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JP2004169831A - 弁体及び袋状緩衝材 - Google Patents

弁体及び袋状緩衝材 Download PDF

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JP2004169831A
JP2004169831A JP2002336990A JP2002336990A JP2004169831A JP 2004169831 A JP2004169831 A JP 2004169831A JP 2002336990 A JP2002336990 A JP 2002336990A JP 2002336990 A JP2002336990 A JP 2002336990A JP 2004169831 A JP2004169831 A JP 2004169831A
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cylindrical case
inner cylinder
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valve element
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JP2002336990A
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Koji Shibai
弘次 柴井
Isamu Kasai
勇 河西
Kiyoshi Sugiyama
清 杉山
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Abstract

【課題】気密性に優れると同時に、注入時はエアーガンを押し続ける必要がない、ワンタッチで注入が可能で、かつ短時間に注入排出でき、作業性にも優れた小型の弁体、及びその弁体を用いた強度とクッション性に優れた袋状緩衝材の提供。
【解決手段】筒状ケース1と、該筒状ケース1の内面を摺動可能に上下動し軸方向に流体通路を有する内筒3と、該内筒3の他端部側に取り付けられ取手を有するバンド6と、筒状ケース1の外面に螺合し螺合によって内筒3を上下動させる中空の外蓋2とからなる弁体及びこの弁体を装着した気密性多層袋体からなる袋状緩衝材。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体の注入排出を可能とする弁体に関し、さらに詳しくは商品の運搬や輸送の際に商品の荷崩れや商品の破損を防止するために商品の間隙に配置される緩衝材として用いる気密袋体用の改良された弁体に関し、またその弁体を装着した袋状緩衝材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、気密袋への空気の注入排出は、袋の一端に筒状の出入口を設け、その出入口にゴム栓などを挿入又は摘出して行われていた。また扁平な2枚のポリエチレンシートの両端面をヒートシールして舌状部を有するシート状の気体封止弁が知られている(例えば、特許文献1参照。)。さらに円筒状通路とこの円筒状通路を開閉する山形凸部とからなる弁も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この弁は図12及び13に示すように、内蓋21の下部内側に設けられたテーパー部22と筒状ケース23の底面中央部に設けられた山形凸部24との間隙の開閉により空気の注入排出が行われる弁である。
【0003】
【特許文献1】
特公昭52−11898号公報(図2)
【特許文献2】
特開2000−309362号公報(請求項2、図1及び2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記ゴム栓を用いる方法は、空気注入後速やかに栓をしないと内圧が低下しやすく、また内圧が高くなると栓が抜け落ちる恐れがあり、さらに使用後の排出に長時間を要した。また、前記のシート状の気体封止弁は気密性に問題があり、空気を入れる際は2枚の舌状部を指で開きながら挿入ノズルを入れ、空気を抜く際には押圧力を除くための操作が必要となり、手間がかかり、排出に長時間を要した。
さらに前記の山形凸部を用いた弁は、気密性に優れ、前記のゴム栓や封止弁に較べると排出性にも優れ、それを用いた袋状緩衝材は強度とクッション性にも優れている。
しかしながら、運搬された商品を例えば運搬車等からできるだけ早く取り出して運搬の効率を上げる必要性から排出時間をもっと短くしたいとの要望もあり、かつ注入中は弁の流体通路にエアーガンの先端を入れて押し続けていなければならなく、その際手で持つ部分もないことから作業性の面で、特に狭い場所での注入時には改良の余地があった。
