JP2004157246A - 走査型光学顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の照明光路と、異なる照明光路の交差する個所に配置され光束の伝播を制御する光束伝播制御手段7と、照明光束を標本10に照射する対物レンズ8と、照明光を面内方向に走査する面内方向走査手段9と、少なくとも1つの照明光路に設けられ照明光束の対物レンズ8を通過後の集光位置を、他の照明光束の集光位置に対して光軸方向に調節可能な集光位置制御手段25と、複数の照明光路のそれぞれに配置され、標本10からの戻り光を照明光路から分岐する光路分岐手段4、23と、それらの光路分岐手段で分岐された標本10からの戻り光を検出する複数の光検出系13、28とを有する走査型光学顕微鏡。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの照明光で標本を走査したときの標本からの信号光を検出する走査型光学顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばレーザー走査型光学顕微鏡において標本の3次元像を得るには、面内走査と、標本あるいは対物レンズの光軸方向の機械的移動を繰り返すことにより、各面の光学像を順次取り込んでいた。
【0003】
また、特許文献1は異なる波長の2つのレーザ光を試料に照射して、第1のレーザ光により蛍光又は反射光観察を行い、第2のレーザ光により透過光観察を行う走査型レーザ顕微鏡が開示されている。ここでは、2つのレーザ光の集光位置を異ならせることにより、光軸方向の位置が異なる2つの面の蛍光観察と透過観察を同時に行うことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−313812号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、対物レンズ又は標本を光軸方向に機械的に移動させる方法では、高速走査が困難である。また、液浸観察時等において、光軸方向の走査が標本に振動を与えるという問題点がある。
【0006】
特許文献1においては、2つのレーザ光の波長が異なる。そのため、2つのレーザ光が同じ波長であって、2つの観察面が近い場合、他の観察面からの光が光検出器にノイズとして混入するという問題がある。
【0007】
本発明は従来技術のこのような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、以下の通りである。まず、標本の光軸方向に異なる位置の迅速な観察を可能とする走査型光学顕微鏡を提供することである。次に、光軸方向に近接した個所を観察する際にも、光源の波長によらずに、他の観察個所からの光が光検出系に影響を与えない走査型光学顕微鏡を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の走査型光学顕微鏡は、
複数の照明光路と、
異なる照明光路の交差する個所に配置され、光束の伝播を制御する光束伝播制御手段と、
照明光束を標本に照射するための対物レンズと、
照明光を面内方向に走査する面内方向走査手段と、
少なくとも1つの照明光路に設けられ、その照明光路の照明光束の対物レンズを通過後の集光位置を、他の照明光束の集光位置に対して光軸方向に調節可能な集光位置制御手段と、
複数の照明光路のそれぞれに配置され、標本からの戻り光を照明光路から分岐する光路分岐手段と、
それぞれの光路分岐手段で分岐された標本からの戻り光を検出する複数の光検出系と、
を有することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の走査型光学顕微鏡において、上記のような構成をとる理由と作用を説明する。
【0010】
上記のように、本発明の走査型光学顕微鏡は、 複数の照明光路と、
異なる照明光路の交差する個所に配置され、光束の伝播を制御する光束伝播制御手段と、
照明光束を標本に照射するための対物レンズと、
照明光を面内方向に走査する面内方向走査手段と、
少なくとも1つの照明光路に設けられ、その照明光路の照明光束の対物レンズを通過後の集光位置を、他の照明光束の集光位置に対して光軸方向に調節可能な集光位置制御手段と、
複数の照明光路のそれぞれに配置され、標本からの戻り光を照明光路から分岐する光路分岐手段と、
それぞれの光路分岐手段で分岐された標本からの戻り光を検出する複数の光検出系と、
を有する構成とした。
【0011】
したがって、標本の光軸方向における異なる位置からの戻り光を独立に検出することができ、標本の光軸方向における異なる位置の観察を迅速に行うことができる。
【0012】
この場合に、走査型光学顕微鏡は共焦点顕微鏡であることが望ましい。このように構成すると、共焦点顕微鏡が有する非合焦面からの光を大幅に減少させるという共焦点効果により、高い分解能で標本を観察できる。
【0013】
また、複数の照明光路の照明光の波長が同一であることが望ましい。このように構成すると、同じ波長の照明光束が、標本の光軸方向において異なる複数の位置に集光し、その戻り光を独立に検出できる。したがって、標本の光軸方向における異なる位置での同一波長での観察を迅速に行うことができる。
【0014】
また、各照明光路からの照明光束が標本に入射する光量を時間的に変化させるように構成することが望ましい。このように構成すると、照明光束に時間的な変化を与えることにより、複数の異なる位置の情報を独立して取得することが可能となる。
【0015】
また、時間領域毎に選択した照明光束を標本に照射させるように構成することができる。このように構成すると、照明光束によって標本に集光する位置が異なるので、他点からの光がノイズとして混入することを防止することができる。。
【0016】
また、光束伝播制御手段が、時間的に反射と透過を切り替えるものであるように構成することができる。
【0017】
また、光束伝播制御手段は板状部材に透過部と反射部を設けられており、それを空間的に移動させることにより光束の伝播を制御するものとすることができる。その場合に、光束伝播制御手段は板状部材がその面内方向に移動可能に構成されている場合や、板状部材が円板形状であり、その中心を軸として回転可能に構成されて場合等がある。このような構成においては、光束伝播制御手段の特性を時間的に反射と透過で切り替えるものとしたので、照明光束の選択を光束伝播制御手段で行える。そのため、各光路にシャッターなどを配置するなど、付加的な装置が必要ない。
【0018】
また、光束伝播制御手段として、透過モードと反射モードの両方を有し、かつ、電気的制御によりその両者を切り替えることができる液晶素子を用いるようにしてもよい。
【0019】
このように構成すると、照明光束の切り替えを電気的制御だけで行うことができる。したがって、機械的駆動を必要としないので、照明光束を高速に切り替えができる。
【0020】
また、各照明光路の光源には、点灯制御手段を有しており、各照明光路の光源を一定周期で点灯・消灯させるのが好ましい。このとき、ある時間領域で対物レンズにより集光した各照明光束の集光位置が隣接する照明光束間で同時に点灯しないように、各照明光路の光源を点灯制御するようにすることが望ましい。
