation due to the forward path and the amount of deviation due to the return path, the amount of dot deviation caused by the ejection speed is half of the interval x.
[0074]
Here, a case where the discharge speed of the print head to be measured is lower than the discharge speed of the reference print head will be described.
The difference t in the time taken when the ink ejected from the print head to be measured and the reference print head respectively moves the distance L between the nozzle and the printing paper is expressed by the following equation.
t = L / V−L /
In addition, the dot shift amount (x / 2) due to the ejection speed difference between the print head to be measured and the reference print head is expressed by equation (2).
x / 2 = V CR ・
Therefore, from these equations (1) and (2), the ejection speed V of the print head to be measured is determined by equation (3).
V = V CR ・ L / {(x / 2) + V CR ・ L /
[0075]
<<< Measurement with different distance between nozzle and printing paper >>
FIG. 14 is a diagram for explaining a method of measuring with the distance between the nozzle and the printing paper being different.
In this case, the interval between the nozzle of the print head to be measured and the printing paper in the printer is configured to be able to be accurately adjusted to two different distances.
[0076]
First, the interval between the nozzle of the print head to be measured and the printing paper is set to be the first distance L1. Then, ink is ejected on the outward path and the return path to form dots at the target position by the print head to be measured. At this time, the ink is ejected from all the nozzles of the nozzle row, and one dot row or line is formed on each of the outward path and the return path, as in the case of using the above-described reference device.
Next, the interval between the nozzles of the print head to be measured and the printing paper is set to be the second distance L2, and ink is ejected in the forward and backward passes to form dots at target positions with the print head to be measured. Let it.
In this way, two pairs of dot rows or lines are printed. The intervals x1 and x2 of these pairs of dot rows or lines are measured, and the difference (x2-x1) between the intervals is determined. Also in this case, since the interval (x2-x1) includes the shift amount due to the forward path and the shift amount due to the return path, the dot shift amount caused by the ejection speed is half of the interval (x2-x1). Become.
That is, while the carriage moves by half (x2-x1) / 2 of the interval (x2-x1), the ink has moved by a distance of (L2-L1).
Therefore, the ejection speed V 'of the print head to be measured can be obtained by equation (4).
V '= (L2-L1) / {(x2-x1) / 2V CR } 4 types
[0077]
=== Information indicating correlation between temperature and ink ejection speed ===
The information indicating the correlation between the temperature and the ink ejection speed is obtained by, for example, measuring the actually measured ink ejection speed by the above-described method under a predetermined print head under a plurality of types of environmental temperatures, and plotting the actual measurement result in a graph or the like. The correlation between the temperature and the ink discharge speed is obtained in advance by plotting.
At this time, a plurality of print heads having different ink ejection speeds at a predetermined temperature are used as the print heads to be measured. For example, three print heads that discharge ink at a measured discharge speed of 7 m / sec, 8 m / sec, and 9 m / sec at a temperature of 25 ° C. are set as the print heads to be measured. The measured ambient temperature is, for example, at least three types such as 15 ° C. and 40 ° C., including 25 ° C. described above. At this time, if the environmental temperature to be measured includes, for example, the environmental temperature at the time of adjustment in a manufacturing process or the like, the accuracy of the adjustment is improved.
The ejection speed obtained in this way is plotted on a graph, and the correlation between the temperature and the ink ejection speed is obtained. FIG. 15 is an image diagram of a graph showing a correlation between the temperature and the ink discharge speed.
[0078]
=== How to calculate proper count value ===
<<<< User setting method >>>>
For example, the adjustment of the dot formation position corresponding to the temperature is performed when the
FIG. 16 is a flowchart for explaining a method for the user to set an appropriate count value.
In the
[0079]
For example, when the user instructs measurement of the environmental temperature through the user interface when the
At this time, the user refers to when adjusting based on the actually measured ejection speed of the mounted print head (ejection speed 8 m / sec at a temperature of 25 ° C.) and the correlation between the temperature and the ink ejection speed. It is confirmed that the graph to be executed is the graph of FIG. 15B (S208). Then, the estimated discharge speed at the environmental temperature of 30 ° C. is estimated to be about 8.2 m / sec from the graph of B (S209), and the estimated discharge speed is input by a predetermined operation from the user interface (S210).
