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JP2004001415A - Heat-shrinkable film - Google Patents

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JP2004001415A
JP2004001415A JP2003073705A JP2003073705A JP2004001415A JP 2004001415 A JP2004001415 A JP 2004001415A JP 2003073705 A JP2003073705 A JP 2003073705A JP 2003073705 A JP2003073705 A JP 2003073705A JP 2004001415 A JP2004001415 A JP 2004001415A
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JP
Japan
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film
heat
shrinkable
shrinkable film
ink
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Pending
Application number
JP2003073705A
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Japanese (ja)
Inventor
Satoshi Hayakawa
早川 聡
Tadashi Tahoda
多保田  規
Hiromu Nagano
永野 ▲煕▼
Naonobu Oda
小田 尚伸
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a heat-shrinkable film having excellent adhesion with respect to various types of inks, excellent in alkali elimination properties with respect to alkali elimination type ink and excellent in the perforation properties of a label after the cutting of the label. <P>SOLUTION: The heat-shrinkable film is characterized in that the heat shrinkage factor of the sample, which is obtained by cutting the heat-shrinkable film into a square shape of 10 x 10 cm, in the maximum shrink direction when the sample is dipped in hot water at 85°C for 10 sec to be drawn up and subsequently dipped in water at 25°C to be drawn up is not less than 20%, the peel strength of the film after at least the single surfaces of the films are mutually heat-sealed at 75°C is not more than 6N/15mm width and the wet tension of at least the single surface of the film is not less than 45 mN/m. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱収縮性フィルムに関し、さらに詳しくは印刷時のインク密着性に優れ、かつアルカリ水溶液で脱離するタイプのインクに対して優れた脱離性を有し、かつフィルムをラベル状とする際のラベルカット後の開口性に優れた熱収縮性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱収縮性フィルムは加熱により収縮する性質を利用して、収縮包装、収縮ラベル等の用途に広く用いられている。なかでも、塩化ビニル系樹脂やポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等からなる延伸フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器、ポリエチレン容器、ガラス容器等の各種容器において、ラベルやキャップシールあるいは集積包装の目的で使用されている。
【0003】
これらの熱収縮性フィルムは、製造後、各種図柄の印刷工程を経て、印刷終了後は、必要に応じて、最終製品に用いられるラベル等のサイズに合わせてスリット加工され、さらに溶剤接着等の手段によりフィルムの左右端部を重ね合わせてシールしてチューブ状体にされ、チューブ状体のものを裁断して、ラベル、袋等の形態に加工される。そして、ラベルや袋状のものを開口させつつ容器に装着し、スチームを吹きつけて熱収縮させるタイプの収縮トンネル(スチームトンネル)や、熱風を吹きつけて熱収縮させるタイプの収縮トンネル(熱風トンネル)の内部を、ベルトコンベアー等にのせて通過させ、熱収縮させて容器に密着させている。
【0004】
ところで、前述の工程のうち、印刷工程においてインクのフィルムに対する密着性が悪いとインクの脱落、剥がれ等が発生して商品としての価値を損なうものとなる。特に、近年ではPETボトル用ラベル等においてリサイクルを目的とした、アルカリ水溶液中で脱離するタイプのインキや環境に悪影響を及ぼす有機溶剤を削減あるいは使用しない水性タイプのインク等が開発されているが、これらのインクは所定の目的とする各々の性状を達成する為に、インクのフィルムに対する密着性等の性能が従来タイプのものよりも低下している場合がある。これらのの様々なインクに対して優れた密着性を有し、かつアルカリ水溶液中で良好な脱離性を発現でき、かつ前述のフィルムをラベル状とする際のラベルカット後の開口性に優れた熱収縮性フィルムが望まれていた。
【0005】
前述の様々なタイプのインク密着性を向上させる為には、例えばフィルム表面に通常の空気雰囲気下でのコロナ処理等の表面処理を施してフィルム表面の濡れ張力を高くする方法が考えられるが、これらの表面処理によってフィルム表面の濡れ張力を高めるとラベルカットした際にカット部分でフィルムが融着、ブロッキングを起こしてラベル装着時に開口不良を発生する問題が発生し、さらにテトラヒドロフランや1,3−ジオキソランによって溶剤接着してチューブ状にする際にフィルムの耐溶剤性が低下して、溶剤接着部分が平面性を失い、いわゆるワカメ状になったり、チューブの溶剤接着部分が他のフィルム部分とブロッキングを発生する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような様々なタイプのインクに対する優れた密着性を有し、かつアルカリ脱離タイプのインクに対してアルカリ脱離性に優れ、かつラベルカット後のラベルの開口性に優れた熱収縮性フィルムを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱収縮性フィルムは、フィルムを、10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を85℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が20%以上であり、フィルムの少なくとも片面同士を75℃でヒートシール後の剥離強度が6N/15mm巾以下、かつフィルムの少なくとも片面の濡れ張力が45mN/m以上である。
【0008】
上記の特性を有する熱収縮性フィルムは、優れた収縮加工性を有し、また、様々なタイプのインクに対する印刷加工性、密着性等の印刷適性に優れ、かつアルカリ脱離タイプのインクに対してはアルカリ脱離性に優れ、かつラベルカット後の開口性においてもカット部分の融着やブロッキングが発生せずラベル装着での加工性に優れている。
【0009】
さらに本発明においては、フィルムの少なくとも片面の表面の濡れ張力が50mN/m以上であることが好ましい。上記の表面特性を有する熱収縮性フィルムは、特に、ラベルのリサイクルを目的とした、アルカリ溶液中で脱離性を持つタイプのインクに対するアルカリ脱離性と密着性において優れた適性を有する。
さらに本発明においては、フィルムの同一面同士を85℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに8N/15mm巾以下であることが好ましい。上記の特性を有する熱収縮性フィルムは、優れた収縮加工性を有し、また、様々なタイプのインクに対する印刷加工性、密着性等の印刷適性に非常に優れ、かつアルカリ脱離タイプのインクに対してはアルカリ脱離性に非常に優れ、かつラベルカット後の開口性においてもカット部分の融着やブロッキングが発生せずラベル装着での加工性に優れている。
【0010】
熱収縮性フィルムが、収縮仕上がり外観特性の点では、熱収縮性フィルムが、ポリエステル系フィルムまたはポリスチレン系フィルムであることが好ましい。低温から高温までの幅広い温度域において、優れた収縮仕上がり性を有し、収縮斑、シワ、歪みが少ない収縮仕上がり外観を得ることができ、また美麗な光沢感や透明性を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の熱収縮性フィルムは、10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を85℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が、20%以上である熱収縮性フィルムを巻き取ってなるものである。フィルムの熱収縮率が20%未満であると、フィルムの熱収縮力が不足して、容器等に被覆収縮させたときに、容器に密着せず、外観不良が発生するため好ましくない。より好ましい熱収縮率は30%以上、さらに好ましくは40%以上である。
【0012】
ここで、最大収縮方向の熱収縮率とは、試料の最も多く収縮した方向での熱収縮率の意味であり、最大収縮方向は、正方形の縦方向または横方向の長さで決められる。また、熱収縮率(%)は、10cm×10cmの試料を、85℃±0.5℃の温水中に、無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させた後、25℃±0.5℃の水中に無荷重状態で10秒間浸漬した後の、フィルムの縦および横方向の長さを測定し、下記式に従って求めた値である(以下、この条件で測定した最大収縮方向の熱収縮率を、単に「熱収縮率」と省略する)。
【0013】
