JP2004130748A - Laminated body - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリント配線板材料、特に電子部品や半導体(LSI、IC)の実装やパッケージ材料、あるいは、液晶ディスプレイ(LCD)、半導体や半導体パッケージの配線材料や検査基板に用いることができる、配線間ピッチが50μm以下、更には配線ピッチが30μm以下であるプリント配線板に用いることができる材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の用途の拡大はとどまることを知らず、従来の単なる電子部品の接続用配線とそれらの支持体としての機能のみではなく、ICをマザーボードに実装するためのCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)等の半導体パッケージ用途としてICの配線の一部として用いる半導体基板用途に用いられるようになり、配線ルールの微細化が進行している。とりわけ、フレキシブル配線板材料では、LCDの高精細化や小型化に対応する為の配線材料としてや、また、新たな用途としてLCDや半導体の検査用プローブに使用されるに至り、配線ピッチ50μm以下が実用的に用いられ、さらには、配線ピッチ30μm以下や配線ピッチ20μm以下の配線加工についても実用化検討が進められている。
従来、フレキシブルプリント配線板用途としては銅箔上にポリイミド前駆体を塗工した後にイミド化を行うことにより作製されるいわゆるキャスト材やポリイミド基材にエポキシ系の接着剤を介して銅箔を貼り付けた材料が広く用いられてきた。
しかしながら、従来のキャスト材等では、実用的に用いられる銅箔の最小厚みが12μmと厚いため、配線ピッチが50μmピッチ以下の微細パターンの加工には困難が生ずるという問題が発生していた。
近年、9μm厚の銅箔とこれを扱う装置の改善が進み、9μm厚の銅箔が実用的に用いられるようになり、微細配線加工の実現においては一定の成功を治めている。
しかしながら、例えば30μmピッチ以下の配線加工に必要とされる、5μm以下の銅箔は未だに開発段階にあり、微細配線加工の実現の障壁となっている。
【0003】
このような背景から、従来、価格上の制約や耐熱性の面から敬遠されてきた、スパッタ法等によりポリイミド基材上に1μm以下の銅薄膜を形成、あるいは、形成した銅薄膜に電解銅メッキを施すことにより10μm以下の銅厚に加工した、いわゆる、スパッタ材が注目を集めている。
とりわけ、スパッタ法等によりポリイミド基材上に1μm以下の銅薄膜を形成したものは、アディティブ工法により50μmピッチ以下、さらには、30μmピッチ以下の微細配線加工が可能な材料として注目を集めている。すなわち、例えば、銅薄膜上にドライフィルムレジストや液状パターンレジストを積層した後に当該レジストを露光、現像し、パターンレジストを形成し、さらに、銅薄膜を給電層として用いてニッケルや銅などの金属を電解メッキし、その後に、レジストを剥離してソフトエッチングを行い銅薄膜を除去することにより、電気回路パターンや金属部品などを作製する方法に用いる材料として、注目を集めている。ところが、配線の微細化にともない、従来は問題とならなかった微細な欠陥が問題となることが明らかとなって来た。すなわち、従来は大きな問題とならなかったφ10μm以下のピンホールによる回路加工後における断線の発生や、配線加工後の銅膜に微細な凹凸があることで光学式自動外観検査装置(AOI)での回路加工状態の検査が困難となる、などの問題点が顕著となって来た。
φ10μm以下のピンホールが発生する原因を鋭意検討したところ、ポリイミドフィルム中に存在する充填材(フィラー)の凝集物がポリイミドフィルム表面に露出あるいは露出しなくともポリイミド基材表面で数μmの突起が発生することで、充填材凝集物の凹凸上へ銅がスパッタ製膜されることで充填材凝集物上で銅の被覆率が小さい部分発生する、充填材への銅の密着性が低い、充填材が欠け易い、凹凸の突起部で基材が擦れ易くスパッタ製膜された銅が剥がれ易い、などによりピンホールが発生することが明らかになってきた。また、回路形成後の配線の凹凸も、これら充填材の凝集物により発生していることも明らかとなってきた。
【0004】
これらの充填材凝集物によるピンホールや配線の凹凸の発生を防止する手法としては、充填材を用いないポリイミド基材を用いることや充填材の凝集物の発生を抑制することが考えられる。
しかしながら、後者の充填材凝集物の発生を抑制する事は技術的な困難性が高く、前者でも充填材入りのポリイミド基材と充填材無しのポリイミド基材を同一の装置で製造しているポリイミドメーカーの現状を鑑みると、完全な充填材無しポリイミド基材の製造は事実上困難である。また、充填材を用いないポリイミドのみにより構成されるフィルムでは、線膨張係数が大きすぎるなどの問題がしばしば発生する。
【0005】
更には、従来の市販のポリイミドフィルムを用いてポリイミド基材上にスパッタ法等により1μm以下の銅薄膜を製膜した材料では、常態(初期)ピール強度が低いことにより微細配線加工後においては絶対値としての剥離強度が小さい、大気雰囲気下における耐熱性が低い、耐熱性が高いものではスパッタ時やスパッタ後に熱処理を必要とするなど、部分的な成功は収めているものの、実用的レベルでは工程を複雑にするなどの問題を残している。また、耐熱性に優れる熱可塑性ポリイミドが、スパッタ法などにより形成される銅薄膜との接着性、および、接着性の高温耐久性が優れることが知られているが、ICと銅配線との接続方法が変化し、接続時の加熱温度が高温化することで、ポリイミド基材が接続時に熔解し接続が困難と成る問題も発生してきた。
このように、1μm以下の銅薄膜をポリマー基材表面に形成したのみのプリント配線板材料を、微細配線パターンや微細な部品を作製する材料として用いる際には、様々な技術的障壁が存在していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、金属薄膜のポリマー基材への密着性を改善するとともに、ポリマー基材上に形成した金属薄膜の厚さが1μm以下であっても、当該金属薄膜へのφ10μm以下の微細なピンホールの発生を防止することで歩留まりの低下を招くことを防止し、更には半導体と配線との接合性に優れる、優れた生産性でプリント配線板を製造可能とする、耐熱性に優れるプリント配線板材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリマー基材の少なくとも片面側にガラス転移温度が150℃以上270℃以下である熱可塑性ポリイミド層が形成され、更に該熱可塑性ポリイミド層に1nmから1μmの厚みの金属層を形成した積層体に関する。
前記熱可塑性ポリイミドは, 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテールテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合して得られる熱可塑性ポリイミドであることが好ましい態様である。
また、前記熱可塑性ポリイミド層の厚みが5μm以下であることが好ましい態様である。
また、前記金属層が銅あるいは銅を主体とする金属からなることが好ましい態様である。
また、前記金属層がスパッタリング法により作製されたものであることが好ましい態様である。
また、前記ポリマー基材がポリイミドであることが好ましい態様である。
また、前記金属層にめっきを施し、第2の金属層を形成たものが好ましい態様である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、ポリマー基材の一方の面、すなわちポリマー基材100の表面に熱可塑性ポリイミド層101が形成され、さらに熱可塑性ポリイミド層101の上に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図2は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、片面の熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図3は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、それぞれの熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成された例を示す断面図である。
図4は、ポリマー基材の一方の面、すなわちポリマー基材100の表面に熱可塑性ポリイミド層101が形成され、さらに熱可塑性ポリイミド層101の上に金属層102が形成され、更に金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
図5は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、片面の熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成され、更に当該金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
図6は、ポリマー基材の両方の面、すなわちポリマー基材100の上下面それぞれに熱可塑性ポリイミド層101が形成され、それぞれの熱可塑性ポリイミド層101の表面に金属層102が形成され、更にそれぞれの金属層102の上に第2の金属層103が形成された例を示す断面図である。
【0009】
ポリマー基材
前記ポリマー基材の材料としては特に限定されるものではなく、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板として用いることが可能なものならば好適に用いることができる。
例えば、ポリイミド、あるいは充填材入りのポリイミド、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンサルファー、ポリアミド、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー等を用いることができる。
前記ポリマー基材はこれらの樹脂の混合物、あるいは、積層体であっても構わないものであり、本積層体の使用目的に合わせて適宜選択して使用することができる。
これらの中でも特に好ましくは、本プリント配線材料の加工中あるいは加工後の使用環境においては耐熱性が要求項目の一つであることが多いという観点から、芳香族ポリアミド、液晶ポリマー、ポリイミド、あるいは充填材入りのポリイミドである。具体的商品名としては例えば、「カプトンスーパーV」、「カプトンV」、「カプトンE」、「カプトンEN」、「カプトンH」、(以上、東レデュポン株式会社製)、「ユーピレックスS」、「ユーピレックスSGA」(以上、宇部興産株式会社製)、「アピカルAH」、「アピカルNPI」、「アピカルHP」(以上、鐘淵化学工業株式会社製)等が挙げられ、市場において容易に入手可能であり本発明に好適に利用可能である。
さらに、酸無水物とアミンとを直接イミド化して形成されるポリイミドも効果的に用いることができる。
このような酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、ビフタル酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、オキシジフタル酸無水物、ハイドロフランジフタル酸無水物等が挙げられる。
【0010】
