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JP2004190090A - 高純度アルミニウム合金材 - Google Patents

高純度アルミニウム合金材 Download PDF

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JP2004190090A
JP2004190090A JP2002359108A JP2002359108A JP2004190090A JP 2004190090 A JP2004190090 A JP 2004190090A JP 2002359108 A JP2002359108 A JP 2002359108A JP 2002359108 A JP2002359108 A JP 2002359108A JP 2004190090 A JP2004190090 A JP 2004190090A
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Hitoshi Yasuda
均 安田
Hiroshi Tabuchi
宏 田渕
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】プラズマ反応装置を構成する材料として使用でき、十分な強度を有する高純度アルミニウム合金材を提供する。
【解決手段】本発明の高純度アルミニウム合金材は、0.4〜2.1質量%のマグネシウムおよび0.4〜1.2質量%のシリコンを含み、マグネシウム含有量が式(1)
1.70×CSi−1質量% ≦ CMg ≦ 1.70×CSi (1)
〔式中、CMgはマグネシウムの含有量(単位は質量%)を、CSiはシリコンの含有量(単位は質量%)をそれぞれ示す。〕
を満足し、不純物の含有量が0.1質量%以下である。鋳造により得られる鋳塊材であるか、鋳塊材を塑性加工して得られる塑性加工材である。表面に陽極酸化皮膜を形成して陽極酸化高純度アルミニウム合金材として用い得る。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度アルミニウム合金材に関する。
【0002】
【従来の技術】
高純度アルミニウム合金材は、プラズマ反応装置などを構成する材料として有用であり、表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極酸化高純度アルミニウム合金材としても用いられる。かかる高純度アルミニウム合金材としては強度の高いものが求められており、特許文献1(特開平10−88271号公報第3頁)には、0.35〜2.5質量%のマグネシウムおよび0.2〜1質量%のシリコンを含み、マグネシウム含有量(CMg、単位は重量%))がシリコン含有量(CSi、単位は質量%)の1.73倍を超え、不純物の含有量が0.1質量%以下である高純度アルミニウム合金材が開示されている。
【0003】
しかし、かかる従来の高純度アルミニウム合金材では、必ずしも十分な強度ではないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は、プラズマ反応装置を構成する材料として使用でき、十分な強度を有する高純度アルミニウム合金材を開発するべく鋭意検討した結果、マグネシウムの含有量を0.4〜2.1質量%とし、シリコンの含有量を0.4〜1.2質量%とし、マグネシウム含有量が式(1)
1.70×CSi−1質量% ≦ CMg ≦ 1.70×CSi (1)
〔式中、CMgはマグネシウムの含有量(単位は質量%)を、CSiはシリコンの含有量(単位は質量%)をそれぞれ示す。〕
を満足することで、プラズマ反応装置に使用でき、十分な強度を有する高純度アルミニウム合金材となし得ることを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、0.4質量%以上2.1質量%以下のマグネシウムおよび0.4質量%以上1.2質量%以下のシリコンを含み、マグネシウム含有量(CMg)が前記式(1)を満足し、不純物の含有量が0.1質量%以下であることを特徴とする高純度アルミニウム合金材を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の高純度アルミニウム合金材は、0.4質量%以上2.1質量%以下のマグネシウムおよび0.4質量%以上1.2質量%以下、好ましくは0.8質量%以上のシリコンを含む。マグネシウムの含有量(CMg)が2.1質量%を超えたり、シリコンの含有量(CSi)が1.2質量%を超えると、高純度アルミニウム合金材の表面に形成される陽極酸化皮膜にマグネシウムやシリコンが混入し易くなる傾向にある。また、マグネシウムの含有量(CMg)が0.4質量%未満であったり、シリコンの含有量(CSi)が0.4質量%未満であると、強度が十分とはならない傾向にある。
【0007】
本発明の高純度アルミニウム合金材は、マグネシウムの含有量(CMg)が式(1)を満足し、好ましくは式(2)
1.70×CSi−1質量% ≦ CMg ≦ 1.70×CSi−0.5質量% (2)〔式中、CMgおよびCSiはそれぞれ前記と同じ意味を示す。〕
を満足する。マグネシウムの含有量(CMg)が式(1)で規定する範囲を超えたり、この範囲未満であると、強度が不十分となる傾向にある。
【0008】
