JP2004010526A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果に優れた天然物由来の薬効成分を安定に配合する皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有する皮膚外用剤。保湿効果による肌荒れやしわを防止する等,老化防止用の皮膚外用剤となる。
【選択図】 なし
【解決手段】ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有する皮膚外用剤。保湿効果による肌荒れやしわを防止する等,老化防止用の皮膚外用剤となる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有することを特徴とする安全性の高い新規な皮膚外用剤に関するものであり、その利用分野としては、例えば、化粧品、医薬部外品、外用医薬品等の皮膚外用剤に用いることができる。
詳細には、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部が肌のくすみや透明感を改善する、美肌用の皮膚外用剤に関するものである。
また、上記本発明の植物の水蒸気蒸留物の水層部は保湿効果を有することから、保湿効果による肌荒れやしわを防止する等の、老化防止用の皮膚外用剤に関するものである。
更には、該植物の水蒸気蒸留物の水層部は殺菌効果を有するので、フケ防止用のシャンプー、リンスや、抗アクネ用外用剤等の、殺菌を目的とした皮膚外用剤等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤には、これらに所定の薬効を付与することを目的として種々の薬効剤が加えられている。
例えば、老化により肥厚した角質を除去し、くすみや透明感等を改善する目的で、乳酸、クエン酸等のα−ヒドロキシ酸(AHA)や、サリチル酸等のβ−ヒドロキシ酸が美肌成分として加えられている。皮膚のキメや肌荒れ、しわ等を改善するための保湿成分としては、グリセリンやプロピレングリコール、糖類、アミノ酸類等が加えられている。又、フケ防止、ニキビ改善を目的とした殺菌成分としては、サリチル酸塩や硫黄、安息香酸等が加えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの美肌成分、保湿成分、殺菌成分等では、皮膚に対する刺激性が強かったり、あるいは、製剤中で変質するなどして所期の薬効が得られないこともあり、又、場合によっては、べたつき等による使用感の悪さの問題もあった。又、最近の皮膚外用剤の添加成分としては、安全性等の面から、化学物質より天然物質由来の成分が好まれる傾向にある。
従って、上記の課題を解決できる天然物質由来の成分の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記実情に鑑み、皮膚外用剤の薬効成分として使用することができる成分について鋭意検討を行った結果、ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留物の水層部(精油成分を利用するため、水蒸気蒸留により精油層部を分取した際、同時に得られる水層部=以下、単に「水蒸気蒸留水」と称する。)が、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果を有しており、これらを含有した皮膚外用剤が、安定で、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果に優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚に対する刺激がなく、安全性が高いので、従来より、化粧品等の皮膚外用剤成分として検討されてきた(例えば、特開平3−188009号等)が、これらの生理活性については、これまでほとんど見いだされていないのが実情であった。
【0006】
即ち、本発明は、皮膚に対する刺激がなく安全性の高い、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留水の一種又は二種以上を、くすみや透明感等を改善する美肌成分として、又は、皮膚のキメや肌荒れ、しわ等を改善する保湿成分として、更には、フケを予防しニキビを改善する殺菌成分として含有することを特徴とする、優れた美肌効果、老化防止効果、殺菌効果を有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるミント(Mentha piperita L.)は和名でハッカ、俗名でペパーミントと称されているシソ科ハッカ属の植物で、原産地は南ヨーロッパ、主産地はアメリカ、イタリア、スペイン、フランス、ブルガリア、イギリス、タスマニア島、中国等である。
本発明で用いるトウキは、生薬名で当帰と称されているセリ科(Umbelliferae)の植物で、原産地は日本、国内の主産地は北海道、奈良、和歌山、長野であり、他に中国、韓国産等がある。中国産はカラトウキ(Angelica sinensis(OLIV.))、日本産はトウキ(ヤマゼリ)(Angelica acutiloba KITAGAWA(大深当帰、大和当帰)及びホッカイトウキ(北海当帰)(Angelica acutiloba KITAGAWA var. sugiyamae HIKINO)、韓国産はオニノダケ(Angelica gigas NAKAI)等が用いられる。
本発明で用いるセンキュウは生薬名で川▲弓▼と称されているセリ科(Umbelliferae)の植物で、日本産と中国産で学名が異なり、日本産はオンナカズラ(Cnidium officinale MAKINO)、中国産はLigusticum chuaxiong HORT.(=L.striatum DC.,Laserpitium WALL.)であり、原産地は中国、日本国内の主産地は北海道、奈良、岩手、宮城等である。
【0008】
本発明で用いるミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水とは、植物体の葉、枝、茎、根茎、幼芽、花、果実、種子等、あるいは全草のいずれか1ヶ所以上を乾燥、細切、圧搾、又は発酵等適宜処理を施した後、公知の水蒸気蒸留法を用いて水蒸気蒸留を行い、得られた留分を精油層部と水層部に分離し、このうちの水層部を分取後濾過をしたものである。得られた水蒸気蒸留水は、必要に応じて、本発明の効果に影響のない範囲で更に、脱臭、脱色等の精製処理を行なっても良い。更に、必要により防腐防黴剤(フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル類等)を添加後、低温下に1〜2昼夜保存した後濾過を行ったり、エタノールや1,3−ブチレングリコールを適当な濃度になるように添加しても良いし、あるいは水等で希釈して用いても良い。
又、本発明の水蒸気蒸留水を得る方法としては、該植物を直接水蒸気蒸留しても良いし、該植物を水にて抽出して得られるエキスを水蒸気蒸留しても良い。
【0009】
本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果を有するので、例えば老化等の原因により肥厚した角質層の代謝を促し、肌のくすみや透明感等を改善する美肌用の皮膚外用剤、あるいは皮膚の乾燥による肌荒れ、掻痒感を予防及び改善し、皮膚のキメを整える老化防止用の皮膚外用剤等に用いることができる。又、フケ防止用のシャンプー、リンス等の頭髪用皮膚外用剤や、ニキビ肌用の抗アクネ用の化粧水等の皮膚外用剤等に配合することができる。
【0010】
本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚に対する刺激性がないことから、例えば、そのまま化粧水として用いたり、あるいは希釈して直接肌や髪に塗布することもできるが、一般的には、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料(シャンプー、リンス等)、リキッドファンデーション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤の処方中の水の代わりとしても配合することができる。従って、その配合量は特に限定されるものではない。
【0011】
なお、本発明のミントの水蒸気蒸留水を含有する皮膚外用剤は、特有の清涼感を与える芳香が長時間にわたってほのかに漂う。この為、製剤の処方中にほとんど香料を添加する必要はない。加えて、皮膚外用剤中に配合した臭気を有する他の成分のマスキング剤としても有用である。
【0012】
また、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚外用剤に通常用いられる各種の薬効剤、例えば、美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌・殺菌剤並びに皮脂分泌抑制剤等から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上と併用して皮膚外用剤に含有させることにより、本発明の効果をより高めることが可能である。
【0013】
例えば、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水の一種又は二種以上と美白剤を併用すると、本発明のくすみ改善効果に加え、美白剤本来の美白効果がプラスされ、より効果の高い美肌用皮膚外用剤を提供できる。
他の薬効剤との併用においても、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水の効果に加えて他の薬効剤本来の効果がプラスされ、より効果の高い本発明の皮膚外用剤を提供できる。
【0014】
これらの薬効剤の具体的なものとしては、それぞれ以下に示すものが例示される。ここで「誘導体」には形成可能なエステルや塩が含まれる。又、ひとつのものが複数の薬効を有する場合があるので、複数の薬効剤に同一名を記載したものもある。(尚、植物の場合、かっこ内に別名の生薬名等を併せて記載した。)
【0015】
(美白剤)
