JP2004243741A - 液体噴射装置、液体噴射制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】端部Aを検出し、絶対位置Aを記憶する(ステップS2)。端部Bを検出し、絶対位置Bを記憶する(ステップS3)。余白有り記録ならば(ステップS4でYes)、絶対位置Aに余白幅dを加算した絶対位置を端部A側の記録開始位置とし(ステップS5)、絶対位置Bから余白幅dを減算した絶対位置を端部B側の記録開始位置とする(ステップS6)。余白無し記録ならば(ステップS4でNo)、絶対位置Aからインク打ち捨て領域幅eを減算した絶対位置を端部A側の記録開始位置とし(ステップS7)、絶対位置Bにインク打ち捨て領域幅eを加算した絶対位置を端部B側の記録開始位置とする(ステップS8)。
【選択図】 図14
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段とを備え、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する液体噴射装置に関する。
【0002】
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
被噴射材の主走査方向の幅を検出する手段を備えた液体噴射装置の一例としては、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドを搭載したキャリッジを被噴射材としての被記録材上を主走査方向に往復動させながら被記録材の記録面に記録ヘッドからインクを噴射するインクジェット式記録装置において、キャリッジに被記録材を検出可能な光センサ等の被記録材検出手段を搭載したものが公知である。被記録材へインクを噴射して記録を実行する前に、キャリッジを主走査方向に往復動させて被記録材検出手段で被記録材の主走査方向の両端部を検出して、あらかじめ被記録材の主走査方向の幅を検出してから被記録材への記録を実行することができる。
【0004】
例えば、記録を実行しようとしている記録データに対応した被記録材の主走査方向の幅より、被記録材検出手段にて検出した実際の主走査方向の被記録材幅が狭い場合には、実際の被記録材幅を超える部分の記録データをマスクしてその部分の液体噴射を行わないようにして、被記録材の外側にインクを噴射してインクジェット式記録装置を汚してしまうことを防止しつつ、記録データの幅より狭い幅の被記録材への記録を実行することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、被記録材の四辺に余白無く記録を実行する手段を備えたインクジェット式記録装置においては、被記録材の主走査方向の端部まで余白無くインクを噴射して記録を実行するために、被記録材の主走査方向端部の外側までインクを噴射して、被記録材の外側にインクを打ち捨てながら記録を実行する際に、あらかじめ主走査方向の被記録材幅を検出してから記録を実行することによって、被記録材の外側にインクを噴射する領域を最小限に設定することができる。それによって、被記録材に記録されない記録データの領域を少なくすることができるとともに、被記録材の外側に無駄に打ち捨てられるインク量を少なくすることができ、さらには、被記録材の外側に打ち捨てられるインク量を少なくすることによって、いわゆるインクミストの発生を低減させることができる(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−67460号公報
【特許文献2】
特開2002−103589号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特許文献1に開示されている従来技術においては、被記録材検出手段にて検出した主走査方向の被記録材端部の位置から被記録材幅を求め、求めた被記録材幅に合わせて主走査方向の記録データの一部をマスクして記録を実行するので、実際の被記録材の位置が本来の被記録材の位置から主走査方向にややずれていると、記録実行位置が中心からややずれてしまい、本来は等間隔に形成されるはずである主走査方向の両端の余白幅が一端側は狭く他端側は広くなってしまうという問題があった。
【0008】
また、特許文献2に開示されている従来技術においては、実際の被記録材の位置が本来の被記録材の位置から主走査方向にずれていると、記録実行位置が中心からずれてしまい、主走査方向のどちらかの端部に余白ができてしまう虞がある。そのため、そうなることを防止するために、ある程度の被記録材の位置のずれを考慮して、被記録材の外側の記録実行領域をある程度大きめに設定する必要があった。したがって、被記録材の外側に打ち捨てられる無駄なインク量が多くなり、被記録材の四辺に余白を設けて記録を実行した場合と比較して被記録材の四辺に余白無く記録を実行する際のインク消費量が必要以上に多くなり過ぎてしまうという問題があった。
【0009】
そして、上述したような問題は、インクジェット式記録装置以外の様々な液体噴射装置においても同様に生じる問題である。つまり、被噴射材の位置が本来の位置から主走査方向にずれることによって、実際に被噴射材に液体が噴射される位置が本来の液体噴射実行位置からずれてしまい、液体噴射装置の液体噴射精度が低下してしまうという問題が生じる。したがって、上述したような問題は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段とを備え、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する全ての液体噴射装置に共通した問題であると言える。
