JP2004298018A - Method for separating and recovering nucleic acid with array for reaction to convert probe into solid phase - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブ固相化反応アレイによる核酸の分離回収法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の核酸分離回収法として、ディファレンシャルディスプレイ法のようなゲル上で泳動後、目的のバンドを切り出す手法や、サブトラクション法などが行われている。また、特許文献1に記載の方法では、複数種の核酸が固定化された基材を用いてハイブリダイゼーションを行い、ハイブリダイズされた核酸のそれぞれを分離して、一体のままの基材から直接回収する方法が開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、支持体に複数種の核酸が固定化されているため、ハイブリダイゼーション後にハイブリダイズした核酸を回収する際に、注意深く核酸固定化位置の同定を行う必要があり、チップ先端等で一つ一つの核酸をはぎ取るのは煩雑な操作である。またDNAマイクロアレイ基板を使用した場合、ハイブリダイゼーション後には核酸がどの位置に固定化されているか目視できないため、核酸固定化位置の同定が難しく、目的以外の核酸を回収してしまう危険性もある。
【0004】
また、特許文献2には、マイクロアレイを利用したポリヌクレオチド分離方法が開示されているが、この方法ではハイブリダイズしたターゲットを加熱することにより解離させているが、局所的に溶液を加熱しても溶液中に熱が伝播して周囲のプローブにハイブリダイズしているターゲットについても解離してしまう可能性がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−253238号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2000−279169号公報
【0007】
【特許文献3】
特表平11−509423号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に鑑み、本発明は、プローブアレイを使用して、効率よく且つ高精度で核酸の分離回収を行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究の結果、従来キャピラリアレイは、核酸を検出することにのみ使用されるものであったが、解析後の核酸を回収するという大胆な発想に基づいて本発明を完成するに至った。具体的には、キャピラリ形状などの反応部を有するプローブ固相化反応アレイを使用して、固定化したプローブに核酸をハイブリダイゼーションさせるとともに、該ハイブリダイゼーションした核酸を解離することが可能なプローブ固相化反応アレイを開発し目的を達成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の一つの態様において、所望の核酸を分離回収するためのプローブ固相化反応アレイであって、
該プローブ固相化反応アレイは、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであり、
前記支持体は、該支持体に独立して形成された1または複数の反応部を備え、
前記支持体の各反応部は、2以上の開口部を有し、
前記反応部には、反応部毎に分離回収したい核酸とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されており、
前記反応部は、電極を具備すること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0011】
また、上記プローブ固相化反応アレイであって、反応部は、キャピラリ形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0012】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、
前記2以上の開口部は、1の注排出口と、複数の溶液分取口であり、
前記注排出口は、前記反応部におけるキャピラリの一端に位置し、
前記注排出口からは、該キャピラリの他端に向けて主流路が形成され、
前記主流路の末端からは、複数の分岐流路が形成され、
前記分岐流路の各末端には、前記溶液分取口が形成されていること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0013】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、
前記2以上の開口部は、1の注入口と、1の排出口と、複数の溶液分取口とであり、
前記注入口は、前記反応部におけるキャピラリの一端に位置し、
前記排出口は、前記反応部におけるキャピラリの他端に位置し、
前記注入口から前記排出口に向けて主流路が形成されており、
前記主流路には、複数の分岐流路が形成されており、かつ前記分岐流路は、前記主流路に固定化されたいずれのプローブよりも排出口側に形成されており、
前記分岐流路の各末端には、前記溶液分取口が形成されていること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0014】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、ウェル形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0015】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記電極は、プローブ固定化位置に独立して設けられていることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0016】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、さらにヒータを具備することを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0017】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記アレイは、さらに伝熱層を具備することを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0018】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、該プローブが固定されたビーズにより間接的に支持体に固相化されているプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0019】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記反応部には、反応部毎に1つのプローブが固定化されているプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0020】
さらに、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記反応部には、複数種類のプローブが固定化されているプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0021】
本発明の第二の態様において、プローブ固相化反応アレイにおいて核酸を分離回収するための方法であって、
1. 前記プローブ固相化反応アレイの反応部に被検試料を注入する工程と、
2. 前記被検試料に含まれる標的核酸を、プローブとハイブリダイゼーションさせる工程と、
3. 前記プローブにハイブリダイズしていない被検試料を除去する工程と、
4. 前記ハイブリダイズした核酸を検出する工程と、
5. 前記ハイブリダイズした核酸を解離して回収する工程と、
を含むことを特徴とする方法を提供する。
【0022】
また、上記方法であって、
前記工程1において、前記プローブ固相化反応アレイは、反応部毎に同一のプローブが固定化されたアレイであり、前記被検試料は、反応部毎に異なった被検試料であり、且つ該被検試料は、それぞれ異なった種類の標識物質で標識されており、各反応部に異なった被検試料を注入することと、
前記工程5において、前記工程4の検出の結果、被検試料間でハイブリダイゼーションに差が見出された核酸のみを解離して回収することと、
を特徴とする方法を提供する。
【0023】
さらに、上記方法であって、
さらに、回収した核酸の塩基配列の決定を行うことを含む方法を提供する。
【0024】
さらに、上記方法であって、前記核酸の解離は、電気化学的に解離される方法を提供する。
【0025】
さらに、上記方法であって、前記核酸の解離は、加熱による方法を提供する。
【0026】
さらに、上記方法であって、前記工程5において、各プローブ固定領域毎に独立して電圧をかけて、各プローブ毎に解離した標的核酸を回収することを特徴とする方法を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
ここで、本明細書において使用される「核酸」の語は天然に存在する種々のDNAおよびRNA、並びにペプチド核酸、モルホリノ核酸、メチルフォスフォネート核酸およびS−オリゴ核酸などの人工的に合成された核酸類似体などを指す。
【0028】
