JP2004120614A - 投射型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投射型画像表示装置において、使用者の好みに応じて複数のキーストン補正値やその他の設定値を登録できることを目的とする。
【解決手段】光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を読み出して再設定する設定手段とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を読み出して再設定する設定手段とを有する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射される画像の歪みを補正可能な投射型画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネル上などに生成した画像を、透過又は反射により、スクリーン上に投射するプロジェクタ装置において、プロジェクタ装置の光軸が、投射面の中心と垂直に交わるように設置されない場合には、投射面上に映像を投射する際の映像の拡大率が、各部で不均一になる問題がある。
【0003】
すなわち、スクリーンが建物の壁などに垂直設置されていると仮定すると、プロジェクタ本体はスクリーンに対して、左右方向が水平で、上下方向水平となる設置状態が理想となる。
【0004】
しかしながら、実際にはプロジェクタ本体を設置する場所によって、スクリーンに対し左右方向や上下方向に傾きが生じ、設置時に使用者が微調整することが必要となる。また、設置の度にキーストン調整が必要になる。一方、前面投射型のプロジェクタ装置において、プロジェクタ装置を投射面の手前の中央付近に配置すると、観客が投射面の映像を見る上で邪魔になってしまう。
【0005】
そこで、プロジェクタ装置の光軸が、投射面に対して斜めになるような位置関係に配置することが必要になるが、斜め方向から投射した場合は、投射された映像に歪みが生じることになる。従来、画像変換処理による手法でこれらの歪補正(キーストン補正)を行って、歪みの少ない映像を得る方法が知られている。
【0006】
図14 は、従来技術におけるキーストン(台形)画像補正方法を示したものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
図14(a)に示す原画像から、縦方向に圧縮した図14(b)に示すような横長変換画像を生成し、さらにこれに対してキーストン歪み補正を施した、図14(c)に示すような台形歪み補正画像を生成して、垂直な投射面に対して正面から斜め上向きに投射することによって、投射面上に歪みを補正された、図14(d)に示すような表示画面を得るようにしている。
【0008】
従来技術では、上下方向のキーストン補正について説明しているが、左右方向についても同じことが説明できる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−275538号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示された従来のプロジェクタ装置では、横長変換と台形歪み補正の処理を行っているので、上下方向や左右方向から投射した場合の歪み補正を行うことはできるが、キーストン補正後の値を複数登録する機能が無く、移動する度に、再設定しなければならない。
【0011】
また、キーストン設定値に連動して、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値を保存することができない。
【0012】
さらに、ある方向でキーストン補正を調整決定した後、別な方向からスクリーンを見るとキーストンがずれて見えるため、キーストン値を再変更したくなった場合に、いちいちキーストンの再設定をしなければならない問題がある。
【0013】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、一度調整したキーストン値を登録でき、必要に応じて読みだして瞬時に再設定ができる。キーストン設定値に連動して、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値、ガンマ補正値等を保存することができる。
【0014】
ある方向でキーストン補正を決めた後、別な方向からスクリーンを見る場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なキーストン値を設定できる機能を有するプロジェクタ装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明は、光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を読み出して再設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【0016】
これにより、例えば、プロジェクタ(投射型画像表示装置)を複数の設置場所で使用する場合に、それぞれの場所でのキーストンなどの最適値をメモリでき、メモリされた値を簡単に読み出して再設定することができる。
【0017】
ここで、記憶手段において、画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶するようにしてもよい。また、外部からの指令に基づいて、画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶するようにしてもよい。
【0018】
本願第2の発明は、光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を基準として演算により変換テーブルを作成する作成手段と、所定の基準角度を入力する入力手段と、変換テーブルを用いて入力手段の入力から画像処理手段における画像処理情報を設定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0019】
