JP2004219336A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スキャンチェインを用いた半導体装置のバーンインにおいて、ストレス印加毎の故障の有無の状態の判定方法を容易化することを目的とする。
【解決手段】入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの周期と等しい矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを具備し、前記モニタ端子の出力にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにして、前記モニタ端子の出力が、前記スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、また故障が有れば常にL出力になるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの周期と等しい矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを具備し、前記モニタ端子の出力にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにして、前記モニタ端子の出力が、前記スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、また故障が有れば常にL出力になるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、特にバーンインを行なう回路に対してスキャンチェインによりストレスをかける半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12に、従来の半導体装置のブロック図を示す。
図12において、31は入力端子であり、41は出力端子であり、2はバーンイン対象回路である。
【0003】
次にこの半導体装置におけるスキャンチェインについて説明する。
スキャンチェインとは、スキャンテストにおいて、フリップフロップの出力と、別のフリップフロップの入力とが接続され、この接続されたフリップフロップが数珠つなぎになっている回路(チェイン)である。
【0004】
図12のバーンイン対象回路2は、この数珠つなぎの状態の、1つのチェイン21と、これに伴う組み合わせ回路を示す。本図において、四角で示す60は、フリップフロップであり、入力端子31と、出力端子41間のスキャンチェイン21で、入出力がなされてテストされる。さて、このスキャンチェインを用いたテストであるが、テスト時においてフリップフロップがスキャン入力端子からスキャン出力端子まで数珠つなぎに接続されているため、スキャンテスト(以降スキャンシフトと呼ぶ)時に、スキャン入力端子から信号を与えることで、任意のフリップフロップにデータをセットすることができる。そして、このフリップフロップへのデータのセットが完了すると、通常動作を行い、組み合わせ回路を動作させ、再度スキャンシフトを行い、スキャン出力端子からの信号を、コンパレート(比較)する。これにより、回路の検査がなされる。
【0005】
従って、バーンインを行なう場合、スキャンチェインを用いてスキャンシフト、及び通常動作を繰り返すことで、回路をより大きく動かすことができるため、ストレスを大きく与えることが可能である。
【0006】
図では省略しているが、スキャンクロック端子5は全フリップフロップのクロック入力端子に配線されており、上記スキャンテストは、スキャンクロック端子5から発生されるクロック(以降、スキャンクロックと呼ぶ)に同期する形で動作する。
【0007】
半導体装置のバーンイン方法として、高温高電圧条件下で一定時間動作させることで、ストレスを与え一定のストレス印加毎に検査して破壊した半導体装置を除外する、というモニターバーンインと呼ばれるものがある。このモニターバーンインの簡単な実現方法として、スキャンシフト動作を行なっている時に、入力端子31からスキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力し、しばらくした後に出力端子41からその入力データと同じ101010…というデータが出力されれば、スキャンチェイン上に故障が無い(すなわち半導体装置は破壊されていない)のであり、もし異なるデータが出力されれば、スキャンチェイン上に故障が有る(すなわち半導体装置は破壊されている)というような判定を行なうという方法がある。
【0008】
次に、図13に別の従来の半導体装置のブロック図を示す。
図13において、31は第1の入力端子であり、32は第2の入力端子であり、41は第1の出力端子であり、42は第2の出力端子であり、2はバーンイン対象回路である。
【0009】
次に、この半導体装置の説明であるが、上記図12の半導体装置における1本のスキャンチェイン21に対応するものとして、2本のスキャンチェイン21,22を有する。
【0010】
図13において、四角で示す60は、フリップフロップであり、第1の入力端子31と、第1の出力端子41間のスキャンチェイン21で入出力がなされて、また第2の入力端子32と第2の出力端子42間のスキャンチェイン22で入出力がなされて、テストされる。
【0011】
このスキャンチェインを用いたテストの動作としては、上記図6の半導体装置のものと同じである。またバーンインを行なう場合、スキャンチェインを用いてスキャンシフト、及び通常動作を繰り返すことで、回路をより大きく動かすことができるため、ストレスを大きく与えることが可能であることも同じである。
【0012】
近年の半導体装置の大規模化・高集積化に伴い、このようにスキャンチェインと、それに伴う組み合わせ回路の数が2組あるものもあり、3組以上あるものもある。
【0013】
半導体装置のバーンイン方法も、各々のスキャンチェイン毎に、上記図6の半導体装置での方法がなされる。
【0014】
【特許文献1】
特開2000−353783号
【非特許文献1】
菅野卓雄他編,「半導体大辞典」,工業調査会,1999年,p.649,p.1169
