JP2004176447A - 凍結工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラインが流過する経路をリールへ大量に巻き取っておくことが出来、しかも、ブラインが保有する冷熱を凍結しようとする地盤へ効率的に伝導することが出来る様な凍結工法の提供。
【解決手段】凍結しようとする地盤(G)へボーリング孔(H)を掘削する工程と、全体が扁平な形状をしており且つ内部に複数の流路(1a、1b)が形成されたチューブ(1)を前記ボーリング孔(H)内へ挿入する工程と、挿入されたチューブ(1)の流路(1a、1b)に凍結材(ブラインLb)を流過させる工程、とを有している。
【選択図】 図4
【解決手段】凍結しようとする地盤(G)へボーリング孔(H)を掘削する工程と、全体が扁平な形状をしており且つ内部に複数の流路(1a、1b)が形成されたチューブ(1)を前記ボーリング孔(H)内へ挿入する工程と、挿入されたチューブ(1)の流路(1a、1b)に凍結材(ブラインLb)を流過させる工程、とを有している。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良工法の1種である凍結工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
凍結工法は、例えば、特許第2743954号公報、特許第3241872号公報等で開示されており、凍結材(ブライン)を地盤中の所定深度まで供給し、ブラインが保有する冷熱を周辺地盤に投入して凍結し、以って、止水や地盤強化等に用いられる工法である。
【0003】
施工に際しては、管路を凍結予定箇所まで挿入し、その内部にブラインを流過させて所定領域を凍結した後、地上側までブラインを戻す。すなわち、ブラインの往路及び復路となる管路(経路)を配置する必要がある。
【0004】
ここで、ブラインが流過する経路(ブラインの往路及び復路)としては、一般的に金属製のチューブが用いられる。
凍結予定領域は地中深い領域なので、長手方向寸法の大きな金属製チューブが必要となる。
【0005】
ところが、長い金属製チューブを製作するには溶接工程を必要とし、その様な溶接工程では1級溶接が要求され、溶接自体に時間が掛かるためコストが嵩む。
【0006】
これに対して、特許第2697779号公報では、継目が無く非常に長く、且つ、可撓性を有する金属製チューブ(いわゆる「コイルドチューブ」)を、ブラインが流過する経路として使用する技術が開示されている。
係る技術を用いれば、ブラインが流過する非常に長い経路を、比較的容易に確保することが出来る。
【0007】
係る金属製チューブを収容し、使用するに際しては、当該金属製チューブをリールに巻き取って貯蔵する必要がある。
しかし、特許第2697779号公報で使用される金属製チューブ(コイルドチューブ)は円形断面であるため、リールで巻き取る際に、リールが大型化してしまう。リールの大型化が許されない場所では、円形断面は、扁平な条材(長手方向寸法が他の寸法に比較して極めて大きな部材)や、径方向寸法が非常に小さい細い条材とは異なり、リールへ大量に巻き付けることが出来ないという問題を有している。
【0008】
また、特許第2697779号公報で使用される金属製チューブ(コイルドチューブ)は比較的小径であるため、ブラインが保有する冷熱を熱伝導させるのに必要な表面積を大きくとることが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、ブラインが流過する経路をリールへ大量に巻き取っておくことが出来、しかも、ブラインが保有する冷熱を凍結しようとする地盤へ効率的に伝導することが出来る様な凍結工法の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の凍結工法は、凍結しようとする地盤(G)へボーリング孔(H)を掘削する工程と、全体が扁平な形状をしており且つ内部に複数の流路(1a、1b)が形成されたチューブ(1)を前記ボーリング孔(H)内へ挿入する工程と、挿入されたチューブ(1)の流路(1a、1b)に凍結材(ブラインLb)を流過させる工程、とを有している(請求項1)。
【0011】
係る構成を具備する本発明によれば、凍結材(ブラインLb)が流過する管路を(1a、1b)構成する前記チューブ(1)は扁平な形状となっているので、リール(2)に巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
また、凍結材(ブラインLb)注入時には、加圧されるので、前記扁平なチューブ(1)は少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤(又は、地盤に掘削されたボーリング孔の内壁)と接触する表面積が大きくなるので、ブライン(Lb)が保有する冷熱がより効率的に土壌中へ投入される。
【0012】
本発明の実施に際して、前記扁平なチューブ(1)は、形状記憶合金、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等を使用するのが好ましい。
形状記憶合金は、低温のブライン(Lb)を流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、ブライン(Lb)を流過させる工程を良好に施工できるので好ましい。
また、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能であるため、好ましい。
しかし、扁平チューブの材質については、熱伝導性が良好で、所定の強度を有する材料で有れば適用可能である。
【0013】
本発明の実施に際しては、前記ボーリング孔(H1)は、扁平な断面形状をしているのが好ましい(請求項2)。
扁平な断面形状を有していれば、ボーリング孔(H1)の内壁面(Hi)と、ブライン(Lb)の流路を形成するチューブの外表面(1c)とを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブライン(Lb)の保有する冷熱を凍結しようとする土壌(G)中に効率良く伝導できるからである。
【0014】
或いは、前記(円形断面の)ボーリング孔(H)と、該ボーリング孔(H)内に挿入された前記扁平なチューブ(1)との間に広い空間(図7の符号E部)が形成されてしまった場合には、当該空間(図7の符号E部)へ、熱伝導性が良い材料(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いもの:例えば砂や砕石)を充填することが好ましい(請求項3)。
【0015】
当該広い空間(図7の符号E部)に空気或いは水が充填されてしまうと、空気も水も熱伝導性が良くないので、ブライン(Lb)が保有する冷熱が凍結しようとする土壌に伝導されなくなってしまう。
しかし、上述したように、当該空間へ熱伝導性が良い材料(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いもの:例えば砂)を充填すれば、ブライン(Lb)の冷熱は当該充填材料を介して、土壌(G)中へ伝達されるのである。
【0016】
ここで、当該充填材料は、粒体の場合、空隙率が大きい材料は不都合である。従って、粘土は不都合である。
一方、砂、砕石は空隙率が低くて最適である。