【0010】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、被噴射材の位置が本来の位置から主走査方向にずれることによって、実際に被噴射材に液体が噴射される位置が本来の液体噴射実行位置からずれてしまい、液体噴射装置の液体噴射精度が低下してしまうことを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、前記液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段とを備え、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する液体噴射装置であって、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を記憶する手段と、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置の中央に液体噴射実行領域を設定する液体噴射実行領域センタリング手段とを備える、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0012】
このように、被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置の中央に液体噴射実行領域を設定するので、被噴射材の位置が本来の位置から主走査方向にずれても、そのずれに追従して常に被噴射材の中央に液体噴射を実行することが可能になる。それによって、液体噴射ヘッドが走査可能な範囲においては、被噴射材が主走査方向のどの位置にあっても高精度な液体噴射を実行することができる。
【0013】
これにより、本願発明の第1の態様に示した液体噴射装置によれば、被噴射材の位置が本来の位置から主走査方向にずれることによって、実際に被噴射材に液体が噴射される位置が本来の液体噴射実行位置からずれてしまい、液体噴射装置の液体噴射精度が低下してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。
【0014】
したがって、例えば、前述したインクジェット式記録装置においては、被記録材の四辺に余白を設けて記録を実行する場合には、主走査方向の両端の余白幅を一端側と他端側とを常に等間隔に形成することができるという作用効果が得られる。また、被記録材の四辺に余白無く記録を実行する場合には、主走査方向のどちらかの端部に余白ができてしまう虞をなくすことができるという作用効果が得られる。
【0015】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から主走査方向の被噴射材幅を演算する被噴射材幅演算手段と、該被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅に基づいて、液体噴射実行領域を演算する液体噴射実行領域演算手段とを備える、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0016】
このように、被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から主走査方向の被噴射材幅を演算し、その被噴射材幅に基づいて液体噴射実行領域を演算するので、主走査方向の実際の被噴射材幅が本来の被噴射材幅と異なっていても、その被噴射材幅の違いに追従して実際の被噴射材に最適な液体噴射実行領域を設定して液体噴射を実行することができるという作用効果が得られる。
【0017】
したがって、例えば、前述したインクジェット式記録装置においては、被記録材の四辺に余白を設けて記録を実行する場合には、主走査方向の両端の余白幅を常に所定の間隔で形成することができるという作用効果が得られる。また、被記録材の四辺に余白無く記録を実行する場合には、被記録材の外側の記録実行領域を必要最小限の大きさに設定することができ、被記録材の外側に打ち捨てられる無駄なインク量を最小限に低減させることができるという作用効果が得られる。
【0018】
本願発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記液体噴射実行領域センタリング手段は、前記液体噴射実行領域演算手段にて演算した液体噴射実行領域に基づいて、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置に対する主走査方向の液体噴射開始位置を演算する液体噴射開始位置演算手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0019】
このように、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から演算した液体噴射実行領域が、被噴射材両端の絶対位置の中央に配置されるように、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置に対する液体噴射実行領域の主走査方向の液体噴射開始位置を演算することによって、被噴射材の位置が本来の位置から主走査方向にずれても、そのずれに追従して常に被噴射材の中央に液体噴射を実行することができる。
【0020】
本願発明の第4の態様は、前述した第3の態様において、前記液体噴射実行領域演算手段は、前記被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅から主走査方向の被噴射材の両端部より内側に設定された非噴射領域幅を減算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手段を有し、前記液体噴射開始位置演算手段は、被噴射材端部から前記非噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より内側の位置を液体噴射開始位置とする手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0021】