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、出力端子41、あるいは出力端子42からの出力信号が正しいものか否かを判定するための期待値の作成が必要であり、またその判定をするための高価、かつ複雑な装置が必要となっていた。
【0016】
本発明は上記課題を解決することを目的としてなされたものであり、安価で簡易なバーンイン検査装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1による半導体装置は、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの周期と等しい矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、具備したものである。
【0018】
本発明の請求項2による半導体装置は、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの2以上の整数倍の周期をもつ矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、それぞれが、前記スキャンチェイン上の相異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力をその2つの入力とする2つのAND回路と、それぞれ、前記2つのAND回路の出力を入力とする、2つのEOR回路と、前記2つのEOR回路を入力とするセレクタ回路と、前記セレクタ回路の出力に配線されたモニタ端子とを、具備したものである。
【0019】
本発明の請求項3による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とをそれぞれ複数有するスキャンチェインを具備し、前記EOR回路は、他方のEOR回路に入力する、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子と、前記奇数段数と異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするようにしたものである。
【0020】
本発明の請求項4による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、有するスキャンチェインを複数具備したものである。
【0021】
本発明の請求項5による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記EOR回路の出力をその入力とし、その出力が前記モニタ端子に配線されたフリップフロップを、具備したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の回路構成を示したものである。なお、図12に示す従来技術のものと同一のものについては、同じ符号を付してある。またこのため、原則としてそれらについての説明は省略する。
【0023】
図1において、70は、n段目のフリップフロップの出力端子Qnと、n−1段目のフリップフロップの出力端子Qn−1(以降k段目のフリップフロップの出力端子をQkと略記する)とを入力とするEOR(Exclusive OR、あるいは排他的論理和とも呼ぶ)回路であり、80は、EOR回路70の出力に配線されたモニタ端子である。
【0024】
まず、入力端子31からスキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力する。
スキャンチェイン上に故障が無いときは、このデータは、Q1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときの、Qn、Qn−1、の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)、(1、0)の2通りであり、各々の状態をS1、S2とすると、…→S1→S2→S1→S2→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図2に示す。
【0025】
図2に示すように、故障が無いときは、EOR回路70からの出力は、いずれの場合も1となり、モニタ端子80からは常にH出力となる。
ところが、故障が有るときは、例えばQ1で電源にショートしているような場合は、(Q1,Q2、…、Qn)=(1、1、…、1)となるため、(Qn、Qn−1)=(1、1)となり、モニタ端子80からは、常にL出力となる。
【0026】
以上のように、本実施の形態1によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップからの出力をEOR回路に入力し、該EOR回路の出力をモニタ端子に入力し、該モニタ端子にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにしたので、モニタ端子の出力が、スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、また故障が有れば常にL出力になるようにすることができ、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0027】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における半導体装置の回路構成を示したものである。
図3において、91は、Qnと、Qn−1とを入力とするAND回路、92は、Qn−2と、Qn−3とを入力とするAND回路、93は、Qn−1と、Qn−2とを入力とするAND回路、94は、Qn−3と、Qn−4とを入力とするAND回路、71は、AND回路91の出力と、AND回路92の出力とを入力とするEOR回路、72は、AND回路93の出力と、AND回路94の出力とを入力とするEOR回路、100は、EOR回路71の出力と、EOR回路72の出力とをデータ用入力とし、またスキャンクロック端子5の出力を、セレクト用入力とし、そのセレクト用入力が0のときには、EOR回路71の出力を、1のときには、EOR回路72の出力を、選択的に出力させるセレクタ回路、81は、セレクタ回路100の出力に配線されたモニタ端子である。
【0028】
まず、入力端子31からスキャンクロック毎に、11001100…というスキャンクロックの2倍の周期の矩形データを入力する。
【0029】