本発明の高純度アルミニウム合金材は、不純物の含有量が0.1質量%以下である。不純物としては、例えば鉄、マンガン、銅、クロム、亜鉛、チタン、ニッケル、バナジウムなどの遷移金属、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属などの金属不純物、ホウ素などの非金属不純物が挙げられる。
【0009】
本発明の高純度アルミニウム合金材は、例えば鋳型内で溶湯を冷却し、固化して得られる鋳塊材であってもよいし、高純度アルミニウム合金鋳塊材を塑性加工して得られる塑性加工材であってもよい。
【0010】
高純度アルミニウム合金鋳塊材は、例えば高純度アルミニウムにマグネシウムおよびシリコンを添加し鋳造する方法によって製造することができる。具体的には、高純度アルミニウムを加熱して溶融し、これにマグネシウムおよびシリコンを添加して溶湯を得、この溶湯を鋳型内で冷却し固化すればよい。高純度アルミニウムとしては、純度99.9質量%以上のものを用いればよい。かかる純度の高純度アルミニウムを用いることで、得られる高純度アルミニウム合金材の不純物含有量を容易に0.1質量%以下とすることができる。高純度アルミニウムを溶融するには、例えば黒鉛製の坩堝、アルミナ製の坩堝を用い、かかる坩堝の中で加熱すればよい。
【0011】
マグネシウムおよびシリコンは通常、金属状態で添加される。マグネシウムおよびシリコンとしては、それぞれ純度が99.9%以上のものを用いることが好ましい。マグネシウムおよびシリコンが添加された溶湯は、0.4質量%以上2.1質量%以下のマグネシウムおよび0.4質量%以上、好ましくは0.8質量%以上で、1.2質量%以下のシリコンを含み、マグネシウム含有量が前記式(1)を満足し、不純物の含有量が0.1質量%以下のアルミニウム溶湯である。かかる溶湯の温度は通常700℃以上800℃以下である。
【0012】
かかるアルミニウム溶湯を鋳型内に流し込み、鋳型内で冷却することで、鋳塊材として、本発明の高純度アルミニウム合金材を得ることができる。冷却速度は通常4℃/秒以上30℃/秒以下程度である。
【0013】
高純度アルミニウム合金塑性加工材は、例えば鋳型内で冷却固化して得た高純度アルミニウム合金鋳塊材を塑性加工することで得ることができる。塑性加工としては、例えば圧延、鍛造などが挙げられる。鋳塊材を塑性加工するには、例えば鋳塊材を板状に切り出し、圧延、鍛造などの方法により塑性加工すればよい。塑性加工温度は通常200℃以上500℃以下程度である。
【0014】
かくして得られた本発明の高純度アルミニウム合金材は通常、加熱処理されて加熱処理材として用いられる。加熱処理は、例えば高純度アルミニウム合金材を加熱して520℃以上580℃以下程度の温度に通常1時間以上25時間以下程度保持した後、冷却速度10℃/分以上、好ましくは300℃/分以下程度で50℃以下程度の温度に冷却し、次いで50℃以下、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは10℃以上程度の温度に通常0.5時間以上72時間以下程度保持したのち、加熱して150℃以上200℃以下程度の温度で通常2時間以上50時間以下程度保持して行なわれる。かかる加熱処理を施された高純度アルミニウム合金材は、強度がより向上している。
【0015】
本発明の高純度アルミニウム合金材において、マグネシウムおよびシリコンはMg2Siで示される組成の珪素化マグネシウム粒状物相を形成して合金在中に分散して存在する。合金材の断面を顕微鏡観察して計測される粒状物相のうち、粒子径1μm以上20μm以下の粒状物相の個数は、1mm2あたり概ね2000個以下である。
【0016】
かかる本発明の高純度アルミニウム合金材は、例えば表面に陽極酸化皮膜を形成して陽極酸化高純度アルミニウム合金材として用いることができる。陽極酸化皮膜は、通常の陽極酸化処理によって形成することができる。具体的には、例えば希硫酸に高純度アルミニウム合金材を浸漬しながら、合金材を陽極として直流電流を流せばよい。形成される陽極酸化皮膜の厚みは、直流電流の電荷量によって定まる。高純度アルミニウム合金材の表面には自然酸化により形成された自然酸化皮膜が形成されているが、かかる自然酸化皮膜を除去するために、高純度アルミニウム合金材を予めアルカリ水溶液、酸などで洗浄しておくことが好ましい。
【0017】
【発明の効果】
本発明の高純度アルミニウム合金材は、十分な強度を有しており、例えばプラズマ反応装置を構成する材料として有用である。
【0018】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の各実施例で得た高純度アルミニウム合金材の引張り強さおよび耐力は、合金材を直径10mm、長さ40mmの丸棒(鋳塊材)または厚み2.4mm、長さ50mmの平板状(圧延材)に切出し試験片として引張り試験を行い、長さが0.2%伸びたときの単位断面積あたりの引張力を耐力とし、破断するまでの最大の引張力を引張り強さとして、それぞれ求めた。
【0019】
実施例1
〔鋳塊材の製造〕
黒鉛製坩堝内で、高純度アルミニウム(純度99.99%)98質量部を750℃に加熱して溶融させ、同温度で金属シリコン(純度99.999%)1.0質量部および金属マグネシウム(純度99.9%)1.0質量部を加えてアルミニウム溶湯を得た。予め120℃に加熱した鉄製鋳型〔内寸縦20mm×横100mm×高さ150mm〕に上記で得たアルミニウム溶湯(720℃)を流し込み、冷却速度10℃/秒で冷却して、高純度アルミニウム合金鋳塊材を得た。得られた鋳塊材を縦100mm×横120mm×厚み20mmの板状に切出した。
