JP2004150615A - チェーンガイド - Google Patents
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Abstract
【課題】1次樹脂からなるガイド本体16と、このガイド本体16の支持部19に融着されて一体化され、チェーン8に摺接する2次樹脂からなる摺接部23とを備えたチェーンガイド13,14に対し、ガイド本体16と摺接部23との融着強度を大に保つとともに、チェーンガイド13,14が、使用環境温度の変化により冷熱ショックを受けてもガイド本体16の摺接部23との界面の応力を低減して、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性の向上を図る。
【解決手段】摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくする。ガイド本体16の支持部19の成形後に続いて摺接部23を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようにし、ガイド本体16と摺接部23との界面での融着強度を増大維持させる。
【選択図】 図6
【解決手段】摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくする。ガイド本体16の支持部19の成形後に続いて摺接部23を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようにし、ガイド本体16と摺接部23との界面での融着強度を増大維持させる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェーンに摺接してそれを案内するチェーンガイドに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のチェーンガイドとして、例えば特許文献1や特許文献2に開示されたものが知られており、このチェーンガイドは、例えばOHCエンジンのカム軸駆動機構等のチェーン伝動機構におけるスプロケット間のチェーンに押し付けられて、その振動を抑制するために用いられる。
【0003】
そして、上記特許文献1には、略板状の支持部を有する樹脂からなる補強部をなすガイド本体と、このガイド本体とは仕様の異なる樹脂からなり、チェーンに摺接する板状の摺接部とを備え、この摺接部をガイド本体の支持部に蟻溝結合等により一体的に連結するようになされている。
【0004】
一方、特許文献2には、上記のガイド本体と摺接部とを成形により部分的又は全体で溶融接合して一体化することが提案されている。
【0005】
つまり、摺接部に用いられる樹脂材料は耐摩耗性を要するために高価であり、この高価な樹脂材料を摺接部のみに少量使用し、他の大半部は安価な樹脂を用いるようにしており、このことで、耐摩耗性と高強度特性とを併せ持つ単一の樹脂材料を使用してチェーンガイドを成形する場合のようにコストが高くなることもなく、チェーンガイドのコストダウンを図ることができる。
【0006】
そして、上記従来の特許文献2のように、ガイド本体と摺接部とを成形により溶融接合して一体化する場合、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部を成形し、その摺接部の2次樹脂が1次樹脂の表面を溶融しながら成形されることで、摺接部をガイド本体に融着一体化するようにしている(2色成形)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭63―243425号公報
【特許文献2】
特開2001―323976号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の特許文献2のように2色成形により摺接部をガイド本体に融着一体化する場合において、溶融した2次樹脂がキャビティに射出された際、その温度と流動圧とにより1次樹脂の表面が溶融してその溶融樹脂が2次樹脂に押し流されるが、その1次樹脂の押し流される程度をキャビティ内で比較すると、キャビティ外周部では、1次樹脂が成形型と接触してその硬化が早くなるのに対し、キャビティ中央部では、1次樹脂の温度が比較的高い温度に保持されてその硬化の進み具合の遅いので、キャビティ外周部よりもキャビティ中央部の方が1次樹脂の押し流される程度は大きくなる。このため、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ中央部で完全に行われるものの、キャビティ外周部では不完全になり、ガイド本体と摺接部との界面の外周で融着強度が低くなる虞れがある。こうしてガイド本体と摺接部との界面の外周で融着強度が低いと、例えば外部のオイル等が界面に外周から浸入して、融着強度の低下が促進する。
【0009】
また、上記のようなガイド本体と摺接部とが融着されて一体化されたチェーンガイドが例えば上記OHCエンジンのカム軸駆動機構に用いられた場合、その使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化するので、この温度変化によりチェーンガイドが冷熱ショックを受け、1次及び2次樹脂の線膨張係数(又は成形収縮率)に差があると、ガイド本体の摺接部との界面で応力が集中し、冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至るという問題が生じる。
【0010】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、上記の如きガイド本体と摺接部とが融着されて一体化されたチェーンガイドにおいて、その構造に改良を加えることにより、ガイド本体と摺接部との融着強度を大に確保するとともに、使用環境温度の変化により冷熱ショックを受けてもガイド本体の摺接部との界面に働く力を低減して、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この発明では、摺接部のガイド本体側の幅をガイド本体よりも小さくするようにした。
【0012】
具体的には、請求項1の発明では、チェーンに摺接して該チェーンを案内するチェーンガイドにおいて、略板状の支持部を有する1次樹脂からなるガイド本体と、このガイド本体の支持部に成形により融着されて一体化され、チェーンに摺接する2次樹脂からなる板状の摺接部とを備え、上記摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
上記の構成によると、摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅よりも小さいので、1次樹脂によりガイド本体の支持部を成形した後に続いて2次樹脂により摺接部を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂において成形型から離れた幅方向中間部に接触して、その1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようになる。このことで、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体と摺接部との界面での融着強度を増大維持することができる。