スキャンチェイン上に故障がないときには、このデータはQ1、Q2、…とスキャンクロック2周期毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときのQn〜Qn−4の状態を考えると、
(Qn、…、Qn−4)
=(0、1、1、0、0)、
(0、0、1、1、0)、
(1、0、0、1,1)、
(1、1、0、0、1)、
の4通りであり、各々の状態をS1、S2、S3、S4とすると、…→S1→S2→S3→S4→S1→S2→S3→S4→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図4に示す。
【0030】
71は、S2、S4で1、72は、S1、S3で1となり、またセレクタ回路100はスキャンクロックが0のとき、71を、スキャンクロックが1のとき、72をセレクトするので、モニタ端子81からは、常にH出力が出力されることとなる。
【0031】
ところが、故障が有るときは、例えばQ1で電源にショートしているような場合は、(Q1、…、Qn)=(1、1、…、1)となるため、91=92=93=94=1、すなわち71=72=0となり、モニタ端子81からは、常にL出力が出力されることとなる。ただし、91=1とは、AND回路91の出力が1であることの略記である。
【0032】
以上のように本実施の形態2によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップからの出力をそれぞれのAND回路に入力し、相互に異なる前記AND回路の出力を2つのEOR回路に入力し、該2つのEOR回路の出力をセレクタ回路に入力し、該セレクタ回路の出力をモニタ端子に配線して、該モニタ端子にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにしたので、モニタ端子の出力が、スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、故障が有ればL出力になるようにセレクタ回路がEOR回路の出力をセレクトすることができ、スキャンクロックの2倍の周期のデータを入力した場合にも、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0033】
以上は、スキャンクロックの2倍の周期のデータの場合について述べたが、上記説明は特に2倍に限られるわけでなく、AND回路、EOR回路、多入力のセレクタ回路、の組み合わせで一般化し、整数倍の周期のデータの場合にも、適用することができる。
【0034】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による半導体装置の回路構成を示したものである。
図5において、70は、Qnと、Qn−1とを入力とするEOR回路、80は、EOR回路70の出力に配線されたモニタ端子であり、73は、Qnと、Qn−3とを入力とするEOR回路、82はEOR回路73の出力に配線されたモニタ端子である。
【0035】
まず、入力端子31から、スキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力する。
【0036】
スキャンチェイン上に故障が無いときは、このデータは、Q1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときの、Qn、Qn−1、の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)、(1、0)の2通りであり、各々の状態をS1、S2とすると、…→S1→S2→S1→S2→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図6に示す。
【0037】
ところが、図6(b)に示すように、スキャンチェイン上においてQnが、GNDに、Qn−1が、電源に、ショートしているという多重故障になっており、他には故障が無いときには、このデータはQ1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときのQn、Qn−1の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)の1通りであり、このため、EOR回路70からの出力は、1となり、モニタ端子80からは常にH出力が出力されることとなる。
【0038】
しかし、図6(a)に示すように、上記多重故障が無い場合にも、モニタ端子80からは、常にH出力が出力されることとなるため、モニタ端子80の出力を参照するだけでは、故障なしと、誤判定をすることになる。しかし、一方で、Qn−3は、101010…と変化するため、モニタ端子82の出力は、HLHLHL…と変化することで、モニタ端子80と、モニタ端子82の出力とが異なることとなるので、上記は誤判定であるということになる。
【0039】
以上のように、本実施の形態3によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、該EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とをそれぞれ複数有するスキャンチェインを具備し、前記EOR回路は、他方のEOR回路に入力する、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子と、前記奇数段数と異なる奇数段数相互に離れたフリップフロップの出力を入力とするようにしたので、QnがGNDに、Qn−1が電源にショートしているという多重故障になっていた場合、第1のモニタ端子の出力では故障無し、と誤判定されることを、第2のモニタ端子の出力も併用して参照することで、誤判定する確率を低下させることができるという効果がある。
【0040】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4による半導体装置の回路構成を示したものであり、図8は、本発明の実施の形態4による半導体装置のタイミングチャートである。
図7において、21は第1のスキャンチェイン、22は第2のスキャンチェインである。21と22の構成は、実施の形態1におけるものと同じである。
【0041】
