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JP2004002804A - Polyester composition and molded product composed thereof - Google Patents

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JP2004002804A
JP2004002804A JP2003106900A JP2003106900A JP2004002804A JP 2004002804 A JP2004002804 A JP 2004002804A JP 2003106900 A JP2003106900 A JP 2003106900A JP 2003106900 A JP2003106900 A JP 2003106900A JP 2004002804 A JP2004002804 A JP 2004002804A
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JP
Japan
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polyester
acid
molded article
ppm
polyester composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP2003106900A
Other languages
Japanese (ja)
Inventor
Seiji Nakayama
中山 誠治
Yasuki Nakai
仲井 保樹
Makoto Ito
伊藤 誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2003106900A priority Critical patent/JP2004002804A/en
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polyester composition having excellent flavor preservation, dimensional stability, and transparency. <P>SOLUTION: The polyester composition comprises 100 pts.wt. thermoplastic polyester (A) and 0.01-100 pts.wt. m-xylylene group-containing polyamide (B), and the molecular weight distribution of the m-xylylene group-containing polyamide meets formula (1): Mw/Mn≤2.5 and formula (2): Mz/Mw≤2.0 (wherein Mz is a z average molecular weight of of the m-xylylene group-containing polyamide; Mw is a weight average molecular weight of the m-xylylene group-containing polyamide; and Mn is a number average molecular weight of the m-xylylene group-containing polyamide). <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料用ボトルをはじめとする中空成形容器、フィルム、シ−トなどの成形体の素材として好適に用いられるポリエステル組成物およびそれからなる香味保持性(フレバ−性)に優れた成形体に関するものである。また、本発明のポリエステル組成物を用いて中空容器を製造する場合、寸法安定性および透明性の優れた成形品を得ることができる。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレ−ト(以下、PETと略称することがある)などのポリエステルは、機械的性質及び化学的性質が共に優れているため、工業的価値が高く、繊維、フィルム、シ−ト、ボトルなどとして広く使用されている。
【0003】
調味料、油、飲料、化粧品、洗剤などの容器の素材としては、充填内容物の種類およびその使用目的に応じて種々の樹脂が採用されている。
【0004】
これらのうちでポリエステルは機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリヤ−性に優れているので、特にジュ−ス、清涼飲料、炭酸飲料など飲料充填用容器等の成形体の素材として最適である。
【0005】
このようなポリエステルは、例えば、射出成形機械などの成形機に供給して中空成形体用プリフォ−ムを成形し、このプリフォ−ムを所定形状の金型に挿入し延伸ブロ−成形した後ボトルの胴部を熱処理(ヒ−トセット)して中空成形容器に成形され、さらには必要に応じてボトルの口栓部を熱処理(口栓部結晶化)させるのが一般的である。
【0006】
しかしながら、PETは、溶融重縮合時の副生物としてアセトアルデヒド(以下、AAと略称することがある)を含有する。また、PETは、中空成形体等の成形体を熱成形する際に熱分解によりアセトアルデヒドを生成し、得られた成形体の材質中のアセトアルデヒド含有量が多くなり、中空成形体等に充填された飲料等の風味や臭いに影響を及ぼす。
【0007】
したがって、従来よりポリエステル成形体中のアセトアルデヒド含有量を低減させるために種々の方策が採られてきた。一般的には、溶融重縮合したポリエステルを固相重合することによってAA含有量を低下させる方法、融点がより低い共重合ポリエステルを使用して成形時のAA生成を低下させる方法、熱成形時における成形温度を可及的に低くする方法および熱成形時におけるせん断応力を可及的に小さくする方法等がとられている。
【0008】
また、例えば、ポリエステル樹脂100重量部に対して、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂0.05重量部以上、1重量部未満を添加したポリエステル組成物を用いる方法(特許文献1参照)や、熱可塑性ポリエステルに、末端アミノ基濃度をある範囲に規制した特定のポリアミドを含有させたポリエステル組成物からなるポリエステル製容器(特許文献2参照)が提案されているが、ミネラルウオ−タ等の低フレ−バ−飲料用の容器の材料としては不十分な場合があることが判ってきた。
【0009】
果汁飲料等のように熱充填を必要とする内容液用のボトルには耐熱性が要求されるため、ボトル胴部については高温のブロー型内でブロー成形する等の方法により熱固定させ、一方、口栓部については熱処理して結晶化させることにより耐熱性を付与するという手法が従来から行われている。この場合、結晶化処理後の口栓部の寸法安定性が生産性に大きく影響する。上記のようにポリエステル樹脂に対してポリアミド樹脂を添加した場合、ポリエステル組成物の結晶化挙動が不安定になり、口栓部の寸法にバラツキが発生し、生産性の低下となる場合があることがわかってきた。特に、近年では、成形機の高性能化やボトルの小型化とともに成形速度が高速化してきており、生産性の面から寸法安定性はよりおおきな問題となってきている。
【0010】
【特許文献1】
特公平6−6662号公報
【特許文献2】
特公平4−71425号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは前記の従来技術の問題点を解決するために鋭意検討の結果、熱可塑性ポリエステル(A)と、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)からなるポリエステル組成物において、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の分子量分布Mw/Mn、Mz/Mwを特定の範囲に規定することにより、香味保持性および寸法安定性、透明性に優れたポリエステル組成物が得られることを見出した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のポリエステル組成物は、熱可塑性ポリエステル(A)100重量部と、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)0.01〜100重量部とからなるポリエステル組成物であって、該メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の分子量分布において下記式(1)、(2)を満足することを特徴とするポリエステル組成物である。
Mw/Mn≦2.5・・・・・(1)
Mz/Mw≦2.0・・・・・(2)
(式(1)、(2)中、Mzはメタキシリレン基含有ポリアミドのZ平均分子量を、Mwはメタキシリレン基含有ポリアミドの重量平均分子量を、Mnはメタキシリレン基含有ポリアミドの数平均分子量を表す。)
【0013】
この場合において、前記のメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量が0.01〜1000ppmの範囲内であることができる。
【0014】
この場合において、熱可塑ポリエステル(A)が、芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を30モル%以上含むポリエステルであることができる。
【0015】
この場合において、前記のポリエステル組成物中のアセトアルデヒド含有量が50ppm以下であることができる。
この場合において、本発明の成形体は、上記のいずれかに記載のポリエステル組成物を成形してなることを特徴とする成形体である。
【0016】
この場合において、成形体が、中空成形体であることができる。
この場合において、成形体が、シ−ト状物であることができる。
この場合において、成形体が、上記のシ−ト状物を少なくとも1方向に延伸してなる延伸フィルムであることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリエステル組成物およびそれからなる成形体の実施の形態を具体的に説明する。
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)は、芳香族ジカルボン酸成分とグリコ−ル成分とからなる構成単位を30モル%以上含む熱可塑性ポリエステルであり、好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位が酸成分の50モル%以上含む熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくは70モル%以上、特に好ましくは、芳香族ジカルボン酸単位が酸成分の90モル%以上含む熱可塑性ポリエステルである。
【0018】
本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)を構成する芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ−ル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体等が挙げられる。
【0019】
また本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)を構成するグリコ−ル成分としては、エチレングリコ−ル、1,3−プロピレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ルなどの脂肪族グリコール、あるいはシクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル等が挙げられる。
【0020】
前記熱可塑性ポリエステル(A)が共重合体である場合に使用される共重合成分としてのジカルボン酸としては、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ−ル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、p−オキシ安息香酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体などが挙げられる。
【0021】
前記熱可塑性ポリエステル(A)が共重合体である場合に使用される共重合成分としてのグリコ−ルとしては、ジエチレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族グリコ−ルなどが挙げられる。
【0022】
さらに、前記熱可塑性ポリエステル(A)が共重合体である場合に使用される共重合成分としての多官能化合物としては、酸成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げることができ、グリコ−ル成分としてグリセリン、ペンタエリスリト−ルを挙げることができる。以上の共重合成分の使用量は、ポリエステルが実質的に線状を維持する程度でなければならない。また、単官能化合物、例えば安息香酸、ナフトエ酸等を共重合させてもよい。
【0023】
本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)としては、芳香族ジカルボン酸と炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を30モル%以上含むポリエステルが好ましい。
【0024】
本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましい一例は、主たる構成単位がエチレンテレフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくはエチレンテレフタレ−ト単位を70モル%以上含み、共重合成分としてイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4―シクロヘキサンジメタノールなどを含む線状共重合熱可塑性ポリエステルであり、特に好ましいくはエチレンテレフタレ−ト単位を90モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルである。
これら線状熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称)、ポリ(エチレンテレフタレート−エチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−エチレンイソフタレート−エチレン−2,6−ナフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−エチレン−2,6−ナフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−ジオキシエチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−1,3−プロピレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート−エチレンシクロヘキシレンジカルボキシレート)共重合体などが挙げられる。
【0025】
また本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましい一例は、主たる構成単位がエチレンイソフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくはエチレンイソフタレ−ト単位を70モル%以上含み、共重合成分としてテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4―シクロヘキサンジメタノールなどを含む線状共重合熱可塑性ポリエステルであり、特に好ましいくはエチレンイソフタレ−ト単位を90モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルである。
これら線状熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエチレンイソフタレート(以下、PEIと略称)、ポリ(エチレンイソフタレート−エチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−エチレンテレフタレート−エチレン−2,6−ナフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−エチレン−2,6−ナフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−ジオキシエチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−1,3−プロピレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−エチレンシクロヘキシレンジカルボキシレート)共重合体、ポリ(エチレンイソフタレート−エチレンテレフタレート)共重合体、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコールおよび1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンからの共重合体どが挙げられる。
【0026】
また本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましい他の一例は、主たる構成単位がエチレン−2、6−ナフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくはエチレン−2、6−ナフタレ−ト単位を70モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルであり、特に好ましいのは、エチレン−2、6−ナフタレ−ト単位を90モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルである。
これら線状熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエチレン−2,6―ナフタレート(PEN)、ポリ(エチレン−2,6―ナフタレート−エチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(エチレン−2,6―ナフタレート−エチレンテレフタレート−エチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレン−2,6―ナフタレート−エチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(エチレン−2,6―ナフタレート−ジオキシエチレン−2,6―ナフタレート)共重合体、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート−1,3−プロピレン−2,6−ナフタレート)共重合体などが挙げられる。
【0027】
また本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましいその他の例としては、主たる構成単位が1,3−プロピレンテレフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくは1,3−プロピレンテレフタレ−ト単位を70モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルであり、特に好ましいのは1,3−プロピレンテレフタレ−ト単位を90モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルである。
これら線状熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリプロピレンテレフタレート(PTT)、ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート−1,3−プロピレンイソフタレート)共重合体、ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(1,3−プロピレンテレフタレート−1,3−プロピレンー2,6−ナフタレート)共重合体などが挙げられる。
【0028】
さらにまた本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましいその他の例としては、主たる構成単位がブチレンテレフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルであり、さらに好ましくはブチレンテレフタレ−ト単位を70モル%以上含む線状共重合熱可塑性ポリエステルであり、特に好ましいくはブチレンテレフタレ−ト単位を90モル%以上含む線状熱可塑性ポリエステルである。
これら線状熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエブチレンテレフタレ−ト(PBT)、ポリ(ブチレンテレフタレート−ブチレンイソフタレート)共重合体、ポリ(ブレンテレフタレート−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ(ブレンテレフタレート−ブチレン−2,6−ナフタレート)共重合体、ポリ(ブチレンテレフタレート−1,3−プロピレンテレフタレート)共重合体、ポリ(ブチレンテレフタレート−ブチレンシクロヘキシレンジカルボキシレート)共重合体などが挙げられる。
【0029】
前記以外の本発明に係る熱可塑性ポリエステルの好ましいその他の例としては、主たる構成単位が1,3−プロピレン−エチレン−2、6−ナフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルや主たる構成単位がブチレン−エチレン−2、6−ナフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルが挙げられる。
【0030】
前記の熱可塑性ポリエステル(A)は、従来公知の製造方法によって製造することが出来る。即ち、芳香族ジカルボン酸成分とグリコ−ル成分を直接反応させて水を留去しエステル化した後、重縮合触媒としてSb化合物、Ge化合物、Ti化合物またはAl化合物から選ばれた1種またはそれ以上の化合物を用いて減圧下に重縮合を行う直接エステル化法、または芳香族ジカルボン酸ジメチルエステル成分とグリコ−ル成分および必要により上記共重合成分をエステル交換触媒の存在下で反応させてメチルアルコ−ルを留去しエステル交換させた後、重縮合触媒としてSb化合物、Ge化合物、Ti化合物またはAl化合物から選ばれた1種またはそれ以上の化合物を用いて主として減圧下に重縮合を行うエステル交換法により製造される。
さらにポリエステルの極限粘度を増大させ、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類の含有量や環状エステルオリゴマー含有量を低下させるために固相重合を行ってもよい。
【0031】
前記のエステル化反応、エステル交換反応、溶融重縮合反応および固相重合反応は、回分式反応装置で行っても良いしまた連続式反応装置で行っても良い。これらいずれの方式においても、溶融重縮合反応は1段階で行っても良いし、また多段階に分けて行っても良い。固相重合反応は、溶融重縮合反応と同様、回分式装置や連続式装置で行うことが出来る。溶融重縮合と固相重合は連続で行っても良いし、分割して行ってもよい。
【0032】
前記の出発原料である芳香族ジカルボン酸ジメチルエステル、芳香族ジカルボン酸またはエチレングリコールなどのグリコール類としては、パラキシレンから誘導されるバージンのジメチルテレフタレート、テレフタル酸あるいはエチレンから誘導されるエチレングリコールは勿論のこと、使用済みPETボトルからメタノール分解やエチレングリコール分解などのケミカルリサイクル法により回収したジメチルテレフタレート、テレフタル酸、ビスヒドロキシエチルテレフタレートあるいはエチレングリコールなどの回収原料も、出発原料の少なくとも一部として利用することが出来る。前記回収原料の品質は、使用目的に応じた純度、品質に精製されていなければならないことは言うまでもない。
【0033】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)の製造に使用されるSb化合物としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、酒石酸アンチモン、酒石酸アンチモンカリ、オキシ塩化アンチモン、アンチモングリコレ−ト、五酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン等が挙げられる。Sb化合物は、生成ポリマ−中のSb残存量として50〜250ppmの範囲になるように添加する。
【0034】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)の製造に使用されるGe化合物としては、無定形二酸化ゲルマニウム、結晶性二酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド、亜リン酸ゲルマニウム等が挙げられる。Ge化合物を使用する場合、その使用量はポリエステル中のGe残存量として5〜150ppm、好ましくは10〜100ppm、更に好ましくは15〜70ppmである。
【0035】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)の製造に使用されるTi化合物としては、テトラエチルチタネ−ト、テトライソプロピルチタネ−ト、テトラ−n−プロピルチタネ−ト、テトラ−n−ブチルチタネ−ト等のテトラアルキルチタネ−トおよびそれらの部分加水分解物、蓚酸チタニル、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルナトリウム、蓚酸チタニルカリウム、蓚酸チタニルカルシウム、蓚酸チタニルストロンチウム等の蓚酸チタニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩化チタン等が挙げられる。Ti化合物は、生成ポリマ−中のTi残存量として0.1〜10ppmの範囲になるように添加する。
【0036】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)の製造に使用されるAl化合物としては、蟻酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム等のカルボン酸塩、酸化物、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム等の無機酸塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド等のアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセチルアセトネ−ト、アルミニウムアセチルアセテ−ト等とのアルミニウムキレ−ト化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物およびこれらの部分加水分解物等があげられる。これらのうち酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、およびアルミニウムアセチルアセトネ−トが特に好ましい。Al化合物は、生成ポリマ−中のAl残存量として5〜200ppmの範囲になるように添加する。
【0037】
また、Al化合物の場合には、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を併用してもよい。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、これら元素の酢酸塩等のカルボン酸塩、アルコキサイド等があげられ、粉体、水溶液、エチレングリコ−ル溶液等として反応系に添加される。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、生成ポリマ−中のこれらの元素の残存量として1〜50ppmの範囲になるように添加する。
【0038】
前記の触媒化合物は、前記のポリエステル生成反応工程の任意の段階で添加することができる。
また、安定剤として種々のリン化合物を使用することができる。本発明で使用されるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。具体例としてはリン酸、リン酸トリメチルエステル、リン酸トリエチルエステル、リン酸トリブチルエステル、リン酸トリフェニ−ルエステル、リン酸モノメチルエステル、リン酸ジメチルエステル、リン酸モノブチルエステル、リン酸ジブチルエステル、亜リン酸、亜リン酸トリメチルエステル、亜リン酸トリエチルエステル、亜リン酸トリブチルエステル、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチルエステル、エチルホスホン酸ジメチルエステル、フェニ−ルホスホン酸ジメチルエステル、フェニ−ルホスホン酸ジエチルエステル、フェニ−ルホスホン酸ジフェニ−ルエステル等であり、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。リン化合物は、生成ポリマ−中のリン残存量として5〜100ppmの範囲になるように前記のポリエステル生成反応工程の任意の段階で添加する。
