JP2004191253A - Probe solid phase reaction array - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブ固相化反応アレイに関する。具体的には、核酸およびタンパク質などの解析に使用するためのプローブ固相化反応アレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子発現頻度を検出する手法の一つとして、プローブアレイを使用した解析が行われている。従来、このプローブアレイ解析では、核酸ハイブリダイゼーション反応による検出を行う基板としてナイロン膜を使用し、DNAの有するマイナス電荷によってプローブDNAを基板上に固相化していた(特許文献1を参照)。また、ハイブリダイゼーション反応後の検出は、化学発光またはラジオアイソトープによって行われていた。
【0003】
近年、マイクロアレイ技術によって一定規格のスライドグラス(約7.5cm×2.5cm)に多種類のプローブDNAを高密度に固相する方法(特許文献2を参照)、およびフォトリソグラフィー技術によって半導体基板においてDNAプローブを合成する方法などが知られている。これらのマイクロアレイ技術を用いることにより、従来のナイロン膜では一つのスポットが3mm〜5mmであったが、ガラス基板では、100um〜300umの極微小なスポットが可能になり、スポットの高密度化が可能となった。そのため、一枚のマイクロアレイ上に数千から数万のプローブを配置することが可能となり、大規模な遺伝子発現頻度解析の有用な手段となっている。その他にも、検出感度の向上、マイクロ化によるサンプルの節約、データ取得の自動化およびデータ処理の簡便化などの点で、マイクロアレイ技術が期待されている。
【0004】
現在行われている遺伝子発現頻度解析の主流は、二蛍光標識法において上記のようなDNAマイクロアレイを使用して、ディファレンシャルな遺伝子発現を見る系である。その原理は、二つの検体における遺伝子発現頻度差を検出するものである。すなわち、二つの検体から得たmRNAまたはtRNAに対して異なる蛍光物質を標識し、これら二検体を、DNAマイクロアレイ上で競合的にハイブリダイゼーション反応させ、そのDNAマイクロアレイ上に得られる両方の蛍光を測定することにより、二検体の遺伝子発現を比較する方法である。一般的に上述のようなDNAマイクロアレイにより解析されるべき検体は、組織または細胞より抽出したmRNAまたは全RNAなどのRNAである。したがって、上述のような蛍光は、RNAからcDNAが合成される際に標識される、Cy3−dUTPやCy5−dUTPなどの標識物質に由来するものである。また、オリゴdTプライマーまたはランダムプライマーと逆転写酵素とを用いて、cDNAを合成する際にラベリングが行われることも多い。
【0005】
しかし、このようなDNAマイクロアレイを使用して核酸の解析を行う方法には、以下のような問題があった。同一支持体上に固定化されるDNAプローブは、互いに塩基配列が異なった多種類の配列を有しているのが一般的であり、それぞれのDNAプローブについてのハイブリダイゼーション反応条件は一定ではない。したがって、従来のDNAマイクロアレイでは、固相化されている全てのプローブを効率よく利用することは難しく、所望する全ての標的が効率よく検出されているとは言い難い。そのために、従来では、DNAマイクロアレイを用いて得た検出結果は再現性の低いものである。
【0006】
また、従来のマイクロアレイ実験では、複数のプローブがランダムにアレイ上にスポットされているため、蛍光観察画像を取得し画像データを数値化した後でないと結果解析が行えなかった。マイクロアレイ実験では、一般的に画像データを数値化した後で、その数値データに基づいて発現頻度解析を行うが、アレイ実験の信頼性を容易かつ迅速に確認するために、画像データに関しても視覚的な見やすさがあることが望ましい。
【0007】
【特許文献1】
特開2000-135081号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001-17166号公報
【0009】
【非特許文献1】
N.Uchikoga、 A. Suyama、“Genome Infomatics”、1998年、9巻、p.388-389
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に鑑み、本発明は、反応効率および再現性に優れたプローブ固相化反応アレイおよび視覚的に容易に確認可能なプローブ固相化反応アレイを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために鋭意研究の結果、プローブをグループ化する手段に想到し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、プローブが支持体に固相化されたプローブ固相化反応アレイであって、
前記支持体は、内部に第1から第nまでの複数の反応部(ここでnは2以上の整数である)を並列して備え、
前記プローブは、前記第1から第nまでの反応部毎にグループ化されているとともに、各反応部におけるプローブの固定化位置は、各反応部の末端から同一距離にある1以上のライン上にプローブが位置するように、各反応部の同じ位置であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0013】
また、本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、上記グループ化は、プローブ特性によって分類されていることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0014】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、上記プローブ特性は、プローブの構造的特性であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0015】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、上記グループ化は、標的物質の特性によってグループ化されていることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0016】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、上記標的物質の特性は、標的物質の機能的特性であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0017】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、核酸であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0018】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記プローブは、ペプチド、タンパク質、抗原および抗体からなる群より選択されることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0019】
本発明は、上記プローブ固相化反応アレイであって、前記反応部は、キャピラリ形状であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイを提供する。
【0020】
かかる構造によれば、反応部毎、すなわちプローブ群毎に一つの至適反応条件を適用することができ、並行して複数の反応部において反応を進行させることができるとともに、解析結果を視覚的に容易に比較可能となる。また、グループ化の態様によっては、それぞれのプローブ群について最良の反応結果を得ることが可能となる。したがって、プローブ固相化反応アレイの反応効率のみならず再現性が格段に向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のプローブ固相化反応アレイは、支持体にプローブが固相化されたプローブ固相化反応アレイであって、前記プローブ固相化反応アレイは、第1〜第nまでの反応部を並列して複数備え、該プローブは、前記第1〜第nまでの反応部毎にグループ化されて配置されているとともに、各反応部におけるプローブの固定化位置は、各反応部の末端から同一距離にある1以上のライン上にプローブが位置するように、各反応部の同じ位置であることを特徴とする。したがって、支持体の第1〜第nまでの各反応部のそれぞれに含まれるプローブは、反応部毎にグループ化されたプローブ群である。
【0022】
グループ化は、目的に応じて、プローブ特性、標的物質の特性、反応条件その他に基づいて行う。プローブ特性は、たとえば核酸プローブ特性であれば、プローブのTm値、自己構造化指標値(自由エネルギーΔG)その他のプローブの特性であり、これらに基づいてグループ化を行えばよい。タプル法(Tmや発現頻度に基づいて効率よくグループ化される)を利用してグループ化することもできる。
【0023】