【0014】
また、このように摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅よりも小さいことから、使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化してチェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体と摺接部との界面で相互に働く力を低減でき、冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至ることはない。これらにより、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0015】
請求項2の発明では、上記摺接部の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体の支持部側部分には、該支持部側隅角部を段差状に切り欠いてなる段部が形成され、この段部での摺接部の幅がガイド本体の支持部の幅よりも小さく、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一であることを特徴とする。
【0016】
こうすれば、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一であるので、その段部以外の摺接部の幅は支持部の幅と同じとなり、摺接部の幅を支持部の幅と同じにしようとする基本構造を維持しながら、両者の界面での融着強度を増大維持することができる。
【0017】
請求項3の発明では、上記摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅の0.8倍以上でかつ0.95倍以下とする。この摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅に対し、0.8倍未満であると、上記ガイド本体と摺接部との界面で働く力を低減できる効果が有効に期待できない一方、0.95倍よりも大きいときには、上記界面での力の低減効果が低いので、0.8倍〜0.95倍とされている。
【0018】
このことで、チェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体の摺接部との界面の特に隅角部での力を低減でき、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0019】
請求項4の発明では、チェーンガイドは、エンジンのカム軸駆動機構のチェーンに摺接して該チェーンを案内するものとする。このことで、本発明の効果が有効に発揮されるのに最適なチェーンガイドが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図7はチェーン伝動機構としてのエンジンのカム軸駆動機構を示し、1はDOHCエンジン(尚、OHCエンジンであってもよい)の下部に配置されたクランク軸、2,3はエンジンの上部にクランク軸1と平行に配置されたカム軸であって、上記クランク軸1にはクランクスプロケット5が、また各カム軸2,3にはカムスプロケット6,7がそれぞれ回転一体に取り付けられ、これら3つのスプロケット5,6,7にはチェーン8が巻き掛けられており、カム軸2,3をクランク軸1によりその半分の回転数で同期して回転駆動するようにしている。
【0021】
上記クランクスプロケット5と各カムスプロケット6,7との間のチェーン8に摺接して該チェーン8を案内するための本発明の実施形態に係る第1及び第2の2つのチェーンガイド13,14が設けられ、第1チェーンガイド13はクランクスプロケット5と各カムスプロケット6,7との間のチェーン8の張り側スパン8aに、また第2チェーンガイド14は同緩み側スパン8bにそれぞれ摺接している。第1チェーンガイド13は移動不能に固定されているが、第2チェーンガイド14の上端部(カムスプロケット7側)は支持軸10により揺動可能に支持され、この第2チェーンガイド14の下端部には油圧シリンダ11が駆動連結されており、この油圧シリンダ11により第2チェーンガイド14を支持軸10回りに図7で反時計回り方向に回動させることで、チェーン8の緩み側スパン8bを押圧するようにしている。つまり、第2チェーンガイド14はチェーンテンショナとしての機能を有する。
【0022】
上記第1及び第2チェーンガイド13,14の基本構造はいずれも同じであり、ここでは第2チェーンガイド14について説明し、第1チェーンガイド13については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、第2チェーンガイド14は、図1〜図6に示すように、ガラス繊維を混入したMXD6ナイロン(MP6ナイロン)等の1次樹脂からなるガイド本体16と、46ナイロン(PA46)等の2次樹脂からなる略板状の摺接部23とで構成され、ガイド本体16は摺接部23を補強するための補強部をなしている。そして、このチェーンガイド14を成形してガイド本体16と摺接部23とを融着一体化する場合、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体16を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部23を成形し、その摺接部23の2次樹脂が1次樹脂の表面を溶融しながら成形されることで、摺接部23をガイド本体16に融着一体化する2色成形が行われる。
【0023】
上記ガイド本体16の一端部(上端部)にはボス部17が一体に形成され、このボス部17には上記支持軸10を挿通させる軸孔18が貫通形成されている。また、ガイド本体16の一側部にはチェーン8の回行面に沿って円弧状に延びる所定幅W1(例えばW1=16mm)を有する平板状の支持部19が一体に形成されている。尚、ガイド本体16の他端部(下端部)に上記油圧シリンダ11が駆動連結される。また、20,20,…はガイド本体16の軽量化のためにその表面、裏面又は表裏面の双方に形成された凹部である。
【0024】
一方、上記摺接部23はその裏面にて上記ガイド本体16の支持部19表面に融着されて一体化されていて、チェーン8の回行面に沿って延びる曲率半径Rの円弧状に形成され、その円弧長さLは例えばL=150mmとされている。この摺接部23の表面には摺接部23の長さ方向に延びる断面矩形状の凹溝24が形成されており、この凹溝24内でチェーン8が凹溝24の主に底面に摺接しながら走行するようになっている。
【0025】