熱収縮率=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
また、本発明の熱収縮性フィルムはフィルムの同一面同士を75℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに6N/15mm巾以下である。該フィルム表面同士の75℃でヒートシール後の剥離強度が6N/15mm巾を超えると、ラベルカット後の融着、ブロッキングが発生する。本発明での好ましい実施様態は、該フィルム表面同士の75℃でヒートシール後の剥離強度が5N/15mm巾以下、さらに好ましい実施様態は、該フィルム表面同士の75℃でヒートシール後の剥離強度が4N/15mm巾以下である。さらに本発明の熱収縮性フィルムは、フィルムの同一面同士を85℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに8N/15mm巾以下であることが好ましい。さらに好ましくは、フィルムの同一面同士を85℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに7N/15mm巾以下、特に好ましくはフィルムの同一面同士を85℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに6N/15mm巾以下である。
【0014】
また、本発明ではフィルム表面の濡れ張力が45mN/m以上であることが必要である。該フィルム表面の濡れ張力が45mN/m未満であると、様々なタイプのインクに対する密着性が不充分となる。本発明の好ましい実施様態は該フィルム表面の濡れ張力が47mN/m以上、さらに好ましい実施様態は該フィルム表面の濡れ張力が50mN/m以上である。また、該フィルム表面の濡れ張力の上限は特に制限されるものではないが、ラベルカット後の融着、ブロッキングの発生やフィルム滑性の点からは58mN/m以下である。
さらに、本発明の熱収縮性フィルムは、ポリエステル系フィルムまたはポリスチレン系であることが好ましい。低温から高温までの幅広い温度域において良好な熱収縮特性を示し、収縮斑、シワ、歪みの少ない優れた収縮仕上がり外観を得られるためである。また、美麗な光沢感や透明性にも優れている。
【0015】
上記要件を満足する熱収縮性フィルムを得るための好ましい製造方法を説明する。熱収縮性フィルムのみならず、フィルムの製膜時あるいは製膜後に、フィルム表面の片面あるいは両面に空気雰囲気下でコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線処理等を実施して様々なインクに対する密着性を向上させることが行われている。中でも工業生産においては空気雰囲気下でのコロナ処理による表面処理が最も広く行われている。熱収縮性フィルムにコロナ処理を行うと他のフィルムと同様に、表面の濡れ張力が増加して前述の様々なタイプのインクに対する密着性が向上する。そして、コロナ処理によってアルカリで脱離するタイプのインクに対するアルカリ脱離性は向上するが、熱収縮性フィルムをラベルカットする際に融着やブロッキングが発生しやすくなることを本発明者らは見出した。
【0016】
例えばポリエステルフィルムを例にとると、熱収縮性フィルムはポリエチレンテレフタレートを最多構成モノマー成分として、必要な熱収縮率を得るために、ポリマーの結晶性を低下させ、非晶化する1,4−シクロヘキサンジメタノールやネオペンチルグリコール等のモノマー成分や、ガラス転移温度(Tg)を低下させて低温での熱収縮率を発現させるための1,4−ブタンジオールや1,3−プロパンジオール等の低Tgモノマー成分を含有させており、特に前者のに非晶化させる成分の効果によって、フイルム表面処理の無い状態(未処理状態)では未処理のPETフィルムよりもインクに対する密着性は優れている。
【0017】
しかしながら、一般のPETフィルムで実施されているエネルギーレベルのコロナ処理を熱収縮性フィルムに施すと、特に前者のに非晶化させる成分の効果によって、表面が過度に酸化処理されることによって、表面張力が必要以上に増加して前述のフィルムをラベルカットする際に融着やブロッキングが発生しやすくなり、また、フィルム表面の滑性がより滑りにくい状態へ変化することにより、フィルムの加工性が悪化したり、又、例えばフィルムをロール巻きの状態で保管した際にフィルム同士のブロッキングが発生する悪さを生じるので弱処理でのコロナ処理を施す必要がある。このような弱処理を行う場合には、熱収縮性フィルムの中でも特に非晶化させる成分の多いものでは通常のPETフィルム用のコロナ処理設備では達成することが難しいために、弱処理用の特殊な電源や電極設備を新たに導入する必要が生じる。このような弱処理でのコロナ処理において、インクに対する密着性を向上させることは可能であるが、実用上必要なインク密着性のレベルまでコロナ処理を行うと、フィルムをラベルカットする際に融着やブロッキングが発生する問題がありこの両方の特性を両立することはできない。
【0018】
これらのインク密着性とアルカリ脱離タイプのインクに対する脱離性を確保し、かつフィルムをラベルカットする際に融着やブロッキングを発生させないためには、フィルム表面に窒素原子を含有させることが効果的であることを本発明者らは見出した。フィルム表面に窒素原子を所定の量含有させることによって上記効果を達成することができる。該フィルム表面の窒素原子の含有量が0.1%未満では本発明の目的とする、様々なタイプのインクに対する密着性が不充分となる。また、該フィルム表面の窒素原子の含有量が3.0%を超える場合には、ラベルカット後の融着、ブロッキングが発生し、又、フィルムの表面性状の変化による滑性の低下が発生する。本発明での好ましい実施様態は、該フィルム表面の窒素原子含有量が0.15%以上2.9%以下、さらに好ましい実施様態は、該フィルム表面の窒素原子含有量が0.2%以上2.8%以下である。なお、本発明でのフィルム表面の窒素原子の形態としては、窒素原子(N)の形態でもよく、又、窒素イオン(N)の形態のいずれでもよい。
【0019】
フィルムの少なくとも片面の表面に窒素原子を含有させる方法としては、該フィルム表面を窒素雰囲気下でコロナ処理又はプラズマ処理をする方法が好ましい。窒素雰囲気下でコロナ処理又はプラズマ処理をすることにより、窒素原子は窒素原子(N)の形態か、窒素イオン(N)の形態でフィルム表面に存在する。又、フィルム表面の窒素原子量をコントロールする方法としては、コロナ処理又はプラズマ処理での設備や処理条件を変更することが挙げられる。設備面では例えばコロナ処理設備においては電源の周波数や放電電極の材質、形状、本数、処理ロールの材質、放電電極とフィルム処理面とのギャップ、窒素雰囲気下での窒素ガス濃度が挙げられ、条件面ではフィルム走行速度、雰囲気温度や処理時のロール表面温度等が挙げられる。
【0020】
例えばコロナ処理において好ましい設備を例示すると、電源の周波数としては、8KHzから60KHzの範囲が好ましい。放電電極の材質としては、アルミニウム又はステンレスが好ましく、放電電極の形状はナイフエッジ状、バー状、又はワイヤー状であることが好ましい。また、放電電極の本数はフィルム表面を均一処理する為に、2本以上であることが好ましい。処理ロールは、コロナ放電を行う場合の対極となるものであるが、少なくとも表面の材質は誘電体である必要がある。誘電体材質としては、シリコンゴム、ハイパロンゴム、EPTゴム等を用いることが好ましく、少なくとも処理ロール表面を1mm厚以上の厚さで被覆することが好ましい。また、放電電極とフィルム処理面のギャップは0.2mm〜5mm程度の範囲内であることが好ましい。また、条件面ではフィルムの走行速度(処理速度)は設備能力の範囲内で任意の速度で処理を行うことができる。雰囲気温度は15℃から120℃程度の範囲内で任意の温度を選択することができるが、本発明の熱収縮性フィルムの物性変化を防止する観点からは110℃以下が好ましく、100℃以下がさらに好ましい。また、処理ロール表面は温調設備により温度制御することが好ましい。処理ロール表面は30℃から70℃の範囲内にあることが好ましい。また、必要に応じて処理ロールの前又は後に調温ロールを配置することもできる。
【0021】
前述のインク密着性とアルカリ脱離タイプのインクに対する脱離性を確保し、かつフィルムをラベルカットする際に融着やブロッキングを発生させないために有効な他の手段として、フィルム表面にブロッキング抑制効果のある層を最表面に積層後、該表面にコロナ処理又は、プラズマ処理を施すことも挙げられる。ブロッキング抑制効果のある層としては、例えば、パラフィンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。これらはフィルム表面にコーテイング等で積層することにより、帯電防止性も付与することができる。該層の好ましい厚みとしては、30nm〜2μm程度の範囲が好ましく、40nm〜1μmの範囲がより好ましい。該層表面にコロナ処理を施す方法としては、前述の窒素雰囲気下でのコロナ処理において雰囲気を空気下として、同様な処理設備・処理条件で行うことができる。
【0022】
本発明においては、熱収縮性フィルムは、塩化ビニル系樹脂やポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等いずれの素材を用いてもよいが、熱収縮工程において、低温から高温までの幅広い温度域において優れた収縮仕上がり性を有し、特に比較的低温域においても収縮斑、シワ、歪みが少ない収縮仕上がり外観を得ることができ、また美麗な光沢感や透明性を得ることができることから、ポリエステル系樹脂またはポリスチレン系樹脂より構成されたフィルムであることが好ましい。
【0023】
ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸成分として、芳香族ジカルボン酸、それらのエステル形成誘導体、脂肪族ジカルボン酸の1種以上を用い、多価アルコール成分と重縮合した公知の(共重合)ポリエステルを用いることができる。芳香族ジカルボン酸として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。またこれらのエステル誘導体としてはジアルキルエステル、ジアリールエステル等の誘導体が挙げられる。また脂肪族ジカルボン酸としては、ダイマー酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等が挙げられる。また、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の多価のカルボン酸を、必要に応じて併用してもよい。
【0024】
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ダイマージオール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等のアルキレングリコール、ビスフェノール化合物またはその誘導体のアルキレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、多価アルコールではないが、ε−カプロラクトンも使用可能である。
【0025】