たとえば、Tm値を指標とするのであれば、使用するプローブのTm値を計測し、Tm値が同じプローブを同じグループとする。自己構造化指標値に基づいてグループ化するのであれば、下記の実施例にも示したように、エネルギーΔG値を指標にして同じΔG値のプローブを同一グループとする。また、これらを組み合わせてグループ化してもよい。
【0024】
上述のように、プローブ特性の指標としてTm値を挙げることもできるが、プローブとして用いる核酸が長鎖になった場合には、Tm値の与える影響よりも、プローブ自身が自己構造を取ることによってハイブリダイゼーションを妨げる可能性が考えられる。このような場合には、プローブの構造的特性によってグループ化するために、プローブの自己構造化を計算により算出してプローブ特性指標とすることが好ましく、プローブ特性にTm値を指標として使用することは望ましくない。
【0025】
また、グループ化を標的物質の特性に基づいて行うのであれば、機能的特性(たとえば、レセプター/リガンドの関係など)その他の特性を指標として行えばよい。たとえば、遺伝子の機能的特性によってグループ化するのであれば、以下の実施例に示したようにTNFファミリー遺伝子解析用のプローブ固相化アレイとして、各反応部に各リガンド/レセプターの遺伝子に対するプローブを対にして配置することが考えられる。
【0026】
このような遺伝子特性によるグループ化は、レセプター/リガンドの関係などの相互作用によるグループ化だけでなく、その他の遺伝子機能毎のグループ化も可能である。たとえば、TNF/TNFRファミリー遺伝子群においては、個体発生や恒常性維持にとって不可欠であるアポトーシスの機能が知られており、このうちTNFα、FasおよびTRAILはアポトーシスを誘導できる代表的なサイトカインである。TNFαはTNFR1、FasリガンドはFasを介して、さらにTRAILはTRAILレセプターを介してアポトーシスを誘導する。これらのレセプターは、細胞内領域にデスドメインと呼ばれる特徴的な塩基配列ドメインを持っている。この特徴を利用して、あるドメイン(共通するドメインなど)の有無などの遺伝子構造および遺伝子機能による差異を利用してグループ化を行うことも考えられる。
【0027】
また、各反応部におけるプローブ固定化位置は、図2に示すように各反応部の末端から同一距離にある1またはそれ以上のライン上にプローブが位置するように、各反応部において同じ位置にプローブを固相化すればよい。全ての反応部で、同数のプローブが固定化されている必要はなく、また、各反応部の少なくとも一部のプローブが、各反応部間で同じライン上に固定化されていればよい。さらに、同じライン上にある全ての反応部にプローブが固定化されていなくてもよく、固定化されていない反応部があってもよい。たとえば、図2のような場合であってもよく、左端のプローブは、全ての反応部において同じライン上に固定化されているが、一番右のプローブは、キャピラリ4の反応部のみ固定化されている。図3に示すように、各反応部に同じプローブを同じライン上に固相化することによってグループ化してもよい(図では、種々のリガンド/レセプター対を同じ配置で各反応部に固相化した)。特に、このようにグループ化することによって、異なった被検物質における発現を同時に視覚化し、迅速に解析することができる。たとえば、図4に示したように発現の経時変化等を容易に比較可能となる。
【0028】
また、グループ化を反応条件に基づいて行うのであれば、プローブをハイブリダイズさせる温度、塩濃度、反応時間またはこれらの組み合わせを指標としてプローブをグループ化することができる。
【0029】
さらに、上述のグループ化は、レセプター/リガンドの関係などの機能的特性によるグループ化とプローブ特性によるグループ化を組み合わせるなど、それぞれを組み合わせてグループ化してもよい。
【0030】
ここで、本明細書において使用される「核酸」の語は天然に存在する種々のDNAおよびRNA、並びにペプチド核酸、モルホリノ核酸、メチルフォスフォネート核酸およびS-オリゴ核酸などの人工的に合成された核酸類似体などを指す。
【0031】
本明細書において使用される「標的物質」の語は、プローブにより検出されるべき物質をいう。また、標的核酸は、標的物質が核酸である場合を意味する。一般的に、核酸プローブであれば、標的核酸に相補的な塩基配列を有するように設計される。被検試料に含まれる被検核酸が標的配列が有する塩基配列を有している場合には、核酸プローブと標的配列の間にハイブリダイゼーションが生じる。したがって、このハイブリダイゼーションを検出することにより被検試料に含まれる核酸を解析することが可能である。ハイブリダイゼーションの検出はそれ自身公知の手段により行ってよい。標的核酸の標的になる塩基配列を「標的配列」と称す。
【0032】
本明細書において使用される「被検試料」の語は、生物個体から採取した細胞、組織、臓器、血液、血清、リンパ液、組織、毛髪および耳垢などの生物試料を所望に応じて調製した試料や、人工的に合成または製造した物質を含む試験に供したい試料をいう。また、「被検試料」は必要に応じて、生物試料をホモジネートおよび抽出などの必要な任意の前処理を行って得た試料であってもよい。このような前処理は、対象となる生物試料に応じて当業者によって選択され得るであろう。
【0033】
本明細書において使用される「個体」の語は、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ブタ、ヒツジ、及びサルを含む任意の哺乳動物、並びに植物および昆虫など哺乳動物以外の生物を示す。
【0034】
以下、上述のようにプローブがグループ化されたプローブ固相化反応アレイについて、核酸プローブを例にしてその一実施形態を説明する(図2)。
【0035】
図2(A)は、本態様であるプローブ固相化反応アレイ1の上面から見た平面図である。プローブ固相化反応アレイ1は、透明なガラス製の基板30とシリコン基板31を用いて製造されたプローブ固相化反応アレイの例である。
【0036】
プローブ固相化反応アレイ1の基板の内部には複数のキャピラリ2、3、4、5、6、7および8が、同一平面上に並列して平行に形成されている。それぞれのキャピラリは互いに独立して形成されるので、他のキャピラリに含まれる流体と互いに混じり合うことはない。また、それぞれのキャピラリの両端には、開口部が形成されている。具体的には、キャピラリ2、3、4、5、6、7および8には、それぞれ試料注入口16、17、18、19、20、21および22と、試料排出口23、24、25、26、27、28および29が形成されている。キャピラリ2、3、4、5、6、7および8の内部には、それぞれグループ分けされた核酸プローブ群9〜核酸プローブ群15が固定されている。
【0037】
図2(B)は、本態様であるプローブ固相化反応アレイ1をキャピラリ4に沿って切断した断面図である。
【0038】
上記のプローブ固相化反応アレイ1は、たとえば、次のように製造することが可能である。同じ大きさのガラス基板とシリコン基板を用意し、基板30と基板31とする。基板31にエッチングにより溝を形成する。所望のプローブは、上述したように予めグループ分けしておく。これらのプローブは、グループ毎に溝の底部に対してスポッティングすることによって固定すればよい。一方、基板30には、基板31の溝の両端に対応する部分に対して貫通穴が空けられる。次に、基板30と基板31を接合する。それぞれの開口部に所望の長さのガラス管を接着することにより連結部34aおよび34bを形成するとともに、キャピラリ2〜8を形成する。前記キャピラリ形状の空間のサイズは、用途に合わせて種々の大きさに設定することができるが、実用的には幅が10μm〜数mm、深さ1μm〜500μm、長さ数mm〜100mm、DNAキャピラリ間隔10μm〜数mm程度で充分である。ただし、反応の効率性を考えると測定対象となるmRNA、またはmRNAから転換したcDNAなどの核酸の拡散速度が毎秒数μmと遅いので、前記キャピラリ形状の空間の断面形状は、幅を広くしても深さは浅くするような扁平構造をとることにより、反応時間の短縮、試料の微量化、観察視野の増加等が期待できる。
【0039】
上記の例では、基板31に溝を形成したが、基板30でもよいし基板30と基板31の両方に形成されていてもよい。また、支持体の材料として、蓋として用いる基板にはガラス製基板を使用し、溝を形成する基板にはシリコン基板を使用したが、これに限定されるものではなく、蓋として用いる基板にシリコン基板を使用し、溝を形成する基板にガラス製基板を使用してもよい。また、使用される2枚の基板を同じ材質としてもよい。また、観察の方向に透過性部材が配置されるように、使用する部材を決定してもよい。あるいは、プラスチック樹脂やゴムなどで形成された支持体を使用してもよい。また、これらの材質、ガラス、シリコン、プラスチック樹脂およびゴムなどの材質で形成された支持体を組み合わせて使用してもよい。また、上記の例では支持体として板状の基板を使用しているが、これに限定されるものではない。
【0040】
ガラスやシリコンウエハ様の基板では、たとえば、フォトリソ−エッチングなどの技術により溝および貫通穴を形成することが可能である。また、プラスチック樹脂やゴムなどの場合には機械加工やモールド加工などにより溝および貫通穴を形成することが可能である。核酸プローブの固定手段は、それ自身公知の何れかの手段、たとえば、スポッティング法および光固相化法などを使用してよい。上記の例では、基板31の溝の底部に核酸プローブを固定したが、基板30にそれを固定してもよく、また、各反応部の側面にそれを固定してもよい。