【0039】
また、前記以外の金属化合物も、本発明の熱可塑性ポリエステルの特性に影響を与えない範囲で用いることができる。具体的な例としては、銅、ホウ素、インジウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、ビスマス、クロム、モリブデン、テルル、ニッケルなどの、酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、アルコキサイドおよび脂肪族又は芳香族カルボン酸塩などが挙げられる。
【0040】
また、本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)の製造において、グリコールから副生するジアルキレングリコールの生成を抑制するために塩基性窒素化合物を用いることが好ましい。塩基性窒素化合物としては、脂肪族、脂環式、芳香族および複素環式窒素化合物のいずれでもかまわない。具体例としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアニリン、ピリジン、キノリン、ジメチルベンジルアミン、ピペリジン、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、イミダゾール、イミダゾリン等が挙げられる。これらの化合物は遊離形で用いてもよいし、低級脂肪酸やTPAの塩として用いてもよい。またこれらの塩基性窒素化合物の反応系への添加は、初期重縮合反応が終了するまでの任意の段階で適宜選ぶことが出来、単独で使用してもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの塩基性窒素化合物の配合量は、ポリエステル当り0.01〜1モル%、好ましくは0.05〜0.7モル%、更に好ましくは0.1〜0.5モル%である。塩基性窒素化合物の配合量が0.01モル%未満では得られたポリエステルからの中空成形体、特に延伸熱固定中空成形体の透明性が非常に悪くなる。また、1モル%を超えるとポリエステルの色調が悪くなる。
【0041】
また、本発明のポリエステル組成物の溶融時の粘度低下を抑制したり、紡糸前の乾燥や熱処理時に刺激臭の強いアセトアルデヒドやアリルアルデヒド等の熱分解によって生成する低分子量の副生を抑えるためには、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加することも好ましい。このようなヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、公知のものを使用してよく、例示するならばペンタエリスリトール−テトラエキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1、1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンゼン)イソフタル酸、トリエチルグリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレン−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を例示することができる。中でもペンタエリスリトール−テトラエキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)等が挙げられる。この場合ヒンダードフェノール系酸化安定剤は、熱可塑性ポリエステルに結合していてもよく、ヒンダードフェノール系酸化安定剤のポリエステル組成物中の量としては、ポリエステル組成物の重量に対して、1重量%以下が好ましい。これは、1重量%を越えると着色する場合があることと、1重量%以上添加しても溶融安定性を向上させる能力が飽和するからである。好ましくは、0.02〜0.5重量%である。
【0042】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)の極限粘度は、好ましくは0.55〜1.30デシリットル/グラム、下限はより好ましくは0.58デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.60デシリットル/グラム、上限はより好ましくは1.10デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.90デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が0.55デシリットル/グラム未満では、得られた成形体等の機械的特性が悪いことがある。また1.30デシリットル/グラムを越える場合は、成形機等による溶融時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなることがあり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄色に着色する等の問題が起こることがある。
【0043】
また本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)、特に、主たる構成単位がエチレン−2、6−ナフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルの極限粘度は0.40〜1.00デシリットル/グラム、好ましくは0.42〜0.95デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.45〜0.90デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が0.40デシリットル/グラム未満では、得られた成形体等の機械的特性が悪い。また、1.00デシリットル/グラムを越える場合は、成型機等による溶融時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄色に着色する等の問題が起こる。
【0044】
本発明に係る熱可塑性ポリエステル(A)、特に、主たる構成単位が1,3−プロピレンテレフタレ−トから構成される熱可塑性ポリエステルの極限粘度は、0.50〜2.00デシリットル/グラム、好ましくは0.55〜1.50デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.60〜1.00デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が0.50デシリットル/グラム未満では、得られた繊維の弾性回復および耐久性が悪くなり問題である。また極限粘度の上限値は、2.00デシリットル/グラムであり、これを越える場合は、溶融紡糸時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、分子量の低下が激しく、また黄色に着色する等の問題が起こる。
【0045】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)のチップの形状は、シリンダ−型、角型、球状または扁平な板状等の何れでもよい。その平均粒径は通常1.3〜5mm、好ましくは1.5〜4.5mm、さらに好ましくは1.6〜4.0mmの範囲である。例えば、シリンダ−型の場合は、長さは1.3〜4mm、径は1.3〜4mm程度であるのが実用的である。球状粒子の場合は、最大粒子径が平均粒子径の1.1〜2.0倍、最小粒子径が平均粒子径の0.7倍以上であるのが実用的である。また、チップの重量は10〜30mg/個の範囲が実用的である。
【0046】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)が、エチレンテレフタレ−トを主たる繰り返し単位とするポリエステルである場合には、その密度は、1.33〜1.43g/cm、好ましくは1.37〜1.42g/cmの範囲である。
【0047】
一般的にポリエステルは、製造工程中で発生する、共重合成分及び該共重合成分含量がポリエステルのチップと同一のファインをかなりの量含んでいる。このようなファインはポリエステルの結晶化を促進させる性質を持っており、多量に存在する場合には、このようなポリエステルから成形した成形体の透明性が非常に悪くなったり、またボトルの場合には、ボトル口栓部結晶化時の収縮量が規定値の範囲内に収まらずキャップで密栓できなくなるという問題が生じる。
【0048】
したがって、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)中のファインの含有量は10000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましく300ppm以下、最も好ましくは100ppm以下であることが好ましい。10000ppmを超える場合は、結晶化速度が早くなると共に、その速度の変動も大きくなる。したがって、シート状物の場合は、透明性や表面状態が悪くなり、これを延伸した場合、厚み斑が悪くなる。また中空成形体の口栓部の結晶化度が過大、かつ変動大となり、このため口栓部の収縮量が規定値範囲内におさまらないため口栓部のキャッピング不良となり内容物の漏れが生じたり、また中空成形用予備成形体が白化し、このため正常な延伸が不可能となる。特に、中空成形体用のポリエステル組成物のファイン含有量は、500ppm以下が好ましい。
【0049】
また、本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)は、メタキシリレンジアミン、もしくはメタキシリレンジアミンと全量の30%以下のパラキシリレンジアミンを含む混合キシリレンジアミンとジカルボン酸とから生成された構成単位を分子鎖中に少なくとも70モル%以上、さらに好ましくは75モル%以上、特に好ましくは80モル%以上含有したポリアミド樹脂である。
【0050】
共重合成分としてのジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スぺリン酸、アゼライン酸、ウンデカン酸、ウンデカジオン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、キシリレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類が使用できる。
【0051】
また、共重合成分としてのジアミン成分としては、エチレンジアミン、1−メチルエチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4,4‘−アミノヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン類、パラ−ビス−(2−アミノエチル)ベンゼンのような芳香族ジアミン類が使用できる。
これらのジカルボン酸やジアミンは、1種もしくは2種以上を任意の割合で組み合わせても使用できる。
【0052】
前記、ジアミン及び、ジカルボン酸以外にも、ε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸類、パラ−アミノメチル安息香酸のような芳香族アミノカルボン酸等も共重合成分として使用できる。とりわけ、ε−カプロラクタムの使用が望ましい。
【0053】
これら重合体の例としてはポリメタキシリレンアジパミド、ポリメタキシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスペラミド等のような単独重合体、及びメタキシリレンジアミン/アジピン酸/イソフタル酸共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジパミド共重合体、メタキシリレンジアミン/アジピン酸/テレフタル酸共重合体、メタキシリレンジアミン/ヘキサメチレンジアミン/アジピン酸共重合体、メタキシリレンジアミン/ヘキサメチレンジアミン/テレフタル酸共重合体、メタキシリレンジアミン/ヘキサメチレンジアミン/イソフタル酸共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピペラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼラミド共重合体等が挙げられる。
【0054】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の分子量分布において下記式(1)、(2)
Mw/Mn≦2.5・・・・・(1)
Mz/Mw≦2.0・・・・・(2)
(式(1)、(2)中、Mzはメタキシリレン基含有ポリアミドのZ平均分子量を、Mwはメタキシリレン基含有ポリアミドの重量平均分子量を、Mnはメタキシリレン基含有ポリアミドの数平均分子量を表す。)
を満足することが好ましい。Mw/Mnが2.5より大きい、またはMz/Mwが2.0より大きい場合は、本発明のポリエステル組成物から得られる成形品の結晶化挙動が不安定になり、寸法にバラツキが発生しやすくなるため、生産性が低下する場合がある。また、本発明のポリエステル組成物から得られる中空成形体の透明性が実用上、乏しくなる場合がある。特にMz/Mwは高分子量物での平均分子量分布に大きく寄与しており、上記の範囲から外れると本発明の目的とする香味保持性に優れ、かつ寸法安定性、透明性に優れた成形品を得ることが難しくなる。これは、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の高分子量成分が増加すればする程、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の末端基濃度、特にアミノ末端基濃度が低くなるため、本発明のポリエステル組成物から得られる成形品の香味保持性が乏しくなり、低フレーバー用の飲料容器としては実用性に乏しい場合がある。
【0055】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中の数平均分子量2000以下の線状オリゴマー含有量は3.0%以下であることが好ましい。より好ましい上限は2.9%であり、更に好ましい上限は2.8%である。メタキシリレン基含有ポリアミド(B)中の数平均分子量2000以下の線状オリゴマー含有量が3.0%より多いと、本発明のポリエステル組成物から得られた中空成形体等に充填された飲料の風味や臭いに影響を及ぼすだけでなく、加熱処理条件によっては加熱金型表面へのオリゴマ−付着が急激に増加し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化することがある。
【0056】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量は0.01〜1000ppmの範囲内にあることが好ましい。下限はより好ましくは0.1ppmであり、さらに好ましくは1.0ppmである。上限はより好ましくは900ppmであり、さらに好ましくは800ppmである。
メタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量が0.01ppmより少ないと、後述するように、ゲル化が進行しやすくなり、ポリエステル組成物を用いて耐熱性中空成形体を製造する際に未溶融物が発生しやすい。また、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量が1000ppmより多いと、ポリエステル組成物より得られる成形体の透明性が乏しくなるだけでなく、ポリエステル組成物の分子量低下が起こり、得られる成形体の機械的強度が低下する場合がある。
【0057】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量は原子吸光分析法、発光分析法、誘導結合プラズマ(以下、ICPと略する)発光分析法、ICP質量分析法、蛍光X線分析法などによって求められ、ナトリウム原子濃度により使い分けることができる。
【0058】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の相対粘度は、1.3〜4.0が好ましく、下限はより好ましくは1.6さらに好ましくは1.7、特に好ましくは1.8であり、上限はより好ましくは3.7、さらに好ましくは3.5、特に好ましくは3.0である。相対粘度が1.3以下では分子量が小さすぎて、本発明のポリエステル組成物からなる成形体の機械的性質に劣ることがある。逆に相対粘度が4.0以上では、前記ポリアミドの重合に長時間を要し、ポリマーの劣化や好ましくない着色の原因となることがあるだけでなく、生産性が低下しコストアップ要因となる場合がある。
【0059】
また、本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の末端アミノ基濃度(μmol/g)をAEG、またメタキシリレン基含有ポリアミドの末端カルボキシル基濃度(μmol/g)をCEGとした場合、CEGに対するAEGの比(AEG/CEG)が、1.05以上であることが好ましい。メタキシリレン基含有ポリアミド中の末端カルボキシル基濃度に対する末端アミノ基濃度の比(AEG/CEG)が1.05より小さい場合は、本発明のポリエステル組成物から得られる中空成形体の風味保持性が乏しくなり、このようなポリエステル組成物は低フレーバー飲料用の容器の原材料としては実用性に乏しい場合がある。また、メタキシリレン基含有ポリアミド中の末端カルボキシル基濃度に対する末端アミノ基濃度の比(AEG/CEG)が20を超える場合は、得られた成形体の着色が激しくなり商品価値がなくなるので好ましくない。
【0060】
前記のメタキシリレン基含有ポリアミドは、ジアミンとジカルボン酸から生成するアミノカルボン酸塩の水溶液を加圧下および常圧下に加熱し、水および重縮合反応で生ずる水を除去しながら溶融状態で重縮合させる方法、あるいはジアミンとジカルボン酸を加熱し、溶融状態で常圧下に直接反応させて重縮合させる方法等により製造することができる。特に、本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミドは、ジカルボン酸に対してジアミンを過剰に添加することにより、分子量分布を本発明の範囲内に抑制でき、且つ末端基濃度を調整できる。具体的な方法としては、ジアミンとジカルボン酸から生成するアミノカルボン酸塩をPH値=7.06〜7.95の範囲内に調整することで製造することができる。また、これらの溶融重縮合反応により得られた前記ポリアミドのチップを固相重合することによって、さらに高粘度のメタキシリレン基含有ポリアミドを得ることができる。
前記のメタキシリレン基含有ポリアミドの重縮合反応は、回分式反応装置で行っても良いしまた連続式反応装置で行っても良い。
【0061】
通常、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の製造の際には、熱劣化によるゲル化を防止するため、リン系の安定剤を添加して重合することが多い。
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のリン原子含有量をXとすると、0.01≦X≦450ppmの範囲であることが好ましい。下限はより好ましくは0.1ppmであり、さらにより好ましくは1ppmであり、特に好ましくは3ppmであり、最も好ましくは5ppmである。上限は好ましくは400ppmであり、更に好ましくは350ppmである。Xが0.01ppmより少ないと、ポリエステル組成物を用いて耐熱性中空成形体を製造する際に焼けすじ、未溶融物が発生しやすい。また成形加工時の熱劣化も大きく、安定剤としての効果が見いだせない。一方、Xが450ppmより多いと熱安定性は優れるものの、得られた中空成形体の透明性が悪くなることがある。特に、Sb系化合物を重合触媒、もしくは添加剤に用いたPETに添加した場合、金属Sbに由来すると思われる黒ずみが生じ、透明性が著しく悪くなることがある。
【0062】
前記、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のリン原子を含有する化合物としては、下記化学式(C−1)〜(C−4)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。
【0063】
【化1】

Figure 2004002804
【0064】
【化2】
Figure 2004002804
【0065】
【化3】
Figure 2004002804
【0066】
【化4】
Figure 2004002804
【0067】
(ただし、R〜Rは水素、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基またはアリールアルキル基、X〜Xは水素、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アリールアルキル基またはアルカリ金属、あるいは各式中のX〜XとR〜Rのうちそれぞれ1個は互いに連結して環構造を形成してもよい)
【0068】
化学式(C−1)で表されるホスフィン酸化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、
【0069】
【化5】
Figure 2004002804
または
【化6】
Figure 2004002804
の化合物およびこれらの加水分解物、ならびに上記ホスフィン酸化合物の縮合物などがある。
【0070】
化学式(C−2)で表される亜ホスホン酸化合物としては、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチルなどがある。
化学式(C−3)で表されるホスホン酸化合物としてはフェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウムなどがある。
化学式(C−4)で表される亜リン酸化合物としては、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸などがある。
また、下記化学式(D)で表されるアルカリ化合物を添加すると、本発明のポリエステル組成物の熱安定性が更に向上することを見出した。
Z−OR8  (D)
(ただし、Zはアルカリ金属、Rは水素、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、−C(O)CH、または−C(O)OZ’、(Z’は水素、アルカリ金属))
【0071】
化学式(D)で表されるアルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、およびアルカリ土類金属を含むアルカリ土類化合物などが挙げられるが、いずれもこれらの化合物に限定されるものではない。
【0072】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中の前記アルカリ化合物の含有量は、リン原子含有量(X)の1.5〜6.0倍が好ましい。より好ましくは1.8〜5.5倍、更に好ましくは2.0〜5.0倍である。アルカリ化合物の含有量がリン原子含有量(X)の1.5倍より少ないと、ゲル化が促進されやすくなる。一方、アルカリ化合物の含有量がリン原子含有量(X)の6.0倍より多いと、重合速度が遅くなり、粘度も充分に上がらず、かつ特に減圧系ではゲル化が促進され不経済である。
【0073】
本発明で使用する前記化学式(C−1)〜(C−4),及び化学式(D)で表される化合物はそれぞれ単独で用いてもよいが、特に併用して用いる方が、ポリエステル組成物の熱安定性が向上するので好ましい。なお、前述の化合物の他に、従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、艶消剤、滑剤、粘度安定剤などを中空成形体の香味保持性、ガスバリアー性、透明性を損なわない程度で併用してもよい。
【0074】
本発明で用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)に前記、リン原子含有化合物を配合するには、ポリアミドの重合前の原料、重合中に添加するかあるいは該重合体に溶融混合してもよい。
【0075】
本発明で用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の三級窒素の含有量は好ましくは2.0モル%以下、より好ましくは1.5モル%以下、さらに好ましくは1.0モル%以下である。三級窒素の含有量が2.0モル%を超えるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)を含むポリエステル組成物を用いて得た成形体は、ゲル化物による着色した異物状物を含み、また色も悪くなることがある。特に延伸成形して得た延伸フイルムや二軸延伸中空成形体では、ゲル状物の存在する個所は正常に延伸されずに肉厚となって、厚み斑の原因となり、商品価値のない成形体が多くなる場合がある。
【0076】
また、3級窒素の含有量の下限は、製造上の理由から0.001モル%、さらには0.01モル%、特には0.05モル%であることが好ましい。3級窒素の含有量が0.001モル%以下のメタキシリレン基含有ポリアミドを製造しようとする際には、高度に精製した原料を用いる、劣化防止剤を大量に必要とする、重合温度を低く保つ必要がある等の生産性に問題が起こることがある。
【0077】
なお,ここで言う三級窒素とは、イミノ化合物に基づく窒素と三級アミドに基づく窒素の両者であり、三級窒素の含有量は、二級アミド(−NHCO−:通常の主鎖を構成するアミド)に基づく窒素に対するモル比(モル%)で表わした含有量である。
【0078】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)のチップの形状は、シリンダ−型、角型、球状または扁平な板状等の何れでもよい。その平均粒径は通常1.0〜5mm、好ましくは1.2〜4.5mm、さらに好ましくは1.5〜4.0mmの範囲である。例えば、シリンダ−型の場合は、長さは1.0〜4mm、径は1.0〜4mm程度であるのが実用的である。球状粒子の場合は、最大粒子径が平均粒子径の1.1〜2.0倍、最小粒子径が平均粒子径の0.7倍以上であるのが実用的である。また、チップの重量は10〜30mg/個の範囲が実用的である。
【0079】
本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の密度は、1.20〜1.24g/cmが好ましく、より好ましくは1.20g/cm以上であり、1.23g/cm以下である。
【0080】
本発明のポリエステル組成物を構成する熱可塑性ポリエステル(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド(B)との混合割合は、前記熱可塑性ポリエステル(A)100重量部に対して前記メタキシリレン基含有ポリアミド(B)0.01重量部〜100重量部であることが好ましい。前記のポリエステル組成物からAA含有量が非常に少ない成形体を得たい場合のメタキシリレン基含有ポリアミド(B)の添加量は、前記熱可塑性ポリエステル(A)100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、より好ましい下限は0.1重量部、さらに好ましい下限は0.5重量部であり、より好ましい上限は4重量部、さらに好ましい上限は3重量部である。
【0081】
またガスバリヤ−性が非常に優れ、かつ実用性を損なわない透明性を持つ成形体を得たい場合は、前記熱可塑性ポリエステル(A)100重量部に対して1〜100重量部が好ましく、より好ましい下限は3重量部さらに好ましい下限は5重量部であり、より好ましい上限は60重量部、さらに好ましい上限は30重量部である。メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の混合量が、熱可塑性ポリエステル(A)100重量部に対して0.01重量部未満の場合は、得られた成形体のAA含有量が低減されず、成形体内容物の香味保持性が非常に悪くなることがある。また、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の混合量が、熱可塑性ポリエステル(A)100重量部に対して100重量部を超える場合は、得られた成形体の透明性が非常に悪くことがあり、また成形体の機械的特性も低下することがある。
【0082】
また、本発明に用いられるポリエステル組成物中の環状エステルオリゴマーの含有量は好ましくは0.70重量%以下、より好ましくは0.50重量%以下、さらに好ましくは0.40重量%以下である。本発明のポリエステル組成物から耐熱性の中空成形体等を成形する場合、環状エステルオリゴマーの含有量が0.50重量%を超える場合には、加熱処理条件によっては加熱金型表面へのオリゴマ−付着が急激に増加し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化することがある。ここで、熱可塑性ポリエステルは、一般に種々の重合度の環状エステルオリゴマーを含有しているが、本発明でいう環状エステルオリゴマーとは、熱可塑性ポリエステルが含有している環状エステルオリゴマーのうちで最も含有量が高い環状エステルオリゴマーを意味し、例えば、エチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポリエステルの場合には環状3量体のことである。