美白剤としては、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、胎盤抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、ヨクイニン(ハトムギ)抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、海藻抽出物(コンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、ヒバマタ、スジメ、トロロコンブ、カジメ、ツルアラメ、チガイソ、ホンダワラ、ジャイアントケルプ等の褐藻類;テングサ、オオキリンサイ、キリンサイ、ツノマタ、スギノリ、ウスバノリ、アサクサノリ、マツノリ、トサカマツ、フノリ、オゴノリ、カイメンソウ、イギス、エゴノリ等の紅藻類;クロレラ、アオノリ、ドナリエラ、クロロコッカス、アナアオサ、カワノリ、マリモ、シオグサ、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ヒトエグサ、アオミドロ等の緑藻類;スピルリナ等の藍藻類等)、センプクカ抽出物、ブドウ抽出物、コムギ抽出物、トマト抽出物、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、アガロース、オリゴサッカライド、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、アスパラガス抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、エンドウ豆抽出物、カミツレ抽出物、ケイケットウ抽出物、オレンジ抽出物、キイチゴ抽出物、キウイ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コーヒー抽出物、ゴマ油、エゴマ油、ゴカヒ抽出物、コメ抽出物、コメヌカ抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、ブラックカラント抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、ユキノシタ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、霊芝抽出物、微生物醗酵代謝産物、大豆抽出物、糖蜜抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。
【0016】
(抗酸化剤)
抗酸化剤としては、ビタミンE及びその誘導体(dl−α(β、γ)−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、リノール酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のトコフェロール及びその誘導体、ユビキノン類等)、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、クエルセチン、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビルやテトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、ビタミンD及びその誘導体(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ジヒドロキシスタナール等)、ルチン、チオタウリン、タウリン、ハイドロキノン及びその誘導体、ヒスチジン、カテキン及びその誘導体、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、グルタチオン及びその誘導体、没食子酸及びその誘導体、キュウリ抽出物、ケイケットウ抽出物、ゲンチアナ(リンドウ)抽出物、ゲンノショウコ抽出物、コレステロール及びその誘導体、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、ニンジン抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ブドウ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、マンニトール、モッカ(ボケ)抽出物、メリッサ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、レタス抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、微生物醗酵代謝産物、海藻抽出物、霊芝抽出物、卵殻膜抽出物、胎盤抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。
【0017】
(抗炎症剤)
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、イオウ及びその誘導体、アロエ抽出物、アシタバ抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、イラクサ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、ウコン抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クレソン抽出物、サルビア(セージ)抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ニワトコ抽出物、ガマ(ホオウ)抽出物、ムクロジ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨモギ抽出物、レンゲソウ抽出物、コンドロイチン硫酸及びその誘導体、酸化亜鉛等が挙げられる。
【0018】
(細胞賦活剤)
細胞賦活剤としては、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビルやテトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、リボ核酸及びその塩、デオキシリボ核酸及びその塩、α−及びγ−リノレン酸、キサンチン及びその誘導体(カフェイン等)、アーモンド抽出物、アスパラガス抽出物、アミノ酸及びその誘導体(セリン、グルタミン酸、テアニン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン酸等)、アンズ(キョウニン)抽出物、イチョウ抽出物、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体、エイコサペンタエン酸及びその誘導体、キハダ(オウバク)抽出物、オオムギ(バクガ)抽出物、麦芽根抽出物、キウイ抽出物、キュウリ抽出物、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、シイタケ抽出物、スギナ抽出物、センブリ抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ(タイソウ)抽出物、ツボクサ抽出物、トウガラシ抽出物、トウキンセンカ抽出物、トマト抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ヒノキチオール、ブクリョウ抽出物、ブドウ種子油、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、モモ抽出物、ユーカリ抽出物、ユリ抽出物、レタス抽出物、レモン抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、動物由来抽出物(イカスミ等軟体動物抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、魚肉抽出物、鶏冠抽出物、シルクプロテイン及びその分解物、胎盤抽出物、血清除蛋白抽出物、ローヤルゼリー、ラクトフェリン又はその分解物等)、酵母抽出物、微生物醗酵代謝産物(乳酸菌、ビフィズス菌等由来)、霊芝抽出物等が挙げられる。
【0019】
(紫外線防止剤)
紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等)、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体は、微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
【0020】
(保湿剤)
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、タンパク質又はそれらの誘導体もしくは加水分解物並びにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン、ケラチン等)、ムコ多糖及びその誘導体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)、アミノ酸及びそれらの誘導体(ヒスチジン、セリン、グリシン、テアニン、アスパラギン酸、アルギニン、ピロリドンカルボン酸等)、糖類(ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、キシリトール、蔗糖及びその誘導体、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ等)、D−パンテノール及びその誘導体、糖脂質、セラミド、アマチャ抽出物、アーモンド抽出物、アシタバ抽出物、アボカド抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、温泉水、アロエ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、オウレン抽出物、オトギリソウ抽出物、オドリコソウ抽出物、オノニス抽出物、カミツレ抽出物、カラスムギ抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、キイチゴ抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クインスシード抽出物、クララ(クジン)抽出物、クチナシ抽出物、クマザサ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレソン抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゴボウ抽出物、コムギ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、サイシン抽出物、サボテン抽出物、サボンソウ抽出物、サルビア(セージ)抽出物、サンザシ抽出物、ジオウ抽出物、シソ抽出物、シモツケ抽出物、シャクヤク抽出物、ショウガ抽出物、ショウブ抽出物、シラカバ抽出物、ゼニアオイ(ウスベニタチアオイ)抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、タチジャコウソウ(タイム)抽出物、ツバキ抽出物、冬虫夏草抽出物、ドクダミ抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ハッカ抽出物、ハトムギ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒノキ抽出物、ヒマワリ抽出物、フキタンポポ抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、ブドウ抽出物、プルーン抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マルメロ抽出物、マロニエ抽出物、ムクロジ抽出物、ムチン、メリッサ抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ユキノシタ抽出物、ユリ抽出物、ライム抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、リンドウ(リュウタン)抽出物、大豆及び卵由来のリン脂質、レンゲソウ抽出物、ワレモコウ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、緑茶、紅茶等)、尿素、羅漢果抽出物、海藻抽出物等が挙げられる。
更に、皮膚表面のシーリングによる保湿(エモリエント)剤として、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ(ルリジサ)油、カカオ脂、シア脂等が挙げられる。
【0021】
(血行促進剤)
血行促進剤としては、皮膚の血流を促すことによってメラニンの排出を促進する目的で、アルニカ抽出物、トウガラシチンキ、イチョウ抽出物、酢酸トコフェロール、γ―オリザノール等が用いられ、酵素としてはリパーゼ、パパイン等が挙げられる。
【0022】
(抗菌・殺菌剤)
抗菌・殺菌剤としては、サリチル酸、硫黄、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラクロルメタクレゾール、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
【0023】
(皮脂分泌抑制剤)
皮脂分泌抑制剤としては、ピリドキシン及びその誘導体並びにそれらの塩、ビオチン、酸化亜鉛、塩化アルミニウム、アルミニウムヒドロキシクロライド、クエン酸及びその塩、海水乾燥物、アロエ抽出物、イブキトラノオ抽出物、オウバク抽出物、クレソン抽出物、メリッサ抽出物、ハマメリス抽出物、紅茶抽出物、緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、スギナ抽出物、ホップ抽出物、ローズマリー抽出物、オウレン抽出物等が挙げられる。
【0024】
これらの美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌・殺菌剤並びに皮脂分泌抑制剤は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0025】
又、本発明の皮膚外用剤には、前記成分以外のもので、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
【0026】
例えば、アルコールとしては、前記成分と重複しない範囲で、溶解、清涼感、防腐、保湿等の目的で、エチルアルコール等の一価アルコールや、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコールを用いることができる。
【0027】
油剤は、前記成分と重複しない範囲で、使用性、使用感を良くするものとして、その由来、性状は問わず使用することができる。例えば、流動パラフィン、スクワラン、トリグリセライド油、エステル油、ロウ類、脂肪酸類、高級アルコール、シリコン油、フッ素系油、各種ワックス等である。
【0028】
界面活性剤は、油剤等の乳化や可溶化等のために用いられ、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の活性剤などを用いることができる。
【0029】
増粘剤としては、前記成分と重複しない範囲で、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物等、化学合成品又は天然物由来に関わらず用いることが可能である。又、これらの成分を系の粘度調整だけでなく、ゲル化、保湿、皮膜形成等の為に用いることもできる。
【0030】
粉体としては、形状や粒子の大きさ、多孔性の有無、結晶構造等を問わず、使用性や使用感を良くする為に、複合化や表面処理を行なったものでも良い。前記成分と重複しない範囲で、タルク、マイカ、セリサイト、無水ケイ酸等の無機粉体、ナイロンパウダー等の有機粉体、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等のパール顔料、酸化鉄、カーボンブラック、群青等の無機顔料、タール色素及びそのレーキ、天然色素等が用途に応じて用いられる。
【0031】
系中の成分の品質劣化を防ぐ為に、前記成分と重複しない範囲で、EDTA等のキレート剤、乳酸−乳酸ナトリウム等のバッファーによるpH調整剤を用いることもできる。
【0032】
動植物・微生物由来の抽出物は、前記成分と重複しないものを使用することができる。
【0033】
本発明の皮膚外用剤は、常法により、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料(シャンプー、リンスなど)、ファンデ―ション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤などの種々の形態に用いることができる。
【0034】
【実施例】
次に、製造例、試験例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
【0035】
(製造例1)ミントの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したミント(Mentha piperita L.)の葉及び茎の混合物(3.2Kg)を8時間水蒸気蒸留して留出液約1000Kgを得た。
【0036】
(製造例2)トウキの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したトウキ(Angelica acutiloba KITAGAWA(Umbellifera))の根茎(840g)から軟水8.4Kgにて抽出して得られたエキスを8時間水蒸気蒸留して留出液約1000Kgを得た。
【0037】
(製造例3)センキュウの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したセンキュウ(Cnidium officinale MAKINO(Umbelliferae))の根茎(630g)から軟水6.3Kgにて抽出して得られたエキスを8時間水蒸気蒸留して得られる留出液約1000Kgを得た。
【0038】
(試験例)
表1に示した化粧水を調製し、以下の試験に供した。
【0039】
【表1】
【0040】
(製法)
成分(1)〜(7)を混合溶解し、これに成分(8)〜(11)を加えて均一に混合して化粧水を得た。
【0041】
(試験例1)美肌効果の評価
25〜53歳のパネル30人を使用し、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ顔の半面を用いて、使用試験(くすみ、透明感、柔軟性およびしっとり感を評価)を一ヶ月間実施した。各パネルの顔の残り半面には比較例1の化粧水を使用し、比較例1の化粧水との比較で評価した。具体的な評価は、下記に示した評価基準に基づき、評価点数の平均点で表し、その評価結果は表2に示した。
【0042】
(評価基準)
くすみ、透明感、柔軟性およびしっとり感の改善の程度を下記の点数で評価した。
評価点数(比較例1との比較);
3(かなり優れる)
2(やや優れる)
1(わずかに優れる)
0(かわらない)
−1(わずかに劣る)
−2(やや劣る)
−3(かなり劣る)
【0043】
【表2】
【0044】
表2から明らかなように、本発明のミントの水蒸気蒸留水を含有する実施例1、トウキの水蒸気蒸留水を含有する実施例2及びセンキュウの水蒸気蒸留水を含有する実施例3の各化粧水は、本発明の水蒸気蒸留水の代わりに精製水を用いた比較例1の化粧水と比べて、優れた美肌効果を有することが確かめられた。
【0045】
(試験例2)保湿効果の評価
試験例1のパネル30人に対して、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ、上腕の内側に各化粧水を塗布した後、経時的な電気伝導度の変化を測定(IBS社製 皮表角層水分量測定装置:MODEL SKICON−200を使用)して水分量の経時的な変化を求め、保湿効果の評価を行なった。比較例1の化粧水についても、各パネルの他方の上腕の内側に化粧水を塗布して同様の測定を行なった。これらの測定値の平均値を測定時間に対してプロットした結果を図1に示した。
【0046】
図1から明らかなように、本発明の実施例1〜3の各化粧水は、比較例の化粧水と比較して良好な保湿効果を示した。
【0047】
(試験例3)殺菌効果の評価(使用試験)