【0021】
各照明光束の集光点が近接して行くと、例え共焦点検出を行っても、隣接する照明光束の影響は徐々に増加する。本構成では、隣接する照明光束が同時には点灯しないようにしたので、所定の面の観察結果に、隣接する照明光束の影響を受けないという利点がある。
【0022】
また、点灯制御手段により、各時間領域毎にある1つの照明光路の光源だけを点灯させるようにすることができる。このように構成すると、点灯制御手段により、各時間領域毎にある1つの照明光路の光源だけを点灯させるので、標本に入射する照明光束は常に1つだけである。したがって、ある断面(深さ)を観察しているときは、他の照明光束の影響を全く受けないという利点がある。
【0023】
また、面内方向走査手段が主走査手段と副走査手段とからなり、主走査に同期して照明光束の選択を変更するようにすることが望ましい。
【0024】
動的な標本を観察する場合、特に面内方向のある位置で、光軸方向の位置(深さに相当)によってどのように変化が異なるかを観察することがある。このような場合、面内方向の各観察点毎に異なる光軸方向の位置を略同時に測定できることが望ましい。例えば、面内方向の各観察点毎に照明光束を選択して光軸方向で異なる位置を観察する場合には、(主走査の繰り返し周波数)×(1回の主走査での観察点数)のオーダーで、選択する照明光束を切り替える必要がある。そこで、走査手段として、例えばガルバノミラーを2個用いたとする。この場合、主走査の繰り返し周波数は1kHz程度である。主走査での観察点数を500点、各観察点で照明光束の切り替えを2回行うとすると、1秒間に10万回の照明光束切り替えを行う必要があり、それは非常に困難である。
【0025】
本構成によれば、面内方向走査手段が主走査手段と副走査手段とからなり、主走査に同期して照明光束の選択を変更する構成とした。したがって、面内方向の各観察点で、光軸方向に異なる位置を考えた場合、若干観察間隔が開くものの、光束伝播制御手段の切り替え周波数が主走査の繰り返し周波数と同程度でよくなり、実現性が向上する。
【0026】
また、各照明光路の照明光束の光量に周波数変調を与え、各光検出系において対応する照明光束の変調周波数に対応する成分を検出するようにすることもできる。このように構成すると、外部からの迷光や電気的なノイズ等の信号光とは異なる周波数を持つノイズ成分を信号光から分離できる。したがって、高いSN比での観察を可能とする。
【0027】
その場合、各照明光束に与える変調周波数が同一で、その位相をずらすようにしてもよい。このように構成すると、それぞれの信号光は異なる位相を持つ。したがって、他の照明光路の照明光束に起因する信号光が光検出系に入射した場合、不要な信号光は本来の信号光とは異なる位相を有する。そのため、同期検出等の手法を用いることにより、本来の信号光と他の照明光束に起因する不要な信号光とを分離することができる。したがって、高いSN比での観察を可能とする。
【0028】
また、各照明光束毎に与える変調周波数を異ならせてもよい。このように構成すると、それぞれの信号光は異なる周波数を持つ。したがって、他の照明光路の照明光束に起因する信号光が光検出系に入射した場合、不要な信号光は本来の信号光とは異なる周波数を有する。そのため、周波数フィルター等により、本来の信号光と他の照明光束に起因する不要な信号光とを分離することができる。したがって、高いSN比での観察を可能とする。
【0029】
また、光束伝播制御手段として開口付き反射鏡を用いることができる。このように構成すると、光束伝播制御手段は、照明光路が交差する位置に配置される。よって、ある照明光束の集光点と開口付き反射鏡の開口とを一致させれば、一方の照明光路の照明光及び標本からの戻り光は開口を通過し、他方の照明光路の照明光及び標本からの戻り光は、反射鏡により反射される。このように、各照明光束の集光状態の違いを利用して各照明光束の伝播を制御すると、光束伝播制御手段部での光量損失が少なくなり、光束の利用効率が高くなる。
【0030】
また、複数の照明光路の照明光束の波長を異なるようにしてもよい。このように構成すると、異なる波長の照明光束が、標本の光軸方向において異なる複数の位置に集光し、その戻り光を独立に検出できる。したがって、異なる光軸方向位置における異なる波長に対する標本の特性が得られる。
【0031】
また、光束伝播制御手段により時間領域毎に選択した照明光束を標本に照射させ、その光束伝播制御手段にアコーストオプティック・チューナブルフィルター(以下、AOTFと略す。)を用いるようにしてもよい。AOTFは、例えば二酸化テルル等の光学結晶に圧電素子を貼り付け、圧電素子に高周波数を印加することで、印加周波数に対応した特定の波長の光を選択的に回折するものである。このように電気的制御だけで照明光束の切り替えを行うことができるので、機械的可動部を必要としない。したがって、照明光束の選択を高速に切り替えできる。
【0032】
また、光束伝播制御手段が光学フィルターであり、光学フィルターが各照明光路からの照明光束を対物レンズへと導き、標本からの信号光をそれぞれの照明光路へと導く波長特性を有するものとしてもよい。このように構成すると、光学フィルターの波長特性により各照明光束の伝播を制御するので、ハーフミラーのように振幅分割を行ったり、あるいは時間的に照明光束を切り替える必要がない。したがって、標本の異なる光軸方向位置における異なる波長での観察を、光量のロスが少なく、かつ同時に行うことができるという利点がある。
【0033】
次に、以下に、図面に基づいて本発明の走査型光学顕微鏡の実施例を説明する。
【0034】
〔第1実施例〕
図1は、本実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【0035】
まず、第1の照明光路の構成を説明する。図中、符号1は第1のレーザ光源であり、例えばヘリウムネオンレーザ(波長632.8nm)を用いる。2は光ファイバーであり、第1のレーザ光源1からの照明光を伝達する。光ファイバー2の光軸上に、コリメータレンズ3、ハーフミラー4、レンズ5、結像レンズ6が順に配置される。
【0036】
光ファイバー2の射出面にコリメータレンズ3の焦点位置が一致するように、コリメータレンズ3を配置する。ハーフミラー4は、光源波長において透過と反射の比率が1対1になるような特性を有する。レンズ5の後側焦点と結像レンズ6の前側焦点が一致するように、レンズ5と結像レンズ6を配置する。
【0037】
次に、第2の照明光路の構成を説明する。図中、符号20は光源であり、例えばヘリウムネオンレーザ(波長632.8nm)を用いる。21は光ファイバーであり、光源20からの照明光を伝達する。光ファイバー20の光軸上に、コリメータレンズ22、ハーフミラー23、レンズ24、結像レンズ25が順に配置される。
【0038】
光ファイバー21の射出面にコリメータレンズ22の焦点位置が一致するように、コリメータレンズ22を配置する。ハーフミラー23は、ハーフミラー4と同じものを用いる。結像レンズ25は、図示しない移動機構により光軸方向に移動可能になっている。
【0039】