In the
[0080]
<<<< Method set by color printer >>>>
An example will be described in which the formation position of dots formed by discharging ink from the black nozzle row Nk of one print head is adjusted in the same manner as the method set by the user.
17 is a diagram for explaining a correlation information data table showing the correlation between the temperature and the ink ejection speed, FIG. 18 is a diagram for explaining the speed information data table, and FIG. 19 is a diagram for explaining the estimated ejection speed and the adjustment information value. FIG. 8 is a diagram for explaining an adjustment information value data table for associating the data with the data.
When adjusting the dot formation position with a color printer, a correlation information data table in which the information indicating the correlation between the temperature and the ink ejection speed described above is distributed in a stepwise manner, and the ejection speed of the print head and A speed information data table for associating with the correlation data table is stored in the memory.
[0081]
FIG. 20 is a flowchart for explaining a method of setting an appropriate count value in a color printer.
The
Then, based on information (8 m / sec, 25 ° C.) of the actually measured ejection speed stored in advance of the mounted print head, information indicating a correlation between the temperature suitable for the mounted print head and the ink ejection speed. Is specified as Type B (S304).
[0082]
Next, it is detected from the outputs of the upper and
Then, an adjustment information value of the output timing of the original drive signal ODRV is calculated based on the estimated ejection speed and the adjustment information value data table (S307), and the adjustment information value and the initial value stored in the memory are calculated. Then, an appropriate count value is calculated from (Step S308) and stored in the memory 56 (Step S309).
[0083]
In the above two examples, the case where the same temperature is detected by the
That is, the eight
[0084]
For example, when the
A temperature corresponding to each of the print heads 36a to 36h is estimated as an actually measured temperature detected by the
[0085]
=== Adjustment of formation position of dots formed for each nozzle row ===
The
For example, for a black nozzle array, the estimated ejection speed is estimated from the measured temperature and information indicating the correlation between the temperature and the ink ejection speed to adjust the dot formation position, and the other nozzle arrays are ejected from the black nozzle array. The estimated ejection speed of the ink ejected from each nozzle array is estimated based on the ratio of the weight of the ink to be ejected to the weight of the ink ejected from each of the other nozzle arrays, and the dot formation position is determined based on the estimated ejection speed. adjust.
[0086]
FIG. 21 is a diagram for explaining an ink weight data table stored in the
[0087]
Then, for example, when the ejection speed of the ink droplet ejected from the black nozzle row Nk is estimated to be 8.2 m / sec at the environmental temperature of 30 ° C. by the above-described adjustment by the user, the estimated ejection is performed. The estimated ejection speed of another nozzle row is estimated based on the speed and the weight data table. That is, the estimated ejection speed of each nozzle row is obtained as follows, and the dot formation position is adjusted based on the estimated ejection speed.
Cyan nozzle row Nc 8.2 × 48/50 ≒ 7.9 (m / sec)
Light cyan nozzle row Nlc 8.2 × 46/50 ≒ 7.5 (m / sec)
Magenta nozzle row Nm 8.2 × 52/50 ≒ 8.5 (m / sec)
Light magenta nozzle row Nlm 8.2 × 49/50 ≒ 8.0 (m / sec)
Yellow nozzle row Ny 8.2 × 51/50 ≒ 8.4 (m / sec)
The method of estimating the estimated ejection speed from the weight of ink ejected from each nozzle array is also used for adjusting the formation position of dots formed on the forward path and the return path when printing a full-color image such as a natural image. .