さらに、液体は熱伝導性が良くないため、水分を含むものは前記充填材としては不都合である。
【0017】
また、前記ボーリング孔内へ扁平なチューブ(1本或いは複数本)(1)を挿入する際に、ボーリング孔(H)の内壁面と前記扁平なチューブの側面とが接触する様に配置することも出来る(請求項4:図33、図34)。
【0018】
その内壁面(Hi)と扁平なチューブ(1)の側面とが接触する様に配置すれば、ボーリング孔(H)の形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌中へ確実に伝達される。
【0019】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0020】
図1〜図6は、本発明の実施形態を実施するために必要な部材、及び凍結のメカニズムを、図示して説明するためのものである。
【0021】
図1はブライン(冷媒、凍結材)が流過する扁平なチューブ(以降、「ブラインが流過する扁平なチューブ」を単に「扁平チューブ」と略記する)1を地盤Gに掘削されたボーリング孔H内に挿入する際の配置を示している。
ボーリング孔Hの近傍の地表Guには、扁平チューブ1を巻き取るリール2が載置され、そのリール2から扁平なチューブ1を繰り出し、ボーリング孔H内に挿入していく。
【0022】
当該扁平チューブ1は、図3に示すように冷媒であるブラインが往復して流過するように、例えば往路復路の2つの流路1a、1bが形成されている。
図示の例ではその流路1a、1bは製造時に独立して成形され、扁平チューブ1の材質は、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、形状記憶合金とすることが好ましい。
【0023】
図2は扁平チューブ1をリールに巻き取った際や、ブラインが流過しない場合(すなわち、ボーリング孔Hに挿入する前)で流体の内圧が働かないために、流路が確保されないほどに扁平した状態を示す。
【0024】
そのように、凍結材が流過する管路を構成するチューブ1が扁平な形状となっているので、リール2に巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
また、凍結材注入時には、加圧されるので、扁平なチューブ1は少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤Gと接触する表面積が大きく、ブラインが保有する冷熱がより効率的に土壌G中へ投入される。
【0025】
図3はブラインを流過させるため、扁平チューブ1を膨張した状態を示す。図2ではブラインが流過しないため、流路が確保されない程度まで扁平であった断面も、図3では扁平チューブ1全体が膨張し、外表面1cが図示では上下方向に膨れるため、流路1a、及び流路1bが確保される。
【0026】
扁平チューブ1の材料が形状記憶合金であれば、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定すれば良い。その他の材質であっても、ブラインを圧送することにより、扁平なチューブを膨張させることが出来る。
【0027】
扁平なチューブに形状記憶合金を用いた場合は、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、その様に形状を設定すれば、ブラインを流過させる工程を良好に施工できる。
また、扁平なチューブに炭素繊維を用いた場合は、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能である。
【0028】
図4は前記扁平チューブ1にブライン(矢印はブラインの流れの方向を示している)Lbを流過、循環させて、掘削孔H周辺の土壌Gを凍結した状態を示している。
【0029】
なお、扁平チューブ1の先端1dでは往路1a、復路1bが連通しており、図6に示すように扁平チューブ1の先端、すなわちチューブの最低部1dで、降下してきたブラインが上昇に転じている。
【0030】
次に、図5を参照してブラインを冷却するサイクルについて説明する。
この冷却サイクルを行うためのシステムは、凍結管(実施形態の扁平チューブ)1と、ブラインタンク3と、ブラインクーラ4と、コンデンサ5と、クーリングタワー6を有している。
【0031】
凍結管(実施形態の扁平チューブ)1とブラインタンク3の間は、ブラインタンク3の下流側に第1のブラインポンプPb1を介装した第1のブライン循環ラインL1によって連通されており、図示の例ではブラインは反時計回りに循環するように構成されている。
【0032】
ブラインタンク3内は後述の方法で冷却されたブラインで満たされており、その冷却されたブラインが凍結管(実施形態の扁平チューブ)1を流過する際に地盤Gから熱を奪い、ボーリング孔周辺の地盤Gを冷却して凍土化する。
ブラインタンク3では第1の循環ラインL1を循環するブラインが、地盤Gから奪った熱を後述の第2の循環ラインL2を循環するブラインと熱交換することで冷却され再び凍結管1に向かう。
【0033】
ブラインタンク3とブラインクーラ4の間は、ブラインタンク3の下流側に第2のブラインポンプPb2を介装した第2のブライン循環ラインL2によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0034】
ブラインクーラ4では第2の循環ラインL2を循環するブラインが、ブラインタンク3から受け取った熱を後述の冷媒ガス循環ラインL3を循環する冷媒ガスと熱交換することで冷却され再びブラインタンク3に戻る。
【0035】
ブラインクーラ4とコンデンサ5の間は、コンデンサ5の下流側に膨張弁Vを、ブラインクーラ4の下流側にコンプレッサC、を介装した冷媒ガス循環ラインL3によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0036】
ブラインクーラ4で第2の循環ラインL2から熱を受けた高温低圧ガスはコンプレッサCによって圧縮され、コンデンサ5で後述の冷却水循環ラインL4と熱交換する。すなわち、コンデンサ5に流入した高温低圧ガスは、液化する際に冷却水循環ラインL4側に液化熱を放出し、低温高圧液となって膨張弁Vに流入する。
膨張弁Vでは、冷媒は膨張することで低温低圧のガスとなりブラインクーラ4に流入して前述のように第2循環ラインL2内を流過するブラインを冷却する。
【0037】
コンデンサ5とクーリングタワー6の間は、コンデンサ5の下流側に冷却水ポンプPwを介装した冷却水循環ラインL4によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0038】
コンデンサ5で冷媒循環ラインL3から熱を受けた高温の冷却水は、冷却水ポンプPwクーリングタワー6に圧送され、クーリングタワー6では、例えば図示しないクーリングファン等で大気に熱を放出し、低温水と化し、再びコンデンサ5に流入する。
【0039】
上述したようなサイクルを繰り返すことにより、凍結管(扁平チューブ)1を流過するブラインはボーリング孔H周辺の地盤Gを凍土化することが出来る。
そして、地盤Gを凍土化することによって、工事中の掘削穴周辺を強化し、出水事故等が防止される。
【0040】
ここで、図1〜図6で説明した部材(扁平チューブ)1を断面円形のボーリング孔(掘削孔)Hへ挿入した場合、図7で示す様に、ボーリング孔内壁Hiとブラインが流過する扁平なチューブ外周1cとの間の空間Eには、水が充填されるか、或いは空気が存在することとなる。
