JP2004205217A - ダスト測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定光を発光ずる発光源66と、測定光を照射する照射部と、被検知光を受光する受光部と、被検知光を測定信号に変換する受光素子68と、受光素子68の測定信号に基づいてダスト濃度を算出するダスト濃度演算手段70と、発光源66からの測定光を照射部に導くための第1光ファイバ76と、受光部からの被検知光を受光素子68に導くための第2光ファイバ78と、を具備するダスト測定装置。照射部及び受光部は検知部ユニット8に設けられ、検知部ユニット8の基部側に可撓性チューブ10が装着され、第1及び第2光ファイバ76,78は可撓性チューブ10を通して検知部ユニット8に接続される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体に含まれたダストの濃度を測定するためのダスト測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、流体流路中を流れる流体に含まれたダストの濃度を測定するダスト測定装置として、光の散乱を利用した光散乱方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のダスト測定装置は、測定光を照射する照射部と、被検知光を受光する受光部と、発光源からの測定光を照射部に導く第1光ファイバと、受光部からの被検知光を受光素子に導く第2光ファイバと、受光素子からの測定信号に基づいてダスト濃度を算出するためのダスト濃度演算手段と、を備えている。
【0003】
このようなダスト測定装置においては、発光源からの測定光が第1光ファイバを通して照射部に導かれ、この照射部から測定領域に向けて照射される。そして、この測定領域からの散乱光、即ち被検知光が受光部を通して受光され、受光した被検知光が第2光ファイバを通して受光素子に導かれ、この受光素子にて測定信号に変換され、ダスト濃度演算手段はこの測定信号に基づいてダスト濃度を算出する。測定領域を流れる流体中に含まれるダスト(粉塵など)が多い(又は少ない)と、照射部から照射された測定光がより多く(又は少なく)散乱され、従って、散乱光である被検知光は明るく(又は暗く)なり、このようなことから、測定光の散乱率を利用して流体中のダスト濃度を測定する。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−274244号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなダスト測定装置では、流体流路への照射部及び受光部の挿入が容易となるように、照射部及び受光部が設けられた検知部ハウジングが細長い筒状部材から形成されており、このような筒状部材から形成した場合、流体流路に接続された挿入孔が小さくても、検知ハウジングの先端側をこの挿入孔を通して流体流路内に挿入することができる。
【0006】
一般に、流体流路を規定する流体配管には放散孔(ベンド管)などが接続されており、このような放散管を挿入路として利用して検知部ハウジングの先端側を流体流路に挿入する場合がある。このような場合、放散管が直線状のものであると、検知部ハウジングの先端側をこの放散管の内部を通して流体流路に挿入することができるが、放散管がたとえばL字状、S字状などに湾曲しているものであると、検知部ハウジングがその湾曲部に当接して挿入することができず、ダスト濃度を測定するためには、専用の挿入管を別に接続しなければならない。
【0007】
本発明の目的は、流体流路に挿入するための挿入路が湾曲していていても、照射部及び受光部を流体流路内の測定領域に挿入することができるダスト測定装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測定光を発光する発光源と、前記発光源からの測定光を測定領域に向けて照射する照射部と、前記測定領域からの被検知光を受光する受光部と、前記受光部からの被検知光を測定信号に変換する受光素子と、前記受光素子からの測定信号に基づいてダスト濃度を算出するダスト濃度演算手段と、前記発光源からの測定光を前記照射部に導くための第1光ファイバと、前記受光部からの被検知光を前記受光素子に導くための第2光ファイバと、を具備するダスト測定装置であって、