[0088]
In the adjustment of the formation positions of the dots formed on the forward path and the return path when printing a full-color image, it is preferable to adjust the formation positions of the dots ejected for printing the highlight part of the image as described above. It is. For example, medium dots and small dots formed of light ink, that is, light cyan ink, light magenta ink, and yellow ink are used for printing the highlight portion. Further, since the deviation of the dot formation positions of the dots formed by the light cyan ink and the light magenta ink among the light inks is conspicuous, the formation positions of the dots formed by the light cyan ink and the light magenta ink are subject to adjustment. I do. However, the weight ratios of medium dots and small dots formed by light cyan ink and light magenta ink to dots formed by black ink are not always the same. For this reason, the estimated ejection speed of the light magenta nozzle array Nlm that ejects light magenta ink is estimated from the average value of the weight ratio of ink ejected to form medium dots and small dots. In the example of FIG. 21, the weight ratio between the light cyan ink and the light magenta ink is set to 49, and the estimated ejection speed is estimated, and the dot formation position is adjusted based on the estimated ejection speed.
[0089]
=== Other Embodiments ===
As described above, the liquid ejection device and the like according to the present invention have been described based on one embodiment. However, the above-described embodiment is for facilitating understanding of the present invention, and limits the present invention. Not something. The present invention can be changed and improved without departing from the gist thereof, and it is needless to say that the present invention includes equivalents thereof.
[0090]
Further, the printing medium such as roll paper has been described as an example of the medium, but a film, cloth, a thin metal plate, or the like may be used as the medium.
In the above embodiment, the printing apparatus has been described as an example of the liquid ejection apparatus, but the present invention is not limited to this. For example, a color filter manufacturing apparatus, a dyeing apparatus, a fine processing apparatus, a semiconductor manufacturing apparatus, a surface processing apparatus, a three-dimensional modeling machine, a liquid vaporizer, an organic EL manufacturing apparatus (especially a polymer EL manufacturing apparatus), a display manufacturing apparatus, and a film forming apparatus The same technology as in the present embodiment may be applied to an apparatus, a DNA chip manufacturing apparatus, and the like. Even when the present technology is applied to such a field, since the liquid can be ejected toward the medium, the above-described effect can be maintained.
[0091]
Further, in the above-described embodiment, a color inkjet printer has been described as an example of a printing apparatus. However, the present invention is not limited to this, and may be applied to, for example, a monochrome inkjet printer.
Further, in the above embodiment, ink was described as an example of the liquid, but the present invention is not limited to this. For example, a liquid (including water) including a metal material, an organic material (especially a polymer material), a magnetic material, a conductive material, a wiring material, a film forming material, a processing liquid, a gene solution, and the like may be discharged from the nozzle. .
[0092]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the liquid discharge apparatus which can adjust the position of the liquid droplet trace formed on a medium by a liquid discharge part with high precision, the position adjustment method of a liquid droplet trace, and the position of a liquid droplet trace can be adjusted. It is possible to realize a simple liquid ejection system.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an outline of an embodiment of a color printer according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a state where a carriage is moved in the color printer of FIG.
FIG. 3 is an explanatory diagram schematically showing a configuration of a linear encoder.
FIG. 4 is a timing chart showing waveforms of two output signals of the linear encoder.
FIG. 5 is an explanatory diagram illustrating a nozzle array in a print head.
FIG. 6 is a block diagram illustrating a configuration of a liquid ejection system including a color printer.
FIG. 7 is a block diagram illustrating control of a printer driver.
FIG. 8 is a diagram for explaining dots forming an image to be printed.
FIG. 9 is a block diagram showing a configuration inside a head control unit.
FIG. 10 is a flowchart illustrating a process of adjusting an output timing of an original drive signal.
11A is a timing chart showing the timing of the drive waveform when the adjustment information value is 0, FIG. 11B is a timing chart showing the timing of the drive waveform when the adjustment information value is +1, and the adjustment information value is -2. 6 is a timing chart showing the timing of a driving waveform in the case of FIG.
FIG. 12 is a timing chart of an original signal ODRV, a print signal PRT (i), and a drive signal DRV (i) showing the operation of the drive signal generator.
FIG. 13 is a diagram for explaining a method of actually measuring the ink ejection speed.