本発明の特徴として、上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2は、支持部19の幅W1よりも小さくされている(W2<W1)。具体的には、全体的にみて、摺接部23の幅W2′はガイド本体16の支持部19の幅W1と同じであって(W2′=W1)、その摺接部23の幅方向に対向する側面は、支持部19の幅方向に対向する側面とそれぞれ略面一となっているが(尚、凹溝24底部における摺接部23の厚さtは支持部19の厚さよりも少し小さい)、上記摺接部23の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体16の支持部19側の部分には、その支持部19側の隅角部を段差状に切り欠いてなる所定寸法の深さd(例えばd=1.5mm)及び幅w1(例えばw1=1.0mm)を有する1対の段部26,26が形成され、この各段部26により支持部19との間で凹溝28が設けられており、これら両段部26,26でのみ摺接部23の幅W2(凹溝28,28の底部間の距離)がガイド本体16の支持部19の幅W2よりも小さくされている。よって、上記段部26以外の摺接部23の側面は支持部19の幅方向に対向する側面と略面一で、段部26以外の摺接部23の幅W2′は支持部19の幅W1と同じである。
【0026】
上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面(段部26)での幅W2は、支持部19の幅W1の0.8倍以上でかつ0.95倍以下、つまりW2/W1=0.8〜0.95であることが望ましい。
【0027】
したがって、上記実施形態においては、各チェーンガイド13,14の摺接部23の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体16の支持部19側の部分に1対の段部26,26が形成され、この段部26,26により摺接部23の支持部19との界面での幅W2が支持部19の幅W1よりも小さくなっているので、上記のように、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体16を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部23を成形し、その摺接部23の2次樹脂で1次樹脂の表面を溶融しながら成形することで、摺接部23をガイド本体16に融着一体化する2色成形を行う際、2次樹脂が1次樹脂において成形型から離れた幅方向中間部に接触して、その1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようになる。このことで、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体16と摺接部23との界面での融着強度を増大維持することができる。
【0028】
また、エンジンの状態が停止状態と運転状態との間で変化したとき、これに伴いチェーンガイド13,14の使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化して、チェーンガイド13,14が冷熱ショックを受けるが、上記のように摺接部23の支持部19との界面での幅W2が支持部19の幅W1よりも小さいので、各チェーンガイド13,14が上記冷熱ショックを受けたとしても、ガイド本体16の摺接部23との界面(支持部19の表面)で相互に働く力を低減することができる。特に、上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2は、支持部19の幅W1の0.8倍以上でかつ0.95倍以下とすると、チェーンガイド13,14が冷熱ショックを受けても、ガイド本体16の摺接部23との界面の特に隅角部での力を低減できる。このため、冷熱ショックの繰返しに伴ってチェーンガイド13,14が疲労破壊に至ることはなく、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0029】
(実施形態2)
図8及び図9は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、摺接部23の長さ方向両端部を表面側から切り欠いたものである。
【0030】
すなわち、この実施形態では、摺接部23の長さ方向両端部の表面側隅角部が側面の段部26の幅w1の略半分の寸法の厚さt1を残して幅w2だけ矩形状に切り欠かれて、切欠部29,29が形成されている。
【0031】
その他の構成は上記実施形態1と同様である。従って、この実施形態でも実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。特に、摺接部23の長さ方向両端部の切欠部29,29により、ガイド本体16の摺接部23との界面の特に隅角部で働く力を低減でき、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0032】
(実施形態3)
図10及び図11は実施形態3を示し、上記各実施形態では、摺接部23の幅方向の両側面に段部26,26を形成することで、摺接部23の支持部19との界面でのみ幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくしているのに対し、摺接部23の全体の幅W2(=W2′)を支持部19の幅W1よりも小さくしたものである。従って、この実施形態でも、実施形態1と同様に、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性を向上できるという作用効果が得られる。
【0033】
尚、上記各実施形態は、エンジンのカム軸駆動機構に適用した例であるが、本発明はその他のチェーン伝動機構にも適用できるのは勿論のことである。
【0034】
【実施例】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。本発明者は、チェーンガイドのモデルとして、図12及び図13に示すように、ガイド本体16(支持部19)の表面に摺接部23を融着一体化した単純化したFEM解析用基本モデル(実施形態3と同様のもの)を作り、この基本モデルにおいて、摺接部23の幅W2とガイド本体16の幅W1(=16mm)との比W2/W1を下記表1に示すように変量させ、サンプル1〜3とした。サンプル3は比較例(従来例)である。尚、摺接部23の円弧長さL(チェーン回行面に沿う方向の長さ)はL=150mm、摺接部23の厚さtはt=4mmである。また、ガイド本体16はガラス繊維を30%混入したMXD6ナイロン(商品名:レニー1002HS)で、その線膨張係数は2×10−5cm/cm・℃である一方、摺接部23は46ナイロン(商品名:スタニールTW300)で、その線膨張係数は8×10−5cm/cm・℃である。また、冷熱ショックの条件は温度差150℃である。
【0035】
【表1】
【0036】
そして、このようなサンプル1〜3について、図14に示すようにガイド本体16の摺接部23との界面において、その側部A、四周の各隅角部B、長さ方向端部C、及び表面D(界面の中央部)にそれぞれ作用する力の変化をFEM解析により求め、上記3種類の変量値W2/W1が力に及ぼす影響を調べた。その結果を下記表2及び図15に示す。表2中の下段は、サンプル3の力を「1」としたときの指数である。