これにより、例えば、メモリされた値を基準値として、スクリーンに対する視聴者中心角度を入力可能とし、基準値が設定される度に演算によりルックアップテーブル(LUT)を作成し、このLUTに基づいて視聴者中心角度に最適なキーストン設定(オフセットキーストン補正機能)を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態であるプロジェクタ装置の構成を示すブロック図、図2は、本実施形態におけるキーストン値を登録する時のフローチャート図、図3は、本実施形態における登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図である。
【0022】
図4は、本実施形態におけるキーストン値を複数登録する時のフローチャート図、図5は、本実施形態における複数登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図である。
【0023】
本実施形態のプロジェクタ装置は、図1に示すように、映像入力部1と、映像信号をデジタル信号に変換するAD変換部2と、デジタル信号に変換された画像を画像処理する画像変換部3と、明るさ変換部4と、色変換部5と、画像変換された信号をアナログ信号に変換するDA変換部6と、液晶パネルを駆動する液晶パネルドライブ部7とを有している。
【0024】
また、液晶パネル15と、光源となるランプ13と、光量調整部14と、第一の投射するレンズ16と、第二の投射するレンズ17と、全体システムの制御を行うCPU11と、そのメモリ部12と、リモコン入力部8と、キー入力部9と、シリアル通信等の外部通信部10とを有している。
【0025】
次に、図1を参照して本実施形態のプロジェクタ装置の動作を説明する。
【0026】
映像入力部1は、原画像を入力する。画角変換部3では、映像の左右方向や、上下方向の台形歪み補正の処理を行う。光量調整部14は、絞り機構等による液晶パネル15への光量調整を行い、CPU11から制御され投射画像の明るさが調整できる。
【0027】
プロジェクタのピント調整のために、CPU11から第一の投射するレンズ16の位置を調整しファーカス制御を行う。プロジェクタのズーム調整のために、CPU11から第二の投射するレンズ17の位置を調整しズーム制御を行う。CPU11には、外部のリモコン8から赤外信号などによりコマンドが入力されており、リモコンからプロジェクタのシステム制御が行われる。
【0028】
リモコンと同様に、プロジェクタ本体にボタン等のキー入力があり、プロジェクタのシステム制御が行われる。リモコンと同様に、PC等の外部通信機器からRS232C信号やUSB信号などによりコマンドが入力されプロジェクタのシステム制御が行われる。
【0029】
例えば、リモコン8による入力からのキーストン調整用のコマンドをCPU11が受信すると、画像変換部3に指令を出して、上下方向のキーストン調整であれば、図14に示したような場合に画像処理がされることで、原画像に等しい四角い画像が投射される。左右方向についても、同様のキーストン調整が必要になり、同じく画像変換部3にて画像処理されることで、原画像に等しい四角い画像が投射される。
【0030】
明るさ変換4は、ガンマカーブなどの輝度信号の信号処理による明るさを制御するためものである。色変換5は、RGB信号のレベル変更などにより色信号バランスを調整するためのものである。
【0031】
キーストン調整:画像処理3、明るさ:明るさ変換4及び光量調整部14、色:色変換5、フォーカス:レンズ16、ズーム:レンズ17等の各部をCPU11で集中制御しており、調整後の結果情報はメモリ12に蓄積される。
【0032】
次に、図2に、本実施形態のプロジェクタ装置におけるキーストン値を登録する時のフローチャート図を示す。
【0033】
ステップS501からステップS505までにおいて、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンを設定する。そして、ステップS506で、上述した設定が完了したか否かを判断し、設定が完了した場合には、ステップS507でプリセットNOを入力する。ステップS508では、ステップS501からステップS505で設定された各種情報を、プリセットNOに対応させてメモリに記憶する。
【0034】
これにより、ズーム、フォーカス、明るさ、色バランス、キーストンを所定の状態に調整した後、プリセット開始モードに移行し、指定のNOキーにキーストーンを含む全ての情報がメモリされる。
【0035】
次に、図3に登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図を示す。プリセットロード開始モードに移行し(ステップS510)、指定のNOキーを押すことで(ステップS511)、既にメモリされているキーストンを含む全ての情報がプロジェクタにロード(ステップS512)されプリセットされた状態を復帰する。すなわち、プリセットNOに対応して記憶された情報、具体的には、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの情報を設定する(ステップS513〜ステップS517)。
【0036】
次に、複数の会議室に設置された場合のフローチャートを図4に示す。本実施形態では、会議室Aの調整情報がプリセットNO1に登録され、会議室Bの調整情報がプリセットNO2に登録された場合の例を示す。
【0037】
プロジェクタを会議室Aに設置した場合、使用者は、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの設定値を調整する(ステップS522)。そして、設定値の調整が完了したときには、調整した設定値をプリセットNO1に登録する(ステップS524)。
【0038】
次に、プロジェクタを会議室Bに設置(ステップS525)して、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの設定値を調整する(ステップS526)。そして、設定値の調整が完了したときには、調整した設定値をプリセットNO2に登録する(ステップS528)。