ポリエステル系熱収縮性フィルムを構成するポリエステル原料は、単独でもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。単独の場合は、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエチレンテレフタレート以外のホモポリエステルが好ましい。ポリエチレンテレフタレート単独では、熱収縮性が発現しないからである。
熱収縮特性の点からは、Tgの異なる2種以上のポリエステルをブレンドして使用することが好ましい。ポリエチレンテレフタレートと共重合ポリエステル(2種以上であってもよい)を混合して使用することが好ましいが、共重合ポリエステル同士の組み合わせであってもよい。また、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレート、ポリエチレンナフタレート同士を組み合わせたり、これらと他の共重合ポリエステルを組み合わせて用いることもできる。最も熱収縮特性的に好ましいのは、ポリエチレンテレフタレートと、ポリブチレンテレフタレート、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとの混合ジオール成分とテレフタル酸とからなる共重合ポリエステルとの3種類のブレンドタイプである。2種以上のポリエステルを併用する場合は、前記したように、それぞれのポリマーのチップをホッパ内でブレンドすることが、生産効率の点からは好ましい。
【0026】
ポリエステルは常法により溶融重合することによって製造できるが、ジカルボン酸類とグリコール類とを直接反応させ得られたオリゴマーを重縮合する、いわゆる直接重合法、ジカルボン酸のジメチルエステル体とグリコールとをエステル交換反応させたのちに重縮合する、いわゆるエステル交換法等が挙げられ、任意の製造法を適用することができる。また、その他の重合方法によって得られるポリエステルであってもよい。ポリエステルの重合度は、固有粘度にして0.3〜1.3dl/gのものが好ましい。
【0027】
ポリエステルには、着色やゲル発生等の不都合を起こさないようにするため、酸化アンチモン、酸化ゲルモニウム、チタン化合物等の重合触媒以外に、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム等のMg塩、酢酸カルシウム、塩化カルシウム等のCa塩、酢酸マンガン、塩化マンガン等のMn塩、塩化亜鉛、酢酸亜鉛等のZn塩、塩化コバルト、酢酸コバルト等のCo塩を、ポリエステルに対して、各々金属イオンとして300ppm以下、リン酸またはリン酸トリメチルエステル、リン酸トリエチルエステル等のリン酸エステル誘導体を燐(P)換算で200ppm以下、添加してもよい。
上記重合触媒以外の金属イオンの総量がポリエステルに対し300ppm、またP量が200ppmを超えるとポリマーの着色が顕著になるのみならず、ポリマーの耐熱性や耐加水分解性が著しく低下するため好ましくない。
このとき、耐熱性、耐加水分解性等の点で、総P量(P)と総金属イオン量(M)とのモル原子比(P/M)は、0.4〜1.0であることが好ましい。モル原子比(P/M)が0.4未満または1.0を超える場合には、フィルムが着色したり、フィルム中に粗大粒子が混入することがあるため好ましくない。
【0028】
上記金属イオンおよびリン酸及びその誘導体の添加時期は特に限定しないが、一般的には、金属イオン類は原料仕込み時、すなわちエステル交換前またはエステル化前に、リン酸類は重縮合反応前に添加するのが好ましい。
また、必要に応じて、シリカ、二酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウム等の微粒子を添加してもよく、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、抗菌剤等を添加することもできる。
【0029】
ポリスチレン系熱収縮フィルムは、ポリスチレン系ポリマーから得ることができる。ポリスチレン系ポリマーとは、スチレン;p−、m−またはo−メチルスチレン、2,5−、3,4−または3,5−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン;p−、m−またはo−クロロスチレン、p−、m−またはo−ブロモスチレン、p−、m−またはo−フルオロスチレン、o−メチル−p−フルオロスチレン等のハロゲン化スチレン;p−、m−またはo−クロロメチルスチレン等のハロゲン置換アルキレンスチレン;p−、m−またはo−メトキシスチレン、p−、m−またはo−エトキシスチレン等のアルコキシスチレン;p−、m−またはo−カルボキシメチルスチレン等のカルボキシアルキルスチレン;p−ビニルベンジルプロピルエーテル等のアルキルエーテルスチレン;p−トリメチルシリルスチレン等のアルキルシリルスチレン;ビニルベンジルジメトキシホスファイド等のスチレン系モノマーを1種または2種以上用いて、公知のラジカル重合等で得られるポリマーである。
【0030】
スチレン系ポリマーはシンジオタクチック構造のものとアタクチックポリマーとを混合して使用することもできる。スチレン系ポリマーの分子量としては、重量平均分子量(Mw)で10000以上が好ましく、50000以上がより好ましい。Mwが1万未満では、強伸度特性や耐熱性に優れたフィルムが得られない。
これらのスチレン系ポリマーに、熱可塑性樹脂またはゴムをブレンドすることにより、良好な特性が得られる。熱可塑性樹脂としては、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン系樹脂;前記した各種ポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン46、ポリヘキサメチレンアジパミド等のポリアミド;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン類が好ましいものとして挙げられる。
【0031】
ゴム成分としては、スチレン系モノマーを構成成分として含むゴム類が好ましく、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、SBSのブタジエン部分を一部または全部水素化(以下、水添化物)したもの、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)、SIS水添化物、(メタ)アクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。これらは、スチレンユニットを有しているため、スチレン系ポリマーに対する分散性が良好であり、物性改良効果が大きい。
また、ゴムのミクロドメインを形成させてもよく、この場合に利用できるゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル−エステルゴム、ポリエステル−エステルゴム等が利用可能である。ポリエステルの場合と同様、公知の添加剤を添加してもよい。
【0032】
また、本発明の熱収縮性フィルムに対して使用するアルカリ脱離性を有するタイプのインクとは、例えば熱収縮フィルム上にインク層を積層した試料1gを1cm角に切断して100ccのNaOH3%水溶液(90℃)中で30分撹拌した後、水洗乾燥しインク除去率が90%以上であるインクを意味する。除去されるのは、インク層がアルカリ性温湯中で主として膨潤又は溶解されることによる。実用的には弱アルカリ性温湯による洗浄は通常30分前後行われ、その間にインク層が脱落するものであればよい。インク層に上記特性を持たせる方法としては特に制約はないが、例えばアルカリ性温湯中で可溶な又は膨潤性の化合物を通常使用されるインク、例えば顔料又は染料からなる着色体、バインダー、揮発性有機溶剤を構成成分とするインクに添加する方法が挙げられる。アルカリ性温湯中で可溶又は膨潤性の化合物としては、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、硫酸アンモニウム等の無機塩、アスコルビン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の有機酸又はその塩、ポリエチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド等の高分子ポリエーテル、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸又はそれらの金属塩並びにそれらの共重合体、例えばポリスチレンとポリアクリル酸及び/又はポリメタクリル酸等のアクリル系化合物との共重合体等が挙げられる。また、上記化合物としては常温で液体のものも挙げられ、具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールのモノエチル、モノプロピル、モノブチルエーテルあるいはモノメチル、モノエチル、モノプロピル、モノブチルエーテル或いはモノメチル、モノエチルエステル等、その他、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。中でもインク層中に残存することが必要であることから高沸点であることが好ましく、具体的には沸点が50℃以上のものが好ましく、さらにアルカリ性温湯への可溶性から多価アルコールのモノアルキルエーテルが特に好ましい。
【0033】
なお、本発明の熱収縮性フィルムの厚みは特に限定するものではないが、例えばラベル用熱収縮性フィルムとしては、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。
【0034】
【実施例】
以下、以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する場合は、本発明に含まれる。なお、実施例および比較例で得られたフィルムの物性の測定方法は、以下の通りである。
【0035】
(1)熱収縮率
フイルムを走行方向およびその直交方向に沿うように10cm×10cmの正方形に裁断し、85℃±0.5℃の温水中に、無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させた後、25℃±0.5℃の水中に10秒浸漬した後、試料の縦および横方向の長さを測定し、下記式に従って求めた値である。
熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)最も収縮率の大きい方向を最大収縮方向とした。
【0036】
(2)フィルム表面の窒素原子含有量
X線光電子分光法測定装置(ESCA測定装置:ESCAスペクトロメーター ES−200型(国際電気株式会社製))によりフィルム表面の全元素量に対する窒素元素量の比率を定量して求めた。
【0037】
(3)フィルム表面の濡れ張力
JIS K6768の方法にてフィルム表面の濡れ張力を測定した。
【0038】
(4)インク密着性
大日精化工業(株)製インク「ダイエコロSRF915紅」と「SRF希釈溶剤No.2」を100:10の重量比で混合後、マイヤーバー#5を使用してフィルム上に塗布後、ただちにドライヤーの室温風にて15秒間乾燥した。該サンプルにセロハンテープを貼りつけた後に該テープを剥離して剥離後のインクピンホールの発生状況を以下に従い評価した。