また、図8に示すように、実施の形態1における場合と同じように、入力端子31と、入力端子32から、スキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力し、モニタ端子80と、モニタ端子83の両方ともに、常にH出力ならば、どちらのスキャンチェインにも故障が無いと判定することができる。
【0042】
以上のように、本実施の形態4によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、該EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを有するスキャンチェインを複数具備し、前記モニタ端子にオシロスコープ等を接続し出力を表示するようにしたので、複数のスキャンチェイン上に故障が無ければそれぞれのモニタ端子の出力は常にH出力になり、故障が有れば常にL出力になるようにすることができ、複数のスキャンチェインを具備する場合でも、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、それぞれのスキャンチェイン上の故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0043】
また、上記は、2本のスキャンチェインをもつ半導体装置について述べたが、一般化して整数本ある場合にも適用することができる。
【0044】
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5による半導体装置の回路構成を示したものである。
図9に示すように、その構成は、実施の形態1におけるものに、EOR回路70の出力と、モニタ端子80との間に、フリップフロップ110を有するものである。
【0045】
スキャンチェイン上に故障が無いときには、実施の形態1における場合と同じように、入力端子31からスキャンクロック毎に、101010…という矩形データを入力し、このデータがQnまで伝播したときのQn、Qn−1の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0,1)、(1,0)の2通りである。しかし、現実的な回路には一般に時間的遅延が存在することが多い。例えば、スキャンチェイン上の各フリップフロップの出力変化に要する時間Ts、隣同士のフリップフロップの出力変化の時間差Td、というものを持つことがある。前者を持つ例を、図10、前者と後者の両方を持つ例を、図11に示す。いずれの場合にも一瞬0となる時間が発生する(これをヒゲと呼ぶことにする)。このようなヒゲの発生がそのままモニタ端子80に出力されては、安定した判定ができない。そのため、フリップフロップ110を、EOR回路70と、モニタ端子80との間に配線し、フリップフロップ110がEOR回路70からの出力のヒゲ以外の部分をラッチするように、フリップフロップ110にクロックを与えることで、モニタ端子80にEOR回路70からの出力のヒゲが伝播することを防ぎ、平滑化された波形を得ることができる。
【0046】
以上のように、本実施の形態5によれば、EOR回路の出力をフリップフロップを介して、モニタ端子に入力するようにしたので、フリップフロップにクロックを与えて該フリップフロップがEOR回路からの出力のヒゲ以外の部分をラッチすることにより、回路に時間的遅延がある場合に発生するEOR回路の出力の、ヒゲの発生を防止でき、モニタ端子からの出力を平滑化し、より安定した判定を行なうことができるという効果がある。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明で判るように、本発明によれば、スキャンチェインを用いてバーンインを行なう半導体装置において、安価で簡易なバーンイン検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による半導体装置のタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2による半導体装置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2による半導体装置のタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3による半導体装置の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3による半導体装置のタイミングチャートであり、故障が無い場合(a)、及び故障が有る場合(b)の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態4による半導体装置の構成図である。
【図8】本発明の実施の形態4による半導体装置のタイミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態5による半導体装置の構成図である。
【図10】本発明の実施の形態5による半導体装置のタイミングチャートである。
【図11】本発明の実施の形態5による半導体装置のタイミングチャートである。
【図12】第1の従来技術の半導体装置の構成図である。
【図13】第2の従来技術の半導体装置の構成図である。
【符号の説明】
1 半導体装置本体
2 バーンイン対象回路
21 第1のスキャンチェイン
22 第2のスキャンチェイン
31 第1の入力端子
32 第2の入力端子
41 第1の出力端子
42 第2の出力端子
5 スキャンクロック端子
60、61、110 フリップフロップ
70、71、72、73、74 EOR回路
80、81、82、83 モニタ端子
91、92、93、94 AND回路
100 セレクタ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、特にバーンインを行なう回路に対してスキャンチェインによりストレスをかける半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12に、従来の半導体装置のブロック図を示す。
図12において、31は入力端子であり、41は出力端子であり、2はバーンイン対象回路である。
【0003】
次にこの半導体装置におけるスキャンチェインについて説明する。