【0037】
【表2】
【0038】
この表2及び図15を見ると、摺接部23の幅W2とガイド本体16の幅W1との比W2/W1が1未満(W2<W1)となると、ガイド本体16の摺接部23との界面における側部A、各隅角部B、長さ方向端部C及び表面Dにそれぞれ作用する力はいずれも低下し、特に側部A及び各隅角部Bで顕著であり、0.8〜0.95であると、指数が0.8以下(比較例の80%以下)で略一定となっている。そして、この隅角部Bは摺接部23との界面の外周部であって冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至る際の起点となる部分であり、この部分に対する力を低下させることで、有効な効果が得られる。つまり、本発明のように、摺接部23の幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくすることで、ガイド本体16の摺接部23との界面に作用する力を低減して冷熱ショックに対する疲労破壊を抑制し、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上に有効な効果が得られることが判る。
【0039】
次に、冷熱条件で発生する応力を調べるために、図16(a)及び(b)に示すように上記実施形態1と同様の構造を有する実施例1と、図16(c)及び(d)に示すように実施形態2と同様の構造を有する実施例2と、図16(e)及び(f)に示すように摺接部23とガイド本体16の支持部19との幅W2,W1が互いに同じ比較例(従来例)とを設定し、FEMによる熱膨張の解析を行った。尚、各例において、摺接部23の長さLはL=137.5mm、幅W2′はガイド本体16の幅W1と同じで、W2′=W1=16.5mm、厚さtはt=4mmである。実施例1において、段部26の深さd(ガイド本体16の支持部19との間に形成される凹溝28の深さ)はd=1.5mm、段部26の幅w1はw1=1.0mmである。さらに実施例2において、各切欠部29の幅w2(チェーンガイド長さ方向に沿った寸法)はw2=1.5mm、その切欠部29の底部の厚さt1はt1=0.5mmである。
【0040】
そして、摺接部23とガイド本体16の支持部19との各モデルを別々に作り、界面を締結する条件を与えた。また、−40℃〜150℃の190℃の範囲の温度変化の条件を全接点に与えた。さらに、ガイド本体16はガラス繊維を33%混入したMXD6ナイロンで、その弾性率は4100MPa、線膨張係数は2×10−5cm/cm・℃である。一方、摺接部23は46ナイロンで、その弾性率は800MPa、線膨張係数は8×10−5cm/cm・℃である。そして、ガイド本体16の支持部19と摺接部23との界面の外周部でミーゼス応力を読み取った。そのうち隅角部のミーゼス応力を図17に示す。
【0041】
この図17によれば、実施例1及び実施例2は比較例に比べ、ガイド本体16の支持部19と摺接部23との界面の隅角部のミーゼス応力が大きく、特に実施例2では顕著であることが判る。従って、本発明のように、摺接部23の幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくすることで、ガイド本体16の摺接部23との界面に作用する力を低減して、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上に有効な効果が得られることが判る。
【0042】
【発明の効果】
以上説明した如く、請求項1の発明によると、1次樹脂からなるガイド本体と、このガイド本体の支持部に成形により融着されて一体化され、チェーンに摺接する2次樹脂からなる摺接部とを備えたチェーンガイドに対し、その摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅を支持部の幅よりも小さくしたことにより、ガイド本体の支持部の成形後に続いて摺接部を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂を幅全体に亘り溶融して、両樹脂同士の融着が成形型のキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体と摺接部との界面での融着強度を増大維持できるとともに、使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化してチェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体の摺接部との界面での力を低減でき、よってチェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上を図ることができる。
【0043】
請求項2の発明によると、摺接部の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体の支持部側部分に段部を切欠形成して、この段部での摺接部の幅をガイド本体の支持部の幅よりも小さくし、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一としたことにより、摺接部の幅を支持部の幅と同じにしようとする基本構造を維持しながら、両者の界面での融着強度を増大維持することができる。
【0044】
請求項3の発明によると、摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅を、支持部の幅の0.8倍以上でかつ0.95倍以下としたことにより、チェーンガイドが冷熱ショックを受けたときに、ガイド本体の摺接部との界面の特に隅角部での力を低減でき、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0045】
請求項4の発明によると、チェーンガイドは、エンジンのカム軸駆動機構のチェーンに摺接してチェーンを案内するものとしたことにより、本発明の効果が有効に発揮されるのに最適なチェーンガイドが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るチェーンガイドの全体構成を示す正面図である。
【図2】チェーンガイドの平面図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【図6】図1のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】DOHCエンジンのカム軸駆動機構を概略的に示す図である。
【図8】実施形態2を示す図1相当図である。
【図9】実施形態2を示す図2相当図である。
【図10】実施形態3を示す図2相当図である。
【図11】実施形態3を示す図6相当図である。
【図12】冷熱条件で発生する力を調べるためのチェーンガイドの基本モデルを示す正面図である。
【図13】チェーンガイドの基本モデルを示す側面図である。
【図14】チェーンガイドの基本モデルにおいてガイド本体の支持部における摺接部との界面を示す平面図である。