【0039】
プリセットロード開始モードに移行後、フローチャート図5でメモリされたNO1のキーを押すことで既にメモリされている会議室A用のキーストンを含む全ての情報がプロジェクタにロードされプリセットされた状態を復帰する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態により、一度調整したキーストン値を登録でき、必要に応じて読みだして瞬時に再設定ができる。また、キーストン設定値といっしょに、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値、ガンマ補正値等を同時に関連付けして保存し、読み出し各種設定値を再設定することができる。
【0041】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態であるプロジェクタにおける横キーストン値を登録するときのフローチャート図である。以下、図6を用いて第2実施形態を説明する。
【0042】
ここで、キーストン値を登録するときの動作(図3)、複数のキーストン値を登録するときの動作(図4)、複数登録されたキーストン値を読み出すときの動作(図5)は、第1実施形態で説明した動作と同様である。
【0043】
本実施形態では、ある方向でキーストン補正を決めた後、補正を決めた方向と別な方向からスクリーンを見る条件に変更になった場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なキーストン値を設定できる、オフセットキーストンに関するものである。
【0044】
図1に示すように、第1実施形態と基本構成は同じであるが、メモリ12については、LUTが必要となる。このLUTは、図6に示す配置において、スクリーンとプロジェクタの配置をある状態で固定し、スクリーンと視聴者との角度を、キーストン補正値と対応して作成されたものである。
【0045】
図6は、スクリーン101とプロジェクタ100、視聴者102〜105を上から見た配置図を示す。
【0046】
スクリーン101に対してプロジェクタ100は、上から見て概略90度で直交するように配置されている。スクリーンと視聴者との角度はそれぞれ、視聴者102は+70度、視聴者103 は+35度、視聴者104は+0度、視聴者105は−35度、視聴者106は−70度とする。
【0047】
次に図7は、図6の各視聴者から見たスクリーンの画像を示す。
【0048】
横方向がスクリーンとの角度で、+70度から−70度で図6の視聴者102から105に対応する。縦方向が、プロジェクタのキーストン基準値を、0度、+35度、−35度に変更した場合に対応する。
【0049】
キーストン基準値を0度(デフォルト位置)にした場合、各視聴者は図7の0度設定(図7上段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(c)0度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0050】
キーストン基準値を+35度にした場合、各視聴者は図7の+35度基準値(図7中段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(d)+35度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0051】
キーストン基準値を−35度にした場合、各視聴者は図7の−35度基準値(図7下段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(b)−35度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0052】
図6、図7は、横方向の説明であり、同様の説明が上下方向についてもできる。
【0053】
図8のオフセットキーストンのフローチャートにより、本実施形態のオフセットキーストンについて説明する。
【0054】
プロジェクタを会議室Aに設置した場合において、ズーム、フォーカス、明るさ、色バランス、キーストンを所定の状態に調整(ステップS541)した後、プリセット開始モードに移行し、NO1キーにキーストンを含む全ての情報がメモリされる。この時のキーストン調整値を基準値として、スクリーンと視聴者との角度をLUTとして演算し作成する(ステップS543)。
【0055】
次に、視聴者中心角度+35度を入力(ステップS544)すると、キーストン調整は行わずにLUTを参照してキーストン補正値が設定される(ステップS545)。このため、キーストンの再調整無しに+35度の視聴者に対して原画像と同じ表示が提供される。つまり、図6に示すスクリーンとプロジェクタの配置とすると、会議室設置時には、0度、視聴者104の位置で最適な、キーストン調整を行い、プロジェクタに基準値をメモリする。
【0056】
この時点では、(d)+35度の視聴者103の位置では少し歪んだ表示0度設定となる。その後、視聴者中心角度+35度を入力すると、+35度設定の状態となり、適正にキーストン補正された画像が提供される。
【0057】
図9、図10は、オフセットキーストンの補正値を示すグラフである。図9および図10を用いてオフセットキーストンについて説明する。
【0058】
横軸は、キーストン補正値を表し0を中心とし、+10から−10の範囲でキーストン補正が行われる。縦軸は、補正値に対応する視聴者角度を示し、図6の視聴者102から106、+70度から−70度の位置から適正に見えるように補正が必要となるキーストン補正値である。
【0059】
図9は、キーストン補正値と視聴者角度が、キーストン調整時に0:0度で一致した場合の例で、仮に視聴者角度を+35度とすると、キーストン補正値を−5に変更することで+35度の視聴者に最適なキーストンになる。
【0060】
次に、図10を用いてオフセットキーストンについて説明する。キーストン補正値と視聴者角度が、キーストン調整時に2:0度となった場合の例で、仮に視聴者角度を+35度とすると、キーストン補正値を−3に変更することで+35度の視聴者に最適なキーストンになる。