スキャンチェインとは、スキャンテストにおいて、フリップフロップの出力と、別のフリップフロップの入力とが接続され、この接続されたフリップフロップが数珠つなぎになっている回路(チェイン)である。
【0004】
図12のバーンイン対象回路2は、この数珠つなぎの状態の、1つのチェイン21と、これに伴う組み合わせ回路を示す。本図において、四角で示す60は、フリップフロップであり、入力端子31と、出力端子41間のスキャンチェイン21で、入出力がなされてテストされる。さて、このスキャンチェインを用いたテストであるが、テスト時においてフリップフロップがスキャン入力端子からスキャン出力端子まで数珠つなぎに接続されているため、スキャンテスト(以降スキャンシフトと呼ぶ)時に、スキャン入力端子から信号を与えることで、任意のフリップフロップにデータをセットすることができる。そして、このフリップフロップへのデータのセットが完了すると、通常動作を行い、組み合わせ回路を動作させ、再度スキャンシフトを行い、スキャン出力端子からの信号を、コンパレート(比較)する。これにより、回路の検査がなされる。
【0005】
従って、バーンインを行なう場合、スキャンチェインを用いてスキャンシフト、及び通常動作を繰り返すことで、回路をより大きく動かすことができるため、ストレスを大きく与えることが可能である。
【0006】
図では省略しているが、スキャンクロック端子5は全フリップフロップのクロック入力端子に配線されており、上記スキャンテストは、スキャンクロック端子5から発生されるクロック(以降、スキャンクロックと呼ぶ)に同期する形で動作する。
【0007】
半導体装置のバーンイン方法として、高温高電圧条件下で一定時間動作させることで、ストレスを与え一定のストレス印加毎に検査して破壊した半導体装置を除外する、というモニターバーンインと呼ばれるものがある。このモニターバーンインの簡単な実現方法として、スキャンシフト動作を行なっている時に、入力端子31からスキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力し、しばらくした後に出力端子41からその入力データと同じ101010…というデータが出力されれば、スキャンチェイン上に故障が無い(すなわち半導体装置は破壊されていない)のであり、もし異なるデータが出力されれば、スキャンチェイン上に故障が有る(すなわち半導体装置は破壊されている)というような判定を行なうという方法がある。
【0008】
次に、図13に別の従来の半導体装置のブロック図を示す。
図13において、31は第1の入力端子であり、32は第2の入力端子であり、41は第1の出力端子であり、42は第2の出力端子であり、2はバーンイン対象回路である。
【0009】
次に、この半導体装置の説明であるが、上記図12の半導体装置における1本のスキャンチェイン21に対応するものとして、2本のスキャンチェイン21,22を有する。
【0010】
図13において、四角で示す60は、フリップフロップであり、第1の入力端子31と、第1の出力端子41間のスキャンチェイン21で入出力がなされて、また第2の入力端子32と第2の出力端子42間のスキャンチェイン22で入出力がなされて、テストされる。
【0011】
このスキャンチェインを用いたテストの動作としては、上記図6の半導体装置のものと同じである。またバーンインを行なう場合、スキャンチェインを用いてスキャンシフト、及び通常動作を繰り返すことで、回路をより大きく動かすことができるため、ストレスを大きく与えることが可能であることも同じである。
【0012】
近年の半導体装置の大規模化・高集積化に伴い、このようにスキャンチェインと、それに伴う組み合わせ回路の数が2組あるものもあり、3組以上あるものもある。
【0013】
半導体装置のバーンイン方法も、各々のスキャンチェイン毎に、上記図6の半導体装置での方法がなされる。
【0014】
【特許文献1】
特開2000−353783号
【非特許文献1】
菅野卓雄他編,「半導体大辞典」,工業調査会,1999年,p.649,p.1169
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、出力端子41、あるいは出力端子42からの出力信号が正しいものか否かを判定するための期待値の作成が必要であり、またその判定をするための高価、かつ複雑な装置が必要となっていた。
【0016】
本発明は上記課題を解決することを目的としてなされたものであり、安価で簡易なバーンイン検査装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1による半導体装置は、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの周期と等しい矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、具備したものである。
【0018】
本発明の請求項2による半導体装置は、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの2以上の整数倍の周期をもつ矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、それぞれが、前記スキャンチェイン上の相異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力をその2つの入力とする2つのAND回路と、それぞれ、前記2つのAND回路の出力を入力とする、2つのEOR回路と、前記2つのEOR回路を入力とするセレクタ回路と、前記セレクタ回路の出力に配線されたモニタ端子とを、具備したものである。
【0019】
本発明の請求項3による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とをそれぞれ複数有するスキャンチェインを具備し、前記EOR回路は、他方のEOR回路に入力する、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子と、前記奇数段数と異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするようにしたものである。
【0020】