本明細書において使用される「標的核酸」の語は、プローブにより検出されるべき核酸をいう。一般的に、核酸プローブは、標的核酸に相補的な塩基配列を有するように設計される。被検試料に含まれる被検核酸が標的配列が有する塩基配列を有している場合には、核酸プローブと標的配列の間にハイブリダイゼーションが生じる。したがって、このハイブリダイゼーションを検出することにより被検試料に含まれる核酸を解析することが可能である。ハイブリダイゼーションの検出はそれ自身公知の手段により行ってよい。標的核酸の標的になる塩基配列を「標的配列」と称す。
【0029】
本明細書において使用される「被検試料」の語は、生物個体から採取した細胞、組織、臓器、血液、血清、リンパ液、組織、毛髪および耳垢などの生物試料を所望に応じて調製した試料や、人工的に合成または製造した物質を含む試験に供したい試料をいう。また、「被検試料」は必要に応じて、生物試料をホモジネートおよび抽出などの必要な任意の前処理を行って得た試料であってもよい。このような前処理は、対象となる生物試料に応じて当業者によって選択され得るであろう。
【0030】
本明細書において使用される「個体」の語は、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ブタ、ヒツジ、及びサルを含む任意の哺乳動物、並びに植物および昆虫など哺乳動物以外の生物を示す。
【0031】
以下、本発明のプローブ固相化反応アレイについて、反応部がキャピラリ形状のアレイを例にしてその一実施形態を説明する(図1)。
【0032】
図1(A)は、本発明のプローブ固相化反応アレイを上面から見た平面図である。プローブ固相化反応アレイ1は、シリコン基板8と透明なガラス製の基板9を用いて製造されたプローブ固相化反応アレイの例である。
【0033】
プローブ固相化反応アレイ1の基板の内部には複数のキャピラリ2を含む3つのキャピラリが、同一平面上に並列して平行に形成されている。それぞれのキャピラリは互いに独立して形成されるので、他のキャピラリに含まれる流体と互いに混じり合うことはない。また、それぞれのキャピラリの両端には、開口部が形成されている。具体的には、キャピラリ2には、それぞれ試料注入口5と、試料排出口6が形成されている。キャピラリ2の内部には、ハイブリダイゼーションにより捕獲して回収したい核酸に応じて、適切なプローブ群3が固定されている。
【0034】
このプローブ固相化反応アレイのように、複数の反応部を有するプローブ固相化反応アレイを使用することにより、独立したキャピラリ毎に異なる被検試料について反応を行うことが可能となり、同一基板上で複数の反応を行うことができる。
【0035】
それぞれのキャピラリには、検出すべき標的核酸に特異的に結合する核酸をプローブとして固定化する。使用するプローブは、当業者であれば解析項目に応じて容易に選択することが可能であろう。また、このようなプローブは、当業者であれば容易に作成することができるであろう。たとえば、PCR産物または合成オリゴヌクレオチドなどを使用することができる。
【0036】
上述したとおり、一枚のプローブ固相化反応アレイに固定化されるプローブは、一種類に限定されず、解析項目に応じて、また、回収したい核酸に応じて、複数のプローブが固定化されていてもよい。この場合、一度に複数の核酸をハイブリダイズさせ、かつハイブリダイズした核酸を回収することが可能となり、効率化を図ることができる。たとえば、一枚のアレイにおいて、一個体に由来する種々の核酸配列についてハイブリダイゼーションおよび回収を行うことが可能となり、検体間で被検試料の取り扱いについてミスを減少することが可能となる。
【0037】
たとえば図1において、キャピラリ2において一個体に由来する被検試料についてハイブリダイゼーションを行い、もう一つのキャピラリにおいて、他の個体に由来する被検試料についてハイブリダイゼーションを行い、残りのキャピラリを対照用としていずれの解析も行わないとすることもできる。
【0038】
図1(B)は、本態様であるプローブ固相化反応アレイ1をキャピラリ2に沿って切断した断面図である。
【0039】
上記のプローブ固相化反応アレイ1は、たとえば、次のように製造することが可能である。同じ大きさのシリコン基板とガラス基板を用意し、基板8と基板9とする。基板8にエッチングにより溝を形成する。また、基板8には、非電導部位4のパターンに応じて穴が空けられ、非伝導体を充填しておく。
【0040】
一方、標的核酸に応じて所望のプローブを予め準備しておく。これらのプローブは、各反応部毎に各反応部の溝の底部に対してスポッティングすることによって固定すればよい。また、基板9には、基板8の溝の両端に対応する部分に対して貫通穴が空けられる。次に、基板8と基板9を接合する。それぞれの開口部に所望の長さのガラス管を接着することにより連結部5aおよび6bを形成するとともに、キャピラリを形成する。キャピラリ形状の空間のサイズは、用途に合わせて種々の大きさに設定することができるが、実用的には幅が10μm〜数mm、深さ1μm〜500μm、長さ数mm〜100mm、キャピラリ間隔10μm〜数mm程度で充分である。ただし、反応の効率性を考えると、測定対象となるmRNA、またはmRNAから転換したcDNAなどの核酸の拡散速度は毎秒数μmと遅いので、キャピラリ形状の空間の断面形状は、幅を広くしても深さは浅くするような扁平構造をとることにより、反応時間の短縮、試料の微量化、観察視野の増加等が期待できる。
【0041】
上記の例では、基板8に溝を形成したが、基板9でもよいし基板8と基板9の両方に形成されていてもよい。また、支持体の材料として、蓋として用いる基板にはガラス製基板を使用し、溝を形成する基板にはシリコン基板を使用したが、これに限定されるものではなく、蓋として用いる基板にシリコン基板を使用してもよい。また、使用される2枚の基板を同じ材質としてもよい。だたし、プローブを固定化する基板は、たとえばシリコン基材などの伝導性の基材でなければならない。また、観察の方向に透過性部材が配置されるように、使用する部材を決定してもよい。あるいは、プラスチック樹脂やゴムなどで形成された支持体を使用してもよい。また、これらの材質、ガラス、シリコン、プラスチック樹脂およびゴムなどの材質で形成された支持体を組み合わせて使用してもよい。ただし、この場合もプローブ固定化部分は、伝導性の基材でなければならない。さらに、図では基板8に非伝導体を組み込んだが、逆に、非伝導性の材質からなる基板8のプローブ固相化部分に伝導性の材質を組み込んでもよい。また、非伝導体は基板8に組み込まれていなくてもよい。
【0042】
また、上記の例では支持体として板状の基板を使用しているが、これに限定されるものではない。
【0043】
ガラスやシリコンウエハ様の基板では、たとえば、フォトリソ−エッチングなどの技術により溝、非伝導体用の穴および貫通穴を形成することが可能である。また、プラスチック樹脂やゴムなどの場合には機械加工やモールド加工などにより溝、非伝導体用の穴および貫通穴を形成することが可能である。
【0044】
プローブの固定手段は、それ自身公知の何れかの手段を使用してよい。たとえば、核酸プローブの固定化であれば、スポッティング法および光固相化法などを使用してよい。上記の例では、基板8の溝の底部にプローブを固定したが、基板9にそれを固定してもよく、また、各反応部の側面にそれを固定してもよい。基板には、プローブを固相化するために適切な表面処理、たとえば、ポリLリジン処理、アミノシラン処理および酸化膜処理等の表面処理を行うことが可能である。
【0045】
さらに、固定化するプローブは、あらかじめビーズに固定化されたプローブを使用してもよい。この場合、該プローブが固定化されたビーズを基板に固定化することとなる。使用するビーズは、たとえば、平均直径0.05〜200μmのビーズを使用してもよく、好ましくは、0.1〜30μmのビーズである。また、使用するビーズの材質は、伝導性の材質である必要がある。
【0046】
このようなビーズに所望の核酸プローブを固相するための手段は、基体の材料により、それ自身公知の何れかの手段を使用することができる。たとえば、公知の手段を、立体状基体または粒状基体の曲面、特に球面に適用し得るように改良することが可能である。たとえば、曲面体に加工を施した基体上に核酸プローブを配するためには、光固相方式および点着方式の2つの手法を適宜組み合わせて用いることによって曲面の部分領域に対して定量的に核酸プローブを固相することが可能となる。
【0047】
上記ビーズを基板に固定化するには、たとえばそれ自体公知のいずれの手段を使用してもよい。特に、ビーズが磁性粒子であることが好ましく、あらかじめキャピラリ内の所望の位置に磁石を固定化しておくことにより、磁力でビーズを固定することも可能である。
【0048】
またビーズ表面は、プローブを結合させた後、不活性化処理を行うことにより非特異的な結合を防止しておくことができる。この不活性化処理はサケ精子DNA部分分解物、ランダムオリゴヌクレオチド、牛血清アルブミンなどで処理する方法や、未反応の官能基をエタノールアミンなどの公知の方法で処理することにより達成される。
【0049】
また、図1では、1つのキャピラリに3つのスポットが存在する例を示した。しかしながら、1キャピラリに固相化されるスポット数はこれに限定されるものではない。被検試料に含まれる標的核酸の数に応じて、スポットの数は1または複数の任意の数でスポットしてもよい。したがって、キャピラリ毎に異なるスポット数としてもよい。また、プローブ固相化反応アレイに含まれる全てのキャピラリが複数種類のプローブを含んでいる必要はなく、また、何も固相化していない対照用のキャピラリを具備していてもよい。
【0050】