FIG. 14 is a diagram for explaining a method of measuring with a distance between a nozzle and a printing paper being different.
FIG. 15 is an image diagram of a graph showing a correlation between a temperature and an ink ejection speed.
FIG. 16 is a flowchart illustrating a method for setting an appropriate count value by a user.
FIG. 17 is a diagram illustrating a correlation information data table indicating a correlation between a temperature and an ink ejection speed.
FIG. 18 is a diagram for explaining a speed information data table.
FIG. 19 is a diagram for explaining an adjustment information value data table for associating an estimated ejection speed with an adjustment information value.
FIG. 20 is a flowchart illustrating a method of setting an appropriate count value in a color printer.
FIG. 21 is a diagram for explaining an ink weight data table stored in a memory and showing a weight ratio of ink ejected from each nozzle row.
[Explanation of symbols]
3
15 Reference clock generator 16 Counter
17
20 color printer 21 CRT
24
27
29
31
34
342
36
36b print head (upper right lower) 36c print head (upper left lower)
36d print head (upper right lower) 36e print head (lower left upper left)
36f print head (lower left lower) 36g print head (lower left lower)
36h Print head (lower right lower) 37 Roll paper transport unit
40
44, 45
50
52
56
61 main
63
90 Computer 91 Video Driver
95
98
100 rasterizer
101 User interface display module
102 UI printer interface module
200 drive signal generator
204
COM command CLK clock signal
L, L1, L2 Distance between nozzle and printing paper
LUT color conversion lookup table
n, n1 to n180 nozzle
N, Nk, Nc, Nlc, Nm, Nlm, Ny nozzle row
ODRV original drive signal (reference ejection signal)
P roll paper PD print data
Q Initial value R Adjustment information value
S Proper count value T Variable
x, x1, x2 Dot deviation amount VCR Carriage speed
V0 Ink ejection speed of reference print head
V, V 'Ink ejection speed of the print head to be measured
Claims (16)
前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置において、
前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度が予め実測されており、
前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。A liquid ejecting section for ejecting liquid provided movably along a predetermined direction to form a liquid droplet mark on the medium, and a temperature detecting means,
In a liquid ejection apparatus, wherein the liquid ejection unit ejects liquid while moving in the predetermined direction to form a liquid droplet mark,
The liquid discharge speed of the liquid discharge unit corresponding to the temperature is measured in advance,
A liquid ejecting apparatus, wherein a position at which the liquid droplet trace is formed is adjusted based on an estimated ejection speed of the liquid ejection section estimated from the actually measured ejection speed measured by the temperature detection unit.
前記推定吐出速度に対応させて前記液体吐出部から液体を吐出するタイミングを調整することにより、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1,
A liquid discharge apparatus, wherein a position at which the liquid droplet mark is formed is adjusted by adjusting a timing at which liquid is discharged from the liquid discharge unit in accordance with the estimated discharge speed.
前記実測吐出速度は、所定温度にて予め実測されており、
温度と液体の吐出速度との相関関係を示す複数の情報が予め準備されており、前記複数の情報のうち一の情報を前記実測吐出速度に基づいて特定し、前記特定した情報と前記温度検出手段の検出結果とから前記推定吐出速度を推定することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1, wherein
The measured discharge speed is measured in advance at a predetermined temperature,
A plurality of pieces of information indicating a correlation between the temperature and the liquid ejection speed are prepared in advance, one of the plurality of pieces of information is identified based on the actually measured ejection speed, and the identified information and the temperature detection are determined. A liquid discharge device configured to estimate the estimated discharge speed from a detection result of the means.
前記液体吐出部を用いて前記所定の位置に液体滴跡を形成すべく液体を吐出した際に形成された液体滴跡の位置と、前記所定の位置とのズレ量を用いて前記実測吐出速度が予め実測されていることを特徴とする液体吐出装置。The liquid discharging apparatus according to claim 1, wherein the liquid is discharged at a predetermined discharging speed, and a liquid droplet is formed at a predetermined position.
