JP2004024147A - コンバイン - Google Patents
コンバイン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004024147A JP2004024147A JP2002186784A JP2002186784A JP2004024147A JP 2004024147 A JP2004024147 A JP 2004024147A JP 2002186784 A JP2002186784 A JP 2002186784A JP 2002186784 A JP2002186784 A JP 2002186784A JP 2004024147 A JP2004024147 A JP 2004024147A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- raising
- unit
- cutting blade
- frame
- cutting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Harvester Elements (AREA)
- Outside Dividers And Delivering Mechanisms For Harvesters (AREA)
Abstract
【目的】畦際の穀稈の刈取作業の機械化、メンテナンス作業の容易化、引起ユニットの移動の規制、操作性の向上。
【構成】左右に複数並設した分草体10と、該分草体10の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置11と、引起装置11より引き起こした穀稈を切断する刈刃12と、該刈刃12により刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13とを有する刈取部4を機体前方に設け、前記刈取部4は、少なくとも複数並設した前記分草体10および引起装置11を設けた引起ユニット29を前記刈刃12に対して移動させて該刈刃12の前側を開放するように構成すると共に、前記引起ユニット29が既に前記刈刃12の前側を開放した状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を降下させるように構成したコンバイン。
【選択図】 図1
【構成】左右に複数並設した分草体10と、該分草体10の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置11と、引起装置11より引き起こした穀稈を切断する刈刃12と、該刈刃12により刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13とを有する刈取部4を機体前方に設け、前記刈取部4は、少なくとも複数並設した前記分草体10および引起装置11を設けた引起ユニット29を前記刈刃12に対して移動させて該刈刃12の前側を開放するように構成すると共に、前記引起ユニット29が既に前記刈刃12の前側を開放した状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を降下させるように構成したコンバイン。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分草装置と引起装置を、刈刃と搬送装置に対して移動させて畦際の穀稈の刈取を可能にするコンバインに係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来の技術としては、特開平5−292828号公報に、最前方位置に左右に複数並設した分草具の後方に、穀稈を引き起こすラグ式引起装置を複数並設し、引起装置の後側に刈刃を設け、分草具と引起装置とはリンク機構により、分草具を取付けた分草具支持杆の基部を中心に通常の使用位置に対して上側斜め後方に退避させた後退位置とに切替自在に構成して、畦に近い穀稈の刈取りができるようにする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載の技術は、単に畦際の穀稈を刈取るときに分草装置と引起装置とを上側後方に揺動させる構成であり、畦際穀稈の刈取作業終了後、分草装置と引起装置を元に戻すのを忘れて、刈取部全体を上昇させると、通常より引起装置は更に上方移動して、排出オーガ等に接触するという課題がある。
そこで、刈刃の前側に設けた引起ユニットを移動させることで畦際穀稈の刈取作業を機械化すると共に、引起ユニットの移動について種々規制することで、作業の安全性を向上させ、操作性を向上させたものである。
【0004】
【発明の目的】
畦際の穀稈の刈取作業の機械化、メンテナンス作業の容易化、引起ユニットの移動の規制、操作性の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、左右に複数並設した分草体10と、該分草体10の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置11と、引起装置11より引き起こした穀稈を切断する刈刃12と、該刈刃12により刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13とを有する刈取部4を機体前方に設け、前記刈取部4は、少なくとも複数並設した前記分草体10および引起装置11を設けた引起ユニット29を前記刈刃12に対して移動させて該刈刃12の前側を開放するように構成すると共に、前記引起ユニット29が既に前記刈刃12の前側を開放した状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を降下させるように構成したコンバインとしたものであり、複数並設した分草体10と引起装置11からなる引起ユニット29を一体的に移動させると、刈刃12の前側を開放して、畦際の穀稈まで刈刃12が直接近づいて刈取部4により刈り取り、この状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を自動的に降下させる。
本発明は、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放すると、該引起ユニット29へ伝達する駆動を切るように構成したコンバインとしたものであり、引起ユニット29を所定高さ以上に上動させると、引起装置11の駆動を停止させる。
本発明は、機体の走行速度が所定速度より早いときは引起ユニット29の移動を規制し、または、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放したときは機体の走行速度が所定速度より早くならないように規制するように構成したコンバインとしたものであり、所定速度より早い走行速度で走行中に、引起ユニット29の移動操作をしたときは引起ユニット29が移動しないように規制し、また、引起ユニット29を上動させて刈刃12の前側を開放しているときは、所定速度より早い走行速度にならないように規制する。
【0006】
【発明の効果】
請求項1の場合、既に上方位置にある引起ユニット29がそれ以上上昇するのを防止でき、後側の操縦席に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性を向上させることができ、全体の重量バランス等の機体姿勢の変化を未然に防止でき、操作性を向上させる。
請求項2の場合、所定高さに引起ユニット29が上動すると、駆動を切って、騒音と振動を軽減させる。
請求項3の場合、前記効果に加えて、引起ユニット29の上動と走行速度の両者を規制して、走行時の安定性の向上、並びに、刈取部4の破損防止を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5はグレンタンク、6はグレンタンク5内の穀粒を排出する排出オーガ、7は操縦部である。
前記刈取部4は、最先端位置に分草装置10を左右に並設し、各分草装置10の後側に分草装置10が分草した穀稈を引起す引起装置11を設け、引起装置11の後側には刈刃12を設け、刈刃12の上方から後側には刈刃12によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13を設ける。
穀稈搬送装置13の構成は任意であるが、一例を示すと、刈刃12の後側に刈り取った穀稈の株元を搬送する株元搬送装置14と穂先搬送装置15を設け、株元搬送装置14の始端部下方に株元搬送装置14より宙吊り状態にスターホイル形状の掻込装置19を設けて構成している。
【0008】
また、前記株元搬送装置14の終端部には扱深さ調節用搬送装置16を設け、扱深さ調節用搬送装置16の終端部には脱穀装置3に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置17に穀稈を引き継ぐ引継搬送装置18の始端部を臨ませ、扱深さ調節用搬送装置16は株元搬送装置14あるいは引継搬送装置18に穀稈を引き継ぐ位置を変更することにより扱深さ調節する。
なお、図2、図3、図15の刈取部4の平面図では、理解を容易にするため株元搬送装置14の図示が省略され、また、扱深さ調節用搬送装置16の位置が他の部分と重ならないように変更されている。
【0009】
しかして、前記刈取部4は、刈取フレーム20の刈取下側フレーム21を縦支持フレーム22の先端に取付け、縦支持フレーム22の基部は前記機体フレーム1側に設けた支持台23に回動自在に取付けて機体フレーム1側に取付ける。前記縦支持フレーム22には縦支持フレーム22と一体的に回動する補強フレーム24を設け、補強フレーム24に刈取上下シリンダ25の先端を取付け、刈取上下シリンダ25の基部を機体フレーム1側に取付け、刈取上下シリンダ25を伸縮させて刈取部4を上下させる。
この場合、刈取フレーム20は縦支持フレーム22側に設けた固定フレーム27と該固定フレーム27に対して移動する移動フレーム28とに分割形成し、前記移動フレーム28側に少なくとも分草体10および引起装置11を設けて引起ユニット29を構成すると共に、移動フレーム28(引起ユニット29)は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心に前側上方回動して刈刃12の前側に開放空間を形成しうるように構成する。
【0010】
即ち、刈取部4は、刈刃12の前方に位置する刈取部4の前側部分(引起ユニット29)を刈刃12に対して移動させ、もって、刈刃12の主として前側周辺に空間を形成し、圃場の穀稈を刈刃12により切断し、あるいは、メンテナンス作業を容易にしたものである。
特に、分草体10および引起装置11と刈刃12との間に位置する畦際(枕地)Mの穀稈に対しては分草体10および引起装置11(引起ユニット29)を上方に移動させると、畦際の穀稈まで刈刃12が直接近づけて刈り取ることが可能となって、好適である。