【0041】
また、図2では、1つのキャピラリに種々の数のスポットが存在する例を示した。しかしながら、1キャピラリに固相化されるスポット数はこれに限定されるものではなく、スポットの数は1以上であれば任意の数でスポットしてもよく、キャピラリ毎に異なるスポット数としてもよい。また、プローブ固相化反応アレイに含まれる全てのキャピラリが複数種類のプローブを含んでいる必要はなく、また、何も固相化していない対照用のキャピラリを具備していてもよい。
【0042】
また、2枚の基板の接合は、それ自身公知の手段によって、核酸プローブの固定の前または固定後に行われればよい。固定前に接合した場合には、光固相化法(たとえば特表平6-504997参照)を適用して核酸プローブを固定化するのが好ましい。たとえば、シリコン−石英ガラスの場合には、接着剤をスクリーン印刷機により印刷して接着すればよい。たとえば、シリコン−パイレックスガラスの場合には、半導体プロセスで使用される陽極接合法により、高温および高電圧の下で接合を行えばよい。
【0043】
このように形成したプローブ固相化反応アレイ1は、それぞれの反応部に具備されるプローブに適した反応条件でハイブリダイゼーションが、高密度に集積した領域内で並行して行われる。たとえば、それぞれのキャピラリ毎に温度管理をしてもよく、全ての反応部を一定の温度に維持してイオン濃度および塩濃度によって至適反応条件を得てもよい。
【0044】
たとえば、1つのヒータ33だけを使用して、至適反応温度の異なる全ての反応部について夫々の至適温度を維持しようとする場合には、ハイブリダイゼーション時に使用する反応液に含まれる塩濃度を調節すればよい。すなわち、各反応部における至適濃度が異なっている場合であっても、たとえば標的核酸を含む被検試料の溶液として使用する緩衝液等の塩濃度を調節することによって達成することが可能である。また、実際のハイブリダイゼーション反応において用いられる溶液の成分にDNAの変性剤などが含まれる場合には、適宜、さらに塩濃度を調整する必要がある。
【0045】
また、ハイブリダイゼーション反応後の処理としての洗浄も、精密な反応を実現するためには大切である。DNAのハイブリダイゼーション反応では、ミスマッチをできるだけ少なくし、かつ、できるだけ標的核酸とのハイブリダイゼーション効率を高める必要がある。そのためには、正常にハイブリダイゼーション反応が生じている標的核酸は除去しないように、ミスマッチにより核酸プローブと結合している被検核酸だけを取り除く必要がある。ミスマッチした核酸の場合、核酸プローブと問題の被検核酸とにより形成される2本鎖における水素結合の数はマッチした場合に比較して少ない。したがって、ミスマッチの場合のTmはより低くなる。したがって、温度または洗浄液の塩濃度を制御することにより、ミスマッチした被検核酸を特異的に取り除くことが期待される。ミスマッチした被検核酸は、ミスマッチの箇所や数によりTmが変わるので、そのTmをどのような場合についても一括してここに定義することは難しい。しかしながら、このような条件は、各グループ分けされたキャピラリ毎に実験を行えば、所望の解析における最適条件を設定することが可能である。このようなミスマッチを防止する方法も本発明の範囲内に含まれる。
【0046】
本発明の態様に従い、プローブ固相化反応アレイ1を利用することにより、ハイブリダイゼーション反応時の条件設定や洗浄の条件設定を、キャピラリ毎に個別にまたは複数のキャピラリからなる単位毎に行うことが可能である。したがって、本発明の態様に従えば、再現性に優れ且つ高精度に標的配列の検出を行うことが可能となる。また、さらにハイブリダイゼーションにおけるミスマッチを防止することも可能である。
【0047】
本実施の形態では、プローブ固相化反応アレイ1に含まれる反応部の形態をキャピラリとしたが、この形状に限定されるものではない。すなわち、物理的に互いに隔離された反応部が形成されたデバイス構造の種々の構造が考えられる。上記の例では、プローブ固相化反応アレイ1に含まれる反応部を7つとし、反応部のそれぞれに試料注入口および/または試料排出口として使用できる1以上の開口部を形成したが、この数に限定されるものではなく、1以上の反応部を具備すればよい。
【0048】
本発明に従うプローブ固相化反応アレイに具備される反応部は、その領域において、化学反応または生化学反応等の使用者が意図する反応および処理を行う領域をいう。したがって、上述の態様では、反応部がキャピラリ形状である例を示したが、反応部の形状はこれに限定されるものではない。該反応部は、互いに独立していればよく、たとえば、凹部または凸部により仕切られた領域に開口部を有する蓋または底部を配置し、有効容積のある反応部を形成すればよい。本発明の反応アレイの各々の反応部の容量は0.01μLから1mLであってよい。
【0049】
また、本発明の態様に従うと、基板内部に内腔よりなる反応部を形成した閉鎖系の反応アレイばかりではなく、互いに独立し、かつ任意の方向に並列して複数の反応部を支持体に備えたものであれば、単に凹部または凸部により仕切られた容器に対しても、または平面からなる特に仕切のない領域であっても、充分に離間しているかあるいは多数の垂直孔によって液の拡散が妨げられていることで、互いに独立していれば本発明の態様に使用することが可能である。このような装置およびそれを使用した反応方法も本発明の範囲に含まれる。
【0050】
また、反応部の形状は、底面が角型、円または楕円であるようなウェル形状であってもよい。また、反応部の底面と天井面の面積は、等しくても異なっていてもよい。ここで使用される「ウェル形状」とは、たとえば、キャピラリ形状のように反応部の底面および天井面が特定の方向へのみに広がりを示すような形態ではなく、底面や天井面を構成する二次元の何れの方向に対してもある程度同じような広がりを示すような形状で、かつ複数のプローブ固定部位がグループとして一括処理できる程度に分割された凹部もしくは多孔質部を有するものを指す(たとえば、特表平9-504864を参照)。
【0051】
また、本実施の形態では、ヒータが本発明に従う反応アレイと別体である1例を示したが、ヒータおよびセンサ並びに必要な配線等が反応アレイ中に組み込まれていてもよく、これらを具備していない反応アレイであってもよい。
【0052】
本発明に従う「プローブ固相化反応アレイ」とは、上記のようなグループ化したプローブが固相化された複数の反応部を同一支持体上に所望に応じたパターンで配置した装置であればよい。このようなプローブ固相化アレイは、そこにおいて、プローブとそのプローブに特異的な高親和性を有する標的物質とを反応させることが可能であればよい。また、前記反応により生じた結合は、前記支持体に含まれたままで観察され得ることが好ましい。たとえば、被検試料を視覚的に認識可能な標識(蛍光色素など)で標識しておくことにより、プローブと結合した標的物質の蛍光をそのまま視覚的に認識できるであろう。
【0053】
また、本実施の形態では、核酸プローブを支持体に固定した核酸プローブ固相化反応アレイの例を示したが、プローブとしての核酸に変えて、タンパク質またはペプチド、抗原または抗体、あるいはその組み合わせをプローブとして使用してもよい。その場合、検出すべき標的物質に特異的に結合する物質をプローブとして、その物質特性に応じてグループ化するとともに、比較したいプローブ同士が隣り合うように各グループを配置して支持体に固定すればよい。
【0054】
近年、複数のタンパク質やペプチドを支持体に固定したプロテインチップが幾つか開示されている。たとえば、DNAマイクロアレイ用のスポッターを用いて1万を越えるタンパク質を固定したチップを開示している(Science(2000)Sep 8;289(5485):1673)。また、サイファージェン社では、プロテインチップと質量分析機を組み合わせたタンパク質の構造解析、およびそれらの相互作用解析システムを提案している。本発明は、このようなそれ自身公知の従来のプロテインチップにも応用することが可能である。
【0055】
【実施例】
ここで、本発明のプローブ固相化アレイについて具体例を示す。
【0056】
実施の態様1
(TNFファミリー遺伝子解析用マイクロアレイ)
アレイ実験において使用するDNAプローブとしては、オリゴヌクレオチドからなるプローブと、cDNAプローブがある。オリゴヌクレオチドプローブは、cDNAプローブより以下の点で優れている:(1)クロスハイブリダイゼーションによるエラーが少ない;(2)クローニングおよびPCR反応など、従来必要とされた操作が不要である;;(3)ハイブリダイゼーションの時間が短い;(4)選択転写、選択スプライシングの区別が可能である。オリゴヌクレオチドプローブの設計には、ゲノムDNAの塩基配列が十分に決定されていることが必要とされるが、ゲノムプロジェクトの急速な進展に伴って多くの生物でこのような条件が整ってきた。
【0057】
本発明のプローブ固相化アレイに使用する核酸プローブ(たとえば、オリゴヌクレオチドプローブ等)の塩基配列を設計する方法について説明する。本発明のプローブ固相化反応アレイには、Tmや発現頻度で効率よくグループ化されたプローブ配列を設計する方法であるタプル法(非特許文献1を参照)を利用することも可能である。タプル法は、タプルと呼ばれる数塩基程度の短い塩基配列が、全遺伝子の中で何回出現するかを数え上げ、その結果を基にして使用する塩基配列を決定する方法である。この数え上げは、始めに一度だけ行えばよい。