【図15】チェーンガイドの摺接部及びガイド本体の支持部の幅の比が力に及ぼす影響を示す特性図である。
【図16】冷熱条件で発生する応力を調べるための摺接部の実施例を比較例と対比して示す図である。
【図17】摺接部の実施例及び比較例における隅角部に作用する応力を示す図である。
【符号の説明】
1 クランク軸
2 カム軸
3 カム軸
8 チェーン
13 第1チェーンガイド
14 第2チェーンガイド
16 ガイド本体
19 支持部
23 摺接部
26 段部
W1 支持部の幅
W2,W2′ 摺接部の幅
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェーンに摺接してそれを案内するチェーンガイドに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のチェーンガイドとして、例えば特許文献1や特許文献2に開示されたものが知られており、このチェーンガイドは、例えばOHCエンジンのカム軸駆動機構等のチェーン伝動機構におけるスプロケット間のチェーンに押し付けられて、その振動を抑制するために用いられる。
【0003】
そして、上記特許文献1には、略板状の支持部を有する樹脂からなる補強部をなすガイド本体と、このガイド本体とは仕様の異なる樹脂からなり、チェーンに摺接する板状の摺接部とを備え、この摺接部をガイド本体の支持部に蟻溝結合等により一体的に連結するようになされている。
【0004】
一方、特許文献2には、上記のガイド本体と摺接部とを成形により部分的又は全体で溶融接合して一体化することが提案されている。
【0005】
つまり、摺接部に用いられる樹脂材料は耐摩耗性を要するために高価であり、この高価な樹脂材料を摺接部のみに少量使用し、他の大半部は安価な樹脂を用いるようにしており、このことで、耐摩耗性と高強度特性とを併せ持つ単一の樹脂材料を使用してチェーンガイドを成形する場合のようにコストが高くなることもなく、チェーンガイドのコストダウンを図ることができる。
【0006】
そして、上記従来の特許文献2のように、ガイド本体と摺接部とを成形により溶融接合して一体化する場合、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部を成形し、その摺接部の2次樹脂が1次樹脂の表面を溶融しながら成形されることで、摺接部をガイド本体に融着一体化するようにしている(2色成形)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭63―243425号公報
【特許文献2】
特開2001―323976号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の特許文献2のように2色成形により摺接部をガイド本体に融着一体化する場合において、溶融した2次樹脂がキャビティに射出された際、その温度と流動圧とにより1次樹脂の表面が溶融してその溶融樹脂が2次樹脂に押し流されるが、その1次樹脂の押し流される程度をキャビティ内で比較すると、キャビティ外周部では、1次樹脂が成形型と接触してその硬化が早くなるのに対し、キャビティ中央部では、1次樹脂の温度が比較的高い温度に保持されてその硬化の進み具合の遅いので、キャビティ外周部よりもキャビティ中央部の方が1次樹脂の押し流される程度は大きくなる。このため、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ中央部で完全に行われるものの、キャビティ外周部では不完全になり、ガイド本体と摺接部との界面の外周で融着強度が低くなる虞れがある。こうしてガイド本体と摺接部との界面の外周で融着強度が低いと、例えば外部のオイル等が界面に外周から浸入して、融着強度の低下が促進する。
【0009】
また、上記のようなガイド本体と摺接部とが融着されて一体化されたチェーンガイドが例えば上記OHCエンジンのカム軸駆動機構に用いられた場合、その使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化するので、この温度変化によりチェーンガイドが冷熱ショックを受け、1次及び2次樹脂の線膨張係数(又は成形収縮率)に差があると、ガイド本体の摺接部との界面で応力が集中し、冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至るという問題が生じる。
【0010】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、上記の如きガイド本体と摺接部とが融着されて一体化されたチェーンガイドにおいて、その構造に改良を加えることにより、ガイド本体と摺接部との融着強度を大に確保するとともに、使用環境温度の変化により冷熱ショックを受けてもガイド本体の摺接部との界面に働く力を低減して、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この発明では、摺接部のガイド本体側の幅をガイド本体よりも小さくするようにした。
【0012】
具体的には、請求項1の発明では、チェーンに摺接して該チェーンを案内するチェーンガイドにおいて、略板状の支持部を有する1次樹脂からなるガイド本体と、このガイド本体の支持部に成形により融着されて一体化され、チェーンに摺接する2次樹脂からなる板状の摺接部とを備え、上記摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
上記の構成によると、摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅よりも小さいので、1次樹脂によりガイド本体の支持部を成形した後に続いて2次樹脂により摺接部を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂において成形型から離れた幅方向中間部に接触して、その1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようになる。このことで、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体と摺接部との界面での融着強度を増大維持することができる。
【0014】
また、このように摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅よりも小さいことから、使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化してチェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体と摺接部との界面で相互に働く力を低減でき、冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至ることはない。これらにより、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0015】