しかし、水は比熱1.0なので、熱伝導性が非常に悪い。また、空気も熱伝導性が良くない。従って、扁平なチューブ1内部を流れるブラインが保有する冷熱が、周辺土壌Gに有効に伝達されず、凍結の効率が減少する恐れがある。
【0041】
その様な恐れを回避するためには、例えば、図8〜図15で示す態様で、断面が扁平形状のボーリング孔(掘削孔)を掘削してやれば良い。
以下、図8〜図15を参照して、ブラインが保有する冷熱を、ボーリング孔周辺の土壌に有効に投入できるような扁平断面を有するボーリング孔掘削の一態様を説明する。
【0042】
先ず、図8において、所定の距離Lだけ隔てた地点に、公知の手段によって、2本のボーリング孔h、hを掘削する。
【0043】
次に図9においては、掘削された2本のボーリング孔h、hの各々に、ジェット噴流噴射用モニタ7、7を挿入する。
【0044】
上記の説明では、ボーリング孔h、hの削孔とモニタ7の挿入とは別工程となっているが、図10で示す様に、ボーリング孔h、hの掘削とモニタ70、70挿入とを同時に行っても良い。
【0045】
図11で示す様に、2本の孔h、hにそれぞれ挿入されたモニタ7、7から、相互に向かい合う様に高圧流体ジェット(例えば、高圧水ジェット、或いは、高圧水ジェットと高圧エアジェットとの組み合わせ等)J、Jを噴射する。
ここで、図12で示す様に、モニタ7、7は所定範囲(角度)θで回動Rする様に構成されており、且つ、それぞれのモニタ7、7から噴出する高圧流体ジェットJ、Jは、衝突して、互いに衝突箇所よりも前方の領域の土壌は掘削しない様に構成されている。
その結果、モニタ7、7からの高圧流体ジェットJ、Jの噴射及びモニタ7、7の回動Rにより、図13で示すような形状の領域G0の土壌が掘削される。
【0046】
図14では、2本の孔h、hにそれぞれ挿入されたモニタ7、7から、図12で示す様に衝突する高圧流体ジェットJ、Jを噴出し、且つ、回動Rしながら、図14の矢印U方向へ上昇させる。
【0047】
図15は、図8〜図15で説明したような態様で掘削された扁平な(図13で示すような形状の)掘削孔H1内に、ブラインが流過する扁平なチューブ1を挿入した状態を示している。
その様にすることにより、ボーリング孔H1内壁Hiとブラインが流過する扁平なチューブ1の外周1cとの間の空間Eが小さいので、ブラインが保有する冷熱は、周辺土壌G中へ有効に伝達されて、周囲土壌Gの凍結が効率良く行われる。
【0048】
上述したように、ボーリング孔H1を扁平な断面形状とすれば、ボーリング孔の内壁面と、ブラインの流路を形成するチューブの外表面1cとを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブラインの保有する冷熱を凍結しようとする土壌G中に効率良く伝導できる。
【0049】
図8〜図15で示す扁平なボーリング孔H1を掘削する態様以外にも、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌に有効に伝達する態様が存在する。
図16〜図25は、その様な態様の1例を示している。
【0050】
先ず、図16において所定箇所に、ボーリング孔hを掘削する。
【0051】
図17では、掘削されたボーリング孔hに、ジェット噴流噴射用モニタ7を挿入し、当該モニタ7より掘削用ジェット噴流Jを噴射しつつ、モニタ7を回転し(矢印R)、引き上げる(U矢印)。
図16及び図17を参照した説明では、ボーリング孔hの削孔とモニタ7挿入とは別工程となっているが、図18で示す様に、ボーリング孔hの掘削とモニタ70挿入とを同時に行っても良い。
【0052】
図19に示すように、モニタ7を回転(R矢印)し、引き上げ(U矢印)続けると、図20に示すような円形断面のボーリング孔Hの削孔が完了する。
【0053】
図21及び図22では、ブラインが流過する扁平なチューブ1を円形断面のボーリング孔H内へ挿入する。
【0054】
図23はボーリング孔内壁Hiと扁平なチューブ外周との間の空間Eに、砂Sを投入している状態を示す。
但し、砂に限定されるものではなく、流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いものであれば、代替可能である。なお、粒体でも、空隙率が大きいと熱伝導性が低くなるので好ましくはない。
【0055】
図24及び図25は、ボーリング孔内壁と扁平なチューブ外縁部との間の空間Eに、砂(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高い材料)Sを充填した状態を表示した図であり、図24は冷媒であるブラインを流過させる前を、図25はブラインLbが流路1a、1b内を流過している様を表している。
良好な熱伝導率を有する砂Sを介して、ブラインLbの保有する冷熱が、図25における複数の曲線の矢印で示す様に、周辺土壌Gに伝達する。
【0056】
そのように、ボーリング孔Hと、ボーリング孔H内に挿入された扁平なチューブ1との間に広い空間が形成されてしまった場合には、当該空間へ、熱伝導性が良い材料(例えば砂)Sを充填することによって、ブラインの冷熱は当該充填材料Sを介して、効率よく土壌中へ伝達される。
【0057】
ここで、図4〜図6で示した様に、凍結工法を実施するためには、ブラインが周辺土壌Gを凍結した後、地上側に戻される必要がある。そのため、ブラインが流過する扁平なチューブ1には、ブラインが地中側へ向かう経路1aと、周辺土壌に冷熱を投入したブラインが地上側へ戻る経路1bとが、形成されなくてはならない。
その様な2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1を構成する態様が、図26〜図31に示されている。
【0058】
図26及び図27は、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1を形成する一態様が示されている。
【0059】
先ず、図26では紙面に垂直な方向へ延在する2枚の布状部材(材質は、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、形状記憶合金)11、11を公知の手段によって両端部1d及び中央1eの3箇所で結合する。
次の図27では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0060】
図28及び図29は、2つの経路を形成した扁平なチューブを構成するその他の態様が示されている。
【0061】
図28では、紙面に垂直な方向へ延在する1枚の布状部材12を折り曲げ、一方の端部1dと、中央1eの2箇所で公知の手段によって結合する。
図29では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0062】
図30及び図31は、2つの経路を形成した扁平なチューブ1を構成する更に別の態様が示されている。
【0063】
図30では、単一の扁平な形状をしたチューブ13を流路1a、1bを2等分するように1箇所1eで結合し、当該結合箇所1eを隔壁とする。
図31では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0064】