ニキビの気になるパネル30人を使用し、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ顔の半面を用いて、使用試験(ニキビの改善効果を評価)を一ヶ月間実施した。各パネルの顔の残り半面には比較例1の化粧水を使用し、比較例1の化粧水との比較で評価した。評価は、試験例1と同じ評価基準のものを用い、評価点数の平均点で表し、その結果は表3に示した。
【0048】
【表3】
【0049】
表3から明らかなように、本発明の実施例1〜3の各化粧水は、比較例の化粧水と比較してニキビの改善効果に優れ、良好な殺菌効果を示した。
【0050】
以下に本発明の水蒸気蒸留水を含有した各種剤型の皮膚外用剤を例示する。
*1 製造例1で製造したもの
【0051】
(製法)
A.成分(1)及び(2)を加熱混合して70℃に保つ。
B.成分(3)〜(8)を加熱混合して70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、シャンプーを得た。
【0052】
*1 フィリップロックレイ社製
*2 製造例1で製造したもの
【0053】
(製法)
A.成分(1)〜(4)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(5)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化してリンスを得た。
【0054】
実施例4及び実施例5は、経時安定性に優れ、頭皮及び頭髪に適用した結果、頭皮のかゆみを抑制し、フケを防止することができるシャンプーとリンスであった。又、ミントの水蒸気蒸留水による芳香を有するものであった。
【0055】
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 丸善製薬社製
*4 永廣堂社製
*5 ペンタファーム社製
*6 日本油脂社製
*7 香栄興業社製
*8 味の素社製
*9 日本粉末薬品社製
*10 製造例1で製造したもの
*11 製造例2で製造したもの
*12 製造例3で製造したもの
【0056】
(製法)
A.成分(1)〜(11)を混合溶解する。
B.成分(12)〜(26)を混合溶解する。
C.AにBを加え均一に混合して化粧水を得た。
【0057】
*1 エーザイ社製
*2 野田ワックス社製
*3 永廣堂社製
*4 ペンタファーム社製
*5 日本油脂社製
*6 丸善製薬社製
*7 常磐植物化学研究所社製
*8 テクノーブル社製
*9 香栄興業社製
*10 日本粉末薬品社製
*11 製造例3で製造したもの
【0058】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(31)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.冷後、Cに成分(32)を加えてクリームを得た。
【0059】
実施例6及び実施例7は、経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができる化粧水とクリームであった。
【0060】
*1 日本サーファクタント社製
*2 永廣堂社製
*3 ペンタファーム社製
*4 日本油脂社製
*5 香栄興業社製
*6 丸善製薬社製
*7 太陽化学社製
*8 テクノーブル社製
*9 製造例3で製造したもの
【0061】
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(18)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(19)を加えてクレンジングクリームを得た。
【0062】
実施例8は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるクレンジングクリームであった。
【0063】
*1 製造例2で製造したもの
【0064】
(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(12)、(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(14)を加えてクリームファンデーションを得た。
【0065】
実施例9は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるクリームファンデーションであった。
【0066】
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 製造例3で製造したもの
*4 丸善製薬社製
*5 永廣堂社製
*6 ペンタファーム社製
*7 日本油脂社製
*8 味の素社製
【0067】
(製法)
A.成分(14)〜(24)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(25)、(26)を加えて乳液を得た。
【0068】
*1 シグマ社製
*2 製造例3で製造したもの
*3 丸善製薬社製
【0069】
(製法)
A.成分(13)〜(19)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(12)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(20)、(21)を加えて乳液を得た。
【0070】
実施例10及び実施例11はいずれも経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができる乳液であった。
【0071】
*1 日光サーファクタント社製
*2 永廣堂社製
*3 ペンタファーム社製
*4 日本油脂社製
*5 丸善製薬社製
*6 純正薬品工業社製
*7 製造例1で製造したもの
*8 製造例2で製造したもの
*9 日光ケミカルズ社製
【0072】
(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(7)〜(18)を混合溶解する。
C.BをAに加え、混合した後、冷却してパックを得た。
【0073】
*1 製造例2で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 成和化成社製
【0074】
(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(7)〜(11)を混合溶解する。
C.BをAに加え、混合した後、冷却して成分(12)を加えてパックを得た。
【0075】
実施例12及び実施例13は、経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、肌のくすみやシミを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるパックであった。
【0076】
*1 製造例3で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 シグマ社製
【0077】
(製法)
A.成分(1)〜(7)を混合溶解する。
B.Aに成分(13)〜(18)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(8)〜(12)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(19)〜(21)を添加してリキッドファンデーションを得た。
【0078】
*1 日本ロシュ社製
*2 製造例3で製造したもの
*3 日光ケミカルズ社製
【0079】
(製法)
A.成分(1)〜(9)を混合溶解する。
B.Aに成分(15)〜(20)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(10)〜(14)および(21)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(22)を添加してリキッドファンデーションを得た。
【0080】
*1 製造例3で製造したもの
*2 三共製薬社製
【0081】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(14)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(15)及び(16)を加えて日焼け止め乳液を得た。
【0082】
*1 製造例3で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 長岡香料社製
【0083】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(16)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(17)を加えて日焼け止め乳液を得た。
【0084】
実施例14〜17は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止する効果に優れるリキッドファンデーション及び日焼け止め乳液であった。
【0085】
【発明の効果】
本発明のミントの水蒸気蒸留水、トウキの水蒸気蒸留水並びにセンキュウの水蒸気蒸留水は、美肌、保湿並びに殺菌効果を有し、かつ安全性が高いため、美肌成分、保湿成分並びに殺菌成分として有用なものであり、各種の形態の皮膚外用剤(乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料、ファンデ―ション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等)に安定に配合できる。
従って、本発明の皮膚外用剤は、日焼け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止する美肌効果や、保湿による肌荒れ防止ならびに老化防止効果、ニキビ等に対する殺菌効果等を目的として有効に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧水塗布後の水分量の変化を示す図である。(試験例2)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有することを特徴とする安全性の高い新規な皮膚外用剤に関するものであり、その利用分野としては、例えば、化粧品、医薬部外品、外用医薬品等の皮膚外用剤に用いることができる。