このように、主走査方向の被噴射材幅から主走査方向の非噴射領域幅、つまり主走査方向の両端の余白幅を減算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とすることによって、所望の余白幅を主走査方向の両端に設けて液体噴射を実行することが可能になる。そして、主走査方向の液体噴射開始位置を一端側の非噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より内側に設定することによって、被噴射材が主走査方向のどの位置にあっても所望の余白幅を主走査方向の両端に等間隔で設けた状態で、かつ被噴射材の中央に液体噴射を実行することができる。
したがって、例えば、前述したインクジェット式記録装置においては、被記録材の四辺に余白を設けて記録を実行する場合に、主走査方向の両端の余白幅を常に所定の間隔で形成することができる。
【0022】
本願発明の第5の態様は、前述した第3の態様又は第4の態様において、前記液体噴射実行領域演算手段は、前記被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅に主走査方向の被噴射材の両端部より外側に設定された打ち捨て噴射領域幅を加算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手段を有し、前記液体噴射開始位置演算手段は、被噴射材端部から前記打ち捨て噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より外側の位置を液体噴射開始位置とする手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0023】
このように、主走査方向の被噴射材幅に主走査方向の打ち捨て噴射領域幅、つまり主走査方向の被噴射材の外側の液体噴射領域幅を加算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とすることによって、所望の打ち捨て噴射領域幅を主走査方向の両端に設けて液体噴射を実行することが可能になる。そして、主走査方向の液体噴射開始位置を一端側の打ち捨て噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より外側に設定することによって、被噴射材が主走査方向のどの位置にあっても所望の打ち捨て噴射領域幅を主走査方向の両端に等間隔で設けた状態で、かつ被噴射材の中央に液体噴射を実行することができる。
【0024】
したがって、例えば、前述したインクジェット式記録装置においては、被記録材の四辺に余白無く記録を実行する場合に、被記録材の外側の記録実行領域を必要最小限の大きさに設定することができ、被記録材の外側に打ち捨てられる無駄なインク量を最小限に低減させることができる。
【0025】
本願発明の第6の態様は、前述した第1の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、前記主走査手段は、前記液体噴射ヘッドが搭載され、主走査方向に往復動可能に軸支されたキャリッジと、前記キャリッジを所定の走査速度で主走査方向に往復動させる手段とを有し、前記副走査手段は、被噴射材を所定の搬送量で副走査方向に搬送する手段を有し、前記被噴射材検出手段は、前記キャリッジに搭載された被噴射材を検出可能なセンサと、前記キャリッジの絶対位置を検出する手段と、前記センサが被噴射材の端部を検出した時点の前記キャリッジの絶対位置から被噴射材の端部の絶対位置を演算する手段とを有している、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0026】
このように、主走査方向に往復動可能に軸支されたキャリッジに液体噴射ヘッドが搭載され、キャリッジを主走査方向に往復動させることによって液体噴射ヘッドの主走査動作を行う液体噴射装置においては、キャリッジに被噴射材を検出可能なセンサを搭載し、キャリッジを主走査方向に往復動させて被噴射材の両端部を検出し、被噴射材の端部を検出した時点のキャリッジの絶対位置から主走査方向の被噴射材端部の絶対位置を求めることができる。
【0027】
本願発明の第7の態様は、前述した第6の態様において、主走査方向の最大液体噴射可能領域幅の中点が基準点に設定されており、主走査方向の被噴射材幅の中点と前記基準点とが略一致した状態で、被噴射材を副走査手段へ給送する被噴射材給送手段を備え、前記被噴射材給送手段は、前記基準点を通る副走査方向の線上に配置された給送用ローラと、該給送用ローラが主走査方向の被噴射材幅の略中央に位置する如く、給送する被噴射材の主走査方向の幅に応じて被噴射材の主走査方向の両端位置を規定する手段を有している、ことを特徴とした液体噴射装置である。
【0028】
このように、被噴射材を副走査方向に給送する被噴射材給送手段は、給送用ローラが主走査方向の最大液体噴射可能領域幅の中央に配置されており、給送用ローラが主走査方向の被噴射材幅の略中央に位置する如く、給送する被噴射材の主走査方向の幅に応じて被噴射材の主走査方向の両端位置が規定される。したがって、被噴射材の主走査方向幅に関係なく、給送用ローラの副走査方向への送り力を常に被噴射材の主走査方向の中心に伝達して被噴射材を給送することができるので、1つの給送用ローラで様々な主走査方向幅の被噴射材に対応でき、常に安定した被噴射材の給送が可能になるという作用効果が得られる。
【0029】
本願発明の第8の態様は、被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、前記液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段と、を備えた液体噴射装置において、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する液体噴射制御をコンピュータに実行させるための液体噴射制御プログラムであって、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を記憶する手順と、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置の中央に液体噴射実行領域を設定する液体噴射実行領域センタリング手順とを有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラムである。