また、刈刃12の後側の穀稈搬送装置13は刈刃12と共に固定フレーム27に位置固定に設けるだけでなく、引起ユニット29を移動させた後も駆動可能にすると、刈刃12により刈り取った穀稈を脱穀装置3の脱穀室まで搬送できて、作業が容易となり、好適である。
【0011】
しかして、刈刃12の前側を開放する一つの例を示すと、前記刈取フレーム20の刈取下側フレーム21の左右中間位置に前記縦支持フレーム22の先端を固定状態に取付け、刈取下側フレーム21の左右両側に左右側部フレーム32の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム21には前方に突き出るように下側前後フレーム33の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム33は左右側に複数並設し、下側前後フレーム33の先端側は刈刃フレーム34により連結固定し、刈刃フレーム34に前記刈刃12を摺動自在に取付ける。34aは刈刃12に回転運動を左右往復運動に変換して伝達するクランクアーム(図7、図9、図10)、34bはクランクアーム34aの一端の先端に設けたローラ、34cはローラ34bが係合する刈刃12に設けた係合部、34dはクランクアーム34aを支持する支持軸であり、支持軸34dは前記下側前後フレーム33のステー34eに設けている(図9)。なお、その他の刈刃12の取付けおよび左右摺動する構成は公知であり、詳細は省略している。
【0012】
このように、前記刈取下側フレーム21と左右側部フレーム32と下側前後フレーム33と刈刃フレーム34により固定フレーム27を構成する。
前記各分草体10は前後方向の軸棒形状により形成した分草杆35の先端に設け、各分草体10は公知のものであり、側面視後方に至るに従い高くなる傾斜面を有して形成している。
また、前記引起装置11は公知の構成でよく、一例を示すと、引起装置11の引起ケース36の上部に前後方向の横軸37により駆動スプロケット38を設け、駆動スプロケット38とローラ(図示省略)との間に引起ラグ39を複数起伏自在に取付けたチエン(図示省略)を掛け回し、引起ラグ39は引起ケース36の下方位置で起立して穀稈を引起し、引起ケース36の上部所定位置で引起ケース36内に格納されて下降し、これを反復して穀稈を引き起こすようにすればよいが、別途左右方向の横軸中心に前記引起ラグ39に対して交差方向となる前後方向に回転する引起(分草)ラグを設けてもよく、分草体10に続いて分草引き起こしできるものであればよい。
【0013】
前記引起装置11の引起ケース36は、その下部を複数ある分草杆35のうち下方にある分草杆35の前後中間部には固定状態に取付け、各分草杆35の後部は左右方向の移動側横フレーム40により連結する。移動側横フレーム40は刈刃12の上側の後方で、刈刃12と平面視平行に設ける(図2、図4、図15)。そのため、各分草体10を取付けた分草杆35の後部は左右方向の移動側横フレーム40により連結されて、並設した分草杆35の剛性を向上させている。
この場合、前記移動側横フレーム40は刈刃12を駆動させるクランクアーム34aの上方に位置させるが、移動側横フレーム40全体はクランクアーム34aの一端と略同じになるように低く位置させて、穀稈の搬送への影響を極力減少させ、クランクアーム34aの一端の上方の移動側横フレーム40のみクランクアーム34aに対して上方に退避するように屈曲させた屈曲部40aに形成している(図1、図9、図10、なお、一部の図において屈曲部40aの図示が省略されているが、これに限定されない)。
【0014】
しかして、前記各引起装置11の引起ケース36の上部には上側に突き出す伝動筒41を設け、各伝動筒41の上部を左右方向の筒部材により構成した上部伝動ケース42に固定状態に取付ける。
したがって、前記移動フレーム28は少なくとも分草杆35と上部伝動ケース42とこの両者を連結する引起ケース36と各分草杆35を連結する移動側横フレーム40とを有して構成し、上部伝動ケース42の左右両側は前記左右側部フレーム32の上部に回転自在に取付け、上部伝動ケース42の軸心を回動中心Sとして分草体10および引起装置11が上方回動して、刈刃12の前側を開放するように構成する。
また、上部伝動ケース42の両端は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ(図2、図3)、この上部伝動ケース42の両端部を上部伝動ケース42の軸心を回動中心Sとして左右側部フレーム32に回転(回動)自在に取付ける。
【0015】
しかして、上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の取付部分には移動フレーム28を移動(回動)させる移動機構43を設ける。移動機構43は、左右側部フレーム32の上部に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45に上部伝動ケース42外周に設けた受動歯車46を噛み合わせて構成する。43aは上部伝動ケース42を左右側部フレーム32に回転のみ自在に取付ける回転取付部である。
この移動機構43は、引起ユニット29を開放した状態(上動状態)で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させたとき(図5)、引起ユニット29を自動的に降下させる。このとき、引起ユニット29の降下させる高さ(量)は、所定高さを越えた刈取部4の高さ分に対応させれば、引起ユニット29が必要以上に上動して排出オーガ6や操縦部7に搭乗した作業者等に接触するのを防止でき、あるいは、初期位置にまで戻してもよく、何れの場合も、一々引起ユニット29を降下させる操作を省略でき、操作性を向上させる。
また、刈取部4は圃場の穀稈の状態において刈高さを自動と手動とを問わずに調節するが、引起ユニット29を上方回動させるときの刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置が設定制御されるようにすると、刈取部4の作業状態にかかわらず、常に所定位置にて引起ユニット29の上方回動を停止させられ、操作性を向上させる。
【0016】
前記の場合、実施例では移動機構43の移動用駆動手段44により引起ユニット29の高さを検出する引起ユニット高さ検出機構70を内蔵して構成の簡素化を図っているが、別途、引起ユニット29の検出機構を設けてもよい。
71は制御部、72は移動機構43の操作スイッチ、73は刈取部4の高さを検出する刈高さセンサ、74は車速センサである(図6)。
しかして、引起ユニット29の開放操作しようとするときに、既に刈取部4全体が所定高さ以上に上昇しているときは、引起ユニット29の開放は行わないようにすると、誤操作を防止でき、好適である。
同様に、機体が設定速度より早いときは引起ユニット29の開放操作を規制し、引起ユニット29の開放を行なわないことにより、誤操作を防止でき、好適である。また、一旦引起ユニット29を開放させて上昇位置にあるときは、機体が設定速度より早く走行しないように走行速度を規制すると、安定した作業を行え、安全性を向上させられる。
実施例では操縦部7の主変速レバー77の基部に主変速レバー77を自動的に傾倒させる主変速駆動モータ78を設け、この主変速駆動モータ78の作動を車速センサ74において検出した走行速度により規制している。
【0017】
しかして、引起ユニット29は少なくとも引起装置11を有し、該引起装置11はエンジン47の回転が伝達されて駆動されるが、引起ユニット29が設定高さ以上に上がると、駆動を切るように構成する。引起ユニット29を上げたときは、引起装置11は本来不使用状態であるため、駆動を切って各部の損傷を回避して耐久性を向上させ、また、引起ユニット29が上動すると操縦部7に接近することになるが、駆動を切ることで騒音も減少させられる。
引起装置11の駆動を切る構成は、任意であるが、エンジン47から引起装置11に至る回転伝達機構中に引起装置用クラッチ80(後述)を設ければよい。
図4は回転伝達機構の一例を示すものであり、48はミッション49に設けた油圧式変速装置、50はミッション49より走行速度と同期させた回転を刈取部4に出力する刈取用出力軸、51は縦支持フレーム22内に設けた伝動軸、52は刈取下側フレーム21内に設けた伝動軸、53は一方の左右側部フレーム32内に設けた伝動軸、54は上部伝動ケース42内に設けた伝動軸であり、左右側部フレーム32内の伝動軸53と上部伝動ケース42内に設けた伝動軸54との間に前記引起装置用クラッチ80を設けている。81は引起装置用クラッチ80を入り切りさせるクラッチ用アクチュエータである。
【0018】
しかして、移動フレーム28(複数ある分草杆35の内何れか)と固定フレーム27との間には、位置決め部材55を設け、位置決め部材55により移動フレーム28の下部を固定フレーム27に対する位置を固定する。位置決め部材55は、移動フレーム28の左右および上下方向の移動を固定するものであり、一例を示すと、分草杆35に先端が細くなるピン形状の移動側係合部材56を設け、回動中心Sを中心とする移動側係合部材56の移動軌跡線上の固定フレーム27(下側前後フレーム33)に移動側係合部材56が係合する係合孔57を有する固定側係合部材58を設け、移動側係合部材56を係合孔57に係合させて位置決めする。また、移動側係合部材56には固定側係合部材58に当接する当接部59を形成し、移動フレーム28の後方(下方)回動を停止させる。当接部59はダブルナット部材により構成して移動側係合部材56に前後位置調節可能にすると、移動フレーム28の後方回動停止位置を変更調節でき、一層、操作性を向上させ、好適である。
【0019】
また、実施例では、移動機構43の移動用駆動手段44をブレーキ機構付きモータにより構成し、移動用駆動手段44に通電していないときには移動機構43により上部伝動ケース42の回転(回動)をロックし、移動フレーム28が上方回動するのを停止するように構成しているが、別途固定フレーム27と移動フレーム28の間にロック装置を設けてもよい。
しかして、図13〜図17は、移動機構43の他の実施例を示したものであり、各引起ケース36の上部を取付ける上部伝動ケース42は側面視刈刃12の上方(略真上)に位置させ、移動フレーム28の回動中心Sは所定距離刈刃12に対してを前方に位置させる。
即ち、上部伝動ケース42は左右一対の取付アーム60を介して左右側部フレーム32の上部に夫々取付け、移動フレーム28は取付アーム60の長さ分だけ刈刃12に対して回転中心を前方に位置させることになり、刈刃12と株元搬送装置14より宙吊り状態に設けた掻込装置19との間の分草杆35の後端の移動を一層円滑にし、また、分草体10の上方回動軌跡を刈刃12に近づけて上方回動させるスペースを小さくする(畦際との距離が短くても分草体10を上方回動させられる)。
