JP2004147037A - ハンズフリー式移動体電話システム、および通信可否判別方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムおよび通信可否判別方法を提供する。
【解決手段】着信時に、同乗者検出部13で同乗者の有無を検出し、同乗者の存在が検出されると、制御部12で、記憶部15に記憶された着信相手の識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報に基づいて通話可否を判別する。そして、通話を許可すると判別された場合は、着信音を発生させ、運転者によるオフフック動作によって、電話機を持たない状態での通話を実施することができる。一方、通話を禁止すると判別された場合は、着信音を発生させることなく、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨を出力し、運転者は通話を行わない。
【選択図】 図1
【解決手段】着信時に、同乗者検出部13で同乗者の有無を検出し、同乗者の存在が検出されると、制御部12で、記憶部15に記憶された着信相手の識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報に基づいて通話可否を判別する。そして、通話を許可すると判別された場合は、着信音を発生させ、運転者によるオフフック動作によって、電話機を持たない状態での通話を実施することができる。一方、通話を禁止すると判別された場合は、着信音を発生させることなく、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨を出力し、運転者は通話を行わない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者のプライバシーを保護可能なハンズフリー式の移動体電話システムおよび通信可否判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話などが普及し、自動車の運転中にも電話が掛かってくることがあるが、自動車を素早く停止させ、携帯電話を手にとって通話することが困難な場合が大半である。このような場合、運転者は大事な相手からの電話であっても通話をすることができず、不便である。このような問題を解決するための手段として、電話機を持たずとも通話可能なハンズフリー式の自動車電話を使用する方法がある。
【0003】
しかし、従来のハンズフリー式の自動車電話では、車内全体に通話相手および自分自身の音声が拡がるため、通話の内容や通話相手が誰であるのかなどの情報が同乗者に知られてしまう。特に、着信時に、電話を掛けてきた相手(以下、「着信相手」と称する)が誰か分からないまま通話を始めるため、誰から電話が掛かってきたかなどの情報が、同乗者に予期せず知られてしまう。したがって、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図ることができない。
【0004】
このような問題点に対して、先行文献1において、同乗者の存在が認められる場合は、着信相手の電話番号など相手を認識できる着信情報を、運転者のみ視認可能な位置に配置される表示器に表示し、運転者が通話の可否を判断した上で操作する自動車電話システムが提案されている。この自動車電話システムでは、運転者の操作によって、通話を拒否する場合は着信相手に対して現在通話不可能である旨の伝言を相手に出力し、通話を許可する場合は電話機などを持たない状態(ハンズフリー状態)で通話をすることができる。
【0005】
このような技術に関する先行技術文献としては、以下のようなものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−203257号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行文献1で提案されている自動車電話システムでは、同乗者がいる場合に、運転者は表示器に表示される着信情報を視認し、その情報に基づいて通話を許可するか否かの判断ならびに着信許可または拒否するための操作を行う必要がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムおよび通信可否判別方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、同乗者の有無を検出する検出手段と、着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報を記憶する記憶手段と、前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信時の着信情報と前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する判別・制御手段とを備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムである。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記判別・制御手段が、通話を禁止すると判別した場合、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を出力するように制御した後に、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を解除するように制御することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記判別・制御手段が、通話を許可すると判別した場合にのみ、着信音を発生させるように制御することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含むことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、前記着信相手ごとの所定の情報を含むことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記通話判別情報が、同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた情報であり、前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合に、当該同乗者に関する特定情報を検出する特定検出手段、をさらに備え、前記判別・制御手段が、着信時において、前記特定検出手段によって検出された特定情報と、着信時の着信情報と、前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記着信情報が、着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者が属するグループと着信相手が属するグループとが一致する場合に前記判別・制御手段によって通話が許可されるように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0016】
また、請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者ごとの所定の情報を含み、前記着信情報が、前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0017】
また、請求項9の発明は、請求項6から請求項8のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記着信情報が、着信相手ごとの所定の情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者が属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項6から請求項9のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者ごとの所定の情報を含み、前記着信情報が、着信相手ごとの所定の情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0019】
また、請求項11の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報であることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12の発明は、同乗者の有無を検出する第1のステップと、前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、および着信時の着信情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第2のステップとを備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法である。
【0021】
また、請求項13の発明は、同乗者の有無を検出する第1のステップと、前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、当該同乗者に関する特定情報を検出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて前記特定情報が検出された場合には、着信時において、同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、前記第2のステップにおいて検出された特定情報、および着信時の着信情報に基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第3のステップと、を備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
<(1)第1実施形態>
<(1−1)自動車電話システム1の機能構成>
図1は、第1実施形態に係る自動車電話システム1の機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、自動車電話システム1は、ハンズフリーシステム10と携帯電話20とを備えて構成され、電話機を持たないで行う通話(以下、「ハンズフリー通話」と称する)を可能とするハンズフリー式自動車電話システムとなっている。
【0024】
ハンズフリーシステム10は、主に、通信部11、制御部12、同乗者検出部13、操作部14、記憶部15、マイク18、およびスピーカ19を備えている。
【0025】
通信部11は、携帯電話20とデータ信号の送受信が可能なように接続される。例えば、ブルートゥース(Bluetooth)のような近距離無線技術などを用いた無線通信による方法や、接続ケーブルなどを用いた有線通信による方法などによって、通信部11と携帯電話20とをデータ信号の送受信が可能なように接続することができる。
【0026】
また、通信部11には、マイク18およびスピーカ19が接続され、運転者の音声をマイク18によって集音して音声データを入力するとともに、通話の相手(通話相手)側からの音声データに基づいてスピーカ19から音声を出力する。なお、スピーカ19については、ハンズフリーシステム10に専用のものに限られず、車載オーディオシステムのスピーカを兼用しても良い。
【0027】
ここで、マイク18によって入力された音声データは通信部11を介して携帯電話20に伝送され、公衆電話網などを介して通話相手側に送信される。一方、通話相手側からの音声データは、公衆電話網などを介して携帯電話20によって受信されて、通信部11に伝送され、スピーカ19が伝送されてきた音声データに基づいた音声を出力する。
【0028】
なお、通信部11は、通話相手側へ送信される音声データに基づく音声の品質向上のため、車室内で発生するノイズを低減するノイズキャンセラや、音響エコーを消去するためのエコーキャンセラを備えても良い。
【0029】
同乗者検出部13は、同乗者の有無を検出する部位である。例えば、各座席に重量などを検出するセンサ(着席センサ)を設け、着席センサが同乗者の重量を検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することができる。なお、車内の各座席を撮影するカメラを設け、カメラから入力される画像の肌色などを検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することもできる。同乗者検出部13では、着席センサやカメラなどによって同乗者の有無を検出し、その結果に基づいた電気信号を制御部12に出力する。
【0030】
操作部14は、例えば、運転者側から電話を掛ける発信の実施や、電話が掛かってきた着信に対する通話の開始を実施するためのオフフック動作、および通話を終了するためのオンフック動作を実行するためのボタンを備える。ここでは、運転者がボタンを操作することによって発信を行うためのオフフック動作を実行し、通話をしたい相手(発信先)の電話番号を操作部14に設けられたダイヤルボタンなどから入力すると、制御部12の制御の下で、通信部11を介して発信するためのコマンドが携帯電話20に送信される。そして、携帯電話20が発信先に向けて電話を掛ける。
【0031】
また、操作部14は、運転者のプライバシーを保護するための情報を入力できる部位としても機能する。例えば、電話を掛けてきた相手(以下、「着信相手」と称する)が「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などの何れのグループに属するかによって、着信相手との通話を許可するか否かの情報(以下、「通話可否情報」と称する)を入力することができる。そして、操作部14によって入力された通話可否情報は制御部12を介して記憶部15に送られ、記憶部15に記憶される。なお、記憶部15は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体を備えて構成される。
【0032】
ここで、上述した「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」など、電話を掛けてくる相手を複数のグループに分けるが、以下、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループ名は、着信相手を識別するための情報(以下、「識別情報」と称する)となる。そして、この識別情報は、着信相手に関する情報(以下、「着信情報」と称する)に含まれる。
【0033】
よって、ここでは、運転者が運転開始前などにおいて、操作部14を種々操作することによって、電話を掛けてくる可能性のある相手の名前や、電話番号や、グループ名などの識別情報や、通話可否情報などを入力し、制御部12を介して記憶部15に記憶することができる。なお、識別情報は、記憶部15に保存されている複数の電話番号をグループ分けする場合のIDにあたり、電話番号は複数のグループに分別されて記憶部15に記憶される。
【0034】
つまり、記憶部15内において複数の電話番号と名前と識別情報(グループ名)とが対応づけられたデータベース(以下、「電話帳−識別情報DB」と称する)が構築される。さらに、ここでは、それぞれのグループに対する通話可否情報が付加されるため、識別情報と通話可否情報とが対応付けられたデータベース(以下、「通話判別情報DB1」と称する)が記憶部15内に構築される。言い換えれば、記憶部15が、着信相手に関する着信情報である識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB1を記憶する。
【0035】
制御部12は、ハンズフリーシステム10の各部の動作を有機的に統括制御する部位であり、主に、CPU、ROM、およびRAMによって構成され、ROM内に格納されるプログラムをCPUで実行することにより、各種制御や各種機能を実現する。また、制御部12は、着信相手との通話を許可するか否かを判別する機能(以下、「通話許可判別制御機能」と称する)を有している。この通話許可判別制御機能は、着信時に同乗者検出部13によって同乗者の存在が検出された場合に、着信時の着信情報である識別情報と通話判別情報DB1とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するものである。通話許可判別制御機能の具体的な動作については、以下の自動車電話システム1の動作説明においてさらに詳述する。
【0036】
<(1−2)自動車電話システム1の動作説明>
図2は、自動車電話システム1の動作フローを例示するフローチャートである。なお、この動作フローは制御部12の制御の下で実行される。そして、ここでは、自動車電話システム1の電源が投入されて、発信および着信可能な待機状態となると、ステップS1に進む。
【0037】
ステップS1では、発信を行うか否かについて判別する。具体的には、運転者が操作部14を操作することによって、発信を行うためのオフフック動作を行うと、ステップS6に進み、運転者がオフフック動作を行わなければステップS2に進む。
【0038】
ステップS2では、着信がある否かを判別する。具体的には、携帯電話20に電話が掛かってくる着信があった場合は、ステップS3に進み、着信がない場合は、ステップS1に戻る。なお、着信があった場合は、着信相手の電話番号が携帯電話20から通信部11を介して制御部12に送信されるが、この時、着信音など着信を知らせる報知は行われない。
【0039】
ステップS3では、同乗者が存在するか否かを判別する。具体的には、同乗者検出部13により、同乗者の有無を検出し、同乗者が検出されない場合は、ステップS5に進み、同乗者が検出される場合は、ステップS4に進む。
【0040】
ステップS4では、制御部12における通話許可判別制御機能によって、通話を許可するか否かを判別する。具体的には、制御部12は、着信相手の電話番号と記憶部15に記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった着信相手の識別情報を検出する。さらに、検出した識別情報と、通話判別情報DB1とを照らし合わせ、検出した識別情報が通話が許可された識別情報であるか否かを判別することによって、通話を許可するか否かを判別する。つまり、着信相手が属するグループ名などのグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報DB1に基づいて、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。そして、通話を許可すると判別されると、ステップS5に進み、通話を禁止すると判別されるとステップS8に進む。
【0041】
ステップS5では、着信音を発生させることによって着信を運転者に報知し、ステップS6に進む。なお、着信音はスピーカ19または携帯電話20から発生させることができる。
【0042】
ステップS6では、ハンズフリー通話が開始され、ステップS7に進む。ステップS6では、例えば、ステップS1から進んで来た場合には、運転者による発信先の電話番号の入力に基づいて、発信が行われ、通話が開始される。また、ステップS5から進んで来た場合には、運転者によるオフフック動作によって、着信相手との通話を開始する。
【0043】
ステップS7では、オンフック動作の有無を判別する。具体的には、運転者によるオンフック動作があれば、ハンズフリー通話を終了し、発信および着信可能な待機状態に戻る。なお、ここでは、着信時に、オフフック動作を行う前に着信が途絶えた場合も、発信および着信可能な待機状態に戻る。
【0044】
次に、ステップS4からステップS8に進んだ場合について説明する。
【0045】
ステップS8では、着信音を発生させることなく、現在運転者が通話不可能である旨の応答メッセージを着信相手に自動的に出力し、ステップS9に進む。なお、ステップS8では、応答メッセージを着信相手に出力する際には、着信相手に対して音声信号などの信号を送信可能な状態となるが、このときには、マイク18によって車内の音声を集音することもなく、スピーカ19から着信相手側の音声や応答メッセージが出力されることもない。そして、ここでは、制御部12の制御の下で、通信部11が応答メッセージを携帯電話20を介して着信相手に出力する。即ち、ステップS4における制御部12の通話許可判別制御機能によって、通話を禁止すると判別された場合に、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を、通信部11が出力する。
【0046】
ステップS9では、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を切断し、発信および着信可能な待機状態に戻る。つまり、制御部12の通話許可判別制御機能が、通話を禁止すると判別した場合、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を出力するように制御した後に、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を解除するように制御する。その結果、運転者が操作を行わずとも、発信および着信可能な待機状態に自動的に戻すことができる。
【0047】
また、このとき、着信音は発せられないため、同乗者には着信があったことを気づかれることがない。すなわち、制御部12の通話許可判別制御機能が、通話を許可すると判別した場合にのみ、着信音を発生させるように制御する。その結果、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0048】
一方、運転者は、携帯電話20に着信があったことや着信相手の電話番号などの着信履歴が残るため、運転終了後に誰から電話が掛かってきたのかを確認することができる。
【0049】
以上のように、第1実施形態に係る自動車電話システム1では、着信時に、同乗者検出部13において同乗者の有無を検出し、同乗者が検出された場合には、着信情報(識別情報)と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB1に基づき、制御部12の通話許可判別制御機能が通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話可否を判断することができるため、運転中の余計な判断および操作などを低減することができる。また、通話の内容や通話相手が誰であるのかなどの情報が、同乗者に予期せず知られてしまうこともないため、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図ることができる。
【0050】
また、通話が禁止されて、通話が不可能である場合は、着信相手に対して現在通話が不可能である旨を伝えるため、電話を掛けてきた相手に対して、状況を正確に伝達することができるとともに、礼を失することもない。
【0051】
さらに、通話が許可されて、通話が可能である場合にのみ、着信音を発生させるようにすることによって、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0052】
<(2)第2実施形態>
第1実施形態に係る自動車電話システム1では、同乗者の有無に基づいて、通話可否を判別したが、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aでは、同乗者の有無のみでなく、同乗者が存在する場合は、それが誰であるのかを特定し、その特定結果に基づいて通話可否を判別する。
【0053】
<(2−1)自動車電話システム1Aの機能構成>
図3は、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aの機能構成を示すブロック図である。第2実施形態に係る自動車電話システム1Aは、第1実施形態に係る自動車電話システム1とほぼ同様な機能構成となっているが、自動車電話システム1の同乗者検出部13が自動車電話システム1Aでは同乗者特定部13Aとなっている。また、通話可否の判別(通話許可判別制御機能)についても若干相違点が存在するため、自動車電話システム1の制御部12が自動車電話システム1Aでは制御部12Aとなっている。さらに、通話可否の判別に用いる情報が若干異なるため、自動車電話システム1の記憶部15が自動車電話システム1Aでは記憶部15Aとなっている。そして、これらの相違点が存在するため、自動車電話システム1のハンズフリーシステム10が自動車電話システム1Aではハンズフリーシステム10Aとなっている。なお、図3では、図1と同様な部分については同様な符号を付し、説明を省略する。
【0054】
以下、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aの機能構成について、主に第1実施形態に係る自動車電話システム1の機能構成と異なる点について説明する。
【0055】
同乗者特定部13Aは、同乗者の有無を検出するとともに、同乗者の存在が検出された場合に、同乗者が誰であるのかを特定し、同乗者を特定づける同乗者に関する特定情報を検出する部位である。同乗者の有無の検出については、第1実施形態の同乗者検出部13と同様に、車内の各座席を撮影するカメラを設け、カメラから入力される画像の肌色などを検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することができる。なお、各座席に重量などを検出するセンサ(着席センサ)を設け、着席センサが同乗者の重量を検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することもできる。
【0056】
また、同乗者特定部13Aは、同乗者の存在を検出すると、引き続いて、同乗者が誰であるのかを特定する。具体的には、車内の各座席を撮影するために設けられたカメラから入力される画像から、顔や体型を元に同乗者が誰であるのかを特定することができる。例えば、予め用意された顔や体型に係る画像と同乗者に係る画像とを用いてパターンマッチングなどの画像処理を実施することにより、同乗者が誰であるのかを特定することができる。
【0057】
なお、マイク18で車内の音声を集音し、その音声に基づいて、音声を発しているのが誰であるのかを識別することによって、同乗者が誰であるのかを特定することもできる。
【0058】
そして、同乗者特定部13Aは、同乗者が誰であるのかを特定すると、その特定結果に基づいて、同乗者に関する特定情報である同乗者の識別情報を検出し、その検出結果を制御部12Aに送信する。つまり、同乗者特定部13Aが、同乗者の存在が検出された場合に、同乗者に関する特定情報を検出する。同乗者に関する特定情報の検出についてはさらに後述する。
【0059】
