JP2004122757A - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの駆動方法、並びにインクジェット記録ヘッド用基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドを駆動する際に、第1及び第2のいずれかの記録素子に対する記録データ(34)をシリアルで入力し、入力された記録データをシフトレジスタ(38)に順次格納し、格納された記録データをラッチ(39)に保持し、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示すセレクト信号(38)、駆動期間を示すヒートイネーブル信号(32)、及びラッチに保持された記録データをANDゲート(310)に入力し、その出力に従ってドライバ(311)で各記録素子を駆動する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの駆動方法に関し、特に、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッド及びそのような記録ヘッドの駆動方法に関するものである。
【0002】
また、本発明は、発熱抵抗体が発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ、この気泡の成長、収縮によりインクを吐出させて記録を行なうインクジェット記録ヘッド、及び該記録ヘッドに用いられる基板に関する。
【0003】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、その大部分がプリンタ、複写機等におけるプリント装置として知られており、中でもインク吐出に利用されるエネルギーとして熱エネルギーを用い、これによって生じる気泡によってインクを吐出する方式のインクジェットプリント装置は最近普及が進んでいる。
【0004】
上述のようなインクジェットプリント装置で用いられるインクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを発生するものとして電気熱変換素子(以下、ヒータともいう)を用いている。そして、多くの場合、1つの吐出口(ノズル)に対応して、1つのヒータを備える構成を採用している。
【0005】
一方、特開平08−183179号公報(特許文献1)のように、1つの吐出口に複数のヒータを備えたインクジェット記録ヘッドを用いて、各吐出口から吐出されるインク量を可変にすることで種々の記録モードでの記録を可能にする技術も開示されている。
【0006】
例えば、高速モードにおいては、各吐出口から吐出されるインク滴の容量を多くして、1つのインク滴で記録されるドットを大きくしてより低い記録解像度で高速な記録を行う一方、高品位モードにおいては、各吐出口から吐出されるインク滴の容量を少なくして、1つのインク滴で記録されるドットを小さくしてより高い記録解像度での記録を行うことで、1つのインクジェット記録ヘッドで高速記録と高品位記録とを両立することが可能になる。
【0007】
この両立により、ユーザーが最適な記録モードを選択することで所望する画像出力を得ることができるという大きな効果が得られる。
【0008】
また、このような要求に応えるインクジェット記録ヘッドとして特開平09−286108号公報(特許文献2)に開示されるものがある。特許文献2には、1つのノズル内に複数のヒータを設けて記録ドットサイズを変えることにより高い階調を得る技術が開示されている。
【0009】
図27は、特許文献2に開示されるヘッド基体に構成される電気回路の等価回路であり、1ノズルを形成するインク流路内の多値ヒータと、その多値ヒータを成す素子201(1),201(2),…,201(n)を個別に駆動させる駆動トランジスタとしてのNMOSトランジスタ301の他、CMOSトランジスタ構成される駆動信号処理のためのシフトレジスタ302と、データを保持するラッチ回路303と、各トランジスタ301のそれぞれに接続されるAND回路307から構成されている。
【0010】
AND回路307は、ノズルを形成するインク流路をブロック分割するためのブロック選択信号(Block ENB)304,セレクト信号(Select)305およびそれらのデータと駆動パルス信号(Heat ENB)306を論理演算し、その演算結果に基づいて対応するトランジスタ301を駆動する。ここで、グループSは、インク流路の形成数mに対応するようにS(1)〜S(m)形成されている。
【0011】
203は電極配線であり、1ノズル内に構成されるn個の多値ヒータとしての素子201(1),201(2),…201(n)の一端に対して個別に電力を供給する。また多値ヒータのそれぞれの他端は、共通の電源309に接続されている。さらに、温度調整用サブヒータ311、温度センサー312、ヒータの抵抗値モニター用ヒータ313などが構成されている。
【0012】
図27において、VDDはロジック電源、H−GNDはヒータ駆動電源309(VH)用のGND、L−GNDはロジック電源VDD用のGNDである。ヒータ駆動電源309は、グループS(1)〜S(m)の全ての素子201(1)…201(n)の端部に接続される。また、シフトレジスタ302は、グループS(1),S(2),…,S(m)毎に対応するシリアルの画像データ入力信号(Idata)と、シフトレジスタ駆動用のクロック入力信号(Clock)を入力し、その画像データをパラレル信号としてラッチ回路303に出力する。ラッチ回路303には、リセット信号(Reset)とラッチ信号(LTCLK)が入力され、シフトレジスタ302から入力した画像データを一時記憶してから、対応するグループS(1),S(2),…,S(m)毎のAND回路307に出力する。駆動パルス信号(Heat ENB)306は、グループS(1)〜S(m)のそれぞれのヒータ201(1),201(2),…,201(n)に入力される。
【0013】
図27におけるセレクト信号305は、グループS(1)〜S(m)に共通に対応する入力端子1〜n(Select1〜n)から入力される。したがって、このセレクト信号305によって、各グループS(1)〜S(m)における発熱対象のヒータが選択できることになる。
【0014】
また、図27において314はデコーダであり、その入力端子1,2,3に対して、ブロック選択信号304が入力される。その5つの出力端子は、グループS(1)〜S(m)毎のAND回路307のそれぞれに分けて接続されている。例えば、グループSの数がS(1)〜S(160)の160である場合、つまりノズル数が160の場合に、5つの出力端子の内、第1の出力端子をノズル番号1〜20に対応するグループS(1)〜S(20)のAND回路307のそれぞれに接続し、第2の出力端子をノズル番号21〜40に対応するグループS(21)〜S(40)のAND回路307のそれぞれに接続し、第3の出力端子をノズル番号41〜60に対応するグループS(41)〜S(60)のAND回路307のそれぞれに接続し、第4の出力端子をノズル番号61〜80に対応するグループS(61)〜S(80)のAND回路307のそれぞれに接続し、第5の出力端子をノズル番号81〜100に対応するグループS(81)〜S(100)のAND回路307のそれぞれに接続し、第6の出力端子をノズル番号101〜120に対応するグループS(101)〜S(120)のAND回路307のそれぞれに接続し、第7の出力端子をノズル番号121〜140に対応するグループS(121)〜S(140)のAND回路307のそれぞれに接続し、また、第8の出力端子をノズル番号141〜160に対応するグループS(141)〜S(160)のAND回路307のそれぞれに接続する。
【0015】
上記のようにデコーダ314を接続した場合には、ブロック選択信号304に応じて、デコーダ314の同一の出力端子に接続される8ブロックのノズル群がインクを吐出するヒートノズルとして選択され、それらの8ブロックのノズル群からのインクの吐出タイミングが制御できることになる。
【0016】
次に、インクジェット記録ヘッドの具体的な構成について説明する。
【0017】
図28は、従来の構成による記録ヘッドの一部分を示す模式的な断面図である。
【0018】
901は単結晶シリコンからなるp型の半導体基体である。912はp型のウェル領域、908はn型のドレイン領域、916はn型の電界緩和ドレイン領域、907はn型のソース領域、914はゲート電極であり、これらでMIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタを用いたスイッチ素子であるMIS型電界効果トランジスタ930を形成している。917は蓄熱層、および絶縁層としての酸化シリコン層、918は熱抵抗層としての窒化タンタル膜、919は配線としてのアルミニウム合金膜、および920は保護層としての窒化シリコン膜であり、以上で記録ヘッドの基体940を形成している。ここでは950が発熱部となり、インク吐出部960からインクが吐出される。また、天板970は基体940と協働して液路980を形成している。