【0020】
具体的には、上部伝動ケース42の左右両側には取付アーム60の基部を取付け、取付アーム60は上部伝動ケース42に対して前側に突き出るように設け、取付アーム60の先端は回転筒61に固定状態に取付け、回転筒61は前記左右側部フレーム32の上部に設けた固定筒62に回転取付部43aを介して回転自在に取付け、固定筒62に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45を回転筒61外周に設けた受動歯車46に噛み合わせ、前記回転筒61および固定筒62の軸心を回動中心Sとし、この回転筒61および固定筒62の軸心を中心に移動フレーム28が回動自在となるように構成している。
この場合、上部伝動ケース42の左右両側の取付アーム60は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側の取付アーム60を左右側部フレーム32に回動自在に取付けている。
【0021】
しかして、前記左右側部フレーム32の上部には補強横フレーム67の左右両側を取付け、補強横フレーム67の左右中間位置には補強前後フレーム68の前端を固定し、補強前後フレーム68の後端は縦支持フレーム22の基部側に固定する。したがって、側面視、縦支持フレーム22と左右側部フレーム32と補強前後フレーム68により三角形状を形成し、移動フレーム28を上方回動させときの荷重を強固に支持する。
【0022】
走行装置2により圃場を走行すると、刈取部4の分草体10が圃場の穀稈を分草し、分草された穀稈は引起装置11により引き起こされ、引き起こされた穀稈が刈刃12により切断され、穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に穀稈を搬送し、穀稈供給搬送装置17により脱穀室に穀稈が供給されて脱穀される。
刈取部4は、刈取フレーム20に分草体10と引起装置11と刈刃12と穀稈搬送装置13を設けて構成し、刈取フレーム20は縦支持フレーム22の先端に取付けられ、縦支持フレーム22の基部は機体フレーム1側に設けた支持台支持台23に回動自在に取付けているから、刈取上下シリンダ25を伸縮させると、刈取部4を上下させることができ、これにより刈取部4全体を上下させて刈高さを調節して前進して作業を行う。
【0023】
しかして、刈取部4の刈取フレーム20には少なくとも分草体10と引起装置11と刈刃12と穀稈搬送装置13を設け、刈取フレーム20全体が機体フレーム1に対して上下するが、更に、刈取フレーム20は縦支持フレーム22側に設けた固定フレーム27と該固定フレーム27に対して移動する移動フレーム28とに分割形成し、移動フレーム28側には少なくとも分草体10および引起装置11を設けて引起ユニット29を構成すると共に、移動フレーム28(引起ユニット29)は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心として前側上方回動して刈刃12の前側に開放空間を形成しうるように構成しているから、刈刃12の前方に位置する刈取部4の前側部分(引起ユニット29)を刈刃12に対して移動させると、移動させる前の分草体10および引起装置11の当初位置まで刈刃12が前進できるので、畦際の穀稈まで刈刃12を前進することとなって、手作業によらずに畦際(枕地)の穀稈の機械刈りが可能となって、作業全体の量力を軽減し、作業効率を向上させ、あるいは、メンテナンス作業を容易にする。
【0024】
この場合、複数並設した分草体10と引起装置11は一体的に引起ユニット29に構成しているから、引起ユニット29を移動させると、刈刃12の前方全体を一度に開放し、開放作業を容易にする。
また、分草体10および引起装置11の移動フレーム28(引起ユニット29)を移動させると、操縦部7の作業者は直接刈刃12が畦際の穀稈まで直接近づいて切断する刈取作業を視認でき、作業性および操作性を向上させ、好適である。
この場合、刈刃12の後側に穀稈搬送装置13が存在し、穀稈搬送装置13は刈刃12と共に固定フレーム27に位置固定に設けるだけでなく、引起ユニット29を移動させた後も駆動可能であるから、刈刃12により刈り取った穀稈は穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に搬送され、穀稈供給搬送装置17により脱穀室に供給される。
【0025】
しかして、刈取部4は刈取上下シリンダ25により上下自在であり、引起ユニット29が既に開放した状態(上動状態)であるのに、刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させたときは、引起ユニット29を降下させるように構成しているから、上動位置にある引起ユニット29のそれ以上の上昇を防止でき、操縦部7に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性が向上し、全体の重量バランス等の機体姿勢の変化を未然に防止でき、操作性を向上させる。
即ち、引起ユニット29を開放させて畦際Mの穀稈の刈取終了をすると、引起ユニット29は高いままで、刈刃12は低いままの位置にあるのに、作業者は引起ユニット29を下げるのを忘れたまま無意識のうちに方向変換するための旋回操作をして刈取部4を上昇させることになるが、このようなことを回避する。
また、刈取部4は圃場の穀稈の状態において刈高さを自動と手動とを問わずに調節するが、引起ユニット29を上方回動させようとしたときの刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置を設定制御すると、刈取部4の作業状態にかかわらず、常に所定位置にて引起ユニット29の上方回動を停止させられ、操作性を向上させる。
【0026】
即ち、刈刃12の高さ位置を、機体フレーム1に対して検出するようにし、ある刈刃12の高さ位置を基準とし、実際の作業の刈刃12の高さと前記基準高さとの差が仮に20cmのとき、引起ユニット29の最高高さ位置を刈刃12の高さのずれた20cm分に対応させて所定量下げる必要があるが、刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置を設定制御すると、一々引起ユニット29を下げずに済むだけでなく、無理な姿勢変化するのも回避できる。
しかして、引起ユニット29の開放操作しようとするときに、既に刈取部4全体が所定高さ以上に上昇しているときは、引起ユニット29の開放は行わないようにしているから、誤操作を防止でき、後側の操縦席に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性を向上させることができて、好適である。
【0027】
また、機体が設定速度より早いときは引起ユニット29の開放操作を規制し、引起ユニット29の開放を行なわないようにしているから、設定速度より早い走行中の引起ユニット29の開放は規制され、誤操作を防止でき、走行時の安全性の向上や刈取部4の破損防止を図ることができて、好適である。
また、一旦引起ユニット29を開放させて上昇位置にあるときは、機体が設定速度より早く走行しないように走行速度を規制しているから、引起ユニット29が上昇位置のとき不意に速く走行するのを防止でき、安定した作業を行え、安全性を向上させられる。
実施例では操縦部7の主変速レバー77の基部に主変速レバー77を自動的に傾倒させる主変速駆動モータ78を設け、この主変速駆動モータ78の作動を車速センサ74において検出した走行速度により規制しているから、簡易な構成で、引起ユニット29の操作と主変速レバー77の操作を規制できる。
【0028】
しかして、引起ユニット29は少なくとも引起装置11を有し、該引起装置11はエンジン47の回転が伝達されて駆動されるが、引起ユニット29が設定高さ以上に上がると、駆動を切るように構成しているから、引起装置11への駆動を切るので、各部(引起ユニット29およびその余の刈取部4)の損傷を回避して耐久性を向上させる。また、操縦部7に引起ユニット29が接近しても、騒音も減少させられる。
【0029】
しかして、縦支持フレーム22の先端に左右方向の刈取下側フレーム21の左右中間位置を固定状態に取付け、刈取下側フレーム21の左右両側に左右側部フレーム32の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム21には前方に突き出るように下側前後フレーム33の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム33は左右側に複数並設し、下側前後フレーム33の先端側は刈刃フレーム34により連結固定し、刈刃フレーム34に刈刃12を摺動自在に取付けて、刈取下側フレーム21と左右側部フレーム32と下側前後フレーム33と刈刃フレーム34により固定フレーム27を構成し、一方、各分草体10は前後方向の分草杆35の先端に設け、複数ある分草杆35のうち引起装置11の引起ケース36の下方にある分草杆35には引起ケース36の下部を固定状態に取付け、各分草体10の引起ケース36の上部は左右方向の上部伝動ケース42に固定状態に取付け、分草杆35と引起ケース36と上部伝動ケース42により移動フレーム28を構成し、上部伝動ケース42の左右両側は左右側部フレーム32の上部に回転自在に取付けているから、移動用駆動手段44に通電してモータ歯車45を回転させると、モータ歯車45の回転により受動歯車46が回転し、受動歯車46は上部伝動ケース42を回転させ、上部伝動ケース42は移動フレーム28(引起ユニット29)全体を上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の間に設けた回動中心S中心に上方回動させて、刈刃12の前側を開放する。
【0030】
この場合、上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の間に移動機構43を設け、移動機構43は電動の移動用駆動手段44により引起ユニット29を上下移動させ、一方、刈取部4全体は油圧による刈取上下シリンダ25により上下させるから、比較的重量の重い刈取部4全体は油圧による刈取上下シリンダ25により円滑に上下させ、一方、比較的軽量となる引起ユニット29は電動の移動用駆動手段44により上下移動させ、複雑な油圧配管を省略し、構成を簡素化してコストメリットを向上させている。
特に、移動機構43のアクチュエータを電動の移動用駆動手段44により構成することで、引起ユニット29の高さを検出する検出機構検出機構70も内蔵でき、構成の簡素化を図ることができる。
【0031】