【0061】
図9の場合の動作フロチャートを図11に示し、図10の場合の動作フロチャートを図12に示す。
【0062】
図11において、本実施形態のプロジェクタを会議室Aのスクリーン101に対して向かい合うように配置、すなわち、0度の位置(視聴者角度0度)に配置して、キーストンの調整を行う(ステップS541)。そして、キーストンの設定が完了すると、この設定値をキーストン基準値(KSref=0)として登録する。また、登録されたキーストン基準値に基づいて、LUTを作成する(ステップS543)。このときのLUTを、図13(a)に示す。
【0063】
次に、視聴者角度+35度を入力すると(ステップS544)、図9に示すグラフに基づいて、+35度におけるキーストンを設定する(ステップS545)。すなわち、図9において、視聴者角度を0度から+35度に移行したときのキーストン補正値(KS(+35度)=−5)を設定する。
【0064】
一方、図12において、本実施形態のプロジェクタを会議室Aのスクリーン101に対して+14度(視聴者角度+14度)の位置に配置して、キーストンの調整を行う(ステップS541)。そして、キーストンの設定が完了すると、この設定値をキーストン基準値(KSref=2)として登録する。また、登録されたキーストン基準値に基づいてLUTを作成する(ステップS543)。このときのLUTを図13(b)に示す。
【0065】
次に、視聴者角度+35度を入力すると(ステップS544)、図10に示すグラフに基づいて、+35度におけるキーストンを設定する(ステップS545)。すなわち、図10において、視聴者角度を+14度から+35度に移行したときのキーストン補正値((KS(+35度)=−3))を設定する。
【0066】
以上のように本実施形態では、ある方向でキーストン補正を決めた後、補正を決めた方向と別な方向からスクリーンを見る条件に変更になった場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なオフセットされたキーストン値を設定することが可能となる。
【0067】
キーストン制御の登録、読み出しは、外部に接続されたリモコン8や、キー9、や、外部通信10を経由して制御されることが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のプロジェクタ装置によれば、投射時のキーストン設定値を複数登録できる。投射時のキーストン設定値と共にフォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を複数登録できる。
【0069】
キーストン設定値を基準として連動するように、各種設定値をダイレクトに外部から指定できる。メモリ設定値を基準値として演算により変換テーブルを作成し、スクリーンに対する視聴者中心角度を入力可能とし、変換テーブルを用いて入力値から画像処理手段の設定値を決定する。
【0070】
これらにより、キーストン調整をメモリすることで、キーストンの再調整の手間を無くし、視聴者角度を入力することで再調整すること無く、瞬時に適切なキーストン値を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態であるプロジェクタ装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態におけるキーストン値を登録する時のフローチャート。
【図3】第1実施形態における登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート。
【図4】第1実施形態におけるキーストン値を複数登録する時のフローチャート。
【図5】第1実施形態における複数登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート。
【図6】第2実施形態であるプロジェクタにおける横キーストン値を登録するときのフローチャート。
【図7】図6の各視聴者から見たスクリーンの画像。
【図8】オフセットキーストンのフローチャート。
【図9】オフセットキーストンの補正値を示すグラフ。
【図10】オフセットキーストンの補正値を示すグラフ。
【図11】オフセットキーストンのフローチャート。
【図12】オフセットキーストンのフローチャート。
【図13】LUTを示す表。
【図14】従来技術におけるキーストン(台形)画像補正方法の説明図。
【符号の説明】
1:映像入力部、2:AD変換部、3:画像変換部、4:明るさ変換部
5:色変換部、6:DA変換部、7:液晶パネルドライブ部
8:リモコン入力部、9:キー入力部、10:外部通信部
13:ランプ、14:光量調整部、15:液晶パネル
16,17:レンズ、11:CPU、12:メモリ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射される画像の歪みを補正可能な投射型画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネル上などに生成した画像を、透過又は反射により、スクリーン上に投射するプロジェクタ装置において、プロジェクタ装置の光軸が、投射面の中心と垂直に交わるように設置されない場合には、投射面上に映像を投射する際の映像の拡大率が、各部で不均一になる問題がある。
【0003】
すなわち、スクリーンが建物の壁などに垂直設置されていると仮定すると、プロジェクタ本体はスクリーンに対して、左右方向が水平で、上下方向水平となる設置状態が理想となる。
【0004】
しかしながら、実際にはプロジェクタ本体を設置する場所によって、スクリーンに対し左右方向や上下方向に傾きが生じ、設置時に使用者が微調整することが必要となる。また、設置の度にキーストン調整が必要になる。一方、前面投射型のプロジェクタ装置において、プロジェクタ装置を投射面の手前の中央付近に配置すると、観客が投射面の映像を見る上で邪魔になってしまう。
【0005】