レンズ24の後側焦点と結像レンズ25の前側焦点が若干ずれるように、レンズ24に対して結像レンズ25を位置決めする。このずれ量をΔz、結像レンズ25と対物レンズ8の組み合わせの光学的横倍率をβとすると、第2の照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面からΔz/β2 ずれた位置に集光する。
上記の第1の照明光路と第2の照明光路とが交差する位置に、ハーフミラー7が配置される。
【0040】
次に、走査光学系の構成を説明する。第1の照明光路の光軸上でハーフミラー7の次に、アクチュエーター9が取り付けられた対物レンズ8が配置される。符号8は無限遠設計の対物レンズであり、アクチュエーター9は対物レンズ8を光軸と直交する方向に移動させる。
【0041】
第1の光検出光学系は、ハーフミラー4により第1の照明光路から分岐された光路上に、集光レンズ11、ピンホール12、光検出器13の順で配置されて構成される。ピンホール12は、光ファイバー2の射出端と共役な位置に配置し、そのピンホール径は、レーザ光源1の波長及び集光レンズ11の焦点距離、光束径から決まるスポット径の1/2の値とする。光検出器13にはフォトディテクター(以下、PDと略する)を用いる。
【0042】
第2の光検出光学系は、ハーフミラー23により第2の照明光路から分岐される光路上に、集光レンズ26、ピンホール27、光検出器28の順で配置されて構成される。ピンホール27は、光ファイバー21の射出端と共役な位置に配置し、そのピンホール径はピンホール12と同じ値とする。光検出器28は光検出器13と同一のものを用いる。
【0043】
第1の照明光を、進行方向に沿って説明する。第1のレーザ光源1からの照明光は光ファイバー2から射出され、コリメータレンズ3に入射して平行光束にされる。ハーフミラー4を透過した照明光はレンズ5で集光され、結像レンズ6により再び平行光束に変換され、ハーフミラー7に入射する。ハーフミラー7を透過した照明光は対物レンズ8に入射し、対物レンズ8の物体側焦点面上に集光される。標本10からの戻り光は、対物レンズ8、ハーフミラー7、結像レンズ6、レンズ5の順に通り、ハーフミラー4で反射され、第1の検出光学系へ導かれる。集光レンズ11で集光された光束の中、ピンホール12を透過した光量を光検出器13で検出する。
【0044】
光ファイバー2の射出面と、対物レンズ8の集光点、ピンホール12が共役になっており、共焦点効果により、標本10の情報を高分解能で測定することができる。
【0045】
標本10からの戻り光の中、ハーフミラー7で反射されて第2の光検出系に到達する成分について考える。第1の照明光の集光点とピンホール27とが共役ではないので、共焦点効果に従って、ピンホール27を透過して光検出器28に入射する光量は大幅に減少する。特に、第1の照明光と第2の照明光が集光する位置が光軸上で離れる程、光検出器28に入射する光量は大幅に減少する。
【0046】
第2の照明光を、その進行方向に沿って説明する。第2のレーザ光源20からの照明光は光ファイバー21から射出され、コリメータレンズ22に入射して平行光束にされる。ハーフミラー23を透過した照明光はレンズ24で集光され、結像レンズ25に入射して、集光状態を変換され、ハーフミラー7で反射されて対物レンズ8に入射する。
【0047】
レンズ24と結像レンズ25との焦点位置のずれ量をΔz1 、結像レンズ25と対物レンズ8で構成される光学系の横倍率をβ1 とすると、第2の照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面から光軸方向にΔz1 /β1 2 離れた位置に集光される。この量は、結像レンズ25の一部分のレンズを光軸方向に移動させることにより変化させることができるので、測定条件に応じて結像レンズ25を適切な状態に固定すればよい。
【0048】
第2の照明光による標本10からの戻り光の中、ハーフミラー23で反射された成分は、上で説明した第1の照明光の場合と同様に、共焦点効果に従って、光検出器13に入射する光量は大幅に減少する(もちろん、光検出器28では、共焦点効果により、標本10の情報を第2の照明光により高分解能で測定することができる。)。
【0049】
第1の照明光と第2の照明光が異なる位置に集光し、個別にかつ同時に検出される状態になっているので、アクチュエーター9により対物レンズ8を光軸と直交する方向に走査することにより、異なる光軸方向位置の2次元情報を高速に取得することができる。
【0050】
以上、本発明では、2つの照明光路を設け、収束状態が異なる2つの照明光を対物レンズ8に入射させて、光軸方向の異なる位置に集光させ、それぞれの戻り光を個々に検出するようにしたので、標本10の光軸方向で異なる位置を同時に測定することが可能となる。
【0051】
上記の説明では、光束伝播制御手段としてハーフミラー7を用いたが、それに限られる訳でなく、他の手段を用いてもよい。例えば、図2に示すように、開口付き反射鏡29をレンズ5による第1の照明光束の集光点に配置してもよい。図1に対して、光束伝播制御手段の配置位置を、結像レンズ6、25と対物レンズ8との間から、レンズ5と結像レンズ6との間に変えている。また、第1の照明光路の結像レンズ6と第2の照明光路の結像レンズ25とを、結像レンズ6に共通にしている。さらに、第2の照明光路の集光位置制御手段を、レンズ24からレンズ25に代え、図示しない移動機構によりレンズ25を光軸方向に移動可能としている。
【0052】
図2の第1実施例の変形例において、第1の照明光束はレンズ5で集光され、開口付き反射鏡29の開口を通過して標本10に入射する。標本10からの信号光も開口付き反射鏡29の開口を通過して、第1の光検出系へと入射する。
【0053】
第2の照明光束は、レンズ25で集光され、開口付き反射鏡29に入射する。このとき、第2の照明光束の集光状態は、集光位置制御手段により第1の照明光束とは異なる集光状態になる。すなわち、開口付き反射鏡29の位置では光束径が拡がっているので、その開口周辺の反射ミラー部で反射されて標本10に入射する。標本10からの信号光も同様に反射ミラー部で反射されて、第2の光検出系へと入射する。
【0054】
図1の構成では、ハーフミラー7での光量損失を考えると、照明光が通過するときに光量が1/2になり、信号光が通過するときの1/2と合わせて、合計1/4に低下してしまう。一方、図2の構成では、第1の照明光束の略100%が開口付き反射鏡29を通過するが、第2の照明光束は一部が開口付き反射鏡29の開口により損失が生じる。しかしながら、大部分の光束を利用することができ、光束の利用効率が向上するという利点がある。よって、図2の構成の方が、両方の照明光束について利用効率を高くできる。
【0055】
なお、上記の説明では、レーザ1としてヘリウムネオンレーザの場合について説明したが、本発明はこれに限られる訳ではない。他のレーザ、例えばヘリウムカドミウムレーザ(波長441.6nm)やアルゴンイオンレーザ(波長488nm、457.9nm等)を用いてもよい。また、他のレーザ、例えば半導体レーザ等を用いてもよい。その場合、装置の小型化を図ることができる。
【0056】