【0030】
本願発明の第8の態様に記載の液体噴射制御プログラムによれば、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体噴射制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0031】
本願発明の第9の態様は、前述した第8の態様において、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から主走査方向の被噴射材幅を演算する被噴射材幅演算手順と、該被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅に基づいて、液体噴射実行領域を演算する液体噴射実行領域演算手順とを備える、ことを特徴とした液体噴射制御プログラムである。
【0032】
本願発明の第9の態様に記載の液体噴射制御プログラムによれば、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体噴射制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0033】
本願発明の第10の態様は、前述した第9の態様において、前記液体噴射実行領域センタリング手順は、前記液体噴射実行領域演算手順にて演算した液体噴射実行領域に基づいて、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置に対する主走査方向の液体噴射開始位置を演算する液体噴射開始位置演算手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラムである。
【0034】
本願発明の第10の態様に記載の液体噴射制御プログラムによれば、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体噴射制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0035】
本願発明の第11の態様は、前述した第10の態様において、前記液体噴射実行領域演算手順は、前記被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅から主走査方向の被噴射材の両端部より内側に設定された非噴射領域幅を減算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手順を有し、前記液体噴射開始位置演算手順は、被噴射材端部から前記非噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より内側の位置を液体噴射開始位置とする手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラムである。
【0036】
本願発明の第11の態様に記載の液体噴射制御プログラムによれば、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体噴射制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0037】
本願発明の第12の態様は、前述した第10の態様又は第11の態様において、前記液体噴射実行領域演算手順は、前記被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅に主走査方向の被噴射材の両端部より外側に設定された打ち捨て噴射領域幅を加算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手順を有し、前記液体噴射開始位置演算手順は、被噴射材端部から前記打ち捨て噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より外側の位置を液体噴射開始位置とする手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラムである。
【0038】
本願発明の第12の態様に記載の液体噴射制御プログラムによれば、前述した第5の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体噴射制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第5の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本願発明に係るインクジェット式記録装置について説明する。
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
【0040】
インクジェット式記録装置50には、「被噴射材」としての記録紙Pに記録を実行する手段として、キャリッジガイド軸51に軸受部611にて軸支された状態で主走査方向Xに往復動する「主走査手段」としてのキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録紙Pにインクを噴射して記録を行う「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド62が搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。そして、キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作(副走査)と、記録ヘッド62を主走査方向Xに移動させる間に記録ヘッド62から記録紙Pにインクを噴射する動作(主走査)とを交互に繰り返すことによって記録紙Pに記録が行われる。