しかして、前記引起装置11は、エンジン47から引起装置11に至る回転伝達機構中に引起装置用クラッチ80を設け、単独で駆動を切る構成にしているから、刈刃12および穀稈搬送装置13の回転伝達機構を別途工夫することなく、刈刃12により穀稈を刈取り、刈り取った穀稈を穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に搬送して脱穀室に供給することができ、構成の簡素化が図れる。
即ち、エンジン47の回転は、ミッション49から走行速度と同期させて縦支持フレーム22内に設けた伝動軸51に伝達され、この回転が刈取下側フレーム21内に設けた伝動軸52と側部フレーム32内に設けた伝動軸53に伝達され、側部フレーム32内の伝動軸53と上部伝動ケース42内に設けた伝動軸54との間に引起装置用クラッチ80を設けているから、引起装置11は単独で引起装置用クラッチ80により駆動を入り切りでき、合理的な構成となる。
【0032】
しかして、上部伝動ケース42の両側は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側部分を左右両側にある左右側部フレーム32に回転(回動)自在に支持しているから、移動フレーム28(引起ユニット29)を上方回動させるときの荷重は、左右の左右側部フレーム32により支持され、移動フレーム28(引起ユニット29)の変形を防止する。
また、移動フレーム28の一部を構成する各分草体10を取付けた分草杆35の後部は、刈刃12と平面視平行な移動側横フレーム40により連結しているから、移動フレーム28は、複数並設した引起装置11の引起ケース36の上下側を上部伝動ケース42と移動側横フレーム40の夫々により連結されることになって剛性を向上させ、一体として上下回動させる際の変形を最小限にする。
また、移動側横フレーム40は刈刃12を駆動させるクランクアーム34aの上方に位置させるが、移動側横フレーム40全体はクランクアーム34aの一端と略同じになるように低く位置させているから、穀稈の搬送に対する影響を極力減少させる。
【0033】
また、クランクアーム34aの上方の移動側横フレーム40はクランクアーム34aに対して所定間隔おいて上方に退避させて形成した屈曲部40aに形成しているから、クランクアーム34aの一端は屈曲部40aの下方で左右往復移動して刈刃12を摺動させる。
なお、図4では、刈刃12の左右両側にクランクアーム34aを設け、刈刃12の上下両方を左右に摺動させており、屈曲部40aも移動側横フレーム40の左右両側に設けているが、要件ではない。
しかして、移動フレーム28の何れかの分草杆35と固定フレーム27との間には位置決め部材55を設けているから、移動フレーム28を下方回動させて、位置決め部材55により移動フレーム28の下部を固定フレーム27に位置固定すると、移動フレーム28は左右および上下方向の移動が固定され、振動騒音発生を軽減させ、また、移動フレーム28(引起ユニット29)の変形も防止する。
【0034】
この場合、位置決め部材55は、ピン形状の移動側係合部材56を移動フレーム28の回動方向と平行に移動フレーム28の分草杆35に設け、回動中心Sを中心とする移動側係合部材56の移動軌跡線上の固定フレーム27に係合孔57を有する固定側係合部材58を設けて構成しているから、移動フレーム28を下方回動させると、移動側係合部材56が固定側係合部材58の係合孔57に係合し、当接部59が固定側係合部材58に当接して移動フレーム28の後方回動を停止させると共に、移動フレーム28の左右および上下方向の移動を固定して位置決めする。
また、各分草体10を取付けた分草杆35の後部を移動側横フレーム40により連結し、この移動側横フレーム40に位置決め部材55の移動側係合部材56を設けているから、一層、振動騒音発生を軽減させる。
しかして、図13〜図17は、移動機構43の他の実施例を示したものであり、各引起ケース36の上部を取付ける上部伝動ケース42は側面視刈刃12の上方(略真上)に位置させ、移動フレーム28の回動中心を所定間隔Lだけ刈刃12に対してを前方に位置させているから、分草杆35の後端の、刈刃12と株元搬送装置14より宙吊り状態に設けた掻込装置19との間の移動を、一層円滑にでき、また、分草体10の上方回動軌跡を刈刃12に近づけて上方回動させるスペースを小さくできるので、畦際との距離が短くても分草体10を上方回動させられ、作業性および操作性を向上させられる。
【0035】
また、移動フレーム28を上方回動させたとき、引起ケース36の上部は移動フレーム28よりも前方に移動するから、操縦部7の作業者から刈刃12は引起装置11の引起ケース36から邪魔されずに見ることができ、作業の視認性を向上させる。
また、上部伝動ケース42は左右一対の取付アーム60を介して左右側部フレーム32の上部に回動自在に取付けているから、簡素な構成で移動機構43を構成できる。
即ち、上部伝動ケース42の左右両側には取付アーム60の基部を取付け、取付アーム60は上部伝動ケース42に対して前側に突き出るように設け、取付アーム60の先端は回転筒61に固定状態に取付け、回転筒61は前記左右側部フレーム32の上部に設けた固定筒62に回転取付部43aを介して回転自在に取付け、固定筒62に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45を回転筒61外周に設けた受動歯車46に噛み合わせているから、モータ歯車45を移動用駆動手段44により回転させると、受動歯車46が回転筒61を回転させ、回転筒61は取付アーム60を回転筒61および固定筒62の軸芯となる回動中心Sに回動し、これにより移動フレーム28が回動する。
【0036】
この場合も、上部伝動ケース42の左右両側の取付アーム60は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側の取付アーム60を左右側部フレーム32に回動自在に取付けているから、移動フレーム28を強固に支持する。
しかして、前記左右側部フレーム32の上部には補強横フレーム67の左右両側を取付け、補強横フレーム67の左右中間位置には補強前後フレーム68の前端を固定し、補強前後フレーム68の後端は縦支持フレーム22の基部側に固定しているから、側面視、縦支持フレーム22と左右側部フレーム32と補強前後フレーム68により三角形状を形成し、夫々が互いの強度メンバーとなって移動フレーム28を上方回動させときの荷重を強固に支持する。
この場合、補強横フレーム67は上部伝動ケース42の後方に位置し、補強前後フレーム68は穀稈搬送装置13の一部を構成する穂先搬送装置15に対して所定間隔をおいた上方に位置して縦支持フレーム22の基部側に固定しているから、穀稈の搬送に干渉せず、搬送姿勢を乱すことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの刈取部の側面図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】同平面図。
【図4】回転伝達機構の概略図。
【図5】引起ユニットを上動させた状態で刈取部を上昇させた側面図。
【図6】ブロック図。
【図7】移動機構を設けた部分の刈取部の一部平面図。
【図8】同側面図。
【図9】刈刃駆動機構部分の側面図。
【図10】同正面図。
【図11】位置決め部材部分の側面図。
【図12】位置決め部材の移動状態説明図。
【図13】引起ユニットの回動中心を変更した他の実施例の側面図。
【図14】同平面図。
【図15】同移動状態説明図。
【図16】同移動状態側面図。
【図17】同回転伝達機構の概略図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部4、5…グレンタンク、6…排出オーガ、7…操縦部、10…分草体、11…引起装置、12…刈刃、13…穀稈搬送装置、14…株元搬送装置、15…穂先搬送装置、16…扱深さ調節用搬送装置、17…穀稈供給搬送装置、18…引継搬送装置、19…掻込装置、20…刈取フレーム、21…刈取下側フレーム、22…縦支持フレーム、23…支持台、24…補強フレーム、25…刈取上下シリンダ、27…固定フレーム、28…移動フレーム、29…引起ユニット、32…左右側部フレーム、33…下側前後フレーム、34…刈刃フレーム、34aはクランクアーム、34bはローラ、34cは係合部、34dは支持軸、34eはステー、35…分草杆、36…引起ケース、37…横軸、38…駆動スプロケット、39…引起ラグ、40…移動側横フレーム、41…伝動筒、42…上部伝動ケース、43…移動機構、44…移動用モータ、45…モータ歯車、46…受動歯車、47…エンジン、48…油圧式変速装置、49…ミッション、50…刈取用出力軸、51〜54…伝動軸、55…位置決め部材、56…移動側係合部材、57…係合孔、58…固定側係合部材、59…当接部、60…取付アーム、61…回転筒、62…固定筒、67…補強横フレーム、68…補強前後フレーム、70…検出機構、71…制御部、72…操作スイッチ、73…刈高さセンサ、74…車速センサ、77…主変速レバー、78…主変速駆動モータ、80…引起装置用クラッチ、81…クラッチ用アクチュエータ、S…回動中心。
【発明の属する技術分野】
本発明は、分草装置と引起装置を、刈刃と搬送装置に対して移動させて畦際の穀稈の刈取を可能にするコンバインに係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来の技術としては、特開平5−292828号公報に、最前方位置に左右に複数並設した分草具の後方に、穀稈を引き起こすラグ式引起装置を複数並設し、引起装置の後側に刈刃を設け、分草具と引起装置とはリンク機構により、分草具を取付けた分草具支持杆の基部を中心に通常の使用位置に対して上側斜め後方に退避させた後退位置とに切替自在に構成して、畦に近い穀稈の刈取りができるようにする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載の技術は、単に畦際の穀稈を刈取るときに分草装置と引起装置とを上側後方に揺動させる構成であり、畦際穀稈の刈取作業終了後、分草装置と引起装置を元に戻すのを忘れて、刈取部全体を上昇させると、通常より引起装置は更に上方移動して、排出オーガ等に接触するという課題がある。
そこで、刈刃の前側に設けた引起ユニットを移動させることで畦際穀稈の刈取作業を機械化すると共に、引起ユニットの移動について種々規制することで、作業の安全性を向上させ、操作性を向上させたものである。
【0004】
【発明の目的】
