JP2004050905A - 制動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーキペダルを振動させるとき、必要な減速度を確保する。
【解決手段】ブレーキペダルを振動させるときには、例えばブレーキペダル操作量に対する目標制動力のゲインを大きくすることにより、ブレーキペダルを振動させた結果、運転者によるブレーキペダルの操作量が低下しても、制動力が低下しないようにして必要な減速度を確保する。また、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、或いはブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作低下量が大きくなるので、ブレーキペダル振動周波数が大きいほど、或いはブレーキペダル振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作量に対する目標制動力のゲインを大きくする。
【選択図】 図8
【解決手段】ブレーキペダルを振動させるときには、例えばブレーキペダル操作量に対する目標制動力のゲインを大きくすることにより、ブレーキペダルを振動させた結果、運転者によるブレーキペダルの操作量が低下しても、制動力が低下しないようにして必要な減速度を確保する。また、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、或いはブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作低下量が大きくなるので、ブレーキペダル振動周波数が大きいほど、或いはブレーキペダル振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作量に対する目標制動力のゲインを大きくする。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブレーキペダルを振動する制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような制動装置としては、例えば特開平8−72692号公報に記載されるものがある。この制動装置は、ブレーキペダル端部にアクチュエータを配設し、異常時にブレーキペダルを振動させて運転者に伝達するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブレーキペダルが振動すると、運転者は反射的にブレーキペダルの踏込みを緩めてしまうので、必要な減速度が得られないという問題がある。本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、ブレーキペダルを振動したときに制動力の低下を抑制防止することによって必要な減速度が得られる可能な制動装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の制動装置は、ブレーキペダルを振動させているときには、ブレーキペダルの踏込みとは個別に制動力を制御可能な手段によって、制動力の低下を抑制することを特徴とするものである。
【0005】
【発明の効果】
而して、本発明の制動装置によれば、車両状態の検出結果に基づいてブレーキペダルが振動しているときには、ブレーキペダルの踏込みとは個別に制動手段を制御可能な手段によって制動力の低下を抑制する構成としたため、必要な減速度が得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制動装置の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、所謂電動ディスクブレーキに展開された本発明の一実施形態を示すシステム構成図であり、図中の符号1は各車輪に配設された電動ブレーキ、2はブレーキペダルである。周知のように、電動ブレーキの場合、ブレーキペダルと直接、配管等で接続する必要がない。逆に、ブレーキペダルの操作量、つまり制動操作量に応じて、個別の制御装置で電動ブレーキを制御しなければならないが、それはブレーキペダルの踏込みとは個別に制動力を制御できることを意味している。
【0007】
この制動力制御装置は、マイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えたコントロールユニット3と、当該コントロールユニット3からの制御信号を電動ブレーキ駆動信号に変換する電動ブレーキドライバ4とを備えている。また、前記ブレーキペダル2に適度な反力を与えたり、或いは車両の状況や状態に応じてブレーキペダル2を振動したりするための反力付与装置5が設けられており、この反力付与装置5もコントロールユニット3によって制御される。図中の符号6は、コントロールユニット3からの制御信号を反力付与装置駆動信号に変換する反力付与装置ドライバであり、同じく符号7はバッテリである。
【0008】
前記コントロールユニット3によって電動ブレーキ1や反力付与装置5を制御するために、車両には各種のセンサ類が設けられている。この車両には、各車輪の回転速度を検出する車輪速度センサ8、車両に発生する前後加速度を検出する前後加速度センサ9、先行車両までの距離並びに相対速度を検出するレーザレーダ装置10、ブレーキペダルの踏込み量、つまり制動操作量を検出するブレーキペダルセンサ11、電動ブレーキ1内に備えられたモータの回転角度を検出する回転角度センサ12、電動ブレーキ1の制動力を検出する軸力センサ13等が備えられ、その検出信号が前記コントロールユニット3に出力される。
【0009】
前記電動ブレーキ1は、図2のように構成されている。図中の符号21はパッド、22はロータであり、ロータ22は図示されない車輪と共に回転する。一方、二つのパッド21は、図示されない車体側に支持されたキャリパ31内において、前記ロータ22の表裏面に対向するように配置されている。前記二つのパッド21のうち、図示右方のパッド21は、キャリパ31内に固定されており、図示左方のパッド21にはピストン32が連結されている。このピストン32の内孔内にはボール雌ネジが形成されており、この雌ネジに、モータ33の回転軸に取付けられたボール雄ネジ34がボールを介して螺合されている。従って、モータ3を正回転並びに逆回転すると、ネジの推力により、ピストン32は、その軸線方向に往復移動されるので、前記図示左方のパッド21は前記ロータ22の表面に近づいたり遠ざかったりする。また、キャリパ31は、車体側に対して、図2の紙面上、左右方向に移動可能な状態で支持されている。そのため、前記図示左方のパッド21がロータ22に接触し、押圧されると、キャリパ31が図示左方向へ移動し、前記図示右方のパッド21もロータ22に接触し、押圧される。逆に、図示左方のパッド21の押圧力が解除されると、図示右方のパッド21の押圧力も解除され、図示左方のパッド21がロータ22から離間すると、図示右方のパッド21もロータ22から離間する。
【0010】
前記モータ23は、コントロールユニット3からの駆動制御信号によって、その回転方向と速度並びに駆動力が制御される。モータ23の回転方向と速度や駆動力は、一般的に駆動制御信号の電流値によって制御可能である。本実施形態では、モータ23の駆動力、つまり制動力を前記軸力センサ13によって検出し、コントロールユニット3側にフィードバックしている。また、前記回転角度センサ12は、モータ23の回転量から前記ピストン32の変位を検出するためのものであり、コントロールユニット3は、この回転角度センサ12からの出力信号をモータ23の変位として入力する。
【0011】
この電動制動装置では、前述したようにブレーキペダル2と前記ピストン32とが、周知の流体圧配管で接続されていない。この実施形態では、ブレーキペダル2は、運転者によるペダル踏込みとその操作量、つまり踏込み量を検出するための入力源でしかない。この実施形態におけるブレーキペダル2の近傍の構成を図3に示す。ブレーキペダル2自体は、従来既存のブレーキペダルと同様に、ダッシュ近傍に回転自在に取付けられており、その回転中心となる軸の周囲に前記ブレーキペダルセンサ11が設けられている。また、前記反力付与装置5は、直動アクチュエータ等で構成され、ブレーキペダル2の踏込み側に配設されている。
【0012】
次に、前記コントロールユニット3内のマイクロコンピュータで行われる各種の演算処理について説明する。まず、図4には、ブレーキ制御全体を司るゼネラルフローを示す。この演算処理は、所定サンプリング時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時読込まれる。
【0013】
この演算処理は、まずステップS1で、前記ブレーキペダルセンサ11からの検出信号からブレーキペダルの操作量、つまり踏込み量を読込む。
次にステップS2に移行して、前記軸力センサ13で検出された制動力を読込む。
次にステップS3に移行して、前記ステップS1で読込んだブレーキペダルセンサ11からの検出信号に基づいてブレーキペダル操作があるか否かを判定し、ブレーキペダル操作がある場合にはステップ4に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0014】
前記ステップS4では、後述する図9の演算処理で設定される振動フラグFLGを読込む。
次にステップS5に移行して、後述する図5の演算処理に従って反力制御を行う。
次にステップS6に移行して、後述する図7の演算処理に従って制動力制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
【0015】
次に、前記図4の演算処理のステップS5で行われる図5の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS51で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS52に移行して、前記ステップS51で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS53に移行し、そうでない場合にはステップS54に移行する。
【0016】
前記ステップS53では、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップ55に移行する。この図6の制御マップでは、ブレーキペダル操作量に対して、目標反力がリニアに増加するように設定されている。
一方、前記ステップS54では、ブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS56に移行する。
【0017】
前記ステップS56では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS54で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS57に移行する。
前記ステップS57では、前記ステップS56で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS53と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS54で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS55に移行する。
【0018】
前記ステップS55では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、前記図4の演算処理のステップS6で行われる図7の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS61で、前記振動フラグFLGを読込む。
【0019】
次にステップS62に移行して、前記ステップS61で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS63に移行し、そうでない場合にはステップS64に移行する。
前記ステップS63では、例えば図8に実線で示すブレーキペダル操作量と目標制動力との制御マップから目標制動力を設定し、当該目標制動力に相当する制動力指令値を算出してからステップS65に移行する。この図8の制御マップでは、ブレーキペダル操作量に対して、目標制動力がゲインKでリニアに増加するように設定されている。
【0020】
一方、前記ステップS64では、前記図5の演算処理のステップS56で算出した運転者によるブレーキペダル操作量を読込んでからステップS66に移行する。
前記ステップS66では、例えば図8に二点鎖線で示すブレーキペダル操作量と目標制動力との制御マップから目標制動力を設定し、当該目標制動力に相当する制動力指令値を算出してから前記ステップS65に移行する。この図8の制御マップでは、前記振動フラグFLGがリセット状態のときの目標制動力に対して、ゲインKが大きく、より大きな目標制動力が設定されるように設定されている。
【0021】
前記ステップS65では、前記電動ブレーキ1に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してからメインプログラムに復帰する。
次に、前記図4の演算処理とは個別に行われる図9の振動判定のための演算処理について説明する。この演算処理も、所定サンプリング時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時読込まれる。
【0022】
この演算処理は、まずステップS21で、前記レーザレーダ装置10で検出された先行車両と自車両との車間距離Lを読込む。
次にステップS22に移行して、同じくレーザレーダ装置10で検出された先行車両と自車両との相対速度Vを読込む。
次にステップS23に移行して、前記ステップS21で読込んだ車間距離Lを前記ステップS22で読込んだ相対速度Vで除して車間時間T1 を算出する。
【0023】
次にステップS24に移行して、前記前後加速度センサ9で検出された前後加速度から自車両の減速度Gを読込む。
次にステップS25に移行して、前記ステップS22で読込んだ相対速度Vを前記ステップS24で読込んだ減速度Gで除して減速時間T2 を算出する。
次にステップS26に移行して、前記ステップS23で算出された車間時間T1 から前記ステップS25で算出された減速時間T2 を減じた値(余裕時間)が所定値α以上であるか否かを判定し、その値が所定値α以上である場合にはステップS27に移行し、そうでない場合にはステップS28に移行する。
【0024】
前記ステップS27では、前記振動フラグFLGを“0”にリセットしてからメインプログラムに復帰する。
前記ステップS28では、前記振動フラグFLGを“1”にセットしてからメインプログラムに復帰する。
次に、前記各演算処理の作用について説明する。まず、前記図9の演算処理では、先行車両と自車両との車間距離及び相対速度に照らして、現在の減速度が十分な減速度であるときには振動フラグFLGはリセットされたままであり、現在の減速度が十分でないときに振動フラグFLGがセットされる。
【0025】
図10及び図11は、夫々前記演算処理による反力制御と制動力制御の経時変化を示したものであり、何れも時刻t01で制動を開始し、時刻t02でブレーキペダルの踏込みを一定に保持し、時刻t03で前記振動フラグFLGがセットされ、時刻t04でブレーキペダルを踏戻し始め、時刻t05で振動フラグFLGがリセットされ、時刻t06で制動を終了したときのシミュレーションである。なお、タイミングチャート中のブレーキペダル基準反力とは、前記図5の演算処理でブレーキペダル反力の振動分指令値が加算される前の反力指令値であり、従って前記振動フラグFLGがリセットされているときには、ブレーキペダル目標反力と等価である。
【0026】
このシミュレーションでは、前記振動フラグFLGがリセット状態にある時刻t01から時刻t02までのブレーキペダル操作量のリニアな増加に伴ってブレーキペダル基準反力、ブレーキペダル目標反力、制動力指令値もリニアに増加する。また、時刻t02からはブレーキペダル操作量が一定に保持されるため、ブレーキペダル基準反力、ブレーキペダル目標反力、制動力指令値も一定の値に保持される。
【0027】
これに対し、時刻t03で前記振動フラグFLGがセットされると、ブレーキペダル振動分指令値がブレーキペダル基準反力に加算されてブレーキペダル目標反力が設定されるため、これ以後、ブレーキペダルが振動する。すると、運転者による実質的なブレーキペダルの操作量は、図10或いは図11に破線で示すように減少する。これは、例えば図12に示すように、ブレーキペダルの操作量(図ではブレーキペダルストローク)を一定に保持しているときに、反力を増減してブレーキペダルを振動すると、運転者は無意識のうちにブレーキペダルの踏込みを緩め、その結果、操作量が小さくなるという現象によるものである。
【0028】
このようにブレーキペダル操作量が小さくなったときに、制動力指令値とブレーキペダル操作量との関係をそのまま維持していると、図11に破線で示すように制動力指令値が小さくなってしまう。しかしながら、本実施形態では、前述のように振動フラグFLGがセットされているときには、ブレーキペダル操作量に対する制動力指令値のゲインKを大きく設定するので、達成される制動力指令値は、図11に実線で示すように、ブレーキペダルの操作量と共には低下せず、ほぼ一定の値に保持され、その結果、必要な減速度が維持される。
【0029】
その後も振動フラグFLGがセットされ続け、その結果、ブレーキペダルが振動され続けたので、ブレーキペダル操作量が減少したままとなったが、十分な制動力、つまり減速度が得られた結果、時刻t04からブレーキペダルを踏戻し始め、時刻t05で振動フラグFLGがリセットされ、それ以後は通常の制動力指令値が出力された。
【0030】
このように本実施形態では、ブレーキペダルが振動されているときには、例えばブレーキペダル操作量に対する制動力指令値のゲインを大きくするなどして、制動力の低下を抑制する構成としたため、十分が減速度が達成される。
以上より、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図5の演算処理全体が本発明のブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成している。
【0031】
次に、本発明の制動装置の第2実施形態について説明する。この実施形態における制動装置の概略構成は、前記第1実施形態の図1乃至図3のものと同様である。また、この実施形態で行われる演算処理は、前記第1実施形態とほぼ同様であるが、前記図4の演算処理のステップS5で行われるマイナプログラムが、前記第1実施形態の図5のものから図13のものに変更されている。また、これに合わせて、前記第1実施形態の図7の演算処理のステップS66で図8の制御マップを検索する際、図15の制御マップからゲインKを設定し、そのゲインKを用いて制動力指令値を算出設定するようにしている。
【0032】
この図13の演算処理では、まずステップS151で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS152に移行して、前記ステップS151で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS153に移行し、そうでない場合にはステップS154に移行する。
【0033】
前記ステップS153では、前記第1実施形態と同様に、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップS155に移行する。
一方、前記ステップS154では、前記図9の演算処理のステップS26で算出される余裕時間、即ち前記車間時間T1 から減速時間T2 を減じた値を読込んでからステップS156に移行する。
【0034】
前記ステップS156では、例えば図14の制御マップから前記ステップS154で読込んだ余裕時間に応じたブレーキペダル振動周波数を設定し、そのブレーキペダル振動周波数でブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS157に移行する。前記図14の制御マップでは、余裕時間が短いほど、ブレーキペダル振動周波数が大きくなるように設定されている。
【0035】
前記ステップS157では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS156で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS158に移行する。
前記ステップS158では、前記ステップS157で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS153と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS156で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS155に移行する。
【0036】
前記ステップS155では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、制動力制御のために行われる図7の演算処理のステップS66で制動力指令値を算出設定する際、検索される図15の制御マップについて説明する。この制御マップでは、前記図13の演算処理のステップS156で設定されるブレーキペダル振動周波数とゲインKとの関係を示しており、当該ブレーキペダル振動周波数が大きいほど、ゲインKもリニアに大きく設定されるように設定されている。
【0037】
従って、この実施形態によれば、前記余裕時間が小さいほど、ブレーキペダルの振動周波数が大きくなる。図16に示すように、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、運転者による認知度も大きい。つまり、ブレーキペダルを速く振動させれば、その分だけ運転者も確実に気付く。しかしながら、図17に示すように、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、ブレーキペダル操作量の低下量も大きくなる。そこで、本実施形態では、図15に示す制御マップにより、ブレーキペダルの振動周波数が大きいときには、ブレーキペダル操作量に対する制動指令値のゲインを大きくし、ブレーキペダルの振動周波数が大きくてブレーキペダル操作量の低下量が大きいときでも、制動力を大きく保持して十分な減速度が得られるようにすることができる。これにより、ペダル振動周波数が異なるときでも、運転者の意思に反した車両減速殿変化を抑制できる。
【0038】
また、本実施形態では、前記余裕時間、即ち先行車両との車間距離及び車間時間及び自車両加減速度に応じてブレーキペダルの振動周波数を変更するようにしているので、例えば車間距離が近すぎるような場合に運転者が認知し易い高い周波数とすることで、そのことを効率的に運転者に伝えることができる。なお、前記図15におけるブレーキペダル振動周波数とゲインとの関係はリニア以外に、非線形に増加させてもよい。
【0039】
以上より、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図13の演算処理全体が本発明のブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成している。
【0040】
次に、本発明の制動装置の第3実施形態について説明する。この実施形態における制動装置の概略構成は、前記第1実施形態の図1乃至図3のものと同様である。また、この実施形態で行われる演算処理は、前記第1実施形態とほぼ同様であるが、前記図4の演算処理のステップS5で行われるマイナプログラムが、前記第1実施形態の図5のものから図18のものに変更されている。また、これに合わせて、前記第1実施形態の図7の演算処理のステップS66で図8の制御マップを検索する際、図20の制御マップからゲインKを設定し、そのゲインKを用いて制動力指令値を算出設定するようにしている。
【0041】
この図18の演算処理では、まずステップS251で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS252に移行して、前記ステップS251で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS253に移行し、そうでない場合にはステップS254に移行する。
【0042】
前記ステップS253では、前記第1実施形態と同様に、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップS255に移行する。
一方、前記ステップS254では、前記図7の演算処理のステップS26で算出される余裕時間、即ち前記車間時間T1 から減速時間T2 を減じた値を読込んでからステップS256に移行する。
【0043】
前記ステップS256では、例えば図19の制御マップから前記ステップS254で読込んだ余裕時間に応じたブレーキペダル振動振幅を設定し、そのブレーキペダル振動振幅でブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS257に移行する。前記図19の制御マップでは、余裕時間が短いほど、ブレーキペダル振動振幅が大きくなるように設定されている。
【0044】
前記ステップS257では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS256で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS258に移行する。
前記ステップS258では、前記ステップS257で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS253と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS256で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS255に移行する。
【0045】
前記ステップS255では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、制動力制御のために行われる図7の演算処理のステップS66で制動力指令値を算出設定する際、検索される図20の制御マップについて説明する。この制御マップでは、前記図18の演算処理のステップS256で設定されるブレーキペダル振動振幅とゲインKとの関係を示しており、当該ブレーキペダル振動振幅が大きいほど、ゲインKもリニアに大きく設定されるように設定されている。
【0046】
従って、この実施形態によれば、前記余裕時間が小さいほど、ブレーキペダルの振動振幅が大きくなる。図21に示すように、ブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、運転者による認知度も大きい。つまり、ブレーキペダルを大きく振動させれば、その分だけ運転者も確実に気付く。しかしながら、図22に示すように、ブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作量の低下量も大きくなる。そこで、本実施形態では、図20に示す制御マップにより、ブレーキペダルの振動振幅が大きいときには、ブレーキペダル操作量に対する制動指令値のゲインを大きくし、ブレーキペダルの振動振幅が大きくてブレーキペダル操作量の低下量が大きいときでも、制動力を大きく保持して十分な減速度が得られるようにすることができる。これにより、ペダル振動振幅が異なるときでも、運転者の意思に反した車両減速度の変化を抑制できる。
【0047】
また、本実施形態では、前記余裕時間、即ち先行車両との車間距離及び車間時間及び自車両加減速度に応じてブレーキペダルの振動振幅を変更するようにしているので、例えば車間距離が近すぎるような場合に運転者が認知し易い大きい振幅とすることで、そのことを効率的に運転者に伝えることができる。なお、前記図20におけるブレーキペダル振動振幅とゲインとの関係はリニア以外に、非線形に増加させてもよい。
【0048】
以上より、前記電動ブレーキ1が本発明の制動手段を構成し、以下同様に、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図18の演算処理全体がブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成し、前記レーザレーダ装置10及び図9の演算処理のステップS21〜ステップS24が車両状態検出手段を構成している。
【0049】
なお、前記実施形態では、ブレーキ装置自体がディスクブレーキである場合についてのみ説明したが、ブレーキ装置自体はこれに限定されるものではなく、あらゆるタイプのブレーキ装置にも同様に展開可能である。
また、コントロールユニットとしてはマイクロコンピュータに代えて、各種の演算処理装置を用いることができる。
【0050】
上述した第1〜第3の実施形態では、先行車両との車間距離が近すぎるような場合にそのことをブレーキペダルの振動によって運転者に伝える構成について説明したが、車間距離以外の車両状態の情報をブレーキペダルの振動によって伝える構成に対しても本発明を適用することができる。また、運転者に伝える車両状態の情報に応じてブレーキペダルの振動周波数と振動振幅の少なくとも一方を変更することで、車両状態に関する複数の情報をブレーキペダルの振動にて個別に運転者に伝えることが可能となり、運転者へ伝達できる情報量を増やすことができる。この場合、運転者に伝える情報に予め優先順位をつけておき、ブレーキペダルの振動にて複数の情報を同時に運転者に伝える必要が生じた場合には優先順位の高い情報だけブレーキペダルの振動で運転者に伝達することで、運転者にとって分かり易い情報の伝達を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の電動ブレーキの構成図である。
【図3】ブレーキペダル近傍の構成図である。
【図4】図1のコントロールユニット内で行われる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第1実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図5の演算処理で用いられる制御マップである。
【図7】図4の演算処理で行われるマイナプログラムのフローチャートである。
【図8】図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図9】図1のコントロールユニット内で行われる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】ブレーキペダル反力のタイミングチャートである。
【図11】制動力のタイミングチャートである。
【図12】ブレーキペダルの振動と操作量の説明図である。
【図13】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第2実施形態を示すフローチャートである。
【図14】図13の演算処理で用いられる制御マップである。
【図15】図13の演算処理と共に図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図16】ブレーキペダル振動周波数と認知度との関係を示す説明図である。
【図17】ブレーキペダル振動周波数と操作低下量との関係を示す説明図である。
【図18】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第3実施形態を示すフローチャートである。
【図19】図18の演算処理で用いられる制御マップである。
【図20】図18の演算処理と共に図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図21】ブレーキペダル振動振幅と認知度との関係を示す説明図である。
【図22】ブレーキペダル振動振幅と操作低下量との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1は電動ブレーキ
2はブレーキペダル
3はコントロールユニット
5は反力付与装置
8は車輪速度センサ
9は前後加速度センサ
10はレーザレーダ装置
11はブレーキペダルセンサ
12は回転角度センサ
13は軸力センサ
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブレーキペダルを振動する制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような制動装置としては、例えば特開平8−72692号公報に記載されるものがある。この制動装置は、ブレーキペダル端部にアクチュエータを配設し、異常時にブレーキペダルを振動させて運転者に伝達するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブレーキペダルが振動すると、運転者は反射的にブレーキペダルの踏込みを緩めてしまうので、必要な減速度が得られないという問題がある。本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、ブレーキペダルを振動したときに制動力の低下を抑制防止することによって必要な減速度が得られる可能な制動装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の制動装置は、ブレーキペダルを振動させているときには、ブレーキペダルの踏込みとは個別に制動力を制御可能な手段によって、制動力の低下を抑制することを特徴とするものである。
【0005】
【発明の効果】
而して、本発明の制動装置によれば、車両状態の検出結果に基づいてブレーキペダルが振動しているときには、ブレーキペダルの踏込みとは個別に制動手段を制御可能な手段によって制動力の低下を抑制する構成としたため、必要な減速度が得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制動装置の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、所謂電動ディスクブレーキに展開された本発明の一実施形態を示すシステム構成図であり、図中の符号1は各車輪に配設された電動ブレーキ、2はブレーキペダルである。周知のように、電動ブレーキの場合、ブレーキペダルと直接、配管等で接続する必要がない。逆に、ブレーキペダルの操作量、つまり制動操作量に応じて、個別の制御装置で電動ブレーキを制御しなければならないが、それはブレーキペダルの踏込みとは個別に制動力を制御できることを意味している。
【0007】
この制動力制御装置は、マイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えたコントロールユニット3と、当該コントロールユニット3からの制御信号を電動ブレーキ駆動信号に変換する電動ブレーキドライバ4とを備えている。また、前記ブレーキペダル2に適度な反力を与えたり、或いは車両の状況や状態に応じてブレーキペダル2を振動したりするための反力付与装置5が設けられており、この反力付与装置5もコントロールユニット3によって制御される。図中の符号6は、コントロールユニット3からの制御信号を反力付与装置駆動信号に変換する反力付与装置ドライバであり、同じく符号7はバッテリである。
【0008】
前記コントロールユニット3によって電動ブレーキ1や反力付与装置5を制御するために、車両には各種のセンサ類が設けられている。この車両には、各車輪の回転速度を検出する車輪速度センサ8、車両に発生する前後加速度を検出する前後加速度センサ9、先行車両までの距離並びに相対速度を検出するレーザレーダ装置10、ブレーキペダルの踏込み量、つまり制動操作量を検出するブレーキペダルセンサ11、電動ブレーキ1内に備えられたモータの回転角度を検出する回転角度センサ12、電動ブレーキ1の制動力を検出する軸力センサ13等が備えられ、その検出信号が前記コントロールユニット3に出力される。
【0009】
前記電動ブレーキ1は、図2のように構成されている。図中の符号21はパッド、22はロータであり、ロータ22は図示されない車輪と共に回転する。一方、二つのパッド21は、図示されない車体側に支持されたキャリパ31内において、前記ロータ22の表裏面に対向するように配置されている。前記二つのパッド21のうち、図示右方のパッド21は、キャリパ31内に固定されており、図示左方のパッド21にはピストン32が連結されている。このピストン32の内孔内にはボール雌ネジが形成されており、この雌ネジに、モータ33の回転軸に取付けられたボール雄ネジ34がボールを介して螺合されている。従って、モータ3を正回転並びに逆回転すると、ネジの推力により、ピストン32は、その軸線方向に往復移動されるので、前記図示左方のパッド21は前記ロータ22の表面に近づいたり遠ざかったりする。また、キャリパ31は、車体側に対して、図2の紙面上、左右方向に移動可能な状態で支持されている。そのため、前記図示左方のパッド21がロータ22に接触し、押圧されると、キャリパ31が図示左方向へ移動し、前記図示右方のパッド21もロータ22に接触し、押圧される。逆に、図示左方のパッド21の押圧力が解除されると、図示右方のパッド21の押圧力も解除され、図示左方のパッド21がロータ22から離間すると、図示右方のパッド21もロータ22から離間する。
【0010】
前記モータ23は、コントロールユニット3からの駆動制御信号によって、その回転方向と速度並びに駆動力が制御される。モータ23の回転方向と速度や駆動力は、一般的に駆動制御信号の電流値によって制御可能である。本実施形態では、モータ23の駆動力、つまり制動力を前記軸力センサ13によって検出し、コントロールユニット3側にフィードバックしている。また、前記回転角度センサ12は、モータ23の回転量から前記ピストン32の変位を検出するためのものであり、コントロールユニット3は、この回転角度センサ12からの出力信号をモータ23の変位として入力する。
【0011】
この電動制動装置では、前述したようにブレーキペダル2と前記ピストン32とが、周知の流体圧配管で接続されていない。この実施形態では、ブレーキペダル2は、運転者によるペダル踏込みとその操作量、つまり踏込み量を検出するための入力源でしかない。この実施形態におけるブレーキペダル2の近傍の構成を図3に示す。ブレーキペダル2自体は、従来既存のブレーキペダルと同様に、ダッシュ近傍に回転自在に取付けられており、その回転中心となる軸の周囲に前記ブレーキペダルセンサ11が設けられている。また、前記反力付与装置5は、直動アクチュエータ等で構成され、ブレーキペダル2の踏込み側に配設されている。
【0012】
次に、前記コントロールユニット3内のマイクロコンピュータで行われる各種の演算処理について説明する。まず、図4には、ブレーキ制御全体を司るゼネラルフローを示す。この演算処理は、所定サンプリング時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時読込まれる。
【0013】
この演算処理は、まずステップS1で、前記ブレーキペダルセンサ11からの検出信号からブレーキペダルの操作量、つまり踏込み量を読込む。
次にステップS2に移行して、前記軸力センサ13で検出された制動力を読込む。
次にステップS3に移行して、前記ステップS1で読込んだブレーキペダルセンサ11からの検出信号に基づいてブレーキペダル操作があるか否かを判定し、ブレーキペダル操作がある場合にはステップ4に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0014】
前記ステップS4では、後述する図9の演算処理で設定される振動フラグFLGを読込む。
次にステップS5に移行して、後述する図5の演算処理に従って反力制御を行う。
次にステップS6に移行して、後述する図7の演算処理に従って制動力制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
【0015】
次に、前記図4の演算処理のステップS5で行われる図5の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS51で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS52に移行して、前記ステップS51で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS53に移行し、そうでない場合にはステップS54に移行する。
【0016】
前記ステップS53では、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップ55に移行する。この図6の制御マップでは、ブレーキペダル操作量に対して、目標反力がリニアに増加するように設定されている。
一方、前記ステップS54では、ブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS56に移行する。
【0017】
前記ステップS56では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS54で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS57に移行する。
前記ステップS57では、前記ステップS56で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS53と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS54で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS55に移行する。
【0018】
前記ステップS55では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、前記図4の演算処理のステップS6で行われる図7の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS61で、前記振動フラグFLGを読込む。
【0019】
次にステップS62に移行して、前記ステップS61で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS63に移行し、そうでない場合にはステップS64に移行する。
前記ステップS63では、例えば図8に実線で示すブレーキペダル操作量と目標制動力との制御マップから目標制動力を設定し、当該目標制動力に相当する制動力指令値を算出してからステップS65に移行する。この図8の制御マップでは、ブレーキペダル操作量に対して、目標制動力がゲインKでリニアに増加するように設定されている。
【0020】
一方、前記ステップS64では、前記図5の演算処理のステップS56で算出した運転者によるブレーキペダル操作量を読込んでからステップS66に移行する。
前記ステップS66では、例えば図8に二点鎖線で示すブレーキペダル操作量と目標制動力との制御マップから目標制動力を設定し、当該目標制動力に相当する制動力指令値を算出してから前記ステップS65に移行する。この図8の制御マップでは、前記振動フラグFLGがリセット状態のときの目標制動力に対して、ゲインKが大きく、より大きな目標制動力が設定されるように設定されている。
【0021】
前記ステップS65では、前記電動ブレーキ1に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してからメインプログラムに復帰する。
次に、前記図4の演算処理とは個別に行われる図9の振動判定のための演算処理について説明する。この演算処理も、所定サンプリング時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて、随時読込まれる。
【0022】
この演算処理は、まずステップS21で、前記レーザレーダ装置10で検出された先行車両と自車両との車間距離Lを読込む。
次にステップS22に移行して、同じくレーザレーダ装置10で検出された先行車両と自車両との相対速度Vを読込む。
次にステップS23に移行して、前記ステップS21で読込んだ車間距離Lを前記ステップS22で読込んだ相対速度Vで除して車間時間T1 を算出する。
【0023】
次にステップS24に移行して、前記前後加速度センサ9で検出された前後加速度から自車両の減速度Gを読込む。
次にステップS25に移行して、前記ステップS22で読込んだ相対速度Vを前記ステップS24で読込んだ減速度Gで除して減速時間T2 を算出する。
次にステップS26に移行して、前記ステップS23で算出された車間時間T1 から前記ステップS25で算出された減速時間T2 を減じた値(余裕時間)が所定値α以上であるか否かを判定し、その値が所定値α以上である場合にはステップS27に移行し、そうでない場合にはステップS28に移行する。
【0024】
前記ステップS27では、前記振動フラグFLGを“0”にリセットしてからメインプログラムに復帰する。
前記ステップS28では、前記振動フラグFLGを“1”にセットしてからメインプログラムに復帰する。
次に、前記各演算処理の作用について説明する。まず、前記図9の演算処理では、先行車両と自車両との車間距離及び相対速度に照らして、現在の減速度が十分な減速度であるときには振動フラグFLGはリセットされたままであり、現在の減速度が十分でないときに振動フラグFLGがセットされる。
【0025】
図10及び図11は、夫々前記演算処理による反力制御と制動力制御の経時変化を示したものであり、何れも時刻t01で制動を開始し、時刻t02でブレーキペダルの踏込みを一定に保持し、時刻t03で前記振動フラグFLGがセットされ、時刻t04でブレーキペダルを踏戻し始め、時刻t05で振動フラグFLGがリセットされ、時刻t06で制動を終了したときのシミュレーションである。なお、タイミングチャート中のブレーキペダル基準反力とは、前記図5の演算処理でブレーキペダル反力の振動分指令値が加算される前の反力指令値であり、従って前記振動フラグFLGがリセットされているときには、ブレーキペダル目標反力と等価である。
【0026】
このシミュレーションでは、前記振動フラグFLGがリセット状態にある時刻t01から時刻t02までのブレーキペダル操作量のリニアな増加に伴ってブレーキペダル基準反力、ブレーキペダル目標反力、制動力指令値もリニアに増加する。また、時刻t02からはブレーキペダル操作量が一定に保持されるため、ブレーキペダル基準反力、ブレーキペダル目標反力、制動力指令値も一定の値に保持される。
【0027】
これに対し、時刻t03で前記振動フラグFLGがセットされると、ブレーキペダル振動分指令値がブレーキペダル基準反力に加算されてブレーキペダル目標反力が設定されるため、これ以後、ブレーキペダルが振動する。すると、運転者による実質的なブレーキペダルの操作量は、図10或いは図11に破線で示すように減少する。これは、例えば図12に示すように、ブレーキペダルの操作量(図ではブレーキペダルストローク)を一定に保持しているときに、反力を増減してブレーキペダルを振動すると、運転者は無意識のうちにブレーキペダルの踏込みを緩め、その結果、操作量が小さくなるという現象によるものである。
【0028】
このようにブレーキペダル操作量が小さくなったときに、制動力指令値とブレーキペダル操作量との関係をそのまま維持していると、図11に破線で示すように制動力指令値が小さくなってしまう。しかしながら、本実施形態では、前述のように振動フラグFLGがセットされているときには、ブレーキペダル操作量に対する制動力指令値のゲインKを大きく設定するので、達成される制動力指令値は、図11に実線で示すように、ブレーキペダルの操作量と共には低下せず、ほぼ一定の値に保持され、その結果、必要な減速度が維持される。
【0029】
その後も振動フラグFLGがセットされ続け、その結果、ブレーキペダルが振動され続けたので、ブレーキペダル操作量が減少したままとなったが、十分な制動力、つまり減速度が得られた結果、時刻t04からブレーキペダルを踏戻し始め、時刻t05で振動フラグFLGがリセットされ、それ以後は通常の制動力指令値が出力された。
【0030】
このように本実施形態では、ブレーキペダルが振動されているときには、例えばブレーキペダル操作量に対する制動力指令値のゲインを大きくするなどして、制動力の低下を抑制する構成としたため、十分が減速度が達成される。
以上より、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図5の演算処理全体が本発明のブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成している。
【0031】
次に、本発明の制動装置の第2実施形態について説明する。この実施形態における制動装置の概略構成は、前記第1実施形態の図1乃至図3のものと同様である。また、この実施形態で行われる演算処理は、前記第1実施形態とほぼ同様であるが、前記図4の演算処理のステップS5で行われるマイナプログラムが、前記第1実施形態の図5のものから図13のものに変更されている。また、これに合わせて、前記第1実施形態の図7の演算処理のステップS66で図8の制御マップを検索する際、図15の制御マップからゲインKを設定し、そのゲインKを用いて制動力指令値を算出設定するようにしている。
【0032】
この図13の演算処理では、まずステップS151で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS152に移行して、前記ステップS151で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS153に移行し、そうでない場合にはステップS154に移行する。
【0033】
前記ステップS153では、前記第1実施形態と同様に、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップS155に移行する。
一方、前記ステップS154では、前記図9の演算処理のステップS26で算出される余裕時間、即ち前記車間時間T1 から減速時間T2 を減じた値を読込んでからステップS156に移行する。
【0034】
前記ステップS156では、例えば図14の制御マップから前記ステップS154で読込んだ余裕時間に応じたブレーキペダル振動周波数を設定し、そのブレーキペダル振動周波数でブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS157に移行する。前記図14の制御マップでは、余裕時間が短いほど、ブレーキペダル振動周波数が大きくなるように設定されている。
【0035】
前記ステップS157では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS156で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS158に移行する。
前記ステップS158では、前記ステップS157で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS153と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS156で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS155に移行する。
【0036】
前記ステップS155では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、制動力制御のために行われる図7の演算処理のステップS66で制動力指令値を算出設定する際、検索される図15の制御マップについて説明する。この制御マップでは、前記図13の演算処理のステップS156で設定されるブレーキペダル振動周波数とゲインKとの関係を示しており、当該ブレーキペダル振動周波数が大きいほど、ゲインKもリニアに大きく設定されるように設定されている。
【0037】
従って、この実施形態によれば、前記余裕時間が小さいほど、ブレーキペダルの振動周波数が大きくなる。図16に示すように、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、運転者による認知度も大きい。つまり、ブレーキペダルを速く振動させれば、その分だけ運転者も確実に気付く。しかしながら、図17に示すように、ブレーキペダルの振動周波数が大きいほど、ブレーキペダル操作量の低下量も大きくなる。そこで、本実施形態では、図15に示す制御マップにより、ブレーキペダルの振動周波数が大きいときには、ブレーキペダル操作量に対する制動指令値のゲインを大きくし、ブレーキペダルの振動周波数が大きくてブレーキペダル操作量の低下量が大きいときでも、制動力を大きく保持して十分な減速度が得られるようにすることができる。これにより、ペダル振動周波数が異なるときでも、運転者の意思に反した車両減速殿変化を抑制できる。
【0038】
また、本実施形態では、前記余裕時間、即ち先行車両との車間距離及び車間時間及び自車両加減速度に応じてブレーキペダルの振動周波数を変更するようにしているので、例えば車間距離が近すぎるような場合に運転者が認知し易い高い周波数とすることで、そのことを効率的に運転者に伝えることができる。なお、前記図15におけるブレーキペダル振動周波数とゲインとの関係はリニア以外に、非線形に増加させてもよい。
【0039】
以上より、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図13の演算処理全体が本発明のブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成している。
【0040】
次に、本発明の制動装置の第3実施形態について説明する。この実施形態における制動装置の概略構成は、前記第1実施形態の図1乃至図3のものと同様である。また、この実施形態で行われる演算処理は、前記第1実施形態とほぼ同様であるが、前記図4の演算処理のステップS5で行われるマイナプログラムが、前記第1実施形態の図5のものから図18のものに変更されている。また、これに合わせて、前記第1実施形態の図7の演算処理のステップS66で図8の制御マップを検索する際、図20の制御マップからゲインKを設定し、そのゲインKを用いて制動力指令値を算出設定するようにしている。
【0041】
この図18の演算処理では、まずステップS251で、前記振動フラグFLGを読込む。
次にステップS252に移行して、前記ステップS251で読込んだ振動フラグFLGが“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該振動フラグFLGがリセット状態である場合にはステップS253に移行し、そうでない場合にはステップS254に移行する。
【0042】
前記ステップS253では、前記第1実施形態と同様に、例えば図6に示すブレーキペダル操作量と目標反力との制御マップから目標反力を設定し、当該目標反力に相当する反力指令値を算出してからステップS255に移行する。
一方、前記ステップS254では、前記図7の演算処理のステップS26で算出される余裕時間、即ち前記車間時間T1 から減速時間T2 を減じた値を読込んでからステップS256に移行する。
【0043】
前記ステップS256では、例えば図19の制御マップから前記ステップS254で読込んだ余裕時間に応じたブレーキペダル振動振幅を設定し、そのブレーキペダル振動振幅でブレーキペダルを振動させるに足る反力を振動分指令値として算出してからステップS257に移行する。前記図19の制御マップでは、余裕時間が短いほど、ブレーキペダル振動振幅が大きくなるように設定されている。
【0044】
前記ステップS257では、前記ブレーキペダル操作量から、前記ステップS256で算出したブレーキペダル振動反力で達成されるブレーキペダルの振動分を減じて運転者による真のブレーキペダル操作量を算出してからステップS258に移行する。
前記ステップS258では、前記ステップS257で算出された運転者によるブレーキペダル操作量から、前記ステップS253と同様にして、基準となる反力を算出し、その基準反力に前記ステップS256で算出された振動分反力を加算して振動時反力指令値を算出してから前記ステップS255に移行する。
【0045】
前記ステップS255では、前記反力付与装置5に向けてアクチュエータを駆動するための制御信号を出力してから前記図4の演算処理のステップS6に移行する。
次に、制動力制御のために行われる図7の演算処理のステップS66で制動力指令値を算出設定する際、検索される図20の制御マップについて説明する。この制御マップでは、前記図18の演算処理のステップS256で設定されるブレーキペダル振動振幅とゲインKとの関係を示しており、当該ブレーキペダル振動振幅が大きいほど、ゲインKもリニアに大きく設定されるように設定されている。
【0046】
従って、この実施形態によれば、前記余裕時間が小さいほど、ブレーキペダルの振動振幅が大きくなる。図21に示すように、ブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、運転者による認知度も大きい。つまり、ブレーキペダルを大きく振動させれば、その分だけ運転者も確実に気付く。しかしながら、図22に示すように、ブレーキペダルの振動振幅が大きいほど、ブレーキペダル操作量の低下量も大きくなる。そこで、本実施形態では、図20に示す制御マップにより、ブレーキペダルの振動振幅が大きいときには、ブレーキペダル操作量に対する制動指令値のゲインを大きくし、ブレーキペダルの振動振幅が大きくてブレーキペダル操作量の低下量が大きいときでも、制動力を大きく保持して十分な減速度が得られるようにすることができる。これにより、ペダル振動振幅が異なるときでも、運転者の意思に反した車両減速度の変化を抑制できる。
【0047】
また、本実施形態では、前記余裕時間、即ち先行車両との車間距離及び車間時間及び自車両加減速度に応じてブレーキペダルの振動振幅を変更するようにしているので、例えば車間距離が近すぎるような場合に運転者が認知し易い大きい振幅とすることで、そのことを効率的に運転者に伝えることができる。なお、前記図20におけるブレーキペダル振動振幅とゲインとの関係はリニア以外に、非線形に増加させてもよい。
【0048】
以上より、前記電動ブレーキ1が本発明の制動手段を構成し、以下同様に、前記反力付与装置5及び反力付与装置ドライバ6及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS5及び前記図18の演算処理全体がブレーキペダル振動手段を構成し、以下同様に前記電動ブレーキ1及び電動ブレーキドライバ4及びコントロールユニット3及び前記図4の演算処理のステップS6及び前記図7の演算処理全体が制動力制御手段を構成し、前記レーザレーダ装置10及び図9の演算処理のステップS21〜ステップS24が車両状態検出手段を構成している。
【0049】
なお、前記実施形態では、ブレーキ装置自体がディスクブレーキである場合についてのみ説明したが、ブレーキ装置自体はこれに限定されるものではなく、あらゆるタイプのブレーキ装置にも同様に展開可能である。
また、コントロールユニットとしてはマイクロコンピュータに代えて、各種の演算処理装置を用いることができる。
【0050】
上述した第1〜第3の実施形態では、先行車両との車間距離が近すぎるような場合にそのことをブレーキペダルの振動によって運転者に伝える構成について説明したが、車間距離以外の車両状態の情報をブレーキペダルの振動によって伝える構成に対しても本発明を適用することができる。また、運転者に伝える車両状態の情報に応じてブレーキペダルの振動周波数と振動振幅の少なくとも一方を変更することで、車両状態に関する複数の情報をブレーキペダルの振動にて個別に運転者に伝えることが可能となり、運転者へ伝達できる情報量を増やすことができる。この場合、運転者に伝える情報に予め優先順位をつけておき、ブレーキペダルの振動にて複数の情報を同時に運転者に伝える必要が生じた場合には優先順位の高い情報だけブレーキペダルの振動で運転者に伝達することで、運転者にとって分かり易い情報の伝達を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の電動ブレーキの構成図である。
【図3】ブレーキペダル近傍の構成図である。
【図4】図1のコントロールユニット内で行われる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第1実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図5の演算処理で用いられる制御マップである。
【図7】図4の演算処理で行われるマイナプログラムのフローチャートである。
【図8】図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図9】図1のコントロールユニット内で行われる演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】ブレーキペダル反力のタイミングチャートである。
【図11】制動力のタイミングチャートである。
【図12】ブレーキペダルの振動と操作量の説明図である。
【図13】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第2実施形態を示すフローチャートである。
【図14】図13の演算処理で用いられる制御マップである。
【図15】図13の演算処理と共に図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図16】ブレーキペダル振動周波数と認知度との関係を示す説明図である。
【図17】ブレーキペダル振動周波数と操作低下量との関係を示す説明図である。
【図18】図4の演算処理で行われるマイナプログラムの第3実施形態を示すフローチャートである。
【図19】図18の演算処理で用いられる制御マップである。
【図20】図18の演算処理と共に図7の演算処理で用いられる制御マップである。
【図21】ブレーキペダル振動振幅と認知度との関係を示す説明図である。
【図22】ブレーキペダル振動振幅と操作低下量との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1は電動ブレーキ
2はブレーキペダル
3はコントロールユニット
5は反力付与装置
8は車輪速度センサ
9は前後加速度センサ
10はレーザレーダ装置
11はブレーキペダルセンサ
12は回転角度センサ
13は軸力センサ
Claims (5)
- 車両に制動力を発生させる制動手段と、車両の運転者によるブレーキペダルの制動操作とは個別に前記制動手段を制御可能な制動力制御手段と、車両の状態を検出する車両状態検出手段と、該車両状態検出手段の検出結果に基づいてブレーキペダルを振動させるブレーキペダル振動手段とを備え、前記制動力制御手段は、前記ブレーキペダル振動手段がブレーキペダルを振動しているときに前記制動手段の制動力の低下を抑制することを特徴とする制動装置。
- 前記制動力制御手段は、運転者によるブレーキペダルの操作量に所定のゲインを乗じて制動力を設定すると共に、前記ブレーキペダル振動手段がブレーキペダルを振動しているときにブレーキペダルの操作量に対する制動力のゲインを大きくすることを特徴とする請求項1に記載の制動装置。
- 前記ブレーキペダル振動手段はブレーキペダルの振動周波数を変更可能とし、前記制動力制御手段は、前記ブレーキペダル振動手段によるブレーキペダルの振動周波数に応じて前記ブレーキペダルの操作量に対する制動力のゲインを大きくすることを特徴とする請求項2に記載の制動装置。
- 前記ブレーキペダル振動手段はブレーキペダルの振動振幅を変更可能とし、前記制動力制御手段は、前記ブレーキペダル振動手段によるブレーキペダルの振動振幅に応じて前記ブレーキペダルの操作量に対する制動力のゲインを大きくすることを特徴とする請求項2又は3に記載の制動装置。
- 前記車両状態検出手段は、先行車両との車間距離及び車間時間及び自車両加減速度の少なくともいずれかを検出し、前記ブレーキペダル振動手段は、前記車両状態検出手段の検出結果に応じて前記ブレーキペダルの振動状態を変更することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の制動装置。
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