Using the amount of deviation between the position of the liquid droplet trace formed when the liquid is discharged to form a liquid droplet trace at the predetermined position using the liquid discharging unit and the predetermined position, the measured discharge speed is calculated. Is actually measured in advance.
前記液体吐出部と前記媒体との間隔を第1の距離に設定し、当該液体吐出部から液体を吐出して形成した液体滴跡の位置と、
前記間隔を第2の距離に設定し、当該液体吐出部から液体を吐出して形成した液体滴跡の位置とのズレ量を用いて前記実測吐出速度が予め実測されていることを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejecting apparatus according to any one of claims 1 to 3,
A distance between the liquid ejection unit and the medium is set to a first distance, a position of a liquid droplet mark formed by ejecting liquid from the liquid ejection unit,
The distance is set to a second distance, and the actually measured discharge speed is measured in advance by using a deviation amount from a position of a liquid droplet mark formed by discharging liquid from the liquid discharge unit. Liquid ejection device.
前記液体吐出部は前記移動のための移動手段に上下方向に沿って複数配置され、前記温度検出手段は前記移動手段の上側と下側とにそれぞれ配置されており、
前記上側の温度検出手段と前記下側の温度検出手段との検出結果に基づいて、前記液体吐出部毎に、当該液体吐出部の上下方向の位置に応じて前記液体滴跡の形成位置をそれぞれ調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1,
A plurality of the liquid ejection units are arranged along the up and down direction on the moving means for the movement, and the temperature detecting means is arranged on an upper side and a lower side of the moving means, respectively.
Based on the detection results of the upper temperature detection unit and the lower temperature detection unit, for each of the liquid ejection units, the formation position of the liquid droplet trace according to the vertical position of the liquid ejection unit. A liquid ejection device characterized by adjusting.
前記液体吐出部は、前記所定方向に沿って双方向に移動し、
前記所定方向の特定の位置に液体滴跡を形成すべく、一方向への前記移動にて形成される液体滴跡の形成位置と、他方向への前記移動にて形成される液体滴跡の形成位置との少なくともいずれか一方を調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1,
The liquid ejection unit moves bidirectionally along the predetermined direction,
In order to form a liquid droplet trace at a specific position in the predetermined direction, the position of the liquid droplet trace formed by the movement in one direction and the position of the liquid droplet trace formed by the movement in the other direction A liquid ejection apparatus, wherein at least one of the formation position is adjusted.
前記液体吐出部は前記所定方向に沿って複数設けられており、
前記液体吐出部が移動する際に、前記所定方向の特定の位置に液体滴跡を形成すべく、一の前記液体吐出部にて形成される液体滴跡と他の前記液体吐出部にて形成される液体滴跡との少なくともいずれか一方の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1,
A plurality of the liquid ejection units are provided along the predetermined direction,
When the liquid ejecting unit moves, a liquid droplet formed by one liquid ejecting unit and a liquid droplet formed by another liquid ejecting unit to form a liquid droplet at a specific position in the predetermined direction. A liquid ejecting apparatus for adjusting at least one of the positions of the liquid droplets to be formed.
前記一の液体吐出部は前記実測吐出速度が実測されており、前記他の液体吐出部は、同一サイズの液体滴跡を形成すべく液体を吐出する際に前記液体吐出部からそれぞれ吐出される液体の重量に基づいて、前記推定吐出速度が推定されることを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 8,
The one liquid ejection unit is measured at the actually measured ejection speed, and the other liquid ejection unit is ejected from the liquid ejection unit when ejecting liquid to form a droplet of the same size. The liquid ejection apparatus according to claim 1, wherein the estimated ejection speed is estimated based on a weight of the liquid.
前記液体はインクであることを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 1,
The liquid ejecting apparatus, wherein the liquid is ink.
前記インクを用いて印刷される画像のハイライト部分に形成されるドットの形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 10,
A liquid ejecting apparatus comprising: adjusting a formation position of a dot formed in a highlight portion of an image printed using the ink.