【0020】
得られた鋳塊材の表面を鏡面研磨し、光学顕微鏡により観察倍率400倍で目視観察したところ、表面に粒状物相が観察された。この粒状物相の大きさは概ね25μmであり、1mm2あたりの個数は800個であった。
【0021】
〔530℃での加熱処理〕
上記と同様にして得た板状の鋳塊材〔縦100mm×横120mm×厚み20mm〕を530℃に加熱し同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して10℃/分を超える冷却速度で冷却し、次いで室温(約20℃〜25℃)で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね10μmであり、1mm2あたりの個数は700個であった。この鋳塊材の引張り強さは310MPaであり、耐力は260MPaであった。
【0022】
〔550℃での加熱処理〕
上記と同様にして得た板状の鋳塊材〔縦100mm×横120mm×厚み20mm〕を550℃に加熱し同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して冷却して、次いで室温で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね5μmであり、1mm2あたりの個数は700個であった。この鋳塊材の引張り強さは320MPaであり、耐力は270MPaであった。
【0023】
〔575℃での加熱処理〕
上記と同様にして得た板状の鋳塊材〔縦100mm×横120mm×厚み20mm〕を575℃に加熱し同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して冷却して、次いで室温で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね5μmであり、1mm2あたりの個数は300個であった。この鋳塊材の引張り強さは350MPaであり、耐力は310MPaであった。
【0024】
結果を表1に示す。
【0025】
〔陽極酸化処理〕
上記で530℃、550℃および575℃で加熱処理した後の鋳塊材を10%水酸化ナトリウム水溶液〔水酸化ナトリウム濃度が質量分率で10%の水溶液〕に50℃で3分間浸漬し、その後水洗し、さらに10%硝酸水溶液〔硝酸濃度が質量分率で10%の水溶液〕に1分間浸漬し、水洗して、表面に自然酸化により形成された酸化皮膜を除去した。次いで0℃±2℃の温度を維持しながら15%硫酸水溶液〔硫酸濃度が質量分率で15%の水溶液〕に浸漬し、鋳塊材を陽極として0.03A/cm2の電流密度で50分間直流電流を流して、陽極酸化した。
陽極酸化後の鋳塊材を水洗し、乾燥して、陽極酸化高純度アルミニウム合金材を得た。この陽極酸化高純度アルミニウム合金材は、表面に均一にムラのない陽極酸化皮膜が形成されていた。
【0026】
【表1】
Figure 2004190090
【0027】
比較例1
金属シリコン(純度99.999%)の添加量を0.5質量部とし、金属マグネシウム(純度99.9%)の添加量を1.5質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、板状の高純度アルミニウム合金鋳塊材を得、加熱処理した。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
Figure 2004190090
【0029】
比較例2
高純度アルミニウム(純度99.99%)の使用量を96質量部とし、金属シリコン(純度99.999%)の添加量を1.0質量部とし、金属マグネシウム(純度99.9%)の添加量を3.0質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、板状の高純度アルミニウム合金鋳塊材を得、実施例1と同様に加熱処理した。結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
Figure 2004190090
【0031】
実施例2
〔高純度アルミニウム合金塑性加工材の製造〕
実施例1と同様に操作して高純度アルミニウム合金鋳塊材を得、得られた鋳塊材を縦30mm×横100mm×厚み20mmに切出して板状とした。得られた板状の鋳塊材を500℃〜250℃の温度で厚みが8mmになるまで12回均等に圧延したのち、厚みが3mmになるまで10回均等に圧延し、さらに厚みが2.4mmになるように1回で圧延して、縦35mm×横700mm×厚み2.4mmの板状の高純度アルミニウム合金塑性加工材(圧延材)を得た。
【0032】
〔530℃での加熱処理〕
上記で得た板状の圧延材を530℃に加熱し同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して冷却して、次いで室温で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね6μmであり、1mm2あたりの個数は1600個であった。この鋳塊材の引張り強さは300MPaであり、耐力は250MPaであった。
【0033】