図32は、2つの経路を形成した扁平なチューブを構成する上記以外の態様が示されている。
【0065】
単一の扁平な形状をしたチューブ13の断面中央部13eに隔壁(仕切り)1fを構成する。
【0066】
図33は、円形断面のボーリング孔Hを掘削して、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌Gに有効に伝達する他の態様を示した例である。
複数(図33では4本)の扁平なチューブ1を、円形断面のボーリング孔Hの内壁面Hiに沿って配置した例である。
【0067】
図34は、円形断面のボーリング孔Hを掘削して、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌Gに有効に伝達する更に別の態様を示した例である。
扁平なチューブ1を中央で湾曲させて、円形断面のボーリング孔Hの内壁面Hiに沿って配置した例である。
【0068】
上述したように、ボーリング孔H内へ扁平なチューブ1を挿入する際に、ボーリング孔Hの内壁面Hiと前記扁平なチューブ1の側面とが接触する様に配置することにより、ボーリング孔Hの形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌G中へ確実に伝達される。
【0069】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記載ではない旨を付記する。
【0070】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) 凍結材が流過する管路を構成するチューブは扁平な形状となっているので、リールに巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
(2) 凍結材注入時には、加圧されるので、扁平なチューブは少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤と接触する表面積が大きく、ブラインが保有する冷熱がより効率的に土壌中へ投入される。
(3) 扁平なチューブに形状記憶合金を用いた場合は、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、その様に形状を設定すれば、ブラインを流過させる工程を良好に施工できる。
(4) 扁平なチューブに炭素繊維を用いた場合は、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能である。
(5) ボーリング孔を扁平な断面形状とすれば、ボーリング孔の内壁面と、ブラインの流路を形成するチューブの外表面とを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブラインの保有する冷熱を凍結しようとする土壌中に効率良く伝導できる。
(6) ボーリング孔と、ボーリング孔内に挿入された扁平なチューブとの間に広い空間が形成されてしまった場合には、当該空間へ、熱伝導性が良い材料を充填することによって、ブラインの冷熱は当該充填材料を介して、効率よく土壌中へ伝達される。
(7) ボーリング孔内へ扁平なチューブを挿入する際に、ボーリング孔の内壁面と前記扁平なチューブの側面とが接触する様に配置することにより、ボーリング孔の形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌中へ確実に伝達される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を実施するために必要な部材を説明するための構成図。
【図2】本発明の実施形態で用いる扁平チューブが最も扁平化した状態を示す断面図。
【図3】本発明の実施形態で用いる扁平チューブ内を冷媒が流過する場合の断面図。
【図4】本実施形態において、土壌を冷却する態様を示した断面図。
【図5】ブラインを冷却するサイクルを説明するためのブロック図。
【図6】本発明の実施形態で用いる扁平チューブの先端を表した部分断面図。
【図7】ボーリング孔に本実施形態で用いる扁平チューブを挿入した状態を示す断面図。
【図8】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第1工程図。
【図9】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第2工程図。
【図10】図9とは異なる手段を用いた第2工程図。
【図11】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第3工程図。
【図12】図11のモニタ部分を含む水平断面図。
【図13】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する際に排除される土壌の水平断面図。
【図14】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する状態を示す断面図。
【図15】本実施形態において扁平な掘削孔に扁平チューブを挿入した際の水平断面図。
【図16】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第1工程図。
【図17】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第2工程図。
【図18】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第2工程図でボーリング孔削孔とモニタ挿入を同時に行う例を示す図。
【図19】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第3工程図。
【図20】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法で削孔されたボーリング孔の断面図。
【図21】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第4工程図。
【図22】図21に対応する水平断面図。
【図23】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第5工程図。
【図24】図23に対応する水平断面図の変位図示した図。
【図25】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の最終工程図。
【図26】本実施形態に用いる扁平チューブの一実施態様の製作初期工程を示す図。
【図27】本実施形態に用いる扁平チューブの一実施態様の製作最終工程を示す図。
【図28】本実施形態に用いる扁平チューブのその他の実施態様の製作初期工程を示す図。
【図29】本実施形態に用いる扁平チューブのその他の実施態様の製作最終工程を示す図。
【図30】本実施形態に用いる扁平チューブの他の実施態様の製作初期工程を示す図。
【図31】本実施形態に用いる扁平チューブの他の実施態様の製作最終工程を示す図。
【図32】本実施形態に用いる扁平チューブの別の実施態様を示す図。
【図33】本実施形態において、円形断面の掘削孔の内壁に複数の扁平チューブを沿わせて挿入・配置した図。
【図34】本実施形態において、円形断面の掘削孔の内壁に1個の扁平チューブを折り曲げて内壁に沿わせて配置した図。
【符号の説明】