上記の説明では、第1のレーザ光源1と第2のレーザ光源20とを別々に用意したが、それに限られる訳ではない。例えば、1つのレーザ光源からの照明光をハーフミラー等の手段により2つに分岐して、第1の照明光路及び第2の照明光路へと照明光を導く構成としてもよい。
【0057】
上記の説明では、2つの照明光路により、光軸方向の異なる2箇所で標本10の走査を行う場合について説明したが、これに限られる訳ではない。例えば、3つの照明光路を用いてもよい。
【0058】
上記の説明では、光源1、20からの照明光をファイバー2、21に導入しているが、それに限られる訳ではなく、ファイバーを用いずに照明系を構成してもよい。その場合、ファイバーによる伝達損失がなくなり、照明光の利用効率が向上するという利点が有る。
【0059】
上記の説明では、ピンホール12、27のピンホール径を、光源の波長等から決まるスポット径の1/2としたが、これに限られる訳ではなく、他の値にしてもよい。そのとき、スポット径を大きくすると、共焦点効果が減少する代わりに得られる光量が増え、スポット径を小さくすると、共焦点効果が増加する代わりに光量が減少する。
【0060】
上記の説明では、光検出器13、28としてPDを用いる場合について説明したが、これに限られる訳ではない。他の素子、例えば光電子増倍管を用いてもよい。
【0061】
上記の説明では、照明光の面内走査の手段として、対物レンズ8をアクチュエーター9により光軸と直交する方向に駆動する場合について説明したが、これに限られる訳ではない。他の手段、例えばガルバノメーターを用いてもよい。
【0062】
上記の説明では、正立顕微鏡に適用した場合について説明したが、倒立顕微鏡に適用してもよい。
【0063】
上記の説明では、図1、図2では、レンズ25を単レンズで表しているが、これに限らず、貼り合せレンズや、複数のレンズから構成してもよい。また、複数のレンズからなるとき、全てを光軸方向に動かすのではなく、一部のレンズだけを光軸方向に動かす構成としてもよい。
【0064】
また、上記例は共焦点光学系であるが、2光子励起を行う構成にしても良い。この場合、点線で示したように、レーザ1と28としてパルスレーザを用いれば2光励起の走査型光学顕微鏡となる。この場合、ピンホール12、27は光路中に配置されていなくても良い。ただし、ピンホールを光路中に配置しておいた方が、ノイズ光を除去する点で好ましい。
【0065】
〔第2実施例〕
図3は、本実施例に係る走査型光学顕微鏡を細胞標本の蛍光観察に適用した構成を示す図である。第1実施例と同一の部分には同一符号を付けてあり、基本的に説明を省略する。
【0066】
第1の照明光路の構成を説明する。符号31は第1のレーザ光源であり、例えばアルゴンイオンレーザ(波長488nm)を用いることができる。32は光ファイバーであり、第1のレーザ光源31からの照明光を伝達する。光ファイバー32の光軸上に、コリメータレンズ33、ハーフミラー34が順に配置される。ハーフミラー34で分岐された光路上に、ミラー35、ダイクロイックミラー36、レンズ37、レンズ38が順に配置される。
【0067】
光ファイバー32の射出面にコリメータレンズ33の焦点位置が一致するように、コリメータレンズ33を配置する。ハーフミラー34は、光源波長において透過と反射の比率が1対1になるような特性を有する。ミラー35は光軸に対して45°の傾きを有して配置され、光軸を90°折り曲げる。ダイクロイックミラー36は、光源波長488nmを透過し、標本10で発生する蛍光を反射する波長特性を有する。用いる蛍光色素により必要とされる波長特性が変わってくるが、例えば蛍光最大波長が520nmであるFITC(Fluorescein−isothiocyanate)染色を行った場合には、488nmを透過して、520nmを反射する波長特性を有する。
【0068】
レンズ37の後側焦点とレンズ38の前側焦点が一致するように、レンズ37とレンズ38を配置する。
【0069】
次に、第2の照明光路の構成を説明する。この例では、第1のレーザ光源31を共用する。光ファイバー32の光軸上に、コリメータレンズ33、ハーフミラー34、ダイクロイックミラー51、レンズ52、レンズ53、形状可変ミラー54が順に配置される。
【0070】
ダイクロイックミラー51は、ダイクロイックミラー36と同じ特性を有する。レンズ53は、図示しない移動機構により光軸方向に移動可能になっている。
【0071】
レンズ52の後側焦点とレンズ53の前側焦点が若干ずれるように、レンズ52と結像レンズ53を配置する。このずれ量をΔz、レンズ52、レンズ53、レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8の組み合わせの光学的横倍率をβとすると、第2の照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面からΔz/β2 ずれた位置に集光する。
【0072】
上記の第1の照明光路と第2の照明光路が交差する位置に、円板39が各照明光路に対して45°傾いた状態で配置される。
【0073】
図4は、円板39の説明図である。光学ガラスからなる円板39には、楕円形状に穴が設けられた透過部40が2箇所と、楕円形状にミラーコートが施された反射部41が2箇所交互に形成されている。そして、円板39は、図示しない円板回転機構により回転可能となっている。また、図示しない回転方向検出手段により、円板39の回転方向が検出可能になっている。
【0074】
走査光学系の構成を説明する。円板39を透過した第1の照明光の光路上に、面内方向走査手段42、レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8、標本10が順に配置される。面内方向走査手段42は、2つのガルバノミラーが近接して配置されている。レンズ43の後側焦点と結像レンズ5の前側焦点とが一致するように各々が配置される。対物レンズ8は、面内方向走査手段42のガルバノミラーがレンズ43及び結像レンズ5により投影される位置と、対物レンズ8の瞳位置とが一致するように配置される。
【0075】
第1の光検出系は、ダイクロイックミラー36で第1の照明光路から分岐された光路上に、集光レンズ44、ピンホール45、光検出器46の順で配置されて構成される。
【0076】
ピンホール45は、光ファイバー32の射出端と共役な位置に配置されている。そして、そのピンホール径は、蛍光最大波長及び集光レンズ44の焦点距離、光束径から決まるスポット径と同じ値となっている。光検出器46は光電子増倍管を用いる。
【0077】
第2の光検出系は、ダイクロイックミラー51で第2の照明光路から分岐された光路上に、集光レンズ55、ピンホール56、光検出器57の順で配置されて構成される。ピンホール56は、ピンホール45と同じものを用い、光検出器57は光検出器46と同じものを用いる。
【0078】
第1の照明光を、進行方向に沿って説明する。第1のレーザ光源31からの照明光は光ファイバー32から射出され、コリメータレンズ33に入射して平行光束にされる。ハーフミラー34を反射した照明光は、ミラー35で光路を折り曲げられ、ダイクロイックミラー36を透過する。そして、レンズ37で集光され、レンズ38により再び平行光束に変換され、光束伝播制御手段である円板39に入射する。円板39の透過部40を透過した照明光は面内方向走査手段42に入射し、レンズ43、結像レンズ5を通って対物レンズ8に入射し、対物レンズ8の物体側焦点面上に集光される。