上記と同様にして得た圧延材を530℃に加熱し、同温度を10時間保持した。
その後上記と同様に操作したところ、粒状物相の大きさは概ね4μmであり、1mm2あたりの個数は1300個であった。この鋳塊材の引張り強さは300MPaであり、耐力は250MPaであった。
【0034】
〔550℃での加熱処理〕
上記と同様に操作して得た圧延材〔縦35mm×横700mm×厚み2.4mm〕を550℃に加熱し、同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して冷却して、次いで室温で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね5μmであり、1mm2あたりの個数は1100個であった。この鋳塊材の引張り強さは330MPaであり、耐力は280MPaであった。
【0035】
上記と同様にして得た圧延材を550℃に加熱し、同温度を10時間保持した。その後上記と同様に操作したところ、粒状物相の大きさは概ね6μmであり、1mm2あたりの個数は1100個であった。この鋳塊材の引張り強さは330MPaであり、耐力は280MPaであった。
【0036】
〔575℃での加熱処理〕
上記と同様に操作して得た圧延材〔縦35mm×横700mm×厚み2.4mm〕を575℃に加熱し、同温度を5時間保持した後、水中に浸漬して冷却して、次いで室温で2時間保持したのち、180℃に加熱して同温度を8時間保持して加熱処理をした。加熱処理後の鋳塊材の表面を鏡面研磨し、上記と同様にして光学顕微鏡により目視観察したところ、粒状物相の大きさは概ね4μmであり、1mm2あたりの個数は700個であった。この鋳塊材の引張り強さは350MPaであり、耐力は300MPaであった。
【0037】
上記と同様にして得た圧延材を575℃に加熱し、同温度を10時間保持した。その後上記と同様に操作したところ、粒状物相の大きさは概ね4μmであり、1mm2あたりの個数は500個であった。この鋳塊材の引張り強さは350MPaであり、耐力は300MPaであった。
【0038】
結果を表4および表5に示す。
【0039】
〔陽極酸化皮膜の形成〕
実施例1で得た鋳塊材に代えて、上記で530℃、550℃および575℃で加熱処理した後の圧延材を用いる以外は実施例1と同様に操作して、陽極酸化した。陽極酸化後の圧延材を水洗し、乾燥して、陽極酸化高純度アルミニウム合金材を得た。この陽極酸化高純度アルミニウム合金材は、表面に均一にムラのない陽極酸化皮膜が形成されていた。
【0040】
【表4】
Figure 2004190090
【0041】
【表5】
Figure 2004190090
【0042】
比較例3
比較例1と同様に操作して高純度アルミニウム合金鋳塊材を得、得られた鋳塊材を縦30mm×横100mm×厚み20mmに切出して板状とした。得られた板状の鋳塊材を用いて、実施例2と同様に操作して、高純度アルミニウム合金塑性加工材(圧延材)を得た。得られた圧延材を実施例2と同様に加熱処理した。結果を表6および表7に示す。
【0043】
【表6】
Figure 2004190090
【0044】
【表7】
Figure 2004190090
【0045】
比較例4
比較例2と同様に操作して高純度アルミニウム合金鋳塊材を得、得られた鋳塊材を縦30mm×横100mm×厚み20mmに切出して板状とした。得られた板状の鋳塊材を用いて、実施例2と同様に操作して、高純度アルミニウム合金塑性加工材(圧延材)を得た。得られた圧延材を実施例2と同様に加熱処理した。結果を表8および表9に示す。
【0046】
【表8】
Figure 2004190090
【0047】
【表9】
Figure 2004190090

Claims (6)

  1. 0.4質量%以上2.1質量%以下のマグネシウムおよび0.4質量%以上1.2質量%以下のシリコンを含み、マグネシウム含有量が式(1)
    1.70×CSi−1質量% ≦ CMg ≦ 1.70×CSi (1)
    〔式中、CMgはマグネシウムの含有量(単位は質量%)を、CSiはシリコンの含有量(単位は質量%)をそれぞれ示す。〕
    を満足し、不純物の含有量が0.1質量%以下であることを特徴とする高純度アルミニウム合金材。
  2. 鋳塊材である請求項1に記載の高純度アルミニウム合金材。
  3. 塑性加工材である請求項1に記載の高純度アルミニウム合金材。
  4. 断面を顕微鏡観察して計測される粒子径1μm以上20μm以下の珪素化マグネシウム粒状物相の個数が1mm2あたり2000個以下である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高純度アルミニウム合金材。
  5. 520℃以上580℃以下の温度に保持された後、冷却速度10℃/分以上で冷却され、次いで50℃以下の温度に保持された後、150℃以上200℃以下の温度に保持された請求項1〜請求項4のいずれかに記載の高純度アルミニウム合金材。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の高純度アルミニウム合金材の表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極酸化高純度アルミニウム合金材。
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