請求項2の発明では、上記摺接部の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体の支持部側部分には、該支持部側隅角部を段差状に切り欠いてなる段部が形成され、この段部での摺接部の幅がガイド本体の支持部の幅よりも小さく、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一であることを特徴とする。
【0016】
こうすれば、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一であるので、その段部以外の摺接部の幅は支持部の幅と同じとなり、摺接部の幅を支持部の幅と同じにしようとする基本構造を維持しながら、両者の界面での融着強度を増大維持することができる。
【0017】
請求項3の発明では、上記摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅の0.8倍以上でかつ0.95倍以下とする。この摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅が支持部の幅に対し、0.8倍未満であると、上記ガイド本体と摺接部との界面で働く力を低減できる効果が有効に期待できない一方、0.95倍よりも大きいときには、上記界面での力の低減効果が低いので、0.8倍〜0.95倍とされている。
【0018】
このことで、チェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体の摺接部との界面の特に隅角部での力を低減でき、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0019】
請求項4の発明では、チェーンガイドは、エンジンのカム軸駆動機構のチェーンに摺接して該チェーンを案内するものとする。このことで、本発明の効果が有効に発揮されるのに最適なチェーンガイドが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図7はチェーン伝動機構としてのエンジンのカム軸駆動機構を示し、1はDOHCエンジン(尚、OHCエンジンであってもよい)の下部に配置されたクランク軸、2,3はエンジンの上部にクランク軸1と平行に配置されたカム軸であって、上記クランク軸1にはクランクスプロケット5が、また各カム軸2,3にはカムスプロケット6,7がそれぞれ回転一体に取り付けられ、これら3つのスプロケット5,6,7にはチェーン8が巻き掛けられており、カム軸2,3をクランク軸1によりその半分の回転数で同期して回転駆動するようにしている。
【0021】
上記クランクスプロケット5と各カムスプロケット6,7との間のチェーン8に摺接して該チェーン8を案内するための本発明の実施形態に係る第1及び第2の2つのチェーンガイド13,14が設けられ、第1チェーンガイド13はクランクスプロケット5と各カムスプロケット6,7との間のチェーン8の張り側スパン8aに、また第2チェーンガイド14は同緩み側スパン8bにそれぞれ摺接している。第1チェーンガイド13は移動不能に固定されているが、第2チェーンガイド14の上端部(カムスプロケット7側)は支持軸10により揺動可能に支持され、この第2チェーンガイド14の下端部には油圧シリンダ11が駆動連結されており、この油圧シリンダ11により第2チェーンガイド14を支持軸10回りに図7で反時計回り方向に回動させることで、チェーン8の緩み側スパン8bを押圧するようにしている。つまり、第2チェーンガイド14はチェーンテンショナとしての機能を有する。
【0022】
上記第1及び第2チェーンガイド13,14の基本構造はいずれも同じであり、ここでは第2チェーンガイド14について説明し、第1チェーンガイド13については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、第2チェーンガイド14は、図1〜図6に示すように、ガラス繊維を混入したMXD6ナイロン(MP6ナイロン)等の1次樹脂からなるガイド本体16と、46ナイロン(PA46)等の2次樹脂からなる略板状の摺接部23とで構成され、ガイド本体16は摺接部23を補強するための補強部をなしている。そして、このチェーンガイド14を成形してガイド本体16と摺接部23とを融着一体化する場合、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体16を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部23を成形し、その摺接部23の2次樹脂が1次樹脂の表面を溶融しながら成形されることで、摺接部23をガイド本体16に融着一体化する2色成形が行われる。
【0023】
上記ガイド本体16の一端部(上端部)にはボス部17が一体に形成され、このボス部17には上記支持軸10を挿通させる軸孔18が貫通形成されている。また、ガイド本体16の一側部にはチェーン8の回行面に沿って円弧状に延びる所定幅W1(例えばW1=16mm)を有する平板状の支持部19が一体に形成されている。尚、ガイド本体16の他端部(下端部)に上記油圧シリンダ11が駆動連結される。また、20,20,…はガイド本体16の軽量化のためにその表面、裏面又は表裏面の双方に形成された凹部である。
【0024】
一方、上記摺接部23はその裏面にて上記ガイド本体16の支持部19表面に融着されて一体化されていて、チェーン8の回行面に沿って延びる曲率半径Rの円弧状に形成され、その円弧長さLは例えばL=150mmとされている。この摺接部23の表面には摺接部23の長さ方向に延びる断面矩形状の凹溝24が形成されており、この凹溝24内でチェーン8が凹溝24の主に底面に摺接しながら走行するようになっている。
【0025】
本発明の特徴として、上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2は、支持部19の幅W1よりも小さくされている(W2<W1)。具体的には、全体的にみて、摺接部23の幅W2′はガイド本体16の支持部19の幅W1と同じであって(W2′=W1)、その摺接部23の幅方向に対向する側面は、支持部19の幅方向に対向する側面とそれぞれ略面一となっているが(尚、凹溝24底部における摺接部23の厚さtは支持部19の厚さよりも少し小さい)、上記摺接部23の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体16の支持部19側の部分には、その支持部19側の隅角部を段差状に切り欠いてなる所定寸法の深さd(例えばd=1.5mm)及び幅w1(例えばw1=1.0mm)を有する1対の段部26,26が形成され、この各段部26により支持部19との間で凹溝28が設けられており、これら両段部26,26でのみ摺接部23の幅W2(凹溝28,28の底部間の距離)がガイド本体16の支持部19の幅W2よりも小さくされている。よって、上記段部26以外の摺接部23の側面は支持部19の幅方向に対向する側面と略面一で、段部26以外の摺接部23の幅W2′は支持部19の幅W1と同じである。
【0026】