次いで、2枚の基板の接合は、それ自身公知の手段により、プローブの固定前または固定後に行われればよい。たとえば、核酸プローブを固定前に接合した場合には、光固相化法(たとえば特表平6−504997参照)を適用して核酸プローブを固定化するのが好ましい。たとえば、シリコン−石英ガラスの場合には、接着剤をスクリーン印刷機により印刷して接着すればよい。たとえば、シリコン−パイレックスガラスの場合には、半導体プロセスで使用される陽極接合法により、高温および高電圧の下で接合を行えばよい。
【0051】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、電極を具備している。電極は、固定化したプローブにマイナスの電荷をかけるためのものである。したがって、上述のようにプローブが固定化される部分は伝導性であり、かつ該部分は、電極から電荷をかけることが可能なように構成されている必要がある。たとえば、図1(B)に示したように、伝導性基板のプローブ固相化部位の裏側に電極7が固定されていることが好ましい。電極は、アレイ底面を覆うものであってもよいが、プローブ固相化部位毎に独立した電極であることが好ましい。かかる構造によれば、プローブ毎に電極を制御することができる。しかし、この場合は、目的のプローブ固定化位置以外の部分に電気が伝わらないように基材に非伝導体を組み込んでおく必要がある(図1など)。このような構造により、回収したい領域にのみマイナスの電荷をかけることが可能となり、プローブ毎にハイブリダイズした核酸を分離することができる。
【0052】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、温度を制御できることが好ましい。温度の制御は、いずれの方法で行われてもよいが、たとえば図1のようにヒータ10を具備することによって制御することができる。その他、アレイに伝熱部を具備することにより、外部から温度制御されてもよい。図1においては、1つのヒータ10を使用して、アレイ全体の温度を制御する場合を示している。しかし、各反応部毎に独立したヒータを具備し、反応部毎に温度制御がなされてもよい。
【0053】
また、本実施の形態では、電極およびヒータが本発明に従う反応アレイと別体である1例を示したが、電極、ヒータおよびセンサ並びに必要な配線等が反応アレイ内に組み込まれていてもよい。
【0054】
上記キャピラリ形状のプローブ固相化反応アレイの他に、PCR反応が可能なように容器形状の反応部を有し、試料注入口および試料排出口が作製された微量液体の反応装置(特許文献1に開示されている)にプローブを固定化したものも、本発明のプローブ固相化反応アレイとして使用することもできる。たとえば、該装置に電極を具備した構造であってもよい。
【0055】
本発明に従うプローブ固相化反応アレイに具備される反応部は、その領域において、化学反応または生化学反応等の使用者が意図する反応および処理を行う領域をいう。したがって、上記形状の他、たとえば、反応部の形状は、底面が角型、円または楕円であるようなウェル形状であってもよい。また、反応部の底面と天井面の面積は、等しくても異なっていてもよい。ここで使用される「ウェル形状」とは、たとえば、キャピラリ形状のように反応部の底面および天井面が特定の方向へのみに広がりを示すような形態ではなく、底面や天井面を構成する二次元の何れの方向に対してもある程度同じような広がりを示すような形状で、かつ複数のプローブ固定部位がグループとして一括処理できる程度に分割された凹部もしくは多孔質部を有するものを指す(たとえば、特表平9−504864を参照)。
【0056】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、物理的に互いに隔離された反応部が形成されたデバイス構造の種々の構造が考えられる。図1に示した例では、プローブ固相化反応アレイ1に含まれる反応部を3つとし、反応部のそれぞれに試料注入口および/または試料排出口として使用できる1以上の開口部を形成したが、この数に限定されるものではなく、1以上の反応部を具備すればよい。すなわち、該反応部は、互いに独立していればよく、たとえば、凹部または凸部により仕切られた領域に開口部を有する蓋または底部を配置し、有効容積のある反応部を形成すればよい。
【0057】
また、反応部の形状は、図1に示したような直線構造だけでなく、種々の構造を有していてもよい。たとえば図2に示すように、キャピラリ形状の反応部は、
1の注排出口と、複数の溶液分取口が形成され、
該注排出口は、キャピラリの一端に位置し、
該注排出口からは、該キャピラリの他端に向けて主流路が形成され、
該主流路の末端からは、複数の分岐流路が形成され、
該分岐流路の各末端には、溶液分取口が形成された形状であってもよい。図2のアレイでは、各分岐流路の分流圧、流量を一定にするために、同一の断面形状および長さを有していることが好ましい。ただし、図2では、流路形状が直線であるが、曲線であってもよい。図2では、直線状に放射して伸びる分岐流路であるため、小型である。また、各分取口は同一円周上に円弧状に配置されている。図中の波線から波線までの領域が反応領域である。電極は、この領域の底面に、プローブ固相化部位毎に独立して具備されることが好ましい。
【0058】
図2のような形状のキャピラリアレイを使用した場合、注排口15の一箇所から注入と排出が行われ、分取口18は分取のみに用いられる。したがって、注排出と分離で流路を分担しているため、処理能力が大きくなり迅速な回収が可能となる。
【0059】
また、たとえば図3に示すように、キャピラリ形状の反応部は、
1の注入口と、1の排出口と、複数の溶液分取口が形成され、
該注入口は、キャピラリの一端に位置し、
該排出口は、キャピラリの他端に位置し、
注入口から排出口に向けて主流路が形成されており、
該主流路には、複数の分岐流路が形成されており、かつ該分岐流路は、主流路に固定化されたいずれのプローブよりも排出口側に形成されており、
該分岐流路の各末端には、溶液分取口が形成された形状であってもよい。図3のアレイにおいても、図2のアレイと同様に、断面と長さが同一であることが好ましい。また、図3と同様に電極が具備されていることが好ましい。また、図3のアレイは、中央の排水用主流路とは別に、分取用の分岐流路が主流路の異なる位置に配置されている。これにより、分取のタイミングを分岐流路毎に単独で行うことも、複数同時におこなうこともできる。また、同時に2以上の分取口からも回収できる。
【0060】
図4のような形状のキャピラリアレイを使用した場合、分岐流路が枝上に交互に分岐しているので、互いに誤って別の分岐流路に混入してコンタミネーションが生じるおそれを有効に防止することができる。
【0061】
また、本発明の態様に従うと、基板内部に内腔よりなる反応部を形成した閉鎖系の反応アレイばかりではなく、互いに独立し、かつ任意の方向に並列して複数の反応部を支持体に備えたものであれば、単に凹部または凸部により仕切られた容器に対しても、または平面からなる特に仕切のない領域であっても、充分に離間しているかあるいは多数の垂直孔によって液の拡散が妨げられていることで、互いに独立していれば本発明の態様に使用することが可能である。このような装置およびその使用も本発明の範囲に含まれる。
【0062】
また、本発明のプローブ固相化反応アレイは、特に自動化装置で使用可能な形態であることが好ましい。たとえば、特許2002−034197に示されるような自動化装置を使用することができる。このような形態であれば、被検溶液等の注入から洗浄、回収までを自動で行うことができる。
【0063】
本発明のプローブ固相化反応アレイを使用することにより、煩雑な操作を伴わずに該核酸の分離回収を行うことができるであろう。
【0064】
以下、図4を参照して本発明のプローブ固相化反応アレイを使用して核酸の分離回収を行う方法を説明する。一例として、既知の配列のプローブを使用して、該プローブにハイブリダイズする核酸を分離回収する場合について説明する。
【0065】
図4は、本発明のプローブ固相化反応アレイにおいて所望の核酸を分離回収するための方法の概略図である。図4には、図1のキャピラリ2を使用して核酸を分離回収した場合を示す。
【0066】
まず、標的核酸を含む被検試料溶液を、注入口5から注入する。
【0067】
使用する被検試料溶液は、ハイブリダイゼーション反応が可能な程度に精製された核酸を含む必要がある。たとえば、所望の組織または細胞からtRNAを抽出し、直接またはmRNAとして精製を行った後、以下に記載したような標識を行う。また、市販のキット等を使用して、ハイブリダイゼーション解析を行いたい個体から核酸を精製することができる。
【0068】
上述したとおり、後の検出が可能となるように、標的核酸を含む被検試料に追跡可能な光学的または物理的標識が行われていることが望ましい。したがって、被検試料として上記のような追跡可能な標識分子、たとえば、蛍光色素、発光色素等で標識された核酸を使用することが考えられる。標的核酸を含む被検試料の標識は、たとえば、被検試料注の核酸をランダムプライマー等によるPCRで増幅する際に、核酸の合成の際に蛍光標識されたデオキシヌクレオチド三リン酸(dUTP)を取り込みながら標識を行う方法、またはあらかじめ蛍光標識されたプライマーにより増幅を行って、標識物を導入する方法を使用することができる。その他にも、増幅後に色素を結合させる方法などを使用することができるが、これらに限定されない。使用可能な標識としては、Cy3、FITCおよびビオチン等であるが、これに限定されるものではない。また、ハイブリダイゼーションの検出方法として、ハイブリダイゼーション後の偏光性の変化を検出する方法を使用可能する場合等には、非標識のまま標的核酸を使用することもできる。
【0069】
標的核酸として1種類の標的核酸だけでなく、2種類以上の標的核酸を混合させて行うことも可能である。この場合は、数種類の標識で標的核酸を標識してもよい。また、各反応部毎に標識の種類を変更して反応を行ってもよい。