前記照射部及び前記受光部は、流体流路に挿入される検知部ユニットに設けられ、前記検知部ユニットの基部側に可撓性チューブが装着され、前記第1及び第2光ファイバは前記可撓性チューブを通して前記検知部ユニットに接続されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に従えば、照射部及び受光部が検知部ユニットに設けられ、この検知部ユニットの基部側に可撓性チューブが装着されているので、この可撓性チューブが任意の方向に撓むことができ、検知部ユニットを流体流路に挿入するための挿入孔が湾曲していていても、可撓性チューブが挿入孔に沿って湾曲し、検知部ユニットを挿入孔を通して流体流路に挿入することができる。
【0010】
また、本発明では、前記照射部は、前記流体流路への挿入方向に対し垂直な方向における前記検知部ユニットの片側に配置され、前記受光部は、前記照射部に対向して、前記挿入方向に対して垂直な方向における前記検知部ユニットの他側に配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、流体流路への挿入方向に対して垂直な方向における検知部ユニットの片側に照射部が配置され、その他側に受光部が配置されているので、検知部ユニットの挿入方向の長さを短くすることが可能となり、挿入孔の曲率が比較的大きくても、この挿入孔を通しての流体流路への検知部ユニットの挿入が可能となる。
【0012】
また、本発明では、前記照射部には照射側反射鏡が設けられ、前記受光部には受光側反射鏡が設けられ、前記発光源から前記第1光ファイバを介して伝送された測定光は、前記照射側反射鏡により反射された後に前記測定領域に向けて照射され、また前記測定領域からの被検知光は、前記受光側反射鏡により反射された後に前記第2光ファイバに導かれ、前記第2光ファイバを通して前記受光素子に伝送されることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、第1光ファイバにより伝送された測定光は、照射側反射鏡により反射されて測定領域に向けて照射されるので、第1の光ファイバからの測定光の方向を小さい空間でもって大きく変えることができる。また、測定領域からの被検知光は、受光側反射鏡により反射された後に第2ファイバに導かれるので、測定領域からの被検知光の方向を小さい空間でもって大きく変えることができる。このようなことから、検知部ユニットの片側に照射部を配置し、その他側に受光部を配置する構造であっても、検知部ユニットの外径を比較的小さくすることが可能となる。
【0014】
また、本発明では、前記可撓性チューブには、ねじれの発生を防止するためのねじれ防止部材が内蔵されていることを特徴とする。
本発明に従えば、可撓性チューブにねじれ防止部材が内蔵されているので、流体流路への挿入時における可撓性チューブのねじれ発生が防止され、検知部ユニットを所定の状態に保ちながら流体流路に挿入することができる。このねじれ防止部材は、例えばワイヤ、ピアノ線などから形成され、可撓性チューブの内部に配設したり、或いは可撓性チューブ内に埋め込むようにすることができる。
【0015】
また、本発明では、前記検知部ユニット又は前記可撓性チューブの先端部には、前記検知部ユニットを固定するための固定具が設けられていることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、検知部ユニットを固定するための固定具が設けられているので、ダストの濃度を測定する際に、この固定具を用いて検知部ユニットを固定することができ、これによって、流体流路を流れる流体中のダスト濃度も所要の通りに測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従うダスト測定装置の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態のダスト測定装置及びこれを挿入してダスト濃度を測定する配管構造の一例を簡略的に示す断面図であり、図2は、図1のダスト測定装置の検知部ユニット及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図であり、図3は、図1のダスト測定装置の検知部ユニットを配管構造に所要の通りに挿入した状態を示す断面図である。
【0018】
図1及び図2において、図示のダスト測定装置1は、流体配管構造2の流体配管4、例えばガス配管により規定された流体流路6を流れる流体、例えば都市ガス中に含まれた粉塵などのダストの濃度を測定するために用いられる。このダスト測定装置1は、検知部ユニット8と、この検知部ユニット8の基部側に装着された可撓性チューブ10とを備え、この検知部ユニット8が流体配管4内に後述するようにして挿入される。