前記液体吐出部は、複数種類のドットを形成することが可能であり、各種類のドットを形成するために吐出するインク滴の重量がそれぞれ実測されており、
前記ハイライト部分が複数種類のドットにて形成される場合には、各種類のドットを形成するために吐出するインクの前記推定吐出速度の平均値に基づいて前記ドットの形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。The liquid ejection device according to claim 11,
The liquid ejecting section is capable of forming a plurality of types of dots, and the weight of the ink droplet ejected to form each type of dot is actually measured,
In the case where the highlight portion is formed by a plurality of types of dots, the dot formation position is adjusted based on the average value of the estimated ejection speed of the ink ejected to form each type of dot. A liquid discharge device characterized by the above-mentioned.
前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置において、
前記液体はインクであり、前記液体吐出部は前記所定方向に沿って複数設けられるとともに、前記移動のための移動手段に上下方向に沿って複数配置され、前記温度検出手段は前記移動手段の上側と下側とにそれぞれ配置されており、
前記液体吐出部の、所定温度に対応したインクの吐出速度が、所定の吐出速度にてインクを吐出して所定の位置にドットを形成可能な基準装置にて、前記液体吐出部を用いて前記所定の位置にドットを形成すべくインクを吐出した際に形成されたドットの位置と、前記所定の位置とのズレ量を用いて予め実測されており、
前記液体吐出部は、複数種類のドットを形成することが可能であり、各種類のドットを形成するために吐出するインク滴の重量がそれぞれ実測されており、
前記上側の温度検出手段と前記下側の温度検出手段との検出結果に基づいて、前記液体吐出部毎に、当該液体吐出部の上下方向の位置に応じて、
温度とインクの吐出速度との相関関係を示す複数の情報が予め準備されており、前記複数の情報のうち一の情報を前記実測吐出速度に基づいて特定し、前記特定した情報と前記温度検出手段の検出結果とから前記推定吐出速度を推定し、
前記所定方向に沿って複数設けられた液体吐出部のうち前記一の液体吐出部は前記実測吐出速度が実測されており、前記他の液体吐出部は、同一サイズのドットを形成すべくインクを吐出する際に前記液体吐出部からそれぞれ吐出されるインクの重量に基づいて、前記推定吐出速度が推定され、
前記インクを用いて印刷される画像のハイライト部分が複数種類のドットにて形成される場合に、各種類のドットを形成するために吐出するインクの前記推定吐出速度の平均値に対応させて前記液体吐出部からインクを吐出するタイミングを調整することにより、
前記所定方向の特定の位置にドットを形成すべく、一方向への前記移動にて形成されるドットと、他方向への前記移動にて形成されるドットとの少なくともいずれか一方の前記ドットの形成位置を、
前記液体吐出部が移動する際に、前記所定方向の特定の位置にドットを形成すべく、一の前記液体吐出部にて形成されるドットと他の前記液体吐出部にて形成されるドットとの少なくともいずれか一方の前記ドットの形成位置を調整することを特徴とする液体吐出装置。A liquid ejection unit is provided movably bidirectionally along a predetermined direction, and has a liquid ejection unit for ejecting liquid to form a liquid droplet mark on a medium, and a temperature detection unit,
In a liquid ejection apparatus, wherein the liquid ejection unit ejects liquid while moving in the predetermined direction to form a liquid droplet mark,
The liquid is ink, a plurality of the liquid ejection units are provided along the predetermined direction, and a plurality of the liquid ejection units are arranged along a vertical direction on a moving unit for the movement, and the temperature detecting unit is located above the moving unit. And the lower side, respectively,
The liquid discharge unit, the discharge speed of the ink corresponding to a predetermined temperature, a reference device capable of forming a dot at a predetermined position by discharging ink at a predetermined discharge speed, using the liquid discharge unit The position of the dot formed when the ink is ejected to form a dot at a predetermined position, and is measured in advance using the amount of deviation from the predetermined position,
The liquid ejecting section is capable of forming a plurality of types of dots, and the weight of the ink droplet ejected to form each type of dot is actually measured,
Based on the detection results of the upper temperature detection unit and the lower temperature detection unit, for each of the liquid ejection unit, according to the vertical position of the liquid ejection unit,
A plurality of information indicating the correlation between the temperature and the ink ejection speed is prepared in advance, one of the plurality of information is specified based on the actually measured ejection speed, and the specified information and the temperature detection are determined. Estimating the estimated discharge speed from the detection result of the means,
Among the plurality of liquid ejection units provided along the predetermined direction, the one liquid ejection unit has the actually measured ejection speed actually measured, and the other liquid ejection unit uses the ink to form dots of the same size. The estimated ejection speed is estimated based on the weight of the ink ejected from the liquid ejection unit at the time of ejection,