一方、アミンとしては2以上のアミノ基を有するものを用いることができ、例えば、ジアミノメタン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタンなどのアルキル基置換ジアミン、o−ジアミノベンゼン、p−ジアミノベンゼン、m−ジアミノベンゼンなどのジアミノベンゼン、ビス(アミノフェニル)メタン、ビス(アミノフェニル)エタン、1,1−ビス(アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(アミノフェニル)エタンなどのビス(アミノフェニル)エタン、1,1−ビス(アミノフェニル)プロパン、1,3−ビス(アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(アミノフェニル)プロパンなどのビス(アミノフェニル)アルキル類、1,1−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのビス(アミノフェニル)アルキル類、4,4’−オキシジアニリ、3,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリンなどのオキシジアニリン、メトキシジアミノベンゼン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンなどのジアミノベンゾフェノン、1,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(3−アミノフェノキ)シベンゼンなどのビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルなどのビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼン、3,3’−ビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼンなどのビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ベンゼン、ビス〔4−(3−アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス〔3−(3−アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォンなどのビス〔(アミノアミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス(4−アミノフェノキシ)スルフォン、ビス(3−アミノフェノキシ)スルフォンなどのビス(アミノフェノキシ)スルフォン、ビス(3−アミノフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)スルフォンなどのビスアミノフェニルスルフォン、ビス〔4−(3−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、ビス〔3−(3−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、ビス〔3−(4−アミノフェノキ)フェニル〕チオール、、ビス〔4−(4−アミノフェノキ)フェニル〕チオールなどのビス〔(アミノフェノキ)フェニル〕チオール、1,4−ビス[〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼン、1,3−ビス[〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼンなどのビス[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕メチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エチル]ベンゼンなどのビス[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕エチル]ベンゼン、1,3−[3−〔(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼン、1,4−[3−〔(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼンなどの[〔(アミノフェノキシ)フェニル〕プロピル]ベンゼン、1,3−ジ(3−ピリジンアミノ)ベンゼン、1,2−ジ(3−ピリジンアミノ)ベンゼンなどのジ(ピリジンアミノ)ベンゼン、スピロジアミン、インダミン、ジアミノヒドロインデン、(インダンジアミン、)ジアミノケテン、(ジケトンジアミン)等が挙げられる。
このようなポリマー基材の厚みは特に限定するものではなく、プリント配線板の使用目的に応じて適宜選択可能である。例えば、フレキシブルプリント配線板用途に用いることの多いポリイミドフィルム基材では、6〜150μmの厚みのものが好ましく、さらには12.5〜100μmのものが好ましく、特には12.5〜75μmの厚みのものが好ましく、市場において容易に入手可能である。
【0011】
熱可塑性ポリイミド層
本発明における熱可塑性ポリイミドとは、主鎖にイミド構造を有するポリマーであって、ガラス転移温度を持つものである。
ガラス転移温度とは、当該温度付近ではポリマーの弾性率が急激に低下する温度を言う。
本発明においては、熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は、150℃以上、270℃以下、好ましくは、150℃以上、250℃以下、更に好ましくは、150℃以上、200℃以下である。
ポリイミドのガラス転移温度が150℃未満である場合には、フレキシブルプリント配線板に要求される高温耐久性、例えば、150℃における加熱時にポリイミドが軟化することにより、配線加工した金属層にずれが発生するなどの問題が起こり易くなる。また、ガラス転移点が270℃以上では、金属層との密着性が得にくい、あるいは、金属層との密着性が得られたとしても、高温耐久性試験において、金属層とポリイミドの接着性が低下し易いという問題が発生する。
前記ガラス転移温度である熱可塑性ポリイミドは、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得ることが出来る。
このなかでも、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、および、3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得られる熱可塑性ポリイミドは、金属層との密着強度の耐熱性に優れるので好ましいものである。
更にこのなかでも、ジアミンである1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、および、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物とを重合することで得られる熱可塑性ポリイミドは、金属層との密着強度の耐熱性に優れるので特に好ましいものである。
【0012】
本発明においては、ポリマー基材の少なくとも片面側に熱可塑性ポリイミド層を形成するが、これは、該熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸あるいはポリイミド酸を溶媒に溶解した状態(ポリアミド酸液、ポリイミド酸液、あるいは、ワニス状態)で該ポリマー基材の上に塗布し加熱することで可能である。
樹脂の前駆体の塗工方法については特に限定するものではなく、コンマコーター、ナイフコーター、ロールコーター、リバースコーター、ダイコーター、グラビヤコーター、ワイヤーバー等の公知の塗布方法、塗布装置が使用可能であり、特にロールツーロール式ではダイコーターが好適であることは当業者が容易に理解するところである。
前記熱可塑性ポリイミド前駆体であるポリアミド酸あるいはポリイミド酸をワニス状態にするのに用いる溶媒としては特に限定するものではなく、前記ポリアミド酸が溶解性を示す溶剤を適宜選択して用いることが出来る。好ましく用いられる溶剤としては、m−クレゾール、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジグライム、トリグライム等が挙げられる。
【0013】
また、塗工した樹脂の前駆体を縮合させ、残存溶媒を除去する為に、ポリマー基材にワニス状態の熱可塑性ポリイミド前駆体を塗工した後に加熱処理を行うが、加熱方法についても特に限定するものではなく、熱風炉による加熱、赤外線や遠赤外線を放射するヒーターによる加熱、高周波を利用した加熱など、当業者が容易に達成可能な加熱方法を適宜用いることが出来る。
加熱温度は樹脂の種類により適宜選択可能であるが、ガラス転移点以上かつ熱可塑性ポリイミドやポリマー基材に用いられる樹脂の分解温度以下であることが好ましい。
加熱温度はがあまり低い場合には、当該熱可塑性ポリイミド中に溶媒が残留し金属層との接着強度を低下させるおそれがあり、また、加熱温度が高すぎると、ポリイミド樹脂の分解が生じたり熱応力によりポリマー基材と熱可塑性ポリイミド層と界面接着強度が低下するおそれがある。
具体的には、加熱最高温度が、150℃〜500℃、好ましくは、200℃〜400℃、更に好ましくは、200℃〜300℃の範囲である。
また、ワニス状態のポリイミド前駆体を塗布した後、溶媒による発泡等を防止し良好な面状態の熱可塑性ポリイミド層を得るには、段階的に温度を上げながら加熱を行うことが好ましいことは、当業者が容易に理解するところである。
【0014】
熱可塑性ポリイミド前駆体の加熱を行う雰囲気についても特に限定するものではなく、大気雰囲気や、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンなどの希ガスや窒素などの不活性ガス雰囲気、あるいは大気圧以下の減圧雰囲気を含む真空中、オートクレーブ等を用いた加圧雰囲気など、適宜選択可能である。
例えば、当該積層体のもう一方の側に金属筐体や金属箔や金属膜が形成されている場合においては、金属の酸化防止という観点から不活性ガスや真空中での加熱処理は好適であり、とりわけ、窒素ガスは、安価であり本目的に好適に用いることが出来るので有用である。
真空中での加熱処理は残存溶媒の除去や縮合反応の際に発生した水を除去することに効果的である。
また、加熱処理方法は単一の方法で実施しても組み合わせて実施しても本発明を妨げるものではなく、むしろ、効果的である。例えば、大気雰囲気下あるいは不活性ガス雰囲気下で加熱処理した後に真空中で加熱処理を行うことは、樹脂の発泡を防ぎかつ残存溶媒や水の除去を行うには、効果的な方法である。
【0015】
前記熱可塑性ポリイミド層の目的とするところは、ポリマー基材表面に露出した充填材の被覆、あるいは、充填材の凝集により発生したポリマー基材表面の凹凸の緩和およびそれらによるピンホールの発生の防止、ならびに、ポリマー基材/金属薄膜間の密着性、特に、大気下における熱時劣化の改善、であるので、少なくとも、ポリマー基材表面が熱可塑性ポリイミド層に被覆されていることが望ましい条件であり、特に熱可塑性ポリイミド層の厚みの下限値を限定するものではない。とりわけ、充填材の充填されていないポリマー基材や充填材の分散性の良いポリマー基材を用いる場合には、少なくともポリマー基材が熱可塑性ポリイミド層で覆われていれば良い。具体的には、高々、50nmの厚みであれば十分である。
充填材が充填されているポリマー基材の場合には、充填材凝集物により発生するポリマー基材の凹凸は通常0.5μm以下であることから、好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上である。
【0016】
一方、熱可塑性ポリイミド層の厚みの上限値についても特に限定するものではなく、本積層体の使用目的とコスト、ならびに、プロセスの困難性等を考慮して決定することが好ましい。これらの見地からは、熱可塑性ポリイミド層の厚みは5μm以下であることが好ましい。