○:インクピンホールの発生なし
△:インクピンホール発生するが全て1mm未満のサイズ
×:インクピンホールが発生して1mm以上のサイズのものあり
【0039】
(5)インクのアルカリ脱離性
(4)の方法にてフィルム表面にインクを塗布後、該サンプルを2cm×20cmのサイズに裁断し、温度を85℃±2℃の範囲内に制御した1.5%NaOH水溶液中に20分間浸漬後取りだして直ちに25℃±2℃の範囲内に20秒間浸漬して取りだし、インク層の脱離状態を目視で判定した。
○:インク層が全て脱離
△:インク層が部分的に脱離、または取りだし後に綿棒でインク層をこすると容易に剥離可能
×:インク層が脱離せず、かつ取りだし後に綿棒でインク層をこすっても剥離不可能
【0040】
(6)ラベルカット後の開口性
熱収縮性フィルムをスリットし、続いて、センターシールマシンを用いて1,3−ジオキソランで溶剤接着してチューブを作り、二つ折り状態で巻き取った。裁断機で連続的に裁断して(裁断ラベル数200)、熱収縮性フィルムラベルを作成後、手で全数開口して裁断部の開口性を判定した。
○:裁断部が抵抗なく開口できる
△:裁断部が軽い抵抗ある場合あるが開口可能である
×:裁断部が開口不可能な部分あり
【0041】
(7)ヒートシール性
ヒートシーラーにて、シールバーの表面温度が評価温度±0.5℃の範囲内で、圧力40N/cm2、時間300秒にてフィルム面同士をヒートシール後、15mm巾のサンプルを切り出し、引張試験機にて剥離強度を測定した。
【0042】
(8)表面処理のフィルム面積当りエネルギー換算値
表面処理のフィルム面積当りエネルギー換算値(KW/m・min)
=高周波電源装置電流値(A)×電圧(KV)÷電極幅(m)÷フィルム走行速度(m/min)
として求めた。
【0043】
(合成例1:ポリエステルの合成)
撹拌機、温度計および部分環流式冷却器を備えたステンレススチール製オートクレーブに、ジカルボン酸成分としてジメチルテレフタレート(DMT)100モル%と、グリコール成分として、エチレングリコール(EG)72モル%とネオペンチルグリコール(NPG)30モル%を、グリコールがモル比でメチルエステルの2.2倍になるように仕込み、エステル交換触媒として酢酸亜鉛を0.05モル(酸成分に対して)と、重縮合触媒として三酸化アンチモン0.025モル(酸成分に対して)添加し、生成するメタノールを系外へ留去しながらエステル交換反応を行った。その後、280℃で26.7Paの減圧条件の下で重縮合反応を行い、固有粘度0.73dl/gのポリエステル(A)を得た。
【0044】
(合成例2および3)
合成例1と同様な方法により、表1に示すポリエステル原料チップ(B)および(C)を得た。なお、表中、BDは、1,4−ブタンジオールである。それぞれのポリエステルの固有粘度は、チップBが0.72dl/g、チップCが1.20dl/gであった。
【0045】
【表1】

Figure 2004001415
【0046】
(実施例1)
上記合成例で得られた各チップを別個に予備乾燥し、表1に示したように、チップAを55質量%、チップBを35質量%、チップCを10質量%を、押出機直上のホッパに、定量スクリューフィーダーで連続的に別々に供給しながら、このホッパ内で混合し、280℃で単軸式押出機で溶融押出しし、その後急冷して、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。 上記未延伸フィルムを100℃で10秒間予熱した後、テンターで横方向に80℃で4.0倍延伸し、続いて80℃で10秒間熱処理を行って、厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを製膜した。続いて該フィルムを、処理電極及び処理部分を囲い込み窒素を連続的に供給して窒素雰囲気に置換したコロナ処理装置に導き、表2の条件で窒素雰囲気下でのコロナ処理を施した。このとき、高周波電源装置は春日電機社製装置を使用し、発振周波数は45KHz±3KHz、処理電極はアルミニウム製のバー型電極、処理電極とフィルム間のギャップは0.5mm、処理ロールは表面材質がシリコンゴム製のものを使用し、処理ロール表面温度は40℃とした。得られたフィルムの物性値を表2に示す。
【0047】
(比較例1)
実施例1で、製膜後に窒素雰囲気下でのコロナ処理を施さない以外は、実施例1と同様の方法で厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示す。
【0048】
(実施例2)
実施例1と同じ方法にて未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを100℃で10秒間予熱した後、テンターで横方向に80℃で4.0倍延伸し、続いて80℃で10秒間熱処理を行って、厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを製膜した。続いて該フィルムを、処理電極及び処理部分を囲い込み窒素を連続的に供給して窒素雰囲気に置換したコロナ処理装置に導き、表2の条件で窒素雰囲気下でのコロナ処理を施した。このときの処理設備は実施例1と同じものを使用した。熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示す。
【0049】
(比較例2)
実施例1と同じ方法にて未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを100℃で10秒間予熱した後、テンターで横方向に80℃で4.0倍延伸し、続いて80℃で10秒間熱処理を行って、厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを製膜した。続いて該フィルムを、空気雰囲気下のコロナ処理装置に導き、表2の条件でコロナ処理を施した。このときの処理設備は実施例1と同じものを使用した。熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示す。
【0050】
(実施例3)
実施例1と同じ方法にて未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムにパラフィンスルホン酸ナトリウム(商品名 TB−214:松本油脂製薬(株)製)を延伸後の固形分の塗布量が0.004g/m2となるように塗布後、この未延伸フィルムを100℃で10秒間予熱した後、テンターで横方向に80℃で4.0倍延伸し、続いて80℃で10秒間熱処理を行って、厚さ45μmの熱収縮性ポリエステル系フィルムを製膜した。続いて該フィルムを、空気雰囲気下でのコロナ処理装置に導き、表2の条件で窒素雰囲気下でのコロナ処理を施した。このときの処理設備は実施例1と同じものを使用した。熱収縮性フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表2に示す。
【0051】
【表2】
Figure 2004001415
【0052】
【発明の効果】
本発明の熱収縮性フィルムは、様々なタイプのインクに対するインク密着性に優れ、かつアルカリ水溶液で脱離するタイプのインクに対して優れた脱離性を有し、かつフィルムをラベル状とする際のラベルカット後の開口性に優れ、工業生産上において非常に有用なものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-shrinkable film, and more particularly, has excellent ink adhesion at the time of printing, and has excellent detachability to a type of ink which is detached with an alkaline aqueous solution, and makes the film a label. The present invention relates to a heat-shrinkable film having excellent opening properties after label cutting.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, heat shrinkable films have been widely used in applications such as shrink wrapping and shrink labels, utilizing the property of shrinking by heating. Above all, stretched films made of vinyl chloride resin, polystyrene resin, polyester resin, etc. are used in various containers such as polyethylene terephthalate (PET) containers, polyethylene containers, glass containers, etc. for the purpose of labeling, cap sealing or integrated packaging. It is used.
[0003]
After production, these heat-shrinkable films undergo a printing process for various designs, and after printing, if necessary, are slit in accordance with the size of labels and the like used in the final product, and are further subjected to solvent bonding and the like. The left and right ends of the film are overlapped and sealed by means to form a tubular body, and the tubular body is cut and processed into a form such as a label or a bag. A label or bag is attached to the container while opening it, and the steam is blown to shrink the heat (steam tunnel) or hot air is blown to shrink the heat (hot air tunnel). ) Is passed through a belt conveyor or the like, and is heat-shrinked to adhere to the container.