1・・・扁平チューブ
1a・・・流路/往路
1b・・・流路/復路
2・・・リール
3・・・ブラインタンク
4・・・ブラインクーラ
5・・・コンデンサ
6・・・クーリングタワー
7、70・・・モニタ
E・・・隙間
G・・・土壌
H・・・ボーリング孔
J・・・ジェット
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良工法の1種である凍結工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
凍結工法は、例えば、特許第2743954号公報、特許第3241872号公報等で開示されており、凍結材(ブライン)を地盤中の所定深度まで供給し、ブラインが保有する冷熱を周辺地盤に投入して凍結し、以って、止水や地盤強化等に用いられる工法である。
【0003】
施工に際しては、管路を凍結予定箇所まで挿入し、その内部にブラインを流過させて所定領域を凍結した後、地上側までブラインを戻す。すなわち、ブラインの往路及び復路となる管路(経路)を配置する必要がある。
【0004】
ここで、ブラインが流過する経路(ブラインの往路及び復路)としては、一般的に金属製のチューブが用いられる。
凍結予定領域は地中深い領域なので、長手方向寸法の大きな金属製チューブが必要となる。
【0005】
ところが、長い金属製チューブを製作するには溶接工程を必要とし、その様な溶接工程では1級溶接が要求され、溶接自体に時間が掛かるためコストが嵩む。
【0006】
これに対して、特許第2697779号公報では、継目が無く非常に長く、且つ、可撓性を有する金属製チューブ(いわゆる「コイルドチューブ」)を、ブラインが流過する経路として使用する技術が開示されている。
係る技術を用いれば、ブラインが流過する非常に長い経路を、比較的容易に確保することが出来る。
【0007】
係る金属製チューブを収容し、使用するに際しては、当該金属製チューブをリールに巻き取って貯蔵する必要がある。
しかし、特許第2697779号公報で使用される金属製チューブ(コイルドチューブ)は円形断面であるため、リールで巻き取る際に、リールが大型化してしまう。リールの大型化が許されない場所では、円形断面は、扁平な条材(長手方向寸法が他の寸法に比較して極めて大きな部材)や、径方向寸法が非常に小さい細い条材とは異なり、リールへ大量に巻き付けることが出来ないという問題を有している。
【0008】
また、特許第2697779号公報で使用される金属製チューブ(コイルドチューブ)は比較的小径であるため、ブラインが保有する冷熱を熱伝導させるのに必要な表面積を大きくとることが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、ブラインが流過する経路をリールへ大量に巻き取っておくことが出来、しかも、ブラインが保有する冷熱を凍結しようとする地盤へ効率的に伝導することが出来る様な凍結工法の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の凍結工法は、凍結しようとする地盤(G)へボーリング孔(H)を掘削する工程と、全体が扁平な形状をしており且つ内部に複数の流路(1a、1b)が形成されたチューブ(1)を前記ボーリング孔(H)内へ挿入する工程と、挿入されたチューブ(1)の流路(1a、1b)に凍結材(ブラインLb)を流過させる工程、とを有している(請求項1)。
【0011】
係る構成を具備する本発明によれば、凍結材(ブラインLb)が流過する管路を(1a、1b)構成する前記チューブ(1)は扁平な形状となっているので、リール(2)に巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
また、凍結材(ブラインLb)注入時には、加圧されるので、前記扁平なチューブ(1)は少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤(又は、地盤に掘削されたボーリング孔の内壁)と接触する表面積が大きくなるので、ブライン(Lb)が保有する冷熱がより効率的に土壌中へ投入される。
【0012】
本発明の実施に際して、前記扁平なチューブ(1)は、形状記憶合金、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等を使用するのが好ましい。
形状記憶合金は、低温のブライン(Lb)を流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、ブライン(Lb)を流過させる工程を良好に施工できるので好ましい。
また、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能であるため、好ましい。
しかし、扁平チューブの材質については、熱伝導性が良好で、所定の強度を有する材料で有れば適用可能である。
【0013】
本発明の実施に際しては、前記ボーリング孔(H1)は、扁平な断面形状をしているのが好ましい(請求項2)。
扁平な断面形状を有していれば、ボーリング孔(H1)の内壁面(Hi)と、ブライン(Lb)の流路を形成するチューブの外表面(1c)とを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブライン(Lb)の保有する冷熱を凍結しようとする土壌(G)中に効率良く伝導できるからである。
【0014】
或いは、前記(円形断面の)ボーリング孔(H)と、該ボーリング孔(H)内に挿入された前記扁平なチューブ(1)との間に広い空間(図7の符号E部)が形成されてしまった場合には、当該空間(図7の符号E部)へ、熱伝導性が良い材料(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いもの:例えば砂や砕石)を充填することが好ましい(請求項3)。
【0015】
当該広い空間(図7の符号E部)に空気或いは水が充填されてしまうと、空気も水も熱伝導性が良くないので、ブライン(Lb)が保有する冷熱が凍結しようとする土壌に伝導されなくなってしまう。
しかし、上述したように、当該空間へ熱伝導性が良い材料(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いもの:例えば砂)を充填すれば、ブライン(Lb)の冷熱は当該充填材料を介して、土壌(G)中へ伝達されるのである。
【0016】
ここで、当該充填材料は、粒体の場合、空隙率が大きい材料は不都合である。従って、粘土は不都合である。
一方、砂、砕石は空隙率が低くて最適である。
さらに、液体は熱伝導性が良くないため、水分を含むものは前記充填材としては不都合である。
【0017】
また、前記ボーリング孔内へ扁平なチューブ(1本或いは複数本)(1)を挿入する際に、ボーリング孔(H)の内壁面と前記扁平なチューブの側面とが接触する様に配置することも出来る(請求項4:図33、図34)。
【0018】
その内壁面(Hi)と扁平なチューブ(1)の側面とが接触する様に配置すれば、ボーリング孔(H)の形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌中へ確実に伝達される。
【0019】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0020】