【0070】
次いで、被検試料に含まれる標的核酸をプローブにハイブリダイズさせる。
【0071】
たとえば、図1のプローブ固相化反応アレイ1において、それぞれの反応部に固定化されたプローブに適した反応条件でハイブリダイゼーションが行われる。ハイブリダイゼーション条件は、たとえば、それぞれのキャピラリ毎に温度管理をしてもよい。また、ハイブリダイゼーション時に使用する反応液を調節すればよい。全ての反応部を一定の温度に維持してイオン濃度および塩濃度によって至適反応条件を得てもよい。
【0072】
たとえば、核酸ハイブリダイゼーションを行う場合に、各反応部における至適濃度が異なっているときであっても、被検試料の溶液として使用する緩衝液等の塩濃度を反応部毎に調節することによって達成することが可能である。また、実際のハイブリダイゼーション反応において用いられる溶液の成分にDNAの変性剤などが含まれる場合には、適宜、さらに塩濃度等を調整する必要がある。
【0073】
一般に、ハイブリダイゼーション反応は、45℃から65℃前後の恒温状態で、1時間から一晩の間、標的核酸と核酸プローブとの反応が行われるが、検出するべき核酸等の条件に応じて反応条件を変更することが可能である。使用する適切な反応条件は、当業者であれば容易に選択可能であろう。
【0074】
次いで、ハイブリダイズしていない被検試料溶液を除去する。たとえば、プレートウォッシャー等を用いて洗浄操作を行う。このような洗浄操作を施すことにより、未結合の標的核酸を除去される(図4上段)。この後、必要であれば、適切な塩濃度の洗浄液等で洗浄操作を行う。
【0075】
ここで、ビーズを介してプローブを固定化した場合において、ビーズが磁性粒子であり、該ビーズが磁石によって固定化されているときは、ビーズを懸濁して洗浄することができる。たとえば、磁石をアレイから隔離してビーズを懸濁し、洗浄後は、磁石によって再度ビーズを固定化すればよい。
【0076】
次いで、プローブとハイブリダイズした核酸を検出する。たとえば、各反応部ごとに、アレイ上に残った標識物質の有無または量を、標識物質の位置または標識物質の種類毎に分類しながら適宜の計測手段およびデータ処理手段によって決定することができる。特に、ハイブリダイゼーションは、支持体に含まれたままで観察され得ることが好ましい。たとえば、上述のように被検試料を視覚的に認識可能な標識(蛍光色素など)で標識しておくことにより、プローブと結合した標的物質の蛍光をそのまま視覚的に認識できるであろう。蛍光測定に限らず、電気化学的発光、発色反応、変更測定などによって検出してもよい。たとえば、非標識のまま標的核酸を使用した場合には、ハイブリダイゼーションの検出方法として、ハイブリダイゼーション後の偏光性の変化を検出する方法を使用することができる。
【0077】
次いで、ハイブリダイズした核酸をプローブから解離させて、該核酸を回収する。プローブからの核酸の解離は、プローブをマイナスに荷電することによって行うことができる。
【0078】
また、プローブを荷電することに加えて加熱することによっても解離させることができる。加熱してプローブのTm近くの温度にしておくことにより、非特異的なハイブリダイゼーションを防止するとともに、荷電による核酸の解離が容易となる。たとえば、図1および図4に示したプローブ固相化反応アレイのように、電極が各プローブ固定領域毎に独立して具備されている場合は、各プローブ毎に荷電して標的核酸を解離させ、核酸を別々に回収することが可能である。たとえば、図4に示すように、排出口に最も近いプローブから順番にマイナスに荷電しながら洗浄液等を流し、解離した核酸を含む洗浄液等を排出口から回収してもよい。図4のように、排出口に最も近いプローブから順番に回収することにより、ハイブリダイズした核酸の上を他の核酸が通過することがなく、コンタミネーションを有効に防ぐことができる。
【0079】
次に、本発明のプローブ固相化反応アレイを使用して、被検試料間で遺伝子発現頻度に差が見出された遺伝子を同定する方法について説明する。本方法は、あらかじめ多数のプローブDNAの塩基配列を同定することなく、遺伝子発現頻度に差のあった遺伝子のみの同定を可能とする方法である。
【0080】
まず、被検試料を作製する。たとえば、二種類の被検試料について遺伝子発現頻度を解析する場合、所望の組織または細胞から、およびコントロールとなる正常組織または細胞からtRNAを抽出し、直接またはmRNAに精製を行った後、上述したように被検試料を標識する。また、市販のキット等を使用して、核酸を精製することもできる。このとき異なる標識物質で標識を行っておく。
【0081】
次いで、同一のプローブが固定化された別々の反応部に、それぞれの被検試料を注入する。
【0082】
次いで、上述したようにプローブとハイブリダイゼーションさせて、ハイブリダイゼーションしていない被検試料を除去する。
【0083】
その後、標識に基づいて両被検試料のハイブリダイズ量を測定する。両被検試料が異なる蛍光物質で標識されているのであれば、それぞれの蛍光物質に対応した2種類の蛍光波長において蛍光を測定する。
【0084】
両被検試料間で発現量に差のあるプローブを選択するにあたり、使用した2種類の被検試料の濃度などを補正する必要がある。この補正は、たとえば、アクチン遺伝子などの恒常的に発現していると考えられるハウスキーピング遺伝子を使用して行うことができる。2種類の被検試料DNAの濃度、標識効率、色素の差異などから生じる違いを補正しておく。補正を行った後、ハイブリダイゼーション量に差のあったもののみを選択する。
【0085】
次いで、上述したように、ハイブリダイゼーション反応により捉えられた被検試料DNAをプローブアレイから解離して回収する。得られた核酸は、エタノール沈殿法などを用いることにより回収することができる。また被検試料DNAにpolyA配列がある場合は、たとえば相補的なpolyT配列またはオリゴdT配列を固相化したカラムやビーズ担体などを用いて回収することも可能である。
【0086】
次いで、一分子技術を利用した方法により、またはクローニングを行った後で、塩基配列の決定を行う。
【0087】
得られたターゲットDNAは、様々な遺伝子断片が含まれると予想される。このため、複数回の塩基配列決定が必要になる。近年開発された一分子検出技術を使用いて、クローンニング操作を伴わずに迅速に配列決定を行うことも可能である。詳細は、特許第2575270「核酸の塩基配列決定法、単一分子検出方法、その装置及び試料の作成方法」を参照することができる。
【0088】
また、塩基配列同定の方法として、回収された被検試料DNAを従来のクローニング技術を用いてクローン化後、従来の塩基配列決定技術を用いて配列を同定してもよい。複数のDNA断片について塩基配列決定を行い、逆転写PCR法などの手法を用いて、発現頻度に違いがあることをさらに確認することが好ましい。
【0089】
この手法の利点として、配列未知のプローブDNAを用いることが出来るため、これまでに同定されていない遺伝子を同定することも可能である。また、回収後、クローン化したDNAをその後の解析に用いることもできる。たとえば、回収されたDNAがある遺伝子の一部分だった場合でも、cDNAライブラリーを用いたコロニーハイブリダイゼーションを行うことにより、全長の配列を得ることも可能である。全長遺伝子が同定された場合には、大腸菌または酵母などの宿主細胞に遺伝子を発現させて、発現解析または機能解析などへ発展させることが可能である。
【0090】
【発明の効果】
本発明のプローブ固相化反応アレイにより、多数のプローブに対してターゲット核酸を高速で回収でき、しかも検体および試料は微量で済む。これまでのDNAマイクロアレイでは困難であった高精度な核酸分離回収を行うことが可能となる。 一方、本発明の方法は、比較を行いたい複数の被検試料間で発現量の差を検出し、目的のプローブのみを分離回収してその塩基配列を決定することができる。したがって、従来のハイブリダイゼーション方法とは異なり、アレイに固定するプローブとして、配列が未知のプローブを使用することができるため、未知遺伝子解析を非常に効率よく行うことが可能となる。
【0091】
すなわち、従来の核酸プローブアレイでは、プローブとして使用する核酸配列が同定されている必要があったが、本発明では、たとえばショットガンシークエンスで得られたcDNA断片をクローン化した後、塩基配列決定することなしに直接プローブアレイに固定化を行い解析をおこなうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプローブ固相化反応アレイを示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係るプローブ固相化反応アレイを示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係るプローブ固相化反応アレイを示す図。
【図4】本発明のプローブ固相化反応アレイを使用して核酸の分離回収を行う方法の概略図。
【符号の説明】
1 プローブ固相化反応アレイ
2,12,22 キャピラリ(反応部)
3,13,23 プローブ群
4,14,24 非伝導体
5,15,25 試料注入口
6,15,29 試料排出口
7 電極
8,9 基板
10 ヒータ
5a、6b 連結部
16,26 主流路
17,27 分岐流路
18,28 分取口
30 標的核酸[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for separating and recovering nucleic acids using a probe-immobilized reaction array.