そこで、プロジェクタ装置の光軸が、投射面に対して斜めになるような位置関係に配置することが必要になるが、斜め方向から投射した場合は、投射された映像に歪みが生じることになる。従来、画像変換処理による手法でこれらの歪補正(キーストン補正)を行って、歪みの少ない映像を得る方法が知られている。
【0006】
図14 は、従来技術におけるキーストン(台形)画像補正方法を示したものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
図14(a)に示す原画像から、縦方向に圧縮した図14(b)に示すような横長変換画像を生成し、さらにこれに対してキーストン歪み補正を施した、図14(c)に示すような台形歪み補正画像を生成して、垂直な投射面に対して正面から斜め上向きに投射することによって、投射面上に歪みを補正された、図14(d)に示すような表示画面を得るようにしている。
【0008】
従来技術では、上下方向のキーストン補正について説明しているが、左右方向についても同じことが説明できる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−275538号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示された従来のプロジェクタ装置では、横長変換と台形歪み補正の処理を行っているので、上下方向や左右方向から投射した場合の歪み補正を行うことはできるが、キーストン補正後の値を複数登録する機能が無く、移動する度に、再設定しなければならない。
【0011】
また、キーストン設定値に連動して、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値を保存することができない。
【0012】
さらに、ある方向でキーストン補正を調整決定した後、別な方向からスクリーンを見るとキーストンがずれて見えるため、キーストン値を再変更したくなった場合に、いちいちキーストンの再設定をしなければならない問題がある。
【0013】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、一度調整したキーストン値を登録でき、必要に応じて読みだして瞬時に再設定ができる。キーストン設定値に連動して、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値、ガンマ補正値等を保存することができる。
【0014】
ある方向でキーストン補正を決めた後、別な方向からスクリーンを見る場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なキーストン値を設定できる機能を有するプロジェクタ装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明は、光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を読み出して再設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【0016】
これにより、例えば、プロジェクタ(投射型画像表示装置)を複数の設置場所で使用する場合に、それぞれの場所でのキーストンなどの最適値をメモリでき、メモリされた値を簡単に読み出して再設定することができる。
【0017】
ここで、記憶手段において、画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶するようにしてもよい。また、外部からの指令に基づいて、画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶するようにしてもよい。
【0018】
本願第2の発明は、光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された画像処理情報を基準として演算により変換テーブルを作成する作成手段と、所定の基準角度を入力する入力手段と、変換テーブルを用いて入力手段の入力から画像処理手段における画像処理情報を設定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0019】
これにより、例えば、メモリされた値を基準値として、スクリーンに対する視聴者中心角度を入力可能とし、基準値が設定される度に演算によりルックアップテーブル(LUT)を作成し、このLUTに基づいて視聴者中心角度に最適なキーストン設定(オフセットキーストン補正機能)を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態であるプロジェクタ装置の構成を示すブロック図、図2は、本実施形態におけるキーストン値を登録する時のフローチャート図、図3は、本実施形態における登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図である。
【0022】
図4は、本実施形態におけるキーストン値を複数登録する時のフローチャート図、図5は、本実施形態における複数登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図である。
【0023】
本実施形態のプロジェクタ装置は、図1に示すように、映像入力部1と、映像信号をデジタル信号に変換するAD変換部2と、デジタル信号に変換された画像を画像処理する画像変換部3と、明るさ変換部4と、色変換部5と、画像変換された信号をアナログ信号に変換するDA変換部6と、液晶パネルを駆動する液晶パネルドライブ部7とを有している。
【0024】
また、液晶パネル15と、光源となるランプ13と、光量調整部14と、第一の投射するレンズ16と、第二の投射するレンズ17と、全体システムの制御を行うCPU11と、そのメモリ部12と、リモコン入力部8と、キー入力部9と、シリアル通信等の外部通信部10とを有している。
【0025】
次に、図1を参照して本実施形態のプロジェクタ装置の動作を説明する。
【0026】