【0019】
ところで、前記構造の記録ヘッドおよびスイッチ素子に対して数多くの改良が加えられてきたが、近年製品に対して、高速駆動化、省エネルギー化、高集積化、低コスト化、および高性能化がより一層求められるようになった。このため、図28に示すようなスイッチ素子として使用されるMIS型電界効果トランジスタ930を半導体基体901内に複数個作り込み、これらのMIS型電界効果トランジスタ930を単独、または複数個同時に動作させ、結線されている電気熱変換素子を駆動させる。
【0020】
【特許文献1】特開平08−183179号公報
【特許文献2】特開平09−286108号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気熱変換素子を駆動させるために必要となる大電流下においては、従来のMIS型電界効果トランジスタ930を機能させると、ドレイン−ウェル間のpn逆バイアス接合部では高電界に耐えられずにリーク電流が発生し、スイッチ素子として要求される耐圧を満足することができなかった。更に、スイッチ素子として使用されるMIS型電界効果トランジスタのオン抵抗が大きいと、ここでの電流の無駄な消費によって、電気熱変換素子を躯動するために必要な電流が得られなくなるという解決すべき問題があった。
【0022】
また、耐圧の問題を解決するためには、図29に示すようなMIS型電界効果トランジスタ1020が考えられる。
【0023】
図29中の、半導体基体1001、n型のソース領域1007、n型のドレイン領域1008、ゲート電極1004、蓄熱層および絶縁層としての酸化シリコン層1017、熱抵抗層としての窒化タンタル膜141、配線としてのアルミニウム合金膜154、保護層としての窒化シリコン膜1020、記録ヘッドの基体152、発熱部1050、インク吐出部153、天板156、液路155のそれぞれは図28に示した、半導体基体901、n型のソース領域907、n型のドレイン領域908、ゲート電極914、蓄熱層および絶縁層としての酸化シリコン層917、熱抵抗層としての窒化タンタル膜918、配線としてのアルミニウム合金膜919、保護層としての窒化シリコン膜920、記録ヘッドの基体940、発熱部950、インク吐出部960、天板970、液路980と同様のものである。
【0024】
図29に示すMIS型電界効果トランジスタの構造は通常の構造とは異なるもので、p型の半導体基板1001には、n型のソース領域1007の周囲をp型のベース領域1005で囲む形状とすることにより、n型のウェル領域1002の一部をドレインとするものであり、DMOS(Double diffused MOS transistor)と呼ばれる。このように、n型のウェル領域1002を利用してドレインの中にチャネルを作り込むことによって、耐圧を決定しているドレインの深さを深く、また、低濃度で作り込むことが可能となり、耐圧の問題を解決することができるものとなっている。
【0025】
上述した特許文献2に開示されるような構成では高い階調性を得ることが出来るものとなっているが、その反面、駆動回路が複数段必要となり、また、複数のヒータを選択するための選択信号用の入力端子を設けることが必要となる。このため、基板が大型化するという解決すべき課題が生じる。
【0026】
しかしながら、1つの吐出口に対応して1つのヒータを備える構成を採用しているインクジェット記録ヘッドを用いる場合、1つの吐出口当りのインクの吐出量を多段階に変えることは困難である。
【0027】
また、吐出量を多段階にするために、1つの吐出口に対応して複数のヒータを備える構成とすると、吐出口数が増加するとヒータとその駆動回路の数は吐出口数の複数倍必要となると共に各吐出口に対応して複数のヒータ分の回路を集中配置しなければならないため、インクジェット記録ヘッドの基板上に形成する回路規模が複雑化し記録ヘッドの価格が増大してしまう。
【0028】
このように、簡単な回路構成で吐出量が相対的に異なるインクを吐出できる記録ヘッドを提供することが望まれている。
【0029】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクの吐出量が相対的に異なる複数種類の記録素子を有しており、簡単な構成で低価格で制御の容易なインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【0030】
本発明の別の目的は、インク吐出量が相対的に異なる複数種類の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの構成を簡略化し、かつその駆動制御が容易なインクジェット記録ヘッドの駆動方法を提供することである。
【0031】
本発明の更に別の目的は、基板の大型化を招来することなく、高い階調性を得ることの出来るインクジェット記録ヘッド用基板を実現することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願の第1の発明に係るインクジェット記録ヘッドは、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドであって、シリアルで入力された記録データを順次格納する格納手段と、格納手段に格納された記録データを保持する保持手段と、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号、保持手段に保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御回路と、を備えており、記録データが、第1及び第2のいずれかの記録素子に対して入力されるように構成されている。
【0033】
また、上記別の目的を達成する本願の第1の発明に係るインクジェット記録ヘッドの駆動方法は、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、第1及び第2のいずれかの記録素子に対する記録データをシリアルで入力するデータ入力工程と、入力された記録データを順次格納する格納工程と、格納された記録データを保持する保持工程と、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号を入力する選択工程と、駆動期間を示す駆動信号を入力する駆動指定工程と、保持された記録データ、選択信号、及び駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御工程と、を備えている。
【0034】
更に、上記目的は、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドであって、シリアルで入力された記録データを順次格納する格納手段と、格納手段に格納された記録データを保持する保持手段と、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号、保持手段に保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御回路と、を備えており、記録データと選択信号がシリアル入力される信号線とを有する、本願の第2の発明に係るインクジェット記録ヘッドによっても達成される。
【0035】
更にまた、上記目的は、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、シリアルで入力された記録データを順次格納する格納工程と、格納された記録データを保持する保持工程と、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号を入力する工程と、保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御工程と、を備えており、記録データと選択信号とがシリアルで同じ信号線から入力される、本願の第2の発明に係るインクジェット記録ヘッドの駆動方法によっても達成される。
【0036】
すなわち、本願の第1の発明では、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドを駆動する際に、第1及び第2のいずれかの記録素子に対する記録データをシリアルで入力し、入力された記録データを順次格納し、格納された記録データを保持し、第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号を入力し、駆動期間を示す駆動信号を入力し、保持された記録データ、選択信号、及び駆動信号に応じて各記録素子を駆動する。
【0037】
このようにすると、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定の方向に同列配列されたような構成であっても、例えば、第1の記録素子と第2の記録素子の数が同数の場合で考えると、1度に入力される記録データの数が全記録素子数に対して半分となるので、格納及び保持するデータ量が記録素子数に対して半分で済むと共に、簡単な駆動制御で第1及び第2のいずれかの記録素子による記録を行うことができる。