[0002]
[Prior art]
As a conventional method for separating and recovering nucleic acids, a method of cutting out a target band after electrophoresis on a gel such as a differential display method, a subtraction method, and the like are performed. Further, in the method described in Patent Document 1, hybridization is performed using a substrate on which a plurality of types of nucleic acids are immobilized, each of the hybridized nucleic acids is separated, and directly separated from the substrate as it is. A method of recovery is disclosed.
[0003]
However, in the method described in Patent Document 1, since a plurality of types of nucleic acids are immobilized on a support, it is necessary to carefully identify the nucleic acid immobilization position when recovering hybridized nucleic acids after hybridization. Yes, stripping each nucleic acid at the tip of the chip or the like is a complicated operation. In addition, when a DNA microarray substrate is used, it is difficult to identify the position where the nucleic acid is immobilized after the hybridization, so that it is difficult to identify the position where the nucleic acid is immobilized, and there is a risk that the nucleic acid other than the target is recovered.
[0004]
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-253238
[Patent Document 2]
JP 2000-279169 A
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 11-509423
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, an object of the present invention is to efficiently and accurately separate and recover nucleic acids using a probe array.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have completed the present invention based on the bold idea of recovering nucleic acids after analysis, although conventional capillary arrays have been used only for detecting nucleic acids. Reached. Specifically, using a probe-immobilized reaction array having a reaction portion such as a capillary shape, a nucleic acid is hybridized to the immobilized probe, and the probe immobilized is capable of dissociating the hybridized nucleic acid. A phase reaction array was developed to achieve the purpose.
[0010]
That is, in one embodiment of the present invention, a probe-immobilized reaction array for separating and recovering a desired nucleic acid,
The probe-immobilized reaction array is a probe-immobilized reaction array in which a probe is immobilized on a support,
The support includes one or a plurality of reaction units independently formed on the support,
Each reaction part of the support has two or more openings,
In the reaction section, a probe that can hybridize with a nucleic acid to be separated and recovered for each reaction section is immobilized,
The reaction unit includes an electrode,
The present invention provides a probe-immobilized reaction array characterized in that:
[0011]
Further, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section has a capillary shape.
[0012]
Further, the probe-immobilized reaction array,
The two or more openings are a single outlet and a plurality of solution inlets,
The injection port is located at one end of the capillary in the reaction section,
A main flow path is formed from the injection port toward the other end of the capillary,
A plurality of branch channels are formed from the end of the main channel,
At each end of the branch channel, the solution fractionation port is formed,
The present invention provides a probe-immobilized reaction array characterized in that:
[0013]
Further, the probe-immobilized reaction array,
The two or more openings are one inlet, one outlet, and a plurality of solution sampling ports,
The inlet is located at one end of a capillary in the reaction section,
The outlet is located at the other end of the capillary in the reaction section,
A main flow path is formed from the inlet toward the outlet,
In the main flow path, a plurality of branch flow paths are formed, and the branch flow path is formed on the outlet side than any probe fixed to the main flow path,
At each end of the branch channel, the solution fractionation port is formed,
The present invention provides a probe-immobilized reaction array characterized in that:
[0014]
Furthermore, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section has a well shape.
[0015]
Furthermore, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the electrodes are independently provided at probe-immobilized positions.
[0016]
Furthermore, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section further includes a heater.
[0017]
Furthermore, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the array further includes a heat transfer layer.
[0018]
Further, there is provided the above-described probe-immobilized reaction array, wherein the probes are indirectly immobilized on a support by beads to which the probes are immobilized.
[0019]
Further, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section has one probe immobilized for each reaction section.
[0020]
Further, the present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section has a plurality of types of probes immobilized thereon.
[0021]
In a second aspect of the present invention, a method for separating and recovering nucleic acids in a probe-immobilized reaction array,
1. Injecting a test sample into the reaction section of the probe-immobilized reaction array,
2. Target nucleic acid contained in the test sample, a step of hybridizing with a probe,
3. Removing the test sample not hybridized to the probe,
4. Detecting the hybridized nucleic acid,
5. A step of dissociating and recovering the hybridized nucleic acid,
A method is provided comprising:
[0022]
Also, in the above method,
In the step 1, the probe-immobilized reaction array is an array in which the same probe is immobilized for each reaction part, the test sample is a test sample different for each reaction part, and The test samples are labeled with different types of labeling substances, and different test samples are injected into each reaction section,
In the
A method is provided.
[0023]
Further, the above method,
Further, the present invention provides a method comprising determining the base sequence of the recovered nucleic acid.
[0024]
Further, in the above method, the dissociation of the nucleic acid provides a method of being electrochemically dissociated.
[0025]
Further, in the above method, the dissociation of the nucleic acid provides a method by heating.
[0026]
Further, there is provided the above method, wherein in the
[0027]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As used herein, the term "nucleic acid" refers to various naturally occurring DNAs and RNAs, as well as artificially synthesized peptide nucleic acids, morpholino nucleic acids, methylphosphonate nucleic acids and S-oligonucleic acids. Refers to nucleic acid analogs and the like.
[0028]
The term "target nucleic acid" as used herein refers to a nucleic acid to be detected by a probe. Generally, a nucleic acid probe is designed to have a base sequence complementary to a target nucleic acid. When the test nucleic acid contained in the test sample has the base sequence of the target sequence, hybridization occurs between the nucleic acid probe and the target sequence. Therefore, by detecting this hybridization, it is possible to analyze the nucleic acid contained in the test sample. Hybridization may be detected by a means known per se. The base sequence that becomes the target of the target nucleic acid is referred to as “target sequence”.
[0029]
As used herein, the term “test sample” refers to a sample prepared from a biological sample such as cells, tissues, organs, blood, serum, lymph, tissues, hair and earwax collected from an individual as desired. And a sample that is to be subjected to a test containing a substance that is artificially synthesized or manufactured. Further, the “test sample” may be a sample obtained by subjecting a biological sample to any necessary pretreatment such as homogenation and extraction, if necessary. Such a pretreatment could be selected by one skilled in the art depending on the biological sample of interest.
[0030]
The term "individual" as used herein refers to any mammal, including humans, dogs, cats, cows, goats, pigs, sheep, and monkeys, as well as non-mammalian organisms such as plants and insects.
[0031]
Hereinafter, an embodiment of the probe-immobilized reaction array of the present invention will be described with reference to an array in which a reaction section is a capillary shape (FIG. 1).
[0032]
FIG. 1A is a plan view of a probe-immobilized reaction array of the present invention as viewed from above. The probe-immobilized reaction array 1 is an example of a probe-immobilized reaction array manufactured using a silicon substrate 8 and a
[0033]
Inside the substrate of the probe-immobilized reaction array 1, three capillaries including a plurality of
[0034]
By using a probe-immobilized reaction array having a plurality of reaction parts like this probe-immobilized reaction array, it becomes possible to perform a reaction on a different test sample for each independent capillary, and to perform the reaction on the same substrate. Can carry out a plurality of reactions.