記憶部15Aは、第1実施形態の記憶部15と同様な電話帳−識別情報DBを記憶する。また、同乗者特定部13Aにおいて顔や体型に基づいて同乗者が誰であるのかを特定する場合、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と外観(顔や体型など)に関する情報とを対応付けたデータベース(以下、「名前−外観情報DB」と称する)を記憶する。さらに、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループ名などの識別情報とが対応付けられたデータベース(以下、「名前−識別情報DB」と称する)を記憶する。なお、ここでは、グループ名などの識別情報が同乗者を特定づける同乗者に関する特定情報となる。
【0060】
また、同乗者特定部13Aにおいて、音声に基づいて同乗者が誰であるのかを特定する場合、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と音声に関する情報とを対応付けたデータベース(以下、「名前−音声情報DB」と称する)を記憶する。
【0061】
なお、同乗する可能性のある人の外観に関する情報については、車内などに設けられたカメラから入力される画像に基づいて取得可能であり、また、音声に関する情報については、車内などに設けられたマイク(マイク18など)によって集音される音声に基づいて取得可能である。そして、外観や音声に関する情報と名前との対応付け、および名前と識別情報との対応付けについては、運転者が操作部14を種々操作することによって実施することができる。
【0062】
以下、同乗者特定部13Aにおいて顔や体型などの外観に関する情報に基づいて同乗者が誰であるのかを特定するものと仮定して、説明を続ける。
【0063】
また、運転者による操作部14の操作により、第1実施形態に係る自動車電話システム1と同様に、着信相手との通話を許可するか否かの通話可否情報を入力し、記憶部15Aに記憶することができる。例えば、同乗者の識別情報(同乗者に関する特定情報)と着信相手の識別情報とが一致する際に受話を許可するような通話可否情報を入力することができる。即ち、記憶部15Aが同乗者に関する特定情報である同乗者の識別情報と着信相手の着信情報としての識別情報と通話可否情報とを対応付けたデータベース(以下、「通話判別情報DB2」と称する)を記憶することとなる。
【0064】
制御部12Aにおける通話許可判別制御機能は、着信時に同乗者特定部13Aによって同乗者の存在が検出されるとともに同乗者が特定された場合、同乗者特定部13Aによって検出された同乗者に関する特定情報(グループ名など)と、着信時の着信相手の着信情報としての識別情報と、通話判別情報DB2とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。つまり、同乗者が属するグループ名などのグループに関する情報と着信相手が属するグループ名などのグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報DB1に基づいて、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、同乗者や着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。なお、通話許可判別制御機能の具体的な動作については、以下の自動車電話システム1Aの動作説明においてさらに詳述する。
【0065】
<(2−2)自動車電話システム1Aの動作説明>
図4は、自動車電話システム1Aの動作フローを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートと、図2に示すフローチャートとは、通話を許可するか否かを判別する部分のみが異なる。よって、図4に示すフローチャートでは、図2に示すフローチャートのステップS3,S4をステップS13,S14に変更しているのみで、その他のステップの処理内容は図2に示すフローチャートと同様となるため、同様な符号を付して、説明を省略する。
【0066】
なお、図4に示す動作フローも図2に示す動作フローと同様に制御部12Aの制御の下で実行され、そして、自動車電話システム1Aの電源が投入されて、発信および着信可能な待機状態となると、ステップS1に進む。
【0067】
以下、図4に示すフローチャートと、図2に示すフローチャートとが異なるステップS13,S14について説明する。
【0068】
ステップS13では、同乗者が存在するか否かを判別する。具体的には、同乗者特定部13Aにより、同乗者の有無を検出し、同乗者が検出されない場合は、ステップS5に進み、同乗者が検出される場合は、ステップS14に進む。
【0069】
ステップS14では、制御部12Aにおける通話許可判別制御機能および同乗者特定部13Aによって、着信相手と同乗者とが同一グループに属するか否かによって、通話を許可するか否かを判別する。
【0070】
具体的には、同乗者特定部13Aで、カメラから入力される同乗者に係る画像と名前−外観情報DBとに基づいて同乗者の名前を検出し、同乗者が誰であるのかを特定する。そして、同乗者特定部13Aが、同乗者の名前と記憶部15Aに記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった同乗者の識別情報(同乗者に関する特定情報)を検出する。
【0071】
一方、通話許可判別制御機能は、着信相手の電話番号と記憶部15に記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった着信相手の識別情報を検出する。そして、通話許可判別制御機能は、同乗者および着信相手の識別情報を照合し、記憶部15Aに記憶される通話判別情報DB2に基づいて、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する場合は、着信相手と同乗者とは同一グループに属すると判別して、ステップS5に進み、一方、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致しない場合は、着信相手と同乗者とは同一グループに属さないと判別して、ステップS8に進む。
【0072】
すなわち、通話許可判別制御機能は、着信時の着信相手に関する識別情報(着信情報)と、同乗者に関する識別情報(特定情報)とが一致する場合に通話を許可すると判別する。言い換えれば、記憶部15Aに記憶される通話判別情報DB2を、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否に関する情報とを対応付けた情報とし、同乗者が属するグループと着信相手が属するグループとが一致する場合に通話許可判別制御機能によって通話が許可される。その結果、同乗者とは異なるグループに属する人から電話が掛かってきたことを、同乗者に気づかれることがないため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。また、着信相手ごとや同乗者ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0073】
例えば、着信時に、着信相手の電話番号と、記憶部15Aに記憶されている電話帳−識別情報DBとを照合して、着信相手の識別情報を検出し、着信相手が「家族」に属する人であると検出できたとする。一方、カメラから入力される画像に基づいて取得される同乗者の外観に関する情報と、記憶部15Aに記憶されている名前−外観情報DBに含まれる外観に関する情報とを照合して同乗者の名前を検出し、さらに、名前−識別情報DBと照合して、同乗者の識別情報を検出する。このとき、同乗者が「家族」に属する人であると検出できたとすると、着信相手と同乗者とが同一グループに属するため、着信音を発生させ、着信を運転者に知らせることとなる。
【0074】
また、着信相手が「家族」に属する人であると検出された際に、同乗者が「ビジネス」に属する人であると検出されると、着信相手と同乗者とが同一グループに属さないため、着信相手との通話を禁止すると自動的に判別される。そして、着信音を発生させることなく、現在運転者が通話不可能である旨の応答メッセージを着信相手に自動的に出力し、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を自動的に切断(解除)し、発信および着信可能な待機状態に戻る。
【0075】
以上のように、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aでは、同乗者特定部13Aによって同乗者の特定を行い、同乗者に関する識別情報(特定情報)を検出する。そして、検出された同乗者に関する識別情報(特定情報)と、着信時の着信相手の着信情報としての識別情報と、通話判別情報DB2などの各種情報とに基づいて、制御部12Aの通話許可判別制御機能において通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、通話をするか否かの通話の可否について、きめ細やかな判定を容易に実行することができる。
【0076】
<(3)変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0077】
◎例えば、上述した実施形態では、オンフック動作、オフフック動作、および発信先の電話番号の入力などについては、運転者による操作部14の操作に基づいて行われたが、オンフック動作、オフフック動作、および発信先の電話番号の入力などについては、運転者による操作の煩わしさを解消するため、ボタンではなく運転者の音声を認識して実行されるものとしても良い。つまり、この場合は、通信部11に接続されているマイク18から運転者の音声が入力されることによりオンフック動作やオフフック動作や発信先の電話番号の入力などを実施することができる。
【0078】
◎また、上述した第1実施形態では、識別情報に対して通話可否情報を対応付けて通話判別情報DB1としたが、これに限られるものではなく、例えば、着信相手の個別の電話番号や名称(名前やニックネームなど)に対して通話可否情報を対応付けて通話判別情報DB1とし、通話判別情報DB1に基づいて通話の可否を判別するようなものとしても良い。すなわち、着信相手に関する着信情報を着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報とすることによって、さらに細やかな通話の可否の判定を実行することができる。
【0079】
◎また、上述した実施形態では、操作部14から名前や電話番号や識別情報を入力して記憶部15,15Aに記憶したが、これに限られるものではなく、例えば、制御部12,12Aが通信部11を介して、携帯電話20内に電話帳として記憶される情報(名前、電話番号、識別情報)を、転送するように携帯電話20に要求し、その要求に対して携帯電話20から通信部11、および制御部12,12Aを介して記憶部15,15Aに携帯電話20内の電話帳を入力し、電話帳−識別情報DBとして記憶するようにしても良い。つまり、着信相手に関する着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報となる。その結果、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力する手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0080】
◎また、上述した実施形態では、名前と電話番号と識別情報とが対応付けられた電話帳−識別情報DBが記憶部15,15A内に構築されたが、これに限られるものではなく、例えば、着信時に、携帯電話20内に電話帳として記憶される情報(名前、電話番号、識別情報)に基づいて、携帯電話20から「家族」、「友人」、「ビジネス」、および「その他」といった着信相手の識別情報が通信部11を介して制御部12,12Aに送信されるようにしても良い。なお、このような構成の場合は、着信時に、携帯電話20から入力される識別情報に基づいて、制御部12,12Aが通話の可否の自動判別を実施することができるため、記憶部15,15Aに電話番号と識別情報とを対応付けるための情報を入力せずとも済み、ユーザーの手間を省くことができる。すなわち、この場合、着信相手に関する着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報となる。その結果、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力するユーザーの手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0081】
◎また、上述した実施形態では、運転者は、運転終了後に、携帯電話20に記憶される着信履歴を確認することによって、誰から電話が掛かってきたのかを知ることができるが、これに限られるものではなく、例えば、運転者から見えるが同乗者には見えない位置に運転者専用の表示装置を設け、その表示装置に着信があったことや着信相手の電話番号などの着信履歴を表示するようにしても良い。なお、このような場合でも、運転者が通話の可否を判断する訳ではなく、単に着信があったことを認識するだけであるため、余計な判断および操作などは発生しない。
【0082】
◎また、上述した第2実施形態では、記憶部15Aが同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する際に通話を許可するような通話可否情報を記憶したが、これに限られるものではなく、例えば、制御部12AのROMなどに格納されるプログラムによって、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する際に通話を許可するような機能を制御部12Aで実現するようなものであっても良い。なお、このような構成では、形式的には、制御部12AのROMなどが、同乗者に関する特定情報としての識別情報と着信相手の着信情報としての識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB2を記憶することとなる。