排出時間を短くするためには、山形凸部と円筒状通路との間隙を大きくしなければならず、その分、弁が大きくなって袋の外側に、より突出することになって緩衝材としては好ましくなかった。
【0005】本発明の目的は、気密性に優れると同時に、注入時はエアーガンを押し続ける必要がない、すなわちワンタッチで注入が可能で、かつ短時間に注入排出ができ、作業性にも優れた小型の弁体、及びその弁体を用いた強度とクッション性に優れ、取扱性にも優れた袋状緩衝材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の欠点を改良するために鋭意検討した結果、円筒状通路を開閉する栓になる山形凸部を用いることなく、筒状ケースと内筒とを特定の構造にすることによって、すなわち密封構造を変え、内筒上部の構造を変えることによって、ワンタッチで短時間で流体の注入排出が可能で、その際の作業性にも優れた弁体であることを確認して本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の(1)〜(4)である。
(1) 容器に取り付けられ流体の注入排出を可能とする弁体であって、筒状ケース1と、該筒状ケース1の内面を摺動可能に上下動し軸方向に流体通路を有する内筒3と、該内筒3の他端部側に取り付けられ取手を有するバンド6と、筒状ケース1の外面に螺合し螺合によって内筒3を上下動させる中空の外蓋2とからなる弁体であって、筒状ケース1が一方端部側に容器15への取付部8と流体の密封手段9を有し、内筒3が一方端に筒状ケース1の内径より大きな径の底板10を有し、側面下部に容器内と流体通路とを連通し得る複数の連通孔11を有し、他端部内側に流体注入機のノズルと嵌合するノズル溝を有し外側にバンド固定手段を有することを特徴とする弁体。
(2) 筒状ケース1と内筒3の底板10との間の密封手段9が0リングである前記(1)の弁体。
(3) 筒状ケース1、内筒3、バンド6及び外蓋2の材質が、ポリエチレンまたはポリプロピレンである前記(1)又は(2)の弁体。
(4) 容器が袋体であって、袋体は内層が熱可塑性樹脂製の気密袋体と外層がクラフト紙とからなる多層袋体であり、該袋体の一端近傍に前記いずれかの弁体を装着してなる袋状緩衝材。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面により本発明の弁体及び袋状緩衝材について具体的に説明する。したがって流体は圧縮空気の場合であり、容器は袋体であり、流体注入機はエアーガンの場合について主として説明する。
図1〜9は本発明の弁体及びその弁体を用いた袋状緩衝材の一実施態様を示す図であり、図1は弁体を閉じた状態を示す断面図であり、図2は弁体を開いた状態を示す断面図である。図3は弁体を構成する筒状ケースを示す断面図である。図4は弁体を構成する内筒3を示す断面図、図5はそのA−A断面図、図6はそのB−B断面図である。図7は弁体を構成する外蓋を示す一部断面を含む側面図であり、図8は同じくバンドの正面図である。図9は袋体の一端に弁体を装着してなる袋状緩衝材を示す説明図である。
図10はエアーガンに取り付けられるノズルの正面図を、図11はその側面図をそれぞれ示す。
【0008】図1及び2において、本発明の弁体は、筒状ケース1と内筒3と外蓋2とバンド6とから構成されている。
図1は、内筒3の底板10と筒状ケース1の一方端部7との間の密封手段9(本例では0リング)により弁体が閉じられた状態を示し、図2は底板10と筒状ケース1の一方端部7との間が開いて弁体が開いている状態を示している。
図1において、弁体が閉じられた状態、つまり袋体15に空気が充填された状態、すなわち緩衝材として使用状態にある場合であって、空気による内圧によって内筒3の底板10が筒状ケース1の底部に押しつけられた状態にあり、その間の密封手段9の作用により、空気が密封される。
図2において、外蓋2を回すことにより、それと連動する内筒3が筒状ケース1の内面を摺動しながら下向に移動する結果、前記密封手段が開放されて空気が外部に排出される。また、空気の注入時もこの状態で行われ、注入後は外蓋2を回して図1の状態にすることによって袋体が密封される。
ここで密封手段としての0リングの材質は、流体の種類にもよるが、流体が空気であれば合成ゴム製であることが好ましく、流体の種類により変質しないものが適宜選択される。またその断面形状も流体を密封できる形であれば、特に限定はされない。
【0009】各構成要素について、さらに説明すると、筒状ケース1は、図3に示されるように筒状であり、その一方端部7側に袋体への取付部8を有している。袋体は緩衝材の場合は袋状緩衝材である。取付部の袋状緩衝材への取り付けは熱溶着等適宜な方法が用いられる。14は外蓋との螺合手段である雄ねじである。