図1〜図6は、本発明の実施形態を実施するために必要な部材、及び凍結のメカニズムを、図示して説明するためのものである。
【0021】
図1はブライン(冷媒、凍結材)が流過する扁平なチューブ(以降、「ブラインが流過する扁平なチューブ」を単に「扁平チューブ」と略記する)1を地盤Gに掘削されたボーリング孔H内に挿入する際の配置を示している。
ボーリング孔Hの近傍の地表Guには、扁平チューブ1を巻き取るリール2が載置され、そのリール2から扁平なチューブ1を繰り出し、ボーリング孔H内に挿入していく。
【0022】
当該扁平チューブ1は、図3に示すように冷媒であるブラインが往復して流過するように、例えば往路復路の2つの流路1a、1bが形成されている。
図示の例ではその流路1a、1bは製造時に独立して成形され、扁平チューブ1の材質は、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、形状記憶合金とすることが好ましい。
【0023】
図2は扁平チューブ1をリールに巻き取った際や、ブラインが流過しない場合(すなわち、ボーリング孔Hに挿入する前)で流体の内圧が働かないために、流路が確保されないほどに扁平した状態を示す。
【0024】
そのように、凍結材が流過する管路を構成するチューブ1が扁平な形状となっているので、リール2に巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
また、凍結材注入時には、加圧されるので、扁平なチューブ1は少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤Gと接触する表面積が大きく、ブラインが保有する冷熱がより効率的に土壌G中へ投入される。
【0025】
図3はブラインを流過させるため、扁平チューブ1を膨張した状態を示す。図2ではブラインが流過しないため、流路が確保されない程度まで扁平であった断面も、図3では扁平チューブ1全体が膨張し、外表面1cが図示では上下方向に膨れるため、流路1a、及び流路1bが確保される。
【0026】
扁平チューブ1の材料が形状記憶合金であれば、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定すれば良い。その他の材質であっても、ブラインを圧送することにより、扁平なチューブを膨張させることが出来る。
【0027】
扁平なチューブに形状記憶合金を用いた場合は、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、その様に形状を設定すれば、ブラインを流過させる工程を良好に施工できる。
また、扁平なチューブに炭素繊維を用いた場合は、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能である。
【0028】
図4は前記扁平チューブ1にブライン(矢印はブラインの流れの方向を示している)Lbを流過、循環させて、掘削孔H周辺の土壌Gを凍結した状態を示している。
【0029】
なお、扁平チューブ1の先端1dでは往路1a、復路1bが連通しており、図6に示すように扁平チューブ1の先端、すなわちチューブの最低部1dで、降下してきたブラインが上昇に転じている。
【0030】
次に、図5を参照してブラインを冷却するサイクルについて説明する。
この冷却サイクルを行うためのシステムは、凍結管(実施形態の扁平チューブ)1と、ブラインタンク3と、ブラインクーラ4と、コンデンサ5と、クーリングタワー6を有している。
【0031】
凍結管(実施形態の扁平チューブ)1とブラインタンク3の間は、ブラインタンク3の下流側に第1のブラインポンプPb1を介装した第1のブライン循環ラインL1によって連通されており、図示の例ではブラインは反時計回りに循環するように構成されている。
【0032】
ブラインタンク3内は後述の方法で冷却されたブラインで満たされており、その冷却されたブラインが凍結管(実施形態の扁平チューブ)1を流過する際に地盤Gから熱を奪い、ボーリング孔周辺の地盤Gを冷却して凍土化する。
ブラインタンク3では第1の循環ラインL1を循環するブラインが、地盤Gから奪った熱を後述の第2の循環ラインL2を循環するブラインと熱交換することで冷却され再び凍結管1に向かう。
【0033】
ブラインタンク3とブラインクーラ4の間は、ブラインタンク3の下流側に第2のブラインポンプPb2を介装した第2のブライン循環ラインL2によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0034】
ブラインクーラ4では第2の循環ラインL2を循環するブラインが、ブラインタンク3から受け取った熱を後述の冷媒ガス循環ラインL3を循環する冷媒ガスと熱交換することで冷却され再びブラインタンク3に戻る。
【0035】
ブラインクーラ4とコンデンサ5の間は、コンデンサ5の下流側に膨張弁Vを、ブラインクーラ4の下流側にコンプレッサC、を介装した冷媒ガス循環ラインL3によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0036】
ブラインクーラ4で第2の循環ラインL2から熱を受けた高温低圧ガスはコンプレッサCによって圧縮され、コンデンサ5で後述の冷却水循環ラインL4と熱交換する。すなわち、コンデンサ5に流入した高温低圧ガスは、液化する際に冷却水循環ラインL4側に液化熱を放出し、低温高圧液となって膨張弁Vに流入する。
膨張弁Vでは、冷媒は膨張することで低温低圧のガスとなりブラインクーラ4に流入して前述のように第2循環ラインL2内を流過するブラインを冷却する。
【0037】
コンデンサ5とクーリングタワー6の間は、コンデンサ5の下流側に冷却水ポンプPwを介装した冷却水循環ラインL4によって連通されており、図示の例ではブラインは時計回りに循環するように構成されている。
【0038】
コンデンサ5で冷媒循環ラインL3から熱を受けた高温の冷却水は、冷却水ポンプPwクーリングタワー6に圧送され、クーリングタワー6では、例えば図示しないクーリングファン等で大気に熱を放出し、低温水と化し、再びコンデンサ5に流入する。
【0039】
上述したようなサイクルを繰り返すことにより、凍結管(扁平チューブ)1を流過するブラインはボーリング孔H周辺の地盤Gを凍土化することが出来る。
そして、地盤Gを凍土化することによって、工事中の掘削穴周辺を強化し、出水事故等が防止される。
【0040】
ここで、図1〜図6で説明した部材(扁平チューブ)1を断面円形のボーリング孔(掘削孔)Hへ挿入した場合、図7で示す様に、ボーリング孔内壁Hiとブラインが流過する扁平なチューブ外周1cとの間の空間Eには、水が充填されるか、或いは空気が存在することとなる。
しかし、水は比熱1.0なので、熱伝導性が非常に悪い。また、空気も熱伝導性が良くない。従って、扁平なチューブ1内部を流れるブラインが保有する冷熱が、周辺土壌Gに有効に伝達されず、凍結の効率が減少する恐れがある。
【0041】
その様な恐れを回避するためには、例えば、図8〜図15で示す態様で、断面が扁平形状のボーリング孔(掘削孔)を掘削してやれば良い。
以下、図8〜図15を参照して、ブラインが保有する冷熱を、ボーリング孔周辺の土壌に有効に投入できるような扁平断面を有するボーリング孔掘削の一態様を説明する。
【0042】
先ず、図8において、所定の距離Lだけ隔てた地点に、公知の手段によって、2本のボーリング孔h、hを掘削する。