【0083】
◎また、上述した第2実施形態では、同乗者の属するグループ以外の人からの着信に対しては、一様に通話を許可しなかったが、これに限られるものではなく、例えば、同乗者ごとに、予め通話可否情報を設定し、記憶部15Aに記憶しておいても良い。つまり、同乗者ごとの名前などといった所定の情報と着信相手が属する「家族」、「ビジネス」、「友人」、「その他」などのグループ名などといったグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベース(通話判別情報DB3)を記憶部15Aに記憶し、この通話判別情報DB3などに基づいて、通話の可否を判別するようにしても良い。言い換えれば、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、着信相手の属するグループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができるとともに、よりきめ細やかな通話の可否の判別も可能となる。
【0084】
また、通話判別情報DB3は、同乗者が属する「家族」、「ビジネス」、「友人」、「その他」などのグループ名などといったグループに関する情報と着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベースであっても良い。すなわち、同乗者の属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、同乗者ごとに通話可否に関する情報を設定せず、同乗者の属するグループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができるとともに、さらにきめ細やかな通話の可否の判別も可能となる。
【0085】
さらに、通話判別情報DB3は、同乗者ごとの名前などといった所定の情報と着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベースであっても良い。すなわち、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、極めて詳細な通話の可否の判別が可能となる。
【0086】
例えば、A氏が同乗している場合は、「家族」および「友人」のグループに属する人と、特定の個人B氏からの着信に対する通話を許可し、それ以外の人からの着信に対する通話は許可しないといった設定とし、C氏が同乗している場合は、全ての人からの着信に対する通話を許可しないといった設定とすることもできる。また、「家族」のグループに属している人が同乗している場合は、「家族」および「友人」のグループに属する人と、特定の個人A氏とB氏からの着信に対する通話を許可し、それ以外の人からの着信に対する通話は許可しないといった設定とすることもできる。なお、これらの設定に関する情報については、運転者が操作部14を種々操作することによって予め入力し、記憶部15Aに記憶することができる。
【0087】
◎また、上述した第2実施形態では、通話を禁止すると判別された場合は、着信相手に対して現在通話が不可能である旨を伝えるが、どのグループに属する人が同乗しているため通話が不可能であると着信相手に伝えるようにしても良い。例えば、「ビジネス」に属する人が同乗している場合に、「家族」に属する人からの着信に対して、「仕事関係の方とご一緒しているため、電話に出ることができません」などといったメッセージを伝えるようにしても良い。
【0088】
◎また、上述した実施形態では、携帯電話20に電話が掛かってくる着信があった際に、同乗者が存在するか否かを判別したり、同乗者が誰であるのかを特定したりしたが、これに限られるものではなく、例えば、自動車を発進させる際や、自動車に人が乗り込んで来た際などに、同乗者が存在するか否かを判別したり、同乗者が誰であるのかを特定したりしても良い。
【0089】
◎また、上述した実施形態では、自動車に搭載される自動車電話システム1,1Aを例示してハンズフリー式自動車電話システムについて説明したが、これに限られるものではなく、船やバイクや自転車などの移動体全般に搭載されるハンズフリー式の電話システム、すなわち、ハンズフリー式の移動体電話システムに上述したハンズフリー式自動車電話システムについての技術を適用したものであっても良い。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1から請求項11に記載の発明によれば、同乗者の有無を検出して、着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することによって、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話の可否を判別することができるため、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムを提供することができる。
【0091】
特に、請求項2の発明によれば、通話を禁止すると判別された場合は、電話を掛けてきた相手に対して、現在通話が不可能である旨を伝えた後に、音声信号の送信が可能な状態を解除するため、電話を掛けてきた相手に対して、状況を正確に伝達することができるとともに、礼を失することもなく、運転者が操作を行わずとも、発信および着信可能な待機状態に自動的に戻すことができる。
【0092】
また、請求項3の発明によれば、通話を許可すると判別された場合にのみ、着信音を発生させるようにすることによって、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0093】
また、請求項4の発明によれば、着信相手が属するグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて、通話の可否を判別するため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0094】
また、請求項5の発明によれば、着信相手ごとの所定の情報と、通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて、通話の可否を判別することによって、さらにきめ細かな通話可否の判別が可能となる。
【0095】
また、請求項6の発明によれば、同乗者の存在が検出された場合に同乗者に関する情報を検出し、着信時において、検出された同乗者に関する情報、着信時の着信相手に関する情報、および同乗者に関する情報と着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話可否情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するため、きめ細やかな通話の可否の判定を容易に実行することができる。
【0096】
また、請求項7の発明によれば、着信相手が属するグループと同乗者が属するグループに関する情報とが一致する場合に通話を許可すると判別するため、同乗者とは異なるグループに属する人から電話が掛かってきたことを、同乗者に気づかれることがないため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。また、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0097】
また、請求項8の発明によれば、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。よりきめ細やかな通話可否の判別が可能となる。
【0098】
また、請求項9の発明によれば、同乗者が属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、さらにきめ細やかな通話可否の判別が可能となる。
【0099】
また、請求項10の発明によれば、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、極めて詳細な通話可否の判別が可能となる。
【0100】
また、請求項11の発明によれば、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力するユーザーの手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0101】
また、請求項12の発明によれば、同乗者の有無を検出して、着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて通話の可否を判別することによって、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することができる。その結果、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法を提供することができる。
【0102】
また、請求項13の発明によれば、同乗者の有無を検出して、同乗者の存在が検出された場合に同乗者に関する情報を検出し、着信時において、検出された同乗者に関する情報、着信時の着信相手に関する情報、および同乗者に関する情報と着信相手に関する情報と通話可否に関する情報を関連付けた通話可否情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するため、請求項11の発明と同様な効果を有するとともに、きめ細やかな通話の可否の判定を容易に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る自動車電話システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る自動車電話システムの動作フローを例示するフローチャートである。
【図3】第2実施形態に係る自動車電話システムの機能構成を示すブロック図である。
【図4】第2実施形態に係る自動車電話システムの動作フローを例示するフローチャートである。
【符号の説明】
1,1A 自動車電話システム
10,10A ハンズフリーシステム
11 通信部
12,12A 制御部(判別・制御手段)
13 同乗者検出部(検出手段)
13A 同乗者特定部(検出手段、特定検出手段)
14 操作部
15,15A 記憶部(記憶手段)
18 マイク
19 スピーカ
20 携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者のプライバシーを保護可能なハンズフリー式の移動体電話システムおよび通信可否判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話などが普及し、自動車の運転中にも電話が掛かってくることがあるが、自動車を素早く停止させ、携帯電話を手にとって通話することが困難な場合が大半である。このような場合、運転者は大事な相手からの電話であっても通話をすることができず、不便である。このような問題を解決するための手段として、電話機を持たずとも通話可能なハンズフリー式の自動車電話を使用する方法がある。
【0003】
しかし、従来のハンズフリー式の自動車電話では、車内全体に通話相手および自分自身の音声が拡がるため、通話の内容や通話相手が誰であるのかなどの情報が同乗者に知られてしまう。特に、着信時に、電話を掛けてきた相手(以下、「着信相手」と称する)が誰か分からないまま通話を始めるため、誰から電話が掛かってきたかなどの情報が、同乗者に予期せず知られてしまう。したがって、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図ることができない。
【0004】
このような問題点に対して、先行文献1において、同乗者の存在が認められる場合は、着信相手の電話番号など相手を認識できる着信情報を、運転者のみ視認可能な位置に配置される表示器に表示し、運転者が通話の可否を判断した上で操作する自動車電話システムが提案されている。この自動車電話システムでは、運転者の操作によって、通話を拒否する場合は着信相手に対して現在通話不可能である旨の伝言を相手に出力し、通話を許可する場合は電話機などを持たない状態(ハンズフリー状態)で通話をすることができる。
【0005】