【0038】
従って、インク吐出量が相対的に異なる複数種類の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの価格を低減し、かつその駆動制御を容易とすることができる。
【0039】
第1及び第2の記録素子は、記録素子列において交互に同数配置されており、隣接した第1及び第2の記録素子で構成される対に対して1つの記録データが入力されるように構成されているのが好ましい。
【0040】
また、第1及び第2の記録素子を同数ずつ複数のブロックに分割して駆動するように構成されており、記録データが各ブロックに対して入力され、駆動制御回路は、選択信号、保持された記録データ、駆動信号、及び駆動すべきブロックを指定するブロック信号に応じて各記録素子を駆動するようにすると好適である。
【0041】
選択信号は、記録データに連続してシリアルで入力され、保持手段の出力から分離されているのがよい。
【0042】
更に、複数の色を用いたカラー記録が可能なように、少なくとも2つの色に対して前記記録素子列を有するようにしてもよい。
この場合、複数の色が、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックを含むのが好適である。
【0043】
また、選択信号は、少なくとも2つの記録素子列に別個に入力されてもよく、少なくとも2つの記録素子列に共通に入力されてもよい。
【0044】
記録素子は、熱エネルギーを利用して記録を行うように構成されていてもよい。
【0045】
また、本願の第2の発明では、インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドを駆動する際に、シリアルで入力された記録データを順次格納し、格納された記録データを保持し、前記第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号、保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する場合に、記録データと選択信号がシリアル入力される。
【0046】
このようにすると、吐出量を切り換える選択信号(情報)を記録データと同様に送信することができるので、信号端子数の低減を図ることもできる。
【0047】
従って、インク吐出量が相対的に異なる複数種類の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの価格を低減し、かつその駆動制御を容易とすることができる。
【0048】
信号線には選択信号に続いて記録データがシリアルに入力されるのが好適であり、その場合、記録データは、1回の入力あたり前記第1及び第2のいずれかの記録素子に対してのデータが入力されるように構成されているのが好ましい。
【0049】
上記更に別の目的を達成する本発明のインクジェット記録ヘッド用基板は、複数のヒータを備え、該ヒータは発生する熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッド用の基板であって、ヒータはn個毎のm個のグループに分けられており、各ヒータを駆動する各ヒータに対応して設けられたm×n個の駆動回路と、入力されたデータについて、ヒータのm個を駆動するための画像データと、m個のグループおよび各グループを構成するn個のヒータを選択する信号とに分ける選択データ転送回路と、選択データ転送回路からのヒータのm個を駆動するための画像データを入力し、m個の各グループを構成するヒータに対して各グループ毎に画像データを供給する保持回路と、選択データ転送回路からのm個のグループおよび各グループを構成するn個のヒータを選択する信号を入力し、駆動回路を介して駆動するヒータを選択する選択データ保持回路と、n個のヒータはインク供給口を挟んで千鳥状に対向配列されており、選択データ保持回路は各グループを構成するn個のヒータのうちのいずれか一つを選択する。
【0050】
n個のヒータは、大きさが同じであり、発生する熱エネルギーにより吐出されるインクの量が同じである、あるいは、大きさが異なり、発生する熱エネルギーにより吐出されるインクの量が異なる構成のいずれでもよい。
【0051】
なお、駆動回路はDMOSトランジスタで構成されているのが好ましい。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0053】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0054】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0055】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0056】
はじめに、本発明に係る記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置について説明する。図1Aはインクジェット記録装置のカバーを外した状態の模式的な斜視図である。
【0057】
キャリッジ11は、インクジェット記録ヘッド12とカートリッジガイド13を搭載し、不図示のモータにより2本のガイド軸14及び15に沿った走査方向に移動可能である。また、位置検出手段として、例えば、記録装置のガイド軸に沿った方向に所定間隔でスリットが設けられたスケールと、キャリッジの対向する位置に配置されてこのスケールからの反射信号を検出するセンサとから構成されるエンコーダ(不図示)が設けられており、キャリッジの走査方向の位置が検出される。
【0058】
記録紙16は、給紙ローラ17、紙送りローラ18と紙押さえ板19によって挟持され、紙送りローラ18の回転によりインクジェット記録ヘッド12の前面の記録領域へと搬送されて記録が行われる。
【0059】
インクカートリッジは、イエロー、マゼンタ、シアンの3色それぞれのインクを収納したカラーインクカートリッジ110と、黒のインクを収容する黒インクカートリッジ111との2種類のインクカートリッジがそれぞれ別々にカートリッジガイド13に挿入され、各色毎に吐出口列を有するインクジェット記録ヘッド12と接続される。
【0060】
図19はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0061】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0062】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0063】
以下、本発明に係る記録ヘッドの実施形態について説明する。
【0064】
まず、前提として、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録ヘッドの一つとして、熱エネルギーを発生するヒータが形成された面の垂直上方側にインク滴を吐出する、いわゆるサイドシューター型のインクジェット記録ヘッドの例を説明する。このタイプのインクジェット記録ヘッドでは、一般に吐出に伴うインク供給は上記ヒータが設けられた基板の裏側から、基板を貫通するインク供給口を介して行なわれる。
【0065】
図26は、サイドシューター型のインクジェット記録ヘッド用基板(素子基板)の上面図であり、各構成要素のレイアウトを示している。
【0066】
記録データの分配や各ヒータの駆動順を指定するためのロジック回路801と、複数のヒータ802および駆動回路804と、外部接続端子803と、インク供給口805とが設けられている。
【0067】
複数の駆動回路804はそれぞれ複数のヒータ802に対応して設けられ、ヒータ802をロジック回路から出力される記録データに応じて選択的に駆動する。ロジック回路801は、各駆動回路804の駆動状態を、外部接続端子802を介して外部より与えられる信号に応じて制御する。
【0068】
外部接続端子803は基板の端部に設けられている。ヒータ802はインク供給口805を挟んで左右独立に設けられている。
なお、以下においては、説明の簡略化のため、1種類のインクに対応して設けられている1つの吐出口列に関して説明する。
【0069】
[第1の実施形態]
図1Bは、上記のような記録装置に用いるインクジェット記録ヘッドの第1の実施形態の構造を説明するための断面の模式図である。吐出口122に連通した流路には、それぞれに対応して発熱体124(ヒータ)が設けられており、ヘッド駆動回路によりヒータ124に所定のエネルギーが印加されることにより、インク中に膜沸騰による状態変化、すなわち発泡現象が生じ、吐出口122からインク液滴が吐出される。
【0070】
なお、ヒータ124はシリコン基板121の上に半導体プロセスと同様の手法で形成される。126は各吐出口にインクを供給すべくインクを素子基板裏面から供給するためのインク供給口である。
【0071】