【0019】
主として図2を参照して、検知部ユニット8は、短円柱状の検知部本体11と、この検知部本体11が装着されたユニットハウジング12とを備えている。ユニットハウジング12の先端面には円形状の凹所13が設けられ、この凹所13に検知部本体11が装着され、取付ねじ15によってユニットハウジング12に固定されている。この検知部本体11の先端には凹部14が設けられ、この凹部14は直線状に延び、流体流路6を矢印16(図1参照)で示す方向に流れる流体は、この凹部14に沿って流れる。検知部ユニット8の凹部14の片側(検知部ユニット8の矢印18で示す挿入方向に対して垂直な方向における片側)、即ち図2において検知部ユニット8の左部に、照射部20が設けられ、この凹部14の他側(矢印18で示す挿入方向に対して垂直な方向における他側)、即ち図2において検知部ユニット8の右部に、受光部22が設けられている。このように検知部ユニット8の片側に照射部20を配置し、その他側に受光部22を配置することによって、検知部ユニット8の挿入方向(後述する)の大きさを小さくすることができる。
【0020】
照射部20には照射開口24が設けられ、この照射開口24を覆うように、例えば透明ガラスから形成される照射口カバー26が装着されている。この照射開口24の半径方向外方には第1の鏡配置空間28が設けられ、この第1の鏡配置空間28内に照射側反射鏡30が配設され、照射側反射鏡30が取付部材32を介して検知部本体11に取り付けられている。第1の鏡配置空間28と照射開口24とは第1光通路34を介して連通され、この第1光通路34に第1集光レンズ36が配設されている。
【0021】
また、受光部22には受光開口38が設けられ、この受光開口38を覆うように、例えば透明ガラスから形成される受光口カバー40が装着されている。この受光開口38の半径方向外方には第2の鏡配置空間42が設けられ、この第2の鏡配置空間42内に受光側反射鏡44が配設され、受光側反射鏡44が取付部材46を介して検知部本体11に取り付けられている。第2の鏡配置空間42と受光開口38とは第2光通路48を介して連通され、この第2光通路48に第2集光レンズ50が配設されている。
【0022】
検知部ユニット8の凹部14の中央部、即ち相互に対向する照射部20と受光部22との間には、遮光板52が配設されている。この遮光板52は、照射部20から照射された測定光が受光部22に直接的に受光されるのを防止する。
【0023】
この実施形態では、検知部ユニット8と可撓性チューブ10とは、接続部材54を介して取外し可能に接続されている。ユニットハウジング12の基部側の外周部には環状接続部56が設けられ、この環状接続部56に雄ねじ部58が設けられている。可撓性チューブ10は例えば耐圧ホースから形成され、その先端部にはリング状接合部材60を介して接続部材54が取り付けられている。この接続部材54の先端部には雌ねじ部62が設けられており、この雌ねじ部62をユニットハウジング12の雌ねじ部58に螺着することによって、可撓性チューブ10が検知部ユニット8に取外し可能に取り付けられる。
【0024】
主として図1を参照して、このダスト測定装置1は、更に、測定装置本体64を備え、検知部ユニット8に接続された可撓性チューブ10の基部側がこの測定装置本体64に接続される。測定装置本体64には、測定光を発光する発光源66と、被検知光を受光する受光素子68と、ダスト濃度を演算するためのダスト濃度演算手段70と、を備えている。発光源66は、例えば近赤外線レーザ光を発光するレーザ発振素子から構成され、受光素子68は、例えばCCDから構成される。尚、発光源66としては、指向性の強い他の光を発光するものを用いるようにしてもよい。ダスト濃度演算手段70は、例えばマイクロコンピュータから構成され、受光素子68からの測定信号を演算処理して流体中に含まれたダストの濃度を算出する。流体中のダスト量と被検知光との間には所定の関係があり、ダスト量が多い(又は少ない)と、ダストによる測定光の散乱が大きく(又は小さく)なり、従って、受光素子68に受光される被検知光の受光量が大きく(又は小さく)、受光素子68の測定信号の信号レベルが大きく(又は小さく)なり、このような関係を利用してダスト濃度演算手段70は流体中のダスト濃度を算出する。
【0025】