[0004]
By the way, among the above-mentioned steps, if the adhesion of the ink to the film is poor in the printing step, the ink will fall off, peel off, etc., which will impair the value as a product. In particular, in recent years, for the purpose of recycling PET bottle labels and the like, there have been developed inks of a type which can be removed in an aqueous alkaline solution, and water-based inks which reduce or use no organic solvent which adversely affects the environment. In some cases, these inks have lower performance such as adhesion to a film than conventional type inks in order to achieve respective desired properties. These have excellent adhesion to various inks, and can exhibit good detachability in an aqueous alkaline solution, and have excellent openability after label cutting when the above-mentioned film is formed into a label shape. Heat shrinkable films have been desired.
[0005]
In order to improve the ink adhesion of the various types described above, for example, a method of performing a surface treatment such as a corona treatment under a normal air atmosphere on the film surface to increase the wet tension of the film surface is considered. When the wetting tension on the film surface is increased by these surface treatments, when the label is cut, the film is fused at the cut portion, causing a problem that blocking occurs and a defective opening occurs at the time of label mounting, and further, tetrahydrofuran, 1,3- The solvent resistance of the film is reduced when dioxolane is used to form a tube by solvent bonding, and the solvent-bonded part loses planarity and becomes so-called wakame-like, or the solvent-bonded part of the tube blocks other film parts. There was a problem that occurred.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has excellent adhesion to various types of inks as described above, and has excellent alkali release properties for alkali release type inks, and has excellent label opening properties after label cutting. It is an object of the present invention to provide a heat-shrinkable film.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The heat-shrinkable film of the present invention is obtained by immersing a sample cut into a square of 10 cm × 10 cm in hot water at 85 ° C. for 10 seconds and then immersing it in water at 25 ° C. for 10 seconds and pulling up. Has a heat shrinkage of 20% or more in the maximum shrinkage direction, a peel strength of at least one side of the film after heat sealing at 75 ° C. of 6 N / 15 mm width or less, and a wet tension of at least one side of the film of 45 mN / m or more. It is.
[0008]
The heat-shrinkable film having the above properties has excellent shrinkability, and also has excellent printability such as printability and adhesion to various types of inks, and alkali desorption type inks. In addition, it is excellent in alkali desorption properties, and in the openability after label cutting, fusion of the cut portion and blocking do not occur, and the processability in label mounting is excellent.
[0009]
Further, in the present invention, it is preferable that the wetting tension of at least one surface of the film is 50 mN / m or more. The heat-shrinkable film having the above-mentioned surface characteristics has excellent suitability for alkali-removing properties and adhesion to ink of a type which is releasable in an alkaline solution, particularly for label recycling.
Further, in the present invention, it is preferable that the peel strength after heat sealing the same side of the film at 85 ° C. is 8 N / 15 mm width or less on both sides of the film. The heat-shrinkable film having the above properties has excellent shrinkage processability, and also has excellent printability such as print processability and adhesion to various types of inks, and alkali desorption type inks. Is excellent in alkali releasability, and in the openability after label cutting, the cut portion does not undergo fusion or blocking, and is excellent in workability in label mounting.
[0010]
The heat-shrinkable film is preferably a polyester-based film or a polystyrene-based film in terms of shrink finish appearance characteristics. In a wide temperature range from a low temperature to a high temperature, it has excellent shrink finish properties, can obtain a shrink finish appearance with less shrinkage spots, wrinkles and distortions, and can obtain beautiful glossiness and transparency.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The heat-shrinkable film of the present invention has a maximum shrinkage when a sample cut into a 10 cm × 10 cm square is immersed in hot water at 85 ° C. for 10 seconds and then immersed in water at 25 ° C. for 10 seconds and pulled up. A heat-shrinkable film having a heat shrinkage in the direction of 20% or more is wound up. If the heat shrinkage of the film is less than 20%, the heat shrinkage of the film is insufficient, and when the film is shrunk to cover a container or the like, the film does not adhere to the container, resulting in poor appearance. The more preferable heat shrinkage is 30% or more, further preferably 40% or more.
[0012]
Here, the heat shrinkage in the maximum shrinkage direction means the heat shrinkage in the direction in which the sample shrinks most, and the maximum shrinkage direction is determined by the length of the square in the vertical or horizontal direction. The heat shrinkage (%) was determined by immersing a 10 cm × 10 cm sample in hot water at 85 ° C. ± 0.5 ° C. for 10 seconds under no load and shrinking it by heat. The film was immersed in water of 10 ° C. under no load for 10 seconds, and the length of the film in the vertical and horizontal directions was measured, and the value was obtained according to the following equation (hereinafter, the heat shrinkage in the maximum shrinkage direction measured under these conditions): The ratio is simply abbreviated as “heat shrinkage ratio”).
[0013]
Heat shrinkage = 100 × (length before shrinkage−length after shrinkage) ÷ (length before shrinkage)
Further, the heat-shrinkable film of the present invention has a peel strength of 6 N / 15 mm width or less on both sides of the film after heat sealing the same side of the film at 75 ° C. If the peel strength of the film surfaces after heat sealing at 75 ° C. exceeds 6 N / 15 mm width, fusion and blocking after label cutting will occur. In a preferred embodiment of the present invention, the peel strength of the film surfaces after heat sealing at 75 ° C. is 5 N / 15 mm width or less, and a more preferred embodiment is the peel strength of the film surfaces after heat sealing at 75 ° C. Is 4 N / 15 mm width or less. Furthermore, the heat-shrinkable film of the present invention preferably has a peel strength of 8 N / 15 mm width or less on both sides of the film after heat-sealing the same side of the film at 85 ° C. More preferably, the peel strength after heat-sealing the same side of the film at 85 ° C is 7 N / 15 mm width or less on both sides of the film, and particularly preferably, the peel strength after heat-sealing the same side of the film at 85 ° C. Both sides have a width of 6 N / 15 mm or less.
[0014]
In the present invention, it is necessary that the wetting tension on the film surface is 45 mN / m or more. When the wetting tension of the film surface is less than 45 mN / m, the adhesion to various types of ink becomes insufficient. In a preferred embodiment of the present invention, the wetting tension on the surface of the film is 47 mN / m or more, and in a more preferred embodiment, the wetting tension on the surface of the film is 50 mN / m or more. The upper limit of the wetting tension on the film surface is not particularly limited, but is 58 mN / m or less from the viewpoint of fusion after label cutting, occurrence of blocking and film lubricity.
Further, the heat shrinkable film of the present invention is preferably a polyester film or a polystyrene film. This is because it exhibits good heat shrinkage properties in a wide temperature range from a low temperature to a high temperature, and provides an excellent shrink finish appearance with less shrinkage spots, wrinkles, and distortions. Also, it has excellent gloss and transparency.
[0015]
A preferred production method for obtaining a heat-shrinkable film satisfying the above requirements will be described. In addition to heat-shrinkable films, one or both sides of the film surface are subjected to corona treatment, flame treatment, plasma treatment, ultraviolet treatment, etc. during or after film formation, and adhere to various inks. Improving the performance has been done. Among them, surface treatment by corona treatment under an air atmosphere is most widely performed in industrial production. When a corona treatment is applied to the heat-shrinkable film, the wettability of the surface is increased as in the case of other films, and the adhesion to the various types of ink described above is improved. The present inventors have found that although the corona treatment improves the alkali releasability for the type of ink that is desorbed with alkali, fusion and blocking are likely to occur when label-cutting the heat-shrinkable film. Was.
[0016]
For example, taking a polyester film as an example, the heat-shrinkable film is polyethylene terephthalate as a most-constituting monomer component. Monomer components such as dimethanol and neopentyl glycol; and low Tg such as 1,4-butanediol and 1,3-propanediol for lowering the glass transition temperature (Tg) to exhibit a low-temperature heat shrinkage. Due to the monomer component contained therein, the adhesiveness to the ink is superior to the untreated PET film in the state without the film surface treatment (untreated state), especially due to the effect of the former component for amorphization.
[0017]
However, when the heat-shrinkable film is subjected to the corona treatment at the energy level performed in the general PET film, the surface is excessively oxidized, particularly due to the effect of the former component, which is amorphized. When the tension is increased more than necessary, fusing or blocking is likely to occur when cutting the above-mentioned film, and the film surface becomes more slippery because the film surface becomes more slippery. For example, when the film is stored in a roll-wound state, the film may be poorly blocked. Therefore, it is necessary to perform a weak corona treatment. In the case of performing such a weak treatment, it is difficult to attain a heat-shrinkable film having a large amount of a non-crystallizing component particularly in a corona treatment facility for a normal PET film. It is necessary to introduce new power supply and electrode equipment. In such a weak corona treatment, it is possible to improve the adhesion to the ink, but if the corona treatment is performed to the level of ink adhesion necessary for practical use, the film is fused when cutting the label. However, there is a problem in that the above-mentioned characteristics may occur, and blocking may occur.