図2は、本実施形態の記録ヘッドの吐出口配列を示している。本実施形態では大小2種類の異なる大きさのインク滴を吐出するべく、吐出量が大きなインク滴を吐出する吐出口(大吐出口)20と、吐出量が小さなインク滴を吐出する吐出口(小吐出口)21とが交互に1列に1200dpi間隔で並んでいる。全吐出口数は、32であり、上から0seg、1seg、…、31segとなっている。インク吐出量は、吐出口20が約5plで吐出口21が約2plとなっている。
【0072】
このように、本実施形態では、各吐出口列が大きさの異なるインク滴を吐出する吐出口(ノズル)を備え、ユーザの設定する記録モードに応じて記録に使用する吐出口を選択する。例えば、高速記録モードでは大吐出口を用い、高品位記録モードでは小吐出口を使用して記録を行う。また、両方の吐出口を用いて、例えば、面積階調法等によって多階調の画像を記録することも可能である。
【0073】
図3は、上記記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出するための駆動回路の構成を示すブロック図である。セレクト信号30は、セレクタ36に入力された後、デコードされて各ヒートドライバ311に接続されているANDゲート310に入力される。ブロックデータ31は、2TO4Decoder37によって2bitから4bitにデコードされ、ANDゲート310に入力される。また、各ヒータにヒートパルスを印加するためのヒートイネーブル信号32もANDゲート310に入力される。
【0074】
さらに、データ信号34により、記録データがクロック35に同期してシリアルで16bitシフトレジスタ38に入力され、ラッチトリガ33の入力されるタイミングでラッチ39に保持され、各ANDゲートに入力される。なお、0seg及び1seg、2seg及び3seg等の大小吐出口に対応したヒートドライバのセットには、同じラッチデータが入力されており、セレクタ36からの信号によって大(偶数seg)もしくは小(奇数seg)のヒートドライバが選択される。
【0075】
このように各ANDゲート310に入力される4つの信号によってヒータドライバ311が選択的に駆動され、ヒータにヒートパルスが印加されて、対応する吐出口からインク滴が吐出される。
【0076】
図4に2TO4Decoder37の入出力特性を示す。図示されたように、2つの入力信号BE0及びBE1の組合せに応じて、BLE0からBLE3の4つの出力信号のいずれかが”High(H)”となるようにデコードされる。
【0077】
図5にセレクタ36の入出力特性を示す。図示されたように、入力されるセレクト信号30の状態に応じて、SEL0及びSEL1のいずれかが”High”(H)となって出力される。
【0078】
図6は、各segの駆動条件を示す図である。図示されたように、各segは、2TO4Decoder37からの出力信号(BLE)、及びセレクタ36からの出力信号(SEL)の状態に応じて駆動される。本実施形態の記録ヘッドは、4ブロックの分散駆動であり、SEL信号によって偶数segもしくは奇数segが選択される構成となっている。
【0079】
図7は、図3の各信号の状態を示すタイミングチャートである。クロック35の立ち上がり及び立下り両エッジに同期して、データ信号34で記録データ0〜15がシフトレジスタ38に入力されて格納される。ラッチトリガ33の入力されるタイミング70で、シフトレジスタ38に格納されている16ビットのデータが、ラッチ39に保持(ラッチ)される。
【0080】
データがラッチされた状態で、記録データ0〜15に対するヒータの駆動が順次実施される。具体的には、まずBE0=BE1=0となるのでBLE0がHとなり、セレクト信号30がHであるから、BLE0とSEL1とに接続された1、9、17、25の4つのseg(奇数seg)にヒートイネーブル32がタイミング71で印加される。
【0081】
次に、BE0とBE1の組合わせによりBLE1、BLE2、BLE3が順次Hとなり、SEL1に接続された4つの奇数segを単位として順次ヒートイネーブルが印加され、0から15の16個の記録データに従って駆動が実施される。
【0082】
ここでは、16個の奇数segが駆動される場合を説明したが、セレクト信号30がLであれば、上記と同様にして16個の偶数segが記録データに従って駆動される。
【0083】
記録データ0〜15の吐出が実施されている間、クロック35の立ち上がり及び立ち下がりに同期してデータ34からA〜Pの16個の記録データがシフトレジスタ38に格納される。
【0084】
以上説明したように本実施形態によれば、インク吐出量の大きな吐出口とインク吐出量の小さな吐出口が1列に配置されるような構造であっても、32個のヒータに対してシフトレジスタ及びラッチのビット数を半分の16ビットとすることができる。従って、ヒータ及び駆動回路が形成されるシリコン等の基板の面積を縮小することができ、記録ヘッドのコストを低減することが可能となる。
【0085】
[第2の実施形態]
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドの第2の実施形態について説明する。以下の説明では上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0086】
図8は本実施形態の記録ヘッドの駆動回路の構成を示すブロック図であり、図9は図8の各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【0087】
本実施形態の記録ヘッドも第1の実施形態と同様な配列の32個の吐出口を有し、図8の駆動回路の構成も図3の駆動回路と略同様であり、図8のセレクタ86、2TO4Decoder87、ANDゲート810、ヒートドライバ811は、図3のセレクタ36、2TO4Decoder37、ANDゲート310、ヒートドライバ311にそれぞれ対応する。2TO4Decoderの入出力特性、セレクタの入出力特性、及び各segの駆動条件は、第1の実施形態と同様である。
【0088】
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、シフトレジスタ88及びラッチ89のビット数が、同じタイミングで駆動される4ビット(16/4ブロック)に縮小されている点である。すなわち、本実施形態では、同時に駆動される4ビット単位で記録データが入力される。
【0089】
図9のタイミングチャートを参照して説明すると、まず、10〜13の記録データがクロック85の立ち上がり及び立ち下がりに同期してシフトレジスタ88に入力され、ラッチトリガ90によってラッチ89にラッチされ、ラッチされた記録データに基づいてBLE0及びSEL1に接続されている、1、9、17、25の4つのsegにヒートイネーブル91が印加されてヒータが駆動される。
【0090】
また、その間に20〜23の記録データがシフトレジスタ88に格納され、次のラッチトリガによってラッチ89にラッチされ、BLE1及びSEL1に接続されている、3、11、19、27の4つのsegにヒートイネーブルが印加されてヒータが駆動される。上記動作を繰り返して、30〜33の記録データにより5、13、21、29の4つのseg、40〜43の記録データにより7、15、23、31の4つのsegが駆動される。
【0091】
以上説明したように本実施形態によれば、32個のヒータに対してシフトレジスタ及びラッチのビット数を4ビットとすることができる。従って、ヒータ及び駆動回路が形成されるシリコン等の基板の面積をより一層縮小することができ、記録ヘッドのコストを低減することが可能となる。
【0092】
[第3の実施形態]
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドの第3の実施形態について説明する。以下の説明では上記第1及び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0093】
図10は本実施形態の記録ヘッドの駆動回路の構成を示すブロック図であり、図11は図10の各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【0094】
本実施形態の記録ヘッドも第1及び第2の実施形態と同様な配列の32個の吐出口を有し、図10の駆動回路の構成は図8の第2の実施形態の駆動回路と略同様であり、図10の2TO4Decoder107、ANDゲート1010、ヒートドライバ1011は、図8の2TO4Decoder87、ANDゲート810、ヒートドライバ811にそれぞれ対応する。2TO4Decoderの入出力特性、セレクタの入出力特性、及び各segの駆動条件は、第1の実施形態と同様である。
【0095】
本実施形態が第2の実施形態と異なる点は、セレクト(選択)信号(図11のS1からS4)をデータ信号104の一部として記録ヘッドに転送されるように構成されている点である。このため、シフトレジスタ108及びラッチ109を5ビット構成とし、ラッチ109の出力のうちセレクト信号に対応する出力がセレクタ106に入力される。