上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面(段部26)での幅W2は、支持部19の幅W1の0.8倍以上でかつ0.95倍以下、つまりW2/W1=0.8〜0.95であることが望ましい。
【0027】
したがって、上記実施形態においては、各チェーンガイド13,14の摺接部23の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体16の支持部19側の部分に1対の段部26,26が形成され、この段部26,26により摺接部23の支持部19との界面での幅W2が支持部19の幅W1よりも小さくなっているので、上記のように、まず、成形型において1次樹脂によりガイド本体16を成形した後、引き続いて2次樹脂により摺接部23を成形し、その摺接部23の2次樹脂で1次樹脂の表面を溶融しながら成形することで、摺接部23をガイド本体16に融着一体化する2色成形を行う際、2次樹脂が1次樹脂において成形型から離れた幅方向中間部に接触して、その1次樹脂を幅全体に亘り溶融するようになる。このことで、1次及び2次樹脂同士の融着はキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体16と摺接部23との界面での融着強度を増大維持することができる。
【0028】
また、エンジンの状態が停止状態と運転状態との間で変化したとき、これに伴いチェーンガイド13,14の使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化して、チェーンガイド13,14が冷熱ショックを受けるが、上記のように摺接部23の支持部19との界面での幅W2が支持部19の幅W1よりも小さいので、各チェーンガイド13,14が上記冷熱ショックを受けたとしても、ガイド本体16の摺接部23との界面(支持部19の表面)で相互に働く力を低減することができる。特に、上記摺接部23のガイド本体16の支持部19との界面での幅W2は、支持部19の幅W1の0.8倍以上でかつ0.95倍以下とすると、チェーンガイド13,14が冷熱ショックを受けても、ガイド本体16の摺接部23との界面の特に隅角部での力を低減できる。このため、冷熱ショックの繰返しに伴ってチェーンガイド13,14が疲労破壊に至ることはなく、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0029】
(実施形態2)
図8及び図9は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、摺接部23の長さ方向両端部を表面側から切り欠いたものである。
【0030】
すなわち、この実施形態では、摺接部23の長さ方向両端部の表面側隅角部が側面の段部26の幅w1の略半分の寸法の厚さt1を残して幅w2だけ矩形状に切り欠かれて、切欠部29,29が形成されている。
【0031】
その他の構成は上記実施形態1と同様である。従って、この実施形態でも実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。特に、摺接部23の長さ方向両端部の切欠部29,29により、ガイド本体16の摺接部23との界面の特に隅角部で働く力を低減でき、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0032】
(実施形態3)
図10及び図11は実施形態3を示し、上記各実施形態では、摺接部23の幅方向の両側面に段部26,26を形成することで、摺接部23の支持部19との界面でのみ幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくしているのに対し、摺接部23の全体の幅W2(=W2′)を支持部19の幅W1よりも小さくしたものである。従って、この実施形態でも、実施形態1と同様に、チェーンガイド13,14の作動安定性や信頼性を向上できるという作用効果が得られる。
【0033】
尚、上記各実施形態は、エンジンのカム軸駆動機構に適用した例であるが、本発明はその他のチェーン伝動機構にも適用できるのは勿論のことである。
【0034】
【実施例】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。本発明者は、チェーンガイドのモデルとして、図12及び図13に示すように、ガイド本体16(支持部19)の表面に摺接部23を融着一体化した単純化したFEM解析用基本モデル(実施形態3と同様のもの)を作り、この基本モデルにおいて、摺接部23の幅W2とガイド本体16の幅W1(=16mm)との比W2/W1を下記表1に示すように変量させ、サンプル1〜3とした。サンプル3は比較例(従来例)である。尚、摺接部23の円弧長さL(チェーン回行面に沿う方向の長さ)はL=150mm、摺接部23の厚さtはt=4mmである。また、ガイド本体16はガラス繊維を30%混入したMXD6ナイロン(商品名:レニー1002HS)で、その線膨張係数は2×10−5cm/cm・℃である一方、摺接部23は46ナイロン(商品名:スタニールTW300)で、その線膨張係数は8×10−5cm/cm・℃である。また、冷熱ショックの条件は温度差150℃である。
【0035】
【表1】
【0036】
そして、このようなサンプル1〜3について、図14に示すようにガイド本体16の摺接部23との界面において、その側部A、四周の各隅角部B、長さ方向端部C、及び表面D(界面の中央部)にそれぞれ作用する力の変化をFEM解析により求め、上記3種類の変量値W2/W1が力に及ぼす影響を調べた。その結果を下記表2及び図15に示す。表2中の下段は、サンプル3の力を「1」としたときの指数である。
【0037】
【表2】
【0038】
この表2及び図15を見ると、摺接部23の幅W2とガイド本体16の幅W1との比W2/W1が1未満(W2<W1)となると、ガイド本体16の摺接部23との界面における側部A、各隅角部B、長さ方向端部C及び表面Dにそれぞれ作用する力はいずれも低下し、特に側部A及び各隅角部Bで顕著であり、0.8〜0.95であると、指数が0.8以下(比較例の80%以下)で略一定となっている。そして、この隅角部Bは摺接部23との界面の外周部であって冷熱ショックの繰返しに伴って疲労破壊に至る際の起点となる部分であり、この部分に対する力を低下させることで、有効な効果が得られる。つまり、本発明のように、摺接部23の幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくすることで、ガイド本体16の摺接部23との界面に作用する力を低減して冷熱ショックに対する疲労破壊を抑制し、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上に有効な効果が得られることが判る。
【0039】