畦際の穀稈の刈取作業の機械化、メンテナンス作業の容易化、引起ユニットの移動の規制、操作性の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、左右に複数並設した分草体10と、該分草体10の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置11と、引起装置11より引き起こした穀稈を切断する刈刃12と、該刈刃12により刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13とを有する刈取部4を機体前方に設け、前記刈取部4は、少なくとも複数並設した前記分草体10および引起装置11を設けた引起ユニット29を前記刈刃12に対して移動させて該刈刃12の前側を開放するように構成すると共に、前記引起ユニット29が既に前記刈刃12の前側を開放した状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を降下させるように構成したコンバインとしたものであり、複数並設した分草体10と引起装置11からなる引起ユニット29を一体的に移動させると、刈刃12の前側を開放して、畦際の穀稈まで刈刃12が直接近づいて刈取部4により刈り取り、この状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を自動的に降下させる。
本発明は、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放すると、該引起ユニット29へ伝達する駆動を切るように構成したコンバインとしたものであり、引起ユニット29を所定高さ以上に上動させると、引起装置11の駆動を停止させる。
本発明は、機体の走行速度が所定速度より早いときは引起ユニット29の移動を規制し、または、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放したときは機体の走行速度が所定速度より早くならないように規制するように構成したコンバインとしたものであり、所定速度より早い走行速度で走行中に、引起ユニット29の移動操作をしたときは引起ユニット29が移動しないように規制し、また、引起ユニット29を上動させて刈刃12の前側を開放しているときは、所定速度より早い走行速度にならないように規制する。
【0006】
【発明の効果】
請求項1の場合、既に上方位置にある引起ユニット29がそれ以上上昇するのを防止でき、後側の操縦席に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性を向上させることができ、全体の重量バランス等の機体姿勢の変化を未然に防止でき、操作性を向上させる。
請求項2の場合、所定高さに引起ユニット29が上動すると、駆動を切って、騒音と振動を軽減させる。
請求項3の場合、前記効果に加えて、引起ユニット29の上動と走行速度の両者を規制して、走行時の安定性の向上、並びに、刈取部4の破損防止を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5はグレンタンク、6はグレンタンク5内の穀粒を排出する排出オーガ、7は操縦部である。
前記刈取部4は、最先端位置に分草装置10を左右に並設し、各分草装置10の後側に分草装置10が分草した穀稈を引起す引起装置11を設け、引起装置11の後側には刈刃12を設け、刈刃12の上方から後側には刈刃12によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13を設ける。
穀稈搬送装置13の構成は任意であるが、一例を示すと、刈刃12の後側に刈り取った穀稈の株元を搬送する株元搬送装置14と穂先搬送装置15を設け、株元搬送装置14の始端部下方に株元搬送装置14より宙吊り状態にスターホイル形状の掻込装置19を設けて構成している。
【0008】
また、前記株元搬送装置14の終端部には扱深さ調節用搬送装置16を設け、扱深さ調節用搬送装置16の終端部には脱穀装置3に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置17に穀稈を引き継ぐ引継搬送装置18の始端部を臨ませ、扱深さ調節用搬送装置16は株元搬送装置14あるいは引継搬送装置18に穀稈を引き継ぐ位置を変更することにより扱深さ調節する。
なお、図2、図3、図15の刈取部4の平面図では、理解を容易にするため株元搬送装置14の図示が省略され、また、扱深さ調節用搬送装置16の位置が他の部分と重ならないように変更されている。
【0009】
しかして、前記刈取部4は、刈取フレーム20の刈取下側フレーム21を縦支持フレーム22の先端に取付け、縦支持フレーム22の基部は前記機体フレーム1側に設けた支持台23に回動自在に取付けて機体フレーム1側に取付ける。前記縦支持フレーム22には縦支持フレーム22と一体的に回動する補強フレーム24を設け、補強フレーム24に刈取上下シリンダ25の先端を取付け、刈取上下シリンダ25の基部を機体フレーム1側に取付け、刈取上下シリンダ25を伸縮させて刈取部4を上下させる。
この場合、刈取フレーム20は縦支持フレーム22側に設けた固定フレーム27と該固定フレーム27に対して移動する移動フレーム28とに分割形成し、前記移動フレーム28側に少なくとも分草体10および引起装置11を設けて引起ユニット29を構成すると共に、移動フレーム28(引起ユニット29)は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心に前側上方回動して刈刃12の前側に開放空間を形成しうるように構成する。
【0010】
即ち、刈取部4は、刈刃12の前方に位置する刈取部4の前側部分(引起ユニット29)を刈刃12に対して移動させ、もって、刈刃12の主として前側周辺に空間を形成し、圃場の穀稈を刈刃12により切断し、あるいは、メンテナンス作業を容易にしたものである。
特に、分草体10および引起装置11と刈刃12との間に位置する畦際(枕地)Mの穀稈に対しては分草体10および引起装置11(引起ユニット29)を上方に移動させると、畦際の穀稈まで刈刃12が直接近づけて刈り取ることが可能となって、好適である。
また、刈刃12の後側の穀稈搬送装置13は刈刃12と共に固定フレーム27に位置固定に設けるだけでなく、引起ユニット29を移動させた後も駆動可能にすると、刈刃12により刈り取った穀稈を脱穀装置3の脱穀室まで搬送できて、作業が容易となり、好適である。
【0011】
しかして、刈刃12の前側を開放する一つの例を示すと、前記刈取フレーム20の刈取下側フレーム21の左右中間位置に前記縦支持フレーム22の先端を固定状態に取付け、刈取下側フレーム21の左右両側に左右側部フレーム32の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム21には前方に突き出るように下側前後フレーム33の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム33は左右側に複数並設し、下側前後フレーム33の先端側は刈刃フレーム34により連結固定し、刈刃フレーム34に前記刈刃12を摺動自在に取付ける。34aは刈刃12に回転運動を左右往復運動に変換して伝達するクランクアーム(図7、図9、図10)、34bはクランクアーム34aの一端の先端に設けたローラ、34cはローラ34bが係合する刈刃12に設けた係合部、34dはクランクアーム34aを支持する支持軸であり、支持軸34dは前記下側前後フレーム33のステー34eに設けている(図9)。なお、その他の刈刃12の取付けおよび左右摺動する構成は公知であり、詳細は省略している。
【0012】
このように、前記刈取下側フレーム21と左右側部フレーム32と下側前後フレーム33と刈刃フレーム34により固定フレーム27を構成する。
前記各分草体10は前後方向の軸棒形状により形成した分草杆35の先端に設け、各分草体10は公知のものであり、側面視後方に至るに従い高くなる傾斜面を有して形成している。
また、前記引起装置11は公知の構成でよく、一例を示すと、引起装置11の引起ケース36の上部に前後方向の横軸37により駆動スプロケット38を設け、駆動スプロケット38とローラ(図示省略)との間に引起ラグ39を複数起伏自在に取付けたチエン(図示省略)を掛け回し、引起ラグ39は引起ケース36の下方位置で起立して穀稈を引起し、引起ケース36の上部所定位置で引起ケース36内に格納されて下降し、これを反復して穀稈を引き起こすようにすればよいが、別途左右方向の横軸中心に前記引起ラグ39に対して交差方向となる前後方向に回転する引起(分草)ラグを設けてもよく、分草体10に続いて分草引き起こしできるものであればよい。
【0013】
前記引起装置11の引起ケース36は、その下部を複数ある分草杆35のうち下方にある分草杆35の前後中間部には固定状態に取付け、各分草杆35の後部は左右方向の移動側横フレーム40により連結する。移動側横フレーム40は刈刃12の上側の後方で、刈刃12と平面視平行に設ける(図2、図4、図15)。そのため、各分草体10を取付けた分草杆35の後部は左右方向の移動側横フレーム40により連結されて、並設した分草杆35の剛性を向上させている。
この場合、前記移動側横フレーム40は刈刃12を駆動させるクランクアーム34aの上方に位置させるが、移動側横フレーム40全体はクランクアーム34aの一端と略同じになるように低く位置させて、穀稈の搬送への影響を極力減少させ、クランクアーム34aの一端の上方の移動側横フレーム40のみクランクアーム34aに対して上方に退避するように屈曲させた屈曲部40aに形成している(図1、図9、図10、なお、一部の図において屈曲部40aの図示が省略されているが、これに限定されない)。
【0014】
しかして、前記各引起装置11の引起ケース36の上部には上側に突き出す伝動筒41を設け、各伝動筒41の上部を左右方向の筒部材により構成した上部伝動ケース42に固定状態に取付ける。
したがって、前記移動フレーム28は少なくとも分草杆35と上部伝動ケース42とこの両者を連結する引起ケース36と各分草杆35を連結する移動側横フレーム40とを有して構成し、上部伝動ケース42の左右両側は前記左右側部フレーム32の上部に回転自在に取付け、上部伝動ケース42の軸心を回動中心Sとして分草体10および引起装置11が上方回動して、刈刃12の前側を開放するように構成する。
また、上部伝動ケース42の両端は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ(図2、図3)、この上部伝動ケース42の両端部を上部伝動ケース42の軸心を回動中心Sとして左右側部フレーム32に回転(回動)自在に取付ける。
【0015】
しかして、上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の取付部分には移動フレーム28を移動(回動)させる移動機構43を設ける。移動機構43は、左右側部フレーム32の上部に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45に上部伝動ケース42外周に設けた受動歯車46を噛み合わせて構成する。43aは上部伝動ケース42を左右側部フレーム32に回転のみ自在に取付ける回転取付部である。