When a highlight portion of an image printed using the ink is formed by a plurality of types of dots, the highlight portion is made to correspond to the average value of the estimated discharge speed of the ink discharged to form each type of dot. By adjusting the timing of discharging ink from the liquid discharge unit,
In order to form a dot at a specific position in the predetermined direction, at least one of the dot formed by the movement in one direction and the dot formed by the movement in the other direction The formation position
When the liquid ejection unit moves, in order to form a dot at a specific position in the predetermined direction, a dot formed by one liquid ejection unit and a dot formed by another liquid ejection unit Wherein the dot formation position of at least one of the dots is adjusted.
前記液体吐出部が前記所定方向へ移動しつつ液体を吐出して液体滴跡を形成する液体吐出装置に、
前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度として予め実測された実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを実行するためのコンピュータプログラム。A liquid ejecting section for ejecting liquid provided movably along a predetermined direction to form a liquid droplet mark on the medium, and a temperature detecting means,
In a liquid ejection device in which the liquid ejection unit ejects liquid while moving in the predetermined direction to form a liquid droplet mark,
The liquid droplet based on an estimated ejection speed of the liquid ejection unit estimated from an actually measured ejection speed previously measured as a liquid ejection speed corresponding to a temperature of the liquid ejection unit and a detection result of the temperature detection unit. A computer program for performing the adjustment of the trace formation position.
前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度が予め実測されており、
前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定される当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整することを特徴とする液体吐出システム。A liquid ejection unit connected to the computer and movably provided in a predetermined direction for ejecting liquid to form a liquid droplet mark on a medium; and a temperature detection unit. A liquid discharging apparatus having a liquid discharging device that forms a liquid droplet by discharging liquid while the unit moves in the predetermined direction.
The liquid discharge speed of the liquid discharge unit corresponding to the temperature is measured in advance,
A liquid discharge system, comprising: adjusting a position at which the liquid droplets are formed, based on an estimated discharge speed of the liquid discharge unit estimated from the actually measured discharge speed and a detection result of the temperature detection unit.
前記液体吐出部の、温度に対応した液体の吐出速度を予め実測するステップと、前記実測した実測吐出速度と前記温度検出手段の検出結果とから推定されるステップと、当該液体吐出部の推定吐出速度に基づいて、前記液体滴跡の形成位置を調整するステップとを有することを特徴とする液体吐出方法。A liquid ejecting unit that is provided movably along a predetermined direction and ejects liquid to form a liquid droplet mark on a medium; and a temperature detecting unit, wherein the liquid ejecting unit moves in the predetermined direction. A liquid ejection apparatus that ejects liquid to form a liquid droplet mark,
A step of previously measuring a liquid discharge speed corresponding to a temperature of the liquid discharge unit; a step of estimating the measured discharge speed measured from the measured discharge speed and a detection result of the temperature detecting unit; Adjusting the formation position of the liquid droplet mark based on the speed.
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JP2003142532A JP2004345137A (en) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | Liquid discharging device, adjustment method of position of liquid droplet trace, and liquid discharging system |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007152853A (en) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Canon Inc | Recording device and registration adjusting method |
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2003
- 2003-05-20 JP JP2003142532A patent/JP2004345137A/en active Pending
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