【0058】
まず、あらかじめ選択した候補の塩基配列に含まれるタプルを調べ上げて、高頻度に出現しているタプルがないかを調べる。次いで、その候補が全遺伝子のうちで「ありふれた」配列であるかどうかの特異性を計算し、特異性を評価する。実際には、最初にタプル頻度を計算した後で候補配列をタプルで評価し、特異性の高い配列を選択する。途中、実験条件によって定まる制限を適用した後で、実験に適した熱特性をもつ候補だけを通すフィルターに掛けて候補を絞る。さらに、DNAは相補的に結合する性質があるので、一本鎖DNAだけでも十分に長ければ、自己分子内で結合してしまいハイブリダイゼーションを起こしにくくなることがある。したがって、このような構造を採り得るかどうかも計算で予想して排除している。
【0059】
次に、プローブ自己構造化の指標として、予測されるDNA分子内の二本鎖領域の自由エネルギーΔG値を二次構造の予測に用いることが行われている。DNAが最も取りやすい構造はエネルギー的にも最も安定な構造であり、特定されたある領域の可能な組み合わせから、ΔG値が最大になる構造を予測する。構造が安定であればあるほど、ΔGの値が小さくなる。以上の手法を組み合わせた計算フィルターの例を図1に示す。
【0060】
上述の方法によって、ヒトTNF/TNFRファミリー遺伝子の解析用プローブの設計を行った。
【0061】
TNF (tumor necrosis factor:腫瘍壊死因子)は、多くのファミリーメンバーが同定され、リガンドおよびレセプターを合わせて40以上の遺伝子がスーパーファミリーを形成している。機能としては、アポトーシスの誘導、阻害、細胞増殖や分化の促進など多岐にわたり、個体の発生分化から免疫応答まで、さまざまな生命現象において重要な役割を果たしている。これらのTNFファミリー遺伝子を解析することによって、病気の診断、TNFファミリー遺伝子の機能解析等の基礎研究に応用することが可能となり、有用な解析ツールとなり得る。
【0062】
現在、同定されているTNFファミリー遺伝子を表1に示す。これら45遺伝子に対するプローブ配列の設計を行った。
【0063】
【表1】
プローブの長さを75merに設定し、計算を行った結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
計算結果から、45遺伝子において、Tm値が71℃±1℃とほぼ同一となったが、自己構造化の指標であるΔG値は、-2〜-30とばらつきがあった。プローブにより反応条件を揃えるための指標としてTmが挙げられるが、長鎖になるとTm値よりもより自己構造化がより強い影響を起こすものと思われる。
【0066】
今回の計算結果から、自己構造化数値を指標として、自己構造化の高いプローブ、低いプローブ、またはその中間のプローブと、グループ分けを行うことで、これら特性の異なるプローブにおいても、至適反応条件にてハイブリダイゼーション反応を行うことが可能となる。
【0067】
たとえば、図2に示すようなキャピラリ構造のアレイ基板を使用した場合、自己構造化の予測結果をもとにしてハイブリダイゼーション条件を変更することが可能である。図2aにおいて、デバイス1には複数のキャピラリ2、3、4、5、6、7および8が形成されている。このキャピラリ内部に、自己構造化ΔG値の違いに基づいてグループ化されたDNAプローブが固定される。自己構造化ΔG値を段階的にグループ分けし、キャピラリ2には、ΔG値が最も高いTACI遺伝子プローブ(図では1種類)を固定化し、キャピラリ3には、ΔG値が-12〜-16であるプローブ(図では3種類)、キャピラリ4には、ΔG値が-16〜-18であるプローブ(図では12種類)という順に独立のキャピラリに搭載した。また、各キャピラリにおけるプローブの1つ以上がなるべく多く隣り合うようにプローブ群の一端を、基板の端縁から同一距離上にそろえるとともに、他のプローブ同士もキャピラリをまたいで基板の端縁から同一距離において隣り合うように配置した。今回は7グループに分けたが、これ以上でもこれ以下でも制限されることはなく、またΔG値のグループ化閾値もこれに限定されない。
【0068】
ここではグループ分けされた複数のDNAプローブの1つをそれぞれDNAプローブ9、10、11、12、13、14および15とした。また、キャピラリアレイには、それぞれ試料注入口16、17、18、19、20、21および22、並びに試料排出口23、24、25、26、27、28および29が形成されている。キャピラリ4における断面図が図2Bに示されており、デバイス1の蓋基板30と溝形成基板31、また、デバイスの下には温度制御用のヒータ33が設置されている。このように形成したデバイス1はヒータ33で一定温度、たとえば45℃に保持されそこに試料注入口から試料が注入する。
【0069】
ターゲット試料の調製は、通常組織または細胞より抽出したmRNAもしくはtotal RNAからcDNAを合成する際に、Cy3-dUTPまたはCy5-dUTPを用いてラベルする。オリゴdTプライマーまたはランダムプライマーおよび逆転写酵素を用いて第一鎖cDNAを合成する際にラベリングする。ハイブリダイゼーション反応は、一般的に45℃から65℃前後の恒温状態で一定の湿度を保ちターゲットDNAの蒸発を防ぎながら、一時間から一晩の間、ターゲットDNAとの反応が行われる。
【0070】
このデバイス構造を利用することにより、ハイブリ反応時の条件設定や洗浄の条件設定を個別にまたは併用しても使い分けることが出来るので、再現性の良い、高精度の測定が可能である。
【0071】
実施の様態2
(遺伝子機能に基づいてグループ化されたTNFファミリー遺伝子解析用プローブ固相化アレイ)
TNF/TNFRファミリー遺伝子は、上述の通り45種類以上が知られており、レセプター/リガンドの関係が解明されている遺伝子が多い。表3にTNF/TNFRファミリー遺伝子間におけるレセプターとそのリガンドとの関係の一例を示す。
【0072】
【表3】
【0073】
これらレセプター/リガンドとの関係等、遺伝子の機能に着目して、プローブのグループ化を行うことが可能である。グループ化を行った例を図3に示す。キャピラリ34、35、36、37、38、39および40には、レセプターおよびそのリガンドに対する5グループのプローブ群を配置した。7本のキャピラリは、いずれも同じ種類のプローブからなる同じグループとし、キャピラリ間で同種のグループ同士が隣り合うように、それぞれ基板の端縁から同一距離に並ぶ配置にした。このプローブ固相化アレイを用いた解析例を示す。
【0074】
従来、ある細胞または個体において抗体刺激等によって引き起こされる遺伝子発現量の経時的変化を調べる場合、独立のプローブアレイ基板を使用し実験を行っていた。しかし、異なる独立のアレイを使用するとアレイ作製時、ハイブリダイゼーションおよび洗浄操作時、検出時点などのばらつきが大きく、本来の遺伝子変化量を調べることが難しいという状況があった。図4は、図3に示したプローブアレイを用いた解析の結果を示した模式図である。キャピラリ42、43、44、45、46、47、48には、細胞に抗体刺激を加えた後の遺伝子変化の経時的変化の検出の例である。キャピラリ42〜48は、ヒト単球U937細胞に対してTNFα抗体によって抗体刺激を加えた後、0時間、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間、48時間経過後の細胞から、実施の態様1に述べた要領で標識化ターゲットを用意する。そのターゲットを同一基板上でハイブリダイゼーションさせることによって、図4に示したような遺伝子変化パターンを得ることが出来るであろう。TNFαによる抗体刺激によって、そのレセプターであるTNFR1の発現が6時間後から上昇し始め、経時的にさらに発現頻度上昇が見られ、それに呼応するように、遅れて24時間後にTNFα遺伝子の発現頻度が上昇するであろう。これまでは、画像データ取得後、解析ソフトを用いて数値化を行った後に、はじめて遺伝子発現頻度差の結果を得ることが出来たが、この遺伝子特性によるグループ化をおこなったプローブ固相化アレイをキャピラリーアレイシステム(たとえば特開2001-136963を参照)に使用することによって、いずれのレセプター/リガンド対の発現が変化しているのか、視覚的に経時変化を捉えることが出来る。また、一枚の基板上でハイブリダイゼーションおよび洗浄を行うことで、より再現性の高い結果を得ることが可能となる。上記の通り、プローブ群毎に一つの至適反応条件を適用して各プローブ群がいずれも最良の結果を得ることが可能となる。プローブ特性の指標としてTm値が挙げられるが、プローブとして使用するDNAが長鎖になった場合には、Tm値よりもプローブ自身が自己構造を取ることによりハイブリダイゼーションの阻害可能性が問題となる。このため本発明で示したように、プローブの自己構造化を計算により算出し、プローブ特性指標としてグループ化を行えば最良の結果を得ることが可能である。また、プローブ特性だけではなく、標的物質(たとえば標的核酸)の特性、特に標的物質の機能的特性によりグループ分けを行うことにより、これまで行うことができなかった視覚的に被検試料中の標的物質量の変化を捉えることが可能となる。