【0043】
次に図9においては、掘削された2本のボーリング孔h、hの各々に、ジェット噴流噴射用モニタ7、7を挿入する。
【0044】
上記の説明では、ボーリング孔h、hの削孔とモニタ7の挿入とは別工程となっているが、図10で示す様に、ボーリング孔h、hの掘削とモニタ70、70挿入とを同時に行っても良い。
【0045】
図11で示す様に、2本の孔h、hにそれぞれ挿入されたモニタ7、7から、相互に向かい合う様に高圧流体ジェット(例えば、高圧水ジェット、或いは、高圧水ジェットと高圧エアジェットとの組み合わせ等)J、Jを噴射する。
ここで、図12で示す様に、モニタ7、7は所定範囲(角度)θで回動Rする様に構成されており、且つ、それぞれのモニタ7、7から噴出する高圧流体ジェットJ、Jは、衝突して、互いに衝突箇所よりも前方の領域の土壌は掘削しない様に構成されている。
その結果、モニタ7、7からの高圧流体ジェットJ、Jの噴射及びモニタ7、7の回動Rにより、図13で示すような形状の領域G0の土壌が掘削される。
【0046】
図14では、2本の孔h、hにそれぞれ挿入されたモニタ7、7から、図12で示す様に衝突する高圧流体ジェットJ、Jを噴出し、且つ、回動Rしながら、図14の矢印U方向へ上昇させる。
【0047】
図15は、図8〜図15で説明したような態様で掘削された扁平な(図13で示すような形状の)掘削孔H1内に、ブラインが流過する扁平なチューブ1を挿入した状態を示している。
その様にすることにより、ボーリング孔H1内壁Hiとブラインが流過する扁平なチューブ1の外周1cとの間の空間Eが小さいので、ブラインが保有する冷熱は、周辺土壌G中へ有効に伝達されて、周囲土壌Gの凍結が効率良く行われる。
【0048】
上述したように、ボーリング孔H1を扁平な断面形状とすれば、ボーリング孔の内壁面と、ブラインの流路を形成するチューブの外表面1cとを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブラインの保有する冷熱を凍結しようとする土壌G中に効率良く伝導できる。
【0049】
図8〜図15で示す扁平なボーリング孔H1を掘削する態様以外にも、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌に有効に伝達する態様が存在する。
図16〜図25は、その様な態様の1例を示している。
【0050】
先ず、図16において所定箇所に、ボーリング孔hを掘削する。
【0051】
図17では、掘削されたボーリング孔hに、ジェット噴流噴射用モニタ7を挿入し、当該モニタ7より掘削用ジェット噴流Jを噴射しつつ、モニタ7を回転し(矢印R)、引き上げる(U矢印)。
図16及び図17を参照した説明では、ボーリング孔hの削孔とモニタ7挿入とは別工程となっているが、図18で示す様に、ボーリング孔hの掘削とモニタ70挿入とを同時に行っても良い。
【0052】
図19に示すように、モニタ7を回転(R矢印)し、引き上げ(U矢印)続けると、図20に示すような円形断面のボーリング孔Hの削孔が完了する。
【0053】
図21及び図22では、ブラインが流過する扁平なチューブ1を円形断面のボーリング孔H内へ挿入する。
【0054】
図23はボーリング孔内壁Hiと扁平なチューブ外周との間の空間Eに、砂Sを投入している状態を示す。
但し、砂に限定されるものではなく、流動性が極めて良好で、熱伝導性が高いものであれば、代替可能である。なお、粒体でも、空隙率が大きいと熱伝導性が低くなるので好ましくはない。
【0055】
図24及び図25は、ボーリング孔内壁と扁平なチューブ外縁部との間の空間Eに、砂(流動性が極めて良好で、熱伝導性が高い材料)Sを充填した状態を表示した図であり、図24は冷媒であるブラインを流過させる前を、図25はブラインLbが流路1a、1b内を流過している様を表している。
良好な熱伝導率を有する砂Sを介して、ブラインLbの保有する冷熱が、図25における複数の曲線の矢印で示す様に、周辺土壌Gに伝達する。
【0056】
そのように、ボーリング孔Hと、ボーリング孔H内に挿入された扁平なチューブ1との間に広い空間が形成されてしまった場合には、当該空間へ、熱伝導性が良い材料(例えば砂)Sを充填することによって、ブラインの冷熱は当該充填材料Sを介して、効率よく土壌中へ伝達される。
【0057】
ここで、図4〜図6で示した様に、凍結工法を実施するためには、ブラインが周辺土壌Gを凍結した後、地上側に戻される必要がある。そのため、ブラインが流過する扁平なチューブ1には、ブラインが地中側へ向かう経路1aと、周辺土壌に冷熱を投入したブラインが地上側へ戻る経路1bとが、形成されなくてはならない。
その様な2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1を構成する態様が、図26〜図31に示されている。
【0058】
図26及び図27は、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1を形成する一態様が示されている。
【0059】
先ず、図26では紙面に垂直な方向へ延在する2枚の布状部材(材質は、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、形状記憶合金)11、11を公知の手段によって両端部1d及び中央1eの3箇所で結合する。
次の図27では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0060】
図28及び図29は、2つの経路を形成した扁平なチューブを構成するその他の態様が示されている。
【0061】
図28では、紙面に垂直な方向へ延在する1枚の布状部材12を折り曲げ、一方の端部1dと、中央1eの2箇所で公知の手段によって結合する。
図29では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0062】
図30及び図31は、2つの経路を形成した扁平なチューブ1を構成する更に別の態様が示されている。
【0063】
図30では、単一の扁平な形状をしたチューブ13を流路1a、1bを2等分するように1箇所1eで結合し、当該結合箇所1eを隔壁とする。
図31では、2つの経路1a、1bを形成した扁平なチューブ1が完成する。
【0064】
図32は、2つの経路を形成した扁平なチューブを構成する上記以外の態様が示されている。
【0065】
単一の扁平な形状をしたチューブ13の断面中央部13eに隔壁(仕切り)1fを構成する。
【0066】
図33は、円形断面のボーリング孔Hを掘削して、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌Gに有効に伝達する他の態様を示した例である。
複数(図33では4本)の扁平なチューブ1を、円形断面のボーリング孔Hの内壁面Hiに沿って配置した例である。
【0067】
図34は、円形断面のボーリング孔Hを掘削して、ブラインが保有する冷熱を周辺土壌Gに有効に伝達する更に別の態様を示した例である。
扁平なチューブ1を中央で湾曲させて、円形断面のボーリング孔Hの内壁面Hiに沿って配置した例である。
【0068】