【0041】
給紙トレイ57は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙可能な構成を有し、記録紙Pを自動給紙する「被噴射材給送手段」としてのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた「給送用ローラ」としての1つの給紙ローラ57b及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。この給紙ローラ57bは、給紙トレイ57の主走査方向Xの中央に配置されている。また、給紙トレイ57には、2つの記録紙ガイド57aが設けられている。2つの記録紙ガイド57aは、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に給紙トレイ57に設けられており、給紙トレイ57に積重された記録紙Pの幅方向の中心が常に給紙トレイ57の中央に配設されている給紙ローラ57bに位置するように、記録紙Pの主走査方向Xの幅に応じて2つの給紙ガイド57aが連動して相反する方向に同じ移動量だけ符号Sで示した方向に摺動するようになっている。そして、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗とにより、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく1枚ずつ正確に自動給紙される。つまり、給紙ローラ57bが給紙トレイ57の主走査方向Xの中央に配置されており、給紙ローラ57bが主走査方向Xの記録紙幅の略中央に位置する如く、給紙する記録紙Pの主走査方向Xの幅に応じて記録紙Pの主走査方向Xの両端位置が規定される。これにより、記録紙Pの主走査方向Xの幅に関係なく、給紙ローラ57bの副走査方向Yへの送り力を常に記録紙Pの主走査方向Xの中心に伝達して記録紙Pを給紙することができるので、1つの給紙ローラ57bで様々な紙幅の記録紙Pに対応でき、常に安定した記録紙Pの給紙が可能になる。
【0042】
インクジェット式記録装置50は、「副走査手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とが設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙Pは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向Yに搬送される。
【0043】
また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙Pの搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
【0044】
一方、記録された記録紙Pを排紙する手段としては、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。
【0045】
また、キャリッジ61には、「被噴射材検出手段」としてのセンサ613が搭載されている。センサ613は、記録ヘッド62の副走査方向Yの上流側に配設されており、キャリッジ61を主走査方向Xに往復動させる際に、記録ヘッド62の記録実行領域より副走査方向Yの上流側の記録紙Pを検出することが可能なセンサである。センサ613は、発光ダイオードから成る発光部と、フォトトランジスタから成る受光部とを有し、発光部から発した光が検出対象の記録紙P又はプラテン52に当たって反射し、反射した光を受光部にて受光し、その受光量に応じて出力電圧が変化する構成を成す反射型フォトインタラプタである。
【0046】
図3は、本願発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図である。
【0047】
インクジェット式記録装置50は、キャリッジ61の絶対位置を検出する手段として、リニアスケール67と、スケールセンサ66と、エンコーダ回路11とを備えている。リニアスケール67には、キャリッジ61の往復動範囲に一定の間隔で主走査方向Xにスリットが形成されている。スケールセンサ66は、リニアスケール67のスリットを検出する検出器である。スケールセンサ66の検出信号は、エンコーダ回路11に入力され、エンコーダ回路11は、スケールセンサ66がリニアスケール67のスケールを検出した信号からエンコーダ信号を生成して制御部100へ出力する。制御部100は、記録ヘッド62が主走査方向Xに往復走査する間、ノズル列からインクを噴射して記録を実行する制御を行う制御手段を有しており、エンコーダ回路11から出力されるエンコーダ信号から主走査方向Xの解像度に応じてインク噴射タイミング信号を生成してヘッド駆動回路12を制御する。キャリッジ駆動用モータ64の回転駆動力は、無端ベルト65を介してキャリッジ61へ伝達される。キャリッジ駆動用モータ64の回転軸に回転伝達可能に配設されている駆動プーリー641と、従動回転可能に軸支された従動プーリー642との間に主走査方向Xと略平行に張設された無端ベルト65の一部がキャリッジ61の連結部612に連結されており、キャリッジ駆動用モータ64の双方向の回転駆動力によって無端ベルト65が符号Fで示した方向に双方向回転し、それによって、キャリッジ61が主走査方向Xに往復動する。
【0048】
ここで、記録紙Pの主走査方向Xの位置が本来の位置からずれた状態で、そのまま記録を実行した場合の記録紙Pに対する記録後の記録実行領域について説明する。
図4は、記録紙Pに対する記録後の記録実行領域を模式的に示した平面図である。
【0049】
つまり、端部A側の余白は、本来の余白幅dにずれ量αを加えた余白幅となってしまい、端部B側の余白は、本来の余白幅dからずれ量αを引いた余白幅となってしまう。また、画像データ等を記録紙Pの四辺に余白無く記録を実行する場合には、このずれ量α分の記録紙Pのずれが生じても余白無く記録が実行されるように、記録紙Pの外側にインクを打ち捨てる領域を大きめに設定する必要があり、無駄に打ち捨てるインクの量が多くなってしまう。そこで、実際の記録紙Pの位置に合わせて記録実行領域を設定して記録を実行することによって、このような問題を解決することができる。