【0083】
また、本発明に用いられるポリエステル組成物中のアセトアルデヒドなどのアルデヒド類の含有量は好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppm以下、さらに好ましくは15ppm以下である。また、本発明に用いられるポリエステル組成物中のホルムアルデヒド(以下、FAと略することがある)含有量は好ましくは5ppm以下、より好ましくは4ppm以下、さらに好ましくは3ppm以下である。
本発明のポリエステル組成物中のアルデヒド類の含有量が50ppmを超える場合には、得られた中空成形体等に充填された飲料の風味や臭いに影響を及ぼす場合がある。また、これらの下限は製造上の問題から、0.1ppbであることが好ましい。ここで、アルデヒド類とは、熱可塑性ポリエステル(A)がエチレンテレフタレ−トを主たる構成単位とするポリエステルの場合はアセトアルデヒドであり、1,3−プロピレンテレフタレ−トを主たる構成単位とするポリエステルの場合はアリルアルデヒドである。
【0084】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)を290℃で60分間溶融した時の環状エステルオリゴマーの増加量が0.50重量%以下であることが望ましい。環状エステルオリゴマーの増加量は好ましくは0.40重量%以下、より好ましくは0.30重量%以下、さらに好ましくは0.20重量%以下、特に好ましくは0.10重量%以下であることが好ましい。
前記熱可塑性ポリエステル(A)がエチレンテレフタレ−トを主たる構成単位とするポリエステルの場合は、290℃で60分間溶融した時の環状エステルオリゴマーの増加量が0.50重量%以下であることが望ましい。
環状エステル3量体の増加量は好ましくは0.4重量%以下、より好ましくは0.3重量%以下であることが望ましい。290℃の温度で60分間溶融した時の環状エステル3量体の増加量が0.50重量%を越えるポリエステルを用いると、ポリエステル組成物を成形する際の樹脂溶融時に環状エステル3量体量が増加し、加熱処理条件によっては加熱金型表面へのオリゴマ−付着が急激に増加し、得られた中空成形体等の透明性が非常に悪化することがある。
【0085】
290℃の温度で60分間溶融した時の環状エステル3量体の増加量が0.50重量%以下である、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)は、溶融重縮合後や固相重合後に得られたポリエステルに残存する重縮合触媒を失活処理することにより製造することができる。ポリエステル中の重縮合触媒を失活処理する方法としては、溶融重縮合後や固相重合後にポリエステルチップを水や水蒸気または水蒸気含有気体と接触処理する方法が挙げられる。
【0086】
前記の目的を達成するためにポリエステルチップを水や水蒸気または水蒸気含有気体と接触処理する方法を次に述べる。
熱水処理方法としては、水中に浸ける方法やシャワ−でチップ上に水をかける方法等が挙げられる。処理時間としては5分〜2日間、好ましくは10分〜1日間、さらに好ましくは30分〜10時間で、水の温度としては20〜180℃、好ましくは40〜150℃、さらに好ましくは50〜120℃である。
また処理方法は連続方式、バッチ方式のいずれであっても差し支えないが、工業的に行うためには連続方式の方が好ましい。
【0087】
ポリエステルのチップをバッチ方式で水処理する場合は、サイロタイプの処理槽が挙げられる。すなわちバッチ方式でポリエステルのチップをサイロへ受け入れ水処理を行う。ポリエステルのチップを連続方式で水処理する場合は、塔型の処理槽に継続的又は間欠的にポリエステルのチップを上部より受け入れ、水処理させることができる。
【0088】
またポリエステルのチップと水蒸気または水蒸気含有ガスとを接触させて処理する場合は、50〜150℃、好ましくは50〜110℃の温度の水蒸気または水蒸気含有ガスあるいは水蒸気含有空気を好ましくは粒状ポリエチレンテレフタレ−ト1kg当り、水蒸気として0.5g以上の量で供給させるか、または存在させて粒状ポリエチレンテレフタレ−トと水蒸気とを接触させる。
この、ポリエステルのチップと水蒸気との接触は、通常10分間〜2日間、好ましくは20分間〜10時間行われる。
【0089】
また処理方法は連続方式、バッチ方式のいずれであっても差し支えない。
ポリエステルのチップをバッチ方式で水蒸気と接触処理をする場合は、サイロタイプの処理装置が挙げられる。すなわちポリエステルのチップをサイロへ受け入れ、バッチ方式で、水蒸気または水蒸気含有ガスを供給し接触処理を行なう。
【0090】
ポリエステルのチップを連続的に水蒸気と接触処理する場合は塔型の処理装置に連続で粒状ポリエチレンテレフタレ−トを上部より受け入れ、並流あるいは向流で水蒸気を連続供給し水蒸気と接触処理させることができる。
上記の如く、水又は水蒸気で処理した場合は、粒状ポリエチレンテレフタレ−トを必要に応じて振動篩機、シモンカ−タ−などの水切り装置で水切りし、コンベヤ−によって次の乾燥工程へ移送する。
【0091】
水又は水蒸気と接触処理したポリエステルのチップの乾燥は、通常用いられるポリエステルの乾燥処理を用いることができる。連続的に乾燥する方法としては、上部よりポリエステルのチップを供給し、下部より乾燥ガスを通気するホッパ−型の通気乾燥機が通常使用される。
【0092】
バッチ方式で乾燥する乾燥機としては大気圧下で乾燥ガスを通気しながら乾燥してもよい。
乾燥ガスとしては大気空気でも差し支えないが、ポリエステルの加水分解や熱酸化分解による分子量低下を防止する点からは乾燥窒素、除湿空気が好ましい。
【0093】
また、本発明に用いられる、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ−トである熱可塑性ポリエステル(A)は、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタ−ル樹脂、ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂0.1ppb〜1000ppmを配合してなることを特徴とするポリエステルであることができる。本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)中での前記のポリオレフィン樹脂等の配合割合は、0.1ppb〜1000ppm、好ましくは0.3ppb〜100ppm、より好ましくは0.5ppb〜1ppm、さらに好ましくは0.5ppb〜45pbbである。
【0094】
配合量が0.1ppb未満の場合は、結晶化速度が非常におそくなり、中空成形体の口栓部の結晶化が不十分となるため、サイクルタイムを短くすると口栓部の収縮量が規定値範囲内におさまらないためキャッピング不良となることがあったり、また、耐熱性中空成形体を成形する延伸熱固定金型の汚れが激しく、透明な中空成形体を得ようとすると頻繁に金型掃除をしなければならないことがある。また1000ppmを超える場合は、結晶化速度が早くなり、中空成形体の口栓部の結晶化が過大となったり、このため口栓部の収縮収縮量が規定値範囲内におさまらないためキャッピング不良となり内容物の漏れが生じたり、また中空成形体用予備成形体が白化し、このため正常な延伸が不可能となることがある。また、シ−ト状物の場合、1000ppmを越えると透明性が非常に悪くなり、また延伸性もわるくなって正常な延伸が不可能で、厚み斑の大きな、透明性の悪い延伸フイルムしか得られないことがある。
【0095】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、またはα−オレフィン系樹脂が挙げられる。またこれらの樹脂は結晶性でも非晶性でもかまわない。
【0096】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレンの単独重合体、エチレンと、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンや、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等のビニル化合物との共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン系樹脂が挙げられる。
【0097】
また本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンと、エチレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンや、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等のビニル化合物との共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、ブロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等のプロピレン系樹脂が挙げられる。
【0098】
また本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるα−オレフィン系樹脂としては、4−メチルペンテン−1等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それらのα−オレフィンと、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。具体的には、例えば、ブテン−1単独重合体、4−メチルペンテン−1単独重合体、ブテン−1−エチレン共重合体、ブテン−1−プロピレン共重合体等のブテン−1系樹脂や4−メチルペンテン−1とC2〜C18のα−オレフィンとの共重合体、等が挙げられる。
【0099】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるポリアミド樹脂としては、例えば、ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムの重合体、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)等の脂環式ジアミン、m−又はp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等のジアミン単位と、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸単位との重縮合体、及びこれらの共重合体等が挙げられ、具体的には、例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン8、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン611、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロンMXD6、ナイロン6/66、ナイロン6/610、ナイロン6/12、ナイロン6/6T、ナイロン6I/6T等が挙げられる。またこれらの樹脂は結晶性でも非晶性でもかまわない。
【0100】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるポリアセタ−ル樹脂としては、例えばポリアセタ−ル単独重合体や共重合体が挙げられる。ポリアセタ−ル単独重合体としては、ASTM−D792の測定法により測定した密度が1.40〜1.42g/cm、ASTMD−1238の測定法により、190℃、荷重2160gで測定したメルトインデックス(MI)が0.5〜50g/10分の範囲のポリアセタ−ルが好ましい。
【0101】
また、ポリアセタ−ル共重合体としては、ASTM−D792の測定法により測定した密度が1.38〜1.43g/cm3、ASTMD−1238の測定法により、190℃、荷重2160gで測定したメルトインデックス(MI)が0.4〜50g/10分の範囲のポリアセタ−ル共重合体が好ましい。これらの共重合成分としては、エチレンオキサイドや環状エ−テルが挙げられる。
【0102】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)に配合されるでポリブチレンテレフタレ−ト樹脂としては、例えばテレフタル酸と1,4−ブタンジオ−ルからなるポリブチレンテレフタレ−ト単独重合体やこれにナフタレンジカルボン酸、ジエチレングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル等を共重合した共重合体が挙げられる。
【0103】
また、本発明において用いられる前記のポリオレフィン樹脂等を配合したポリエステルは、前記ポリエステルに前記のポリオレフィン等の樹脂を、その含有量が前記範囲となるように、直接に添加し溶融混練する方法、または、マスタ−バッチとして添加し溶融混練する方法等の慣用の方法によるほか、前記のポリオレフィン等の樹脂を、前記ポリエステルの製造段階、例えば、溶融重縮合時、溶融重縮合直後、予備結晶化直後、固相重合時、固相重合直後等のいずれかの段階、または、製造段階を終えてから成形段階に到るまでの間に粉粒体として直接に添加するか、或いは、ポリエステルチップの流動条件下に前記のポリオレフィン等の樹脂製の部材に接触させる等の方法で混入させた後、溶融混練する方法等によることもできる。
【0104】
ここで、ポリエステルチップ状体を流動条件下に前記のポリオレフィン等の樹脂製の部材に接触させる方法としては、前記のポリオレフィン等の樹脂製の部材が存在する空問内で、ポリエステルチップを該部材に衝突接触させることが好ましく、具体的には、例えば、ポリエステルの溶融重縮合直後、予備結晶化直後、固相重合直後等の製造工程時、また、ポリエステルチップの製品としての輸送段階等での輸送容器充填・排出時、また、ポリエステルチップの成形段階での成形機投入時、等における気力輸送配管、重力輸送配管、サイロ、マグネットキャッチャ−のマグネット部等の一部を前記のポリオレフィン等の樹脂製とするか、または、前記のポリオレフィン等の樹脂をライニングするとか、或いは前記移送経路内に棒状又は網状体等の前記のポリオレフィン等の樹脂製部材を設置する等して、ポリエステルチップを移送する方法が挙げられる。ポリエステルチップの前記部材との接触時間は、通常、0.01秒〜数分程度の極短時間であるが、ポリエステルに前記のポリオレフィン等の樹脂を微量混入させることができる。
【0105】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル(A)が、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ−トであるポリエステルである場合には、アセトアルデヒド含有量は10ppm以下、好ましくは8ppm以下、より好ましくは6ppm以下、さらに好ましくは4ppm以下、ホルムアルデヒド含有量は6ppm以下、好ましくは5ppm以下、より好ましくは4ppm以下であることが望ましい。アセトアルデヒド含有量が10ppmを超え、およびホルムアルデヒド含有量が6ppmを超える場合は、このポリエステルから成形された成形体等の内容物の香味保持性の効果が悪くなる。
なお、アセトアルデヒド量、ホルムアルデヒド量の下限は0.1ppbであることが好ましい。
【0106】
また本発明に用いられる、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ−トである熱可塑性ポリエステル(A)中に共重合されたジエチレングリコ−ル量は前記熱可塑性ポリエステル(A)を構成するグリコ−ル成分の下限は好ましくは1.0モル%、より好ましくは1.3モル%、さらに好ましくは1.5モル%であり、上限は好ましくは5.0モル%、より好ましくは4.5モル%、さらに好ましくは4.0モル%である。ジエチレングリコ−ル量が5.0モル%を越える場合は、熱安定性が悪くなり、成型時に分子量低下が大きくなったり、またアセトアルデヒド含有量やホルムアルデヒド含有量の増加量が大となることがあり好ましくない。またジエチレングリコ−ル含有量が1.0モル%未満の場合は、得られた成形体の透明性が悪くなることがある。
【0107】
本発明のポリエステル組成物は、従来公知の方法により前記の熱可塑性ポリエステル(A)と前記のメタキシリレン基含有ポリアミド(B)を混合して得ることができる。例えば、前記のポリアミドチップと前記のポリエステルチップとをタンブラー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等でドライブレンドしたもの、さらにドライブレンドした混合物を一軸押出機、二軸押出機、ニーダー等で1回以上溶融混合したもの、さらには必要に応じて溶融混合物を高真空下または不活性ガス雰囲気下で固相重合したものなどが挙げられる。また、あらかじめ前記の熱可塑性ポリエステル(A)と前記のメタキシリレン基含有ポリアミド(B)を溶融混合したものを、前記の熱可塑性ポリエステル(A)とドライブレンドしたもの、さらにドライブレンドした混合物を溶融混合したものが挙げられる。
【0108】
本発明のポリエステル組成物に飽和脂肪酸モノアミド、不飽和脂肪酸モノアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド等を同時に併用することも可能である。
【0109】
飽和脂肪酸モノアミドの例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド等が挙げられる。不飽和脂肪酸モノアミドの例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドリシノ−ル酸アミド等が挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド等が挙げられる。また、不飽和脂肪酸ビスアミドの例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド等が挙げられる。好ましいアミド系化合物は、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド等である。このようなアミド化合物の配合量は、10ppb〜1×10ppmの範囲であることが好ましい。
【0110】
また炭素数8〜33の脂肪族モノカルボン酸の金属塩化合物、例えばナフテン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、リノ−ル酸等の飽和及び不飽和脂肪酸のリチュウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、及びコバルト塩等を同時に併用することも可能である。これらの化合物の配合量は、10ppb〜300ppmの範囲であることが好ましい。
【0111】
本発明のポリエステル組成物には、必要に応じて他の添加剤、例えば、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤、酸素吸収剤、酸素捕獲剤、外部より添加する滑剤や反応中に内部析出させた滑剤、離型剤、核剤、安定剤、帯電防止剤、顔料などの各種の添加剤を配合してもよい。また、紫外線遮断性樹脂、耐熱性樹脂、使用済みポリエチレンテレフタレ−トボトルからの回収品等を適当な割合で混合することも可能である。
【0112】
また、無色透明の樹脂が望ましい用途においては、溶融加工の間に発生するかすかな黄色い色を青色着色剤の添加によって消すことができる。着色剤は重合の間、又は配合の間にブレンド物に直接添加することができる。配合の間に添加される場合には、着色剤はそのまま添加することもできるし、マスターバッチなどのような濃縮物として添加することもできる。着色剤の量は、その吸光係数およびその用途に望ましい色に調整することができる。好ましい着色剤としては、1−シアノ−6−(4−(2−ヒドロキシエチル)アニリノ)−3−メチル−3H−ジベンゾ(F,I,J)−イソキノリン−2,7−ジオンが挙げられる。着色剤の添加量は2〜15ppmの範囲であることが好ましい。
【0113】
また、本発明のポリエステル組成物をフイルム用途に使用する場合には、滑り性、巻き性、耐ブロッキング性などのハンドリング性を改善するために、ポリエステル組成物中に炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の無機粒子、蓚酸カルシウムやカルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩等の有機塩粒子やジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸またはメタクリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体等の架橋高分子粒子などの不活性粒子を含有させることが出来る。
【0114】
本発明のポリエステル組成物は、一般的に用いられる溶融成形法を用いてフィルム、シート、容器、その他の包装材料を成形することができる。本発明のポリエステル組成物からなる延伸フィルムは射出成形もしくは押出成形して得られたシート状物を、通常PETの延伸に用いられる一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のうちの任意の延伸方法を用いて成形される。また圧空成形、真空成形によりカップ状やトレイ状に成形することもできる。
【0115】
延伸フィルムを製造するに当たっては、延伸温度は通常は80〜130℃である。延伸は一軸でも二軸でもよいが、好ましくはフィルム実用物性の点から二軸延伸である。延伸倍率は一軸の場合であれば通常1.1〜10倍、好ましくは1.5〜8倍の範囲で行い、二軸延伸であれば縦方向および横方向ともそれぞれ通常1.1〜8倍、好ましくは1.5〜5倍の範囲で行えばよい。また、縦方向倍率/横方向倍率は通常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.3である。得られた延伸フィルムは、さらに熱固定して、耐熱性、機械的強度を改善することもできる。熱固定は通常緊張下、120℃〜240、好ましくは150〜230℃で、通常数秒〜数時間、好ましくは数十秒〜数分間行われる。
【0116】
中空成形体を製造するにあたっては、本発明のPETから成形したブリフォームを延伸ブロー成形してなるもので、従来PETのブロー成形で用いられている装置を用いることができる。具体的には例えば、射出成形または押出成形で一旦プリフォームを成形し、そのままあるいは口栓部、底部を加工後、それを再加熱し、ホットパリソン法あるいはコールドパリソン法などの二軸延伸ブロー成形法が適用される。この場合の成形温度、具体的には成形機のシリンダー各部およびノズルの温度は通常260〜290℃の範囲である。延伸温度ば通常70〜120℃、好ましくは90〜110℃で、延伸倍率は通常縦方向に1.5〜3.5倍、円周方向に2〜5倍の範囲で行えばよい。得られた中空成形体は、そのまま使用できるが、特に果汁飲料、ウーロン茶などのように熱充填を必要とする飲料の場合には一般的に、さらにブロー金型内で熱固定処理を行い、耐熱性を付与して使用される。熱固定は通常、圧空などによる緊張下、100〜200℃、好ましくは120〜180℃で、数秒〜数時間、好ましくは数秒〜数分間行われる。
【0117】
また、口栓部に耐熱性を付与するために、射出成形または押出成形により得られたプリフォ−ムの口栓部を遠赤外線や近赤外線ヒ−タ設置オ−ブン内で結晶化させたり、あるいはボトル成形後に口栓部を前記のヒ−タで結晶化させる。
【0118】
また、本発明のポリエステル組成物は、積層成形体や積層フイルム等の一構成層としても用いることが出来る。特に、PETとの積層体の形で容器等の製造に使用される。積層成形体の例としては、本発明のポリエステル組成物からなる外層とPET内層との二層から構成される二層構造あるいは本発明のポリエステル組成物からなる内層とPET外層との二層から構成される二層構造の成形体、本発明のポリエステル組成物を含む中間層とPETの外層および最内層から構成される三層構造あるいは本発明のポリエステル組成物を含む外層および最内層とPETの中間層から構成される三層構造の成形体、本発明のポリエステル組成物を含む中間層とPETの最内層、中心層および最内層から構成される五層構造の成形体等が挙げられる。PET層には、他のガスバリア−性樹脂、紫外線遮断性樹脂、耐熱性樹脂、使用済みポリエチレンテレフタレ−トボトルからの回収品等を適当な割合で混合使用することができる。
【0119】
また、その他の積層成形体の例としては、ポリオレフィン等のポリエステル以外の樹脂との積層成形体、紙や金属板等の異種の基材との積層成形体が挙げられる。
前記の積層成形体の厚み及び各層の厚みには特に制限は無い。また前記の積層成形体は、シ−ト状物、フイルム状物、板状物、中空体、容器等、種々の形状で使用可能である。
【0120】
前記の積層体の製造は、樹脂層の種類に対応した数の押出機と多層多種ダイスを使用して共押出しにより行うこともできるし、また樹脂層の種類に対応した数の射出機と共射出ランナ−および射出型を使用して共射出により行うこともできる。
本発明のポリエステル組成物は、中空成形体、トレ−、二軸延伸フイルム等の包装材、金属缶被覆用フイルム等として好ましく用いることが出来る。
また、本発明の組成物は、電子レンジおよび/またはオ−ブンレンジ等で食品を調理したり、あるいは冷凍食品を加熱するためのトレイ状容器の用途にも用いることができる。この場合は、ポリエステル組成物からのシ−ト状物をトレイ形状に成形後、熱結晶化させて耐熱性を向上させる。
なお、本発明における、主な特性値の測定法を以下に説明する。
【0121】
【実施例】
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定させるものではない。なお、本明細書中における主な特性値の測定法を以下に説明する。
【0122】
(評価方法)
(1)ポリエステルの極限粘度(IV)
1,1,2,2−テトラクロルエタン/フェノ−ル(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求めた。
【0123】
(2)ポリエステル中に共重合されたジエチレングリコ−ル含有量(以下[DEG含有量」という)
メタノ−ルにより分解し、ガスクロマトグラフィ−によりDEG量を定量し、全グリコ−ル成分に対する割合(モル%)で表した。
【0124】
(3)環状エステル3量体の含有量(以下「CT含有量」という)
試料300mgをヘキサフルオロイソプロパノ−ル/クロロフォルム混合液(容量比=2/3)3mlに溶解し、さらにクロロフォルム30mlを加えて希釈する。これにメタノ−ル15mlを加えてポリマ−を沈殿させた後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムアミド10mlで定容とし、高速液体クロマトグラフ法により環状エステル3量体を定量した。
【0125】
(4)アセトアルデヒド含有量(以下「AA含有量」という)
試料/蒸留水=1グラム/2ccを窒素置換したガラスアンプルに入れた上部を溶封し、160℃で2時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のアセトアルデヒドを高感度ガスクロマトグラフィ−で測定し、濃度をppmで表示した。
【0126】
(5)ポリエステルの溶融時の環状エステル3量体増加量(△CT量)
乾燥したポリエステルチップ3gをガラス製試験管に入れ、窒素雰囲気下で290℃のオイルバスに60分浸漬させ溶融させる。溶融時の環状エステル3量体増加量は、次式により求める。
溶融時の環状エステル3量体増加量(重量%)=溶融後の環状エステル3量体含有量(重量%)−溶融前の環状エステル3量体含有量(重量%)
【0127】
(6)メタキシリレン基含有ポリアミドのZ平均分子量(Mz)、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
トリフルオロ酢酸ナトリウムを10mMの濃度で溶解させたヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に試料を2mg/mlの濃度で溶解させたものを測定溶液とし、ゲル浸透型クロマトグラフィー(GPC)により測定を行った。測定装置には東ソー(株)製HLC−8220、カラムにTSKgel Super AWM−H(6.0mmID×15cm、東ソー(株)製)×2本を用いた。移動相に上記と同一組成のトリフルオロ酢酸ナトリウムを含むHFIPを用い、注入量20μl、カラム温度40℃、流速0.3ml/minの条件で測定を行った。Z平均分子量、重量平均分子量、数平均分子量、分子量分布の算出は標準ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用いて、PMMA換算で算出した。この際、得られたクロマトグラムからのポリマー成分ピークのベースライン設定において、ベースラインの終点を、同条件で測定した分子量1680のPMMAの保持時間に設定した。
【0128】
(7)メタキシリレン基含有ポリアミド中のナトリウム原子含有量(以下「Na含有量」という)
試料を白金るつぼにて灰化分解し、6mol/L塩酸を加えて蒸発乾固する。
1.2mol/L塩酸で溶解し、原子吸光で定量して求めた。
【0129】