なお、本積層体の用途のひとつとして、ICの電極端子と配線加工した端子部をCOF(チップオンフィルム)接続を行うようなプリント配線板が考えられる。ICと端子部の接続方法としては、ACF(異方性導電膜)接続、Sn−Au接合、Au−Au接合が用いられることが多い。これらの接続方法では、ICの電極端子と配線加工した端子部を180〜500℃程度に数秒〜十数秒加熱しながら圧着を行うが、接合温度が熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度以上である場合には、熱可塑性ポリイミドが軟化し配線がずれる、あるいは、熱可塑性ポリイミド層に部分的に埋設することで十分に端子同士を圧着させることが出来ないことが有る。特に、接続信頼性が高いことで知られるSn−Au接続やAu−Au接続を行う場合には300〜500℃程度の高温で加熱しながら圧着を行う必要が有り、この様な現象が発生する可能性が高い。特にこのよう目的に本積層体を用いる場合には、熱可塑性ポリイミド層の厚みを薄くすることでこの様な現象は防止可能であり、熱可塑性ポリイミド層の厚みは、好ましくは3μm以下、更に好ましくは2μm以下である。
なお、本発明による熱可塑性ポリイミド層は単一の熱可塑性ポリイミド層で構成されても、2層以上の熱可塑性ポリイミド層で構成されても良い。さらには、2種以上の熱可塑性ポリイミドの混合物で構成されても構わない。
【0017】
また、ポリマー基材の片面側のみに金属層を積層する場合において、熱可塑性ポリイミドを金属層を積層するポリマー基材側のみに積層しても、また、ポリマー基材の両面に積層しても本発明を妨げるものではない。
さらに、ポリマー基材の両面に熱可塑性ポリイミドを積層する場合において、両面側の熱可塑性ポリイミドの種類が同一のものであっても、異なるものであっても本発明を妨げるものではない。
【0018】
熱可塑性ポリイミドのポリマー基材への密着性を向上させる為に、公知の技術を用いてポリマー基材の表面改質を行っても良い。公知の技術を例示的に列挙すれば、ブラスト処理やホーニング処理で代表される微粒子をポリマー基材の表面に照射し物理的手法によりポリマー基材の表面粗さを増加させる方法、コロナ放電、DCグロー放電やRFグロー放電あるいはプラズマガンにより代表されるプラズマ処理、UV(紫外線)ランプやUVレーザーの照射、アルカリ性の薬液によりポリマー基材の表面粗さを増加させると共に、ポリイミド表面の活性を向上させる方法等が挙げられる。
【0019】
金属層
前記金属層とは、1nmから1μmの厚さの単体の金属あるいは合金の膜である。
金属層に用いる金属の種類は特に限定されるものではないが、当該金属膜には、プリント配線板の配線やアディティブ工法における電解メッキ時の給電層(導電体層)として用いられるので導電性に優れること、塩化第二銅、塩化第二鉄等の酸性のエッチング液、アンモニア系等のアルカリ性のエッチング液、あるいはその他のエッチング液や過硫酸アンモニウムなどのソフトエッチング液に容易に溶解可能であること等が求められる。
このような金属としては例えば、銅、アルミニウム、モリブデン、コバルト、ニッケル等の単体の金属、および、これらの群からなる金属を少なくとも1種類以上を含む合金が好ましい。なかでも、銅や銅を主体とする金属は導電性に優れると共に展延性に富むため、特に好ましい金属である。ここで、本発明において、銅を主体とする金属とは、銅を50重量%以上含有する金属のことであり、すなわち、銅合金または銅である。
【0020】
金属層の形成方法は特に限定されるものではなく、湿式プロセスである無電解メッキ法、電解メッキ法、乾式プロセスである蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、化学気相輸送法(CVD法)など、また、これらの組み合わせなどを適宜選択して使用できる。
これらの中でも金属層とポリマー基材との接着性や成膜の容易性を考慮すると、スパッタリング法が好ましい。また、スパッタリング法にも、DCスパッタ、RFスパッタ、DCマグネトロンスパッタ、RFマグネトロンスパッタ、ECRスパッタ、レーザービームスパッタ等各種の手法が有るが、特に限定されるものではなく必要に応じて適宜用いることができる。とりわけ、DCマグネトロンスパッタ法は、低コストであり、かつ金属層を容易に形成できるため好ましい。
【0021】
この場合、マグネトロンスパッタによる金属層の成膜条件は、スパッタガスをアルゴンガスとして、圧力は10−2〜1Pa、好ましくは7×10−2〜7×10−1Pa、さらに好ましくは10−1〜4×10−1Paであり、スパッタ電力密度は、1〜100Wcm−2、好ましくは1〜50Wcm−2、さらに好ましくは1〜20Wcm−2である。
また、金属層の製膜に用いるスパッタリングターゲットの金属の純度は、単体の金属で金属層を形成する場合は金属層全体に対する単体の金属が占める割合として、合金で金属層を形成する場合は金属層全体に対する合金が占める割合として99%以上、好ましくは99.9%以上、さらに好ましくは99.99%以上であり、この範囲であれば充分に電気伝導性を確保することができる。
【0022】
スパッタリングターゲットの金属として、99.999%以上の純度の金属を用いることは、コストの著しい上昇を招くので好ましいことではない。
マグネトロンスパッタにより金属層を成膜する際の膜厚の制御は、予め成膜速度を求めておくことにより成膜時間の管理により行うことができる。
このような方法により形成した金属層の厚さは、1nm以上、好ましくは50nm以上、好ましくは100nm以上、さらに好ましくは200nm以上である。金属層は、アディティブ工法で微細パターンを形成するときの、電解メッキを行うための給電層や無電解メッキ時の下地層として用いるので、このような範囲内であれば電気伝導性を確保することができる。
一方で、プリント配線板上に微細パターンを形成するためには、金属層はある程度薄いことが必要であり、また、好ましく用いられるスパッタ法により金属層を形成する場合のコスト上の制約も考慮すると、金属層の厚さは1μm以下、好ましくは500nm以下であることが望ましい。
さらに、熱可塑性ポリイミド層と金属層の接着強度や耐熱性を向上させる目的で、ポリマー基材と金属層の間に接着層を設けることや、熱可塑性ポリイミド層表面をコロナ放電、プラズマや紫外線に曝したり、アルカリ性のエッチング液に浸漬して表面改質したりすることや、シランカップリング材や別種のポリマーを用いて熱可塑性ポリイミド層表面を修飾すること等の公知の技術を用いることが好ましい。
【0023】
上記表面改質方法として、熱可塑性樹脂表面をプラズマに晒すことは、簡便に実施可能であり、かつ、効果的である。
プラズマを発生させることは、プラズマ発生用電極に、直流または交流の電圧を印加することにより可能である。
とりわけ、酸素を含有するプラズマに晒すことは非常に効果的であることは、当業者が理解するところである。前記酸素を含有するプラズマを発生させるのに用いるガスとしては、酸素あるいは、亜酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素等の酸素を分子内に含有するガス、空気に代表される酸素との混合ガス、三弗化窒素や四弗化炭素などのエッチング用ガスと酸素の混合ガス、例えば、窒素、アンモニアなどの窒素を含有するガスと酸素の混合ガスなど、適宜選択可能である。これらの混合ガスにおいて酸素に添加する酸素以外のガスの割合は特に限定されるものでは無いが、好ましくは0〜70%の範囲である。また、混合に用いるガスは、単独であっても2以上の混合ガスであってもかまわない。
【0024】
上記熱可塑性樹脂と金属層の接着層として使用できる物質としては、具体的には,例えば、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、錫、インジウム等の金属、あるいはこれらの群から選ばれる一つ以上の金属を含む合金、モネル、ニクロム、インコネル等の耐熱性の合金が挙げられる。さらには、前記金属の酸化物、窒化物、炭化物、燐化合物、さらにはインジウム錫酸化物(ITO)、ジンククロメート等の前記金属の複合酸化物等も上記接着層として用いることができる。
これら、接着層として使用できる物質の積層も、金属層と同様にスパッタリング法により容易に可能である。
このような接着層の厚さは1〜50nm、好ましくは5〜50nm、更に好ましくは5〜20nmであることが望ましく、この範囲であれば、ポリマー基材と金属層との接着強度を改善させる効果がある。
【0025】
第二の金属層
第二の金属層は、フレキシブルプリント配線板における配線やICとの電気的接続を行う端子部、また、LCDや半導体の検査用プローブ、更には、部品として用いるものである。
これらの用途としては、電気的導電性に優れるものであることが好ましく、めっき法により形成可能な金属ならば特に限定されるものではなく、当業者が適宜用途を勘案して選択して用いれば良い。
例示的に列挙すると、チタン、バナジウム、クロム、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、インジウム、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛などや、これらの群からなる金属のうち少なくとも一種類を含む合金などが挙げられ、これらを適宜選択して用いることが出きる。
これらの金属および合金のうち、銅ならびに銅合金は展延性に優れるので、フレキシブルプリント配線板の配線などの用途として好適に使用可能である。また、ニッケルならびにニッケル系の合金、および、コバルトならびにコバルト系の合金は銅よりは展延性と導電性に劣るが、機械的強度が高いので、LCDや半導体の検査用プローブや機械的部品用途、ICなどとプリント配線板の配線の接続を行う端子部に用いることができる。
【0026】
第二の金属層は単一の金属ならびに合金からなる単一の層でも、多層膜であっても構わない。また、一部が単一の膜であり、他の部分が多層膜であっても構わない。
例えば、フレキシブルプリント配線板に、ICなどのとAu−Au接続、Au−Sn接続などを行う端子部を形成する場合には、配線となる銅めっきを施した後に金やスズなどを最表面にめっきすることは、当業者の容易に理解するところである。また、半田やワイヤーボンディングによりICとの接続を行う際には、銅をめっきした後に、ニッケルやニッケルリン合金、ニッケルボロン合金、さらにはその他のニッケル系の合金をめっきし、更に金をめっきすることが好ましいことは、当業者が容易に理解するところである。
【0027】
第二の金属層の厚みは特に限定されるものではなく、その用途を勘案して適宜選択して用いることができるが、本発明の課題の一つは、フレキシブルプリント配線板の微細配線加工、例えば、配線ピッチ30μm以下の配線の加工を可能とするものであるので、例えば、配線用途等にめっきする場合などには、その厚みdは、好ましくは、0μ<d≦9μm、更に好ましくは、0μ<d≦5μm、更に好ましくは、0μ<d≦3μmである。
第二の金属層はめっきにより形成することが好ましい。めっき方法は電解めっき、無電解めっきいずれの方法を用いても良く、加工する配線の微細さや、第二の金属層の種類、回路加工等を行う際の全体のプロセスを考慮して適宜選択することができる。
【0028】
また、第二の金属層を形成する際には、予め回路形成部分以外はめっきレジストにより覆っておき、第二の金属層により回路を形成し、次いで、めっきレジストの剥離および下地に残った第一の金属層をエッチングなどの手法により除去する方法、すなわちアディティブ法、を用いても、第二の金属層を形成した後にエッチングレジストを用いて回路を形成する手法、すなわちサブトラクティブ工法、を行う為に、第一の金属層の全面に第二の金属層を形成しても良く、また、必要に応じて適宜組み合わせて加工しても良い。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