【0050】
つづいて、センサ613にて記録紙Pの主走査方向Xの両端部を検出してから記録を実行する手順について、図5〜図13に示した平面図を参照しながら図14に示したフローチャートの手順と対応させつつ説明する。
【0051】
図5は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図であり、キャリッジ61がホームポジションにある状態を示したものである。図6は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図であり、センサ613が記録紙Pの端部Aを検出した状態を示したものであり、図7は、センサ613が記録紙Pの端部Bを検出した状態を示したものである。図14は、記録紙Pへインクを噴射して記録を行う前に制御部100が実行する制御の概略手順を示したフローチャートである。
【0052】
まず、記録紙Pへ記録を実行する際に、キャリッジ61の往復動作による記録ヘッド62の主走査動作が1回目の主走査か否かを判定する(ステップS1)。1回目の主走査でなければ(ステップS1でNo)、そのまま当該手順を終了する。1回目の主走査であれば(ステップS1でYes)、キャリッジ61を主走査方向Xに走査させて(符号C)、キャリッジ61に搭載されているセンサ613で記録紙Pの主走査方向Xの端部Aを検出し、センサ613が端部Aを検出した時点でのキャリッジ61の絶対位置をエンコーダ回路11から取得して記憶する(ステップS2)。そして、そのままキャリッジ61を主走査方向Xへ移動させ(符号D)、センサ613で記録紙Pの主走査方向Xの端部Bを検出し、センサ613が端部Bを検出した時点でのキャリッジ61の絶対位置をエンコーダ回路11から取得して記憶する(ステップS3)。このようにして、記録紙Pの主走査方向Xの端部A及び端部Bの絶対位置を記憶する(記憶手順)。
【0053】
つづいて、記録紙Pに行う記録が余白有りか否かを判定する(ステップS4)。余白有りならば(ステップS4でYes)、端部Aの絶対位置Aに余白幅dを加算した絶対位置を端部A側の記録開始位置に設定し(ステップS5)、端部Bの絶対位置Bから余白幅dを減算した絶対位置を端部B側の記録開始位置に設定する(ステップS6)。一方、記録紙Pに行う記録が余白無しならば(ステップS4でNo)、端部Aの絶対位置Aからインク打ち捨て領域幅eを減算した絶対位置を端部A側の記録開始位置に設定し(ステップS7)、端部Bの絶対位置Bにインク打ち捨て領域幅eを加算した絶対位置を端部B側の記録開始位置に設定する(ステップS8)。このようにして、記録紙Pへのインク噴射開始位置を演算する(液体噴射開始位置演算手順)。
【0054】
図8は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の要部を模式的に示した平面図であり、記録紙Pへインクを噴射して記録を実行する前の状態を示したものであり、図9は、往路走査方向XFへ記録ヘッド62を走査させながらインクを噴射して記録を実行した状態を示したものであり、図10は、往路走査方向XFへ走査後、記録紙Pを所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送した状態を示したものであり、図11は、復路走査方向XRへ記録ヘッド62を走査させながらインクを噴射して記録を実行した状態を示したものである。また、図12は、記録紙Pの四辺に余白を設けて記録を実行した記録実行領域JAを模式的に示したものである。
【0055】
制御部100は、1回目の主走査動作時に記憶した記録紙Pの端部A及び端部Bの絶対位置から記録紙Pの主走査方向Xの幅を演算し(被噴射材幅演算手段)、演算した主走査方向Xの記録紙Pの幅に基づいて記録紙Pへの記録実行領域JAを演算する(液体噴射実行領域演算手段)。具体的には、演算した記録紙Pの幅から端部A及び端部Bに設ける余白幅dを減算した幅を記録実行領域JAの主走査方向Xの幅に設定する。尚、記録実行領域JAの副走査方向Yの長さは、前述した紙検出器63にて検出した記録紙Pの副走査方向Yの端部位置から演算する。
【0056】
2回目の主走査動作において、キャリッジ61を主走査方向Xの往路走査方向XFへ移動させながら、端部A側の記録開始位置A+dから端部B側の記録開始位置B−dまで、記録実行領域JAの主走査方向Xの幅だけインクを噴射する(図9)。つづいて、記録紙Pを副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送し(図10)、3回目の主走査動作において、キャリッジ61を主走査方向Xの復路走査方向XRへ移動させながら、端部B側の記録開始位置B−dから端部A側の記録開始位置A+dまで、記録実行領域JAの主走査方向Xの幅だけインクを噴射する(図11)。この主走査動作と副走査動作とを交互に繰り返して記録紙Pに対する記録が実行されていく。
【0057】
そして、図12に示したように、記録紙Pの位置が本来の位置PAから主走査方向Xにずれ量αの分だけずれた位置にある記録紙Pの中央に記録実行領域JAを設定して記録を実行することができる(液体噴射実行領域センタリング手順)。
【0058】
このように、主走査方向Xの記録紙Pの幅から主走査方向Xの両端の余白幅dを減算した幅を記録実行領域JAの主走査方向Xの幅とし、主走査方向Xの記録開始位置を余白幅dの分だけ記録紙Pの端部A及び端部Bより内側に設定することによって、記録紙Pが主走査方向Xのどの位置にあっても所望の余白幅を主走査方向Xの両端に等間隔で設けた状態で、かつ記録紙Pの中央に記録を実行することができる。したがって、記録紙Pの四辺に余白を設けて記録を実行する場合に、主走査方向Xの両端の余白幅を常に所定の余白幅で形成することができる。