【0079】
標本10で発生した蛍光は、対物レンズ8、レンズ5、レンズ43、面内方向走査手段42、円板39の透過部40、レンズ38、レンズ37を順に通り、ダイクロイックミラー36で反射され、第1の光検出光学系へ導かれる。集光レンズ44で集光された光束の中、ピンホール45を透過した光量を光検出器46で検出する。光ファイバー32の射出面と対物レンズ8の集光点、ピンホール45が共役になっており、共焦点効果により、標本10の情報を高分解能で測定することができる。
【0080】
円板39を第1の照明光が透過しているときには、第2の照明光もその透過部40を透過する。この場合、第2の照明光の進行方向は変化しないので、走査光学系に入射しない。したがって、標本10には第1の照明光のみが照射されており、第2の照明光は標本10に入射しない。
【0081】
第2の照明光を、その進行方向に沿って説明する。ハーフミラー34を透過した照明光は、ダイクロイックミラー51を透過して、レンズ52で集光され、レンズ53を通る。その際、レンズ52の後側焦点とレンズ53の前側焦点とのずれ量Δzに応じて、平行光束からずれた光束が形成される。この光束は、形状可変ミラー54に入射して光路を折り曲げられ、円板39に入射する。
【0082】
円板39の反射部41で反射された照明光は、第1の照明光と同様の光路をたどり、標本10に入射する。
【0083】
レンズ53の光軸方向の移動によって収束状態が平行からずれた光束が対物レンズ8に入射すると、対物レンズ8の物体側焦点面とは異なる位置に集光する。対物レンズ8は、平行光束が入射した場合を想定して光学性能を最適化している。そのため、このような場合は収差が増大してしまう。そこで、予めレンズ53の移動量に応じて発生する収差量を、レンズデータからシミュレーションを行っておく。そして、それを補正するような形状変化を形状可変ミラー54に与える。
【0084】
標本10で発生した蛍光は、対物レンズ8、レンズ5、レンズ43、面内方向走査手段42を順に通り、円板39に到達する。そして、蛍光は円板39の反射部41と形状可変ミラー54とで反射され、レンズ53、レンズ53を通り、ダイクロイックミラー51で反射され、第2の光検出光学系へ導かれる。集光レンズ55で集光された光束のうち、ピンホール56を透過した光量を光検出器57で検出する。光ファイバー32の射出面と対物レンズ8の集光点、ピンホール56が共役になっており、共焦点効果により、標本10を高分解能で観察することができる。
【0085】
この実施例においては、以下の手順で観察を行う。まず、円板39の回転方向を制御し、第1の照明光が標本10に入射する状態に位置決めする。その状態で面内方向走査手段42の片方のガルバノミラーを走査して、主走査を行い、それが完了したら、他方のガルバノミラーを制御して副走査を行う。次に、円板39を回転させて、第2の照明光が標本10に入射する状態にする。その状態で主走査を行い、それが完了したら、他方のガルバノミラーを制御して副走査を行う。同様に、照明光束を切り替えながら主走査と副走査を繰り返すことにより、異なる光軸方向位置の標本面を高速に観察することができる。
【0086】
本実施例では、標本10からの微弱な蛍光を検出するために、検出光量を優先してピンホール45、56のピンホール径を大きくした。このとき、光束伝播制御手段としてハーフミラーを用いた場合には、第1の照明光と第2の照明光との集光位置が近接すると、お互いの光が他方のピンホールに与える影響が大きくなってくる。本実施例では、光束伝播制御手段として、円板39に透過部40と反射部41を設けたものを用いたので、第1の照明光と第2の照明光とを完全に分離することができる。
【0087】
上記説明では、第1の照明光路と第2の照明光路とで、レーザ光源31を共用したが、個々に別のレーザを用いる構成にしてもよい。そのとき、第1のレーザ光源と第2のレーザ光源を異なる波長のものを用いてもよい。例えば、第1のレーザ光源を波長488nmとし、第2のレーザ光源を543.5nmとすれば、FITCとTRITC(Tetramethylrhodamine−isothyocyanate:蛍光最大波長572nm)の多重染色に対応することができる。その場合には、それぞれの蛍光色素に対応した波長特性を持つダイクロイックミラーに交換し、同時にピンホール径も蛍光波長に対応して変更すればよい。
【0088】
上記説明では、面内方向走査手段42の主走査に同期して円板39を回転させて位置決めした。しかしながら、これに限らず、例えば、円板39を一定の角速度で回転させて、回転方向検出手段により円板39の方向を検出し、それと同期して面内方向走査手段42を、透過部40と反射部41とでそれぞれ1回ずつ主走査を行うように制御するようにしてもよい。円板39が、間欠動作ではなく、定常的に回転運動を行うので、光学系に与える振動の影響を軽減できる。
【0089】
上記説明では、光束伝播制御手段として円板39に透過部40と反射部41を設けたものを用いた。しかし、他の手段、例えば図5に示すように、長方形の板状部材58に透過部40と反射部41を設け、全体を面内方向に直線的に往復移動可能としたものを用いてもよい。あるいは、透過モードと反射モードを電気的に切り替え可能な液晶素子を用いてもよい。
【0090】
〔第3実施例〕
図6は、本実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。第2実施例と同一の部分には同一符号を付けてあり、基本的に説明を省略する。
【0091】
第1の照明光学系の構成について説明する。図6の符号31はレーザ光源であり、32は光ファイバーである。光ファイバー32の光軸上にコリメータレンズ33、ハーフミラー34、レンズ61、ミラー62が順に配置される。ミラー62で折り曲げられた光路上にレンズ63が配置される。
【0092】
第2の照明光学系の構成について説明する。符号70は第2のレーザ光源であり、例えばヘリウムネオンレーザ(波長543. 5nm)を用いる。72は光ファイバーであり、光ファイバー72の光軸上にコリメータレンズ72、ハーフミラー73、液晶変調素子74、レンズ75、レンズ63が順に配置されている。レンズ75の後側焦点とレンズ63の前側焦点とは一定量ずれて配置される。レンズ75は集光位置制御手段であり、図示しない移動機構により光軸方向に移動可能となっている。
【0093】
第1の照明光路と第2の照明光路が交差する個所にはアコーストオプティック・チューナブルフィルター64(以下、AOTFと略す。)が配置される。
【0094】
AOTFは、例えば二酸化テルル等の光学結晶に圧電素子を貼り付け、圧電素子の電極に高周波数を印加することで、印加周波数に対応した波長の光を選択的に回折するものである。AOTF64は、印加周波数の切り替えにより、選択的に第1のレーザ光源31と第2のレーザ光源70のどちらか一方からの光束を透過させる。
【0095】
走査光学系であるガルバノスキャナー42から対物レンズ8の構成は、第2実施例と基本的に同一であるため省略する。