積層体の評価は以下の方法で行った。
(1)ピール強度
当該試料の銅厚を電解めっきにより34μmとした。
めっき銅の上に、エッチングレジストとなる2mm幅のICテープ(いずみやアイシー株式会社製)を貼り付けた後、塩化第2鉄エッチング液でめっき銅を2mm幅にパターニングして、ピール強度測定用の試験片とした。
当該、ピール強度測定用試験片を IPC−TM650−2.4.9 に準じて90°ピール強度を測定した。
なお、ピール強度の熱時劣化については、めっき銅を2mm幅にパターニング後に、熱風乾燥機を用いて150℃大気下の環境下にさらした後に、ピール強度の測定を行った。
(2)ピンホール発生数
暗所にてライトビュワー上に試料を置き8倍のルーペを用いて目視観察し、輝点の数をピンホール発生数として数えた。本測定方法により、肉眼での観察では不可能であったサブミクロンから5μm未満のピンホールが観察可能である。
【0030】
(実施例1)
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを1.00モルと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸を0.975モルの比率で秤量し、N,N’−ジメチルアセトアミドを固形分濃度が31wt.%となるように加え、50℃で15時間攪拌溶解し、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液を得た。
これを、ポリイミドフィルム、「カプトン150EN」(38μm厚、東レ・デュポン株式会社製)、に、ロールコーターを用いて、乾燥後の厚みが2μmになる様に塗工し、200℃で15分、260℃で15分乾燥させ、ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体を作製した。熱可塑性ポリイミド層のガラス転移温度は195℃であった。
ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体への金属層の形成には、直径125cm、厚さ5mmのスパッタターゲットを2個以上取り付け可能なマグネトロンスパッタ装置を用いて行った。
当該、ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体を8cm四方に切り出し、スパッタ装置の基板ホルダーに設置し、10−3Pa以下の圧力まで真空引きを行った。
酸素流量100SCCM、圧力 1.3Pa、RF電力100W、処理時間3分の条件で熱可塑性ポリイミドフィルムのプラズマ処理(RFグロー放電処理)を行った。
モネルターゲット(純度99.9%)を用いて、アルゴン流量15SCCM、圧力0.13Pa、DC160Wの条件で40秒間成膜を行い、10nmの厚みのモネル層を熱可塑性ポリイミド層の上に製膜を行った。
ここで、熱可塑性ポリイミドのプラズマ処理およびモネル層の適用は、熱可塑性ポリイミドと金属層である銅との密着性を向上させる目的で行った。
さらに、銅ターゲット(純度99.99%)を用いて、アルゴン流量15SCCM、圧力0.13Pa、DC180Wの条件で18分成膜を行い金属層である銅を250nm厚で成膜した。
【0031】
(実施例2)
テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した、以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は199℃であった。
【0032】
(実施例3)
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを1.00モルと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を0.195モル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と0.785モルの比率となる様に秤量し、キシレンとN−メチル−2−ピロリドンの混合溶媒を固形分濃度が30wt.%となるように加え、50℃で15時間攪拌溶解し、ポリイミドの前駆体であるポリイミド酸溶液を得た。
当該ポリマー基材/熱可塑性ポリイミド積層体の作製および金属層の積層は熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は199℃であった。
【0033】
(実施例4)
ジアミンとして3,3’−ジアミノベンゾフェノンを、テトラカルボン酸二無水物として3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を1μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は250℃であった。
【0034】
(実施例5)
ジアミンとして4,4‘ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルを1.0モルと、テトラカルボン酸として3,3’4,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を0.098モル、ピロメリット酸二無水物を0.890モル用い、ポリマ−基材の片面に熱可塑性ポリイミド層を2μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は264℃であった。
【0035】
(比較例1)
ポリマー基材であるカプトン150EN(厚み 38μm)に熱可塑性ポリイミド層の形成を行わなかった以外は、実施例1と同様にして試料の作製を行った。
【0036】
(比較例2)
ポリマー基材としてアピカル25HP(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0037】
(比較例3)
ポリマー基材としてアピカル25NPI(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0038】
(比較例4)
ポリマー基材としてアピカル50NPIのアンフィラー品(厚み 50μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0039】
(比較例5)
ポリマー基材としてユーピレックス25S(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0040】
(比較例6)
ポリマー基材としてユーピレックス25R(厚み 25μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして試料の作製を行った。
【0041】
(比較例7)
ジアミンとして、4,4’−オキシジアミノベンゼン、テトラカルボン酸無水物としてピロメリット酸二無水物を用い、ポリマ−基材の片面に熱硬化性ポリイミド層を4μmの厚みに積層した以外は実施例1と同様にして試料の作製を行った。
ポリイミドのガラス転移温度は399℃であった。
表1に実施例および比較例で作成した試料の評価結果を示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも、ピンホールが抑制できると共にポリマー基材と金属層の密着性を改善できるので、優れた生産性でプリント配線板を生産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明のプリント配線板材料の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
100 ポリマー基材
101 熱可塑性ポリイミド層
102 金属層
103 第2の金属層[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a printed wiring board material, particularly a packaging material for electronic components and semiconductors (LSI, IC) and a packaging material, or a wiring material for a liquid crystal display (LCD), a semiconductor and a semiconductor package, and an inspection board. The present invention relates to a material which can be used for a printed wiring board having a pitch of 50 μm or less, and further, a wiring pitch of 30 μm or less.
[0002]
[Prior art]
It is not known that the use of printed wiring boards will continue to expand, and not only conventional wiring for connecting electronic components and their function as supports, but also CSP (Chip Size Package) and BGA for mounting ICs on motherboards. (Ball Grid Array) and the like are used for semiconductor substrates used as part of IC wiring as semiconductor package applications, and wiring rules are becoming finer. In particular, flexible wiring board materials have been used as wiring materials to support high definition and miniaturization of LCDs, and as a new application, as probes for testing LCDs and semiconductors. Is practically used, and furthermore, the study of the practical application of wiring processing with a wiring pitch of 30 μm or less or a wiring pitch of 20 μm or less is underway.
Conventionally, as a flexible printed wiring board application, a copper precursor is applied to a so-called cast material or polyimide base material that is produced by applying imidation after coating a polyimide precursor on copper foil via an epoxy-based adhesive. Attached materials have been widely used.