[0035]
A nucleic acid that specifically binds to a target nucleic acid to be detected is immobilized on each capillary as a probe. Those skilled in the art can easily select a probe to be used according to an analysis item. Further, such a probe can be easily prepared by those skilled in the art. For example, PCR products or synthetic oligonucleotides can be used.
[0036]
As described above, the number of probes immobilized on a single probe-immobilized reaction array is not limited to one, and a plurality of probes may be immobilized depending on the analysis item and the nucleic acid to be recovered. May be. In this case, a plurality of nucleic acids can be hybridized at one time, and the hybridized nucleic acids can be collected, and efficiency can be improved. For example, in one array, it is possible to perform hybridization and recovery of various nucleic acid sequences derived from one individual, and it is possible to reduce errors in handling a test sample between samples.
[0037]
For example, in FIG. 1, hybridization is performed on a test sample derived from one individual in a
[0038]
FIG. 1B is a cross-sectional view of the probe-immobilized reaction array 1 according to the present embodiment cut along a
[0039]
The above-described probe-immobilized reaction array 1 can be manufactured, for example, as follows. A silicon substrate and a glass substrate having the same size are prepared, and are referred to as a substrate 8 and a
[0040]
On the other hand, a desired probe is prepared in advance according to the target nucleic acid. These probes may be fixed by spotting the bottom of the groove of each reaction section for each reaction section. In the
[0041]
In the above example, the groove is formed in the substrate 8, but the groove may be formed in the
[0042]
In the above example, a plate-like substrate is used as the support, but the present invention is not limited to this.
[0043]
In a glass or silicon wafer-like substrate, for example, a groove, a hole for a non-conductor, and a through hole can be formed by a technique such as photolithography-etching. In the case of plastic resin or rubber, grooves, holes for non-conductors and through holes can be formed by machining or molding.
[0044]
As a means for fixing the probe, any means known per se may be used. For example, if the nucleic acid probe is immobilized, a spotting method, an optical solid phase immobilization method, or the like may be used. In the above example, the probe is fixed to the bottom of the groove of the substrate 8, but it may be fixed to the
[0045]
Further, as a probe to be immobilized, a probe previously immobilized on beads may be used. In this case, the beads on which the probe is immobilized are immobilized on the substrate. As the beads to be used, for example, beads having an average diameter of 0.05 to 200 μm may be used, and preferably beads having an average diameter of 0.1 to 30 μm. Further, the material of the beads to be used needs to be a conductive material.
[0046]
As means for immobilizing a desired nucleic acid probe on such beads, any means known per se can be used depending on the material of the substrate. For example, it is possible to improve the known means so that they can be applied to curved surfaces, especially spherical surfaces, of solid or granular substrates. For example, in order to dispose a nucleic acid probe on a substrate that has been processed into a curved body, a quantitative method can be applied to a partial region of the curved surface by appropriately combining the two methods of the photosolid phase method and the spotting method. The nucleic acid probe can be solid-phased.
[0047]
In order to immobilize the beads on the substrate, for example, any means known per se may be used. In particular, it is preferable that the beads are magnetic particles, and it is also possible to fix the beads by a magnetic force by previously fixing the magnet at a desired position in the capillary.
[0048]
In addition, after the probe is bound to the bead surface, non-specific binding can be prevented by performing an inactivation treatment. This inactivation treatment is achieved by a method of treating with a partially degraded product of salmon sperm DNA, a random oligonucleotide, bovine serum albumin, or the like, or a method of treating unreacted functional groups with a known method such as ethanolamine.
[0049]
FIG. 1 shows an example in which three spots exist in one capillary. However, the number of spots immobilized on one capillary is not limited to this. Depending on the number of target nucleic acids contained in the test sample, the number of spots may be one or more than one. Therefore, the number of spots may be different for each capillary. It is not necessary that all capillaries included in the probe-immobilized reaction array include a plurality of types of probes, and a control capillary having no immobilized probe may be provided.
[0050]
Next, the joining of the two substrates may be performed before or after fixing the probe by means known per se. For example, when a nucleic acid probe is bonded before immobilization, it is preferable to immobilize the nucleic acid probe by applying a photo-solid phase method (for example, see Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-504997). For example, in the case of silicon-quartz glass, an adhesive may be printed by a screen printer and bonded. For example, in the case of silicon-pyrex glass, bonding may be performed at high temperature and high voltage by an anodic bonding method used in a semiconductor process.
[0051]
The probe-immobilized reaction array of the present invention includes electrodes. The electrode is for applying a negative charge to the immobilized probe. Therefore, as described above, the portion to which the probe is immobilized needs to be conductive, and the portion needs to be configured to be able to apply a charge from the electrode. For example, as shown in FIG. 1B, it is preferable that the
[0052]
Further, it is preferable that the probe-immobilized reaction array of the present invention can control the temperature. The temperature may be controlled by any method. For example, the temperature can be controlled by providing the
[0053]
Further, in the present embodiment, an example in which the electrode and the heater are separate from the reaction array according to the present invention has been described. However, the electrode, the heater, the sensor, and necessary wirings and the like may be incorporated in the reaction array. .
[0054]
In addition to the capillary-shaped probe-immobilized reaction array, a micro-liquid reaction device having a sample-shaped inlet and a sample outlet, which has a container-shaped reaction part for enabling a PCR reaction (Patent Document 1) Can be used as the probe-immobilized reaction array of the present invention. For example, the device may have a structure including electrodes.
[0055]
The reaction section provided in the probe-immobilized reaction array according to the present invention refers to a region in the region where a reaction and processing intended by the user such as a chemical reaction or a biochemical reaction are performed. Therefore, in addition to the above shape, for example, the shape of the reaction portion may be a well shape in which the bottom surface is a square, a circle, or an ellipse. Further, the area of the bottom surface and the area of the ceiling surface of the reaction section may be equal or different. The “well shape” used herein does not mean, for example, a form in which the bottom surface and the ceiling surface of the reaction section are spread only in a specific direction as in a capillary shape, but instead forms a bottom surface or a ceiling surface. It refers to a shape having a shape that shows a certain degree of spread in any of the dimensional directions, and has a concave portion or a porous portion that is divided so that a plurality of probe fixing portions can be collectively processed as a group (for example, And Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-504864).
[0056]
The probe-immobilized reaction array of the present invention may have various device structures in which reaction parts physically separated from each other are formed. In the example shown in FIG. 1, the reaction unit included in the probe-immobilized reaction array 1 has three reaction units, and one or more openings that can be used as a sample inlet and / or a sample outlet are formed in each of the reaction units. However, the present invention is not limited to this number, and it is sufficient that at least one reaction unit is provided. That is, the reaction units may be independent of each other. For example, a lid or a bottom having an opening may be arranged in a region partitioned by a concave or a convex to form a reaction unit having an effective volume.
[0057]
Further, the shape of the reaction section may have various structures other than the linear structure as shown in FIG. For example, as shown in FIG.
A single outlet and a plurality of solution inlets are formed,
The spout is located at one end of the capillary,
A main flow path is formed from the injection port toward the other end of the capillary,
From the end of the main channel, a plurality of branch channels are formed,
Each end of the branch flow path may have a shape in which a solution sampling port is formed. In the array of FIG. 2, it is preferable that the same cross-sectional shape and the same length are used in order to keep the branch pressure and the flow rate of each branch flow path constant. However, in FIG. 2, the flow path shape is a straight line, but may be a curved line. In FIG. 2, since the branch flow path radiates linearly and extends, the size is small. Also, each sorting port is arranged in an arc on the same circumference. The region from the wavy line to the wavy line in the figure is the reaction region. The electrode is preferably provided independently on the bottom surface of this region for each probe immobilization site.
[0058]
When a capillary array having a shape as shown in FIG. 2 is used, injection and discharge are performed from one location of the injection /
[0059]
Further, for example, as shown in FIG.