(8)メタキシリレン基含有ポリアミドの相対粘度(RV)
試料0.25gを96%硫酸25mlに溶解し、この溶液10mlをオストワルド粘度管にて20℃で測定、下式より求めた。
RV=t/t
:溶媒の落下秒数
  :試料溶液の落下秒数
【0130】
(9)メタキシリレン基含有ポリアミドの末端アミノ基濃度(AEG,μmol/g)
試料0.5gをフェノール/エタノール混合溶媒(容積比4/1)50mlに室温で溶解させた後、水/エタノール混合溶媒(容積比3/2)20mlを加え、撹拌する。その後、塩酸を用いて中和滴定を行い、末端アミノ基濃度を求めた。
【0131】
(10)メタキシリレン基含有ポリアミドの末端カルボキシル基濃度(CEG,μmol/g)
試料0.5gにベンジルアルコール20mlを加え、170〜180℃のオイルバス中で加熱溶解後、水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定を行い、末端カルボキシル基濃度を求めた。
【0132】
(11)段付き成形板の成形
乾燥したポリエステル組成物を名機製作所製M−150C(DM)射出成形機により、シリンダー温度290℃において、10℃に冷却した段付き平板金型を用い成形する。得られた段付き成形板は、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11mmの厚みの約3cm×約5cm角のプレートを階段状に備えたもので、段付き成形板1個の重量は約146gである。5mm厚みのプレートはヘイズ(霞度%)測定に使用する。
【0133】
(12)ヘイズ(霞度%)およびヘイズ斑
上記(11)の成形体(肉厚5mm)を切り取り、日本電色(株)製ヘイズメーターで測定する。
【0134】
(13)口栓部結晶化
乾燥したポリエステル組成物を空気温を130℃に設定したホッパードライヤーに移し射出成形機に供給する。シリンダー各部及びノズルヘッドの温度を280℃、スクリュー回転数を120rpm、射出時間を12秒、冷却時間を18秒、一次圧時間を1.0秒、背圧を5kg/cm、金型冷却水温度を20℃に設定した射出成形機(名機製作所製M−150C(DM))で製品重量が60g(長さ165mm、口栓部内径22mm、口栓部肉厚2mm、胴部肉厚3.7mm)の1.5Lボトル用プリフォームを成形し、近赤外石英ヒーターでプリフォーム口栓部近傍の温度が180℃になるように調整し、口栓部結晶化装置にて、プリフォームを回転させながら90秒間加熱した後、外径21.8mmの型ピンをカブラ下まで挿入し口栓部結晶化処理を行い、口栓部天面ネジ山開始位置の密度と天面からサポートリングまでの高さを評価した。
【0135】
(14)密度測定
密度は純水に硝酸カルシウムを溶解させた密度勾配管(密度範囲1.28〜1.42)を作成し、30℃の温度で投入後2時間の値で測定した。
【0136】
(15)金型汚れの評価
上記(13)の方法で加熱結晶化したプリフォームをコ−ポプラスト社製LB−01E延伸ブロ−成型機を用いて二軸延伸ブロ−成形し、引き続き約145℃に設定した金型内で約7秒間熱固定し、1000ccの中空成形体を得た。同様の条件で2000本の中空成形体を連続的に延伸ブロ−成形し、その前後における金型表面の状態を目視で観察し、下記のように評価した。
○ : 連続成形試験の前後において変化なし
△ : 連続成形試験後にかなり付着物あり
× : 連続成形試験後に付着物が非常に多い
【0137】
(16)中空成形体の透明性
(15)の2000本成形後に得られた中空成形体の外観を目視で観察し、下記のように評価した。
◎ : 透明である
○ : 実用的な範囲で透明であり、未溶融物は見られない
× : 透明性に劣る、又は未溶融物が見られる
【0138】
(17)官能試験
上記の中空成形体に沸騰させた蒸留水を入れ密栓後30分保持し、室温へ冷却し室温で1ヶ月間放置し、開栓後風味、臭いなどの試験を行った。比較用のブランクとして、蒸留水を使用。官能試験は10人のパネラーにより次の基準により実施し、平均値で比較した。
(評価基準)
0:異味、臭いを感じない
1:ブランクとの差をわずかに感じる
2:ブランクとの差を感じる
3:ブランクとのかなりの差を感じる
4:ブランクとの非常に大きな差を感じる
【0139】
(実施例および比較例に使用したポリエチレンテレフタレ−ト(PET))
試験に用いたPET(Ge残存量=約40〜50ppm、リン残存量=約30〜35ppm)の特性を表1に示す。これらは、すべて連続溶融重縮合−固相重合装置で重合したものである。
PET(a)は、固相重合後イオン交換水中で約90℃で3時間、熱水処理したものである。
なお、PET(a)〜PET(b)のDEG含有量はすべて約2.7モル%である。
【0140】
【表1】
Figure 2004002804
【0141】
(実施例および比較例に使用したメタキシリレン基含有ポリアミド(MXD6))
試験に用いたMXD6の特性を表2に示す。
【0142】
MXD6(c)の製造方法
攪拌機、分縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた内容積250リットルの調製缶に、精秤したメタキシリレンジアミン27.66kg、アジピン酸29.65kg、を内温85℃にて調合し、スラリー状の透明な溶液とした。缶内のPH値を7.95に調製した後、末端停止剤としてNaOH34.09g、NaHPO・HO25.81gを投入して15分攪拌した。その溶液を内容積270リットルの反応缶に移送し、缶内温度255℃、缶内圧1.0MPaの条件下で攪拌して反応させた。留出する水を系外に除き、缶内温度が235℃になった時点で、缶内圧を60分間かけて常圧に戻した。常圧で攪拌を行い、目標粘度に達した時点で攪拌を停止し、20分間放置した。その後、反応缶下部の取り出し口より溶融樹脂を取り出し、冷却固化させてストランドカッターにて樹脂チップを得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0143】
MXD6(d)の製造方法
缶内のPH値を7.06に調整した以外は、MXD6(c)の製造方法と同様にして樹脂チップを得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0144】
MXD6(e)の製造方法
缶内のPH値を6.92に調製した以外は、MXD6(c)の製造方法と同様にして樹脂チップを得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0145】
MXD6(f)の製造方法
攪拌機、分縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた内容積250リットルの調製缶に、精秤したメタキシリレンジアミン27.66kg、アジピン酸29.65kg、を内温85℃にて調合し、スラリー状の透明な溶液とした。缶内のPH値を7.10に調製した後、ゲル化抑制剤としてNaOH102.27g、NaHPO・HO77.43gを投入して15分攪拌した。
その溶液を内容積270リットルの反応缶に移送し、缶内温度255℃、缶内圧1.0MPaの条件下で攪拌して反応させた。留出する水を系外に除き、缶内温度が235℃になった時点で、缶内圧を60分間かけて常圧に戻した。常圧で攪拌を行い、目標粘度に達した時点で攪拌を停止し、20分間放置した。その後、反応缶下部の取り出し口より溶融樹脂を取り出し、冷却固化させてストランドカッターにて樹脂チップを得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0146】
試験に用いたMXD6の特性を表2に示す。
【表2】
Figure 2004002804
【0147】
(実施例1)
PET(a)100重量部に対してMXD6(c)1.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
中空成形体のAA含有量は8ppm、官能試験評価は0.7、外観は実用的な範囲で透明であった。口栓部密度は十分に高く、且つ寸法のバラツキも小さく安定した口栓部結晶化処理が可能であった。また金型汚れは認められなかった。
【0148】
(実施例2)
PET(a)100重量部に対してMXD6(c)5.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
中空成形体のAA含有量は6ppm、官能試験評価は0.6、外観は実用的な範囲で透明であった。口栓部密度は十分に高く、且つ寸法のバラツキも小さく安定した口栓部結晶化処理が可能であった。また金型汚れは認められなかった。
【0149】
(実施例3)
PET(a)100重量部に対してMXD6(d)3.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
中空成形体のAA含有量は9ppm、官能試験評価は0.7、外観は実用的な範囲で透明であった。口栓部密度は十分に高く、且つ寸法のバラツキも小さく安定した口栓部結晶化処理が可能であった。また金型汚れは認められなかった。
【0150】
(比較例1)
PET(a)100重量部に対してMXD6(e)1.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
中空成形体の外観は実用的な範囲で透明であり、金型汚れも認められなかったが、AA含有量は18ppmと高く、官能試験評価は2.2とブランクの蒸留水との差があった。また、口栓部密度は十分に高いが、バラツキが大きく、寸法変化もバラツキが大きかった。
【0151】
(比較例2)
PET(a)100重量部に対してMXD6(e)5.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
中空成形体の外観は実用的な範囲で透明であり、金型汚れも認められなかったが、AA含有量は16ppmと高く、官能試験評価は2.4とブランクの蒸留水との差があった。また、口栓部密度は十分に高いが、バラツキが大きく、寸法変化もバラツキが大きかった。
【0152】
(比較例3)
PET(a)100重量部に対してMXD6(f)3.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
AA含有量は21ppmと高く、官能試験評価は2.1とブランクの蒸留水との差があった。また、口栓部密度は十分に高いが、バラツキが大きく、寸法変化もバラツキが大きかった。金型汚れは認められなかったが、中空成形体の胴部に白化が見られた。
【0153】
(比較例4)
PET(b)100重量部に対してMXD6(e)1.0重量部を用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
AA含有量は20ppmと高く、官能試験評価は2.7とブランクの蒸留水との差があった。また、口栓部密度は十分に高いが、バラツキが大きく、寸法変化もバラツキが大きかった。金型汚れもかなり付着物が認められ、中空成形体の外観に曇りが見られた。
【0154】
(比較例5)
PET(a)のみを用いて、評価方法(13)の方法によりプリフォームの口栓部密度、寸法を評価した。また、評価方法(15)の方法により中空成形体を成形し、その成形体のCT含有量、AA含有量を測定した。また金型汚れ評価も行った。
得られた中空成形体の特性及び金型汚れ評価結果を表3に示す。
【0155】
【表3】
Figure 2004002804
【0156】
【発明の効果】
本発明のポリエステル組成物によれば、香味保持性、透明性に優れた中空成形体やシ−ト状物および延伸フィルムが得られる。さらには中空成形体を製造する場合、口栓部結晶化後の結晶化度や寸法にバラツキがなく安定した品質の成形体を得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester composition suitably used as a material for molded articles such as beverage bottles, hollow molded containers, films, sheets, and the like, and molded articles comprising the same, which have excellent flavor retention properties (flavor properties). It is about. When a hollow container is produced using the polyester composition of the present invention, a molded article having excellent dimensional stability and transparency can be obtained.
[0002]
[Prior art]
Polyesters such as polyethylene terephthalate (hereinafter sometimes abbreviated as PET) are excellent in both mechanical properties and chemical properties, and therefore have high industrial value, and can be used as fibers, films, sheets and bottles. Widely used as such.
[0003]
Various resins are employed as materials for containers such as seasonings, oils, beverages, cosmetics, and detergents depending on the type of filling content and the purpose of use.
[0004]
Of these, polyester is excellent in mechanical strength, heat resistance, transparency and gas barrier properties, and is particularly suitable as a material for molded articles such as beverage filling containers such as juices, soft drinks, and carbonated drinks. .
[0005]
For example, such a polyester is supplied to a molding machine such as an injection molding machine to form a preform for a hollow molded body, and the preform is inserted into a mold having a predetermined shape, stretch-blown, and then bottled. Is generally heat-treated (heat-set) to form a hollow molded container, and if necessary, the plug portion of the bottle is heat-treated (plug portion crystallization).
[0006]
However, PET contains acetaldehyde (hereinafter sometimes abbreviated as AA) as a by-product during melt polycondensation. In addition, PET generates acetaldehyde by thermal decomposition during thermoforming of a molded article such as a hollow molded article, and the acetaldehyde content in the material of the obtained molded article increases, and the PET is filled in the hollow molded article or the like. Affects flavor and smell of beverages.
[0007]
Therefore, various measures have conventionally been taken to reduce the acetaldehyde content in the polyester molded article. Generally, a method of lowering the AA content by solid-state polymerization of a melt-polycondensed polyester, a method of lowering AA production during molding using a copolymerized polyester having a lower melting point, A method of reducing the molding temperature as much as possible and a method of reducing the shear stress at the time of thermoforming as much as possible have been adopted.
[0008]
Further, for example, a method of using a polyester composition in which a metaxylylene group-containing polyamide resin is added in an amount of 0.05 to 1 part by weight based on 100 parts by weight of a polyester resin (see Patent Document 1), A polyester container comprising a polyester composition containing a specific polyamide having a terminal amino group concentration controlled within a certain range has been proposed (see Patent Document 2), but low flavor such as mineral water is proposed. It has been found that there are cases where the material of the beverage container is insufficient.
[0009]
Heat-resistant bottles for content liquids that require hot filling, such as fruit juice drinks, are required to have heat resistance, so the bottle body is heat-fixed by blow molding in a high-temperature blow mold. Conventionally, a method of imparting heat resistance to a plug portion by heat treatment and crystallization has been performed. In this case, the dimensional stability of the plug after the crystallization treatment greatly affects the productivity. When the polyamide resin is added to the polyester resin as described above, the crystallization behavior of the polyester composition becomes unstable, the size of the plug portion varies, and the productivity may be reduced. I knew it. In particular, in recent years, the molding speed has been increasing along with the high performance of molding machines and the miniaturization of bottles, and the dimensional stability has become a bigger problem from the viewpoint of productivity.
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 6-6662
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 4-71425
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-mentioned problems of the prior art. As a result, in a polyester composition comprising a thermoplastic polyester (A) and a metaxylylene group-containing polyamide (B), a metaxylylene group-containing polyamide (B By defining the molecular weight distributions Mw / Mn and Mz / Mw in the specific ranges of (1) and (2), it was found that a polyester composition excellent in flavor retention, dimensional stability and transparency was obtained.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the polyester composition of the present invention is a polyester composition comprising 100 parts by weight of a thermoplastic polyester (A) and 0.01 to 100 parts by weight of a metaxylylene group-containing polyamide (B), A polyester composition characterized by satisfying the following formulas (1) and (2) in the molecular weight distribution of the meta-xylylene group-containing polyamide (B).
Mw / Mn ≦ 2.5 (1)
Mz / Mw ≦ 2.0 (2)
(In the formulas (1) and (2), Mz represents the Z-average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, Mw represents the weight average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, and Mn represents the number average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide.)
[0013]
In this case, the sodium atom content in the metaxylylene group-containing polyamide (B) can be in the range of 0.01 to 1000 ppm.
[0014]
In this case, the thermoplastic polyester (A) contains 30 moles of a structural unit derived from an aromatic dicarboxylic acid and a functional derivative thereof, and at least one glycol selected from aliphatic glycols having 2 to 4 carbon atoms. % Or more.
[0015]
In this case, the acetaldehyde content in the polyester composition can be 50 ppm or less.
In this case, the molded article of the present invention is a molded article obtained by molding any of the polyester compositions described above.
[0016]
In this case, the molded article can be a hollow molded article.
In this case, the molded article may be a sheet.
In this case, the molded article may be a stretched film obtained by stretching the above-mentioned sheet-like material in at least one direction.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the polyester composition of the present invention and a molded article made thereof will be described in detail.
The thermoplastic polyester (A) used in the present invention is a thermoplastic polyester containing a constituent unit composed of an aromatic dicarboxylic acid component and a glycol component in an amount of 30 mol% or more, and preferably, the aromatic dicarboxylic acid unit is an acid. It is a thermoplastic polyester containing 50 mol% or more of the component, more preferably 70 mol% or more, and particularly preferably a thermoplastic polyester containing an aromatic dicarboxylic acid unit of 90 mol% or more of the acid component.
[0018]
Examples of the aromatic dicarboxylic acid component constituting the thermoplastic polyester (A) according to the present invention include terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, diphenyl-4,4′-dicarboxylic acid, diphenoxyethanedicarboxylic acid, and the like. Aromatic dicarboxylic acids and their functional derivatives.
[0019]
Examples of the glycol component constituting the thermoplastic polyester (A) according to the present invention include aliphatic glycols such as ethylene glycol, 1,3-propylene glycol, and tetramethylene glycol, and cyclohexane dimethanol. And alicyclic glycols such as thiol.