測定装置本体64は、更に、表示装置72を備えている。表示装置72は、例えば液晶表示装置から構成され、ダスト濃度演算手段70により演算されたダスト濃度を表示する。測定装置本体64には、必要に応じて、印刷手段74が付設される。印刷手段74は、例えばレーザプリンタから構成され、ダスト濃度演算手段により演算されたダスト濃度を出力する。
【0026】
測定装置本体64の発光源66からの測定光は第1光ファイバ76を介して検知部ユニット8の照射部20に導かれ、検知部ユニット8の受光部22からの被検知光は第2光ファイバ78を介して測定装置本体64の受光素子68に導かれ、これら第1及び第2光ファイバ76,78は可撓性チューブ10内を通して延びている。この実施形態では、第1光ファイバ76の一端部は検知部ユニット8のユニットハウジング12及び検知部本体11の一部を貫通して第1の鏡配置空間28内に突出し、その先端面は照射側反射鏡30の反射面に対向して位置している。また、第2光ファイバ78の一端部は、同様に、ユニットハウジング12及び検知部本体11の一部を貫通して第2の鏡配置空間42内に突出し、その先端面は受光側反射鏡44の反射面に対向して位置している。
【0027】
このように構成されているので、発光源66からの測定光は、第1光ファイバ76を通して検知部ユニット8の第1の鏡配置空間28に導かれ、照射側反射鏡30に反射された後に第1光通路34、第1集光レンズ36及び照射開口24を通して測定領域Pに向けて照射される。そして、測定領域Pからの散乱光、即ち被検知光は、受光開口30を通して検知部ユニット8内に導入され、第2光通路48及び第2集光レンズ50を通して第2の鏡配置空間42に導かれ、受光側反射鏡44に反射された後に第2光ファイバ78を通して受光素子68に導かれる。このとき、第1光ファイバ76からの測定光が照射側反射鏡30により反射されるので、比較的小さい空間でもって測定光を第1光通路34に向けて導くことができる。また、第2光通路48からの被検知光が受光側反射鏡44により反射されるので、比較的小さい空間でもって被検知光を第2光ファイバ78に向けて導くことができる。
【0028】
この実施形態では、流体流路6内を見ることができるように内視カメラ80が装備されている。図示の内視カメラ80は、検知部ユニット8の検知部本体11の取付孔内に装着された撮像手段82(例えば、CCDから構成される)と、この撮像手段82に付設されたライト(図示せず)とを備え、取付孔の開口部には、ガラスなどの透明材料から形成されたカバー84が設けられている。撮像手段82からの撮像信号は、ケーブル86を通して測定装置本体64に伝送される。測定装置本体64には、更に、画像処理手段88が内蔵され、この画像処理手段88は撮像手段82からの撮像信号を所要の通りに処理し、処理された画像情報が表示装置72に表示され、また印刷手段74により出力される。
【0029】
この実施形態では、更に、可撓性チューブ10のねじれを防止するためのねじれ防止部材90が設けられている。ねじれ防止部材90の一端部はユニットハウジング12の基部側の中央部にナット91などを用いて固定され、その他端側が可撓性チューブ10内を測定装置本体64側に延びている。このようにねじれ防止部材90を設けることによって、測定領域Pへの挿入時に発生しやすい可撓性チューブ10のねじれを防止することができる。尚、可撓性チューブ10がねじれに対して充分な強度を有する場合、このようなねじれ防止部材90は省略することができる。
【0030】
このようなダスト測定装置1の検知部ユニット8は、例えば図1に示す流体配管構造2の流体配管4を流れる流体中のダスト濃度を測定するのに用いられる。図示の流体配管構造2では、流体配管4にメインバルブ92が配設され、このメインバルブ92の上流側に第1放散管94が接続され、第1放散管94の先端部に開閉用の第1ボールバルブ96が配設されている。また、メインバルブ92の下流側には第2放散管98が接続され、第2放散管98の先端部に第2ボールバルブ100が配設されている。
【0031】
流体配管4を流れる流体のダスト濃度の測定は、例えば、次のようにして行われる。まず、図1に示すように、検知部ユニット8を挿入する放散管(この場合、第1放散管94)に接続されたボールバルブ(この場合、第1ボールバルブ96)に導入管102を着脱自在に取り付ける。導入管102には導入孔104が設けられ、この導入孔104の導入側には一対の案内ローラ106が回転自在に設けられ、また導入孔104の内周面には、検知部ユニット8及び可撓性チューブ10との間をシールするための複数のシール部材108が設けられている。