このような技術に関する先行技術文献としては、以下のようなものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−203257号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行文献1で提案されている自動車電話システムでは、同乗者がいる場合に、運転者は表示器に表示される着信情報を視認し、その情報に基づいて通話を許可するか否かの判断ならびに着信許可または拒否するための操作を行う必要がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムおよび通信可否判別方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、同乗者の有無を検出する検出手段と、着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報を記憶する記憶手段と、前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信時の着信情報と前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する判別・制御手段とを備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムである。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記判別・制御手段が、通話を禁止すると判別した場合、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を出力するように制御した後に、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を解除するように制御することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記判別・制御手段が、通話を許可すると判別した場合にのみ、着信音を発生させるように制御することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含むことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、前記着信相手ごとの所定の情報を含むことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記通話判別情報が、同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた情報であり、前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合に、当該同乗者に関する特定情報を検出する特定検出手段、をさらに備え、前記判別・制御手段が、着信時において、前記特定検出手段によって検出された特定情報と、着信時の着信情報と、前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記着信情報が、着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者が属するグループと着信相手が属するグループとが一致する場合に前記判別・制御手段によって通話が許可されるように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0016】
また、請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者ごとの所定の情報を含み、前記着信情報が、前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0017】
また、請求項9の発明は、請求項6から請求項8のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、前記着信情報が、着信相手ごとの所定の情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者が属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項6から請求項9のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記特定情報が、同乗者ごとの所定の情報を含み、前記着信情報が、着信相手ごとの所定の情報を含み、前記通話判別情報が、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とする。
【0019】
また、請求項11の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、前記着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報であることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12の発明は、同乗者の有無を検出する第1のステップと、前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、および着信時の着信情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第2のステップとを備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法である。
【0021】
また、請求項13の発明は、同乗者の有無を検出する第1のステップと、前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、当該同乗者に関する特定情報を検出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて前記特定情報が検出された場合には、着信時において、同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、前記第2のステップにおいて検出された特定情報、および着信時の着信情報に基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第3のステップと、を備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
<(1)第1実施形態>
<(1−1)自動車電話システム1の機能構成>
図1は、第1実施形態に係る自動車電話システム1の機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、自動車電話システム1は、ハンズフリーシステム10と携帯電話20とを備えて構成され、電話機を持たないで行う通話(以下、「ハンズフリー通話」と称する)を可能とするハンズフリー式自動車電話システムとなっている。
【0024】
ハンズフリーシステム10は、主に、通信部11、制御部12、同乗者検出部13、操作部14、記憶部15、マイク18、およびスピーカ19を備えている。
【0025】
通信部11は、携帯電話20とデータ信号の送受信が可能なように接続される。例えば、ブルートゥース(Bluetooth)のような近距離無線技術などを用いた無線通信による方法や、接続ケーブルなどを用いた有線通信による方法などによって、通信部11と携帯電話20とをデータ信号の送受信が可能なように接続することができる。
【0026】
また、通信部11には、マイク18およびスピーカ19が接続され、運転者の音声をマイク18によって集音して音声データを入力するとともに、通話の相手(通話相手)側からの音声データに基づいてスピーカ19から音声を出力する。なお、スピーカ19については、ハンズフリーシステム10に専用のものに限られず、車載オーディオシステムのスピーカを兼用しても良い。
【0027】
ここで、マイク18によって入力された音声データは通信部11を介して携帯電話20に伝送され、公衆電話網などを介して通話相手側に送信される。一方、通話相手側からの音声データは、公衆電話網などを介して携帯電話20によって受信されて、通信部11に伝送され、スピーカ19が伝送されてきた音声データに基づいた音声を出力する。
【0028】
なお、通信部11は、通話相手側へ送信される音声データに基づく音声の品質向上のため、車室内で発生するノイズを低減するノイズキャンセラや、音響エコーを消去するためのエコーキャンセラを備えても良い。
【0029】
同乗者検出部13は、同乗者の有無を検出する部位である。例えば、各座席に重量などを検出するセンサ(着席センサ)を設け、着席センサが同乗者の重量を検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することができる。なお、車内の各座席を撮影するカメラを設け、カメラから入力される画像の肌色などを検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することもできる。同乗者検出部13では、着席センサやカメラなどによって同乗者の有無を検出し、その結果に基づいた電気信号を制御部12に出力する。
【0030】
操作部14は、例えば、運転者側から電話を掛ける発信の実施や、電話が掛かってきた着信に対する通話の開始を実施するためのオフフック動作、および通話を終了するためのオンフック動作を実行するためのボタンを備える。ここでは、運転者がボタンを操作することによって発信を行うためのオフフック動作を実行し、通話をしたい相手(発信先)の電話番号を操作部14に設けられたダイヤルボタンなどから入力すると、制御部12の制御の下で、通信部11を介して発信するためのコマンドが携帯電話20に送信される。そして、携帯電話20が発信先に向けて電話を掛ける。
【0031】
また、操作部14は、運転者のプライバシーを保護するための情報を入力できる部位としても機能する。例えば、電話を掛けてきた相手(以下、「着信相手」と称する)が「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などの何れのグループに属するかによって、着信相手との通話を許可するか否かの情報(以下、「通話可否情報」と称する)を入力することができる。そして、操作部14によって入力された通話可否情報は制御部12を介して記憶部15に送られ、記憶部15に記憶される。なお、記憶部15は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体を備えて構成される。
【0032】
ここで、上述した「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」など、電話を掛けてくる相手を複数のグループに分けるが、以下、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループ名は、着信相手を識別するための情報(以下、「識別情報」と称する)となる。そして、この識別情報は、着信相手に関する情報(以下、「着信情報」と称する)に含まれる。
【0033】
よって、ここでは、運転者が運転開始前などにおいて、操作部14を種々操作することによって、電話を掛けてくる可能性のある相手の名前や、電話番号や、グループ名などの識別情報や、通話可否情報などを入力し、制御部12を介して記憶部15に記憶することができる。なお、識別情報は、記憶部15に保存されている複数の電話番号をグループ分けする場合のIDにあたり、電話番号は複数のグループに分別されて記憶部15に記憶される。
【0034】
つまり、記憶部15内において複数の電話番号と名前と識別情報(グループ名)とが対応づけられたデータベース(以下、「電話帳−識別情報DB」と称する)が構築される。さらに、ここでは、それぞれのグループに対する通話可否情報が付加されるため、識別情報と通話可否情報とが対応付けられたデータベース(以下、「通話判別情報DB1」と称する)が記憶部15内に構築される。言い換えれば、記憶部15が、着信相手に関する着信情報である識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB1を記憶する。
【0035】
制御部12は、ハンズフリーシステム10の各部の動作を有機的に統括制御する部位であり、主に、CPU、ROM、およびRAMによって構成され、ROM内に格納されるプログラムをCPUで実行することにより、各種制御や各種機能を実現する。また、制御部12は、着信相手との通話を許可するか否かを判別する機能(以下、「通話許可判別制御機能」と称する)を有している。この通話許可判別制御機能は、着信時に同乗者検出部13によって同乗者の存在が検出された場合に、着信時の着信情報である識別情報と通話判別情報DB1とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するものである。通話許可判別制御機能の具体的な動作については、以下の自動車電話システム1の動作説明においてさらに詳述する。
【0036】
<(1−2)自動車電話システム1の動作説明>
図2は、自動車電話システム1の動作フローを例示するフローチャートである。なお、この動作フローは制御部12の制御の下で実行される。そして、ここでは、自動車電話システム1の電源が投入されて、発信および着信可能な待機状態となると、ステップS1に進む。
【0037】
ステップS1では、発信を行うか否かについて判別する。具体的には、運転者が操作部14を操作することによって、発信を行うためのオフフック動作を行うと、ステップS6に進み、運転者がオフフック動作を行わなければステップS2に進む。
【0038】
ステップS2では、着信がある否かを判別する。具体的には、携帯電話20に電話が掛かってくる着信があった場合は、ステップS3に進み、着信がない場合は、ステップS1に戻る。なお、着信があった場合は、着信相手の電話番号が携帯電話20から通信部11を介して制御部12に送信されるが、この時、着信音など着信を知らせる報知は行われない。
【0039】
ステップS3では、同乗者が存在するか否かを判別する。具体的には、同乗者検出部13により、同乗者の有無を検出し、同乗者が検出されない場合は、ステップS5に進み、同乗者が検出される場合は、ステップS4に進む。
【0040】