One inlet, one outlet, and a plurality of solution dispensing ports are formed,
The inlet is located at one end of the capillary,
The outlet is located at the other end of the capillary,
A main channel is formed from the inlet to the outlet,
In the main flow path, a plurality of branch flow paths are formed, and the branch flow path is formed closer to the outlet than any probe fixed to the main flow path,
Each end of the branch flow path may have a shape in which a solution sampling port is formed. Also in the array of FIG. 3, it is preferable that the cross section and the length are the same as in the array of FIG. Further, it is preferable that electrodes are provided as in FIG. Further, in the array of FIG. 3, separate branch flow paths are arranged at different positions of the main flow path, separately from the central drain main flow path. Thereby, the fractionation timing can be performed independently for each branch flow path, or a plurality of times can be performed simultaneously. Also, it can be collected from two or more sampling ports at the same time.
[0060]
When a capillary array having a shape as shown in FIG. 4 is used, the branch flow paths are alternately branched on the branches, so that there is effectively prevented the possibility that contamination is caused by being mixed into another branch flow path by mistake. can do.
[0061]
Further, according to the aspect of the present invention, not only a closed reaction array in which a reaction portion consisting of a lumen is formed inside a substrate, but also a plurality of reaction portions independent of each other and arranged in parallel in an arbitrary direction on a support. If it is provided, even for a container simply partitioned by concave or convex portions, or even in a region without a special partition consisting of a plane, the liquid is sufficiently separated or provided by a large number of vertical holes. Since diffusion is prevented, they can be used in embodiments of the present invention if they are independent of each other. Such a device and its use are also within the scope of the present invention.
[0062]
In addition, the probe-immobilized reaction array of the present invention is preferably in a form that can be used particularly in an automated apparatus. For example, an automation device as shown in Japanese Patent No. 2002-034197 can be used. In such a form, the steps from injection of the test solution and the like to washing and recovery can be performed automatically.
[0063]
By using the probe-immobilized reaction array of the present invention, the nucleic acid can be separated and recovered without complicated operations.
[0064]
Hereinafter, a method for separating and recovering nucleic acids using the probe-immobilized reaction array of the present invention will be described with reference to FIG. As an example, a case where a probe having a known sequence is used to separate and recover a nucleic acid that hybridizes to the probe will be described.
[0065]
FIG. 4 is a schematic diagram of a method for separating and recovering a desired nucleic acid in the probe-immobilized reaction array of the present invention. FIG. 4 shows a case where nucleic acids are separated and recovered using the
[0066]
First, a test sample solution containing a target nucleic acid is injected from the
[0067]
The test sample solution to be used needs to contain nucleic acid purified to the extent that a hybridization reaction is possible. For example, tRNA is extracted from a desired tissue or cell, purified directly or as mRNA, and then labeled as described below. In addition, a nucleic acid can be purified from an individual whose hybridization analysis is desired using a commercially available kit or the like.
[0068]
As described above, it is desirable that the test sample containing the target nucleic acid is provided with a traceable optical or physical label so that subsequent detection is possible. Therefore, it is conceivable to use a traceable labeled molecule as described above, for example, a nucleic acid labeled with a fluorescent dye, a luminescent dye, or the like as the test sample. The labeling of the test sample containing the target nucleic acid may be performed, for example, when amplifying the nucleic acid of the test sample injection by PCR using random primers or the like, by adding fluorescently labeled deoxynucleotide triphosphate (dUTP) at the time of nucleic acid synthesis. A method of performing labeling while taking in, or a method of introducing a labeled substance by performing amplification with a primer that has been fluorescently labeled in advance can be used. In addition, a method of binding a dye after amplification can be used, but is not limited thereto. Usable labels include, but are not limited to, Cy3, FITC, and biotin. When a method for detecting a change in polarization after hybridization can be used as a method for detecting hybridization, the target nucleic acid can be used without labeling.
[0069]
As the target nucleic acid, not only one kind of target nucleic acid but also two or more kinds of target nucleic acids can be mixed. In this case, the target nucleic acid may be labeled with several types of labels. Further, the reaction may be performed by changing the type of label for each reaction part.
[0070]
Next, the target nucleic acid contained in the test sample is hybridized to the probe.
[0071]
For example, in the probe-immobilized reaction array 1 in FIG. 1, hybridization is performed under reaction conditions suitable for the probes immobilized in each reaction part. For the hybridization conditions, for example, the temperature may be controlled for each capillary. Further, the reaction solution used at the time of hybridization may be adjusted. All reaction sections may be maintained at a constant temperature to obtain optimum reaction conditions depending on ion concentration and salt concentration.
[0072]
For example, when performing nucleic acid hybridization, even when the optimal concentration in each reaction part is different, by adjusting the salt concentration of a buffer solution or the like used as a solution of a test sample for each reaction part. It is possible to achieve. Further, when the components of the solution used in the actual hybridization reaction contain a DNA denaturant or the like, it is necessary to further adjust the salt concentration and the like as appropriate.
[0073]
Generally, in a hybridization reaction, a reaction between a target nucleic acid and a nucleic acid probe is carried out at a constant temperature of about 45 ° C. to about 65 ° C. for 1 hour to overnight. It is possible to change the conditions. Appropriate reaction conditions to be used will be readily selected by those skilled in the art.
[0074]
Next, the test sample solution that has not been hybridized is removed. For example, a washing operation is performed using a plate washer or the like. By performing such a washing operation, unbound target nucleic acid is removed (upper part in FIG. 4). Thereafter, if necessary, a washing operation is performed with a washing solution having an appropriate salt concentration.
[0075]
Here, when the probe is immobilized via the bead and the bead is a magnetic particle and the bead is immobilized by a magnet, the bead can be suspended and washed. For example, the beads may be suspended by separating the magnet from the array, and after washing, the beads may be immobilized again by the magnet.
[0076]
Next, the nucleic acid hybridized with the probe is detected. For example, for each reaction part, the presence or absence or amount of the labeling substance remaining on the array can be determined by an appropriate measuring means and data processing means while classifying the labeling substance by the position of the labeling substance or the type of the labeling substance. In particular, it is preferred that hybridization can be observed while still contained in the support. For example, by labeling the test sample with a visually recognizable label (such as a fluorescent dye) as described above, the fluorescence of the target substance bound to the probe can be visually recognized as it is. Not only the fluorescence measurement but also the detection may be performed by electrochemical luminescence, color reaction, change measurement, or the like. For example, when the target nucleic acid is used without labeling, a method for detecting a change in polarization after hybridization can be used as a method for detecting hybridization.
[0077]
Next, the hybridized nucleic acid is dissociated from the probe, and the nucleic acid is recovered. Dissociation of the nucleic acid from the probe can be performed by negatively charging the probe.
[0078]
Also, dissociation can be achieved by heating the probe in addition to charging. Heating to a temperature near the Tm of the probe prevents nonspecific hybridization and facilitates dissociation of the nucleic acid by charging. For example, when electrodes are independently provided for each probe-immobilized region as in the probe-immobilized reaction array shown in FIGS. 1 and 4, each probe is charged to dissociate the target nucleic acid. It is possible to collect nucleic acids separately. For example, as shown in FIG. 4, a washing solution or the like may be flowed while sequentially negatively charged from the probe closest to the outlet, and the washing solution or the like containing dissociated nucleic acids may be collected from the outlet. As shown in FIG. 4, by collecting the probe in order from the probe closest to the outlet, other nucleic acids do not pass over the hybridized nucleic acid, so that contamination can be effectively prevented.
[0079]
Next, a method for identifying a gene having a difference in gene expression frequency between test samples using the probe-immobilized reaction array of the present invention will be described. This method enables identification of only genes having a difference in gene expression frequency without previously identifying a large number of probe DNA base sequences.
[0080]
First, a test sample is prepared. For example, when analyzing gene expression frequency for two types of test samples, tRNA is extracted from a desired tissue or cell and from a normal tissue or cell serving as a control, and is directly or purified to mRNA, as described above. The test sample is labeled as described above. Further, the nucleic acid can be purified using a commercially available kit or the like. At this time, labeling is performed with a different labeling substance.
[0081]
Next, each test sample is injected into a separate reaction section on which the same probe is immobilized.