【0096】
第1の光検出系は、ハーフミラー34により第1の照明光路から分岐された光路上に、集光レンズ44、ピンホール45、光検出器46の順で配置されて構成される。
【0097】
第2の光検出系は、ハーフミラー73により第2の照明光路から分岐された光路上に、集光レンズ76、ピンホール77、光検出器78が配置されて構成される。ピンホール77は、光ファイバー71の射出面と共役な位置に置かれ、そのピンホール径は、光源波長、集光レンズ76の焦点距離、光束径から決まるスポット径と同じ値とする。
【0098】
第1の照明光路を、進行方向に沿って説明する。第1のレーザ光源31からの光は光ファイバー32から射出され、コリメータレンズ33に入射して平行光束にされる。ハーフミラー34を透過した照明光はレンズ62で集光され、ミラー62で光路を折り曲げられ、レンズ63で平行光束にされて、AOTF64に入射する。AOTF64に第1の照明光束を透過する印加周波数が付与されているとき、第1の照明光束はAOFT64により回折されて、面内方向走査手段42に入射する。レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8と順に通った照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面に集光する。標本10からの戻り光は、逆向きに伝播し、AOTF64で回折され、ハーフミラー34により第1の光検出系に導かれる。
【0099】
第2の照明光路を、進行方向に沿って説明する。第2のレーザ光源70からの光は光ファイバー71から射出され、コリメータレンズ72に入射して平行光束にされる。ハーフミラー73を透過した照明光は液晶変調素子74に入射し、レンズ75で集光され、レンズ63により集光状態が平行光束からずれた光束に変換され、AOTF64に入射する。
【0100】
第2実施例で説明したように、平行光束から集光状態がずれた光束が対物レンズ8に入射するときに収差が発生する。その収差を打ち消す波面変調作用を液晶変調素子74に与える。集光状態からのずれ量と、対物レンズ8を通過した標本位置での集光位置のずれの関係については、すでに説明したので省略する。
【0101】
第2の照明光束を透過する印加周波数がAOTF64に付与されているとき、第2の照明光束はAOFT64により回折されて、面内方向走査手段42に入射する。レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8と順に通った照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面からずれた位置に集光する。標本10からの戻り光は、逆向きに伝播し、AOTF64で回折され、ハーフミラー73により第2の光検出系に導かれる。
【0102】
この実施例においては、以下の手順で観察を行う。面内方向走査手段42により、主走査、副走査を行い、主走査に同期してAOTF64への印加周波数を変化させる。ある主走査を行うときに、AOTF64に与える印加周波数を、第1の照明光が透過する値に設定する。その主走査が終わり、次の主走査を行うときには、AOTF64に与える印加周波数を第2の照明光が透過する値に設定する。同様に照明光束を切り替えながら走査することにより、異なる光軸方向位置の標本面を高速に観察することができる。
【0103】
本実施例の発明によれば、光束伝播制御手段としてAOTF64を用いているので、光源波長の変更に容易に対応できるという利点がある。また、標本10に入射する照明光束の切り替えに機械的手段を用いないので、高速に切り替えができるという利点がある。
【0104】
上記の説明では、光束伝播制御手段としてAOTF64を用いたが、これに限られる訳でなく、他の手段、例えばダイクロイックミラーを用いてもよい。図7に示すような構成とし、第1のレーザ光源31からの光束は通過し、第2のレーザ光源70からの光束を反射する特性を持つダイクロイックミラー79を配置すればよい。なお、図7では、図6と同一の部分には同一符号を付けて説明を省略した。その場合、異なる波長での異なる位置の標本観察を同時に行うことができるという利点がある。
【0105】
また、以上では、反射光観察を行う場合について説明したが、蛍光観察に適用することもできる。その場合、ハーフミラー34、73を、それぞれの光源波長と蛍光波長から必要とされる特性のダイクロイックミラーに交換し、ピンホール45、77の径を蛍光波長に対応して変更すればよい。
【0106】
〔第4実施例〕
図8は、本実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。第3実施例と同一の部分には同一符号を付けてあり、基本的に説明を省略する。
【0107】
第1の照明光路の構成について説明する。符号81はレーザ光源であり、例えば半導体レーザ(波長650nm)を用いることができる。82は光ファイバーであり、光ファイバー82の光軸上にコリメータレンズ83、ハーフミラー84、レンズ85の順に配置される。
【0108】
第2の照明光路の構成について説明する。符号91は第2のレーザ光源であり、例えば半導体レーザ(波長650nm)を用いることができる。92は光ファイバーであり、光ファイバー92の光軸上にコリメータレンズ93、ハーフミラー94、液晶変調素子95、レンズ96が順に配置される。レンズ96は、図示しない移動機構により光軸方向に移動可能となっている。
【0109】
第1の照明光路と第2の照明光路が交差する個所に、ハーフミラー86が配置される。ハーフミラー86は光源の波長650nmにおいて、透過と反射の比率が1:1になるような特性を有する。
【0110】
第1の光検出系は、第1の照明光路からハーフミラー84で分岐された光路上に、集光レンズ88、ピンホール89、光検出器90が順に配置されて構成される。ピンホール89は光ファイバー82の射出面と共役な位置に配置されている。そのピンホール径は、第1のレーザ光源81の波長と、集光レンズ88の焦点距離と光束径から決まるスポット径の1/2の値とする。光検出器90はフォトディテクターを用いる。
【0111】
第2の光検出系は、第2の照明光路からハーフミラー94で分岐された光路上に、集光レンズ97、ピンホール98、光検出器99が順に配置されて構成される。ピンホール98は光ファイバー92の射出面と共役な位置に配置され、そのピンホール径はピンホール89と同じ値とする。光検出器99は光検出器90と同じものを用いる。
【0112】
第1のレーザ光源81及び第2のレーザ光源91には、点灯制御手段であるコントローラー100が繋がれており、各々の光源の点灯・消灯を制御することができる。
【0113】
第1の照明光路を、その進行方向に沿って説明する。第1のレーザ光源81からの光は光ファイバー82から射出され、コリメータレンズ83に入射して平行光束にされる。ハーフミラー84を透過した照明光はレンズ85で集光され、ハーフミラー86を透過して、レンズ87で平行光束にされて、面内方向走査手段42に入射する。レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8と順に通った照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面に集光する。標本10からの戻り光は、逆向きに伝播し、ハーフミラー86を透過して、ハーフミラー84により第1の光検出系に導かれ、集光レンズ88、ピンホール89を通り、光検出器90で検出される。