内筒3は、図4、5及び6に示されるように軸線30上に流体通路4を有し、底部(一方端部)に前記筒状ケースの内径より大きな径の底板10を有している。底板の径は空気を密封するために筒状ケース内径よりも大でなければならない。側面下部には袋体内と前記流体通路を連通する複数の連通孔11が配設されている。本例の場合は図5から明らかなように90°の角度で、中心点を挟んで対称に4個所に柱状部31が設けられているので、柱状部と柱状部との間の空間により中央部の流体通路4と袋状緩衝材内とが放射状に連通している。連通孔11の大きさ(形状も含め)や数は、流体の注入または排出に要する時間を考慮し、かつ内筒の材質の強度等を勘案することによって適宜決定することができる。通常は中心点を挟んで対称に複数設けることが、空気の注入排出時に弁体の動きが少なく安定しているので作業性の面から好ましい。
【0010】図6において、12は空気注入時のエアーガンの先端に取り付けられるノズルを嵌合するための溝であり、図4において、13はバンドを取り付けるための固定手段である溝である。前記ノズル溝と下記のバンドのノズル取付部によりワンタッチでノズルが嵌合でき、流体注入時にノズルを押さえつけている必要がない。
図7は、中空20を有する外蓋2を示し、内側に筒状ケースと螺合する螺合手段14である雌ねじを有している。
【0011】図8は、内筒のバンド溝に取り付けられるバンド6を示している。
バンド6は内筒取付部18と取手17から構成され、内筒取付部18にはノズルを嵌着できるノズル取付部19が設けられている。バンド6は外蓋が内筒から抜けないようにするためのクリップの役目を果たすと同時に空気流入排出時の作業性を向上するための取手17が設けられている。取手は空気流入排出時の作業中この取手は握ったときに弁が容易に動かないような材質や厚さが必要である。
【0012】図10はエアーガン先端に取り付けられるノズルの一例を示す正面図であり、図11はその側面図である。図10及び11に示されるノズルは、エアーガン先端25にビス26で取り付けられ、本体27と鍔部28とから構成され、内筒取付部に嵌着されて、空気注入時に用いられる。すなわちノズルをバンドのノズル取付部から挿入して、本例の場合は90°回すことにより、内筒のノズル溝と前記のノズル取付部によりノズルが固定される。回す角度についてはノズル取付部の形状次第で適宜選択することができる。
本発明の弁体の材質は、製造性、軽量化、強度の観点、袋体への装着の観点から熱可塑性樹脂が好ましく、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン―プロピレン共重合体等であり、加工性を考慮するとポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましい。またノズルの材質も弁体へのワンタッチでの嵌合性から熱可塑性樹脂製であることが好ましく、弁体と同じ材質であることがより好ましい。
本発明の弁体の大きさは、袋体の容積により設定されるが、外蓋の直径が1〜10cmくらいが実用的である。
【0013】図9は弁体を袋体に装着した説明図であり、袋体は通常、内層が熱可塑性樹脂製の気密袋体からなり外層がクラフト紙からなる多層袋体である。袋体の内層に用いる合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等であり、これらのフィルムを複数枚重ねて使用することができる。また外層のクラフト紙としては、通常のクラフト紙以外にポリエチレンラミネートクラフト紙等も使用することができる。
本発明において、多層袋体の大きさは特に制限はないが、通常、縦横0.5m×0.5m〜2m程度が実用的である。
なお、図1及び2において、16は合成樹脂製のリングであり、クラフト紙の切り口(弁体取付口)を強化するためのものであるが、必ずしも必要ではない。
【0014】
【実施例】
実施例1
ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、商品名ノバテック)を用いて、図3〜8に示す部品(筒状ケース、内筒、外蓋及びバンド)をそれぞれ成型し、それらを組み合わせて図1に示すような外蓋の直径が4.5cmの弁体を製作した。
一方、幅99cm、厚さ0.15mmのポリエチレンチューブ(大倉工業(株)製)を長さ1.5mに切断し、両端を熱溶着して気密袋体とした。この気密袋体
の一端に穴をあけて、上記で得た筒状ケースの取付部を気密袋体と重ねて熱溶着して弁体を気密袋体に装着した。さらにその外側をポリエチレンラミネートクラフト紙(83g/m:東海加工紙(株)製、商品名ポリラミネート紙)で4重に包み接着剤で接着して多層袋体とし、袋状緩衝材を作製した。この袋状緩衝材の弁体にエアーガンに固定された図11に示されるノズルを嵌着し取手を握りながら空気(0.2Kgf/cm)を注入し、外蓋を回して弁体を閉じ約90×150×25cmの緩衝材を形成した。注入に要した時間は0.8分であった。この緩衝材は約5000Kgの荷重を支えることができた。