ステップS4では、制御部12における通話許可判別制御機能によって、通話を許可するか否かを判別する。具体的には、制御部12は、着信相手の電話番号と記憶部15に記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった着信相手の識別情報を検出する。さらに、検出した識別情報と、通話判別情報DB1とを照らし合わせ、検出した識別情報が通話が許可された識別情報であるか否かを判別することによって、通話を許可するか否かを判別する。つまり、着信相手が属するグループ名などのグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報DB1に基づいて、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。そして、通話を許可すると判別されると、ステップS5に進み、通話を禁止すると判別されるとステップS8に進む。
【0041】
ステップS5では、着信音を発生させることによって着信を運転者に報知し、ステップS6に進む。なお、着信音はスピーカ19または携帯電話20から発生させることができる。
【0042】
ステップS6では、ハンズフリー通話が開始され、ステップS7に進む。ステップS6では、例えば、ステップS1から進んで来た場合には、運転者による発信先の電話番号の入力に基づいて、発信が行われ、通話が開始される。また、ステップS5から進んで来た場合には、運転者によるオフフック動作によって、着信相手との通話を開始する。
【0043】
ステップS7では、オンフック動作の有無を判別する。具体的には、運転者によるオンフック動作があれば、ハンズフリー通話を終了し、発信および着信可能な待機状態に戻る。なお、ここでは、着信時に、オフフック動作を行う前に着信が途絶えた場合も、発信および着信可能な待機状態に戻る。
【0044】
次に、ステップS4からステップS8に進んだ場合について説明する。
【0045】
ステップS8では、着信音を発生させることなく、現在運転者が通話不可能である旨の応答メッセージを着信相手に自動的に出力し、ステップS9に進む。なお、ステップS8では、応答メッセージを着信相手に出力する際には、着信相手に対して音声信号などの信号を送信可能な状態となるが、このときには、マイク18によって車内の音声を集音することもなく、スピーカ19から着信相手側の音声や応答メッセージが出力されることもない。そして、ここでは、制御部12の制御の下で、通信部11が応答メッセージを携帯電話20を介して着信相手に出力する。即ち、ステップS4における制御部12の通話許可判別制御機能によって、通話を禁止すると判別された場合に、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を、通信部11が出力する。
【0046】
ステップS9では、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を切断し、発信および着信可能な待機状態に戻る。つまり、制御部12の通話許可判別制御機能が、通話を禁止すると判別した場合、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を出力するように制御した後に、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を解除するように制御する。その結果、運転者が操作を行わずとも、発信および着信可能な待機状態に自動的に戻すことができる。
【0047】
また、このとき、着信音は発せられないため、同乗者には着信があったことを気づかれることがない。すなわち、制御部12の通話許可判別制御機能が、通話を許可すると判別した場合にのみ、着信音を発生させるように制御する。その結果、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0048】
一方、運転者は、携帯電話20に着信があったことや着信相手の電話番号などの着信履歴が残るため、運転終了後に誰から電話が掛かってきたのかを確認することができる。
【0049】
以上のように、第1実施形態に係る自動車電話システム1では、着信時に、同乗者検出部13において同乗者の有無を検出し、同乗者が検出された場合には、着信情報(識別情報)と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB1に基づき、制御部12の通話許可判別制御機能が通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話可否を判断することができるため、運転中の余計な判断および操作などを低減することができる。また、通話の内容や通話相手が誰であるのかなどの情報が、同乗者に予期せず知られてしまうこともないため、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図ることができる。
【0050】
また、通話が禁止されて、通話が不可能である場合は、着信相手に対して現在通話が不可能である旨を伝えるため、電話を掛けてきた相手に対して、状況を正確に伝達することができるとともに、礼を失することもない。
【0051】
さらに、通話が許可されて、通話が可能である場合にのみ、着信音を発生させるようにすることによって、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0052】
<(2)第2実施形態>
第1実施形態に係る自動車電話システム1では、同乗者の有無に基づいて、通話可否を判別したが、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aでは、同乗者の有無のみでなく、同乗者が存在する場合は、それが誰であるのかを特定し、その特定結果に基づいて通話可否を判別する。
【0053】
<(2−1)自動車電話システム1Aの機能構成>
図3は、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aの機能構成を示すブロック図である。第2実施形態に係る自動車電話システム1Aは、第1実施形態に係る自動車電話システム1とほぼ同様な機能構成となっているが、自動車電話システム1の同乗者検出部13が自動車電話システム1Aでは同乗者特定部13Aとなっている。また、通話可否の判別(通話許可判別制御機能)についても若干相違点が存在するため、自動車電話システム1の制御部12が自動車電話システム1Aでは制御部12Aとなっている。さらに、通話可否の判別に用いる情報が若干異なるため、自動車電話システム1の記憶部15が自動車電話システム1Aでは記憶部15Aとなっている。そして、これらの相違点が存在するため、自動車電話システム1のハンズフリーシステム10が自動車電話システム1Aではハンズフリーシステム10Aとなっている。なお、図3では、図1と同様な部分については同様な符号を付し、説明を省略する。
【0054】
以下、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aの機能構成について、主に第1実施形態に係る自動車電話システム1の機能構成と異なる点について説明する。
【0055】
同乗者特定部13Aは、同乗者の有無を検出するとともに、同乗者の存在が検出された場合に、同乗者が誰であるのかを特定し、同乗者を特定づける同乗者に関する特定情報を検出する部位である。同乗者の有無の検出については、第1実施形態の同乗者検出部13と同様に、車内の各座席を撮影するカメラを設け、カメラから入力される画像の肌色などを検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することができる。なお、各座席に重量などを検出するセンサ(着席センサ)を設け、着席センサが同乗者の重量を検出することによって、同乗者が存在するか否かを検出することもできる。
【0056】
また、同乗者特定部13Aは、同乗者の存在を検出すると、引き続いて、同乗者が誰であるのかを特定する。具体的には、車内の各座席を撮影するために設けられたカメラから入力される画像から、顔や体型を元に同乗者が誰であるのかを特定することができる。例えば、予め用意された顔や体型に係る画像と同乗者に係る画像とを用いてパターンマッチングなどの画像処理を実施することにより、同乗者が誰であるのかを特定することができる。
【0057】
なお、マイク18で車内の音声を集音し、その音声に基づいて、音声を発しているのが誰であるのかを識別することによって、同乗者が誰であるのかを特定することもできる。
【0058】
そして、同乗者特定部13Aは、同乗者が誰であるのかを特定すると、その特定結果に基づいて、同乗者に関する特定情報である同乗者の識別情報を検出し、その検出結果を制御部12Aに送信する。つまり、同乗者特定部13Aが、同乗者の存在が検出された場合に、同乗者に関する特定情報を検出する。同乗者に関する特定情報の検出についてはさらに後述する。
【0059】
記憶部15Aは、第1実施形態の記憶部15と同様な電話帳−識別情報DBを記憶する。また、同乗者特定部13Aにおいて顔や体型に基づいて同乗者が誰であるのかを特定する場合、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と外観(顔や体型など)に関する情報とを対応付けたデータベース(以下、「名前−外観情報DB」と称する)を記憶する。さらに、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループ名などの識別情報とが対応付けられたデータベース(以下、「名前−識別情報DB」と称する)を記憶する。なお、ここでは、グループ名などの識別情報が同乗者を特定づける同乗者に関する特定情報となる。
【0060】
また、同乗者特定部13Aにおいて、音声に基づいて同乗者が誰であるのかを特定する場合、記憶部15Aは、同乗する可能性のある人の名前と音声に関する情報とを対応付けたデータベース(以下、「名前−音声情報DB」と称する)を記憶する。
【0061】
なお、同乗する可能性のある人の外観に関する情報については、車内などに設けられたカメラから入力される画像に基づいて取得可能であり、また、音声に関する情報については、車内などに設けられたマイク(マイク18など)によって集音される音声に基づいて取得可能である。そして、外観や音声に関する情報と名前との対応付け、および名前と識別情報との対応付けについては、運転者が操作部14を種々操作することによって実施することができる。
【0062】
以下、同乗者特定部13Aにおいて顔や体型などの外観に関する情報に基づいて同乗者が誰であるのかを特定するものと仮定して、説明を続ける。
【0063】
また、運転者による操作部14の操作により、第1実施形態に係る自動車電話システム1と同様に、着信相手との通話を許可するか否かの通話可否情報を入力し、記憶部15Aに記憶することができる。例えば、同乗者の識別情報(同乗者に関する特定情報)と着信相手の識別情報とが一致する際に受話を許可するような通話可否情報を入力することができる。即ち、記憶部15Aが同乗者に関する特定情報である同乗者の識別情報と着信相手の着信情報としての識別情報と通話可否情報とを対応付けたデータベース(以下、「通話判別情報DB2」と称する)を記憶することとなる。
【0064】
制御部12Aにおける通話許可判別制御機能は、着信時に同乗者特定部13Aによって同乗者の存在が検出されるとともに同乗者が特定された場合、同乗者特定部13Aによって検出された同乗者に関する特定情報(グループ名など)と、着信時の着信相手の着信情報としての識別情報と、通話判別情報DB2とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。つまり、同乗者が属するグループ名などのグループに関する情報と着信相手が属するグループ名などのグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報DB1に基づいて、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、同乗者や着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。なお、通話許可判別制御機能の具体的な動作については、以下の自動車電話システム1Aの動作説明においてさらに詳述する。
【0065】
<(2−2)自動車電話システム1Aの動作説明>
図4は、自動車電話システム1Aの動作フローを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートと、図2に示すフローチャートとは、通話を許可するか否かを判別する部分のみが異なる。よって、図4に示すフローチャートでは、図2に示すフローチャートのステップS3,S4をステップS13,S14に変更しているのみで、その他のステップの処理内容は図2に示すフローチャートと同様となるため、同様な符号を付して、説明を省略する。
【0066】
なお、図4に示す動作フローも図2に示す動作フローと同様に制御部12Aの制御の下で実行され、そして、自動車電話システム1Aの電源が投入されて、発信および着信可能な待機状態となると、ステップS1に進む。
【0067】
以下、図4に示すフローチャートと、図2に示すフローチャートとが異なるステップS13,S14について説明する。
【0068】
ステップS13では、同乗者が存在するか否かを判別する。具体的には、同乗者特定部13Aにより、同乗者の有無を検出し、同乗者が検出されない場合は、ステップS5に進み、同乗者が検出される場合は、ステップS14に進む。
【0069】