上述したように、ボーリング孔H内へ扁平なチューブ1を挿入する際に、ボーリング孔Hの内壁面Hiと前記扁平なチューブ1の側面とが接触する様に配置することにより、ボーリング孔Hの形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌G中へ確実に伝達される。
【0069】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記載ではない旨を付記する。
【0070】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) 凍結材が流過する管路を構成するチューブは扁平な形状となっているので、リールに巻き取る際には、円形断面のチューブの場合に比較して、嵩張らない。
(2) 凍結材注入時には、加圧されるので、扁平なチューブは少々膨らむが、断面形状は扁平な楕円形となるので、円形に比較して、同一面積で周囲の長さ寸法が大きくなる。従って、同一流量のブラインで、円形断面を有するチューブに比較して、地盤と接触する表面積が大きく、ブラインが保有する冷熱がより効率的に土壌中へ投入される。
(3) 扁平なチューブに形状記憶合金を用いた場合は、低温のブラインを流す際に膨張する様に形状を設定することが可能であり、その様に形状を設定すれば、ブラインを流過させる工程を良好に施工できる。
(4) 扁平なチューブに炭素繊維を用いた場合は、炭素繊維は熱伝導性が良好であり、しかも、引っ張り力があるので、繰り返し使用が可能である。
(5) ボーリング孔を扁平な断面形状とすれば、ボーリング孔の内壁面と、ブラインの流路を形成するチューブの外表面とを、極めて接近せしめ、或いは接触させることが可能であり、ブラインの保有する冷熱を凍結しようとする土壌中に効率良く伝導できる。
(6) ボーリング孔と、ボーリング孔内に挿入された扁平なチューブとの間に広い空間が形成されてしまった場合には、当該空間へ、熱伝導性が良い材料を充填することによって、ブラインの冷熱は当該充填材料を介して、効率よく土壌中へ伝達される。
(7) ボーリング孔内へ扁平なチューブを挿入する際に、ボーリング孔の内壁面と前記扁平なチューブの側面とが接触する様に配置することにより、ボーリング孔の形状如何にかかわらず、ブラインの保有する冷熱は、当該接触面を介して、凍結しようとする土壌中へ確実に伝達される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を実施するために必要な部材を説明するための構成図。
【図2】本発明の実施形態で用いる扁平チューブが最も扁平化した状態を示す断面図。
【図3】本発明の実施形態で用いる扁平チューブ内を冷媒が流過する場合の断面図。
【図4】本実施形態において、土壌を冷却する態様を示した断面図。
【図5】ブラインを冷却するサイクルを説明するためのブロック図。
【図6】本発明の実施形態で用いる扁平チューブの先端を表した部分断面図。
【図7】ボーリング孔に本実施形態で用いる扁平チューブを挿入した状態を示す断面図。
【図8】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第1工程図。
【図9】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第2工程図。
【図10】図9とは異なる手段を用いた第2工程図。
【図11】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する過程を示す第3工程図。
【図12】図11のモニタ部分を含む水平断面図。
【図13】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する際に排除される土壌の水平断面図。
【図14】本実施形態において扁平な掘削孔を削孔する状態を示す断面図。
【図15】本実施形態において扁平な掘削孔に扁平チューブを挿入した際の水平断面図。
【図16】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第1工程図。
【図17】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第2工程図。
【図18】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第2工程図でボーリング孔削孔とモニタ挿入を同時に行う例を示す図。
【図19】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第3工程図。
【図20】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法で削孔されたボーリング孔の断面図。
【図21】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第4工程図。
【図22】図21に対応する水平断面図。
【図23】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の第5工程図。
【図24】図23に対応する水平断面図の変位図示した図。
【図25】本実施形態において、扁平な掘削孔を削孔する以外のブラインの保有冷熱を土壌に伝える方法の最終工程図。
【図26】本実施形態に用いる扁平チューブの一実施態様の製作初期工程を示す図。
【図27】本実施形態に用いる扁平チューブの一実施態様の製作最終工程を示す図。
【図28】本実施形態に用いる扁平チューブのその他の実施態様の製作初期工程を示す図。
【図29】本実施形態に用いる扁平チューブのその他の実施態様の製作最終工程を示す図。
【図30】本実施形態に用いる扁平チューブの他の実施態様の製作初期工程を示す図。
【図31】本実施形態に用いる扁平チューブの他の実施態様の製作最終工程を示す図。
【図32】本実施形態に用いる扁平チューブの別の実施態様を示す図。
【図33】本実施形態において、円形断面の掘削孔の内壁に複数の扁平チューブを沿わせて挿入・配置した図。
【図34】本実施形態において、円形断面の掘削孔の内壁に1個の扁平チューブを折り曲げて内壁に沿わせて配置した図。
【符号の説明】
1・・・扁平チューブ
1a・・・流路/往路
1b・・・流路/復路
2・・・リール
3・・・ブラインタンク
4・・・ブラインクーラ
5・・・コンデンサ
6・・・クーリングタワー
7、70・・・モニタ
E・・・隙間
G・・・土壌
H・・・ボーリング孔
J・・・ジェット
Claims (4)
- 凍結しようとする地盤へボーリング孔を掘削する工程と、全体が扁平な形状をしており且つ内部に複数の流路が形成されたチューブを前記ボーリング孔内へ挿入する工程と、挿入されたチューブの流路に凍結材を流過させる工程、とを有していることを特徴とする凍結工法。
- 前記ボーリング孔は、扁平な断面形状をしている請求項1の凍結工法。
- 前記ボーリング孔と、該ボーリング孔内に挿入された前記扁平なチューブとの間に形成された空間へ、熱伝導性が良い材料を充填する工程を有する請求項1、2の何れか1項の凍結工法。
- 前記ボーリング孔内へ扁平なチューブを挿入する際に、ボーリング孔の内壁面と前記扁平なチューブの側面とが接触する様に配置する請求項1〜3の何れか1項の凍結工法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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