映像入力部1は、原画像を入力する。画角変換部3では、映像の左右方向や、上下方向の台形歪み補正の処理を行う。光量調整部14は、絞り機構等による液晶パネル15への光量調整を行い、CPU11から制御され投射画像の明るさが調整できる。
【0027】
プロジェクタのピント調整のために、CPU11から第一の投射するレンズ16の位置を調整しファーカス制御を行う。プロジェクタのズーム調整のために、CPU11から第二の投射するレンズ17の位置を調整しズーム制御を行う。CPU11には、外部のリモコン8から赤外信号などによりコマンドが入力されており、リモコンからプロジェクタのシステム制御が行われる。
【0028】
リモコンと同様に、プロジェクタ本体にボタン等のキー入力があり、プロジェクタのシステム制御が行われる。リモコンと同様に、PC等の外部通信機器からRS232C信号やUSB信号などによりコマンドが入力されプロジェクタのシステム制御が行われる。
【0029】
例えば、リモコン8による入力からのキーストン調整用のコマンドをCPU11が受信すると、画像変換部3に指令を出して、上下方向のキーストン調整であれば、図14に示したような場合に画像処理がされることで、原画像に等しい四角い画像が投射される。左右方向についても、同様のキーストン調整が必要になり、同じく画像変換部3にて画像処理されることで、原画像に等しい四角い画像が投射される。
【0030】
明るさ変換4は、ガンマカーブなどの輝度信号の信号処理による明るさを制御するためものである。色変換5は、RGB信号のレベル変更などにより色信号バランスを調整するためのものである。
【0031】
キーストン調整:画像処理3、明るさ:明るさ変換4及び光量調整部14、色:色変換5、フォーカス:レンズ16、ズーム:レンズ17等の各部をCPU11で集中制御しており、調整後の結果情報はメモリ12に蓄積される。
【0032】
次に、図2に、本実施形態のプロジェクタ装置におけるキーストン値を登録する時のフローチャート図を示す。
【0033】
ステップS501からステップS505までにおいて、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンを設定する。そして、ステップS506で、上述した設定が完了したか否かを判断し、設定が完了した場合には、ステップS507でプリセットNOを入力する。ステップS508では、ステップS501からステップS505で設定された各種情報を、プリセットNOに対応させてメモリに記憶する。
【0034】
これにより、ズーム、フォーカス、明るさ、色バランス、キーストンを所定の状態に調整した後、プリセット開始モードに移行し、指定のNOキーにキーストーンを含む全ての情報がメモリされる。
【0035】
次に、図3に登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート図を示す。プリセットロード開始モードに移行し(ステップS510)、指定のNOキーを押すことで(ステップS511)、既にメモリされているキーストンを含む全ての情報がプロジェクタにロード(ステップS512)されプリセットされた状態を復帰する。すなわち、プリセットNOに対応して記憶された情報、具体的には、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの情報を設定する(ステップS513〜ステップS517)。
【0036】
次に、複数の会議室に設置された場合のフローチャートを図4に示す。本実施形態では、会議室Aの調整情報がプリセットNO1に登録され、会議室Bの調整情報がプリセットNO2に登録された場合の例を示す。
【0037】
プロジェクタを会議室Aに設置した場合、使用者は、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの設定値を調整する(ステップS522)。そして、設定値の調整が完了したときには、調整した設定値をプリセットNO1に登録する(ステップS524)。
【0038】
次に、プロジェクタを会議室Bに設置(ステップS525)して、ズーム位置、フォーカス位置、明るさ、色バランス、キーストンの設定値を調整する(ステップS526)。そして、設定値の調整が完了したときには、調整した設定値をプリセットNO2に登録する(ステップS528)。
【0039】
プリセットロード開始モードに移行後、フローチャート図5でメモリされたNO1のキーを押すことで既にメモリされている会議室A用のキーストンを含む全ての情報がプロジェクタにロードされプリセットされた状態を復帰する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態により、一度調整したキーストン値を登録でき、必要に応じて読みだして瞬時に再設定ができる。また、キーストン設定値といっしょに、ズーム、フォーカス値、明るさ補正値、ガンマ補正値等を同時に関連付けして保存し、読み出し各種設定値を再設定することができる。
【0041】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態であるプロジェクタにおける横キーストン値を登録するときのフローチャート図である。以下、図6を用いて第2実施形態を説明する。
【0042】
ここで、キーストン値を登録するときの動作(図3)、複数のキーストン値を登録するときの動作(図4)、複数登録されたキーストン値を読み出すときの動作(図5)は、第1実施形態で説明した動作と同様である。
【0043】
本実施形態では、ある方向でキーストン補正を決めた後、補正を決めた方向と別な方向からスクリーンを見る条件に変更になった場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なキーストン値を設定できる、オフセットキーストンに関するものである。
【0044】
図1に示すように、第1実施形態と基本構成は同じであるが、メモリ12については、LUTが必要となる。このLUTは、図6に示す配置において、スクリーンとプロジェクタの配置をある状態で固定し、スクリーンと視聴者との角度を、キーストン補正値と対応して作成されたものである。