【0032】
そして、ダスト測定装置1の検知部ユニット8を導入管102の導入孔104内に挿入保持し、第1ボールバルブ96を開状態に開放し、導入管102の導入孔104及び第1ボールバルブ96を通して矢印18で示す挿入方向に導入する。このとき、検知部ユニット8及び可撓性チューブ10の導入に伴って一対の案内ローラ106が矢印110で示す方向(即ち、検知部ユニット8を送り込む方向)に従動され、従って、検知部ユニット8及び可撓性チューブ10をスムースに導入することができる。
【0033】
このようにして検知部ユニット8を図3に示すように第1放散管94を通して流体配管4内に挿入する。この挿入時、可撓性チューブ10は第1放散管94の形状に沿って撓むことができ、それ故に、第1放散管94がある程度曲がっていても検知部ユニット8及び可撓性チューブ10の先端側を第1放散管94を通して流体流路6内に挿入することができる。このように挿入すると、検知部ユニット8が流体流路6の測定領域に位置付けられ、一対の案内ローラ106が可撓性チューブ10をこの挿入状態に保持し、かくして、流体流路6を流れる流体中のダスト濃度を所要の通りに測定することができる。
【0034】
このダスト測定装置1では、内視カメラ80が装備されているので、流体配管4の内部を見ることができるとともに、検知部ユニット8の位置も確認することができ、ダスト濃度の測定ミスを少なくすることができる。
【0035】
次に、図4を参照して、ダスト測定装置の他の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態のダスト測定装置の検知部ユニットを配管構造に所要の通りに挿入した状態を示す断面図である。以下の実施形態において、図1〜図3に示す実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0036】
図4において、図示のダスト測定装置1Aは、検知部ユニット8と、この検知部ユニット8の基部側に接続された可撓性チューブ10Aを備え、可撓性チューブ10Aの所定部位に帯状の目印120が施されている。この目印120は、緑色、黄色などの塗料を塗布する、或いはテープを貼着して設けることができる。第2のダスト測定装置1Aのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
【0037】
ダスト測定装置1Aの上述した構成に関連して、導入管102Aは次のように構成されている。ボールバルブ96に着脱自在に取り付けられる導入管102Aの所定部位には、可撓性チューブ10Aを保持するためのロック手段122が設けられ、この形態では、ロック手段122が導入管102Aに螺着されたロックねじ124から構成されている。
【0038】
この第2の実施形態においても、ダスト濃度を測定する場合、ボールバルブ96の導入側に導入管102Aを着脱自在に取り付け、導入管102A及び第1ボールバルブ96を通して矢印18で示す挿入方向に検知部ユニット8及び可撓性チューブ10Aの先端側を導入し、図4に示すように、可撓性チューブ10Aの目印120がロック手段120内側に位置するまで挿入する。そして、かく挿入した状態でロックねじ124を締め付けてロック手段122をロック状態にし、可撓性チューブ10Aをこの状態にロック保持する。このロック状態では、図4に示すように、検知部ユニット8が流体流路6の所定測定領域に位置して保持され、第1の実施形態と同様に、流体流路6を流れる流体中のダスト濃度を測定することができる。
【0039】
次に、図5を参照して、ダスト測定装置の更に他の実施形態について説明する。図5は、第3の実施形態のダスト測定装置の要部を示す断面図である。
図5において、図示のダスト測定装置1Bは、検知部ユニット8と、この検知部ユニット8の基部側に接続された可撓性チューブ10Bとを備え、ダスト濃度を測定しないとき、可撓性チューブ10Bの他端側が収容ハウジング160に収容されるように構成されている。即ち、収容空間162を規定する収容ハウジング160が導入管102Bに接続され、可撓性チューブ10Bの他端側及びそこから延びる第1及び第2光ファイバ76,78がリング状にまるめられて収容ハウジング160に収容される。収容ハウジング160の開口部には蓋部材164によって密封され、このように密封することによって、流体流路4を流れる流体の導入管102Bを通しての外部への漏れを確実に防止することができる。
【0040】