ステップS14では、制御部12Aにおける通話許可判別制御機能および同乗者特定部13Aによって、着信相手と同乗者とが同一グループに属するか否かによって、通話を許可するか否かを判別する。
【0070】
具体的には、同乗者特定部13Aで、カメラから入力される同乗者に係る画像と名前−外観情報DBとに基づいて同乗者の名前を検出し、同乗者が誰であるのかを特定する。そして、同乗者特定部13Aが、同乗者の名前と記憶部15Aに記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった同乗者の識別情報(同乗者に関する特定情報)を検出する。
【0071】
一方、通話許可判別制御機能は、着信相手の電話番号と記憶部15に記憶されている電話帳−識別情報DBとに基づいて、「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などといった着信相手の識別情報を検出する。そして、通話許可判別制御機能は、同乗者および着信相手の識別情報を照合し、記憶部15Aに記憶される通話判別情報DB2に基づいて、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する場合は、着信相手と同乗者とは同一グループに属すると判別して、ステップS5に進み、一方、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致しない場合は、着信相手と同乗者とは同一グループに属さないと判別して、ステップS8に進む。
【0072】
すなわち、通話許可判別制御機能は、着信時の着信相手に関する識別情報(着信情報)と、同乗者に関する識別情報(特定情報)とが一致する場合に通話を許可すると判別する。言い換えれば、記憶部15Aに記憶される通話判別情報DB2を、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否に関する情報とを対応付けた情報とし、同乗者が属するグループと着信相手が属するグループとが一致する場合に通話許可判別制御機能によって通話が許可される。その結果、同乗者とは異なるグループに属する人から電話が掛かってきたことを、同乗者に気づかれることがないため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。また、着信相手ごとや同乗者ごとに通話可否に関する情報を設定せず、グループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0073】
例えば、着信時に、着信相手の電話番号と、記憶部15Aに記憶されている電話帳−識別情報DBとを照合して、着信相手の識別情報を検出し、着信相手が「家族」に属する人であると検出できたとする。一方、カメラから入力される画像に基づいて取得される同乗者の外観に関する情報と、記憶部15Aに記憶されている名前−外観情報DBに含まれる外観に関する情報とを照合して同乗者の名前を検出し、さらに、名前−識別情報DBと照合して、同乗者の識別情報を検出する。このとき、同乗者が「家族」に属する人であると検出できたとすると、着信相手と同乗者とが同一グループに属するため、着信音を発生させ、着信を運転者に知らせることとなる。
【0074】
また、着信相手が「家族」に属する人であると検出された際に、同乗者が「ビジネス」に属する人であると検出されると、着信相手と同乗者とが同一グループに属さないため、着信相手との通話を禁止すると自動的に判別される。そして、着信音を発生させることなく、現在運転者が通話不可能である旨の応答メッセージを着信相手に自動的に出力し、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を自動的に切断(解除)し、発信および着信可能な待機状態に戻る。
【0075】
以上のように、第2実施形態に係る自動車電話システム1Aでは、同乗者特定部13Aによって同乗者の特定を行い、同乗者に関する識別情報(特定情報)を検出する。そして、検出された同乗者に関する識別情報(特定情報)と、着信時の着信相手の着信情報としての識別情報と、通話判別情報DB2などの各種情報とに基づいて、制御部12Aの通話許可判別制御機能において通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する。その結果、通話をするか否かの通話の可否について、きめ細やかな判定を容易に実行することができる。
【0076】
<(3)変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0077】
◎例えば、上述した実施形態では、オンフック動作、オフフック動作、および発信先の電話番号の入力などについては、運転者による操作部14の操作に基づいて行われたが、オンフック動作、オフフック動作、および発信先の電話番号の入力などについては、運転者による操作の煩わしさを解消するため、ボタンではなく運転者の音声を認識して実行されるものとしても良い。つまり、この場合は、通信部11に接続されているマイク18から運転者の音声が入力されることによりオンフック動作やオフフック動作や発信先の電話番号の入力などを実施することができる。
【0078】
◎また、上述した第1実施形態では、識別情報に対して通話可否情報を対応付けて通話判別情報DB1としたが、これに限られるものではなく、例えば、着信相手の個別の電話番号や名称(名前やニックネームなど)に対して通話可否情報を対応付けて通話判別情報DB1とし、通話判別情報DB1に基づいて通話の可否を判別するようなものとしても良い。すなわち、着信相手に関する着信情報を着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報とすることによって、さらに細やかな通話の可否の判定を実行することができる。
【0079】
◎また、上述した実施形態では、操作部14から名前や電話番号や識別情報を入力して記憶部15,15Aに記憶したが、これに限られるものではなく、例えば、制御部12,12Aが通信部11を介して、携帯電話20内に電話帳として記憶される情報(名前、電話番号、識別情報)を、転送するように携帯電話20に要求し、その要求に対して携帯電話20から通信部11、および制御部12,12Aを介して記憶部15,15Aに携帯電話20内の電話帳を入力し、電話帳−識別情報DBとして記憶するようにしても良い。つまり、着信相手に関する着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報となる。その結果、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力する手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0080】
◎また、上述した実施形態では、名前と電話番号と識別情報とが対応付けられた電話帳−識別情報DBが記憶部15,15A内に構築されたが、これに限られるものではなく、例えば、着信時に、携帯電話20内に電話帳として記憶される情報(名前、電話番号、識別情報)に基づいて、携帯電話20から「家族」、「友人」、「ビジネス」、および「その他」といった着信相手の識別情報が通信部11を介して制御部12,12Aに送信されるようにしても良い。なお、このような構成の場合は、着信時に、携帯電話20から入力される識別情報に基づいて、制御部12,12Aが通話の可否の自動判別を実施することができるため、記憶部15,15Aに電話番号と識別情報とを対応付けるための情報を入力せずとも済み、ユーザーの手間を省くことができる。すなわち、この場合、着信相手に関する着信情報が、携帯電話に記憶される情報に基づいた情報となる。その結果、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力するユーザーの手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0081】
◎また、上述した実施形態では、運転者は、運転終了後に、携帯電話20に記憶される着信履歴を確認することによって、誰から電話が掛かってきたのかを知ることができるが、これに限られるものではなく、例えば、運転者から見えるが同乗者には見えない位置に運転者専用の表示装置を設け、その表示装置に着信があったことや着信相手の電話番号などの着信履歴を表示するようにしても良い。なお、このような場合でも、運転者が通話の可否を判断する訳ではなく、単に着信があったことを認識するだけであるため、余計な判断および操作などは発生しない。
【0082】
◎また、上述した第2実施形態では、記憶部15Aが同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する際に通話を許可するような通話可否情報を記憶したが、これに限られるものではなく、例えば、制御部12AのROMなどに格納されるプログラムによって、同乗者の識別情報と着信相手の識別情報とが一致する際に通話を許可するような機能を制御部12Aで実現するようなものであっても良い。なお、このような構成では、形式的には、制御部12AのROMなどが、同乗者に関する特定情報としての識別情報と着信相手の着信情報としての識別情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報DB2を記憶することとなる。
【0083】
◎また、上述した第2実施形態では、同乗者の属するグループ以外の人からの着信に対しては、一様に通話を許可しなかったが、これに限られるものではなく、例えば、同乗者ごとに、予め通話可否情報を設定し、記憶部15Aに記憶しておいても良い。つまり、同乗者ごとの名前などといった所定の情報と着信相手が属する「家族」、「ビジネス」、「友人」、「その他」などのグループ名などといったグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベース(通話判別情報DB3)を記憶部15Aに記憶し、この通話判別情報DB3などに基づいて、通話の可否を判別するようにしても良い。言い換えれば、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、着信相手ごとに通話可否に関する情報を設定せず、着信相手の属するグループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができるとともに、よりきめ細やかな通話の可否の判別も可能となる。
【0084】
また、通話判別情報DB3は、同乗者が属する「家族」、「ビジネス」、「友人」、「その他」などのグループ名などといったグループに関する情報と着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベースであっても良い。すなわち、同乗者の属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、同乗者ごとに通話可否に関する情報を設定せず、同乗者の属するグループごとに通話可否に関する情報を設定することができるため、通話可否を容易に設定および変更することなどができるとともに、さらにきめ細やかな通話の可否の判別も可能となる。
【0085】
さらに、通話判別情報DB3は、同乗者ごとの名前などといった所定の情報と着信相手ごとの電話番号や名称などといった着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むデータベースであっても良い。すなわち、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話許可判別制御機能により通話が許可されるのかについて設定するようにしても良い。このような構成とすることによって、極めて詳細な通話の可否の判別が可能となる。
【0086】
例えば、A氏が同乗している場合は、「家族」および「友人」のグループに属する人と、特定の個人B氏からの着信に対する通話を許可し、それ以外の人からの着信に対する通話は許可しないといった設定とし、C氏が同乗している場合は、全ての人からの着信に対する通話を許可しないといった設定とすることもできる。また、「家族」のグループに属している人が同乗している場合は、「家族」および「友人」のグループに属する人と、特定の個人A氏とB氏からの着信に対する通話を許可し、それ以外の人からの着信に対する通話は許可しないといった設定とすることもできる。なお、これらの設定に関する情報については、運転者が操作部14を種々操作することによって予め入力し、記憶部15Aに記憶することができる。
【0087】
◎また、上述した第2実施形態では、通話を禁止すると判別された場合は、着信相手に対して現在通話が不可能である旨を伝えるが、どのグループに属する人が同乗しているため通話が不可能であると着信相手に伝えるようにしても良い。例えば、「ビジネス」に属する人が同乗している場合に、「家族」に属する人からの着信に対して、「仕事関係の方とご一緒しているため、電話に出ることができません」などといったメッセージを伝えるようにしても良い。
【0088】
◎また、上述した実施形態では、携帯電話20に電話が掛かってくる着信があった際に、同乗者が存在するか否かを判別したり、同乗者が誰であるのかを特定したりしたが、これに限られるものではなく、例えば、自動車を発進させる際や、自動車に人が乗り込んで来た際などに、同乗者が存在するか否かを判別したり、同乗者が誰であるのかを特定したりしても良い。
【0089】