本発明の請求項4による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、入力端子と、出力端子とをもち、スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、有するスキャンチェインを複数具備したものである。
【0021】
本発明の請求項5による半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記EOR回路の出力をその入力とし、その出力が前記モニタ端子に配線されたフリップフロップを、具備したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の回路構成を示したものである。なお、図12に示す従来技術のものと同一のものについては、同じ符号を付してある。またこのため、原則としてそれらについての説明は省略する。
【0023】
図1において、70は、n段目のフリップフロップの出力端子Qnと、n−1段目のフリップフロップの出力端子Qn−1(以降k段目のフリップフロップの出力端子をQkと略記する)とを入力とするEOR(Exclusive OR、あるいは排他的論理和とも呼ぶ)回路であり、80は、EOR回路70の出力に配線されたモニタ端子である。
【0024】
まず、入力端子31からスキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力する。
スキャンチェイン上に故障が無いときは、このデータは、Q1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときの、Qn、Qn−1、の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)、(1、0)の2通りであり、各々の状態をS1、S2とすると、…→S1→S2→S1→S2→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図2に示す。
【0025】
図2に示すように、故障が無いときは、EOR回路70からの出力は、いずれの場合も1となり、モニタ端子80からは常にH出力となる。
ところが、故障が有るときは、例えばQ1で電源にショートしているような場合は、(Q1,Q2、…、Qn)=(1、1、…、1)となるため、(Qn、Qn−1)=(1、1)となり、モニタ端子80からは、常にL出力となる。
【0026】
以上のように、本実施の形態1によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップからの出力をEOR回路に入力し、該EOR回路の出力をモニタ端子に入力し、該モニタ端子にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにしたので、モニタ端子の出力が、スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、また故障が有れば常にL出力になるようにすることができ、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0027】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における半導体装置の回路構成を示したものである。
図3において、91は、Qnと、Qn−1とを入力とするAND回路、92は、Qn−2と、Qn−3とを入力とするAND回路、93は、Qn−1と、Qn−2とを入力とするAND回路、94は、Qn−3と、Qn−4とを入力とするAND回路、71は、AND回路91の出力と、AND回路92の出力とを入力とするEOR回路、72は、AND回路93の出力と、AND回路94の出力とを入力とするEOR回路、100は、EOR回路71の出力と、EOR回路72の出力とをデータ用入力とし、またスキャンクロック端子5の出力を、セレクト用入力とし、そのセレクト用入力が0のときには、EOR回路71の出力を、1のときには、EOR回路72の出力を、選択的に出力させるセレクタ回路、81は、セレクタ回路100の出力に配線されたモニタ端子である。
【0028】
まず、入力端子31からスキャンクロック毎に、11001100…というスキャンクロックの2倍の周期の矩形データを入力する。
【0029】
スキャンチェイン上に故障がないときには、このデータはQ1、Q2、…とスキャンクロック2周期毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときのQn〜Qn−4の状態を考えると、
(Qn、…、Qn−4)
=(0、1、1、0、0)、
(0、0、1、1、0)、
(1、0、0、1,1)、
(1、1、0、0、1)、
の4通りであり、各々の状態をS1、S2、S3、S4とすると、…→S1→S2→S3→S4→S1→S2→S3→S4→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図4に示す。
【0030】
71は、S2、S4で1、72は、S1、S3で1となり、またセレクタ回路100はスキャンクロックが0のとき、71を、スキャンクロックが1のとき、72をセレクトするので、モニタ端子81からは、常にH出力が出力されることとなる。
【0031】
ところが、故障が有るときは、例えばQ1で電源にショートしているような場合は、(Q1、…、Qn)=(1、1、…、1)となるため、91=92=93=94=1、すなわち71=72=0となり、モニタ端子81からは、常にL出力が出力されることとなる。ただし、91=1とは、AND回路91の出力が1であることの略記である。
【0032】
以上のように本実施の形態2によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップからの出力をそれぞれのAND回路に入力し、相互に異なる前記AND回路の出力を2つのEOR回路に入力し、該2つのEOR回路の出力をセレクタ回路に入力し、該セレクタ回路の出力をモニタ端子に配線して、該モニタ端子にオシロスコープ等を接続して出力を表示するようにしたので、モニタ端子の出力が、スキャンチェイン上に故障が無ければ常にH出力になり、故障が有ればL出力になるようにセレクタ回路がEOR回路の出力をセレクトすることができ、スキャンクロックの2倍の周期のデータを入力した場合にも、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0033】