【0075】
本発明の態様に従うと、ハイブリダイゼーションにおける従来における問題点が解決される。そればかりか従来では問題とされているこのような特徴を利用してしまうという逆転の発想により、反応効率に優れ、かつ再現性に優れたプローブ固相化反応アレイと、これを用いた反応方法が提供される。プローブ特性や、標的物質の機能的特性に着目して、プローブのグループ化または配置レイアウトの工夫を行うことで、より再現性に優れた、視覚的に見易いプローブ反応アレイ実験を実現することが可能となる。
【0076】
【発明の効果】
本発明のプローブ固相化アレイを使用することにより、プローブ特性や、標的物質の機能的特性に着目して、プローブのグループ化または配置レイアウトの工夫を行うことで、より再現性に優れた、視覚的に見易いプローブ反応アレイ実験を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】計算フィルターの例を示すフローチャート図。
【図2】TNF/TNFRファミリー遺伝子を自己構造化指標によってグループ化したレイアウト図。
【図3】TNF/TNFRファミリー遺伝子の遺伝子機能によってグループ化したレイアウト図。
【図4】TNF/TNFRファミリー遺伝子の遺伝子機能によってグループ化したアレイの解析例を示す図。
【符号の説明】
1 プローブ固相化反応アレイ
2,3,4,5,6,7,8,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48 キャピラリ
9,10,11,12,13,14,15 核酸プローブ群
16,17,18,19,20,21,22 試料注入口
23,24,25,26,27,28,29 試料排出口
30,31 基板
33 ヒータ
34a、34b 連結部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a probe-immobilized reaction array. Specifically, the present invention relates to a probe-immobilized reaction array for use in analyzing nucleic acids, proteins, and the like.
[0002]
[Prior art]
As one of the methods for detecting the gene expression frequency, analysis using a probe array has been performed. Conventionally, in this probe array analysis, a nylon membrane has been used as a substrate for performing detection by a nucleic acid hybridization reaction, and the probe DNA has been immobilized on the substrate by the negative charge of the DNA (see Patent Document 1). Detection after the hybridization reaction has been performed by chemiluminescence or radioisotope.
[0003]
In recent years, a method in which various types of probe DNAs are solid-phased onto a slide glass (approximately 7.5 cm x 2.5 cm) of a certain standard by microarray technology (see Patent Document 2), and DNA probes on a semiconductor substrate by photolithography technology Are known. By using these microarray technologies, a conventional nylon film has one spot of 3 mm to 5 mm, but a glass substrate can have an extremely small spot of 100 μm to 300 μm, making it possible to increase the density of spots It became. Therefore, thousands to tens of thousands of probes can be arranged on one microarray, which is a useful means for large-scale gene expression frequency analysis. In addition, microarray technology is expected to improve detection sensitivity, save samples by micronization, automate data acquisition, and simplify data processing.
[0004]
The current mainstream of gene expression frequency analysis is a system that uses a DNA microarray as described above in the dual fluorescent labeling method to view differential gene expression. The principle is to detect a gene expression frequency difference between two samples. In other words, mRNA or tRNA obtained from two samples are labeled with different fluorescent substances, these two samples are subjected to competitive hybridization on a DNA microarray, and both fluorescence obtained on the DNA microarray are measured. This is a method for comparing the gene expression of two samples. Generally, a sample to be analyzed by the DNA microarray as described above is an RNA such as mRNA or total RNA extracted from a tissue or a cell. Therefore, the above-mentioned fluorescence is derived from a labeling substance such as Cy3-dUTP or Cy5-dUTP, which is labeled when cDNA is synthesized from RNA. In addition, labeling is often performed when cDNA is synthesized using an oligo dT primer or a random primer and a reverse transcriptase.
[0005]
However, the method for analyzing a nucleic acid using such a DNA microarray has the following problems. DNA probes immobilized on the same support generally have various types of sequences different in base sequence from each other, and the hybridization reaction conditions for each DNA probe are not constant. Therefore, in the conventional DNA microarray, it is difficult to efficiently use all the probes immobilized on the solid phase, and it cannot be said that all the desired targets are efficiently detected. Therefore, conventionally, the detection results obtained using the DNA microarray have low reproducibility.