[0018]
In order to ensure these ink adhesion properties and releasability to the alkali desorption type ink, and to prevent fusing or blocking when label-cut the film, it is effective to include nitrogen atoms on the film surface. The inventors have found that this is the case. The above effect can be achieved by incorporating a predetermined amount of nitrogen atoms on the film surface. If the content of nitrogen atoms on the film surface is less than 0.1%, the adhesion to various types of inks, which is the object of the present invention, becomes insufficient. If the content of nitrogen atoms on the surface of the film exceeds 3.0%, fusion and blocking occur after label cutting, and a decrease in lubricity due to a change in the surface properties of the film occurs. . In a preferred embodiment of the present invention, the content of nitrogen atoms on the film surface is 0.15% or more and 2.9% or less, and a more preferred embodiment is that the content of nitrogen atoms on the film surface is 0.2% or more and 2% or less. 0.8% or less. In the present invention, the form of the nitrogen atom on the film surface may be either a form of a nitrogen atom (N) or a form of a nitrogen ion (N + ).
[0019]
As a method for allowing at least one surface of the film to contain nitrogen atoms, a method of subjecting the film surface to a corona treatment or a plasma treatment in a nitrogen atmosphere is preferable. By performing corona treatment or plasma treatment under a nitrogen atmosphere, nitrogen atoms are present on the film surface in the form of nitrogen atoms (N) or nitrogen ions (N + ). In addition, as a method for controlling the nitrogen atomic weight on the film surface, changing equipment and processing conditions in corona treatment or plasma treatment may be mentioned. On the equipment side, for example, in the case of corona treatment equipment, the frequency of the power supply, the material and shape of the discharge electrode, the number, the number of processing rolls, the gap between the discharge electrode and the film processing surface, the nitrogen gas concentration under a nitrogen atmosphere, and the like are given. In terms of surface, film running speed, ambient temperature, roll surface temperature during processing and the like can be mentioned.
[0020]
For example, as an example of preferred equipment for corona treatment, the frequency of the power supply is preferably in the range of 8 kHz to 60 kHz. The material of the discharge electrode is preferably aluminum or stainless steel, and the shape of the discharge electrode is preferably a knife edge shape, a bar shape, or a wire shape. The number of discharge electrodes is preferably two or more in order to uniformly treat the film surface. The treatment roll serves as a counter electrode when performing corona discharge, but at least the surface material needs to be a dielectric. As the dielectric material, it is preferable to use silicon rubber, hypalon rubber, EPT rubber or the like, and it is preferable to coat at least the surface of the processing roll with a thickness of 1 mm or more. The gap between the discharge electrode and the film-treated surface is preferably in the range of about 0.2 mm to 5 mm. Further, in terms of conditions, the film can be processed at an arbitrary speed within the range of the facility speed (processing speed). The ambient temperature can be selected from any temperature within the range of about 15 ° C. to about 120 ° C., but is preferably 110 ° C. or less, and more preferably 100 ° C. or less, from the viewpoint of preventing a change in physical properties of the heat-shrinkable film of the present invention. More preferred. Further, it is preferable that the temperature of the surface of the processing roll is controlled by a temperature control facility. The surface of the treatment roll is preferably in the range of 30 ° C to 70 ° C. Further, if necessary, a temperature control roll can be arranged before or after the treatment roll.
[0021]
As another effective means for securing the above-mentioned ink adhesion and the detachability to the alkali desorption type ink and preventing the occurrence of fusion or blocking when cutting the label of the film, the blocking effect on the film surface is effective. After laminating a certain layer on the outermost surface, the surface may be subjected to corona treatment or plasma treatment. Examples of the layer having a blocking suppressing effect include sodium paraffin sulfonate and sodium benzene sulfonate. These can also have antistatic properties by being laminated on the film surface by coating or the like. The preferred thickness of the layer is preferably in the range of about 30 nm to 2 μm, more preferably in the range of 40 nm to 1 μm. As a method of performing a corona treatment on the surface of the layer, the above-mentioned corona treatment in a nitrogen atmosphere can be carried out under the same treatment equipment and under the same atmosphere and in the air.
[0022]
In the present invention, the heat-shrinkable film may be made of any material such as a vinyl chloride-based resin, a polystyrene-based resin, and a polyester-based resin.In the heat-shrinking step, the heat-shrinkable film is excellent in a wide temperature range from low to high. Having a shrink finish, it is possible to obtain a shrink finish appearance with less shrinkage spots, wrinkles, and distortion even in a relatively low temperature range, and it is possible to obtain a beautiful glossiness and transparency. It is preferable that the film is made of a polystyrene resin.
[0023]
As the polyester resin, a known (copolymerized) polyester obtained by polycondensation with a polyhydric alcohol component using at least one of aromatic dicarboxylic acids, their ester-forming derivatives, and aliphatic dicarboxylic acids as a dicarboxylic acid component is used. be able to. Examples of the aromatic dicarboxylic acid include terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalene-1,4- or -2,6-dicarboxylic acid, and 5-sodium sulfoisophthalic acid. In addition, examples of these ester derivatives include derivatives such as dialkyl esters and diaryl esters. Examples of the aliphatic dicarboxylic acid include dimer acid, glutaric acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, oxalic acid, and succinic acid. Further, an oxycarboxylic acid such as p-oxybenzoic acid or the like, or a polyvalent carboxylic acid such as trimellitic anhydride or pyromellitic anhydride may be used in combination as needed.
[0024]
Polyhydric alcohol components include ethylene glycol, diethylene glycol, dimer diol, propylene glycol, triethylene glycol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, 1,6-hexanediol, Alkylene glycols such as methyl 1,5-pentanediol, 2-methyl-1,5-pentanediol, 2,2-diethyl-1,3-propanediol, 1,9-nonanediol, and 1,10-decanediol; Examples include an alkylene oxide adduct of a bisphenol compound or a derivative thereof, trimethylolpropane, glycerin, pentaerythritol, polyoxytetramethylene glycol, and polyethylene glycol. Although not a polyhydric alcohol, ε-caprolactone can also be used.
[0025]
The polyester raw material constituting the polyester-based heat-shrinkable film may be used alone or in combination of two or more. When used alone, homopolyesters other than polyethylene terephthalate such as polybutylene terephthalate, polycyclohexylene dimethyl terephthalate, and polyethylene naphthalate are preferred. This is because polyethylene terephthalate alone does not exhibit heat shrinkability.
From the viewpoint of heat shrinkage characteristics, it is preferable to use a blend of two or more polyesters having different Tg. It is preferable to use a mixture of polyethylene terephthalate and a copolyester (two or more copolyesters may be used), but a combination of copolyesters may be used. Further, polybutylene terephthalate, polycyclohexylene dimethyl terephthalate, and polyethylene naphthalate may be used in combination, or these may be used in combination with another copolymerized polyester. The three types of blends of polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and a copolymerized polyester composed of terephthalic acid and a mixed diol component of ethylene glycol and neopentyl glycol are most preferable in terms of heat shrinkage characteristics. When two or more polyesters are used in combination, as described above, it is preferable to blend the chips of the respective polymers in a hopper from the viewpoint of production efficiency.
[0026]
Polyester can be produced by melt polymerization according to a conventional method.However, a so-called direct polymerization method in which a dicarboxylic acid and a glycol are directly reacted to polycondensate an obtained oligomer, that is, a transesterification between a dimethyl ester of a dicarboxylic acid and a glycol. A so-called transesterification method in which polycondensation is performed after the reaction is performed, and an arbitrary production method can be applied. Further, a polyester obtained by another polymerization method may be used. The polymerization degree of the polyester is preferably 0.3 to 1.3 dl / g in terms of intrinsic viscosity.