[0020]
Examples of the dicarboxylic acid used as a copolymer component when the thermoplastic polyester (A) is a copolymer include isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, and diphenyl-4,4′-dicarboxylic acid. Aromatic dicarboxylic acids such as diphenoxyethane dicarboxylic acid and functional derivatives thereof, p-oxybenzoic acid, oxyacids such as oxycaproic acid and functional derivatives thereof, adipic acid, sebacic acid, succinic acid, glutaric acid and the like Examples thereof include aliphatic dicarboxylic acids and functional derivatives thereof, and aliphatic dicarboxylic acids such as cyclohexanedicarboxylic acid and functional derivatives thereof.
[0021]
Glycols as copolymer components used when the thermoplastic polyester (A) is a copolymer include diethylene glycol, trimethylene glycol, tetramethylene glycol, neopentyl glycol. And alicyclic glycols such as cyclohexanedimethanol, and aromatic glycols such as bisphenol A and an alkylene oxide adduct of bisphenol A.
[0022]
Further, as the polyfunctional compound as a copolymer component used when the thermoplastic polyester (A) is a copolymer, trimellitic acid, pyromellitic acid and the like can be mentioned as an acid component. The glycerol and pentaerythritol can be mentioned as the components of the alcohol. The amount of the above-mentioned copolymer component to be used must be such that the polyester maintains a substantially linear shape. Further, a monofunctional compound such as benzoic acid or naphthoic acid may be copolymerized.
[0023]
As the thermoplastic polyester (A) according to the present invention, a polyester containing 30 mol% or more of a structural unit derived from an aromatic dicarboxylic acid and at least one glycol selected from aliphatic glycols having 2 to 4 carbon atoms. preferable.
[0024]
One preferred example of the thermoplastic polyester according to the present invention is a thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of ethylene terephthalate, more preferably 70 mol% or more of ethylene terephthalate unit, and a copolymer component. Is a linear copolymerized thermoplastic polyester containing isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-cyclohexanedimethanol, etc., particularly preferably a linear polyester containing 90 mol% or more of ethylene terephthalate units. It is a thermoplastic polyester.
Examples of these linear thermoplastic polyesters include polyethylene terephthalate (hereinafter abbreviated as PET), poly (ethylene terephthalate-ethylene isophthalate) copolymer, poly (ethylene terephthalate-ethylene isophthalate-ethylene-2,6-naphthalate) ) Copolymer, poly (ethylene terephthalate-1,4-cyclohexane dimethylene terephthalate) copolymer, poly (ethylene terephthalate-ethylene-2,6-naphthalate) copolymer, poly (ethylene terephthalate-dioxyethylene terephthalate) Copolymers, poly (ethylene terephthalate-1,3-propylene terephthalate) copolymers, poly (ethylene terephthalate-ethylene cyclohexylene dicarboxylate) copolymers and the like can be mentioned.
[0025]
A preferred example of the thermoplastic polyester according to the present invention is a thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of ethylene isophthalate, and more preferably contains 70 mol% or more of ethylene isophthalate unit. A linear copolymerized thermoplastic polyester containing terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-cyclohexanedimethanol, etc. as a component, particularly preferably a line containing at least 90 mol% of ethylene isophthalate units. Thermoplastic polyester.
Examples of these linear thermoplastic polyesters include polyethylene isophthalate (hereinafter abbreviated as PEI), poly (ethylene isophthalate-ethylene terephthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-ethylene terephthalate-ethylene-2,6- Naphthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-1,4-cyclohexane dimethylene terephthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-ethylene-2,6-naphthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-di Oxyethylene isophthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-1,3-propylene terephthalate) copolymer, poly (ethylene isophthalate-ethylene cyclohexylene dicarboxylate) copolymer, poly (ethylene isophthalate) Over DOO - ethylene terephthalate) copolymer, terephthalic acid, isophthalic acid, copolymers of ethylene glycol and 1,3-bis (2-hydroxyethoxy) benzene etc. are exemplified.
[0026]
Another preferred example of the thermoplastic polyester according to the present invention is a thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of ethylene-2,6-naphthalate, and more preferably ethylene-2,6-naphthalate. A linear thermoplastic polyester containing at least 70 mol% of a unit is particularly preferable. A linear thermoplastic polyester containing at least 90 mol% of an ethylene-2,6-naphthalate unit is particularly preferable.
Examples of these linear thermoplastic polyesters include polyethylene-2,6-naphthalate (PEN), poly (ethylene-2,6-naphthalate-ethylene terephthalate) copolymer, and poly (ethylene-2,6-naphthalate-ethylene). Terephthalate-ethylene isophthalate) copolymer, poly (ethylene-2,6-naphthalate-ethylene isophthalate) copolymer, poly (ethylene-2,6-naphthalate-dioxyethylene-2,6-naphthalate) copolymer And poly (ethylene-2,6-naphthalate-1,3-propylene-2,6-naphthalate) copolymer.
[0027]
Another preferred example of the thermoplastic polyester according to the present invention is a thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of 1,3-propylene terephthalate, and more preferably 1,3-propylene terephthalate. Is a linear thermoplastic polyester containing 70 mol% or more of terephthalic acid units, and particularly preferable is a linear thermoplastic polyester containing 90 mol% or more of 1,3-propylene terephthalate units.
Examples of these linear thermoplastic polyesters include polypropylene terephthalate (PTT), poly (1,3-propylene terephthalate-1,3-propylene isophthalate) copolymer, and poly (1,3-propylene terephthalate-1,4). -Cyclohexane dimethylene terephthalate) copolymer, poly (1,3-propylene terephthalate-1,3-propylene-2,6-naphthalate) copolymer and the like.
[0028]
Still another preferred example of the thermoplastic polyester according to the present invention is a thermoplastic polyester whose main constituent unit is butylene terephthalate, more preferably 70 mol% or more of butylene terephthalate unit. And particularly preferred is a linear thermoplastic polyester containing 90 mol% or more of butylene terephthalate units.
Examples of these linear thermoplastic polyesters include polybutylene terephthalate (PBT), poly (butylene terephthalate-butylene isophthalate) copolymer, and poly (butylene terephthalate-1,4-cyclohexane dimethylene terephthalate) copolymer. Copolymer, poly (butylene terephthalate-butylene-2,6-naphthalate) copolymer, poly (butylene terephthalate-1,3-propylene terephthalate) copolymer, poly (butylene terephthalate-butylene cyclohexylene dicarboxylate) copolymer And the like.
[0029]
Other preferred examples of the thermoplastic polyester according to the present invention other than the above include a thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of 1,3-propylene-ethylene-2,6-naphthalate, and a main structural unit whose butylene is Thermoplastic polyesters composed of -ethylene-2,6-naphthalate.
[0030]
The thermoplastic polyester (A) can be produced by a conventionally known production method. That is, after the aromatic dicarboxylic acid component and the glycol component are directly reacted to distill water and esterify, one or more selected from Sb compounds, Ge compounds, Ti compounds and Al compounds are used as polycondensation catalysts. A direct esterification method in which polycondensation is carried out under reduced pressure using the above compound, or a reaction is carried out in the presence of a transesterification catalyst by reacting an aromatic dicarboxylic acid dimethyl ester component with a glycol component and, if necessary, the above-mentioned copolymer component, to give methyl After the alcohol is distilled off and transesterification is carried out, polycondensation is carried out mainly under reduced pressure using one or more compounds selected from Sb compounds, Ge compounds, Ti compounds and Al compounds as polycondensation catalysts. It is produced by a transesterification method.
Further, solid-state polymerization may be performed to increase the intrinsic viscosity of the polyester and to reduce the content of aldehydes such as acetaldehyde and the content of cyclic ester oligomer.
[0031]
The above-mentioned esterification reaction, transesterification reaction, melt polycondensation reaction and solid-state polymerization reaction may be performed in a batch reactor or a continuous reactor. In any of these methods, the melt polycondensation reaction may be performed in one stage or may be performed in multiple stages. The solid-state polymerization reaction can be performed in a batch-type apparatus or a continuous-type apparatus as in the melt polycondensation reaction. The melt polycondensation and the solid phase polymerization may be performed continuously or may be performed separately.
[0032]
Examples of the starting materials such as aromatic dicarboxylic acid dimethyl ester, aromatic dicarboxylic acid and glycols such as ethylene glycol include dimethyl terephthalate of virgin derived from para-xylene, ethylene glycol derived from terephthalic acid or ethylene. That is, recovered materials such as dimethyl terephthalate, terephthalic acid, bishydroxyethyl terephthalate or ethylene glycol recovered from used PET bottles by chemical recycling methods such as methanol decomposition and ethylene glycol decomposition are also used as at least a part of the starting materials. I can do it. It goes without saying that the quality of the recovered material must be purified to a purity and quality according to the purpose of use.
[0033]
The Sb compound used in the production of the thermoplastic polyester (A) used in the present invention includes antimony trioxide, antimony acetate, antimony tartrate, antimony tartrate, antimony oxychloride, antimony glycolate, antimony pentoxide, Triphenylantimony and the like. The Sb compound is added so that the residual amount of Sb in the produced polymer is in the range of 50 to 250 ppm.
[0034]
Examples of the Ge compound used for producing the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include amorphous germanium dioxide, crystalline germanium dioxide, germanium chloride, germanium tetraethoxide, germanium tetra-n-butoxide, and phosphorous acid. Germanium and the like can be mentioned. When a Ge compound is used, the amount of the Ge compound used is 5 to 150 ppm, preferably 10 to 100 ppm, more preferably 15 to 70 ppm as the amount of Ge remaining in the polyester.
[0035]
Examples of the Ti compound used for producing the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include tetraethyl titanate, tetraisopropyl titanate, tetra-n-propyl titanate and tetra-n-butyl titanate. And their partial hydrolysates, titanyl oxalate, titanyl ammonium oxalate, sodium titanyl oxalate, potassium titanyl oxalate, calcium titanyl oxalate, titanyl oxalate compounds such as strontium titanyl oxalate, titanium trimellitate, and sulfuric acid Titanium and titanium chloride are exemplified. The Ti compound is added so that the residual amount of Ti in the produced polymer is in the range of 0.1 to 10 ppm.
[0036]
Examples of the Al compound used in the production of the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include carboxylate salts such as aluminum formate, aluminum acetate, aluminum propionate and aluminum oxalate, oxides, aluminum hydroxide, and chlorides. Aluminum, aluminum hydroxide chloride, inorganic carbonates such as aluminum carbonate, aluminum methoxide, aluminum alkoxide such as aluminum ethoxide, aluminum acetylacetonate, aluminum chelate with aluminum acetyl acetate, etc. Examples thereof include organoaluminum compounds such as trimethylaluminum and triethylaluminum, and partial hydrolysates thereof. Of these, aluminum acetate, aluminum chloride, aluminum hydroxide, aluminum hydroxide chloride, and aluminum acetylacetonate are particularly preferred. The Al compound is added so that the residual amount of Al in the produced polymer is in the range of 5 to 200 ppm.
[0037]
In the case of an Al compound, an alkali metal compound or an alkaline earth metal compound may be used in combination. The alkali metal compound or alkaline earth metal compound includes carboxylate such as acetate of these elements, alkoxide and the like, and is added to the reaction system as powder, aqueous solution, ethylene glycol solution and the like. The alkali metal compound or alkaline earth metal compound is added so that the residual amount of these elements in the resulting polymer is in the range of 1 to 50 ppm.
[0038]
The catalyst compound can be added at any stage of the polyester production reaction step.
Also, various phosphorus compounds can be used as stabilizers. Examples of the phosphorus compound used in the present invention include phosphoric acid, phosphorous acid, phosphonic acid and derivatives thereof. Specific examples include phosphoric acid, trimethyl phosphate, triethyl phosphate, tributyl phosphate, triphenyl phosphate, monomethyl phosphate, dimethyl phosphate, monobutyl phosphate, dibutyl phosphate, and dibutyl phosphate. Phosphoric acid, trimethyl phosphite, triethyl phosphite, tributyl phosphite, methyl phosphonic acid, methyl dimethyl phosphonate, dimethyl ethyl phosphonate, dimethyl phenyl phosphonate, diethyl phenyl phosphonate, diethyl phenyl -Diphosphonic acid diphenyl ester and the like, which may be used alone or in combination of two or more. The phosphorus compound is added at an arbitrary stage of the polyester production reaction step so that the residual amount of phosphorus in the produced polymer is in the range of 5 to 100 ppm.
[0039]
Further, metal compounds other than those described above can also be used in a range that does not affect the properties of the thermoplastic polyester of the present invention. Specific examples include oxides, halides, hydroxides, carbonates, carbonates, sulfates, alkoxides and fats such as copper, boron, indium, hafnium, niobium, tantalum, bismuth, chromium, molybdenum, tellurium, nickel and the like. Group or aromatic carboxylate.
[0040]
Further, in the production of the thermoplastic polyester (A) according to the present invention, it is preferable to use a basic nitrogen compound in order to suppress the production of dialkylene glycol produced as a by-product from glycol. The basic nitrogen compound may be any of aliphatic, alicyclic, aromatic and heterocyclic nitrogen compounds. Specific examples include triethylamine, tributylamine, dimethylaniline, dimethylaniline, pyridine, quinoline, dimethylbenzylamine, piperidine, tetraethylammonium hydroxide, tetrabutylammonium hydroxide, triethylbenzylammonium hydroxide, imidazole, imidazoline and the like. . These compounds may be used in a free form or as a salt of a lower fatty acid or TPA. The addition of these basic nitrogen compounds to the reaction system can be appropriately selected at any stage until the end of the initial polycondensation reaction, and may be used alone or in combination of two or more. Good.
The compounding amount of these basic nitrogen compounds is 0.01 to 1 mol%, preferably 0.05 to 0.7 mol%, more preferably 0.1 to 0.5 mol%, based on polyester. If the amount of the basic nitrogen compound is less than 0.01 mol%, the transparency of the hollow molded article made of the obtained polyester, particularly the stretched heat-fixed hollow molded article, becomes extremely poor. On the other hand, if it exceeds 1 mol%, the color tone of the polyester deteriorates.
[0041]
Further, in order to suppress a decrease in viscosity of the polyester composition of the present invention upon melting, or to suppress by-products of low molecular weight generated by thermal decomposition of acetaldehyde or allyl aldehyde having a strong pungent odor during drying or heat treatment before spinning. It is also preferable to add a hindered phenolic antioxidant. As such a hindered phenol-based antioxidant, known ones may be used. For example, pentaerythritol-tetraextract [3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydrid-3-) (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate), 1,1,3-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-tert-butylphenyl) butane, 1,3,5- Trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene, 3,9-bis {2- [3- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5) -Methyl 3- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) propionyloxy] -1,1-dimethylethyl} -2,4,8,10-tetraoxaspiro [ , 5] undecane, 1,3,5-tris (4-tert-butyl-3-hydroxy-2,6-dimethylbenzene) isophthalic acid, triethylglycol-bis [3- (3-tert-butyl-5-methyl) -4-hydroxy 3- (3-tert-butyl-5-methyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 1,6-hexanediol-bis [3- (3,3- (3,5-di-tert- Butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 2,2-thio-diethylene-bis [3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl-3- (3,5-di-tert-butyl- 4-hydroxyphenyl) propionate] and octadecyl-3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate]. Above all, pentaerythritol-tetraextract [3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxy [3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyph-3- (3,5- Di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, etc. In this case, the hindered phenol-based oxidation stabilizer may be bonded to a thermoplastic polyester, and the polyester composition of the hindered phenol-based oxidation stabilizer The amount in the product is preferably 1% by weight or less based on the weight of the polyester composition, because if it exceeds 1% by weight, coloring may occur, and even if 1% by weight or more is added, it is melt-stable. This is because the ability to improve the properties is saturated, preferably from 0.02 to 0.5% by weight.
[0042]
The intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is preferably 0.55 to 1.30 deciliter / gram, and the lower limit is more preferably 0.58 deciliter / gram, and still more preferably 0.60 deciliter / gram. The upper limit is more preferably 1.10 deciliter / gram, and even more preferably 0.90 deciliter / gram. If the intrinsic viscosity is less than 0.55 deciliter / gram, the obtained molded article may have poor mechanical properties. On the other hand, if it exceeds 1.30 deciliters / gram, the resin temperature may increase during melting by a molding machine or the like, resulting in intense thermal decomposition. Problems such as the molded article being colored yellow may occur.
[0043]
In addition, the intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester (A) according to the present invention, particularly the thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of ethylene-2,6-naphthalate, is preferably 0.40 to 1.00 deciliter / gram, preferably. Is in the range of 0.42 to 0.95 deciliter / gram, more preferably 0.45 to 0.90 deciliter / gram. When the intrinsic viscosity is less than 0.40 deciliter / gram, the mechanical properties of the obtained molded article and the like are poor. On the other hand, if it exceeds 1.00 deciliters / gram, the resin temperature rises during melting by a molding machine or the like, and thermal decomposition becomes severe, so that free low-molecular-weight compounds that affect fragrance retention increase, Causes problems such as coloring of yellow.
[0044]
The intrinsic viscosity of the thermoplastic polyester (A) according to the present invention, particularly the thermoplastic polyester whose main structural unit is composed of 1,3-propylene terephthalate, is preferably 0.50 to 2.00 deciliter / gram, and more preferably 0.50 to 2.00 deciliter / gram. Is in the range of 0.55 to 1.50 deciliter / gram, more preferably 0.60 to 1.00 deciliter / gram. If the intrinsic viscosity is less than 0.50 deciliters / gram, there is a problem that the obtained fiber has poor elastic recovery and durability. The upper limit of the intrinsic viscosity is 2.00 deciliters / gram. If it exceeds this, the resin temperature rises during melt spinning and the thermal decomposition becomes severe, the molecular weight decreases drastically, and the color is yellow. The problem arises.
[0045]
The shape of the thermoplastic polyester (A) chip used in the present invention may be any of a cylinder type, a square type, a spherical shape, a flat plate shape and the like. The average particle size is usually in the range of 1.3 to 5 mm, preferably 1.5 to 4.5 mm, and more preferably 1.6 to 4.0 mm. For example, in the case of a cylinder type, it is practical that the length is about 1.3 to 4 mm and the diameter is about 1.3 to 4 mm. In the case of spherical particles, it is practical that the maximum particle diameter is 1.1 to 2.0 times the average particle diameter and the minimum particle diameter is 0.7 times or more the average particle diameter. The practical weight of the chip is in the range of 10 to 30 mg / piece.
[0046]
When the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is a polyester containing ethylene terephthalate as a main repeating unit, its density is 1.33 to 1.43 g / cm.3, Preferably 1.37 to 1.42 g / cm3Range.
[0047]
In general, polyesters contain significant amounts of the co-components generated during the manufacturing process and the fines whose co-component content is the same as the polyester chips. Such fines have the property of accelerating the crystallization of polyester, and when present in a large amount, the transparency of a molded article molded from such polyester becomes extremely poor, and in the case of a bottle, However, the amount of shrinkage at the time of crystallization of the bottle stopper does not fall within the specified value range, and the bottle cannot be sealed with the cap.