【0114】
第2の照明光路を、進行方向に沿って説明する。第2のレーザ光源91からの光は光ファイバー92から射出され、コリメータレンズ93に入射して平行光束にされる。ハーフミラー94を透過した照明光は液晶変調素子95に入射し、レンズ96で集光され、ハーフミラー86で反射される。そして、レンズ87により集光状態が平行光束からずれた光束に変換され、面内方向走査手段42に入射する。レンズ43、結像レンズ5、対物レンズ8と順に通った照明光は、対物レンズ8の物体側焦点面からずれた位置に集光する。標本10からの戻り光は、逆向きに伝播し、ハーフミラー86で反射され、ハーフミラー94により第2の光検出系に導かれる。そして、集光レンズ97、ピンホール98を通り、光検出器99で検出される。
【0115】
第2実施例で説明したように、平行光束から集光状態がずれた光束が対物レンズ8に入射するときに収差が発生する。その収差を打ち消す波面変調作用を液晶変調素子74に与える。集光状態からのずれ量と、対物レンズ8を通過した標本位置での集光位置のずれの関係については、すでに説明したので省略する。
【0116】
この実施例においては、以下の手順で観察を行う。面内方向走査手段42により、主走査、副走査を行い、主走査に同期して、コントローラー100により第1のレーザ光源81と第2のレーザ光源91との点灯・消灯を切り替える。ある主走査のときに、コントローラー100からの信号により、第1のレーザ光源81を点灯し、第2のレーザ光源91を消灯する。その主走査が終わり、次の主走査を行うときには、第2のレーザ光源91だけを点灯した状態で主走査を行う。同様に照明光束を切り替えながら走査することにより、異なる光軸方向位置の標本面を高速に観察することができる。
【0117】
本実施例では、ある時間領域で標本に入射される照明光束が1つだけなので、観察面が近接した場合にも、他の照明光束の影響を受けないという利点がある。
【0118】
上記説明では、照明光路が2つの場合について説明したが、それよりも多い場合についても適用できる。例えば、照明光路が4つある場合、コントローラー100により、4つの光源を順番に点灯して行けばよい。また、照明光束の対物レンズ8を通過した後の集光位置が、光軸方向のZ1 、Z2 、Z3 、Z4 にあるときに、ある主走査を行うときは、Z1 とZ3 を点灯して残りを消灯し、次の主走査を行うときに、Z2 とZ4 を点灯して残りを消灯することにすれば、4つの光源を順番に点灯する場合に比べて観察時間を半分にしつつ、隣り合う照明光束は消灯しているので、隣接する照明光束からの影響を避けることができる。
上記説明では、ある時間領域で標本10に入射される照明光束が1つだけになるように、レーザ光源81、91に与える制御をオン・オフ制御とした。しかしながら、これに限られる訳でなく、他の手段、例えばレーザ光源81とレーザ光源91の光量に、異なる周波数で変調を与えてもよい。このとき、光検出器90、99からの信号の中、それぞれの照明光束の変調周波数に対応した周波数成分を検出することにより、バックグラウンドノイズや、他の照明光束からの影響が除去でき、高いS/N比での観察が可能になる。
【0119】
あるいは、レーザ光源81とレーザ光源91に変調周波数が同一で、かつ、位相がずれた強度変調を与えてもよい。同様に、高いS/N比での観察が可能になる。
【0120】
上記説明では、反射光観察の場合について説明したが、蛍光観察に適用してもよい。その場合、ハーフミラー84、94をダイクロイックミラーに交換し、ピンホール89、98を蛍光波長に対応したピンホール径に交換すればよい。
【0121】
上記説明では、2つの光源81、91の波長が同一の場合について説明したが、波長が異なる場合に適用してもよい。
【0122】
以上の本発明の走査型光学顕微鏡は、例えば次のように構成することができる。
【0123】
〔1〕 複数の照明光路と、
異なる照明光路の交差する個所に配置され、光束の伝播を制御する光束伝播制御手段と、
照明光束を標本に照射するための対物レンズと、
照明光を面内方向に走査する面内方向走査手段と、
少なくとも1つの照明光路に設けられ、その照明光路の照明光束の対物レンズを通過後の集光位置を、他の照明光束の集光位置に対して光軸方向に調節可能な集光位置制御手段と、
複数の照明光路のそれぞれに配置され、標本からの戻り光を照明光路から分岐する光路分岐手段と、
それぞれの光路分岐手段で分岐された標本からの戻り光を検出する複数の光検出系と、
を有することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0124】
〔2〕 上記1において、走査型光学顕微鏡が共焦点顕微鏡であることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0125】
〔3〕 上記2において、複数の照明光路の照明光の波長が同一であることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0126】
〔4〕 上記3において、各照明光路からの照明光束が標本に入射する光量を時間的に変化させるようにしたことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0127】
〔5〕 上記4において、時間領域毎に選択した照明光束を標本に照射させるようにしたことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0128】
〔6〕 上記5において、光束伝播制御手段が、時間的に反射と透過を切り替えるものであることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0129】
〔7〕 上記1において、光束伝播制御手段は板状部材に透過部と反射部を設けられており、それを空間的に移動させることにより光束の伝播を制御することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0130】
〔8〕 上記7において、板状部材がその面内方向に移動可能に構成されていることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0131】
〔9〕 上記7において、板状部材が円板形状であり、その中心を軸として回転可能に構成されていることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0132】
〔10〕 上記6において、光束伝播制御手段が透過モードと反射モードの両方を有し、かつ、電気的制御によりその両者を切り替えることができる液晶素子であることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0133】