【0096】
図11のタイミングチャートを参照して説明すると、セレクト信号S1と10〜13の記録データがクロック105の立ち上がり及び立ち下がりに同期して5ビットシフトレジスタ108に入力され、ラッチトリガ110によって5ビットラッチ109にセレクトデータと記録データとがラッチされる。セレクトデータS1はセレクタ106に入力され、SEL0及びSEL1にデコードされる。
【0097】
また、ブロックデータBE0及びBE1信号から2TO4Decoder107によってBLE0〜3にデコードされる。そして、デコーダ出力BLE0〜3のいずれかとセレクタ出力SEL0又はSEL1とに接続された4つのsegにヒートイネーブル111が印加されてヒータが駆動される。
【0098】
以上説明したように本実施形態によれば、32個のヒータに対してシフトレジスタ及びラッチのビット数を5ビットとすると共に、セレクト信号をデータ信号と共通として信号線の数を減らすことができる。従って、第2の実施形態による効果に加えて、記録装置本体と記録ヘッドとの接続に用いられるコンタクト数を削減して、記録ヘッドのコストをより低減することが可能となる。
【0099】
本実施形態では画像データに先立ってセレクト信号が入力される構成で説明したが、逆であってもよい。また、画像データとセレクト信号との連続転送は無信号期間をはさんでいても良い。
【0100】
[第4の実施形態]
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドの第4の実施形態について説明する。以下の説明では上記の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0101】
図12は、本実施形態の記録ヘッドの吐出口配列を示している。本実施形態では、大中小3種類の大きさのインク滴を吐出するべく、容量が大きなインク滴を吐出する吐出口1200と、容量が中間のインク滴を吐出する吐出口1201と、容量が小さなインク滴を吐出する吐出口1202とが順次1200dpi間隔で並んでいる。全吐出口数は、48であり、上から0seg、1seg、…、47segとなっている。インク吐出量は、吐出口1200が約10pl、吐出口1201が約5pl、吐出口1202が約2plである。
【0102】
上述のように本実施形態では、大中小3種類の大きさのインク滴を吐出する3種類の吐出口を有しているので、吐出口の種類を選択するセレクト信号として2ビットの信号を用いる。従って、セレクタは、図13に示す入出力特性のように、2ビットのセレクト信号の状態に応じて、SEL0〜2の3つの出力信号のいずれかを選択する構成となる。
【0103】
図14は、本実施形態の各segの駆動条件を示す図である。図示されたように、各segは、2TO4Decoderからの出力信号(BLE0〜3)、及びセレクタからの出力信号(SEL0〜2)の状態に応じて駆動される。本実施形態の記録ヘッドは、4ブロックの分散駆動であり、SEL信号によって吐出されるインク滴の大きさ(大、中、小)に対応したsegが選択される構成となっている。
【0104】
駆動回路の構成及び各信号のタイミングチャートは、セレクタに関する部分以外は、上記第1から第3の実施形態のいずれかと同様とすることができる。例えば、駆動回路の構成については、第1及び第2の実施形態の図3及び図8におけるセレクト信号30及び80は各々2本となり、セレクタ36及び86からの出力信号は3本となる。また、第3の実施形態の図10においては、シフトレジスタ108及びラッチ109が各々6ビットとなり、セレクタ106への入力が2本、出力が3本となる。
【0105】
以上説明したように本実施形態によれば、第1から第3の実施形態による効果に加えて、容量の異なる3種類のインク滴の吐出を制御することが可能となる。
【0106】
[第5の実施形態]
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドの第5の実施形態について説明する。以下の説明では上記の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0107】
図15は、本実施形態の記録ヘッドを吐出口側から見た状態を示す図である。図中矢印が記録ヘッドの走査方向であり、走査方向に並んだ1501〜1504の4つの吐出口列からは、それぞれ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインク滴が吐出され、各吐出口列は、走査方向と交差する方向に配列された複数の吐出口を有している。
【0108】
4つの吐出口列のうち、シアン、マゼンタ及びイエローの吐出口列の配列は、第1の実施形態に関して説明した図2と同様な構成であり、1200dpiピッチで大小2種類のインク滴を吐出する吐出口が交互に並んでいる。一方、ブラックの吐出口列の配列は、図16に示すように30plのインク滴を吐出する吐出口1601が600dpiピッチで16個並んでいる。
【0109】
ここで、シアン、マゼンタ、イエローの各吐出口列の駆動回路及びその信号のタイミングチャートは、第1及び第2の実施形態のいずれかと同様とすることができる。なお、ブラックの吐出口列の駆動回路及びその信号のタイミングチャートは、第1及び第2の実施形態において示したものからセレクト信号に関する部分を除いたものと同様である。
【0110】
図17は、第1又は第2の実施形態に基づいて本実施形態の記録ヘッドを駆動する場合の各吐出口列に対する信号の種類を示す図である。図中「Non」は、信号が不要であることを示しており、同じ記号は同じ信号が共通に使用されることを示している。すなわち、本実施形態では、ブロックデータ信号(BE0、BE1)、ラッチトリガ信号、及びクロックは全ての吐出口列に共通であり、セレクト信号、及び記録データは、各吐出口毎に別個の信号である。また、ヒートイネーブル信号は、ブラックの吐出口に対してのみ異なり、シアン、マゼンタ、及びイエローの吐出口には共通である。
【0111】
また、本実施形態の各吐出口列の駆動回路及びその信号のタイミングチャートを第3の実施形態と同様なものとすることも可能である。この場合は、図17に示した信号のうち、セレクト信号が不要となり、各吐出口列に対するデータ信号の中にセレクト信号賭して利用されるデータが含まれることとなる。
【0112】
以上説明したように本実施形態によれば、各色毎に記録に使用するインク滴の大きさを個別に設定できるので、より最適な駆動が可能となる。
【0113】
[第6の実施形態]
以下、本発明のインクジェット記録ヘッドの第6の実施形態について説明する。以下の説明では上記の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0114】
本実施形態の記録ヘッドは、上記第5の実施形態とほぼ同様であるが、記録ヘッドを駆動する場合の各吐出口列に対する信号の種類が異なっている。すなわち、図18に示すように、第1又は第2の実施形態に基づいて本実施形態の記録ヘッドを駆動する場合、セレクト信号を各吐出口列に共通としている。
このようにすると、第5の実施形態と比較して、記録に使用するインク滴の大きさを各色毎に個別に設定することはできなくなるが、記録装置本体と記録ヘッドとの間の信号線の本数を削減することができるので、記録装置本体と記録ヘッドとの接続に用いられるコンタクト数を削減して、記録ヘッドのコストをより低減することが可能となる。
【0115】
<記録ヘッド用基板の実施形態1>
次に、本発明に係る記録ヘッド用基板の実施形態について図面を参照して説明する。
【0116】
図20は本発明によるインクジェット記録ヘッド用基板(素子基板)の一実施形態の構成を示す平面図である。
【0117】
図20に示す実施形態は、ロジック回路301、ヒータ(発熱素子)302、303、外部接続端子304、駆動回路305およびインク供給口306より構成されている。
【0118】
インクジェット記録ヘッドの構成としては、前述したように各ヒータに対向した位置に吐出口が設けられており、この吐出口位置にインク流路を介してインクが供給される。
【0119】
ヒータ302,303はそれぞれ大きさが異なるもので、大きさが異なり、発熱量および発熱したときのインク吐出量の異なるものがインク供給口306を挟んで対向し、かつ、大きさの異なる発熱素子が交互に1列をなすようにインク供給口306の両側に配置されている。
【0120】
駆動回路305はヒータ302,303のそれぞれに個別に対応するように設けられている。各駆動回路305は外部接続端子304を介して外部より供給される信号に応じて動作を行なうロジック回路301の制御によりそれぞれに対応して設けられた駆動素子を駆動する。また、ロジック回路301は供給口を中心に左右独立に形成されているため、どちらのヒータを選択してもロジック回路は左右とも均一に使用することができる。そのため余分な配線の引き回しをする必要がなく小型化が可能となる。
【0121】