以上は、スキャンクロックの2倍の周期のデータの場合について述べたが、上記説明は特に2倍に限られるわけでなく、AND回路、EOR回路、多入力のセレクタ回路、の組み合わせで一般化し、整数倍の周期のデータの場合にも、適用することができる。
【0034】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による半導体装置の回路構成を示したものである。
図5において、70は、Qnと、Qn−1とを入力とするEOR回路、80は、EOR回路70の出力に配線されたモニタ端子であり、73は、Qnと、Qn−3とを入力とするEOR回路、82はEOR回路73の出力に配線されたモニタ端子である。
【0035】
まず、入力端子31から、スキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力する。
【0036】
スキャンチェイン上に故障が無いときは、このデータは、Q1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときの、Qn、Qn−1、の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)、(1、0)の2通りであり、各々の状態をS1、S2とすると、…→S1→S2→S1→S2→…と循環的に状態が変化する。この回路の各々の状態におけるタイミングチャートを図6に示す。
【0037】
ところが、図6(b)に示すように、スキャンチェイン上においてQnが、GNDに、Qn−1が、電源に、ショートしているという多重故障になっており、他には故障が無いときには、このデータはQ1、Q2、…、とスキャンクロック毎に伝播していくが、このデータがQnまで伝播したときのQn、Qn−1の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0、1)の1通りであり、このため、EOR回路70からの出力は、1となり、モニタ端子80からは常にH出力が出力されることとなる。
【0038】
しかし、図6(a)に示すように、上記多重故障が無い場合にも、モニタ端子80からは、常にH出力が出力されることとなるため、モニタ端子80の出力を参照するだけでは、故障なしと、誤判定をすることになる。しかし、一方で、Qn−3は、101010…と変化するため、モニタ端子82の出力は、HLHLHL…と変化することで、モニタ端子80と、モニタ端子82の出力とが異なることとなるので、上記は誤判定であるということになる。
【0039】
以上のように、本実施の形態3によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、該EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とをそれぞれ複数有するスキャンチェインを具備し、前記EOR回路は、他方のEOR回路に入力する、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子と、前記奇数段数と異なる奇数段数相互に離れたフリップフロップの出力を入力とするようにしたので、QnがGNDに、Qn−1が電源にショートしているという多重故障になっていた場合、第1のモニタ端子の出力では故障無し、と誤判定されることを、第2のモニタ端子の出力も併用して参照することで、誤判定する確率を低下させることができるという効果がある。
【0040】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4による半導体装置の回路構成を示したものであり、図8は、本発明の実施の形態4による半導体装置のタイミングチャートである。
図7において、21は第1のスキャンチェイン、22は第2のスキャンチェインである。21と22の構成は、実施の形態1におけるものと同じである。
【0041】
また、図8に示すように、実施の形態1における場合と同じように、入力端子31と、入力端子32から、スキャンクロック毎に101010…という矩形データを入力し、モニタ端子80と、モニタ端子83の両方ともに、常にH出力ならば、どちらのスキャンチェインにも故障が無いと判定することができる。
【0042】
以上のように、本実施の形態4によれば、相互に奇数段数離れたフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、該EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを有するスキャンチェインを複数具備し、前記モニタ端子にオシロスコープ等を接続し出力を表示するようにしたので、複数のスキャンチェイン上に故障が無ければそれぞれのモニタ端子の出力は常にH出力になり、故障が有れば常にL出力になるようにすることができ、複数のスキャンチェインを具備する場合でも、出力端子からの出力信号が正しいものか否かを判定をするための期待値の作成、及びその判定をするための複雑な装置が必要でなくなり、それぞれのスキャンチェイン上の故障の有無を簡易に判定することができるという効果がある。
【0043】
また、上記は、2本のスキャンチェインをもつ半導体装置について述べたが、一般化して整数本ある場合にも適用することができる。
【0044】
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5による半導体装置の回路構成を示したものである。
図9に示すように、その構成は、実施の形態1におけるものに、EOR回路70の出力と、モニタ端子80との間に、フリップフロップ110を有するものである。
【0045】
スキャンチェイン上に故障が無いときには、実施の形態1における場合と同じように、入力端子31からスキャンクロック毎に、101010…という矩形データを入力し、このデータがQnまで伝播したときのQn、Qn−1の状態を考えると、(Qn、Qn−1)=(0,1)、(1,0)の2通りである。しかし、現実的な回路には一般に時間的遅延が存在することが多い。例えば、スキャンチェイン上の各フリップフロップの出力変化に要する時間Ts、隣同士のフリップフロップの出力変化の時間差Td、というものを持つことがある。前者を持つ例を、図10、前者と後者の両方を持つ例を、図11に示す。いずれの場合にも一瞬0となる時間が発生する(これをヒゲと呼ぶことにする)。このようなヒゲの発生がそのままモニタ端子80に出力されては、安定した判定ができない。そのため、フリップフロップ110を、EOR回路70と、モニタ端子80との間に配線し、フリップフロップ110がEOR回路70からの出力のヒゲ以外の部分をラッチするように、フリップフロップ110にクロックを与えることで、モニタ端子80にEOR回路70からの出力のヒゲが伝播することを防ぎ、平滑化された波形を得ることができる。