このダスト測定装置を用いて測定する際には、蓋部材164を取り外して収容ハウジング160を開放し、収容空間162に収容された可撓性チューブ10B及びそこから延びる第1及び第2光ファイバ76,78を取り出す。そして、可撓性チューブ10Bを挿入方向に押し込んで検知部ユニット8を流体流路4内に突出させるとともに、第1及び第2光ファイバ76,78を測定装置本体(図1参照)に接続し、このようにして流体中のダスト濃度の測定が行われる。ダスト濃度の測定後は、上述したとは反対に、可撓性チューブ10Bを引き戻して検知部ユニット8を放散管94内に位置付けるとともに、測定装置本体と第1及び第2光ファイバ76,78との接続を解除し、可撓性チューブ10Bの他端側及びそこから延びる第1及び第2光ファイバ76,78を収容ハウジング160内に収容した後に蓋部材164で密封する。このようにすることによって、検知部ユニット8及び可撓性チューブ10Bを放散管94内に保持した状態で保管することができる。
【0041】
このようなダスト測定装置1(1A,1B)においては、ダスト濃度の測定時、検知部ユニット8の照射部20及び受光部22を流体の流れに対して所定の位置関係に保持するのが望ましく、例えば図6に示すように構成することによって、検知部ユニット8を流体の流れに対して所定の位置関係に保持することができる。
【0042】
図6(a)に示す例では、可撓性チューブ10(10A)の先端部に、固定具としての磁石片132が設けられている。このように磁石片132を設けることによって、可撓性チューブ10(10A)の先端部が第1放散管94の接続基部に磁気的に保持され、これによって、検知部ユニット8を流体流路6内の測定領域に保持することができる。
【0043】
また、図6(b)に示す例では、可撓性チューブ10(10A)の先端部に固定具142が取り付けられている。この固定具142は周方向に間隔をおいて設けられた複数の固定部材144を備え、これら固定部材144は、連動して固定解除状態と固定状態(図4に示す状態)になる。固定解除状態においては、複数の固定部材144は先端側に向けて延びる閉じた状態となり、従って、導入管102(102A)、ボールバルブ96及び第1放散管94を通しての流体流路6への挿入が許容される。また、固定状態においては、図5(b)に示すように、複数の固定部材144は半径方向に向けて延びる開いた状態となり、従って、第1放散管94の接続開口部に当接し、検知部ユニット8は流体流路6内に固定的に保持される。
【0044】
この固定具142は、更に、操作ワイヤ146を含み、この操作ワイヤ146の一端部が固定部材144の一つに連結され、その他端側が可撓性チューブ10(10A)内を測定装置本体64側に延びている。操作ワイヤ146を矢印148で示す方向に引っ張ると、固定部材144が半径方向に開いて固定状態となり、検知部ユニット8を固定的に保持することができる。また、操作ワイヤ146を緩めると、固定部材144が先端側に閉じて固定解除状態となり、検知ユニット8の流体流路6への挿入、取り外しを行うことができる。
【0045】
上述した例では、検知部ユニット8を固定するための固定具142を可撓性チューブ10(10A)の先端部に設けているが、このような構成に限定されず、検知部ユニット8に設けるようにしてもよい。
【0046】
以上、本発明に従うダスト測定装置の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0047】
例えば、図示の実施形態では、流体配管4に接続された放散管94を利用して検知部ユニット8を測定領域に挿入しているが、流体配管4に専用の挿入管構造を設け、この挿入管構造を通して検知部ユニットを測定領域に挿入するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の請求項1のダスト測定装置によれば、照射部及び受光部が検知部ユニットに設けられ、この検知部ユニットの基部側に可撓性チューブが装着されているので、この可撓性チューブが任意の方向に撓むことができ、検知部ユニットを流体流路に挿入するための挿入孔が湾曲していても、可撓性チューブが挿入孔に沿って湾曲し、検知部ユニットを挿入孔を通して流体流路に挿入することができる。
【0049】
また、本発明の請求項2のダスト測定装置によれば、流体流路への挿入方向に対して垂直な方向における検知部ユニットの片側に照射部が配置され、その他側に受光部が配置されているので、検知部ユニットの挿入方向の長さを短くすることが可能となる。
【0050】