本実施形態では駆動回路305として、図29に示したDMOSトランジスタが使用されている。これにより、従来の倍の配列密度で配置することができ、基板面積を増大させることなく大きさの異なるヒータ302,303を配置することが可能となっている。ロジック回路301は大きさの同じヒータが同時に駆動されるように制御を行う。このため、隣り合うヒータが同時に駆動されることはなく、安定した吐出が可能となっている。
【0122】
図21は、本実施形態の基板上の具体的な配線を示す平面図である。
【0123】
基板101に設けられる各ヒータ103は、図20に示した発熱抵抗体302,303とこれに電力を供給するための電極配線を有して構成されるものである。それぞれのヒータ103の一方の配線は、電源電位共通電極104a,104b,104c,104dのいずれかと電気的に接続する。選択電極となる他方の配線は、スイッチング素子としてのトランジスタなどからなる駆動素子108と接続し、駆動素子108は接地(GND)側の共通の電極105a,105b,105c,105dと接続する。
【0124】
電源電位共通電極104a,104b,104c,104dから上述した順序で接続される回路構成により、各ヒータ103を記録データに応じて選択的に駆動して対応する吐出口からインクを吐出することが可能となる。電源電位共通電極104a,104b,104c,104dおよび電極105a,105b,105c,105dのそれぞれは、電極パッド107と接続し、これによりそれぞれが装置電源および接地回路と接続することができる。なお、接地側の電極105a,105b,105c,105dはそれぞれの配線抵抗が各電源電位共通電極間で等しくなるように定められている。
【0125】
したがって、供給口102(図20におけるインク供給口306)を挟んだ箇所に大きさの異なるヒータ103が配置されているが、いずれのヒータ103を選択しても、使用する配線は偏ることがないため、配線幅を広くしなくても同時にオンとなったときの電圧降下に対応することができ小型化が可能となる。
【0126】
図22は図20に示したロジック回路301、駆動回路およびヒータを含む回路構成を示す回路図である。
【0127】
図22に示す回路は、ヒータ駆動信号入力端子401、クロック(CLK)入力端子402、データ入力端子403、選択回路404、ラッチ信号入力端子405、ヒータ用電圧入力端子406、駆動回路407、選択データ転送回路408、選択データ保持回路409、デコーダ410、データ転送回路411、保持回路412およびヒータA,Bから構成されている。
【0128】
ヒータA,Bは図20に示したヒータ302,303であり、2(n)種類のヒータA,Bで1つのグループとされてm個のグループが設けられている。グループにヒータA,Bのそれぞれに対して駆動回路407およびAND回路が設けられており、駆動回路407は該AND回路出力に応じてヒータを駆動する。
【0129】
本実施形態においては、データ入力端子403に入力されるデータにより、ヒータのグループと種類が選択されるとともに、画像の記録が行なわれる。データ入力端子403に入力されたデータについて、選択データ転送回路409は、ヒータのグループを選択するデータについてはデコーダ410へ出力し、ヒータの種類を選択するデータについては選択回路4040へ出力する。また、画像の記録を行なうためのデータについてはデータ転送回路411へ出力する。
【0130】
保持回路412とデータ転送回路411はヒータA,Bに共通とされ、ヒータA,Bの切換えは選択データ転送回路408にデータ入力端子403を介して入力されたデータによって決定され、選択回路404にて選択される。
【0131】
図22において、ヒータ駆動電源はヒータ用電圧入力端子406へ供給される電源となる。ヒータ駆動電源は、共通配線を介して、グループS(1)〜S(m)の全てのヒータA,Bの端部に接続される。また、データ転送回路411は、データ入力端子403より選択データ転送回路408を介して入力されるグループS(1),S(2),…,S(m)毎に対応するシリアルの画像データ入力信号と、クロック入力端子402より選択データ転送回路408を介して入力されるデータ転送回路駆動用のクロック入力信号を入力し、その画像データをパラレル信号として保持回路412に出力する。
【0132】
保持回路412には、ラッチ信号入力端子405を介してラッチ信号が入力され、データ転送回路411から入力した画像データを一時記憶してから、対応するグループS(1),S(2),…,S(m)毎のAND回路に出力する。
【0133】
ヒータ駆動信号入力端子401に入力される駆動パルス信号は、グループS(1)〜S(m)のそれぞれのヒータA,Bに入力される。
【0134】
上述したように、データ入力端子403より選択データ転送回路408へ入力されるデータは画像データ入力信号とともに駆動するヒータのグループおよび種類の選択を含むものであり、本実施形態においては5ビットの信号が選択データ保持回路409へ出力される。選択データ保持回路409は入力された5ビットの信号のうち、駆動するグループを示す4ビットの信号をデコーダ410へ出力し、駆動するヒータの種類を示す1ビットの信号を選択回路404へ出力する。
【0135】
デコーダ410の出力端子はグループS(1)〜S(m)毎のAND回路のそれぞれに分けて接続されており、入力された4ビットの信号に応じて、接続するグループを決定する。また、選択回路404は各グループを構成するヒータの種類、本実施形態の場合には、ヒータA,Bのいずれかを選択するものであり、一方の出力は、入力された1ビットの信号をそのままヒータAに対して設けられたAND回路に出力し、他方の出力は入力された1ビットの信号をインバータを介して反転させてヒータBに対して設けられたAND回路に出力する。このため、ヒータA,Bが同時に選択されることはなく、いずれか一方のみが選択される構成とされている。
【0136】
上記のように構成される本実施形態においては、データ入力端子403に入力されるデータにより、ヒータのグループと種類が選択されるとともに、画像の記録が行なわれる。これにより、入力端子を従来から増やすことなく高い階調性を得ることのできるインクジェット記録ヘッド用基板とすることができる。
【0137】
なお、本実施形態においては、各グループを構成するヒータはその大きさが異なる場合について説明したが、同じ大きさのヒータを使用することも可能である。その場合には、一方のヒータからインクが吐出できなくなった場合には他方を使用するといった不吐出の補完を行なうこともできる。
【0138】
<記録ヘッド用基板の実施形態2>
次に、本発明に係るインクジェット記録ヘッド用基板の第2の実施形態について説明する。
【0139】
本実施形態は図20に示したロジック回路301の回路構成を上記の実施形態と異なるものとしたものであり、図23はその回路構成を駆動回路およびヒータとともに示す回路図である。
【0140】
本実施形態は、図22におけるヒータの種類を2以上のn種類として、より高い階調性を得ることのできるインクジェット記録ヘッド用基板としたものである。
【0141】
図23に示す回路のうち、ヒータ駆動信号入力端子501、クロック(CLK)入力端子502、データ入力端子503、ラッチ信号入力端子505、ヒータ用電圧入力端子506、駆動回路507、選択データ転送回路508、選択データ保持回路509、デコーダ510、データ転送回路511、保持回路512のそれぞれは、図22に示したヒータ駆動信号入力端子401、クロック(CLK)入力端子402、データ入力端子403、ラッチ信号入力端子405、ヒータ用電圧入力端子406、駆動回路407、選択データ転送回路408、選択データ保持回路409、デコーダ410、データ転送回路411、保持回路412と同様のものである。
【0142】
本実施形態においては、ヒータが2以上のn種類とされており、これに伴い、データ入力端子503に入力されるデータのうち、駆動するヒータのグループおよび種類の選択するための信号は4+nビットとされている。選択データ転送回路508はこの4+nビットの信号を選択データ保持回路509へ出力し、選択データ保持回路509は入力された4+nビットの信号のうち、駆動するグループを示す4ビットの信号をデコーダ510へ出力し、駆動するヒータの種類を示すnビットの信号により駆動する種類のヒータを認識し、その種類のヒータに対して設けられたAND回路への出力をアクティブとする。
【0143】
上記のように構成される本実施形態においては、ヒータの種類が多くなったことから、より多くの吐出量を選択することが可能となり、より高い階調性のものとすることができた。
【0144】
また、n種類のヒータの配置についていうと、同じ種類のヒータは、インク供給口を挟んで千鳥状に対向配列される、これにより、上述したように、いずれの種類のヒータが選択されても、使用する配線に偏りがないため、同時にオンとなったときの電圧降下に対応することができ小型化が可能となる。
【0145】
<インクジェット記録ヘッドの構成>