[0048]
Therefore, the content of fines in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is preferably 10,000 ppm or less, preferably 1000 ppm or less, more preferably 500 ppm or less, further preferably 300 ppm or less, and most preferably 100 ppm or less. When it exceeds 10,000 ppm, the crystallization speed becomes faster and the fluctuation of the speed becomes larger. Therefore, in the case of a sheet-like material, the transparency and the surface state deteriorate, and when it is stretched, the unevenness of the thickness deteriorates. Also, the crystallinity of the plug part of the hollow molded body becomes excessively large and fluctuates, so that the shrinkage amount of the plug part does not fall within the specified value range, and the cap part of the plug part becomes defective and leakage of contents occurs. In addition, the preform for hollow molding is whitened, which makes normal stretching impossible. In particular, the fine content of the polyester composition for a hollow molded article is preferably 500 ppm or less.
[0049]
Further, the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is produced from metaxylylenediamine or a mixed xylylenediamine containing metaxylylenediamine and 30% or less of the total amount of paraxylylenediamine and dicarboxylic acid. It is a polyamide resin containing at least 70 mol%, more preferably at least 75 mol%, particularly preferably at least 80 mol% in the molecular chain.
[0050]
Examples of the dicarboxylic acid as the copolymerization component include adipic acid, sebacic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, pimelic acid, stearic acid, azelaic acid, undecanoic acid, undecadionic acid, dodecandioic acid, and dimer acid. Alicyclic dicarboxylic acids such as aliphatic dicarboxylic acids and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, and aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, orthophthalic acid, xylylenedicarboxylic acid, and naphthalenedicarboxylic acid can be used.
[0051]
Further, as a diamine component as a copolymer component, ethylenediamine, 1-methylethylenediamine, 1,3-propylenediamine, tetramethylenediamine, pentamethylenediamine, hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, Aliphatic diamines such as decamethylenediamine, undecamethylenediamine, dodecamethylenediamine, alicyclic diamines such as cyclohexanediamine, bis- (4,4'-aminohexyl) methane, para-bis- (2-amino Aromatic diamines such as ethyl) benzene can be used.
These dicarboxylic acids and diamines can be used alone or in combination of two or more kinds at an arbitrary ratio.
[0052]
In addition to diamines and dicarboxylic acids, lactams such as ε-caprolactam and laurolactam, aminocaproic acids, aminocarboxylic acids such as aminoundecanoic acid, and aromatic aminocarboxylic acids such as para-aminomethylbenzoic acid are also included. It can be used as a copolymer component. In particular, use of ε-caprolactam is desirable.
[0053]
Examples of these polymers include homopolymers such as polymetaxylylene adipamide, polymetaxylylene sebacamide, polymetaxylylene speramide, etc., and metaxylylenediamine / adipic / isophthalic acid copolymers, metaxylylene / P-xylylene adipamide copolymer, meta-xylylenediamine / adipic acid / terephthalic acid copolymer, meta-xylylene diamine / hexamethylenediamine / adipic acid copolymer, meta-xylylenediamine / hexamethylenediamine / terephthal An acid copolymer, a metaxylylenediamine / hexamethylenediamine / isophthalic acid copolymer, a metaxylylene / paraxylylenepiperamide copolymer, a metaxylylene / paraxylyleneazeramide copolymer, and the like can be given.
[0054]
In the molecular weight distribution of the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention, the following formulas (1) and (2)
Mw / Mn ≦ 2.5 (1)
Mz / Mw ≦ 2.0 (2)
(In the formulas (1) and (2), Mz represents the Z-average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, Mw represents the weight average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, and Mn represents the number average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide.)
Is preferably satisfied. When Mw / Mn is larger than 2.5 or Mz / Mw is larger than 2.0, the crystallization behavior of the molded article obtained from the polyester composition of the present invention becomes unstable, and the dimensions are varied. As a result, productivity may decrease. Further, the transparency of the hollow molded article obtained from the polyester composition of the present invention may be practically poor. In particular, Mz / Mw greatly contributes to the average molecular weight distribution of a high molecular weight product, and when it is out of the above range, a molded article excellent in flavor retention and dimensional stability and transparency aimed at by the present invention. Is difficult to obtain. This is because the higher the molecular weight component of the metaxylylene group-containing polyamide (B) is, the lower the terminal group concentration, particularly the amino terminal group concentration of the metaxylylene group-containing polyamide (B) is. The resulting molded article may have poor flavor retention, and may be poorly practical as a low-flavor beverage container.
[0055]
The content of the linear oligomer having a number average molecular weight of 2,000 or less in the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is preferably 3.0% or less. A more preferred upper limit is 2.9%, and a still more preferred upper limit is 2.8%. When the content of the linear oligomer having a number average molecular weight of 2,000 or less in the meta-xylylene group-containing polyamide (B) is more than 3.0%, the flavor of the beverage filled in a hollow molded article or the like obtained from the polyester composition of the present invention is flavored. In addition to affecting the heat and odor, depending on the heat treatment conditions, the adhesion of the oligomer to the surface of the heating mold may increase rapidly, and the transparency of the obtained hollow molded article or the like may be extremely deteriorated.
[0056]
The sodium atom content in the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is preferably in the range of 0.01 to 1000 ppm. The lower limit is more preferably 0.1 ppm, and still more preferably 1.0 ppm. The upper limit is more preferably 900 ppm, and even more preferably 800 ppm.
When the sodium atom content in the meta-xylylene group-containing polyamide (B) is less than 0.01 ppm, gelation tends to proceed, as described later, when producing a heat-resistant hollow molded body using a polyester composition. Unmelted material is easily generated. Further, when the sodium atom content in the metaxylylene group-containing polyamide (B) is more than 1000 ppm, not only the transparency of the molded product obtained from the polyester composition becomes poor, but also the molecular weight of the polyester composition decreases, and the obtained product is obtained. In some cases, the mechanical strength of the molded body is reduced.
[0057]
The sodium atom content in the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is determined by atomic absorption spectrometry, emission spectrometry, inductively coupled plasma (hereinafter abbreviated as ICP) emission spectrometry, ICP mass spectrometry, fluorescence X It is determined by a line analysis method or the like, and can be used properly depending on the sodium atom concentration.
[0058]
The relative viscosity of the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is preferably from 1.3 to 4.0, and the lower limit is more preferably 1.6, still more preferably 1.7, and particularly preferably 1.8. The upper limit is more preferably 3.7, still more preferably 3.5, particularly preferably 3.0. If the relative viscosity is less than 1.3, the molecular weight is too small, and the molded article made of the polyester composition of the present invention may be inferior in mechanical properties. Conversely, when the relative viscosity is 4.0 or more, it takes a long time to polymerize the polyamide, which may not only cause deterioration of the polymer or undesired coloring, but also decrease productivity and increase cost. There are cases.
[0059]
When the terminal amino group concentration (μmol / g) of the meta-xylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is AEG and the terminal carboxyl group concentration (μmol / g) of the meta-xylylene group-containing polyamide is CEG, The ratio of AEG (AEG / CEG) is preferably 1.05 or more. When the ratio of the terminal amino group concentration to the terminal carboxyl group concentration (AEG / CEG) in the metaxylylene group-containing polyamide is smaller than 1.05, the hollow molded article obtained from the polyester composition of the present invention has poor flavor retention. In some cases, such a polyester composition is not practical as a raw material for a container for a low-flavor beverage. Further, when the ratio of the terminal amino group concentration to the terminal carboxyl group concentration (AEG / CEG) in the metaxylylene group-containing polyamide exceeds 20, it is not preferable because the obtained molded article becomes intensely colored and loses commercial value.
[0060]
The above-mentioned metaxylylene group-containing polyamide is obtained by heating an aqueous solution of an aminocarboxylic acid salt formed from a diamine and a dicarboxylic acid under pressure and normal pressure, and polycondensing in a molten state while removing water and water generated in the polycondensation reaction. Alternatively, it can be produced by a method in which a diamine and a dicarboxylic acid are heated and directly reacted in a molten state under normal pressure to carry out polycondensation. In particular, the meta-xylylene group-containing polyamide used in the present invention can suppress the molecular weight distribution within the range of the present invention and adjust the terminal group concentration by adding a diamine in excess of dicarboxylic acid. As a specific method, it can be produced by adjusting an aminocarboxylic acid salt formed from a diamine and a dicarboxylic acid to a pH value within a range of 7.06 to 7.95. In addition, by subjecting the polyamide chips obtained by the melt polycondensation reaction to solid-phase polymerization, it is possible to obtain a metaxylylene group-containing polyamide having a higher viscosity.
The polycondensation reaction of the above-mentioned meta-xylylene group-containing polyamide may be carried out in a batch reactor or a continuous reactor.
[0061]
Usually, in the production of a meta-xylylene group-containing polyamide (B), in order to prevent gelation due to thermal deterioration, polymerization is often performed by adding a phosphorus-based stabilizer.
Assuming that the phosphorus atom content in the meta-xylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is X, the content is preferably in the range of 0.01 ≦ X ≦ 450 ppm. The lower limit is more preferably 0.1 ppm, even more preferably 1 ppm, particularly preferably 3 ppm, and most preferably 5 ppm. The upper limit is preferably 400 ppm, more preferably 350 ppm. When X is less than 0.01 ppm, when producing a heat-resistant hollow molded article using the polyester composition, burn streaks and unmelted substances are likely to be generated. In addition, thermal deterioration during molding is large, and no effect as a stabilizer can be found. On the other hand, when X is more than 450 ppm, although the thermal stability is excellent, the transparency of the obtained hollow molded article may be deteriorated. In particular, when an Sb-based compound is added to PET used as a polymerization catalyst or an additive, blackening that is considered to be derived from metal Sb occurs, and the transparency may be significantly deteriorated.
[0062]
As the compound containing a phosphorus atom in the metaxylylene group-containing polyamide (B), it is preferable to use at least one selected from compounds represented by the following chemical formulas (C-1) to (C-4).
[0063]
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Figure 2004002804
[0064]
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Figure 2004002804
[0065]
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Figure 2004002804
[0066]
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Figure 2004002804
[0067]
(However, R1~ R7Is hydrogen, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group or an arylalkyl group, X1~ X5Is hydrogen, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, an arylalkyl group or an alkali metal, or X in each formula1~ X5And R1~ R7One of each may be connected to each other to form a ring structure)
[0068]
Examples of the phosphinic acid compound represented by the chemical formula (C-1) include dimethylphosphinic acid, phenylmethylphosphinic acid, hypophosphorous acid, sodium hypophosphite, potassium hypophosphite, lithium hypophosphite, and hypophosphite. Ethyl phosphate,
[0069]
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Figure 2004002804
Or
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Figure 2004002804
And hydrolysates thereof, and condensates of the above phosphinic acid compounds.
[0070]
Examples of the phosphonous acid compound represented by the chemical formula (C-2) include phenylphosphonous acid, sodium phenylphosphonite, potassium phenylphosphonite, lithium phenylphosphonite, and ethyl phenylphosphonite.
Phosphonic acid compounds represented by the chemical formula (C-3) include phenylphosphonic acid, ethylphosphonic acid, sodium phenylphosphonate, potassium phenylphosphonate, lithium phenylphosphonate, diethyl phenylphosphonate, sodium ethylphosphonate, and ethylphosphonate. And potassium acid.
Examples of the phosphite compound represented by the chemical formula (C-4) include phosphorous acid, sodium hydrogen phosphite, sodium phosphite, triethyl phosphite, triphenyl phosphite, pyrophosphorous acid, and the like. .
Further, they have found that the addition of an alkali compound represented by the following chemical formula (D) further improves the thermal stability of the polyester composition of the present invention.
Z-OR8(D)
(However, Z is an alkali metal, R8Is hydrogen, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, -C (O) CH3Or -C (O) OZ ', where Z' is hydrogen or an alkali metal.
[0071]
Examples of the alkali compound represented by the chemical formula (D) include sodium hydroxide, sodium methoxide, sodium ethoxide, sodium propoxide, sodium butoxide, potassium methoxide, lithium methoxide, sodium acetate, sodium carbonate, and alkaline earth Examples thereof include an alkaline earth compound containing a metal, but none of these compounds is limited to these compounds.
[0072]
The content of the alkali compound in the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is preferably 1.5 to 6.0 times the phosphorus atom content (X). It is more preferably 1.8 to 5.5 times, and still more preferably 2.0 to 5.0 times. When the content of the alkali compound is less than 1.5 times the phosphorus atom content (X), gelation is easily promoted. On the other hand, when the content of the alkali compound is more than 6.0 times the phosphorus atom content (X), the polymerization rate is slowed, the viscosity is not sufficiently increased, and gelation is promoted particularly in a reduced pressure system, which is uneconomical. is there.
[0073]
The compounds represented by the chemical formulas (C-1) to (C-4) and the chemical formula (D) used in the present invention may be used alone, but it is particularly preferable to use them in combination. Is preferred because of improving the thermal stability. In addition to the compounds described above, conventionally known antioxidants, ultraviolet absorbers, weathering agents, matting agents, lubricants, viscosity stabilizers, etc. impair the flavor retention, gas barrier properties, and transparency of the hollow molded article. It may be used together to the extent that it is not.
[0074]
In order to mix the phosphorus atom-containing compound with the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention, it may be added to the raw material before the polymerization of the polyamide, during the polymerization, or may be melt-mixed with the polymer.
[0075]
The tertiary nitrogen content of the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is preferably 2.0 mol% or less, more preferably 1.5 mol% or less, and further preferably 1.0 mol% or less. . A molded article obtained using a polyester composition containing a metaxylylene group-containing polyamide (B) having a tertiary nitrogen content of more than 2.0 mol% contains a colored foreign substance due to a gelled substance, and has a poor color. It can be. In particular, in the stretched film or the biaxially stretched hollow molded body obtained by stretch molding, the portion where the gel-like material is present is not normally stretched and becomes thick, causing unevenness in thickness, and a molded product having no commercial value. May increase.
[0076]
Further, the lower limit of the content of the tertiary nitrogen is preferably 0.001 mol%, more preferably 0.01 mol%, particularly preferably 0.05 mol% for production reasons. When producing a meta-xylylene group-containing polyamide having a tertiary nitrogen content of 0.001 mol% or less, a highly purified raw material is used, a large amount of a deterioration inhibitor is required, and the polymerization temperature is kept low. There may be a problem in productivity such as necessity.
[0077]
The term "tertiary nitrogen" used herein refers to both nitrogen based on imino compounds and nitrogen based on tertiary amides. The content of tertiary nitrogen is determined by secondary amides (-NHCO-: constituting a normal main chain). The content is represented by a molar ratio (mol%) to nitrogen based on the amide.
[0078]
The chip shape of the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention may be any of a cylinder type, a square type, a spherical shape and a flat plate shape. The average particle size is usually in the range of 1.0 to 5 mm, preferably 1.2 to 4.5 mm, and more preferably 1.5 to 4.0 mm. For example, in the case of a cylinder type, it is practical that the length is about 1.0 to 4 mm and the diameter is about 1.0 to 4 mm. In the case of spherical particles, it is practical that the maximum particle diameter is 1.1 to 2.0 times the average particle diameter and the minimum particle diameter is 0.7 times or more the average particle diameter. The practical weight of the chip is in the range of 10 to 30 mg / piece.
[0079]
The density of the metaxylylene group-containing polyamide (B) used in the present invention is 1.20 to 1.24 g / cm.3And more preferably 1.20 g / cm31.23 g / cm3It is as follows.
[0080]
The mixing ratio of the thermoplastic polyester (A) and the metaxylylene group-containing polyamide (B) constituting the polyester composition of the present invention is such that the metaxylylene group-containing polyamide (B) is mixed with 100 parts by weight of the thermoplastic polyester (A). It is preferably 0.01 to 100 parts by weight. When it is desired to obtain a molded article having a very low AA content from the polyester composition, the amount of the metaxylylene group-containing polyamide (B) to be added is 0.01 to 5 with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester (A). The preferred lower limit is 0.1 part by weight, the more preferred lower limit is 0.5 part by weight, the more preferred upper limit is 4 parts by weight, and the more preferred upper limit is 3 parts by weight.
[0081]
When it is desired to obtain a molded article having excellent gas barrier properties and transparency without impairing practicality, the amount is preferably 1 to 100 parts by weight, more preferably 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the thermoplastic polyester (A). The lower limit is 3 parts by weight, the more preferable lower limit is 5 parts by weight, the more preferable upper limit is 60 parts by weight, and the more preferable upper limit is 30 parts by weight. When the mixing amount of the metaxylylene group-containing polyamide (B) is less than 0.01 part by weight with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester (A), the AA content of the obtained molded body is not reduced, and the molded body is not reduced. The flavor retention of the contents may be very poor. Further, when the mixing amount of the metaxylylene group-containing polyamide (B) exceeds 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester (A), the transparency of the obtained molded article may be extremely poor, In addition, the mechanical properties of the molded article may be reduced.
[0082]
The content of the cyclic ester oligomer in the polyester composition used in the present invention is preferably 0.70% by weight or less, more preferably 0.50% by weight or less, and further preferably 0.40% by weight or less. When a heat-resistant hollow molded article or the like is molded from the polyester composition of the present invention, if the content of the cyclic ester oligomer exceeds 0.50% by weight, the oligomer on the surface of the heating mold may be heated depending on the heat treatment conditions. Adhesion may increase rapidly, and the transparency of the obtained hollow molded article or the like may be extremely deteriorated. Here, the thermoplastic polyester generally contains cyclic ester oligomers having various degrees of polymerization, and the cyclic ester oligomer in the present invention is the most contained cyclic ester oligomer among the thermoplastic ester oligomers contained in the thermoplastic polyester. It means a cyclic ester oligomer having a high amount. For example, in the case of a polyester containing ethylene terephthalate as a main repeating unit, it means a cyclic trimer.
[0083]
The content of aldehydes such as acetaldehyde in the polyester composition used in the present invention is preferably 50 ppm or less, more preferably 30 ppm or less, and further preferably 15 ppm or less. The formaldehyde (hereinafter sometimes abbreviated as FA) content in the polyester composition used in the present invention is preferably 5 ppm or less, more preferably 4 ppm or less, and still more preferably 3 ppm or less.
When the content of the aldehydes in the polyester composition of the present invention exceeds 50 ppm, the flavor and odor of the beverage filled in the obtained hollow molded article or the like may be affected. Further, these lower limits are preferably 0.1 ppb in view of manufacturing problems. Here, the aldehydes are acetaldehyde when the thermoplastic polyester (A) is a polyester containing ethylene terephthalate as a main constituent unit, and a polyester containing 1,3-propylene terephthalate as a main constituent unit. Is allyl aldehyde.
[0084]
The amount of the cyclic ester oligomer when the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is melted at 290 ° C. for 60 minutes is desirably 0.50% by weight or less. The increase in the amount of the cyclic ester oligomer is preferably 0.40% by weight or less, more preferably 0.30% by weight or less, further preferably 0.20% by weight or less, and particularly preferably 0.10% by weight or less. .
When the thermoplastic polyester (A) is a polyester containing ethylene terephthalate as a main constituent unit, the amount of the cyclic ester oligomer when melted at 290 ° C. for 60 minutes may be 0.50% by weight or less. desirable.
The amount of the cyclic ester trimer to be increased is preferably 0.4% by weight or less, more preferably 0.3% by weight or less. When a polyester whose amount of increase of the cyclic ester trimer when melted at a temperature of 290 ° C. for 60 minutes exceeds 0.50% by weight is used, the amount of the cyclic ester trimer is reduced when the resin is melted at the time of molding the polyester composition. Depending on the heat treatment conditions, the adhesion of the oligomer to the surface of the heating mold may increase rapidly, and the transparency of the obtained hollow molded article or the like may be extremely deteriorated.