詳細には、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部が肌のくすみや透明感を改善する、美肌用の皮膚外用剤に関するものである。
また、上記本発明の植物の水蒸気蒸留物の水層部は保湿効果を有することから、保湿効果による肌荒れやしわを防止する等の、老化防止用の皮膚外用剤に関するものである。
更には、該植物の水蒸気蒸留物の水層部は殺菌効果を有するので、フケ防止用のシャンプー、リンスや、抗アクネ用外用剤等の、殺菌を目的とした皮膚外用剤等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤には、これらに所定の薬効を付与することを目的として種々の薬効剤が加えられている。
例えば、老化により肥厚した角質を除去し、くすみや透明感等を改善する目的で、乳酸、クエン酸等のα−ヒドロキシ酸(AHA)や、サリチル酸等のβ−ヒドロキシ酸が美肌成分として加えられている。皮膚のキメや肌荒れ、しわ等を改善するための保湿成分としては、グリセリンやプロピレングリコール、糖類、アミノ酸類等が加えられている。又、フケ防止、ニキビ改善を目的とした殺菌成分としては、サリチル酸塩や硫黄、安息香酸等が加えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの美肌成分、保湿成分、殺菌成分等では、皮膚に対する刺激性が強かったり、あるいは、製剤中で変質するなどして所期の薬効が得られないこともあり、又、場合によっては、べたつき等による使用感の悪さの問題もあった。又、最近の皮膚外用剤の添加成分としては、安全性等の面から、化学物質より天然物質由来の成分が好まれる傾向にある。
従って、上記の課題を解決できる天然物質由来の成分の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記実情に鑑み、皮膚外用剤の薬効成分として使用することができる成分について鋭意検討を行った結果、ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留物の水層部(精油成分を利用するため、水蒸気蒸留により精油層部を分取した際、同時に得られる水層部=以下、単に「水蒸気蒸留水」と称する。)が、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果を有しており、これらを含有した皮膚外用剤が、安定で、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果に優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
ミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚に対する刺激がなく、安全性が高いので、従来より、化粧品等の皮膚外用剤成分として検討されてきた(例えば、特開平3−188009号等)が、これらの生理活性については、これまでほとんど見いだされていないのが実情であった。
【0006】
即ち、本発明は、皮膚に対する刺激がなく安全性の高い、ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留水の一種又は二種以上を、くすみや透明感等を改善する美肌成分として、又は、皮膚のキメや肌荒れ、しわ等を改善する保湿成分として、更には、フケを予防しニキビを改善する殺菌成分として含有することを特徴とする、優れた美肌効果、老化防止効果、殺菌効果を有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるミント(Mentha piperita L.)は和名でハッカ、俗名でペパーミントと称されているシソ科ハッカ属の植物で、原産地は南ヨーロッパ、主産地はアメリカ、イタリア、スペイン、フランス、ブルガリア、イギリス、タスマニア島、中国等である。
本発明で用いるトウキは、生薬名で当帰と称されているセリ科(Umbelliferae)の植物で、原産地は日本、国内の主産地は北海道、奈良、和歌山、長野であり、他に中国、韓国産等がある。中国産はカラトウキ(Angelica sinensis(OLIV.))、日本産はトウキ(ヤマゼリ)(Angelica acutiloba KITAGAWA(大深当帰、大和当帰)及びホッカイトウキ(北海当帰)(Angelica acutiloba KITAGAWA var. sugiyamae HIKINO)、韓国産はオニノダケ(Angelica gigas NAKAI)等が用いられる。
本発明で用いるセンキュウは生薬名で川▲弓▼と称されているセリ科(Umbelliferae)の植物で、日本産と中国産で学名が異なり、日本産はオンナカズラ(Cnidium officinale MAKINO)、中国産はLigusticum chuaxiong HORT.(=L.striatum DC.,Laserpitium WALL.)であり、原産地は中国、日本国内の主産地は北海道、奈良、岩手、宮城等である。
【0008】
本発明で用いるミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水とは、植物体の葉、枝、茎、根茎、幼芽、花、果実、種子等、あるいは全草のいずれか1ヶ所以上を乾燥、細切、圧搾、又は発酵等適宜処理を施した後、公知の水蒸気蒸留法を用いて水蒸気蒸留を行い、得られた留分を精油層部と水層部に分離し、このうちの水層部を分取後濾過をしたものである。得られた水蒸気蒸留水は、必要に応じて、本発明の効果に影響のない範囲で更に、脱臭、脱色等の精製処理を行なっても良い。更に、必要により防腐防黴剤(フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル類等)を添加後、低温下に1〜2昼夜保存した後濾過を行ったり、エタノールや1,3−ブチレングリコールを適当な濃度になるように添加しても良いし、あるいは水等で希釈して用いても良い。
又、本発明の水蒸気蒸留水を得る方法としては、該植物を直接水蒸気蒸留しても良いし、該植物を水にて抽出して得られるエキスを水蒸気蒸留しても良い。
【0009】
本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、美肌効果、保湿効果並びに殺菌効果を有するので、例えば老化等の原因により肥厚した角質層の代謝を促し、肌のくすみや透明感等を改善する美肌用の皮膚外用剤、あるいは皮膚の乾燥による肌荒れ、掻痒感を予防及び改善し、皮膚のキメを整える老化防止用の皮膚外用剤等に用いることができる。又、フケ防止用のシャンプー、リンス等の頭髪用皮膚外用剤や、ニキビ肌用の抗アクネ用の化粧水等の皮膚外用剤等に配合することができる。
【0010】
本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚に対する刺激性がないことから、例えば、そのまま化粧水として用いたり、あるいは希釈して直接肌や髪に塗布することもできるが、一般的には、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料(シャンプー、リンス等)、リキッドファンデーション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤の処方中の水の代わりとしても配合することができる。従って、その配合量は特に限定されるものではない。
【0011】
なお、本発明のミントの水蒸気蒸留水を含有する皮膚外用剤は、特有の清涼感を与える芳香が長時間にわたってほのかに漂う。この為、製剤の処方中にほとんど香料を添加する必要はない。加えて、皮膚外用剤中に配合した臭気を有する他の成分のマスキング剤としても有用である。
【0012】
また、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水は、皮膚外用剤に通常用いられる各種の薬効剤、例えば、美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌・殺菌剤並びに皮脂分泌抑制剤等から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上と併用して皮膚外用剤に含有させることにより、本発明の効果をより高めることが可能である。
【0013】
例えば、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水の一種又は二種以上と美白剤を併用すると、本発明のくすみ改善効果に加え、美白剤本来の美白効果がプラスされ、より効果の高い美肌用皮膚外用剤を提供できる。
他の薬効剤との併用においても、本発明のミント、トウキ及びセンキュウの水蒸気蒸留水の効果に加えて他の薬効剤本来の効果がプラスされ、より効果の高い本発明の皮膚外用剤を提供できる。
【0014】
これらの薬効剤の具体的なものとしては、それぞれ以下に示すものが例示される。ここで「誘導体」には形成可能なエステルや塩が含まれる。又、ひとつのものが複数の薬効を有する場合があるので、複数の薬効剤に同一名を記載したものもある。(尚、植物の場合、かっこ内に別名の生薬名等を併せて記載した。)
【0015】
(美白剤)