[0027]
In order to avoid inconveniences such as coloring and gel formation, polyesters include, in addition to polymerization catalysts such as antimony oxide, germanium oxide, and titanium compounds, magnesium salts such as magnesium acetate and magnesium chloride, calcium acetate, calcium chloride, and the like. Ca salt, manganese acetate, Mn salt such as manganese chloride, zinc chloride, Zn salt such as zinc acetate, cobalt chloride, Co salt such as cobalt acetate, with respect to polyester, each 300 ppm or less as metal ions, phosphoric acid or Phosphate ester derivatives such as trimethyl phosphate and triethyl phosphate may be added in an amount of 200 ppm or less in terms of phosphorus (P).
When the total amount of the metal ions other than the polymerization catalyst is 300 ppm with respect to the polyester, and when the P amount exceeds 200 ppm, not only the coloring of the polymer becomes remarkable, but also the heat resistance and hydrolysis resistance of the polymer are unpreferably reduced. .
At this time, in terms of heat resistance, hydrolysis resistance, and the like, the molar atomic ratio (P / M) of the total P amount (P) to the total metal ion amount (M) is 0.4 to 1.0. Is preferred. When the molar atomic ratio (P / M) is less than 0.4 or more than 1.0, the film may be colored or coarse particles may be mixed in the film, which is not preferable.
[0028]
The timing of adding the metal ions and phosphoric acid and derivatives thereof is not particularly limited, but generally, metal ions are added at the time of raw material preparation, that is, before ester exchange or esterification, and phosphoric acid is added before polycondensation reaction. Is preferred.
Further, if necessary, fine particles such as silica, titanium dioxide, kaolin, and calcium carbonate may be added, and further, an antioxidant, an ultraviolet absorber, an antistatic agent, a coloring agent, an antibacterial agent and the like may be added. it can.
[0029]
The polystyrene-based heat-shrinkable film can be obtained from a polystyrene-based polymer. The polystyrene-based polymer is styrene; p-, m- or o-methylstyrene, 2,5-, 3,4- or 3,5-dimethylstyrene, alkylstyrene such as pt-butylstyrene; halogenated styrenes such as m- or o-chlorostyrene, p-, m- or o-bromostyrene, p-, m- or o-fluorostyrene, o-methyl-p-fluorostyrene; p-, m- or halogen-substituted alkylenestyrenes such as o-chloromethylstyrene; alkoxystyrenes such as p-, m- or o-methoxystyrene, p-, m- or o-ethoxystyrene; p-, m- or o-carboxymethylstyrene and the like Carboxyalkyl styrene; alkyl ether styrene such as p-vinylbenzylpropyl ether; p-trimethylsilyl Alkylsilyl styrene such as styrene; styrene monomer such as vinylbenzyl dimethoxyphosphinyl sulfide with one or more, a polymer obtained by a known radical polymerization or the like.
[0030]
Styrene-based polymers having a syndiotactic structure and atactic polymers can be used in combination. The molecular weight of the styrene-based polymer is preferably 10,000 or more, more preferably 50,000 or more, in terms of weight average molecular weight (Mw). When Mw is less than 10,000, a film having excellent elongation characteristics and heat resistance cannot be obtained.
Good properties can be obtained by blending a thermoplastic resin or rubber with these styrenic polymers. Examples of the thermoplastic resin include polystyrene resins such as AS resin and ABS resin; various polyesters described above; polyamides such as nylon 6, nylon 66, nylon 12, nylon 46, and polyhexamethylene adipamide; polyethylene, polypropylene, polybutene, and the like. Are preferred.
[0031]
As the rubber component, rubbers containing a styrene-based monomer as a constituent component are preferable, and a styrene-butadiene block copolymer (SBS), a partially or wholly hydrogenated butadiene portion of SBS (hereinafter, hydrogenated), Styrene-isoprene block copolymer (SIS), SIS hydrogenated product, methyl (meth) acrylate-butadiene-styrene copolymer, acrylonitrile-alkyl (meth) acrylate-butadiene-styrene copolymer, and the like. . Since these have a styrene unit, they have good dispersibility in a styrene-based polymer and have a large effect of improving physical properties.
Further, rubber microdomains may be formed, and rubbers that can be used in this case include natural rubber, polybutadiene, polyisoprene, polyisobutylene, neoprene, ethylene-propylene copolymer rubber, urethane rubber, silicone rubber, and acrylic rubber. Rubber, polyether-ester rubber, polyester-ester rubber and the like can be used. As in the case of polyester, known additives may be added.
[0032]
Further, the ink of the type having alkali release properties used for the heat-shrinkable film of the present invention is, for example, 1 g of a sample obtained by laminating an ink layer on a heat-shrinkable film is cut into 1 cm square, and 100 cc of NaOH 3% After stirring in an aqueous solution (90 ° C.) for 30 minutes, the ink is washed with water and dried to remove 90% or more of ink. The removal is due to the ink layer being mainly swollen or dissolved in the alkaline hot water. Practically, washing with weak alkaline hot water is usually performed for about 30 minutes, and any method may be used as long as the ink layer falls off during that time. The method for imparting the above properties to the ink layer is not particularly limited. For example, an ink commonly used is a compound which is soluble or swellable in alkaline hot water, for example, a colored body composed of a pigment or dye, a binder, and a volatile compound. A method in which an organic solvent is added to an ink having a constituent component is exemplified. Compounds soluble or swellable in alkaline hot water include sodium chloride, sodium nitrate, potassium nitrate, sodium acetate, inorganic salts such as ammonium sulfate, ascorbic acid, sebacic acid, organic acids or salts thereof such as azelaic acid, polyethylene oxide, Polymeric polyethers such as polytetramethylene oxide, polyacrylic acid or polymethacrylic acid or metal salts thereof and copolymers thereof, for example, copolymers of polystyrene with acrylic compounds such as polyacrylic acid and / or polymethacrylic acid. Polymers. Examples of the above compounds include those which are liquid at ordinary temperature, and specifically, alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, tert-butyl alcohol, cyclohexyl alcohol, and benzyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, and the like. Monoethyl, monopropyl, monobutyl ether or monomethyl, monoethyl, monopropyl, monobutyl ether or monomethyl, monoethyl ester, etc. of polyhydric alcohols such as ethylene glycol and pentaerythritol, and others, dioxane, acetone, methyl ethyl ketone, diacetone alcohol, dimethylformamide , Tetrahydrofuran and the like. Above all, it is preferable to have a high boiling point because it is necessary to remain in the ink layer, and specifically, it is preferable that the boiling point is 50 ° C. or higher. Further, monoalkyl ether of polyhydric alcohol is preferable because of its solubility in alkaline hot water. Is particularly preferred.
[0033]
The thickness of the heat-shrinkable film of the present invention is not particularly limited. For example, the heat-shrinkable film for a label preferably has a thickness of 10 to 200 μm, more preferably 20 to 100 μm.
[0034]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to the following Examples. However, the following Examples do not limit the present invention, and include modifications that do not depart from the gist of the present invention. The methods for measuring the physical properties of the films obtained in the examples and comparative examples are as follows.
[0035]
(1) The heat shrinkage film is cut into a square of 10 cm × 10 cm along the running direction and the direction perpendicular thereto, and immersed in hot water of 85 ° C. ± 0.5 ° C. for 10 seconds under no load to perform heat shrinkage. After immersion in water at 25 ° C. ± 0.5 ° C. for 10 seconds, the length in the vertical and horizontal directions of the sample was measured, and the value was obtained according to the following equation.
Heat shrinkage rate (%) = 100 × (length before shrinkage−length after shrinkage) ÷ (length before shrinkage) The direction in which the largest shrinkage rate was the largest was defined as the maximum shrinkage direction.
[0036]
(2) Nitrogen atom content on film surface Ratio of nitrogen element amount to total element amount on film surface by X-ray photoelectron spectroscopy measuring device (ESCA measuring device: ESCA spectrometer ES-200 type (manufactured by Kokusai Electric Inc.)) Was determined quantitatively.
[0037]
(3) Wetting tension on the film surface The wetting tension on the film surface was measured according to the method of JIS K6768.
[0038]
(4) Ink Adhesiveness After mixing the ink “Dai Ecolo SRF915 Red” and “SRF diluent solvent No. 2” manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd. at a weight ratio of 100: 10, the mixture was applied to the film using a Meyer bar # 5 Immediately after the application, it was dried for 15 seconds with a room temperature air of a dryer. After attaching a cellophane tape to the sample, the tape was peeled off, and the occurrence of ink pinholes after peeling was evaluated according to the following.
:: No ink pinholes are generated. △: Ink pinholes are generated, but all are less than 1 mm in size. X: Ink pinholes are generated and some are 1 mm or more in size.