[0006]
Further, in the conventional microarray experiment, since a plurality of probes are randomly spotted on the array, the result analysis cannot be performed without acquiring a fluorescence observation image and digitizing the image data. In microarray experiments, expression frequency analysis is generally performed based on the numerical data after image data has been digitized.However, in order to easily and quickly confirm the reliability of the array experiment, visual analysis of the image data is also required. It is desirable to have good visibility.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2000-135081 A
[0008]
[Patent Document 2]
JP 2001-17166 A
[0009]
[Non-patent document 1]
N. Uchikoga, A. Suyama, “Genome Infomatics”, 1998,
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, an object of the present invention is to provide a probe-immobilized reaction array excellent in reaction efficiency and reproducibility, and a probe-immobilized reaction array that can be easily confirmed visually.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have conceived a means for grouping probes, and have completed the present invention.
[0012]
That is, the present invention is a probe-immobilized reaction array in which a probe is immobilized on a support,
The support includes a plurality of first to n-th reaction units (where n is an integer of 2 or more) arranged in parallel therein,
The probes are grouped for each of the first to n-th reaction units, and the immobilization position of the probe in each reaction unit is on one or more lines at the same distance from the end of each reaction unit. A probe-immobilized reaction array is provided, wherein the probe is positioned at the same position in each reaction part.
[0013]
The present invention also provides the probe-immobilized reaction array, wherein the grouping is classified according to probe characteristics.
[0014]
The present invention provides the probe-immobilized reaction array, which is the probe-immobilized reaction array, wherein the probe characteristics are structural characteristics of the probe.
[0015]
The present invention provides the probe-immobilized reaction array, which is the probe-immobilized reaction array, wherein the grouping is grouped according to characteristics of a target substance.
[0016]
The present invention provides the probe-immobilized reaction array, which is the probe-immobilized reaction array, wherein the characteristics of the target substance are functional properties of the target substance.
[0017]
The present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the probe is a nucleic acid.
[0018]
The present invention provides the above-described probe-immobilized reaction array, wherein the probe is selected from the group consisting of a peptide, a protein, an antigen, and an antibody.
[0019]
The present invention provides the probe-immobilized reaction array, wherein the reaction section has a capillary shape.
[0020]
According to this structure, one optimal reaction condition can be applied to each reaction part, that is, to each probe group, the reaction can proceed in a plurality of reaction parts in parallel, and the analysis result can be visually checked. Can be easily compared. Further, depending on the mode of grouping, it is possible to obtain the best reaction result for each probe group. Therefore, not only the reaction efficiency of the probe-immobilized reaction array but also the reproducibility are significantly improved.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The probe-immobilized reaction array of the present invention is a probe-immobilized reaction array in which a probe is immobilized on a support, and the probe-immobilized reaction array includes first to n-th reaction units. A plurality of probes are provided in parallel, the probes are grouped and arranged for each of the first to n-th reaction units, and the immobilization position of the probe in each reaction unit is the same from the end of each reaction unit. It is characterized in that it is located at the same position in each reaction part so that the probe is located on one or more lines at a distance. Therefore, the probes included in each of the first to n-th reaction sections of the support are a probe group grouped for each reaction section.
[0022]
Grouping is performed based on the characteristics of the probe, the characteristics of the target substance, the reaction conditions, and the like according to the purpose. The probe characteristics include, for example, the Tm value of the probe, the self-structuring index value (free energy ΔG), and other characteristics of the probe if the characteristics are nucleic acid probe characteristics, and grouping may be performed based on these. Grouping can also be performed using the tuple method (grouping is efficiently performed based on Tm or expression frequency).
[0023]
For example, if the Tm value is used as an index, the Tm value of a probe to be used is measured, and probes having the same Tm value are put into the same group. If grouping is performed based on the self-structuring index value, probes having the same ΔG value are assigned to the same group using the energy ΔG value as an index, as shown in the following embodiments. Further, these may be combined and grouped.
[0024]
As described above, the Tm value can also be used as an index of the probe characteristics.However, when the nucleic acid used as the probe has a long chain, the probe takes a self-structure rather than the influence of the Tm value. It is possible that hybridization may be hindered. In such a case, in order to group by the structural characteristics of the probe, it is preferable to calculate the self-structuring of the probe by calculation and use it as a probe characteristic index, and use the Tm value as an index for the probe characteristic. Is undesirable.
[0025]
In addition, if the grouping is performed based on the characteristics of the target substance, functional characteristics (for example, a receptor / ligand relationship) and other characteristics may be used as indices. For example, if the genes are grouped according to their functional characteristics, as shown in the examples below, probes for each ligand / receptor gene are provided in each reaction site as a probe-immobilized array for TNF family gene analysis. It is conceivable to arrange them in pairs.
[0026]
Such grouping based on gene characteristics is not limited to grouping based on interaction such as receptor / ligand relationship, but also grouping based on other gene functions. For example, in the TNF / TNFR family gene group, apoptosis functions essential for ontogeny and homeostasis are known, and among them, TNFα, Fas and TRAIL are typical cytokines capable of inducing apoptosis. TNFα induces apoptosis via TNFR1 and Fas ligand via Fas, and TRAIL induces apoptosis via TRAIL receptor. These receptors have a characteristic nucleotide sequence domain called a death domain in an intracellular region. By utilizing this feature, it is also conceivable to perform grouping using differences due to gene structure and gene function such as the presence or absence of a certain domain (such as a common domain).
[0027]
Also, the probe immobilization position in each reaction section is the same in each reaction section so that the probe is located on one or more lines at the same distance from the end of each reaction section as shown in FIG. The probe may be immobilized on a solid phase. It is not necessary that the same number of probes be immobilized in all reaction units, and it is sufficient that at least some of the probes in each reaction unit are immobilized on the same line between the reaction units. Furthermore, the probe may not be immobilized on all the reaction units on the same line, and there may be a reaction unit that is not immobilized. For example, the case shown in FIG. 2 may be adopted, in which the leftmost probe is immobilized on the same line in all reaction sections, while the rightmost probe is immobilized only in the reaction section of the
[0028]
In addition, if the grouping is performed based on the reaction conditions, the probes can be grouped using the temperature at which the probes are hybridized, the salt concentration, the reaction time, or a combination thereof as an index.
[0029]
Further, the above-described grouping may be performed by combining the respective groups, such as combining the grouping based on the functional characteristics such as the receptor / ligand relationship and the grouping based on the probe characteristics.
[0030]
As used herein, the term `` nucleic acid '' refers to various naturally occurring DNAs and RNAs, as well as artificially synthesized peptide nucleic acids, morpholino nucleic acids, methylphosphonate nucleic acids and S-oligonucleic acids. Refers to nucleic acid analogs and the like.
[0031]
The term "target substance" as used herein refers to a substance to be detected by a probe. The target nucleic acid means a case where the target substance is a nucleic acid. Generally, a nucleic acid probe is designed to have a base sequence complementary to a target nucleic acid. When the test nucleic acid contained in the test sample has the base sequence of the target sequence, hybridization occurs between the nucleic acid probe and the target sequence. Therefore, by detecting this hybridization, it is possible to analyze the nucleic acid contained in the test sample. Hybridization may be detected by a means known per se. The base sequence that becomes the target of the target nucleic acid is referred to as “target sequence”.
[0032]
As used herein, the term “test sample” refers to a sample prepared from a biological sample such as cells, tissues, organs, blood, serum, lymph, tissues, hair and earwax collected from an individual as desired. And a sample that is to be subjected to a test containing a substance that is artificially synthesized or manufactured. Further, the “test sample” may be a sample obtained by subjecting a biological sample to any necessary pretreatment such as homogenation and extraction, if necessary. Such a pretreatment could be selected by one skilled in the art depending on the biological sample of interest.
[0033]
The term "individual" as used herein refers to any mammal, including humans, dogs, cats, cows, goats, pigs, sheep, and monkeys, as well as non-mammalian organisms such as plants and insects.
[0034]
Hereinafter, an embodiment of a probe-immobilized reaction array in which probes are grouped as described above will be described with reference to a nucleic acid probe as an example (FIG. 2).