この移動機構43は、引起ユニット29を開放した状態(上動状態)で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させたとき(図5)、引起ユニット29を自動的に降下させる。このとき、引起ユニット29の降下させる高さ(量)は、所定高さを越えた刈取部4の高さ分に対応させれば、引起ユニット29が必要以上に上動して排出オーガ6や操縦部7に搭乗した作業者等に接触するのを防止でき、あるいは、初期位置にまで戻してもよく、何れの場合も、一々引起ユニット29を降下させる操作を省略でき、操作性を向上させる。
また、刈取部4は圃場の穀稈の状態において刈高さを自動と手動とを問わずに調節するが、引起ユニット29を上方回動させるときの刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置が設定制御されるようにすると、刈取部4の作業状態にかかわらず、常に所定位置にて引起ユニット29の上方回動を停止させられ、操作性を向上させる。
【0016】
前記の場合、実施例では移動機構43の移動用駆動手段44により引起ユニット29の高さを検出する引起ユニット高さ検出機構70を内蔵して構成の簡素化を図っているが、別途、引起ユニット29の検出機構を設けてもよい。
71は制御部、72は移動機構43の操作スイッチ、73は刈取部4の高さを検出する刈高さセンサ、74は車速センサである(図6)。
しかして、引起ユニット29の開放操作しようとするときに、既に刈取部4全体が所定高さ以上に上昇しているときは、引起ユニット29の開放は行わないようにすると、誤操作を防止でき、好適である。
同様に、機体が設定速度より早いときは引起ユニット29の開放操作を規制し、引起ユニット29の開放を行なわないことにより、誤操作を防止でき、好適である。また、一旦引起ユニット29を開放させて上昇位置にあるときは、機体が設定速度より早く走行しないように走行速度を規制すると、安定した作業を行え、安全性を向上させられる。
実施例では操縦部7の主変速レバー77の基部に主変速レバー77を自動的に傾倒させる主変速駆動モータ78を設け、この主変速駆動モータ78の作動を車速センサ74において検出した走行速度により規制している。
【0017】
しかして、引起ユニット29は少なくとも引起装置11を有し、該引起装置11はエンジン47の回転が伝達されて駆動されるが、引起ユニット29が設定高さ以上に上がると、駆動を切るように構成する。引起ユニット29を上げたときは、引起装置11は本来不使用状態であるため、駆動を切って各部の損傷を回避して耐久性を向上させ、また、引起ユニット29が上動すると操縦部7に接近することになるが、駆動を切ることで騒音も減少させられる。
引起装置11の駆動を切る構成は、任意であるが、エンジン47から引起装置11に至る回転伝達機構中に引起装置用クラッチ80(後述)を設ければよい。
図4は回転伝達機構の一例を示すものであり、48はミッション49に設けた油圧式変速装置、50はミッション49より走行速度と同期させた回転を刈取部4に出力する刈取用出力軸、51は縦支持フレーム22内に設けた伝動軸、52は刈取下側フレーム21内に設けた伝動軸、53は一方の左右側部フレーム32内に設けた伝動軸、54は上部伝動ケース42内に設けた伝動軸であり、左右側部フレーム32内の伝動軸53と上部伝動ケース42内に設けた伝動軸54との間に前記引起装置用クラッチ80を設けている。81は引起装置用クラッチ80を入り切りさせるクラッチ用アクチュエータである。
【0018】
しかして、移動フレーム28(複数ある分草杆35の内何れか)と固定フレーム27との間には、位置決め部材55を設け、位置決め部材55により移動フレーム28の下部を固定フレーム27に対する位置を固定する。位置決め部材55は、移動フレーム28の左右および上下方向の移動を固定するものであり、一例を示すと、分草杆35に先端が細くなるピン形状の移動側係合部材56を設け、回動中心Sを中心とする移動側係合部材56の移動軌跡線上の固定フレーム27(下側前後フレーム33)に移動側係合部材56が係合する係合孔57を有する固定側係合部材58を設け、移動側係合部材56を係合孔57に係合させて位置決めする。また、移動側係合部材56には固定側係合部材58に当接する当接部59を形成し、移動フレーム28の後方(下方)回動を停止させる。当接部59はダブルナット部材により構成して移動側係合部材56に前後位置調節可能にすると、移動フレーム28の後方回動停止位置を変更調節でき、一層、操作性を向上させ、好適である。
【0019】
また、実施例では、移動機構43の移動用駆動手段44をブレーキ機構付きモータにより構成し、移動用駆動手段44に通電していないときには移動機構43により上部伝動ケース42の回転(回動)をロックし、移動フレーム28が上方回動するのを停止するように構成しているが、別途固定フレーム27と移動フレーム28の間にロック装置を設けてもよい。
しかして、図13〜図17は、移動機構43の他の実施例を示したものであり、各引起ケース36の上部を取付ける上部伝動ケース42は側面視刈刃12の上方(略真上)に位置させ、移動フレーム28の回動中心Sは所定距離刈刃12に対してを前方に位置させる。
即ち、上部伝動ケース42は左右一対の取付アーム60を介して左右側部フレーム32の上部に夫々取付け、移動フレーム28は取付アーム60の長さ分だけ刈刃12に対して回転中心を前方に位置させることになり、刈刃12と株元搬送装置14より宙吊り状態に設けた掻込装置19との間の分草杆35の後端の移動を一層円滑にし、また、分草体10の上方回動軌跡を刈刃12に近づけて上方回動させるスペースを小さくする(畦際との距離が短くても分草体10を上方回動させられる)。
【0020】
具体的には、上部伝動ケース42の左右両側には取付アーム60の基部を取付け、取付アーム60は上部伝動ケース42に対して前側に突き出るように設け、取付アーム60の先端は回転筒61に固定状態に取付け、回転筒61は前記左右側部フレーム32の上部に設けた固定筒62に回転取付部43aを介して回転自在に取付け、固定筒62に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45を回転筒61外周に設けた受動歯車46に噛み合わせ、前記回転筒61および固定筒62の軸心を回動中心Sとし、この回転筒61および固定筒62の軸心を中心に移動フレーム28が回動自在となるように構成している。
この場合、上部伝動ケース42の左右両側の取付アーム60は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側の取付アーム60を左右側部フレーム32に回動自在に取付けている。
【0021】
しかして、前記左右側部フレーム32の上部には補強横フレーム67の左右両側を取付け、補強横フレーム67の左右中間位置には補強前後フレーム68の前端を固定し、補強前後フレーム68の後端は縦支持フレーム22の基部側に固定する。したがって、側面視、縦支持フレーム22と左右側部フレーム32と補強前後フレーム68により三角形状を形成し、移動フレーム28を上方回動させときの荷重を強固に支持する。
【0022】
走行装置2により圃場を走行すると、刈取部4の分草体10が圃場の穀稈を分草し、分草された穀稈は引起装置11により引き起こされ、引き起こされた穀稈が刈刃12により切断され、穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に穀稈を搬送し、穀稈供給搬送装置17により脱穀室に穀稈が供給されて脱穀される。
刈取部4は、刈取フレーム20に分草体10と引起装置11と刈刃12と穀稈搬送装置13を設けて構成し、刈取フレーム20は縦支持フレーム22の先端に取付けられ、縦支持フレーム22の基部は機体フレーム1側に設けた支持台支持台23に回動自在に取付けているから、刈取上下シリンダ25を伸縮させると、刈取部4を上下させることができ、これにより刈取部4全体を上下させて刈高さを調節して前進して作業を行う。
【0023】
しかして、刈取部4の刈取フレーム20には少なくとも分草体10と引起装置11と刈刃12と穀稈搬送装置13を設け、刈取フレーム20全体が機体フレーム1に対して上下するが、更に、刈取フレーム20は縦支持フレーム22側に設けた固定フレーム27と該固定フレーム27に対して移動する移動フレーム28とに分割形成し、移動フレーム28側には少なくとも分草体10および引起装置11を設けて引起ユニット29を構成すると共に、移動フレーム28(引起ユニット29)は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心として前側上方回動して刈刃12の前側に開放空間を形成しうるように構成しているから、刈刃12の前方に位置する刈取部4の前側部分(引起ユニット29)を刈刃12に対して移動させると、移動させる前の分草体10および引起装置11の当初位置まで刈刃12が前進できるので、畦際の穀稈まで刈刃12を前進することとなって、手作業によらずに畦際(枕地)の穀稈の機械刈りが可能となって、作業全体の量力を軽減し、作業効率を向上させ、あるいは、メンテナンス作業を容易にする。
【0024】
この場合、複数並設した分草体10と引起装置11は一体的に引起ユニット29に構成しているから、引起ユニット29を移動させると、刈刃12の前方全体を一度に開放し、開放作業を容易にする。
また、分草体10および引起装置11の移動フレーム28(引起ユニット29)を移動させると、操縦部7の作業者は直接刈刃12が畦際の穀稈まで直接近づいて切断する刈取作業を視認でき、作業性および操作性を向上させ、好適である。
この場合、刈刃12の後側に穀稈搬送装置13が存在し、穀稈搬送装置13は刈刃12と共に固定フレーム27に位置固定に設けるだけでなく、引起ユニット29を移動させた後も駆動可能であるから、刈刃12により刈り取った穀稈は穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に搬送され、穀稈供給搬送装置17により脱穀室に供給される。
【0025】
しかして、刈取部4は刈取上下シリンダ25により上下自在であり、引起ユニット29が既に開放した状態(上動状態)であるのに、刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させたときは、引起ユニット29を降下させるように構成しているから、上動位置にある引起ユニット29のそれ以上の上昇を防止でき、操縦部7に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性が向上し、全体の重量バランス等の機体姿勢の変化を未然に防止でき、操作性を向上させる。