[0082]
Next, hybridization is performed with the probe as described above to remove the unhybridized test sample.
[0083]
Thereafter, the amount of hybridization of both test samples is measured based on the label. If both test samples are labeled with different fluorescent substances, the fluorescence is measured at two kinds of fluorescent wavelengths corresponding to each fluorescent substance.
[0084]
In selecting a probe having a difference in expression level between the two test samples, it is necessary to correct the concentrations of the two types of test samples used. This correction can be performed using, for example, a housekeeping gene considered to be constantly expressed, such as the actin gene. Differences resulting from differences in the concentrations, labeling efficiencies, dyes, etc. of the two test sample DNAs are corrected in advance. After the correction, only those having a difference in the amount of hybridization are selected.
[0085]
Next, as described above, the test sample DNA captured by the hybridization reaction is dissociated from the probe array and collected. The obtained nucleic acid can be recovered by using an ethanol precipitation method or the like. When the test sample DNA has a polyA sequence, it can be recovered using, for example, a column or bead carrier on which a complementary polyT sequence or oligo dT sequence is immobilized.
[0086]
Next, the nucleotide sequence is determined by a method utilizing single molecule technology or after cloning.
[0087]
The obtained target DNA is expected to contain various gene fragments. For this reason, a plurality of base sequence determinations are required. Using the recently developed single-molecule detection technology, it is also possible to perform rapid sequencing without a cloning operation. For details, reference can be made to Japanese Patent No. 2575270 “Nucleic acid base sequence determination method, single molecule detection method, apparatus and method for preparing sample”.
[0088]
In addition, as a method of identifying a base sequence, the recovered test sample DNA may be cloned using a conventional cloning technique, and then the sequence may be identified using a conventional base sequence determination technique. It is preferable to determine the nucleotide sequence of a plurality of DNA fragments and further confirm that there is a difference in expression frequency by using a technique such as reverse transcription PCR.
[0089]
As an advantage of this method, since a probe DNA whose sequence is unknown can be used, it is also possible to identify a gene that has not been identified so far. After recovery, the cloned DNA can be used for subsequent analysis. For example, even when the recovered DNA is a part of a certain gene, a full-length sequence can be obtained by performing colony hybridization using a cDNA library. When the full-length gene has been identified, the gene can be expressed in a host cell such as Escherichia coli or yeast, and the gene can be developed for expression analysis or functional analysis.
[0090]
【The invention's effect】
With the probe-immobilized reaction array of the present invention, a target nucleic acid can be recovered at high speed for a large number of probes, and the amount of a specimen and a sample can be small. High-precision nucleic acid separation and recovery, which has been difficult with conventional DNA microarrays, can be performed. On the other hand, the method of the present invention can detect the difference in the expression level among a plurality of test samples to be compared, separate and collect only the target probe, and determine its nucleotide sequence. Therefore, unlike a conventional hybridization method, a probe having an unknown sequence can be used as a probe to be fixed to an array, and thus, unknown gene analysis can be performed very efficiently.
[0091]
That is, in the conventional nucleic acid probe array, the nucleic acid sequence to be used as a probe needs to be identified. In the present invention, for example, after cloning a cDNA fragment obtained by a shotgun sequence, the nucleotide sequence is determined. Without immobilization, it is possible to perform immobilization directly on the probe array for analysis.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a probe immobilization reaction array according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a probe immobilization reaction array according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a probe immobilization reaction array according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram of a method for separating and recovering nucleic acids using the probe-immobilized reaction array of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Probe-immobilized
3, 13, 23
Claims (17)
該プローブ固相化反応アレイは、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであり、
前記支持体は、該支持体に独立して形成された1または複数の反応部を備え、
前記支持体の各反応部は、2以上の開口部を有し、
前記反応部には、反応部毎に分離回収したい核酸とハイブリダイズ可能なプローブが固定化されており、
前記反応部は、電極を具備すること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイ。A probe-immobilized reaction array for separating and recovering a desired nucleic acid,
The probe-immobilized reaction array is a probe-immobilized reaction array in which a probe is immobilized on a support,
The support includes one or a plurality of reaction units independently formed on the support,
Each reaction part of the support has two or more openings,
In the reaction section, a probe that can hybridize with a nucleic acid to be separated and recovered for each reaction section is immobilized,
The reaction unit includes an electrode,
A probe-immobilized reaction array, comprising:
前記2以上の開口部は、1の注排出口と、複数の溶液分取口であり、
前記注排出口は、前記反応部におけるキャピラリの一端に位置し、
前記注排出口からは、該キャピラリの他端に向けて主流路が形成され、
前記主流路の末端からは、複数の分岐流路が形成され、
前記分岐流路の各末端には、前記溶液分取口が形成されていること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイ。The probe-immobilized reaction array according to claim 2, wherein
The two or more openings are a single outlet and a plurality of solution inlets,
The injection port is located at one end of the capillary in the reaction section,
A main flow path is formed from the injection port toward the other end of the capillary,
A plurality of branch channels are formed from the end of the main channel,
At each end of the branch channel, the solution fractionation port is formed,
A probe-immobilized reaction array, comprising:
前記2以上の開口部は、1の注入口と、1の排出口と、複数の溶液分取口とであり、
前記注入口は、前記反応部におけるキャピラリの一端に位置し、
前記排出口は、前記反応部におけるキャピラリの他端に位置し、
前記注入口から前記排出口に向けて主流路が形成されており、
前記主流路には、複数の分岐流路が形成されており、かつ前記分岐流路は、前記主流路に固定化されたいずれのプローブよりも排出口側に形成されており、
前記分岐流路の各末端には、前記溶液分取口が形成されていること、
を特徴とするプローブ固相化反応アレイ。The probe-immobilized reaction array according to claim 2, wherein
The two or more openings are one inlet, one outlet, and a plurality of solution sampling ports,
The inlet is located at one end of a capillary in the reaction section,
The outlet is located at the other end of the capillary in the reaction section,
A main flow path is formed from the inlet toward the outlet,
In the main flow path, a plurality of branch flow paths are formed, and the branch flow path is formed on the outlet side than any probe fixed to the main flow path,
At each end of the branch channel, the solution fractionation port is formed,
A probe-immobilized reaction array, comprising:
1. 前記プローブ固相化反応アレイの反応部に被検試料を注入する工程と、
2. 前記被検試料に含まれる標的核酸を、プローブとハイブリダイゼーションさせる工程と、
3. 前記プローブにハイブリダイズしていない被検試料を除去する工程と、
4. 前記ハイブリダイズした核酸を検出する工程と、
5. 前記ハイブリダイズした核酸を解離して回収する工程と、
を含むことを特徴とする方法。A method for separating and recovering nucleic acids in a probe-immobilized reaction array,
1. Injecting a test sample into the reaction section of the probe-immobilized reaction array,
2. Target nucleic acid contained in the test sample, a step of hybridizing with a probe,
3. Removing the test sample not hybridized to the probe,
4. Detecting the hybridized nucleic acid,
5. A step of dissociating and recovering the hybridized nucleic acid,
A method comprising:
前記工程1において、前記プローブ固相化反応アレイは、反応部毎に同一のプローブが固定化されたアレイであり、前記被検試料は、反応部毎に異なった被検試料であり、且つ該被検試料は、それぞれ異なった種類の標識物質で標識されており、各反応部に異なった被検試料を注入することと、
前記工程5において、前記工程4の検出の結果、被検試料間でハイブリダイゼーションに差が見出された核酸のみを解離して回収することと、
を特徴とする方法。The method according to claim 12, wherein
In the step 1, the probe-immobilized reaction array is an array in which the same probe is immobilized for each reaction part, the test sample is a test sample different for each reaction part, and The test samples are labeled with different types of labeling substances, and different test samples are injected into each reaction section,
In the step 5, as a result of the detection in the step 4, dissociate and collect only nucleic acids in which a difference in hybridization is detected between the test samples;
The method characterized by the above.
さらに、回収した核酸の塩基配列の決定を行うことを含む方法。14. The method according to claim 13, wherein
Further, a method comprising determining the base sequence of the recovered nucleic acid.
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