美白剤としては、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、胎盤抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、ヨクイニン(ハトムギ)抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、海藻抽出物(コンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、ヒバマタ、スジメ、トロロコンブ、カジメ、ツルアラメ、チガイソ、ホンダワラ、ジャイアントケルプ等の褐藻類;テングサ、オオキリンサイ、キリンサイ、ツノマタ、スギノリ、ウスバノリ、アサクサノリ、マツノリ、トサカマツ、フノリ、オゴノリ、カイメンソウ、イギス、エゴノリ等の紅藻類;クロレラ、アオノリ、ドナリエラ、クロロコッカス、アナアオサ、カワノリ、マリモ、シオグサ、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ヒトエグサ、アオミドロ等の緑藻類;スピルリナ等の藍藻類等)、センプクカ抽出物、ブドウ抽出物、コムギ抽出物、トマト抽出物、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、アガロース、オリゴサッカライド、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、アスパラガス抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、エンドウ豆抽出物、カミツレ抽出物、ケイケットウ抽出物、オレンジ抽出物、キイチゴ抽出物、キウイ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コーヒー抽出物、ゴマ油、エゴマ油、ゴカヒ抽出物、コメ抽出物、コメヌカ抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、ブラックカラント抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、ユキノシタ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、霊芝抽出物、微生物醗酵代謝産物、大豆抽出物、糖蜜抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。
【0016】
(抗酸化剤)
抗酸化剤としては、ビタミンE及びその誘導体(dl−α(β、γ)−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、リノール酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のトコフェロール及びその誘導体、ユビキノン類等)、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、クエルセチン、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビルやテトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、ビタミンD及びその誘導体(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ジヒドロキシスタナール等)、ルチン、チオタウリン、タウリン、ハイドロキノン及びその誘導体、ヒスチジン、カテキン及びその誘導体、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、グルタチオン及びその誘導体、没食子酸及びその誘導体、キュウリ抽出物、ケイケットウ抽出物、ゲンチアナ(リンドウ)抽出物、ゲンノショウコ抽出物、コレステロール及びその誘導体、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、ニンジン抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ブドウ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、マンニトール、モッカ(ボケ)抽出物、メリッサ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、レタス抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、微生物醗酵代謝産物、海藻抽出物、霊芝抽出物、卵殻膜抽出物、胎盤抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。
【0017】
(抗炎症剤)
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、イオウ及びその誘導体、アロエ抽出物、アシタバ抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、イラクサ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、ウコン抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クレソン抽出物、サルビア(セージ)抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ニワトコ抽出物、ガマ(ホオウ)抽出物、ムクロジ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨモギ抽出物、レンゲソウ抽出物、コンドロイチン硫酸及びその誘導体、酸化亜鉛等が挙げられる。
【0018】
(細胞賦活剤)
細胞賦活剤としては、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビルやテトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、リボ核酸及びその塩、デオキシリボ核酸及びその塩、α−及びγ−リノレン酸、キサンチン及びその誘導体(カフェイン等)、アーモンド抽出物、アスパラガス抽出物、アミノ酸及びその誘導体(セリン、グルタミン酸、テアニン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン酸等)、アンズ(キョウニン)抽出物、イチョウ抽出物、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体、エイコサペンタエン酸及びその誘導体、キハダ(オウバク)抽出物、オオムギ(バクガ)抽出物、麦芽根抽出物、キウイ抽出物、キュウリ抽出物、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、シイタケ抽出物、スギナ抽出物、センブリ抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ(タイソウ)抽出物、ツボクサ抽出物、トウガラシ抽出物、トウキンセンカ抽出物、トマト抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ヒノキチオール、ブクリョウ抽出物、ブドウ種子油、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、モモ抽出物、ユーカリ抽出物、ユリ抽出物、レタス抽出物、レモン抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、動物由来抽出物(イカスミ等軟体動物抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、魚肉抽出物、鶏冠抽出物、シルクプロテイン及びその分解物、胎盤抽出物、血清除蛋白抽出物、ローヤルゼリー、ラクトフェリン又はその分解物等)、酵母抽出物、微生物醗酵代謝産物(乳酸菌、ビフィズス菌等由来)、霊芝抽出物等が挙げられる。
【0019】
(紫外線防止剤)
紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等)、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体は、微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
【0020】
(保湿剤)
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、タンパク質又はそれらの誘導体もしくは加水分解物並びにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン、ケラチン等)、ムコ多糖及びその誘導体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)、アミノ酸及びそれらの誘導体(ヒスチジン、セリン、グリシン、テアニン、アスパラギン酸、アルギニン、ピロリドンカルボン酸等)、糖類(ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、キシリトール、蔗糖及びその誘導体、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ等)、D−パンテノール及びその誘導体、糖脂質、セラミド、アマチャ抽出物、アーモンド抽出物、アシタバ抽出物、アボカド抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、温泉水、アロエ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、オウレン抽出物、オトギリソウ抽出物、オドリコソウ抽出物、オノニス抽出物、カミツレ抽出物、カラスムギ抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、キイチゴ抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クインスシード抽出物、クララ(クジン)抽出物、クチナシ抽出物、クマザサ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレソン抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゴボウ抽出物、コムギ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、サイシン抽出物、サボテン抽出物、サボンソウ抽出物、サルビア(セージ)抽出物、サンザシ抽出物、ジオウ抽出物、シソ抽出物、シモツケ抽出物、シャクヤク抽出物、ショウガ抽出物、ショウブ抽出物、シラカバ抽出物、ゼニアオイ(ウスベニタチアオイ)抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、タチジャコウソウ(タイム)抽出物、ツバキ抽出物、冬虫夏草抽出物、ドクダミ抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ハッカ抽出物、ハトムギ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒノキ抽出物、ヒマワリ抽出物、フキタンポポ抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、ブドウ抽出物、プルーン抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マルメロ抽出物、マロニエ抽出物、ムクロジ抽出物、ムチン、メリッサ抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ユキノシタ抽出物、ユリ抽出物、ライム抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、リンドウ(リュウタン)抽出物、大豆及び卵由来のリン脂質、レンゲソウ抽出物、ワレモコウ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、緑茶、紅茶等)、尿素、羅漢果抽出物、海藻抽出物等が挙げられる。