即ち、引起ユニット29を開放させて畦際Mの穀稈の刈取終了をすると、引起ユニット29は高いままで、刈刃12は低いままの位置にあるのに、作業者は引起ユニット29を下げるのを忘れたまま無意識のうちに方向変換するための旋回操作をして刈取部4を上昇させることになるが、このようなことを回避する。
また、刈取部4は圃場の穀稈の状態において刈高さを自動と手動とを問わずに調節するが、引起ユニット29を上方回動させようとしたときの刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置を設定制御すると、刈取部4の作業状態にかかわらず、常に所定位置にて引起ユニット29の上方回動を停止させられ、操作性を向上させる。
【0026】
即ち、刈刃12の高さ位置を、機体フレーム1に対して検出するようにし、ある刈刃12の高さ位置を基準とし、実際の作業の刈刃12の高さと前記基準高さとの差が仮に20cmのとき、引起ユニット29の最高高さ位置を刈刃12の高さのずれた20cm分に対応させて所定量下げる必要があるが、刈取部4の高さを基準に、引起ユニット29の最高高さ位置を設定制御すると、一々引起ユニット29を下げずに済むだけでなく、無理な姿勢変化するのも回避できる。
しかして、引起ユニット29の開放操作しようとするときに、既に刈取部4全体が所定高さ以上に上昇しているときは、引起ユニット29の開放は行わないようにしているから、誤操作を防止でき、後側の操縦席に搭乗した作業者に接触しにくくなって安全性を向上させることができて、好適である。
【0027】
また、機体が設定速度より早いときは引起ユニット29の開放操作を規制し、引起ユニット29の開放を行なわないようにしているから、設定速度より早い走行中の引起ユニット29の開放は規制され、誤操作を防止でき、走行時の安全性の向上や刈取部4の破損防止を図ることができて、好適である。
また、一旦引起ユニット29を開放させて上昇位置にあるときは、機体が設定速度より早く走行しないように走行速度を規制しているから、引起ユニット29が上昇位置のとき不意に速く走行するのを防止でき、安定した作業を行え、安全性を向上させられる。
実施例では操縦部7の主変速レバー77の基部に主変速レバー77を自動的に傾倒させる主変速駆動モータ78を設け、この主変速駆動モータ78の作動を車速センサ74において検出した走行速度により規制しているから、簡易な構成で、引起ユニット29の操作と主変速レバー77の操作を規制できる。
【0028】
しかして、引起ユニット29は少なくとも引起装置11を有し、該引起装置11はエンジン47の回転が伝達されて駆動されるが、引起ユニット29が設定高さ以上に上がると、駆動を切るように構成しているから、引起装置11への駆動を切るので、各部(引起ユニット29およびその余の刈取部4)の損傷を回避して耐久性を向上させる。また、操縦部7に引起ユニット29が接近しても、騒音も減少させられる。
【0029】
しかして、縦支持フレーム22の先端に左右方向の刈取下側フレーム21の左右中間位置を固定状態に取付け、刈取下側フレーム21の左右両側に左右側部フレーム32の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム21には前方に突き出るように下側前後フレーム33の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム33は左右側に複数並設し、下側前後フレーム33の先端側は刈刃フレーム34により連結固定し、刈刃フレーム34に刈刃12を摺動自在に取付けて、刈取下側フレーム21と左右側部フレーム32と下側前後フレーム33と刈刃フレーム34により固定フレーム27を構成し、一方、各分草体10は前後方向の分草杆35の先端に設け、複数ある分草杆35のうち引起装置11の引起ケース36の下方にある分草杆35には引起ケース36の下部を固定状態に取付け、各分草体10の引起ケース36の上部は左右方向の上部伝動ケース42に固定状態に取付け、分草杆35と引起ケース36と上部伝動ケース42により移動フレーム28を構成し、上部伝動ケース42の左右両側は左右側部フレーム32の上部に回転自在に取付けているから、移動用駆動手段44に通電してモータ歯車45を回転させると、モータ歯車45の回転により受動歯車46が回転し、受動歯車46は上部伝動ケース42を回転させ、上部伝動ケース42は移動フレーム28(引起ユニット29)全体を上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の間に設けた回動中心S中心に上方回動させて、刈刃12の前側を開放する。
【0030】
この場合、上部伝動ケース42と左右側部フレーム32の間に移動機構43を設け、移動機構43は電動の移動用駆動手段44により引起ユニット29を上下移動させ、一方、刈取部4全体は油圧による刈取上下シリンダ25により上下させるから、比較的重量の重い刈取部4全体は油圧による刈取上下シリンダ25により円滑に上下させ、一方、比較的軽量となる引起ユニット29は電動の移動用駆動手段44により上下移動させ、複雑な油圧配管を省略し、構成を簡素化してコストメリットを向上させている。
特に、移動機構43のアクチュエータを電動の移動用駆動手段44により構成することで、引起ユニット29の高さを検出する検出機構検出機構70も内蔵でき、構成の簡素化を図ることができる。
【0031】
しかして、前記引起装置11は、エンジン47から引起装置11に至る回転伝達機構中に引起装置用クラッチ80を設け、単独で駆動を切る構成にしているから、刈刃12および穀稈搬送装置13の回転伝達機構を別途工夫することなく、刈刃12により穀稈を刈取り、刈り取った穀稈を穀稈搬送装置13により穀稈供給搬送装置17に搬送して脱穀室に供給することができ、構成の簡素化が図れる。
即ち、エンジン47の回転は、ミッション49から走行速度と同期させて縦支持フレーム22内に設けた伝動軸51に伝達され、この回転が刈取下側フレーム21内に設けた伝動軸52と側部フレーム32内に設けた伝動軸53に伝達され、側部フレーム32内の伝動軸53と上部伝動ケース42内に設けた伝動軸54との間に引起装置用クラッチ80を設けているから、引起装置11は単独で引起装置用クラッチ80により駆動を入り切りでき、合理的な構成となる。
【0032】
しかして、上部伝動ケース42の両側は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側部分を左右両側にある左右側部フレーム32に回転(回動)自在に支持しているから、移動フレーム28(引起ユニット29)を上方回動させるときの荷重は、左右の左右側部フレーム32により支持され、移動フレーム28(引起ユニット29)の変形を防止する。
また、移動フレーム28の一部を構成する各分草体10を取付けた分草杆35の後部は、刈刃12と平面視平行な移動側横フレーム40により連結しているから、移動フレーム28は、複数並設した引起装置11の引起ケース36の上下側を上部伝動ケース42と移動側横フレーム40の夫々により連結されることになって剛性を向上させ、一体として上下回動させる際の変形を最小限にする。
また、移動側横フレーム40は刈刃12を駆動させるクランクアーム34aの上方に位置させるが、移動側横フレーム40全体はクランクアーム34aの一端と略同じになるように低く位置させているから、穀稈の搬送に対する影響を極力減少させる。
【0033】
また、クランクアーム34aの上方の移動側横フレーム40はクランクアーム34aに対して所定間隔おいて上方に退避させて形成した屈曲部40aに形成しているから、クランクアーム34aの一端は屈曲部40aの下方で左右往復移動して刈刃12を摺動させる。
なお、図4では、刈刃12の左右両側にクランクアーム34aを設け、刈刃12の上下両方を左右に摺動させており、屈曲部40aも移動側横フレーム40の左右両側に設けているが、要件ではない。
しかして、移動フレーム28の何れかの分草杆35と固定フレーム27との間には位置決め部材55を設けているから、移動フレーム28を下方回動させて、位置決め部材55により移動フレーム28の下部を固定フレーム27に位置固定すると、移動フレーム28は左右および上下方向の移動が固定され、振動騒音発生を軽減させ、また、移動フレーム28(引起ユニット29)の変形も防止する。
【0034】
この場合、位置決め部材55は、ピン形状の移動側係合部材56を移動フレーム28の回動方向と平行に移動フレーム28の分草杆35に設け、回動中心Sを中心とする移動側係合部材56の移動軌跡線上の固定フレーム27に係合孔57を有する固定側係合部材58を設けて構成しているから、移動フレーム28を下方回動させると、移動側係合部材56が固定側係合部材58の係合孔57に係合し、当接部59が固定側係合部材58に当接して移動フレーム28の後方回動を停止させると共に、移動フレーム28の左右および上下方向の移動を固定して位置決めする。
また、各分草体10を取付けた分草杆35の後部を移動側横フレーム40により連結し、この移動側横フレーム40に位置決め部材55の移動側係合部材56を設けているから、一層、振動騒音発生を軽減させる。
しかして、図13〜図17は、移動機構43の他の実施例を示したものであり、各引起ケース36の上部を取付ける上部伝動ケース42は側面視刈刃12の上方(略真上)に位置させ、移動フレーム28の回動中心を所定間隔Lだけ刈刃12に対してを前方に位置させているから、分草杆35の後端の、刈刃12と株元搬送装置14より宙吊り状態に設けた掻込装置19との間の移動を、一層円滑にでき、また、分草体10の上方回動軌跡を刈刃12に近づけて上方回動させるスペースを小さくできるので、畦際との距離が短くても分草体10を上方回動させられ、作業性および操作性を向上させられる。
【0035】
また、移動フレーム28を上方回動させたとき、引起ケース36の上部は移動フレーム28よりも前方に移動するから、操縦部7の作業者から刈刃12は引起装置11の引起ケース36から邪魔されずに見ることができ、作業の視認性を向上させる。
また、上部伝動ケース42は左右一対の取付アーム60を介して左右側部フレーム32の上部に回動自在に取付けているから、簡素な構成で移動機構43を構成できる。
即ち、上部伝動ケース42の左右両側には取付アーム60の基部を取付け、取付アーム60は上部伝動ケース42に対して前側に突き出るように設け、取付アーム60の先端は回転筒61に固定状態に取付け、回転筒61は前記左右側部フレーム32の上部に設けた固定筒62に回転取付部43aを介して回転自在に取付け、固定筒62に移動用駆動手段44を設け、移動用駆動手段44のモータ歯車45を回転筒61外周に設けた受動歯車46に噛み合わせているから、モータ歯車45を移動用駆動手段44により回転させると、受動歯車46が回転筒61を回転させ、回転筒61は取付アーム60を回転筒61および固定筒62の軸芯となる回動中心Sに回動し、これにより移動フレーム28が回動する。