[0085]
The thermoplastic polyester (A) used in the present invention, in which the increase of the cyclic ester trimer when melted at a temperature of 290 ° C. for 60 minutes is 0.50% by weight or less, can be obtained after melt polycondensation or solid-state polymerization. It can be produced by deactivating the polycondensation catalyst remaining in the polyester obtained later. Examples of the method for deactivating the polycondensation catalyst in the polyester include a method in which a polyester chip is subjected to contact treatment with water, steam or a steam-containing gas after melt polycondensation or after solid-phase polymerization.
[0086]
A method for treating a polyester chip with water, steam or a steam-containing gas to achieve the above object will be described below.
Examples of the hot water treatment method include a method of immersing in water and a method of spraying water on a chip with a shower. The treatment time is 5 minutes to 2 days, preferably 10 minutes to 1 day, more preferably 30 minutes to 10 hours, and the water temperature is 20 to 180 ° C, preferably 40 to 150 ° C, more preferably 50 to 150 ° C. 120 ° C.
The treatment method may be either a continuous method or a batch method, but the continuous method is preferable for industrial use.
[0087]
In the case of treating the polyester chips with water in a batch system, a silo-type treatment tank may be used. That is, the chips of polyester are received in a silo in a batch system, and water treatment is performed. When the polyester chips are treated with water in a continuous manner, the polyester chips can be continuously or intermittently received in the tower-type treatment tank from above and subjected to water treatment.
[0088]
When the polyester chips are brought into contact with steam or a steam-containing gas for treatment, steam or a steam-containing gas or a steam-containing air at a temperature of 50 to 150 ° C., preferably 50 to 110 ° C. is preferably used as granular polyethylene terephthalate. The granular polyethylene terephthalate is brought into contact with steam in the amount of 0.5 g or more as steam or present in 1 kg of the steam.
The contact between the polyester chips and water vapor is usually performed for 10 minutes to 2 days, preferably for 20 minutes to 10 hours.
[0089]
The processing method may be either a continuous method or a batch method.
When a polyester chip is subjected to a contact treatment with steam in a batch system, a silo-type treatment device may be used. That is, a polyester chip is received in a silo, and steam or a steam-containing gas is supplied in a batch system to perform a contact treatment.
[0090]
If polyester chips are to be continuously contacted with steam, the granular polyethylene terephthalate should be continuously received in a tower-type treatment device from the top, and steam should be continuously supplied in parallel or countercurrent to contact with steam. Can be.
As described above, when treated with water or steam, the granular polyethylene terephthalate is drained by a draining device such as a vibrating sieve or a simmon cutter if necessary, and then transferred to the next drying step by a conveyor. .
[0091]
The drying of the polyester chips which have been subjected to the contact treatment with water or steam can be carried out by a commonly used polyester drying treatment. As a method of continuous drying, a hopper-type through-air dryer that supplies polyester chips from the upper portion and allows the drying gas to flow from the lower portion is usually used.
[0092]
As a dryer for drying by a batch method, drying may be performed under atmospheric pressure while passing a drying gas.
As the dry gas, atmospheric air may be used, but dry nitrogen and dehumidified air are preferred from the viewpoint of preventing molecular weight reduction due to hydrolysis or thermal oxidative decomposition of the polyester.
[0093]
The thermoplastic polyester (A) whose main repeating unit is ethylene terephthalate used in the present invention is selected from the group consisting of a polyolefin resin, a polyamide resin, a polyacetal resin and a polybutylene terephthalate resin. It can be a polyester characterized by blending 0.1 ppb to 1000 ppm of at least one kind of resin. The mixing ratio of the polyolefin resin and the like in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is 0.1 ppb to 1000 ppm, preferably 0.3 ppb to 100 ppm, more preferably 0.5 ppb to 1 ppm, and further more preferably It is 0.5 ppb to 45 pbb.
[0094]
If the compounding amount is less than 0.1 ppb, the crystallization speed becomes very slow, and the crystallization of the plug portion of the hollow molded article becomes insufficient. It may not be within the value range, and may result in poor capping.In addition, the stretch heat-fixing mold for forming the heat-resistant hollow molded article is heavily stained, and the mold is frequently used to obtain a transparent hollow molded article. You may need to clean it. If the concentration exceeds 1000 ppm, the crystallization speed is increased, the crystallization of the plug portion of the hollow molded article becomes excessive, or the shrinkage / shrinkage amount of the plug portion does not fall within the specified value range. As a result, the leakage of the contents may occur, and the preform for the hollow molded body may be whitened, so that normal stretching may not be possible. In the case of a sheet-like material, if the content exceeds 1000 ppm, the transparency becomes extremely poor, and the stretchability becomes poor, so that normal stretching is impossible, and only a stretched film having large unevenness of thickness and poor transparency is obtained. May not be possible.
[0095]
Examples of the polyolefin resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include a polyethylene resin, a polypropylene resin, and an α-olefin resin. These resins may be crystalline or amorphous.
[0096]
Examples of the polyethylene resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include a homopolymer of ethylene, ethylene, propylene, butene-1,3-methylbutene-1, pentene-1,4- Other α-olefins having about 2 to 20 carbon atoms, such as methylpentene-1, hexene-1, octene-1, decene-1, and the like, vinyl acetate, vinyl chloride, acrylic acid, methacrylic acid, acrylate, methacrylic acid Copolymers with vinyl compounds such as esters and styrene are exemplified. Specifically, for example, ethylene homopolymer such as low / medium / high density polyethylene (branched or linear), ethylene-propylene copolymer, ethylene-butene-1 copolymer, ethylene-4-methyl Pentene-1 copolymer, ethylene-hexene-1 copolymer, ethylene-octene-1 copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-acrylic acid copolymer, ethylene-methacrylic acid copolymer, ethylene -Ethylene resins such as ethyl acrylate copolymer.
[0097]
Examples of the polypropylene resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include, for example, propylene homopolymer, propylene, ethylene, butene-1, 3-methylbutene-1, pentene-1,4 -Other α-olefins having about 2 to 20 carbon atoms such as methylpentene-1, hexene-1, octene-1, decene-1 and the like, vinyl acetate, vinyl chloride, acrylic acid, methacrylic acid, acrylate, methacrylic acid Copolymers with vinyl compounds such as acid esters and styrene are exemplified. Specifically, for example, propylene resins such as propylene homopolymer, propylene-ethylene copolymer, and propylene-ethylene-butene-1 copolymer are exemplified.
[0098]
Examples of the α-olefin resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include homopolymers of α-olefins having about 2 to 8 carbon atoms such as 4-methylpentene-1 and α-olefins thereof. Olefin and other α-olefins having about 2 to 20 carbon atoms such as ethylene, propylene, butene-1, 3-methylbutene-1, pentene-1, hexene-1, octene-1, and decene-1. Polymers. Specifically, for example, butene-1 based resin such as butene-1 homopolymer, 4-methylpentene-1 homopolymer, butene-1-ethylene copolymer, butene-1-propylene copolymer, and the like; -Methylpentene-1 and a copolymer of C2-C18 α-olefin, and the like.
[0099]
Examples of the polyamide resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include lactam polymers such as butyrolactam, δ-valerolactam, ε-caprolactam, enantholactam, ω-laurolactam, and the like. Polymers of aminocarboxylic acids such as -aminocaproic acid, 11-aminoundecanoic acid, 12-aminododecanoic acid, hexamethylenediamine, nonamethylenediamine, decamethylenediamine, dodecamethylenediamine, undecamethylenediamine, 2,2,4 Aliphatic diamines such as-or 2,4,4-trimethylhexamethylenediamine, alicyclic diamines such as 1,3- or 1,4-bis (aminomethyl) cyclohexane, bis (p-aminocyclohexylmethane), m -Or an aromatic diamine such as p-xylylenediamine And dicarboxylic acid units such as aliphatic dicarboxylic acids such as glutaric acid, adipic acid, suberic acid, and sebacic acid; alicyclic dicarboxylic acids such as cyclohexanedicarboxylic acid; and aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid and isophthalic acid. And their copolymers. Specific examples thereof include nylon 4, nylon 6, nylon 7, nylon 8, nylon 9, nylon 11, nylon 12, nylon 66, and nylon 69. , Nylon 610, nylon 611, nylon 612, nylon 6T, nylon 6I, nylon MXD6, nylon 6/66, nylon 6/610, nylon 6/12, nylon 6 / 6T, nylon 6I / 6T, and the like. These resins may be crystalline or amorphous.
[0100]
Examples of the polyacetal resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include, for example, polyacetal homopolymers and copolymers. As the polyacetal homopolymer, the density measured by the measuring method of ASTM-D792 is 1.40 to 1.42 g / cm.3Polyacetal having a melt index (MI) of 0.5 to 50 g / 10 minutes measured at 190 ° C. under a load of 2160 g according to ASTM D-1238 is preferred.
[0101]
The polyacetal copolymer has a density of 1.38 to 1.43 g / cm3 as measured by ASTM-D792 and a melt index of 190 ° C. under a load of 2160 g according to ASTM D-1238. A polyacetal copolymer having (MI) in the range of 0.4 to 50 g / 10 minutes is preferred. Examples of these copolymer components include ethylene oxide and cyclic ether.
[0102]
Examples of the polybutylene terephthalate resin blended in the thermoplastic polyester (A) used in the present invention include, for example, a polybutylene terephthalate homopolymer composed of terephthalic acid and 1,4-butanediol. And copolymers obtained by copolymerizing naphthalenedicarboxylic acid, diethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, and the like.
[0103]
Further, the polyester blended with the polyolefin resin and the like used in the present invention is a method of directly adding and melt-kneading the polyester and the resin such as the polyolefin so that the content is within the above range, or In addition to a conventional method such as a method of melt-kneading and adding as a master batch, the resin such as the polyolefin is produced at the polyester production stage, for example, during melt polycondensation, immediately after melt polycondensation, immediately after pre-crystallization, At the time of solid phase polymerization, any stage such as immediately after solid phase polymerization, or during the period from the end of the production stage to the molding stage, directly added as powders or the flow conditions of polyester chips It is also possible to adopt a method in which the mixture is mixed with the above-mentioned method by, for example, contacting with a resin member such as polyolefin, and then melt-kneaded.
[0104]
Here, as a method of bringing the polyester chip into contact with a resin-made member such as the above-mentioned polyolefin under flow conditions, the polyester chip is placed in a space where the resin-made member such as the above-mentioned polyolefin exists. Collision contact is preferred, specifically, for example, immediately after the melt polycondensation of polyester, immediately after pre-crystallization, during the production process such as immediately after solid-phase polymerization, or in the transportation stage of polyester chips as a product Part of the pneumatic transport pipe, gravity transport pipe, silo, magnet part of the magnet catcher, etc. at the time of filling / discharging of the transport container, or at the time of injection of the molding machine at the molding stage of polyester chips, and the resin such as polyolefin etc. Or a lining of the resin such as the polyolefin, or a rod-like or net-like body in the transfer path. By, for example placing the resin member such as the polyolefins, and a method of transferring the polyester chips. The contact time of the polyester chip with the member is usually very short, about 0.01 second to several minutes, but a small amount of the above-mentioned resin such as polyolefin can be mixed into the polyester.
[0105]
When the thermoplastic polyester (A) used in the present invention is a polyester whose main repeating unit is ethylene terephthalate, the content of acetaldehyde is 10 ppm or less, preferably 8 ppm or less, more preferably 6 ppm or less. The content is more preferably 4 ppm or less, and the formaldehyde content is 6 ppm or less, preferably 5 ppm or less, more preferably 4 ppm or less. When the acetaldehyde content exceeds 10 ppm and the formaldehyde content exceeds 6 ppm, the effect of retaining the flavor of the contents such as a molded article molded from this polyester becomes poor.
The lower limit of the amount of acetaldehyde and the amount of formaldehyde are preferably 0.1 ppb.
[0106]
The amount of diethylene glycol copolymerized in the thermoplastic polyester (A) whose main repeating unit is ethylene terephthalate used in the present invention is the amount of the glycol component constituting the thermoplastic polyester (A). The lower limit is preferably 1.0 mol%, more preferably 1.3 mol%, further preferably 1.5 mol%, and the upper limit is preferably 5.0 mol%, more preferably 4.5 mol%, and Preferably it is 4.0 mol%. When the amount of diethylene glycol exceeds 5.0 mol%, the thermal stability becomes poor, the molecular weight decreases during molding, and the acetaldehyde content and the formaldehyde content increase in amount are preferably large. Absent. When the content of diethylene glycol is less than 1.0 mol%, the transparency of the obtained molded article may deteriorate.
[0107]
The polyester composition of the present invention can be obtained by mixing the thermoplastic polyester (A) and the metaxylylene group-containing polyamide (B) by a conventionally known method. For example, the polyamide chip and the polyester chip are dry-blended with a tumbler, a V-blender, a Henschel mixer, or the like, and the dry-blended mixture is melted at least once with a single-screw extruder, a twin-screw extruder, a kneader, or the like. Examples thereof include those obtained by mixing, and, if necessary, those obtained by subjecting a molten mixture to solid phase polymerization under a high vacuum or an inert gas atmosphere. Further, a melt-mixed product of the thermoplastic polyester (A) and the metaxylylene group-containing polyamide (B) is dry-blended with the thermoplastic polyester (A), and a dry-blended mixture is melt-mixed. What was done.
[0108]
It is also possible to simultaneously use a saturated fatty acid monoamide, an unsaturated fatty acid monoamide, a saturated fatty acid bisamide, an unsaturated fatty acid bisamide, and the like in the polyester composition of the present invention.
[0109]
Examples of the saturated fatty acid monoamide include lauric amide, palmitic amide, stearic amide, behenic amide and the like. Examples of unsaturated fatty acid monoamides include oleic acid amide, erucic acid amido ricinoleic acid amide, and the like. Examples of the saturated fatty acid bisamide include methylenebisstearic acid amide, ethylenebiscapric acid amide, ethylenebislauric acid amide, ethylenebisstearic acid amide, ethylenebisbehenic acid amide, hexamethylenebisstearic acid amide, hexamethylenebisbehenic acid Amides and the like. Examples of the unsaturated fatty acid bisamide include ethylene bisoleic acid amide and hexamethylene bisoleic acid amide. Preferred amide compounds are saturated fatty acid bisamides, unsaturated fatty acid bisamides, and the like. The compounding amount of such an amide compound is 10 ppb to 1 × 105It is preferably in the ppm range.
[0110]
Metal salt compounds of aliphatic monocarboxylic acids having 8 to 33 carbon atoms, for example, naphthenic acid, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, behenic acid, montanic acid, melisic acid, oleic acid It is also possible to simultaneously use lithium salts, sodium salts, potassium salts, magnesium salts, calcium salts, cobalt salts and the like of saturated and unsaturated fatty acids such as linoleic acid and the like. The compounding amount of these compounds is preferably in the range of 10 ppb to 300 ppm.
[0111]
The polyester composition of the present invention, if necessary, other additives, for example, known ultraviolet absorbers, antioxidants, oxygen absorbers, oxygen scavengers, lubricants added from the outside and internal precipitation during the reaction. Various additives such as a lubricant, a releasing agent, a nucleating agent, a stabilizer, an antistatic agent and a pigment may be blended. It is also possible to mix an ultraviolet-blocking resin, a heat-resistant resin, and a product recovered from a used polyethylene terephthalate bottle at an appropriate ratio.
[0112]
Also, in applications where a colorless and transparent resin is desired, the faint yellow color generated during melt processing can be eliminated by the addition of a blue colorant. Colorants can be added directly to the blend during polymerization or during compounding. When added during compounding, the colorant can be added as it is, or can be added as a concentrate such as a master batch. The amount of colorant can be adjusted to its extinction coefficient and the color desired for its use. Preferred colorants include 1-cyano-6- (4- (2-hydroxyethyl) anilino) -3-methyl-3H-dibenzo (F, I, J) -isoquinoline-2,7-dione. The amount of the colorant added is preferably in the range of 2 to 15 ppm.
[0113]
Further, when the polyester composition of the present invention is used for film applications, calcium carbonate, magnesium carbonate, barium carbonate may be used in the polyester composition in order to improve handling properties such as slipperiness, winding property, and blocking resistance. Inorganic particles such as calcium sulfate, barium sulfate, lithium phosphate, calcium phosphate and magnesium phosphate; organic salt particles such as terephthalate such as calcium and calcium oxalate, calcium, barium, zinc, manganese and magnesium; divinylbenzene, styrene and acrylic Inert particles such as cross-linked polymer particles such as homo- or copolymers of vinyl monomers of acid, methacrylic acid, acrylic acid or methacrylic acid can be contained.
[0114]
The polyester composition of the present invention can be used to form films, sheets, containers, and other packaging materials using commonly used melt molding methods. The stretched film made of the polyester composition of the present invention is a sheet-like product obtained by injection molding or extrusion molding, and is preferably any one of uniaxial stretching, sequential biaxial stretching, and simultaneous biaxial stretching usually used for PET stretching. It is formed using a stretching method. Further, it can be formed into a cup shape or a tray shape by pressure forming or vacuum forming.
[0115]
In producing a stretched film, the stretching temperature is usually from 80 to 130 ° C. The stretching may be uniaxial or biaxial, but is preferably biaxial in view of practical physical properties of the film. The stretching ratio is usually 1.1 to 10 times, preferably 1.5 to 8 times in the case of uniaxial stretching. In the case of biaxial stretching, it is usually 1.1 to 8 times in both the longitudinal and transverse directions. , Preferably in the range of 1.5 to 5 times. Further, the ratio of the vertical / horizontal magnification is usually 0.5 to 2, preferably 0.7 to 1.3. The obtained stretched film can be further heat-set to improve heat resistance and mechanical strength. The heat setting is usually performed under tension at 120 ° C. to 240 ° C., preferably 150 ° C. to 230 ° C., usually for several seconds to several hours, preferably for several tens seconds to several minutes.
[0116]
In producing the hollow molded article, the blow mold formed from the PET of the present invention is formed by stretch blow molding, and an apparatus conventionally used in PET blow molding can be used. Specifically, for example, a preform is once molded by injection molding or extrusion molding, and after processing the plug portion and the bottom portion, it is reheated, and biaxial stretch blow molding such as hot parison method or cold parison method is performed. The law applies. In this case, the molding temperature, specifically, the temperature of each part of the cylinder and the nozzle of the molding machine is usually in the range of 260 to 290 ° C. The stretching temperature is usually 70 to 120 ° C., preferably 90 to 110 ° C., and the stretching ratio is usually 1.5 to 3.5 times in the longitudinal direction and 2 to 5 times in the circumferential direction. The obtained hollow molded body can be used as it is, but in particular, in the case of beverages requiring heat filling, such as fruit juice beverages, oolong tea, etc., in general, heat-setting treatment is further performed in a blow mold to obtain heat resistant It is used with imparting properties. The heat setting is usually performed at 100 to 200 ° C., preferably 120 to 180 ° C., for several seconds to several hours, preferably for several seconds to several minutes, under tension by compressed air or the like.
[0117]
Also, in order to impart heat resistance to the plug portion, the plug portion of the preform obtained by injection molding or extrusion molding is crystallized in a far infrared or near infrared heater installation oven, Alternatively, the plug portion is crystallized with the heater after the bottle is formed.