また、本発明の請求項3のダスト測定装置によれば、第1光ファイバにより伝送された測定光は、照射側反射鏡により反射されて測定領域に向けて照射されるので、第1の光ファイバからの測定光の方向を小さい空間でもって大きく変えることができ、また測定領域からの被検知光は、受光側反射鏡により反射された後に第2ファイバに導かれるので、測定領域からの被検知光の方向を小さく空間でもって大きく変えることができ、これらに関連して、検知部ユニットの外径を比較的小さくすることが可能となる。
【0051】
また、本発明の請求項4のダスト測定装置によれば、可撓性チューブにねじれ防止部材が内蔵されているので、流体流路への挿入時における可撓性チューブのねじれ発生が防止され、検知部ユニットを所定の状態に保ちながら流体流路に挿入することができる。
【0052】
また、本発明の請求項5のダスト測定装置によれば、検知部ユニットを固定するための固定手段が設けられているので、ダストの濃度を測定する際に、この固定手段を用いて検知部ユニットを固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うダスト測定装置の第1の実施形態及びこれを挿入してダスト濃度を測定する配管構造の一例を簡略的に示す断面図である。
【図2】図1のダスト測定装置の検知部ユニット及びその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図3】図1のダスト測定装置の検知部ユニットを配管構造に所要の通りに挿入した状態で示す断面図である。
【図4】本発明に従うダスト測定装置の第2の実施形態を、その検知部ユニットを配管構造に挿入した状態で示す断面図である。
【図5】本発明に従うダスト測定装置の第3の実施形態の要部を示す断面図である。
【図6】図6(a)及び(b)は、それぞれ、検知部ユニットを固定するための固定具及びその近傍を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1b ダスト測定装置
2 流体配管構造
4 流体配管
6 流体流路
8 検知部ユニット
10,10A 可撓性チューブ
11 検知部本体
12 ユニットハウジング
20 照射部
22 受光部
30,44 反射鏡
64 測定装置本体
66 発光源
68 受光素子
70 ダスト濃度演算手段
76,78 光ファイバ
80 内視カメラ
90 ねじり防止部材
94,98 放散管
96,100 ボールバルブ
102,102A 導入管
122 ロック手段
132 磁石片
142 固定具
Claims (5)
- 測定光を発光する発光源と、前記発光源からの測定光を測定領域に向けて照射する照射部と、前記測定領域からの被検知光を受光する受光部と、前記受光部からの被検知光を測定信号に変換する受光素子と、前記受光素子からの測定信号に基づいてダスト濃度を算出するダスト濃度演算手段と、前記発光源からの測定光を前記照射部に導くための第1光ファイバと、前記受光部からの被検知光を前記受光素子に導くための第2光ファイバと、を具備するダスト測定装置であって、
前記照射部及び前記受光部は、流体流路に挿入される検知部ユニットに設けられ、前記検知部ユニットの基部側に可撓性チューブが装着され、前記第1及び第2光ファイバは前記可撓性チューブを通して前記検知部ユニットに接続されていることを特徴とするダスト測定装置。 - 前記照射部は、前記流体流路への挿入方向に対し垂直な方向における前記検知部ユニットの片側に配置され、前記受光部は、前記照射部に対向して、前記挿入方向に対して垂直な方向における前記検知部ユニットの他側に配置されている請求項1記載のダスト測定装置。
- 前記照射部には照射側反射鏡が設けられ、前記受光部には受光側反射鏡が設けられ、前記発光源から前記第1光ファイバを介して伝送された測定光は、前記照射側反射鏡により反射された後に前記測定領域に向けて照射され、また前記測定領域からの被検知光は、前記受光側反射鏡により反射された後に前記第2光ファイバに導かれ、前記第2光ファイバを通して前記受光素子に伝送される請求項2記載のダスト測定装置。
- 前記可撓性チューブには、ねじれの発生を防止するためのねじれ防止部材が内蔵されている請求項1〜3のいずれかに記載のダスト測定装置。
- 前記検知部ユニット又は前記可撓性チューブの先端部には、前記検知部ユニットを固定するための固定具が設けられている請求項1〜4のいずれかに記載のダスト測定装置。
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