[0035]
FIG. 2 (A) is a plan view of the probe-immobilized reaction array 1 according to the present embodiment as viewed from above. The probe-immobilized reaction array 1 is an example of a probe-immobilized reaction array manufactured using a
[0036]
Inside the substrate of the probe-immobilized reaction array 1, a plurality of
[0037]
FIG. 2 (B) is a cross-sectional view of the probe-immobilized reaction array 1 according to the present embodiment cut along the
[0038]
The above-described probe-immobilized reaction array 1 can be manufactured, for example, as follows. A glass substrate and a silicon substrate having the same size are prepared, and are referred to as a
[0039]
In the above example, the groove is formed in the
[0040]
In a substrate such as glass or a silicon wafer, grooves and through holes can be formed by a technique such as photolithography. In the case of plastic resin or rubber, grooves and through holes can be formed by machining or molding. As a means for immobilizing the nucleic acid probe, any means known per se may be used, for example, a spotting method and a photo-immobilization method. In the above example, the nucleic acid probe is fixed to the bottom of the groove of the
[0041]
FIG. 2 shows an example in which one capillary has various numbers of spots. However, the number of spots immobilized on one capillary is not limited to this, and the number of spots may be any number as long as the number of spots is 1 or more, or may be a different number of spots for each capillary. . It is not necessary that all capillaries included in the probe-immobilized reaction array include a plurality of types of probes, and a control capillary having no immobilized probe may be provided.
[0042]
Further, the bonding of the two substrates may be performed before or after fixing the nucleic acid probe by a means known per se. When they are bonded before immobilization, it is preferable to immobilize the nucleic acid probe by applying a photo-solid phase method (for example, see Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-504997). For example, in the case of silicon-quartz glass, an adhesive may be printed by a screen printer and bonded. For example, in the case of silicon-pyrex glass, bonding may be performed at high temperature and high voltage by an anodic bonding method used in a semiconductor process.
[0043]
In the probe-immobilized reaction array 1 formed as described above, hybridization is performed in parallel in a region where the densities are integrated under reaction conditions suitable for the probes provided in the respective reaction portions. For example, the temperature may be controlled for each of the capillaries, or the optimum reaction conditions may be obtained based on the ion concentration and the salt concentration while maintaining all the reaction sections at a constant temperature.
[0044]
For example, when only one
[0045]
Washing as a treatment after the hybridization reaction is also important for realizing a precise reaction. In a DNA hybridization reaction, it is necessary to minimize mismatches and increase the efficiency of hybridization with a target nucleic acid as much as possible. For that purpose, it is necessary to remove only the test nucleic acid that is bound to the nucleic acid probe due to the mismatch so as not to remove the target nucleic acid in which the hybridization reaction has normally occurred. In the case of a mismatched nucleic acid, the number of hydrogen bonds in the duplex formed by the nucleic acid probe and the test nucleic acid in question is smaller than that in the case of a match. Therefore, Tm in the case of a mismatch is lower. Therefore, it is expected that the mismatched test nucleic acid is specifically removed by controlling the temperature or the salt concentration of the washing solution. Since the Tm of the mismatched test nucleic acid changes depending on the location and the number of mismatches, it is difficult to define the Tm collectively in any case. However, under such conditions, if an experiment is performed for each group of capillaries, it is possible to set optimal conditions for desired analysis. A method for preventing such a mismatch is also included in the scope of the present invention.
[0046]
According to the embodiment of the present invention, the use of the probe-immobilized reaction array 1 makes it possible to set the conditions for the hybridization reaction and the conditions for washing individually for each capillary or for each unit composed of a plurality of capillaries. It is possible. Therefore, according to the aspect of the present invention, it is possible to detect a target sequence with excellent reproducibility and high accuracy. It is also possible to prevent mismatch in hybridization.
[0047]
In the present embodiment, the form of the reaction portion included in the probe-immobilized reaction array 1 is a capillary, but is not limited to this shape. That is, various structures of the device structure in which the reaction parts physically separated from each other are formed are conceivable. In the above example, the probe-immobilized reaction array 1 includes seven reaction sections, and each reaction section has one or more openings that can be used as a sample inlet and / or a sample outlet. The number is not limited, and it is sufficient if one or more reaction units are provided.
[0048]
The reaction section provided in the probe-immobilized reaction array according to the present invention refers to a region in the region where a reaction and processing intended by the user such as a chemical reaction or a biochemical reaction are performed. Therefore, in the above-described embodiment, the example in which the reaction section has a capillary shape has been described, but the shape of the reaction section is not limited to this. The reaction units may be independent of each other. For example, a lid or a bottom having an opening may be arranged in a region partitioned by a concave or a convex to form a reaction unit having an effective volume. The volume of each reaction section of the reaction array of the present invention may be from 0.01 μL to 1 mL.
[0049]
Further, according to the aspect of the present invention, not only a closed reaction array in which a reaction portion consisting of a lumen is formed inside a substrate, but also a plurality of reaction portions independent of each other and arranged in parallel in an arbitrary direction on a support. If it is provided, even for a container simply partitioned by concave or convex portions, or even in a region without a special partition consisting of a plane, the liquid is sufficiently separated or provided by a large number of vertical holes. Since diffusion is prevented, they can be used in embodiments of the present invention if they are independent of each other. Such an apparatus and a reaction method using the same are also included in the scope of the present invention.
[0050]
Further, the shape of the reaction portion may be a well shape in which the bottom surface is a square, a circle, or an ellipse. Further, the area of the bottom surface and the area of the ceiling surface of the reaction section may be equal or different. The “well shape” used herein does not mean, for example, a form in which the bottom surface and the ceiling surface of the reaction section are spread only in a specific direction as in a capillary shape, but a two-dimensional structure that forms the bottom surface and the ceiling surface. It refers to a shape having a shape that shows a certain degree of spread in any of the dimensional directions, and has a concave portion or a porous portion that is divided so that a plurality of probe fixing portions can be collectively processed as a group (for example, , See Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-504864).
[0051]
Further, in this embodiment, an example is shown in which the heater is separate from the reaction array according to the present invention. However, a heater, a sensor, necessary wiring, and the like may be incorporated in the reaction array. The reaction array may not be used.
[0052]
The `` probe-immobilized reaction array '' according to the present invention is an apparatus in which a plurality of reaction units in which the grouped probes are immobilized as described above are arranged on the same support in a desired pattern. Good. Such a probe-immobilized array only needs to be able to react a probe with a target substance having high affinity specific to the probe. Further, it is preferable that the bond generated by the reaction can be observed while being contained in the support. For example, by labeling the test sample with a visually recognizable label (such as a fluorescent dye), the fluorescence of the target substance bound to the probe can be visually recognized as it is.
[0053]
Further, in the present embodiment, an example of a nucleic acid probe-immobilized reaction array in which a nucleic acid probe is immobilized on a support has been described, but instead of nucleic acid as a probe, a protein or peptide, an antigen or an antibody, or a combination thereof is It may be used as a probe. In such a case, a substance that specifically binds to the target substance to be detected is used as a probe and grouped according to the property of the substance, and each group is arranged so that the probes to be compared are adjacent to each other and fixed to a support. Just fine.
[0054]
In recent years, several protein chips in which a plurality of proteins and peptides are immobilized on a support have been disclosed. For example, a chip in which more than 10,000 proteins are immobilized using a spotter for DNA microarray is disclosed (Science (2000)
[0055]
【Example】
Here, specific examples of the probe-immobilized array of the present invention will be described.