次に、冷熱条件で発生する応力を調べるために、図16(a)及び(b)に示すように上記実施形態1と同様の構造を有する実施例1と、図16(c)及び(d)に示すように実施形態2と同様の構造を有する実施例2と、図16(e)及び(f)に示すように摺接部23とガイド本体16の支持部19との幅W2,W1が互いに同じ比較例(従来例)とを設定し、FEMによる熱膨張の解析を行った。尚、各例において、摺接部23の長さLはL=137.5mm、幅W2′はガイド本体16の幅W1と同じで、W2′=W1=16.5mm、厚さtはt=4mmである。実施例1において、段部26の深さd(ガイド本体16の支持部19との間に形成される凹溝28の深さ)はd=1.5mm、段部26の幅w1はw1=1.0mmである。さらに実施例2において、各切欠部29の幅w2(チェーンガイド長さ方向に沿った寸法)はw2=1.5mm、その切欠部29の底部の厚さt1はt1=0.5mmである。
【0040】
そして、摺接部23とガイド本体16の支持部19との各モデルを別々に作り、界面を締結する条件を与えた。また、−40℃〜150℃の190℃の範囲の温度変化の条件を全接点に与えた。さらに、ガイド本体16はガラス繊維を33%混入したMXD6ナイロンで、その弾性率は4100MPa、線膨張係数は2×10−5cm/cm・℃である。一方、摺接部23は46ナイロンで、その弾性率は800MPa、線膨張係数は8×10−5cm/cm・℃である。そして、ガイド本体16の支持部19と摺接部23との界面の外周部でミーゼス応力を読み取った。そのうち隅角部のミーゼス応力を図17に示す。
【0041】
この図17によれば、実施例1及び実施例2は比較例に比べ、ガイド本体16の支持部19と摺接部23との界面の隅角部のミーゼス応力が大きく、特に実施例2では顕著であることが判る。従って、本発明のように、摺接部23の幅W2を支持部19の幅W1よりも小さくすることで、ガイド本体16の摺接部23との界面に作用する力を低減して、チェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上に有効な効果が得られることが判る。
【0042】
【発明の効果】
以上説明した如く、請求項1の発明によると、1次樹脂からなるガイド本体と、このガイド本体の支持部に成形により融着されて一体化され、チェーンに摺接する2次樹脂からなる摺接部とを備えたチェーンガイドに対し、その摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅を支持部の幅よりも小さくしたことにより、ガイド本体の支持部の成形後に続いて摺接部を成形して両者を融着する2色成形時、2次樹脂が1次樹脂を幅全体に亘り溶融して、両樹脂同士の融着が成形型のキャビティ外周部でもキャビティ中央部と同様に完全に行われるようになり、ガイド本体と摺接部との界面での融着強度を増大維持できるとともに、使用環境温度が例えば−40℃から150℃までの広い温度範囲で変化してチェーンガイドが冷熱ショックを受けても、ガイド本体の摺接部との界面での力を低減でき、よってチェーンガイドの作動安定性や信頼性の向上を図ることができる。
【0043】
請求項2の発明によると、摺接部の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体の支持部側部分に段部を切欠形成して、この段部での摺接部の幅をガイド本体の支持部の幅よりも小さくし、段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一としたことにより、摺接部の幅を支持部の幅と同じにしようとする基本構造を維持しながら、両者の界面での融着強度を増大維持することができる。
【0044】
請求項3の発明によると、摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅を、支持部の幅の0.8倍以上でかつ0.95倍以下としたことにより、チェーンガイドが冷熱ショックを受けたときに、ガイド本体の摺接部との界面の特に隅角部での力を低減でき、チェーンガイドの作動安定性や信頼性を向上させることができる。
【0045】
請求項4の発明によると、チェーンガイドは、エンジンのカム軸駆動機構のチェーンに摺接してチェーンを案内するものとしたことにより、本発明の効果が有効に発揮されるのに最適なチェーンガイドが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るチェーンガイドの全体構成を示す正面図である。
【図2】チェーンガイドの平面図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【図6】図1のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】DOHCエンジンのカム軸駆動機構を概略的に示す図である。
【図8】実施形態2を示す図1相当図である。
【図9】実施形態2を示す図2相当図である。
【図10】実施形態3を示す図2相当図である。
【図11】実施形態3を示す図6相当図である。
【図12】冷熱条件で発生する力を調べるためのチェーンガイドの基本モデルを示す正面図である。
【図13】チェーンガイドの基本モデルを示す側面図である。
【図14】チェーンガイドの基本モデルにおいてガイド本体の支持部における摺接部との界面を示す平面図である。
【図15】チェーンガイドの摺接部及びガイド本体の支持部の幅の比が力に及ぼす影響を示す特性図である。
【図16】冷熱条件で発生する応力を調べるための摺接部の実施例を比較例と対比して示す図である。
【図17】摺接部の実施例及び比較例における隅角部に作用する応力を示す図である。
【符号の説明】
1 クランク軸
2 カム軸
3 カム軸
8 チェーン
13 第1チェーンガイド
14 第2チェーンガイド
16 ガイド本体
19 支持部
23 摺接部
26 段部
W1 支持部の幅
W2,W2′ 摺接部の幅
Claims (4)
- チェーンに摺接して該チェーンを案内するチェーンガイドにおいて、
略板状の支持部を有する1次樹脂からなるガイド本体と、
上記ガイド本体の支持部に成形により融着されて一体化され、チェーンに摺接する2次樹脂からなる板状の摺接部とを備え、
上記摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅よりも小さいことを特徴とするチェーンガイド。 - 請求項1のチェーンガイドにおいて、
摺接部の幅方向に対向する両側面のうちガイド本体の支持部側部分には、該支持部側隅角部を段差状に切り欠いてなる段部が形成され、
上記段部での摺接部の幅がガイド本体の支持部の幅よりも小さく、
上記段部以外の摺接部の側面は支持部の幅方向に対向する側面と略面一であることを特徴とするチェーンガイド。 - 請求項1又は2のチェーンガイドにおいて、
摺接部のガイド本体の支持部との界面での幅は、支持部の幅の0.8倍以上でかつ0.95倍以下であることを特徴とするチェーンガイド。 - 請求項1〜3のいずれか1つのチェーンガイドにおいて、
エンジンのカム軸駆動機構のチェーンに摺接して該チェーンを案内するように構成されていることを特徴とするチェーンガイド。
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