(5) Alkali desorption property of ink After applying the ink to the film surface by the method of (4), the sample was cut into a size of 2 cm × 20 cm, and the temperature was controlled within a range of 85 ° C. ± 2 ° C. After being immersed in a 0.5% NaOH aqueous solution for 20 minutes, it was taken out, immediately immersed in a range of 25 ° C. ± 2 ° C. for 20 seconds, and the detached state of the ink layer was visually determined.
:: The ink layer is completely removed. イ ン ク: The ink layer is partially removed or easily removed by rubbing the ink layer with a cotton swab after removal. X: The ink layer is not removed and the ink layer is removed with a cotton swab after removal. Cannot be peeled off even if rubbed
(6) The openable heat-shrinkable film after the label was cut was slit, and then a center seal machine was used for solvent bonding with 1,3-dioxolane to form a tube, which was wound in a folded state. The sheet was continuously cut by a cutting machine (cut label number: 200), and a heat-shrinkable film label was prepared.
:: The cut portion can be opened without resistance. △: The cut portion may have light resistance but can be opened. X: There is a portion where the cut portion cannot be opened.
(7) Heat-sealing property After heat-sealing the film surfaces with a heat sealer at a pressure of 40 N / cm 2 and a time of 300 seconds within a range of the evaluation temperature ± 0.5 ° C. with a heat sealer, a 15 mm width is obtained. A sample was cut out and the peel strength was measured with a tensile tester.
[0042]
(8) Energy conversion value per film area of surface treatment Energy conversion value per film area of surface treatment (KW / m 2 · min)
= High frequency power supply current value (A) x voltage (KV) ÷ electrode width (m) ÷ film running speed (m / min)
Asked.
[0043]
(Synthesis Example 1: Synthesis of polyester)
In a stainless steel autoclave equipped with a stirrer, a thermometer and a partial reflux condenser, 100 mol% of dimethyl terephthalate (DMT) as a dicarboxylic acid component, 72 mol% of ethylene glycol (EG) and neopentyl glycol as a glycol component (NPG) 30 mol% was charged so that the glycol was 2.2 times the molar ratio of methyl ester, and 0.05 mol (based on the acid component) of zinc acetate was used as a transesterification catalyst, and a polycondensation catalyst was used. 0.025 mol of antimony trioxide (based on the acid component) was added, and transesterification was carried out while distilling off the produced methanol from the system. Thereafter, a polycondensation reaction was performed at 280 ° C. under a reduced pressure of 26.7 Pa to obtain a polyester (A) having an intrinsic viscosity of 0.73 dl / g.
[0044]
(Synthesis Examples 2 and 3)
In the same manner as in Synthesis Example 1, polyester raw material chips (B) and (C) shown in Table 1 were obtained. In the table, BD is 1,4-butanediol. The intrinsic viscosity of each polyester was 0.72 dl / g for chip B and 1.20 dl / g for chip C.
[0045]
[Table 1]
Figure 2004001415
[0046]
(Example 1)
Each chip obtained in the above synthesis example was separately pre-dried, and as shown in Table 1, 55% by weight of chip A, 35% by weight of chip B, and 10% by weight of chip C were placed immediately above the extruder. While continuously and separately supplied to the hopper by a fixed screw feeder, they are mixed in the hopper, melt-extruded by a single screw extruder at 280 ° C., and then rapidly cooled to obtain an unstretched film having a thickness of 180 μm. Was. After pre-heating the unstretched film at 100 ° C. for 10 seconds, the film is stretched 4.0 times at 80 ° C. in a transverse direction with a tenter, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 seconds to form a heat-shrinkable polyester system having a thickness of 45 μm. A film was formed. Subsequently, the film was introduced into a corona treatment apparatus in which nitrogen was continuously supplied by surrounding the treatment electrode and the treatment part and nitrogen was supplied thereto, and subjected to corona treatment under a nitrogen atmosphere under the conditions shown in Table 2. At this time, the high-frequency power supply used was a device manufactured by Kasuga Electric Co., Ltd., the oscillation frequency was 45 KHz ± 3 KHz, the processing electrode was an aluminum bar electrode, the gap between the processing electrode and the film was 0.5 mm, and the processing roll was a surface material. Was made of silicone rubber, and the surface temperature of the treatment roll was 40 ° C. Table 2 shows the physical property values of the obtained film.
[0047]
(Comparative Example 1)
A heat-shrinkable polyester film having a thickness of 45 μm was obtained in the same manner as in Example 1 except that the corona treatment in a nitrogen atmosphere was not performed after the film formation in Example 1. Table 2 shows the physical property values of the obtained film.
[0048]
(Example 2)
An unstretched film was obtained in the same manner as in Example 1. After pre-heating this unstretched film at 100 ° C. for 10 seconds, it is stretched 4.0 times in a transverse direction at 80 ° C. with a tenter, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 seconds to form a heat-shrinkable polyester system having a thickness of 45 μm. A film was formed. Subsequently, the film was introduced into a corona treatment apparatus in which nitrogen was continuously supplied by surrounding the treatment electrode and the treatment part and nitrogen was supplied thereto, and subjected to corona treatment under a nitrogen atmosphere under the conditions shown in Table 2. At this time, the same processing equipment as in Example 1 was used. A heat-shrinkable film was obtained. Table 2 shows the physical property values of the obtained film.
[0049]
(Comparative Example 2)
An unstretched film was obtained in the same manner as in Example 1. After pre-heating this unstretched film at 100 ° C. for 10 seconds, it is stretched 4.0 times in a transverse direction at 80 ° C. with a tenter, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 seconds to form a heat-shrinkable polyester system having a thickness of 45 μm. A film was formed. Subsequently, the film was guided to a corona treatment device under an air atmosphere, and subjected to corona treatment under the conditions shown in Table 2. At this time, the same processing equipment as in Example 1 was used. A heat-shrinkable film was obtained. Table 2 shows the physical property values of the obtained film.
[0050]
(Example 3)
An unstretched film was obtained in the same manner as in Example 1. The unstretched film is coated with sodium paraffin sulfonate (trade name: TB-214: manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd.) so that the applied amount of the solid after stretching is 0.004 g / m2. Is preheated at 100 ° C. for 10 seconds, stretched 4.0 times in a transverse direction at 80 ° C. with a tenter, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 seconds to form a heat-shrinkable polyester film having a thickness of 45 μm. did. Subsequently, the film was guided to a corona treatment device under an air atmosphere, and subjected to a corona treatment under a nitrogen atmosphere under the conditions shown in Table 2. At this time, the same processing equipment as in Example 1 was used. A heat-shrinkable film was obtained. Table 2 shows the physical property values of the obtained film.
[0051]
[Table 2]
Figure 2004001415
[0052]
【The invention's effect】
The heat-shrinkable film of the present invention has excellent ink adhesion to various types of inks, and has excellent releasability to inks of a type that can be released with an alkaline aqueous solution, and makes the film a label. It has excellent openability after label cutting, and is very useful in industrial production.

Claims (3)

フィルムを、10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を85℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が20%以上であり、フィルムの同一面同士を75℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに6N/15mm巾以下、かつフィルムの少なくとも片面の表面の濡れ張力が45mN/m以上であることを特徴とする熱収縮性フィルム。A sample obtained by cutting a film into a square shape of 10 cm × 10 cm was immersed in warm water at 85 ° C. for 10 seconds and pulled up, and then immersed in water at 25 ° C. for 10 seconds and pulled up. 20% or more, the peel strength after heat sealing the same side of the film at 75 ° C. at both sides of the film is 6N / 15 mm width or less, and the wetting tension of at least one surface of the film is 45mN / m or more. A heat-shrinkable film characterized by the following. 請求項1に記載のフィルムの同一面同士を85℃でヒートシール後の剥離強度がフィルムの両面ともに8N/15mm巾以下、かつフィルムの少なくとも片面の表面の濡れ張力が50mN/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性フィルム。The peel strength after heat-sealing the same surface of the film according to claim 1 at 85 ° C. is 8 N / 15 mm width or less on both surfaces of the film, and the wetting tension of at least one surface of the film is 50 mN / m or more. The heat-shrinkable film according to claim 1, wherein: 請求項1又は2に記載のフィルムが、ポリエステル系フィルム又はポリスチレン系フィルムであることを特徴とする熱収縮性フィルム。A heat-shrinkable film, wherein the film according to claim 1 is a polyester film or a polystyrene film.
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