However, in a conventional cast material or the like, since the minimum thickness of a copper foil that is practically used is as large as 12 μm, there has been a problem that processing of a fine pattern having a wiring pitch of 50 μm or less is difficult.
In recent years, the improvement of copper foil of 9 μm thickness and a device for handling the copper foil has been advanced, and copper foil of 9 μm thickness has been practically used, and has achieved a certain success in realizing fine wiring processing.
However, for example, copper foil of 5 μm or less, which is required for wiring with a pitch of 30 μm or less, is still in a development stage and is a barrier to realization of fine wiring.
[0003]
Against this background, a copper thin film of 1 μm or less has been formed on a polyimide substrate by sputtering or the like, which has been conventionally avoided due to price restrictions and heat resistance, or electrolytic copper plating is performed on the formed copper thin film. The so-called sputtered material processed into a copper thickness of 10 μm or less by applying the method has attracted attention.
In particular, those in which a copper thin film of 1 μm or less is formed on a polyimide substrate by a sputtering method or the like have attracted attention as a material capable of processing fine wiring of 50 μm or less and further 30 μm or less by an additive method. That is, for example, after laminating a dry film resist or a liquid pattern resist on a copper thin film, exposing and developing the resist to form a pattern resist, and further using a copper thin film as a power supply layer to form a metal such as nickel or copper. Attention has been paid to a material used in a method for producing an electric circuit pattern, a metal part, or the like by removing the copper thin film by performing soft etching by stripping the resist after electrolytic plating. However, with the miniaturization of wiring, it has become clear that fine defects, which have not been a problem in the past, become problems. In other words, the occurrence of disconnection after circuit processing due to a pinhole of φ10 μm or less, which has not been a major problem in the past, or the presence of fine irregularities in the copper film after wiring processing has resulted in the use of an optical automatic appearance inspection device (AOI). Problems such as difficulty in inspecting the state of circuit processing have become remarkable.
After extensive investigation into the cause of the occurrence of pinholes of φ10 μm or less, agglomerates of the filler present in the polyimide film were exposed or not exposed on the polyimide film surface. By generating, copper is sputter-deposited on the irregularities of the filler agglomerate to generate a portion where the copper coverage is small on the filler agglomerate, low adhesion of copper to the filler, filling It has been clarified that pinholes are generated due to the fact that the material is easily chipped, the base material is easily rubbed by the uneven projections, and the sputtered copper is easily peeled off. In addition, it has been clarified that the unevenness of the wiring after the formation of the circuit is also caused by the aggregate of the filler.
[0004]
As a method of preventing the occurrence of pinholes and wiring irregularities due to these filler aggregates, it is conceivable to use a polyimide base material that does not use a filler or to suppress the generation of filler aggregates.
However, it is technically difficult to suppress the generation of filler agglomerates in the latter, and even in the former polyimide, a polyimide substrate with filler and a polyimide substrate without filler are manufactured by the same equipment. In view of the current state of the manufacturer, it is practically difficult to produce a completely filled polyimide substrate. Further, in the case of a film made of only polyimide without using a filler, problems such as an excessively large linear expansion coefficient often occur.
[0005]
Furthermore, in the case of a material in which a copper thin film of 1 μm or less is formed on a polyimide substrate using a conventional commercially available polyimide film by a sputtering method or the like, since the normal (initial) peel strength is low, it is absolutely necessary after fine wiring processing. Although the peel strength as a value is low, the heat resistance under air atmosphere is low, and the heat resistance is high, heat treatment is required at the time of sputtering or after sputtering. And leave problems such as complications. It is also known that thermoplastic polyimide, which has excellent heat resistance, has excellent adhesiveness to a copper thin film formed by a sputtering method or the like, and excellent high-temperature durability of the adhesiveness. Due to a change in the method and an increase in the heating temperature at the time of connection, a problem has arisen in that the polyimide base material is melted at the time of connection and connection becomes difficult.
As described above, there are various technical barriers when using a printed wiring board material in which a copper thin film of 1 μm or less is only formed on the surface of a polymer substrate as a material for producing a fine wiring pattern or a fine component. I was
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention improves the adhesion of a metal thin film to a polymer substrate, and even if the thickness of the metal thin film formed on the polymer substrate is 1 μm or less, a fine pin having a diameter of 10 μm or less Printed wiring with excellent heat resistance that prevents the occurrence of holes and prevents a decrease in yield, and that also has excellent bonding properties between semiconductors and wiring, and that enables printed wiring boards to be manufactured with excellent productivity. It is intended to provide a board material.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have completed the present invention.
That is, in the present invention, a thermoplastic polyimide layer having a glass transition temperature of 150 ° C. or more and 270 ° C. or less is formed on at least one side of the polymer substrate, and a metal layer having a thickness of 1 nm to 1 μm is further formed on the thermoplastic polyimide layer. It relates to the formed laminate.
The thermoplastic polyimide is at least one selected from the group consisting of 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 4,4′-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, and 3,3′-diaminobenzophenone. A kind of diamine, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-diphenylethertetracarboxylic dianhydride, pyromellitic dianhydride, And a thermoplastic polyimide obtained by polymerizing at least one tetracarboxylic dianhydride selected from the group consisting of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride. It is an aspect.
In a preferred embodiment, the thickness of the thermoplastic polyimide layer is 5 μm or less.
In a preferred embodiment, the metal layer is made of copper or a metal mainly composed of copper.
In a preferred embodiment, the metal layer is formed by a sputtering method.
In a preferred embodiment, the polymer substrate is a polyimide.
In a preferred embodiment, the metal layer is plated to form a second metal layer.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the invention will be described in detail.
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example in which a
FIG. 2 shows an example in which a
FIG. 3 shows an example in which a
FIG. 4 shows that a
FIG. 5 shows that the
FIG. 6 shows that a
[0009]
Polymer substrate
The material of the polymer substrate is not particularly limited, and any material that can be used as a printed wiring board or a flexible printed wiring board can be suitably used.
For example, polyimide, polyimide containing a filler, epoxy resin, polyethylene terephthalate, polyetherimide, polyethylene naphthalate, polyethylene sulfur, polyamide, aromatic polyamide, liquid crystal polymer, or the like can be used.
The polymer substrate may be a mixture of these resins or a laminate, and can be appropriately selected and used according to the intended use of the present laminate.
Among these, aromatic polyamides, liquid crystal polymers, polyimides, or fillers are particularly preferable from the viewpoint that heat resistance is often one of the required items during or after processing of the printed wiring material. Polyimide containing material. Specific product names include, for example, "Kapton Super V", "Kapton V", "Kapton E", "Kapton EN", "Kapton H" (all manufactured by Toray DuPont), "Upilex S", ""UPILEXSGA" (above, manufactured by Ube Industries, Ltd.), "Apical AH", "Apical NPI", "Apical HP" (above, manufactured by Kanegabuchi Chemical Industry Co., Ltd.) and the like can be easily obtained in the market. Yes, it can be suitably used in the present invention.
Further, a polyimide formed by directly imidizing an acid anhydride and an amine can also be used effectively.
Examples of such an acid anhydride include pyromellitic anhydride, biphthalic anhydride, benzophenonetetracarboxylic anhydride, oxydiphthalic anhydride, hydrofurandiphthalic anhydride and the like.