【0059】
図13は、記録紙Pの四辺に余白無く記録を実行した記録実行領域JAを模式的に示したものである。
【0060】
記録紙Pの四辺に余白無く記録を実行する場合には、制御部100は、演算した記録紙Pの幅に端部A及び端部Bの外側にインクを打ち捨てるインク打ち捨て領域幅eを加算した幅を記録実行領域JAの主走査方向Xの幅に設定して記録を実行する。2回目の主走査動作以降、キャリッジ61を主走査方向Xの往路走査方向XFへ移動させながら、端部A側の記録開始位置A−eから端部B側の記録開始位置B+eまで、記録実行領域JAの主走査方向Xの幅だけインクを噴射し、記録紙Pを副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送し、キャリッジ61を主走査方向Xの復路走査方向XRへ移動させながら、端部B側の記録開始位置B+eから端部A側の記録開始位置A−eまで、記録実行領域JAの主走査方向Xの幅だけインクを噴射する。この主走査動作と副走査動作とを交互に繰り返して記録紙Pに対する記録が実行されていく。
【0061】
このように、主走査方向Xの記録紙Pの幅に主走査方向Xの両端のインク打ち捨て領域幅eを加算した幅を記録実行領域JAの主走査方向Xの幅とし、主走査方向Xの記録開始位置をインク打ち捨て領域幅eの分だけ記録紙Pの端部A及び端部Bより外側に設定することによって、記録紙Pが主走査方向Xのどの位置にあっても最小限のインク打ち捨て領域幅eで記録紙Pの主走査方向Xの端部に余白が無い状態で、かつ記録紙Pの中央に記録を実行することができる。したがって、記録紙Pの四辺に余白無く記録を実行する場合に、記録紙Pの外側の記録実行領域を必要最小限の大きさに設定することができ、記録紙Pの外側に打ち捨てられる無駄なインク量を最小限に低減させることができる。
【0062】
このようにして、センサ613にて検出した主走査方向Xの記録紙Pの両端の絶対位置の中央に記録実行領域JAを設定するので、記録紙Pの位置が本来の位置PAから主走査方向Xにずれても、そのずれに追従して常に記録紙Pの中央に記録を実行することができる。また、当該実施の形態に示したインクジェット式記録装置50は、前述したように、記録紙Pの主走査方向Xの幅に関係なく、給紙ローラ57bの副走査方向Yへの送り力を常に記録紙Pの主走査方向Xの中心に伝達して記録紙Pを給紙することができ、1つの給紙ローラ57bで様々な紙幅の記録紙Pに対応できるので、例えば、従来のインクジェット式記録装置では記録できなかった名刺等の極めて紙幅(主走査方向Xの幅)が狭い記録紙Pに対して記録を実行することも可能になる。
【0063】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図。
【図3】インクジェット式記録装置の要部を模式的に示した平面図。
【図4】記録実行後の記録実行領域を模式的に示した平面図である。
【図5】キャリッジがホームポジションにある状態を示したものである。
【図6】センサが記録紙の端部Aを検出した状態を示したものである。
【図7】センサが記録紙の端部Bを検出した状態を示したものである。
【図8】記録紙へ記録を実行する前の状態を示したものである。
【図9】往路走査方向への記録を実行した状態を示したものである。
【図10】記録紙を副走査方向へ搬送した状態を示したものである。
【図11】復路走査方向への記録を実行した状態を示したものである。
【図12】余白を設けて記録した記録実行領域を示したものである。
【図13】余白無く記録した記録実行領域を示したものである。
【図14】記録実行前の概略制御手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
11 エンコーダ回路、12 ヘッド駆動回路、13 モータ駆動回路、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、62記録ヘッド、63 紙検出器、64 キャリッジ駆動用モータ、66 スケールセンサ、67 リニアスケール、100 制御部、613 センサ、X 主走査方向、Y 副走査方向
Claims (12)
- 被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、前記液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段とを備え、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する液体噴射装置であって、
前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を記憶する手段と、
前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置の中央に液体噴射実行領域を設定する液体噴射実行領域センタリング手段とを備える、ことを特徴とした液体噴射装置。 - 請求項1において、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から主走査方向の被噴射材幅を演算する被噴射材幅演算手段と、
該被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅に基づいて、液体噴射実行領域を演算する液体噴射実行領域演算手段とを備える、ことを特徴とした液体噴射装置。 - 請求項2において、前記液体噴射実行領域センタリング手段は、前記液体噴射実行領域演算手段にて演算した液体噴射実行領域に基づいて、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置に対する主走査方向の液体噴射開始位置を演算する液体噴射開始位置演算手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置。