図24は、図20ないし図23に示したインクジェット記録ヘッド用基板を用いて作製されたインクジェット記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【0146】
図20ないし図23に示したインクジェット記録ヘッド用基板である素子基体52上には、電流が流れることで熱を発生し、その熱によって発生する気泡によって吐出口53からインクを吐出するための電気熱変換素子(ヒータ)41が複数列状に配されている。この電気熱変換素子のそれぞれには、配線電極54が設けられており、配線電極54の一端側は前述したスイッチング素子42に電気的に接続されている。電気熱変換体41に対向する位置に設けられた吐出口53へインクを供給するための流路55がそれぞれの吐出□53に対応して設けられている。これらの吐出口53および流路55を構成する壁が溝付き部材56に設けられており、これらの溝付き部材56を前述の素子基板52に接続することで流路55と複数の流路にインクを供給するための共通液室57(インク供給口)が設けられている。
【0147】
図25は図20ないし図23に示したインクジェット記録ヘッド用基板である素子基板52を組み込んだインクジェットヘッドの構造を示すもので、枠体58に素子基体52が組み込まれている。この素子基体52上には図24に示した吐出口53や流路55を構成する部材56が取り付けられている。そして、装置側からの電気信号を受け取るためのコンタクトトパッド59が設けられており、フレキシブルプリント配線基板60を介して素子基体52に、装置本体の制御器から各種駆動信号となる電気信号が供給される。
【0148】
以上説明したインクジェット記録ヘッドは、上記で図1A及び図19に関して説明したインクジェットプリンタに好適に使用され得る。
【0149】
[その他の実施形態]
なお、以上の実施形態はインクジェット方式に従って記録を行うインクジェット記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いる記録装置を例に挙げて説明したが、本発明はインクジェット方式以外の記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置にも適用できる。
【0150】
この場合、上記実施形態におけるインク滴の大きさは記録される記録要素(ドット)の大きさに対応し、吐出口(ノズル)あるいはsegはそれぞれの記録ヘッドにおける記録素子に対応し、ヒートや吐出という用語は駆動に対応することとなる。
【0151】
また、その記録方式も、上記実施形態に例示したシリアル方式に限定されるものではなく、記録ヘッドが記録領域の幅に相当する長さの記録素子列を有し、記録媒体を記録ヘッドに対して相対的に移動させることによって記録を行う、いわゆるフルライン型の記録方式を採用する記録装置に対しても本発明は適用できる。
【0152】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0153】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0154】
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0155】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0156】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に記載された構成も本発明に含まれるものである。
【0157】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0158】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0159】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0160】
【発明の効果】
本願のインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの駆動方法によれば、インク吐出量が相対的に異なる複数種類の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの価格を低減し、かつその駆動制御を容易とすることができる。
【0161】
また、本願のインクジェット記録ヘッド用基板によれば、高い諧調性を得ることが出来るインクジェット記録ヘッド用基板を大型化することなく、実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の斜視図である。
【図1B】本発明に係るインクジェット記録ヘッドの構造を示す模式図である。
【図2】第1の実施形態の記録ヘッドの吐出口の配列を示す図である。
【図3】第1の実施形態の記録ヘッドの駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図4】図3のデコーダの入出力特性を示す図である。
【図5】図3のセレクタの入出力特性を示す図である。
【図6】第1の実施形態の記録ヘッドの各segの駆動条件を示す図である。
【図7】図3の回路の各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【図8】第2の実施形態の記録ヘッドの駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図9】図8の回路の各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【図10】第3の実施形態の記録ヘッドの駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図11】図10の回路の各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【図12】第4の実施形態4の記録ヘッドの吐出口の配列を示す図である。
【図13】第4の実施形態のセレクタの入出力特性を示す図である。
【図14】第4の実施形態の記録ヘッドの各segの駆動条件を示す図である。
【図15】第5の実施形態の記録ヘッドの吐出口列の配列を示す図である。
【図16】第5の実施形態の記録ヘッドのブラックの吐出口の配列を示す図である。
【図17】第5の実施形態の記録ヘッドの各吐出口列に対する信号の種類を示す図である。
【図18】第6の実施形態の記録ヘッドの各吐出口列に対する信号の種類を示す図である。
【図19】図1Aの記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図20】本発明によるインクジェット記録ヘッド用基板の一実施形態の構成を示す平面図である。
【図21】図20に示した実施形態の基板上の具体的な配線を示す平面図である。
【図22】図20に示したロジック回路301の回路構成について、駆動回路およびヒータとともに示す回路図である。
【図23】本発明のインクジェット記録ヘッド用基板の他の実施形態の回路構成を駆動回路およびヒータとともに示す回路図である。
【図24】図20ないし図23に示したインクジェット記録ヘッド用基板を用いて作製されたインクジェット記録ヘッドの模式図である。
【図25】図20ないし図23に示したインクジェット記録ヘッド用基板である素子基板52を組み込んだインクジェットヘッドの構造を示す図である。
【図26】サイドシューター型のインクジェット記録ヘッドの上面図である。
【図27】従来例の回路図である。
【図28】従来の構成による記録ヘッドの一部分を示す模式的な断面図である。
【図29】従来の構成による記録ヘッドの一部分を示す模式的な断面図である。
Claims (26)
- インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドであって、
シリアルで入力された記録データを順次格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された記録データを保持する保持手段と、
前記第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号、前記保持手段に保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御回路と、を備えており、