更に、皮膚表面のシーリングによる保湿(エモリエント)剤として、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ(ルリジサ)油、カカオ脂、シア脂等が挙げられる。
【0021】
(血行促進剤)
血行促進剤としては、皮膚の血流を促すことによってメラニンの排出を促進する目的で、アルニカ抽出物、トウガラシチンキ、イチョウ抽出物、酢酸トコフェロール、γ―オリザノール等が用いられ、酵素としてはリパーゼ、パパイン等が挙げられる。
【0022】
(抗菌・殺菌剤)
抗菌・殺菌剤としては、サリチル酸、硫黄、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラクロルメタクレゾール、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
【0023】
(皮脂分泌抑制剤)
皮脂分泌抑制剤としては、ピリドキシン及びその誘導体並びにそれらの塩、ビオチン、酸化亜鉛、塩化アルミニウム、アルミニウムヒドロキシクロライド、クエン酸及びその塩、海水乾燥物、アロエ抽出物、イブキトラノオ抽出物、オウバク抽出物、クレソン抽出物、メリッサ抽出物、ハマメリス抽出物、紅茶抽出物、緑茶抽出物、ウーロン茶抽出物、スギナ抽出物、ホップ抽出物、ローズマリー抽出物、オウレン抽出物等が挙げられる。
【0024】
これらの美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌・殺菌剤並びに皮脂分泌抑制剤は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0025】
又、本発明の皮膚外用剤には、前記成分以外のもので、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
【0026】
例えば、アルコールとしては、前記成分と重複しない範囲で、溶解、清涼感、防腐、保湿等の目的で、エチルアルコール等の一価アルコールや、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコールを用いることができる。
【0027】
油剤は、前記成分と重複しない範囲で、使用性、使用感を良くするものとして、その由来、性状は問わず使用することができる。例えば、流動パラフィン、スクワラン、トリグリセライド油、エステル油、ロウ類、脂肪酸類、高級アルコール、シリコン油、フッ素系油、各種ワックス等である。
【0028】
界面活性剤は、油剤等の乳化や可溶化等のために用いられ、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の活性剤などを用いることができる。
【0029】
増粘剤としては、前記成分と重複しない範囲で、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物等、化学合成品又は天然物由来に関わらず用いることが可能である。又、これらの成分を系の粘度調整だけでなく、ゲル化、保湿、皮膜形成等の為に用いることもできる。
【0030】
粉体としては、形状や粒子の大きさ、多孔性の有無、結晶構造等を問わず、使用性や使用感を良くする為に、複合化や表面処理を行なったものでも良い。前記成分と重複しない範囲で、タルク、マイカ、セリサイト、無水ケイ酸等の無機粉体、ナイロンパウダー等の有機粉体、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等のパール顔料、酸化鉄、カーボンブラック、群青等の無機顔料、タール色素及びそのレーキ、天然色素等が用途に応じて用いられる。
【0031】
系中の成分の品質劣化を防ぐ為に、前記成分と重複しない範囲で、EDTA等のキレート剤、乳酸−乳酸ナトリウム等のバッファーによるpH調整剤を用いることもできる。
【0032】
動植物・微生物由来の抽出物は、前記成分と重複しないものを使用することができる。
【0033】
本発明の皮膚外用剤は、常法により、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料(シャンプー、リンスなど)、ファンデ―ション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤などの種々の形態に用いることができる。
【0034】
【実施例】
次に、製造例、試験例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
【0035】
(製造例1)ミントの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したミント(Mentha piperita L.)の葉及び茎の混合物(3.2Kg)を8時間水蒸気蒸留して留出液約1000Kgを得た。
【0036】
(製造例2)トウキの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したトウキ(Angelica acutiloba KITAGAWA(Umbellifera))の根茎(840g)から軟水8.4Kgにて抽出して得られたエキスを8時間水蒸気蒸留して留出液約1000Kgを得た。
【0037】
(製造例3)センキュウの水蒸気蒸留水の製造:
乾燥したセンキュウ(Cnidium officinale MAKINO(Umbelliferae))の根茎(630g)から軟水6.3Kgにて抽出して得られたエキスを8時間水蒸気蒸留して得られる留出液約1000Kgを得た。
【0038】
(試験例)
表1に示した化粧水を調製し、以下の試験に供した。
【0039】
【表1】
【0040】
(製法)
成分(1)〜(7)を混合溶解し、これに成分(8)〜(11)を加えて均一に混合して化粧水を得た。
【0041】
(試験例1)美肌効果の評価
25〜53歳のパネル30人を使用し、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ顔の半面を用いて、使用試験(くすみ、透明感、柔軟性およびしっとり感を評価)を一ヶ月間実施した。各パネルの顔の残り半面には比較例1の化粧水を使用し、比較例1の化粧水との比較で評価した。具体的な評価は、下記に示した評価基準に基づき、評価点数の平均点で表し、その評価結果は表2に示した。
【0042】
(評価基準)
くすみ、透明感、柔軟性およびしっとり感の改善の程度を下記の点数で評価した。
評価点数(比較例1との比較);
3(かなり優れる)
2(やや優れる)
1(わずかに優れる)
0(かわらない)
−1(わずかに劣る)
−2(やや劣る)
−3(かなり劣る)
【0043】
【表2】
【0044】
表2から明らかなように、本発明のミントの水蒸気蒸留水を含有する実施例1、トウキの水蒸気蒸留水を含有する実施例2及びセンキュウの水蒸気蒸留水を含有する実施例3の各化粧水は、本発明の水蒸気蒸留水の代わりに精製水を用いた比較例1の化粧水と比べて、優れた美肌効果を有することが確かめられた。
【0045】
(試験例2)保湿効果の評価
試験例1のパネル30人に対して、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ、上腕の内側に各化粧水を塗布した後、経時的な電気伝導度の変化を測定(IBS社製 皮表角層水分量測定装置:MODEL SKICON−200を使用)して水分量の経時的な変化を求め、保湿効果の評価を行なった。比較例1の化粧水についても、各パネルの他方の上腕の内側に化粧水を塗布して同様の測定を行なった。これらの測定値の平均値を測定時間に対してプロットした結果を図1に示した。
【0046】
図1から明らかなように、本発明の実施例1〜3の各化粧水は、比較例の化粧水と比較して良好な保湿効果を示した。
【0047】
(試験例3)殺菌効果の評価(使用試験)
ニキビの気になるパネル30人を使用し、表1に示した実施例1〜3の化粧水各1品につき10名ずつ顔の半面を用いて、使用試験(ニキビの改善効果を評価)を一ヶ月間実施した。各パネルの顔の残り半面には比較例1の化粧水を使用し、比較例1の化粧水との比較で評価した。評価は、試験例1と同じ評価基準のものを用い、評価点数の平均点で表し、その結果は表3に示した。
【0048】
【表3】
【0049】
表3から明らかなように、本発明の実施例1〜3の各化粧水は、比較例の化粧水と比較してニキビの改善効果に優れ、良好な殺菌効果を示した。
【0050】
以下に本発明の水蒸気蒸留水を含有した各種剤型の皮膚外用剤を例示する。
*1 製造例1で製造したもの
【0051】
(製法)
A.成分(1)及び(2)を加熱混合して70℃に保つ。
B.成分(3)〜(8)を加熱混合して70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、シャンプーを得た。
【0052】
*1 フィリップロックレイ社製
*2 製造例1で製造したもの
【0053】
(製法)