〔11〕 上記1において、各照明光路の光源には、点灯制御手段を有しており、各照明光路の光源を一定周期で点灯・消灯させ、ある時間領域で対物レンズにより集光した各照明光束の集光位置が隣接する照明光束間で同時に点灯しないように、各照明光路の光源を点灯制御することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0134】
〔12〕 上記11において、点灯制御手段により、各時間領域毎にある1つの照明光路の光源だけを点灯させることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0135】
〔13〕 上記5において、面内方向走査手段が主走査手段と副走査手段とからなり、主走査に同期して照明光束の選択を変更することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0136】
〔14〕 上記4において、各照明光路の照明光束の光量に周波数変調を与え、各光検出系において対応する照明光束の変調周波数に対応する成分を検出するようにすることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0137】
〔15〕 上記14において、各照明光束に与える変調周波数が同一で、その位相をずらしたことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0138】
〔16〕 上記14において、各照明光束毎に与える変調周波数が異なることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0139】
〔17〕 上記3において、光束伝播制御手段が開口付き反射鏡であることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0140】
〔18〕 上記2において、複数の照明光路の照明光束の波長が異なることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0141】
〔19〕 上記18において、光束伝播制御手段により時間領域毎に選択した照明光束を標本に照射させ、その光束伝播制御手段にアコーストオプティック・チューナブルフィルターを用いることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0142】
〔20〕 上記18において、光束伝播制御手段が光学フィルターであり、光学フィルターが各照明光路からの照明光束を対物レンズへと導き、標本からの信号光をそれぞれの照明光路へと導く波長特性を有することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0143】
〔21〕 上記18において、各照明光路からの照明光束が標本に入射する光量を時間的に変化させることを特徴とする走査型光学顕微鏡。
【0144】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、標本の光軸方向に異なる位置の迅速な観察を可能とする走査型光学顕微鏡を提供することができる。また、光軸方向に近接した個所を観察する際に、他の観察個所からの光が光検出系に影響を与えない走査型光学顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【図2】第1実施例の変形例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【図4】図3の第2実施例に用いる円板の平面図である。
【図5】第2実施例にの変形例に用いる光束伝播制御手段としての板状部材の平面図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【図7】第3実施例の変形例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る走査型光学顕微鏡の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…第1のレーザ光源
2…光ファイバー
3…コリメータレンズ
4…ハーフミラー
5…レンズ
6…結像レンズ
7…ハーフミラー
8…対物レンズ
9…アクチュエータ
10…標本
11…集光レンズ
12…ピンホール
13…光検出器
20…第2のレーザ光源
21…光ファイバー
22…コリメータレンズ
23…ハーフミラー
24…レンズ
25…結像レンズ
26…集光レンズ
27…ピンホール
28…光検出器
29…開口付き反射鏡
31…レーザ光源
32…光ファイバー
33…コリメータレンズ
34…ハーフミラー
35…ミラー
36…ダイクロイックミラー
37…レンズ
38…レンズ
39…円板
40…透過部
41…反射部
42…面内方向走査手段
43…レンズ
44…集光レンズ
45…ピンホール
46…光検出器
51…ダイクロイックミラー
52…レンズ
53…レンズ
54…形状可変ミラー
55…集光レンズ
56…ピンホール
57…光検出器
58…板状部材
61…レンズ
62…ミラー
63…レンズ
64…AOTF
70…レーザ光源
71…光ファイバー
72…コリメータレンズ
73…ハーフミラー
74…液晶変調素子
75…レンズ
76…集光レンズ
77…ピンホール
78…光検出器
79…ダイクロイックミラー
81…第1のレーザ光源
82…光ファイバー
83…コリメータレンズ
84…ハーフミラー
85…レンズ
86…ハーフミラー
87…レンズ
88…集光レンズ
89…ピンホール
90…光検出器
91…第2のレーザ光源
92…光ファイバー
93…コリメータレンズ
94…ハーフミラー
95…液晶変調素子
96…レンズ
97…集光レンズ
98…ピンホール
99…光検出器
100…コントローラー
Claims (3)
- 光源と、
複数の照明光路と、
該複数の照明光路の交差する個所に配置された光束伝播制御手段と、
前記複数の照明光路における共通光路に配置された対物レンズと、
照明光を面内方向に走査する面内方向走査手段と、
前記複数の照明光路ののうちの少なくとも1つの照明光路に設けられ、該照明光路の照明光束が対物レンズを通過後に集光する位置を、他の照明光束の集光位置と異なるように光軸方向に調節可能な集光位置制御手段と、
前記複数の照明光路のそれぞれに配置された光路分岐手段と、
それぞれの光路分岐手段で分岐された光を検出する複数の光検出系と、
を有することを特徴とする走査型光学顕微鏡。 - 請求項1において、光束伝播制御手段は板状部材に透過部と反射部を設けられており、それを空間的に移動させることにより光束の伝播を制御することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
- 請求項1において、各照明光路の光源には、点灯制御手段を有しており、各照明光路の光源を一定周期で点灯・消灯させ、ある時間領域で対物レンズにより集光した各照明光束の集光位置が隣接する照明光束間で同時に点灯しないように、各照明光路の光源を点灯制御することを特徴とする走査型光学顕微鏡。
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