前記記録データが、前記第1及び第2のいずれかの記録素子に対して入力されるように構成されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 前記第1及び第2の記録素子は、前記記録素子列において交互に同数配置されており、隣接した第1及び第2の記録素子で構成される対に対して1つの記録データが入力されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記第1及び第2の記録素子を同数ずつ複数のブロックに分割して駆動するように構成されており、前記記録データが各ブロックに対して入力され、前記駆動制御回路は、前記選択信号、前記保持された記録データ、前記駆動信号、及び駆動すべきブロックを指定するブロック信号に応じて各記録素子を駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記選択信号が、前記記録データに連続してシリアルで入力され、前記保持手段の出力から分離されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 複数の色を用いたカラー記録が可能なように、少なくとも2つの色に対して前記記録素子列を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記複数の色が、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックを含むことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記選択信号が、前記少なくとも2つの記録素子列に別個に入力されることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記選択信号が、前記少なくとも2つの記録素子列に共通に入力されることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録素子が、熱エネルギーを利用して記録を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
- インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子が所定方向に同列配列された記録素子列を有するインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、
前記第1及び第2のいずれかの記録素子に対する記録データをシリアルで入力するデータ入力工程と、
入力された記録データを順次格納する格納工程と、
前記格納された記録データを保持する保持工程と、
前記第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号を入力する選択工程と、
駆動期間を示す駆動信号を入力する駆動指定工程と、
前記保持された記録データ、前記選択信号、及び前記駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御工程と、を備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動方法。 - 前記第1及び第2の記録素子は、前記記録素子列において交互に同数配置されており、前記データ入力工程において、隣接した第1及び第2の記録素子で構成される対に対して1つの記録データを入力することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- 前記第1及び第2の記録素子を同数ずつ複数のブロックに分割する分割工程と、駆動すべきブロックを指定するブロック信号を入力するブロック指定工程とを更に備え、
前記データ入力工程において、前記記録データを各ブロックに対して入力し、前記駆動制御工程において、前記選択信号、前記保持された記録データ、前記駆動信号、及び前記ブロック信号に応じて各記録素子を駆動することを特徴とする請求項10又は11に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。 - 前記データ入力工程において、前記選択信号を前記記録データに連続してシリアルで入力し、前記保持された記録データから前記選択信号を分離する工程を更に含むことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- 前記記録ヘッドは、複数の色を用いたカラー記録が可能なように、少なくとも2つの色に対して前記記録素子列を有しており、前記選択工程において、前記選択信号を前記少なくとも2つの記録素子列に別個に入力することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- 前記記録ヘッドは、複数の色を用いたカラー記録が可能なように、少なくとも2つの色に対して前記記録素子列を有しており、前記選択工程において、前記選択信号を前記少なくとも2つの記録素子列に共通に入力することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドであって、
シリアルで入力された記録データを順次格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された記録データを保持する保持手段と、
前記第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号、前記保持手段に保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御回路と、を備えており、
前記記録データと前記選択信号がシリアル入力される信号線とを有する、インクジェット記録ヘッド。 - 前記信号線には前記選択信号に続いて記録データがシリアルに入力されることを特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録データは、1回の入力あたり前記第1及び第2のいずれかの記録素子に対してのデータが入力されるように構成されていることを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録ヘッド。
- インクの吐出量が相対的に異なる第1及び第2の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、
シリアルで入力された記録データを順次格納する格納工程と、
格納された記録データを保持する保持工程と、
前記第1及び第2のどちらの記録素子を駆動するのかを示す選択信号を入力する工程と、
保持された記録データ、及び駆動期間を示す駆動信号に応じて各記録素子を駆動する駆動制御工程と、を備えており、
前記記録データと前記選択信号とがシリアルで同じ信号線から入力されることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動方法。 - 前記信号線には前記選択信号に続いて記録データがシリアルで入力されることを特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- 前記記録データは、1回の入力あたり前記第1及び第2のいずれかの記録素子に対してのデータが入力されることを特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
- 複数のヒータを備え、該ヒータは発生する熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッド用の基板であって、
前記ヒータはn個毎のm個のグループに分けられており、
各ヒータを駆動する各ヒータに対応して設けられたm×n個の駆動回路と、
入力されたデータについて、前記ヒータのm個を駆動するための画像データと、前記m個のグループおよび各グループを構成するn個のヒータを選択する信号とに分ける選択データ転送回路と、
前記選択データ転送回路からの前記ヒータのm個を駆動するための画像データを入力し、m個の各グループを構成するヒータに対して各グループ毎に画像データを供給する保持回路と、
前記選択データ転送回路からの前記m個のグループおよび各グループを構成するn個のヒータを選択する信号を入力し、前記駆動回路を介して駆動する前記ヒータを選択する選択データ保持回路と、
前記n個のヒータはインク供給口を挟んで千鳥状に対向配列されており、前記選択データ保持回路は各グループを構成するn個のヒータのうちのいずれか一つを選択することを特徴とするインクジェット記録ヘッド用基板。 - 前記n個のヒータは、大きさが同じであり、発生する熱エネルギーにより吐出されるインクの量が同じであることを特徴とする請求項22に記載のインクジェット記録ヘッド用基板。
- 前記n個のヒータは、大きさが異なり、発生する熱エネルギーにより吐出されるインクの量が異なることを特徴とする請求項22に記載のインクジェット記録ヘッド用基板。
- 前記駆動回路はDMOSトランジスタで構成されていることを特徴とする請求項22から24のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド用基板。
- 請求項22から25のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド用基板を用いたインクジェット記録ヘッド。
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