[0010]
On the other hand, amines having two or more amino groups can be used, and examples thereof include alkyl-substituted diamines such as diaminomethane, diaminoethane, diaminopropane, and diaminobutane, o-diaminobenzene, p-diaminobenzene, Bis (aminophenyl) such as diaminobenzene such as diaminobenzene, bis (aminophenyl) methane, bis (aminophenyl) ethane, 1,1-bis (aminophenyl) ethane and 1,2-bis (aminophenyl) ethane Bis (aminophenyl) alkyls such as ethane, 1,1-bis (aminophenyl) propane, 1,3-bis (aminophenyl) propane, 2,2-bis (aminophenyl) propane, and 1,1-bis ( 4-aminophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4-amido Bis (aminophenyl) alkyls such as phenyl) hexafluoropropane, 1,3-bis (4-aminophenyl) hexafluoropropane, 4,4′-oxydianiline, 3,4′-oxydianiline, 3,3 ′ Oxydianiline such as oxydianiline, methoxydiaminobenzene, 3,3′-diaminobenzophenone, 3,4′-diaminobenzophenone, diaminobenzophenone such as 4,4′-diaminobenzophenone, 1,3′-bis (3 Bis (aminophenoxy) benzene such as -aminophenoxy) benzene and 1,4'-bis (3-aminophenoxy) cibenzene, 4,4'-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, 3,3'-bis (3 Bis (aminophenoxy) biphenyl such as -aminophenoxy) biphenyl, 4,4′-bis [ Bis [(aminophenoxy) phenyl] benzene such as (aminophenoxy) phenyl] benzene and 3,3′-bis [(aminophenoxy) phenyl] benzene, bis [4- (3-aminoaminophenoxy) phenyl] sulfone, bis Bis [(aminoaminophenoxy) phenyl] sulfone such as [3- (3-aminoaminophenoxy) phenyl] sulfone, bis (aminophenoxy) such as bis (4-aminophenoxy) sulfone and bis (3-aminophenoxy) sulfone Bisaminophenylsulfone such as sulfone, bis (3-aminophenyl) sulfone, bis (4-aminophenyl) sulfone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] thiol, bis [3- (3-aminophenoxy) Phenyl) thiol, bis [ Bis [(aminophenoxy) phenyl] thiol such as 3- (4-aminophenoxy) phenyl] thiol, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] thiol, and 1,4-bis [[3- (3- Bis [[(aminophenoxy) phenyl] methyl] benzene and 1,4-bis [such as aminophenoxy) phenyl] methyl] benzene and 1,3-bis [[3- (3-aminophenoxy) phenyl] methyl] benzene Bis [[(aminophenoxy) phenyl] ethyl] benzene, such as 1- [3- (3-aminophenoxy) phenyl] ethyl] benzene, 1,3- [3-[(3-aminophenoxy) phenyl] propyl] benzene [[(Aminophenoxy) phenyl], such as 1,4- [3-[(3-aminophenoxy) phenyl] propyl] benzene Ropyl] benzene, di (pyridineamino) benzene such as 1,3-di (3-pyridineamino) benzene, 1,2-di (3-pyridineamino) benzene, spirodiamine, indamine, diaminohydroindene, (indanediamine )) Diaminoketene, (diketone diamine) and the like.
The thickness of such a polymer substrate is not particularly limited, and can be appropriately selected according to the intended use of the printed wiring board. For example, a polyimide film substrate often used for flexible printed wiring board applications preferably has a thickness of 6 to 150 μm, more preferably 12.5 to 100 μm, and particularly preferably 12.5 to 75 μm. Are preferred and are readily available on the market.
[0011]
Thermoplastic polyimide layer
The thermoplastic polyimide in the present invention is a polymer having an imide structure in the main chain and having a glass transition temperature.
The glass transition temperature refers to a temperature at which the elastic modulus of the polymer rapidly decreases near the temperature.
In the present invention, the glass transition temperature of the thermoplastic polyimide is from 150 ° C to 270 ° C, preferably from 150 ° C to 250 ° C, more preferably from 150 ° C to 200 ° C.
If the glass transition temperature of the polyimide is lower than 150 ° C., the high-temperature durability required for the flexible printed wiring board, for example, the polyimide softens when heated at 150 ° C., causing a shift in the metal layer processed by wiring. Problems are more likely to occur. Further, when the glass transition point is 270 ° C. or higher, adhesion between the metal layer and the polyimide is hardly obtained, or even when adhesion between the metal layer and the metal layer is obtained, the adhesion between the metal layer and the polyimide is high in a high-temperature durability test. There is a problem that the temperature is easily lowered.
The thermoplastic polyimide having the glass transition temperature is a group consisting of 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 4,4′-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, and 3,3′-diaminobenzophenone. At least one diamine selected from the group consisting of 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-diphenylethertetracarboxylic dianhydride and pyromellitic dianhydride; It can be obtained by polymerizing an anhydride and at least one tetracarboxylic dianhydride selected from the group consisting of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride.
Among them, at least one kind selected from the group consisting of 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 4,4′-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, and 3,3′-diaminobenzophenone At least one member selected from the group consisting of a diamine, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride and 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride Thermoplastic polyimide obtained by polymerizing tetracarboxylic dianhydride is preferable because it has excellent heat resistance of adhesion strength to a metal layer.
Further, among these, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene which is a diamine, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride and 3,3 ′, 4,4 Thermoplastic polyimide obtained by polymerizing at least one tetracarboxylic dianhydride selected from the group consisting of '-biphenyltetracarboxylic dianhydride is excellent in heat resistance of adhesion strength with a metal layer. Particularly preferred.
[0012]
In the present invention, a thermoplastic polyimide layer is formed on at least one side of the polymer substrate, and the thermoplastic polyimide layer is formed by dissolving polyamic acid or polyimide acid, which is a precursor of the thermoplastic polyimide, in a solvent (polyamic acid solution, It can be applied by applying a polyimide acid solution or a varnish state) on the polymer substrate and heating.
The coating method of the resin precursor is not particularly limited, and known coating methods and coating apparatuses such as a comma coater, a knife coater, a roll coater, a reverse coater, a die coater, a gravure coater, and a wire bar can be used. It is easy for those skilled in the art to understand that a die coater is preferable, especially in a roll-to-roll system.
There is no particular limitation on the solvent used to bring the polyamide acid or polyimide acid, which is the thermoplastic polyimide precursor, into a varnish state, and a solvent in which the polyamide acid is soluble can be appropriately selected and used. Preferred examples of the solvent include m-cresol, xylene, N-methyl-2-pyrrolidone, dimethylformamide, dimethylformamide, diglyme, triglyme and the like.
[0013]
In addition, in order to condense the precursor of the applied resin and remove the residual solvent, a heat treatment is performed after applying a varnished thermoplastic polyimide precursor to the polymer substrate, but the heating method is also particularly limited. Instead, a heating method that can be easily achieved by those skilled in the art, such as heating with a hot blast stove, heating with a heater that emits infrared rays or far infrared rays, and heating using high frequency, can be used as appropriate.
The heating temperature can be appropriately selected depending on the type of the resin, but is preferably equal to or higher than the glass transition point and equal to or lower than the decomposition temperature of the resin used for the thermoplastic polyimide or the polymer base material.
If the heating temperature is too low, the solvent may remain in the thermoplastic polyimide and reduce the adhesive strength with the metal layer.If the heating temperature is too high, decomposition of the polyimide resin occurs or heat is applied. The stress may reduce the interfacial adhesive strength between the polymer substrate and the thermoplastic polyimide layer due to the stress.
Specifically, the maximum heating temperature is in the range of 150C to 500C, preferably 200C to 400C, and more preferably 200C to 300C.
Further, after coating the polyimide precursor in a varnish state, in order to prevent foaming and the like by a solvent and obtain a thermoplastic polyimide layer in a good surface state, it is preferable to perform heating while gradually increasing the temperature. It is easily understood by those skilled in the art.
[0014]
The atmosphere in which the thermoplastic polyimide precursor is heated is also not particularly limited, and may be an air atmosphere, an inert gas atmosphere such as a rare gas such as argon, helium, neon, or xenon, or a nitrogen atmosphere, or a reduced pressure atmosphere below the atmospheric pressure. And a pressurized atmosphere using an autoclave or the like can be appropriately selected.
For example, when a metal housing, a metal foil, or a metal film is formed on the other side of the laminate, heat treatment in an inert gas or vacuum is preferable from the viewpoint of preventing metal oxidation. In particular, nitrogen gas is useful because it is inexpensive and can be suitably used for this purpose.
Heat treatment in a vacuum is effective in removing residual solvent and water generated during the condensation reaction.
In addition, the heat treatment method does not hinder the present invention even if it is carried out by a single method or in combination, and is rather effective. For example, performing a heat treatment in a vacuum after performing a heat treatment in an air atmosphere or an inert gas atmosphere is an effective method for preventing foaming of the resin and removing the residual solvent and water.
[0015]
The purpose of the thermoplastic polyimide layer is to cover the filler exposed on the surface of the polymer substrate, or to alleviate the unevenness of the surface of the polymer substrate caused by agglomeration of the filler and to prevent the occurrence of pinholes. And the adhesion between the polymer substrate and the metal thin film, particularly, the improvement of thermal degradation under the atmosphere, so that at least the surface of the polymer substrate is desirably covered with the thermoplastic polyimide layer. There is no particular limitation on the lower limit of the thickness of the thermoplastic polyimide layer. In particular, when a polymer base material not filled with a filler or a polymer base material having good dispersibility of a filler is used, it is sufficient that at least the polymer base material is covered with the thermoplastic polyimide layer. Specifically, a thickness of at most 50 nm is sufficient.
In the case of a polymer base material filled with a filler, the unevenness of the polymer base material caused by the filler agglomerates is usually 0.5 μm or less, so is preferably 0.5 μm or more, more preferably 1 μm or more. It is.
[0016]
On the other hand, the upper limit of the thickness of the thermoplastic polyimide layer is also not particularly limited, and is preferably determined in consideration of the purpose of use and cost of the present laminate, the difficulty of the process, and the like. From these viewpoints, the thickness of the thermoplastic polyimide layer is preferably 5 μm or less.
As one application of the present laminate, a printed wiring board in which an electrode terminal of an IC and a wiring-processed terminal portion are connected by COF (chip-on-film) can be considered. As a method of connecting the IC and the terminal portion, an ACF (anisotropic conductive film) connection, a Sn—Au junction, and an Au—Au junction are often used. In these connection methods, pressure bonding is performed while heating the electrode terminals of the IC and the wiring-processed terminal portions to about 180 to 500 ° C. for several seconds to several tens of seconds, but when the bonding temperature is equal to or higher than the glass transition temperature of the thermoplastic polyimide. In some cases, the thermoplastic polyimide is softened and the wiring is displaced, or the terminals cannot be sufficiently bonded to each other by being partially buried in the thermoplastic polyimide layer. In particular, when performing Sn-Au connection or Au-Au connection which is known to have high connection reliability, it is necessary to perform pressure bonding while heating at a high temperature of about 300 to 500 ° C., and such a phenomenon occurs. Probability is high. In particular, when the present laminate is used for such a purpose, such a phenomenon can be prevented by reducing the thickness of the thermoplastic polyimide layer, and the thickness of the thermoplastic polyimide layer is preferably 3 μm or less, and more preferably. Is 2 μm or less.
The thermoplastic polyimide layer according to the present invention may be composed of a single thermoplastic polyimide layer, or may be composed of two or more thermoplastic polyimide layers. Furthermore, it may be composed of a mixture of two or more thermoplastic polyimides.
[0017]
Further, in the case of laminating the metal layer only on one side of the polymer substrate, the thermoplastic polyimide may be laminated only on the polymer substrate side on which the metal layer is laminated, or may be laminated on both surfaces of the polymer substrate. It does not hinder the present invention.
Further, in the case where the thermoplastic polyimide is laminated on both surfaces of the polymer substrate, the present invention is not impeded even if the types of thermoplastic polyimide on both surfaces are the same or different.
[0018]
In order to improve the adhesion of the thermoplastic polyimide to the polymer substrate, the surface of the polymer substrate may be modified using a known technique. Examples of known techniques include a method of irradiating the surface of a polymer substrate with fine particles represented by blasting and honing to increase the surface roughness of the polymer substrate by a physical method, corona discharge, DC Plasma treatment typified by glow discharge, RF glow discharge or plasma gun, irradiation of UV (ultraviolet) lamp or UV laser, alkaline chemical solution to increase the surface roughness of polymer substrate and improve the activity of polyimide surface Method and the like.
[0019]
Metal layer
The metal layer is a single metal or alloy film having a thickness of 1 nm to 1 μm.
The type of metal used for the metal layer is not particularly limited. However, the metal film is used as a power supply layer (conductor layer) at the time of electrolytic plating in an additive method or wiring of a printed wiring board, so that the metal film has conductivity. Excellent, easily soluble in acidic etching solutions such as cupric chloride and ferric chloride, alkaline etching solutions such as ammonia, and other etching solutions and soft etching solutions such as ammonium persulfate. Is required.
As such a metal, for example, a simple metal such as copper, aluminum, molybdenum, cobalt, nickel, and the like, and an alloy containing at least one or more metals from these groups are preferable. Among them, copper and a metal mainly composed of copper are particularly preferable metals because they have excellent conductivity and are rich in extensibility. Here, in the present invention, the metal mainly composed of copper is a metal containing 50% by weight or more of copper, that is, a copper alloy or copper.
[0020]
The method for forming the metal layer is not particularly limited, and the electroless plating method, which is a wet process, the electrolytic plating method, the vapor deposition method, which is a dry process, the ion plating method, the sputtering method, the chemical vapor transport method (CVD method) ), Or a combination of these can be appropriately selected and used.
Among these, the sputtering method is preferable in consideration of the adhesion between the metal layer and the polymer substrate and the ease of film formation. Also, the sputtering method includes various methods such as DC sputtering, RF sputtering, DC magnetron sputtering, RF magnetron sputtering, ECR sputtering, and laser beam sputtering, but is not particularly limited, and may be appropriately used as necessary. it can. In particular, the DC magnetron sputtering method is preferable because it is low in cost and can easily form a metal layer.
[0021]
In this case, the conditions for forming the metal layer by magnetron sputtering are as follows: the sputtering gas is argon gas, and the pressure is 10 μm. -2 ~ 1 Pa, preferably 7 × 10 -2 ~ 7 × 10 -1 Pa, more preferably 10 -1 ~ 4 × 10 -1 Pa, and the sputtering power density is 1 to 100 Wcm. -2 , Preferably 1 to 50 Wcm -2 , More preferably 1 to 20 Wcm -2 It is.
Further, the purity of the metal of the sputtering target used for forming the metal layer is defined as the ratio of the single metal to the entire metal layer when the metal layer is formed of a single metal, and the purity of the metal when the metal layer is formed of an alloy. The ratio of the alloy to the entire layer is 99% or more, preferably 99.9% or more, and more preferably 99.99% or more. Within this range, sufficient electrical conductivity can be ensured.
[0022]
It is not preferable to use a metal having a purity of 99.999% or more as the metal of the sputtering target because a remarkable increase in cost is caused.
The control of the film thickness when forming the metal layer by magnetron sputtering can be performed by controlling the film forming time by obtaining the film forming speed in advance.
The thickness of the metal layer formed by such a method is 1 nm or more, preferably 50 nm or more, preferably 100 nm or more, and more preferably 200 nm or more. The metal layer is used as a power supply layer for performing electrolytic plating and a base layer during electroless plating when forming a fine pattern by the additive method, so ensuring electrical conductivity within such a range. Can be.
On the other hand, in order to form a fine pattern on a printed wiring board, the metal layer needs to be thin to some extent, and in consideration of cost restrictions when forming the metal layer by a preferably used sputtering method. The thickness of the metal layer is desirably 1 μm or less, preferably 500 nm or less.
Furthermore, for the purpose of improving the adhesive strength and heat resistance between the thermoplastic polyimide layer and the metal layer, an adhesive layer is provided between the polymer base material and the metal layer, and the surface of the thermoplastic polyimide layer is exposed to corona discharge, plasma or ultraviolet light. It is preferable to use a known technique such as exposure, immersion in an alkaline etchant to modify the surface, or modification of the thermoplastic polyimide layer surface with a silane coupling material or another type of polymer. .
[0023]
As the surface modification method, exposing the thermoplastic resin surface to plasma can be easily implemented and is effective.
Plasma can be generated by applying a DC or AC voltage to the plasma generating electrode.
Among other things, those skilled in the art will appreciate that exposure to an oxygen-containing plasma is very effective. As the gas used to generate the oxygen-containing plasma, oxygen or nitrous oxide, carbon monoxide, a gas containing oxygen in the molecule such as carbon dioxide, a mixed gas with oxygen represented by air A mixed gas of an etching gas such as nitrogen trifluoride or carbon tetrafluoride and oxygen, for example, a mixed gas of a nitrogen-containing gas such as nitrogen or ammonia and an oxygen gas, or the like can be appropriately selected. The ratio of the gas other than oxygen added to oxygen in these mixed gases is not particularly limited, but is preferably in the range of 0 to 70%. Further, the gas used for mixing may be a single gas or a mixed gas of two or more.
[0024]
Specific examples of the substance that can be used as the adhesive layer between the thermoplastic resin and the metal layer include, for example, metals such as titanium, vanadium, cobalt, nickel, zinc, tungsten, molybdenum, zirconium, tantalum, tin, and indium; Alloys containing one or more metals selected from these groups, and heat-resistant alloys such as Monel, Nichrome, Inconel and the like can be mentioned. Furthermore, oxides, nitrides, carbides, and phosphorus compounds of the above metals, and composite oxides of the above metals such as indium tin oxide (ITO) and zinc chromate can also be used as the adhesive layer.
The lamination of these substances that can be used as an adhesive layer can be easily performed by a sputtering method similarly to the metal layer.
The thickness of such an adhesive layer is preferably 1 to 50 nm, preferably 5 to 50 nm, more preferably 5 to 20 nm, and within this range, the adhesive strength between the polymer substrate and the metal layer is improved. effective.
[0025]
Second metal layer
The second metal layer is used as a terminal portion for making electrical connection with wiring or an IC on the flexible printed wiring board, a probe for testing an LCD or a semiconductor, and further, as a component.
These applications are preferably those having excellent electrical conductivity, and are not particularly limited as long as the metal can be formed by a plating method. good.
By way of example, titanium, vanadium, chromium, cobalt, nickel, copper, zinc, ruthenium, rhodium, palladium, silver, indium, tin, tantalum, tungsten, iridium, platinum, gold, lead, and the like, and the like. Alloys containing at least one of the metals described above can be mentioned, and these can be appropriately selected and used.
Among these metals and alloys, copper and copper alloys are excellent in extensibility, so that they can be suitably used for applications such as wiring of flexible printed wiring boards. In addition, nickel and nickel-based alloys, and cobalt and cobalt-based alloys are inferior in ductility and conductivity to copper, but have high mechanical strength, so they can be used for inspection probes and mechanical parts for LCDs and semiconductors. It can be used for a terminal portion for connecting an IC or the like to a wiring of a printed wiring board.
[0026]
The second metal layer may be a single layer made of a single metal or an alloy, or may be a multilayer film. Further, a part may be a single film and another part may be a multilayer film.
For example, when forming a terminal portion for performing Au-Au connection or Au-Sn connection with an IC or the like on a flexible printed wiring board, gold or tin is applied to the outermost surface after copper plating for wiring is performed. Plating is readily understood by those skilled in the art. Also, when connecting to the IC by soldering or wire bonding, after plating copper, nickel, nickel phosphorus alloy, nickel boron alloy, and other nickel-based alloys are plated, and gold is further plated. Is preferred by those skilled in the art.
[0027]
The thickness of the second metal layer is not particularly limited and can be appropriately selected and used in consideration of its use. One of the objects of the present invention is fine wiring processing of a flexible printed wiring board. For example, since it is possible to process a wiring having a wiring pitch of 30 μm or less, for example, when plating for wiring or the like, the thickness d is preferably 0 μ <d ≦ 9 μm, more preferably 0 μ <d ≦ 5 μm, more preferably 0 μ <d ≦ 3 μm.
The second metal layer is preferably formed by plating. Either electrolytic plating or electroless plating may be used as the plating method, and it is appropriately selected in consideration of the fineness of the wiring to be processed, the type of the second metal layer, the entire process when performing circuit processing, and the like. be able to.
[0028]
When the second metal layer is formed, portions other than the circuit formation portion are covered in advance by a plating resist, a circuit is formed by the second metal layer, and then the plating resist is peeled off and the second resist remaining on the base is formed. Even if a method of removing one metal layer by a method such as etching, that is, an additive method, a method of forming a circuit using an etching resist after forming a second metal layer, that is, a subtractive method is performed. For this purpose, the second metal layer may be formed on the entire surface of the first metal layer, or may be processed in combination as needed.
[0029]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
The laminate was evaluated by the following method.
(1) Peel strength
The copper thickness of the sample was set to 34 μm by electrolytic plating.
After attaching a 2 mm wide IC tape (made by Izumiya IC Co., Ltd.) as an etching resist on the plated copper, the plated copper is patterned into a 2 mm width with a ferric chloride etching solution, and used for peel strength measurement. A test piece was used.
The test piece for peel strength measurement was measured for 90 ° peel strength according to IPC-TM650-2.4.9.
As for the deterioration of the peel strength during heating, the peel strength was measured after patterning the plated copper to a width of 2 mm and exposing it to an atmosphere at 150 ° C. using a hot air drier.
(2) Number of pinholes generated
The sample was placed on a light viewer in a dark place and visually observed using an 8 × loupe, and the number of bright spots was counted as the number of pinholes generated. According to this measurement method, pinholes from submicron to less than 5 μm, which were impossible with the naked eye, can be observed.
[0030]
(Example 1)
1,3-Bis (3-aminophenoxy) benzene was weighed at a ratio of 1.00 mol and 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic acid at a ratio of 0.975 mol, and N, N′-dimethylacetamide was weighed. With a solid content of 31 wt. %, And dissolved by stirring at 50 ° C. for 15 hours to obtain a polyamic acid solution as a polyimide precursor.
This was coated on a polyimide film, “Kapton 150EN” (38 μm thick, manufactured by Dupont Toray Co., Ltd.) using a roll coater so that the thickness after drying was 2 μm, and the coating was performed at 200 ° C. for 15 minutes. After drying at 260 ° C. for 15 minutes, a polymer substrate / thermoplastic polyimide laminate was produced. The glass transition temperature of the thermoplastic polyimide layer was 195 ° C.
The formation of the metal layer on the polymer substrate / thermoplastic polyimide laminate was performed using a magnetron sputtering apparatus capable of attaching two or more sputter targets having a diameter of 125 cm and a thickness of 5 mm.
The polymer substrate / thermoplastic polyimide laminate was cut out into an 8 cm square, and placed on a substrate holder of a sputtering apparatus. -3 The evacuation was performed to a pressure of Pa or less.
Plasma processing (RF glow discharge processing) of the thermoplastic polyimide film was performed under the conditions of an oxygen flow rate of 100 SCCM, a pressure of 1.3 Pa, an RF power of 100 W, and a processing time of 3 minutes.
Using a Monel target (purity 99.9%), a film was formed for 40 seconds under the conditions of an argon flow rate of 15 SCCM, a pressure of 0.13 Pa, and a DC of 160 W, and a monel layer having a thickness of 10 nm was formed on the thermoplastic polyimide layer. went.
Here, the plasma treatment of the thermoplastic polyimide and the application of the monel layer were performed for the purpose of improving the adhesion between the thermoplastic polyimide and copper as the metal layer.
Further, using a copper target (purity: 99.99%), a film was formed for 18 minutes under the conditions of an argon flow rate of 15 SCCM, a pressure of 0.13 Pa, and a DC of 180 W to form a copper film having a thickness of 250 nm.
[0031]
(Example 2)
As a tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride was used, and a thermoplastic polyimide layer was laminated to a thickness of 1 μm on one surface of a polymer substrate. A sample was prepared in the same manner as in Example 1. The glass transition temperature of the thermoplastic polyimide was 199 ° C.
[0032]
(Example 3)
1.00 mol of 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 0.195 mol of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4 '-Benzophenonetetracarboxylic dianhydride and 0.785 mol were weighed, and a mixed solvent of xylene and N-methyl-2-pyrrolidone having a solid content of 30 wt. %, And dissolved by stirring at 50 ° C. for 15 hours to obtain a polyimide acid solution as a polyimide precursor.
The production of the polymer substrate / thermoplastic polyimide laminate and the lamination of the metal layer were performed in the same manner as in Example 1 except that the thermoplastic polyimide layer was laminated to a thickness of 1 μm. The glass transition temperature of the thermoplastic polyimide was 199 ° C.
[0033]
(Example 4)
Using 3,3'-diaminobenzophenone as a diamine and 3,3 ', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride as a tetracarboxylic dianhydride, a thermoplastic polyimide layer on one surface of a polymer substrate A sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the sample was laminated to a thickness of 1 μm. The glass transition temperature of the thermoplastic polyimide was 250 ° C.
[0034]
(Example 5)
1.0 mol of 4,4'bis (3-aminophenoxy) biphenyl as a diamine, 0.098 mol of 3,3'4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride as a tetracarboxylic acid, pyromellitic acid A sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that 0.890 mol of dianhydride was used and a thermoplastic polyimide layer was laminated to a thickness of 2 μm on one side of a polymer base material. The glass transition temperature of the thermoplastic polyimide was 264 ° C.
[0035]
(Comparative Example 1)
A sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the thermoplastic polyimide layer was not formed on Kapton 150EN (thickness: 38 μm) which was a polymer substrate.
[0036]
(Comparative Example 2)
A sample was prepared in the same manner as in Comparative Example 1, except that Apical 25HP (25 μm in thickness) was used as the polymer substrate.
[0037]
(Comparative Example 3)
A sample was prepared in the same manner as in Comparative Example 1, except that Apical 25NPI (25 μm in thickness) was used as the polymer substrate.
[0038]
(Comparative Example 4)
A sample was prepared in the same manner as in Comparative Example 1, except that an unfiller product (50 μm in thickness) of Apical 50NPI was used as the polymer substrate.
[0039]
(Comparative Example 5)
A sample was produced in the same manner as in Comparative Example 1, except that Upilex 25S (25 μm in thickness) was used as the polymer substrate.
[0040]
(Comparative Example 6)
A sample was prepared in the same manner as in Comparative Example 1, except that Upilex 25R (25 μm in thickness) was used as the polymer substrate.
[0041]
(Comparative Example 7)
Examples except that 4,4′-oxydiaminobenzene was used as the diamine and pyromellitic dianhydride was used as the tetracarboxylic anhydride, and a thermosetting polyimide layer was laminated to a thickness of 4 μm on one side of the polymer base material. A sample was prepared in the same manner as in Example 1.
The glass transition temperature of the polyimide was 399 ° C.
Table 1 shows the evaluation results of the samples prepared in Examples and Comparative Examples.
[0042]
[Table 1]
[0043]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, since a pinhole can be suppressed at least and the adhesiveness of a polymer base material and a metal layer can be improved, it becomes possible to produce a printed wiring board with excellent productivity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of a printed wiring board material of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing one example of a printed wiring board material of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing one example of a printed wiring board material of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing an example of the printed wiring board material of the present invention.
FIG. 5 is a sectional view showing an example of the printed wiring board material of the present invention.
FIG. 6 is a sectional view showing an example of the printed wiring board material of the present invention.
[Explanation of symbols]
100 polymer substrate
101 thermoplastic polyimide layer
102 metal layer
103 Second metal layer
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