[0056]
Embodiment 1
(Microarray for TNF family gene analysis)
DNA probes used in array experiments include oligonucleotide probes and cDNA probes. Oligonucleotide probes are superior to cDNA probes in the following respects: (1) less errors due to cross-hybridization; (2) no previously required operations such as cloning and PCR reactions are required; (3 ) Hybridization time is short; (4) Alternative transcription and alternative splicing can be distinguished. The design of oligonucleotide probes requires that the base sequence of genomic DNA be sufficiently determined, and such conditions have been established in many organisms with the rapid progress of the genome project.
[0057]
A method for designing a base sequence of a nucleic acid probe (for example, an oligonucleotide probe or the like) used in the probe-immobilized array of the present invention will be described. For the probe-immobilized reaction array of the present invention, a tuple method (see Non-Patent Document 1), which is a method for efficiently designing probe sequences grouped by Tm or expression frequency, can also be used. The tuple method is a method of counting how many times a short base sequence called a tuple, which is about several bases, appears in all genes, and determining a base sequence to be used based on the result. This counting need only be performed once at the beginning.
[0058]
First, the tuples included in the base sequence of the candidate selected in advance are checked to see if there are any tuples that appear frequently. Then, the specificity of whether the candidate is a “common” sequence among all genes is calculated, and the specificity is evaluated. In practice, first, the tuple frequency is calculated, and then the candidate sequences are evaluated using tuples to select highly specific sequences. On the way, after applying the restrictions determined by the experimental conditions, the candidates are narrowed down by applying a filter that allows only the candidates having the thermal characteristics suitable for the experiment. Furthermore, since DNA has the property of binding complementarily, if single-stranded DNA alone is sufficiently long, it may bind within its own molecule, making it difficult for hybridization to occur. Therefore, whether or not such a structure can be adopted is also excluded by prediction in calculation.
[0059]
Next, as an index of probe self-structuring, a predicted free energy ΔG value of a double-stranded region in a DNA molecule is used for predicting a secondary structure. The structure that DNA is most likely to take is the structure that is most stable in terms of energy, and the structure that maximizes the ΔG value is predicted from the possible combinations of the specified regions. The more stable the structure, the smaller the value of ΔG. FIG. 1 shows an example of a calculation filter obtained by combining the above methods.
[0060]
By the above-described method, a probe for analyzing human TNF / TNFR family genes was designed.
[0061]
Many family members of TNF (tumor necrosis factor) have been identified, and more than 40 genes, including ligands and receptors, form a superfamily. Its functions are diverse, including induction and inhibition of apoptosis, promotion of cell proliferation and differentiation, and play an important role in various life phenomena, from development and differentiation of individuals to immune responses. By analyzing these TNF family genes, it can be applied to basic research such as disease diagnosis and functional analysis of TNF family genes, and can be a useful analysis tool.
[0062]
Table 1 shows currently identified TNF family genes. Probe sequences for these 45 genes were designed.
[0063]
[Table 1]
The length of the probe was set to 75mer, and the result of calculation is shown in Table 2.
[0064]
[Table 2]
[0065]
From the calculation results, the Tm value of the 45 genes was almost the same as 71 ° C. ± 1 ° C., but the ΔG value as an index of self-structuring varied from −2 to −30. Tm can be cited as an index for adjusting the reaction conditions with a probe, but it is considered that self-structuring has a stronger effect than Tm value when the chain length is longer.
[0066]
Based on the results of this calculation, using the self-structuring value as an index, by grouping probes with high self-structuring, low self-structuring, or intermediate probes, optimum reaction conditions can be obtained even for probes with different characteristics. To perform a hybridization reaction.
[0067]
For example, when an array substrate having a capillary structure as shown in FIG. 2 is used, it is possible to change the hybridization conditions based on the prediction result of self-structuring. In FIG. 2a, the device 1 has a plurality of
[0068]
Here, one of the grouped DNA probes was designated as
[0069]
In preparing a target sample, usually, when synthesizing cDNA from mRNA or total RNA extracted from tissues or cells, labeling is performed using Cy3-dUTP or Cy5-dUTP. Labeling when synthesizing first strand cDNA using oligo dT primer or random primer and reverse transcriptase. In the hybridization reaction, the reaction with the target DNA is generally performed for 1 hour to overnight while maintaining a constant humidity at a constant temperature of about 45 ° C. to 65 ° C. to prevent evaporation of the target DNA.
[0070]
By using this device structure, the setting of conditions for the hybridization reaction and the setting of the washing conditions can be used individually or in combination, so that measurement with good reproducibility and high accuracy can be performed.
[0071]
(Probe-immobilized array for TNF family gene analysis grouped based on gene function)
As described above, more than 45 types of TNF / TNFR family genes are known, and many of them have a receptor / ligand relationship elucidated. Table 3 shows an example of the relationship between receptors and their ligands between TNF / TNFR family genes.
[0072]
[Table 3]
[0073]
Probes can be grouped by focusing on the function of the gene such as the relationship with these receptors / ligands. FIG. 3 shows an example of grouping. In
[0074]
Conventionally, when examining the time-dependent change in the gene expression level caused by antibody stimulation or the like in a certain cell or individual, an experiment was performed using an independent probe array substrate. However, when different independent arrays are used, there are large variations in the time of array preparation, hybridization and washing operations, detection times, and the like, and it has been difficult to examine the original gene change amount. FIG. 4 is a schematic diagram showing the results of analysis using the probe array shown in FIG.
[0075]
According to the embodiments of the present invention, the conventional problems in hybridization are solved. In addition, based on the reversal idea of utilizing such characteristics that have been a problem in the past, a probe-immobilized reaction array with excellent reaction efficiency and excellent reproducibility, and a reaction method using the same Is provided. Focusing on the probe characteristics and the functional characteristics of the target substance, by devising probe grouping or arrangement layout, it is possible to realize more reproducible and visually recognizable probe reaction array experiments It becomes.
[0076]
【The invention's effect】
By using the probe-immobilized array of the present invention, by focusing on the probe characteristics and the functional characteristics of the target substance, by devising the grouping or arrangement layout of the probes, more excellent reproducibility, This makes it possible to implement a probe reaction array experiment that is visually easy to see.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart illustrating an example of a calculation filter.
FIG. 2 is a layout diagram in which TNF / TNFR family genes are grouped by a self-structuring index.
FIG. 3 is a layout diagram grouped by gene function of TNF / TNFR family genes.
FIG. 4 is a diagram showing an analysis example of an array grouped by gene functions of TNF / TNFR family genes.
[Explanation of symbols]
1 Probe-immobilized reaction array
2,3,4,5,6,7,8,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48 capillaries
9,10,11,12,13,14,15 Nucleic acid probe group
16, 17, 18, 19, 20, 21, 22 Sample inlet
23, 24, 25, 26, 27, 28, 29 Sample outlet
30,31 substrate
33 heater
34a, 34b connecting part
Claims (8)
前記支持体は、内部に第1から第nまでの複数の反応部(ここでnは2以上の整数である)を並列して備え、
前記プローブは、前記第1から第nまでの反応部毎にグループ化されて配置されているとともに、各反応部におけるプローブの固定化位置は、各反応部の末端から同一距離にある1以上のライン上にプローブが位置するように、各反応部の同じ位置であることを特徴とするプローブ固相化反応アレイ。A probe-immobilized reaction array in which the probes are immobilized on a support,
The support includes a plurality of first to n-th reaction units (where n is an integer of 2 or more) arranged in parallel therein,
The probes are grouped and arranged for each of the first to n-th reaction units, and the immobilization position of the probe in each reaction unit is at least one position at the same distance from the end of each reaction unit. A probe-immobilized reaction array, wherein the probe is located at the same position in each reaction part so as to be located on a line.
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- 2002-12-12 JP JP2002361165A patent/JP2004191253A/en active Pending
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