【0036】
この場合も、上部伝動ケース42の左右両側の取付アーム60は複数並設した引起装置11の内の左右両側に位置する引起装置11の引起ケース36aより外側に夫々位置させ、この上部伝動ケース42の両側の取付アーム60を左右側部フレーム32に回動自在に取付けているから、移動フレーム28を強固に支持する。
しかして、前記左右側部フレーム32の上部には補強横フレーム67の左右両側を取付け、補強横フレーム67の左右中間位置には補強前後フレーム68の前端を固定し、補強前後フレーム68の後端は縦支持フレーム22の基部側に固定しているから、側面視、縦支持フレーム22と左右側部フレーム32と補強前後フレーム68により三角形状を形成し、夫々が互いの強度メンバーとなって移動フレーム28を上方回動させときの荷重を強固に支持する。
この場合、補強横フレーム67は上部伝動ケース42の後方に位置し、補強前後フレーム68は穀稈搬送装置13の一部を構成する穂先搬送装置15に対して所定間隔をおいた上方に位置して縦支持フレーム22の基部側に固定しているから、穀稈の搬送に干渉せず、搬送姿勢を乱すことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの刈取部の側面図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】同平面図。
【図4】回転伝達機構の概略図。
【図5】引起ユニットを上動させた状態で刈取部を上昇させた側面図。
【図6】ブロック図。
【図7】移動機構を設けた部分の刈取部の一部平面図。
【図8】同側面図。
【図9】刈刃駆動機構部分の側面図。
【図10】同正面図。
【図11】位置決め部材部分の側面図。
【図12】位置決め部材の移動状態説明図。
【図13】引起ユニットの回動中心を変更した他の実施例の側面図。
【図14】同平面図。
【図15】同移動状態説明図。
【図16】同移動状態側面図。
【図17】同回転伝達機構の概略図。
【符号の説明】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部4、5…グレンタンク、6…排出オーガ、7…操縦部、10…分草体、11…引起装置、12…刈刃、13…穀稈搬送装置、14…株元搬送装置、15…穂先搬送装置、16…扱深さ調節用搬送装置、17…穀稈供給搬送装置、18…引継搬送装置、19…掻込装置、20…刈取フレーム、21…刈取下側フレーム、22…縦支持フレーム、23…支持台、24…補強フレーム、25…刈取上下シリンダ、27…固定フレーム、28…移動フレーム、29…引起ユニット、32…左右側部フレーム、33…下側前後フレーム、34…刈刃フレーム、34aはクランクアーム、34bはローラ、34cは係合部、34dは支持軸、34eはステー、35…分草杆、36…引起ケース、37…横軸、38…駆動スプロケット、39…引起ラグ、40…移動側横フレーム、41…伝動筒、42…上部伝動ケース、43…移動機構、44…移動用モータ、45…モータ歯車、46…受動歯車、47…エンジン、48…油圧式変速装置、49…ミッション、50…刈取用出力軸、51〜54…伝動軸、55…位置決め部材、56…移動側係合部材、57…係合孔、58…固定側係合部材、59…当接部、60…取付アーム、61…回転筒、62…固定筒、67…補強横フレーム、68…補強前後フレーム、70…検出機構、71…制御部、72…操作スイッチ、73…刈高さセンサ、74…車速センサ、77…主変速レバー、78…主変速駆動モータ、80…引起装置用クラッチ、81…クラッチ用アクチュエータ、S…回動中心。
Claims (3)
- 左右に複数並設した分草体10と、該分草体10の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置11と、引起装置11より引き起こした穀稈を切断する刈刃12と、該刈刃12により刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置13とを有する刈取部4を機体前方に設け、前記刈取部4は、少なくとも複数並設した前記分草体10および引起装置11を設けた引起ユニット29を前記刈刃12に対して移動させて該刈刃12の前側を開放するように構成すると共に、前記引起ユニット29が既に前記刈刃12の前側を開放した状態で刈取部4全体を所定高さ以上に上昇させると、引起ユニット29を降下させるように構成したコンバイン。
- 請求項1において、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放すると、該引起ユニット29へ伝達する駆動を切るように構成したコンバイン。
- 請求項1において、機体の走行速度が所定速度より早いときは引起ユニット29の移動を規制し、または、前記引起ユニット29が前記刈刃12の前側を開放したときは機体の走行速度が所定速度より早くならないように規制するように構成したコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002186784A JP2004024147A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002186784A JP2004024147A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004024147A true JP2004024147A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31182032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002186784A Withdrawn JP2004024147A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004024147A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005333876A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2005333875A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2006314298A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2008011769A (ja) * | 2006-07-05 | 2008-01-24 | Kubota Corp | コンバインの引起し駆動構造 |
JP2008079615A (ja) * | 2007-11-01 | 2008-04-10 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2010172235A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Iseki & Co Ltd | コンバインの穀稈引起し装置 |
-
2002
- 2002-06-26 JP JP2002186784A patent/JP2004024147A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005333876A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2005333875A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP4725703B2 (ja) * | 2004-05-27 | 2011-07-13 | 井関農機株式会社 | コンバイン |
JP4730508B2 (ja) * | 2004-05-27 | 2011-07-20 | 井関農機株式会社 | コンバイン |
JP2006314298A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2008011769A (ja) * | 2006-07-05 | 2008-01-24 | Kubota Corp | コンバインの引起し駆動構造 |
JP2008079615A (ja) * | 2007-11-01 | 2008-04-10 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
JP2010172235A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Iseki & Co Ltd | コンバインの穀稈引起し装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109302883B (zh) | 浮动臂支撑系统 | |
JP2004024147A (ja) | コンバイン | |
JP4956303B2 (ja) | 自脱型コンバイン | |
JP2004194624A (ja) | 刈取収穫機における刈高さ制御装置 | |
JP2004024112A (ja) | コンバインによる刈取方法およびコンバインの刈取部 | |
JP2009261301A (ja) | コンバイン | |
JP2550937Y2 (ja) | 全稈投入型コンバイン | |
JPH0423378Y2 (ja) | ||
JPH1056843A (ja) | 普通形コンバインの刈取前処理部 | |
JP3316673B2 (ja) | コンバイン | |
JP4608952B2 (ja) | コンバイン | |
JP2010022320A (ja) | 普通型コンバイン | |
JP4626746B2 (ja) | コンバインおよびコンバインによる刈取方法 | |
JP3750641B2 (ja) | コンバイン | |
JP3736546B2 (ja) | コンバイン | |
JP2020195301A (ja) | 収穫機 | |
JPH099765A (ja) | コンバイン | |
JP5463122B2 (ja) | 作業機 | |
JPH0114105Y2 (ja) | ||
JP2878225B2 (ja) | コンバインの刈取前処理装置 | |
JPH04281711A (ja) | コンバインの穀稈引起装置 | |
JP2004254540A (ja) | コンバインの刈取部 | |
JPH04316425A (ja) | 刈取収穫機の分草装置 | |
JP2019205415A (ja) | コンバイン | |
JPH04330223A (ja) | コンバインの刈取部 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |