JP2004091122A - スプレッダ及びストラドルキャリア - Google Patents
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Abstract
【課題】地上でメンテナンスを行うことができるスプレッダを得ることにある。
【解決手段】並設されたフレーム55a,55bにわたって支持されたスプレッダ本体3には、ピストン14a,14bが配置されている。第1滑車17a〜17d,18a〜18dは、ピストン14a,14bに連結されて移動する。第2滑車19a〜19d,20a〜29dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れてスプレッダ本体3に設けられている。ワイヤーロープ35a〜35dは、一端部がフレームの上端部55a,55bの何れかに固定され、中間部が第1滑車17a〜17d,18a〜18d及び第2滑車19a〜19d,20a〜20dにわたって巻き掛けられ、他端部がスプレッダ本体3に固定されていることを特徴としている。
【選択図】 図3
【解決手段】並設されたフレーム55a,55bにわたって支持されたスプレッダ本体3には、ピストン14a,14bが配置されている。第1滑車17a〜17d,18a〜18dは、ピストン14a,14bに連結されて移動する。第2滑車19a〜19d,20a〜29dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れてスプレッダ本体3に設けられている。ワイヤーロープ35a〜35dは、一端部がフレームの上端部55a,55bの何れかに固定され、中間部が第1滑車17a〜17d,18a〜18d及び第2滑車19a〜19d,20a〜20dにわたって巻き掛けられ、他端部がスプレッダ本体3に固定されていることを特徴としている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナヤード等において、コンテナ等の荷積み或いは荷降ろし等の荷役を行うストラドルキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
荷役機械であるストラドルキャリアは、コンテナヤード内でコンテナの荷積み或いは荷降ろし作業を行う場合等に広く用いられる。
【0003】
図6〜図8は、従来のストラドルキャリアを示している。
【0004】
従来のストラドルキャリア61は、台車63、一対のフレーム65a,65b、ディーゼルエンジン66、運転室67、及び、スプレッダ82を備えている。
【0005】
図6に示すように、台車63は、幅方向両側部に取付けられた複数のタイヤ62により移動可能に荷担されている。フレーム65a,65bは夫々、鉛直方向に伸びる一対の柱部68a,68bとこれら柱部68a,68bの上端部を連結する連結部68cとを備えて門形状に形成されている。フレーム65a,65bは、台車63の両側部を跨ぐようにして、台車63の前後方向両端部に固定されている。台車63の上は、ディーゼルエンジン66が搭載されている。台車63の後端部(図6において向かって右側)には、高所に位置して運転室67が配設されている。
【0006】
図6〜図8に示すように、スプレッダ82は、スプレッダ本体83、一対のピストン70a,70b、スプロケット73a〜73d,74a〜74d,76b,76d、トルクシャフト78、及び、4本のチェーン80a〜80dを備えている。
【0007】
前後方向に伸びるスプレッダ本体83の前後方向両端部には夫々、コンテナ90の長さに合わせて伸縮自在なアーム84が取付けられている。アーム84の先端部には夫々、コンテナ90を引掛けてアーム84に吊り下げるためのフック86が取付けられている。また、スプレッダ本体83の四隅には止め金92a〜92dが設けられている。
【0008】
一対のピストン70a,70bは夫々、ピストンロッド71及びこれらピストンロッド71を内包するシリンダ72を有して伸縮自在に形成されている。これらビストン70a,70bは夫々、フレーム65a,65bの柱部68aの側面下側に、ピストンロッド71がシリンダ72から突没する一端部を上方に向けて鉛直に固定されている。ピストン70a,70bのピストンロッド71の先端部には夫々、スプロケット73a〜73dが2つずつ回転自在に取付けられている。
【0009】
フレーム65a,65bの連結部68cには、中央よりも柱部68a側に位置してトルクシャフト78が回転自在に掛け渡されている。トルクシャフト78の両端部には夫々、プロケット74a〜74dが2つずつ回転自在に取付けられている。一方、フレーム65a,65bの連結部68cの柱部68b側には、トルクシャフト78の一端部に設けられた2つのスプロケット74a,74bのうちの一方のスプロケット74b、及び、他端部に設けられた2つのスプロケット74c,74dのうちの一方のスプロケット74dと対向させて、スプロケット76b,76dが回転自在に取付けられている。
【0010】
4本のチェーン80a〜80bのうち、チェーン80a,80cは、一端部が、フレーム65a,65bに固定され、他端部が、スプロケット73a,73c、及び、スプロケット74a,74cを経由して、止め金92a,92cに固定されている。チェーン80b,80dは、一端部が、フレーム65a,65bに固定され、他端部が、スプロケット73b,73d、スプロケット74b,74d、及び、スプロケット76b,76dを経由して、止め金92b,92dに固定されている。これにより、スプレッダ本体83は、一対のフレーム65a,65bの間に昇降自在に設けられている。
【0011】
すなわち、ストラドルキャリア61では、ピストン70a,70bを収縮させることで、スプロケット73a〜73dが下降し、これに伴い、スプレッダ本体83が上昇する。また、ピストン70a,70bを伸張させることで、スプロケット73a〜73dが上昇し、これに伴い、スプレッダ本体83は下降する。
【0012】
ところで、ストラドルキャリア61によるコンテナ90の積上げ作業は、通常4段積みまで行われる。そのため、スプレッダ本体83の下面の最高到達高さは地上約12m、フレーム65a,65bの連結部68cは地上約14mとなる。
【0013】
したがって、連結部68c、或いは、連結部68c間に掛け渡されたトルクシャフト78に固定されているスプロケット76b,76d,74a〜74dの保守点検、調整、給油等は高所での作業となる。さらに、ピストンロッド71がシリンダ72から突没する一端部を上方に向けて固定されているピストン70a,70bの保守点検や調整等、及び、これらのピストン70a,70bのピストンロッド71の先端部に取付けられているスプロケット73a〜73dの保守点検、調整、給油等もまた高所での作業となる。
【0014】
高所での作業は、安全上の準備等に多くの時間を有するともに、点検及び調整等のメンテナンスコストが嵩む不具合がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、地上でメンテナンスを行うことができるスプレッダ及びこのスプレッダを備えたストラドルキャリアを得ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、この発明は、並設された複数のフレームに支持されて、コンテナを昇降するスプレッダにおいて、前記各フレームにわたって支持されたスプレッダ本体と、前記スプレッダ本体に配置された昇降駆動手段と、前記昇降駆動手段に連結されて移動される第1の自由回転輪と、この自由回転輪から離れて前記スプレッダ本体に設けられた第2の自由回転輪と、一端部が前記フレームのうちの一つフレームの上端部に固定され、中間部が前記第1及び第2の自由回転輪にわたって巻き掛けられ、他端部が固定される索体と、を具備していることを特徴とするものである。
【0017】
この発明を実施するにあたり、請求項2の発明のように、昇降駆動手段は、ピストンロッド及びこのピストンロッドを軸方向に往復移動させるシリンダを有して伸縮自在に形成されたピストンとするとよい。
【0018】
さらに、請求項3の発明のように、索体は、ワイヤーロープとするとよい。
【0019】
また、この発明のストラドルキャリアは、移動可能な台車と、この台車に並設された前記複数のフレームと、前記台車を移動させる走行駆動源と、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のスプレッダと、を具備していることを特徴としている。
【0020】
この発明を実施するにあたり、請求項5の発明のように、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪を夫々高さ方向に複数段並べて配置し、索体を第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間で複数回往復させるとよい。
【0021】
さらに、請求項6の発明のように、索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数をp(pは自然数)、コンテナの高さをh、コンテナの最大積上げ段数をq(qは自然数)、スプレッダ本体の下面の最高到達高さとコンテナを最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgとしたとき、昇降駆動手段の最大ストロークLを、
【数2】
となるように設定するとよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0023】
本実施形態に係るストラドルキャリア1は、図1に示すように、台車53、一対のフレーム55a,55b、走行駆動源としてのディーゼルエンジン56、運転室57、及び、スプレッダ2等を具備している。
【0024】
図1に示すように、台車53の幅方向両側部には、複数のタイヤ52が回転自在に取付けられている。台車53は、これらタイヤ52により移動可能に荷担されている。
【0025】
図4及び図5に示すように、フレーム55a,55bは夫々、鉛直方向に伸びる一対の柱部58a,58bとこれら柱部58a,58bの上端部を連結する連結部58cとを備えて門形状に形成されている。これらフレーム55a,55bは、台車53の両側部を跨ぐようにして、台車53の前後方向両端部に固定されている。
【0026】
フレーム55a,55bの連結部58cの下面には夫々、連結金具58a〜58dが2つずつ互いに離間して取付けられている。フレーム55aの連結部58cの下面には、図4に示すように、柱部58a側に取付け金具31a、柱部58b側に取付け金具58cが取付けられている。フレーム55bの連結部58cの下面には、図5に示すように、柱部58a側に取付け金具31b、柱部58b側に取付け金具31dが取付けられている。
【0027】
図1に示すように、台車53の上は、ディーゼルエンジン56が搭載されている。台車53の後端部(図1において向かって右側)には、鉛直方向に伸びる運転室支持部57aが設けられており、運転室57は、この運転室支持部57aの上端部に支持されて高所に配設されている。オペレータは、この運転室57に乗り込んで、ストラドルキャリア1の運転及び荷役操作を行う。
【0028】
図2〜図5に示すように、スプレッダ2は、スプレッダ本体3、架台11、座13、昇降駆動手段としてのピストン14a,14b、第1の自由回転輪としての第1滑車17a〜17d,18a〜18d、第2の自由回転輪としての第2滑車19a〜19d,20a〜20d,補助滑車27a,27b,37a,37b、トルクシャフト23、及び、索体としての4本のワイヤーロープ35a〜35d等を備えている。
【0029】
図2及び図3に示すように、スプレッダ本体3は、平面細長矩形状の一対のパネル3a,3bを有している。一対のパネル3a,3bは、面一、且つ、長手軸を前後方向に向けて互いに略平行に配置されている。
【0030】
スプレッダ本体3の一対のパネル3a,3bの前後方向両端部には夫々、コンテナ80の長さに合わせて伸縮自在なアーム5a〜5dが2本ずつ取付けられている。前端部に設けられたアーム5a及びアーム5bの間には、これらアーム5a,5bの先端部を繋ぐようにして梁7aが掛け渡されている。同様に、後端部に設けられたアームc及びアームdの間には、これらアーム5c,5dの先端部を繋ぐようにして梁7bが掛け渡されている。梁7a,7bの両端部には夫々、コンテナ80を引掛けてアーム5a〜5dに吊り下げるためのフック9が取付けられている。
【0031】
図2、図3及び図5に示すように、スプレッダ本体3の一方の端部、例えば後端部には、架台11が固定されている。架台11の幅方向の両端部には夫々、座13a,13bが設けられている。座13a,13bの中心部は夫々、上方及び下方に開放する空間Sが形成されている。これらの空間Sは、ワイヤーロープ35b,35dを貫通させるためのものである。
【0032】
一対のピストン14a,14bは夫々、ピストンロッド15及びこのピストンロッド15を軸方向に往復移動させるシリンダ16を有して伸縮自在に形成されている。これらビストン14a,14bは夫々、ピストンロッド15がシリンダ16から突没する一端部を前側(図3において向かって左側)に向けて、スプレッダ本体3の上側に水平に配置されている。ピストン14a,14bは、スプレッダ本体3の上面に設けられた支持台39に支持されているとともに、他端部が座13a,13bに固定されている。
【0033】
なお、これらピストン14a,14bは、油圧、空気圧、或いは、電気等によって駆動する。そのため、例えば、油圧又は空気圧で駆動する場合には、これらピストン14a,14bは夫々、フレキシブルホース等によって圧力源と連通している。また、電気によって駆動する場合には、これらピストン14a,14bは夫々、電気配線によって電力源と電気的に接続している。
【0034】
ピストン14aのピストンロッド15の先端部には、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bが回転自在に連結されている。図2に示すように、第1滑車17a,17bは、第1滑車17aが内側、第1滑車17bが外側となるように幅方向に並べて配置されている。第1滑車18a,18bは、第1滑車18aが内側、第1滑車18bが外側となるように幅方向に並べて配置されている。また、図3に示すように、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bは、第1滑車17a,17bが上側、第1滑車18a,18bが下側となるように、上下方向に並べて配置されている。
【0035】
同様に、ピストン14bのピストンロッド15の先端部には、第1滑車17c,17d及び第1滑車18c,18dが回転自在に連結されている。図2に示すように、第1滑車17c,17dは、第1滑車17cが内側、第1滑車17dが外側となるように幅方向に並べて配置されている。第1滑車18c,18dは、第1滑車18cが内側、第1滑車18dが外側となるように幅方向に並べて配置されている。また、図3に示すように、第1滑車17c,17d及び第1滑車18c,18dは、第1滑車17c,17dが上側、第1滑車18c,18dが下側となるように、上下方向に並べて配置されている。
【0036】
また、一対の座13a,13bの下側には、軸受29c,29d及びこれらの軸受29c,29dに軸支される回転軸25c,25dが設けられている。これらの回転軸25c、25dには、座13a,13bの空間Sと対向させて補助滑車37a,37bが回転自在に取付けられている。
【0037】
一方、図2〜図4に示すように、第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れたスプレッダ本体3の前端部には、幅方向両側部に位置して、一対のフレーム21a,21bが固定されている。これらフレーム21a、21bには、中央よりも上側に位置してトルクシャフト23が回転自在に掛け渡されている。トルクシャフト23の両端部には夫々、第1滑車17a〜17dに対向させて第2滑車19a〜19dが2つずつ回転自在に取付けられている。また、これらフレーム21a,21bには夫々、中央よりも下側に位置して回転軸25a,25bが回転自在に取付けられている。これらの回転軸25a,25bは、互いに幅方向外側に向いて突出しており、第1滑車18a〜18dに対向させて第2滑車20a〜20dが夫々2つずつ回転自在に取付けられている。
【0038】
フレーム21a,21bの前側には夫々、軸受29a,29b及びこれらの軸受29a,29bに軸支される回転軸25e,25fが設けられている。これらの回転軸25e,25fには、第2滑車20a,20cと対向させて補助滑車27a,27bが回転自在に取付けられている。
【0039】
フレーム21a,22bの上端部には夫々、幅方向外側に張出す水平張り出し部22a,22bが設けられている。水平張り出し部22aには、第2滑車19aの上方にこの滑車19aと対向させて取付け金具41aが取付けられているとともに、第2滑車19bの上方にこの滑車19bと対向させて取付け金具41bが取付けられている。水平張り出し部22bには、第2滑車19cの上方にこの滑車19cと対向させて取付け金具41cが取付けられているとともに、第2滑車19dの上方にこの滑車19dと対向させて取付け金具41dが取付けられている。
【0040】
図4に示すように、ワイヤーロープ35aは、一端部がフレーム55aに取付けられた取付け金具31aに固定されている。中間部は、補助滑車27a→第2滑車20a→第1滑車18a→第2滑車19a→第1滑車17aにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22aに取付けられた取付け金具41aに固定されている。
【0041】
同様に、図4に示すように、ワイヤーロープ35cは、一端部がフレーム55aに取付けられた取付け金具31cに固定されている。中間部は、補助滑車27b→滑車20c→滑車18c→滑車19c→滑車17cにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22bに取付けられた取付け金具41cに固定されている。
【0042】
図5に示すように、ワイヤーロープ35bは、一端部がフレーム55bに取付けられた取付け金具31bに固定されている。中間部は、座13aの空間を貫通し、補助滑車37a→第2滑車20b→第1滑車18b→第2滑車19b→第1滑車17bにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22aに取付けられた取付け金具41bに固定されている。
【0043】
同様に、図5に示すように、ワイヤーロープ35dは、一端部がフレーム55bに取付けられた取付け金具31dに固定されている。中間部は、座13bの空間を貫通し、補助滑車37b→第2滑車20d→第1滑車18d→第2滑車19d→第1滑車17dにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22bに取付けた取付け金具41dに固定されている。
【0044】
つまり、このストラドルキャリア1では、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bは、第1滑車17〜17dが上側、第1滑車18a〜18dが下側となるように、高さ方向に2段に並べて配置されている。同様に、第2滑車19a〜19d及び第2滑車20a〜20dは、第2滑車19a〜19dが上側、第2滑車20a〜20dが下側となるように、高さ方向に2段に並べて配置されている。また、ワイヤーロープ35a〜35dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間を2往復している(図3参照)。そして、スプレッダ本体3は、これらワイヤーロープ35a〜35dにより、各フレーム55a,55bにわたって支持されている。
【0045】
上記構成のこのストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bを伸張させることで、ワイヤーロープ35a〜35dが延出し、これに伴い、スプレッダ本体3が下降する。また、ピストン14a,14bを収縮させると、ワイヤーロープ35a〜35dが引っ張られ、これに伴い、スプレッダ本体3が上昇する。
【0046】
このストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bを最大まで伸張させることでスプレッダ本体3の下面が地上まで下降し、ピストン14a,14bを最小まで収縮させることでスプレッダ本体3の下面が所望の最高到達高さとなるように、ピストン14a,14bの最大ストロークL(図3参照)、及び、ワイヤーロープ35a〜35dの長さを設定している。
【0047】
ピストン14a,14bの最大ストロークL(m)は、ワイヤーロープ35a〜35dの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数をp(回)(pは自然数)、コンテナ80の高さをh(m)、コンテナ80の最大積上げ段数をq(段)(qは自然数)、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さとコンテナ80を最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をg(m)としたとき、
【数3】
となるように設定するのが好ましい。なお、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さとコンテナ80を最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgは、スプレッダ本体3の下面とコンテナ80の最上面とが接触するのを抑制するための間隙であり、数センチメートル〜数十センチメートルでよい。
【0048】
このストラドルキャリア1では、上述のように、ワイヤーロープの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数pが2回である。コンテナ80の高さhは約3mであり、ストラドルキャリア1によるコンテナ80のコンテナ80の最大積上げ段数qは通常4段である(図1参照)。これらを(1)式に代入すると、
【数4】
となる。ピストン14a,14bの最大ストロークLはg/4と比べて非常に大きいことを考慮すると、
L≒3(m) …(3)
となる。したがって、このストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bの最大ストロークLを約3mに設定するのが好ましい。また、このとき、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さH(m)は、
H=2pL≒12(m) …(4)
となる。
【0049】
このストラドルキャリア1では、以下のようにして、コンテナ80を移動させる。
【0050】
まず、ストラドルキャリア1をコンテナ80の位置まで移動させる。ピストン14a,14bを伸縮させて、ワイヤーロープ35a〜35dの延出長さを調整する。これに伴い、スプレッダ本体3が昇降する。スプレッダ本体3をコンテナ80の上方で停止させる。
【0051】
スプレッダ本体3の昇降させる際、ピストン14aのストロークとピストン14bのストロークとの間に微小な差が生じても、第2滑車19a,19bと第2滑車19c,19dとは同一の角速度で回転する。これは、上述のように、ピストン14aの伸縮と連動して回転する第2滑車19a,19bとピストン14bの伸縮と連動して回転する第2滑車19c,19dとが、1本のトルクシャフト23に夫々固定されているためである。したがって、スプレッダ本体3は水平を保って昇降する。
【0052】
また、最大ストロークLを往復数pで割った値、すなわち1/4ストローク毎にワイヤーロープ35a〜35dを動かすことで、スプレッダ本体3の高さ位置をコンテナの積上げ段数である1段〜4段に夫々適合させることができる。
【0053】
次に、アーム5a,5b及びアーム5c,5dを伸縮させて、アーム5a,5bの先端部とアーム5c、5dの先端部との間隔をコンテナ80の長さに合わせる。コンテナ80を、梁7a設けられたフック9及び梁7bに設けられたフック9に引掛ける。
【0054】
ピストン14a,14bを収縮させることで、ワイヤーロープ35a〜35dが引っ張られる。これに伴い、コンテナ80を支持したまま、スプレッダ本体3が上昇する。この状態で、ストラドルキャリア1を所望の位置まで移動させる。
【0055】
ストラドルキャリア1を所望の位置まで移動させたら、ピストン14a,14bを伸張させて、ワイヤーロープ35a〜35dを延出させる。これに伴い、スプレッダ本体3は下降する。
【0056】
コンテナ80から梁7a設けられたフック9及び梁7bに設けられたフック9を取外す。以上により、コンテナ80の移動が完了する。
【0057】
以上説明したように、このストラドルキャリア1が具備するスプレッダ2は、フレーム55a,55bにわたって支持されたスプレッダ本体3にピストン14a,14bを配置し、第1滑車17a〜17d,18a〜18dをピストン14a,14bに連結するとともに、この第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れて第2滑車19a〜19d,20a〜20dをスプレッダ本体3に設けている。そして、ワイヤーロープ35a〜35dの一端部をフレーム55a,55bの上端部に位置する連結部58cに固定し、中間部を第1滑車17a〜17d,18a〜18b、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dにわたって巻き掛け、後端部をスプレッダ本体3に固定している。
【0058】
そのため、ピストン14a,14bを伸張させることで、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dを搭載したスプレッダ本体3を地上側に下降させることができる。これにより、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dの保守点検や調整等のメンテナンスを地上で行うことができる。
【0059】
したがって、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dのメンテナンスを安全且つ短時間で行うことができるとともに、メンテナンスコストを抑制することができる。
【0060】
また、昇降駆動手段として、ピストンロッド15及びこのピストンロッド15を軸方向に往復移動させるシリンダ16を有して伸縮自在に形成されたピストン14a,14bを用いるのが好ましく、これにより、簡単な構成で実施できる。
【0061】
さらに、索体としては、ワイヤーロープ35a〜35dを用いるのが好ましく、これにより、チェーンを用いる場合と比べてスプレッダ2を安価に提供できる。
【0062】
また、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dは夫々、高さ方向に2段並べて配置されており、ワイヤーロープ35a〜35dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間を2回往復している。そのため、昇降駆動手段としてピストン14a,14b等のシリンダ装置を備える場合には、シリンダ装置の長さを短くできる。
【0063】
さらに、ピストン14a,14bの最大ストロークLを上記(1)式に従うように設定することで、最大ストロークLを往復数pで割った値に相当するストローク毎にワイヤーロープ35a〜35dを動かして、スプレッダ2の高さ位置をコンテナ80の積上げ段数に適合させることができる。
【0064】
なお、本発明は前記一実施形態には制約されるものではない。上記実施形態では、ワイヤーロープ35a〜35dの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数を2往復としたが、ワイヤーロープの第1滑車と第2滑車との間の往復数は1往復でもよく、また、2往復以上でもよい。ワイヤーロープの第1滑車と第2滑車との間の往復数は、第1滑車及び第2滑車の段数により所望の値にすることができる。
【0065】
また、上記一実施形態では、スプレッダ2を支持するフレーム55a,55bを2つ設けたが、フレームは2つ以上でもよい。
【0066】
さらに、上記一実施形態では、スプレッダ本体3を昇降させる昇降駆動機構としてピストン14a,14bを用いたが、昇降駆動機構はピストン等のシリンダ装置に限らず、例えばモータを用いて索体を巻き取る巻取り装置としてもよい。
【0067】
また、上記一実施形態では、巻き掛け要素をなす索体としてワイヤーロープを用いるとともに、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪として滑車を用いているが、索体として歯付きベルトやチェーンを用いるとともに、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪として歯付きのローラやスプロケットを用いることができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0069】
本発明のスプレッダは、並設された複数のフレームにわたって支持されたスプレッダ本体に昇降駆動手段を配置し、第1の自由回転輪を昇降駆動手段に連結するとともに、この自由回転輪から離れてスプレッダ本体に第2の自由回転輪を設けている。そして、索体の一端部をフレームの上端部に固定し、中間部を第1及び第2の自由回転輪にわたって巻き掛け、他端部を固定している。
【0070】
そのため、昇降駆動手段を伸張させることで、昇降駆動手段、第1の自由回転輪、及び、第2の自由回転輪を搭載したスプレッダ本体を地上側に下降させることができる。したがって、昇降駆動手段、第1の自由回転輪、及び、第2の自由回転輪の保守点検や調整等を地上で行うことができる。
【0071】
昇降駆動手段としては、ピストンロッド及びこのピストンロッドを軸方向に往復移動させるシリンダを有して伸縮自在に形成されたピストンを用いることで、簡単な構成で実施できる。
【0072】
また、索体としては、ワイヤーロープを用いることで、チェーンを用いる場合と比してスプレッダを安価に提供することができる。
【0073】
また、本発明のストラドルキャリアによれば、移動可能な台車と、この台車に並設された複数のフレームと、前記台車を移動させる走行駆動源と、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のスプレッダを備えることで、安全且つ短時間でメンテナンスを行うことができ、メンテナンスコストを抑制できるストラドルキャリアが得られる。
【0074】
第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪を夫々高さ方向に複数段並べて配置した発明によれば、索体を第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間を複数回往復させているので、昇降駆動手段としてシリンダ装置を備える場合には、シリンダ装置の長さを短くすることができる。
【0075】
また、索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数をp(pは自然数)、コンテナの高さをh、コンテナの最大積上げ段数をq(qは自然数)、スプレッダ本体の下面の最高到達高さと前記コンテナを最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgとしたとき、昇降駆動手段の最大ストロークLを、
【数5】
となるように設定した発明によれば、最大ストロークLを往復数pで割った値に相当するストローク毎に索体を動かして、スプレッダの高さ位置をコンテナの積上げ段数に適合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るストラドルキャリアを示す正面図。
【図2】図1のストラドルキャリアを示す上面図。
【図3】図1のストラドルキャリアが備えるスプレッダの正面図。
【図4】図1のストラドルキャリアを図2において向かって左側から見た側面図。
【図5】図1のストラドルキャリアを図2において向かって右側からみた側面図。
【図6】従来のストラドルキャリアを示す正面図。
【図7】従来のストラドルキャリアを示す上面図。
【図8】従来のストラドルキャリアが備えるスプレッダを示す概略的斜視図。
【符号の説明】
1…ストラドルキャリア
2…スプレッダ
3…スプレッダ本体
14a,14b…昇降駆動手段(ピストン)
15…ピストンロッド
16…シリンダ
17a〜17d,18a〜18d…第1の自由回転輪(第1滑車)
19a〜19d,20a〜20d…第2の自由回転輪(第2滑車)
35a〜35d…索体(ワイヤーロープ)
53…台車
55a,55b…フレーム
56…動力源(ディーゼルエンジン)
h…コンテナの高さ
p…索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数
q…コンテナの最大積上げ段数
g…スプレッダ本体の下面の最高到達高さとコンテナの最上面の高さとの差
L…最大ストローク
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナヤード等において、コンテナ等の荷積み或いは荷降ろし等の荷役を行うストラドルキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
荷役機械であるストラドルキャリアは、コンテナヤード内でコンテナの荷積み或いは荷降ろし作業を行う場合等に広く用いられる。
【0003】
図6〜図8は、従来のストラドルキャリアを示している。
【0004】
従来のストラドルキャリア61は、台車63、一対のフレーム65a,65b、ディーゼルエンジン66、運転室67、及び、スプレッダ82を備えている。
【0005】
図6に示すように、台車63は、幅方向両側部に取付けられた複数のタイヤ62により移動可能に荷担されている。フレーム65a,65bは夫々、鉛直方向に伸びる一対の柱部68a,68bとこれら柱部68a,68bの上端部を連結する連結部68cとを備えて門形状に形成されている。フレーム65a,65bは、台車63の両側部を跨ぐようにして、台車63の前後方向両端部に固定されている。台車63の上は、ディーゼルエンジン66が搭載されている。台車63の後端部(図6において向かって右側)には、高所に位置して運転室67が配設されている。
【0006】
図6〜図8に示すように、スプレッダ82は、スプレッダ本体83、一対のピストン70a,70b、スプロケット73a〜73d,74a〜74d,76b,76d、トルクシャフト78、及び、4本のチェーン80a〜80dを備えている。
【0007】
前後方向に伸びるスプレッダ本体83の前後方向両端部には夫々、コンテナ90の長さに合わせて伸縮自在なアーム84が取付けられている。アーム84の先端部には夫々、コンテナ90を引掛けてアーム84に吊り下げるためのフック86が取付けられている。また、スプレッダ本体83の四隅には止め金92a〜92dが設けられている。
【0008】
一対のピストン70a,70bは夫々、ピストンロッド71及びこれらピストンロッド71を内包するシリンダ72を有して伸縮自在に形成されている。これらビストン70a,70bは夫々、フレーム65a,65bの柱部68aの側面下側に、ピストンロッド71がシリンダ72から突没する一端部を上方に向けて鉛直に固定されている。ピストン70a,70bのピストンロッド71の先端部には夫々、スプロケット73a〜73dが2つずつ回転自在に取付けられている。
【0009】
フレーム65a,65bの連結部68cには、中央よりも柱部68a側に位置してトルクシャフト78が回転自在に掛け渡されている。トルクシャフト78の両端部には夫々、プロケット74a〜74dが2つずつ回転自在に取付けられている。一方、フレーム65a,65bの連結部68cの柱部68b側には、トルクシャフト78の一端部に設けられた2つのスプロケット74a,74bのうちの一方のスプロケット74b、及び、他端部に設けられた2つのスプロケット74c,74dのうちの一方のスプロケット74dと対向させて、スプロケット76b,76dが回転自在に取付けられている。
【0010】
4本のチェーン80a〜80bのうち、チェーン80a,80cは、一端部が、フレーム65a,65bに固定され、他端部が、スプロケット73a,73c、及び、スプロケット74a,74cを経由して、止め金92a,92cに固定されている。チェーン80b,80dは、一端部が、フレーム65a,65bに固定され、他端部が、スプロケット73b,73d、スプロケット74b,74d、及び、スプロケット76b,76dを経由して、止め金92b,92dに固定されている。これにより、スプレッダ本体83は、一対のフレーム65a,65bの間に昇降自在に設けられている。
【0011】
すなわち、ストラドルキャリア61では、ピストン70a,70bを収縮させることで、スプロケット73a〜73dが下降し、これに伴い、スプレッダ本体83が上昇する。また、ピストン70a,70bを伸張させることで、スプロケット73a〜73dが上昇し、これに伴い、スプレッダ本体83は下降する。
【0012】
ところで、ストラドルキャリア61によるコンテナ90の積上げ作業は、通常4段積みまで行われる。そのため、スプレッダ本体83の下面の最高到達高さは地上約12m、フレーム65a,65bの連結部68cは地上約14mとなる。
【0013】
したがって、連結部68c、或いは、連結部68c間に掛け渡されたトルクシャフト78に固定されているスプロケット76b,76d,74a〜74dの保守点検、調整、給油等は高所での作業となる。さらに、ピストンロッド71がシリンダ72から突没する一端部を上方に向けて固定されているピストン70a,70bの保守点検や調整等、及び、これらのピストン70a,70bのピストンロッド71の先端部に取付けられているスプロケット73a〜73dの保守点検、調整、給油等もまた高所での作業となる。
【0014】
高所での作業は、安全上の準備等に多くの時間を有するともに、点検及び調整等のメンテナンスコストが嵩む不具合がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、地上でメンテナンスを行うことができるスプレッダ及びこのスプレッダを備えたストラドルキャリアを得ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、この発明は、並設された複数のフレームに支持されて、コンテナを昇降するスプレッダにおいて、前記各フレームにわたって支持されたスプレッダ本体と、前記スプレッダ本体に配置された昇降駆動手段と、前記昇降駆動手段に連結されて移動される第1の自由回転輪と、この自由回転輪から離れて前記スプレッダ本体に設けられた第2の自由回転輪と、一端部が前記フレームのうちの一つフレームの上端部に固定され、中間部が前記第1及び第2の自由回転輪にわたって巻き掛けられ、他端部が固定される索体と、を具備していることを特徴とするものである。
【0017】
この発明を実施するにあたり、請求項2の発明のように、昇降駆動手段は、ピストンロッド及びこのピストンロッドを軸方向に往復移動させるシリンダを有して伸縮自在に形成されたピストンとするとよい。
【0018】
さらに、請求項3の発明のように、索体は、ワイヤーロープとするとよい。
【0019】
また、この発明のストラドルキャリアは、移動可能な台車と、この台車に並設された前記複数のフレームと、前記台車を移動させる走行駆動源と、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のスプレッダと、を具備していることを特徴としている。
【0020】
この発明を実施するにあたり、請求項5の発明のように、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪を夫々高さ方向に複数段並べて配置し、索体を第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間で複数回往復させるとよい。
【0021】
さらに、請求項6の発明のように、索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数をp(pは自然数)、コンテナの高さをh、コンテナの最大積上げ段数をq(qは自然数)、スプレッダ本体の下面の最高到達高さとコンテナを最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgとしたとき、昇降駆動手段の最大ストロークLを、
【数2】
となるように設定するとよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0023】
本実施形態に係るストラドルキャリア1は、図1に示すように、台車53、一対のフレーム55a,55b、走行駆動源としてのディーゼルエンジン56、運転室57、及び、スプレッダ2等を具備している。
【0024】
図1に示すように、台車53の幅方向両側部には、複数のタイヤ52が回転自在に取付けられている。台車53は、これらタイヤ52により移動可能に荷担されている。
【0025】
図4及び図5に示すように、フレーム55a,55bは夫々、鉛直方向に伸びる一対の柱部58a,58bとこれら柱部58a,58bの上端部を連結する連結部58cとを備えて門形状に形成されている。これらフレーム55a,55bは、台車53の両側部を跨ぐようにして、台車53の前後方向両端部に固定されている。
【0026】
フレーム55a,55bの連結部58cの下面には夫々、連結金具58a〜58dが2つずつ互いに離間して取付けられている。フレーム55aの連結部58cの下面には、図4に示すように、柱部58a側に取付け金具31a、柱部58b側に取付け金具58cが取付けられている。フレーム55bの連結部58cの下面には、図5に示すように、柱部58a側に取付け金具31b、柱部58b側に取付け金具31dが取付けられている。
【0027】
図1に示すように、台車53の上は、ディーゼルエンジン56が搭載されている。台車53の後端部(図1において向かって右側)には、鉛直方向に伸びる運転室支持部57aが設けられており、運転室57は、この運転室支持部57aの上端部に支持されて高所に配設されている。オペレータは、この運転室57に乗り込んで、ストラドルキャリア1の運転及び荷役操作を行う。
【0028】
図2〜図5に示すように、スプレッダ2は、スプレッダ本体3、架台11、座13、昇降駆動手段としてのピストン14a,14b、第1の自由回転輪としての第1滑車17a〜17d,18a〜18d、第2の自由回転輪としての第2滑車19a〜19d,20a〜20d,補助滑車27a,27b,37a,37b、トルクシャフト23、及び、索体としての4本のワイヤーロープ35a〜35d等を備えている。
【0029】
図2及び図3に示すように、スプレッダ本体3は、平面細長矩形状の一対のパネル3a,3bを有している。一対のパネル3a,3bは、面一、且つ、長手軸を前後方向に向けて互いに略平行に配置されている。
【0030】
スプレッダ本体3の一対のパネル3a,3bの前後方向両端部には夫々、コンテナ80の長さに合わせて伸縮自在なアーム5a〜5dが2本ずつ取付けられている。前端部に設けられたアーム5a及びアーム5bの間には、これらアーム5a,5bの先端部を繋ぐようにして梁7aが掛け渡されている。同様に、後端部に設けられたアームc及びアームdの間には、これらアーム5c,5dの先端部を繋ぐようにして梁7bが掛け渡されている。梁7a,7bの両端部には夫々、コンテナ80を引掛けてアーム5a〜5dに吊り下げるためのフック9が取付けられている。
【0031】
図2、図3及び図5に示すように、スプレッダ本体3の一方の端部、例えば後端部には、架台11が固定されている。架台11の幅方向の両端部には夫々、座13a,13bが設けられている。座13a,13bの中心部は夫々、上方及び下方に開放する空間Sが形成されている。これらの空間Sは、ワイヤーロープ35b,35dを貫通させるためのものである。
【0032】
一対のピストン14a,14bは夫々、ピストンロッド15及びこのピストンロッド15を軸方向に往復移動させるシリンダ16を有して伸縮自在に形成されている。これらビストン14a,14bは夫々、ピストンロッド15がシリンダ16から突没する一端部を前側(図3において向かって左側)に向けて、スプレッダ本体3の上側に水平に配置されている。ピストン14a,14bは、スプレッダ本体3の上面に設けられた支持台39に支持されているとともに、他端部が座13a,13bに固定されている。
【0033】
なお、これらピストン14a,14bは、油圧、空気圧、或いは、電気等によって駆動する。そのため、例えば、油圧又は空気圧で駆動する場合には、これらピストン14a,14bは夫々、フレキシブルホース等によって圧力源と連通している。また、電気によって駆動する場合には、これらピストン14a,14bは夫々、電気配線によって電力源と電気的に接続している。
【0034】
ピストン14aのピストンロッド15の先端部には、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bが回転自在に連結されている。図2に示すように、第1滑車17a,17bは、第1滑車17aが内側、第1滑車17bが外側となるように幅方向に並べて配置されている。第1滑車18a,18bは、第1滑車18aが内側、第1滑車18bが外側となるように幅方向に並べて配置されている。また、図3に示すように、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bは、第1滑車17a,17bが上側、第1滑車18a,18bが下側となるように、上下方向に並べて配置されている。
【0035】
同様に、ピストン14bのピストンロッド15の先端部には、第1滑車17c,17d及び第1滑車18c,18dが回転自在に連結されている。図2に示すように、第1滑車17c,17dは、第1滑車17cが内側、第1滑車17dが外側となるように幅方向に並べて配置されている。第1滑車18c,18dは、第1滑車18cが内側、第1滑車18dが外側となるように幅方向に並べて配置されている。また、図3に示すように、第1滑車17c,17d及び第1滑車18c,18dは、第1滑車17c,17dが上側、第1滑車18c,18dが下側となるように、上下方向に並べて配置されている。
【0036】
また、一対の座13a,13bの下側には、軸受29c,29d及びこれらの軸受29c,29dに軸支される回転軸25c,25dが設けられている。これらの回転軸25c、25dには、座13a,13bの空間Sと対向させて補助滑車37a,37bが回転自在に取付けられている。
【0037】
一方、図2〜図4に示すように、第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れたスプレッダ本体3の前端部には、幅方向両側部に位置して、一対のフレーム21a,21bが固定されている。これらフレーム21a、21bには、中央よりも上側に位置してトルクシャフト23が回転自在に掛け渡されている。トルクシャフト23の両端部には夫々、第1滑車17a〜17dに対向させて第2滑車19a〜19dが2つずつ回転自在に取付けられている。また、これらフレーム21a,21bには夫々、中央よりも下側に位置して回転軸25a,25bが回転自在に取付けられている。これらの回転軸25a,25bは、互いに幅方向外側に向いて突出しており、第1滑車18a〜18dに対向させて第2滑車20a〜20dが夫々2つずつ回転自在に取付けられている。
【0038】
フレーム21a,21bの前側には夫々、軸受29a,29b及びこれらの軸受29a,29bに軸支される回転軸25e,25fが設けられている。これらの回転軸25e,25fには、第2滑車20a,20cと対向させて補助滑車27a,27bが回転自在に取付けられている。
【0039】
フレーム21a,22bの上端部には夫々、幅方向外側に張出す水平張り出し部22a,22bが設けられている。水平張り出し部22aには、第2滑車19aの上方にこの滑車19aと対向させて取付け金具41aが取付けられているとともに、第2滑車19bの上方にこの滑車19bと対向させて取付け金具41bが取付けられている。水平張り出し部22bには、第2滑車19cの上方にこの滑車19cと対向させて取付け金具41cが取付けられているとともに、第2滑車19dの上方にこの滑車19dと対向させて取付け金具41dが取付けられている。
【0040】
図4に示すように、ワイヤーロープ35aは、一端部がフレーム55aに取付けられた取付け金具31aに固定されている。中間部は、補助滑車27a→第2滑車20a→第1滑車18a→第2滑車19a→第1滑車17aにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22aに取付けられた取付け金具41aに固定されている。
【0041】
同様に、図4に示すように、ワイヤーロープ35cは、一端部がフレーム55aに取付けられた取付け金具31cに固定されている。中間部は、補助滑車27b→滑車20c→滑車18c→滑車19c→滑車17cにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22bに取付けられた取付け金具41cに固定されている。
【0042】
図5に示すように、ワイヤーロープ35bは、一端部がフレーム55bに取付けられた取付け金具31bに固定されている。中間部は、座13aの空間を貫通し、補助滑車37a→第2滑車20b→第1滑車18b→第2滑車19b→第1滑車17bにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22aに取付けられた取付け金具41bに固定されている。
【0043】
同様に、図5に示すように、ワイヤーロープ35dは、一端部がフレーム55bに取付けられた取付け金具31dに固定されている。中間部は、座13bの空間を貫通し、補助滑車37b→第2滑車20d→第1滑車18d→第2滑車19d→第1滑車17dにわたって巻き掛けられている。他端部は、水平張り出し部22bに取付けた取付け金具41dに固定されている。
【0044】
つまり、このストラドルキャリア1では、第1滑車17a,17b及び第1滑車18a,18bは、第1滑車17〜17dが上側、第1滑車18a〜18dが下側となるように、高さ方向に2段に並べて配置されている。同様に、第2滑車19a〜19d及び第2滑車20a〜20dは、第2滑車19a〜19dが上側、第2滑車20a〜20dが下側となるように、高さ方向に2段に並べて配置されている。また、ワイヤーロープ35a〜35dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間を2往復している(図3参照)。そして、スプレッダ本体3は、これらワイヤーロープ35a〜35dにより、各フレーム55a,55bにわたって支持されている。
【0045】
上記構成のこのストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bを伸張させることで、ワイヤーロープ35a〜35dが延出し、これに伴い、スプレッダ本体3が下降する。また、ピストン14a,14bを収縮させると、ワイヤーロープ35a〜35dが引っ張られ、これに伴い、スプレッダ本体3が上昇する。
【0046】
このストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bを最大まで伸張させることでスプレッダ本体3の下面が地上まで下降し、ピストン14a,14bを最小まで収縮させることでスプレッダ本体3の下面が所望の最高到達高さとなるように、ピストン14a,14bの最大ストロークL(図3参照)、及び、ワイヤーロープ35a〜35dの長さを設定している。
【0047】
ピストン14a,14bの最大ストロークL(m)は、ワイヤーロープ35a〜35dの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数をp(回)(pは自然数)、コンテナ80の高さをh(m)、コンテナ80の最大積上げ段数をq(段)(qは自然数)、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さとコンテナ80を最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をg(m)としたとき、
【数3】
となるように設定するのが好ましい。なお、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さとコンテナ80を最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgは、スプレッダ本体3の下面とコンテナ80の最上面とが接触するのを抑制するための間隙であり、数センチメートル〜数十センチメートルでよい。
【0048】
このストラドルキャリア1では、上述のように、ワイヤーロープの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数pが2回である。コンテナ80の高さhは約3mであり、ストラドルキャリア1によるコンテナ80のコンテナ80の最大積上げ段数qは通常4段である(図1参照)。これらを(1)式に代入すると、
【数4】
となる。ピストン14a,14bの最大ストロークLはg/4と比べて非常に大きいことを考慮すると、
L≒3(m) …(3)
となる。したがって、このストラドルキャリア1では、ピストン14a,14bの最大ストロークLを約3mに設定するのが好ましい。また、このとき、スプレッダ本体3の下面の最高到達高さH(m)は、
H=2pL≒12(m) …(4)
となる。
【0049】
このストラドルキャリア1では、以下のようにして、コンテナ80を移動させる。
【0050】
まず、ストラドルキャリア1をコンテナ80の位置まで移動させる。ピストン14a,14bを伸縮させて、ワイヤーロープ35a〜35dの延出長さを調整する。これに伴い、スプレッダ本体3が昇降する。スプレッダ本体3をコンテナ80の上方で停止させる。
【0051】
スプレッダ本体3の昇降させる際、ピストン14aのストロークとピストン14bのストロークとの間に微小な差が生じても、第2滑車19a,19bと第2滑車19c,19dとは同一の角速度で回転する。これは、上述のように、ピストン14aの伸縮と連動して回転する第2滑車19a,19bとピストン14bの伸縮と連動して回転する第2滑車19c,19dとが、1本のトルクシャフト23に夫々固定されているためである。したがって、スプレッダ本体3は水平を保って昇降する。
【0052】
また、最大ストロークLを往復数pで割った値、すなわち1/4ストローク毎にワイヤーロープ35a〜35dを動かすことで、スプレッダ本体3の高さ位置をコンテナの積上げ段数である1段〜4段に夫々適合させることができる。
【0053】
次に、アーム5a,5b及びアーム5c,5dを伸縮させて、アーム5a,5bの先端部とアーム5c、5dの先端部との間隔をコンテナ80の長さに合わせる。コンテナ80を、梁7a設けられたフック9及び梁7bに設けられたフック9に引掛ける。
【0054】
ピストン14a,14bを収縮させることで、ワイヤーロープ35a〜35dが引っ張られる。これに伴い、コンテナ80を支持したまま、スプレッダ本体3が上昇する。この状態で、ストラドルキャリア1を所望の位置まで移動させる。
【0055】
ストラドルキャリア1を所望の位置まで移動させたら、ピストン14a,14bを伸張させて、ワイヤーロープ35a〜35dを延出させる。これに伴い、スプレッダ本体3は下降する。
【0056】
コンテナ80から梁7a設けられたフック9及び梁7bに設けられたフック9を取外す。以上により、コンテナ80の移動が完了する。
【0057】
以上説明したように、このストラドルキャリア1が具備するスプレッダ2は、フレーム55a,55bにわたって支持されたスプレッダ本体3にピストン14a,14bを配置し、第1滑車17a〜17d,18a〜18dをピストン14a,14bに連結するとともに、この第1滑車17a〜17d,18a〜18dから離れて第2滑車19a〜19d,20a〜20dをスプレッダ本体3に設けている。そして、ワイヤーロープ35a〜35dの一端部をフレーム55a,55bの上端部に位置する連結部58cに固定し、中間部を第1滑車17a〜17d,18a〜18b、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dにわたって巻き掛け、後端部をスプレッダ本体3に固定している。
【0058】
そのため、ピストン14a,14bを伸張させることで、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dを搭載したスプレッダ本体3を地上側に下降させることができる。これにより、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dの保守点検や調整等のメンテナンスを地上で行うことができる。
【0059】
したがって、シリンダ14a,14b、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dのメンテナンスを安全且つ短時間で行うことができるとともに、メンテナンスコストを抑制することができる。
【0060】
また、昇降駆動手段として、ピストンロッド15及びこのピストンロッド15を軸方向に往復移動させるシリンダ16を有して伸縮自在に形成されたピストン14a,14bを用いるのが好ましく、これにより、簡単な構成で実施できる。
【0061】
さらに、索体としては、ワイヤーロープ35a〜35dを用いるのが好ましく、これにより、チェーンを用いる場合と比べてスプレッダ2を安価に提供できる。
【0062】
また、第1滑車17a〜17d,18a〜18d、及び、第2滑車19a〜19d,20a〜20dは夫々、高さ方向に2段並べて配置されており、ワイヤーロープ35a〜35dは、第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間を2回往復している。そのため、昇降駆動手段としてピストン14a,14b等のシリンダ装置を備える場合には、シリンダ装置の長さを短くできる。
【0063】
さらに、ピストン14a,14bの最大ストロークLを上記(1)式に従うように設定することで、最大ストロークLを往復数pで割った値に相当するストローク毎にワイヤーロープ35a〜35dを動かして、スプレッダ2の高さ位置をコンテナ80の積上げ段数に適合させることができる。
【0064】
なお、本発明は前記一実施形態には制約されるものではない。上記実施形態では、ワイヤーロープ35a〜35dの第1滑車17a〜17d,18a〜18dと第2滑車19a〜19d,20a〜20dとの間の往復数を2往復としたが、ワイヤーロープの第1滑車と第2滑車との間の往復数は1往復でもよく、また、2往復以上でもよい。ワイヤーロープの第1滑車と第2滑車との間の往復数は、第1滑車及び第2滑車の段数により所望の値にすることができる。
【0065】
また、上記一実施形態では、スプレッダ2を支持するフレーム55a,55bを2つ設けたが、フレームは2つ以上でもよい。
【0066】
さらに、上記一実施形態では、スプレッダ本体3を昇降させる昇降駆動機構としてピストン14a,14bを用いたが、昇降駆動機構はピストン等のシリンダ装置に限らず、例えばモータを用いて索体を巻き取る巻取り装置としてもよい。
【0067】
また、上記一実施形態では、巻き掛け要素をなす索体としてワイヤーロープを用いるとともに、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪として滑車を用いているが、索体として歯付きベルトやチェーンを用いるとともに、第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪として歯付きのローラやスプロケットを用いることができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0069】
本発明のスプレッダは、並設された複数のフレームにわたって支持されたスプレッダ本体に昇降駆動手段を配置し、第1の自由回転輪を昇降駆動手段に連結するとともに、この自由回転輪から離れてスプレッダ本体に第2の自由回転輪を設けている。そして、索体の一端部をフレームの上端部に固定し、中間部を第1及び第2の自由回転輪にわたって巻き掛け、他端部を固定している。
【0070】
そのため、昇降駆動手段を伸張させることで、昇降駆動手段、第1の自由回転輪、及び、第2の自由回転輪を搭載したスプレッダ本体を地上側に下降させることができる。したがって、昇降駆動手段、第1の自由回転輪、及び、第2の自由回転輪の保守点検や調整等を地上で行うことができる。
【0071】
昇降駆動手段としては、ピストンロッド及びこのピストンロッドを軸方向に往復移動させるシリンダを有して伸縮自在に形成されたピストンを用いることで、簡単な構成で実施できる。
【0072】
また、索体としては、ワイヤーロープを用いることで、チェーンを用いる場合と比してスプレッダを安価に提供することができる。
【0073】
また、本発明のストラドルキャリアによれば、移動可能な台車と、この台車に並設された複数のフレームと、前記台車を移動させる走行駆動源と、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のスプレッダを備えることで、安全且つ短時間でメンテナンスを行うことができ、メンテナンスコストを抑制できるストラドルキャリアが得られる。
【0074】
第1の自由回転輪及び第2の自由回転輪を夫々高さ方向に複数段並べて配置した発明によれば、索体を第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間を複数回往復させているので、昇降駆動手段としてシリンダ装置を備える場合には、シリンダ装置の長さを短くすることができる。
【0075】
また、索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数をp(pは自然数)、コンテナの高さをh、コンテナの最大積上げ段数をq(qは自然数)、スプレッダ本体の下面の最高到達高さと前記コンテナを最大積上げ段数積上げたときの最上面の高さとの差をgとしたとき、昇降駆動手段の最大ストロークLを、
【数5】
となるように設定した発明によれば、最大ストロークLを往復数pで割った値に相当するストローク毎に索体を動かして、スプレッダの高さ位置をコンテナの積上げ段数に適合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るストラドルキャリアを示す正面図。
【図2】図1のストラドルキャリアを示す上面図。
【図3】図1のストラドルキャリアが備えるスプレッダの正面図。
【図4】図1のストラドルキャリアを図2において向かって左側から見た側面図。
【図5】図1のストラドルキャリアを図2において向かって右側からみた側面図。
【図6】従来のストラドルキャリアを示す正面図。
【図7】従来のストラドルキャリアを示す上面図。
【図8】従来のストラドルキャリアが備えるスプレッダを示す概略的斜視図。
【符号の説明】
1…ストラドルキャリア
2…スプレッダ
3…スプレッダ本体
14a,14b…昇降駆動手段(ピストン)
15…ピストンロッド
16…シリンダ
17a〜17d,18a〜18d…第1の自由回転輪(第1滑車)
19a〜19d,20a〜20d…第2の自由回転輪(第2滑車)
35a〜35d…索体(ワイヤーロープ)
53…台車
55a,55b…フレーム
56…動力源(ディーゼルエンジン)
h…コンテナの高さ
p…索体の第1の自由回転輪と第2の自由回転輪との間の往復数
q…コンテナの最大積上げ段数
g…スプレッダ本体の下面の最高到達高さとコンテナの最上面の高さとの差
L…最大ストローク
Claims (6)
- 並設された複数のフレームに支持されて、コンテナを昇降するスプレッダにおいて、
前記各フレームにわたって支持されたスプレッダ本体と、
前記スプレッダ本体に配置された昇降駆動手段と、
前記昇降駆動手段に連結されて移動される第1の自由回転輪と、
この自由回転輪から離れて前記スプレッダ本体に設けられた第2の自由回転輪と、
一端部が前記フレームのうちの一つフレームの上端部に固定され、中間部が前記第1及び第2の自由回転輪にわたって巻き掛けられ、他端部が固定される索体と、を具備していることを特徴とするスプレッダ。 - 前記昇降駆動手段は、ピストンロッド及びこのピストンロッドを軸方向に往復移動させるシリンダを有して伸縮自在に形成されたピストンであることを特徴とする請求項1に記載のスプレッダ。
- 前記索体は、ワイヤーロープであることを特徴とする請求項1に記載のスプレッダ。
- 移動可能な台車と、この台車に並設された前記複数のフレームと、前記台車を移動させる走行駆動源と、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のスプレッダと、を具備していることを特徴とするストラドルキャリア。
- 前記第1の自由回転輪及び前記第2の自由回転輪は夫々、高さ方向に複数段並べて配置されており、前記索体は、前記第1の自由回転輪と前記第2の自由回転輪との間を複数回往復していることを特徴とする請求項4に記載のストラドルキャリア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253935A JP2004091122A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | スプレッダ及びストラドルキャリア |
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JP2002253935A JP2004091122A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | スプレッダ及びストラドルキャリア |
Publications (1)
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JP2004091122A true JP2004091122A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32059802
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JP (1) | JP2004091122A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007169062A (ja) * | 2005-11-15 | 2007-07-05 | Internatl Container Handling Equipment Nv | 改良されたストラドルキャリヤー |
CN106044526A (zh) * | 2016-07-07 | 2016-10-26 | 同济大学 | 机液伺服式超大异形物件专用吊具 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002253935A patent/JP2004091122A/ja not_active Withdrawn
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