- 請求項3において、前記液体噴射実行領域演算手段は、前記被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅から主走査方向の被噴射材の両端部より内側に設定された非噴射領域幅を減算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手段を有し、
前記液体噴射開始位置演算手段は、被噴射材端部から前記非噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より内側の位置を液体噴射開始位置とする手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置。 - 請求項3又は4において、前記液体噴射実行領域演算手段は、前記被噴射材幅演算手段にて演算した主走査方向の被噴射材幅に主走査方向の被噴射材の両端部より外側に設定された打ち捨て噴射領域幅を加算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手段を有し、
前記液体噴射開始位置演算手段は、被噴射材端部から前記打ち捨て噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より外側の位置を液体噴射開始位置とする手段を有する、ことを特徴とした液体噴射装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項において、前記主走査手段は、前記液体噴射ヘッドが搭載され、主走査方向に往復動可能に軸支されたキャリッジと、前記キャリッジを所定の走査速度で主走査方向に往復動させる手段とを有し、前記副走査手段は、被噴射材を所定の搬送量で副走査方向に搬送する手段を有し、前記被噴射材検出手段は、前記キャリッジに搭載された被噴射材を検出可能なセンサと、前記キャリッジの絶対位置を検出する手段と、前記センサが被噴射材の端部を検出した時点の前記キャリッジの絶対位置から被噴射材の端部の絶対位置を演算する手段とを有している、ことを特徴とした液体噴射装置。
- 請求項6において、主走査方向の最大液体噴射可能領域幅の中点が基準点に設定されており、主走査方向の被噴射材幅の中点と前記基準点とが略一致した状態で、被噴射材を副走査手段へ給送する被噴射材給送手段を備え、前記被噴射材給送手段は、前記基準点を通る副走査方向の線上に配置された給送用ローラと、該給送用ローラが主走査方向の被噴射材幅の略中央に位置する如く、給送する被噴射材の主走査方向の幅に応じて被噴射材の主走査方向の両端位置を規定する手段を有している、ことを特徴とした液体噴射装置。
- 被噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に主走査方向に走査する主走査手段と、前記液体噴射ヘッドを被噴射材に対して相対的に副走査方向に走査する副走査手段と、主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を検出可能な被噴射材検出手段とを備えた液体噴射装置において、主走査方向に一定幅の被噴射材に対して主走査時に液体を噴射する液体噴射制御をコンピュータに実行させるための液体噴射制御プログラムであって、
前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置を記憶する手順と、
前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置の中央に液体噴射実行領域を設定する液体噴射実行領域センタリング手順とを有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラム。 - 請求項8において、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置から主走査方向の被噴射材幅を演算する被噴射材幅演算手順と、
該被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅に基づいて、液体噴射実行領域を演算する液体噴射実行領域演算手順とを備える、ことを特徴とした液体噴射制御プログラム。 - 請求項9において、前記液体噴射実行領域センタリング手順は、前記液体噴射実行領域演算手順にて演算した液体噴射実行領域に基づいて、前記被噴射材検出手段にて検出した主走査方向の被噴射材両端の絶対位置に対する主走査方向の液体噴射開始位置を演算する液体噴射開始位置演算手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラム。
- 請求項10において、前記液体噴射実行領域演算手順は、前記被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅から主走査方向の被噴射材の両端部より内側に設定された非噴射領域幅を減算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手順を有し、
前記液体噴射開始位置演算手順は、被噴射材端部から前記非噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より内側の位置を液体噴射開始位置とする手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラム。 - 請求項10又は11において、前記液体噴射実行領域演算手順は、前記被噴射材幅演算手順にて演算した主走査方向の被噴射材幅に主走査方向の被噴射材の両端部より外側に設定された打ち捨て噴射領域幅を加算した幅を液体噴射実行領域の主走査方向の幅とする手順を有し、
前記液体噴射開始位置演算手順は、被噴射材端部から前記打ち捨て噴射領域幅の分だけ被噴射材の端部より外側の位置を液体噴射開始位置とする手順を有する、ことを特徴とした液体噴射制御プログラム。
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