A.成分(1)〜(4)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(5)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化してリンスを得た。
【0054】
実施例4及び実施例5は、経時安定性に優れ、頭皮及び頭髪に適用した結果、頭皮のかゆみを抑制し、フケを防止することができるシャンプーとリンスであった。又、ミントの水蒸気蒸留水による芳香を有するものであった。
【0055】
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 丸善製薬社製
*4 永廣堂社製
*5 ペンタファーム社製
*6 日本油脂社製
*7 香栄興業社製
*8 味の素社製
*9 日本粉末薬品社製
*10 製造例1で製造したもの
*11 製造例2で製造したもの
*12 製造例3で製造したもの
【0056】
(製法)
A.成分(1)〜(11)を混合溶解する。
B.成分(12)〜(26)を混合溶解する。
C.AにBを加え均一に混合して化粧水を得た。
【0057】
*1 エーザイ社製
*2 野田ワックス社製
*3 永廣堂社製
*4 ペンタファーム社製
*5 日本油脂社製
*6 丸善製薬社製
*7 常磐植物化学研究所社製
*8 テクノーブル社製
*9 香栄興業社製
*10 日本粉末薬品社製
*11 製造例3で製造したもの
【0058】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(31)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.冷後、Cに成分(32)を加えてクリームを得た。
【0059】
実施例6及び実施例7は、経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができる化粧水とクリームであった。
【0060】
*1 日本サーファクタント社製
*2 永廣堂社製
*3 ペンタファーム社製
*4 日本油脂社製
*5 香栄興業社製
*6 丸善製薬社製
*7 太陽化学社製
*8 テクノーブル社製
*9 製造例3で製造したもの
【0061】
(製法)
A.成分(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(10)〜(18)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(19)を加えてクレンジングクリームを得た。
【0062】
実施例8は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるクレンジングクリームであった。
【0063】
*1 製造例2で製造したもの
【0064】
(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(12)、(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(14)を加えてクリームファンデーションを得た。
【0065】
実施例9は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるクリームファンデーションであった。
【0066】
*1 日光ケミカルズ社製
*2 エーザイ社製
*3 製造例3で製造したもの
*4 丸善製薬社製
*5 永廣堂社製
*6 ペンタファーム社製
*7 日本油脂社製
*8 味の素社製
【0067】
(製法)
A.成分(14)〜(24)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(13)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(25)、(26)を加えて乳液を得た。
【0068】
*1 シグマ社製
*2 製造例3で製造したもの
*3 丸善製薬社製
【0069】
(製法)
A.成分(13)〜(19)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(1)〜(12)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(20)、(21)を加えて乳液を得た。
【0070】
実施例10及び実施例11はいずれも経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼けによる肌のくすみやシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にすることができる乳液であった。
【0071】
*1 日光サーファクタント社製
*2 永廣堂社製
*3 ペンタファーム社製
*4 日本油脂社製
*5 丸善製薬社製
*6 純正薬品工業社製
*7 製造例1で製造したもの
*8 製造例2で製造したもの
*9 日光ケミカルズ社製
【0072】
(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(7)〜(18)を混合溶解する。
C.BをAに加え、混合した後、冷却してパックを得た。
【0073】
*1 製造例2で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 成和化成社製
【0074】
(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合し、70℃に加熱し溶解する。
B.成分(7)〜(11)を混合溶解する。
C.BをAに加え、混合した後、冷却して成分(12)を加えてパックを得た。
【0075】
実施例12及び実施例13は、経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、肌のくすみやシミを防止し、透明感のある美しい肌にすることができるパックであった。
【0076】
*1 製造例3で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 シグマ社製
【0077】
(製法)
A.成分(1)〜(7)を混合溶解する。
B.Aに成分(13)〜(18)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(8)〜(12)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(19)〜(21)を添加してリキッドファンデーションを得た。
【0078】
*1 日本ロシュ社製
*2 製造例3で製造したもの
*3 日光ケミカルズ社製
【0079】
(製法)
A.成分(1)〜(9)を混合溶解する。
B.Aに成分(15)〜(20)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(10)〜(14)および(21)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(22)を添加してリキッドファンデーションを得た。
【0080】
*1 製造例3で製造したもの
*2 三共製薬社製
【0081】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(14)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(15)及び(16)を加えて日焼け止め乳液を得た。
【0082】
*1 製造例3で製造したもの
*2 丸善製薬社製
*3 長岡香料社製
【0083】
(製法)
A.成分(1)〜(10)を混合し、70℃に保つ。
B.成分(11)〜(16)を混合し、70℃に保つ。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.冷後、Cに成分(17)を加えて日焼け止め乳液を得た。
【0084】
実施例14〜17は経時安定性に優れ、皮膚に適用した結果、日焼け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止する効果に優れるリキッドファンデーション及び日焼け止め乳液であった。
【0085】
【発明の効果】
本発明のミントの水蒸気蒸留水、トウキの水蒸気蒸留水並びにセンキュウの水蒸気蒸留水は、美肌、保湿並びに殺菌効果を有し、かつ安全性が高いため、美肌成分、保湿成分並びに殺菌成分として有用なものであり、各種の形態の皮膚外用剤(乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、ヘアトニック、洗浄料、ファンデ―ション、分散液、軟膏、エアゾール、パップ剤、リニメント剤等)に安定に配合できる。
従って、本発明の皮膚外用剤は、日焼け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止する美肌効果や、保湿による肌荒れ防止ならびに老化防止効果、ニキビ等に対する殺菌効果等を目的として有効に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧水塗布後の水分量の変化を示す図である。(試験例2)
Claims (6)
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を、美肌成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を、保湿成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を、殺菌成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有することを特徴とする美肌用の皮膚外用剤。
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有することを特徴とする老化防止用の皮膚外用剤。
- ミント、トウキ及びセンキュウから選ばれる植物の水蒸気蒸留物の水層部の一種又は二種以上を含有することを特徴とする殺菌用の皮膚外用剤。
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