また、無荷重状態で60日間放置したが、空気漏れは認められなかった。なお
排気のために外蓋を回したところ、約5分で排気された。
【0015】
比較例1
特許文献2の弁体を実施例1とほぼ同じ大きさで、同じポリエチレンを用いて図12に示すとおりのものを製作した。この弁体を用いた以外は実施例1と同様にして袋状緩衝材を製作した。
この袋状緩衝材の弁体の流体通路にエアーガンの先端を挿入し空気を注入した。注入中はエアーガンを流体通路に押し続けた。とくに袋体に空気が充填し始めると押さえつけていないと流体通路からエアーガンの先端がはずれそうになった。また弁体を手で押さえる部分もないことから、作業性の面でもやりずらかった。注入に要した時間は1.2分であった。この緩衝材も約5000Kgの荷重を支えることができた。また空気漏れも認められなかった。なお排気に要した時間は約10分であった。
【0016】
【発明の効果】本発明の弁体は、筒状ケースと内筒とを特定の構造とすることにより、ワンタッチで流体の注入が可能であり、エアーガンを押し続ける必要がなく、かつ短時間に注入排出ができ、その際の作業性にも優れた小型の弁体である。したがって本発明の弁体は、流体を出し入れするビン、ボトル、かん類等広い範囲の業務用容器や日用品に適用できる。またこの弁体を装着した袋状緩衝材は強度とクッション性にも優れ、商品の運搬や輸送の際の商品の荷崩れの防止や商品の破損を防止するために商品の間隙に配置される緩衝材として有用である。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は弁体を閉じた状態を示す断面図である。
【図2】図2は弁体の開いた状態を示す断面図である。
【図3】図3は筒状ケース1を示す断面図である。
【図4】図4は内筒3を示す断面図である。
【図5】図5は内筒3のA−A断面図である。
【図6】図6は内筒3のB−B断面図である。
【図7】図7は外蓋の一部断面を示す側面図である。
【図8】図8はバンドを示す正面図である。
【図9】図9は袋体の一端に弁体を装着してなる袋状緩衝材の説明図である。
【図10】図10はエアーガンの先端に取り付けられるノズルの一例を示す正面図である。
【図11】図11は同じノズルの側面図である。
【図12】図12は特許文献2に記載の弁体の断面図(閉じた状態)である。
【図13】図13は特許文献2に記載の弁体の断面図(開いた状態)である。
【符号の説明】
1:筒状ケース、2:外蓋、3:内筒、4:流体通路、5:他端部、6:バンド、7:一方端部、8:取付部、9:0リング、10:底板、11:連通孔、 12:ノズル溝、13:バンド溝、14:螺合手段、15:容器、16:リング、17:取手、18:内筒取付部、19:ノズル取付部、20:中空、21:内蓋、22:テーパー部、23:筒状ケース、24:山形凸部、25:エアーガン先端、26:ビス、27:本体部、28:鍔部 30:軸線、31:柱状部

Claims (4)

  1. 容器に取り付けられ流体の注入排出を可能にする弁体であって、筒状ケース1と、該筒状ケース1の内面を摺動可能に上下動し軸方向に流体通路を有する内筒3と、該内筒3の他方端部側に取り付けられ取手を有するバンド6と、前記筒状ケース1の外面に螺合し螺合によって内筒3を上下動させる中空の外蓋2とからなり、
    筒状ケース1が一方端部側に容器への取付部8と流体の密封手段9を有し、内筒3が一方端部に筒状ケース1の内径より大きな径の底板10を有し、側面下部に容器内と流体通路とを連通し得る複数の連通孔11を配設し、他方端部内側に流体注入機のノズルと嵌合するノズル溝を有し外側にバンド固定手段を有することを特徴とする弁体。
  2. 流体の密封手段9が0リングである請求項1記載の弁体。
  3. 筒状ケース1、内筒3、バンド6及び外蓋2の材質が、ポリエチレンまたはポリプロピレンである請求項1又は2記載の弁体。
  4. 容器が袋体であって、袋体は内層が熱可塑性樹脂製の気密袋体と外層がクラフト紙とからなる多層袋体であり、該袋体の一端近傍に請求項1〜4のいずれかに記載の弁体を装着してなる袋状緩衝材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101390870B1 (ko) * 2012-05-04 2014-04-30 이광창 화물 보호용 에어백 공기주입구 및 이를 이용한 화물 보호용 에어백

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