◎また、上述した実施形態では、自動車に搭載される自動車電話システム1,1Aを例示してハンズフリー式自動車電話システムについて説明したが、これに限られるものではなく、船やバイクや自転車などの移動体全般に搭載されるハンズフリー式の電話システム、すなわち、ハンズフリー式の移動体電話システムに上述したハンズフリー式自動車電話システムについての技術を適用したものであっても良い。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1から請求項11に記載の発明によれば、同乗者の有無を検出して、着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話判別情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することによって、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話の可否を判別することができるため、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムを提供することができる。
【0091】
特に、請求項2の発明によれば、通話を禁止すると判別された場合は、電話を掛けてきた相手に対して、現在通話が不可能である旨を伝えた後に、音声信号の送信が可能な状態を解除するため、電話を掛けてきた相手に対して、状況を正確に伝達することができるとともに、礼を失することもなく、運転者が操作を行わずとも、発信および着信可能な待機状態に自動的に戻すことができる。
【0092】
また、請求項3の発明によれば、通話を許可すると判別された場合にのみ、着信音を発生させるようにすることによって、通話を禁止すると判別された場合には、同乗者に電話が掛かってきたことを気づかれないようにすることができるため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。
【0093】
また、請求項4の発明によれば、着信相手が属するグループに関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて、通話の可否を判別するため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0094】
また、請求項5の発明によれば、着信相手ごとの所定の情報と、通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて、通話の可否を判別することによって、さらにきめ細かな通話可否の判別が可能となる。
【0095】
また、請求項6の発明によれば、同乗者の存在が検出された場合に同乗者に関する情報を検出し、着信時において、検出された同乗者に関する情報、着信時の着信相手に関する情報、および同乗者に関する情報と着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた通話可否情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するため、きめ細やかな通話の可否の判定を容易に実行することができる。
【0096】
また、請求項7の発明によれば、着信相手が属するグループと同乗者が属するグループに関する情報とが一致する場合に通話を許可すると判別するため、同乗者とは異なるグループに属する人から電話が掛かってきたことを、同乗者に気づかれることがないため、運転者のプライバシーの保護を十分図ることができる。また、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。
【0097】
また、請求項8の発明によれば、同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、通話可否を容易に設定および変更することなどができる。よりきめ細やかな通話可否の判別が可能となる。
【0098】
また、請求項9の発明によれば、同乗者が属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、さらにきめ細やかな通話可否の判別が可能となる。
【0099】
また、請求項10の発明によれば、同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して通話を許可するのかについて設定するため、極めて詳細な通話可否の判別が可能となる。
【0100】
また、請求項11の発明によれば、着信相手に関する情報を携帯電話に記憶される情報から得るため、情報を入力するユーザーの手間を省くことによって、利便性を向上させることができる。
【0101】
また、請求項12の発明によれば、同乗者の有無を検出して、着信相手に関する情報と通話可否に関する情報とを関連付けた情報に基づいて通話の可否を判別することによって、運転中に着信した場合に、運転者が判断することなく、自動的に通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することができる。その結果、運転者および通話相手のプライバシーの保護を十分に図りつつ、着信時における運転中の余計な判断および操作などを低減することが可能なハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法を提供することができる。
【0102】
また、請求項13の発明によれば、同乗者の有無を検出して、同乗者の存在が検出された場合に同乗者に関する情報を検出し、着信時において、検出された同乗者に関する情報、着信時の着信相手に関する情報、および同乗者に関する情報と着信相手に関する情報と通話可否に関する情報を関連付けた通話可否情報に基づいて通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御するため、請求項11の発明と同様な効果を有するとともに、きめ細やかな通話の可否の判定を容易に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る自動車電話システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る自動車電話システムの動作フローを例示するフローチャートである。
【図3】第2実施形態に係る自動車電話システムの機能構成を示すブロック図である。
【図4】第2実施形態に係る自動車電話システムの動作フローを例示するフローチャートである。
【符号の説明】
1,1A 自動車電話システム
10,10A ハンズフリーシステム
11 通信部
12,12A 制御部(判別・制御手段)
13 同乗者検出部(検出手段)
13A 同乗者特定部(検出手段、特定検出手段)
14 操作部
15,15A 記憶部(記憶手段)
18 マイク
19 スピーカ
20 携帯電話
Claims (13)
- 同乗者の有無を検出する検出手段と、
着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報を記憶する記憶手段と、
前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信時の着信情報と前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する判別・制御手段と、
を備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記判別・制御手段が、
通話を禁止すると判別した場合、着信相手に対して、現在通話が不可能である旨の伝言を出力するように制御した後に、着信相手に対する音声信号の送信が可能な状態を解除するように制御することを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1または請求項2に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記判別・制御手段が、
通話を許可すると判別した場合にのみ、着信音を発生させるように制御することを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記着信情報が、
前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記着信情報が、
前記着信相手ごとの所定の情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記通話判別情報が、
同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた情報であり、
前記検出手段によって同乗者の存在が検出された場合に、当該同乗者に関する特定情報を検出する特定検出手段、
をさらに備え、
前記判別・制御手段が、
着信時において、前記特定検出手段によって検出された特定情報と、着信時の着信情報と、前記通話判別情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御することを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項6に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記特定情報が、
同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、
前記着信情報が、
着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、
前記通話判別情報が、
同乗者が属するグループと着信相手が属するグループとが一致する場合に前記判別・制御手段によって通話が許可されるように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項6または請求項7に記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記特定情報が、
同乗者ごとの所定の情報を含み、
前記着信情報が、
前記着信相手が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、
前記通話判別情報が、
同乗者ごとに、いずれのグループに属する着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手が属するグループに関する情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項6から請求項8のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記特定情報が、
同乗者が属する「家族」、「友人」、「ビジネス」、「その他」などのグループに関する情報を含み、
前記着信情報が、
着信相手ごとの所定の情報を含み、
前記通話判別情報が、
同乗者が属するグループごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者が属するグループに関する情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項6から請求項9のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記特定情報が、
同乗者ごとの所定の情報を含み、
前記着信情報が、
着信相手ごとの所定の情報を含み、
前記通話判別情報が、
同乗者ごとに、いずれの着信相手からの着信に対して前記判別・制御手段により通話が許可されるのかについて設定するように、同乗者ごとの所定の情報と着信相手ごとの所定の情報と通話可否情報とを対応付けた情報を含むことを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載のハンズフリー式移動体電話システムであって、
前記着信情報が、
携帯電話に記憶される情報に基づいた情報であることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システム。 - 同乗者の有無を検出する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、着信時において、着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、および着信時の着信情報とに基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第2のステップと、
を備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法。 - 同乗者の有無を検出する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて同乗者の存在が検出された場合には、当該同乗者に関する特定情報を検出する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて前記特定情報が検出された場合には、着信時において、同乗者に関する特定情報と着信相手に関する着信情報と通話可否情報とを対応付けた通話判別情報、前記第2のステップにおいて検出された特定情報、および着信時の着信情報に基づき、通話の可否を判別して通話を許可・禁止制御する第3のステップと、
を備えることを特徴とするハンズフリー式移動体電話システムにおける通信可否判別方法。
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