【0045】
図6は、スクリーン101とプロジェクタ100、視聴者102〜105を上から見た配置図を示す。
【0046】
スクリーン101に対してプロジェクタ100は、上から見て概略90度で直交するように配置されている。スクリーンと視聴者との角度はそれぞれ、視聴者102は+70度、視聴者103 は+35度、視聴者104は+0度、視聴者105は−35度、視聴者106は−70度とする。
【0047】
次に図7は、図6の各視聴者から見たスクリーンの画像を示す。
【0048】
横方向がスクリーンとの角度で、+70度から−70度で図6の視聴者102から105に対応する。縦方向が、プロジェクタのキーストン基準値を、0度、+35度、−35度に変更した場合に対応する。
【0049】
キーストン基準値を0度(デフォルト位置)にした場合、各視聴者は図7の0度設定(図7上段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(c)0度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0050】
キーストン基準値を+35度にした場合、各視聴者は図7の+35度基準値(図7中段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(d)+35度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0051】
キーストン基準値を−35度にした場合、各視聴者は図7の−35度基準値(図7下段列)に示すようにスクリーン上の画像が見えることになる。つまり、正面に位置する(b)−35度の場所で原画像と同じ基準状態だが、左右(+またはーに)になるに従って、台形状に画像が歪んで見える。
【0052】
図6、図7は、横方向の説明であり、同様の説明が上下方向についてもできる。
【0053】
図8のオフセットキーストンのフローチャートにより、本実施形態のオフセットキーストンについて説明する。
【0054】
プロジェクタを会議室Aに設置した場合において、ズーム、フォーカス、明るさ、色バランス、キーストンを所定の状態に調整(ステップS541)した後、プリセット開始モードに移行し、NO1キーにキーストンを含む全ての情報がメモリされる。この時のキーストン調整値を基準値として、スクリーンと視聴者との角度をLUTとして演算し作成する(ステップS543)。
【0055】
次に、視聴者中心角度+35度を入力(ステップS544)すると、キーストン調整は行わずにLUTを参照してキーストン補正値が設定される(ステップS545)。このため、キーストンの再調整無しに+35度の視聴者に対して原画像と同じ表示が提供される。つまり、図6に示すスクリーンとプロジェクタの配置とすると、会議室設置時には、0度、視聴者104の位置で最適な、キーストン調整を行い、プロジェクタに基準値をメモリする。
【0056】
この時点では、(d)+35度の視聴者103の位置では少し歪んだ表示0度設定となる。その後、視聴者中心角度+35度を入力すると、+35度設定の状態となり、適正にキーストン補正された画像が提供される。
【0057】
図9、図10は、オフセットキーストンの補正値を示すグラフである。図9および図10を用いてオフセットキーストンについて説明する。
【0058】
横軸は、キーストン補正値を表し0を中心とし、+10から−10の範囲でキーストン補正が行われる。縦軸は、補正値に対応する視聴者角度を示し、図6の視聴者102から106、+70度から−70度の位置から適正に見えるように補正が必要となるキーストン補正値である。
【0059】
図9は、キーストン補正値と視聴者角度が、キーストン調整時に0:0度で一致した場合の例で、仮に視聴者角度を+35度とすると、キーストン補正値を−5に変更することで+35度の視聴者に最適なキーストンになる。
【0060】
次に、図10を用いてオフセットキーストンについて説明する。キーストン補正値と視聴者角度が、キーストン調整時に2:0度となった場合の例で、仮に視聴者角度を+35度とすると、キーストン補正値を−3に変更することで+35度の視聴者に最適なキーストンになる。
【0061】
図9の場合の動作フロチャートを図11に示し、図10の場合の動作フロチャートを図12に示す。
【0062】
図11において、本実施形態のプロジェクタを会議室Aのスクリーン101に対して向かい合うように配置、すなわち、0度の位置(視聴者角度0度)に配置して、キーストンの調整を行う(ステップS541)。そして、キーストンの設定が完了すると、この設定値をキーストン基準値(KSref=0)として登録する。また、登録されたキーストン基準値に基づいて、LUTを作成する(ステップS543)。このときのLUTを、図13(a)に示す。
【0063】
次に、視聴者角度+35度を入力すると(ステップS544)、図9に示すグラフに基づいて、+35度におけるキーストンを設定する(ステップS545)。すなわち、図9において、視聴者角度を0度から+35度に移行したときのキーストン補正値(KS(+35度)=−5)を設定する。
【0064】
一方、図12において、本実施形態のプロジェクタを会議室Aのスクリーン101に対して+14度(視聴者角度+14度)の位置に配置して、キーストンの調整を行う(ステップS541)。そして、キーストンの設定が完了すると、この設定値をキーストン基準値(KSref=2)として登録する。また、登録されたキーストン基準値に基づいてLUTを作成する(ステップS543)。このときのLUTを図13(b)に示す。
【0065】
次に、視聴者角度+35度を入力すると(ステップS544)、図10に示すグラフに基づいて、+35度におけるキーストンを設定する(ステップS545)。すなわち、図10において、視聴者角度を+14度から+35度に移行したときのキーストン補正値((KS(+35度)=−3))を設定する。
【0066】