[0118]
Further, the polyester composition of the present invention can also be used as one constituent layer of a laminated molded article or a laminated film. In particular, it is used in the production of containers and the like in the form of a laminate with PET. Examples of the laminated molded article include a two-layer structure composed of an outer layer made of the polyester composition of the present invention and a PET inner layer or a two-layer structure composed of an inner layer made of the polyester composition of the present invention and a PET outer layer. Molded article having a two-layer structure, a three-layer structure composed of an intermediate layer containing the polyester composition of the present invention and an outer layer and innermost layer of PET, or an intermediate layer between the outer layer and the innermost layer containing the polyester composition of the present invention and PET. Examples include a molded article having a three-layer structure composed of layers, a molded article having a five-layer structure composed of an intermediate layer containing the polyester composition of the present invention, an innermost layer, a center layer and an innermost layer of PET. In the PET layer, other gas barrier resins, ultraviolet shielding resins, heat-resistant resins, recovered products from used polyethylene terephthalate bottles, and the like can be mixed and used at an appropriate ratio.
[0119]
Examples of other laminated molded articles include a laminated molded article with a resin other than polyester such as polyolefin, and a laminated molded article with a different kind of base material such as paper or a metal plate.
There are no particular restrictions on the thickness of the laminate and the thickness of each layer. Further, the laminated molded article can be used in various shapes such as a sheet, a film, a plate, a hollow body, a container and the like.
[0120]
The production of the laminate can be carried out by co-extrusion using a number of extruders corresponding to the type of resin layer and a multi-layered die, or a number of extruders corresponding to the type of resin layer. Co-injection can also be performed using an injection runner and an injection mold.
The polyester composition of the present invention can be preferably used as a packaging material such as a hollow molded article, a tray, a biaxially stretched film, a film for coating a metal can, and the like.
Further, the composition of the present invention can be used for cooking foods in a microwave oven and / or an oven range or the like, or for use as a tray-shaped container for heating frozen foods. In this case, after the sheet-like material from the polyester composition is formed into a tray shape, it is thermally crystallized to improve heat resistance.
The main method of measuring characteristic values in the present invention will be described below.
[0121]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples. In addition, the measuring method of the main characteristic value in this specification is demonstrated below.
[0122]
(Evaluation method)
(1) Intrinsic viscosity (IV) of polyester
It was determined from the solution viscosity at 30 ° C. in a 1,1,2,2-tetrachloroethane / phenol (2: 3 weight ratio) mixed solvent.
[0123]
(2) Diethylene glycol content copolymerized in the polyester (hereinafter referred to as [DEG content])
It was decomposed by methanol and the amount of DEG was quantified by gas chromatography and expressed as a ratio (mol%) to the total glycol components.
[0124]
(3) Content of cyclic ester trimer (hereinafter referred to as “CT content”)
300 mg of a sample is dissolved in 3 ml of a mixed solution of hexafluoroisopropanol / chloroform (volume ratio = 2/3), and further diluted with 30 ml of chloroform. To this, 15 ml of methanol was added to precipitate a polymer, followed by filtration. The filtrate was evaporated to dryness, the volume was adjusted to 10 ml with dimethylformamide, and the cyclic ester trimer was quantified by high performance liquid chromatography.
[0125]
(4) Acetaldehyde content (hereinafter referred to as "AA content")
A sample / distilled water = 1 g / 2 cc in a glass ampoule purged with nitrogen was sealed and subjected to extraction at 160 ° C. for 2 hours. After cooling, acetaldehyde in the extract was measured by high-sensitivity gas chromatography. The concentration was expressed in ppm.
[0126]
(5) Cyclic ester trimer increase during melting of polyester (ΔCT amount)
3 g of the dried polyester chip is placed in a glass test tube, and immersed in a 290 ° C. oil bath for 60 minutes in a nitrogen atmosphere to be melted. The amount of the cyclic ester trimer increased at the time of melting is determined by the following equation.
Cyclic ester trimer increase during melting (wt%) = cyclic ester trimer content after melting (wt%)-cyclic ester trimer content before melting (wt%)
[0127]
(6) Z-average molecular weight (Mz), weight-average molecular weight (Mw), number-average molecular weight (Mn) of metaxylylene group-containing polyamide
A solution prepared by dissolving a sample at a concentration of 2 mg / ml in hexafluoroisopropanol (HFIP) in which sodium trifluoroacetate was dissolved at a concentration of 10 mM was used as a measurement solution, and measurement was performed by gel permeation chromatography (GPC). The measuring apparatus used was HLC-8220 manufactured by Tosoh Corporation, and the column used was TSKgel @ Super @ AWM-H (6.0 mm ID × 15 cm, manufactured by Tosoh Corporation) × 2. The measurement was carried out using HFIP containing sodium trifluoroacetate having the same composition as the mobile phase as described above under the conditions of an injection amount of 20 μl, a column temperature of 40 ° C., and a flow rate of 0.3 ml / min. The Z-average molecular weight, weight-average molecular weight, number-average molecular weight, and molecular weight distribution were calculated in terms of PMMA using standard polymethyl methacrylate (PMMA). At this time, in setting the baseline of the polymer component peak from the obtained chromatogram, the end point of the baseline was set to the retention time of PMMA having a molecular weight of 1680 measured under the same conditions.
[0128]
(7) Content of sodium atom in metaxylylene group-containing polyamide (hereinafter referred to as “Na content”)
The sample is incinerated and decomposed in a platinum crucible, and 6 mol / L hydrochloric acid is added to evaporate to dryness.
It was dissolved in 1.2 mol / L hydrochloric acid and quantitatively determined by atomic absorption.
[0129]
(8) Relative viscosity (RV) of metaxylylene group-containing polyamide
A sample (0.25 g) was dissolved in 96% sulfuric acid (25 ml), and this solution (10 ml) was measured at 20 ° C. using an Ostwald viscometer and determined by the following equation.
RV = t / t0
t0: Seconds of solvent falling
t  : Sample solution falling seconds
[0130]
(9) Terminal amino group concentration of metaxylylene group-containing polyamide (AEG, μmol / g)
After dissolving 0.5 g of the sample in 50 ml of a phenol / ethanol mixed solvent (4/1 by volume) at room temperature, 20 ml of a water / ethanol mixed solvent (3/2 by volume) is added and stirred. Thereafter, neutralization titration was performed using hydrochloric acid to determine the terminal amino group concentration.
[0131]
(10) Terminal carboxyl group concentration of metaxylylene group-containing polyamide (CEG, μmol / g)
20 ml of benzyl alcohol was added to 0.5 g of the sample, and the mixture was heated and dissolved in an oil bath at 170 to 180 ° C., and then subjected to neutralization titration with an aqueous sodium hydroxide solution to determine the terminal carboxyl group concentration.
[0132]
(11) Forming a stepped plate
The dried polyester composition is molded using an M-150C (DM) injection molding machine manufactured by Meiki Seisakusho at a cylinder temperature of 290 ° C using a stepped flat mold cooled to 10 ° C. The obtained stepped molded plate is provided with a plate of about 3 cm × about 5 cm square having a thickness of 2,3,4,5,6,7,8,9,10,11 mm in a stepwise manner. The weight of one molded plate is about 146 g. A plate having a thickness of 5 mm is used for measuring haze (% haze).
[0133]
(12) Haze (haze degree%) and haze spots
The molded article (wall thickness: 5 mm) of the above (11) is cut out and measured with a haze meter manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.
[0134]
(13) Crystallization of spout
The dried polyester composition is transferred to a hopper dryer having an air temperature set at 130 ° C. and supplied to an injection molding machine. The temperature of each part of the cylinder and the nozzle head is 280 ° C., the screw rotation speed is 120 rpm, the injection time is 12 seconds, the cooling time is 18 seconds, the primary pressure time is 1.0 second, and the back pressure is 5 kg / cm.2The product weight was 60 g (length: 165 mm, plug part inner diameter: 22 mm, plug part wall thickness: 2 mm) using an injection molding machine (M-150C (DM) manufactured by Meiki Seisakusho) whose mold cooling water temperature was set to 20 ° C. A preform for a 1.5 L bottle having a body thickness of 3.7 mm) was formed, and a near-infrared quartz heater was used to adjust the temperature in the vicinity of the preform plug to 180 ° C. After heating the preform for 90 seconds while rotating the preform, insert a mold pin having an outer diameter of 21.8 mm under the fogger to perform crystallization treatment of the plug portion. The height from the top to the support ring was evaluated.
[0135]
(14) Density measurement
The density was measured by preparing a density gradient tube (density range: 1.28 to 1.42) in which calcium nitrate was dissolved in pure water and measuring the value at 2 hours after charging at a temperature of 30 ° C.
[0136]
(15) Evaluation of mold contamination
The preform heated and crystallized by the above method (13) was biaxially stretched and blow-molded using an LB-01E stretch blow-molding machine manufactured by Co-Poplast Co., Ltd., and then placed in a mold set at about 145 ° C. It was heat-set for 7 seconds to obtain a 1000 cc hollow molded article. Under the same conditions, 2,000 hollow moldings were continuously stretch blow-molded, and the state of the mold surface before and after the molding was visually observed and evaluated as follows.
○: No change before and after continuous molding test
△ △: △ There is considerable adhesion after continuous molding test
×: Very much deposits after continuous molding test
[0137]
(16) Transparency of hollow molded body
The appearance of the hollow molded body obtained after the 2,000 molding of (15) was visually observed and evaluated as follows.
◎: transparent
○: Transparent in practical range, no unmelted material
×: Inferior in transparency or unmelted material
[0138]
(17) Sensory test
Boiling distilled water was placed in the hollow molded body, sealed for 30 minutes after sealing, cooled to room temperature, allowed to stand at room temperature for one month, opened, and tested for flavor and odor. Distilled water was used as a blank for comparison. The sensory test was carried out by 10 panelists according to the following criteria, and the average value was compared.
(Evaluation criteria)
0: No off-flavor or smell
1: Slight difference from blank
2: Feel the difference from the blank
3: I feel a considerable difference from the blank
4: I feel a very large difference from the blank
[0139]
(Polyethylene terephthalate (PET) used in Examples and Comparative Examples)
Table 1 shows the characteristics of PET (residual amount of Ge = about 40 to 50 ppm, residual amount of phosphorus = about 30 to 35 ppm) used in the test. These are all polymerized by a continuous melt polycondensation-solid state polymerization apparatus.
PET (a) is obtained by subjecting the solid-phase polymerization to hot water treatment in ion-exchanged water at about 90 ° C. for 3 hours.
The DEG content of PET (a) to PET (b) is about 2.7 mol%.
[0140]
[Table 1]
Figure 2004002804
[0141]
(Metaxylylene group-containing polyamide (MXD6) used in Examples and Comparative Examples)
Table 2 shows the properties of MXD6 used in the test.
[0142]
Method for producing MXD6 (c)
27.66 kg of metaxylylenediamine and 29.65 kg of adipic acid were weighed into a 250-liter internal can equipped with a stirrer, a decomposer, a thermometer, a dropping funnel and a nitrogen gas inlet tube. To obtain a slurry-like transparent solution. After adjusting the PH value in the can to 7.95, NaOH 34.09 g, NaH2PO2・ H225.81 g of O was added and stirred for 15 minutes. The solution was transferred to a reaction vessel having an inner volume of 270 liters, and reacted under stirring at a vessel temperature of 255 ° C. and a vessel pressure of 1.0 MPa. Distilled water was removed from the system, and when the temperature in the can reached 235 ° C, the internal pressure of the can was returned to normal pressure over 60 minutes. Stirring was performed at normal pressure. When the target viscosity was reached, the stirring was stopped, and the mixture was left for 20 minutes. Thereafter, the molten resin was taken out from the outlet at the lower part of the reaction can, cooled and solidified, and a resin chip was obtained with a strand cutter. Table 2 shows the properties of the obtained resin.
[0143]
Method for producing MXD6 (d)
A resin chip was obtained in the same manner as in the method for producing MXD6 (c), except that the PH value in the can was adjusted to 7.06. Table 2 shows the properties of the obtained resin.
[0144]
Method for producing MXD6 (e)
A resin chip was obtained in the same manner as in the method for producing MXD6 (c), except that the PH value in the can was adjusted to 6.92. Table 2 shows the properties of the obtained resin.
[0145]
Method for producing MXD6 (f)
27.66 kg of metaxylylenediamine and 29.65 kg of adipic acid were weighed into a 250-liter internal can equipped with a stirrer, a decomposer, a thermometer, a dropping funnel and a nitrogen gas inlet tube. To obtain a slurry-like transparent solution. After adjusting the PH value in the can to 7.10, 102.27 g of NaOH and NaH2PO2・ H277.43 g of O was added and stirred for 15 minutes.
The solution was transferred to a reaction vessel having an inner volume of 270 liters, and reacted under stirring at a vessel temperature of 255 ° C. and a vessel pressure of 1.0 MPa. Distilled water was removed from the system, and when the temperature in the can reached 235 ° C, the internal pressure of the can was returned to normal pressure over 60 minutes. Stirring was performed at normal pressure. When the target viscosity was reached, the stirring was stopped, and the mixture was left for 20 minutes. Thereafter, the molten resin was taken out from the outlet at the lower part of the reaction can, cooled and solidified, and a resin chip was obtained with a strand cutter. Table 2 shows the properties of the obtained resin.
[0146]
Table 2 shows the properties of MXD6 used in the test.
[Table 2]
Figure 2004002804
[0147]
(Example 1)
Using 1.0 part by weight of MXD6 (c) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the plug density and dimensions of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The AA content of the hollow molded article was 8 ppm, the sensory evaluation was 0.7, and the appearance was transparent in a practical range. The plug portion density was sufficiently high, the dimensional variation was small, and a stable plug portion crystallization treatment was possible. No mold contamination was observed.
[0148]
(Example 2)
Using 5.0 parts by weight of MXD6 (c) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the plug density and dimensions of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The AA content of the hollow molded article was 6 ppm, the sensory evaluation was 0.6, and the appearance was transparent in a practical range. The density of the plug portion was sufficiently high, the dimensional variation was small, and a stable plug portion crystallization treatment was possible. No mold contamination was observed.
[0149]
(Example 3)
Using 3.0 parts by weight of MXD6 (d) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the density and dimensions of the plug portion of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The AA content of the hollow molded body was 9 ppm, the sensory evaluation was 0.7, and the appearance was transparent in a practical range. The density of the plug portion was sufficiently high, the dimensional variation was small, and a stable plug portion crystallization treatment was possible. No mold contamination was observed.
[0150]
(Comparative Example 1)
Using 1.0 part by weight of MXD6 (e) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the plug density and dimensions of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded article and the results of evaluation of mold contamination.
The appearance of the hollow molded article was transparent in a practical range, and no mold contamination was observed. However, the AA content was as high as 18 ppm, and the sensory evaluation was 2.2, which was different from that of blank distilled water. Was. Further, although the density of the plug portion was sufficiently high, the variation was large, and the dimensional change was also large.
[0151]
(Comparative Example 2)
Using 5.0 parts by weight of MXD6 (e) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the plug density and dimensions of the preform were evaluated by the method of Evaluation Method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The appearance of the hollow molded article was transparent in a practical range, and no mold staining was observed. However, the AA content was as high as 16 ppm, and the sensory test evaluation was 2.4, which was different from that of blank distilled water. Was. Further, although the density of the plug portion was sufficiently high, the variation was large, and the dimensional change was also large.
[0152]
(Comparative Example 3)
Using 3.0 parts by weight of MXD6 (f) with respect to 100 parts by weight of PET (a), the density and dimensions of the plug portion of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The AA content was as high as 21 ppm, and the sensory test evaluation showed a difference between 2.1 and blank distilled water. Further, although the density of the plug portion was sufficiently high, the variation was large, and the dimensional change was also large. No mold staining was observed, but whitening was observed on the body of the hollow molded article.
[0153]
(Comparative Example 4)
Using 1.0 part by weight of MXD6 (e) with respect to 100 parts by weight of PET (b), the density and dimensions of the plug portion of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded body and the results of evaluation of mold contamination.
The AA content was as high as 20 ppm, and the sensory test evaluation was 2.7, which was different from the blank distilled water. Further, although the density of the plug portion was sufficiently high, the variation was large, and the dimensional change was also large. A considerable amount of deposits were also observed on the mold stains, and the appearance of the hollow molded article was cloudy.
[0154]
(Comparative Example 5)
Using only PET (a), the plug density and dimensions of the preform were evaluated by the method of evaluation method (13). Further, a hollow molded body was molded by the method of the evaluation method (15), and the CT content and the AA content of the molded body were measured. In addition, mold stain evaluation was also performed.
Table 3 shows the properties of the obtained hollow molded article and the results of evaluation of mold contamination.
[0155]
[Table 3]
Figure 2004002804
[0156]
【The invention's effect】
According to the polyester composition of the present invention, a hollow molded article, a sheet-like material, and a stretched film having excellent flavor retention and transparency can be obtained. Furthermore, when manufacturing a hollow molded article, a molded article of stable quality can be obtained without variation in crystallinity and dimensions after crystallization of the plug.

Claims (8)

熱可塑性ポリエステル(A)100重量部と、メタキシリレン基含有ポリアミド(B)0.01〜100重量部とからなるポリエステル組成物であって、該メタキシリレン基含有ポリアミド(B)の分子量分布において下記式(1)、(2)を満足することを特徴とするポリエステル組成物。
Mw/Mn≦2.5・・・・・(1)
Mz/Mw≦2.0・・・・・(2)
(式(1)、(2)中、Mzはメタキシリレン基含有ポリアミドのZ平均分子量を、Mwはメタキシリレン基含有ポリアミドの重量平均分子量を、Mnはメタキシリレン基含有ポリアミドの数平均分子量を表す。)
A polyester composition comprising 100 parts by weight of a thermoplastic polyester (A) and 0.01 to 100 parts by weight of a metaxylylene group-containing polyamide (B). A polyester composition that satisfies 1) and 2).
Mw / Mn ≦ 2.5 (1)
Mz / Mw ≦ 2.0 (2)
(In the formulas (1) and (2), Mz represents the Z-average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, Mw represents the weight average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide, and Mn represents the number average molecular weight of the metaxylylene group-containing polyamide.)
前記のメタキシリレン基含有ポリアミド(B)中のナトリウム原子含有量が0.01〜1000ppmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル組成物。The polyester composition according to claim 1, wherein the sodium atom content in the meta-xylylene group-containing polyamide (B) is in the range of 0.01 to 1000 ppm. 熱可塑ポリエステル(A)が、芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を30モル%以上含むポリエステルであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のポリエステル組成物。A polyester in which a thermoplastic polyester (A) contains 30 mol% or more of a structural unit derived from an aromatic dicarboxylic acid and a functional derivative thereof, and at least one glycol selected from aliphatic glycols having 2 to 4 carbon atoms. The polyester composition according to claim 1, wherein 前記のポリエステル組成物中のアセトアルデヒド含有量が50ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル組成物。The polyester composition according to any one of claims 1 to 3, wherein the acetaldehyde content in the polyester composition is 50 ppm or less. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル組成物を成形してなることを特徴とする成形体。A molded article obtained by molding the polyester composition according to any one of claims 1 to 4. 請求項5に記載の成形体が、中空成形体であることを特徴とする成形体。The molded article according to claim 5, wherein the molded article is a hollow molded article. 請求項5に記載の成形体が、シ−ト状物であることを特徴とする成形体。The molded article according to claim 5, wherein the molded article is a sheet. 請求項5に記載の成形体が、請求項7に記載のシ−ト状物を少なくとも1方向に延伸してなる延伸フィルムであることを特徴とする成形体。A molded article according to claim 5, wherein the molded article is a stretched film obtained by stretching the sheet-like article according to claim 7 in at least one direction.
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