【0046】
以上のように、本実施の形態5によれば、EOR回路の出力をフリップフロップを介して、モニタ端子に入力するようにしたので、フリップフロップにクロックを与えて該フリップフロップがEOR回路からの出力のヒゲ以外の部分をラッチすることにより、回路に時間的遅延がある場合に発生するEOR回路の出力の、ヒゲの発生を防止でき、モニタ端子からの出力を平滑化し、より安定した判定を行なうことができるという効果がある。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明で判るように、本発明によれば、スキャンチェインを用いてバーンインを行なう半導体装置において、安価で簡易なバーンイン検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による半導体装置のタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2による半導体装置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2による半導体装置のタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3による半導体装置の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3による半導体装置のタイミングチャートであり、故障が無い場合(a)、及び故障が有る場合(b)の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態4による半導体装置の構成図である。
【図8】本発明の実施の形態4による半導体装置のタイミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態5による半導体装置の構成図である。
【図10】本発明の実施の形態5による半導体装置のタイミングチャートである。
【図11】本発明の実施の形態5による半導体装置のタイミングチャートである。
【図12】第1の従来技術の半導体装置の構成図である。
【図13】第2の従来技術の半導体装置の構成図である。
【符号の説明】
1 半導体装置本体
2 バーンイン対象回路
21 第1のスキャンチェイン
22 第2のスキャンチェイン
31 第1の入力端子
32 第2の入力端子
41 第1の出力端子
42 第2の出力端子
5 スキャンクロック端子
60、61、110 フリップフロップ
70、71、72、73、74 EOR回路
80、81、82、83 モニタ端子
91、92、93、94 AND回路
100 セレクタ回路
Claims (5)
- 入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの周期と等しい矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、
前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、
前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、
具備したことを特徴とする半導体装置。 - 入力端子と、出力端子とをもち、スキャンクロックの2以上の整数倍の周期をもつ矩形データが前記入力端子から入力されるスキャンチェインと、
それぞれが、前記スキャンチェイン上の相異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力をその2つの入力とする2つのAND回路と、
それぞれ、前記2つのAND回路の出力を入力とする、2つのEOR回路と、
前記2つのEOR回路を入力とするセレクタ回路と、
前記セレクタ回路の出力に配線されたモニタ端子とを、
具備したことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とをそれぞれ複数有するスキャンチェインを具備し、
前記EOR回路は、他方のEOR回路に入力する、前記スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子と、前記奇数段数と異なる奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とする、
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
入力端子と、出力端子とをもち、
スキャンチェイン上の奇数段数離れた2つのフリップフロップの出力端子を入力とするEOR回路と、前記EOR回路の出力に配線されたモニタ端子とを、有するスキャンチェインを複数具備した、
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記EOR回路の出力をその入力とし、その出力が前記モニタ端子に配線されたフリップフロップを、具備した、
ことを特徴とする半導体装置。
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Cited By (1)
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JP2012220412A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 半導体回路 |
-
2003
- 2003-01-17 JP JP2003008929A patent/JP2004219336A/ja active Pending
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