以上のように本実施形態では、ある方向でキーストン補正を決めた後、補正を決めた方向と別な方向からスクリーンを見る条件に変更になった場合に、視聴者角度を入力することで瞬時に適切なオフセットされたキーストン値を設定することが可能となる。
【0067】
キーストン制御の登録、読み出しは、外部に接続されたリモコン8や、キー9、や、外部通信10を経由して制御されることが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のプロジェクタ装置によれば、投射時のキーストン設定値を複数登録できる。投射時のキーストン設定値と共にフォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を複数登録できる。
【0069】
キーストン設定値を基準として連動するように、各種設定値をダイレクトに外部から指定できる。メモリ設定値を基準値として演算により変換テーブルを作成し、スクリーンに対する視聴者中心角度を入力可能とし、変換テーブルを用いて入力値から画像処理手段の設定値を決定する。
【0070】
これらにより、キーストン調整をメモリすることで、キーストンの再調整の手間を無くし、視聴者角度を入力することで再調整すること無く、瞬時に適切なキーストン値を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態であるプロジェクタ装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態におけるキーストン値を登録する時のフローチャート。
【図3】第1実施形態における登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート。
【図4】第1実施形態におけるキーストン値を複数登録する時のフローチャート。
【図5】第1実施形態における複数登録したキーストン値を読み出す時のフローチャート。
【図6】第2実施形態であるプロジェクタにおける横キーストン値を登録するときのフローチャート。
【図7】図6の各視聴者から見たスクリーンの画像。
【図8】オフセットキーストンのフローチャート。
【図9】オフセットキーストンの補正値を示すグラフ。
【図10】オフセットキーストンの補正値を示すグラフ。
【図11】オフセットキーストンのフローチャート。
【図12】オフセットキーストンのフローチャート。
【図13】LUTを示す表。
【図14】従来技術におけるキーストン(台形)画像補正方法の説明図。
【符号の説明】
1:映像入力部、2:AD変換部、3:画像変換部、4:明るさ変換部
5:色変換部、6:DA変換部、7:液晶パネルドライブ部
8:リモコン入力部、9:キー入力部、10:外部通信部
13:ランプ、14:光量調整部、15:液晶パネル
16,17:レンズ、11:CPU、12:メモリ部
Claims (4)
- 光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、
入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、
この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶された前記画像処理情報を読み出して再設定する設定手段とを有することを特徴とする投射型画像表示装置。 - 前記記憶手段が、前記画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶可能であることを特徴とする請求項1に記載の投射型画像表示装置。
- 前記記憶手段が、外部からの指令に基づいて、前記画像処理情報とともに、フォーカス値、カラー設定値、明るさ設定値、明るさ補正値、ガンマ設定値を記憶可能であることを特徴とする請求項1に記載の投射型画像表示装置。
- 光源からの光によりパネルを照明し、パネル上の画像を投射レンズを介してスクリーン面上に投射する投射型画像表示装置において、
入力される画像信号に対して、この画像を変倍、変形するための画像処理を行う画像処理手段と、
この画像処理手段で画像を変倍、変形した画像処理情報を記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶された前記画像処理情報を基準として演算により変換テーブルを作成する作成手段と、
所定の基準角度を入力する入力手段と、
前記変換テーブルを用いて前記入力手段の入力から前記画像処理手段における画像処理情報を設定する制御手段とを有することを特徴とする投射型画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005084245A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Sharp Corp | 表示装置 |
JP2008112035A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Seiko Epson Corp | プロジェクタ |
US7959301B2 (en) | 2007-07-31 | 2011-06-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Projection display device and display method |
JP2013161034A (ja) * | 2012-02-08 | 2013-08-19 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 映像表示装置、映像表示方法およびプログラム |
CN113126405A (zh) * | 2019-12-31 | 2021-07-16 | 华为技术有限公司 | 投影设备和投影交互方法 |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002284009A patent/JP2004120614A/ja active Pending
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